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特許7585715カラーチャート、情報処理装置および情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】カラーチャート、情報処理装置および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/60 20060101AFI20241112BHJP
   B41J 21/00 20060101ALI20241112BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241112BHJP
   B41J 29/40 20060101ALI20241112BHJP
   G01N 21/892 20060101ALI20241112BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
H04N1/60
B41J21/00 Z
B41J29/38 101
B41J29/40 Z
G01N21/892 A
G06T1/00 510
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020180943
(22)【出願日】2020-10-28
(65)【公開番号】P2022071780
(43)【公開日】2022-05-16
【審査請求日】2023-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】木原 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】種子田 裕介
(72)【発明者】
【氏名】永田 雄大
【審査官】鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-138883(JP,A)
【文献】特開2019-087962(JP,A)
【文献】特開2020-153829(JP,A)
【文献】特開2008-072343(JP,A)
【文献】特開2008-209436(JP,A)
【文献】特開2014-036282(JP,A)
【文献】特開2019-134339(JP,A)
【文献】特開2014-182353(JP,A)
【文献】特開2016-062194(JP,A)
【文献】特開2001-260407(JP,A)
【文献】特開2020-072280(JP,A)
【文献】特開2016-061589(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/52- 2/525
B41J 5/00- 5/52
B41J 21/00-21/18
B41J 29/00-29/70
G01N 21/84-21/958
G03G 13/01
G03G 13/34
G03G 15/00-15/01
G03G 15/36
G03G 21/00
G03G 21/02
G03G 21/14
G03G 21/20
G06T 1/00- 1/40
G06T 3/00- 5/50
H04N 1/00
H04N 1/40- 1/409
H04N 1/46- 1/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置の印刷品質の評価を行うためのカラーチャートであって、
印刷品質の評価の対象となる画像形成装置を示す識別情報と、
前記識別情報が示す前記画像形成装置に対して印刷品質の評価を行うための複数のカラーパッチで構成された色評価用パッチと、
を含み、
前記識別情報は、複数の色のカラーパッチで構成されたカラーコードに含まれ、
前記カラーコードは、カラーパッチの配列方向の両端に、前記カラーチャートが画像読取装置に読み取られた際に該カラーコードの向きを特定するための固定の色のカラーパッチが配置された、カラーチャート。
【請求項2】
画像形成装置の印刷品質の評価を行うためのカラーチャートであって、
印刷品質の評価の対象となる画像形成装置を示す識別情報と、
前記識別情報が示す前記画像形成装置に対して印刷品質の評価を行うための複数のカラーパッチで構成された色評価用パッチと、
を含み、
前記識別情報は、複数の色のカラーパッチで構成されたカラーコードに含まれ、
前記カラーコードは、前記色評価用パッチの情報を用いて複数の前記カラーチャート間での色変動の有無の判定を行うための前記カラーチャートのページ情報を、さらに含む、カラーチャート。
【請求項3】
前記カラーコードは、前記カラーチャートが出力された用紙の紙種の情報を、さらに含む請求項1または2に記載のカラーチャート。
【請求項4】
前記色評価用パッチおよび前記カラーコードは、互いに独立した位置に配置された請求項1~のいずれか一項に記載のカラーチャート。
【請求項5】
前記色評価用パッチは、前記カラーチャートの印刷品質の異常の有無を判定するための複数の判定用パッチを含む請求項1~4のいずれか一項に記載のカラーチャート。
【請求項6】
前記各判定用パッチは、同じ配列の複数のカラーパッチ群についてそれぞれ配置方向を変えて配置された請求項5に記載のカラーチャート。
【請求項7】
画像形成装置から出力された、印刷品質の評価の対象となる該画像形成装置を示す識別情報と、該画像形成装置に対して印刷品質の評価を行うための複数のカラーパッチで構成された色評価用パッチと、を含むカラーチャートが、画像読取装置により読み取られることにより生成された色情報データを取得する取得部と、
前記色情報データに含まれる前記識別情報から前記画像形成装置を識別する識別部と、
前記色情報データに含まれる前記色評価用パッチの測色値に基づいて、前記識別部により識別された前記画像形成装置について印刷品質の異常の有無を判定する判定部と、
を含み、
前記識別情報は、複数の色のカラーパッチで構成されたカラーコードに含まれ、
前記カラーコードは、カラーパッチの配列方向の両端に、該カラーコードの向きを特定するための固定の色のカラーパッチが配置され、
前記識別部は、前記色情報データに含まれる前記カラーコードの向きを特定し、該向きが所定の向きと異なる場合に、該向きが前記所定の向きとなるように、該色情報データを回転させる処理を行い、該色情報データに含まれる前記カラーコードから前記画像形成装置を識別する、情報処理装置。
【請求項8】
画像形成装置から出力された、印刷品質の評価の対象となる該画像形成装置を示す識別情報と、該画像形成装置に対して印刷品質の評価を行うための複数のカラーパッチで構成された色評価用パッチと、を含むカラーチャートが、画像読取装置により読み取られることにより生成された色情報データを取得する取得部と、
前記色情報データに含まれる前記識別情報から前記画像形成装置を識別する識別部と、
前記色情報データに含まれる前記色評価用パッチの測色値に基づいて、前記識別部により識別された前記画像形成装置について印刷品質の異常の有無を判定する判定部と、
を含み、
前記識別情報は、複数の色のカラーパッチで構成されたカラーコードに含まれ、
前記カラーコードは、複数の前記カラーチャート間での色変動の有無の判定を行うための前記カラーチャートのページ情報を、さらに含み、
前記カラーチャートは、前記画像形成装置から複数出力され、
前記識別部は、前記各カラーチャートの前記色情報データに含まれる前記カラーコードから少なくとも前記画像形成装置および前記ページ情報を識別し、
前記判定部は、同一の前記画像形成装置に対応する前記各ページ情報についての前記色情報データの前記色評価用パッチの測色値に基づいて、前記各ページ情報の前記カラーチャート間の色の変動の有無を、さらに判定する、情報処理装置。
【請求項9】
前記カラーコードは、前記カラーチャートが出力された用紙の紙種の情報を、さらに含み、
前記識別部は、前記色情報データに含まれる前記カラーコードから前記画像形成装置および前記紙種を識別し、
前記判定部は、前記色情報データに含まれる前記色評価用パッチの測色値に基づいて、前記識別部により識別された前記画像形成装置の前記紙種についての印刷品質の異常の有無を判定する請求項7または8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記色評価用パッチは、前記カラーチャートの印刷品質の異常の有無を判定するための複数の判定用パッチを含み、
前記判定部は、前記色情報データに含まれる前記各判定用パッチの測色値に基づいて、前記識別部により識別された前記画像形成装置の印刷品質の異常の有無を判定する請求項7~9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記各判定用パッチは、同じ配列の複数のカラーパッチ群についてそれぞれ配置方向を変えて配置され、
前記各判定用パッチにおいて対応する位置のカラーパッチの測色値の平均値をそれぞれ算出する算出部を、さらに備え、
前記判定部は、前記算出部により算出された前記各平均値に基づいて、前記識別部により識別された前記画像形成装置の印刷品質の異常の有無を判定する請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記算出部により算出された前記平均値または該平均値に基づく値の時系列のグラフを表示装置に表示させる表示制御部を、さらに備えた請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記判定部により異常があると判定された場合、該異常の旨を表示装置に表示させる表示制御部を、さらに備えた請求項11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
印刷品質の評価の対象となる画像形成装置を示す識別情報と、該画像形成装置に対して印刷品質の評価を行うための複数のカラーパッチで構成された色評価用パッチと、を含むカラーチャートを出力する該画像形成装置と、
前記画像形成装置により出力された前記カラーチャートを読み取ることにより色情報データを生成する画像読取装置と、
前記画像読取装置により生成された前記色情報データを取得する取得部と、前記色情報データに含まれる前記識別情報から前記画像形成装置を識別する識別部と、前記色情報データに含まれる前記色評価用パッチの測色値に基づいて、前記識別部により識別された前記画像形成装置について印刷品質の異常の有無を判定する判定部と、を備えた情報処理装置と、
を有し、
前記識別情報は、複数の色のカラーパッチで構成されたカラーコードに含まれ、
