(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】接続ノード装置、光伝送システム及び接続方法
(51)【国際特許分類】
H04B 10/27 20130101AFI20241107BHJP
【FI】
H04B10/27
(21)【出願番号】P 2023517003
(86)(22)【出願日】2021-04-30
(86)【国際出願番号】 JP2021017206
(87)【国際公開番号】W WO2022230175
(87)【国際公開日】2022-11-03
【審査請求日】2023-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北村 圭
(72)【発明者】
【氏名】西沢 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】乾 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 貴章
(72)【発明者】
【氏名】井上 武
【審査官】対馬 英明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/030897(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/031514(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0367214(US,A1)
【文献】特開2012-104886(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/00-10/90
H04J 14/00-14/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項20】
出力ポート切替部が、第1の光伝送路と、第2の光伝送路と、光伝送路に関する情報である伝送路情報を含む接続情報を取得する接続情報処理部とに接続し、初期状態において前記第1の光伝送路の接続先を、前記接続情報処理部とし、
制御部が、前記接続情報処理部が前記第1の光伝送路に接続する光通信装置が備える光送受信部が送信する光信号から取得する前記第1の光伝送路の接続情報と、前記光送受信部が前記光信号に含めて送信する接続要求データと、前記第2の光伝送路の伝送路情報とに基づいて特定される伝送モードを示す伝送モード情報を前記第1の光伝送路を通じて前記光送受信部に送信し、
前記出力ポート切替部が、前記制御部が前記伝送モード情報を送信した後に、前記第1の光伝送路の接続先を、前記接続情報処理部から前記第2の光伝送路に切り替える切替処理を行う、
接続方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続サーバ装置、光伝送システム及び接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光伝送用のデジタル信号処理、すなわちDSP(Digital Signal Processor)の高機能化に伴い、変調方式だけでなく、ボーレート、FEC(Forward Error Correction)などの誤り訂正符号の種別、キャリア数などの伝送性能に関する各種パラメータが増加し、伝送モードが多様化してきている。これに対して、伝送性能に関する複数のパラメータの組み合わせにより定められる伝送モードの中から最適な伝送モードを選択する技術や最適な伝送モードを選択するためのメッセージングの手法の提案が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、トレーニング信号に基づいて最適な変調方式を選択する手法が開示されている。特許文献2には、変調方式以外のボーレート、誤り訂正符号の種別、キャリア数などの伝送性能に関する各種パラメータに対応して最適な伝送モードを選択するためのメッセージングの手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5753604号公報
【文献】国際公開第2020/031514号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の技術では、ダークファイバやキャリアネットワークの光伝送路といった複数の光伝送路を通過する光のパス、すなわち光の経路を設定する際に、最適な伝送モードを選択して光の経路を設定することができない。言い換えると、ダークファイバやキャリアネットワークといった複数の光伝送路を介する光の経路を設定する際、データセンタなどに備えられたユーザ端末装置からキャリアネットワークのエッジ端末装置までのダークファイバの特性については人手を介して測定する必要がある。そのため、ユーザ間の光の経路の設定にコスト及び時間を要するという問題ある。また、キャリアネットワーク内で使用できるリソースは、他の通信に使用されている部分があるため、光の経路を設定する際に利用できるリソースには制限があり、このリソースの制限についても、ユーザ間の光の経路の設定において考慮する必要がある。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は、複数の光伝送路を介して光通信装置が備える光送受信部の間を接続する際に、最適な伝送モードの光の経路により、人手を介さずに接続することができる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、光伝送路に関する情報である伝送路情報を含む接続情報を取得する接続情報処理部と、第1の光伝送路と、第2の光伝送路と、前記接続情報処理部とに接続し、初期状態において前記第1の光伝送路の接続先を、前記接続情報処理部とする出力ポート切替部と、前記接続情報処理部が前記第1の光伝送路に接続する光通信装置が備える光送受信部が送信する光信号から取得する前記第1の光伝送路の接続情報と、前記光送受信部が前記光信号に含めて送信する接続要求データと、前記第2の光伝送路の伝送路情報とに基づいて特定される伝送モードを示す伝送モード情報を前記第1の光伝送路を通じて前記光送受信部に送信する制御部と、を備え、前記出力ポート切替部は、前記制御部が前記伝送モード情報を送信した後に、前記第1の光伝送路の接続先を、前記接続情報処理部から前記第2の光伝送路に切り替える切替処理を行う接続ノード装置である。
【0008】
本発明の一態様は、上記の接続ノード装置と、前記接続ノード装置が一端に接続する前記第1の光伝送路の他端に接続する第1の光通信装置と、前記接続ノード装置が一端に接続する前記第2の光伝送路を介して、直接、または、間接に前記接続ノード装置に接続する第2の光通信装置と、を備える光伝送システムであって、前記第1の光通信装置が備える光送受信部は、前記接続ノード装置の前記制御部が前記第1の光伝送路を通じて送信する前記伝送モード情報を受信し、受信した前記伝送モード情報が示す伝送モードにより前記第1の光伝送路を通じて光信号を送受信し、前記第2の光通信装置が備える光送受信部は、前記伝送モード情報を受信し、受信した前記伝送モード情報が示す伝送モードにより前記第2の光伝送路を通じて光信号を送受信し、前記接続ノード装置の出力ポート切替部は、前記制御部が前記伝送モード情報を前記第1の光伝送路を通じて前記第1の光通信装置に送信した後に、前記切替処理により、前記第1の光通信装置が備える光送受信部と前記第2の光通信装置が備える光送受信部との間を、前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路を介して接続する光伝送システムである。
【0009】
本発明の一態様は、出力ポート切替部が、第1の光伝送路と、第2の光伝送路と、光伝送路に関する情報である伝送路情報を含む接続情報を取得する接続情報処理部とに接続し、初期状態において前記第1の光伝送路の接続先を、前記接続情報処理部とし、制御部が、前記接続情報処理部が前記第1の光伝送路に接続する光通信装置が備える光送受信部が送信する光信号から取得する前記第1の光伝送路の接続情報と、前記光送受信部が前記光信号に含めて送信する接続要求データと、前記第2の光伝送路の伝送路情報とに基づいて特定される伝送モードを示す伝送モード情報を前記第1の光伝送路を通じて前記光送受信部に送信し、前記出力ポート切替部が、前記制御部が前記伝送モード情報を送信した後に、前記第1の光伝送路の接続先を、前記接続情報処理部から前記第2の光伝送路に切り替える切替処理を行う接続方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、複数の光伝送路を介して光通信装置が備える光送受信部の間を接続する際に、最適な伝送モードの光の経路により、人手を介さずに接続することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1の実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】第1の実施形態における接続ノード装置と光通信装置の内部構成と、接続ノード装置と光通信装置の各々における光伝送路の接続関係を示す図(その1)である。
【
図3】第1の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示す図である。
【
図4】第1の実施形態における接続ノード装置と光通信装置の内部構成と、接続ノード装置と光通信装置の各々における光伝送路の接続関係を示す図(その2)である。
【
図5】第2の実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【
図6】第2の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示す図である。
【
図7】第2の実施形態における光伝送システムの他の構成例(その1)を示す図である。
【
図8】第3の実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【
図9】第3の実施形態における接続ノード装置と光通信装置の内部構成と、接続ノード装置と光通信装置の各々における光伝送路の接続関係を示す図(その1)である。
【
図10】第3の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示す図である。
【
図11】第3の実施形態における接続ノード装置と光通信装置の内部構成と、接続ノード装置と光通信装置の各々における光伝送路の接続関係を示す図(その2)である。
【
図12】第3の実施形態における接続ノード装置と光通信装置の内部構成と、接続ノード装置と光通信装置の各々における光伝送路の接続関係を示す図(その3)である。
【
図13】第3の実施形態における光伝送システムの他の構成例(その1)を示す図である。
【
図14】第2の実施形態における光伝送システムの他の構成例(その2)を示す図である。
【
図15】第3の実施形態における光伝送システムの他の構成例(その2)を示す図である。
【
図16】第2の実施形態における光伝送システムの他の構成例(その3)を示す図である。
【
図17】第4の実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【
図18】第4の実施形態における伝送路設計部の接続状態テーブルのデータ構成を示す図である。
【
図19】第4の実施形態における光伝送システムの処理の流れを示す図である。
【
図20】第4の実施形態における伝送モード特定処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態における光伝送システム100の構成を示すブロック図である。光伝送システム100は、接続ノード装置1、光通信装置2X、光通信装置2Y、光伝送路51、光伝送路52及び接続回線3を備える。光伝送路51は、光通信装置2Xと接続ノード装置1とを接続する。光伝送路52は、光通信装置2Yと接続ノード装置1とを接続する。接続回線3は、接続ノード装置1と光通信装置2Yとを接続する。光通信装置2Xは、例えば、ユーザによって用いられる通信装置である。光通信装置2Yは、例えば、通信事業者が所有する光伝送装置、すなわち通信網におけるノード装置であるか、または、通信事業者もしくはデータセンタ事業者が所有するホワイトボックス型トランスポンダである。
【0013】
図1に加えて
図2を参照しつつ接続ノード装置1と、光通信装置2Xと、光通信装置2Yとの内部構成について説明する。なお、
図1及び
図2に示す接続線のうち、細い矢印の実線は、電気のデータ信号の経路を示しており、太い矢印の実線は、光のデータ信号の経路を示しており、細い矢印の破線は、電気の制御信号の経路を示しており、細い実線は、電気的な接続を示しており、太い実線は、光回線による接続を示しており、一点鎖線は、接続回線を示しており、他の図においても、他の定義を示さない限り、同様であるものとする。
【0014】
図1に示す光伝送路51は、
図2に示すように、例えば、ダークファイバなどの光ファイバ51T,51Rを備える。なお、ここでは、光伝送路51が備える2本の光ファイバを区別するため、説明の便宜上、符号「51」に対して、「T」と「R」の英字を付しており、符号「T」の意味は、光通信装置2Xからみた送信方向であって、かつ接続ノード装置1及び光通信装置2Yからみた受信方向である。符号「R」の意味は、光通信装置2Xからみた受信方向であって、かつ接続ノード装置1及び光通信装置2Yからみた送信方向である。
図1に示す光伝送路52は、
図2に示すように、例えば、通信事業者が有するキャリアネットワークを構成する光ファイバ52T,52Rを備える。接続回線3は、通信回線であり、例えば、専用回線などの有線の通信回線であってもよいし、無線の通信回線であってもよいし、移動体通信網、インターネット網などの通信網、DCN(Data Communication Network)であってもよく、また、光の通信回線による接続の場合、光信号で転送するデジタルフレームのオーバーヘッド領域の一部を接続回線3として割り当てるようにしてもよい。
【0015】
光通信装置2Xは、例えば、外部装置から与えられるデータを送信し、受信したデータを外部装置に出力するトランスポンダである。光通信装置2Xは、
図2に示すように、制御部20Xと、光送受信部21Xとを備える。制御部20Xは、光送受信部21Xに接続しており、光送受信部21Xに対する制御や光送受信部21との間で情報の入出力を行う。制御部20Xは、例えば、光通信装置2Yが備える光送受信部21Yへの接続を開始する際、接続要求指示信号を生成する。
【0016】
光送受信部21Xは、IF(Interface)部22X、光送信部24X、光受信部27X、
デジタル信号処理部23X、及び制御部71Xを備える。IF部22Xは、光伝送路51の光ファイバ51Tと、光送信部24Xとの間を接続する。IF部22Xは、光伝送路51の光ファイバ51Rと、光受信部27Xとの間を接続する。
【0017】
制御部71Xは、制御部20Xから接続要求指示信号を受けると、接続要求を示すデータ(以下「接続要求データ」という)を生成する。ここで、接続要求データとは、接続先アドレス(Destination Address)と、接続元アドレス(Source Address)、希望ビット
レート、光送受信部21Xの仕様などの情報を含むデータである。光送受信部21Xの仕様情報とは、例えば、光送信部24Xで利用可能な変調方式、デジタル信号処理部23Xで利用可能なFEC種別、ボーレート(Baud rate)、光送信部24Xが備える光源の種
類などを含む情報である。
【0018】
ここで、光源の種類を示す情報とは、例えば、光源が予め定められる単一の波長を出力する種類のものであるか、または、光源が波長を変更して出力する種類のものであるかといった情報、更に当該情報に加えて、光源が出力することができる波長もしくは波長帯の情報を含む情報である。光通信装置2Xの場合、光送信部24Xは、単一波長光源25Xを備える。そのため、光送受信部21Xの仕様情報には、光送信部24Xが備える光源が予め定められる単一の波長を出力する種類であるという情報と、当該光源が出力することができる波長を示す情報が含まれることになる。
【0019】
光通信装置2Xが備える光送受信部21Xと、光通信装置2Yが備える光送受信部21Yとには、各々を識別可能なアドレス情報が予め付与されている。制御部20Xは、予め内部の記憶領域に、希望ビットレートと、接続先のアドレス情報とを記憶させている。制御部71Xは、予め内部の記憶領域に、自らを備える光送受信部21Xに付与されているアドレス情報を記憶させている。制御部71Xは、例えば、光送受信部21Xが光通信装置2Xに具備されたタイミングで、光送信部24Xとデジタル信号処理部23Xから光送受信部21Xの仕様情報を取得して内部の記憶領域に記憶させている。また、制御部20Xは、内部の記憶領域に予め接続先のアドレス情報を記憶させておくのではなく、例えば、光通信装置2Xのユーザによって指定される接続先のアドレス情報を取り込んで取得するようにしてもよいし、接続先のアドレス情報を接続ノード装置1から取得するようにしてもよい。また、制御部20Xは、内部の記憶領域に希望ビットレートを予め記憶させておくのではなく、ユーザの入力操作を受けて、ユーザが予め指定するビットレートのデータを希望ビットレートとして取り込んで取得するようにしてもよい。
【0020】
制御部20Xは、例えば、光通信装置2Yが備える光送受信部21Yへの接続を要求する際、光送受信部21Yのアドレス情報と、希望ビットレートとを含む接続要求指示信号を生成して制御部71Xに出力する。制御部71Xは、制御部20Xから受ける接続要求指示信号に含まれている光送受信部21Yのアドレス情報を読み出して接続先アドレス情報として定め、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21Xのアドレス情報を読み出して接続元アドレス情報として定める。制御部71Xは、上記のように定めた接続先アドレス情報および接続元アドレス情報と、接続要求指示信号に含まれている希望ビットレートと、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21Xの仕様情報とを含む接続要求データを生成する。制御部71Xは、生成した接続要求データをデジタル信号処理部23Xに出力する。
【0021】
デジタル信号処理部23Xは、例えば、DSPであり、制御部71Xと、光送信部24Xと、光受信部27Xとに接続する。デジタル信号処理部23Xは、光通信装置2Xに接続する外部装置から与えられる、例えば、クライアント信号などの送信データを取り込む。また、デジタル信号処理部23Xは、制御部71Xが生成する接続要求データを取り込む。
【0022】
デジタル信号処理部23Xは、取り込んだ送信データをペイロードに含む伝送フレーム形式の送信データ信号を生成する。また、デジタル信号処理部23Xは、取り込んだ接続要求データが、伝送フレームのオーバーヘッドの空き領域に含まれるように送信データ信号を生成する。なお、デジタル信号処理部23Xは、伝送モード情報が決定される前のタイミングでは、送信データを送信しないようにするため、送信データをペイロードに含めないように送信データ信号を生成するようにしてもよい。デジタル信号処理部23Xは、生成した送信データ信号を光送信部24Xに出力する。
【0023】
デジタル信号処理部23Xは、光受信部27Xが出力する電気信号の受信データ信号を取り込む。デジタル信号処理部23Xは、取り込んだ受信データ信号のペイロードやオーバーヘッドに含まれているデータを読み出す。デジタル信号処理部23Xは、読み出したデータの中のクライアント信号を外部装置に出力する。また、デジタル信号処理部23Xは、読み出したデータの中の接続要求データやオーバーヘッドに含まれる制御情報を制御部71Xに出力する。制御部71Xは、破線の矢印で示すように、単一波長光源25Xと、光変調器26Xとに対して、電気信号の制御信号を出力する。
【0024】
光送信部24Xは、単一波長光源25Xと、光変調器26Xとを備える。単一波長光源25Xは、制御部71Xが出力する出力光パワーを示す制御信号(以下「出力光パワー指定信号」という)によって指定される光パワーで、予め定められる単一波長の連続光を生成して出力する。光変調器26Xは、デジタル信号処理部23Xが出力する送信データ信号に基づいて、単一波長光源25Xが出力する連続光を、制御部71Xが出力する変調方式を指定する制御信号(以下「変調方式指定信号」という)によって指定される変調方式にしたがって光変調する。光変調器26Xは、光変調により生成した光信号をIF部22Xに出力する。
【0025】
光受信部27Xは、光受光器28Xを備える。光受光器28Xは、例えば、PD(Photo Diode)であり、IF部22Xが出力する光信号を受光し、受光した光信号を、例えば
、光強度検波して、電気信号に変換する。光受光器28Xは、光信号から変換した電気信号を受信データ信号としてデジタル信号処理部23Xに出力する。
【0026】
光通信装置2Yは、光通信装置2Xと同一の機能部を備えている。以下、光通信装置2Yが備える各機能部を示す場合、光通信装置2Xが備える各機能部に付している符号に含まれる「X」を「Y」に置き換えて示すものとする。
【0027】
接続ノード装置1は、エッジ機能部11と、出力ポート切替部14とを備える。出力ポート切替部14は、例えば、FiberPatchPanelである光スイッチ部15T,15Rを備える。光スイッチ部15Tは、光ファイバ51Tと、エッジ機能部11と、光伝送路52が備える光ファイバ52Tとに接続する。光スイッチ部15Tは、光ファイバ51Tの接続先を、エッジ機能部11と光ファイバ52Tのいずれか1つに切り替える切替処理を行う。光スイッチ部15Rは、光ファイバ51Rと、エッジ機能部11と、光伝送路52が備える光ファイバ52Rとに接続する。光スイッチ部15Rは、光ファイバ51Rの接続先を、エッジ機能部11と光ファイバ52Rのいずれか1つに切り替える切替処理を行う。
【0028】
エッジ機能部11は、制御部12と、接続情報処理部13とを備える。接続情報処理部13は、IF部31、デジタル信号処理部32、光受信部33、光送信部35、及び接続情報生成部38を備える。IF部31は、光スイッチ部15Tと、光受信部33とを接続する。IF部31は、光スイッチ部15Rと、光送信部35とを接続する。
【0029】
光受信部33は、光受光器34を備える。光受光器34は、例えば、PDであり、IF部31が出力する光信号を受光し、受光した光信号を、例えば、光強度検波して、電気信号に変換する。光受光器34は、光信号から変換した電気信号を受信データ信号としてデジタル信号処理部32に出力する。
【0030】
光送信部35は、単一波長光源36と、光変調器37とを備える。単一波長光源36は、制御部12によって指定される基本モードの基本出力光パワーの連続光であって予め定められる単一波長の連続光を生成して出力する。ここで、基本モードとは、予め定められる基本出力光パワー、基本変調方式、基本波長などによって予め定められる伝送モードであり、制御部12、光通信装置2Xの制御部71X、光通信装置2Yの制御部71Yは、基本モードに関する情報を予め内部の記憶領域に記憶させている。
【0031】
単一波長光源36の波長、光通信装置2Xが備える単一波長光源25Xの波長、及び光通信装置2Yが備える単一波長光源25Yの波長は、全て、基本モードにおいて予め定められる基本波長である。ただし、これらの波長は、必ずしも基本波長という同一の波長値に限られるものではなく、単一波長光源36の波長と光通信装置2Yが備える単一波長光源25Yの波長は、光通信装置2Xが備える光受光器28Xが受光できる範囲の波長であればよい。また、光通信装置2Xが備える単一波長光源25Xの波長は、光通信装置2Yが備える光受光器28Yと、接続ノード装置1の光受光器34が受光できる範囲の波長であればよい。
【0032】
光変調器37は、デジタル信号処理部32が出力する送信データ信号に基づいて、単一波長光源36が出力する連続光を、制御部12によって指定される基本モードの基本変調方式にしたがって光変調を行う。
【0033】
デジタル信号処理部32は、例えば、DSPであり、光受信部33と、光送信部35とに接続する。デジタル信号処理部32は、光受信部33の光受光器34が出力する受信データ信号を取り込む。デジタル信号処理部32は、光受光器34が出力する受信データ信号に光通信装置2Xが送信した接続要求データが含まれている場合、受信データ信号から接続要求データを読み出して取得する。また、デジタル信号処理部32は、送信データ信号を生成して送信データ信号を光変調器37に出力する。
【0034】
接続情報生成部38は、デジタル信号処理部32が取り込んだ受信データ信号に基づいて、光伝送路51の光ファイバ51Tの伝送路情報を、例えば、下記の参考文献1に開示される所定の演算により算出して取得する。
【0035】
[参考文献1:Takeo Sasai, et al, ”Simultaneous Detection of Anomaly Points and
