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特許7578664交換可能なインターフェースプレートを有する再構成可能なメインフレーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】交換可能なインターフェースプレートを有する再構成可能なメインフレーム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20241029BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【請求項の数】 21
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022186126
(22)【出願日】2022-11-22
(62)【分割の表示】P 2021547860の分割
【原出願日】2020-11-24
(65)【公開番号】P2023051900
(43)【公開日】2023-04-11
【審査請求日】2023-01-18
(31)【優先権主張番号】62/944,306
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/812,214
(32)【優先日】2020-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ライス, マイケル アール.
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-203963(JP,A)
【文献】特表2019-523143(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス製造システムのメインフレームであって、
ベースと、
前記ベース上の複数のファセットであって、前記複数のファセットの各ファセットはフレームを含む、複数のファセットと、
複数の交換可能なインターフェースプレートであって、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの各交換可能なインターフェースプレートは、各ファセットに最大1つの交換可能なインターフェースプレートが取り付けられるように前記複数のファセットのそれぞれのファセットに取り付けられ、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの少なくとも1つの交換可能なインターフェースプレートは1つ以上の基板アクセスポートを含み、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの1つ以上の交換可能なインターフェースプレートは耐荷重性である、複数の交換可能なインターフェースプレートと、
前記複数のファセット上のリッドであって、前記ベース、前記リッドおよび取り付けられた前記複数の交換可能なインターフェースプレートを有する前記複数のファセットは共に内部空間を画定する、リッドと、
前記内部空間内のロボットアームと、を備え、
前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートは、前記ベースに係合して、それぞれのファセットに取り付けられる、デバイス製造システムのメインフレーム。
【請求項2】
デバイス製造システムのメインフレームであって、
ベースと、
前記ベース上の複数のファセットであって、前記複数のファセットの各ファセットはフレームを含む、複数のファセットと、
複数の交換可能なインターフェースプレートであって、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの各交換可能なインターフェースプレートは、各ファセットに最大1つの交換可能なインターフェースプレートが取り付けられるように前記複数のファセットのそれぞれのファセットに取り付けられ、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの少なくとも1つの交換可能なインターフェースプレートは1つ以上の基板アクセスポートを含み、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの1つ以上の交換可能なインターフェースプレートは耐荷重性である、複数の交換可能なインターフェースプレートと、
前記複数のファセット上のリッドであって、前記ベース、前記リッドおよび取り付けられた前記複数の交換可能なインターフェースプレートを有する前記複数のファセットは共に内部空間を画定する、リッドと、
前記内部空間内のロボットアームと、を備え、
前記リッドは、前記リッドが前記複数のファセットのうちの1つ以上の前記フレームに接触しないように、前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートと係合する、デバイス製造システムのメインフレーム。
【請求項3】
デバイス製造システムのメインフレームであって、
ベースと、
前記ベース上の複数のファセットであって、前記複数のファセットの各ファセットはフレームを含む、複数のファセットと、
複数の交換可能なインターフェースプレートであって、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの各交換可能なインターフェースプレートは、各ファセットに最大1つの交換可能なインターフェースプレートが取り付けられるように前記複数のファセットのそれぞれのファセットに取り付けられ、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの少なくとも1つの交換可能なインターフェースプレートは1つ以上の基板アクセスポートを含み、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの1つ以上の交換可能なインターフェースプレートは耐荷重性である、複数の交換可能なインターフェースプレートと、
前記複数のファセット上のリッドであって、前記ベース、前記リッドおよび取り付けられた前記複数の交換可能なインターフェースプレートを有する前記複数のファセットは共に内部空間を画定する、リッドと、
前記内部空間内のロボットアームと、
前記複数のファセットのうちの第1のファセットの第1のフレームの外面に配置された第1のOリングであって、前記第1のOリングの外面が外部環境に曝され、前記第1のOリングの内面が中間真空領域に曝される、第1のOリングと、
前記第1のフレームの前記外面に配置された第2のOリングであって、前記第2のOリングが前記第1のOリングとほぼ同心であり、前記第2のOリングの外面が前記中間真空領域に曝され、前記第2のOリングの内面が前記内部空間に曝される、第2のOリングと
を備え、
前記外部環境は、第1の圧力を有し、前記中間真空領域は、前記第1の圧力よりも低い第2の圧力を維持することになり、前記内部空間は、前記第2の圧力よりも低い第3の圧力を維持することになる、デバイス製造システムのメインフレーム。
【請求項4】
デバイス製造システムのメインフレームであって、
ベースと、
前記ベース上の複数のファセットであって、前記複数のファセットの各ファセットはフレームを含む、複数のファセットと、
複数の交換可能なインターフェースプレートであって、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの各交換可能なインターフェースプレートは、各ファセットに最大1つの交換可能なインターフェースプレートが取り付けられるように前記複数のファセットのそれぞれのファセットに取り付けられ、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの少なくとも1つの交換可能なインターフェースプレートは1つ以上の基板アクセスポートを含み、前記複数の交換可能なインターフェースプレートの1つ以上の交換可能なインターフェースプレートは耐荷重性である、複数の交換可能なインターフェースプレートと、
前記複数のファセット上のリッドであって、前記ベース、前記リッドおよび取り付けられた前記複数の交換可能なインターフェースプレートを有する前記複数のファセットは共に内部空間を画定する、リッドと、
前記内部空間内のロボットアームと、を備え、
前記リッドは、前記リッドが前記複数のファセットのうちの1つ以上の前記フレームに接触しないように、前記リッドと前記複数のファセットのうちの前記1つ以上の前記フレームのトップ面との間にギャップを設けて、前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートの前記トップ面と係合する、デバイス製造システムのメインフレーム。
【請求項5】
前記複数のファセットのうちの第1のファセットは、前記複数のファセットのうちの第2のファセットの第2の長さの少なくとも2倍である第1の長さを有する、請求項1から4のいずれか1項に記載のメインフレーム。
【請求項6】
前記メインフレームは、長方形の形状を有し、前記複数のファセットは、4つのファセットを含み、前記第2のファセットは、前記第1のファセットに対して垂直であり、前記ロボットアームは、軸外ロボットアームである、請求項に記載のメインフレーム。
【請求項7】
前記メインフレームは、真空下で動作するように構成され、前記複数のファセットのうちの1つ以上の前記フレームは、真空によって引き起こされる負荷に対する耐荷重性はない、請求項1から4のいずれか1項に記載のメインフレーム。
【請求項8】
前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートは、前記メインフレームの前記内部空間と前記メインフレームの外部との間の圧力差によって引き起こされる前記メインフレームに対する垂直方向の力に耐える、請求項1から4のいずれか1項に記載のメインフレーム。
【請求項9】
