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特許7584691報奨管理装置、報奨管理システム、報奨管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】報奨管理装置、報奨管理システム、報奨管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241108BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2024034352
(22)【出願日】2024-03-06
【審査請求日】2024-04-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】303046277
【氏名又は名称】旭化成エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 奎斗
(72)【発明者】
【氏名】古屋 貴明
(72)【発明者】
【氏名】桑田 圭一郎
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-187050(JP,A)
【文献】特開2015-014823(JP,A)
【文献】特開2023-179664(JP,A)
【文献】特許第7386364(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部と、
前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部と、
前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部と
を備え、
前記取得部は、前記ユーザ端末から前記ユーザの活動に関する活動情報を取得し、
前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記活動情報に基づいて前記ユーザが行った改善活動を特定し、かつ前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する、報奨管理装置。
【請求項2】
前記取得部は、さらに前記ユーザ端末からのユーザ活動に関する活動情報を取得し、
前記付与部は、前記予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに、前記活動情報に基づく報奨を付与する、請求項1に記載の報奨管理装置。
【請求項3】
前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する特定部をさらに備え、
前記特定部がユーザによる前記改善活動を特定した場合、前記付与部は、前記予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに、前記改善活動に基づく報奨を付与する、請求項1に記載の報奨管理装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのセンサからの計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記計測情報とに基づいて、前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する特定部をさらに備え、
前記出力部は、特定された改善活動を示す前記信号を前記ユーザ端末に向けて出力する、請求項1に記載の報奨管理装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記計測情報が前記改善条件を満たす指標が、特定条件を満たせば、第1活動を前記改善活動として特定し、前記計測情報が前記改善条件を満たす指標が、前記特定条件を満たさない場合は、前記第1活動とは異なる第2活動を前記改善活動として特定する、請求項4に記載の報奨管理装置。
【請求項6】
対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部と、
前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部と、
前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部と、
前記少なくとも1つのセンサからの計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記計測情報とに基づいて、前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する特定部とを備え、
前記特定部は、前記計測情報が前記改善条件を満たす指標が、特定条件を満たせば、第1活動を前記改善活動として特定し、前記計測情報が前記改善条件を満たす指標が、前記特定条件を満たさない場合は、前記第1活動とは異なる第2活動を前記改善活動として特定し、
前記出力部は、特定された改善活動を示す前記信号を前記ユーザ端末に向けて出力し、
前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する、報奨管理装置。
【請求項7】
前記指標は、期間、頻度、異常度、または期間、頻度、及び異常度の少なくとも2つが複合された指標である、請求項に記載の報奨管理装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つのセンサは、空気質センサまたは環境センサであり、
前記第1活動は、前記対象空間内の換気を行う活動を含む、請求項に記載の報奨管理装置。
【請求項9】
前記空気質センサは、ガスセンサであり、
前記環境センサは、花粉センサ、塵埃センサ、温度センサ及び温度センサのうちの少なくとも1つであり、
前記第1活動及び前記第2活動は、前記対象空間内の換気を行う活動を含む、請求項に記載の報奨管理装置。
【請求項10】
前記第2活動は、前記対象空間に設置され、前記対象空間の環境を変化させる機器の設置または設定変更、位置変更を行う活動を含む、請求項に記載の報奨管理装置。
【請求項11】
前記活動情報は、前記少なくとも1つのセンサが計測する物理量の種類に応じた改善活動を示し、
前記少なくとも1つのセンサは、第1物理量を計測する第1センサと、前記第1物理量と異なる第2物理量を計測する第2センサとを含み、
前記特定部は、前記第1センサからの第1計測情報及び前記第2センサからの第2計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記第1計測情報と第2計測情報とに基づいて、前記改善活動を特定する、請求項4に記載の報奨管理装置。
【請求項12】
対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部と、
前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部と、
前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部と、
前記少なくとも1つのセンサからの計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記計測情報とに基づいて、前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する特定部とを備え、
前記出力部は、特定された改善活動を示す前記信号を前記ユーザ端末に向けて出力し、
前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与し、
前記活動情報は、前記少なくとも1つのセンサが計測する物理量の種類に応じた改善活動を示し、
前記少なくとも1つのセンサは、第1物理量を計測する第1センサと、前記第1物理量と異なる第2物理量を計測する第2センサとを含み、
前記特定部は、前記第1センサからの第1計測情報及び前記第2センサからの第2計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記第1計測情報と第2計測情報とに基づいて、前記改善活動を特定する、報奨管理装置。
【請求項13】
前記第1センサ及び前記第2センサは、空気質センサもしくは環境センサであり、
前記特定部は、前記第1計測情報及び前記第2計測情報の少なくとも一方が前記改善条件を満たす指標が、特定条件を満たせば、第1活動を前記改善活動として特定し、前記第1計測情報及び前記第2計測情報の少なくとも一方が前記改善条件を満たす指標が、前記特定条件を満たさない場合は、前記第1活動とは異なる第2活動を前記改善活動として特定し、