Fiber Types in Multi-Span Transmission Links Only by Receiver-Side Digital Signal Processing”, OFC 2020: 1-3]
【0036】
ここで、光ファイバ51Tの伝送路情報とは、光伝送路51が備える光ファイバ51Tのロス、光伝送路51に挿入されている増幅器のゲイン、増幅器のNF(Noise Figure)、光ファイバ51Tのファイバ種別などを含む情報である。接続情報生成部38は、デジタル信号処理部32が受信データ信号から取得する光伝送路51のBER(Bit Error Rate)を取り込み、取り込んだ光伝送路51のBERと、算出した光ファイバ51Tの伝送路情報を含む接続情報を生成する。なお、デジタル信号処理部32が、BERではなく、BERを算出するための情報を取得し、デジタル信号処理部32が取得したBERを算出するための情報に基づいて、接続情報生成部38がBERを算出し、算出したBERを接続情報に含めるようにしてもよい。また、デジタル信号処理部32がBER以外に、Q値(Quality factor)、PMD(Polarization Mode Dispersion)、CD(Chromatic Dispersion)やOSNR(Optical Signal-to-Noise Ratio)を取得し、その情報を接続情報生成部38に出力することで、Q値、PMD、CDやOSNRを接続情報に含めるようにしてもよい。デジタル信号処理部32は、光変調器37に対して電気信号の送信データ信号を出力する。接続情報生成部38は、デジタル信号処理部32が受信データ信号から読み出した接続要求データと、生成した接続情報とを制御部12に出力する。
【0037】
制御部12は、内部の記憶領域に、接続ノード装置1に接続する光通信装置2X,2Yの各々が備える光送受信部21X,21Yのアドレス情報と、当該アドレス情報に対応する光伝送路を特定する識別情報とを対応付けた経路情報テーブルを予め記憶させている。なお、制御部12は、経路情報テーブルを内部の記憶領域に予め記憶させておくのではなく、オンデマンドで外部装置などから取得するようにしてもよい。例えば、光伝送システム100の場合、経路情報テーブルにおいて、光通信装置2Xの光送受信部21Xのアドレス情報に対して、光伝送路51を特定する識別情報が対応付けられており、光通信装置2Yの光送受信部21Yのアドレス情報に対して、光伝送路52を特定する識別情報が対応付けられている。
【0038】
制御部12は、経路情報テーブルを参照し、デジタル信号処理部32が出力する接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光伝送路を特定する識別情報を検出する。ただし、第1の実施形態では、経路情報テーブルにおいて、光送受信部21Yのアドレス情報には光伝送路52を特定する識別情報が対応付けられており、光通信装置2Xは、接続先として光送受信部21Yのみを選択する構成である。そのため、制御部12は、常に光伝送路52を特定する識別情報を検出することになり、以下、制御部12が光伝送路52を特定する識別情報を検出することを前提として説明する。
【0039】
制御部12は、内部の記憶領域に光伝送路52を特定する識別情報に対応付けて、光伝送路52の伝送路情報を記憶させている。ここで、光伝送路52の伝送路情報とは、上記した光伝送路51の場合と同様に、光伝送路52が備える光ファイバ52T,52Rのロス、光伝送路52に挿入されている増幅器のゲイン、増幅器のNF、光ファイバ52T,52Rの種別などを含む情報である。なお、制御部12は、光伝送路52の伝送路情報を、光伝送路52が伝送する光信号に基づいて、所定の演算により予め算出して内部の記憶領域に記憶させておいてもよいし、ネットワークの敷設時等の特定のタイミングにおいてオンデマンドで外部装置から取得するようにしてもよい。また、光伝送路52の伝送路情報は、所定の演算以外の手法によって予め求められていてもよい。
【0040】
制御部12は、内部の記憶領域に光伝送路52の空きのリソースを示す情報を記憶させている。ここで、空きのリソースを示す情報とは、例えば、リソースの空き状態を判定する際に、通信に使用されていない波長、または、波長帯、または、光伝送経路を示す情報である。なお、空きのリソースを示す情報は、通信の経路が確立されるごとに、制御部12によって更新されるものとする。制御部12は、接続情報生成部38が生成した接続情報と、内部の記憶領域が記憶する光伝送路52の伝送路情報とに基づいて、例えば、内部に備える伝送設計ツールにより、伝送路特性(QoT(Quality of Transmission))を算
出する。ここで、伝送設計ツールとしては、例えば、以下の参考文献2に示されるGNPy(Gaussian Noise model in Python)等が適用される。
【0041】
[参考文献2:Alessio Ferrari, et al, “The GNPy Open Source Library of Applications for Software Abstraction of WDM Data Transport in Open Optical Networks”, 2020 6th IEEE International Conference on Network Softwarization(NetSoft), DOI:10.1109/NetSoft48620.2020.9165313, June 2020]
【0042】
ここで、伝送路特性とは、OSNR、GSNR(Generalized Signal-to-Noise Ratio)
、Q値、BERなど伝送設計ツールによって算出される値である。ただし、ここで、伝送設計ツールが算出するOSNR、GSNR、Q値、BERなどの情報は、光伝送路51と光伝送路52とを含む光伝送路全体のOSNR、GSNR、Q値、BERなどの情報である。
【0043】
制御部12は、算出した伝送路特性と、内部の記憶領域が記憶する光伝送路52の空きのリソースを示す情報と、デジタル信号処理部32から取得した接続要求データに含まれている希望ビットレート情報及び光送受信部21Xの仕様情報とに基づいて、所定の選択処理により伝送モードを特定するコンフィグ情報を選択する。ここで、所定の選択処理は、以下のようにして行われる。例えば、光送受信部21Xの仕様情報に含まれているFEC種別に基づいて、光送受信部21Xと、光送受信部21Yとにおいて利用可能なFEC種別を選択する。FEC種別を選択した後、光送受信部21Xの仕様情報に含まれている変調方式ごとに決められるONSRの閾値と、算出した伝送路特性のOSNRとを比較し、OSNRの閾値が、算出した伝送路特性のOSNR以上である変調方式を選択する。選択した幾つかの変調方式の各々における複数のビットレートの候補のうち、希望ビットレート情報に示されるビットレート以上のビットレートでの送信を可能とする変調方式、ボーレートの組み合わせを選択するといった処理によりコンフィグ情報を選択する。制御部12が選択したコンフィグ情報により伝送モードが特定されることになる。ここで、伝送モードを特定するコンフィグ情報とは、例えば、上記した処理において選択した変調方式、ボーレート、ビットレート(Bit rate)、FEC(Forward Error Correction)種別を含む他、出力光パワー、使用を許可する信号帯域などを含む情報である。なお、光送受信部21Yにおいて利用可能なFEC種別の情報は、予め制御部12が取得して内部の記憶領域に記憶させておくか、または、オンデマンドで光送受信部21Yや外部装置から取得するものとする。また、上記の所定の選択処理において、選択した幾つかの変調方式の各々における複数のビットレートの候補のうち、希望ビットレート情報に示されるビットレート以上のビットレートであって希望ビットレート情報に示されるビットレートに一番近いビットレートでの送信を可能とする変調方式、ボーレートの組み合わせを選択するようにしてもよい。
【0044】
制御部12は、選択したコンフィグ情報と、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報とを含む伝送モード情報を生成する。制御部12は、生成した伝送モード情報をデジタル信号処理部32に出力する。制御部12は、
図1に示すように、光通信装置2Yの制御部20Yに、例えば、接続回線3を通じて接続しており、生成した伝送モード情報を光通信装置2Yの制御部20Yに送信する。制御部12は、出力ポート切替部14の光スイッチ部15T,15Rに対して接続先を切り替えさせる切替処理を指示する制御信号(以下「切替指示信号」という)を出力する。
【0045】
(第1の実施形態の光伝送システムによる処理)
図3は、光伝送システム100による処理の流れを示すフローチャートである。
図2に示すように、接続ノード装置1の出力ポート切替部14は、初期状態において光伝送路51の接続先を、接続ノード装置1が備える接続情報処理部13にしている。より詳細には、光スイッチ部15Tは、光ファイバ51Tを、IF部31を介して光受光器34に接続し、光スイッチ部15Rは、光ファイバ51Rを、IF部31を介して光変調器37に接続する。
【0046】
光通信装置2Xの制御部20Xは、光通信装置2Yが備える光送受信部21Yに対して接続を行うために、光送受信部21Yのアドレス情報と、希望ビットレートとを含む接続要求指示信号を生成する。制御部20Xは、生成した接続要求指示信号を光送受信部21Xの制御部71Xに出力する。制御部71Xは、制御部20Xが出力する接続要求指示信号を取り込み、取り込んだ接続要求指示信号に含まれている光送受信部21Yのアドレス情報を接続先アドレス情報とする。制御部71Xは、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21Xのアドレス情報を接続元アドレス情報とする。制御部71Xは、接続先アドレス情報及び接続元アドレス情報と、接続要求指示信号に含まれている希望ビットレートと、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21Xの仕様情報とを含む接続要求データを生成する。
【0047】
制御部71Xは、基本モードにおいて予め定められている基本出力光パワーを示す出力光パワー指定信号を単一波長光源25Xに出力する。単一波長光源25Xは、制御部71Xから受けた出力光パワー指定信号が指定する基本出力光パワーで、予め定められる波長の連続光を生成して出力する。制御部71Xは、基本モードにおいて予め定められている基本変調方式を示す変調方式指定信号を光変調器26Xに出力する。光変調器26Xは、制御部71Xから受けた変調方式指定信号によって指定される基本変調方式にしたがう光変調を開始する。
【0048】
制御部71Xは、生成した接続要求データをデジタル信号処理部23Xに出力する。デジタル信号処理部23Xは、制御部71Xが出力する接続要求データを取り込み、取り込んだ接続要求データが伝送フレームのオーバーヘッドの空き領域に含まれるように送信データ信号を生成する。デジタル信号処理部23Xは、生成した電気信号の送信データ信号を光変調器26Xに出力する。光変調器26Xは、デジタル信号処理部23Xが出力する接続要求データを含む送信データ信号に基づいて、単一波長光源25Xが出力する連続光を光変調する。光変調器26Xは、光変調により生成した光信号を、IF部22Xを介して光ファイバ51Tに送出する。光ファイバ51Tは、光信号を接続ノード装置1の出力ポート切替部14の光スイッチ部15Tまで伝送する(ステップS1)。
【0049】
光スイッチ部15Tは、光ファイバ51Tが伝送した光信号を受信し、受信した光信号を、IF部31を介して光受信部33の光受光器34に出力する。光受光器34は、光スイッチ部15Tが出力する光信号を取り込む。光受光器34は、取り込んだ光信号を電気信号に変換して受信データ信号とする。光受光器34は、受信データ信号をデジタル信号処理部32に出力する。デジタル信号処理部32は、光受光器34が出力する受信データ信号を取り込む。デジタル信号処理部32は、取り込んだ受信データ信号のオーバーヘッド領域に含まれている接続要求データを読み出して接続情報生成部38に出力する。デジタル信号処理部32は、取り込んだ受信データ信号から光伝送路51のBERを取得して接続情報生成部38に出力する。接続情報生成部38は、デジタル信号処理部32が出力する接続要求データと、BERとを取り込む。接続情報生成部38は、デジタル信号処理部32が出力する接続要求データと、BERとを取り込むと、デジタル信号処理部32が取り込んで接続情報生成部38に出力する受信データ信号に基づいて、光伝送路51の伝送路情報を算出する。接続情報生成部38は、算出した光伝送路51の伝送路情報と、光伝送路51のBERとを含む接続情報を生成する。接続情報生成部38は、取り込んだ接続要求データと、生成した接続情報とを制御部12に出力する(ステップS2)。
【0050】
制御部12は、接続情報生成部38が出力する接続要求データと、接続情報とを取り込む。制御部12は、内部の記憶領域が記憶する経路情報テーブル、または、オンデマンドで取得する経路情報テーブルを参照し、取り込んだ接続要求データに含まれている接続先アドレス情報、ここでは、光送受信部21Yのアドレス情報に対応する光伝送路52を特定する識別情報を検出する。制御部12は、検出した識別情報に対応する光伝送路52の伝送路情報を内部の記憶領域から読み出して取得するか、または、オンデマンドで光伝送路52の伝送路情報を取得する。制御部12は、取得した光伝送路52の伝送路情報と、取り込んだ接続情報とに基づいて、伝送路特性を算出する(ステップS3)。
【0051】
制御部12は、算出した伝送路特性と、接続要求データに含まれている希望ビットレート情報及び光送受信部21Xの仕様情報とに基づいて、所定の選択処理によりコンフィグ情報を選択する。制御部12が選択したコンフィグ情報により伝送モードが特定されることになる。制御部12は、選択したコンフィグ情報と、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報とを含む伝送モード情報を生成する(ステップS4)。
【0052】
制御部12は、生成した伝送モード情報を、接続回線3を通じて光通信装置2Yの制御部20Yに送信する(ステップS5-1)。光通信装置2Yの制御部20Yは、接続ノード装置1の制御部12が送信した伝送モード情報を受信し、受信した伝送モード情報を光送受信部21Yの制御部71Yに出力する。制御部71Yは、制御部20Yが出力する伝送モード情報を取り込む。制御部71Yは、取り込んだ伝送モード情報に示されている出力光パワーを示す出力光パワー指定信号を単一波長光源25Yに出力する。これにより、単一波長光源25Yは、出力光パワー指定信号が指定する出力光パワー、すなわち伝送モード情報に示されている出力光パワーで連続光を生成して出力する。
【0053】
制御部71Yは、伝送モード情報に示されている変調方式を示す変調方式指定信号を光変調器26Yに出力する。これにより、光変調器26Yは、制御部71Yから受けた変調方式指定信号が指定する変調方式、すなわち伝送モード情報に示されている変調方式で光変調を行う。制御部71Yは、伝送モード情報をデジタル信号処理部23Yに出力する。デジタル信号処理部23Yは、制御部71Yが出力する伝送モード情報を取り込み、取り込んだ伝送モード情報に示されている変調方式、ボーレート、ビットレート、FEC種別、使用を許可する信号帯域などを設定パラメータとして内部の記憶領域に記憶させておき、送信データ信号を生成する際、内部の記憶領域が記憶する設定パラメータに基づいて、送信データ信号を生成して光変調器26Yに出力する(ステップS6-1)。なお、制御部71Yが、伝送モード情報に示されている変調方式、ボーレート、ビットレート、FEC種別、使用を許可する信号帯域などを設定パラメータとして内部の記憶領域に記憶させておくようにしてもよい。この場合、制御部71Yは、デジタル信号処理部23Yが、送信データ信号を生成する際に、設定パラメータをデジタル信号処理部23Yに出力することになる。
【0054】
接続ノード装置1の制御部12は、単一波長光源36に対して基本モードの基本出力光パワーを指定する出力光パワー指定信号を出力し、光変調器37に対して基本モードの基本変調方式を指定する変調方式指定信号を出力する。制御部12は、生成した伝送モード情報をデジタル信号処理部32に出力する。デジタル信号処理部32は、制御部12が出力する伝送モード情報を取り込み、取り込んだ伝送モード情報が、伝送フレームのオーバーヘッドの空き領域に含まれるように送信データ信号を生成する。デジタル信号処理部32は、生成した電気信号の送信データ信号を光変調器37に出力する。光変調器37は、デジタル信号処理部32が出力する送信データ信号に基づいて、単一波長光源36が出力光パワー指定信号によって指定される基本出力光パワーで出力する連続光を、変調方式指定信号によって指定される基本モードの基本変調方式にしたがって光変調を行う。
【0055】
光変調器37は、光変調により生成した光信号をIF部31に出力する。IF部31は、光変調器37が出力する光信号を取り込む。IF部31は、取り込んだ光信号を光スイッチ部15Rに出力する。光スイッチ部15Rは、IF部31が出力する光信号を光ファイバ51Rに送出する。光ファイバ51Rは、光スイッチ部15Rが送出した光信号を光通信装置2XのIF部22Xまで伝送する(ステップS5-2)。
【0056】
光通信装置2XのIF部22Xは、光ファイバ51Rが伝送した光信号を受信し、受信した光信号を光受光器28Xに出力する。光受光器28Xは、IF部22Xが出力する光信号を受光し、受光した光信号を電気信号に変換して受信データ信号とする。光受光器28Xは、受信データ信号をデジタル信号処理部23Xに出力する。デジタル信号処理部23Xは、光受光器28Xが出力する受信データ信号を取り込む。
【0057】
デジタル信号処理部23Xは、取り込んだ受信データ信号のオーバーヘッド領域から伝送モード情報を読み出し、読み出した伝送モード情報を制御部71Xに出力する。制御部71Xは、デジタル信号処理部23Xが出力する伝送モード情報を取り込み、取り込んだ伝送モード情報に含まれている接続元アドレス情報が、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21Xに付与されているアドレス情報でない場合、取り込んだ伝送モード情報を廃棄する。これに対して、制御部71Xは、取り込んだ伝送モード情報に含まれているアドレス情報が、光送受信部21Xに付与されているアドレス情報に一致する場合、読み出した伝送モード情報に示されている出力光パワーを示す出力光パワー指定信号を単一波長光源25Xに出力する。これにより、単一波長光源25Xは、出力光パワー指定信号が指定する出力光パワー、すなわち伝送モード情報に示されている出力光パワーで連続光を生成して出力する。
【0058】
制御部71Xは、伝送モード情報に示されている変調方式を示す変調方式指定信号を光変調器26Xに出力する。これにより、光変調器26Xは、制御部71Xから受けた変調方式指定信号が指定する変調方式、すなわち伝送モード情報に示されている変調方式で光変調を行う。デジタル信号処理部23Xは、読み出した伝送モード情報に示されている変調方式、ボーレート、ビットレート、FEC種別、使用を許可する信号帯域などを設定パラメータとして内部の記憶領域に記憶させておき、送信データ信号を生成する際、内部の記憶領域が記憶する設定パラメータに基づいて、送信データ信号を生成して光変調器26Xに出力する(ステップS6-2)。なお、制御部71Xが、伝送モード情報に示されている変調方式、ボーレート、ビットレート、FEC種別、使用を許可する信号帯域などを設定パラメータとして内部の記憶領域に記憶させておくようにしてもよい。この場合、制御部71Xは、デジタル信号処理部23Xが、送信データ信号を生成する際に、設定パラメータをデジタル信号処理部23Xに出力することになる。
【0059】
接続ノード装置1の制御部12は、経路情報テーブルを参照し、生成した伝送モード情報に含まれている接続元アドレス情報、ここでは、光送受信部21Xのアドレス情報に対応する光伝送路51を特定する識別情報を検出する。制御部12は、検出した光伝送路51を特定する識別情報と、ステップS3の処理において検出した光伝送路52を特定する識別情報とに基づいて、光伝送路51と、光伝送路52とを接続させる切替処理を行う。制御部12は、出力ポート切替部14の光スイッチ部15Tに対して、光ファイバ51Tの接続先を光ファイバ52Tとする切替指示信号を出力する。制御部12は、光スイッチ部15Rに、光ファイバ51Rの接続先を光ファイバ52Rとする切替指示信号を出力する。
【0060】
光スイッチ部15Tは、制御部12から切替指示信号を受けると、光ファイバ51Tと、光ファイバ52Tとを接続する。光スイッチ部15Rは、制御部12から切替指示信号を受けると、光ファイバ51Rと、光ファイバ52Rとを接続する(ステップS7)。これにより、
図4に示すように、光ファイバ51Tと、光ファイバ52Tとが光スイッチ部15Tを介して接続し、光ファイバ51Rと、光ファイバ52Rとが光スイッチ部15Rを介して接続する。それにより、光通信装置2Xの光送受信部21Xと、光通信装置2Yの光送受信部21Yとが、光伝送路51と光伝送路52とを介して接続することになる。
【0061】
なお、ステップS5-1,S5-2の処理の順番は、並列に行われてもよいし、ステップS5-1,S5-2の順に処理が行われてもよいし、逆の順に行われてもよい。
【0062】
上記の第1の実施形態の構成において、接続情報処理部13は、光伝送路に関する情報である伝送路情報を含む接続情報を取得する。出力ポート切替部14は、第1の光伝送路である光伝送路51と、第2の光伝送路である光伝送路52と、接続情報処理部13とに接続し、初期状態において光伝送路51の接続先を、接続情報処理部13とする。制御部12は、接続情報処理部13が光伝送路51に接続する光通信装置2Xが備える光送受信部21Xが送信する光信号から取得する光伝送路51の接続情報と、光送受信部21Xが光信号に含めて送信する接続要求データと、光伝送路52の伝送路情報とに基づいて特定される伝送モードを示す伝送モード情報を、光伝送路51を通じて光送受信部21Xに送信する。出力ポート切替部14は、一例として、制御部12が伝送モード情報を送信した後に、光伝送路51の接続先を、接続情報処理部13から光伝送路52に切り替える切替処理を行う。これにより、例えば、光伝送路52に光送受信部21Yを備える光通信装置2Yが接続している場合、複数の光伝送路51,52を介して光通信装置2X,2Yが備える光送受信部21X,21Yの間を接続する際に、最適な伝送モードの光の経路により、人手を介さずに接続することができる。したがって、光の経路の設定に要するコスト及び時間を低減することが可能になる。
【0063】
なお、上記の第1の実施形態では、接続ノード装置1の制御部12は、接続情報処理部13が生成した接続情報と、光伝送路52の伝送路情報とに基づいて、End-To-End、すなわち光伝送路51の光通信装置2Xが接続する一端から、光伝送路52の光通信装置2Yが接続する一端の間の伝送路特性を算出している。これに対して、以下のようにして伝送路特性を算出するようにしてもよい。制御部12は、接続情報処理部13が生成した接続情報に基づいて、光伝送路51の伝送路特性を算出する。制御部12は、光伝送路52の伝送路情報に基づいて、光伝送路52の伝送路特性を算出する。制御部12は、算出した光伝送路51の伝送路特性と、光伝送路52の伝送路特性とに基づいて、End-To-Endの概算の伝送路特性を算出するようにしてもよい。例えば、制御部12は、伝送路特性に含まれるOSNRやGSNRの場合、光伝送路51のOSNR及びGSNRと、光伝送路52のOSNR及びGSNRとを算出する。制御部12は、算出した光伝送路51のOSNRと、光伝送路52のOSNRとを基にEnd-To-Endの概算のOSNRを算出する。また、算出した光伝送路51のGSNRと、光伝送路52のGSNRとを基にEnd-To-Endの概算のGSNRとを算出する。なお、制御部12は、光伝送路52の伝送路情報に基づいて、光伝送路52の伝送路特性を算出するのではなく、以下のような構成にしてもよい。制御部12は、予め光伝送路52の伝送路情報に基づいて、光伝送路52の伝送路特性を算出しておき、算出した光伝送路52の伝送路特性を内部の記憶領域に予め記憶させておく。制御部12は、光伝送路52の伝送路特性を算出する処理を行う際、当該算出する処理に替えて、内部の記憶領域から光伝送路52の伝送路特性を読み出すことにより、光伝送路52の伝送路特性を得るようにしてもよい。
【0064】
