IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】ナノ構造光学装置の空隙のカプセル化
(51)【国際特許分類】
   G02B 1/00 20060101AFI20241108BHJP
   G02B 1/11 20150101ALI20241108BHJP
   G02B 5/00 20060101ALI20241108BHJP
   G02B 5/18 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
G02B1/00
G02B1/11
G02B5/00 Z
G02B5/18
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023500301
(86)(22)【出願日】2021-06-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-03
(86)【国際出願番号】 US2021038460
(87)【国際公開番号】W WO2022010644
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】63/050,100
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ドシェイ, セイジ トコ ギャレット
(72)【発明者】
【氏名】大野 賢一
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー ティマーマン タイセン, ラトガー
(72)【発明者】
【氏名】テオ, ラッセル チン イー
(72)【発明者】
【氏名】クオ, チンルイ
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-517973(JP,A)
【文献】特開2013-156585(JP,A)
【文献】特開2002-333602(JP,A)
【文献】特開2007-125665(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0224574(US,A1)
【文献】特表2019-516128(JP,A)
【文献】特表2021-530862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 1/00 - 1/18
G02B 3/00 - 3/14
G02B 5/00
G02B 5/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板内または基板上に配置された複数の光学装置構造体であって、前記複数の光学装置構造体の各構造体が、
各構造体の断面の幅または直径に対応する2ミクロン未満の限界寸法、および
.7~4.0の光学装置屈折率を有する構造体材料
を含む、複数の光学装置構造体と、
前記複数の光学装置構造体の各光学装置構造体を取り囲む支持体層であって、前記支持体層が、
.0~1.5の支持体層屈折率を有する支持体材料、および
前記支持体層を通って配置された複数の開口部
を含み、前記複数の開口部の各開口部の周りに2つ以上の光学装置構造体が設けられ、前記複数の開口部が1.0の屈折率を有する、支持体層と
を備える、光学装置。
【請求項2】
前記複数の光学装置構造体が構造体高さを有し、前記支持体層が支持体層高さを有し、前記支持体層高さが前記構造体高さより大きい、請求項1に記載の光学装置。
【請求項3】
前記複数の光学装置構造体が構造体高さを有し、前記支持体層が支持体層高さを有し、前記支持体層高さが前記構造体高さに等しい、請求項1に記載の光学装置。
【請求項4】
前記光学装置構造体が、二酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO)、酸化ニオブ(Nb)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、窒化チタン(TiN)、および二酸化ジルコニウム(ZrO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、五酸化タンタル(Ta)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、バナジウム(IV)酸化物、酸化アルミニウム(Al)、スズ酸カドミウム(CdSnO)、スズ酸(酸化スズ)カドミウム(CTO)、スズ酸(酸化スズ)亜鉛(SnZnO)、シリコン、窒化ケイ素(Si)、オキシ炭化ケイ素(SiOC)、酸窒化ケイ素(SiON)、または二酸化ケイ素(SiO)のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の光学装置。
【請求項5】
支持体層を基板上および複数の光学装置構造体間に配置することであって、前記支持体層が、前記複数の光学装置構造体上に配置された第1のハードマスク層と平面である、支持体層を配置することと、
第2のハードマスク層を、前記支持体層および前記第1のハードマスク層の上に配置することと、
レジスト層を前記第1のハードマスク層の上に配置することと、
前記レジスト層内にパターンを露出することであって、前記パターンが、前記第2のハードマスク層の露出部分を露出し、前記パターンが、前記支持体層内に形成される開口部に対応する、パターンを露出することと、
前記第2のハードマスク層の前記露出部分をエッチングすることと、
前記支持体層の露出部分をエッチングして、前記支持体層を通る前記開口部を形成することと、
前記第1のハードマスク層および前記第2のハードマスク層を除去することと
を含む、方法。
【請求項6】
