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特許7578716EPIチャンバのためのインシトゥ温度マッピング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】EPIチャンバのためのインシトゥ温度マッピング
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/205 20060101AFI20241029BHJP
   C23C 16/458 20060101ALI20241029BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
H01L21/205
C23C16/458
C23C16/44 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022563146
(86)(22)【出願日】2021-08-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-19
(86)【国際出願番号】 US2021046270
(87)【国際公開番号】W WO2022060510
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2022-12-14
(31)【優先権主張番号】17/027,385
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】モラディアン, アラ
(72)【発明者】
【氏名】チュー, ツウォミン
(72)【発明者】
【氏名】リウ, パトリシア エム.
(72)【発明者】
【氏名】ラウ, シュー-クワン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, フローラ フォン-ソン
(72)【発明者】
【氏名】シュー, エンレ
(72)【発明者】
【氏名】イェー, ジーユエン
【審査官】長谷川 直也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0125308(US,A1)
【文献】特開2002-367907(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0254208(US,A1)
【文献】特表2006-522476(JP,A)
【文献】特開2019-009416(JP,A)
【文献】特開平05-190464(JP,A)
【文献】国際公開第2020/167440(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
C23C 16/458
C23C 16/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を画定するシーリングおよび下側部分を有する本体と、
前記内部空間中に配設され、基板を支持するように構成された基板支持体と、
前記内部空間の外側の前記シーリングの上方に設けられた取付板と、
前記取付板に結合され、前記シーリングに対して回転可能なセンサであって、前記内部空間中の温度ロケーションを検出するように構成された、センサと
を備える、半導体処理チャンバ。
【請求項2】
前記センサが、前記取付板中の窓を通して、前記本体の前記下側部分と前記基板支持体との温度を検出するように構成された、請求項1に記載の半導体処理チャンバ。
【請求項3】
前記取付板に結合された直線レールと、
前記レールに沿って乗るように構成された回転ステージであって、前記センサが前記回転ステージに取り付けられており、前記シーリングに対して前記センサを回転するように構成された回転ステージと
をさらに備える、請求項2に記載の半導体処理チャンバ。
【請求項4】
前記基板支持体が回転するように構成され、前記取付板が、前記センサを移動させるように構成され、前記センサが、前記基板支持体に沿って前記温度ロケーションのための螺旋読取り経路を有する、請求項3に記載の半導体処理チャンバ。
【請求項5】
前記回転ステージが回転するように構成された、請求項4に記載の半導体処理チャンバ。
【請求項6】
前記センサが高温計である、請求項3に記載の半導体処理チャンバ。
【請求項7】
前記取付板に取り付けられた回転ステージと、
前記回転ステージに取り付けられたジンバルマウントであって、前記センサが前記ジンバルマウントに取り付けられ、前記回転ステージおよび前記ジンバルマウントが前記センサに2つの回転軸を中心とした2つの回転を与える、ジンバルマウントと
をさらに備える、請求項2に記載の半導体処理チャンバ。
【請求項8】
前記センサが、前記本体の前記下側部分の第1の温度と、前記基板支持体の第2の温度とを検出するように回転され得る、請求項7に記載の半導体処理チャンバ。
【請求項9】
前記センサが高温計である、請求項8に記載の半導体処理チャンバ。
【請求項10】
エピタキシ処理チャンバのためのセンサアセンブリであって、
前記エピタキシ処理チャンバの外側かつ上方に配設された取付板と、
前記取付板に結合されたセンサであって、前記エピタキシ処理チャンバの内部空間中の温度ロケーションを検出するように構成され、前記エピタキシ処理チャンバの前記内部空間の温度マップを生成する際に、前記エピタキシ処理チャンバに対して回転可能である、センサと
を備える、
