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特許7585768情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241112BHJP
   H04N 1/32 20060101ALI20241112BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20241112BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/32 609
B41J29/42 F
B41J29/38 301
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020212630
(22)【出願日】2020-12-22
(65)【公開番号】P2022098942
(43)【公開日】2022-07-04
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 信
(72)【発明者】
【氏名】田邑 昇
【審査官】橋爪 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-285820(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
H04N 1/32
B41J 29/38
B41J 29/42
G06F 11/00-11/34
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部が前記操作を受け付けると、エラーの履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示する制御を行うヘルプ表示制御部と、を備え
前記ヘルプ表示制御部は、前記操作受付部が前記操作を受け付けると、前記履歴に含まれるエラーのうち、発生した日時からの経過期間が所定の期間内のエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する制御を行う、
情報処理装置。
【請求項2】
ヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部が前記操作を受け付けると、エラーの履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示する制御を行うヘルプ表示制御部と、を備え、
前記ヘルプ表示制御部は、前記履歴に含まれるエラーのうち、直前に表示されていた機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する制御を行う、
情報処理装置。
【請求項3】
前記ヘルプ表示制御部は、前記履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツであって、エラーが発生した日時または前記操作を受け付けた時が、ヘルプコンテンツごとに指定された期間の範囲内にあるヘルプコンテンツを表示する制御を行う、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ヘルプ表示制御部が表示する制御を行う前記ヘルプコンテンツは、前記履歴に含まれるエラーのうち、最後に発生したエラーに対応するヘルプコンテンツである、
請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ヘルプ表示制御部は、表示中の前記機能に関連付けられている前記エラーに対応するヘルプコンテンツと、表示中の前記機能に対応するヘルプコンテンツと、をともに表示する制御を行う、
請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付けるステップと、
前記操作を受け付けると、エラーの履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示する制御を行うステップと、
前記操作を受け付けると、前記履歴に含まれるエラーのうち、発生した日時からの経過期間が所定の期間内のエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する制御を行うステップと、を備える、
情報処理方法。
【請求項7】
ヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付けるステップと、
前記操作を受け付けると、エラーの履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示する制御を行うステップと、
前記履歴に含まれるエラーのうち、直前に表示されていた機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する制御を行うステップと、を備える、
情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
ヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付けるステップと、
前記操作を受け付けると、エラーの履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示する制御を行うステップと、
前記操作を受け付けると、前記履歴に含まれるエラーのうち、発生した日時からの経過期間が所定の期間内のエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する制御を行うステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
ヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付けるステップと、
前記操作を受け付けると、エラーの履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示する制御を行うステップと、
前記履歴に含まれるエラーのうち、直前に表示されていた機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する制御を行うステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