前記レジスト層が、有機平坦化層、反射防止コーティング層、およびフォトレジスト層を含む3層スタックである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記支持体層を前記基板上および前記複数の光学装置構造体間に前記配置することが、前記第1のハードマスク層と平面になるように前記支持体層をエッチングすることをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記開口部をエッチングして、前記開口部の幅または直径を拡大することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記開口部が、1.0の屈折率を有する空気を含み、前記複数の光学装置構造体が、1.7~4.0の光学装置屈折率を有する構造体材料を含み、前記支持体層が、1.0~1.6の支持体層屈折率を有する支持体材料を含む、請求項5に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、光学装置に関連している。より詳細には、本明細書に記載された実施形態は、カプセル化された光学装置、および制御可能な空隙のあるカプセル化を使用して光学装置を形成する方法に関連している。
【背景技術】
【0002】
ナノ構造光学装置は、光の設計波長の半分より小さい面内寸法を有する構造体の配置を含む。例えば、構造体は、サブミクロンの寸法(例えば、ナノサイズの寸法)を有することがある。拡張現実導波管などの導波管コンバイナを含んでいる光学装置、またはメタサーフェスなどの平坦な光学装置は、そのような構造体の単一の層または複数の層から成ることがある。そのような構造体を備えている光学装置は、機械的保護のためにカプセル化を必要とする。カプセル化材料は、光学的構造体の多層配置の連続する層間のスペーサとして機能することもできる。さらに、カプセル化材料の光学的特性は、光学装置の性能に影響を与える。例えば、光学装置の性能を改善するために、構造体の材料の屈折率と構造体間の材料の屈折率の間の高いコントラストが望ましい。約1.0の屈折率を有する空気は、光学装置の光学的特性を改善するために構造体間に存在するのが望ましい材料である。したがって、当技術分野において、カプセル化された光学装置、および制御可能な空隙のあるカプセル化を使用して光学装置を形成する方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
1つの実施形態では、光学装置が提供される。光学装置は、基板内または基板上に配置された複数の光学装置構造体を含む。光学装置構造体は、光学装置構造体の断面の幅または直径に対応する2ミクロン未満の限界寸法、および約1.7~約4.0の光学装置屈折率を有する構造体材料をそれぞれ含む。複数の光学装置構造体は、複数の光学装置構造体の各構造体を取り囲む支持体層も含む。支持体層は、約1.0~1.6の支持体層屈折率を有する支持体材料を含む。支持体層を通って複数の開口部が配置される。複数の開口部の各開口部は、複数の構造体のうちの2つ以上の構造体に隣接する。複数の開口部は、約1.0の屈折率を有する。
【0004】
別の実施形態では、方法が提供される。この方法は、支持体層を、基板上および複数の光学装置構造体間に配置することを含む。支持体層は、複数の光学装置構造体上に配置された第1のハードマスク層と平面である。この方法は、支持体層および第1のハードマスク層の上に第2のハードマスク層を配置することと、第2のハードマスク層の上にレジスト層を配置することとをさらに含む。この方法は、レジスト層内にパターンを露出することをさらに含む。このパターンは、第2のハードマスク層の一部を露出し、このパターンは、支持体層内に形成される開口部に対応する。この方法は、第2のハードマスク層の露出部分をエッチングすることをさらに含む。この方法は、支持体層の露出部分をエッチングして、支持体層を通る開口部を形成することをさらに含む。この方法は、第1のハードマスク層および第2のハードマスク層を除去することをさらに含む。
【0005】
別の実施形態では、方法が提供される。この方法は、犠牲材料を、基板上および複数の光学装置構造体のうちの光学装置構造体間に配置することを含む。複数の光学装置構造体は、光学装置構造体の断面の幅または直径に対応する2ミクロン未満の限界寸法を含む。複数の光学装置構造体は、約1.7~約4.0の光学装置屈折率を有する構造体材料を含む。この方法は、カプセル化層を、複数の光学装置構造体および犠牲材料の上に配置することをさらに含む。カプセル化層は、約1.0~約1.6のカプセル化屈折率を有するカプセル化材料を含む。この方法は、エッチングプロセスを使用して犠牲材料を除去することをさらに含む。エッチングプロセスは、カプセル化層より速い速度で犠牲材料をエッチングする化学エッチングを含み、カプセル化層、基板、および複数の光学装置構造体の光学装置構造体の各々が、それらの間に空間を画定する。この空間は、約1.0の屈折率を有する。
【0006】
別の実施形態では、光学装置が提供される。光学装置は、基板内または基板上に配置された複数の光学装置構造体を含む。複数の光学装置構造体は、光学装置構造体の断面の幅または直径に対応する2ミクロン未満の限界寸法を含む。複数の光学装置構造体は、約1.7~約4.0の光学装置屈折率を有する構造体材料を含む。光学装置は、約1.0~約1.6のカプセル化屈折率を含んでいるカプセル化層をさらに含む。カプセル化層は、第1の材料の第1の部分を含む。第1の部分は、複数の光学装置構造体の上面を取り囲む。第1の材料の第1の部分は、第1の部分間に定められた間隙を含む。カプセル化層は、少なくとも間隙内に配置された第2の材料の第2の部分をさらに含み、カプセル化層、基板、および複数の光学装置構造体の光学装置構造体の各々が、それらの間に空間を画定する。この空間は、約1.0の屈折率を有する。
【0007】
