(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】液晶化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 309/04 20060101AFI20241028BHJP
C07D 309/06 20060101ALI20241028BHJP
C07D 319/06 20060101ALI20241028BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20241028BHJP
C09K 19/34 20060101ALI20241028BHJP
【FI】
C07D309/04 CSP
C07D309/06
C07D319/06
G02F1/13 500
C09K19/34
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020046120
(22)【出願日】2020-03-17
【審査請求日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】10 2019 001 887.7
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591032596
【氏名又は名称】メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D-64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】コンスタンツェ ブロッケ
(72)【発明者】
【氏名】カタリナ リンケ
(72)【発明者】
【氏名】シュフェン クリスティアン ラウト
【審査官】石田 傑
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2016/133035(JP,A1)
【文献】特表2010-500383(JP,A)
【文献】国際公開第2018/141759(WO,A1)
【文献】特表2007-507439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
C09K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物。
【化1】
(式中、
X
1は、
F、CF
3
、OCF
3
または-SCNを表し、
Y
1は、OまたはCH
2を表し、
R
1は
、8個までの炭素原子を有するアルキルまたはアルケニルを表し、
L
1およびL
2は、互いに独立にHまたはFを表し、
L
3は、HまたはFを表し、
L
4は、HまたはFを表し、および
L
5およびL
6は、互いに独立にHまたはCH
3を表す。)
【請求項2】
L
4は、Hを表すことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1は、1~7個のC原子を有する直鎖状のアルキル基または2~8個のC原子を有する分岐していないアルケニル基を表すことを特徴とする請求項1
または2に記載の化合物。
【請求項4】
R
1
は、1~5個のC原子を有する分岐していないアルキルを表すことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
X
1は、F、OCF
3またはCF
3を表すことを特徴とする請求項1~
4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
L
1およびL
2は、Fを表すことを特徴とする請求項1~
5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
Y
1は、Oを表すことを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
Y
1は、CH
2を表すことを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
以下の式から選択される請求項1~
8のいずれか1項に記載の化合物。
【化2】
(式中、
R
1は、請求項1
、3または4で示される意味を有する。)
【請求項10】
R
1
は、-C
3
H
7
または-C
4
H
9
を表すことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
請求項1~
10のいずれか1項に記載の式Iの化合物を調製する方法であって、
式IIのアリールハロゲン化合物を式IIIの化合物と反応して式IVの化合物を得て、更に式Iの化合物に変換する工程を含む方法。
【化3】
(式中、
X
1、L
1、L
2、L
3およびL
4は、請求項1で定義される通りであり、および
Halは、Br、IまたはClを表す。)
【化4】
(式中、
R
1およびY
1は、請求項1で定義される通りである。)
【化5】
【化6】
(式中、
基R
1、Y
1、L
1、L
2、L
3、L
4およびX
1は、請求項1で定義される通りである。)
【請求項12】
液晶媒体における構成成分としての請求項1~
10のいずれか1項に記載の式Iの1種類以上の化合物の使用。
【請求項13】
少なくとも2種類のメソゲンを含む液晶媒体であって、
請求項1~
10のいずれか1項に記載の式Iの少なくとも1種類の化合物を含むことを特徴とする液晶媒体。
【請求項14】
電気光学的目的のための請求項
13に記載の液晶媒体の使用。
【請求項15】
請求項
13に記載の液晶媒体を含む電気光学的液晶ディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は下に定義する通りの式Iであって、構造要素としてジオキサンまたはテトラヒドロピラン環および置換ビフェニル基の他に1,4-置換シクロヘキセン環の組合せを含む化合物に関する。加えて本発明は、その調製方法、少なくとも1種類の式Iの化合物を含む液晶媒体、および液晶媒体における構成成分(1種類または多種類)としての式Iの化合物の使用を包含する。加えて本発明は、本発明による液晶媒体を含む液晶および電気光学的ディスプレイ素子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶化合物の応用分野は様々なディスプレイデバイス、電気光学的デバイス、電子部品、センサーなどへと著しく拡大されてきた。このため特にネマチック液晶の分野では、多くの異なる構造が提案されてきた。現在までにネマチック液晶混合物はフラットパネルディスプレイデバイスにおいて、最も広範な使用が見出されてきた。それらは特に、パッシブTNまたはSTNマトリックスディスプレイまたはTFTアクティブマトリックスを持つシステムで採用されてきた。
【0003】
本発明による液晶化合物は液晶媒体の構成要素(1種類または多種類)として特に、ツイストセルの原理、ゲストホスト効果、配向相変形(deformation of aligned phases)DAPまたはECB(electrically controlled birefringence:電気的制御複屈折)の効果、IPS(in-plane switching:面内スイッチ)効果または動的散乱効果に基づくディスプレイ用に使用できる。
