(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】加工装置およびブロック
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20241029BHJP
B23Q 7/00 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B23Q7/00 J
B23Q7/00 E
B23Q7/00 C
(21)【出願番号】P 2023199825
(22)【出願日】2023-11-27
(62)【分割の表示】P 2020019568の分割
【原出願日】2020-02-07
【審査請求日】2023-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】現王園 二郎
【審査官】渡井 高広
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-098425(JP,A)
【文献】特開2015-122460(JP,A)
【文献】特開2001-301968(JP,A)
【文献】特開2015-126076(JP,A)
【文献】特開2003-7650(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B23Q 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有するリングフレームと該開口に配置された被加工物とをテープを貼着して一体化することによって形成されているワークセットを保持面によって保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物を加工する加工手段と、を備える加工装置であって、
該ワークセットは、該リングフレームの外周縁を支持する一対のブロックを介して積み上げられることにより、複数の該ワークセットが隙間を介して積み上げられた積み上げワークセットを形成することが可能であり、
該ブロックは、該リングフレームの外周縁に嵌合される嵌合部と、上面に形成される凹部と、下面に形成され該凹部に挿入可能な凸部と、該嵌合部の反対側に形成される爪とを備え、
該積み上げワークセットを載置可能なステージと、
該保持手段に該ワークセットを搬入するまたは、該保持手段に保持された該ワークセットを該保持手段から搬出する搬送手段と、
をさらに備え、
該搬送手段は、該積み上げワークセットの内の一つの該ワークセットを該保持手段に保持させ、
該加工手段が、該保持手段に保持された該ワークセットの被加工物を加工する、
加工装置。
【請求項2】
該搬送手段は、第1搬送手段および第2搬送手段を有しており、
該第1搬送手段は、該ワークセットの下面を支持する対向する一対の第1下支持部と、該第1下支持部を開閉させる第1開閉機構と、該第1下支持部を該保持面に垂直な上下方向に移動させる第1上下移動手段と、を備え、
該第2搬送手段は、該ワークセットの下面を支持する対向する一対の第2下支持部と、該第2下支持部を開閉させる第2開閉機構と、該第2下支持部を該保持面に垂直な上下方向に移動させる第2上下移動手段と、を備え、
該保持手段は、該ワークセットの上面を支持する互いに対向する一対の上支持部と、対向する一対の該上支持部を開閉させる支持機構と、を備え、
該第1搬送手段の動作を制御する第1搬送制御部と、
該第2搬送手段の動作を制御する第2搬送制御部と、をさらに備えている、
請求項1に記載の加工装置。
【請求項3】
該第1搬送制御部は、該ステージに載置されている該積み上げワークセットの一番下の該ワークセットを該第1搬送手段の該第1下支持部によって支持し、該積み上げワークセットを該保持手段に搬入すること、
該保持手段に搬入された該積み上げワークセットの該一番下の該ワークセットを、該保持手段の該上支持部によって支持すること、および、
該第1搬送手段の該第1上下移動手段によって該第1下支持部を該保持面から遠ざかる上方向に移動させること、を制御し、
該第2搬送制御部は、該保持手段に保持された該ワークセットを該第2搬送手段の該第2下支持部によって支持し、該ステージに積み上げて載置すること、を制御し、
該積み上げワークセットの該一番下の該ワークセットを該保持手段に保持させ、加工後の該ワークセットを該ステージに積み上げる、
請求項2に記載の加工装置。
【請求項4】
該第1搬送制御部は、該第1搬送手段を用いて、該ステージの最上に1つの加工前の該ワークセットを載置するとともに、その他の加工前の該ワークセットからなる該積み上げワークセットを該第1下支持部によって支持すること、を制御し、
該第2搬送制御部は、該第2搬送手段を用いて、該ステージの最上に載置されている1つの加工前の該ワークセットを、該保持手段に搬入すること、および、該ステージ上に、加工後の該ワークセットを積み上げること、を制御する、
請求項2に記載の加工装置。
【請求項5】
該ステージは、第1ステージと第2ステージとを備え、
該搬送手段は、該ワークセットの下面を支持する対向する一対の下支持部と、該下支持部を開閉させる開閉機構と、該下支持部を該保持面に垂直な上下方向に移動させる上下移動手段と、を備え、
該保持手段は、該ワークセットの上面を支持する互いに対向する一対の上支持部と、対向する一対の該上支持部を開閉させる支持機構と、を備え、
制御手段をさらに備え、
該制御手段は、