さらに別の実施形態では、方法が提供される。この方法は、カプセル化層の第1の部分を配置することを含む。カプセル化層の第1の部分は、複数の光学装置構造体の上面を取り囲む。複数の光学装置構造体は、基板内または基板上に配置され、複数の光学装置構造体は、光学装置構造体の断面の幅または直径に対応する2ミクロン未満の限界寸法を含む。複数の光学装置構造体は、約1.7~約4.0の光学装置屈折率を有する構造体材料を含む。カプセル化層の第1の部分は、約1.0~約1.6の第1の屈折率を有する第1の材料を含む。カプセル化層の第1の部分は、カプセル化層の第1の部分間に定められた間隙を含む。この方法は、カプセル化層の第2の部分を、カプセル化層の第1の部分間の少なくとも間隙に配置することをさらに含む。第2の部分は、約1.0~約1.6の第2の屈折率を有する第2の材料を含む。第1の部分および第2の部分、基板、ならびに複数の光学装置構造体は、それらの間に空間を画定し、この空間は約1.0の屈折率を有する。
【0008】
本開示の前述の特徴における方法が詳細に理解され得るように、実施形態を参照することによって、上で簡単に要約された本開示のより詳細な説明を得ることができ、その一部が添付の図面に示されている。しかし、添付の図面が単に例示的な実施形態を示しており、したがって実施形態の範囲の制限と見なされるべきではなく、他の同じように効果的な実施形態を認めることができるということに注意するべきである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置の概略上面図である。
図1B】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置の概略断面図である。
図2】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法のフロー図である。
図3A】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図3B】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図3C】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図3D】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図3E】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図3F】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図3G】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図3H】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図3I】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図3J】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略透視図である。
図4】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法のフロー図である。
図5A】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略断面図である。
図5B】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略断面図である。
図5C】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略断面図である。
図5D】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略断面図である。
図5E】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略断面図である。
図6】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法のフロー図である。
図7A】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略断面図である。
図7B】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略断面図である。
図7C】本明細書に記載された実施形態に従う、光学装置を形成する方法の動作中の基板の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするために、各図に共通する同一の要素を指定するために、できる限り同一の参照番号が使用された。1つの実施形態の要素および特徴が、さらなる列挙なしで他の実施形態に有利に組み込まれ得るということが企図される。
【0011】
本開示の実施形態は、一般に、光学装置に関連している。より詳細には、本明細書に記載された実施形態は、光学装置、および光学装置を形成する方法に関連している。
【0012】
1つの実施形態は、基板内または基板上に配置された複数の光学装置構造体を含む。光学装置構造体は、光学装置構造体の断面の幅または直径に対応する2ミクロン未満の限界寸法をそれぞれ含む。複数の光学装置構造体は、約1.7~約4.0の光学装置屈折率を有する構造体材料を含む。複数の光学装置構造体は、複数の光学装置構造体の各構造体を取り囲む支持体層も含む。支持体層は、約1.0~1.6の支持体層屈折率を有する支持体材料を含む。支持体層を通って複数の開口部が配置される。複数の開口部の各開口部は、複数の構造体のうちの2つ以上の構造体に隣接する。複数の開口部は、約1.0の屈折率を有する。光学装置構造体、支持体層、および開口部の間に、屈折率コントラストが作られる。
【0013】
別の実施形態では、犠牲材料が光学装置構造体間に配置され、次に、カプセル化層が光学装置構造体および犠牲材料の上に配置される。犠牲材料が除去され、カプセル化層、基板、および光学装置構造体の各々によって画定された空間を形成する。したがって、構造体材料の屈折率、カプセル化材料の屈折率、および1.0の屈折率を有する空気を含んでいる空間の屈折率の間に、コントラストが存在する。