【0004】
液晶物質としての4個の環を有する極性ジオキサンおよびテトラヒドロピラン化合物の使用は、当業者に知られていない。O-ヘテロ環を含む種々の化合物は液晶またはメソゲン物質として既に記載されており、その調製は例えば国際公開第2004/106460号(特許文献1)に記載されている。そこで提案されている化合物は、シクロヘキセン環を含まない。極性末端基として化合物は例えば、-OCF3またはフッ素を含む。
【0005】
ジオキサン環を含むシクロヘキセン化合物は、国際公開第2018/141759号(特許文献2)から知られているが、合計で3個のみの環基を含む。
【0006】
本発明は液晶媒体の構成要素(1種類または多種類)として適切な新規で安定な化合物を見出すことを目的としている。特に、その化合物は比較的低い粘度ならびに高い誘電異方性を同時に有さなければならない。液晶の分野における多くの現在の混合物の考え方では、正の誘電異方性Δεを有する化合物を中程度から高い光学異方性と組み合わせて使用することが有利である。
【0007】
高いΔεを有するこのタイプの化合物の非常に広い応用分野の観点から、好ましくは高い透明点および低い粘度を有し、それぞれの用途に正確に個別対応された特性を有する更なる化合物が入手可能であることが望まれていた。
【0008】
よって本発明の目的は特に例えば、TN、STN、IPS、FFSおよびTN-TFTディスプレイのための液晶媒体の構成要素(1種類または多種類)として適切な新規で安定な化合物を見出すことであった。
【0009】
加えて本発明の化合物は用途分野で一般的な条件下において、熱的および光化学的に安定であることを目的とした。それらはメソゲンとして液晶共構成成分との混合物中で広いネマチック相を促進し、特に低温でネマチック基礎混合物に容易に混和可能でなければならない。これらのパラメータは上記の望ましい特性例えば、高い溶解度、広い液晶相、低温において混合物中での自発的な結晶化の傾向が低いなどを示すこととなるので、同様に低い融点および低い融解エンタルピーを有する物質が好ましい。特に低温での溶解性は結晶化を回避しながら、車両および航空機ならびに屋外でのディスプレイの安全な操作および輸送のために重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】国際公開第2004/106460号
【文献】国際公開第2018/141759号
【文献】米国特許第4940822号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
驚くべきことに本発明による化合物は、液晶媒体の構成要素として非常に適していることが見出された。それらは特に高い誘電異方性を必要とするディスプレイ、特にIPSまたはFFSディスプレイのみならずTNまたはSTNディスプレイのための液晶媒体を得るために使用できる。本発明による化合物は十分に安定および無色である。それらは特に高い誘電体異方性(Δε)で区別され、そのため光学的スイッチ素子での使用において更に小さな層厚、よって更に低い閾電圧が必要となる。それらは同等の特性を有する化合物に対して良好な溶解性を有している。また本発明による化合物は比較的高い透明点を有し、同時に回転粘度の値が低い。化合物は比較的低い融点を有する。本発明による化合物によると驚くべきことに、高い値の弾性定数(K11/K22/K33)および弾性定数K11に対する回転粘度の低い比を有する液晶混合物を他の使用のためのパラメータに悪影響を与えることなく調製することが可能である。これにより短い応答時間および高いコントラストを有する媒体が得られる。
【0012】
本発明による化合物を提供することで、液晶混合物を調製するための様々な用途の観点から適している液晶物質の範囲が非常に一般的に相当に広がる。
【0013】
本発明による化合物は幅広い用途範囲を有する。置換基の選択に応じて、これらの化合物は液晶媒体を主に構成する基礎材料として機能できる。しかしながら例えば、このタイプの誘電体の誘電性および/もしくは光学異方性に影響を与え、ならびに/またはその閾電圧および/もしくはその粘度を最適化するために本発明による式Iの化合物に、他の系列の化合物からの液晶基礎材料を添加することも可能である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
よって本発明は式Iの化合物に関する。
【0015】
【化1】
式中、
X
1は、F、CF
3、OCF
3、Cl、OCHF
2、CHF
2、SCNまたはCNを表し、
Y
1は、OまたはCH
2を表し、
R
1は1~15個のC原子を有するアルキル基(ただし加えてこれらの基における1個以上のCH
2基は、それぞれの場合で互いに独立にO/S原子が互いに直接連結しないようにして、-C≡C-、-CF
2O-、-OCF
2-、-CH=CH-、
【0016】
【化2】
-O-、-S-、-CO-O-または-O-CO-で置き換えられてられてよく、ただし加えて1個以上のH原子はハロゲンで置き換えられてられてよい。)を表し、またはHを表し、
L
1およびL
2は互いに独立にHまたはF、好ましくはFを表し、
L
3はHまたはF、好ましくはFを表し、
L
4はHまたはF、好ましくはHを表し、および
L
5およびL
6は互いに独立にHまたはCH
3、好ましくはHを表す。
【0017】
本発明は更に、液晶媒体中における式Iの化合物の使用に関する。
【0018】
本発明は同様に、少なくとも1種類の式Iの化合物を含む少なくとも2種類の液晶構成成分を有する液晶性媒体に関する。
【0019】
純粋な状態で式Iの化合物は無色であり、それ自体または混合物中で電気光学的使用のために好ましい値にある温度範囲で液晶中間相を形成する。本発明による化合物は、広いネマチック相範囲を達成することを可能にする。液晶混合物において本発明による物質は光学異方性を有意に増加させ、および/または高い誘電異方性を有する同等の混合物と比較して低温貯蔵安定性を改良する結果となる。同時に本発明の化合物は、良好な紫外線安定性によって区別される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
式Iおよびそのサブ式中の基R1は好ましくは、8個までの炭素原子を有するアルキルまたはアルケニルを表す。R1は特に好ましくは、1~7個のC原子を有する直鎖状のアルキル基または2~8個のC原子を有する分岐していないアルケニル基、特に1~5個のC原子を有する分岐していないアルキルを表す。
【0021】
代替となる基R1は、シクロペンチル、2-フルオロエチル、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、シクロペンチルメトキシ、シクロブチルメチル、2-メチルシクロプロピル、2-メチルシクロブチルおよび2-アルキルオキシエトキシから選択される。
【0022】
式Iの基X1は好ましくは、F、CF3、OCF3または-SCN、特に好ましくはF、CF3またはOCF3、非常に特に好ましくはFを表す。
【0023】
分岐状または置換された側面基R1を含む式Iの化合物は従来の液晶基礎材料より良好な溶解性のために、間々重要視される。基R1は好ましくは、直鎖状である。