前記第1活動は、前記対象空間内の換気を行う活動、前記対象空間内への改善設備の設置、または前記対象空間内に設置された改善設備の設定変更を行う活動を含み、
前記第2活動は、前記対象空間内への改善設備の設置、または前記対象空間内に設置された改善設備の設定変更を行う活動を含む、請求項11に記載の報奨管理装置。
【請求項14】
前記改善設備は、空気清浄機である、請求項13に記載の報奨管理装置。
【請求項15】
前記付与部は、前記信号に示される改善活動の内容ごとの報奨の度数を示す度数情報に基づいて、前記信号に示された前記改善活動に応じた度数の報奨を前記ユーザに付与する、請求項4に記載の報奨管理装置。
【請求項16】
前記取得部は、前記ユーザ端末から前記ユーザの活動に関する活動情報を取得し、
前記付与部は、特定された前記改善活動に応じた度数を前記ユーザに報奨として付与する、請求項1に記載の報奨管理装置。
【請求項17】
対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部と、
前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部と、
前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部と
を備え、
前記取得部は、前記ユーザ端末から前記ユーザの活動に関する活動情報を取得し、
前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記活動情報に基づいて前記ユーザが行った改善活動を特定し、特定された前記改善活動に応じた度数を、前記ユーザ端末のユーザに報奨として付与する、報奨管理装置。
【請求項18】
前記ユーザ端末は、前記対象空間に設置され、前記対象空間の環境を変化させる機器と通信する、請求項1に記載の報奨管理装置。
【請求項19】
請求項1から18の何れか1つに記載の報奨管理装置と、
前記少なくとも1つのセンサと
を備える報奨管理システム。
【請求項20】
取得部が、対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する段階と、
出力部が、前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する段階と、
付与部が、前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する段階と
を備え、
前記取得する段階は、前記ユーザ端末から前記ユーザの活動に関する活動情報を取得する段階を含み、
前記付与する段階は、前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部が、前記活動情報に基づいて前記ユーザが行った改善活動を特定し、かつ前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する段階を含む、報奨管理方法。
【請求項21】
取得部が、対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する段階と、
出力部が、前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する段階と、
付与部が、前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する段階と、
特定部が、前記少なくとも1つのセンサからの計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記計測情報とに基づいて、前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する段階と
を備え、
前記特定する段階は、前記計測情報が前記改善条件を満たす指標が、特定条件を満たせば、第1活動を前記改善活動として特定し、前記計測情報が前記改善条件を満たす指標が、前記特定条件を満たさない場合は、前記第1活動とは異なる第2活動を前記改善活動として特定する段階を含み、
前記出力する段階は、特定された改善活動を示す前記信号を前記ユーザ端末に向けて出力する段階を含み、
前記付与する段階は、前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する段階を含む、報奨管理方法。
【請求項22】
取得部が、対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する段階と、
出力部が、前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する段階と、
付与部が、前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する段階と、
特定部が、前記少なくとも1つのセンサからの計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記計測情報とに基づいて、前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する段階と
を備え、
前記出力する段階は、特定された改善活動を示す前記信号を前記ユーザ端末に向けて出力し、
前記付与する段階は、前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する段階を含み、
前記活動情報は、前記少なくとも1つのセンサが計測する物理量の種類に応じた改善活動を示し、
前記少なくとも1つのセンサは、第1物理量を計測する第1センサと、前記第1物理量と異なる第2物理量を計測する第2センサとを含み、
前記特定部は、前記第1センサからの第1計測情報及び前記第2センサからの第2計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記第1計測情報と第2計測情報とに基づいて、前記改善活動を特定する、報奨管理方法。
【請求項23】
取得部が、対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する段階と、
出力部が、前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する段階と、
付与部が、前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する段階と
を備え、
前記取得する段階は、前記ユーザ端末から前記ユーザの活動に関する活動情報を取得する段階を含み、
前記付与する段階は、前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部が、前記活動情報に基づいて前記ユーザが行った改善活動を特定し、特定された前記改善活動に応じた度数を、前記ユーザ端末のユーザに報奨として付与する段階を含む、報奨管理方法。
【請求項24】
コンピュータに実行されると、
対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部と、
前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部と、
前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部と
して前記コンピュータを機能させ、
前記取得部は、前記ユーザ端末から前記ユーザの活動に関する活動情報を取得し、
前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記活動情報に基づいて前記ユーザが行った改善活動を特定し、かつ前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する、プログラム。
【請求項25】
コンピュータに実行されると、
対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部と、
前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部と、
前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部と、
前記少なくとも1つのセンサからの計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記計測情報とに基づいて、前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する特定部と