【0014】
さらに別の実施形態では、カプセル化層の第1の部分およびカプセル化層の第2の部分が、光学装置構造体の上に配置され、カプセル化層、基板、および光学装置構造体の各々によって画定された空間を形成する。したがって、空間、光学装置構造体、カプセル化層、および基板の間には、屈折率コントラストが存在する。
【0015】
図1Aは、光学装置100の概略上面図であり、図1Bは、光学装置100の概略断面図である。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、光学装置100は、メタサーフェスなどの平坦な光学装置である。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る他の実施形態では、光学装置100は、拡張現実導波管コンバイナなどの導波管コンバイナである。本明細書に記載された実施形態は、基板104の表面103内または表面103上に配置された複数の光学装置構造体102を含んでいる光学装置100を提供する。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、複数の光学装置構造体102は、サブミクロンの寸法(例えば、ナノサイズの寸法)を有するナノ構造体である。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る別の実施形態では、複数の光学装置構造体102は、サブ波長構造体である。
【0016】
光学装置構造体102は、限界寸法106(例えば、光学装置構造体102の幅または直径のうちの1つ)を有する。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、限界寸法106は2マイクロメートル(μm)未満である。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、限界寸法106は約100ナノメートル(nm)~約1000nmである。複数の光学装置構造体は、約1.7~約4.0の光学装置屈折率を有する構造体材料を含む。
【0017】
図1Aおよび1Bは、円形の断面を有しているように光学装置構造体102を示しているが、光学装置構造体102の断面は、長方形、三角形、楕円形、規則的な多角形、不規則な多角形、および/または不規則な形状の断面を含むが、これらに限定されない、他の形状を有してよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、光学装置100の光学装置構造体102の断面は、異なる形状の断面を含む。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る他の実施形態では、光学装置100の光学装置構造体102の断面は、実質的に同じ形状を有する断面を含む。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、光学装置構造体102の限界寸法106のうちの少なくとも1つは、光学装置構造体102の他の限界寸法106と異なってよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る他の実施形態では、光学装置構造体102の限界寸法106は同じである。
【0018】
基板104は、約100μm~約8000μmの1つまたは複数の波長などの、望ましい波長または波長範囲の適切な量の光を送信するために選択されてもよい。一部の実施形態では、基板104は、基板104が光スペクトルの赤外領域から紫外領域までの約50%以上~約100%を送信するように構成されるが、これに限定されない。基板104は、基板104が光を望ましい波長または波長範囲で十分に送信することができ、本明細書に記載された光学装置100の適切な支持体として機能することができるという条件で、任意の適切な材料から形成されてよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、基板104の材料は、複数の光学装置構造体102の構造体材料の屈折率と比較して相対的に低い屈折率を有してよい。基板の選択は、アモルファス誘電体、非アモルファス誘電体、結晶性誘電体、酸化ケイ素、炭化ケイ素、ポリマー、またはこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、任意の適切な材料の基板を含んでよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、基板104は透明な材料を含む。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、基板104は、0.001より小さい吸収係数で透明である。適切な例は、酸化物、硫化物、リン化物、テルル化物、またはこれらの組み合わせを含んでよい。1つの例では、基板104は、シリコン(Si)、二酸化ケイ素(SiO)、炭化ケイ素(SiC)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、InP、GaAs、GaN、石英ガラス、石英、サファイア、または高屈折率ガラスなどの高指数の透明な材料を含む。
【0019】