【0024】
L1がFを表しL2がHまたはFを表し、特にL1およびL2がFを表す式Iの化合物が好ましい。更にL3がHまたはFを表しL4がHを表し、特にL3=HおよびL4=Fである化合物が好ましい。更にL6がHを表しL5がHまたはメチルを表し、特にL5およびL6=Hである化合物が好ましい。
【0025】
基R1は特に好ましくは、下の部分構造から選択される。
【0026】
【化3】
式中アルキル鎖は好ましくは、分岐していない(n-アルキル)。
【0027】
特に好ましい式Iの化合物は、式I-1~I-6の化合物である。
【0028】
【化4】
式中R
1は独立して、上に示す意味を有する。式I-1~I-6の化合物のなかでも、式I-1およびI-2の化合物が好ましい。R
1は特に好ましくは、2個、3個、4個、5個、6個または7個のC原子を有するn-アルキル基を表す。
【0029】
以下は、例示化合物である。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
文献(例えばHouben-Weyl著、Methoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry(有機化学の方法)]、Georg-Thieme-Verlag社、Stuttgart市などの標準的な著作)に記載される通り既知であって当該反応に適切で正確な反応条件下で、それ自体は既知の方法により式Iの化合物は調製される。本明細書では更に詳細には述べない、それ自体は既知の変法も本明細書において使用できる。
【0035】
式Iの化合物は有利には、以下の例示的合成および例(スキーム1~3)に示される通り調製できる。
【0036】
【0037】
あるいはスキーム1からの反応シーケンスを変更すると、相当するテトラヒドロピラン化合物を調製するための合成スキーム2が得られる。
【0038】
【0039】
相当する出発物質は一般に当業者であれば、文献から既知の合成方法によって容易に調製することができ、または市販されている。
【0040】
スキーム1および2により概説されたグリニャール化合物の代わりに、低温でアルキルリチウム化合物とのハロゲン-金属交換により類似して入手可能なアリールリチウム化合物を使用することも可能である(例えば、米国特許第4940822号明細書(特許文献3)参照)。
【0041】
したがって本発明は式Iの化合物を調製するための方法であって式IIのアリールハロゲン化合物を式IIIの化合物と反応して式IVの化合物を得て、更に式Iの化合物に変換する工程を含む方法にも関する。
【0042】
【化11】
式中、
X
1、L
1、L
2、L
3およびL
4は、式Iで定義される通りであり、および
HalはBr、IまたはCl、好ましくはBrを表す。
【0043】
【化12】
式中、
R
1およびY
1は、式Iで定義される通りである。
【0044】
【0045】
【化14】
式中において基は、上で定義される通りである。
【0046】
化合物IIをIIIを反応させるために、化合物IIは一般的に例えばアルキルマグネシウムハライド、マグネシムまたはアルキルリチウム化合物との反応によって、最初に金属化される。アルキル金属化合物は引く続き、シクロヘキシルケトンIIIと反応される。式IVのシクロヘキサノール生成物は酸触媒による脱水により、式Iのシクロヘキセンに変換される。
【0047】
使用される反応方法および試薬は原則として、文献から既知である。更なる反応条件は、実施例から明らかになる。
【0048】
上で述べない更に好ましい方法の変法は、例または特許請求の範囲から明らかになる。
【0049】
反応混合物の反応工程および後処理は基本的に、バッチ反応または連続反応方式で行える。連続反応方式は例えば、連続攪拌槽反応器、攪拌槽反応器カスケード、ループもしくはクロスフロー反応器、フローチューブまたはマイクロ反応器内でのものを包含する。反応混合物は必要に応じて、固相濾過、クロマトグラフィー、非混和性相間での分離(例えば、抽出)、固体支持体への吸着、蒸留、選択的蒸留、昇華、結晶化、共結晶化または膜上のナノ濾過による溶媒および/または共沸混合物の除去によって後処理してよい。
【0050】
本開示において下式の2,5-二置換ジオキサン環は、
【0051】
【化15】
好ましくは2,5-トランス配置のジオキサン環を表し、即ち置換基Rは好ましくは両方とも、好ましい椅子形コンフォメーションの赤道上の位置にある。下式の2,5-二置換テトラヒドロピランは、
【0052】
【化16】
同様に好ましくは、2,5-トランス配置のテトラヒドロピラン環を表し、即ち置換基は好ましくは両方とも、好ましい椅子形コンフォメーションの赤道上の位置にある。
【0053】
また本発明は、1種類以上の本発明による式Iの化合物を含む液晶媒体に関する。液晶媒体は、少なくとも2種類の構成成分を含む。それらは構成成分を互いに混合することにより、好ましくは得られる。したがって液晶媒体を調製するための本発明による方法は、少なくとも1種類の式Iの化合物を少なくとも1種類の更なるメソゲン化合物と混合し、添加剤を添加してよいことを特徴とする。
【0054】
透明点、低温度での粘度、熱/UV安定性、誘電異方性、応答時間およびコントラストの達成可能な組み合わせは、先行技術からの従来材料よりもはるかに優れている。
【0055】
本発明による液晶媒体は好ましくは本発明による1種類以上の化合物の他に更なる構成成分として、2~40種類、特に好ましくは4~30種類の構成成分を含む。これらの媒体は特に本発明による1種類以上の化合物の他に、7~25種類の構成成分を含む。これらの更なる構成成分は好ましくはネマチックまたはネマチック性(単方性または等方性)物質から、特にアゾキシベンゼン類、ベンジリデンアニリン類、ビフェニル類、ターフェニル類、フェニルまたはシクロヘキシルベンゾエート類、シクロヘキサンカルボン酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル類、シクロヘキシル安息香酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル類、シクロヘキシルシクロヘキサンカルボン酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル類、安息香酸の、シクロヘキサンカルボン酸のまたはシクロヘキシルシクロヘキサンカルボン酸のシクロヘキシルフェニルエステル類、フェニルシクロヘキサン類、シクロヘキシルビフェニル類、フェニルシクロヘキシルシクロヘキサン類、シクロヘキシルシクロヘキサン類、シクロヘキシルシクロヘキシルシクロヘキサン類、1,4-ビスシクロヘキシルベンゼン類、4,4’-ビスシクロヘキシルビフェニル類、フェニルまたはシクロヘキシルピリミジン類、フェニルまたはシクロヘキシルピリジン類、フェニルまたはシクロヘキシルジオキサン類、フェニルまたはシクロヘキシル-1,3-ジチアン類、1,2-ジフェニルエタン類、1,2-ジシクロヘキシルエタン類、1-フェニル-2-シクロヘキシルエタン類、1-シクロヘキシル-2-(4-フェニルシクロヘキシル)エタン類、1-シクロヘキシル-2-ビフェニルエタン類、1-フェニル-2-シクロヘキシルフェニルエタン類、ハロゲン化されてよいスチルベン類、ベンジルフェニルエーテル類、トラン類、置換ケイ皮酸類の系列からの物質から選択される。また、これらの化合物中の1,4-フェニレン基はフッ素化されてもよい。