機能についてのヘルプコンテンツを表示する装置が知られている。例えば、特許文献1には、ユーザが操作をやり直した後にヘルプコンテンツを表示するための操作を行うと、ユーザが所望する別の操作を類推して、類推された別の操作についてのヘルプコンテンツを表示する装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の技術では、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示することができないという問題がある。例えば、関連する複数の機能が存在する場合に、表示中の機能との関連性を考慮してある機能で発生したエラーに対応するヘルプコンテンツを表示することができない。
【0004】
開示の技術は、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
開示の技術は、ヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付ける操作受付部と、前記操作受付部が前記操作を受け付けると、エラーの履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示する制御を行うヘルプ表示制御部と、を備え、前記ヘルプ表示制御部は、前記操作受付部が前記操作を受け付けると、前記履歴に含まれるエラーのうち、発生した日時からの経過期間が所定の期間内のエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する制御を行う、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0006】
表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】画像形成システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】第一の実施形態に係る画像形成装置の機能の一例を示す図である。
図4】エラー関連機能情報の一例を示す図である。
図5】第一の実施形態に係るエラー履歴情報の一例を示す図である。
図6】ホーム画面の一例を示す図である。
図7】ヘルプ表示処理のシーケンスの一例を示す図である。
図8】第一の実施形態に係る判定処理のフローの一例を示す図である。
図9】ヘルプ表示画面の一例を示す図である。
図10】第二の実施形態に係るエラー履歴情報の一例を示す図である。
図11】第二の実施形態に係る判定処理のフローの一例を示す図である。
図12】第三の実施形態に係る画像形成装置の機能の一例を示す図である。
図13】第三の実施形態に係る機能切替履歴情報の一例を示す図である。
図14】第三の実施形態に係る判定処理のフローの一例を示す図である。
図15】第四の実施形態に係る画像形成装置の機能の一例を示す図である。
図16】第四の実施形態に係るヘルプコンテンツ対応情報の一例を示す図である。
図17】第四の実施形態に係るヘルプコンテンツ取得処理のフローの一例を示す図である。
図18】第四の実施形態に係るヘルプ表示画面の一例を示す第一の図である。
図19】第四の実施形態に係るヘルプ表示画面の一例を示す第二の図である。
図20】第四の実施形態に係るヘルプ表示画面の一例を示す第三の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第一の実施形態)
以下に、図面を参照して、本発明に係る情報処理装置の一例である画像形成装置の実施の形態について説明する。
【0009】
図1は、画像形成システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0010】
本実施形態に係る画像形成システム1は、ヘルプコンテンツサーバ10と、画像形成装置20と、を備える。ヘルプコンテンツサーバ10および画像形成装置20は、通信ネットワーク30を介して通信可能に接続されている。
【0011】
ヘルプコンテンツサーバ10は、ヘルプコンテンツを管理する。具体的には、ヘルプコンテンツサーバ10は、画像形成装置20の機能の使用方法またはエラーの対応方法等を示すヘルプコンテンツを記憶し、画像形成装置20からヘルプコンテンツを指定した送信要求を受けると、指定されたヘルプコンテンツを画像形成装置20に送信する。
【0012】
画像形成装置20は、本発明に係る情報処理装置の一例であって、画像を形成する機能を有する装置である。画像形成装置20は、ユーザの操作を受けて、機能ごとのアプリケーションプログラムに規定された処理を実行する。例えば、コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能およびホーム機能は、それぞれコピーアプリ、スキャナアプリ、ファクスアプリおよびホームアプリに規定された処理を実行することによって実現される。
【0013】
また、画像形成装置20は、ユーザからヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付けると、ヘルプコンテンツサーバ10からヘルプコンテンツを取得して表示する。例えば、画像形成装置20は、表示中の機能に対応するヘルプコンテンツを表示する。なお、表示中の機能に対応するヘルプコンテンツは、表示中の機能にエラーが発生した場合におけるエラーに対応するヘルプコンテンツを含む。
【0014】
図2は、画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0015】
画像形成装置20は、画像形成機能を実現する本体部21と、ユーザの操作を受け付ける操作部22とを備える。なお、ユーザの操作を受け付けるとは、ユーザの操作に応じて入力される情報(画面の座標値を示す信号などを含む)を受け付けることを含む概念である。
【0016】
本体部21と操作部22は、通信路201を介して相互に通信可能に接続されている。通信路201は、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格のものを用いることができる。なお、通信路201は、有線か無線かを問わず、USB規格以外の規格のものであっても良い。
【0017】