前記カラーコードは、カラーパッチの配列方向の両端に、該カラーコードの向きを特定するための固定の色のカラーパッチが配置され、
前記識別部は、前記色情報データに含まれる前記カラーコードの向きを特定し、該向きが所定の向きと異なる場合に、該向きが前記所定の向きとなるように、該色情報データを回転させる処理を行い、該色情報データに含まれる前記カラーコードから前記画像形成装置を識別する、情報処理システム。
【請求項15】
印刷品質の評価の対象となる画像形成装置を示す識別情報と、該画像形成装置に対して印刷品質の評価を行うための複数のカラーパッチで構成された色評価用パッチと、を含むカラーチャートを出力する該画像形成装置と、
前記画像形成装置により出力された前記カラーチャートを読み取ることにより色情報データを生成する画像読取装置と、
前記画像読取装置により生成された前記色情報データを取得する取得部と、前記色情報データに含まれる前記識別情報から前記画像形成装置を識別する識別部と、前記色情報データに含まれる前記色評価用パッチの測色値に基づいて、前記識別部により識別された前記画像形成装置について印刷品質の異常の有無を判定する判定部と、を備えた情報処理装置と、
を有し、
前記識別情報は、複数の色のカラーパッチで構成されたカラーコードに含まれ、
前記カラーコードは、複数の前記カラーチャート間での色変動の有無の判定を行うための前記カラーチャートのページ情報を、さらに含み、
前記カラーチャートは、前記画像形成装置から複数出力され、
前記識別部は、前記各カラーチャートの前記色情報データに含まれる前記カラーコードから少なくとも前記画像形成装置および前記ページ情報を識別し、
前記判定部は、同一の前記画像形成装置に対応する前記各ページ情報についての前記色情報データの前記色評価用パッチの測色値に基づいて、前記各ページ情報の前記カラーチャート間の色の変動の有無を、さらに判定する、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーチャート、情報処理装置および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
印刷会社においては、印刷物の品質を保つ必要がある。そのような品質を保つためには、所定のカラーチャートを印刷し、スキャナ等の色を読み取る測色装置を用いて読み取らせ、品質目標となる色との差に応じて印刷機ごとに色調整を実行している。そのため、色調整後に、チェック用のカラーパッチを搭載した確認チャートを印刷し、測色装置を用いて読み取らせ、複数の印刷機が印刷品質基準を満たすか確認する必要がある。
【0003】
このように印刷品質を確認する技術として、運用の変化が生じても無駄な工数の増大がない調整を行うために、運用規定に基づく画質管理調整を行う構成が開示されている(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、複数台の印刷機の管理を目的としておらず、複数台の印刷機を管理する場合にユーザが各印刷機を識別する負担が大きいという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、どの画像形成装置から出力したかを判別できるカラーチャートを用いることにより、効率的な印刷品質の評価を行うことができるカラーチャート、情報処理装置および情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画像形成装置の印刷品質の評価を行うためのカラーチャートであって、印刷品質の評価の対象となる画像形成装置を示す識別情報と、前記識別情報が示す前記画像形成装置に対して印刷品質の評価を行うための複数のカラーパッチで構成された色評価用パッチと、を含み、前記識別情報は、複数の色のカラーパッチで構成されたカラーコードに含まれ、前記カラーコードは、カラーパッチの配列方向の両端に、前記カラーチャートが画像読取装置に読み取られた際に該カラーコードの向きを特定するための固定の色のカラーパッチが配置された、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、どの画像形成装置から出力したかを判別できるカラーチャートを用いることにより、効率的な印刷品質の評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係る画像形成システムの全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る画像形成システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図5図5は、カラーチャートの一例を示す図である。
図6図6は、カラーチャートに含まれる判定用パッチの一例を示す図である。
図7図7は、判定用パッチの拡大図である。
図8図8は、第1の実施形態に係る画像形成システムの品質評価処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9図9は、第1の実施形態に係る情報処理装置の判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10図10は、カラーチャートの読み取り方向の一例を示す図である。
図11図11は、カラーチャートの読み取り方向の別の例を示す図である。
図12図12は、評価異常画面の一例を示す図である。
図13図13は、1枚目のカラーチャートの一例を示す図である。
図14図14は、2枚目のカラーチャートの一例を示す図である。
図15図15は、第2の実施形態に係る情報処理装置の判定処理の流れの一例を示す図である。
図16図16は、ページ間評価異常画面の一例を示す図である。
図17図17は、グラフ表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照しながら、本発明に係るカラーチャート、情報処理装置および情報処理システムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
【0010】
[第1の実施形態]
(画像形成システムの全体構成)
図1は、第1の実施形態に係る画像形成システムの全体構成の一例を示す図である。図1を参照しながら、本実施形態に係る画像形成システム1の全体構成について説明する。
【0011】
図1に示す画像形成システム1は、カラーチャートを用いて、複数の画像形成装置の印刷品質の評価を効率的に行うことを実現する情報処理システムである。図1に示すように、画像形成システム1は、画像形成装置10a~10dと、情報処理装置20と、画像読取装置30と、を含む。画像形成システム1に含まれる各装置は、ネットワーク(後述の図4に示すネットワークN)を介して、互いにデータ通信可能となっている。
【0012】
画像形成装置10a~10dは、品質評価処理の対象となるMFP(Multifunction Peripheral)等の画像形成装置である。ここで、MFPとは、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファックス機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機である。画像形成装置10a~10dは、図1に示すように、情報処理装置20で保持されている各装置に対応したカラーチャートの画像データ(以下、カラーチャートデータと称する場合がある)を受信し、当該各カラーチャートデータに基づいて、印刷品質の評価に使用されるカラーチャートCCa~CCdそれぞれを印刷出力する。カラーチャートの具体的な構成については、後述の図5および図6において説明する。
【0013】
なお、図1に示す例では、画像形成装置として画像形成装置10a~10dの4台が示されているが、台数が限定されるものではなく、2台以上の画像形成装置が含まれているものとすればよい。また、システムに含まれる画像形成装置は1台でもよいが、複数台で台数が多いほど色調整の作業を効率化することができる。また、複数の画像形成装置(図1では画像形成装置10a~10d)を区別なく呼称する場合、または総称する場合、画像形成装置10と称するものとする。また、同様に、各画像形成装置10から出力されたカラーチャート(図1ではカラーチャートCCa~CCd)を区別なく呼称する場合、または総称する場合、カラーチャートCCと称するものとする。また、各画像形成装置10は、MFPに限定されるものではなく、例えば、プリンタ機能を主機能として有する通常の電子写真方式およびインクジェット方式の印刷機であってもよい。また、各画像形成装置10は、PC(Personal Computer)等から受け付けた印刷ジョブデータに所定の画像処理を行う、DFE(Digital Front End)により送信される、処理後の印刷ジョブデータを印刷するように制御される商用印刷装置等であってもよい。本実施形態では、画像形成装置10は、MFPであるものとして説明する。
【0014】
情報処理装置20は、各画像形成装置10で印刷出力するためのカラーチャートデータを保持しており、当該各画像形成装置10について品質評価処理を行う際に、カラーチャートデータを当該各画像形成装置10へ送信するPCまたはワークステーション等の情報処理装置である。また、情報処理装置20は、各画像形成装置10から印刷出力されたカラーチャートCCについて画像読取装置30により読み取り処理がされた画像データを用いて、当該各画像形成装置10について品質評価処理を行う。
【0015】
画像読取装置30は、各画像形成装置10により印刷出力されたカラーチャートCCに対して読み取り処理を行い、その読取値をL*a*b*値、XYZ値、またはRGB値等の測色値に変換した色情報データを生成する装置である。画像読取装置30は、生成した測色値で構成される色情報データを、情報処理装置20へ送信する。なお、画像読取装置30は、例えば、イメージスキャナ、測色器等の装置、画像形成装置10内部の記録媒体搬送経路に設けられるインラインセンサ等が挙げられるが、これらに限定されず、カラーチャートCCの色情報データが取得可能な装置全般を示す。また、画像読取装置30により読取値から変換される測色値としては、L*a*b*表色系のL*a*b*値(以下、単にLab値と称する)であるものとして説明する。また、画像読取装置30で読み取られた読取値については、画像読取装置30自身が測色値に変換することに限定されるものではなく、画像読取装置30は、読取値のままのRAWデータとして情報処理装置20へ送信し、情報処理装置20側でRAWデータから測色値に変換されるものとしてもよい。