【0056】
本発明による媒体の更なる構成要素として適切で最も重要な化合物は、式1、式2、式3、式4および式5によって特徴付けることができる。
【0057】
【化17】
式1、式2、式3、式4および式5において同一でも異なってもよいLおよびEは互いに独立に、構造要素-Phe-、-Cyc-、-Phe-Phe-、-Phe-Cyc-、-Cyc-Cyc-、-Pyr-、-Dio-、-Py-、-G-Phe-、-G-Cyc-およびそれらの鏡像によって形成される群からの2価基を表し、ただしPheは無置換またはフッ素置換の1,4-フェニレンを表し、Cycはトランス-1,4-シクロヘキシレンを表し、Pyrはピリミジン-2,5-ジイルまたはピリジン-2,5-ジイルを表し、Dioは1,3-ジオキサン-2,5-ジイルを表し、Pyはテトラヒドロピラン-2,5-ジイルを表し、Gは2-(トランス-1,4-シクロヘキシル)エチルを表す。
【0058】
LおよびEの一方の基は好ましくは、Cyc、PheまたはPyrである。Eは好ましくは、Cyc、PheまたはPhe-Cycである。本発明による媒体は好ましくは、LおよびEがCyc、PheおよびPyrからなる群より選択される式1、式2、式3、式4および式5の化合物から選択される1種類以上の構成成分と、同時に基LおよびEの一方がCyc、Phe、PyおよびPyrからなる群より選択され、他方の基が-Phe-Phe-、-Phe-Cyc-、-Cyc-Cyc-、-G-Phe-および-G-Cyc-からなる群より選択される式1、式2、式3、式4および式5の化合物から選択される1種類以上の構成成分と、任意にLおよびEが-Phe-Cyc-、-Cyc-Cyc-、-G-Phe-および-G-Cyc-からなる群より選択される式1、式2、式3、式4および式5の化合物から選択される1種類以上の構成成分とを含む。
【0059】
R’および/またはR”は、それぞれ互いに独立に8個までのC原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニルオキシまたはアルカノイルオキシ、-F、-Cl、-CN、-NCSまたは-(O)iCH3-kFkを表し、ただしiは0または1であり、kは1、2または3である。
【0060】
式1、式2、式3、式4および式5の化合物のより小さいサブ群においてR’およびR”は、それぞれ互いに独立に8個までのC原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニルオキシまたはアルカノイルオキシを表す。このより小さいサブ群は以降A群と呼ばれ、これらの化合物は、サブ式1a、サブ式2a、サブ式3a、サブ式4aおよびサブ式5aによって指称される。これらの化合物のほとんどにおいてR’およびR”は互いに異なっており、これらの基の1つは通常、アルキル、アルケニル、アルコキシまたはアルコキシアルキルである。
【0061】
B群と呼ばれる式1、式2、式3、式4および式5の化合物の別のより小さいサブ群において、R”は、-F、-Cl、-NCSまたは-(O)iCH3-kFkを表し、ただしiは0または1であり、kは1、2または3である。R”がこの意味を有する化合物は、サブ式1b、サブ式2b、サブ式3b、サブ式4bおよびサブ式5bによって指称される。R”が、-F、-Cl、-NCS、-CF3、-OCHF2または-OCF3の意味するサブ式1b、サブ式2b、サブ式3b、サブ式4bおよびサブ式5bの化合物が特に好ましい。
【0062】
サブ式1b、サブ式2b、サブ式3b、サブ式4bおよびサブ式5bの化合物においてR’はサブ式1a~5aの化合物の場合に示される意味を有し、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルコキシまたはアルコキシアルキルである。
【0063】
式1、式2、式3、式4および式5の化合物の更なるより小さいサブ群において、R”は-CNを表す。このサブ群は以降C群と呼ばれ、このサブ群の化合物はサブ式1c、サブ式2c、サブ式3c、サブ式4cおよびサブ式5cによって指称される。サブ式1c、サブ式2c、サブ式3c、サブ式4cおよびサブ式5cの化合物においてR’はサブ式1a~5aの化合物の場合に示される意味を有し、好ましくは、アルキル、アルコキシまたはアルケニルである。
【0064】
またA群、B群およびC群の好ましい化合物の他に、提案された置換基と異なる他のものを有する式1、式2、式3、式4および式5の他の化合物も慣用できる。これらの物質は全て、文献から既知かそれに類似する方法で得ることができる。
【0065】
本発明による式Iの化合物の他に本発明による媒体は好ましくは、群A、群Bおよび/または群Cから選択される1種類以上の化合物を含む。本発明による媒体中のこれらの群から化合物の重量比は好ましくは:
群A:0~90%、好ましくは20~90%、特に好ましくは30~90%;
群B:0~80%、好ましくは10~80%、特に好ましくは10~65%;
群C:0~80%、好ましくは0~80%、特に好ましくは0~50%;
ただし本発明による各媒体中に存在する群A、群Bおよび/または群Cの化合物の重量比の合計は好ましくは5~90%、特に好ましくは10~90%である。
【0066】
本発明による媒体は好ましくは、1~40%、特に好ましくは3~30%の本発明による化合物のを含む。
【0067】
本発明による液晶混合物は、それ自体が従来の方法で調製される。一般的には、より少ない量で使用される所望の量の構成成分が主成分を構成する構成成分中に、好ましくは高温で溶解される。また有機溶媒、例えばアセトン、クロロホルムまたはメタノール中の構成成分の溶液を混合し、十分に混合後に溶媒を再度、例えば蒸留により除去することも可能である。更に他の従来の方法、例えばプレミックス、例えばホモログ混合物を使用し、または所謂「マルチボトル」システムテムを使用して混合物を調製することが可能である。
【0068】
また誘電体は当業者に既知で、文献に記載される更なる添加剤を含んでよい。例えば0~15%、好ましくは0~10%の多色性色素、キラルドーパント、安定剤またはナノ粒子を添加できる。添加される個々の化合物は、0.01~6%、好ましくは0.1~3%の濃度で用いられる。ただし本明細書においては、液晶混合物の他の構成成分、即ち液晶およびメソゲン化合物の濃度データは、これらの添加剤の濃度を考慮せずに与えられる。
【0069】
本発明による液晶混合物は、利用可能なパラメータの幅を著しく広げることを可能にする。
【0070】
また本発明は、このタイプの媒体を含む電気光学的ディスプレイ(特に、フレームと共にセルを形成する2枚の平面平行な外板と、外板上の個々のピクセルをスイッチするための集積非線形要素と、およびセル内に配置された正の誘電異方性および高い比抵抗を有するネマチック液晶混合物とを有するTFTディスプレイ)と、および電気光学的目的のためのこれらの媒体の使用とにも関する。
【0071】