前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートが、前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートの内部底面上にステップを備え、前記ステップが、前記ベースの側壁上のリップと係合し、前記垂直方向の力が、前記ステップと前記リップとのインターフェースにおいて、前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートから前記ベースに伝達される、請求項に記載のメインフレーム。
【請求項10】
前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートが、前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートの内部底面上に複数のピンを含み、前記複数のピンが、前記ベースの1つ以上の側壁内の1つ以上の特徴部と係合し、前記垂直方向の力が、前記複数のピンと前記1つ以上の特徴部のインターフェースにおいて、前記1つ以上の交換可能なインターフェースプレートから前記ベースに伝達される、請求項に記載のメインフレーム。
【請求項11】
前記第1のフレームは、
前記第1のファセットの第1の側の第1のコラムと、
前記第1のファセットの第2の側の第2のコラムと、
前記第1のコラムと前記第2のコラムとを接続するビームと、
前記第1のコラム内の1つ以上のチャネルであって、前記中間真空領域を真空ポートに流体連結する、1つ以上のチャネルと、
を備える、請求項に記載のメインフレーム。
【請求項12】
前記複数の交換可能なインターフェースプレートは前記ベース上に設けられる、請求項1から4のいずれか1項に記載のメインフレーム。
【請求項13】
前記複数の交換可能なインターフェースプレートのうちの第1の交換可能なインターフェースプレートが、第1の数の第1の基板アクセスポート、前記第1の数の前記第1の基板アクセスポートのそれぞれについての第1の位置、第1のサイズの前記第1の数の前記第1の基板アクセスポート、第1のタイプのスリットバルブ、または、第1のタイプの局所中心検出器の少なくとも1つを有し、
前記複数の交換可能なインターフェースプレートのうちの第2の交換可能なインターフェースプレートが、第2の数の第2の基板アクセスポート、前記第2の数の前記第2の基板アクセスポートのそれぞれについての第2の位置、第2のサイズの前記第2の数の第2の基板アクセスポート、第2のタイプのスリットバルブ、または、第2のタイプの局所中心検出器の少なくとも1つを有する、請求項1から4のいずれか1項に記載のメインフレーム。
【請求項14】
前記複数の交換可能なインターフェースプレートのうちの第1の交換可能なインターフェースプレートは第1のサイズを有し、前記複数の交換可能なインターフェースプレートのうちの第2の交換可能なインターフェースプレートは、前記第1のサイズと異なる第2のサイズを有する、請求項1から4のいずれか1項に記載のメインフレーム。
【請求項15】
メインフレームのファセットに取り付けるための交換可能なインターフェースプレートであって、前記交換可能なインターフェースプレートは、前記メインフレームのベース上に設けられ、かつ前記交換可能なインターフェースプレートは、
前記メインフレームからチャンバへのアクセスを提供するようにそれぞれ構成された1つ以上の基板アクセスポートを備え、
前記交換可能なインターフェースプレートは、前記メインフレームに対して耐荷重性であり、
前記交換可能なインターフェースプレートは、前記ファセットに取り付けられているときに前記ベースに係合するための構造を有する、交換可能なインターフェースプレート。
【請求項16】
前記交換可能なインターフェースプレートは、前記メインフレームの内部空間と前記メインフレームの外部との間の圧力差によって引き起こされる前記メインフレームに対する垂直方向の力に耐えるように構成される、請求項15に記載の交換可能なインターフェースプレート。
【請求項17】
前記交換可能なインターフェースプレートの内部底面上のステップであって、前記メインフレームのベースの側壁上のリップと係合するように構成される、ステップをさらに備え、
前記交換可能なインターフェースプレートは、前記ステップと前記リップとのインターフェースにおいて、垂直方向の力を前記交換可能なインターフェースプレートから前記ベースに伝達させるように構成される、請求項15に記載の交換可能なインターフェースプレート。
【請求項18】
前記交換可能なインターフェースプレートに取り付けられた1つ以上の局所中心検出器をさらに備え、前記1つ以上の局所中心検出器は、前記1つ以上の基板アクセスポートを介して移送されるウエハを検出するように構成される、請求項15に記載の交換可能なインターフェースプレート。
【請求項19】
前記交換可能なインターフェースプレートの内部底面上の複数のピンをさらに備え、前記複数のピンは、前記メインフレームのベースの側壁内の1つ以上の特徴部と係合し、前記交換可能なインターフェースプレートは、前記複数のピンと前記1つ以上の特徴部とのインターフェースにおいて、垂直方向の力を前記交換可能なインターフェースプレートから前記ベースに伝達させるように構成される、請求項15に記載の交換可能なインターフェースプレート。
【請求項20】
前記1つ以上の基板アクセスポートは、前記メインフレームから異なるチャンバにアクセスを提供するようにそれぞれ構成された複数の基板アクセスポートである、請求項15に記載の交換可能なインターフェースプレート。
【請求項21】
デバイス製造システムのメインフレームであって、
ベースと、
前記ベース上の複数のファセットであって、前記複数のファセットの各ファセットはフレームを含む、複数のファセットと、
前記複数のファセットのうちの第1のファセットに取り付けられた第1の交換可能なインターフェースプレートであって、前記第1の交換可能なインターフェースプレートは、1つ以上の第1の基板アクセスポートを含み、第1のサイズを有する、第1の交換可能なインターフェースプレートと、
前記複数のファセットのうちの第2のファセットに取り付けられた第2の交換可能なインターフェースプレートであって、前記第2の交換可能なインターフェースプレートは、1つ以上の第2の基板アクセスポートを含み、第1のサイズと異なる第2のサイズを有する、第1の交換可能なインターフェースプレートと、
前記複数のファセット上のリッドであって、前記ベース、前記リッドおよび前記複数のファセットは共に内部空間を画定する、リッドと、
前記内部空間内のロボットアームと、を備え、
前記メインフレームは、真空下で動作するように構成され、前記第1の交換可能なインターフェースプレートと前記第2の交換可能なインターフェースプレートは、真空によって引き起こされる負荷に対する耐荷重性があり、前記第1の交換可能なインターフェースプレートと前記第2の交換可能なインターフェースプレートは、前記ベースと係合してそれぞれのファセットに取り付けられる、デバイス製造システムのメインフレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は概して、電子デバイス製造システムに関し、より具体的には、交換可能なインターフェースプレートを含む電子デバイス製造システムの再構成可能なメインフレームに関する。実施形態はまた、メインフレーム用の交換可能なインターフェースプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 従来の電子デバイス製造システム(デバイス製造システムとも称される)は、複数の処理チャンバおよびロードロックチャンバが周囲に配置されたメインフレームを含む場合がある。メインフレームは、処理チャンバおよび/またはロードロックチャンバが連結されるいくつかの側壁(一般的に「ファセット」と称される)を有してもよい。従来のメインフレームのファセットは、所定のサイズ、位置などを有する基板アクセスポートを有する事前に決められた構成を有するように機械加工される。従来のメインフレームが製造されると、基板アクセスポートの種類、サイズ、配置、および位置は、そのメインフレームに対して固定される。メインフレームの所有者が新しい構成を希望する場合には、新しい構成を有する新しいメインフレームが購入される。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 本開示の第1の態様によれば、デバイス製造システムのメインフレームは、ベースと、ベース上の複数のファセットと、複数のファセット上のリッドとを含む。複数のファセットのうちの第1のファセットは、第1のフレームを含む。ベース、リッド、および複数のファセットは共に、ロボットアームを含む内部空間を画定する。第1の交換可能なインターフェースプレートは、第1のファセットの第1のフレームに取り付けられる。第1の交換可能なインターフェースプレートは、複数の基板アクセスポートを含む。複数の基板アクセスポートのうちの第1の基板アクセスポートは、ロボットアームが第1の処理チャンバにアクセスできるように構成される。複数の基板アクセスポートのうちの第2の基板アクセスポートは、ロボットアームが第2の処理チャンバにアクセスできるように構成される。一実施形態では、第1の交換可能なインターフェースプレートは耐荷重性であり、フレームは耐荷重性ではない。
【0004】
[0004] 本開示の第2の態様によれば、交換可能なインターフェースプレートは、メインフレームのファセットに取り付けられるように構成される。交換可能なインターフェースプレートは、複数の基板アクセスポートを含む。複数の基板アクセスポートのうちの第1の基板アクセスポートは、メインフレームから第1の処理チャンバへのアクセスを提供するように構成される。複数の基板アクセスポートのうちの第2の基板アクセスポートは、メインフレームから第2の処理チャンバへのアクセスを提供するように構成される。交換可能なインターフェースプレートは、メインフレームに対して耐荷重性である。したがって、交換可能なインターフェースプレートは、メインフレームの内部空間とメインフレームの外部との間の圧力差によって引き起こされるメインフレーム上の垂直方向の力に耐えるように構成される。