センサアセンブリ。
【請求項11】
前記取付板に取り付けられた回転ステージと、
前記回転ステージに取り付けられたジンバルマウントであって、前記センサが前記ジンバルマウントに取り付けられ、前記回転ステージおよび前記ジンバルマウントが前記センサに2つの回転軸を中心とした回転を与える、ジンバルマウントと
をさらに備える、請求項10に記載のセンサアセンブリ。
【請求項12】
前記センサが高温計である、請求項11に記載のセンサアセンブリ。
【請求項13】
前記回転ステージに前記取付板結合する直線レールを更に備え、
前記回転ステージは、前記レールに沿って乗るように構成されている、請求項11に記載のセンサアセンブリ。
【請求項14】
前記取付板に結合された直線レールと、
前記レールに沿って乗るように構成された回転ステージであって、前記センサが前記回転ステージに取り付けられた、回転ステージと、
前記回転ステージに取り付けられたジンバルマウントであって、前記センサが前記ジンバルマウントに取り付けられ、前記回転ステージおよび前記ジンバルマウントが前記センサに2つの回転軸を中心とした回転を与える、ジンバルマウントと
をさらに備える、請求項10に記載のセンサアセンブリ。
【請求項15】
処理チャンバ中の基板の温度をマッピングするための方法であって、
処理チャンバ内の基板支持アセンブリ上に基板を配置することであって、前記処理チャンバが、前記基板支持アセンブリの上方に配設されたシーリングを有する、基板を配置することと、
前記処理チャンバの前記シーリングの上方に配設されたセンサを用いて前記基板の前記温度を検出することと、
複数の温度読取り値を用いて前記基板をパターン検知するために前記シーリングに対して軸を中心に前記センサを回転させて移動させることと、
前記複数の温度読取り値を用いて前記基板の温度マップを生成することと
を含む、方法。
【請求項16】
前記シーリングに対して前記センサを移動させることが、前記センサを、前記センサを支持する回転ステージに結合された直線レールに沿って直線的に移動させること
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記シーリングに対して前記センサを移動させることが、前記センサを支持する回転ステージを回転させるこ
さらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記シーリングに対して前記センサを移動させることが、
前記センサを支持する回転ステージに結合された直線レールに沿って回転ステージを直線的に移動させることと、
回転ステージを回転させることであって、前記直線レールに結合された前記回転ステージを回転させることと、
前記センサを支持する前記回転ステージに対して前記センサを枢動させることと
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記温度マップ中の計算され、測定された温度ロケーションを許容できる温度のマップと比較することと、
前記温度マップが許容範囲外のサンプルロケーションまたは計算されたロケーションを有することの決定のメッセージを送ることと
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
障害シナリオを識別するために機械学習アルゴリズム中で前記温度マップを利用することと、
前記識別された障害に基づいて関連があるイベントをスケジューリングすることと
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、処理チャンバ中の温度をマッピングするための装置および方法に関する。より詳細には、本発明は、エピタキシ処理チャンバ中の基板のインシトゥ(in-situ)温度マッピングのための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板は、集積デバイスおよびマイクロデバイスの製造を含む、多種多様な適用例のために処理される。半導体基板上のデバイスの形成において様々な動作/方法を実行するために様々な半導体処理システムおよび/またはチャンバが利用される。基板を処理する1つの方法は、基板の上面上の材料をエッチングすることを含む。基板を処理する別の方法は、基板の上面上に、半導体材料または導電性材料など、材料を堆積することを含む。
【0003】
エピタキシは、処理チャンバ中の基板の表面上に様々な材料の膜を堆積する堆積プロセスの一例である。エピタキシプロセスは、処理チャンバ内の、温度、圧力、および前駆体流量など、いくつかのプロセス条件の下で基板上にそのような高品質膜を生成することが可能である。温度、圧力および前駆体フローなど、プロセスパラメータの変動により膜厚およびプロファイルの変動が生じる。堆積プロセス中に、基板表面上のガス流、熱流/伝熱、またはドーパントガス濃度が不均一であると、望ましくないことに、得られたシリコンエピタキシャル層が異なるロケーションにおいて異なる膜特性を有することになり得る。たとえば、熱またはプロセス前駆体ガスは基板表面上で均一に分散しないことがあるので、シリコンエピタキシャル層の端面において測定されたシート抵抗は、中心において測定されたシート抵抗とは異なることがある。場合によっては、基板表面の異なるロケーションにおけるシート抵抗の変動が著しくなることがあり、それにより、望ましくないことに、デバイス性能信頼性問題が生じ、さらには、製品歩留まりが損なわれることがある。