「アルキル」という表現は、1~15個の炭素原子を有する分岐していないおよび分岐状のアルキル基、特に分岐していない基メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシルおよびn-ヘプチルを包含する。2~5個の炭素原子を有する基が一般的に好ましい。
【0072】
「アルケニル」という表現は、15個までの炭素原子を有する分岐していないおよび分岐状のアルケニル基、特に分岐していない基を包含する。特に好ましいアルケニル基は、C2~C7-1E-アルケニル、C4~C7-3E-アルケニル、C5~C7-4-アルケニル、C6~C7-5-アルケニルおよびC7-6-アルケニル、特にC2~C7-1E-アルケニル、C4~C7-3E-アルケニルおよびC5~C7-4-アルケニルである。好ましいアルケニル基の例は、ビニル、1E-プロペニル、1E-ブテニル、1E-ペンテニル、1E-ヘキセニル、1E-ヘプテニル、3-ブテニル、3E-ペンテニル、3E-ヘキセニル、3E-ヘプテニル、4-ペンテニル、4Z-ヘキセニル、4E-ヘキセニル、4Z-ヘプテニル、5-ヘキセニル、6-ヘプテニルなどである。5個までの炭素原子を有する基が一般に好ましい。
【0073】
「ハロゲン化アルキル基」という表現は好ましくは、モノもしくはポリフッ素化および/または塩素化基を包含する。過ハロゲン化基が挙げられる。フッ素化アルキル基、特にCF3、CH2CF3、CH2CHF2、CHF2、CH2F、CHFCF3およびCF2CHFCF3が特に好ましい。「ハロゲン化アルケニル基」という表現および関連する表現は、相当して説明される。
【0074】
本発明による混合物中の式Iの化合物の総量は重要ではない。したがって混合物は様々な特性を最適化する目的で、1種類以上の更なる構成成分を含んでよい。
【0075】
偏光板、電極基板および表面処理された電極からの本発明によるマトリクスディスプレイの構造は、このタイプのディスプレイのための通常の設計に相当する。本明細書において通常の設計という用語は広く記載され、マトリクスディスプレイの全ての派生品および改変品も包含し、特にポリSi-TFTに基づくマトリックスディスプレイ素子も包含する。
【0076】
しかしながら本発明によるディスプレイと、従来のツイストネマチックセルに基づくディスプレイとの間の本質的な違いは、液晶層の液晶パラメータの選択にある。
【0077】
以下の例は本発明を制限することを意図せず、本発明を説明する。当業者は一般的な説明には詳細に与えられていない詳細を実施例から得ることができるであろうし、それらを一般的な専門知識に従って一般化し、特定の問題に適用することができるであろう。
【0078】
上および下において、パーセンテージデータは重量%を表す。全ての温度は摂氏で表示される。更にCは液晶状態、Nはネマチック相、Smはスメクチック相(より具体的にはSmA、SmBなど)、Tgはガラス転移温度およびIは等方性相である。これらの記号の間のデータは転移温度を表す。Δnは光学異方性(589nm、20℃)、Δεは誘電異方性(1kHz、20℃)、γ1は回転粘度(20℃;単位mPa・秒)を表す。
【0079】
物理的、物理化学的および電気光学的パラメータは、とりわけ文献「メルク液晶-Licristal(登録商標)-液晶の物理的特性-測定方法の解説」(1998年、メルク社、ダルムスタット市)に記載される通りの一般的に既知の方法で決定される。
【0080】
個々の物質の誘電異方性Δεは、20℃および1kHzで決定される。このために検討され測定される物質の5~10重量%を誘電的に正の混合物ZLI-4792(メルク社)に溶解し、測定値を100%の濃度に外挿する。光学異方性Δnは20℃および波長589.3nmで、回転粘度γ1は20℃で同様に線形外挿により決定される。
【0081】
本願においては特に明示的に示さない限り、用語の複数形は単数形および複数形の両方を表し、その逆も同様である。詳細な説明に従った本発明の実施形態および変形例の更なる組み合わせは添付の特許請求の範囲から、またはこれらの請求項の複数の組み合わせからも生じる。
【0082】
以下の略語が使用される:
RT 室温
THF テトラヒドロフラン
MTBエーテル メチルtert-ブチルエーテル
sat. 飽和
dist. 蒸留。
【実施例】
【0083】
以下、本発明を非限定的な実施例により詳細に説明する。
【0084】
<例1>:2-[4-[4-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン
【化18】
【0085】
<工程1.1>:4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノン
【化19】
トルエン-4-スルホン酸一水和物(6.4g、32mmol)を、ジクロロメタン(270ml)中の2-プロピルプロパン-1,3-ジオール1(23.9g、193mmol)および4-オキソシクロヘキサンカルバルデヒド2(CAS 96184-81-5、30.0g、170mmol)の溶液に添加し、混合物を水分離器上で還流させる。90分後、反応混合物をRTに冷却し、シリカゲル(ジクロロメタン/酢酸エチル9:1)上でクロマトグラフィーする。4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)-シクロヘキサノン3が黄色の透明な油分として単離され、これが固化して結晶物を与える。
【0086】
<工程1.2>:1-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]-4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノール
【化20】
イソプロピルマグネシウムクロリド/塩化リチウム(116ml、150mmol、THF中1.3mol/l)の溶液を最初に導入し、THF(150ml)中の5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,2,3-トリフルオロベンゼン4(CAS 187804-77-9、25.0g、80mmol)の溶液を30℃で滴下添加した。60分後にTHF(150ml)中の4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノン3(25.0g、80mmol)の溶液を最高30℃で滴下添加する。更に60分後に蒸留水を反応混合物に添加し、次いで塩酸(1M)を用いてpH=5に調整する。水相を分離し、MTBエーテルで抽出する。合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。残渣は1-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]-4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノール5を黄色味の結晶として与える。
【0087】
<工程1.3>:2-[4-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン
【化21】