して前記コンピュータを機能させ、
前記出力部は、特定された改善活動を示す前記信号を前記ユーザ端末に向けて出力し、
前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する、プログラム。
【請求項26】
コンピュータに実行されると、
対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部と、
前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部と、
前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部と、
前記少なくとも1つのセンサからの計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記計測情報とに基づいて、前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する特定部と
して前記コンピュータを機能させ、
前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与し、
前記活動情報は、前記少なくとも1つのセンサが計測する物理量の種類に応じた改善活動を示し、
前記少なくとも1つのセンサは、第1物理量を計測する第1センサと、前記第1物理量と異なる第2物理量を計測する第2センサとを含み、
前記特定部は、前記第1センサからの第1計測情報及び前記第2センサからの第2計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記第1計測情報と第2計測情報とに基づいて、前記改善活動を特定する、プログラム。
【請求項27】
コンピュータに実行されると、
対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部と、
前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部と、
前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部と
して前記コンピュータを機能させ、
前記取得部は、前記ユーザ端末から前記ユーザの活動に関する活動情報を取得し、
前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記活動情報に基づいて前記ユーザが行った改善活動を特定し、特定された前記改善活動に応じた度数を、前記ユーザ端末のユーザに報奨として付与する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、報奨管理装置、報奨管理システム、報奨管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「前記ユーザの挙動が、前記エリア毎に規定された前記行動に該当すると判定した場合、前記エリア情報記憶部から前記行動に対するポイントを読みだして、前記ユーザに付与する」と記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2023-111460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ユーザが存在する環境の改善が促進される仕組みが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様に係る報奨管理装置は、対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部を備えてよい。前記報奨管理装置は、前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部を備えてよい。前記報奨管理装置は、前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部を備えてよい。
【0005】
前記報奨管理装置において、前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与してよい。
【0006】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記取得部は、さらに前記ユーザ端末からのユーザ活動に関する活動情報を取得してよい。前記付与部は、前記予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに、前記活動情報に基づく報奨を付与してよい。
【0007】
いずれかの前記報奨管理装置は、前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する特定部をさらに備えてよい。前記特定部がユーザによる前記改善活動を特定した場合、前記付与部は、前記予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに、前記改善活動に基づく報奨を付与してよい。
【0008】
いずれかの前記報奨管理装置は、前記少なくとも1つのセンサからの計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記計測情報とに基づいて、前記対象空間の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する特定部をさらに備えてよい。前記出力部は、特定された改善活動を示す前記信号を前記ユーザ端末に向けて出力してよい。
【0009】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記特定部は、前記計測情報が前記改善条件を満たす指標が、特定条件を満たせば、第1活動を前記改善活動として特定し、前記計測情報が前記改善条件を満たす指標が、前記特定条件を満たさない場合は、前記第1活動とは異なる第2活動を前記改善活動として特定してよい。
【0010】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記指標は、期間、頻度、異常度、または期間、頻度、及び異常度の少なくとも2つが複合された指標でよい。
【0011】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記少なくとも1つのセンサは、空気質センサまたは環境センサでよい。前記第1活動は、前記対象空間内の換気を行う活動を含んでよい。
【0012】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記空気質センサは、ガスセンサでよい。前記環境センサは、花粉センサ、塵埃センサ、温度センサ及び温度センサでよい。前記第1活動及び前記第2活動は、前記対象空間内の換気を行う活動を含んでよい。
【0013】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記第2活動は、前記対象空間に設置され、前記対象空間の環境を変化させる機器の設置または設定変更、位置変更を行う活動を含んでよい。
【0014】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記活動情報は、前記少なくとも1つのセンサが計測する物理量の種類に応じた改善活動を示してよい。前記少なくとも1つのセンサは、第1物理量を計測する第1センサと、前記第1物理量と異なる第2物理量を計測する第2センサとを含んでよい。前記特定部は、前記第1センサからの第1計測情報及び前記第2センサからの第2計測情報に対応する改善活動を示す活動情報と、前記第1計測情報と第2計測情報とに基づいて、前記改善活動を特定してよい。
【0015】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記第1センサ及び前記第2センサは、空気質センサもしくは環境センサでよい。前記特定部は、前記第1計測情報及び前記第2計測情報の少なくとも一方が前記改善条件を満たす指標が、特定条件を満たせば、第1活動を前記改善活動として特定し、前記第1計測情報及び前記第2計測情報の少なくとも一方が前記改善条件を満たす指標が、前記特定条件を満たさない場合は、前記第1活動とは異なる第2活動を前記改善活動として特定してよい。前記第1活動は、前記対象空間内の換気を行う活動、前記対象空間内への改善設備の設置、または前記対象空間内に設置された改善設備の設定変更を行う活動を含んでよい。前記第2活動は、前記対象空間内への改善設備の設置、または前記対象空間内に設置された改善設備の設定変更を行う活動を含んでよい。