【0004】
様々なプロセス条件を監視するために、特定のチャンバ構成要素の温度を決定するためにセンサが使用され、各センサは、特定のロケーション、したがって単一の構成要素を測定する。したがって、処理中の基板に加えて、2つ以上のチャンバ構成要素を測定するために、複数のセンサが必要とされる。すべてのセンサが組み合わさって、基板を適切に処理するためのフィードバックを与える。
【0005】
したがって、堆積ステップが始まる前に、均一性を保証し、ウエハ加熱機構またはウエハ配置に関する潜在的な問題を特定するために、基板の温度を監視し、制御するための装置および方法が必要である。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、基板と内部チャンバ構成要素の両方のための温度プロファイルをマッピングするように構成された、エピタキシチャンバ中の半導体基板を処理するための方法および装置を提供する。一実施形態では、半導体処理チャンバは、シーリング、および内部空間を画定する下側部分を有する本体を有する。基板支持体が内部空間中に配設される。取付板が内部空間の外側のシーリングに結合される。動きアセンブリが取付板に結合される。センサが動きアセンブリに結合され、シーリングに対して移動可能である。センサは、内部空間中の温度ロケーションを検出するように構成される。
【0007】
別の実施形態では、エピタキシ処理チャンバのためのセンサアセンブリが開示されている。センサアセンブリは、エピタキシ処理チャンバの外側に取り付けられた動きアセンブリに結合されたセンサを有する。センサは、エピタキシ処理チャンバの内部空間内に配設されたロケーションにおける温度を検出するように構成され、動きアセンブリは、温度感知のためにセンサを内部空間内のロケーションに向けるように動作可能である。
【0008】
また別の実施形態では、処理チャンバ中の基板の温度をマッピングするための方法が開示されている。本方法は、処理チャンバ内の基板支持アセンブリ上に基板を配置することによって開始し、処理チャンバは、基板支持体の上方に配設されたシーリングを有する。基板の温度は、処理チャンバのシーリングの上方に配設されたセンサを用いて検出される。センサは、複数の温度読取り値をもつ基板を横断するようにシーリングに対して移動可能である。基板の温度マップが複数の温度読取り値を用いて生成される。
【0009】
本発明の上記で具陳した特徴が詳細に理解され得るように、上記で手短に要約した本開示のより詳細な説明は、それらのうちのいくつかが添付の図面に示されている実施形態を参照することによって得られ得る。しかしながら、添付の図面は、本開示の一般的な実施形態のみを示し、したがって、本発明は他の等しく効果的な実施形態が可能であり得るので、その範囲を限定するものとみなされるべきでないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】エピタキシプロセスチャンバの一実施形態を概略的に示す断面図である。
図2A図1のエピタキシプロセスチャンバのための連接式(articulating)センサアセンブリの一実施形態をもつ取付板を概略的に示す側面図である。
図2B図1のエピタキシプロセスチャンバ中に配設された基板の上面に沿ったセンサのビュー経路を概略的に示す上面図である。
図3A図1のエピタキシプロセスチャンバのための連接式センサアセンブリの別の実施形態をもつ取付板を概略的に示す側面図である。
図3B図3Aのセンサのための回転ブラケットを概略的に示す側面図である。
図4図1のエピタキシプロセスチャンバのシーリングの上の取付板中の窓を概略的に示す上面図である。
図5】処理チャンバ中の基板の温度をマッピングするための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
理解を容易にするために、図に共通である同等の要素を指定するために、可能な場合は、同等の参照番号が使用されている。一実施形態の要素および特徴は、さらなる具陳なしに、他の実施形態中に有利に組み込まれ得ることが企図される。
【0012】
しかしながら、添付の図面は、本発明の例示的な実施形態のみを示し、したがって、本発明は他の等しく効果的な実施形態が可能であり得るので、その範囲を限定するものとみなされるべきでないことに留意されたい。
【0013】
たとえば、エピタキシチャンバ中での膜堆積の場合、基板を支持し、ならびに処理中に基板を加熱するために、基板支持アセンブリがしばしば使用される。基板は、エピタキシチャンバの外側に配置されたランプからの放射を吸収することによって加熱される。ランプの直接放射から生じる温度不均一性を最小にするために、基板支持アセンブリと基板とが回転させられる。理想的には、回転により温度プロファイルが軸対称になる。以下で説明するように、処理チャンバのプロセスパラメータのためのリアルタイムの動作フィードバックを与えるための連接式センサが開示されている。たとえば、センサは、最適な処理条件を維持することを支援し、ならびに潜在的な問題を特定するために、いくつかのロケーションにわたって基板の温度を測定し、それにより、補正されない場合は、基板上に非対称的な熱プロファイルが生じ得る。たとえば、温度センサは、基板がポケット外にある(すなわち、基板支持アセンブリ上に適切に着座およびセンタリングされていない)ことを示す、基板上の温度不均衡を検出することができる。さらに、温度センサは、基板表面全体とエピタキシチャンバの他の構成要素とにわたるプロセス温度の完全性を確認するために利用することができる。
