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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】バッテリパック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/204 20210101AFI20241028BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20241028BHJP
   H01M 50/202 20210101ALI20241028BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20241028BHJP
   H01M 50/209 20210101ALI20241028BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20241028BHJP
【FI】
H01M50/204 401D
H01M50/284
H01M50/202 401D
H01M50/342 101
H01M50/202 501S
H01M50/209
H01M10/48 301
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023046880
(22)【出願日】2023-03-23
(65)【公開番号】P2023143867
(43)【公開日】2023-10-06
【審査請求日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0036123
(32)【優先日】2022-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】150-20 Gongse-ro,Giheung-gu,Yongin-si, Gyeonggi-do, 446-902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】李 赫
(72)【発明者】
【氏名】權 永煥
(72)【発明者】
【氏名】鄭 栢麒
【審査官】今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-294281(JP,A)
【文献】特開平03-090829(JP,A)
【文献】実開平03-109031(JP,U)
【文献】特開2022-002165(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20 - 50/298
H01M 50/30 - 50/392
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのバッテリセルと、
前記少なくとも1つのバッテリセルの上側部に配される回路基板と、
前記バッテリセルと前記回路基板との間に配される温度センシング部と、を含み、
前記温度センシング部は、
貫通部が形成されたフォームパッド部と、
前記貫通部に配された温度センサと、を含み、
前記温度センサは、前記フォームパッド部の貫通部の内部を横切り、その一端部と他端部とが前記フォームパッド部の外部に露出されるように配される、バッテリパック。
【請求項2】
前記温度センサの一端部には、回路基板連結部が形成される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記回路基板連結部は、前記回路基板の下端部と半田付け結合される、請求項2に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記温度センサの他端部は、前記バッテリセルに付着される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記バッテリセルの真ん中部分には、ベンティングホールが形成され、
前記ベンティングホールの内部には、プレートが配され、
前記温度センサの他端部は、前記プレートに付着される、請求項4に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記プレートには、付着部が形成され、
前記温度センサの他端部は、前記付着部に付着される、請求項5に記載のバッテリパック。
【請求項7】
前記フォームパッド部の貫通された一面部には、第1接着部が形成され、
前記第1接着部は、前記回路基板に接着される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項8】
前記第1接着部は、接着テープによって形成される、請求項7に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記フォームパッド部の貫通された他面部には、第2接着部が形成され、
前記第2接着部は、前記バッテリセルのプレート面に接着される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記第2接着部は、接着テープによって形成される、請求項9に記載のバッテリパック。
【請求項11】
前記温度センサは、フィルムタイプに形成される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記温度センサは、前記貫通部の内部に、S字形に沿って挿入される、請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記フォームパッド部は、六面体状に形成された、請求項1に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、二次電池は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電及び放電が可能な電池である。該二次電池は、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド自動車、電気自転車、無停電電源供給装置(uninterruptible power supply)などのエネルギー源として使用され、適用される外部機器の種類により、単一バッテリセルの形態で使用されたり、多数のバッテリセルを連結し、1つの単位にまとめたバッテリパックの形態で使用されたりする。