【0005】
[0005] 本開示の第3の態様によれば、メインフレームを構成する方法は、メインフレームの第1のファセットに連結される第1の複数の処理チャンバを決定することと、第1の複数の処理チャンバを収容するファセット上の複数の基板アクセスポートの位置を決定することと、複数の基板アクセスポートのうちの1つをそれぞれの位置に有する第1の交換可能なインターフェースプレートの構成を決定することと、第1の交換可能なインターフェースプレートを製造することとを含む。この方法は、第1の交換可能なインターフェースプレートをメインフレームの第1のファセットに取り付けることと、複数の処理チャンバを第1の交換可能なインターフェースプレートに取り付けることとをさらに含み、複数の処理チャンバの各々は、複数の基板アクセスポートの基板アクセスポートを介してメインフレームからアクセス可能である。この方法は、メインフレームが製造された後に(例えば、メインフレームの構成を変更するために)実行されてもよい。
【0006】
[0006] 本開示は、添付図面において同様の要素が類似の参照符号で示されているが、これらは例であり、限定するものではない。本開示における「ある(an)」または「一(one)」実施形態に対する種々の言及は、必ずしも同じ実施形態に対するものではなく、そのような言及は、少なくとも1つを意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】本開示の一実施形態による、第1の構成を有する再構成可能なメインフレームを有する電子デバイス製造システムの概略上面図を示す。
図1B】本開示の一実施形態による、第2の構成を有する再構成可能なメインフレームを有する電子デバイス製造システムの概略上面図を示す。
図1C】本開示の一実施形態による、第3の構成を有する再構成可能なメインフレームを有する電子デバイス製造システムの概略上面図を示す。
図2A】本開示の一実施形態による、再構成可能なメインフレームを示す斜視図である。
図2B】本開示の一実施形態による、第1の例示的な交換可能なインターフェースプレートの側面図である。
図2C】本開示の一実施形態による、第2の例示的な交換可能なインターフェースプレートの側面図である。
図2D】本開示の一実施形態による、第3の例示的な交換可能なインターフェースプレートの側面図である。
図3】本開示の一実施形態により、基板アクセスポートの位置で切り取られた、メインフレームおよび取り付けられた交換可能なインターフェースプレートの側断面図を示す。
図4】本開示の一実施形態により、メインフレームのフレームのコラムの位置で切り取られた、メインフレームおよび取り付けられた交換可能なインターフェースプレートの側断面図を示す。
図5】本開示の一実施形態による、電子デバイス製造システムの再構成可能なメインフレームを組み立てるための工程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0017] 実施形態は、1つまたは複数の交換可能なインターフェースプレートを有する再構成可能なメインフレーム(移送チャンバとも称される)を対象とする。再構成可能なメインフレームは、複数のファセットを含み、ファセットのうちの少なくとも1つは、交換可能なインターフェースプレートを受け入れるように構成されたフレームを含む。一実施形態では、再構成可能なメインフレームは、再構成可能なメインフレームの各ファセットのためのフレームを含む。交換可能なインターフェースプレートが、フレームの各々に取り付けられてもよい。リッドは、ファセットのフレームの上に配置されてもよく、交換可能なインターフェースプレートに固定されてもよい。実施形態において、交換可能なインターフェースプレートは耐荷重性であり、フレームは耐荷重性ではない。したがって、メインフレームの内部空間がポンプによって真空まで排気されると、垂直(および水平)方向の力が交換可能なインターフェースプレートによって維持されるが、フレームにはほとんどまたは全く力が加えられない。
【0009】
[0018] いくつかの実施形態では、メインフレームは、正方形または長方形の形状を有してもよい。1つまたは複数のロードロックチャンバが、メインフレームの1つのファセットに連結されてもよい。一実施形態では、1つまたは複数のロードロックチャンバは、メインフレームの1つのファセット上の交換可能なインターフェースプレートに連結される。一実施形態では、追加の交換可能なインターフェースプレートが、メインフレームの1つまたは複数の追加のファセットに接続され、1つまたは複数の処理チャンバが、追加の交換可能なインターフェースプレートのいくつかまたはすべてに連結される。処理チャンバは、様々な基板処理を実行することができ、ファセット上の異なる交換可能なインターフェースプレートに連結された処理チャンバは、例えば、異なるサイズであってもよく、異なるサイズの基板アクセスポートを有してもよく、異なる接続タイプを有してもよく、異なる高さを有してもよい。例えば、いくつかの基板アクセスポートは、異なるピッチで2つのエンドエフェクタを収容する高さを含むことができる。また、各交換可能なインターフェースプレートは、同じ数または異なる数の処理チャンバおよび/またはロードロックチャンバに連結するように構成されてもよい。例えば、1つの交換可能なインターフェースプレートは、第1のサイズの単一の処理チャンバに連結するように構成されてもよく、第2の交換可能なインターフェースプレートは、それぞれが第1のサイズとは異なる第2のサイズの2つの処理チャンバに連結するように構成されてもよく、以下同様となる。各交換可能なインターフェースプレート上の1つまたは複数の基板アクセスポートは、ロードロックチャンバおよび処理チャンバの各々と、移送チャンバとの間でインターフェースをとり、両者の間での基板の移送を可能にすることができる。基板アクセスポートは、各ファセットに連結されうるチャンバの数およびサイズに適応するように、各交換可能なインターフェースプレート上にサイズ決定され、配置されうる。このようなメインフレームを有する電子デバイス製造システムは、より広範な範囲およびより多様な順序の、単一システムで実行される基板処理を可能にすることができ、したがって、このような電子デバイス製造システムの多用途性、能力、および/または効率性が向上する。他の態様では、電子デバイス製造システムを組み立てる方法が提供される。
【0010】
[0019] 実施形態において開示される再構成可能なメインフレームおよび交換可能なインターフェースプレートは、従来のメインフレームを超える複数の利点を提供する。従来のメインフレームは、製造時に決定される単一の設計を有する。この単一の設計は、固定されたサイズおよび固定された位置を有する固定された数の基板アクセスポートを有する。そのような従来のメインフレームの構成を変更することがいかなる場合でも有利であるならば、有効な選択肢は、新しい構成を有する新しいメインフレームを購入することになる。これとは対照的に、再構成可能なメインフレームは、新しい交換可能なインターフェースプレートを製造することによって、いつでも再構成することができる。新しい構成が有益である場合には、新しい構成を有する1つまたは複数の新しい交換可能なインターフェースプレートを製造してもよい。次いで、既存の交換可能なインターフェースプレートをメインフレームから取り外すことができ、新しい交換可能なインターフェースプレートをメインフレームに取り付けることができる。したがって、メインフレームの柔軟性は、実施形態において大幅に改善される。さらに、新しい処理チャンバが利用可能になるにつれて、メインフレームを新しい交換可能なインターフェースプレートで更新することができる、新しいスリットバルブ技術が開発される、新しい局所中心検出(LCF)技術が開発される(例えば、発光ダイオード(LED)、レーザおよび/またはロボットブレードまたはエンドエフェクタのポケット内のどこにウエハが存在するかを決定する他の走査方法を使用する)、等々の理由により、メインフレームの有効寿命を延ばすことができる。古いスリットバルブ技術、古い局所中心検出技術などを有する古い交換可能なインターフェースプレートは、例えば、新しいスリットバルブ技術および/または新しい局所中心検出技術を有する新しい交換可能なインターフェースプレートと交換することができる。
【0011】
[0020] 本明細書で使用されるように、単数形の「1つの(a、an)」、および「その/この/前記(the)」は、文脈上別途明示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「基板」への言及は、単一の基板(例えば、単一のウエハ)ならびに2つ以上の基板の混合物を含み、「処理チャンバ」への言及は、処理チャンバならびに2つ以上の処理チャンバの混合物などを含む。
【0012】
[0021] 本明細書で使用されるように、測定された量に関連する用語「約」は、当業者が測定を行い、当業者が一定レベルの注意を払い、測定機器の精度を行使する際に予想される、測定量の通常の変動を指す。ある種の実施形態では、用語「約」は、例えば「約10」が9~11を含むように、示された数値±10%を含む。
【0013】
[0022] 本明細書に示された値の範囲は、本明細書中に特段の指示がない限り、その範囲内に入る個々の値に個別に言及するための略記法としての役割を果たすことだけを意図しており、それぞれの値は、本明細書中で個々に列挙されるかのように、明細書に組み込まれる。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書に特段の指示がない限り、あるいは明らかに文脈に矛盾しない限り、任意の好適な順序で実行されうる。本明細書で提供される任意のおよびすべての例、または例示的な表現(例えば、「など」)の使用は、単に、特定の材料および方法を示すことを意図しており、範囲に対する限定を提示するものではない。本明細書中のいかなる表現も、開示された材料および方法の実施に不可欠なものとして特許請求されていない要素を示すものと解釈されるべきではない。