本体部21は、CPU(Central Processing Unit)211、ROM(Read Only Memory)212、RAM(Random Access Memory)213、ストレージ部214、通信I/F(Interface)215、接続I/F216、エンジン部217、外部接続I/F218、及びシステムバス219等を有する。
【0018】
CPU211は、RAM213をワークエリア(作業領域)としてROM212又はストレージ部214等に格納されたプログラムに規定された処理を実行することで、本体部21全体の動作を制御する演算装置である。例えば、CPU211は、エンジン部217を用いて、コピー、スキャン、ファクス、プリンタなどの各種機能を実現する。
【0019】
ROM212は、例えば、本体部21の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)または各種の設定等を記憶する不揮発性のメモリである。RAM213は、CPU211のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ストレージ部214は、例えば、OS(Operating System)、アプリケーションプログラムまたは各種データ等を記憶する不揮発性の記憶装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等で構成される。
【0020】
通信I/F215は、通信ネットワーク30を介して外部の装置との通信を行うための、無線LANまたは有線LAN等のネットワークインタフェースである。接続I/F216は、通信路201を介して、本体部21と操作部22との間で通信するためのインタフェースである。
【0021】
エンジン部217は、コピー、スキャン、ファクスまたはプリントなどの機能を実現させるための、汎用的な情報処理及び通信以外の処理を行うハードウェアである。エンジン部217には、例えば、原稿の画像をスキャンして読取るスキャナ、用紙等のシート材への印刷を行うプロッタ、またはファクス通信を行うファクス部等が含まれる。さらに、エンジン部217は、印刷済みシート材を仕分けるフィニッシャ、または原稿を自動給送するADF(自動原稿給送装置)のような特定のオプションを含んでも良い。
【0022】
外部接続I/F218は、本体部21に外部の装置を接続するためのインタフェースである。システムバス219は、上記各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
【0023】
操作部22は、コンピュータによって構成され、CPU221、ROM222、RAM223、フラッシュメモリ224、通信I/F225、操作パネル226、接続I/F227、外部接続I/F228、カメラ229、及びシステムバス230等を有する。
【0024】
CPU221は、RAM223をワークエリア(作業領域)としてROM222またはフラッシュメモリ224等に格納されたプログラムに規定された処理を実行することで、操作部22全体の動作を制御する演算装置である。ROM222は、例えば、操作部22の起動時に実行されるBIOSまたは各種の設定等を記憶する不揮発性のメモリである。RAM223は、CPU221のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。フラッシュメモリ224は、例えば、OS、アプリケーションプログラムまたは各種データ等を記憶する不揮発性の記憶装置である。
【0025】
通信I/F225は、操作部22を通信ネットワーク30に接続し、ヘルプコンテンツサーバ10等の外部の装置との通信を行うための、無線LANまたは有線LAN等のネットワークインタフェースである。
【0026】
操作パネル226は、ユーザの操作に応じた各種の入力を受け付けると共に、各種の情報を表示する。操作パネル226は、例えば、タッチパネル機能を搭載した液晶表示装置(LCD: Liquid Crystal Display)で構成されるが、これに限られるものではない。操作パネル226は、例えばタッチパネル機能が搭載された有機EL(Electro Luminescence)表示装置で構成されていても良い。さらに、操作パネル226は、これに加えて又はこれに代えて、ハードウェアキー等の操作部や、ランプ等の表示部を備えていても良い。
【0027】
接続I/F227は、通信路201を介して、操作部22と本体部21との間で通信するためのインタフェースである。外部接続I/F228は、外部装置を接続するための、例えばUSB等のインタフェースである。
【0028】
カメラ229は、ユーザの画像を撮影する撮影装置である。なお、カメラ229は、画像形成装置20の外部に設置され、外部接続I/F228を介して操作部22に接続されているものであっても良い。システムバス230は、上記各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
【0029】
次に、画像形成装置20の操作部22の機能について、図面を参照して説明する。
【0030】
図3は、第一の実施形態に係る画像形成装置の機能の一例を示す図である。
【0031】
画像形成装置20の操作部22は、記憶部11と、エラー検出部12と、操作受付部13と、ヘルプ表示制御部14と、表示部15と、を備える。
【0032】
記憶部11は、各種の情報を記憶する。具体的には、記憶部11は、エラー関連機能情報901およびエラー履歴情報902を記憶する。エラー関連機能情報901は、機能とエラーとの関連を示す情報である。エラー履歴情報902は、画像形成装置20に発生したエラーの履歴を示す情報である。エラー関連機能情報901およびエラー履歴情報902の具体例については後述する。
【0033】
記憶部11は、CPU221がROM222またはフラッシュメモリ224等に格納されたプログラムに規定された処理を実行し、フラッシュメモリ224等を制御することによって実現される。
【0034】
エラー検出部12は、画像形成装置20に発生したエラーを検出して種別を特定し、エラー履歴情報902として記憶部11に記憶させる。エラー検出部12は、例えば、画像形成装置20が実行する通信処理のエラーを検出すると、発生したエラーの種別が「ネットワークエラー」であると特定して、エラー履歴情報902に「ネットワークエラー」の発生履歴を示すデータレコードを挿入する。