本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、光学装置構造体102の構造体材料は、誘電材料などの非導電材料を含む。誘電材料は、アモルファス材料、多結晶材料、または結晶性材料を含んでよい。誘電材料の例は、Si、窒化ケイ素(Si)、酸窒化ケイ素、または二酸化ケイ素などのシリコン含有材料を含むが、これらに限定されない。シリコンは、結晶シリコン、多結晶シリコン、またはアモルファスシリコン(a-Si)であってよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る別の実施形態では、光学装置構造体102の構造体材料は、二酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、スズ酸カドミウム(CdSnO)、スズ酸(酸化スズ)カドミウム(CTO)、スズ酸亜鉛(SnZnO)、酸化タンタル(Ta)、バナジウム(IV)酸化物(VO)、または酸化ニオブ(Nb)を含有する材料を含むが、これらに限定されない。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得るさらに別の実施形態では、光学装置構造体102の材料は、ナノインプリントレジスト材料を含む。ナノインプリントレジスト材料の例は、スピンオンガラス(SOG:spin on glass)、流動性SOG、有機、無機、およびハイブリッド(有機および無機)ナノインプリント材料のうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されず、オキシ炭化ケイ素(SiOC)、TiO、二酸化ケイ素(SiO)、バナジウム(IV)酸化物(VO)、酸化アルミニウム(Al)、インジウムスズ酸化物(ITO)、ZnO、酸化タンタル(Ta)、窒化ケイ素(Si)、窒化チタン(TiN)、二酸化ジルコニウム(ZrO)を含有する材料、これらの組み合わせ、または他の適切な材料のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0020】
本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、光学装置構造体102は、イオンビームエッチング、反応性イオンエッチング、電子ビーム(e-beam)エッチング、ウエットエッチング、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)、またはこれらの組み合わせのうちの1つによって形成されてよい。
【0021】
複数の光学装置構造体102は、支持体層110に囲まれている。支持体層110は、複数の光学装置構造体102の機械的支持を提供する。複数の光学装置構造体102の機械的支持は、光学装置構造体102の追加の層の積み重ねを可能にしてよい。支持体層110は、約1.0~約1.5の屈折率を有する支持体材料を含む。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、支持体材料は、SiO材料、低誘電率材料、SiOC材料、SiCONH材料、ホウ素・リン・ケイ酸塩ガラス(BPSG)材料、リン・ケイ酸塩ガラス(PSG)材料、またはSi材料を含むが、これらに限定されない。支持体層110は、隣接する光学装置構造体102間の間隙114内に配置される。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、2つ以上の間隙114が互いに異なる。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る他の実施形態では、間隙114は、複数の光学装置構造体102間で等しいか、または実質的に等しい。支持体層110は、支持体層110を通って配置された複数の開口部112を含む。複数の開口部112の各開口部は、開口部112の幅または直径に対応する限界寸法108を有する。限界寸法108は、約0.1nm~約4000nmであってよい。記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、開口部112の限界寸法108のうちの少なくとも1つは、他の開口部112の限界寸法と異なってよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る他の実施形態では、開口部112の限界寸法108は同じである。光学装置構造体102を取り囲む支持体層110は、厚さ126を有する。厚さ126は、約0.1nm~約1000nmであってよい。
【0022】
支持体層110は、支持体層高さ118を有する。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、複数の光学装置構造体102は、支持体層高さ118と平面である構造体高さ116を有する。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る別の実施形態では、構造体高さ116は支持体層高さ118に等しくない。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、支持体層110は、複数の光学装置構造体102の上面124の上に配置されてよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る別の実施形態では、図1Bに示されているように、支持体層110は、複数の光学装置構造体102の上面124と接触していない。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得るさらに別の実施形態では、支持体層110は、複数の光学装置構造体102の上面124の上に配置され、複数の開口部112の上に配置されてよい。
【0023】
複数の光学装置構造体102および基板104を含んでいる周囲の構造体の構造体材料の屈折率、支持体層110の支持体材料の屈折率、ならびに複数の開口部112の空気の屈折率の間には、大きいコントラストが存在するのが望ましい。したがって、構造体材料と複数の開口部112の間に屈折率のコントラストが存在するように、複数の開口部112を形成し、複数の開口部112が約1.0の屈折率を有する空気を含んでいるのが望ましい。本明細書に記載された光学装置100を形成する材料の屈折率のコントラストを増やすことによって、厚さが減らされた材料の使用を可能にし、光学装置100の厚さを減らす。
【0024】