【0014】
[0023] 図1Aから図1Cは、再構成可能なメインフレームを有する電子デバイス製造システムの概略上面図を示す。図1Aは、本開示の一実施形態による、電子デバイス製造システムの第1の構成100Aの概略上面図を示す。図1Bは、本開示の一実施形態による、電子デバイス製造システムの第2の構成100Bの概略上面図を示す。図1Cは、本開示の一実施形態による、電子デバイス製造システムの第3の構成100Cの概略上面図を示す。
【0015】
[0024] 電子デバイス製造システムは、基板を処理するように構成され、4つのファセット101A~101Dを有するメインフレーム(移送チャンバとも称される)104を含むことができる。4つのファセット101A~101Dが矩形構成で示されているが、メインフレーム104は、代替的に、他の数のファセット(例えば、5つのファセット、6つのファセット、7つのファセット、8つのファセットなど)および/または他の形状を有してもよい。実施形態では、ファセットは、同じサイズ(例えば、同じ幅)または異なる幅を有してもよい。一実施形態では、メインフレーム104は長方形の形状を有し、ファセット101Aおよび101Cは互いにほぼ平行であり、ファセット101Bおよび101Dは互いにほぼ平行であり、ファセット101Aおよび101Cはファセット101Bおよび101Dに対してほぼ垂直である。一実施形態では、ファセット101Bおよび101Dは、ファセット101Aおよび101Cの第2の長さの少なくとも2倍である第1の長さを有する。一実施形態では、ファセット101Bおよび101Dは、約100~150インチの長さを有し、ファセット101Aおよび101Cは、約40~60インチの長さを有する。一実施形態では、メインフレーム104は、五角形の形状を有する。一実施形態では、メインフレームは、第1の長さを有する第1のファセットと、第1のファセットの両側に第2のファセットおよび第3のファセットを含み、それぞれは、第1の長さよりも大きい第2の長さを有し、第2のファセットおよび第3のファセットにそれぞれ接続された第4のファセットおよび第5のファセットを含み、それぞれは、第1の長さ以上かつ第2の長さ未満の第3の長さを有する。
【0016】
[0025] メインフレーム104は、内部空間134を含んでもよく、ファセット101A~101Dは、内部空間134の側壁を画定してもよい。メインフレーム104は、ベース(図示せず)およびリッド(図示せず)をさらに含みうる。ファセット101A~101D、ベース、およびリッドは共に、内部空間134を画定しうる。ロボットアーム(ロボットアセンブリとも称される)136は、メインフレーム104の内部空間134内に配置されてもよい。内部空間134は、典型的には、メインフレーム104の動作中、真空下にあってもよい。
【0017】
[0026] ファセット101A~101Dの各々は、フレームを備えてもよく、交換可能なインターフェースプレートが取り付けられてもよい。代替的に、ファセット101A~101Dのサブセットは、交換可能なインターフェースプレートが取り付けられたフレームを備えてもよい。他のファセットは、固定された構成を有する側壁を内蔵する従来の方法で製造されてもよい。固定された構成ではなくフレームを有する各ファセットについて、交換可能なインターフェースプレートをファセットのフレームに取り付けることができ、ファセットの側壁を形成することができる。いつでも、ファセットに取り付けられた既存の交換可能なインターフェースプレートを取り外すことができ、異なる設計を有する新しい交換可能なインターフェースプレートをそのファセットに取り付けることができる。したがって、メインフレーム104は、柔軟な設計を有する再構成可能なメインフレームである。
【0018】
[0027] 図1Aでは、交換可能なインターフェースプレート128Aがファセット101Bに取り付けられ、交換可能なインターフェースプレート129がファセット101Cに取り付けられ、交換可能なインターフェースプレート130Aがファセット101Dに取り付けられ、交換可能なインターフェースプレート131がファセット101Aに取り付けられている。交換可能なインターフェースプレート128Aは、3つの基板アクセスポート132を有する。各基板アクセスポート132は、水平に配向された基板140がそこを通過することを可能にするように構成されてもよい。基板140は、ウエハ(例えば、半導体ウエハまたは非半導体デバイス基板)、ガラスプレートまたはパネル、および/または電子デバイスまたは回路構成要素を作製するために使用される他のワークピースであってもよい。各基板アクセスポート132は、例えば、メインフレーム104の側壁または交換可能なインターフェースプレート128A、130Aに形成された細長いスロットまたはスリットとすることができ、各々は、例えば、基板アクセスポート132を開閉するためのスリットバルブまたは他の適切なデバイス、および/または基板アクセスポート132を通って移送される基板140の位置を決定するのに適した局所中心検出器(LCF)を含むことができる。スリットバルブは、例えば、Lモーションスリットバルブなどの任意の適切な従来構造であってもよい。基板アクセスポート132を開閉するために、他の適切なデバイスを使用することもできる。基板アクセスポート132は、実施形態において、シングルゲートまたはデュアルゲート(例えば、基板アクセスポートにおける交換可能なインターフェースプレートの内部に第1のゲートと、基板アクセスポートにおける交換可能なインターフェースプレートの外部に第2のゲートとを有する)を含んでもよい。
【0019】
[0028] 交換可能なインターフェースプレート128Aには、3つの処理チャンバ106、108、110が取り付けられている。処理チャンバ106~110の各々は、交換可能なインターフェースプレート128A内の基板アクセスポート132と並ぶチャンバポートを有する。
【0020】
[0029] 交換可能なインターフェースプレート130Aは、3つの基板アクセスポート132を有する。交換可能なインターフェースプレート130Aには、3つの処理チャンバ112、114、116が取り付けられている。処理チャンバ112~116の各々は、交換可能なインターフェースプレート130A内の基板アクセスポート132と並ぶチャンバポートを有する。
【0021】
[0030] 交換可能なインターフェースプレート129は、基板アクセスポートを有さない中実プレートである。交換可能なインターフェースプレート131は、2つの基板アクセスポート132を含む。交換可能なインターフェースプレート131は、1つまたは複数のロードロックチャンバ126(例えば、2つの隣り合ったロードロックチャンバを含みうる)に連結される。ロードロックチャンバ126はそれぞれ、交換可能なインターフェースプレート129内の基板アクセスポートの1つと並ぶチャンバポートを有する。
【0022】
[0031] ロードロックチャンバ126は各々、バッチタイプまたは単一基板タイプのロードロックチャンバでありうる。いくつかの実施形態では、処理チャンバ126は、積層ロードロックチャンバであってもよい。例えば、ロードロックチャンバ126は、二重積層ロードロックチャンバ、三重積層ロードロックチャンバ、四重以上の積層ロードロックを備えたロードロックチャンバ(例えば、クワッドロードロックチャンバ)などであってもよい。代替的に、ロードロックチャンバ126は、単一空間のロードロックチャンバであってもよい。各ロードロックチャンバ126は、それぞれの基板アクセスポート132に対応する1つまたは複数のチャンバポートを有してもよい。例えば、2つの分離された基板空間を有しうる、積層ロードロックチャンバ126は、垂直に整列された基板アクセスポート132にそれぞれ対応する2つの垂直整列チャンバポートを有してもよい。3つの分離した基板空間を有しうる、三重積層ロードロックチャンバは、垂直に整列された基板アクセスポートに対応する3つの垂直整列チャンバポートを有してもよい。単一空間ロードロックチャンバは、基板アクセスポート132に対応する単一のチャンバポートを有してもよい。任意の1つまたは複数のロードロックチャンバ126は、積層ロードロックチャンバ、三重積層ロードロックチャンバ、および/または単一空間ロードロックチャンバであってもよい。また、いくつかの実施形態では、任意の1つまたは複数のロードロックチャンバ126は、処理能力を有するチャンバであってもよい。すなわち、任意の1つまたは複数のロードロックチャンバ126、あるいはその中に位置する空間のうちの任意の1つは、基板の予熱処理、軽減処理、冷却処理、および/または別の処理工程を実行することが可能でありうる。
【0023】
[0032] メインフレーム104、処理チャンバ106~116、および/またはロードロックチャンバ126は、それぞれ真空圧で作動してもよい。処理チャンバ106~116は、基板140上で、例えば、堆積、酸化、窒化、エッチング、研磨、洗浄、リソグラフィ、検査などを含む同一の処理または異なる処理を実行してもよい。他の処理がその中で実行されてもよい。
【0024】