該第1ステージに載置されている該ワークセットを、該搬送手段を用いて該第1ステージから該保持手段に搬入すること、および、該保持手段に保持された該ワークセットを該搬送手段によって該保持手段から搬出して、該第2ステージに積み上げて載置すること、を制御する、
請求項1に記載の加工装置。
【請求項6】
開口を有するリングフレームと、該開口に位置づけられた被加工物と、該リングフレームおよび被加工物に貼着されてこれらを一体化するテープとを含むワークセットを積み上げ可能とするために、該リングフレームの外周縁に嵌合される少なくとも一対のブロックであって、
該リングフレームの外周縁に嵌合される嵌合部と、
上面に形成される凹部と、
下面に形成され該凹部に挿入可能な凸部と、
該嵌合部の反対側に形成される爪と、を備えたブロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工装置およびブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のデバイス、および、隣接するデバイスの間に設けられたストリートを表面に備えたウェーハがある(たとえば特許文献1参照)。このウェーハを加工するための加工装置では、たとえば、チャックテーブルによって保持されたウェーハを、加工手段を用いて、ストリートに沿って分割加工することによって、チップを形成する。
【0003】
このような加工装置では、分割によって得られたチップを、まとめて、チャックテーブルから離間させることが好ましい。このために、ウェーハは、ダイシングテープを介してリングフレームに支持されたワークセットの状態で、チャックテーブルに保持され、加工手段によって加工される。
【0004】
この場合、加工装置は、上述したチャックテーブルおよび加工手段に加えて、ワークセットを収容するカセット、カセットを載置するためのカセットステージ、カセットから取り出されたワークセットを仮置きするための仮置き手段、および、仮置き手段からチャックテーブルにワークセットを搬送する搬送手段を備えている。カセットは、ワークセットを収容するための、上下方向に並ぶ複数の棚を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した加工装置は、ワークセットを収容するためのカセット、および、ワークセットを仮置きするための仮置き手段を必要としている。このため、加工装置を小型化することが困難である。
したがって、本発明の目的は、加工装置を小型化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
また、本発明の加工装置(本加工装置)は、開口を有するリングフレームと該開口に配置された被加工物とをテープを貼着して一体化することによって形成されているワークセットを保持面によって保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物を加工する加工手段と、を備える加工装置であって、該ワークセットは、該リングフレームの外周縁を支持する一対のブロックを介して積み上げられることにより、複数の該ワークセットが隙間を介して積み上げられた積み上げワークセットを形成することが可能であり、該ブロックは、該リングフレームの外周縁に嵌合される嵌合部と、上面に形成される凹部と、下面に形成され該凹部に挿入可能な凸部と、該嵌合部の反対側に形成される爪とを備え、該積み上げワークセットを載置可能なステージと、該保持手段に該ワークセットを搬入するまたは、該保持手段に保持された該ワークセットを該保持手段から搬出する搬送手段と、をさらに備え、該搬送手段は、該積み上げワークセットの内の一つの該ワークセットを該保持手段に保持させ、該加工手段が、該保持手段に保持された該ワークセットの被加工物を加工する。
【0008】
本加工装置では、該搬送手段は、第1搬送手段および第2搬送手段を有していてもよく、該第1搬送手段は、該ワークセットの下面を支持する対向する一対の第1下支持部と、該第1下支持部を開閉させる第1開閉機構と、該第1下支持部を該保持面に垂直な上下方向に移動させる第1上下移動手段と、を備えてもよく、該第2搬送手段は、該ワークセットの下面を支持する対向する一対の第2下支持部と、該第2下支持部を開閉させる第2開閉機構と、該第2下支持部を該保持面に垂直な上下方向に移動させる第2上下移動手段と、を備えてもよく、該保持手段は、該ワークセットの上面を支持する互いに対向する一対の上支持部と、対向する一対の該上支持部を開閉させる支持機構と、を備えてもよく、該第1搬送手段の動作を制御する第1搬送制御部と、該第2搬送手段の動作を制御する第2搬送制御部と、をさらに備えてもよい。
【0009】
本加工装置では、該第1搬送制御部は、該ステージに載置されている該積み上げワークセットの一番下の該ワークセットを該第1搬送手段の該第1下支持部によって支持し、該積み上げワークセットを該保持手段に搬入すること、該保持手段に搬入された該積み上げワークセットの該一番下の該ワークセットを、該保持手段の該上支持部によって支持すること、および、該第1搬送手段の該第1上下移動手段によって該第1下支持部を該保持面から遠ざかる上方向に移動させること、を制御してもよく、該第2搬送制御部は、該保持手段に保持された該ワークセットを該第2搬送手段の該第2下支持部によって支持し、該ステージに積み上げて載置すること、を制御してもよく、該積み上げワークセットの該一番下の該ワークセットを該保持手段に保持させ、加工後の該ワークセットを該ステージに積み上げてもよい。
【0010】