【0016】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記改善設備は、空気清浄機でよい。
【0017】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記付与部は、前記信号に示される改善活動の内容ごとの報奨の度数を示す度数情報に基づいて、前記信号に示された前記改善活動に応じた度数の報奨を前記ユーザに付与してよい。
【0018】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記取得部は、前記ユーザ端末から前記ユーザの活動に関する活動情報を取得してよい。前記付与部は、前記活動情報に基づいて前記ユーザが行った改善活動を特定し、特定された前記改善活動に応じた度数を前記ユーザに付与してよい。
【0019】
いずれかの前記報奨管理装置において、前記ユーザ端末は、前記対象空間に設置され、前記対象空間の環境を変化させる機器と通信してよい。
【0020】
本発明の一態様に係る報奨管理システムは、いずれかの前記報奨管理装置と、前記少なくとも1つのセンサとを備えてよい。
【0021】
本発明の一態様に係る報奨管理方法は、取得部が、対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する段階を備えてよい。前記報奨管理方法は、出力部が、前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する段階を備えてよい。前記報奨管理方法は、付与部が、前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する段階を備えてよい。前記付与する段階は、前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する段階を含んでよい。
【0022】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに実行されると、対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部として前記コンピュータを機能させてよい。前記プログラムは、前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部として前記コンピュータを機能させてよい。前記プログラムは、前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部として前記コンピュータを機能させてよい。前記予め定められた条件として、前記取得部により取得される前記少なくとも1つのセンサからの計測情報が前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、前記付与部は、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与してよい。
【0023】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態に係る報奨管理システムの全体構成の機能ブロックの一例を示す図である。
図2】本実施形態に係る報奨管理装置の機能ブロックの一例を示す図である。
図3】ユーザの改善活動に伴う報奨の付与の手順の一例を示すフローチャートである。
図4】ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0026】
図1は、本実施形態に係る報奨管理システム10の全体構成の機能ブロックの一例を示す図である。
【0027】
報奨管理システム10は、報奨管理装置100、ガスセンサ20、環境センサ22、及びユーザ端末40を備える。報奨管理システム10は、ユーザ端末40、改善設備として空気清浄機24、及び空調機器26をさらに備えてよい。
【0028】
ガスセンサ20、環境センサ22、空気清浄機24、及び空調機器26は、建物内の部屋などの壁などで区切られた空間である空間50に設置されている。空間50は、室内空間でよい。ユーザ端末40は、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、ノートパソコン、VR/ARゴーグル、ヘッドマウントディスプレイなどの空間50に出入りするユーザが所有する移動端末でよい。また、ユーザ端末40はスマートサーモスタット、スマートリモコン、スマートスピーカなどの空間50に設置される端末でもよい。環境センサ22は、花粉センサ、塵埃センサ、温度センサ、及び湿度センサのうちの少なくとも1つであってよい。
【0029】
ガスセンサ20は、空間50内の特定のガスの濃度を計測する。計測対象のガスは、二酸化炭素、VOCガス(揮発性有機化合物ガス)または酸素でよい。計測対象のガスは、メタン、プロパン、エタノールなどの可燃性ガスでよい。計測対象のガスは、フロン、代替フロン、R32、R1234yfなどの冷媒ガスでよい。計測対象のガスは、一酸化炭素、硫化水素、ホルムアルデヒドなどの毒性ガスでよい。計測対象のガスは、一酸化二窒素などの温室効果ガスでよい。
【0030】
本実施形態では、ガスセンサ20は、空間50内の二酸化炭素の濃度を計測する。環境センサ22が、花粉センサである場合、空間50内に存在する花粉の量を示す花粉量を計測する。ガスセンサ20、及び環境センサ22は、空間50内の特定の物理量を計測するセンサの一例であり、報奨管理システム10は、ガスセンサ20、及び環境センサ22以外の他の物理量を計測するセンサを備えてもよい。センサはユーザ端末に搭載されるカメラであってもよい。
【0031】
空気清浄機24は、空間50内に存在する塵埃、花粉などを捕集する。空調機器26は、空間50内の温度、湿度、及び気流を調整する。空気清浄機24及び空調機器26は、空間50の環境を変化させる改善設備の一例である。空間50の環境を変化させる機器は、自身が作動することで、空間50内のガスセンサ20の計測対象のガスの量を調整可能な機器でよい。
【0032】
報奨管理装置100は、インターネットなどのネットワーク30を介して、ガスセンサ20、環境センサ22、及びユーザ端末40と通信する。ユーザ端末40は、WiFi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)などのネットワーク32を介して空気清浄機24、及び空調機器26と通信する。ガスセンサ20、環境センサ22、空気清浄機24、及び空調機器26は、ネットワーク30、ネットワーク32のどちらを介して通信してもよい。
【0033】
報奨管理装置100は、コンピュータで構成されてよい。コンピュータは、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ワークステーション、サーバコンピュータ、または汎用コンピュータ等のコンピュータであってよく、複数のコンピュータが接続されたコンピュータシステムであってもよい。このようなコンピュータシステムもまた広義のコンピュータである。コンピュータは、報奨管理装置100の推定処理用に設計された専用コンピュータであってもよく、専用回路によって実現された専用ハードウェアであってもよい。コンピュータは、仮想コンピュータ環境によって実装されてもよい。コンピュータを用いる場合、報奨管理装置100は、コンピュータによりプログラムを実行することによって実現される。
【0034】
報奨管理装置100は、空間50の環境を改善させる活動を行ったユーザに対して報奨を付与し、各ユーザの報奨を管理する。報奨は、商品またはサービスの対価として提供者への支払に使用可能な金銭的価値でよく、商品券または割引券として利用可能なクーポン、電子マネー、現金の代わりに利用可能なポイント、良好な環境を維持するために必要な部品などでよい。良好な環境を維持するために必要な部品は、空気清浄機24のフィルタや洗浄剤であってもよい。
【0035】
図2は、報奨管理装置100の機能ブロックの一例を示す図である。報奨管理装置100は、制御部110、記憶部120、及び通信部130を備える。制御部110は、CPUまたはMPUなどのマイクロプロセッサ、MCUなどのマイクロコントローラなどにより構成されてよい。記憶部120は、コンピュータ可読可能な記録媒体でよく、SRAM、DRAM、EPROM、EEPROM(登録商標)、及びUSBメモリなどのフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでよい。記憶部120は、制御部110がユーザの報奨を管理するのに必要なプログラム等を格納する。
【0036】