[0033] メインフレーム104は、内部空間134内にロボットアセンブリ136をさらに含んでもよい。ロボットアセンブリ136は、各処理チャンバ106~116およびロードロックチャンバ126との間で、1つまたは複数の基板140を移送して出し入れするように構成されてもよい。ロボットアセンブリ136は、任意の1つのチャンバからメインフレーム104の任意の他のチャンバへ、基板140を直接移送するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、基板140は、任意の順序または方向で、ロボットアセンブリ136によって移送されてもよい。いくつかの実施形態では、ロボットアセンブリ136は、メインフレーム104に取り付けられた任意のチャンバから、それぞれ独立に突出可能で、かつ任意のチャンバに格納可能なデュアル搬送ブレードを有してもよく、同時並行基板移送が可能になることによって、システムのスループットが増大する。いくつかの実施形態では、ロボットアセンブリ136は、単一の搬送ブレードのみを有してもよく、および/またはSCARA(選択的適合性多関節ロボットアーム)ロボットであってもよい。代替的に、ロボットアセンブリ136は、リニアロボットまたはノンリニアロボットなど、メインフレーム104に取り付けられたチャンバ間で基板を移送する任意の適切な機構であってもよい。
【0025】
[0034] ロードロックチャンバ126は、1つまたは複数のFOUP(前方開口型統一ポッド)118に連結されうるファクトリインターフェース102に連結されてもよい。1つまたは複数のロードロックチャンバ126は、ファクトリインターフェース102と移送チャンバ126との間に第1の真空インターフェースを提供してもよい。いくつかの実施形態では、ロードロックチャンバ126の各々は、メインフレーム(移送チャンバ)104とファクトリインターフェース102と交互に連通することによって、基板スループットを増大させうる。すなわち、1つのロードロックチャンバ126、あるいは積層ロードロックチャンバまたは三重積層ロードロックチャンバのうちの任意の1つの空間が移送チャンバ104と連通する一方で、他のロードロックチャンバ126、あるいは積層ロードロックチャンバまたは三重積層ロードロックチャンバのうちの他の空間は、ファクトリインターフェース102と連通してもよい。ファクトリインターフェース102、ロードロックチャンバ126、ならびに移送チャンバ104の間の基板移送は、任意の他の適切な態様で行われてもよい。
【0026】
[0035] FOUP118は、それぞれ、複数の基板を保持するため、内部に備え付けのカセットを有する容器であってもよい。FOUP118は各々、ファクトリインターフェース102と共に使用されるよう構成された、前方開口型インターフェースを有しうる。ファクトリインターフェース102は、FOUP118とロードロックチャンバ126の間の線形運動、回転運動、および/または垂直運動を介して、基板140を移送するように構成されるバッファチャンバ(図示せず)および1つまたは複数のロボットアセンブリ138を有してもよい。基板は、任意の順序または方向で、FOUP118とロードロックチャンバ126の間で移送されてもよい。ロードロックチャンバ126は、バッチ式または単一基板式のロードロックチャンバであってもよい。
【0027】
[0036] コントローラ171は、ロボットアセンブリ138、ロボットアセンブリ136および/または電子デバイス製造システムの動作を制御してもよい。コントローラ171は、電子デバイス製造システムの中で、およびそれを通じて、基板140の処理および移送を制御してもよい。コントローラ171は、例えば、汎用コンピュータであってもよく、および/または、マイクロプロセッサまたは他の適切なCPU(中央処理装置)、電子デバイス製造システムを制御するソフトウェアルーチンを記憶するメモリ、入力/出力用周辺機器、およびサポート回路(例えば、電源、クロック回路、ロボットアセンブリ138、136の駆動回路、キャッシュ、および/または同等物)を含んでもよい。コントローラ171は、例えば、メインフレーム104に取り付けられた処理チャンバの各々を通って、1つまたは複数の基板を順次処理するようにプログラミングされてもよい。他の実施形態では、コントローラ171は、処理チャンバを通る任意の順序で基板を処理するようにプログラムされてもよい。さらに他の実施形態では、コントローラ171は、1つまたは複数の処理チャンバにおいて1つまたは複数の基板の処理を省略および/または反復するようにプログラミングされてもよい。コントローラ171は、代替的に、任意の適切な態様で電子デバイス製造システム内の1つまたは複数の基板を処理するようにプログラミングされてもよい。
【0028】
[0037] 電子デバイス製造システムは、他の適切な数のFOUP118および/またはロードロックチャンバ126を有してもよい。いくつかの実施形態では、ファセット101Aに連結されるロードロックチャンバの数は、ファセット101B~101Dのうちの任意の1つに連結される処理チャンバの数とは無関係であってもよい。例えば、ロードロックチャンバの数は、ファセットに連結された処理チャンバの最高数とは異なってもよい。また、いくつかの実施形態では、4つの処理チャンバのサイズに対するメインフレーム104のサイズに応じて、4つまでの処理チャンバが単一のファセットに連結されてよく、あるいは、4つを超える処理チャンバが単一のファセットに連結されてもよい。
【0029】
[0038] 図1Bは、図1Aに示すのと同じFOUP118、ファクトリインターフェース102、ロードロック126、およびメインフレーム104を示す。しかしながら、図1Bでは、交換可能なインターフェースプレート128Aは、ファセット101Bから取り外され、交換可能なインターフェースプレート128Bが、ファセット101Bに取り付けられている。同様に、交換可能なインターフェースプレート130Aは、ファセット101Dから取り外されており、交換可能なインターフェースプレート130Bが、ファセット101Dに取り付けられている。交換可能なインターフェースプレート128Bは、交換可能なインターフェースプレート128Aの3つの基板アクセスポート132とは対照的に、2つの基板アクセスポート132を有する。同様に、交換可能なインターフェースプレート130Bは、交換可能なインターフェースプレート130Aの3つの基板アクセスポート132とは対照的に、2つの基板アクセスポート132を有する。したがって、第2の構成100Bでは、処理チャンバ106、108、112、および114が再配置され、処理チャンバ110および116が除去されている。
【0030】
[0039] 図1Cは、図1A図1Bに示すものと同じFOUP118、ファクトリインターフェース102、ロードロック126、およびメインフレーム104を示す。しかしながら、図1Cでは、交換可能なインターフェースプレート128Aは、ファセット101Bから取り外され、交換可能なインターフェースプレート128Cが、ファセット101Bに取り付けられている。同様に、交換可能なインターフェースプレート130Aは、ファセット101Dから取り外され、交換可能なインターフェースプレート130Cは、ファセット101Dに取り付けられている。交換可能なインターフェースプレート128Cは、交換可能なインターフェースプレート128Aの3つの基板アクセスポート132とは対照的に、4つの基板アクセスポート132を有する。交換可能なインターフェースプレート130Cは、3つの基板アクセスポート132を有するが、それらは、交換可能なインターフェースプレート130Aの3つの基板アクセスポート132とは異なる位置にある。第3の構成100Cでは、処理チャンバ112は同じ位置にあるが、処理チャンバ106、108、110、114、116は取り外され、処理チャンバ122、124、125、127と置き換えられている。
【0031】
[0040] 図示されるように、任意の種類の処理チャンバが、交換可能なインターフェースプレートを介してメインフレーム104のファセットに接続されてもよい。処理チャンバのいくつかの実施例には、クワッド処理チャンバ(例えば、処理チャンバ106~116を含む)、単一処理チャンバ(例えば、処理チャンバ125、127を含む)、およびツイン処理チャンバ(例えば、処理チャンバ122、124を含む)が含まれる。1つの例示的な処理チャンバは、
【0032】
[0041] 基板アクセスポート132の各々は、同じサイズであってもよく、または異なるサイズであってもよい。各交換可能なインターフェースプレート128A~128C、130A~130C、129、131は、同じまたは異なる数の基板アクセスポート132を含んでよく、これらは同様のサイズまたは異なるサイズになりうる。例えば、いくつかの基板アクセスポートは、第1の幅を(例えば、200mmウエハを受け入れるために)有してもよく、いくつかの基板アクセスポートは、第2の幅を(例えば、300mmウエハを受け入れるために)有してもよく、いくつかの基板アクセスポートは、第3の幅を有してもよい。各基板アクセスポート132の幅は、基板140が通過することを少なくとも可能にするのに十分な幅である。基板アクセスポートの異なるサイズにより、ロボットアセンブリ136は、ファセット101A~101Dのいずれかに連結されたチャンバ内の異なる領域に到達することが可能になろう。交換可能なインターフェースプレートが2つ以上の基板アクセスポートを有するいくつかの実施形態では、基板アクセスポートは、基板インターフェースプレート内で横方向の中心に置かれていなくてもよく、および/または互いに等間隔に離されていなくてもよい。交換可能なインターフェースプレートが単一の基板アクセスポートを有するいくつかの実施形態では、その基板アクセスポートは、ファセットまたはオフセットにおいて横方向の中心に配置されてもよい。
【0033】
[0042] 一実施例では、交換可能なインターフェースプレート128Aは、a)交換可能なインターフェースプレート128Aとは異なる数の基板アクセスポート、b)交換可能なインターフェースプレート128A内の複数の基板アクセスポートと比較して異なる位置にある1つまたは複数の基板アクセスポート、c)交換可能なインターフェースプレート128A内の複数の基板アクセスポートと比較して異なるサイズの1つまたは複数の基板アクセスポート、d)交換可能なインターフェースプレート128Aとは異なる種類のスリットバルブ、および/または、e)交換可能なインターフェースプレート128Aとは異なる種類の局所中心検出器、を有する複数の追加の交換可能なインターフェースプレートと互換性がある。