図2は、図3A~3Jに示されているような光学装置100を形成するための方法200のフロー図である。図3A~3Jは、方法200の間の基板104の部分301の概略透視図である。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、部分301は、光学装置100の基板104の一部または全面に対応してよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る別の実施形態では、部分301は、光学装置100の単位セルに対応してよい。
【0025】
動作201で、図3A~3Cに示されているように、支持体層110が、基板の表面103の上、および複数の光学装置構造体102の間に配置される。基板104の表面103の上に、複数の光学装置構造体102が配置される。動作201の前に、複数の光学装置構造体102の各々の上に第1のハードマスク層302が配置される。支持体層110は、化学気相堆積(CVD:chemical vapor deposition)、物理的気相堆積(PVD:physical vapor deposition)、原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)、マルチビームエピタキシー(MBE:multi-beam-epitaxy)、イオンビーム支援堆積(IBAD:ion-beam-assisted-deposition)、エピタキシー、スピンオンガラス(SoG)またはスピンオンコート(SoC:spin-on-coat)プロセス、あるいは任意の他の適切なプロセスのうちの1つまたは複数によって成膜されてよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、動作201で、図3Bに示されているように、支持体層110が、光学装置構造体102に対して共形になる。図3Cに示されているように、支持体層110は、支持体層110が第1のハードマスク層302に対して平面になるように、平坦化されてよい。支持体層110は、エッチングまたは化学機械研磨(CMP:chemical-mechanical polishing)プロセスによって平坦化されてよい。
【0026】
動作202で、図3Dに示されているように、第2のハードマスク層304が、支持体層110および第1のハードマスク層302の上に配置される。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、第1のハードマスク層302および第2のハードマスク層304は、窒化ケイ素(SiN)材料、SiO材料、低誘電率材料、SiOC材料、SiCONH材料、TaO材料、誘電体材料、TiNなどの金属合金材料、これらの組み合わせ、または他の適切な材料を含むが、これらに限定されないハードマスク材料を含む。
【0027】
動作203で、図3Eに示されているように、レジスト層306が第2のハードマスク層304の上に配置される。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、レジスト層306は、有機平坦化層、反射防止コーティング層、およびフォトレジスト層を含む3層スタックである。有機平坦化層は、第2のハードマスク層304の上に配置され、反射防止コーティング層は、有機平坦化層の上に配置され、フォトレジスト層は、反射防止コーティング層の上に配置される。
【0028】
動作204で、図3Fに示されているように、パターン308がレジスト層306内に露出される。パターン308は、第2のハードマスク層304の露出部分305を露出する。露出部分305は、レジスト層306内に形成されたパターン308を介してアクセスされてよい。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、パターン308は、リソグラフィプロセスを利用して露出される。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る別の実施形態では、レジスト層306は、NILプロセスにおいてインプリントされる。パターン308は、光学装置構造体102のうちの2つ以上に隣接する支持体層110内に形成される複数の開口部112のパターンに対応する。
【0029】
動作205で、第2のハードマスク層304の露出部分305がエッチングされる。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、レジスト層306は、動作205の間に、露出部分305がエッチングされるときに除去されてよい。図3Gに示されているように、第2のハードマスク層304の露出部分305が除去されるときに、支持体層110の露出部分310が形成される。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、第2のハードマスク層304の露出部分305は、アッシングプロセス、等方性ウエットベンチクリーンストリッププロセス、反応性イオンエッチング(RIE:reactive-ion-ech)プロセス、または異方性ストリッププロセスによって除去される。支持体層110の露出部分310は、支持体層110の光学装置パターンの複数の開口部112に対応する。
【0030】
動作206で、図3Hに示されているように、支持体層110の露出部分310がエッチングされる。支持体層110は、複数の開口部312のうちの開口部312を形成するために、ウエットエッチングプロセスを受ける。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、レジスト層306は、動作205の間に、露出部分310がエッチングされるときに除去されてよい。動作207で、図3Iに示されているように、第2のハードマスク層304および第1のハードマスク層302が除去される。
【0031】