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態における光伝送システム101の構成を示すブロック図である。第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。光伝送システム101は、接続ノード装置1a、光通信装置2X、複数の光通信装置2Y-1~2Y-n、オペレーション装置4、光伝送路51、光伝送路52-1~52-n、接続回線3及びオペレーション装置4と光通信装置2Y-1~2Y-nの各々を接続する接続回線3-1~3-nを備える。ここで、nは、1以上の整数である。光伝送路51は、光通信装置2Xと接続ノード装置1aとを接続する。光伝送路52-1~52-nは、光通信装置2Y-1~2Y-nの各々と接続ノード装置1aとを接続する。接続回線3は、オペレーション装置4と接続ノード装置1aとを接続する。
【0065】
光通信装置2Y-1~2Y-nの各々は、第1の実施形態の光通信装置2Yと同一の構成、すなわち、光通信装置2Xと同一の構成を備えている。以下、光通信装置2Y-1~2Y-nが備える各機能部を示す場合、光通信装置2Xが備える各機能部に付している符号に含まれる「X」を、それぞれ「Y-1」~「Y-n」に置き換えて示すものとする。光通信装置2Y-1~Y-nが備える光送受信部21Y-1~21Y-nの各々にも、光通信装置2Xの光送受信部21Xと同様に、各々を識別可能なアドレス情報が予め付与されている。
【0066】
光伝送路52-1~52-nの各々は、第1の実施形態の光伝送路52と同様に、2本の光ファイバを備えており、各々が備える2本の光ファイバを示す場合、「T」と「R」の符号を付して示すものとする。例えば、光伝送路52-1の場合、光ファイバ52T-1,52R-1のように示すものとする。接続回線3-1~3-nの各々は、接続回線3と同様の通信回線である。
【0067】
接続ノード装置1aは、エッジ機能部11aと、出力ポート切替部14とを備える。出力ポート切替部14は、光伝送路51と、接続ノード装置1aの接続情報処理部13と、光伝送路52-1~52-nの各々とに接続し、接続情報処理部13及び光伝送路52-1~52-nの中からいずれか1つを、光伝送路51の接続先として選択して接続先の切り替えを行う。
【0068】
エッジ機能部11aは、接続情報処理部13と、制御部12aとを備える。制御部12aは、接続ノード装置1aに接続する光通信装置2X,2Y-1~2Y-nの各々が備える光送受信部21X,21Y-1~21Y-nのアドレス情報の各々に対して、各々のアドレス情報に対応する光送受信部21X,21Y-1~21Y-nが接続する光伝送路51,52-1~52-nを特定する識別情報が対応付けたアドレス経路対応テーブルを内部の記憶領域に予め記憶させている。なお、制御部12aは、アドレス経路対応テーブルを内部の記憶領域に予め記憶させるのではなく、オンデマンドで外部装置からアドレス経路対応テーブルを取得するようにしてもよい。
【0069】
制御部12aは、接続情報処理部13の接続情報生成部38が出力する接続情報と、接続要求データとを接続回線3を通じてオペレーション装置4に送信する。制御部12aは、オペレーション装置4から受信する伝送モード情報をデジタル信号処理部32に出力する。制御部12aは、出力ポート切替部14に対して接続先を切り替えさせる切替指示信号を出力する。
【0070】
オペレーション装置4は、経路検出部41と、伝送路設計部42とを備える。経路検出部41は、内部の記憶領域に、光通信装置2X,2Y-1~2Y-nの光送受信部21X,21Y-1~21Y-nのアドレス情報と、当該アドレス情報に対応する光伝送路を特定する識別情報とを対応付けた経路情報テーブルを予め記憶させている。経路検出部41は、経路情報テーブルを内部の記憶領域に予め記憶させておくのではなく、オンデマンドで外部装置から経路情報テーブルを取得するようにしてもよい。
【0071】
例えば、光伝送システム101の場合、経路情報テーブルにおいて、光通信装置2X,2Y-1~2Y-nの各々が備える光送受信部21X,21Y-1~21Y-nのアドレス情報の各々に対して、各々のアドレス情報に対応する光送受信部21X,21Y-1~21Y-nが接続する光伝送路51,52-1~52-nを特定する識別情報が対応付けられている。経路検出部41は、経路情報テーブルを参照し、接続ノード装置1aの制御部12aが送信する接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光伝送路52-1~52-nの中のいずれか1つの光伝送路52-iを特定する識別情報を検出する(ここで、iは、1~nの中の任意の整数である)。
【0072】
伝送路設計部42は、内部の記憶領域に光伝送路52-1~52-nの各々を特定する識別情報に対応付けて、光伝送路52-1~52-nの各々の伝送路情報を記憶させている。なお、伝送路設計部42は、光伝送路52-1~52-nの伝送路情報を、光伝送路52-1~52-nが伝送する光信号に基づいて、所定の演算により予め算出して内部の記憶領域に記憶させておいてもよいし、ネットワークの敷設時等の特定のタイミングにおいてオンデマンドで外部装置から取得するようにしてもよい。また、光伝送路52-1~52-nの伝送路情報は、所定の演算以外の手法によって予め求められていてもよい。
【0073】
伝送路設計部42は、内部の記憶領域に光伝送路52-1~52-nの各々の空きのリソースを示す情報を記憶させている。ここで、空きのリソースを示す情報とは、例えば、リソースの空き状態を判定する際に、通信に使用されていない波長、または、波長帯、または、光伝送経路を示す情報である。なお、空きのリソースを示す情報は、通信の経路が確立されるごとに、伝送路設計部42によって更新されるものとする。
【0074】
伝送路設計部42は、接続ノード装置1aの制御部12aが送信する接続情報と、経路検出部41が検出した光伝送路52-iを特定する識別情報に対応する光伝送路52-iの伝送路情報とに基づいて、例えば、内部に備えるGNPy等の伝送設計ツールにより、伝送路特性を算出する。
【0075】
伝送路設計部42は、算出した伝送路特性と、経路検出部41が検出した光伝送路52-iを特定する識別情報に対応する空きのリソースを示す情報と、接続ノード装置1aの制御部12aが送信する接続要求データに含まれている希望ビットレート情報及び光送受信部21Xの仕様情報とに基づいて、所定の選択処理によりコンフィグ情報を選択する。伝送路設計部42が選択したコンフィグ情報により伝送モードが特定されることになる。伝送路設計部42は、選択したコンフィグ情報と、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報とを含む伝送モード情報を生成する。伝送路設計部42は、生成した伝送モード情報と、経路検出部41が検出した光伝送路52-iを特定する識別情報とを接続回線3を通じて接続ノード装置1aの制御部12aに送信する。
【0076】
伝送路設計部42は、内部の記憶領域に、光通信装置2Y-1~2Y-nが備える光送受信部21Y-1~21Y-nのアドレス情報と、当該アドレス情報に対応する光通信装置2Y-1~2Y-nが接続する接続回線3-1~3-nとを対応付けた接続回線テーブルを予め記憶させている。伝送路設計部42は、内部の記憶領域が記憶する接続回線テーブルを参照して、生成した伝送モード情報を、接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光送受信部21Y-1~21Y-nを備える光通信装置2Y-1~2Y-nに接続する接続回線3-1~3-nを通じて光通信装置2Y-1~2Y-nの制御部20Y-1~20Y-nに送信する。
【0077】
(第2の実施形態の光伝送システムによる処理)
図6は、第2の実施形態の光伝送システム101による処理の流れを示すフローチャートである。以下では、一例として、光通信装置2Xが備える光送受信部21Xが、光通信装置2Y-iの光送受信部21Y-iを接続先として接続する処理について説明する。
図6のステップSa1,Sa2の処理は、第1の実施形態のステップS1,S2と同一の処理が行われる。ただし、ステップSa1において、光通信装置2Xの制御部20Xは、接続先のアドレス情報として、光通信装置2Y-iが備える光送受信部21Y-iのアドレス情報を含めて接続要求指示信号を生成しているものとし、光通信装置2Y-iは、光伝送路52-iと接続回線3-iに接続しているものとする。
【0078】
制御部12aは、接続情報生成部38が出力する接続要求データと、接続情報とを取り込む。制御部12aは、取り込んだ接続要求データと、接続情報とを接続回線3を通じてオペレーション装置4に送信する(ステップSa3)。
【0079】
オペレーション装置4の経路検出部41は、制御部12aが送信した接続要求データを受信する。経路検出部41は、内部の記憶領域が記憶する経路情報テーブル、または、オンデマンドで取得する経路情報テーブルを参照し、受信した接続要求データに含まれている接続先アドレス情報、ここでは、光送受信部21Y-iのアドレス情報に対応する光伝送路52-iを特定する識別情報を検出する。経路検出部41は、検出した光伝送路52-iを特定する識別情報を伝送路設計部42に出力する(ステップSa4)。
【0080】
伝送路設計部42は、制御部12aが送信した接続情報と、接続要求データとを受信する。伝送路設計部42は、経路検出部41が出力する光伝送路52-iを特定する識別情報を取り込む。伝送路設計部42は、取り込んだ光伝送路52-iを特定する識別情報に対応する光伝送路52-iの伝送路情報を内部の記憶領域から読み出して取得するか、または、オンデマンドで光伝送路52-iの伝送路情報を取得する。伝送路設計部42は、取得した光伝送路52-iの伝送路情報と、受信した接続情報とに基づいて、伝送路特性を算出する(ステップSa5)。
【0081】
伝送路設計部42は、算出した伝送路特性と、受信した接続要求データに含まれている希望ビットレート情報及び光送受信部21Xの仕様情報とに基づいて、所定の選択処理によりコンフィグ情報を選択する。伝送路設計部42が選択したコンフィグ情報により伝送モードが特定されることになる。伝送路設計部42は、選択したコンフィグ情報と、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報とを含む伝送モード情報を生成する(ステップSa6)。
【0082】
伝送路設計部42は、内部の記憶領域が記憶する接続回線テーブルを参照して、生成した伝送モード情報を、接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光送受信部21Y-iを備える光通信装置2Y-iに接続する接続回線3-iを通じて光通信装置2Y-iの制御部20Y-iに送信する(ステップSa7-1)。光通信装置2Y-iの制御部20Y-iは、オペレーション装置4の伝送路設計部42が送信した伝送モード情報を受信し、受信した伝送モード情報を光送受信部21X-iの制御部71Y-iに出力する。以降、第1の実施形態のステップS6-1と同一の処理が、第1の実施形態の光通信装置2Yが備える機能部の各々に対応する光通信装置2Y-iの機能部によって行われる(ステップSa8-1)。
【0083】
伝送路設計部42は、生成した伝送モード情報と、経路検出部41が検出した光伝送路52-iを特定する識別情報とを、接続回線3を通じて接続ノード装置1aに送信する(ステップSa7-2)。接続ノード装置1aの制御部12aは、オペレーション装置4の伝送路設計部42が送信する伝送モード情報と、光伝送路52-iを特定する識別情報とを受信する。制御部12aが伝送モード情報と、光伝送路52-iを特定する識別情報とを受信した後、受信した伝送モード情報に基づいて制御部12a、接続情報処理部13、及び出力ポート切替部14により第1の実施形態のステップS5-2と同一の処理が行われ(ステップSa8-2)。その後、第1の実施形態のステップS6-2と同一の処理が行われる(ステップSa9)。
【0084】
接続ノード装置1aの制御部12aは、受信した伝送モード情報に含まれている接続元アドレス情報、ここでは、光送受信部21Xに付与されているアドレス情報に基づいて、内部の記憶領域が記憶するアドレス経路対応テーブル、または、オンデマンドで取得するアドレス経路対応テーブルから光伝送路51を特定する識別情報を検出する。制御部12aは、検出した光伝送路51を特定する識別情報と、受信した光伝送路52-iを特定する識別情報とに基づいて、光伝送路51と、光伝送路52-iとを接続させる切替処理を行う。制御部12aは、出力ポート切替部14の光スイッチ部15Tに対して、光ファイバ51Tの接続先を光ファイバ52T-iとする切替指示信号を出力する。制御部12aは、光スイッチ部15Rに対して、光ファイバ51Rの接続先を光ファイバ52R-iとする切替指示信号を出力する。
【0085】
光スイッチ部15Tは、制御部12aから切替指示信号を受けると、光ファイバ51Tと、光ファイバ52T-iとを接続する。光スイッチ部15Rは、制御部12aから切替指示信号を受けると、光ファイバ51Rと、光ファイバ52R-iとを接続する(ステップSa10)。これにより、光ファイバ51Tと、光ファイバ52T-iとが光スイッチ部15Tを介して接続し、光ファイバ51Rと、光ファイバ52R-iとが光スイッチ部15Rを介して接続する。それにより、光通信装置2Xと光通信装置2Y-iとが、光伝送路51と光伝送路52-iとを介して接続することになる。
【0086】
なお、ステップSa7-1,Sa7-2の処理の順番は、並列に行われてもよいし、ステップSa7-1,Sa7-2の順に処理が行われてもよいし、逆の順に行われてもよい。
【0087】
上記の第2の実施形態の構成において、第1の光通信装置である光通信装置2Xは、第1の光伝送路である光伝送路51を介して接続ノード装置1aに接続する。第2の光通信装置である光通信装置2Y-1~2Y-nは、第2の光伝送路である光伝送路52-1~52-nを介して接続ノード装置1aに接続する。オペレーション装置4は、接続ノード装置1aと、光通信装置2Y-1~2Y-nの各々とに接続する。オペレーション装置4は、内部の記憶領域に予め記憶させている光伝送路52-iの伝送路情報を内部の記憶領域から読み出して取得するか、または、オンデマンドに光伝送路52-iの伝送路情報を取得し、取得した光伝送路52-iの伝送路情報と、接続ノード装置1aの接続情報処理部13が、光通信装置2Xが備える光送受信部21Xが送信する光信号から取得する光伝送路51の接続情報と、光通信装置2Xが備える光送受信部21Xが光信号に含めて送信する接続要求データとに基づいて伝送モードを特定し、特定した伝送モードを示す伝送モード情報を、接続ノード装置1aの制御部12aと、光通信装置2Y-iが備える光送受信部21Y-iとに送信する。光通信装置2Xが備える光送受信部21Xは、接続ノード装置1aの制御部12aがオペレーション装置4から受信して光伝送路51に送出する伝送モード情報を受信し、受信した伝送モード情報が示す伝送モードにより光伝送路51を通じて光信号を送受信する。光通信装置2Y-iが備える光送受信部21Y-iは、オペレーション装置4から受信する伝送モード情報が示す伝送モードにより光伝送路52-iを通じて光信号を送受信する。接続ノード装置1aの出力ポート切替部14は、制御部12aが、伝送モード情報を、光伝送路51を通じて光通信装置2Xに送信した後に、切替処理により、光通信装置2Xが備える光送受信部21Xと光通信装置2Y-iが備える光送受信部21Y-iとの間を光伝送路51と光伝送路52を介して接続する。これにより、複数の光伝送路51,52-iを介して光通信装置2X,2Y-iが備える光送受信部21X,21Y-iの間を接続する際に、最適な伝送モードの光の経路により、人手を介さずに接続することができる。したがって、光の経路の設定に要するコスト及び時間を低減することが可能になる。
【0088】
なお、上記の第2の実施形態の光伝送システム101において、光通信装置2Y-1~2Y-nを備えるのに替えて、
図7に示す光伝送システム101aのように、複数の光送受信部21Y-1~21Y-nと、1つの制御部20aYとを備える1台の光通信装置2cYを備え、光送受信部21Y-1~21Y-nの各々に複数の光伝送路52-1~52-nが接続する構成としてもよい。
図5に示す光伝送システム101では、伝送路設計部42が、内部の記憶領域が記憶する接続回線テーブルを参照して、伝送モード情報を、伝送モード情報に含まれている接続先アドレス情報に対応する接続回線3-1~3-nを通じて光通信装置2Y-1~2Y-nの制御部20Y-1~20Y-nに送信していた。これに対して、
図7に示す光伝送システム101aでは、オペレーション装置4aが備える伝送路設計部42aは、生成した伝送モード情報に接続要求データに含まれている接続先アドレス情報を付与して、接続回線3-1を通じて光通信装置2cYの制御部20aYに送信する。そのため、伝送路設計部42aは、内部の記憶領域に予め接続回線テーブルを記憶させておく必要がない。
【0089】
制御部20aYは、以下の構成以外の構成については、制御部20Y-1~20Y-nの各々が備える構成と同一の構成を備えている。制御部20Y-1~20Y-nの各々は、伝送路設計部42aが送信する伝送モード情報を受信すると、受信した伝送モード情報を各々が接続する光送受信部21Y-1~21Y-nに出力していた。これに対して、制御部20aYは、接続回線3-1を通じて伝送路設計部42aが送信する伝送モード情報を受信すると、受信した伝送モード情報に付与されている接続先アドレス情報に対応する、いずれか1つの光送受信部21Y-1~21Y-nに伝送モード情報を出力する。
【0090】
上記の構成を備えることにより、光伝送システム101aでは、光伝送システム101と同様に、接続要求データの接続先アドレス情報を、接続を要求する光送受信部21Y-iのアドレス情報にすることで、接続先アドレス情報に対応する光送受信部21Y-iに、光伝送路51,52-iを介して接続し、光送受信部21Xと、光送受信部21Y-iとの間で、同一の伝送モードによる光信号の送受信を行うことが可能になる。
【0091】
(第3の実施形態)
図8は、第3の実施形態における光伝送システム102の構成を示すブロック図である。第3の実施形態において、第1及び第2の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。光伝送システム102は、接続ノード装置1b、光通信装置2aX、複数の光通信装置2bY-1~2bY-n、オペレーション装置4b、光伝送路51、光伝送路52-1~52-n、接続回線3及び接続回線3-1~3-nを備える。光通信装置2aXは、例えば、ユーザによって用いられる通信装置であり、光通信装置2bY-1~2bY-nは、例えば、通信事業者が所有する光伝送装置、すなわち通信網におけるノード装置であるか、または、通信事業者もしくはデータセンタ事業者が所有するホワイトボックス型トランスポンダである。光伝送路51は、光通信装置2aXと接続ノード装置1bとを接続する。光伝送路52-1~52-nは、光通信装置2bY-1~2bY-nの各々と接続ノード装置1bとを接続する。接続回線3は、オペレーション装置4bと接続ノード装置1bとを接続する。接続回線3-1~3-nは、オペレーション装置4bと光通信装置2bY-1~2bY-nの各々を接続する。
【0092】
図8に加えて
図9を参照しつつ接続ノード装置1bと、光通信装置2aXと、光通信装置2bY-1~2bY-nと、オペレーション装置4bの内部構成について説明する。なお、
図8及び
図9に示す接続線のうち、太い点線は、基本波長の波長経路を示しており、太い破線は、基本波長以外の波長経路を示している。太い点線の矢印は、基本波長の波長経路が伝送する光のデータ信号を示している。
【0093】
光通信装置2aXは、
図8に示すように、複数の光送受信部21aX-1~21aX-mと、波長多重分離部6aXと、制御部20aXと、送信制御部29Xとを備える。ここで、mは、1以上の整数であり、nと同一の値であってもよいし、nと異なる値であってもよい。
【0094】
制御部20aXは、光送受信部21aX-1~21aX-mの各々に接続しており、光送受信部21aX-1~21aX-mの各々に対する制御や光送受信部21aX-1~21aX-mとの間で情報の入出力を行う。また、制御部20aXは、光通信装置2bY-1~2bY-nの各々が備える光送受信部21aY-1~20aY-nのいずれか1つ光送受信部21aY-iへの接続を開始する際、接続要求指示信号を生成する。
【0095】
光送受信部21aX-1は、
図9に示すように、IF部22X-1、光送信部24aX-1、光受信部27X-1、デジタル信号処理部23aX-1、及び制御部71aX-1を備える。IF部22X-1は、波長多重分離部6aXが備える波長多重部8aXを介して、光送信部24aX-1と、光ファイバ51Tとの間を接続する。IF部22X-1は、波長多重分離部6aXが備える波長分離部7aXを介して、光受信部27X-1と、光ファイバ51Rとの間を接続する。
【0096】
制御部71aX-1は、例えば、光通信装置2bY-1~2bY-nが備える光送受信部21aY-1~21aY-nのいずれかへの接続を開始する際、制御部20aXからの接続要求指示信号を受けて、接続を要求する電気信号の接続要求データを生成する。第3の実施形態における接続要求データに含まれる光送受信部21aX-1の仕様情報には、例えば、光送信部24aX-1で利用可能な変調方式、FEC種別、ボーレートに加えて、光送信部24aX-1が備える波長可変光源25aX-1が波長を変更して出力する種類であるという情報と、当該波長可変光源25aX-1が生成することができる波長の範囲、すなわち波長可変光源25aX-1の波長帯を示す情報が含まれている。
【0097】
光通信装置2aXが備える光送受信部21aX-1~21aX-mと、光通信装置2bY-1~2bY-nが備える光送受信部21aY-1~21aY-nとには、各々を識別可能なアドレス情報が予め付与されている。制御部20aXは、予め内部の記憶領域に、希望ビットレートと、接続先のアドレス情報とを記憶させている。光送受信部21aX-1の制御部71aX-1は、予め内部の記憶領域に、自らを備える光送受信部21aX-1に付与されているアドレス情報を記憶させている。制御部71aX-1は、例えば、光送受信部21aX-1が光通信装置2aXに具備されたタイミングで、光送信部24aX-1とデジタル信号処理部23aX-1から光送受信部21aX-1の仕様情報を取得して内部の記憶領域に記憶させている。また、制御部20aXは、内部の記憶領域に予め接続先のアドレス情報を記憶させておくのではなく、例えば、光通信装置2aXのユーザによって指定される接続先のアドレス情報を取り込んで取得するようにしてもよいし、接続先のアドレス情報を接続ノード装置1bから取得するようにしてもよい。また、制御部20aXは、内部の記憶領域に希望ビットレートを予め記憶させておくのではなく、ユーザの入力操作を受けて、ユーザが予め指定するビットレートのデータを取り込んで取得するようにしてもよい。
【0098】
制御部20aXは、例えば、光送受信部21aX-1から光通信装置2aY-iが備える光送受信部21aY-iへの接続を要求する際、光送受信部21aY-iのアドレス情報と、希望ビットレートとを含む接続要求指示信号を生成して光送受信部21aX-1の制御部71aX-1に出力する。制御部71aX-1は、制御部20aXから受ける接続要求指示信号に含まれている光送受信部21aY-iのアドレス情報を読み出して接続先アドレス情報とし、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aX-1のアドレス情報を読み出して接続元アドレス情報とする。制御部71aX-1は、接続先アドレス情報および接続元アドレス情報と、接続要求指示信号に含まれる希望ビットレートと、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aX-1の仕様情報とを含む接続要求データを生成する。制御部71aX-1は、生成した接続要求データをデジタル信号処理部23aX-1に出力する。
【0099】
制御部71aX-1は、例えば、特許文献2に示されている光入力情報であって、予め収集する光送信部24aX-1の波長多重数、OutPut-Power、TxOSNRなど情報を含む光入力情報を、光送受信部21aX-1に関する情報、例えば、光送受信部21aX-1が備えるトランシーバ種別やトランシーバの数などの情報から収集する。制御部71aX-1は、収集した光入力情報をデジタル信号処理部23aX-1に出力する。
【0100】
光送信部24aX-1は、波長可変光源25aX-1と、光変調器26X-1とを備える。波長可変光源25aX-1は、制御部71aX-1が出力する出力光パワー指定信号によって指定される光パワーの連続光であって、制御部71aX-1が出力する波長を指定する電気信号の制御信号(以下「波長指定信号」という)によって指定される波長の連続光を生成する。波長可変光源25aX-1は、生成した連続光を光変調器26X-1に出力する。
【0101】
デジタル信号処理部23aX-1は、第1の実施形態のデジタル信号処理部23Xが備える構成に加えて、以下の構成を備える。デジタル信号処理部23aX-1は、制御部71aX-1が出力する光入力情報を送信データ信号によって送信する際、光入力情報を伝送フレームのコミュニケーションチャネルに含まれるように送信データ信号を生成する。