トルエン-4-スルホン酸一水和物(0.5g、3mmol)をトルエン(80mL)中の1-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]-4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノール5(15.8g、15mmol)の溶液に添加し、混合物を水分離器上で還流下で3時間加熱する。反応混合物をRTまで冷却し、ヘプタンで希釈し、シリカゲル(ヘプタン/MTBエーテル95:5)上でクロマトグラフィーする。2-プロパノールおよびヘプタンからの結晶化後、2-[4-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン6が無色固体として単離される。化合物6は以下の相挙動を示す。
【0088】
C74SmA168N191I
Δε=30
Δn=0.18
【0089】
<例2>:2-[4-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキシ-3-エン-1-イル]-5-ブチル-1,3-ジオキサン
【化22】
2-[4-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-ブチル-1,3-ジオキサン7は、2-[4-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン6と類似して合成される。化合物7は以下の相挙動を示す。
【0090】
C64SmA174N190I
Δε=28
Δn=0.18
【0091】
<例3>:2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン
【化23】
【0092】
<工程3.1>:[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸
【化24】
THF(800mL)中の5-ブロモ-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン8(CAS 156243-64-0、200g、760mmol)の溶液を-5℃に冷却し、イソプロピルマグネシウムクロリド(THF中420mL、840mmol、2.0mol/l)を添加する。1時間後、THF(100ml)中のホウ酸トリメチル(106ml、950mmol)の溶液を-5℃で添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌する。反応混合物を氷冷塩酸(410ml、2M)に加え、MTBエーテルで抽出する。相を分離し、有機相を蒸留水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。粗生成物をヘプタンからの結晶化により精製し、ベージュ色の固体として[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸9を与える。
【0093】
<工程3.2>:5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン
【化25】
蒸留水(23ml)中のメタホウ酸ナトリウム四水和物(8.9g、64mmol)の溶液を最初に導入し、THF(10ml)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(15.2%Pd)(0.6g、0.9mmol)および水酸化ヒドラジニウム(0.04ml、0.9mmol)を添加し、混合物を5分間撹拌する。次いで4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨードベンゼン10(CAS 105931-73-5、12.7g、42mmol)、[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸9(10.0g、42mmol)およびTHF(40ml)を添加し、反応混合物を一晩還流させる。蒸留水を反応混合物に添加し、これを次いでMTBエーテルで希釈する。水相を分離し、MTBエーテルで抽出する。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。粗生成物をシリカゲル(ヘプタン)上でクロマトグラフィーし、5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン11を透明で無色のオイルとして与える。
【0094】
<工程3.3>:1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノール
【化26】
イソプロピルマグネシウムクロリド(THF中15.7ml、31.4mmol、2mol/l)を最初に導入し、THF(50ml)中の5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン11(5.8g、15.7mmol)の溶液を30℃で滴下添加する。60分後、THF(15ml)中の4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノン3(5.0g、15.7mmol)の溶液を最高20℃で滴下添加する。更に60分後、反応混合物に蒸留水を添加し、これを次いで塩酸(1M)を使用してpH=5に調整する。水相を分離し、MTBエーテルで抽出する。合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。残渣は1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノール12を褐色の結晶物として与える。
【0095】
<工程3.4>:2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン
【化27】
トルエン-4-スルホン酸一水和物(0.3g、1.6mmol)をトルエン(45ml)中の1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノール12の溶液(10.1g、8.2mmol)に添加し、混合物を水分離器上で2時間還流させる。反応混合物をRTに冷却し、真空中で蒸発させ、シリカゲル(ヘプタン/MTBエーテル95:5)上でクロマトグラフィーする。2-プロパノールおよびn-ヘプタンからの結晶化後、2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン13を無色の固体として単離する。化合物13は以下の相挙動を示す。
【0096】
C124SmA173N186I
Δε=38
Δn=0.19
【0097】
<例4>:2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン
【化28】
【0098】
<工程4.1>:2-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキサ-2-ボロラン
【化29】