【0016】
(画像形成装置のハードウェア構成)
図2は、第1の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図2を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置10のハードウェア構成について説明する。
【0017】
図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10は、コントローラ500と、操作表示部510と、FCU(Facsimile Control Unit)520と、プロッタ531(印刷装置)と、スキャナ532とがPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続された構成となっている。
【0018】
コントローラ500は、画像形成装置10全体の制御、描画、通信および操作表示部510からの入力を制御する装置である。
【0019】
操作表示部510は、例えば、タッチパネル等であり、コントローラ500に対する入力を受け付ける(入力機能)と共に、画像形成装置10の状態等を表示(表示機能)する装置であり、後述するASIC(Application Specific Integrated Circuit)506に直接接続されている。
【0020】
FCU520は、ファックス機能を実現する装置であり、例えば、PCIバスによってASIC506に接続されている。
【0021】
プロッタ531は、用紙またはウェブ等の記録媒体に画像を形成して印刷を行う印刷機能を実現する装置であり、例えば、PCIバスによってASIC506に接続されている。スキャナ532は、スキャナ機能を実現する機能であり、例えば、PCIバスによってASIC506に接続されている。
【0022】
コントローラ500は、CPU(Central Processing Unit)501と、システムメモリ(MEM-P)502と、ノースブリッジ(NB)503と、サウスブリッジ(SB)504aと、ネットワークI/F504bと、USB(Universal Serial Bus) I/F504cと、セントロニクスI/F504dと、ASIC506と、ローカルメモリ(MEM-C)507と、補助記憶装置508と、を有している。
【0023】
CPU501は、画像形成装置10の全体制御を行うものであり、システムメモリ502、ノースブリッジ503およびサウスブリッジ504aからなるチップセットに接続され、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0024】
システムメモリ502は、プログラムおよびデータの格納用メモリ、プログラムおよびデータの展開用メモリ、ならびにプリンタの描画用メモリ等として用いるメモリであり、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有している。このうち、ROMは、プログラムおよびデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAMは、プログラムおよびデータの展開用メモリ、ならびにプリンタの描画用メモリ等として用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0025】
ノースブリッジ503は、CPU501と、システムメモリ502、サウスブリッジ504aおよびAGP(Accelerated Graphics Port)バス505とを接続するためのブリッジであり、システムメモリ502に対する読み書き等を制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0026】
サウスブリッジ504aは、ノースブリッジ503と、PCIデバイスおよび周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。サウスブリッジ504aは、PCIバスを介してノースブリッジ503と接続されており、PCIバスには、ネットワークI/F504b、USB I/F504cおよびセントロニクスI/F504d等が接続されている。
【0027】
ネットワークI/F504bは、ネットワークNを利用して情報処理装置20等の外部装置とデータを通信するためのインターフェースである。ネットワークI/F504bは、例えば、イーサネット(登録商標)に対応し、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)等に準拠した通信が可能である。
【0028】
USB I/F504cは、USB規格に準拠した装置と通信が可能なインターフェースである。
【0029】
セントロニクスI/F504dは、複数ビットの送信が可能なパラレルポートの仕様を有するインターフェースである。
【0030】
AGPバス505は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインターフェースである。AGPバス505は、システムメモリ502に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にするバスである。
【0031】
ASIC506は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス505、PCIバス、補助記憶装置508およびローカルメモリ507をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。ASIC506は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC506の中核をなすアービタ(ARB)と、ローカルメモリ507を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、プロッタ531およびスキャナ232との間でPCIバスを介したデータ転送を行うPCIユニットとから構成される。ASIC506には、例えば、PCIバスを介してFCU520、プロッタ531およびスキャナ532が接続される。また、ASIC506は、図示しないホストPC(Personal Computer)およびネットワーク等にも接続されている。
【0032】
ローカルメモリ507は、コピー用画像バッファおよび符号バッファとして用いるメモリである。
【0033】
補助記憶装置508は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、SD(Secure Digital)カードまたはフラッシュメモリ等の記憶装置であり、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、およびフォームの蓄積等を行うためのストレージである。
【0034】
なお、上述の画像形成装置10のプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルによって、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(補助記憶装置508等)に記録されて流通されるようにしてもよい。
【0035】
また、図2に示す画像形成装置10のハードウェア構成は、一例であり、すべての構成機器を備えている必要はなく、また、他の構成機器を備えているものとしてもよい。
【0036】
(情報処理装置のハードウェア構成)
図3は、第1の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図3を参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置20のハードウェア構成について説明する。
【0037】
図3に示すように、情報処理装置20は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、補助記憶装置605と、メディアドライブ607と、ディスプレイ608(表示装置)と、ネットワークI/F609と、キーボード611と、マウス612と、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブ614と、を備えている。
【0038】
CPU601は、情報処理装置20全体の動作を制御する演算装置である。ROM602は、情報処理装置20用のプログラムを記憶している不揮発性記憶装置である。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。
【0039】
補助記憶装置605は、各種データおよびプログラム等を記憶するHDDまたはSSD等の記憶装置である。メディアドライブ607は、CPU601の制御に従って、フラッシュメモリ等の記録メディア606に対するデータの読み出しおよび書き込みを制御する装置である。
【0040】
ディスプレイ608は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字または画像等の各種情報を表示する液晶または有機EL(Electro Luminescence)等によって構成された表示装置である。
【0041】
ネットワークI/F609は、ネットワークNを利用して画像形成装置10および画像読取装置30等の外部装置とデータを通信するためのインターフェースである。ネットワークI/F609は、例えば、イーサネットに対応し、TCP/IP等に準拠した通信が可能なNIC(Network Interface Card)等である。
【0042】
キーボード611は、文字、数字、各種指示の選択、およびカーソルの移動等を行う入力装置である。マウス612は、各種指示の選択および実行、処理対象の選択、ならびにカーソルの移動等を行うための入力装置である。
【0043】
DVDドライブ614は、着脱自在な記憶媒体の一例としてのDVD-ROMまたはDVD-R(Digital Versatile Disk Recordable)等のDVD613に対するデータの読み出しおよび書き込みを制御する装置である。
【0044】
上述のCPU601、ROM602、RAM603、補助記憶装置605、メディアドライブ607、ディスプレイ608、ネットワークI/F609、キーボード611、マウス612およびDVDドライブ614は、アドレスバスおよびデータバス等のバス610によって互いに通信可能に接続されている。