本加工装置では、該第1搬送制御部は、該第1搬送手段を用いて、該ステージの最上に1つの加工前の該ワークセットを載置するとともに、その他の加工前の該ワークセットからなる該積み上げワークセットを該第1下支持部によって支持すること、を制御してもよく、該第2搬送制御部は、該第2搬送手段を用いて、該ステージの最上に載置されている1つの加工前の該ワークセットを、該保持手段に搬入すること、および、該ステージ上に、加工後の該ワークセットを積み上げること、を制御してもよい。
【0011】
本加工装置では、該ステージは、第1ステージと第2ステージとを備えてもよく、該搬送手段は、該ワークセットの下面を支持する対向する一対の下支持部と、該下支持部を開閉させる開閉機構と、該下支持部を該保持面に垂直な上下方向に移動させる上下移動手段と、を備えてもよく、該保持手段は、該ワークセットの上面を支持する互いに対向する一対の上支持部と、対向する一対の該上支持部を開閉させる支持機構と、を備えてもよく、制御手段をさらに備えてもよく、該制御手段は、該第1ステージに載置されている該ワークセットを、該搬送手段を用いて該第1ステージから該保持手段に搬入すること、および、該保持手段に保持された該ワークセットを該搬送手段によって該保持手段から搬出して、該第2ステージに積み上げて載置すること、を制御してもよい。
【0012】
本発明のブロックは、開口を有するリングフレームと、該開口に位置づけられた被加工物と、該リングフレームおよび被加工物に貼着されてこれらを一体化するテープとを含むワークセットを積み上げ可能とするために、該リングフレームの外周縁に嵌合される少なくとも一対のブロックであって、該リングフレームの外周縁に嵌合される嵌合部と、上面に形成される凹部と、下面に形成され該凹部に挿入可能な凸部と、該嵌合部の反対側に形成される爪と、を備えている。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、ワークセットを積み上げることにより、積み上げワークセットを形成することが可能である。この積み上げワークセットは、たとえば、加工装置のステージに載置されることが可能である。したがって、本発明によれば、ワークセットを収容するためのカセットが不要となるため、加工装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図4】積み上げワークセットの全体が、第1搬送手段の第1下支持部によって支持されている状態を示す説明図である。
【
図5】積み上げワークセットがチャックテーブル上に下ろされた状態を示す説明図である。
【
図6】積み上げワークセットがチャックテーブル上に下ろされた状態で、第1下支持部が開かれている状態を示す説明図である。
【
図7】積み上げワークセットの一番下のワークセットがチャックテーブルに保持された状態を示す説明図である。
【
図8】他のワークセットからなる積み上げワークセットがチャックテーブルの保持面から遠ざかる上方向に移動された状態を示す説明図である。
【
図9】ワークセットのウェーハが切削されている様子を示す説明図である。
【
図10】第2搬送手段の第2下支持部によってチャックテーブル上のワークセットが支持された状態を示す説明図である。
【
図11】ワークセットがスピンナ洗浄ユニットに載置された状態を示す説明図である。
【
図12】加工後のワークセットがステージ上に載置された状態を示す説明図である。
【
図13】加工後のワークセットがステージ上に積み上げられる状態を示す説明図である。
【
図14】2つのステージを有する加工装置の構成を示す斜視図である。
【
図15】他の態様のワークセットを示す斜視図である。
【
図16】
図15に示したワークセットを積み上げるためのブロックを示す斜視図である。
【
図17】
図16に示したブロックが積層されている様子を示す断面図である。
【
図18】
図15に示したワークセットおよび
図16に示したブロックからなる積み上げワークセットを示す説明図である。
【
図19】さらに他の態様のワークセットを示す斜視図である。
【
図20】
図19に示したワークセットを積み上げるためのブロックを示す斜視図である。
【
図21】
図20に示したブロックが積層されている様子を示す断面図である。
【
図22】加工手段としての研削機構を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[実施形態1]
図1に示すように、本実施形態にかかる被加工物であるウェーハ100は、概略円形状を有し、表面に格子状の分割予定ライン101が形成されている。分割予定ライン101によって区画された各領域には、各種デバイスが形成されている。
【0016】
ウェーハ100の裏面には、テープ103が貼着されている。テープ103の外周には、リングフレーム105が貼着されている。リングフレーム105は、開口104を有している。リングフレーム105と、その開口104に配置されたウェーハ100とが、テープ103を介して一体化されることにより、ワークセット107が形成されている。このように、ウェーハ100は、テープ103を介してリングフレーム105に支持されたワークセット107の状態で、
図3に示す加工装置1において加工される。
【0017】
また、
図1に示すように、ワークセット107のリングフレーム105は、上面に形成されている4つの凹部111と、下面に形成されている4つの柱115とを備えている。各柱115は、各凹部111の直下(裏側)に形成されており、その先端に、凹部111に挿入可能な凸部117を有している。これにより、1つのリングフレーム105の凹部111に別のリングフレーム105の柱115の凸部117を挿入することにより、複数のリングフレーム105を積み上げることが可能となっている。