【0035】
エラー検出部12は、CPU221がROM222またはフラッシュメモリ224等に格納されたプログラムに規定された処理を実行し、接続I/F227または通信I/F225等を制御して各種の動作状況を示す情報を受信することによって実現される。
【0036】
操作受付部13は、ユーザによる各種の操作を受け付ける。例えば、操作受付部13は、ヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付ける。
【0037】
操作受付部13は、CPU221がROM222またはフラッシュメモリ224等に格納されたプログラムに規定された処理を実行し、操作パネル226を制御することによって実現される。
【0038】
ヘルプ表示制御部14は、ヘルプコンテンツを表示する制御を行う。具体的には、ヘルプ表示制御部14は、操作受付部13が操作を受け付けると、エラー関連機能情報901とエラー履歴情報902とに基づいて、ヘルプコンテンツを表示する制御を行う。表示されるヘルプコンテンツは、エラー履歴情報902に示される履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツである。
【0039】
ヘルプ表示制御部14は、CPU221がROM222またはフラッシュメモリ224等に格納されたプログラムに規定された処理を実行することによって実現される。
【0040】
表示部15は、各種情報を表示する。例えば、表示部15は、ヘルプ表示制御部14から表示する要求を受けたヘルプコンテンツを含むヘルプ画面を表示する。
【0041】
表示部15は、CPU221がROM222またはフラッシュメモリ224等に格納されたプログラムに規定された処理を実行し、操作パネル226を制御することによって実現される。
【0042】
次に、画像形成システム1が取り扱う情報について説明する。
【0043】
図4は、エラー関連機能情報の一例を示す図である。
【0044】
エラー関連機能情報901は、項目として、「エラー種別」と「関連機能」とを有する。
【0045】
項目「エラー種別」の値は、エラーの種別を示す。エラーの種別を示す値は、「ネットワークエラー」、「印刷用紙JAM」または「読取原稿JAM」等のように、エラーの種別を識別する値である。なお、エラー検出部12は、エラーを検出すると、項目「エラー種別」の取り得る値のうち、検出されたエラーがどの種別のエラーであるかを特定する。
【0046】
項目「関連機能」の値は、エラーの種別ごとに関連する機能を列挙した値である。例えば、図4の例では、スキャナとファクスの2つの機能が、ネットワークエラーに関連付けられている。
【0047】
図5は、第一の実施形態に係るエラー履歴情報の一例を示す図である。
【0048】
エラー履歴情報902は、項目として、「発生順」と「エラー種別」とを有する。
【0049】
項目「発生順」の値は、エラーが発生した順番を示す値である。項目「発生順」の値が小さいエラーであるほど、後に発生したエラーである。例えば、図5の例では、最後に発生したエラーはネットワークエラーである。
【0050】
項目「エラー種別」の値は、発生したエラーの種別を示す値である。項目「エラー種別」の値がエラー関連機能情報901に含まれる値であるエラーは、機能との関連付けが規定されている。逆に、項目「エラー種別」の値がエラー関連機能情報901に含まれない値であるエラーは、機能との関連付けが規定されていない。
【0051】
次に、本実施形態に係る画像形成システム1の動作について説明する。
【0052】
一例として、画像形成装置20は、ホーム画面を表示する。ホーム画面は、ホーム機能によって表示される画面である。画像形成装置20は、ホーム機能を開始すると、コピー機能、ファクス機能またはスキャン機能等の他の機能のアイコンを表示し、他の機能を起動する操作を受け付ける。また、画像形成装置20は、起動された他の機能が終了すると、ホーム機能に戻り、ホーム画面を表示する。
【0053】
また、エラー関連機能情報901が管理者等のユーザによって記憶部11に格納されている。さらに、エラー検出部12は、画像形成装置20に発生したエラーを検出する度に、エラー履歴情報902として記憶部11に記憶させる。以下では、すでに記憶部11が記憶するエラー履歴情報902にデータレコードが存在するものとする。
【0054】
図6は、ホーム画面の一例を示す図である。
【0055】
ホーム画面800は、各種機能を起動するための各種ボタンと、ヘルプ表示のための「?」ボタン801と、を含む。「?」ボタン801の押下を受けると、画像形成装置20は、ヘルプ表示処理を実行する。
【0056】
図7は、ヘルプ表示処理のシーケンスの一例を示す図である。
【0057】
ユーザ2が「?」ボタン801を押下すると、操作受付部13は、ヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付ける(ステップS101)。そして、操作受付部13は、ヘルプ表示制御部14にヘルプ表示を要求する(ステップS102)。ここで、操作受付部13は、操作を受け付けた日時および表示中の機能等を示す情報を、ヘルプ表示制御部14に引き渡す。
【0058】
ヘルプ表示制御部14は、エラー履歴情報902を記憶部11から取得する(ステップS103)。そして、ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーについてのエラー関連機能情報901を記憶部11から取得する(ステップS104)。ここで、直近のエラーとは、処理時点において最後に発生したエラーであって、エラー履歴情報902において、項目「発生順」の値が最も小さいエラーである。
【0059】
続いて、ヘルプ表示制御部14は、判定処理を行う(ステップS105)。判定処理において、ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示するか否かを判定する。判定処理の詳細は後述する。
【0060】
ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示すると判定した場合、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを含むヘルプ画面を表示する制御を行う(ステップS106)。具体的には、ヘルプ表示制御部14は、表示中の機能(例えばホーム機能)に対応するヘルプコンテンツおよび直近のエラーに対応するヘルプコンテンツをヘルプコンテンツサーバ10から取得して、ヘルプ画面に含める。