【0003】
携帯電話のような小型モバイル機器は、単一電池の出力と容量とにより、所定時間の間、作動が可能であるが、電力消耗が多い電気自動車、ハイブリッド自動車のように、長期間駆動、高電力駆動が必要な場合には、出力及び容量の問題により、バッテリパックが好まれ、該バッテリパックは、内蔵されたバッテリセルの個数により、出力電圧を高くしたり、出力電流を強くしたりすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、温度センサの位置補正及び固定が容易な温度センシング構造を有するバッテリパックを提供することである。
【0005】
ただし、そのような課題は例示的なものであり、本発明が解決する課題は、それに限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によるバッテリパックは、少なくとも1つのバッテリセルと、前記少なくとも1つのバッテリセルの上側部に配される回路基板と、前記バッテリセルと前記回路基板との間に配される温度センシング部と、を含み、前記温度センシング部は、貫通部が形成されたフォームパッド部と、前記貫通部に配された温度センサと、を含む。
【0007】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記温度センサの一端部には、回路基板連結部が形成されうる。
【0008】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記回路基板連結部は、前記回路基板の下端部と半田付け結合されうる。
【0009】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記温度センサの他端部は、前記バッテリセルに付着されうる。
【0010】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記バッテリセルの真ん中部分には、ベンティングホールが形成され、前記ベンティングホールの内部には、プレートが配され、前記温度センサの他端部は、前記プレートに付着されうる。
【0011】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記プレートには、付着部が形成され、前記温度センサの他端部は、前記付着部に付着されうる。
【0012】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記フォームパッド部の貫通された一面部には、第1接着部が形成され、前記第1接着部は、前記回路基板に接着されうる。
【0013】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記第1接着部は、接着テープによって形成されうる。
【0014】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記フォームパッド部の貫通された他面部には、第2接着部が形成され、前記第2接着部は、前記バッテリセルのプレート面に接着されうる。
【0015】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記第2接着部は、接着テープによって形成されうる。
【0016】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記温度センサは、フィルムタイプに形成されうる。
【0017】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記温度センサは、前記貫通部の内部に、S字形に沿って挿入されうる。
【0018】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記フォームパッド部は、六面体状に形成されうる。
【0019】
本発明の一実施形態によるバッテリパックにおいて、前記温度センサは、前記フォームパッド部の貫通部の内部を横切り、その一端部と他端部とが前記フォームパッド部の外部に露出されるように配されうる。
【0020】
前述の事項以外の他の側面、特徴、利点は、以下の発明を実施するための具体的な内容、特許請求の範囲、及び図面から明確になるであろう。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一実施形態によるバッテリパックは、温度センサ部の位置補正及び固定が容易であり、回路基板とバッテリセルとの間隔が広くても適用可能になるように、温度センシング構造が改善されたバッテリパックが提供される。
【0022】
本発明の効果は、以上で言及された効果に制限されるものではなく、言及されていない他の効果は、特許請求の範囲の記載から、当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態によるバッテリパックの分解斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による温度センシング部を、一側から見た斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による温度センシング部を、他側から見た斜視図である。
図4図2のB-B’断面であり、本発明の一実施形態による温度センシング部の断面図である。
図5】本発明の一実施形態による温度センシング部が装着される様子を示した図である。