【0102】
光変調器26X-1は、第1の実施形態の光変調器26Xと同一の構成を備える。光受信部27X-1は、第1の実施形態の光受信部27Xと同一の構成を備える。光送受信部21aX-1以外の光送受信部21aX-2~21aX-mの各々は、光送受信部21aX-1と同一の構成である。以下、光送受信部21aX-2~21aX-mの各々が備える機能部を示す場合、光送受信部21aX-1が備える各機能部の符号の枝番号「-1」を、各々の枝番号である「-2」~「-m」に置き換えて示すものとする。例えば、光送受信部21aX-2の場合、デジタル信号処理部23aX-2として示すものとする。
【0103】
送信制御部29Xは、光送受信部21aX-1~21aX-mの各々に接続し、光送受信部21aX-1~21aX-mに対して、接続要求データを送信するタイミングを示すタイミング信号を出力する。光送受信部21aX-1~21aX-mは、いずれも基本波長の波長経路61-Bを通じて接続要求データを送信する。そのため、光送受信部21aX-1~21aX-mが異なるタイミングで接続要求データを送信するようにしなければ、接続要求データが衝突する恐れがある。当該衝突が発生するのを回避するため、送信制御部29Xが、タイミング信号を光送受信部21aX-1~21aX-mに対して出力することにより、光送受信部21aX-1~21aX-mが接続要求データを送信するタイミングを異なるタイミングにすることが可能になる。なお、接続ノード装置1bが基本波長により、複数の光送受信部21aX-1~21aX-mと接続する手順は、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示される技術が適用される。
【0104】
光通信装置2bY-1は、光送受信部21aY-1と、制御部20Y-1とを備えている。光送受信部21aY-1は、光送受信部21aX-1と同一の構成を備えている。以下、光送受信部21aY-1が備える機能部を示す場合、光送受信部21aX-1が備える各機能部の符号の枝番号「X-1」を、「Y-1」に置き換えて示すものとする。光通信装置2bY-1以外の光通信装置2bY-2~2bY-nは、光通信装置2bY-1と同一の構成を備えており、光通信装置2Y-2~2Y-nが備える各機能部を示す場合、光通信装置2bY-1が備える各機能部に付している符号に含まれる「-1」を、それぞれ「-2」~「-n」に置き換えて示すものとする。
【0105】
接続ノード装置1bは、エッジ機能部11bと、出力ポート切替部14aとを備える。出力ポート切替部14aは、例えば、WSS(Wavelength Selective Switch)やFib
erPatchPanelなどの光スイッチ部15aT,15aRと、波長分離部7aと、波長多重部8aとを備える。波長分離部7aは、光ファイバ51Tと、光スイッチ部15aTとを接続し、光ファイバ51Tにおいて波長多重されている光信号を波長ごとに分波し、分波した光信号の各々を光スイッチ部15aTに出力する。波長多重部8aは、光ファイバ51Rと、光スイッチ部15aRとを接続し、光スイッチ部15aRが出力する異なる波長の光信号を合波して波長多重し、波長多重した光信号を光ファイバ51Rに送出する。
【0106】
なお、接続ノード装置1bは、波長分離部7aと、波長多重部8aとを出力ポート切替部14aの外部に備えて、波長分離部7aを光ファイバ51Tと、光スイッチ部15aTとに接続し、波長多重部8aを光ファイバ51Rと、光スイッチ部15aRとに接続するようにしてもよい。また、波長分離部7aと、波長多重部8aとを備える単体の装置の波長多重分離装置6を接続ノード装置1bの外部に備え、波長多重分離装置6が備える波長分離部7aを光ファイバ51Tと、光スイッチ部15aTとに接続し、波長多重分離装置6が備える波長多重部8aを光ファイバ51Rと、光スイッチ部15aRとに接続するようにしてもよい。
【0107】
光スイッチ部15aTは、光ファイバ51Tと、エッジ機能部11bと、光伝送路52-1~52-nが備える光ファイバ52T-1~52T-nとに接続する。光スイッチ部15aTは、波長分離部7aが分波した各々の波長の波長経路のうち基本波長の波長経路61T-BをIF部31を介してエッジ機能部11bの光受信部33に接続する。また、光スイッチ部15aTは、切替指示信号を受けて、光ファイバ51Tに含まれる基本波長の波長経路61T-B以外の波長経路のいずれか1つを光ファイバ52T-1~52T-nに含まれる波長経路のいずれか1つに接続する切替処理を行う。
【0108】
光スイッチ部15aRは、波長多重部8aと、エッジ機能部11bと、光伝送路52-1~52-nが備える光ファイバ52R-1~52R-nとに接続する。光スイッチ部15aRは、波長多重部8aを介して接続する光ファイバ51Rに含まれる波長経路のうち基本波長の波長経路61R-BをIF部31を介してエッジ機能部11bの光送信部35に接続する。光スイッチ部15aRは、切替指示信号を受けて、光ファイバ51Rに含まれる基本波長の波長経路61R-B以外の波長経路のいずれか1つを光ファイバ52R-1~52R-nに含まれる波長経路のいずれか1つに接続する切替処理を行う。
【0109】
エッジ機能部11bは、制御部12bと、接続情報処理部13aとを備える。接続情報処理部13aは、IF部31、デジタル信号処理部32a、光受信部33、光送信部35、及び接続情報生成部38aを備える。デジタル信号処理部32aは、第1及び第2の実施形態のデジタル信号処理部32が備える構成に加えて以下の構成を備える。デジタル信号処理部32aは、光受光器34が出力する受信データ信号に光入力情報が含まれている場合、受信データ信号から光入力情報を読み出して取得する。デジタル信号処理部32aは、取得した光入力情報を接続情報生成部38aに出力する。
【0110】
接続情報生成部38aは、接続情報処理部13aのデジタル信号処理部32aが出力する受信データ信号に基づいて、光伝送路51の伝送路情報を算出する。接続情報生成部38aは、算出した光伝送路51の伝送路情報と、デジタル信号処理部32aが出力する光伝送路51のBERと、光入力情報とを含む接続情報を生成する。接続情報生成部38aは、生成した接続情報と、デジタル信号処理部32aが出力する接続要求データとを制御部12bに出力する。
【0111】
制御部12bは、接続ノード装置1bに接続する光通信装置2aX,2bY-1~2bY-nの各々が備える光送受信部21aX-1~21aX-m,21aY-1~21aY-nのアドレス情報の各々に対して、各々のアドレス情報に対応する光送受信部21aX-1~21aX-m,21aY-1~21aY-nが接続する光伝送路51,52-1~52-nを特定する識別情報が対応付けたアドレス経路対応テーブルを内部の記憶領域に予め記憶させている。なお、制御部12bは、予め取得したアドレス経路対応テーブルを内部の記憶領域に予め記憶させるのではなく、オンデマンドで外部装置からアドレス経路対応テーブルを取得するようにしてもよい。
【0112】
制御部12bは、接続情報生成部38aが出力する接続要求データと、接続情報とを接続回線3を通じてオペレーション装置4bに送信する。制御部12bは、オペレーション装置4bから受信する伝送モード情報をデジタル信号処理部32aに出力する。制御部12bは、出力ポート切替部14aに対して切替指示信号を出力する。
【0113】
オペレーション装置4bは、経路検出部41と、伝送路設計部42bとを備える。伝送路設計部42bは、以下に示す構成以外の構成については、第2の実施形態の伝送路設計部42と同一の構成を備える。伝送路設計部42bは、第2の実施形態の伝送路設計部42と同様に、算出した伝送路特性と、接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光伝送路52-1~52-nの空きのリソースを示す情報と、デジタル信号処理部32aが取得した接続要求データに含まれている希望ビットレート情報及び光送受信部21aX-1~21aX-mの仕様情報とに基づいて、所定の選択処理によりコンフィグ情報を選択する。ただし、伝送路設計部42bが選択するコンフィグ情報には、第2の実施形態の伝送路設計部42が選択する出力光パワー、変調方式、ボーレート、ビットレート(Bit rate)、FEC(Forward Error Correction)種別、使用を許可する信号帯域などの情報に加えて、中心波長の情報が含まれており、更に、WDM波長数の情報が含まれていてもよい。
【0114】
波長多重分離部6aXは、波長多重部8aXと、波長分離部7aXとを備える。波長多重部8aXは、光送受信部21aX-1~21aX-mが備えるIF部22X-1~22X-mが出力する異なる波長の光信号を合波して波長多重し、波長多重した光信号を光ファイバ51Tに送出する。波長分離部7aXは、光ファイバ51Rが伝送する波長多重された光信号を波長ごとに分波する。波長分離部7aXは、分波した光信号の各々を、各々の波長に対応するIF部22X-1~22X-mに出力する。ただし、基本モードによる接続を行っている光送受信部21aX-1~21aX-mが複数存在する場合、波長分離部7aXは、基本モードによる接続を行っている光送受信部21aX-1~21aX-mの全てに対して光信号を出力することになる。
【0115】
(第3の実施形態の光伝送システムによる処理)
図10は、光伝送システム102による処理の流れを示すフローチャートである。
図9に示すように、接続ノード装置1bの出力ポート切替部14aの光スイッチ部15aTは、光ファイバ51Tの基本波長の波長経路61T-Bを接続ノード装置1bのIF部31を介して光受信部33に接続させている。光スイッチ部15aRは、光ファイバ51Rの基本波長の波長経路61R-Bを接続ノード装置1bのIF部31を介して光変調器37に接続させている。
【0116】
以下では、一例として、光通信装置2aXが備える光送受信部21aX-1を接続元とし、光通信装置2bY-iの光送受信部21aY-iを接続先として接続する処理について説明する。光送受信部21aX-1の制御部20aXは、光通信装置2bY-iが備える光送受信部21aY-iに対して接続を行うために、光送受信部21aY-iのアドレス情報と、希望ビットレートとを含む接続要求指示信号を生成する。制御部20aXは、生成した接続要求指示信号を光送受信部21aX-1の制御部71aX-1に出力する。制御部71aX-1は、制御部20aXが出力する接続要求信号を取り込んだ後、送信制御部29Xが出力するタイミング信号を受けると、受けたタイミング信号が示すタイミングにおいて処理を開始する(ステップSb1)。
【0117】
制御部71aX-1は、取り込んだ接続要求信号に含まれている光送受信部21aY-iのアドレス情報を接続先アドレスとする。制御部71aX-1は、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aX-1のアドレス情報を接続元アドレス情報とする。制御部71aX-1は、接続先アドレス情報及び接続元アドレス情報と、接続要求指示信号に含まれている希望ビットレートと、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aX-1の仕様情報とを含む接続要求データを生成する。
【0118】
制御部71aX-1は、基本モードにおいて予め定められている基本出力光パワーを示す出力光パワー指定信号を波長可変光源25aX-1に出力する。制御部71aX-1は、基本モードにおいて予め定められている基本波長の波長指定信号を波長可変光源25aX-1に出力する。制御部71aX-1は、予め定められる基本モードの変調方式指定信号を光変調器26X-1に出力する。光変調器26X-1は、変調方式指定信号によって指定される基本変調方式にしたがう光変調を開始する。
【0119】
波長可変光源25aX-1は、出力光パワー指定信号によって指定される基本出力光パワーであって波長指定信号によって指定される基本波長の連続光を生成する。波長可変光源25aX-1は、生成した連続光を光変調器26X-1に出力する。制御部71aX-1は、生成した接続要求データと、収集した光入力情報とをデジタル信号処理部23aX-1に出力する。デジタル信号処理部23aX-1は、制御部71aX-1が出力する接続要求データと、光入力情報とを取り込み、取り込んだ接続要求データが伝送フレームのオーバーヘッドの空き領域に含まれるように、かつ光入力情報が伝送フレームのコミュニケーションチャネルに含まれるように送信データ信号を生成する。デジタル信号処理部23aX-1は、生成した電気信号の送信データ信号を光変調器26X-1に出力する。
【0120】
光変調器26X-1は、デジタル信号処理部23aX-1が出力する送信データ信号に基づいて、波長可変光源25aX-1が出力する連続光を光変調する。光変調器26X-1は、光変調により生成した基本波長の光信号を、IF部22X-1を介して波長多重分離部6aXの波長多重部8aXに出力する。波長多重部8aXは、IF部22X-1が出力した基本波長の光信号を他の波長の光信号と合波して波長多重し、波長多重した光信号を光ファイバ51Tに送出する。光ファイバ51Tの基本波長の波長経路61T-Bは、基本波長の光信号を、接続ノード装置1bの波長分離部7aまで伝送する(ステップSb2)。
【0121】
波長分離部7aは、光ファイバ51Tが伝送する光信号を波長ごとに分波し、分波した光信号の各々を光スイッチ部15aTに出力する。光スイッチ部15aTは、光ファイバ51Tの基本波長の波長経路61T-Bが伝送した基本波長の光信号を受信し、受信した光信号を、IF部31を介して光受信部33の光受光器34に出力する。光受光器34は、光スイッチ部15aTが出力する光信号を取り込む。光受光器34は、取り込んだ光信号を電気信号に変換して受信データ信号とする。光受光器34は、受信データ信号をデジタル信号処理部32aに出力する。
【0122】
デジタル信号処理部32aは、光受光器34が出力する受信データ信号を取り込む。デジタル信号処理部32aは、取り込んだ受信データ信号のオーバーヘッド領域に含まれている接続要求データを読み出して取得する。デジタル信号処理部32aは、受信データ信号のコミュニケーションチャネルに含まれている光入力情報を読み出して取得する。デジタル信号処理部32aは、取り込んだ受信データ信号から光伝送路51のBERを取得する。デジタル信号処理部32aは、取得した接続要求データと、光入力情報と、光伝送路51のBERとを接続情報生成部38aに出力する。
【0123】
接続情報生成部38aは、デジタル信号処理部32aが出力する接続要求データと、光入力情報と、光伝送路51のBERとを取り込む。接続情報生成部38aは、接続要求データと、光入力情報と、光伝送路51のBERとを取り込むと、デジタル信号処理部32aが取り込んで出力する受信データ信号に基づいて、所定の演算により光伝送路51の伝送路情報を算出して取得する。接続情報生成部38aは、算出した光伝送路51の伝送路情報と、取り込んだ光入力情報と、取り込んだ光伝送路51のBERとを含む接続情報を生成する。接続情報生成部38aは、取り込んだ接続要求データと、生成した接続情報とを制御部12bに出力する(ステップSb3)。
【0124】
制御部12bは、接続情報生成部38aが出力する接続要求データと、接続情報と取り込む。制御部12bは、取り込んだ接続要求データと、接続情報とを接続回線3を通じてオペレーション装置4bに送信する(ステップSb4)。
【0125】
オペレーション装置4bの経路検出部41は、制御部12bが送信した接続要求データを受信する。経路検出部41は、内部の記憶領域が記憶する経路情報テーブル、または、オンデマンドで取得する経路情報テーブルを参照し、受信した接続要求データに含まれている接続先アドレス情報、ここでは、光送受信部21aY-iのアドレス情報に対応する光伝送路52-iを特定する識別情報を検出する。経路検出部41は、検出した光伝送路52-iを特定する識別情報を伝送路設計部42bに出力する(ステップSb5)。
【0126】
伝送路設計部42bは、制御部12bが送信した接続情報と、接続要求データとを受信する。伝送路設計部42bは、経路検出部41が出力する光伝送路52-iを特定する識別情報を取り込む。伝送路設計部42bは、取り込んだ光伝送路52-iを特定する識別情報に対応する光伝送路52-iの伝送路情報を内部の記憶領域から読み出して取得するか、または、オンデマンドで光伝送路52-iの伝送路情報を取得する。伝送路設計部42bは、取得した光伝送路52-iの伝送路情報と、受信した接続情報とに基づいて、伝送路特性を算出する(ステップSb6)。
【0127】
伝送路設計部42bは、算出した伝送路特性と、受信した接続要求データに含まれている希望ビットレート情報及び光送受信部21aX-1の仕様情報とに基づいて、所定の選択処理によりコンフィグ情報を選択する。伝送路設計部42bが選択したコンフィグ情報により伝送モードが特定されることになる。伝送路設計部42bは、選択したコンフィグ情報と、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報とを含む伝送モード情報を生成する(ステップSb7)。
【0128】
伝送路設計部42bは、内部の記憶領域が記憶する接続回線テーブルを参照して、生成した伝送モード情報を、接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光送受信部21aY-iを備える光通信装置2bY-iに接続する接続回線3-iを通じて光通信装置2bY-iの制御部20Y-iに送信する(ステップSb8-1)。
【0129】
光通信装置2bY-iの制御部20Y-iは、伝送路設計部42bが送信した伝送モード情報を受信し、受信した伝送モード情報を光送受信部21aY-iの制御部71aY-iに出力する。制御部71aY-iは、制御部20Y-iが出力する伝送モード情報を取り込む。制御部71aY-iは、取り込んだ伝送モード情報に示されている出力光パワーを示す出力光パワー指定信号を波長可変光源25aY-iに出力し、取り込んだ伝送モード情報に指定されている中心波長を示す波長指定信号を波長可変光源25aY-iに出力する。これにより、波長可変光源25aY-iは、出力光パワー指定信号が指定する出力光パワーで、波長指定信号によって指定される波長の連続光、すなわち伝送モード情報に示されている出力光パワー及び中心波長の連続光を生成して出力する。波長可変光源25aY-iは、生成した連続光を光変調器26Y-iに出力する。
【0130】
制御部71aY-iは、取り込んだ伝送モード情報に指定されている変調方式を示す変調方式指定信号を光変調器26Y-iに出力する。これにより、光変調器26Y-iは、制御部71aY-iから受けた変調方式指定信号が指定する変調方式、すなわち伝送モード情報に示されている変調方式で光変調を行う。制御部71aY-iは、伝送モード情報をデジタル信号処理部23aY-iに出力する。デジタル信号処理部23aY-iは、制御部71aY-iが出力する伝送モード情報を取り込み、取り込んだ伝送モード情報に示されている変調方式、ボーレート、ビットレート、FEC種別、使用を許可する信号帯域などを設定パラメータとして内部の記憶領域に記憶させておき、送信データ信号を生成する際、内部の記憶領域が記憶する設定パラメータに基づいて、送信データ信号を生成して光変調器26Y-iに出力する(ステップSb9-1)。なお、制御部71aY-iが、伝送モード情報に示されている変調方式、ボーレート、ビットレート、FEC種別、使用を許可する信号帯域などを設定パラメータとして内部の記憶領域に記憶させておくようにしてもよい。この場合、制御部71aY-iは、デジタル信号処理部23aY-iが、送信データ信号を生成する際に、設定パラメータをデジタル信号処理部23aY-iに出力することになる。
【0131】
オペレーション装置4bの伝送路設計部42bは、特定した伝送モードを示す伝送モード情報と、経路検出部41が検出した光伝送路52-iを特定する識別情報とを、接続回線3を通じて接続ノード装置1bに送信する(ステップSb8-2)。
【0132】
接続ノード装置1bの制御部12bは、伝送路設計部42bが送信する伝送モード情報と、光伝送路52-iを特定する識別情報とを受信する。制御部12は、単一波長光源36に対して基本モードの基本出力光パワーを指定する出力光パワー指定信号を出力し、光変調器37に対して基本モードの基本変調方式を指定する変調方式指定信号を出力する。制御部12bは、受信した伝送モード情報をデジタル信号処理部32aに出力する。デジタル信号処理部32aは、制御部12bが出力する伝送モード情報を取り込む。デジタル信号処理部32aは、取り込んだ伝送モード情報が、伝送フレームのオーバーヘッドの空き領域に含まれるように送信データ信号を生成する。デジタル信号処理部32aは、生成した電気信号の送信データ信号を光変調器37に出力する。光変調器37は、デジタル信号処理部32aが出力する送信データ信号に基づいて、単一波長光源36が出力する基本波長の連続光を、予め定められる基本モードの変調方式にしたがって光変調を行う。
【0133】
光変調器37は、光変調により生成した光信号をIF部31に出力する。IF部31は、光変調器37が出力する基本波長の光信号を取り込む。IF部31は、取り込んだ光信号を光スイッチ部15aRに出力する。光スイッチ部15aRは、IF部31が出力する基本波長の光信号を波長多重部8aに出力する。波長多重部8aは、光スイッチ部15aRが出力した基本波長の光信号を含む複数の波長の光信号を合波して波長多重し、波長多重した光信号を光ファイバ51Rに送出する。光ファイバ51Rの基本波長の波長経路61R-Bは、光スイッチ部15aRが送出した光信号を光通信装置2aXの波長分離部7aXまで伝送する(ステップSb9-2)。
【0134】
波長分離部7aXは、光ファイバ51Rが伝送する光信号を波長ごとに分波する。波長分離部7aXは、分波した光信号の各々を、各々の波長に対応するIF部22X-1~22X-mに出力する。なお、基本波長の光信号の場合、波長分離部7aXは、基本波長で接続ノード装置1bのエッジ機能部11bに接続している全ての光送受信部21aX-1~21aX-mが備える光受信部27X-1~27X-mに対してIF部22X-1~22X-mを介して基本波長の光信号を出力する。光送受信部21aX-1のIF部22X-1は、波長分離部7aXが出力する基本波長の光信号を取り込む。IF部22X-1は、取り込んだ基本波長の光信号を光受光器28X-1に出力する。光受光器28X-1は、IF部22X-1が出力する光信号を受光し、受光した光信号を電気信号に変換して伝送モード情報を含む受信データ信号とする。光受光器28X-1は、伝送モード情報を含む受信データ信号をデジタル信号処理部23aX-1に出力する。デジタル信号処理部23aX-1は、光受光器28X-1が出力する伝送モード情報を含む受信データ信号を取り込む。
【0135】
デジタル信号処理部23aX-1は、取り込んだ受信データ信号のオーバーヘッド領域から伝送モード情報を読み出す。デジタル信号処理部23aX-1は、読み出した伝送モード情報を制御部71aX-1に出力する。制御部71aX-1は、デジタル信号処理部23aX-1が出力する伝送モード情報を取り込み、取り込んだ伝送モード情報に含まれているアドレス情報が、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aX-1に付与されているアドレス情報でない場合、読み出した伝送モード情報を廃棄する。これに対して、制御部71aX-1は、取り込んだ伝送モード情報に含まれているアドレス情報が、光送受信部21aX-1に付与されているアドレス情報に一致する場合、取り込んだ伝送モード情報に示されている出力光パワーを示す出力光パワー指定信号を波長可変光源25aX-1に出力する。デジタル信号処理部23aX-1は、読み出した伝送モード情報に指定されている中心波長を示す波長指定信号を波長可変光源25aX-1に出力する。これにより、波長可変光源25aX-1は、出力光パワー指定信号が指定する出力光パワーで、波長指定信号によって指定される波長の連続光、、すなわち伝送モード情報に示されている出力光パワー及び中心波長の連続光を生成して出力する。波長可変光源25aX-1は、生成した連続光を光変調器26X-1に出力する。
【0136】
制御部71aX-1は、取り込んだ伝送モード情報に指定されている変調方式を示す変調方式指定信号を光変調器26X-1に出力する。光変調器26X-1は、制御部71aX-1から受けた変調方式指定信号が指定する変調方式で光変調を行う。これにより、光変調器26X-1は、基本モードによる光変調を停止し、伝送モード情報に指定されている変調方式による光変調を開始する。制御部71aX-1は、伝送モード情報をデジタル信号処理部23aX-1に出力する。デジタル信号処理部23aX-1は、制御部71aX-1が出力する伝送モード情報を取り込み、取り込んだ伝送モード情報に示されている変調方式、ボーレート、ビットレート、FEC種別、使用を許可する信号帯域などを設定パラメータとして内部の記憶領域に記憶させておく。デジタル信号処理部23aX-1は、送信データ信号を生成する際、内部の記憶領域が記憶する設定パラメータに基づいて、送信データ信号を生成して光変調器26X-1に出力する(ステップSb10)。なお、制御部71aX-1が、伝送モード情報に示されている変調方式、ボーレート、ビットレート、FEC種別、使用を許可する信号帯域などを設定パラメータとして内部の記憶領域に記憶させておくようにしてもよい。この場合、制御部71aX-1は、デジタル信号処理部23aX-1が、送信データ信号を生成する際に、設定パラメータをデジタル信号処理部23aX-1に出力することになる。