【0061】
また、ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示しないと判定した場合、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを含まないヘルプ画面を表示する制御を行う(ステップS107)。具体的には、ヘルプ表示制御部14は、表示中の機能(例えばホーム機能)に対応するヘルプコンテンツのみをヘルプコンテンツサーバ10から取得して、ヘルプ画面に含める。
【0062】
図8は、第一の実施形態に係る判定処理のフローの一例を示す図である。
【0063】
本実施形態に係る判定処理(図7に示したステップS105)について説明する。ヘルプ表示制御部14は、エラーの履歴が存在するか否かを判定する(ステップS201)。具体的には、ヘルプ表示制御部14は、エラー履歴情報902にデータレコードが存在する場合に、エラーの履歴が存在すると判定する。
【0064】
ヘルプ表示制御部14は、エラーの履歴が存在すると判定すると(ステップS201:Yes)、直近のエラーに関連付けられた機能が存在するか否かを判定する(ステップS202)。
【0065】
具体的には、ヘルプ表示制御部14は、エラー履歴情報902において、項目「発生順」の値が最も小さいエラーのエラー種別が、エラー関連機能情報901に規定されている場合には、直近のエラーに関連付けられた機能が存在すると判定する。
【0066】
ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに関連付けられた機能が存在すると判定すると(ステップS202:Yes)、表示中の機能が直近のエラーに関連付けられているか否かを判定する(ステップS203)。
【0067】
具体的には、ヘルプ表示制御部14は、表示中の機能が、直近のエラーに関連付けられた機能に含まれるか否かを判定する。表示中の機能は、図7に示したステップS102において操作受付部13から引き渡された情報に示される。また、直近のエラーに関連付けられた機能は、エラー関連機能情報901に規定されている。なお、直近のエラーに関連付けられた機能が複数存在する場合、ヘルプ表示制御部14は、表示中の機能が直近のエラーに関連付けられた機能に含まれる場合に、表示中の機能が直近のエラーに関連付けられていると判定する。
【0068】
ヘルプ表示制御部14は、表示中の機能が直近のエラーに関連付けられていると判定すると(ステップS203:Yes)、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示すると判定する(ステップS204)。
【0069】
なお、ヘルプ表示制御部14は、エラーの履歴が存在しないと判定するか(ステップS201:No)、直近のエラーに関連付けられた機能が存在しないと判定するか(ステップS202:No)、または表示中の機能が直近のエラーに関連付けられていないと判定すると(ステップS203:No)、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示しないと判定する(ステップS205)。
【0070】
図9は、ヘルプ表示画面の一例を示す図である。
【0071】
ヘルプ表示画面810は、図6に示したホーム画面800において「?」ボタン801が押下された場合に表示される画面の一例である。ヘルプ表示制御部14は、判定処理において直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示すると判定すると、図7に示したステップS106において、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツ811を含むヘルプ画面を表示する制御を行う。
【0072】
具体的には、表示部15に表示されるヘルプ表示画面810は、直近のエラー(例えばネットワークエラー)に対応するヘルプコンテンツ811と、表示中の機能(例えばホーム機能)に対応するヘルプコンテンツと、を含む。なお、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツ811を選択する操作を受けると、表示部15は、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツの詳細を示すヘルプ詳細画面を表示しても良い。
【0073】
本実施形態に係る画像形成システム1によれば、画像形成装置20は、エラー履歴情報902の履歴に含まれるエラーのうち、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示する。すなわち、画像形成装置20は、表示中の機能とは異なる機能において発生したエラーであっても、表示中の機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツを表示することができる。これによって、ユーザがエラーを解消する機会を増やし、エラーを発生させたユーザが、エラーを放置する可能性を少なくすることができる。
【0074】
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態は、履歴に含まれるエラーのうち、発生した日時からの経過期間が所定の期間内のエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する点が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点を中心に説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
【0075】
図10は、第二の実施形態に係るエラー履歴情報の一例を示す図である。
【0076】
本実施形態に係るエラー履歴情報902は、第一の実施形態に係るエラー履歴情報902の項目に加えて、項目「発生日時」を有する。
【0077】
項目「発生日時」の値は、エラーが発生した日時を示す値である。エラーが発生した日時は、エラー検出部12によって特定される。なお、項目「発生日時」の値は、後述する本実施形態に係る判定処理において使用される値である。