本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、図3Jに示されているように、複数の開口部112のうちの開口部312が拡大されてよい。開口部312の拡大は、限界寸法108を増やす。開口部312は、ウエットエッチングプロセスまたはSRPプロセスのうちの少なくとも1つによって拡大される。開口部312は、開口部312と複数の光学装置構造体102の構造体材料の間の屈折率コントラストを改善するために拡大される。内部に空気が配置された開口部312は、約1.0の屈折率を有し、構造体材料は、約1.7~約4.0の屈折率を有する。したがって、構造体材料の屈折率、支持体層110の支持体材料、および開口部の間にコントラストが存在する。1つの実施形態では、支持体材料の屈折率に対する構造体材料の屈折率のコントラストは、約1.2~約3.8である。
【0032】
図4は、光学装置500を形成する方法400のフロー図である。図5A~5Eは、方法400の間の基板104の部分501の概略断面図である。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、部分501は、複数の光学装置構造体102が形成される光学装置500の基板104の一部または全面に対応してよい。
【0033】
動作401で、図5Aに示されているように、犠牲材料502が、基板104の表面103の上、および複数の光学装置構造体102のうちの光学装置構造体102の間に配置される。犠牲材料502は、動作401の間に、間隙114内に配置される。間隙114は、光学装置構造体102の各々の間に配置される。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、2つ以上の間隙114が互いに異なる。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る他の実施形態では、2つ以上の間隙114は、複数の光学装置構造体102間で等しいか、または実質的に等しい。
【0034】
本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、犠牲材料502は、CVD、ホットワイヤCVD(HWCVD:hot-wire CVD)、PECVD、誘導結合CDC(ICPCVD:inductively coupled CVD)、FCVD、ALD、MBE、PVD、SoG、SoC、またはイオンビーム支援堆積(IBAD)によって成膜され得る。複数の光学装置構造体102は、約1.7~約4.0の光学装置屈折率を有する構造体材料を含む。複数の光学装置構造体102は、光学装置構造体102の断面の幅または直径に対応する限界寸法106を有する。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、限界寸法106は、2μm未満であり、光学装置構造体102の断面に応じて、光学装置構造体102の幅または直径に対応する。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、限界寸法106は約100ナノメートル(nm)~約1000nmである。
【0035】
動作402で、図5Bに示されているように、複数の光学装置構造体102および犠牲材料502の上にカプセル化層504が配置される。カプセル化層504は、約1.0~約1.6のカプセル化屈折率を有するカプセル化材料を含む。カプセル化層504は、組み立てを支援するため、および光学装置構造体102を環境暴露から保護するための、機械的に堅牢な層である。さらに、カプセル化層504は、光学装置500の光学的性能を改善するか、または光学装置500の他の特徴を改善し得る。図5Cに示されているように、本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、複数の開口部506は、カプセル化層504を通って間隙114まで形成される。複数の開口部506は、犠牲材料502の除去のための開口部を提供する。
【0036】
動作403で、図5Dに示されているように、犠牲材料502が、カプセル化層504が除去される速度より速い速度で間隙114から選択的に除去される。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、犠牲材料は、ウエットエッチングされるか、等方的にウエットストリップされるか、RIEを適用されるか、または異方的にストリップされる。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る別の実施形態では、犠牲材料は、熱アニーリングによって除去される。
【0037】
図5Dおよび5Eに示されているように、カプセル化層504、基板104、および複数の光学装置構造体102のうちの光学装置構造体102の各々が、空間508を画定する。内部に配置された空気を含んでいる空間508は、約1.0の屈折率を有する。したがって、構造体材料の屈折率、カプセル化材料の屈折率、および1.0の屈折率を有する空気の屈折率の間に、コントラストが存在する。図5Eに示されているように、複数の開口部506を利用して犠牲材料502をエッチング液に露出する実施形態では、複数の開口部506は、犠牲材料502が除去された後に、材料で満たされる。
【0038】
本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、カプセル化層504によって光学装置構造体102がカプセル化された後に、光学装置構造体102の第2の層が、カプセル化層504の上に形成されてよい。例えば、追加の光学装置構造体の製造後に、方法400が繰り返されて多層光学装置500を形成し得るように、追加の光学装置構造体がカプセル化層504の上に形成されてよい。
【0039】
図6は、光学装置700を形成するための方法600のフロー図である。図7A~7Cは、方法600の間の基板104の部分701の概略断面図である。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、部分701は、複数の光学装置構造体102が形成される光学装置700の基板104の一部または全面に対応してよい。