【0137】
接続ノード装置1bの制御部12bは、受信した伝送モード情報に含まれている接続元アドレス情報、ここでは、光送受信部21aX-1に付与されているアドレス情報に基づいて、内部の記憶領域が記憶するアドレス経路対応テーブル、または、オンデマンドで取得するアドレス経路対応テーブルから光伝送路51を特定する識別情報を検出する。制御部12bは、検出した光伝送路51を特定する識別情報と、受信した光伝送路52-iを特定する識別情報と、伝送モード情報に指定されている中心波長とに基づいて、光伝送路51の波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路と、光伝送路52-iの波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路とを接続する切替指示信号を生成する。制御部12bは、生成した切替指示信号を出力ポート切替部14aに出力する。
【0138】
より詳細には、
図11に示すように、制御部12bは、光ファイバ51Tの波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路61T-1の接続先を、光ファイバ52T-iの波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路62T-iとする切替指示信号を出力ポート切替部14aの光スイッチ部15aTに対して出力する。制御部12bは、光ファイバ51Rの波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路61R-1の接続先を、光ファイバ52R-iの波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路62R-iとする切替指示信号を光スイッチ部15aRに対して出力する。
【0139】
光スイッチ部15aTは、制御部12bから切替指示信号を受けると、光ファイバ51Tの波長経路61T-1と、光ファイバ52T-iの波長経路62T-iとを接続する。光スイッチ部15aRは、制御部12bから切替指示信号を受けると、光ファイバ51Rの波長経路61R-1と、光ファイバ52R-iの波長経路62R-iとを接続する(ステップSb11)。これにより、光送受信部21aX-1と、光送受信部21aY-iとが、波長経路61T-1及び波長経路62T-iと、波長経路61R-1及び波長経路62R-iとを介して接続されることになる。
【0140】
その後、例えば、光送受信部21aX-mが、送信制御部29Xから受けたタイミング信号が示すタイミングにおいて、光通信装置2bY-jの光送受信部21aY-jを接続先アドレス情報とする接続要求データを基本波長の波長経路61T-Bを通じて接続ノード装置1bに送信したとする。この場合、
図12に示すように、光送受信部21aX-mと、光送受信部21aY-jとが、光伝送路51に含まれる波長経路61T-2及び光伝送路52に含まれる波長経路62T-jと、光伝送路51に含まれる波長経路61R-2及び光伝送路52に含まれる波長経路62R-jとを介して接続されることになる。ただし、jは、1~nの中の任意の整数であって、iとは異なる整数である。
【0141】
なお、ステップSb8-1,Sb8-2の処理の順番は、並列に行われてもよいし、ステップSb8-1,Sb8-2の順に処理が行われてもよいし、逆の順に行われてもよい。
【0142】
上記の第3の実施形態の構成において、光通信装置2aXが備える光送受信部21aX-1~21aX-mであって接続要求データの接続元アドレス情報に対応する光送受信部21aX-s(ただし、sは、1~mの中の任意の整数)は、接続ノード装置1bの制御部12bがオペレーション装置4bから受信して光伝送路51に送出する伝送モード情報を受信し、受信した伝送モード情報により指定される中心波長の波長経路であって光伝送路51に含まれる波長経路を通じて光信号を送受信する。光通信装置2bY-iが備える光送受信部21aY-iは、オペレーション装置4bから受信する伝送モード情報により指定される中心波長の波長経路であって光伝送路52-iに含まれる波長経路を通じて光信号を送受信する。接続ノード装置1bの出力ポート切替部14aは、接続ノード装置1bの制御部12bが、伝送モード情報を、光伝送路51を通じて光通信装置2aXに送信した後に、切替処理により、光通信装置2aXが備える光送受信部21aX-sと光通信装置2bY-iが備える光送受信部21aY-iとの間を光伝送路51に含まれる伝送モード情報によって指定される波長経路と、光伝送路52-iに含まれる伝送モード情報によって指定される波長経路とを介して接続する。これにより、複数の光伝送路51,52-iに含まれる伝送モードによって指定される波長経路を介して光通信装置2aX,2bY-iが備える光送受信部21aX-s,21Y-iの間を接続する際に、最適な伝送モードの光の経路により、人手を介さずに接続することができる。したがって、光の経路の設定に要するコスト及び時間を低減することが可能になる。
【0143】
なお、上記の第3の実施形態において、接続ノード装置1bの接続情報生成部38aは、デジタル信号処理部32aが接続情報生成部38aに対して接続要求データ、BER、光入力情報を出力するごとに、光伝送路51の伝送路情報を算出するようにしているが、以下のようにしてもよい。光伝送路51に含まれる波長経路の各々において伝送路情報が異なるわけではなく、光伝送路51に含まれる波長経路の各々の伝送路情報は、光伝送路51の伝送路情報と同一である。そのため、接続情報生成部38aは、内部の記憶領域に算出した光伝送路51の伝送路情報を記憶させておく。デジタル信号処理部32aが、次に、接続要求データを受信して、接続要求データ、BER、光入力情報を接続情報生成部38aに出力した際、接続情報生成部38aは、光伝送路51の伝送路情報をあらためて算出するのではなく、内部の記憶領域が記憶する光伝送路51の伝送路情報を読み出して接続情報を生成するようにしてもよい。
【0144】
上記の第3の実施形態では、光入力情報は、光送受信部21aX-1~21aX-mが接続ノード装置1bに送信し、接続ノード装置1bがオペレーション装置4bに送信している。光入力情報は、光送受信部21aX-1~21aX-mに関する情報、例えば、トランシーバ種別やトランシーバの数などの情報が分かっていれば予め生成できる情報である。そのため、オペレーション装置4bの伝送路設計部42bが、アドレス情報に対応付けて、自らが生成した光入力情報を内部の記憶領域に記憶させておくようにしてもよい。この場合、伝送路設計部42bは、伝送路特性を算出する際に、内部の記憶領域が記憶する接続要求データに含まれている接続元アドレス情報に対応する光入力情報を読み出して伝送路特性の算出を行うことになる。また、デジタル信号処理部23aX-1~23aX-mは、光入力情報を送信する必要はなく、接続ノード装置1bの接続情報生成部38aが生成する接続情報には光入力情報は含まれないことになる。
【0145】
上記の第3の実施形態の光伝送システム102では、光送受信部21aX-1~21aX-mと、接続ノード装置1bとが1本の光伝送路51によって接続されている。これに対して、光送受信部21aX-1~21aX-mが、異なる光伝送路51-1,51-2に接続する
図13に示す光伝送システム102aのような構成としてもよい。
図13に示すように、光伝送システム102aでは、光通信装置2dXと、接続ノード装置1bとが2本の光伝送路51-1,51-2と接続されている。なお、光通信装置2dXが備える波長多重分離部6aX-1,6aX-2は、波長多重分離部6aXと同一の構成である。また、接続ノード装置1bの出力ポート切替部14aは、光伝送路51-1に含まれる光ファイバ51T-1と、光スイッチ部15aTとに接続する波長分離部7aと、光伝送路51-2に含まれる光ファイバ51T-2と、光スイッチ部15aTとに接続する波長分離部7aという2つの波長分離部7aを備えることになる。また、出力ポート切替部14aは、光伝送路51-1に含まれる光ファイバ51R-1と、光スイッチ部15aRとに接続する波長多重部8aと、光伝送路51-2に含まれる光ファイバ51R-2と、光スイッチ部15aRとに接続する波長多重部8aという2つの波長多重部8aを備えることになる。
【0146】
光伝送システム102aでは、光通信装置2dXが備える光送受信部21aX-1~21aX-(m-k)が、波長多重分離部6aX-1を介して光伝送路51-1に接続し、光送受信部21aX-(m-k+1)~21aX-mが、波長多重分離部6aX-2を介して光伝送路51-2に接続する。ただし、kは、1~(m-1)の間の整数である。この場合、送信制御部29Xが出力するタイミング信号によって示されるタイミングにしたがった順番で、光送受信部21aX-1~21aX-mが接続要求データを送信して、各々が接続する光伝送路51-1の波長経路61-1-1,61-2-1,…、または、光伝送路51-2の波長経路61-1-2,61-2-2,…を介して、いずれかの光送受信部21aY-1~21aY-nと接続することになる。
【0147】
上記の第3の実施形態において、伝送モード情報にWDM波長数が含まれている場合、制御部71aX-1~71aX-mは、伝送モード情報を制御部20aXに出力するようにしてもよい。制御部20aXは、制御部71aX-1~71aX-mのいずれかが出力する伝送モード情報を取り込んだ場合、取り込んだ伝送モード情報に含まれているWDM波長数を参照する。制御部20aXは、光通信装置2bY-1~2bY-nが備える光送受信部21aY-1~21aY-nと既に接続している光送受信部21aX-1~21aX-mの数が、参照したWDM波長数になっている場合、伝送モード情報の出力元の制御部71aX-1~71aX-mを備える光送受信部21aX-1~21aX-mに対して光信号による通信を行わせないようにする通信停止指示信号を、伝送モード情報の出力元の制御部71aX-1~71aX-mに出力する。これにより、波長多重分離部6aXが備える波長多重部8aXが多重できる波長の数を超えた光信号による通信を行わせないようにすることが可能になる。また、WDM波長数が増加すると伝送可能距離が短くなるため、光送受信部21aX-1~21aX-mの接続先となる光通信装置2bY-1~2bY-nまで、光通信装置2dXが送信した光信号が到達しなくなる場合が想定される。このようなWDM波長数が増加した場合にも、上記の通信停止指示信号によって光信号の送信を行う光送受信部21aX-1~21aX-mの数を制限することにより、送信した光信号が光通信装置2bY-1~2bY-nまで到達しなくなることを防ぐことが可能になる。
【0148】
上記の第1、第2及び第3の実施形態において、出力ポート切替部14,14aによる切替処理が行われる前に、接続ノード装置1,1a,1bが伝送モード情報を光伝送路51に送出しておく必要がある。この場合、ステップS5-2,Sa8-2,Sb9-2の処理において、制御部12,12a,12bが、伝送モード情報をデジタル信号処理部32,32aに出力してから、光スイッチ部15R,15aRが、伝送モード情報を含む光信号を出力するまでの間に時間差が存在する。そのため、当該時間差を予め計測しておき、制御部12,12a,12bは、伝送モード情報をデジタル信号処理部32,32aに出力してから予め計測した時間の経過した後に、ステップS7,Sa10,Sb11における切替指示信号を出力する処理を行う必要がある。
【0149】
ステップS7,Sa10,Sb11の処理の開始のタイミングをより確実にするため、以下のようにしてもよい。例えば、光送受信部21X,21aX-1~21aX-mの制御部71X,71aX-1~71aX-mが、伝送モード情報を取り込むと、基本モードにより、伝送モード情報の受信を完了したことを示す情報を、デジタル信号処理部23X,23aX-1~23aX-mに出力する。デジタル信号処理部23X,23aX-1~23aX-mは、伝送モード情報の受信を完了したことを示す情報を接続ノード装置1,1a,1bに送信する。接続ノード装置1,1a,1bの制御部12,12a,12bは、光送受信部21X,21aX-1~21aX-mが送信する伝送モード情報の受信を完了したことを示す情報を受信したタイミングで、出力ポート切替部14,14aに切替指示信号を出力するようにしてもよい。
【0150】
また、ステップS7,Sa10,Sb11の処理の開始のタイミングをより確実にするため、以下のようにしてもよい。ステップS6-2,Sa9,Sb10の処理において、光変調器26X,26X-1~26X-mが、基本モードによる光変調を停止した際に、接続ノード装置1,1a,1bのデジタル信号処理部32,32aが、光送受信部21X,21aX-1~21aX-mが送信する基本モードの光信号の有無に基づいて、光送受信部21X,21aX-1~21aX-mの基本モードによる光変調が停止したことを検出する。デジタル信号処理部32,32aは、光送受信部21X,21aX-1~21aX-mの基本モードによる光変調、すなわち基本モードによる光出力が停止したことを、制御部12,12a,12bに通知し、制御部12,12a,12bが、当該通知を受けたタイミングで、出力ポート切替部14,14aに切替指示信号を出力するようにしてもよい。
【0151】
(第2及び第3の実施形態の他の構成例)
以下、説明の便宜上、接続要求データを送信する側の光信号の生成に用いる光源が単一波長光源である場合を、第2の実施形態の他の構成例とし、接続要求データを送信する側の光信号を生成する際に用いる光源が波長可変光源である場合を、第3の実施形態の他の構成例として説明する。なお、以下に示す第2及び第3の実施形態の他の構成例において、第1から第3の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付している。
【0152】
(接続要求データの衝突を回避する構成(その1))
図14は、第2の実施形態の他の構成例である光伝送システム101bの構成を示すブロック図である。光伝送システム101bは、光通信装置2X-1~2X-m、接続ノード装置1c、光通信装置2Y-1~2Y-n、オペレーション装置4、光通信装置2X-1~2X-mの各々と接続ノード装置1cとを接続する光伝送路51-1~51-m、光通信装置2Y-1~2Y-nの各々と接続ノード装置1cとを接続する光伝送路52-1~52-n、オペレーション装置4と接続ノード装置1cとを接続する接続回線3及びオペレーション装置4と光通信装置2Y-1~2Y-nの各々を接続する接続回線3-1~3-nを備える。
【0153】
接続ノード装置1cは、エッジ機能部11cと、出力ポート切替部14とを備える。出力ポート切替部14は、光伝送路51-1~51-mと、エッジ機能部11cの接続情報処理部13と、光通信装置2Y-1~2Y-nとに接続する。出力ポート切替部14は、初期状態では、光伝送路51-1~51-mの接続先を、エッジ機能部11cの接続情報処理部13としている。出力ポート切替部14は、制御部12cからの切替指示信号を受けると、受けた切替指示信号にしたがって、光伝送路51-1~51-mのいずれか1つを、光伝送路52-1~52-nのいずれか1つに接続する切替処理を行う。
【0154】
エッジ機能部11cは、接続情報処理部13と、制御部12cとを備える。制御部12cは、第2の実施形態の制御部12aが備える構成に加えて、以下の構成を備える。光伝送システム101bでは、例えば、
図8に示す光伝送システム102のように、1台の光通信装置2aXが複数の光送受信部21aX-1~21aX-mを備えるのではなく、複数の光通信装置2X-1~2X-mの各々が、1つの光送受信部21X-1~21X-mを備える。そのため、光伝送システム102のように、送信制御部29Xを用いて、接続要求データを送信するタイミングを異なるタイミングにすることができない。
【0155】
制御部12cは、接続データを送信するタイミングを異なるタイミングにすることができるように、接続要求データを送信するタイミングと、接続要求データの送信を許可する光送受信部21X-1~21X-mのアドレス情報を含むタイミング情報を接続情報処理部13のデジタル信号処理部32に出力する。その後、伝送モード情報を送信データ信号により送信する場合と同様の処理によりタイミング情報が光送受信部21X-1~21X-mに伝送される。
【0156】
光通信装置2X-1~2X-mの各々は、第1の実施形態の光通信装置2Xと同一の構成を備えているが、上記のタイミング情報を含む光信号を受信する際の処理の構成が追加されることになる。光通信装置2X-1~2X-mの各々が備えるデジタル信号処理部23X-1~23X-mは、光受光器28X-1~28X-mが出力する受信データ信号にタイミング情報が含まれている場合、タイミング情報を読み出す。デジタル信号処理部23X-1~23X-mは、読み出したタイミング情報を、各々に接続する制御部71X-1~71X-mに出力する。制御部71X-1~71X-mは、デジタル信号処理部23X-1~23X-mが出力するタイミング情報に含まれているアドレス情報が、内部の記憶領域が記憶する自らを備える光送受信部21X-1~21X-mに付与されているアドレス情報である場合、当該タイミング情報に示されているタイミングにしたがって接続要求データの出力を行う。これにより、光送受信部21X-1~21X-mが接続要求データを送信するタイミングを異なるタイミングにすることが可能になる。
【0157】
(接続要求データの衝突を回避する構成(その2))
図15は、第3の実施形態の他の構成例である光伝送システム102bの構成を示すブロック図である。光伝送システム102bは、光通信装置2eX-1~2eX-m、接続ノード装置1d、光通信装置2fY、オペレーション装置4c、波長多重分離装置6X、波長多重分離装置6Y、光伝送路51、光伝送路52、接続回線3及びオペレーション装置4cと光通信装置2fYとを接続する接続回線3-1を備える。光伝送路51は、波長多重分離装置6Xと接続ノード装置1dとを接続する。光伝送路52は、波長多重分離装置6Yと接続ノード装置1dとを接続する。接続回線3は、オペレーション装置4と接続ノード装置1dとを接続する。接続回線3-1は、オペレーション装置4cと光通信装置2fYとを接続する。
【0158】
光通信装置2eX-1~2eX-mの各々は、光送受信部21aX-1~21aX-mの各々と、制御部20X-1~20X-mの各々とを備える。光通信装置2fYは、光送受信部21aY-1~21aY-nと、制御部20aYとを備える。オペレーション装置4cは、経路検出部41と、伝送路設計部42cとを備える。
【0159】
伝送路設計部42cは、以下に示す構成以外の構成については、第3の実施形態の伝送路設計部42bと同一の構成を備える。伝送路設計部42bは、内部の記憶領域が記憶する接続回線テーブルを参照して、伝送モード情報を、接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する接続回線3-1~3-nを通じて光通信装置2bY-1~2bY-nの制御部20Y-1~20Y-nに送信していた。これに対して、伝送路設計部42cは、生成した伝送モード情報に接続要求データに含まれている接続先アドレス情報を付与して、接続回線3-1を通じて光通信装置2fYの制御部20aYに送信する。そのため、伝送路設計部42cは、内部の記憶領域に接続回線テーブルを予め記憶させておく必要がない。制御部20aYは、
図7を参照して説明したように、接続回線3-1を通じて伝送路設計部42cが送信する接続先アドレス情報が付与された伝送モード情報を受信すると、受信した伝送モード情報に付与されている接続先アドレス情報に対応するいずれか1つの光送受信部21aY-1~21aY-nに伝送モード情報を出力する。
【0160】
波長多重分離装置6X,6Yは、
図8に示す光伝送システム102が備える波長多重分離部6aXを単体の装置としたものであり、波長多重分離装置6Xは、波長分離部7aXと、波長多重部8aXとを備え、波長多重分離装置6Yは、波長分離部7aYと、波長多重部8aYとを備える。なお、
図8に示す光伝送システム102の光通信装置2aXと同様に、光通信装置2fYが、波長多重分離装置6Yを内部の機能部、すなわち、波長多重分離部6aYとして内部に備える構成であってもよい。
【0161】
接続ノード装置1dは、エッジ機能部11dと、出力ポート切替部14aとを備える。出力ポート切替部14aは、光伝送路51に含まれる基本波長の波長経路61-Bをエッジ機能部11dの接続情報処理部13bに接続し、制御部12dからの切替指示信号を受けて、光伝送路51に含まれる波長経路61-1~61-mのいずれか1つを、光伝送路52に含まれる波長経路62-1~62-nのいずれか1つに接続する切替処理を行う。
【0162】
エッジ機能部11dは、接続情報処理部13bと、制御部12dとを備える。接続情報処理部13b及び制御部12dは、第3の実施形態の接続情報処理部13a及び制御部12bが備える構成に加えて、以下の構成を備える。光伝送システム102bでは、
図14に示す光伝送システム101bの場合と同様に、複数の光通信装置2eX-1~2eX-mの各々が、1つの光送受信部21aX-1~21aX-mを備えている。そのため、
図8に示す光伝送システム102のように、送信制御部29Xを用いて、接続要求データを送信するタイミングを異なるタイミングにすることができない。
【0163】
接続情報処理部13b及び制御部12dは、基本波長の波長経路61-Bにおいて接続要求データが衝突しないようにするために、光送受信部21aX-1~21aX-mに割り当てる基本波長の波長を異なる波長にする構成を備える。接続情報処理部13bは、単一波長光源36に替えて、例えば、
図9に示した波長可変光源25aX-1と同一の構成である波長可変光源を備える。以下、接続情報処理部13bが備える波長可変光源を示す場合、符号「36a」を付与して波長可変光源36aという。デジタル信号処理部32aは、波長可変光源36aに接続し、波長可変光源36aに対して波長指定信号を出力する。
【0164】
制御部12dは、光送受信部21aX-1~光送受信部21aX-mの各々に対して異なる波長の基本波長を割り当てる。そのため、制御部12dは、光送受信部21aX-1~光送受信部21aX-mの各々に割り当てる基本波長を予め選定し、選定した基本波長の各々と、各々に対応する光送受信部21aX-1~光送受信部21aX-mの各々のアドレス情報とを対応付けて予め内部の記憶領域に記憶させておく。制御部12dは、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aX-1~光送受信部21aX-mの各々のアドレス情報と、各々に対応する基本波長とを含む基本波長指定情報を接続情報処理部13bのデジタル信号処理部32aに出力する。その後、基本波長が変更される前の基本モード、すなわち、光伝送路51の波長経路61-Bを通じて、伝送モード情報を送信データ信号により送信する場合と同様の処理により基本波長指定情報が光送受信部21aX-1~21aX-mに伝送される。
【0165】
光送受信部21aX-1~21aX-mの各々は、第3の実施形態の光送受信部21aX-1~21aX-mと同一の構成を備えているが、上記の基本波長指定情報を含む光信号を受信する際の処理の構成が追加されることになる。光送受信部21aX-1~21aX-mの各々が備えるデジタル信号処理部23aX-1~23aX-mは、光受光器28X-1~28X-mが出力する受信データ信号に基本波長指定情報が含まれている場合、基本波長指定情報を読み出す。デジタル信号処理部23aX-1~23aX-mは、読み出した基本波長指定情報を、各々に接続する制御部71aX-1~71aX-mに出力する。制御部71aX-1~71aX-mは、デジタル信号処理部23aX-1~23aX-mが出力する基本波長指定情報を取り込み、取り込んだ基本波長指定情報に含まれている自らのアドレス情報、すなわち内部の記憶領域が記憶するアドレス情報に対応する基本波長を読み出す。制御部71aX-1~71aX-mの各々は、読み出した基本波長を指定する波長指定信号を、各々に対応する波長可変光源25aX-1~25aX-mに出力する。
【0166】