【0078】
図11は、第二の実施形態に係る判定処理のフローの一例を示す図である。
【0079】
本実施形態に係る判定処理は、第一の実施形態に係る判定処理にステップS301の処理を追加したものである。
【0080】
ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに関連付けられた機能が存在しないと判定するか(ステップS202:No)、または表示中の機能が直近のエラーに関連付けられていないと判定した場合(ステップS203:No)に、ステップS301の処理を実行する。この処理では、ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーが発生した日時が操作受付時からさかのぼって所定期間以内の日時か否かを判定する。この所定期間は、例えば24時間であって、あらかじめ設定された期間である。
【0081】
ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーが発生した日時が操作受付時からさかのぼって所定期間以内の日時であると判定すると(ステップS301:Yes)、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示すると判定する(ステップS204)。逆に、ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーが発生した日時が操作受付時からさかのぼって所定期間以内の日時でないと判定すると(ステップS301:No)、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示しないと判定する(ステップS205)。
【0082】
本実施形態に係る画像形成システム1によれば、履歴に含まれるエラーのうち、発生した日時からの経過期間が所定の期間内のエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する。これによって、表示中の機能に関連付けられていないエラーであっても、発生してから時間があまり経過していないエラーであれば、ヘルプコンテンツを表示することができるため、ユーザがエラーを解消する機会をさらに増やすことができる。
【0083】
(第三の実施形態)
以下に図面を参照して、第三の実施形態について説明する。第三の実施形態は、表示した機能の履歴を示す情報に基づいて、履歴に含まれるエラーのうち、直前に表示されていた機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する点が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第三の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点を中心に説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
【0084】
図12は、第三の実施形態に係る画像形成装置の機能の一例を示す図である。
【0085】
本実施形態に係る画像形成装置20の操作部22は、第一の実施形態に係る画像形成装置20に、機能切替検出部16を追加した構成である。
【0086】
機能切替検出部16は、ユーザの操作等によって、表示する機能が切り替えられたことを検出する。そして、機能切替検出部16は、切り替えられた機能の履歴を機能切替履歴情報903として記憶部11に記憶させる。
【0087】
図13は、第三の実施形態に係る機能切替履歴情報の一例を示す図である。
【0088】
機能切替履歴情報903は、表示した機能の履歴を示す情報であって、項目として、「表示順」と「表示機能」とを有する。
【0089】
項目「表示順」の値は、機能が表示された順番を示し、値が小さいほど後に表示された機能である。例えば、図13の例では、最後に表示された機能は、「表示順」の値が「1」である「ファクス」機能である。
【0090】
項目「表示機能」の値は、表示された機能を示す値である。項目「表示機能」の取り得る値は、図4に示したエラー関連機能情報901に含まれる項目「関連機能」と同じ値である。
【0091】
図14は、第三の実施形態に係る判定処理のフローの一例を示す図である。
【0092】
本実施形態に係る判定処理は、第一の実施形態に係る判定処理にステップS401の処理を追加したものである。
【0093】
ヘルプ表示制御部14は、表示中の機能が直近のエラーに関連付けられていないと判定すると(ステップS203:No)、表示中の機能の前に表示されていた機能が直近のエラーに関連付けられているか否かを判定する(ステップS401)。
【0094】
具体的には、ヘルプ表示制御部14は、記憶部11から機能切替履歴情報903を取得して、表示中の機能の前に表示されていた機能を特定する。そして、エラー関連機能情報901を参照して、特定された機能が直近のエラーに関連付けられているか否かを判定する。
【0095】
ヘルプ表示制御部14は、表示中の機能の前に表示されていた機能が直近のエラーに関連付けられていると判定すると(ステップS401:Yes)、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示すると判定する(ステップS204)。逆に、ヘルプ表示制御部14は、表示中の機能の前に表示されていた機能が直近のエラーに関連付けられていないと判定すると(ステップS401:No)、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを表示しないと判定する(ステップS205)。
【0096】
本実施形態に係る画像形成システム1によれば、表示した機能の履歴を示す情報に基づいて、履歴に含まれるエラーのうち、直前に表示されていた機能に関連付けられているエラーに対応するヘルプコンテンツをさらに表示する。これによって、直近のエラーが表示中の機能に関連付けられていないエラーであっても、表示中の機能の前に表示されていた機能に関連付けられていれば、ヘルプコンテンツを表示することができるため、ユーザがエラーを解消する機会をさらに増やすことができる。
【0097】