制御部110は、取得部102、判定部104、特定部106、出力部107、及び付与部108を有する。取得部102は、ガスセンサ20及び環境センサ22の少なくとも一方から計測情報をネットワーク30を介して取得する。計測情報は、ガスセンサ20により計測された物理量である二酸化炭素濃度、または環境センサ22により計測された花粉量、計測された物理量をもとにした統計情報、及びガスセンサ20または環境センサ22が物理量を計測した計測時刻を含んでよい。統計情報とは、ガスセンサ20及び環境センサ22より計測された物理量の平均値、最大値、最小値、分散、モーメント、及びヒストグラムの少なくとも1つを含んでよい。
【0037】
判定部104は、計測情報が空間50の環境を改善すべき改善条件を満たすか否かを判定する。例えば、判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である場合、改善条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間が基準期間に満たない場合、第1改善条件を満たすと判定してよい。判定部104は、現時点における空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であるものの、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間が基準期間に満たない場合、第1改善条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間が基準期間以上である場合、第2改善条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の環境センサ22の示す値が基準値以上である場合、第3改善条件を満たすと判定してよい。
【0038】
判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間だけでなく、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度、または空間50の二酸化炭素濃度に関する異常度、または期間、頻度、及び異常度の少なくとも2つが複合された指標によって、改善条件を満たすか否かを判定してもよい。ここで、異常度は、空間50の二酸化炭素濃度の統計処理(平均値、最大値、最小値、分散、モーメント、及びヒストグラム等)された計測値と、基準値との乖離量であってよい。基準値は空間50の二酸化炭素濃度の経時的なトレンドから動的に決定してもよい。例えば、空間50の二酸化炭素濃度の基準値を1000ppmとした場合、ある期間内での計測値の平均値と1000ppmの差分を異常度としてもよい。判定部104は、空間50の異常度が基準異常度以下である場合、第1改善条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の異常度が基準異常度以上である場合、第2改善条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度が基準頻度に満たない場合、第1改善条件を満たすと判定してよい。判定部104は、少なくとも現時点で空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であるが、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度が基準頻度に満たない場合、第1改善条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度が基準頻度以上である場合、第2改善条件を満たすと判定してよい。
【0039】
出力部107は、計測情報が空間50の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、対象空間の環境の改善を促す信号を空間50に関連付けられたユーザ端末40に向けて出力する。通信部130は、ネットワーク30及びネットワーク32を介して通信するための通信インタフェースである。通信部130は、遠距離通信及び近距離通信を行うための通信インタフェースでよい。通信部130は、計測情報が空間50の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、出力部107から出力された対象空間の環境の改善を促す信号を空間50に関連付けられたユーザ端末40に送信する。ユーザ端末40は、表示部を備えてよい。表示部は、対象空間の環境の改善を促す信号に基づくメッセージを表示部に表示させてよい。
【0040】
記憶部120は、報奨付与の対象となるユーザのユーザIDが登録されたユーザIDリストを記憶してよい。記憶部120は、空間50と対応付けて、報奨付与の対象となるユーザのユーザIDが登録されたユーザIDリスト、及び空間50に存在するセンサの種類または改善設備リストを記憶してよい。
【0041】
通信部130は、ユーザ端末リストから特定された空間50に関連付けられたユーザIDのユーザ端末40に、空間50の環境の改善を促す信号を送信してよい。例えば、信号は、空間50の換気を促すメッセージを含んでよい。信号は、空間50内の花粉などを除去すべく空気清浄機24の作動を促すメッセージを含んでよい。
【0042】
現時点での空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であるが、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であることを満たす指標が、特定条件を満たさない場合、信号は、空間50の換気を促すメッセージを含んでよい。指標は、期間、頻度、異常度、または期間、頻度、及び異常度の少なくとも2つが複合された指標でよい。指標が期間である場合、特定条件は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間が基準期間を満たすという条件でよい。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間がまだ基準期間に満たず、特定条件を満たさないという第1改善条件を満たす場合、信号は、空間50の換気を促すメッセージを含んでよい。
【0043】
指標が頻度である場合、特定条件は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度が基準頻度を満たすという条件でよい。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度がまだ基準頻度に満たさないことで、特定条件を満たさないという第1改善条件を満たす場合、信号は、空間50の換気を促すメッセージを含んでよい。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であることを満たす指標が、特定条件を満たさないという第1改善条件を満たす場合、信号は、二酸化炭素濃度に応じた、空間50の空気質改善行動を促すメッセージを含んでよい。例えば、指標が期間である場合、信号は、空間50の換気を促すメッセージを含んでよい。空間50の換気を促すメッセージは、空間50の窓52を空けることを促すメッセージでよい。空調機器26が、換気機能を有する場合には、空間50の換気を促すメッセージは、空調機器26の換気機能の作動を促すメッセージでよい。
【0044】
空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であることを満たす指標が、特定条件を満たす場合、信号は、空間50に換気機能を有する空調機器26を設置することを促すメッセージを含んでよい。指標が期間である場合、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間が基準期間以上であることで、特定条件を満たすという第2改善条件を満たす場合、信号は、空間50に換気機能を有する空調機器26を設置することを促すメッセージを含んでよい。指標が頻度である場合、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度が基準頻度以上であることで、特定条件を満たすという第2改善条件を満たす場合、信号は、空間50に換気機能を有する空調機器26を設置、または、設定変更することを促すメッセージを含んでよい。また、ガスセンサ20の設置場所の変更を促すメッセージを含んでよい。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であることを満たす指標が、特定条件を満たすという第2改善条件を満たす場合、信号は、二酸化炭素濃度に応じた、空間50の空気質改善行動を促すメッセージを含んでよい。例えば、指標が期間である場合、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であることを満たす期間が、基準期間以上であるという特定条件を満たす場合、信号は、空間50に換気機能を有する空調機器26を設置することを促すメッセージを含んでよい。