これにより、光送受信部21aX-1~21aX-mの各々は、異なる基本波長による光信号を生成することになる。制御部12dは、例えば、伝送モード情報を送信する際、伝送モード情報に含まれている接続元アドレス情報に対応する基本波長を内部の記憶領域から読み出す。制御部12dは、読み出した基本波長を示す情報に基づいて波長指定信号を生成する。制御部12dは、生成した波長指定信号を波長可変光源36aに出力する。波長可変光源36aは、波長指定信号によって指定される基本波長の連続光を生成して出力する。これにより、波長可変光源36aが生成する連続光の基本波長が変更されることになる。制御部12dは、伝送モード情報をデジタル信号処理部32aに出力する。デジタル信号処理部32aは、制御部12dが出力する伝送モード情報を取り込み、取り込んだ伝送モード情報を含む送信データ信号を生成する。デジタル信号処理部32aは、生成した送信データ信号を光変調器37に出力する。光変調器37は、波長可変光源36aが出力する、変更後の基本波長の連続光を、送信データ信号に基づいて変調して光信号を生成する。
【0167】
これにより、光送受信部21aX-1~21aX-mと、接続ノード装置1dとが、異なる波長の基本波長で接続されることになり、接続要求データの衝突を回避することが可能になる。ただし、この場合、光送受信部21aX-1~21aX-mが、各々に割り当てられた基本波長で接続要求データを送信すると、接続ノード装置1bの光受光器34において、接続要求データが衝突することになる。この衝突を回避するため、接続ノード装置1dは、異なる複数の基本波長の波長経路を個別に終端する必要がある。例えば、接続ノード装置1dが割り当てる基本波長の最大数が予め定められているとする。接続ノード装置1dの接続情報処理部13bの光受信部33は、基本波長の最大数に一致する数の複数の光受光器34を備えており、複数の光受光器34の各々が異なる基本波長に接続するように、出力ポート切替部14aの光スイッチ部15aTが、波長分離部7aの出力と、複数の光受光器34とを接続する。このようにすることで、接続ノード装置1dの制御部12dは、光送受信部21aX-1~21aX-mの各々が送信する接続要求データを区別して取り込むことが可能になる。なお、光受信部33が複数の光受光器34を備えるのに替えて、エッジ機能部11dが、基本波長の最大数に一致する数の複数の接続情報処理部13bを備えるようにしてもよい。
【0168】
なお、上記した接続要求データの衝突を回避する構成(その1)及び(その2)は、タイミング情報、または、基本波長設定情報という接続要求データの衝突を回避させるための初期設定情報を、接続ノード装置1c,1dの制御部12c,12dの側から光送受信部21X-1~21X-m,21aX-1~21aX-mに対して送信する構成である。これらの接続要求データの衝突を回避させるための初期設定情報を接続ノード装置1c,1d側から送信する手段を、例えば、
図8に示す光伝送システム102に適用し、送信制御部29Xを用いた接続要求データを送信するタイミングを異なるタイミングにする手段と組み合わせて用いるようにしてもよい。これらを組み合わせて用いることにより、より確実に、接続要求データの衝突を回避することが可能になる。また、
図8に示す光伝送システム102において、接続ノード装置1bの制御部12bが、事前に、接続要求データの送信タイミングを示す情報を含む初期設定情報を光通信装置2aXの送信制御部29Xに送信し、送信制御部29Xが、その応答として、初期設定情報の受信を完了したことを示す情報を制御部12bに送信するなどして、互いに接続要求データを送受信するタイミングを共有した後に、送信制御部29Xが、初期設定情報に含まれる接続要求データの送信タイミングを示す情報に基づいてタイミング信号を光送受信部21aX-1~21aX-mの各々に出力するようにしてもよい。
【0169】
図15に示す光伝送システム102bの制御部12dに対して、
図14に示す光伝送システム101bの制御部12cが備えるタイミング情報を送信する構成を加え、制御部12dが、基本波長を変更する手段と、タイミング信号を送信する手段とを併用したり、いずれか一方の手段を利用したりするようにしてもよい。
【0170】
また、接続要求データの衝突を回避する手法として、例えば、以下のような手法を適用してもよい。光送受信部21X-1~21X-m,21aX-1~21aX-mの各々が接続要求データを送信した後、予め定める一定時間、接続ノード装置1c,1dからの応答がない場合、例えば、宛先が自らである伝送モード情報が得られない場合、予め定める一定時間、または、ランダムに定める時間の間、光送受信部21X-1~21X-m,21aX-1~21aX-mが、基本モードでの光出力を停止するようにしてもよい。これにより、接続要求データの衝突が発生する確率を低下させることが可能になる。
【0171】
(接続ノード装置が波長変換部を備える構成)
図16は、第2の実施形態の他の構成例による光伝送システム101cの構成を示すブロック図である。光伝送システム101cは、接続ノード装置1e、光通信装置2X、複数の光通信装置2bY-1~2bY-n、オペレーション装置4d、波長多重分離装置6Y、光伝送路51、光伝送路52、接続回線3及び接続回線3-1~3-nを備える。光伝送路51は、光通信装置2Xと接続ノード装置1eとを接続する。光伝送路52は、波長多重分離装置6Yと接続ノード装置1eとを接続する。接続回線3は、オペレーション装置4dと接続ノード装置1eとを接続する。接続回線3-1~3-nは、オペレーション装置4dと光通信装置2bY-1~2bY-nの各々とを接続する。
【0172】
接続ノード装置1eは、エッジ機能部11eと、出力ポート切替部14とを備える。エッジ機能部11eは、制御部12e、接続情報処理部13及び波長変換部16を備える。制御部12eは、以下に示す構成以外の構成については、第2の実施形態の制御部12aと、同一の構成を備える。すなわち、制御部12eは、接続ノード装置1eが波長変換部16を備えている情報及び波長変換部16において変換することができる波長帯を示す情報(以下、この2つの情報をまとめて「波長変換部情報」という)と、接続情報処理部13が出力する接続情報と、接続要求データとを接続回線3を通じてオペレーション装置4dに送信する。制御部12eは、オペレーション装置4dの伝送路設計部42dが送信する伝送モード情報に含まれている中心波長の情報を波長変換部16に出力する。
【0173】
オペレーション装置4dは、経路検出部41と、伝送路設計部42dとを備える。伝送路設計部42dは、以下に示す構成以外の構成については、第2の実施形態の伝送路設計部42と同一の構成を備える。伝送路設計部42は、内部の記憶領域に光伝送路52-1~52-nの各々の伝送路情報を予め記憶させておくか、または、オンデマンドで光伝送路52-1~52-nの各々の伝送路情報を取得していた。これに対して、伝送路設計部42dは、内部の記憶領域に光伝送路52の伝送路情報を予め記憶させおくか、または、オンデマンドで光伝送路52の伝送路情報を取得する。伝送路設計部42dは、算出した伝送路特性と、経路検出部41が検出した接続先アドレス情報に対応する光伝送路52の空きのリソースを示す情報と、接続要求データに含まれている希望ビットレート情報及び光送受信部21Xの仕様情報と、波長変換部情報とに基づいて、所定の選択処理によりコンフィグ情報を選択する。伝送路設計部42dは、選択したコンフィグ情報を含む伝送モード情報を生成する。
【0174】
光伝送システム101cでは、上記のような構成を備えることにより、以下のような処理が行われることになる。この処理について、
図6に示したフローチャートを参照しつつ説明する。まず、
図6に示すステップSa1,Sa2の処理が行われる。ただし、ステップSa1において、光通信装置2Xの制御部20Xは、接続先のアドレス情報として、光通信装置2bY-iが備える光送受信部21aY-iのアドレス情報を含めて接続要求指示信号を生成しているものとし、光通信装置2aY-iは、接続回線3-iに接続しているものとする。制御部12eは、ステップSa3の処理において、接続情報と、接続要求データとに加えて波長変換部情報を、接続回線3を通じてオペレーション装置4dに送信する。
【0175】
オペレーション装置4dの経路検出部41は、ステップSa4の処理において、接続要求データに基づいて、光送受信部21aY-iのアドレス情報に対応する光伝送路52を特定する識別情報を検出する。伝送路設計部42dは、ステップSa5の処理において、経路検出部41が出力する光伝送路52を特定する識別情報を取り込む。伝送路設計部42dは、取り込んだ光伝送路52を特定する識別情報に対応する光伝送路52の伝送路情報を内部の記憶領域から読み出して取得するか、または、オンデマンドで光伝送路52の伝送路情報を取得する。伝送路設計部42dは、取得した光伝送路52の伝送路情報と、受信した接続情報とに基づいて、伝送路特性を算出する。
【0176】
伝送路設計部42dは、ステップSa6の処理において、算出した伝送路特性と、受信した波長変換部情報と、受信した接続要求データに含まれている希望ビットレート情報及び光送受信部21Xの仕様情報とに基づいて、所定の選択処理によりコンフィグ情報を選択する。伝送路設計部42dは、選択したコンフィグ情報と、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報とを含む伝送モード情報を生成する。
【0177】
伝送路設計部42dは、ステップSa7-1の処理において、内部の記憶領域が記憶する接続回線テーブルを参照して、生成した伝送モード情報を接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する接続回線3-iを通じて光通信装置2bY-iの制御部20Y-iに送信する。その後、ステップSa8-1の処理に替えて、
図10に示すステップSb9-1と同一の処理が、制御部20Y-i及び光送受信部21aY-iによって行われる。
【0178】
これにより、光送受信部21aY-iにおいて、波長可変光源25aY-iは、伝送モード情報に示されている出力光パワーの連続光であって、伝送モード情報に示されている中心波長の連続光を生成して光変調器26Y-iに出力する。光変調器26Y-iは、伝送モード情報に示されている変調方式で光変調を行う。デジタル信号処理部23aY-iは、伝送モード情報に示されている変調方式、ボーレート、ビットレート、FEC種別、使用を許可する信号帯域などの設定パラメータに基づいて、送信データ信号を生成して光変調器26Y-iに出力することになる。
【0179】
伝送路設計部42dは、ステップSa7-2の処理において、生成した伝送モード情報と、経路検出部41が検出した光伝送路52を特定する識別情報とを、接続回線3を通じて接続ノード装置1eに送信する。その後、ステップSa8-2,Sa9の処理が、接続ノード装置1eの制御部12e、接続情報処理部13、出力ポート切替部14及び光通信装置2Xの光送受信部21Xによって行われる。
【0180】
ステップSa10の処理において、接続ノード装置1eの制御部12eは、接続回線3を通じて受信した伝送モード情報に含まれている中心波長を示す情報を波長変換部16に出力する。制御部12eは、伝送モード情報に含まれている接続元アドレス情報、ここでは、光送受信部21Xのアドレス情報に基づいて、内部の記憶領域が記憶するアドレス経路対応テーブル、または、オンデマンドで取得するアドレス経路対応テーブルから、光伝送路51を特定する識別情報を検出する。制御部12eは、検出した光伝送路51を特定する識別情報と、オペレーション装置4dの伝送路設計部42dから受信する光伝送路52を特定する識別情報に基づいて切替指示信号を生成する。制御部12eは、生成した切替指示信号を出力ポート切替部14に出力する。これにより、出力ポート切替部14が、光伝送路51と波長変換部16とを接続する。
【0181】
光通信装置2Xの光送受信部21Xが、光伝送路51を通じて接続ノード装置1eに光信号を送信すると、接続ノード装置1eの出力ポート切替部14は、光伝送路51を通じて受信した光信号を波長変換部16に出力する。波長変換部16は、出力ポート切替部14が出力する光信号を取り込む。波長変換部16は、取り込んだ光信号の波長を、制御部12eから与えられた中心波長に変換して光伝送路52に送出する。ここで、制御部12eから与えられた中心波長とは、伝送モード情報に示されている中心波長である。そのため、波長変換部16が光伝送路52に送出する光信号の波長は、光通信装置2bY-iが備える光送受信部21aY-1が送信する光信号の波長と同一になる。したがって、伝送モード情報に示されていた中心波長の波長経路を波長経路62-iとすると、波長変換部16と、光送受信部21aY-iとが波長経路62-iによって接続されることになる。
【0182】
波長変換部16が光伝送路52に送出した光信号は、波長経路62-iによって波長多重分離装置6Yが備える波長分離部7aYまで伝送される。波長分離部7aYは、光伝送路52が伝送する波長多重された光信号を波長ごとに分波する。波長分離部7aYは、分波した光信号の各々を、各々の波長に対応する光送受信部21aY-1~21aY-nに出力する。これにより、光通信装置2Xの光送受信部21Xが送信した光信号が、光通信装置2bY-iの光送受信部21aY-iに到達する。
【0183】
上記の光伝送システム101cでは、接続ノード装置1eのエッジ機能部11eが波長変換部16を備えることにより、光通信装置2Xの光送受信部21Xが単一波長光源25Xという波長を変えることができない光源を備えていても、波長変換部16によって任意の波長に変換することができる。そのため、接続ノード装置1eを介することで、波長可変光源25aX-1を備える光送受信部21aX-1よりも低コストの光送受信部21Xを用いて、波長を切り替えて、光伝送路52に含まれる波長経路62-1~62-nのいずれかを通じて、任意の光送受信部21aY-1~21aY-nに接続することが可能となる。
【0184】
(その他の構成例について)
なお、上記した光伝送システム101,101a,101b,101c,102,102a,102bに示した構成以外に、以下のような構成であってもよい。例えば、
図8に示す光伝送システム102において、光通信装置2aXが、波長多重分離部6aXを備えず、光送受信部21aX-1~21aX-mの各々に対して、それぞれ1本ずつの光伝送路(このm本の光伝送路の符号を51-1~51-mとする)の一端が接続し、光伝送路51-1~51-mの他端を出力ポート切替部14aに接続するようにしてもよい。
【0185】
図13に示す光伝送システム102aにおいて、光伝送路52-1に接続する光通信装置2bY-1に替えて、
図15に示す光通信装置2fYと、光通信装置2fYに接続する波長多重分離装置6Yを備え、光伝送路52-1に波長多重分離装置6Yを接続するようにしてもよい。
図13に示す光伝送システム102aにおいて、光伝送路52-1に接続する光通信装置2bY-1に替えて、
図16に示す光通信装置2bY-1~2bY-nと、光通信装置2bY-1~2bY-nに接続する波長多重分離装置6Yとを備え、光伝送路52-1に波長多重分離装置6Yを接続するようにしてもよい。
図13に示す光伝送システム102aにおいて、光通信装置2bY-1~2bY-nに替えて、
図15に示す光通信装置2fYを備え、光伝送路52-1~52-nの各々に対して、それぞれ1台の光送受信部21aY-1~21aY-nを接続するようにしてもよい。
図13に示す光伝送システム102aにおいて、光通信装置2dXに替えて、
図8に示す光通信装置2aXを2台備えるようにし、光伝送路51-1に、一方の光通信装置2aXの波長多重分離部6aXを接続し、光伝送路51-2に、他方の光通信装置2aXの波長多重分離部6aXを接続するようにしてもよい。
【0186】
図14に示す光伝送システム101bにおいて、光通信装置2X-1~2X-mに替えて、光送受信部21X-1~21X-mと、光送受信部21X-1~21X-mの各々に接続する1つの制御部20aXと、光送受信部21X-1~21X-mの各々に接続する送信制御部29Xとを備える1つの光通信装置を適用し、光伝送路51-1~51-mの各々に、それぞれ1台の光送受信部21X-1~21X-mを接続するようにしてもよい。
図14に示す光伝送システム101bにおいて、光通信装置2Y-1~2Y-nに替えて、
図7に示す光通信装置2cYを備え、光伝送路52-1~52-nの各々に、それぞれ1台の光送受信部21Y-1~21Y-nを接続するようにしてもよい。
【0187】
図16に示す光伝送システム101cにおいて、光通信装置2Xに替えて、
図14に示す光通信装置2X-1~2X-mを備え、出力ポート切替部14に対して、1本の光伝送路51に替えて、複数の光伝送路51-1~51-mを接続し、光伝送路51-1~51-mの各々に対して、それぞれ1台の光送受信部21X-1~21X-mを接続するようにしてもよい。
図16に示す光伝送システム101cにおいて、光通信装置2X及び光伝送路51に替えて、光送受信部21X-1~21X-mと、光送受信部21X-1~21X-mの各々に接続する1つの制御部20aXと、光送受信部21X-1~21X-mの各々に接続する送信制御部29Xとを備える1つの光通信装置と、光送受信部21X-1~21X-mの各々と出力ポート切替部14とに接続する光伝送路51-1~51-mとを備えるようにしてもよい。
【0188】
図8に示す光伝送システム102において、光通信装置2aXが、波長多重分離部6aXを内部に備えるのではなく、
図15の光伝送システム102bのように、波長多重分離装置6Xとして外部に備えるようにしてもよい。同様に、
図13に示す光伝送システム102aにおいて、光通信装置2dXが、波長多重分離部6aX-1,6aX-1を内部に備えるのではなく、
図15の光伝送システム102bのように、波長多重分離装置6X-1,6X-2として外部に備えるようにしてもよい。
【0189】
例えば、第3の実施形態及び第3の実施形態の他の構成例において、
図9に示す波長可変光源25aX-1~25a-mを備える光送受信部21aX-1~21aX-mに替えて、
図2に示す単一波長光源25Xを備える光送受信部21Xと同一構成の光送受信部を適用するようにしてもよい。上記したオペレーション装置4,4a,4b,4c,4dを備える構成に対して、
図1に示す光伝送システム100のようなオペレーション装置4,4a,4b,4c,4dを備えないような構成を適用してもよい。
【0190】
上記の第1から第3の実施形態及び各々の実施形態の他の構成例において、第1の実施形態の制御部12及び第2,3の実施形態の伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、伝送路特性と、希望ビットレート情報と、光送受信部21X,21X-1~21X-m,21aX,21aX-1~21aX-mの仕様情報とに基づいて、所定の選択処理により伝送モードを特定するコンフィグ情報を選択している。これに対して、以下のようにして伝送モードを特定するようにしてもよい。
【0191】
例えば、伝送路特性と、希望ビットレート情報と、光送受信部21X,21X-1~21X-m,21aX,21aX-1~21aX-mの仕様情報との組み合わせのパターンを幾つか選択する。選択したパターンごとのコンフィグ情報を選択し、伝送路特性と、希望ビットレート情報と、光送受信部21X,21X-1~21X-m,21aX,21aX-1~21aX-mの仕様情報との組み合わせごとに選択したコンフィグ情報を対応付けた伝送モード情報テーブルを予め生成して、制御部12及び伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dの内部の記憶領域に予め記憶させておく。このようにした構成において、制御部12及び伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、コンフィグ情報を選択する処理に替えて、内部の記憶領域が記憶する伝送モード情報テーブルを参照して、伝送路特性と、希望ビットレート情報と、光送受信部21X,21X-1~21X-m,21aX,21aX-1~21aX-mの仕様情報との組み合わせに対応するコンフィグ情報の組み合わせを伝送モード情報テーブルから読み出し、読み出したコンフィグ情報の組み合わせと、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報とを含む伝送モード情報を生成するようにしてもよい。
【0192】
更に、上記の伝送モード情報テーブルのレコードごとに異なる番号(以下「伝送モード番号」という)を付与し、制御部12及び伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dの内部の記憶領域に加えて、制御部12b,12d及び制御部71X,71X-1~71X-m,71aX,71aX-1~71aX-m,71Y,71Y-1~71Y-n,71aY,71aY-1~71aY-nの内部の記憶領域にも、当該伝送モード番号が付与された伝送モード情報テーブルを予め記憶させておく。接続ノード装置1b,1dの制御部12b,12dの内部の記憶領域にも伝送モード情報テーブルを記憶させておくのは、制御部12b,12dは、伝送モード情報に含まれている中心波長に基づいて、出力ポート切替部14aに出力する切替指示信号を生成するためである。
【0193】
制御部12及び伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、内部の記憶領域が記憶する伝送モード情報テーブルを参照して、伝送路特性と、希望ビットレート情報と、光送受信部21X,21X-1~21X-m,21aX,21aX-1~21aX-mの仕様情報との組み合わせに対応する伝送モード番号を検出する。制御部12及び伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、検出した伝送モード番号と、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報とを含む伝送モード情報を生成する。
【0194】
制御部12b,12d及び制御部71X,71X-1~71X-m,71aX,71aX-1~71aX-m,71Y,71Y-1~71Y-n,71aY,71aY-1~71aY-nは、制御部12及び伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dが送信した伝送モード情報を取り込んだ場合、内部の記憶領域の伝送モード情報テーブルを参照して、取り込んだ伝送モード情報に含まれている伝送モード番号に対応するコンフィグ情報を読み出す。このような手順により、制御部12b,12d及び制御部71X,71X-1~71X-m,71aX,71aX-1~71aX-m,71Y,71Y-1~71Y-n,71aY,71aY-1~71aY-nに対して伝送モード番号を用いて特定した伝送モードを通知するようにしてもよい。
【0195】
なお、上記の第2,3の実施形態及び各々の実施形態の他の構成例において、伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、接続ノード装置1a,1b,1c,1d,1eから受信した接続情報と、接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光伝送路52,52-iの伝送路情報とに基づいて、End-To-End、すなわち接続元から接続先の間の伝送路特性を算出している。これに対して、以下のような構成にしてもよい。
【0196】
接続ノード装置1a,1b,1c,1d,1eの制御部12a,12b,12c,12d,12eが光伝送路51,51-1~51-mの接続情報に基づいて、伝送路特性を算出し、算出した伝送路特性を接続情報に替えて、オペレーション装置4,4a,4b,4c,4dに送信する。オペレーション装置4,4a,4b,4c,4dの伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、内部の記憶領域が記憶する光伝送路52,52-1~52-nの伝送路情報、または、オンデマンドで取得する光伝送路52,52-1~52-nの伝送路情報に基づいて、接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光伝送路52,52-iの伝送路特性を算出する。伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、制御部12a,12b,12c,12d,12eから受信する伝送路特性と、光伝送路52,52-iの伝送路情報に基づいて算出した伝送路特性とに基づいて、End-To-Endの概算の伝送路特性を算出するようにしてもよい。なお、伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、光伝送路52,52-1~52-nの伝送路情報に基づいて、光伝送路52,52-1~52-nの伝送路特性を算出するのではなく、以下のような構成にしてもよい。伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、予め光伝送路52,52-1~52-nの伝送路情報に基づいて、光伝送路52,52-1~52-nの伝送路特性を算出し、算出した光伝送路52,52-1~52-nの伝送路特性を内部の記憶領域に予め記憶させておく。このような構成にしておくことにより、伝送路設計部42,42a,42b,42c,42dは、光伝送路52,52-1~52-nの伝送路特性を算出する処理に替えて、内部の記憶領域から光伝送路52,52-1~52-nの伝送路特性を読み出す処理を行うことにより、光伝送路52,52-1~52-nの伝送路特性を取得することが可能になる。