【0034】
[0043] 交換可能なインターフェースプレートの各々は、ファセットの幅が基板アクセスポートの数、サイズ、および/または組み合わせを収容するのに適しているならば、基板アクセスポートの様々な数、サイズ、および/または組み合わせを有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、交換可能なインターフェースプレートは、3つの基板アクセスポート132の代わりに1つの基板アクセスポート132を有してもよい。他の実施形態では、1つの交換可能なインターフェースプレートは、第1の幅の1つの基板アクセスポート132および第2の幅の1つの基板アクセスポート132を有することができ、他の交換可能なインターフェースプレートは、第1の幅の1つの基板アクセスポートおよび第3の幅の1つの基板アクセスポートを有することができる。ファセットが適切な幅を有しているならば、様々な組み合わせの基板アクセスポートが可能になりうる。これにより、メインフレーム104を、特定の種類および数の処理チャンバおよびロードロックチャンバに連結するようにカスタマイズすることができる。一実施例では、第1の幅は約1.2メートルとすることができ、第2の幅は約2.4メートルとすることができ、第3の幅は約800mmとすることができる。
【0035】
[0044] いくつかの実施形態では、2つの電子デバイス製造システムをクラスタ化することができる。すなわち、例えば、第1のメインフレームのファセット101Cおよび第2のメインフレーム202のファセットなど、各メインフレーム104の1つのファセットは、2つのメインフレームが(例えば、2つのメインフレームの間に1つまたは複数のロードロックが挿入された状態で)連結されることを可能にする交換可能なインターフェースプレートをそれぞれ含むことができる。メインフレームは、2つのメインフレーム間で基板を移送するためのパススルーチャンバを提供するように連結されてもよい。これにより、このような電子デバイス製造システムの多用途性、能力、および/または効率性がさらに向上しうる。
【0036】
[0045] 図2Aは、本開示の一実施形態による、再構成可能なメインフレーム200の斜視図を示す。再構成可能なメインフレーム200は、一実施形態では、図1A図1Cのメインフレーム104に対応しうる。
【0037】
[0046] 再構成可能なメインフレーム200は、一組のフレームが搭載されるベース206を含む。各フレームは、メインフレーム200の側面またはファセットに対応し、フレーム化することができる。一組のフレームは、概念的には、複数のフレーム面を有する単一の3次元フレーム201であってよく、フレームの各々は、メインフレーム200のファセットに面する。フレーム201は、コラム(柱)204A~204Dを含むことができ、コラム204A~204Dを接続するビーム(梁)208A~208Dをさらに含むことができる。フレーム(またはフレーム面)の各々は、ベースの一部と、コラムのペアと、コラムのペアをつなぐ対応するビームとを含むことができる。例えば、ベース206、コラム204B~204Cおよびビーム208Aは、第1のファセットのための第1のフレーム(またはフレーム面)を構成することができ、ベース206、コラム204A~204Bおよびビーム208Bは、第2のファセットのための第2のフレーム(またはフレーム面)を構成することができ、ベース206、コラム204Aおよび204Dならびにビーム208Cは、第3のファセットのための第3のフレーム(またはフレーム面)を構成することができ、ベース206、コラム204C~204Dおよびビーム208Dは、第4のファセットのための第4のフレーム(またはフレーム面)を構成することができる。
【0038】
[0047] フレーム(またはフレーム面)の各々は、ベース206内にリップ210A、210Bを含んでもよい。リップ210A~210Bは、ファセットに取り付けられた交換可能なインターフェースプレートによってリップ210A~210Bに伝達される力を支持するように構成されてもよい。加えて、フレーム(またはフレーム面)の各々は、Oリング215、220を受け入れる溝または他の特徴部を含むことができる。Oリングは、交換可能なインターフェースプレートをフレーム(またはフレーム面)にシール(密封)することができる。
【0039】
[0048] 図示されるように、交換可能なインターフェースプレート230は、メインフレーム200のファセットのフレーム(またはフレーム面)に取り付けられる。交換可能なインターフェースプレート230は、ボルト、ねじ、および/または他の取り付け機構を介してフレームに取り付けることができる。交換可能なインターフェースプレート230は、基板アクセスポート234、236の構成された数、サイズ、および位置を含むことができ、これらはぞれぞれ、処理チャンバへのロボットアームのアクセスを提供するように構成することができる。交換可能なインターフェースプレート230はまた、スリットバルブ(図示せず)、LCF(図示せず)、および/またはそれらに取り付けられるか、またはそれらに一体化される他の構成要素を有してもよい。
【0040】
[0049] 交換可能なインターフェースプレート230は、金属プレートであってもよい。例えば、交換可能なインターフェースプレートは、アルミニウム、アルミニウム合金、スチール、または別の金属から形成することができる。いくつかの実施形態では、交換可能なインターフェースプレートは、被覆または陽極酸化層(例えば、Al陽極酸化層)などの表面処理を含む。被覆の実施例には、化学気相堆積(CVD)、原子層堆積(ALD)、電気めっきなどによって堆積された被覆が含まれる。被覆の例としては、誘電体被覆、Al被覆、ニッケルメッキ、Y被覆などがある。交換可能なインターフェースプレート230は、メインフレーム200に取り付ける前に被覆することができる。代替的に、メインフレーム200は、交換可能なインターフェースプレートが取り付けられた後にコーティングされてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、交換可能なインターフェースプレート230の一部は、表面処理を有する。
【0041】
[0050] 交換可能なインターフェースプレート230は、さらに、交換可能なインターフェースプレート230の内側底面上にステップ232を含む。ステップは、交換可能なインターフェースプレート230が取り付けられるフレーム(またはフレーム面)を形成するベース206の側壁上のリップと係合することができる。
【0042】
[0051] メインフレームは、メインフレームの内部空間とメインフレームの外部との間の圧力差(例えば、大気圧であってもよい)に基づいて、大きな垂直方向および水平方向の力をメインフレーム200に加えることができる真空下で動作するように構成される。フレーム201は、力に曝されると、屈曲すること、および/または歪むことがありうる。したがって、実施形態においては、交換可能なインターフェースプレート(例えば、交換可能なインターフェースプレート230)は、メインフレーム200に対して耐荷重性であるように設計され、第1のファセットのフレームは耐荷重性ではない。したがって、交換可能なインターフェースプレート230は、メインフレームの内部空間とメインフレームの外部との間の圧力差によって引き起こされる、メインフレーム200に対する垂直方向の力に耐える。これらの垂直方向の力は、交換可能なインターフェースプレート230から、ステップ232と、ステップ232と係合するベースのリップとのインターフェース(境界)において、ベースに伝達されうる。
【0043】
[0052] 一実施形態では、真空下にある場合、約95,000ポンドの圧力の垂直方向の力がメインフレーム200に加えられる。2つのファセットが約100~150インチの長さを有し、2つのファセットが約40~60インチの長さを有する実施形態では、垂直方向の力の約30~40%は、長いファセットに取り付けられた交換可能なインターフェースプレートのそれぞれによって支持され、力の約10~15%は、短いファセットに取り付けられた交換可能なインターフェースプレートのそれぞれによって支持される。したがって、単一の交換可能なインターフェースプレートは、屈曲することなく約28,500~38,000ポンドの力に耐えるように構成されてもよい。
【0044】
[0053] 代替的な実施形態では、1つまたは複数の交換可能なインターフェースプレートからベース206に垂直方向の力を伝達するために、ステップおよびリップは使用されない。係合されたステップとリップではなく、交換可能なインターフェースプレート230は、交換可能なインターフェースプレートの内部底面上にピンを含んでもよい。ピンは、例えば、正方形または丸いピンであってもよく、周期的に間隔をあけて配置されてもよい。複数のピンは、ベースの側壁において1つまたは複数の特徴部と係合してもよく、垂直方向の力は、複数のピンおよび複数の特徴部の1つのインターフェースにおいて、交換可能なインターフェースプレートからベースに伝達されてもよい。特徴部は、例えば、穴、リップ、またはピンと係合する他の特徴部であってもよい。
【0045】
[0054] 代替的な実施形態では、ベースは、交換可能なインターフェースプレートの下に延在し、垂直方向の力は、ベースまたは交換可能なインターフェースプレート内の任意のステップ、リップ、ピン、または他の特徴部を使用することなく、交換可能なインターフェースプレートからベースに伝達されうる。
【0046】