【0040】
動作601で、図7Aに示されているように、カプセル化層704の第1の部分702が、複数の光学装置構造体102の上面710の上に配置される。カプセル化層704の第1の部分702が、複数の光学装置構造体102の上面710を取り囲んでいる。カプセル化層704の第1の部分702は、約1.0~約1.6の第1の屈折率を有するカプセル化材料を含む。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、第1の部分702は、高密度プラズマを使用して成膜される。カプセル化層704の第1の部分702は、複数の光学装置構造体102の上面710に対して共形である。
【0041】
第1の部分702は、SiN材料、低誘電率材料、SiOC材料、SiCONH材料、SiO材料、PSG材料、BPSG材料、TaO材料、TiN材料、これらの組み合わせ、または他の適切な材料を含んでよいが、これらに限定されない。第1の部分702は、CVD、FCVD、ALD、MBE、PVD、SoG、SoC、エピタキシー、またはIBADによって配置されてよい。複数の光学装置構造体102は、基板104の表面103上に配置される。複数の光学装置構造体102は、約1.7~約4.0の屈折率を有する構造体材料を含む。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、限界寸法106は、2μm未満であり、光学装置構造体102の断面に応じて、光学装置構造体102の幅または直径に対応する。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、限界寸法106は約100nm~約1000nmである。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、間隙114が、光学装置構造体102の各々の間に配置される。間隙712が、カプセル化層704の隣接する第1の部分702の間にも配置される。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る一部の実施形態では、2つ以上の間隙114、712が互いに異なる。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る他の実施形態では、2つ以上の間隙114、712は、複数の光学装置構造体102間で等しいか、または実質的に等しい。
【0042】
動作602で、図7Bに示されているように、カプセル化層704の第2の部分706が、カプセル化層704の第1の部分702の少なくとも間隙114内に配置される。カプセル化層704の第2の部分706は、約1.0~約1.6の第2の屈折率を有するカプセル化材料を含む。本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、第2の部分706は、原子層堆積プロセスを使用して成膜される。第1の部分702および第2の部分706を含んでいるカプセル化層704、基板104、ならびに複数の光学装置構造体102のうちの光学装置構造体102の各々が、空間708を画定する。この空間は、約1.0の屈折率を有する。したがって、構造体材料の屈折率、カプセル化材料の第1および第2の屈折率、ならびに空間708の屈折率の間に、コントラストが存在する。
【0043】
図7Cに示されているように、本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、カプセル化層704の第1の部分702および第2の部分706が、化学機械研磨プロセスまたはRIEプロセスによって、互いに対して平面にされる。化学機械研磨プロセスまたはRIEプロセスは、カプセル化層704を薄くしてもよい。
【0044】
本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせられ得る1つの実施形態では、カプセル化層704によって光学装置構造体102がカプセル化された後に、光学装置構造体102の第2の層が、カプセル化層704の上に形成されてよい。例えば、追加の光学装置構造体の製造後に、方法600が繰り返されて多層光学装置700を形成し得るように、追加の光学装置構造体がカプセル化層704の上に形成されてよい。
【0045】
要約すると、本明細書では、カプセル化された光学装置、および制御可能な空隙のあるカプセル化を使用して光学装置を形成する方法が説明される。1つの実施形態では、複数の開口部が、複数の光学装置構造体を取り囲む支持体層内に形成され、光学装置構造体、支持体層、および開口部の間に高屈折率コントラストを作る。別の実施形態では、犠牲材料が光学装置構造体間に配置され、次に、カプセル化層が光学装置構造体上に配置される。犠牲材料が除去され、カプセル化層、基板、および光学装置構造体の各々によって画定された空間を形成する。したがって、空間、光学装置構造体、カプセル化層、および基板の間に、高屈折率コントラストが作られる。さらに別の実施形態では、カプセル化層が、光学装置構造体の上に配置され、カプセル化層、基板、および光学装置構造体の各々によって画定された空間を形成する。したがって、空間、光学装置構造体、カプセル化層、および基板の間に、高屈折率コントラストが作られる。
【0046】
前述の内容は本開示の実施例を対象にしているが、本開示の他のさらなる実施例が、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案されてよく、本開示の範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図3J
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7A
図7B
図7C