【0197】
上記の第1から第3の実施形態及び各々の実施形態の他の構成例において、出力ポート切替部14は、2つの光スイッチ部15T,15Rを備えており、出力ポート切替部14aは、2つの光スイッチ部15aT,15aRを備えている。これに対して、出力ポート切替部14,14aは、1つの光スイッチ部を備えて、当該1つの光スイッチ部におけるポート設定で、送信方向用のポートと、受信方向用のポートとを分けるような構成にしてもよい。
【0198】
上記した出力ポート切替部14aは、例えば、WSSやFiberPatchPanelなどが適用するとしている。これに対して、出力ポート切替部14aとしてAWG(Arrayed Waveguide Grating)を適用するようにしてもよい。例えば、
図15に示す光伝送
システム102bの出力ポート切替部14aにAWGを適用し、1530nm以上、1540nm未満の波長経路を接続情報処理部13bに出力し、1540nm以上、1560nm未満の波長経路を光伝送路52に出力するように予め定めておく。制御部12dは、接続ノード装置1dが出力ポート切替部14aとしてAWGを備えていることを示す情報及びAWGにおいて予め設定した波長経路を示す情報を接続情報などと共に、オペレーション装置4cに送信する。オペレーション装置4cの伝送路設計部42cは、制御部12dから受信したAWGを備えていることを示す情報及びAWGにおいて予め設定した波長経路を示す情報を加えて伝送モード情報を生成する。このように、出力ポート切替部14aにAWGを適用することで、光送受信部21aX-1~21aX-mは、伝送モード情報にしたがって、各々が備える波長可変光源25aX-1~25aX-mの波長を変更することにより、接続ノード装置1dへの接続から光伝送路52への切り替えを行うことが可能になる。そのため、制御部12dは、切替指示信号を出力ポート切替部14aに出力する必要がなくなる。
【0199】
(第4の実施形態)
図17は、第4の実施形態における光伝送システム103の構成を示すブロック図である。第4の実施形態において、第1から第3の実施形態及び各々の実施形態の他の構成例と同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。光伝送システム103は、光通信装置2bX、2bY、接続ノード装置1fX,1fY、オペレーション装置4e、光通信装置2bXの光送受信部21aXと接続ノード装置1fXの出力ポート切替部14aXとを接続する光伝送路51、光通信装置2bYの光送受信部21aYと接続ノード装置1fYの出力ポート切替部14aYとを接続する光伝送路53、接続ノード装置1fXの出力ポート切替部14aXと接続ノード装置1fYの出力ポート切替部14aYとを接続する光伝送路52、接続ノード装置1fXとオペレーション装置4eとを接続する接続回線3X及び接続ノード装置1fYとオペレーション装置4eとを接続する接続回線3Yを備える。ここで、光伝送路52は、例えば、通信事業者が有するキャリアネットワークを構成する光伝送路であり、光伝送路51,53は、例えば、ダークファイバである。光通信装置2bX,2bYは、例えば、ユーザによって用いられる通信装置である。
【0200】
光通信装置2bX,2bYが備える光送受信部21aX,21aYは、
図8に示す光伝送システム102の光送受信部21aX-1と同一の構成を備える。以下、光送受信部21aX,21aYの各々が備える機能部を示す場合、光送受信部21aX-1が備える各機能部の符号の枝番号「X-1」を、それぞれ「X」、「Y」に置き換えて示すものとする。
【0201】
接続ノード装置1fX,1fYが備える出力ポート切替部14aX,14aYは、
図8に示す光伝送システム102の接続ノード装置1bの出力ポート切替部14aと同一の構成を備える。以下、出力ポート切替部14aX,14aYの各々が備える機能部を示す場合、出力ポート切替部14aが備える各機能部の符号「a」を、それぞれ「aX」、「aY」に置き換えて示すものとする。
【0202】
接続情報処理部13aX,13aYは、
図8に示す光伝送システム102の接続ノード装置1bの接続情報処理部13aと同一の構成を備える。以下、接続情報処理部13aX,13aYの各々が備える機能部を示す場合、接続情報処理部13aが備える各機能部の符号の枝番号「a」を、それぞれ「aX」、「aY」に置き換えて示すものとする。
【0203】
接続ノード装置1fX,1fYが備える制御部12fX,12fYは、
図8に示す光伝送システム102の接続ノード装置1bの制御部12bが備える構成に加えて、以下の構成を備える。接続ノード装置1fX,1fYの各々には、各々を特定する識別情報が予め付与されている。制御部12fXは、内部の記憶領域に接続ノード装置1fXを特定する識別情報を予め記憶させている。制御部12fXは、接続情報と、接続要求データとをオペレーション装置4eに送信する際、内部の記憶領域が記憶する接続ノード装置1fXを特定する識別情報を加えてオペレーション装置4eに送信する。同様に、制御部12fYは、内部の記憶領域に接続ノード装置1fYを特定する識別情報を予め記憶させている。制御部12fYは、接続情報と、接続要求データとをオペレーション装置4eに送信する際、内部の記憶領域が記憶する接続ノード装置1fYを特定する識別情報を加えてオペレーション装置4eに送信する。
【0204】
オペレーション装置4eは、経路検出部41と、伝送路設計部42eとを備える。伝送路設計部42eは、内部の記憶領域に光伝送路52を特定する識別情報に対応付けて、光伝送路52の伝送路情報を予め記憶させている。なお、伝送路設計部42eは、光伝送路52の伝送路情報を、光伝送路52が伝送する光信号に基づいて、所定の演算により予め算出して内部の記憶領域に記憶させておいてもよいし、ネットワークの敷設時等の特定のタイミングにおいてオンデマンドで外部装置から取得するようにしてもよい。また、光伝送路52の伝送路情報は、所定の演算以外の手法によって予め求められていてもよい。
【0205】
伝送路設計部42eは、内部の記憶領域に予め光伝送路52の空きのリソースを示す情報を記憶させている。ここで、空きのリソースを示す情報とは、例えば、リソースの空き状態を判定する際に、通信に使用されていない波長、または、波長帯、または、光伝送経路を示す情報である。なお、伝送路設計部42eの内部の記憶領域が記憶する空きのリソースを示す情報は、通信の経路が確立されるごとに、伝送路設計部42eによって更新されるものとする。伝送路設計部42eは、内部の記憶領域に、接続ノード装置1fXを特定する識別情報と、接続回線3Xとを対応付け、接続ノード装置1fYを特定する情報と、接続回線3Yとを対応付けた接続回線テーブルを予め記憶させている。
【0206】
伝送路設計部42eは、内部の記憶領域に、
図18に示す接続状態テーブル43を記憶させている。接続状態テーブル43のレコード形式は、「要求元アドレス情報」、「接続先アドレス情報」、「接続ノード装置」、「接続先光伝送路」、「受信データ」の項目を有している。「要求元アドレス情報」の項目には、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報が書き込まれる。「接続先アドレス情報」の項目には、接続要求データに含まれている接続先アドレス情報が書き込まれる。
【0207】
「接続ノード装置」の項目には、伝送路設計部42eが接続要求データと共に受信する接続ノード装置1fX,1fYを特定する識別情報が書き込まれる。「接続先光伝送路」の項目には、経路検出部41が検出した接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光伝送路52を特定する識別情報が書き込まれる。「受信データ」の項目には、伝送路設計部42eが受信する接続情報と、接続要求データとが書き込まれる。
【0208】
伝送路設計部42eは、光送受信部21aXと、光送受信部21aYとを接続するために、接続状態テーブル43を参照して、光伝送路51から光伝送路52を介して光伝送路53に至る光伝送路の伝送路特性を算出する。伝送路設計部42eは、算出した伝送路特性に基づいて、光送信部24aX,24aYに適用する伝送モードを特定する。
【0209】
(第4の実施形態の光伝送システムの処理)
次に、
図19及び
図20を参照しつつ第4の実施形態の光伝送システム103による処理について説明する。
図19は、第4の実施形態の光伝送システム103による処理の流れを示すフローチャートである。接続ノード装置1fXの出力ポート切替部14aXは、初期状態において、光伝送路51の基本波長の波長経路を接続ノード装置1fXのエッジ機能部11fXの接続情報処理部13aXに接続している。接続ノード装置1fYの出力ポート切替部14aYは、初期状態において、光伝送路53の基本波長の波長経路を接続ノード装置1fYのエッジ機能部11fYの接続情報処理部13aYに接続している。
【0210】
以下では、光通信装置2bXが備える光送受信部21aXが、光通信装置2bYの光送受信部21aYを接続先とし、光通信装置2bYが備える光送受信部21aYが、光通信装置2bXの光送受信部21aXを接続先として接続する処理について説明する。
【0211】
光通信装置2bXの制御部20Xは、光通信装置2bYが備える光送受信部21aYに対して接続を行うために、光送受信部21aYのアドレス情報と、希望ビットレートとを含む接続要求指示信号を生成する。制御部20Xは、生成した接続要求指示信号を光送受信部21aXの制御部71aXに出力する。制御部71aXは、制御部20Xが出力する接続要求信号を取り込み、取り込んだ接続要求信号に含まれている光送受信部21aYのアドレス情報を接続先アドレスとする。制御部71aXは、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aXのアドレス情報を接続元アドレス情報とする。制御部71aXは、接続先アドレス情報及び接続元アドレス情報と、接続要求指示信号に含まれている希望ビットレートと、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aXの仕様情報とを含む接続要求データを生成する。その後、
図10のステップSb2と同一の処理が、光通信装置2bXの光送受信部21aXによって行われる(ステップSc1-1)。
【0212】
光通信装置2bYの制御部20Yは、光通信装置2bXが備える光送受信部21aXに対して接続を行うために、光送受信部21aXのアドレス情報と、希望ビットレートとを含む接続要求指示信号を生成する。制御部20Yは、生成した接続要求指示信号を光送受信部21aYの制御部71aYに出力する。制御部71aYは、制御部20Yが出力する接続要求信号を取り込み、取り込んだ接続要求信号に含まれている光送受信部21aXのアドレス情報を接続先アドレスとする。制御部71aYは、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aYのアドレス情報を接続元アドレス情報とする。制御部71aYは、接続先アドレス情報及び接続元アドレス情報と、接続要求指示信号に含まれている希望ビットレートと、内部の記憶領域が記憶する光送受信部21aYの仕様情報とを含む接続要求データを生成する。その後、
図10のステップSb2と同一の処理が、光通信装置2bYの光送受信部21aYによって行われる(ステップSc1-2)。
【0213】
ステップSc2-1は、
図10のステップSb3と同一の処理が、接続ノード装置1fXの出力ポート切替部14aXと接続情報処理部13aXにおいて行われる。ここで、接続ノード装置1fXの接続情報生成部38aXが算出する伝送路情報は、光伝送路51の伝送路情報であり、接続情報生成部38aXは、光伝送路51の接続情報を生成する。ステップSc2-2は、
図10のステップSb3と同一の処理が、接続ノード装置1fYの出力ポート切替部14aYと接続情報処理部13aYにおいて行われる。ここで、接続ノード装置1fYの接続情報生成部38aYが算出する伝送路情報は、光伝送路53の伝送路情報であり、接続情報生成部38aYは、光伝送路53の接続情報を生成する。
【0214】
制御部12fXは、接続情報生成部38aXが出力する光伝送路51の接続情報と、接続要求データとを取り込む。制御部12fXは、取り込んだ光伝送路51の接続情報と、取り込んだ接続要求データと、内部の記憶領域が記憶する接続ノード装置1fXを特定する識別情報とを接続回線3Xを通じてオペレーション装置4eに送信する(ステップSc3-1)。制御部12fYは、接続情報生成部38aYが出力する光伝送路53の接続情報と、接続要求データとを取り込む。制御部12fYは、取り込んだ光伝送路53の接続情報と、取り込んだ接続要求データと、内部の記憶領域が記憶する接続ノード装置1fYを特定する識別情報とを接続回線3Yを通じてオペレーション装置4eに送信する(ステップSc3-2)。
【0215】
オペレーション装置4eは、伝送モード特定処理を行う(ステップSc4)。
図20は、伝送モード特定処理のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。以下、ステップSc3-1の処理の後に、オペレーション装置4eが、接続ノード装置1fXの制御部12fXが送信する光伝送路51の接続情報と、接続要求データと、接続ノード装置1fXを特定する識別情報とを受信した際の処理について説明する。
【0216】
オペレーション装置4eの経路検出部41は、接続ノード装置1fXの制御部12fXが送信する接続要求データと、接続ノード装置1fXを特定する識別情報とを受信する。経路検出部41は、内部の記憶領域が記憶する経路情報テーブル、または、オンデマンドで取得する経路情報テーブルを参照して、受信した接続要求データに含まれている接続先アドレス情報、ここでは、光送受信部21aYのアドレス情報に対応する光伝送路52を特定する識別情報を検出する。経路検出部41は、検出した光伝送路52を特定する識別情報と、受信した接続ノード装置1fXを特定する識別情報とを伝送路設計部42eに出力する。
【0217】
伝送路設計部42eは、接続ノード装置1fXの制御部12fXが送信する光伝送路51の接続情報と、接続要求データと、接続ノード装置1fXを特定する識別情報とを受信する。伝送路設計部42eは、経路検出部41が出力する光伝送路52を特定する識別情報と、接続ノード装置1fXを特定する識別情報とを取り込む。この場合、伝送路設計部42eが接続ノード装置1fXの制御部12fXから受信した光伝送路51の接続情報と、接続要求データと、接続ノード装置1fXを特定する識別情報との組み合わせと、伝送路設計部42eが経路検出部41の出力として取り込んだ光伝送路52を特定する識別情報と、接続ノード装置1fXを特定する識別情報との組み合わせとは、接続ノード装置1fXを特定する識別情報の点で一致している。そのため、伝送路設計部42eは、これらの組み合わせが対応関係にあるとして、光伝送路51の接続情報と、接続要求データと、光伝送路52を特定する識別情報と、接続ノード装置1fXを特定する識別情報とに基づいて、以下の処理を行う。
【0218】
伝送路設計部42eは、内部の記憶領域が記憶する接続状態テーブル43に、新たなレコードを1つ生成する。伝送路設計部42eは、生成したレコードの「要求元アドレス情報」の項目に、受信した接続要求データに含まれている接続元アドレス情報、ここでは、光送受信部21aXのアドレス情報を書き込む。伝送路設計部42eは、当該レコードの「接続先アドレス情報」の項目に、受信した接続要求データに含まれている接続先アドレス情報、ここでは、光送受信部21aYのアドレス情報を書き込む。
【0219】
伝送路設計部42eは、当該レコードの「接続ノード装置」の項目に、受信した接続ノード装置1fXを特定する識別情報を書き込む。伝送路設計部42eは、当該レコードの「接続先光伝送路」の項目に、経路検出部41の出力として取り込んだ光伝送路52を特定する識別情報を書き込む。伝送路設計部42eは、当該レコードの「受信データ」の項目に、受信した光伝送路51の接続情報と、接続要求データとを書き込む。
【0220】
例えば、
図19のステップSc3-1の処理に起因して実行されるステップSd1の処理が、ステップSc3-2の処理に起因して実行されるステップSd1の処理よりも先に完了している場合、ステップSc3-1の処理に起因して実行されるステップSd1の処理が完了した時点で、伝送路設計部42eの接続状態テーブル43には、光通信装置2bYの光送受信部21aYに関するレコードは生成されていないことになる。一方、ステップSc3-2の処理に起因して実行されるステップSd1の処理が、ステップSc3-1の処理に起因して実行されるステップSd1の処理よりも先に完了している場合、ステップSc3-1の処理に起因して実行されるステップSd1の処理が完了した時点で、伝送路設計部42eの接続状態テーブル43に、光通信装置2bYの光送受信部21aYに関するレコードが生成されていることになる。
【0221】
これらのいずれの状態であるかを判定するため、伝送路設計部42eは、接続状態テーブル43を参照し、新たに生成したレコードの「接続先アドレス情報」の項目に書き込まれている光送受信部21aYのアドレス情報が、「要求元アドレス情報」の項目に書き込まれているレコードが存在するか否かを判定し、内部の記憶領域に設けた処理回数のカウンタの値に「1」を加算する。ただし、当該処理回数カウンタの初期値は「0」である(ステップSd2)。
【0222】
伝送路設計部42eは、新たに生成したレコードの「接続先アドレス情報」の項目に書き込まれている光送受信部21aYのアドレス情報が、「要求元アドレス情報」の項目に書き込まれているレコードが存在しないと判定したとする(ステップSd2、No)。この場合、ステップSc3-2に起因して実行されるステップSd1の処理が完了していないことになる。そのため、伝送路設計部42eは、光通信装置2bYの光送受信部21aYに関するレコードが接続状態テーブル43に生成されるのを一定時間待機する(ステップSd3)。
【0223】
伝送路設計部42eは、新たに生成したレコードの「接続先アドレス情報」の項目に書き込まれている光送受信部21aYのアドレス情報が、「要求元アドレス情報」の項目に書き込まれているレコードが存在すると判定した場合(ステップSd2、Yes)、内部の記憶領域が記憶する処理回数のカウンタの値が、「2」以上であるか否かを判定する(ステップSd4)。
【0224】
ステップSd4の判定処理を行う理由は、ステップSc3-1の処理の後に行われる光通信装置2bXの光送受信部21aXに関するステップSc4の伝送モード特定処理と、ステップSc3-2の処理の後に行われる光通信装置2bYの光送受信部21aYに関するステップSc4の伝送モード特定処理とが、並列に実行されないように、一方の伝送モード特定処理を停止するためである。処理回数のカウンタの値が「1」である場合、ステップSd2の判定処理が1度しか行われておらず、その判定処理の際、既に、接続状態テーブル43において、先行する伝送モード特定処理のステップSd1の処理によってレコードが生成されていることを意味していることになる。そのため、この場合、先行する伝送モード特定処理を優先して処理を行わせ、後続の伝送モード特定処理を停止させる。
【0225】
伝送路設計部42eは、内部の記憶領域が記憶する処理回数のカウンタの値が、「2」以上でないと判定した場合(ステップSd4、No)、処理を終了する。一方、伝送路設計部42eは、内部の記憶領域が記憶する処理回数のカウンタの値が、「2」以上であると判定した場合(ステップSd4、Yes)、以下の判定処理を行う。
【0226】
伝送路設計部42eは、接続状態テーブル43が記憶する接続対象の2つのレコード、すなわち、「要求元アドレス情報」の項目に光送受信部21aXのアドレス情報が書き込まれているレコードと、当該レコードの「接続先アドレス情報」の項目に書き込まれている光送受信部21aYのアドレス情報が「要求元アドレス情報」の項目に書き込まれているレコードとにおいて、接続条件を満たしているか否かを判定する(ステップSd5)。ここで、接続条件とは、例えば、接続状態テーブル43が記憶する接続対象の2つのレコードにおいて、一方の「要求元アドレス情報」の項目に書き込まれているアドレス情報と、他方の「接続先アドレス情報」の項目に書き込まれているアドレス情報とが一致しており、かつ「接続先光伝送路」の項目の内容が一致していることである。
【0227】
ここでは、「要求元アドレス情報」の項目が光送受信部21aXのアドレス情報であるレコードの「接続先アドレス情報」の項目には光送受信部21aYのアドレス情報が書き込まれている。また、「要求元アドレス情報」の項目が光送受信部21aYのアドレス情報であるレコードの「接続先アドレス情報」の項目には光送受信部21aXのアドレス情報が書き込まれている。そのため、一方の「要求元アドレス情報」の項目に書き込まれているアドレス情報と、他方の「接続先アドレス情報」の項目に書き込まれているアドレス情報とが一致するという1番目の接続条件を満たしている。「要求元アドレス情報」の項目が光送受信部21aXのアドレス情報であるレコードの「接続先光伝送路」の項目には光伝送路52を特定する識別情報が書き込まれており、「要求元アドレス情報」が光送受信部21aYのアドレス情報であるレコードの「接続先光伝送路」の項目には光伝送路52を特定する識別情報が書き込まれている。したがって、「接続先光伝送路」の項目の内容が一致するという2番目の接続条件も満たしている。
【0228】
そのため、伝送路設計部42eは、接続条件を満たしていると判定する(ステップSd5、Yes)。伝送路設計部42eは、「要求元アドレス情報」が光送受信部21aXのアドレス情報であるレコードの「受信データ」の項目から光伝送路51の接続情報を読み出す。伝送路設計部42eは、「要求元アドレス情報」が光送受信部21aYのアドレス情報であるレコードの「受信データ」の項目から光伝送路53の接続情報を読み出す。
【0229】
伝送路設計部42eは、内部の記憶領域から光伝送路52の伝送路情報を読み出して取得するか、または、オンデマンドで光伝送路52の伝送路情報を取得する。伝送路設計部42eは、読み出した光伝送路51の接続情報及び光伝送路53の接続情報と、取得した光伝送路52の伝送路情報とに基づいて、例えば、内部に備えるGNPy等の伝送設計ツールにより、伝送路特性を算出する(ステップSd6)。
【0230】
伝送路設計部42eは、算出した伝送路特性と、内部の記憶領域が記憶する経路検出部41が検出した接続先アドレス情報に対応する光伝送路52の空きのリソースを示す情報と、「要求元アドレス情報」の項目が光送受信部21aXのアドレス情報であるレコード及び「要求元アドレス情報」の項目が光送受信部21aYのアドレス情報であるレコードの「受信データ」の項目に書き込まれている接続要求データに含まれている希望ビットレート情報及び光送受信部21aX,21aYの仕様情報とに基づいて、所定の選択処理によりコンフィグ情報を選択する。伝送路設計部42eは、選択したコンフィグ情報と、接続要求データに含まれている接続元アドレス情報とを含む伝送モード情報を生成し(ステップSd7)、
図19に示すフローチャートの処理に戻る。
【0231】
一方、伝送路設計部42eは、接続条件を満たしていないと判定した場合(ステップSd5、No)、接続できないことを外部に通知して処理を終了する。
【0232】
伝送路設計部42eは、内部の記憶領域が記憶する接続回線テーブルを参照して、生成した伝送モード情報と、経路検出部41が検出した光伝送路52を特定する識別情報とを接続回線3Xを通じて接続ノード装置1fXの制御部12fXに送信する(ステップSc5-1)。伝送路設計部42eは、内部の記憶領域が記憶する接続回線テーブルを参照し、生成した伝送モード情報と、経路検出部41が検出した光伝送路52を特定する識別情報とを接続回線3Yを通じて接続ノード装置1fYの制御部12fYに送信する(ステップSc5-2)。なお、ステップSc5-1,Sc5-2の処理の順番は、並列に行われてもよいし、ステップSc5-1,Sc5-2の順に処理が行われてもよいし、逆の順に行われてもよい。
【0233】
その後、接続ノード装置1fXにおいて、
図10のステップSb9-2と同一の処理が、エッジ機能部11fXと、出力ポート切替部14aXにおいて行われ(ステップSc6-1)、ステップSb10と同一の処理が、光通信装置2bXの光送受信部21aXにおいて行われる(ステップSc7-1)。接続ノード装置1fYにおいて、
図10のステップSb9-2と同一の処理が、エッジ機能部11fYと、出力ポート切替部14aYにおいて行われ(ステップSc6-2)、ステップSb10と同一の処理が、光通信装置2bYの光送受信部21aYにおいて行われる(ステップSc7-2)。
【0234】
接続ノード装置1fXの制御部12fXは、