【0014】
基板にわたる温度プロファイルを測定するための少なくとも2つの方法が連接式センサの使用によって可能になる。一例では、半径方向走査高温計がセンサとして利用される。高温計は、シリコンが不透明であり、石英が透明である波長(たとえば2.4μm)を分析し、直線、弧状または回転ステージ上で移動する。ウエハ高温計は、チャンバ本体から延び、基板の中心で終わる半径に沿って走査するように案内(たとえば連接)され得る。基板支持アセンブリの回転速度と相関する、ウエハ高温計によって得られた走査されたIR信号が半径の関数として記録される。半径方向走査高温計は、さらに、処理チャンバ中の同じロケーションについての望ましい温度に対する測定された温度ロケーションのマッピングフィードバックを使用するリアルタイム熱均一性監視/制御またはラントゥラン(run to run)制御を可能にするために、チャンバパラメータを同調させるために使用され得る。本装置はまた、チャンバセットアップおよびチャンバ同士のマッチングのための基準を確立するのに好適である。いくつかの実施形態では、処理チャンバの上部にわたる直線のまたは屈曲した動き制御されたステージ上に、1つまたは複数のセンサ、たとえば、サーモメータまたは熱カメラを取り付けることができる。センサは、現在の大スポット高温計を用いると実際的でない、チャンバおよび基板の最端面における温度を監視するのに好適である。
【0015】
センサから収集された信号はプロセス平面上の極座標の関数として記録される。プロセス平面は、予熱リング、基板支持アセンブリ端面、ならびに基板、またはさらにはチャンバライナを含むことがある。必要とされる分解能(たとえばn=49個のサンプリング点(たとえば、ロケーション))と基板支持アセンブリの回転速度(ω)とに応じて、基板の「m」回の完全な回転におけるプロセス平面の半径を走査する際に必要とされる数のデータポイントを収集するために、ステージの速度(Vs)が調整され得る。必要とされるかまたは望まれる場合、測定を繰り返すことができ、データの平均を処理することができる。半径方向における基板の等間隔温度プロファイルが望まれる場合、直線の(または屈曲した)ステージ上の可変速度が使用され得る。代替的に、基板支持アセンブリの可変回転速度により、基板の等間隔温度プロファイルを決定するための同様の結果を得ることができる。
【0016】
基板の温度のマッピングは2次元(2D)平面におけるまたは3次元(3D)における軸対称マッピングであり得る。
【0017】
センサはステージに取り付けられる。一例では、センサはステージに固定式に取り付けられる。別の例では、センサはジンバルによって支えられるおよび/またはステージに回転可能に取り付けられる。ステージはセンサに追加の動きを提供し得る。たとえば、センサは、直線移動を有するステージに取り付けられる。別の例では、センサは、プロセス平面にわたる異なるスポットをターゲットにするように回転されるステージに取り付けられる。また別の例では、チャンバの内側の検出の到達範囲を拡大するために、ステージに取り付けられたセンサの直線運動と回転運動との組合せが実装され得る。
【0018】
図1は、本発明の実施形態による、エピタキシプロセスチャンバ100の一実施形態の断面図を概略的に示す。一実施形態では、本発明から恩恵を受けるように適応され得るエピタキシ処理チャンバ100は、カリフォルニア州サンタクララのApplied Materials社から入手可能なEPI CENTURA(登録商標)大気近傍化学気相堆積(CVD)システムである。概略図で示された本明細書で提示するエピタキシ処理チャンバ100は、一実施形態であり、すべての可能な実施形態を限定するものではない。本明細書で説明する実施形態によれば、他の製造業者製のチャンバを含む、他の基板処理チャンバを使用することができることが想定される。
【0019】
エピタキシチャンバ100は、チャンバ本体101と、サポートシステム104と、チャンバコントローラ106とを備える。チャンバ本体101は上側リフレクタモジュール102と下側ランプモジュール103とを含む。上側リフレクタモジュール102は、シーリング116と、チャンバ本体101内に配設された基板支持アセンブリ132との間のチャンバ本体101内の領域を含む。シーリング116は透明な石英または他の好適な材料から形成され得る。一例では、シーリング116は上側ドームであり得る。エピタキシチャンバ100は連接式センサアセンブリ200をさらに有する。連接式センサアセンブリ200はエピタキシチャンバ100に結合される。一例では、連接式センサアセンブリ200は、シーリング116に取り付けられた取付板190に結合される。取付板190は、さらに、リフレクタであり得る。取付板190は、エネルギーを反射して基板に戻し、連接式センサアセンブリ200がプロセス空間への見通し線をそこのみで有する必要がある開口を有し得る。代替的に、連接式センサアセンブリ200はシーリング116に直接的に取り付けられ得る。
【0020】
下側ランプモジュール103は、チャンバ本体101の下側部分130と基板支持アセンブリ132との間のチャンバ本体101内の領域を含む。一例では、下側部分130は下側ドームであり得る。堆積プロセスは、一般に、基板支持アセンブリ132上に支持され、上側リフレクタモジュール102に露出する、基板125の上面上で行われる。基板125は、基板125の下に配設され、基板支持アセンブリ132から延びる支持ピン121によって支持される。