図6図1のA-A’断面であり、本発明の一実施形態による温度センシング部が装着された様子を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定の実施形態を図面に例示し、発明の説明によって詳細に説明する。しかしながら、それらは、本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物ないし代替物を含むと理解されなければならない。本発明の説明におき、他の実施形態に図示されているとしても、同一構成要素については、同一識別符号を使用する。
【0025】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それらに係わる重複説明は、省略する。
【0026】
以下の実施形態として、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的に使用される。
【0027】
以下の実施形態として、単数の表現は、文脈上、明白に取り立てて意味しない限り、複数の表現を含む。
【0028】
以下の実施形態として、「含む」または「有する」というような用語は、明細書に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性を事前に排除するものではない。
【0029】
図面においては、説明の便宜のために、構成要素がその大きさが誇張されていたり、縮小されていたりもする。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されているので、本発明は、必ずしも図示されたところに限定されるものではない。
【0030】
以下の実施形態として、x軸、y軸及びz軸は、直交座標系上の3軸に限定されるものではなく、それらを含む広い意味にも解釈される。例えば、x軸、y軸及びz軸は、互いに直交しうるが、互いに直交せず、互いに異なる方向を指しうる。
【0031】
ある実施形態が異なって具現可能である場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なるようにも遂行される。例えば、連続して説明される2つの工程が、実質的に同時に遂行されもするが、説明される順序と反対の順序にも進められる。
【0032】
本出願で使用されている用語は、単に特定の実施形態について説明するために使用されたものであり、本発明を限定する意図ではない。本出願において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書に記載された特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせが存在するということを指定するものであり、1またはそれ以上の他の特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないと理解されなければならない。
【0033】
以下、図1を参照し、本発明の一実施形態によるバッテリパックについて説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態によるバッテリパックの分解斜視図である。
【0035】
図1を参照すれば、本発明の一実施形態によるバッテリパックは、少なくとも1つのバッテリセルB、少なくとも1つのバッテリセルBの上側部に配される回路基板20、及びバッテリセルBと回路基板20との間に配される温度センシング部100を含む。
【0036】
本発明の一実施形態によるバッテリパックは、少なくとも1つのバッテリセルBを含むものでもある。前記バッテリセルBは、ケース10と、ケース10内に収容された電極組立体(図示せず)を含むものでもある。図示されていないが、電極組立体は、互いに異なる極性の第1極板及び第2極板と、第1極板と第2極板との間に介在されるセパレータと、を含むものでもある。電極組立体の第1極板及び第2極板は、バッテリセルBの互いに異なる第1電極E1及び第2電極E2とそれぞれ電気的に連結されうる。バッテリセルBの第1電極E1及び第2電極E2は、ケース10上に形成されうる。バッテリセルBの充放電経路は、ケース10上に形成された第1電極E1及び第2電極E2を介し、ケース10内部の電極組立体(図示せず)とも連結され、後述されるように、ケース10上に形成された第1電極E1及び第2電極E2は、バスバー(図示せず)を介し、互いに異なるバッテリセルBとも電気的に連結される。
【0037】
バッテリセルB、あるいはバッテリセルBのケース10は、ほぼ直方体状に形成されうる。さらに具体的には、バッテリセルBは、第1電極E1及び第2電極E2が形成された電極面11と、電極面11と反対になる底面12と、電極面11と底面12との間を連結するものであり、相対的に広い面積に形成された主面13の対と、相対的に狭い面積に形成された側面14の対と、を含むものでもある。例えば、本発明の一実施形態によるバッテリセルBは、第1方向(Z1)に沿って配列された多数のバッテリセルBを含むものでもあるが、このとき、互いに隣接するバッテリセルBは、主面13同士互いに対向するようにも配される。
【0038】
本発明の一実施形態において、バッテリセルBのケース10を形成する、電極面11、底面12、主面13及び側面14は、充放電経路を形成するものではない。前記バッテリセルBのケース10は、バッテリセルBの外観を形成するものであり、外部に露出されている電極面11上、底面12上、主面13上、側面14上に充放電電流が流れる場合、外部環境との電気的な干渉や、電気的な短絡の危険が引き起こされうる。第1電極E1及び第2電極E2は、電極面11上に形成され、例えば、絶縁ガスケット(図示せず)を介在させて絶縁された状態で、電極面11に組み込まれうる。すなわち、第1電極E1及び第2電極E2は、電極組立体(図示せず)と電気的に連結される充放電経路を形成するが、第1電極E1及び第2電極E2が形成された電極面11は、充放電経路を形成しないのである。
【0039】