【0018】
したがって、このようなリングフレーム105を有するワークセット107は、リングフレーム105の凹部111に別のワークセット107のリングフレーム105の凸部117が挿入されることにより、
図2に示すように、複数のワークセット107が隙間を介して積み上げられた積み上げワークセット109を形成することが可能である。
【0019】
本実施形態にかかる加工装置1は、
図3に示すように、支持台10、支持台10に立設された直方体状の筐体12、および、筐体12に内蔵され、加工装置1の各部材を制御する制御手段70を有している。
【0020】
支持台10の一端側には、ステージ16が設けられている。ステージ16には、
図2に示した複数のワークセット107からなる積み上げワークセット109が載置されることが可能である。
【0021】
筐体12の前面には、搬送手段30が設けられている。搬送手段30は、チャックテーブル20にワークセット107を搬入するまたは、チャックテーブル20に保持されたワークセット107をチャックテーブル20から搬出する。
【0022】
搬送手段30は、
図3に示すように、第1搬送手段31および第2搬送手段41を備えている。
第1搬送手段31は、ワークセット107の下面を支持する対向する一対の第1下支持部33、第1下支持部33を開閉させる第1開閉機構35、第1下支持部33をチャックテーブル20の保持面23に垂直な上下方向に移動させる第1上下移動手段37、および、第1下支持部33をY軸方向に水平移動させる第1水平移動機構39を備えている。第1下支持部33は、その先端がL字状(鉤状)に形成されており、この先端によってワークセット107の下面を支持することが可能となっている。
【0023】
一方、第2搬送手段41は、ワークセット107の下面を支持する対向する一対の第2下支持部43、第2下支持部43を開閉させる第2開閉機構45、第2下支持部43をチャックテーブル20の保持面23に垂直な上下方向に移動させる第2上下移動手段47、および、第2下支持部43をY軸方向に水平移動させる第2水平移動機構49を備えている。第2下支持部43は、その先端がL字状(鉤状)に形成されており、この先端によってワークセット107の下面を支持することが可能となっている。
【0024】
このような構成を有する搬送手段30は、積み上げワークセット109の内の一つのワークセット107を、チャックテーブル20に保持させる。
チャックテーブル20は、保持面23を有しており、保持面23によってワークセット107を保持する保持手段の一例である。チャックテーブル20は、移動板21上に固定されている。移動板21は、蛇腹状の防水カバー19とともに、支持台10の上面中央の開口を覆っている。移動板21および防水カバー19の下方には、移動板21およびチャックテーブル20をX軸方向に移動させる加工送り手段60(
図9参照)が設けられている。
【0025】
チャックテーブル20は、ポーラス材からなる保持面23を有している。この保持面23に生じる負圧によって、ワークセット107のウェーハ100が吸引保持される。チャックテーブル20は、保持面23の周囲に、互いに対向する一対のクランプ22を備えている。各クランプ22によって、ワークセット107のリングフレーム105が挟持固定される。
【0026】
チャックテーブル20は、ウェーハ100を保持した状態で、移動板21とともに、加工送り手段60によって、支持台10上から筐体12の内部の加工スペースに運ばれる。加工スペースにおいて、ウェーハ100は、切削機構65(
図9参照)により、切削加工される。
【0027】
ウェーハ100が切削加工された後、チャックテーブル20および移動板21は、加工送り手段60によって支持台10上に戻される。そして、ワークセット107は、搬送手段30によって、チャックテーブル20から、チャックテーブル20の奥側のスピンナ洗浄ユニット50に送られて、洗浄される。
【0028】
筐体12の側面には、タッチパネル40が設置されている。タッチパネル40には、加工装置1に関する加工条件等の各種情報が表示される。また、タッチパネル40は、加工条件等の各種情報を設定するためにも用いられる。このように、タッチパネル40は、情報を入力するための入力手段として機能するとともに、入力された情報を表示するための表示手段としても機能する。
【0029】
制御手段70は、各種の処理を実行し、加工装置1の各構成要素を統括制御する。たとえば、制御手段70には、各種のセンサ(図示せず)からの検出結果が入力される。また、制御手段70は、加工送り手段60および切削機構65を制御して、ウェーハ100に対する切削加工を実施する。
【0030】
さらに、制御手段70は、搬送手段30を制御して、ワークセット107および積み上げワークセット109の搬送を制御する。このために、制御手段70は、第1搬送手段31の動作を制御する第1搬送制御部71、および、第2搬送手段41の動作を制御する第2搬送制御部73を有している。
【0031】
以下に、加工装置1におけるウェーハ100の加工動作について説明する。
加工の開始時には、
図2に示すように、ステージ16に、加工前の複数のワークセット107からなる積み上げワークセット109が載置されている。
【0032】
この状態で、制御手段70の第1搬送制御部71は、第1搬送手段31を制御して、積み上げワークセット109の一番下のワークセット107を、第1搬送手段31の第1下支持部33によって支持し、積み上げワークセット109をチャックテーブル20に搬入する。