[0055] 図示されていないが、メインフレーム200の残りのファセットに、追加の交換可能なインターフェースプレートを取り付けることができる。加えて、リッドは、フレーム201上および交換可能なインターフェースプレート上でメインフレームの最上部に固定されてもよい。実施形態では、リッドは、交換可能なインターフェースプレートと接触するが、フレーム201とは接触しない。これにより、交換可能なインターフェースプレートのリップ、ステップ、最上部、および/またはフレーム201の最上部の垂直方向の間隔にわずかなずれがある場合であっても、フレームがいかなる荷重にも耐えられないことは確実である。
【0047】
[0056] 図2Bは、本開示の一実施形態による、第1の例示的な交換可能なインターフェースプレート250の側面図を示す。第1の交換可能なインターフェースプレート250は、ステップ232と、すべてが同じ幅、高さおよび垂直位置を有する3つの基板アクセスポート252、254、256とを含む。
【0048】
[0057] 図2Cは、本開示の実施形態による、第2の例示的な交換可能なインターフェースプレート260の側面図を示す。第2の交換可能なインターフェースプレート260は、ステップ232と、様々な幅および高さを有する3つの基板アクセスポート262、264、266とを含む。
【0049】
[0058] 図2Dは、本開示の実施形態による、第3の例示的な交換可能なインターフェースプレート270の側面図を示す。第3の交換可能なインターフェースプレート270は、ステップ232と、等しい幅および高さを有するが異なる垂直位置を有する2つの基板アクセスポート272、274とを含む。
【0050】
[0059] 実施形態では、第1の例示的な交換可能なインターフェースプレート250、第2の例示的な交換可能なインターフェースプレート260、または第3の例示的な交換可能なインターフェースプレート270のいずれかをメインフレーム200に取り付けることができる。
【0051】
[0060] 図3は、本開示の一実施形態により、交換可能なインターフェースプレート330に機械加工された基板アクセスポート335の位置で切り取られた、メインフレーム300および取り付けられた交換可能なインターフェースプレート330の側断面図を示す。メインフレーム300は、ベース315と、フレーム面(ビーム320、複数のコラム(図示せず)、およびベースの一部を含む)と、リッド325とを含む。ビーム320、ベース315、およびコラム(図示せず)は、メインフレーム300のファセット310のためのフレーム(またはフレーム面)を画定する。交換可能なインターフェースプレート330は、メインフレーム300のファセット310を形成するフレームに取り付けられる。
【0052】
[0061] ベース315は、ベース315の側壁上にリップ340を含む。交換可能なインターフェースプレート330は、交換可能なインターフェースプレート330の内部底面上にステップ342を含み、ステップ342は、ベース315の側壁上のリップ340と係合する。前述したように、メインフレーム300の内部空間305が真空に排気されると、力350をメインフレーム300に加えることができる。これらの力は、交換可能なインターフェースプレート330が支える集中力(concentrated force)352になりうる。図示したように、リッド325は、交換可能なインターフェースプレート330と接触してもよいが、ビーム320と接触しなくてもよい。例えば、リッド325の底部とビーム320の最上部との間には小さな間隙354があってもよい。したがって、力は、リッド325から交換可能なインターフェースプレート330を通って、ベース315のリップ352に伝達される。
【0053】
[0062] リッド325は、リッド325とビーム320との間(例えば、リッドと、ビーム320を含むフレームの最上部との間)のシールを確実にするために、Oリングが挿入されうるノッチまたは溝346を含んでもよい。加えて、交換可能なインターフェースプレート330が取り付けられるファセットのためのフレーム(例えば、ビーム320、コラム(図示せず)およびベースの側壁を含む)は、それぞれ、交換可能なインターフェースプレート330とフレームとの間のシールを確実にするためにOリングが挿入されうるノッチまたは溝344を含んでもよい。
【0054】
[0063] 一実施形態では、交換可能なインターフェースプレート330は、交換可能なインターフェースプレート330の内面の最上部にリップ390を含む。ビーム320は、リップ390と係合しうる対応するステップ392を含んでもよい。特に、ステップ392の最上部はリップ390の底部に接触しない。他の実施形態では、交換可能なインターフェースプレート330はリップを含まず、ビーム320はステップを含まない。
【0055】
[0064] 図4は、本開示の一実施形態により、メインフレームのフレームのコラム420の位置で切り取られた、メインフレーム400および取り付けられた交換可能なインターフェースプレート430の側断面図を示す。メインフレーム400は、ベース415と、フレーム(複数のビーム421、複数のコラム420、およびベースの一部を含む)と、リッド325とを含む。第1のビーム(図示せず)、コラム420、およびベース415の第1の部分は、メインフレーム400のファセット410のための第1のフレーム面を画定する。第2のビーム421、コラム420、第2のコラム(図示せず)、およびベース415の第2の部分は、第2のファセットのための第2の面フレームを画定する。交換可能なインターフェースプレート430は、メインフレーム400のファセット410を形成するフレームに取り付けられる。
【0056】
[0065] ベース415は、ベース415の側壁上にリップ440を含む。交換可能なインターフェースプレート540は、交換可能なインターフェースプレート430の内部底面上にステップ442を含み、ステップ442は、ベース415の側壁上のリップ440と係合する。前述のように、力450は、メインフレーム400の内部空間が排気され真空になるときに、メインフレーム400に加えられうる。これらの力は、交換可能なインターフェースプレート430が支える集中力(concentrated force)452になりうる。図示したように、リッド425は、交換可能なインターフェースプレート430と接触してもよいが、フレームと接触していなくてもよい。例えば、リッド425の底部とフレームの最上部との間に小さな間隙454があってもよい。したがって、力は、リッド425から交換可能なインターフェースプレート440を通って、ベース415のリップ442に伝達される。
【0057】
[0066] リッド425は、リッド425とフレームとの間のシールを確実にするためにOリングを挿入することができるノッチまたは溝446、448のペアを含むことができる。一実施形態では、ノッチ446は、ノッチ448とほぼ同心である。加えて、交換可能なインターフェースプレート430が取り付けられるファセットのためのフレーム(例えば、ビーム(図示せず)、コラム420、追加のコラム(図示せず)およびベースの側壁を含む)は、それぞれ、交換可能なインターフェースプレート430とフレームとの間のシールを確実にするためにOリングが挿入されうるノッチまたは溝444、445のペアを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ノッチ444とノッチ445はほぼ同心であってもよい。
【0058】
[0067] ノッチ446と448との間の領域は、中間真空領域であってもよい。同様に、ノッチ444と445との間の領域は、別の中間真空領域であってもよい。コラム420は、中間真空領域を真空ポート490に流体連結する1つまたは複数のチャネル(すなわち、穴)を含みうる。例えば、コラム420は、ノッチ446と448との間の中間真空領域を真空ポート490に流体連結する垂直チャネル452を含むことができ、ノッチ444と445との間の中間真空領域を垂直チャネル452に流体連結する水平チャネル450をさらに含むことができる。
【0059】
[0068] 差動ポンピングは、中間真空領域を、メインフレーム400の内部空間の圧力と大気圧との間の圧力までポンピングするために実行されてもよい。第1のOリングは、フレームのノッチ445に配置することができ、第1のOリングの外面は、外部環境に曝され、第1のOリングの内面は、中間真空領域に曝される。第2のOリングは、フレームのノッチ444に配置することができ、第2のOリングの外面は、中間真空領域に曝され、第2のOリングの内面は、メインフレーム400の内部空間に曝される。外部環境は、第1の圧力を有し、中間真空領域は、第1の圧力よりも低い第2の圧力を維持し、内部空間は、第2の圧力よりも低い第3の圧力を維持することになる。
【0060】
[0069] ファセット410に垂直である第2のファセットのための第2のフレーム面も示されている。第2のフレーム面は、ビーム421、コラム420、およびベース415を含む。大きな開口部405は、第2のフレーム面によって形成されている。図示したように、ノッチまたは溝460、462は、ビーム421、ベース415、およびコラム420に機械加工され、ここで、ノッチ460、462は、それぞれ、Oリングを受け入れて、メインフレーム400の第2のファセットに追加の交換可能なインターフェースプレート(図示せず)をシールする。 ファセット410のフレーム(またはフレーム面)は、チャネル452に流体連結するコラム420に1つまたは複数の追加チャネルをさらに備えることができる。これらの1つまたは複数の追加チャネルは、ノッチ460、462間の中間真空領域を真空ポート490に流体連結することができる。
【0061】
[0070] メインフレームの追加のフレーム(またはフレーム面)はまた、その中に穿孔された、または他の方法で形成されたチャネルを含んでもよい。これらのチャネルは、その他のノッチ/Oリングのペアの間のさらなる中間真空領域に接続することができる。これらのチャネルは、コラム420のチャネル452に、したがって真空ポート490に流体連結することができる。ファセット410のフレーム(またはフレーム面)は、ビーム421に1つまたは複数の追加チャネル、および/または追加ビーム(図示せず)、および/またはコラム420の1つまたは複数のチャネルに流体連結するベース415をさらに備えることができる。これらのチャネルは、さらなる中間真空領域を真空ポート490に流体接続する追加コラムの1つまたは複数の追加チャネルに、さらに流体連結されてもよい。