【0021】
上側ライナ118は、上側リフレクタモジュール102内に配設され、チャンバ構成要素上への不要な堆積を防ぐように適応される。上側ライナ118は、上側リフレクタモジュール102内のリング123に隣接して配置される。リング123(何であるかを説明する)。
【0022】
エピタキシチャンバ100は、エピタキシチャンバ100内に位置する構成要素に熱エネルギーを与えるように適応された、ランプ135など、複数の熱源を含む。たとえば、ランプ135は、基板125とリング123とに熱エネルギーを与えるように適応され得る。下側部分130は、それを通る熱放射の通過を容易にするために、石英など、光学的に透明な材料から形成され得る。
【0023】
チャンバ本体101はまた、チャンバ本体101の側壁を通して形成された外側入口(inlet port)198と、中心ガスライン154が結合される上側ドームの中央領域上に形成された中央入口152とを含む。外側ガスライン(図示せず)および内側ガスライン111は、ガスパネルモジュール107から供給されたガスを送達するために、それぞれ外側入口198および中央入口152に結合され得る。必要に応じて、所望の調整された圧力範囲においてエピタキシチャンバ100を維持するために、排気口127がチャンバ本体101に結合され得る。外側入口198は、それを通ってチャンバ本体101の上側リフレクタモジュール102に入る、ドーピングガス、反応ガス、非反応ガス、不活性ガス、または任意の好適なガスを含む、ガスを与えるように適応され得る。基板125上にエピタキシャル層を形成するように構成された、基板125上へのガスの熱分解がランプ135によって促進される。
【0024】
基板支持アセンブリ132はチャンバ本体101の下側ランプモジュール103中に位置する。処理位置において基板125を支持する基板支持アセンブリ132が示されている。基板支持アセンブリ132は複数の支持ピン121と複数のリフトピン133とを含む。リフトピン133は、垂直方向に移動可能であり、基板125を(図示されている)処理位置から基板移送位置まで持ち上げるために基板125の下面に接触するように適応される。基板支持アセンブリ132の構成要素は、石英、炭化ケイ素、炭化ケイ素でコーティングされたグラファイト、または他の好適な材料から製造され得る。
【0025】
リング123は、チャンバ本体101に結合された下側ライナ140上に取外し可能に配設される。リング123は、チャンバ本体101の内側空間の周りに配設され、基板125が処理位置にある間、基板125に外接する。リング123は、炭化ケイ素、石英、または炭化ケイ素でコーティングされたグラファイトなど、熱安定性材料から形成され得る。リング123は、基板125の位置と組み合わさって、下側ランプモジュール103から上側リフレクタモジュール102の空間を分離する。リング123は、基板125がリング123と同じ高さに位置するときに、上側リフレクタモジュール102を通るガスフローを案内する。上側リフレクタモジュール102の分離した空間は、プロセスガスがエピタキシチャンバ100に与えられる際にプロセスガスの流れを制御することによって堆積均一性を高める。
【0026】
サポートシステム104は、エピタキシチャンバ100中でのエピタキシャル膜の成長など、所定のプロセスを実行し、監視するために使用される構成要素を含む。サポートシステム104は、ガスパネルモジュール107、ガス分配導管、電源、およびプロセス制御器械のうちの1つまたは複数を含む。チャンバコントローラ106がサポートシステム104に結合され、エピタキシチャンバ100とサポートシステム104とを制御するように適応される。チャンバコントローラ106は、中央処理ユニット(CPU)と、メモリと、サポート回路とを含む。チャンバコントローラ106中に常駐する命令は、エピタキシチャンバ100の動作を制御するために実行され得る。エピタキシチャンバ100は、1つまたは複数の膜形成または堆積プロセスをその中で実行するように適応される。たとえば、シリコンエピタキシャル成長プロセスがエピタキシチャンバ100内で実行され得る。他のプロセスがエピタキシチャンバ100内で実行され得ることが企図される。
【0027】
エピタキシチャンバ100中での膜堆積中に、基板125が加熱される。基板125は、ランプ135からの放射を吸収することによって加熱される。基板支持アセンブリ132および基板125は、ランプ135の直接放射から生じる温度不均一性を最小にするために回転させられる。
【0028】
連接式センサアセンブリ200は、温度感知を利用するエピタキシチャンバ100におけるプロセスパラメータのためのリアルタイム動作フィードバックを与える。連接式センサアセンブリ200は、エピタキシチャンバ100内の選択されたロケーションにおける温度を検出することを可能にする方位に向けて移動され得る、温度情報を与えるように構成された1つまたは複数のセンサ201、202を有する。たとえば、連接式センサアセンブリ200は、上側ライナ118、リング123、下側部分130、シーリング116、基板125、基板支持アセンブリ132または他の内側チャンバ構成要素のうちの1つまたは複数についての温度を感知することを可能にする方位へ1つまたは複数のセンサ201、202を移動させるように動作可能である。一例では、センサ201は、最適な処理条件を維持することを支援し、ならびに基板125上に非対称熱プロファイルを生じ得る潜在的な問題を特定するために、基板125の温度を測定する。たとえば、センサ201は、基板125が基板支持アセンブリ132上に適切に配置されていないときを検出し、基板125の表面全体にわたるプロセス温度の完全性を確認することができる。連接式センサアセンブリ200は、センサ201を直線的に移動させるおよび/またはセンサ201を回転させるように構成され得る。