【0045】
なお、図3に示した情報処理装置20のハードウェア構成は一例を示すものであり、図3に示した構成要素を全て含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。
【0046】
(画像形成システムの機能ブロックの構成および動作)
図4は、第1の実施形態に係る画像形成システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図5は、カラーチャートの一例を示す図である。図6は、カラーチャートに含まれる判定用パッチの一例を示す図である。図7は、判定用パッチの拡大図である。図4図7を参照しながら、本実施形態に係る画像形成システム1の機能ブロックの構成および動作について説明する。
【0047】
図4に示すように、画像形成装置10は、通信部101と、ジョブ取得部102と、印刷制御部103と、記憶部105と、を有する。
【0048】
通信部101は、ネットワークNを介して、情報処理装置20とデータ通信を行う機能部である。通信部101は、図2に示すネットワークI/F504b、およびCPU501によりプログラムが実行されることによって実現される。
【0049】
ジョブ取得部102は、情報処理装置20からカラーチャートデータの印刷ジョブを取得する機能部である。ジョブ取得部102は、例えば図2に示すCPU501によってプログラムが実行されることによって実現される。なお、ジョブ取得部102は、DFEに搭載される機能の1つであってもよく、その場合は情報処理装置20からカラーチャートデータの印刷ジョブおよび印刷設定をDFEに送信しておき、ユーザはDFEの操作画面等でカラーチャートデータの印刷ジョブの実行操作を、印刷したいタイミングで、画像形成装置10に対して行ってもよい。
【0050】
印刷制御部103は、ジョブ取得部102により取得されたカラーチャートデータの印刷ジョブに基づいて、プロッタ531にカラーチャートを印刷出力させる機能部である。また、印刷制御部103は、カラーチャートを印刷出力させる際に、当該画像形成装置10の識別情報、紙種の識別情報、印刷出力した日時および、当該カラーチャートのパッチ配列の識別情報を含むカラーコードも印字させる。カラーチャートのパッチ配列の識別情報は、カラーチャート自体を区別する識別情報にもなるので、ページとしてのカラーチャートの識別情報と捉えることもできる。印刷制御部103は、例えば図2に示すCPU501によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0051】
ここで、印刷制御部103の制御に従って印刷出力されるカラーチャートの一例として、図5にカラーチャートCCを示す。図5に示すように、カラーチャートCCは、カラーコードCと、色評価用パッチCPと、を含む。
【0052】
カラーコードCは、上述のように、カラーチャートCCを印刷出力した画像形成装置10の識別情報、印刷された紙種の識別情報、印刷出力した日時および、色評価用パッチCPの配列の識別情報がカラーパッチとしてコード化されたものである。カラーコードCは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)およびホワイト(W)の5色のカラーパッチで構成されている。カラーコードCの両端には、当該カラーコードCの終端であることを示し、かつ、当該カラーコードCの向き(カラーパッチの配列の向き)を特定するためのカラーパッチが配置されている。具体的には、図5に示すように、当該両端のうち左端の2つのカラーパッチの配列は、左からシアン(C)、マゼンタ(M)の順となっており、右端の2つのカラーパッチの配列は、左からイエロー(Y)、ブラック(K)の順となっており、これらの4つのカラーパッチの色は固定され、かつ配列も固定されているため、これらのカラーパッチの配列を識別することによって、カラーコードCの向きを特定することができる。カラーコードCの左端または右端等に配置した情報は、カラーコードCの向きや配列などを識別する配列識別情報であると言うこともできる。配置識別情報の色や位置はこの他の方法を用いて取り決めてもよい。なお、カラーコードCは、上述のC、M、Y、K、Wの単色以外に、これらの混色のカラーパッチが含まれるものとしてもよく、上述の配置に限定するものではない。また、カラーコードCは、他の色の色材を用いて構成されてもよいし、無色透明のクリアトナー、または、赤外線照射によって存在を認識できるIR(インビジブルレッド)トナーを用いて、目で見えにくいカラーパッチを用いて構成されてもよい。
【0053】
また、カラーコードCの両端各2つのカラーパッチの間に配置されたカラーパッチが、具体的にコード化された情報(以下、カラーコード情報と称する場合がある)を示していることになる。カラーコードCを構成する各カラーパッチは、隣接するカラーパッチと同じ色にならないように配置されている。また、カラーコード情報を構成するカラーパッチは、その色に応じて0~4の数値が割り振られている。また、カラーコード情報を構成するカラーパッチの個数によって数値の桁数が決定され、コード化されているカラーコード情報を数値化(デコード)することができる。そして、カラーコード情報から変換された数値は、設定情報に関連付けられた数値部分と、日時を示す数値部分とで構成されている。このうち設定情報に関連付けられた数値部分に対応する当該設定情報(後述するように、当該設定情報は情報処理装置20に記憶されている。)を参照することによって、当該設定情報に規定されている画像形成装置10(機種、IPアドレス等)、紙種、およびカラーチャートCCのパッチ配列(色評価用パッチCPの配列)を識別することができる。また、日時を示す数値部分によって、直接、カラーチャートCCが印刷出力された日時を識別することができる。これによって、情報処理装置20における品質評価処理の対象として、どの画像形成装置10のどの紙種であるのかを、情報処理装置20が自動で識別して、評価結果を記憶及び表示することができる。
【0054】
なお、カラーコードCには、カラーチャートCCを印刷出力した画像形成装置10の識別情報、印刷された紙種の識別情報、印刷出力した日時および、色評価用パッチCPの配列の識別情報がコード化されているものとしているが、これに限定されるものではない。例えば、カラーコードCには、他に印刷設定(濃度等)の識別情報等が含まれていてもよい。この場合、具体的には、カラーコード情報に、直接、印刷設定の識別情報を含めるのではなく、設定情報に関連付けられた数値部分に対応する当該設定情報に、当該印刷設定の内容を含めるものとすればよい。また、カラーコードCにおいて、印刷出力した日時を管理する必要がないということであれば、カラーコード情報には、日時を示す内容を含めないようにすればよい。
【0055】
色評価用パッチCPは、情報処理装置20において、カラーコードCにより識別される画像形成装置10に対する品質評価処理を実行するために用いられるカラーパッチ群である。また、色評価用パッチCPは、図5に示すように、カラーコードCとは独立した位置に配置されている。これによって、カラーコードCの位置を明確に区別することになり、情報処理装置20でのカラーコードCの特定動作のエラーを防ぐことができ、画像読取装置30においてカラーチャートCCが上下逆向きに読み取りがなされても、カラーコードCの位置を誤ることを低減させることができる。色評価用パッチCPは、図6に示すように、画像形成装置10の印刷品質を評価するための判定用パッチとして、7か所に判定用パッチJP1~JP7が配置されている。これらの判定用パッチJP1~JP7は、図6に示すように、色評価用パッチCP内の広域に亘って配置されている。
【0056】
判定用パッチJP1、JP3、JP5、JP7は、それぞれ同じ個数、同じ色、かつ同じ配列で構成されたカラーパッチ群である。すなわち、判定用パッチJP1、JP3、JP5、JP7は、図6に示すように、それぞれ同一の配列構成の複数のカラーパッチで構成されている。また、判定用パッチJP2、JP4、JP6は、それぞれ判定用パッチJP1(JP3、JP5、JP7)のカラーパッチ群を180度回転させた構成となっている。すなわち、判定用パッチJP1~JP7は、同じ配列の複数のカラーパッチ群についてそれぞれ配置方向を変えて配置されている。このように、判定用パッチJP1~JP7の配置方向を、回転させること等によって変えることにより、印刷品質の評価において、主走査方向および副走査方向の印刷のムラの影響を軽減することができる。なお、判定用パッチJP1~JP7を区別なく呼称する場合、または総称する場合、単に判定用パッチJPと称するものとする。判定用パッチJPの一例として、その拡大図を図7に示している。図7に示すように、判定用パッチJPは、印刷品質をより精度よく評価するために、例えば、54個の異なる色のカラーパッチ(グレーパッチ)であるパッチP1~P54から構成されている。このような、判定用パッチJPが、上述したように、図6に示すように判定用パッチJP1~JP7として色評価用パッチCP内の7か所に配置されている。なお、判定用パッチJPのカラーパッチの個数、色、および配列は、上述に限定されるものではなく、例えば、判定用パッチJPのカラーパッチ数は54個でなくてもよい。また、判定用パッチJPの配置箇所は、7か所に限定されるものではなく、その他の配置数であってもよい。
【0057】
また、判定用パッチJPの周囲は、紙白からの反射光によるフレアの影響により適切に測色できなくなることを回避するために、図7に示すように、紙白の部分およびホワイト(W)のカラーパッチが隣接していないものとなっている。すなわち、判定用パッチJPの周囲のカラーパッチは、紙白ではない何らかのカラーパッチが配置されている。このような7か所の判定用パッチJP1~JP7から測色された色値(測色値)に基づいて、画像形成装置10の印刷品質を評価する。この判定用パッチJP1~JP7の測色値を用いた印刷品質の評価方法(判定方法)の詳細については、後述する。
【0058】
図4に戻り、機能ブロックの説明を続ける。記憶部105は、各種データおよびプログラム等を記憶する機能部である。記憶部105は、図2に示す補助記憶装置508によって実現される。
【0059】
なお、図4に示す画像形成装置10の各機能部のうちソフトウェア(プログラム)で実現される機能部は、少なくともその一部が、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC等のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0060】