【0033】
すなわち、第1搬送制御部71は、第1搬送手段31の第1開閉機構35を用いて、一対の第1下支持部33を開閉することによって、
図4に示すように、ステージ16上の積み上げワークセット109の一番下のワークセット107におけるリングフレーム105の下面に、第1下支持部33の先端を差し込む。これにより、積み上げワークセット109の全体が、第1下支持部33によって支持される。
【0034】
その後、第1搬送制御部71は、積み上げワークセット109を支持している第1下支持部33を、第1上下移動手段37によって上方に持ち上げて、第1水平移動機構39によってチャックテーブル20上に搬送する。そして、第1搬送制御部71は、再び第1上下移動手段37を用いて、
図5に示すように、積み上げワークセット109を、チャックテーブル20上に下ろす。
【0035】
そして、第1搬送制御部71は、
図6に示すように、第1開閉機構35を用いて、第1下支持部33を、矢印300に示すように開いて、一番下のワークセット107をチャックテーブル20の保持面23上に載置する。さらに、第1搬送制御部71は、
図7に示すように、第1上下移動手段37を用いて、第1下支持部33を、矢印301に示すように上方向に移動させる。その後、第1搬送制御部71は、第1開閉機構35を用いて、第1下支持部33を矢印302に示すように閉じて、第1下支持部33に、保持面23に載置されたワークセット107の一段上のワークセット107を支持させる。
【0036】
その後、第1搬送制御部71は、
図8に示すように、第1上下移動手段37によって、積み上げワークセット109を支持している第1下支持部33を、チャックテーブル20の保持面23から遠ざかる上方向に、矢印301に示すように移動させる。そして、第1搬送制御部71は、第1下支持部33に積み上げワークセット109を支持させたまま、待機する。
【0037】
また、
図5~
図8に示すように、チャックテーブル20の各クランプ22は、ワークセット107の上面を支持する互いに対向する一対の上支持部221、対向する一対の上支持部221を開閉させる支持機構223、および、上支持部221の下方に配されて上支持部221とともにワークセット107を挟持する一対の支持台225、を備えている。また、クランプ22は、クランプ22を昇降させる昇降手段24によって支持されている。
【0038】
第1搬送制御部71は、
図7および
図8に示すように、チャックテーブル20に搬入された積み上げワークセット109の一番下のワークセット107を、チャックテーブル20のクランプ22における上支持部221によって支持する。
【0039】
すなわち、第1搬送制御部71は、積み上げワークセット109の一番下のワークセット107が保持面23に載置される際に、
図5に示すように、支持機構223を用いて、上支持部221を開いておく。そして、第1搬送制御部71は、保持面23にワークセット107が載置された後に、
図7の矢印303に示すように、上支持部221を閉じる。これにより、
図8に示すように、上支持部221と支持台225とによって、ワークセット107が挟持される。
【0040】
その後、第1搬送制御部71は、昇降手段24を制御して、クランプ22を下方に移動させる。これにより、
図9に示すように、ワークセット107が、チャックテーブル20によって、堅固に保持(固定)される。
【0041】
この状態で、制御手段70は、加工送り手段60を用いて、チャックテーブル20を、支持台10上から筐体12(
図3参照)の内部の加工スペースに運ぶ。さらに、制御手段70は、スピンドル66および切削ブレード67を有する切削機構65を用いて、ワークセット107のウェーハ100を、分割予定ライン101に沿って切削加工する。
この切削機構65は、チャックテーブル20に保持されたワークセット107のウェーハ100を加工する加工手段の一例である。
【0042】
切削加工後、制御手段70は、加工送り手段60を用いて、チャックテーブル20を支持台10上に戻す。そして、
図3に示した第2搬送制御部73が、第2搬送手段41を制御して、チャックテーブル20に保持された加工後のワークセット107を、第2搬送手段41の第2下支持部43によって支持し、スピンナ洗浄ユニット50を経て、ステージ16に積み上げて載置する。
【0043】
すなわち、第2搬送制御部73は、
図10に示すように、昇降手段24を用いてクランプ22を上昇させるとともに、クランプ22の支持機構223を用いて、上支持部221を開く。これにより、チャックテーブル20に対するワークセット107の固定が解除される。
【0044】
その後、第2搬送制御部73は、第2搬送手段41の第2開閉機構45を用いて、一対の第2下支持部43を開閉することによって、チャックテーブル20に保持されているワークセット107におけるリングフレーム105の下面に、第2下支持部43の先端を差し込む。これにより、ワークセット107が、第2下支持部43によって支持される。
【0045】
その後、第2搬送制御部73は、ワークセット107を支持している第2下支持部43を、第2上下移動手段47によって上方に持ち上げて、第2水平移動機構49によって、スピンナ洗浄ユニット50上に搬送する。そして、第2搬送制御部73は、再び第2上下移動手段47を用いて、
図11に示すように、ワークセット107をスピンナ洗浄ユニット50上に下ろす。その後、第2搬送制御部73は、第2上下移動手段47を用いて、第2下支持部43を上方に退避させる。