酢酸カリウム(53.2g、540mmol)、1,1’-ビス(ビフェニルホスフィン)フェロセンパラジウムジクロリド(4.0g、5.4mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(70.2g、271mmol)を、1,4-ジオキサン(430ml)中の5-ブロモ-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン14(CAS 115467-07-7、50.0g、180mmol)の溶液に添加し、混合物を一晩還流させる。反応混合物をRTに冷却し、蒸留水を添加し、混合物をMTBエーテルで希釈する。相を分離し、水相をMTBエーテルで抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。粗生成物をシリカゲル(トルエン)上でクロマトグラフィーし、エタノールから結晶化させ、2-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキサ-2-ボロラン15を無色の固体として与える。
【0099】
<工程4.2>:5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン
【化30】
蒸留水(33.2ml)中のメタホウ酸ナトリウム四水和物(10.2g、74mmol)の溶液を最初に導入し、THF(10ml)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(15.2%Pd)(1.7g、2.5mmol)およびヒドラジニウムヒドロキシド(0.12ml、2.5mmol)を添加し、混合物を5分間撹拌する。次いで4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨードベンゼン10(18.5g、61mmol)、2-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキサ-2-ボロラン15(20.0g、61mmol)およびTHF(65ml)を添加し、反応混合物を一晩還流させる。蒸留水を反応混合物に添加し、これを次いでMTBエーテルで希釈する。水相を分離し、MTBエーテルで抽出する。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。粗生成物をシリカゲル(ヘプタン)上でクロマトグラフィーし、ヘプタンから再結晶して、5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン16を無色の固体として与える。
【0100】
<工程4.3>:1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノール
【化31】
イソプロピルマグネシウムクロリド/塩化リチウム(THF中、23.7ml、30.8mmol、1.3mol/l)を最初に導入し、THF(25ml)中の5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン16(5.5g、14.6mmol)の溶液を30℃で滴下添加する。60分後、THF(37ml)中の4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノン3(5.0g、15,4mmol)の溶液を最高20℃で滴下添加し、混合物を一晩撹拌する。次いで蒸留水を反応混合物に加え、これを次いで塩酸(1M)を使用してpH=5に調整する。水相を分離し、MTBエーテルで抽出する。合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。残渣は、1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノール17を黄色の結晶物として与える。
【0101】
<工程4.4>:2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン
【化32】
トルエン-4-スルホン酸一水和物(0.3g、2.0mmol)をトルエン(53ml)中の1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピル-1,3-ジオキサン-2-イル)シクロヘキサノール17(10.8g、9.9mmol)に添加し、混合物を水分離器上で2時間還流させる。反応混合物をRTまで冷却し、真空中で蒸発させ、シリカゲル(ヘプタン/MTBエーテル95:5)上でクロマトグラフィーする。2-プロペニルおよびヘプタンからの結晶化後、2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン18が無色の固体として単離される。化合物18は以下の相挙動を示す。
【0102】
C95Sm213I
Δε=30
Δn=0.18
【0103】
<例5>:2-[4-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン
【化33】
【0104】
<工程5.1>:4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノン
【化34】
4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)フェノール19(CAS 879544-24-8、50.0g、227mmol)をキシレン(330ml)に溶解し、Pd/C(5%、4.4g)および炭酸ナトリウム(0.2g、2.3mmol)を添加し、混合物を水素(10.2l)を使用して加圧下で水素化する。8時間後、溶液を濾過し、真空中で蒸発させる。粗生成物をn-ヘプタン(200ml)で回収し、三酸化硫黄/ピリジン錯体(37.0g、233mmol)およびセライト(50g)の混合物を添加し、混合物をRTで一晩撹拌する。次いで更にセライト(20g)およびシリカゲル(20g)を添加し、混合物を撹拌する。90分後、反応混合物を吸引濾過する。濾液を蒸留水および飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。残渣は、4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノン20を透明で黄色味がかったオイルとして与える。
【0105】
<工程5.2>:1-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]-4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノール
【化35】
イソプロピルマグネシウムクロリド(THF中、22.9ml、46mmol、2.0mol/l)の溶液を最初に導入し、THF(50ml)中の5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,2,3-トリフルオロベンゼン4(7.0g、23mmol)の溶液を30℃で滴下添加する。60分後、THF(50ml)中の4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノン20(5.1g、23mmol)の溶液を最高30℃で滴下添加する。更に60分後、反応混合物に蒸留水を添加し、塩酸(1M)を使用してpH=5に調整する。水相を分離し、MTBエーテルで抽出する。合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。残渣は、1-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-フェニル]-4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノール21を黄色味がかった結晶として与える。