また、図4に示す画像形成装置10の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図4に示す画像形成装置10で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図4に示す画像形成装置10で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。また、複数の機能のいずれかをDFEまたは他の装置に有していてもよい。
【0061】
図4に示すように、情報処理装置20は、通信部201と、チャート送信部202と、色値取得部203(取得部)と、識別部204と、パッチ取得部205と、算出部206と、判定部207と、入力部210と、表示制御部211と、表示部212と、記憶部213と、を有する。なお、情報処理装置20は、ユーザが用いるPCまたはスマートフォン等の端末装置であってよいし、機能をクラウドサービスとして提供するクラウドサーバ装置またはクラウドシステムであってもよい。
【0062】
通信部201は、ネットワークNを介して、画像形成装置10および画像読取装置30とデータ通信を行う機能部である。通信部201は、図3に示すネットワークI/F609、およびCPU601によりプログラムが実行されることによって実現される。
【0063】
チャート送信部202は、画像形成装置10においてカラーチャートを印刷出力するためのカラーチャートデータの印刷ジョブを、通信部201を介して当該画像形成装置10へ送信する機能部である。チャート送信部202は、例えば図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0064】
色値取得部203は、画像形成装置10により印刷出力されたカラーチャートCCに対して画像読取装置30による読み取り処理により得られた当該カラーチャートCCの各カラーパッチの測色値(Lab値)で構成される色情報データを、当該画像読取装置30から通信部201を介して取得する機能部である。色値取得部203は、例えば図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0065】
識別部204は、色値取得部203により取得されたカラーチャートCCの色情報データから、カラーコードCのカラーコード情報を特定し、当該カラーコード情報を数値化(デコード)して、画像形成装置10(機種等)、紙種、カラーチャートCCのパッチ配列(色評価用パッチCPの配列)、および印刷出力された日時を識別する機能部である。識別部204は、例えば図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0066】
パッチ取得部205は、色値取得部203により取得された色情報データから、色評価用パッチCPに配置された7か所の判定用パッチJP1~JP7に対応する部分を特定し、当該判定用パッチJP1~JP7それぞれにおけるパッチP1~P54の測色値(Lab値)を取得する機能部である。パッチ取得部205は、例えば図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0067】
算出部206は、パッチ取得部205により取得された判定用パッチJP1~JP7それぞれにおけるパッチP1~P54の測色値についての平均値等の算出を行う機能部である。具体的には、算出部206は、まず、判定用パッチJP1~JP7の各パッチP1の測色値(Lab値)を(L*1_1,a*1_1,b*1_1),(L*1_2,a*1_2,b*1_2),・・・,(L*1_7,a*1_7,b*1_7)とした場合、これらの平均値である平均測色値(L*1_ave,a*1_ave,b*1_ave)を、以下の式(1)によって算出する。
【0068】
【数1】
【0069】
次に、算出部206は、算出した平均測色値(L*1_ave,a*1_ave,b*1_ave)と、所定の基準値(L*1_std,a*1_std,b*1_std)との色差を、ΔE1として算出する。なお、色差を算出する式としては、例えば、人間の感覚と親和性の高いΔE2000を用いてもよく、より計算が簡便なΔE76またはΔE94等を用いてもよい。同様に、算出部206は、判定用パッチJP1~JP7の各パッチP2~P54の測色値(Lab値)を用いて、それぞれ色差ΔE2~ΔE54を算出する。そして、算出部206は、算出した色差ΔE1~ΔE54の平均値である色差平均値ΔE_ave、および最大値ΔE_Maxを算出する。算出部206は、算出した各種値を、記憶部213に記憶させる。
【0070】
算出部206は、例えば図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0071】
判定部207は、算出部206によって算出された色差平均値ΔE_aveおよび最大値ΔE_Maxが、以下の式(2)によってそれぞれ所定の閾値Thresh1および閾値Thresh2以上であるか否かを判定する機能部である。
【0072】
【数2】
【0073】
判定部207は、式(2)のうち少なくとも1つを満たす場合、カラーチャートCCの印刷品質に異常があると判断し、識別部204により識別された画像形成装置10の状態に異常があると判断する。判定部207は、判定結果を、記憶部213に記憶させる。判定部207は、例えば図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0074】
入力部210は、ユーザの操作入力を受け付ける機能部である。入力部210は、図3に示すキーボード611およびマウス612によって実現される。
【0075】
表示制御部211は、表示部212に対して各種画面および情報の表示制御を行う機能部である。表示制御部211は、例えば図3に示すCPU601によってプログラムが実行されることによって実現される。
【0076】
表示部212は、表示制御部211の制御に従って、各種画面および情報の表示動作を行う機能部である。表示部212は、図3に示すディスプレイ608によって実現される。
【0077】
記憶部213は、カラーチャートデータ、算出部206により算出された各種の値、および判定部207の判定結果等を記憶する機能部である。記憶部213は、図3に示す補助記憶装置605によって実現される。
【0078】
なお、図4に示す情報処理装置20の各機能部のうちソフトウェア(プログラム)で実現される機能部は、少なくともその一部が、FPGAまたはASIC等のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0079】
また、図4に示す情報処理装置20の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図4に示す情報処理装置20で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図4に示す情報処理装置20で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
【0080】
(品質評価処理の流れ)
図8は、第1の実施形態に係る画像形成システムの品質評価処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9は、第1の実施形態に係る情報処理装置の判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10は、カラーチャートの読み取り方向の一例を示す図である。図11は、カラーチャートの読み取り方向の別の例を示す図である。図12は、評価異常画面の一例を示す図である。図8図12を参照しながら、画像形成システム1の品質評価処理の流れについて説明する。
【0081】
<ステップS11>
まず、情報処理装置20のチャート送信部202は、品質評価処理の対象となる画像形成装置10でカラーチャートを印刷出力するためのカラーチャートデータの印刷ジョブを、通信部201を介して当該画像形成装置10へ送信する。この場合、チャート送信部202は、カラーチャートデータの印刷ジョブを、複数の画像形成装置10へ送信してもよい。そして、ステップS12へ移行する。
【0082】
<ステップS12>
画像形成装置10のジョブ取得部102は、情報処理装置20からカラーチャートデータの印刷ジョブを取得する。そして、画像形成装置10の印刷制御部103は、ジョブ取得部102により取得されたカラーチャートデータの印刷ジョブに基づいて、プロッタ531にカラーチャートを印刷出力させる。この場合、印刷制御部103は、カラーチャートCCを印刷出力させる際に、当該画像形成装置10の識別情報、紙種の識別情報、印刷出力した日時および、当該カラーチャートCCのパッチ配列の識別情報を含むカラーコードも印字させる。カラーチャートCCの構成については、上述した通りである。そして、ステップS13へ移行する。
【0083】
<ステップS13>
画像読取装置30は、画像形成装置10により印刷出力されたカラーチャートCCに対して読み取り処理を行い、そのカラーチャートCC全面についての読取値を測色値(Lab値)に変換した色情報データを生成する。画像読取装置30は、生成した色情報データを情報処理装置20へ送信する。そして、ステップS14へ移行する。なお、画像読取装置30は、異なる複数の画像形成装置10の識別情報および紙種の識別情報等を含むカラーコードがそれぞれ印刷されている、複数枚のカラーチャートCCを、まとめて載置して連続的に読み取り、取得した色情報データを、順にまたは一括で情報処理装置20へ送信することもできる。
【0084】
<ステップS14>
情報処理装置20の色値取得部203は、画像形成装置10により印刷出力されたカラーチャートCCに対応する色情報データを、画像読取装置30から通信部201を介して取得する。そして、ステップS15へ移行する。
【0085】
<ステップS15>