第1電極E1及び第2電極E2は、バッテリセルBが配列された第1方向(Z1)と交差する第2方向(Z2)に沿って配列されうる。このとき、第1電極E1及び第2電極E2が配列された第2方向(Z2)は、多数のバッテリセルBが配列された第1方向(Z1)と交差する方向にも該当する。例えば、本発明の一実施形態において、第2方向(Z2)は、第1方向(Z1)と垂直で交差する方向にも該当する。一方、第1電極E1と第2電極E2との間には、ベントホール15が形成されうる。ベントホール15は、バッテリセルBの内部で生じたガスが、臨界圧力以上に蓄積されれば、破断されながら、バッテリセルBの内部圧力を解消させることができる。
【0040】
本発明の一実施形態によるバッテリパックは、多数のバッテリセルBを含むものでもある。例えば、バッテリパックを形成する多数のバッテリセルBは、バスバー(図示せず)を介し、互いに電気的に連結されうる。例えば、本発明の一実施形態において、互いに隣接するバッテリセルBは、バスバー(図示せず)を介し、互いに電気的に連結されうる。そして、互いに電気的に連結された多数のバッテリセルBにおいて、両端のバッテリセルBには、入出力端子(図示せず)が連結されうる。例えば、入出力端子(図示せず)は、互いに電気的に連結されたバッテリセルBの充放電経路の両端を形成する一端のバッテリセルBの最低電位の電極(第1電極E1及び第2電極E2のうちの一電極)、及び他端のバッテリセルBの最高電位の電極(第1電極E1及び第2電極E2のうちの他電極)と直接連結されるか、あるいはそれら最低電位の電極(第1電極E1及び第2電極E2のうちの一電極)、及び最高電位の電極(第1電極E1及び第2電極E2のうちの他電極)と連結されたバスバー(図示せず)と連結されうる。
【0041】
回路基板20は、バッテリセルBの電極面11上に配され得、多数のバッテリセルBを横切って延長される本体部(図示せず)と、本体部(図示せず)から延長されるリード部(図示せず)と、を含むものでもある。図面に図示されていないが、回路基板20は、充放電電流のような大電流ではなく、センサ信号(例:温度センサ)のような小電流を流すための導電パターン(図示せず)と、導電パターン(図示せず)を絶縁するための絶縁フィルム(図示せず)と、を含むものでもある。回路基板20は、全体的に、フィルム状に形成され、プレキシブルな可撓性の軟性回路基板によっても設けられる。本発明の一実施形態において、回路基板20は、バッテリセルBの温度情報を入手することができる。
【0042】
本発明の一実施形態によれば、温度センシング部100は、バッテリセルBと回路基板20との間に配される。以下、図2ないし図6を参照し、本発明の一実施形態による温度センシング部100について説明する。図2ないし図6に図示されていない内容は、図1、及びそれに係わる説明を参照することができる。
【0043】
図2は、本発明の一実施形態による温度センシング部を、一側から見た斜視図である。図3は、本発明の一実施形態による温度センシング部を、他側から見た斜視図である。図4は、図2のB-B’断面であり、本発明の一実施形態による温度センシング部の断面図である。図5は、本発明の一実施形態による温度センシング部が装着される様子を示した図面である。図6は、図1のA-A’断面であり、本発明の一実施形態による温度センシング部が装着された様子を示した断面図である。
【0044】
図2ないし図6を参照すれば、本発明の一実施形態による温度センシング部100は、六面体状に形成され、貫通部110aが形成されたフォームパッド部110、及び貫通部110aに配された温度センサ120を含み、温度センサ120は、フォームパッド部110の貫通部110aの内部を横切り、その一端部120aと他端部120bとがフォームパッド部110の外部に露出されるように配される。
【0045】
本実施形態によれば、温度センサ120は、フィルムタイプに形成されうる。フィルムタイプの温度センサ120は、フレキシブルな素材によって形成され、フォームパッド部110の貫通部110aの内部で反るように挿入されうる。一実施形態において、図4に図示されているように、温度センサ120は、貫通部110aの内部において、S字形に挿入されうる。
【0046】
貫通部110aの内部に挿入された温度センサ120の両端部は、フォームパッド部110の外に露出されるように配され、温度センサ120の一端部120aは、回路基板20と結合され、温度センサ120の他端部120bは、バッテリセルBとそれぞれ結合され、少なくとも1つのバッテリセルBの温度をセンシングすることができる。
【0047】
そのように、温度センサ120が六面体のフォームパッド部110の内部に挿入された温度センシング部100構造を介し、フォームパッド部110の貫通部110aの内部に挿入される温度センサ120の位置補正が容易になされうる。すなわち、貫通部110aの内部に挿入される温度センサ120の挿入位置、挿入角度、温度センサの曲がり程度調節、及び貫通部挿入時の形状変形などを介し、温度センサ120の両端部の位置を調節することができる。それを介し、温度センサ120を、温度センサ120が装着されるバッテリセルBと、回路基板20との位置に合うように調節することができる。
【0048】
また、温度センサ120と回路基板20との結合時、溶接を介する高温の結合過程なしにも、半田付けを介し、温度センサ120と回路基板20とを手軽に結合させることができ、溶接のようなさらなるプロセスなしでも、温度センサ120の固定が相対的に容易である。
【0049】
また、フォームパッド部110の内部に、温度センサ120が挿入される構造を介し、温度センサ120の損傷及び破損を防ぎ、温度センサ120を、外部の物理的な力から保護することができる。
【0050】
また、フォームパッド部110が六面体状に形成され、一定レベルの体積(volume)を有するように形成されるので、回路基板20とバッテリセルBとの間隔(gap)が広いとしても、当該間隔に合うように形成されたフォームパッド部110を、回路基板20とバッテリセルBとの間に挿入することができる。
【0051】