【0029】
図2Aは、図1のエピタキシプロセスチャンバ100において使用するのに好適な連接式センサアセンブリ200の一実施形態とともに取付板190を概略的に示す側面図である。リフレクタ292が取付板190に取り付けられ、上側リフレクタモジュール102の有界領域を包含するように比喩的に示されている。ある例では、取付板190はリフレクタであり、リフレクタ292は取付板190の一部である。同様に、基板支持アセンブリ132は、基板支持アセンブリ132が、図2Aに示されているように中実であるか、または図1に示されているように中空であるかのいずれかであり得るとき、中実の本体として示されている。連接式センサアセンブリ200の動作はエピタキシプロセスチャンバ100または他の処理チャンバの構成によって制限されない。
【0030】
連接式センサアセンブリ200は、センサ201が取り付けられるステージ290を含む。ステージ290は直線レール210上に配設される。直線レール210は、直線レール210に取り付けられたステージ290の直線運動を保証するためのトラックまたは他の好適な機構であり得る。動きアセンブリ260は直線レール210に沿ってステージロケーションを制御し得る。動きアセンブリ260は、直線レール210に沿ってステージ290の動きを生じさせるのに好適なリニアモーター、サーボモーター、ステッパモーター、空気圧シリンダー、油圧シリンダー、または他のタイプのアクチュエータであり得る。このようにして、ステージ290の動きを直線レール210の長さと方向とに厳密に限定することができる。したがって、ステージ290中に配設されたセンサ201は取付板190とシーリング116とに対して移動する。直線レール210は、ステージ290をエピタキシプロセスチャンバ100の中心280からリフレクタ292まで移動するのに十分な長さ284を有し得る。
【0031】
シーリング116の上方の取付板190および/またはリフレクタ中に窓294が形成される。図4を手短に見ると、図4は、エピタキシプロセスチャンバ100の取付板190中の窓294を概略的に示す上面図である。センサ201は、センサ201が状態290とともに移動しながらエピタキシプロセスチャンバ100内の温度を検出し得るように、窓294との整合性を維持しながら、ステージ290とともに移動するように構成される。窓294は、センサ201の感知信号を透過する石英または他の材料から形成され得る。
【0032】
センサ201は、エピタキシプロセスチャンバ100の内部空間中の選択されたロケーションにおける温度を検出するように構成される。センサ201は、高温計、カメラ、または温度を測定するための他の好適なデバイスであり得る。一例では、センサ201は、約8μmと約14μmとの間の波長において動作するカメラである。一例では、センサ201は、2.4μmなど、窓294中の石英材料が透過性である波長、すなわち、約4μm未満の波長において動作する高温計である。センサ201の波長は、窓294の下方のシーリング116の温度を測定するために修正または変更され得る。センサ201は、センサ201が直線レール210に沿って移動する際に、取付板190に対するセンサ201の向きが変わらないように、ステージ290に固定され得る。センサ201は、窓294を通してエピタキシプロセスチャンバ100に向けられる感知ビーム250を放出する。感知ビーム250は、エピタキシプロセスチャンバ100、またはエピタキシプロセスチャンバ100内に配設された基板125のパラメータを測定するために、エピタキシプロセスチャンバ100の中心282から外側限界、すなわちリフレクタ292まで移動され得る。
【0033】
図2Bは、エピタキシプロセスチャンバ100中に配設された基板125の上面225に沿ったセンサ201のビュー経路240を概略的に示す上面図である。ビュー経路240は、基板125の上面225の上を横断する、センサ201によって放出された感知ビーム250によって生成される。基板125は、基板支持アセンブリ132の回転232によってある角速度(ω)で回転させられる。基板支持アセンブリ132の回転232と、直線レール210に沿ったセンサ201の線速度211との組合せは、様々な異なるビュー経路240を形成する際に調整され得る。たとえば、センサ201は第1の半径284に沿って延び、それによって第1のサンプルロケーション241上にビーム250を投影し得る。回転232と線速度211との組合せおよびサンプル間隔が結合してビュー経路240を形成する。たとえば、ビュー経路240の形成において、第1のサンプルロケーション241、第2のサンプルロケーション242、第3のサンプルロケーション243、第4のサンプルロケーション244、第5のサンプルロケーション245、第6のサンプルロケーション246、および第7のサンプルロケーション247がすべて組み合わさる。半径方向における等距離が必要とされる場合、回転232が実行される間、線速度211が0、すなわち動きなしに設定され得ることを諒解されたい。上記で説明した様式で、基板125の温度を示す非対称マッピングまたは実際の3Dマップを生成することができる。