【0046】
スピンナ洗浄ユニット50は、ポーラス材からなるスピンナ保持面51を有するスピンナテーブル52、スピンナテーブル52の下面の中央に連結されたスピンドル53、および、スピンドル53を回転させるモータ54を備えている。スピンナ洗浄ユニット50は、スピンナ保持面51に吸引保持されたワークセット107を高速で矢印304に示すように回転させながら、洗浄水を噴射してワークセット107を洗浄した後、乾燥エアを噴射してワークセット107を乾燥させる。
【0047】
その後、第2搬送制御部73は、第2搬送手段41の第2開閉機構45を用いて、一対の第2下支持部43を開閉することによって、スピンナ保持面51に保持されているワークセット107におけるリングフレーム105の下面に、第2下支持部43の先端を差し込む。これにより、ワークセット107が、第2下支持部43によって支持される。
【0048】
その後、第2搬送制御部73は、ワークセット107を支持している第2下支持部43を、第2上下移動手段47によって上方に持ち上げて、第2水平移動機構49によって、ステージ16上に搬送する。そして、第2搬送制御部73は、再び第2上下移動手段47を用いて、
図12に示すように、ワークセット107を、ステージ16に下ろして載置する。
【0049】
その後、第1下支持部33に積み上げワークセット109を保持させたまま待機していた第1搬送制御部71が、第1上下移動手段37を用いて、積み上げワークセット109をチャックテーブル20上に下ろし、一番下のワークセット107をチャックテーブル20の保持面23上に載置する。その後、上述と同様に、載置されたワークセット107に対する切削加工および洗浄が実施され、第2搬送制御部73および第2搬送手段41によって、加工後のワークセット107がステージ16上に搬送される。
【0050】
そして、第2搬送制御部73は、第2搬送手段41の第2上下移動手段47を用いて、
図13に示すように、第2下支持部43によって支持されているワークセット107を、ステージ16に載置されているワークセット107上に載置する。このようにして、ステージ16上に、加工後のワークセット107がステージ16に積み上げられて、加工後のワークセット107からなる積み上げワークセットが形成される。
【0051】
以上のように、本実施形態にかかる加工装置1では、ワークセット107を積み上げることにより、積み上げワークセット109を形成すること、および、この積み上げワークセット109を、ステージ16に載置することが可能である。したがって、ワークセット107を収容するためのカセットが不要となる。このため、本実施形態では、加工装置1を小型化することができる。
【0052】
また、本実施形態では、第1搬送手段31によって、積み上げワークセット109を一体的にチャックテーブル20に搬送すること、および、積み上げワークセット109のうちの1つのワークセット107をチャックテーブル20に載置することが可能である。したがって、ワークセット107を仮置きする仮置き手段が不要となる。このため、本実施形態では、加工装置1をさらに小型化することが可能である。
【0053】
[実施形態2]
本実施形態では、実施形態1に示した構成において、第1搬送制御部71および第2搬送制御部73が、実施形態1に示した処理とは異なるワークセット107の搬送処理を実施する。
【0054】
本実施形態では、まず、第1搬送制御部71は、第1搬送手段31を用いて、ステージ16の最上に、1つの加工前のワークセット107を載置するとともに、その他の加工前のワークセット107からなる積み上げワークセット109を、第1下支持部33によって支持する。
【0055】
次に、第2搬送制御部73が、第2搬送手段41を用いて、ステージ16の最上に載置されている1つの加工前のワークセット107を、チャックテーブル20に搬入する。さらに、第2搬送制御部73は、ステージ16上に、加工後の該ワークセット107を積み上げる。
【0056】
たとえば、第1搬送制御部71は、ステージ16に、加工前の複数のワークセット107からなる積み上げワークセット109が載置されている状態(
図2参照)で、第1搬送手段31を制御して、積み上げワークセット109における下から二番目のワークセット107を第1下支持部33によって支持し、第1上下移動手段37によって第1下支持部33を上昇させる。これにより、一番下の1つのワークセット107がステージ16上に残され、他の加工前のワークセット107からなる積み上げワークセット109が、第1搬送手段31の第1下支持部33によって、たとえばステージ16の上方において支持される。
【0057】
その後、第2搬送制御部73が、第2搬送手段41を用いて、ステージ16上に載置されている1つの加工前のワークセット107を、第2下支持部43によって支持し、第2上下移動手段47および第2水平移動機構49によって、チャックテーブル20に搬入および載置する。第2搬送制御部73は、ワークセット107を、クランプ22および昇降手段24によって、チャックテーブル20に固定する(
図9参照)。
【0058】
そして、ワークセット107に対して切削機構65による切削加工が実施された後、第2搬送制御部73は、第2搬送手段41を制御して、切削加工後のワークセット107を、チャックテーブル20からスピンナ洗浄ユニット50に搬送し、スピンナ洗浄ユニット50によるワークセット107に対する洗浄処理を実施させる(