情報処理装置20の識別部204は、色値取得部203により取得されたカラーチャートCCの色情報データから、カラーコードCを特定するために、当該色情報データの先端から走査していき、カラーコードCの両端のカラーパッチを探索する。通常、色情報データの読み取り方向は、図10の矢印方向に読み取ることを想定しているが、図11のようにチャートの読み取り方向を前後逆転して読み取らせた場合、カラーコードCの向きが図10の向きで読み取った時と左右逆向きに検知される。このような場合でも正しくカラーコードCを認識できるように、カラーコードCの端部の色が上述したような所定の色のカラーパッチになっているか否かで判断する。なお、複数枚のカラーチャートCCをまとめて載置したときに前後逆転したカラーチャートCCが含まれていても、正しくカラーコードCを認識できる。
【0086】
具体的には、識別部204は、図10の向きで探索した場合、カラーコードCの両端のうち左端の2つのカラーパッチの配列が、左からシアン(C)、マゼンタ(M)の順となっており、右端の2つのカラーパッチの配列が、左からイエロー(Y)、ブラック(K)の順となっていることを識別することによって、カラーチャートCCのカラーコード情報を特定する。一方、識別部204は、図11の向きで探索した場合、カラーコードCの両端のうち左端の2つのカラーパッチの配列が、左からブラック(K)、イエロー(Y)の順となっており、右端の2つのカラーパッチの配列が、左からマゼンタ(M)、シアン(C)の順となっており、図10の場合の配列と比較して反転していることを認識する。この場合、識別部204は、図10の読み取り方向での配置に合わせるように、図11の読み取り方向で読み取った際に得られたカラーチャートCC全面の色情報データを、180度回転させる処理を加える。そして、識別部204は、この処理を加えることにより、異なる向きで読み取ったカラーチャートCCの色情報データについても適切に処理を行うことができ、カラーチャートCCのカラーコード情報を特定する。
【0087】
そして、識別部204は、特定したカラーコード情報を数値化(デコード)して、画像形成装置10(機種等)、紙種、カラーチャートCCのパッチ配列(色評価用パッチCPの配列)、および印刷出力された日時を識別する。そして、ステップS16へ移行する。
【0088】
<ステップS16>
次に、情報処理装置20は、図9に示すステップS161~S167のカラーチャートCCに対する判定処理を実行する。以下、当該判定処理について説明する。
【0089】
<<ステップS161>>
情報処理装置20のパッチ取得部205は、色値取得部203により取得された色情報データから、色評価用パッチCPに配置された7か所の判定用パッチJP1~JP7に対応する部分を特定し、当該判定用パッチJP1~JP7それぞれにおけるパッチP1の測色値(Lab値)を取得する。そして、ステップS162へ移行する。
【0090】
<<ステップS162>>
情報処理装置20の算出部206は、パッチ取得部205により取得された判定用パッチJP1~JP7それぞれにおけるパッチP1の測色値の平均値である平均測色値(L*1_ave,a*1_ave,b*1_ave)を、上述の式(1)によって算出する。そして、ステップS163へ移行する。
【0091】
<<ステップS163>>
次に、算出部206は、算出した平均測色値(L*1_ave,a*1_ave,b*1_ave)と、所定の基準値(L*1_std,a*1_std,b*1_std)との色差を、ΔE1として算出する。
【0092】
以上のステップS161~S163の処理を、判定用パッチJP1~JP7それぞれにおけるパッチP2~P54についても繰り返し、それぞれ色差ΔE2~ΔE54を得る。そして、ステップS164へ移行する。
【0093】
<<ステップS164>>
算出部206は、算出した色差ΔE1~ΔE54の平均値である色差平均値ΔE_ave、および最大値ΔE_Maxを算出する。そして、ステップS165へ移行する。
【0094】
<<ステップS165>>
情報処理装置20の判定部207は、算出部206によって算出された色差平均値ΔE_aveが、上述の式(2)によって所定の閾値Thresh1以上であるか否かを判定する。色差平均値ΔE_aveが閾値Thresh1未満である場合(ステップS165:Yes)、ステップS166へ移行し、色差平均値ΔE_aveが閾値Thresh1以上である場合(ステップS165:No)、ステップS167へ移行する。
【0095】
<<ステップS166>>
続いて、判定部207は、算出部206によって算出された最大値ΔE_Maxが、上述の式(2)によって所定の閾値Thresh2以上であるか否かを判定する。最大値ΔE_Maxが閾値Thresh2未満である場合(ステップS166:Yes)、判定処理を終了し、最大値ΔE_Maxが閾値Thresh2以上である場合(ステップS166:No)、ステップS167へ移行する。
【0096】
<<ステップS167>>
判定部207は、色差平均値ΔE_aveが閾値Thresh1以上、または最大値ΔE_Maxが閾値Thresh2以上であると判定した場合、カラーチャートCCの印刷品質に異常があると判断し、識別部204により識別された画像形成装置10の状態に異常があると判断する。この場合、情報処理装置20の表示制御部211は、図12に示すようなカラーチャートCCの印刷品質に異常がある旨を示す評価異常画面1000を、表示部212に表示させることによってユーザに警告する。この場合、表示制御部211は、図12に示すように、評価異常画面1000に、印刷品質に異常があると判断されたカラーチャートCCのカラーコードCで特定される画像形成装置10の識別情報(機種またはIPアドレス等)を表示させる。これによって、どの画像形成装置10の印刷品質に異常があるのかを簡単に判別することができる。なお、表示制御部211は、評価異常画面1000に、画像形成装置10の識別情報だけでなく、カラーコードCで識別された紙種、日時、またはページ情報の少なくともいずれかを表示させるものとしてもよい。そして、判定処理を終了する。
【0097】
そして、上述のステップS161~S167の判定処理が終了することによって、品質評価処理が終了する。
【0098】
以上のように、本実施形態に係る画像形成システム1においては、画像形成装置10により印刷出力されるカラーチャートCCは、品質評価処理に用いる色評価用パッチCPと共に、少なくとも画像形成装置10の識別情報を含むカラーコードCを有する。そして、情報処理装置20は、画像読取装置30により読み取られたカラーチャートCCの色情報データから、カラーコードCを特定し、当該カラーコードCに含まれる画像形成装置10の識別情報によって、当該画像形成装置10を識別するものとしている。このように、複数台の画像形成装置10からカラーチャートCCを出力した場合に、当該カラーチャートCCに含まれるカラーコードCにより画像形成装置10を識別することによって、どの画像形成装置10から出力したかを判別でき、ユーザの手を介さず自動的に効率的な印刷品質の評価を行うことができる。
【0099】
また、カラーチャートCCのカラーコードCは、画像形成装置10の識別情報のほか、さらに、カラーチャートCCが出力された用紙の紙種の識別情報を含むものとしている。使用する紙種が変わった際に、予め用意したプロファイルと合わず、ユーザが求めるレベルの印刷品質に達しないことが発生する問題があるところ、上述のように、本実施形態では、カラーチャートCCには画像形成装置10の識別情報だけでなく、紙種の識別情報も含まれているので、画像形成装置10および紙種を対象として印刷品質を評価することができ、各紙種にも対応した品質評価を行うことができる。
【0100】
また、カラーチャートCCの色評価用パッチCPには、画像形成装置10の印刷品質を評価するための複数の判定用パッチが埋め込まれている。従来の技術では、画像形成装置10の状態が適切でない場合に、色調整処理を実行してしまう可能性があるところ、上述のような複数の判定用パッチを用いて、印刷されたカラーチャートCCの印刷品質を評価(判定)することができる。これによって、長期にわたって印刷品質確認を行わず、印刷品質が適切でない状態で印刷を継続してしまうことを抑制することができる。
【0101】
なお、本実施形態に係るカラーチャートCCでは、画像形成装置10の識別情報、紙種の識別情報、印刷出力した日時および、当該カラーチャートCCのパッチ配列の識別情報をカラーコードに含めるものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、これらの情報を、バーコードまたは二次元コード等に含めるものとし、カラーチャートCCに色評価用パッチCPと共に印刷出力するものとしてもよい。
【0102】
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る画像形成システム1について、第1の実施形態に係る画像形成システム1と相違する点を中心に説明する。第1の実施形態では、情報処理装置20は、画像形成装置10により印刷出力された1のカラーチャートCCを用いて判定処理を行う動作について説明した。本実施形態では、少なくとも1台の画像形成装置10で複数のカラーチャートを用いて判定処理を行う動作について説明する。なお、本実施形態に係る画像形成装置10および情報処理装置20のハードウェア構成、ならびに画像形成システム1の機能ブロックの構成は、第1の実施形態で説明した構成と同様である。なお、本実施形態の判定処理は、例えば画像形成動作の1周期で複数枚の用紙に画像形成できるような画像形成装置において、画像形成手段(プロッタ531等)の全体での印刷品質の評価ができる点で有効である。画像形成動作の1周期とは、例えば用紙に画像を転写するための転写手段の1回転や、画像形成時の用紙の搬送手段等の1回転などを指す。1周期に複数枚印刷できる画像形成手段全体で印刷の品質に問題がないかどうかを、用紙の間の評価として判定することで、画像形成部の調整処理やプロファイルを用いた色調整の再実施、交換修理などが必要かどうか確認することができる。なお、1台の画像形成装置10で複数枚のカラーチャートを印刷して、画像読取装置で読取り、判定を行ってもよいし、複数台の画像系装置10で複数枚のカラーチャートをそれぞれ印刷し全てをまとめて画像読取装置で読取って、複数台の画像形成装置10の判定を一括で行ってもよい。
【0103】
(画像形成システムの動作の概要)
図13は、1枚目のカラーチャートの一例を示す図である。図14は、2枚目のカラーチャートの一例を示す図である。本実施形態では、2枚のカラーチャートを用いた場合の判定処理を行うものとして画像形成システム1の動作の概要を説明する。なお、3枚以上のカラーチャートを用いた判定処理についても、以下の動作と同様である。
【0104】