例えば、図13に示すように、ユーザがファクス機能の利用中に、例えばファクスの送信先を設定する等のためにアドレス帳機能を表示した後、ファクス機能に戻った場合を想定する。この場合に、本実施形態に係る画像形成システム1によれば、ファクス機能の利用中のヘルプ表示の操作に応じて、アドレス帳機能で発生したエラーに対応するヘルプコンテンツを表示することができる。このように、複数の機能の間を頻繁に切り替える使い方が想定される場合に、切り替えられた複数の機能に関連したエラーに対応するヘルプコンテンツを表示することができる。
【0098】
(第四の実施形態)
以下に図面を参照して、第四の実施形態について説明する。第四の実施形態は、エラーに対応するヘルプコンテンツを期間に関連付けた情報に基づいて、操作を受け付けた時に該当する期間に関連付けられたヘルプコンテンツを表示する点が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第四の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点を中心に説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
【0099】
図15は、第四の実施形態に係る画像形成装置の機能の一例を示す図である。
【0100】
本実施形態に係る画像形成装置20の操作部22が備える記憶部11は、第一の実施形態に示した情報に加えて、ヘルプコンテンツ対応情報904をさらに記憶する。
【0101】
図16は、第四の実施形態に係るヘルプコンテンツ対応情報の一例を示す図である。
【0102】
ヘルプコンテンツ対応情報904は、エラーに対応するヘルプコンテンツを期間に関連付けた情報であって、項目として、「エラー種別」と「特定期間」と「ヘルプコンテンツ」とを有する。
【0103】
項目「エラー種別」の値は、エラーの種別を示す。項目「エラー種別」の取り得る値は、エラー関連機能情報901およびエラー履歴情報902の項目「エラー種別」の取り得る値と同一である。
【0104】
項目「特定期間」の値は、ヘルプコンテンツに関連付けられた期間である。項目「特定期間」の値は、例えば、月日の範囲指定で指定されている。この場合、エラーが発生した日時のうち、年に関わらず月日が期間内であれば、当該データレコードのヘルプコンテンツが表示対象となる。
【0105】
なお、項目「特定期間」の値は、月日の範囲を示す値でなくても良く、例えば、曜日、時間帯、日付等を示す値であっても良い。
【0106】
項目「ヘルプコンテンツ」の値は、ヘルプコンテンツの内容を特定する値である。ヘルプコンテンツサーバ10には、項目「ヘルプコンテンツ」の値ごとに、ヘルプコンテンツとして表示されるデータが格納されている。
【0107】
本実施形態に係るヘルプ表示制御部14は、図7に示されるヘルプ表示処理のステップS106の処理において、次に示すヘルプコンテンツ取得処理を実行する。
【0108】
図17は、第四の実施形態に係るヘルプコンテンツ取得処理のフローの一例を示す図である。
【0109】
ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに特定期間ごとのヘルプコンテンツが対応づけられているか否かを判定する(ステップS501)。具体的には、ヘルプ表示制御部14はヘルプコンテンツ対応情報904における直近のエラーのデータレコードの中に、項目「特定期間」の値が設定されているデータレコードが含まれる場合には、直近のエラーに特定期間ごとのヘルプコンテンツが対応づけられていると判定する。
【0110】
逆に、ヘルプ表示制御部14は、ヘルプコンテンツ対応情報904における直近のエラーのデータレコードの中に、項目「特定期間」の値が設定されているデータレコードが含まれない場合には、直近のエラーに特定期間ごとのヘルプコンテンツが対応づけられていないと判定する。
【0111】
例えば、図16の例では、「ネットワークエラー」または「印刷エラー(普通紙印刷)」が直近のエラーである場合には、直近のエラーのデータレコードの中に、項目「特定期間」の値が設定されているデータレコードが含まれない。したがって、この場合には、ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに特定期間ごとのヘルプコンテンツが対応づけられていないと判定する。
【0112】
また、「印刷エラー(ハガキ印刷)」が直近のエラーである場合には、ヘルプコンテンツ対応情報904における直近のエラーのデータレコードの中に、項目「特定期間」の値が設定されているデータレコードが含まれる。したがって、この場合には、ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに特定期間ごとのヘルプコンテンツが対応づけられていると判定する。
【0113】
ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに特定期間ごとのヘルプコンテンツが対応づけられていると判定すると(ステップS501:Yes)、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツのうち、ヘルプ表示の操作を受け付けた時に該当する期間に関連付けられたヘルプコンテンツを取得する(ステップS502)。
【0114】
例えば、図16に示したヘルプコンテンツ対応情報904の例では、「印刷エラー(ハガキ印刷)」が直近のエラーであって、ヘルプ表示の操作を2020年12月4日に受け付けたものとする。この場合、ヘルプ表示制御部14は、操作受付部13がヘルプ表示の操作を受け付けた時(2020年12月4日)に相当する期間(11月25日-12月22日)に関連付けられたヘルプコンテンツである年賀状印刷ヘルプをヘルプコンテンツサーバ10から取得する。
【0115】
ここで、操作受付部13がヘルプ表示の操作を2020年10月4日に受け付けた場合には、ヘルプ表示の操作を受け付けた時(2020年10月4日)に相当する期間が特定期間に無い。その場合には、ヘルプ表示制御部14は、特定期間が設定されていないデータレコードに関連付けられたヘルプコンテンツである郵便はがき印刷ヘルプをヘルプコンテンツサーバ10から取得する。
【0116】