【0045】
短期的に空間50の二酸化炭素濃度が高い場合には、会合などで空間50に一次的に多くの人間が存在する場面などが考えられる。このような場合には、空間50の二酸化炭素濃度が高い状態は一時的なものなので、信号は、空間50の窓52を空けるなど応急的な措置を促すメッセージでよい。一方、長期的に空間50の二酸化炭素濃度が高い場合には、空間50の換気状態が慢性的に不良であるため、空間50の換気状態を継続的に改善すべく、信号は、空間50に換気機能を有する空調機器26を設置することを促すメッセージでよい。すなわち、信号は、換気機能を有する空調機器26への買い替えを促すメッセージでよい。あるいは、信号は、空気清浄機24または空調機器26の換気機能の部品の交換を促すメッセージでよい。あるいは、信号は、空気清浄機24または空調機器26の位置変更を促すメッセージでよい。あるいは、信号は、空間50に設置されたガスセンサ20の設置位置の改善を促すメッセージでよい。
【0046】
低頻度で空間50の二酸化炭素濃度が高い場合には、稀に開催される会合などで空間50に一次的に多くの人間が存在する場面などが考えられる。このような場合には、空間50の二酸化炭素濃度が高い状態は一時的なものなので、信号は、空間50の窓52を空けるなど応急的な措置を促すメッセージでよい。一方、高頻度で空間50の二酸化炭素濃度が高い場合には、空間50の換気状態が慢性的に不良、もしくはガスセンサ20の設置位置が不適切なことが考えられる。そのため、空間50の換気状態を継続的に改善すべく、信号は、空間50に換気機能を有する空調機器26を設置することを促すメッセージでよい。すなわち、信号は、換気機能を有する空調機器26への買い替えを促すメッセージでよい。あるいは、信号は、空気清浄機24または空調機器26の換気機能の部品の交換を促すメッセージでよい。または、空間50に設置されたガスセンサ20の設置位置の改善を促すメッセージでよい。あるいは、信号は、空気清浄機24または空調機器26の位置変更を促すメッセージでよい。
【0047】
取得部102は、定期的にガスセンサ20または環境センサ22からの計測情報を取得してよい。取得部102は、ユーザからの要求に応じて、ガスセンサ20または環境センサ22からの計測情報を取得してよい。判定部104は、出力部107が信号を出力した後、取得部102により取得されたガスセンサ20または環境センサ22からの計測情報が空間50の環境が良好であることを示す良好条件を満たすか否かを判定する。判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値未満である場合、良好条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の環境センサ22の示す値が基準量未満である場合、良好条件を満たすと判定してよい。また、これらの物理量から独自の基準量を設定し、複合的に良好条件を満たすと判断してよい。
【0048】
付与部108は、出力部107が信号を出力後、予め定められた条件に従って、ユーザ端末40のユーザに報奨を付与する。判定部104がガスセンサ20または環境センサ22からの計測情報が空間50の環境が良好であることを示す良好条件を満たすと判定した場合、付与部108は、ユーザ端末40のユーザに報奨を付与してよい。記憶部120は、ユーザごとの報奨の度数を示す報奨リストを記憶してよい。付与部108は、報奨リスト内の該当するユーザの報奨の度数を更新することで、ユーザ端末40のユーザに報奨を付与してよい。
【0049】
特定部106は、ガスセンサ20または環境センサ22からの計測情報と、計測情報に対応する改善活動を示す活動情報とに基づいて、空間50の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する。活動情報は、計測情報が満たす改善条件に応じた活動を示す。活動情報は、ガスセンサ20及び環境センサ22が計測する物理量の種類に応じた改善活動を示してよい。
【0050】
例えば、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である場合には、活動情報は、空間50の換気を行う活動を示す。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であるものの、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間がまだ基準期間に満たない場合には、活動情報は、空間50の換気のために窓を開ける活動、または空調機器26の換気機能を作動させる活動を示す。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間が基準期間以上である場合には、活動情報は、換気機能を有する空調機器26への買い替えを行う活動を示す。
【0051】
例えば、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である場合には、活動情報は、空間50の換気を行う活動を示す。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上であるものの、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度がまだ基準頻度に満たない場合には、活動情報は、空間50の換気のために窓を開ける活動、または空調機器26の換気機能を作動させる活動を示す。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度が基準頻度以上である場合には、活動情報は、換気機能を有する空調機器26への買い替え、または、ガスセンサ20の設置位置を適切な位置へ変更する活動を示す。
【0052】
空間50の環境センサ22の示す値が基準値以上である場合、活動情報は、空気清浄機24または空調機器26の空気清浄機能を作動させる活動を示す。
【0053】
空間50の二酸化炭素濃度または環境センサ22の示す値が基準値以上である場合に、活動情報は、空間50の換気または清浄を行うべき理由を示す情報のレポートの閲覧、またはレポートの動画の視聴を活動として示してもよい。改善活動の普及を目的として、活動情報は、自身が行った改善活動により、空間50の環境が改善したことを周囲に知らせる活動、例えば、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を利用して情報を拡散させる活動を示してもよい。
【0054】
空間50の二酸化炭素濃度または環境センサ22の示す値が基準値以上である場合に、活動情報は、空気清浄機24及び空調機器26を連携して、換気または空気洗浄を行う設定を空気清浄機24及び空調機器26に対して行うことを活動として示してよい。
【0055】
空間50の環境センサ22の示す値が基準値以上である場合に、活動情報は、公衆衛生を改善させるために、空間50内でのマスクの着用、または手洗いを、空間50内の環境を改善させる活動として示してもよい。
【0056】
判定部104がガスセンサ20または環境センサ22からの計測情報が空間50の環境が良好であることを示す良好条件を満たすと判定した場合、付与部108は、ユーザ端末40から提供される情報に基づいて、ユーザが行った活動を特定してもよい。
【0057】
取得部102は、ユーザ端末40からユーザの活動に関する活動情報を取得する。付与部108は、活動情報に基づいてユーザが行った改善活動を特定し、特定された改善活動に応じた度数をユーザに付与してよい。
【0058】
例えば、ユーザ端末40は、空気清浄機24または空調機器26と通信するアプリケーションを実装してよい。ユーザ端末40が、空気清浄機24または空調機器26の機能の設定を変更する機能を有する場合は、取得部102は、ユーザ端末40から設定変更の内容を示す設定変更情報をユーザの活動に関する活動情報として取得してよい。付与部108は、設定変更情報に基づいて、改善活動として、空気清浄機24または空調機器26の機能の設定を変更したことを特定してよい。
【0059】