【0106】
<工程5.3>:2-[4-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン
【化36】
トルエン-4-スルホン酸一水和物(0.5g、3mmol)をトルエン(80ml)中の1-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]-4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノール21(12.2g、15mmol)の溶液に添加し、混合物を水分離器上で90分間還流させる。反応混合物をRTまで冷却し、n-ヘプタンで希釈し、シリカゲル(ヘプタン/MTBエーテル95:5)上でクロマトグラフィーする。2-プロパノールおよびn-ヘプタンから再結晶した後、2-[4-[4-[3-フルオロ-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン22を無色の結晶の形で単離する。化合物22は以下の相挙動を示す。
【0107】
C95N191I
Δε=23
Δn=0.17
【0108】
<例6>:2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン
【化37】
【0109】
<工程6.1>:1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノール
【化38】
イソプロピルマグネシウムクロリド(THF中10.8ml、22mmol、2mol/l)を最初に導入し、THF(20ml)中の5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン11(4.0g、11mmol)の溶液を30℃で滴下添加する。60分後、THF(15ml)中の4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノン20(2.5g、11mmol)の溶液を最高20℃で滴下添加する。更に60分後、反応混合物に蒸留水を加え、これを次いで塩酸(1M)を使用してpH=5に調整する。水相を分離し、MTBエーテルで抽出する。合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。残渣は、1-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノール23を黄色味がかった結晶物として与える。
【0110】
<工程6.2>:2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン
【化39】
トルエン-4-スルホン酸一水和物(0.3g、1.5mmol)をトルエン(40ml)中の1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノール23(7.1g、7mmol)をトルエン(40ml)に添加し、混合物を水分離器上で2時間還流させる。反応混合物をRTまで冷却し、真空中で蒸発させ、シリカゲル(ヘプタン/MTBエーテル95:5)上でクロマトグラフィーする。2-プロパノールおよびn-ヘプタンからの結晶化後、2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン24が無色の結晶の形で単離される。化合物24は以下の相挙動を示す。
【0111】
C98N182I
Δε=31
Δn=0.19
【0112】
<例7>:2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン
【化40】
【0113】
<工程7.1>:1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノール
【化41】
イソプロピルマグネシウムクロリド(THF中13.1ml、26mmol、2.0mol/l)を最初に導入し、THF(25ml)中の5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン16(5.0 g、13mmol)の溶液を30℃で滴下添加する。60分後、THF(37ml)中の4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノン20(3.0g、13mmol)の溶液を最高20℃で滴下添加し、混合物を一晩撹拌する。次いで蒸留水を反応混合物に添加し、これを次いで塩酸(1M)を使用してpH=5に調整する。水相を分離し、MTBエーテルで抽出する。合わせた有機相を飽和炭酸水素塩溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させる。残渣は、1-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノール26を黄色味がかったオイルとして与える。
【0114】
<工程7.2>:2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン
【化42】
トルエン-4-スルホン酸一水和物(0.3g、2mmol)を、トルエン(40ml)中の1-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]-4-(5-プロピルテトラヒドロピラン-2-イル)シクロヘキサノール26(8.7g、8mmol)の溶液に添加し、混合物を水分離器上で2時間還流させる。反応混合物をRTまで冷却し、真空中で蒸発させ、シリカゲル(ヘプタン/MTBエーテル95:5)上でクロマトグラフィーする。2-プロパノールおよびn-ヘプタンからの結晶化後、2-[4-[4-[3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-3-フルオロフェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン27を無色の固体として単離する。化合物27は以下の相挙動を示す。
【0115】
C78Sm117N206I
Δε=24
Δn=0.18
【0116】
以下を類似して調製する。
【0117】
<例8>:2-[4-[3-フルオロ-4-(2-メチル-3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピル-1,3-ジオキサン
【化43】
【0118】
<例9>:2-[4-[3-フルオロ-4-(2-メチル-3,4,5-トリフルオロフェニル)フェニル]シクロヘキサ-3-エン-1-イル]-5-プロピルテトラヒドロピラン
【化44】