画像形成装置10のジョブ取得部102は、情報処理装置20から2つのカラーチャートデータの印刷ジョブを取得する。画像形成装置10の印刷制御部103は、ジョブ取得部102により取得された2つのカラーチャートデータの印刷ジョブに基づいて、プロッタ531に2枚のカラーチャートを印刷出力させる。また、印刷制御部103は、2つのカラーチャートを印刷出力させる際に、当該画像形成装置10の識別情報、紙種の識別情報、印刷出力した日時および、当該カラーチャートのパッチ配列の識別情報を含むカラーコードも印字させる。この場合、2つのカラーチャートは、印字されたカラーコードに含まれるパッチ配列の識別情報(ページ情報)によって区別される。
【0105】
ここで、印刷制御部103の制御に従って印刷出力される2枚のカラーチャートの一例として、図13に1枚目のカラーチャートCCAを示し、図14に2枚目のカラーチャートCCBを示す。図13に示すように、カラーチャートCCAは、第1の実施形態と同様に、カラーコードCAと、色評価用パッチCPAと、を含む。図14に示すように、カラーチャートCCBは、第1の実施形態と同様に、カラーコードCBと、色評価用パッチCPBと、を含む。
【0106】
カラーコードCA、CBは、上述のように、それぞれカラーチャートCCA、CCBを印刷出力した画像形成装置10の識別情報、印刷された紙種の識別情報、印刷出力した日時および、色評価用パッチCPA、CPBの配列の識別情報がカラーパッチとしてコード化されたものである。カラーコードCA、CBの両端には、第1の実施形態と同様に、当該カラーコードCA、CBの終端であることを示し、かつ、当該カラーコードCA、CBの向きを特定するためのカラーパッチが配置されている。
【0107】
色評価用パッチCPA、CPBは、情報処理装置20において、それぞれカラーコードCA、CBにより識別される画像形成装置10に対する品質評価処理を実行するために用いられるカラーパッチ群である。色評価用パッチCPA、CPBには、画像形成装置10の印刷品質を評価するための判定用パッチとして、それぞれ7か所に判定用パッチJP1~JP7が配置されている。色評価用パッチCPA、CPBの判定用パッチJP1~JP7の構成は、上述の第1の実施形態でと同様である。
【0108】
情報処理装置20の算出部206は、パッチ取得部205により取得された色評価用パッチCPA、CPBの判定用パッチJP1~JP7それぞれにおけるパッチP1~P54の測色値についての平均値等の算出を行う。具体的には、算出部206は、まず、カラーチャートCCAについて、判定用パッチJP1~JP9の各パッチP1の測色値(Lab値)を(L*A1_1,a*A1_1,b*A1_1),(L*A1_2,a*A1_2,b*A1_2),・・・,(L*A1_7,a*A1_7,b*A1_7)とした場合、これらの平均値である平均測色値(L*A1_ave,a*A1_ave,b*A1_ave)を、以下の式(3)によって算出する。
【0109】
【数3】
【0110】
また、算出部206は、カラーチャートCCBについて、判定用パッチJP1~JP7の各パッチP1の測色値(Lab値)を(L*B1_1,a*B1_1,b*B1_1),(L*B1_2,a*B1_2,b*B1_2),・・・,(L*B1_7,a*B1_7,b*B1_7)とした場合、これらの平均値である平均測色値(L*B1_ave,a*B1_ave,b*B1_ave)を、以下の式(4)によって算出する。
【0111】
【数4】
【0112】
次に、算出部206は、カラーチャートCCAについて、算出した平均測色値(L*A1_ave,a*A1_ave,b*A1_ave)と、所定の基準値(L*1_std,a*1_std,b*1_std)との色差を、ΔEA1として算出する。同様に、算出部206は、カラーチャートCCAの判定用パッチJP1~JP7の各パッチP2~P54の測色値(Lab値)を用いて、それぞれ色差ΔEA2~ΔEA54を算出する。そして、算出部206は、算出した色差ΔEA1~ΔEA54の平均値である色差平均値ΔEA_ave、および最大値ΔEA_Maxを算出する。
【0113】
また、算出部206は、カラーチャートCCBについて、算出した平均測色値(L*B1_ave,a*B1_ave,b*B1_ave)と、所定の基準値(L*1_std,a*1_std,b*1_std)との色差を、ΔEB1として算出する。同様に、算出部206は、カラーチャートCCBの判定用パッチJP1~JP7の各パッチP2~P54の測色値(Lab値)を用いて、それぞれ色差ΔEB2~ΔEB54を算出する。そして、算出部206は、算出した色差ΔEB1~ΔEB54の平均値である色差平均値ΔEB_ave、および最大値ΔEB_Maxを算出する。
【0114】
さらに、算出部206は、カラーチャートCCAについての平均測色値(L*A1_ave,a*A1_ave,b*A1_ave)と、カラーチャートCCBについての平均測色値(L*B1_ave,a*B1_ave,b*B1_ave)との差ΔE1_ABを算出する。同様に、算出部206は、判定用パッチJP1~JP7の各パッチP2~P54の測色値(Lab値)を用いて、それぞれ差ΔE2_AB~ΔE54_ABを算出する。
【0115】
算出部206は、算出した各種値を、記憶部213に記憶させる。
【0116】
情報処理装置20の判定部207は、算出部206によって算出された色差平均値ΔEA_aveおよび最大値ΔEA_Maxが、上述の式(2)によってそれぞれ所定の閾値Thresh1、Thresh2以上であるか否かを判定する。また、判定部207は、算出部206によって算出された色差平均値ΔEB_aveおよび最大値ΔEB_Maxが、上述の式(2)によってそれぞれ所定の閾値Thresh1、Thresh2以上であるか否かを判定する。
【0117】
さらに、判定部207は、算出部206によって算出された差ΔE1_AB~ΔE54_ABが、下記の式(5)によってそれぞれ所定の閾値Thresh3以上であるか否かを判定する。
【0118】
【数5】
【0119】
判定部207は、色差平均値ΔEA_ave、ΔEB_aveおよび最大値ΔEA_Max、ΔEB_Maxについて上述の式(2)のうち少なくとも1つを満たす場合、または、差ΔE1_AB~ΔE54_ABが上述の式(5)のうち少なくとも1つを満たす場合、カラーチャートCCA、CCBの印刷品質に異常があると判断し、識別部204により識別された画像形成装置10の状態に異常があると判断する。なお、式(5)において、差ΔE1_AB~ΔE54_ABに対する閾値Thresh3は、同一の値であることに限定されるものではなく、少なくともいずれかが異なる値を閾値としてもよい。判定部207は、判定結果を、記憶部213に記憶させる。
【0120】
なお、画像形成装置10および情報処理装置20のその他の機能部の動作は、第1の実施形態と同様である。
【0121】
(判定処理の流れ)
図15は、第2の実施形態に係る情報処理装置の判定処理の流れの一例を示す図である。図16は、ページ間評価異常画面の一例を示す図である。図15および図16を参照しながら、本実施形態に係る画像形成システム1の品質評価処理のうち、情報処理装置20における判定処理について説明する。なお、本実施形態では、図8に示す品質評価処理におけるステップS16において、図15に示す判定処理が実行される。
【0122】
<ステップS161a>
情報処理装置20のパッチ取得部205は、色値取得部203により取得されたカラーチャートCCAの色情報データから、色評価用パッチCPAに配置された7か所の判定用パッチJP1~JP7に対応する部分を特定し、当該判定用パッチJP1~JP7それぞれにおけるパッチP1の測色値(Lab値)を取得する。そして、ステップS162aへ移行する。
【0123】
<ステップS162a>
情報処理装置20の算出部206は、パッチ取得部205により取得された判定用パッチJP1~JP7それぞれにおけるパッチP1の測色値の平均値である平均測色値(L*A1_ave,a*A1_ave,b*A1_ave)を、上述の式(3)によって算出する。そして、ステップS163aへ移行する。
【0124】
<ステップS163a>
次に、算出部206は、カラーチャートCCAについて、算出した平均測色値(L*A1_ave,a*A1_ave,b*A1_ave)と、所定の基準値(L*1_std,a*1_std,b*1_std)との色差を、ΔEA1として算出する。
【0125】
以上のステップS161a~S163aの処理を、判定用パッチJP1~JP7それぞれにおけるパッチP2~P54についても繰り返し、それぞれ色差ΔEA2~ΔEA54を得る。そして、ステップS164aへ移行する。
【0126】
<ステップS164a>
算出部206は、算出した色差ΔEA1~ΔEA54の平均値である色差平均値ΔEA_ave、および最大値ΔEA_Maxを算出する。そして、ステップS165aへ移行する。
【0127】
<ステップS165a>
情報処理装置20の判定部207は、算出部206によって算出された色差平均値ΔEA_aveが、上述の式(2)によって所定の閾値Thresh1以上であるか否かを判定する。色差平均値ΔEA_aveが閾値Thresh1未満である場合(ステップS165a:Yes)、ステップS166aへ移行し、色差平均値ΔEA_aveが閾値Thresh1以上である場合(ステップS165a:No)、ステップS168aへ移行する。
【0128】
<ステップS166a>
続いて、判定部207は、算出部206によって算出された最大値ΔEA_Maxが、上述の式(2)によって所定の閾値Thresh2以上であるか否かを判定する。最大値ΔEA_Maxが閾値Thresh2未満である場合(ステップS166a:Yes)、カラーチャートCCA、CCBのパッチP2~P54のうち処理をしていないものがあるとき、ステップS161aへ戻り、ステップS161a~S167aの処理を繰り返す。一方、最大値ΔEA_Maxが閾値Thresh2以上である場合(ステップS166a:No)、ステップS168aへ移行する。
【0129】
<ステップS167a>
さらに、算出部206は、カラーチャートCCAについての平均測色値(L*A1_ave,a*A1_ave,b*A1_ave)と、カラーチャートCCBについての平均測色値(L*B1_ave,a*B1_ave,b*B1_ave)との差ΔE1_ABを算出する。同様に、算出部206は、判定用パッチJP1~JP7の各パッチP2~P54の測色値(Lab値)を用いて、それぞれ差ΔE2_AB~ΔE54_ABを算出する。そして、判定部207は、算出部206によって算出された差ΔE1_AB~ΔE54_ABが、上述の式(5)によってそれぞれ所定の閾値Thresh3以上であるか否かを判定する。差ΔE1_AB~ΔE54_ABのすべてが閾値Thresh3未満である場合(ステップS167a:Yes)、判定処理を終了し、差ΔE1_AB~ΔE54_ABの少なくともいずれかが閾値Thresh3以上である場合(ステップS167a:No)、ステップS168aへ移行する。