【0062】
[0071] 一実施例では、第1のフレーム(または第1のフレーム面)は、第1のファセットの第1の側にある第1のコラムと、第1のファセットの第2の側にある第2のコラムと、第1のコラムを第2のコラムに接続する第1のビームとを含む。第2のフレーム(または第2のフレーム面)は、第2のファセットの第1の側にある第1のコラムと、第2のファセットの第2の側にある第3のコラムと、第1のコラムを第3のコラムに接続する第2のビームとを含む。第3のフレーム(または第3のフレーム面)は、第3のファセットの第1の側にある第2のコラムと、第3のファセットの第2の側にある第4のコラムと、第2のコラムを第4のコラムに接続する第3のビームとを含む。第4のフレーム(または第4のフレーム面)は、第4のファセットの第1の側にある第3のコラムと、第4のファセットの第2の側にある第4のコラムと、第3のコラムを第4のコラムに接続する第4のビームとを含む。
【0063】
[0072] 第1のフレームは、第1のコラムに1つまたは複数の第1のチャネルを含むことができ、1つまたは複数の第1のチャネルは、第1の中間真空領域を真空ポートに流体連結する。第1のフレームは、第1のコラムに1つまたは複数のチャネルに流体連結する第1のビームに、1つまたは複数の第2のチャネルをさらに含むことができる。
【0064】
[0073] 第1のフレームは、ビームの1つまたは複数の第2のチャネルに流体連結する第2のコラムに、1つまたは複数の第3のチャネルをさらに備えることができる。1つまたは複数の第3のチャネルは、第2のフレームの外面に配置されたOリングのペアの間の追加の中間真空領域に、真空ポートを流体連結してもよい。
【0065】
[0074] 代替的に、または追加的に、第3のフレームは、第3のフレームの第3のビームに1つまたは複数の追加チャネルを含んでもよい。加えて、第3のフレームは、Oリングの追加のペアの間の1つまたは複数の中間真空領域を真空ポートに流体連結する第4のコラムに、1つまたは複数の追加チャネルを含んでもよい。
【0066】
[0075] 真空ポート490は、真空ポンプ(図示せず)に連結されてもよい。差動ポンピングは、Oリングを横切る圧力差を減少させるために実行されてもよい。Oリングは、(例えば、ファセットが約130~150インチまでの長さと、約20~50インチの高さを有しうる実施形態において)大きな直線的な表面を有することがある。これにより、Oリング全体にわたって漏れが増加し、シール能力が低下することがある。差動ポンピングを使用することにより、漏れ率を大幅に低減することができる。単一の真空ポート490は、実施形態では、メインフレームとリッドと交換可能なインターフェースプレートとの間で、Oリングのすべてのペアの間の中間真空領域に流体連結することができる。これらの接続は、メインフレーム400のフレームのビームおよび/またはコラムのうちの1つまたは複数にチャネル(すなわち、穴)を穿孔することによって行うことができ、プラグ固定、クロス穿孔、または溶接(例えば、プラグ溶接)を使用せずに真空ポート490への接続を提供することができる。これは、起こりうるさらなる漏洩点を最小化することによって差動ポンピングの動作を改善することができる。
【0067】
[0076] さらなる実施形態では、差動ポンピングの複数の段階が使用されるが、これらの段階は、各々がそれ自体のOリングを有する3つの同心のノッチまたは溝の組、および2つの隣接する中間真空領域を含んでもよい。
【0068】
[0077] 図5は、本開示の一実施形態による、電子デバイス製造システムの再構成可能メインフレームを組み立てるための方法500を示す。方法500のいくつかの動作は、処理ロジックによって実行されてもよく、処理ロジックは、汎用コンピュータなどの計算デバイス上で実行されてもよい。例えば、ある操作は、コンピュータにインストールされたコンピュータ支援製図ソフトウェアおよび/またはコンピュータ支援製造(CAM)ソフトウェアを使用して実行されてもよい。
【0069】
[0078] 方法500のブロック502では、メインフレームの第1のファセットに連結されるべき第1の複数の処理チャンバの決定を行うことを含むメインフレーム構成が決定される。加えて、メインフレームの1つまたは複数の他のファセットに接続されるロードロックチャンバおよび/または処理チャンバを決定することができる。
【0070】
[0079] ブロック504では、決定されたメインフレーム構成に適した(例えば、処理チャンバおよび/またはロードロックの各々へのアクセスに適応する)基板アクセスポートの位置の決定が行われてもよい。ブロック506では、1つまたは複数の交換可能なインターフェースプレートの構成が決定される。交換可能なインターフェースプレートは、決定された位置の各々に基板アクセスポートを有するように構成されてもよい。ブロック508では、交換可能なインターフェースプレートを製造することができる。これは、金属(例えば、アルミニウム)を機械加工すること、および/または交換可能なインターフェースプレートの少なくとも一部に表面処理を施すことを含んでもよい。
【0071】
[0080] ブロック510では、交換可能なインターフェースプレートがメインフレーム(移送チャンバ)に取り付けられる。これは、交換可能なインターフェースプレートをメインフレームの適切なファセットのフレームにボルト止めまたはねじ止めすることを含みうる。ブロック512では、決定された処理チャンバおよび/またはロードロックは、決定された構成に従って、適切なインターフェースプレートに取り付けられてもよい。
【0072】
[0081] エンジニアはいつでも、メインフレームの新しい構成を決定することができる。そのような時点で、方法500を繰り返すことができる。例えば、メインフレームの第1のファセットに連結されるべき第2の複数の処理チャンバの決定が行われることがあり、第2の複数の処理チャンバを収容するファセット上に第2の複数の基板アクセスポートの新しい位置が決定されてよく、新しい位置の各々に第2の複数の基板アクセスポートのうちの1つを有する第2の交換可能なインターフェースプレートの構成が決定されてよく、また、第2の交換可能なインターフェースプレートが製造されてもよい。第2の交換可能なインターフェースプレートは、a)第1の交換可能なインターフェースプレートとは異なる数の基板アクセスポート、b)第1の交換可能なインターフェースプレート内の複数の基板アクセスポートと比較して異なる位置にある1つまたは複数の基板アクセスポート、c)第1の交換可能なインターフェースプレート内の複数の基板アクセスポートと比較して異なるサイズの1つまたは複数の基板アクセスポート、d)第1の交換可能なインターフェースプレートとは異なる種類のスリットバルブ、または、e)第1の交換可能なインターフェースプレートとは異なる種類の局所中心検出器のうちの少なくとも1つを有することができる。
【0073】
[0082] ブロック510の前に、既存の処理チャンバは、第1の交換可能なインターフェースプレートから取り外され、その後、メインフレームから第1の交換可能なインターフェースプレートが取り外されてもよい。その後、ブロック510および512の動作が実行されて、メインフレームが全く新しい構成(例えば、異なる数の基板アクセスポート、異なる位置の基板アクセスポート、異なる数および/または種類の処理チャンバなど)を有するようにすることができる。
【0074】
[0083] 前述の説明では、本開示の完全な理解を提供するために、特定の材料、寸法、プロセスパラメータなどの多数の具体的な詳細が記載されている。特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な態様で組み合わせられうる。「例」または「例示的」という用語は、本明細書では、例、事例、または例示としての役割を果たすことを意味するために使用される。本明細書で「例」または「例示的」として説明される任意の態様または設計は、必ずしも、他の態様または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。むしろ、「例」または「例示的」という用語の使用は、単に概念を具体的な形で提示することを意図している。本願で使用されるように、用語「または」は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味することが意図される。すなわち、特段の指定がない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはAまたはBを含む」は、任意の自然な包括的な置き換えを意味することが意図される。すなわち、XがAを含む、XがBを含む、またはXがAおよびBの両方を含む場合には、「XはAまたはBを含む」は、前述の事例のいずれかの下で満たされる。本明細書全体を通じて、「実施形態」、「ある実施形態」、または「一実施形態」は、実施形態との関連で述べられる特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、「実施形態で」、「ある実施形態で」または「一実施形態で」とのフレーズが本明細書の様々な箇所で現れたとしても、必ずしも同じ実施形態をさすものではない。
【0075】
[0084] 本開示は、その特定の例示的な実施形態を参照して説明されている。したがって、本明細書および図面は、限定を意味するのではなく、例示を意味すると見なすべきである。本明細書に示され、説明されたものに加えて、本開示の様々な修正は、当業者には明らかになり、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
図5