また、ヘルプ表示制御部14は、直近のエラーに特定期間ごとのヘルプコンテンツが対応づけられていないと判定すると(ステップS501:No)、直近のエラーに対応するヘルプコンテンツを取得する(ステップS503)。
【0117】
図18は、第四の実施形態に係るヘルプ表示画面の一例を示す第一の図である。
【0118】
操作受付部13がヘルプ表示の操作を[11月25日-12月22日]の期間に受け付けた場合、図16に示したヘルプコンテンツ対応情報904の例では、表示部15は、年賀状印刷のエラーの解消方法を含むヘルプ表示画面820を表示する。また、操作受付部13が表示欄821の選択操作を受け付けると、表示部15は、年賀状印刷のエラーの解消方法の詳細を示すヘルプ詳細画面830が表示する。
【0119】
図19は、第四の実施形態に係るヘルプ表示画面の一例を示す第二の図である。
【0120】
操作受付部13がヘルプ表示の操作を[4月1日-4月28日]の期間に受け付けた場合、図16に示したヘルプコンテンツ対応情報904の例では、表示部15は、PCプリンタドライバ設定のエラーの解消方法を含むヘルプ表示画面840が表示する。また、操作受付部13が表示欄841の選択操作を受け付けると、表示部15は、PCプリンタドライバ設定のエラーの解消方法の詳細を示すヘルプ詳細画面850を表示する。
【0121】
図20は、第四の実施形態に係るヘルプ表示画面の一例を示す第三の図である。
【0122】
操作受付部13がヘルプ表示の操作を[1月1日-3月31日]、[4月29日-11月24日]または[12月23日-12月31日]の期間に受け付けた場合、図16に示したヘルプコンテンツ対応情報904の例では、表示部15は、郵便はがき印刷のエラーの解消方法を含むヘルプ表示画面860を表示する。また、操作受付部13が表示欄861の選択操作を受け付けると、表示部15は、郵便はがき印刷のエラーの解消方法の詳細を示すヘルプ詳細画面870を表示する。
【0123】
本実施形態に係る画像形成システム1によれば、ヘルプ表示の操作を受け付けた時に応じたヘルプコンテンツを表示する。これによって、ユーザの利用状況が、季節、日付または曜日等の日時に応じて異なる場合に、ユーザの利用状況に対応したヘルプコンテンツを表示することができる。
【0124】
本実施形態において、ヘルプ表示の操作を受け付けた時に応じたヘルプコンテンツを表示する例を示したが、エラー発生時に応じたヘルプコンテンツを表示しても良い。この場合、上述した判定処理において、ヘルプ表示制御部14は、ヘルプ表示の操作を受け付けた時の代わりに、エラー発生時に基づく判定をすれば良い。このようにすれば、エラーの発生状況が、季節、日付または曜日等の日時に応じて異なる場合に、エラーの発生状況に対応したヘルプコンテンツを表示することができる。
【0125】
上述した各実施形態において、ヘルプコンテンツサーバ10がヘルプコンテンツを管理する例を示したが、画像形成装置20がヘルプコンテンツを管理しても良い。具体的には、記憶部11がヘルプコンテンツを記憶し、ヘルプ表示制御部14が記憶部11からヘルプコンテンツを取得しても良い。
【0126】
上述した各実施形態において、ヘルプ表示制御部14が、直近のエラーについてのヘルプコンテンツを表示する制御を行う例を示したが、直近のエラーに限らず、発生した複数のエラーについてのヘルプコンテンツを表示する制御を行っても良い。例えば、複数のエラーについてのヘルプコンテンツを併せて表示する制御を行っても良く、表示中の機能に関連付けられたエラーのうち、最後に発生したエラーに対応するヘルプコンテンツを表示しても良い。
【0127】
上述した各実施形態において、図8図11または図14に示される判定処理のステップS201の処理において、ヘルプ表示制御部14が、エラー履歴情報902にデータレコードが存在する場合にエラーの履歴が存在すると判定する例を示した。しかし、エラーの履歴が存在すると判定する条件を、エラー履歴情報902のデータレコードをエラーが発生した日付で限定しても良い。
【0128】
具体的には、前提として、エラー履歴情報902は、図10に示されるように、項目「発生日時」を含んでいるものとする。そして、ヘルプ表示制御部14は、図8図11または図14に示される判定処理のステップS201の処理において、発生日時がヘルプコンテンツの表示を要求する操作を受け付けた日時から所定期間内のエラーを示すデータレコードが存在する場合に、エラーの履歴が存在すると判定しても良い。この場合、所定期間は、あらかじめ設定値として設定できるようにしても良い。
【0129】
これによって、発生してから著しく時間が経過したエラーに対応するヘルプコンテンツを表示しないようにすることができるため、有用なヘルプコンテンツに限定して表示することができる。
【0130】
ある実施形態では、画像形成装置20は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施しても良い。
【0131】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0132】
また、上述した実施形態に係る画像形成装置20は、情報処理機能があれば良く、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、デジタルサイネージ等の出力装置、遠隔会議装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、全天球パノラマ画像撮像装置、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0133】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0134】
1 画像形成システム
10 ヘルプコンテンツサーバ
11 記憶部
12 エラー検出部
13 操作受付部
14 ヘルプ表示制御部
15 表示部
16 機能切替検出部
20 画像形成装置
21 本体部
22 操作部
30 通信ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0135】
【文献】特開2013-171517号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
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図20