ユーザ端末40が、空気清浄機24または空調機器26が部品交換されたことを検知する機能を有する場合は、取得部102は、ユーザ端末40から空気清浄機24または空調機器26から部品が交換されたこと、及び交換された部品の情報を示す部品交換情報を、ユーザの活動に関する活動情報として取得してよい。例えば、ユーザ端末40がVR/ARゴーグルの場合、VR/ARゴーグル付属のカメラで、空気清浄機24または空調機器26からフィルタなどの部品が交換されたこと、及び交換された部品の情報を示す部品交換情報を、ユーザの活動に関する活動情報として取得してよい。付与部108は、部品交換情報に基づいて、改善活動として、空気清浄機24または空調機器26に対して部品を交換したこと、及び交換された部品を特定してよい。
【0060】
取得部102は、換気、空気清浄などの特定の機能を有する空調機器26または空気清浄機24が空間50に新たに設置されたことを示す機器設置情報を、ユーザの活動に関する活動情報として、ユーザ端末40を介して取得してよい。付与部108は、機器設置情報に基づいて、改善活動として、特定の機能を有する機器が設置されたことを特定してよい。
【0061】
ユーザ端末40は、ユーザの顔の画像認識などでマスクの着用を検知してよい。ユーザ端末40が、空気清浄機能付きのマスクであれば、空気清浄機能付きのマスクがユーザに装着されたことをマスクに設けられた接触センサ、加速度センサなどのセンサが検出してよい。ユーザ端末40が、スマートウォッチであれば、ユーザ端末40が有する加速度センサまたはモーションセンサなどの検出結果に基づいて、ユーザの手洗いを検出してよい。取得部102は、ユーザ端末40から検出結果情報を、ユーザの活動に関する活動情報として取得してよい。ユーザ端末40が、空気清浄機能付きのマスクであれば、空気清浄機能付きのマスクがユーザに装着されたことを空気清浄機能付きのマスクの接触センサ、加速度センサなどが検出してよい。
【0062】
付与部108は、特定された活動内容に応じた報奨をユーザ端末40のユーザに付与する。記憶部120は、活動内容ごとに、ユーザに付与する報奨の度数を示す度数情報を記憶してよい。付与部108は、度数リストを参照することで、特定された活動内容に応じた報奨を特定してよい。報奨の度数は、例えば、公衆衛生活動の実施、レポートの参照、機器の設定変更、新たな機器の導入の順に高くなってよい。
【0063】
図3は、ユーザの改善活動に伴う報奨の付与の手順の一例を示すフローチャートである。
【0064】
取得部102は、ガスセンサ20及び環境センサ22から計測情報をネットワーク30を介して取得する(S100)。判定部104は、計測情報が空間50の環境を改善すべき改善条件を満たすか否かを判定する(S102)。例えば、判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間が基準期間に満たない場合、第1改善条件を満たすと判定し、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間が基準期間以上である場合、第2改善条件を満たすと判定してよい。また、判定部104は、改善条件を決定する指標が期間以外の指標、例えば、頻度、異常度、または期間、頻度、異常度の少なくとも2つが複合された指標であってもよい。判定部104は、空間50の環境センサ22の示す値が基準値以上である場合、第3改善条件を満たすと判定してよい。
【0065】
特定部106は、ガスセンサ20または環境センサ22からの計測情報と、計測情報に対応する改善活動を示す活動情報とに基づいて、空間50の環境の改善のために行うべき改善活動を特定する(S104)。また、特定部106は、空間50の計測情報に基づく改善活動の特定に限らず、環境改善に関連する普遍的な活動情報に基づき、環境に対するユーザの意識改善のために行うべき改善活動を特定する。例えば、換気または清浄を行うべき理由を示す情報のレポートの閲覧、またはレポートの動画の視聴を改善活動として特定してもよい。
【0066】
例えば、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間がまだ基準期間に満たない場合には、特定部106は、空間50の換気のために窓を開ける活動、または空調機器26の換気機能を作動させる活動を改善活動として特定する。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である期間が基準期間以上である場合には、特定部106は、換気機能を有する空調機器26への買い替えを行う活動を改善活動として特定する。
【0067】
例えば、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度がまだ基準頻度に満たない場合には、特定部106は、空間50の換気のために窓を開ける活動、または空調機器26の換気機能を作動させる活動を改善活動として特定する。空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である頻度が基準頻度以上である場合には、特定部106は、換気機能を有する空調機器26への買い替えを行う活動を改善活動、または、ガスセンサ20の設置場所の変更を改善活動として特定する。
【0068】
例えば、空間50の環境センサ22の示す値が基準値以上である場合、特定部106は、空気清浄機24または空調機器26の空気清浄機能を作動させる活動を改善活動として特定する。空間50の二酸化炭素濃度または環境センサ22の示す値が基準値以上である場合に、特定部106は、空気清浄機24及び空調機器26を連携させて、換気または空気洗浄を行う設定を空気清浄機24及び空調機器26に対して行うことを改善活動として特定する。
【0069】
計測情報が空間50の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、出力部107は、ステップS104で特定された実施すべき改善活動を示す対象空間の環境の改善を促す信号を空間50に関連付けられたユーザ端末40に向けて出力する(S106)。ユーザ端末40は、例えば、信号に応じたメッセージを表示部に表示させてよい。
【0070】
通信部130は、出力部107から出力された信号をユーザ端末40にネットワーク30を介して送信する。取得部102は、ガスセンサ20及び環境センサ22から計測情報をネットワーク30を介してさらに取得する(S108)。
【0071】
判定部104は、出力部107が信号を出力した後、取得部102により取得されたガスセンサ20または環境センサ22からの計測情報が空間50の環境が良好であることを示す良好条件を満たすか否かを判定する(S110)。判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値未満である場合、良好条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の環境センサ22の示す値が基準量未満である場合、良好条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値未満であり、かつ空間50の環境センサ22の示す値が基準量未満である場合、良好条件を満たすと判定してよい。判定部104は、空間50の二酸化炭素濃度が基準値以上である場合、環境を改善する行動、例えば、換気または清浄を行うべき理由を示す情報のレポートの閲覧、またはレポートの動画の視聴を行った場合、改善活動が行われたと判定してよい。
【0072】
判定部104がガスセンサ20または環境センサ22からの計測情報が空間50の環境が良好であることを示す良好条件を満たすと判定した場合、または、ユーザによる改善が行われたとユーザ端末40の操作情報により判定した場合、取得部102は、ユーザ端末40からユーザの活動に関する活動情報を取得する。付与部108は、活動情報に基づいて、ユーザにより実施された改善活動を特定する(S112)。付与部108は、空気清浄機24または空調機器26の設定変更情報に基づいて、改善活動として、空気清浄機24または空調機器26の機能の設定を変更したことを特定してよい。付与部108は、空気清浄機24または空調機器26の部品交換情報に基づいて、改善活動として、空気清浄機24または空調機器26に対して部品を交換したこと、及び交換された部品を特定してよい。付与部108は、空気清浄機24または空調機器26の機器設置情報に基づいて、改善活動として、特定の機能を有する機器が新たに設置されたことを特定してよい。付与部108は、ユーザ端末40の操作情報に基づいて、改善活動として、換気または清浄を行うべき理由を示す情報のレポートの閲覧、またはレポートの動画の視聴が行われたことを特定してよい。付与部108は、活動情報に基づいてユーザにより実施された改善活動を特定するのではなく、計測情報が良好条件を満たした場合には、ステップS104で特定された改善活動が実施されたものとみなしてもよい。例えば、窓52を開けて換気を促す信号をユーザ端末40に送信した後、測定情報が良好条件を満たした場合には、付与部108は、ユーザが窓52を開けて換気が行われたとみなしてもよい。