図10のステップSb11と同様の処理、すなわち、受信した光伝送路52を特定する識別情報に対応する光伝送路52の波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路と、光伝送路51の波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路とを接続させる切替処理を行う(ステップSc8-1)。接続ノード装置1fYの制御部12fYは、
図10のステップSb11と同様の処理、すなわち、受信した光伝送路52を特定する識別情報に対応する光伝送路52の波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路と、光伝送路53の波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路とを接続させる切替処理を行う(ステップSc8-2)。これにより、光送受信部21aXと、光送受信部21aYとが、光伝送路51、光伝送路52及び光伝送路53の各々に含まれる波長経路であって伝送モード情報に指定されている中心波長の波長経路により、接続されることになる。
【0235】
なお、ステップSc8-1,Sc8-2が行われるタイミングについては、上記した予め計測した時間の経過した後に、ステップSc8-1,Sc8-2の処理を行う手法、伝送モード情報の受信を完了したことを示す情報を受信したタイミングでステップSc8-1,Sc8-2の処理を行う手法及び基本モードによる光出力が停止した通知を受けてステップSc8-1,Sc8-2の処理を行う手法のいずれの手法を適用してもよい。
【0236】
光伝送システム103において、上記した伝送モード情報テーブルの構成を適用してもよいし、伝送モード番号によって特定した伝送モードを光送受信部21aX,21aY及び接続ノード装置1fX,1fYの制御部12fX,12fYに通知する構成を適用するようにしてもよい。
【0237】
上記の第4の実施形態の構成において、オペレーション装置4eは、接続ノード装置1fXと、接続ノード装置1fYとに接続し、内部の記憶領域に予め記憶させている第2の光伝送路である光伝送路52の伝送路情報を内部の記憶領域から読み出して取得するか、または、オンデマンドに光伝送路52の伝送路情報を取得し、取得した光伝送路52の伝送路情報と、接続ノード装置1fXの接続情報処理部13aXが、第1の光通信装置である光通信装置2bXが備える光送受信部21aXが送信する光信号から取得する第1の光伝送路である光伝送路51の接続情報と、光通信装置2bXが備える光送受信部21aXが光信号に含めて送信する接続要求データと、接続ノード装置1fYの接続情報処理部13aYが、第2の光通信装置である光通信装置2bYが備える光送受信部21aYが送信する光信号から取得する第3の光伝送路である光伝送路53の接続情報と、光通信装置2bYが備える光送受信部21aYが光信号に含めて送信する接続要求データとに基づいて伝送モードを特定し、特定した伝送モードを示す伝送モード情報を、接続ノード装置1fXの制御部12fXと、接続ノード装置1fYの制御部12fYとに送信する。接続ノード装置1fXの出力ポート切替部14aXは、制御部12fXが伝送モード情報を、光伝送路51を通じて光送受信部21aXに送信した後に、切替処理を行い、接続ノード装置1fYの出力ポート切替部14aYは、制御部12fYが伝送モード情報を、光伝送路53を通じて光通信装置2bYの光送受信部21aYに送信した後に、切替処理を行う。これにより、光通信装置2bXが備える光送受信部21aXと光通信装置2bYが備える光送受信部21aYとの間を光伝送路51、光伝送路52及び光伝送路53を介して接続する。光通信装置2bXが備える光送受信部21aXは、接続ノード装置1fXの制御部12fXがオペレーション装置4eから受信して光伝送路51に送出する伝送モード情報を受信し、受信した伝送モード情報が示す伝送モードにより光伝送路51を通じて光信号を送受信する。光通信装置2bYが備える光送受信部21aYは、接続ノード装置1fYの制御部12fYがオペレーション装置4eから受信して光伝送路53に送出する伝送モード情報を受信し、受信した伝送モード情報が示す伝送モードにより光伝送路53を通じて光信号を送受信する。これにより、複数の光伝送路51,52,53を介して光通信装置2bX,2bYが備える光送受信部21aX,21aYの間を接続する際に、最適な伝送モードの光の経路により、人手を介さずに接続することができる。したがって、光の経路の設定に要するコスト及び時間を低減することが可能になる。
【0238】
なお、上記の第4の実施形態の
図20に示したステップSd8において、接続できないことを外部に通知するのに加えて、光通信装置2bXの光送受信部21aXと、光通信装置2bYの光送受信部21aYとに、接続できないことを、基本波長の波長経路を通じて通知するようにしてもよい。
【0239】
(第4の実施形態の他の構成例(その1))
上記の第4の実施形態の光伝送システム103は、2台の接続ノード装置1fX,1fYを備えているが、より多くの台数の同一構成の接続ノード装置(以下、これらを接続ノード装置1f-1~1f-kといい、接続ノード装置1f-1~1f-kの各々に接続する接続回線を接続回線3-1~3-kという。ここで、kは、3以上の整数である)を備えるようにしてもよい。接続ノード装置1f-1~1f-kの各々には、複数の光送受信部であって光送受信部21aX,21aYと同一構成の機能部が、例えば、第2,3の実施形態及び各々の実施形態の他の構成例で示した形態で接続しているものとする。この場合に、オペレーション装置4eの伝送路設計部42eは、例えば、接続ノード装置1f-1の制御部12f-1が送信する接続ノード装置1f-1が接続する光伝送路の接続情報と、接続ノード装置1f-2~1f-kのいずれかに接続する光通信装置が備える光送受信部に接続を要求する接続要求データと、接続ノード装置1fX-1を特定する識別情報とを受信したとする。
【0240】
伝送路設計部42eは、
図19のステップSc4の伝送モード特定処理を開始し、接続状態テーブル43に接続先となる光通信装置が備える光送受信部に関するレコードが生成されていない場合、
図20のステップSd3の処理に示すように一定時間待機することになる。一定時間待機しても、接続状態テーブル43に接続先となる光通信装置が備える光送受信部に関するレコードが生成されない場合、接続ノード装置1f-2~1f-kが接続情報などの送信を失敗している場合も想定される。このような場合に備えて、オペレーション装置4eの伝送路設計部42eが、接続ノード装置1f-2~1f-kの各々に接続する接続回線を通じて、接続情報などを送信させるためのトリガ信号を、接続ノード装置1f-1以外の全ての接続ノード装置1f-2~1f-kに対して送信して、接続ノード装置1f-2~1f-kに接続情報などを再送させるようにしてもよい。
【0241】
(第4の実施形態の他の構成例(その2))
例えば、第4の実施形態の光通信装置2bXの光送受信部21aXが、光通信装置2bYの光送受信部21aYを接続先とする接続要求データを送信することにより、接続ノード装置1fYの制御部12fYが、上記したオペレーション装置4eの伝送路設計部42eが送信する接続情報などを再送させるためのトリガ信号を受信したとする。制御部12fYは、接続ノード装置1fYに基本モードで接続している全ての光通信装置に対して、伝送路情報を取得させるための伝送路情報取得指示信号を基本モードの通信により送信する。ここでは、接続ノード装置1fYには、例えば、
図17に示すように光通信装置2bYの1台のみが接続しているものとして、以下の説明を行う。
【0242】
光通信装置2bYが備える光送受信部21aYの光受信部27Yの光受光器28Yは、光伝送路53が伝送する伝送路情報取得指示信号を含む光信号を受信し、受信した光信号を電気信号の受信データ信号に変換してデジタル信号処理部23aYに出力する。デジタル信号処理部23aYは、光受光器28Yが出力する受信データ信号を取り込み、取り込んだ受信データ信号から伝送路情報取得指示信号を読み出し、読み出した伝送路情報取得指示信号を制御部71aYに出力する。制御部71aYは、デジタル信号処理部23aYが出力する伝送路情報取得指示信号を取り込むと、デジタル信号処理部23aYが取り込んだ受信データ信号から、光伝送路53に関する情報を取得する。ここで、光伝送路53に関する情報とは、制御部71aYが、デジタル信号処理部23aYが取り込んだ受信データ信号に基づいて、所定の演算により算出する光伝送路53の伝送路情報であってもよいし、光伝送路53の伝送路情報の算出に必要となる情報であってもよい。
【0243】
制御部71aYは、取得した光伝送路53に関する情報を、接続ノード装置1fYに送信するためにデジタル信号処理部23aYに出力する。なお、制御部71aYは、接続が保留になっている接続要求データを有している場合、算出した光伝送路53の伝送路情報と共に、当該接続要求データを改めて、デジタル信号処理部23aYに出力する。
【0244】
この場合、接続ノード装置1fYの接続情報生成部38aYは、光伝送路53の伝送路情報を算出する処理に替えて、光通信装置2bYが送信する光伝送路53に関する情報に基づいて光伝送路53の接続情報を取得することが可能になる。より詳細には、光伝送路53に関する情報が、光伝送路53の伝送路情報である場合、接続情報生成部38aYは、光伝送路53の伝送路情報を算出する処理を行わずに、光伝送路53の伝送路情報を取得することができる。また、光伝送路53に関する情報が、光伝送路53の伝送路情報の算出に必要となる情報である場合、当該情報に基づいて、所定の演算により光伝送路53の伝送路情報を算出することにより、光伝送路53の伝送路情報を取得することができる。
【0245】
更に、光送受信部21aYの制御部71aYが改めて送信する接続要求データに含まれている接続先アドレス情報が光通信装置2bXの光送受信部21aXのアドレス情報である場合、トリガ信号によって光送受信部21aXと、光送受信部21aYとを接続することが可能になる。これにより、オペレーション装置4eの伝送路設計部42eは、
図20のステップSd3の処理において、一定時間待機するのではなく、トリガ信号を送信することにより、能動的に、光通信装置2bYの光送受信部21aYから、光伝送路53の伝送路情報と、接続要求データとを取得して、光送受信部21aXと、光送受信部21aYとを接続することが可能になる。
【0246】
なお、光送受信部21aYの制御部71aYが算出する光伝送路53の伝送路情報、及び接続ノード装置1fYの接続情報生成部38aYが、光伝送路53の伝送路情報の算出に必要となる情報に基づいて所定の演算により算出する光伝送路53の伝送路情報は、接続ノード装置1fYから光通信装置2bYに至る方向の光伝送路53の伝送路情報である。これに対して、第4の実施形態において接続ノード装置1fYの接続情報生成部38aYが算出する光伝送路53の伝送路情報は、光通信装置2bYから接続ノード装置1fYに至る方向の光伝送路53の伝送路情報である。光伝送路53が備える光ファイバ53Tと、光ファイバ53Rの特性とは、一般的に同様であるとみなすことができる。そのため、いずれの光伝送路53の伝送路情報を用いても、同様の伝送路特性を算出することができ、また、同様の伝送モードを特定することができる。
【0247】
また、接続ノード装置1fYの制御部12fYは、新たに接続した光通信装置が備える光送受信部に対して伝送路情報取得指示信号を送信するようにしてもよい。また、伝送路情報取得指示信号、及び接続ノード装置1fYの制御部71aYが取得する光伝送路53に関する情報は、伝送フレームのオーバーヘッドの空き領域によって送信されてもよいし、、伝送フレームのコミュニケーションチャネル、または、伝送フレームのペイロード領域により送信されてもよい。また、第1から第4の実施形態及び各実施形態の他の構成例において、光伝送路51,51-1~51-mの伝送路情報を取得する場合にも、上記した光伝送路53の伝送路情報を取得する手段、すなわち、光伝送路51,51-1~51-mが備える光ファイバ51T,51T-1~51T-mの伝送路情報を算出するのではなく、光ファイバ51R,51R-1~51R-mの伝送路情報を算出する手段を適用するようにしてもよい。
【0248】
第4の実施形態において、光通信装置2bX,2bYに替えて、単一波長光源25Xを有する光送受信部21Xを備える光通信装置2Xと、単一波長光源25Yを有する光送受信部21Yを備える光通信装置2Yとを、それぞれ接続ノード装置1fX,1fYに接続するようにしてもよい。
【0249】
なお、上記の第1から第4の実施形態では、接続要求データと伝送モード情報は、伝送フレームのオーバーヘッド領域の空き領域を用いて送信されている。これに対して、接続要求データと、伝送モード情報は、伝送フレームのコミュニケーションチャネルによって送信されてもよいし、伝送フレームのペイロード領域により送信されるようにしてもよい。
【0250】
上記の第1から第4の実施形態では、BERを含む接続情報を生成するようにしているが、BERを含まない接続情報を生成するようにしてもよい。
【0251】
上記の第3,4の実施形態では、光入力情報は、コミュニケーションチャネルを用いて送信されている。これに対して、光入力情報は、フレームヘッダのGCC(General Communication Channel)により送信されるようにしてもよい。
【0252】
上記の第1,第2の実施形態では、接続要求データを送信する光送受信部21Xが、1つであるため制御部12、オペレーション装置4の伝送路設計部42は、伝送モード情報を生成する際に接続要求データに含まれている接続元アドレス情報を含めなくてもよい。第4の実施形態では、接続ノード装置1fX,1fYにそれぞれ1つの光送受信部21aX,21aYが接続するため、この場合にもオペレーション装置4eは、伝送モード情報を生成する際に接続要求データに含まれている接続元アドレス情報を含めなくてもよい。第3の実施形態において、m=1である場合にも、伝送モード情報を生成する際に接続要求データに含まれている接続元アドレス情報を含めなくてもよい。伝送モード情報に接続元アドレス情報を含めない場合、光送受信部21X,21Y,21aX,21aY,21X-1,21Y-1,21aX-1,21aY-1の制御部71X,71Y,71aX,71aY,71X-1,71Y-1,71aX-1,71aY-1は、デジタル信号処理部23X,23Y,23aX,23aY,23X-1,23Y-1,23aX-1,23aY-1が出力する伝送モード情報を取り込んだ際に、取り込んだ伝送モード情報に内部の記憶領域に記憶させている自らを備える光送受信部21X,21Y,21aX,21aY,21X-1,21Y-1,21aX-1,21aY-1に付与されているアドレス情報が含まれているか否かの判定をする必要はなく、取り込んだ伝送モード情報を自らが生成した接続要求データに対応する伝送モード情報とすることができる。
【0253】
上記の第1から第4の実施形態及び各々の他の構成例において、基本モードにおいて基本出力光パワーが予め定められていなくてもよい。この場合において、基本モードで光信号を送信する場合、単一波長光源25X,25Y,25X-1~25X-m,25Y-1~25Y-m、波長可変光源25aX,25aY,25aX-1~25aX-m,25aY-1~25aY-mは、初期値の出力光パワーで光信号が生成することになる。
【0254】
上記の第4の実施形態の伝送路設計部42eは、接続ノード装置1fX,1fYの各々から受信した接続情報と、接続要求データに含まれている接続先アドレス情報に対応する光伝送路52の伝送路情報とに基づいて、End-To-End、すなわち接続元から接続先の間の伝送路特性を算出している。これに対して、以下のような構成にしてもよい。
【0255】
接続ノード装置1fX,1fYの制御部12fX,12fYの各々が光伝送路51,53の接続情報に基づいて、伝送路特性を算出し、算出した伝送路特性を、接続情報に替えてオペレーション装置4eに送信する。オペレーション装置4eの伝送路設計部42eは、内部の記憶領域が記憶する光伝送路52の伝送路情報に基づいて、光伝送路52の伝送路特性を算出する。伝送路設計部42eは、制御部12fX,12fYが送信した光伝送路51の伝送路特性と、光伝送路53の伝送路特性と、光伝送路52の伝送路情報に基づいて算出した光伝送路52の伝送路特性とに基づいて、End-To-Endの概算の伝送路特性を算出するようにしてもよい。伝送路設計部42eは、光伝送路52の伝送路情報に基づいて、光伝送路52の伝送路特性を算出するのではなく、予め光伝送路52の伝送路情報に基づいて光伝送路52の伝送路特性を算出し、算出した光伝送路52の伝送路特性を内部の記憶領域に予め記憶させておき、光伝送路52の伝送路特性を算出する処理に替えて、内部の記憶領域から光伝送路52の伝送路特性を読み出すようにしてもよい。
【0256】
上記の第1から第4の実施形態及び各々の実施形態の他の構成例において、以下のような構成としてもよい。例えば、接続ノード装置1,1a,1b,1c,1d,1e,1fXが備える接続情報生成部38,38a,38aXが、光伝送路51の伝送路情報の算出
を複数回行う。第4の実施形態では、更に、接続ノード装置1fYが備える接続情報生成部38aYが、光伝送路53の伝送路情報の算出を複数回行う。制御部12、及び伝送路設計部42,42a,42b,42c,42d,42eは、接続情報生成部38,38a
,38aX,38aYによって、上記のように複数回算出された伝送路情報を全て取得する。制御部12、及び伝送路設計部42,42a,42b,42c,42d,42eは、取得した複数の伝送路情報の各々に基づいて、各々に対応する複数の伝送路特性を算出し、算出した複数の伝送路特性の各々に基づいて、各々に対応する複数の伝送モードを特定する。制御部12、伝送路設計部42,42a,42b,42c,42d,42eは、特定した複数の伝送モードの中において、多数決により、1つの伝送モードを選択する、すなわち複数の伝送モードの種類の中で、最も数の多い種類の伝送モードを選択し、選択した伝送モードを最終的な伝送モードとするようにしてもよい。
【0257】
上記の第1から第4の実施形態及び各々の実施形態の他の構成例において、接続ノード装置1,1a,1c,1e,1fX,1fYの場合に、接続情報処理部13,13a,13aX,13aYが備える単一波長光源36,36X,36Yに替えて、例えば、波長可変光源25aXと同様の波長可変光源であって、生成する連続光の波長が基本波長に予め定められている波長可変光源を適用するようにしてもよいし、接続情報処理部13,13a,13aX,13aYが、接続ノード装置1,1a,1b,1c,1d,1e,1fX,1fYに具備されたタイミングで、接続ノード装置1,1a,1b,1c,1e,1fX,1fYの制御部12,12a,12b,12c,12e,12fX,12fYが、波長可変光源に対して、基本波長を指定する波長指定信号を出力して、波長可変光源の波長を基本波長にするようにしてもよい。同様に、光送受信部21X,21X-1~21X-m,21Y,21Y-1~21Y-nが備える単一波長光源25X,25X-1~25X-m,25Y,25Y-1~25Y-nに替えて、波長可変光源25aXと同様の波長可変光源であって、生成する連続光の波長が基本波長に予め定められている波長可変光源を適用するようにしてもよいし、光送受信部21X,21X-1~21X-m,21Y,21Y-1~21Y-nが、光通信装置2X,2X-1~2X-m,2Y,2cY,2Y-1~2Y-nに具備されたタイミングで、光通信装置2X,2X-1~2X-m,2Y,2Y-1~20Y-nの制御部20X,20X-1~20X-m,20Y,20aY,20Y-1~20Y-nが、制御部71X,71X-1~71X-m,71Y,71Y-1~71Y-nを介して波長可変光源に対して、基本波長を指定する波長指定信号を出力して、波長可変光源の波長を基本波長にするようにしてもよい。
【0258】
上記の第1から第4の実施形態及び各々の実施形態の他の構成例において、制御部71X,71X-1~71X-m,71aX-1~71aX-m、71aX,71aYが、接続要求データを生成するようにしている。これに対して、制御部20X、20aX,20X-1~20X-m,20Yが、各々に接続する光送受信部21X,21X-1~21X-m,21aX-1~21aX-m,21aX,21aYに付与されているアドレス情報を内部の記憶領域に記憶させておき、接続要求指示信号に替えて、接続要求データを生成し、生成した接続要求データを、接続元となる光送受信部21X,21X-1~21X-m,21aX-1~21aX-m,21aX,21aYが備える制御部71X,71X-1~71X-m,71aX-1~71aX-m、71aX,71aYに対して出力するようにしてもよい。この場合、制御部71X,71X-1~71X-m,71aX-1~71aX-m、71aX,71aYは、制御部20X、20aX,20X-1~20X-m,20Yが出力する接続要求データを取り込み、取り込んだ接続要求データを出力すればよいため、接続要求データを生成する必要がなくなる。
【0259】
上記の第1から第4の実施形態及び各々の実施形態の他の構成例において、接続情報生成部38,38a,38aX,38aYを実装する構成として、以下のようにしてもよい。例えば、第1の実施形態の接続ノード装置1の場合、接続情報処理部13のIF部31、光受信部33、光送信部35、及びデジタル信号処理部32が、1つのハードウェアパッケージとして、接続ノード装置1の本体に挿入して具備される構成になっているとする。この場合、接続情報生成部38と制御部12は、接続ノード装置1の本体のCPU(Central Processing Unit)においてコンピュータプログラムが実行されることにより生成さ
れる機能部であってもよい。また、IF部31、光受信部33、光送信部35、及びデジタル信号処理部32を含むハードウェアパッケージに更にCPUが備えられており、ハードウェアパッケージのCPUにおいてコンピュータプログラムが実行されることにより接続情報生成部38の機能部が生成され、接続ノード装置1の本体のCPUにおいてコンピュータプログラムが実行されることにより制御部12の機能部が生成されるという構成であってもよい。また、接続情報生成部38,38a,38aX,38aYを上記のようにソフトウエアとして実現するのではなく、ハードウェアパッケージに接続情報生成部38としてOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)を備え、OTDRによる測定に
よって伝送路情報を取得するようにしてもよい。
【0260】
また、接続情報生成部38,38a,38aX,38aYが、接続情報処理部13,13a,13b,13aX,13aYの外部に備えられていてもよく、この場合に、接続情報生成部38,38a,38aX,38aYと、制御部12,12a,12b,12c,12d,12e,12fX,12fYとが一体として構成されるようにしてもよい。また、接続情報生成部38,38a,38aX,38aYの一部の処理がデジタル信号処理部32,32a,32aX,32aY、または、制御部12,12a,12b,12c,12d,12e,12fX,12fYのいずれか一方、または、両方によって行われるようにしてもよい。また、接続情報生成部38,38a,38aX,38aYの一部の処理がデジタル信号処理部32,32a,32aX,32aYによって行われ、残りの処理が制御部12,12a,12b,12c,12d,12e,12fX,12fYによって行われるようにして、接続情報生成部38,38a,38aX,38aYを備えない構成としてもよい。また、接続情報生成部38,38a,38aX,38aYの処理が、デジタル信号処理部32,32a,32aX,32aYによって行われるようにして、接続情報生成部38,38a,38aX,38aYを備えない構成としてもよい。
【0261】
上述した実施形態におけるデジタル信号処理部23X,23aX,23X-1~23X-m,23aX-1~23aX-m,23Y,23aY,23Y-1~23Y-n,23aY-1~23aY-n、制御部20X,20aX,20X-1~20X-m,20Y,20aY,20Y-1~20Y-n、制御部71X,71aX,71X-1~71X-m,71Y,71aY,71Y-1~71Y-n,送信制御部29X、デジタル信号処理部32,32a,32aX,32aY、接続情報生成部38,38a,38aX,38aY、制御部12,12a,12b,12c,12d,12e,12fX,12fY、オペレーション装置4,4a,4b,4c,4d,4eをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであ
ってもよい。
【0262】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0263】
複数の光伝送路を通過する光パスを設定する際に利用することができる。
【符号の説明】
【0264】
1…接続ノード装置、2X,2Y…光通信装置、3…接続回線、11…エッジ機能部、12…制御部、13…接続情報処理部、14…出力ポート切替部、21Y…光送受信部、20Y…制御部、51,52…光伝送路