【0130】
<ステップS168a>
判定部207は、色差平均値ΔEA_ave、ΔEB_aveおよび最大値ΔEA_Max、ΔEB_Maxについて上述の式(2)のうち少なくとも1つを満たす場合、または、差ΔE1_AB~ΔE54_ABが上述の式(5)のうち少なくとも1つを満たす場合、カラーチャートCCA、CCBの印刷品質に異常があると判断し、識別部204により識別された画像形成装置10の状態に異常があると判断する。この場合、情報処理装置20の表示制御部211は、色差平均値ΔEA_ave、ΔEB_aveおよび最大値ΔEA_Max、ΔEB_Maxについて上述の式(2)のうち少なくとも1つを満たすと判定された場合、上述の図12に示すようなカラーチャートCCA、CCBの印刷品質に異常がある旨を示す評価異常画面1000を、表示部212に表示させることによってユーザに警告する。また、表示制御部211は、差ΔE1_AB~ΔE54_ABの少なくともいずれかが閾値Thresh3以上であると判定された場合、図16に示すようなページ間(カラーチャートCCA、CCB)で色値の変動がある旨を示すページ間評価異常画面1001を、表示部212に表示させることによってユーザに警告する。そして、判定処理を終了し、品質評価処理を終了する。
【0131】
以上のように、本実施形態に係る画像形成システム1においては、複数のカラーチャートCCを印刷出力して、各カラーチャートCCを用いて印刷品質の異常の有無の判定を行うと共に、複数のカラーチャートCC間(ページ間)での色変動の有無の判定を行うものとしている。これによって、画像形成装置10がより適切な状態であることを確認することができる。
【0132】
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る画像形成システム1について、算出部206により算出された各種値をグラフ表示する動作について説明する。なお、本実施形態に係る画像形成装置10および情報処理装置20のハードウェア構成、ならびに画像形成システム1の機能ブロックの構成は、第1、2の実施形態で説明した構成と同様である。
【0133】
(グラフ表示画面の表示動作)
図17は、グラフ表示画面の一例を示す図である。図17を参照しながら、グラフ表示画面について説明する。
【0134】
図17に示すグラフ表示画面1100は、情報処理装置20において、算出部206により算出された各種値を時系列にグラフ表示し、品質評価の変動を確認するための画面である。グラフ表示画面1100は、表示制御部211の制御に従って表示部212に表示される。グラフ表示画面1100は、図17に示すように、カテゴリ選択領域1101と、操作領域1102と、表示範囲設定領域1103と、用紙選択領域1104と、機種選択領域1105と、グラフ表示領域1106と、を含む。なお、グラフ表示画面1100は、情報処理装置20にインストールしたソフトウェアのユーザインターフェースであってもよいし、クラウドサーバの提供するクラウドサービスを端末装置または画像形成装置等のWebブラウザで表示した画面であってもよい。
【0135】
カテゴリ選択領域1101は、カテゴリを選択する領域である。ここで、カテゴリとは、複数の画像形成装置10が管理されている区域を示し、例えば、事業所、建物、またはフロア等についてカテゴライズされたものである。
【0136】
操作領域1102は、グラフの表示、および各種設定値の設定操作を行うための領域である。操作領域1102は、更新ボタン1102aと、設定ボタン1102bと、を含む。
【0137】
更新ボタン1102aは、グラフ表示領域1106のグラフを最新の内容に更新するためのボタンである。設定ボタン1102bは、算出部206により算出された値のうちグラフ表示領域1106にグラフ表示させる値(例えば色差平均値、最大値、または上述の式(5)の差ΔE1_AB~ΔE54_AB等)の選択、および、当該選択した値に対する閾値の設定等を行うためのボタンである。
【0138】
表示範囲設定領域1103は、グラフ表示領域1106にグラフ表示の表示期間を設定する領域である。表示範囲設定領域1103においては、例えば、図17に示す表示期間の始期および終期を設定する。表示範囲設定領域1103における表示期間の設定後、更新ボタン1102aを押下することによって、当該表示期間を反映してグラフ表示が更新される。
【0139】
用紙選択領域1104は、グラフ表示領域1106にグラフ表示させる紙種を設定する領域である。図17に示す例では、普通紙、グロス、マット、およびその他について、それぞれ表示させるか否かを設定することができる。
【0140】
機種選択領域1105は、グラフ表示領域1106にグラフ表示させる画像形成装置10を選択する領域である。機種選択領域1105には、例えば画像形成装置10を識別するIPアドレスまたは機番等が一覧表示され、各画像形成装置10のチェックボックスのオン・オフを切り替えることによって、画像形成装置10ごとにグラフ表示領域1106にグラフ表示させるか否かを選択することができる。また、機種選択領域1105に一覧表示される画像形成装置10は、カテゴリ選択領域1101で選択されたカテゴリに属するものである。
【0141】
グラフ表示領域1106は、設定ボタン1102bにより選択された値であって、用紙選択領域1104で選択された紙種についての表示範囲設定領域1103で設定された表示期間分の値について、機種選択領域1105で選択された画像形成装置10ごとにグラフ表示する表示領域である。また、グラフ表示領域1106では、設定ボタン1102bで設定した閾値のライン(図17に示す破線)が表示されるので、グラフ表示されている各種値が閾値未満であるか否かを確認することができる。図17に示す例では、機種(例えば機種の識別情報としてのIPアドレス)「192.168.100.10」および「192.168.100.20」のグラフが表示されているが、スクロール操作により、他の選択された機種についてもグラフ表示を確認することができる。また、図17に示す例では、用紙選択領域1104で紙種として普通紙、グロス、マット、およびその他が選択された状態を示すが、機種「192.168.100.20」の画像形成装置10については、普通紙およびその他の紙種に相当する値がないので、グラフ表示されていないことを示している。
【0142】
以上のようなグラフ表示画面1100によって、算出部206により算出された各種値の変動を時系列に確認することができるので、画像形成装置10ごと、かつ紙種ごとの印刷品質の変動を把握することができ、効率的な印刷品質の評価および管理を行うことが可能となる。
【0143】
なお、上述の各実施形態において、画像形成装置10および情報処理装置20の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の各実施形態において、画像形成装置10および情報処理装置20で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk-Recordable)、またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の各実施形態において、画像形成装置10および情報処理装置20で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の各実施形態において、画像形成装置10および情報処理装置20で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の各実施形態において、画像形成装置10および情報処理装置20で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU501(CPU601)が上述の記憶装置(例えば、システムメモリ502、補助記憶装置508、補助記憶装置605等)からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0144】
1 画像形成システム
10、10a~10d 画像形成装置
20 情報処理装置
30 画像読取装置
101 通信部
102 ジョブ取得部
103 印刷制御部
105 記憶部
201 通信部
202 チャート送信部
203 色値取得部
204 識別部
205 パッチ取得部
206 算出部
207 判定部
210 入力部
211 表示制御部
212 表示部
213 記憶部
500 コントローラ
501 CPU
502 システムメモリ(MEM-P)
503 ノースブリッジ(NB)
504a サウスブリッジ(SB)
504b ネットワークI/F
504c USB I/F
504d セントロニクスI/F
505 AGP
506 ASIC
507 ローカルメモリ(MEM-C)
508 補助記憶装置
510 操作表示部
520 FCU
531 プロッタ
532 スキャナ
601 CPU
602 ROM
603 RAM
605 補助記憶装置
606 記録メディア
607 メディアドライブ
608 ディスプレイ
609 ネットワークI/F
610 バス
611 キーボード
612 マウス
613 DVD
614 DVDドライブ
1000 評価異常画面
1001 ページ間評価異常画面
1100 グラフ表示画面
1101 カテゴリ選択領域
1102 操作領域
1102a 更新ボタン
1102b 設定ボタン
1103 表示範囲設定領域
1104 用紙選択領域
1105 機種選択領域
1106 グラフ表示領域
C、CA、CB カラーコード
CC、CCa~CCd、CCA、CCB カラーチャート
CP、CPA、CPB 色評価用パッチ
JP、JP1~JP7、JPA1~JPA7、JPB1~JPB7 判定用パッチ
N ネットワーク
P1~P54 パッチ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0145】
【文献】特開2007-055282号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17