【0073】
付与部108は、ユーザ端末40のユーザに報奨を付与する(S112)。付与部108は、特定された活動内容に応じた報奨の度数を記憶部120に記憶された度数情報に基づいて特定し、特定された報奨の度数をユーザ端末40のユーザに付与してよい。
【0074】
本実施形態によれば、ガスセンサ20及び環境センサ22などのセンサの計測情報に基づいて特定される改善活動をユーザに提示して、提示された改善活動をユーザが実施することでそのユーザに報奨が付与される。これにより、ユーザが存在する空間50の環境の改善を促進できる。
【0075】
図4は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化してよいコンピュータ1200の一例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーションまたは当該装置の1または複数の「部」として機能させることができる。または、当該プログラムは、コンピュータ1200に当該オペレーションまたは当該1または複数の「部」を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつかまたは全てに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0076】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、及びRAM1214を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、入力/出力ユニットを含み、それらは入力/出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。コンピュータ1200はまた、ROM1230を含む。CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0077】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブが、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/またはコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。プログラムが、CD-ROM、USBメモリまたはICカードのようなコンピュータ可読記録媒体またはネットワークを介して提供される。プログラムは、コンピュータ可読記録媒体の例でもあるRAM1214、またはROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーションまたは処理を実現することによって構成されてよい。
【0078】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、またはUSBメモリのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0079】
また、CPU1212は、USBメモリ等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0080】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0081】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上またはコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0082】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM(登録商標))、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0083】
コンピュータ可読命令は、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードの何れかを含んでよい。ソースコードまたはオブジェクトコードは、従来の手続型プログラミング言語を含む。従来の手続型プログラミング言語は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語でよい。コンピュータ可読命令は、プログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。プロセッサまたはプログラマブル回路は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。
【0084】
ここで、コンピュータは、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ワークステーション、サーバコンピュータ、または汎用コンピュータ等のコンピュータであってよく、複数のコンピュータが接続されたコンピュータシステムであってもよい。このような複数のコンピュータが接続されたコンピュータシステムは分散コンピューティングシステムとも呼ばれ、広義のコンピュータである。分散コンピューティングシステムにおいては、複数のコンピュータのそれぞれがプログラムの一部ずつを実行し、必要に応じてコンピュータ間でプログラム実行中のデータを受け渡すことによって、複数のコンピュータが集合的にプログラムを実行する。
【0085】
プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、中央処理装置(CPU)、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。コンピュータは、1つのプロセッサまたは複数のプロセッサを備えてよい。複数のプロセッサを備えるマルチプロセッサシステムにおいては、それぞれのプロセッサがプログラムの一部ずつを実行し、必要に応じてプロセッサ間でプログラム実行中のデータを受け渡すことによって、複数のプロセッサが集合的にプログラムを実行する。例えば、マルチタスクの実行において、複数のプロセッサのそれぞれは、タイムスライス毎にタスクスイッチすることにより各タスクの一部分ずつを細切れに実行してよい。この場合、各プロセッサが1つのプログラムのうちどの部分を実行するかは、動的に変化する。また、複数のプロセッサのそれぞれがプログラムのどの部分を実行するかは、マルチプロセッサを意識したプログラミングにより静的に定められてもよい。
【0086】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0087】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0088】
10 報奨管理システム
20 ガスセンサ
22 環境センサ
24 空気清浄機
26 空調機器
30,32 ネットワーク
40 ユーザ端末
50 空間
52 窓
100 報奨管理装置
102 取得部
104 判定部
106 特定部
107 出力部
108 付与部
110 制御部
120 記憶部
130 通信部
1200 コンピュータ
1210 ホストコントローラ
1212 CPU
1214 RAM
1220 入力/出力コントローラ
1222 通信インタフェース
1230 ROM
【要約】      (修正有)
【課題】ユーザが存在する環境の改善を促進させる報奨管理装置、報奨管理システム、報奨管理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】報奨管理装置は、環境を改善すべき対象空間の環境に関する物理量を計測する少なくとも1つのセンサから計測情報を取得する取得部と、前記計測情報が前記対象空間の環境を改善すべき改善条件を満たす場合、前記対象空間の環境の改善を促す信号を前記対象空間に関連付けられたユーザ端末に向けて出力する出力部と、前記信号の出力後、予め定められた条件に従って、前記ユーザ端末のユーザに報奨を付与する付与部と、を備え、付与部は、予め定められた条件として、取得部が取得する少なくとも1つのセンサからの計測情報が、前記対象空間の環境が良好であることを示す良好条件を満たす場合、ユーザ端末のユーザに報奨を付与する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4