また、温度センサ120がフォームパッド部110内部に挿入された構造であり、温度センサ120を保護するための別途のコーティングが不要であるという長所もある。
【0052】
フォームパッド部110に形成された貫通部110aは、四角柱状に形成されうる。四角柱状に形成された貫通部110aの内側一面部、及び内側一面部と対向する内側他面部に、温度センサ120が当接するように曲がって配されうる。本実施形態によれば、図4に図示されているように、貫通部110aの位置は、フォームパッド部110の一側部に位置しうる。ただし、貫通部110aの位置、形状及び内部空間サイズは、それに限定されるものではなく、温度センサの形状及び挿入形態により、多様に形成されうる。
【0053】
本実施形態によれば、温度センサの一端部120aには、回路基板連結部121が配されうる。回路基板連結部121は、回路基板20と電気的に連結されうる。回路基板連結部121は、半田付けを介し、回路基板20と結合されうる。図6に図示されているように、回路基板連結部121と回路基板20との連結部位には、半田付け部20-1が形成されうる。
【0054】
温度センサ120の他端部120bは、バッテリセルBに付着されうる。温度センサの他端部120bは、バッテリセルBに付着され、バッテリセルBの温度を感知することができる。付着位置について、さらに詳細には、図6に図示されているように、バッテリセルBの真ん中部分には、ベンティングホール15が形成され、ベンティングホール15の内部には、プレート16が配され、温度センサの他端部120bは、プレート16に付着されうる。このとき、プレート16には、付着部16-1が形成され、温度センサの他端部120bは、プレート16の付着部16-1に付着されうる。
【0055】
図2及び図3を主に参照すれば、本実施形態によるフォームパッド部110の貫通された一面部には、第1接着部130aが形成されうる。図5及び図6に図示されているように、第1接着部130aは、回路基板20に付着され、フォームパッド部110を回路基板20に固定させることができる。フォームパッド部110が回路基板20に固定されることにより、フォームパッド部110の内部に配された温度センサ120も、回路基板20に固定されたフォームパッド部110の位置において、安定して回路基板20と連結されうる。
【0056】
本実施形態によれば、第1接着部130aは、接着テープによって形成されうる。それを介し、第1接着部130aが回路基板20に手軽に付着されうる。
【0057】
フォームパッド部110の貫通された他面部には、第2接着部130bが形成されうる。第2接着部130bは、バッテリセルBのプレート16に接着され、フォームパッド部110をプレート16に固定させることができる。本実施形態によれば、第2接着部130bは、接着テープによって形成されうる。
【0058】
以上のように、図面に図示された実施形態を参照して本発明について説明されたが、それらは、例示に過ぎない。当該技術分野において当業者であるならば、本実施形態から、多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を十分に理解することができるであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められなければならないのである。
【0059】
本実施形態で説明される特定記述内容は、一実施形態であり、本実施形態の技術範囲を限定するものではない。発明の説明を簡潔であって明確に記載するために、従来の一般的な技術と構成とに係わる記載は、省略されてもいる。
【0060】
また、図面に図示された構成要素間の線の連結または連結部材は、機能的な連結、及び/または物理的または回路的な連結を例示的に示したものであり、実際の装置においては、代替可能であったり、追加されたりする多様な機能的な連結、物理的な連結、または回路連結によっても表現される。また、「必須な」、「重要に」というように、具体的な言及がなければ、本発明の適用のために必ずしも必要な構成要素ではないのでもある。
【0061】
発明の説明、及び特許請求の範囲に記載された「前記」、またはそれと類似した指示語は、特別に限定されない限り、単数及び複数のいずれも称するものでもある。また、実施形態において、範囲(range)が記載された場合、この範囲に属する個別的な値を適用した発明を含むものであり(それに反する記載がなければ)、発明の説明に、この範囲を構成する各個別的な値を記載したところの通りである。
【0062】
また、本実施形態による方法を構成する段階につき、明白に順序を記載するか、あるいはそれに反する記載がなければ、この段階は、適切な順序によっても実行される。
【0063】
必ずしもこの段階の記載順序により、本実施形態が限定されるものではない。本実施形態において、全ての例、または例示的な用語(例:など)の使用は、単に本実施形態を詳細に説明するためのものであり、特許請求の範囲によって限定されない以上、前述の例、または例示的な用語により、本実施形態の範囲が限定されるものではない。
【0064】
また、当業者であるならば、多様な修正、組み合わせ及び変更が付加された特許請求の範囲内、またはその均等物の範疇内において、設計条件及びファクタによって構成されうるということを知ることができるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明のバッテリパックは、例えば、バッテリ関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0066】
10 ケース
11 電極面
12 底面
13 主面
14 側面
15 ベンティングホール
16 プレート
16-1 付着部
20 回路基板
20-1 半田付け部
100 温度センシング部
110 フォームパッド部
110a 貫通部
120 温度センサ
120a 温度センサ一端部
120b 温度センサ他端部
121 回路基板連結部
130a 第1接着部
130b 第2接着部
図1
図2
図3
図4
図5
図6