【0034】
また、基板支持アセンブリ132の温度を決定するために、基板125が存在しない間、ビーム250を基板支持アセンブリ132上に集束させることができることを諒解されたい。同様に、下側ドーム114または他のチャンバ構成要素の温度を決定する際に、ビーム250を基板支持アセンブリを越えて集束させることができる。さらに、基板125の外周に沿って半径方向において等距離でサンプリングを行うことによって、基板125が基板支持アセンブリ132のポケットの外側にあるかどうかを決定することができることが示され得る。たとえば、外側端面に沿った基板125の温度プロファイルは、基板支持アセンブリ132が、予想される基板125の代わりにビーム250によって実際にサンプリングされている、低温または高温の弧を示し得る。
【0035】
図3Aは、図1のエピタキシプロセスチャンバ100中で利用され得る連接式センサアセンブリ200の別の実施形態とともに取付板190を概略的に示す側面図である。エピタキシプロセスチャンバ100は、図1および図2Aに関して上記で説明したものと実質的に同様である。連接式センサアセンブリ200は、ステージ300に取り付けられたセンサ201を有する。
【0036】
図3Bは、センサ201に結合されたステージ300を概略的に示す側面図である。ステージ300は、固定される、すなわち移動不可能であるか、または回転ブラケット310を有し得る。ステージ300はベース312とアップライト支持体314とを有する。センサ201は、アップライト支持体314に固定されるか、または移動可能に取り付けられ得る。たとえば、センサ201は、アップライト支持体314を通って延びるピボット370によってアップライト支持体314に取り付けられ得る。ピボット370は、ピボット370の回転によりセンサ201が回転し、それにより、エピタキシプロセスチャンバ100内の異なるロケーションから温度情報を得ることが可能になるようにセンサ201の向きが合わせられるように、センサ201に固定式に取り付けられ得る。代替的に、ピボット370は、センサ201がピボットの370の周りをピボット370の回転とは無関係に回転させられ得るように、センサ201を通って自由に延び得る。たとえば、ピボット370は、センサ201中の特大の穴を通って嵌合する滑らかなロッドであり得、したがって、センサ201は滑らかなロッドとは無関係に移動し得る。
【0037】
センサ201は1つまたは複数の回転軸の周りを移動され得る。たとえば、センサ201は、取付板190に直交する中心線380に沿って(矢印372によって示されるように)回転し得る。追加または代替として、センサ201は、取付板190に対して平行に延びるピボット370に沿って(矢印374によって示されるように)回転し得る。1つまたは複数の動きアセンブリ260は、エピタキシプロセスチャンバ100内の異なる選択されたロケーションにセンサ201のビーム350を向けるために、矢印372および/または矢印374によって示されるように、回転を与え得る。
【0038】
一例では、センサ201はピボット370の周りを回転し、ステージ300は固定されている。ピボット370の周りのセンサ201の回転は動きアセンブリ260によって制御される。動きアセンブリ260は、ピボット370とセンサ201とを一緒に移動させるか、またはセンサ201をピボット370の周りで移動させるのに好適な、シリンダー、モーターまたは他のアクチュエータであり得る。ベース312は、ビーム350がエピタキシプロセスチャンバ100中に向けられる際にビーム350の中断を防ぐ、スロットまたは他の特徴を有し得る。別の例では、ベース312は、ビーム350を透過する石英材料から形成され得る。したがって、センサ201がピボット370の周りを回転する際に、ビーム350は中心280からリフレクタ292まで制御可能に案内される。基板支持アセンブリ132が基板125を回転させる際に、基板125全体にわたる温度情報が単一のセンサ201を利用して得られ得るように、角度386にわたって枢動するビーム350が基板125に沿って直線的に長さ384を横断する。この構成により、図2Bにおいて図示し、説明したものと同様のビーム経路が可能になる。
【0039】
別の例では、センサ201はピボット370の周りに固定され、ステージ300は回転ブラケット310によって回転可能である。図4をこの場合も手短に見ると、図4は、図1のエピタキシプロセスチャンバ100の取付板190中の窓295を概略的に示す。窓295は、回転ブラケット310上のセンサ201の回転に一致するように屈曲している。動きアセンブリ260は、回転ブラケット310の一部であるか、または代替的に、回転ブラケット310を回転させるために取付板190もしくはステージ300に取り付けられ得る。回転ブラケット310は回転の約180°から約360°まで移動し得る。基板支持アセンブリ132の回転と結合されたセンサ201の回転運動により、基板の温度をマッピングするために基板125の表面全体を走査する経路にわたってビームの向きが合わせられることになる。両端、すなわち約180°および0°におけるセンサ201の回転により、とりわけ、エピタキシチャンバ100の下側部分130など、チャンバ構成要素の温度を測定するために、基板125からセンサビーム350が離れ得る。