図11参照)。その後、第2搬送制御部73は、第2搬送手段41を制御して、加工後のワークセット107を、スピンナ洗浄ユニット50から搬出し、ステージ16上に載置する(
図12参照)。
【0059】
次に、第1搬送制御部71は、第1搬送手段31を制御して、第1下支持部33によって支持されている積み上げワークセット109における一番下のワークセット107を、ステージ16上における加工後のワークセット107上に載置する。さらに、第1搬送制御部71は、第1下支持部33を用いて、他の加工前のワークセット107からなる積み上げワークセット109を、ステージ16の上方において支持する。
【0060】
その後、第2搬送制御部73が、第2搬送手段41を制御して、ステージ16における加工後のワークセット107上に載置された加工前のワークセット107を支持し、チャックテーブル20に搬入し、切削加工および洗浄が実施されたワークセット107を、ステージ16における加工後のワークセット107の上に載置する(
図13参照)。
【0061】
このようにして、本実施形態では、第1搬送手段31が、加工前のワークセット107からなる積み上げワークセット109から、1つずつ、ワークセット107を、ステージ16の最上に載置する。そして、第2搬送手段41が、この加工前のワークセット107を、チャックテーブル20およびスピンナ洗浄ユニット50に搬入して、加工後のワークセット107を、ステージ16上に載置する。
【0062】
本実施形態においても、実施形態1と同様に、ワークセット107を収容するためのカセット、および、ワークセット107を仮置きする仮置き手段を不要とすることができるので、加工装置1を小型化することができる。
なお、上述したステージ16の最上とは、ステージ16上、あるいは、ステージ16に積み重ねられた加工後のワークセット107の上を意味する。
【0063】
[実施形態3]
図14に示すように、本実施形態にかかる加工装置2は、
図3に示した加工装置1の構成において、ステージ16に代えて、第1ステージ17および第2ステージ18を備えている。
【0064】
また、加工装置2では、制御手段70が、第1搬送制御部71および第2搬送制御部73を備えていない。さらに、加工装置2では、搬送手段30が、第1搬送手段31および第2搬送手段41に代えて、下支持部83、開閉機構85、上下移動手段87および水平移動機構89を備えている。
【0065】
図14に示した搬送手段30の下支持部83、開閉機構85、上下移動手段87および水平移動機構89は、それぞれ、
図3に示した第1搬送手段31の第1下支持部33、第1開閉機構35、第1上下移動手段37および第1水平移動機構39と同様の構成および機能を有する。
【0066】
本実施形態では、制御手段70は、第1ステージ17に載置されているワークセット107を、搬送手段30を用いて第1ステージ17からチャックテーブル20に搬入する。さらに、制御手段70は、チャックテーブル20に保持されたワークセット107を搬出して、スピンナ洗浄ユニット50を経て、第2ステージ18に積み上げて載置する。
【0067】
すなわち、本実施形態では、たとえば、制御手段70は、第1ステージ17に、加工前の複数のワークセット107からなる積み上げワークセット109が載置されている状態(
図2参照)で、搬送手段30を制御して、積み上げワークセット109における一番上のワークセット107を下支持部83によって支持し、上下移動手段87および水平移動機構89によって、チャックテーブル20に搬入および載置する。制御手段70は、ワークセット107を、クランプ22および昇降手段24を用いて、チャックテーブル20に固定する。
【0068】
そして、ワークセット107に対して切削機構65による切削加工が実施された後、制御手段70は、搬送手段30を制御して、切削加工後のワークセット107を、チャックテーブル20からスピンナ洗浄ユニット50に搬送し、スピンナ洗浄ユニット50によるワークセット107に対する洗浄処理を実施させる。その後、制御手段70は、搬送手段30を制御して、加工後のワークセット107を、スピンナ洗浄ユニット50から搬出し、第2ステージ18上に載置する。
【0069】
このようにして、本実施形態では、搬送手段30が、第1ステージ17上に支持されている加工前のワークセット107からなる積み上げワークセット109から、1つのワークセット107を支持して、チャックテーブル20およびスピンナ洗浄ユニット50に搬入して、加工後のワークセット107を、第2ステージ18上に載置する。
【0070】
本実施形態でも、実施形態1および2と同様に、ワークセット107を収容するためのカセット、および、ワークセット107を仮置きする仮置き手段を不要とすることができる。また、本実施形態では、
図3に示した加工装置1に比して、搬送手段30の構成を簡略化することができる。
【0071】
なお、上述した実施形態1~3では、
図1に示すように、ワークセット107のリングフレーム105が、凹部111および柱115を備えている。これに代えて、
図15に示すようなワークセット207が用いられてもよい。
【0072】
このワークセット207は、
図1に示したものと同様のウェーハ100およびテープ103と、リングフレーム205とから構成されている。リングフレーム205は、
図1に示したリングフレーム105の構成において、凹部111および柱115を備えないものである。
【0073】
このワークセット207のリングフレーム205の外周縁は、一対のブロック90によって支持される。ブロック90は、