【0040】
また別の例では、センサ201は、回転ブラケット310によって回転させられている間も、ピボット370の周りを回転し得る。これらの2つの回転軸により、センサ201によって温度が感知され得るロケーションが増加する様式でビーム350を案内することが可能になる。したがって、エピタキシチャンバ環境中の処理条件をより綿密に監視し、維持することができる。基板支持アセンブリ132の動きとともにビーム350の動きを制御することによって、基板125と基板支持アセンブリ132との上部に沿った温度についての包括的なマッピングを得ることができる。包括的なマッピングにより、エピタキシャルプロセスのより正確な制御が可能になる。
【0041】
また別の例では、センサ201は、ピボット370の周りを回転し、回転ブラケット310によって回転し、直線レール210に沿って直線的に移動し得る。そのような構成により、センサ201は、上側ライナ118、リング123、下側部分130、シーリング116、基板125、基板支持アセンブリ132または他の内側チャンバ構成要素など、エピタキシチャンバ100の内部空間中のほぼすべての表面に到達し、それらの表面の温度を検出することが可能になる。
【0042】
図5は、処理チャンバ中の基板の温度をマッピングするための方法500についての流れ図である。方法500は、動作510において、エピタキシプロセスチャンバ内の基板支持アセンブリ上に基板を配置することによって開始する。エピタキシプロセスチャンバは、内部空間を密閉する上側ドームを有し、上側ドームは基板支持アセンブリの上方に配設される。一例では、エピタキシプロセスチャンバは上記の図に関して説明したようなものである。
【0043】
動作520において、処理チャンバの上側ドームの上方に配設された連接式センサを使用して基板の温度が検出される。一例では、センサは高温計である。別の例では、センサはカメラである。
【0044】
動作530において、基板の表面にわたる複数の温度読取り値を得るために、センサが上側ドームに対して移動させられる。センサは、リッドに結合された直線レールに沿って直線的に移動し得る。代替または追加として、センサは、センサを支持する回転するおよび/または直線的に移動可能なステージに結合され、ステージはリッドに結合される。前の例の他の代替または追加として、センサは、センサを支持するステージ上で枢動され得る。
【0045】
動作540において、複数の温度読取り値を利用して基板の温度マップが生成される。温度マップは、エピタキシ処理チャンバ中に配設された基板のものである。温度マップは、追加または代替として、エピタキシ処理チャンバの健全性を監視するために利用され得るチャンバ構成要素のものであり得る。温度マップはプロセススキュー(process skew)を示し得る。温度マップは、さらに、基板が基板支持アセンブリ上に誤配置されているなど、障害状態の指示を与え得る。温度マップは、計算および/または測定された温度ロケーションを含み得る。一例では、プロセッサとメモリとを有するコンピュータは、測定された温度ロケーションを入力として取るソフトウェアルーチンを実行し、温度マップの形成において計算された温度を与えるためにロケーション間を補間し得る。温度マップは、温度マップ上の1つまたは複数のロケーションのための温度の許容範囲と比較され得る。温度マップが、許容範囲外である1つまたは複数のロケーションにおけるサンプリングまたは計算された温度を有するという決定に応答して、メッセージが送られ得る。
【0046】
開示した発明によって構築された3Dマップは、さらに、障害シナリオのうちのいくつかが自動的に識別され、ユーザに通知が発行される、教師ありまたは教師なし機械学習アルゴリズムとともに使用することができる。たとえば、基板がサセプタポケット外にある事例のセットをマッピングすることができ、アルゴリズムをトレーニングするためにそのセットを使用することができる。別の例では、ランプ、ドームコーティング、亀裂、またはサセプタコーティング劣化の問題など、意図的に操作された障害によってトレーニングされた人工知能および機械学習アルゴリズムによって、サセプタ、予熱リング、上側または下側ドームなど、チャンバ中の他の部分の異常温度も識別され得る。これらのトレーニングセットの各々は、問題をインテリジェントに特定し、ユーザに即座に通知するか、または問題の重大度に応じて、次の予定された保守中に関連がある検査および/または保守手順について自動的にスケジューリングするために、アルゴリズムを強化するために使用することができる。
【0047】
有利には、上記で説明した例では、センサ201は、シーリング116に対して移動可能であり、温度スキューなどの処理条件、ならびに基板支持アセンブリ132上に適切に位置しない基板125など、潜在的なエラー状態を正確に監視することが可能である。したがって、より大きい利益と、基板上の欠陥を低減するための処理条件の理解とを与えながら、単一のセンサが多数のセンサに取って代わることができる。
【0048】
上記は本発明の実施形態を対象とするが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、本発明の他の実施形態およびさらなる実施形態が考案され得、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5