図16および
図17に示すように、リングフレーム205の外周縁に嵌合される嵌合部91と、上面に形成される段状の凹部92と、下面に形成され、凹部92に挿入可能な凸部93と、嵌合部91の反対側に形成される爪94と、を備えている。このブロック90は、
図17に示すように、1つのブロック90の凹部92に他のブロック90の凸部93が嵌め込まれることにより、上下方向に積層されることが可能である。
【0074】
ワークセット207では、
図15に示すように、そのリングフレーム205の外周縁に、対向するように一対のブロック90が嵌合される。このようにブロック90によって支持された状態で、ワークセット207は、
図18に示すように、ブロック90を介して積み重ねられることが可能である。
【0075】
これにより、複数のワークセット207が隙間を介して積み上げられた積み上げワークセット209が形成される。この積み上げワークセット209は、
図18に示すように、加工装置1(
図3参照)のステージ16、あるいは、加工装置2の第1ステージ17(
図14参照)に載置されることが可能である。
【0076】
そして、積み上げワークセット209では、第1搬送手段31の第1下支持部33、第2搬送手段41の第2下支持部43(
図3参照)、および、搬送手段30の下支持部83(
図14参照)を用いて、ブロック90の爪94を支持することによって、積み上げワークセット209を一体的に支持すること、あるいは、ワークセット207を個別に支持することが可能である。
【0077】
また、チャックテーブル20のクランプ22における上支持部221および支持台225を用いてブロック90の爪94を支持することによって、ワークセット207をチャックテーブル20によって保持することも可能である。
【0078】
したがって、このようなワークセット207およびブロック90を含む積み上げワークセット209を用いる場合でも、実施形態1~3に示したような構成および工程により、ワークセット207のウェーハ100を切削加工することが可能である。
また、この構成では、より一般的なリングフレーム205を使用することができる。
【0079】
なお、1つのリングフレーム205に嵌合されるブロック90の数は、2つに限らず、3つ以上であってもよい。
【0080】
また、ブロック90に代えて、
図19~
図21に示すようなブロック95を用いることも可能である。
【0081】
ブロック95は、
図20および
図21に示すように、リングフレーム205の外周縁に嵌合される嵌合部96と、上面に形成される穴の2つの凹部97と、下面に形成され、凹部97に挿入可能な棒状の2つの凸部98と、嵌合部91の反対側に形成さる爪94と、を備えている。
【0082】
このブロック95も、
図21に示すように、1つのブロック95の凹部97に他のブロック95の凸部98が嵌め込まれることにより、上下方向に積層されることが可能である。したがって、このようなブロック95およびワークセット207を用いることによっても、
図18に示したような積み上げワークセット209を形成することが可能である。
【0083】
なお、実施形態1~3では、チャックテーブル20に保持されたウェーハ100を加工する加工手段として、切削機構65が用いられている(
図9参照)。これに限らず、加工手段は、たとえば、
図22に示すような研削機構120であってもよい。
【0084】
研削機構120は、たとえば、スピンドル121、スピンドル121の先端に取り付けられたマウント122、および、マウント122の下面に環状に配置された複数の研削砥石123を備えている。
【0085】
この場合、チャックテーブル20は、スピンドル25およびモータ26を備え、矢印310に示すように回転されるように構成される。なお、
図22に示す例では、
図15に示したブロック90によって支持されているワークセット207が、チャックテーブル20の保持面23に保持されている。
【0086】
加工手段として研削機構120が用いられる場合、研削機構120の研削砥石123が、矢印311に示すように回転される。この研削砥石123が、回転するチャックテーブル20の保持面23に保持されたワークセット207のウェーハ100を研削する。
【符号の説明】
【0087】
1:加工装置、10:支持台、12:筐体、16:ステージ、
2:加工装置、17:第1ステージ、18:第2ステージ
20:チャックテーブル、23:保持面、24:昇降手段、
22:クランプ、221:上支持部、223:支持機構、225:支持台、
30:搬送手段、
83:下支持部、85:開閉機構、87:上下移動手段、89:水平移動機構、
31:第1搬送手段、33:第1下支持部、35:第1開閉機構、
37:第1上下移動手段、39:第1水平移動機構、
41:第2搬送手段、43:第2下支持部、45:第2開閉機構、
47:第2上下移動手段、49:第2水平移動機構、
60:加工送り手段、
65:切削機構、66:スピンドル、67:切削ブレード、
120:研削機構、121:スピンドル、122:マウント、123:研削砥石、
70:制御手段、71:第1搬送制御部、73:第2搬送制御部、
90:ブロック、91:嵌合部、92:凹部、93:凸部、94:爪、
95:ブロック、96:嵌合部、97:凹部、98:凸部、
100:ウェーハ、103:テープ、104:開口、105:リングフレーム、
107:ワークセット、109:積み上げワークセット、
111:凹部、115:柱、117:凸部、
205:リングフレーム、207:ワークセット、
209:積み上げワークセット、