(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】ズームレンズ、レンズ鏡筒及び撮像装置
(51)【国際特許分類】
G02B 15/20 20060101AFI20241112BHJP
【FI】
G02B15/20
(21)【出願番号】P 2021002696
(22)【出願日】2021-01-12
【審査請求日】2023-11-14
(31)【優先権主張番号】P 2020033480
(32)【優先日】2020-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(72)【発明者】
【氏名】古賀 知也
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-209144(JP,A)
【文献】国際公開第2018/092292(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2レンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、光軸方向の位置が固定されており、
前記正のレンズ成分B1の最も像側の面は、像側に凸面を向けている、
ことを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2レンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、光軸方向の位置が固定されており、
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1の最も像側の面は、像側に凹面を向けている、
ことを特徴とするズームレンズ。
【請求項3】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2レンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、光軸方向の位置が固定されており、
次の条件式(4)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(4)0.5<B1_RR/B3_RF<20
但し、
B1_RR:前記正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率半径、
B3_RF:前記負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面の曲率半径。
【請求項4】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記正のレンズ成分B1の最も像側の面は、像側に凸面を向けており、
次の条件式(1)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(1)0<H1_2B/D2B<2.3
但し、
H1_2B:前記第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から前記第2Bサブレンズ群の前側主点位置までの距離、
D2B:前記第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から前記第2Bサブレンズ群の最も像側の屈折面までの光軸上の距離。
【請求項5】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1の最も像側の面は、像側に凹面を向けており、
次の条件式(1)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(1)0<H1_2B/D2B<2.3
但し、
H1_2B:前記第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から前記第2Bサブレンズ群の前側主点位置までの距離、
D2B:前記第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から前記第2Bサブレンズ群の最も像側の屈折面までの光軸上の距離。
【請求項6】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
次の条件式(1)、(4)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(1)0<H1_2B/D2B<2.3
(4)0.5<B1_RR/B3_RF<20
但し、
H1_2B:前記第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から前記第2Bサブレンズ群の前側主点位置までの距離、
D2B:前記第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から前記第2Bサブレンズ群の最も像側の屈折面までの光軸上の距離、
B1_RR:前記正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率半径、
B3_RF:前記負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面の曲率半径。
【請求項7】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記正のレンズ成分B1の最も像側の面は、像側に凸面を向けており、
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1より前記第2Aサブレンズ群の最も像側までのレンズを第2ARサブレンズ群としたとき、次の条件式(3)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(3)0.6<f2AR/f2B<20
但し、
f2AR:前記第2ARサブレンズ群の焦点距離、
f2B:前記第2Bサブレンズ群の焦点距離。
【請求項8】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1の最も像側の面は、像側に凹面を向けており、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1より前記第2Aサブレンズ群の最も像側までのレンズを第2ARサブレンズ群としたとき、次の条件式(3)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(3)0.6<f2AR/f2B<20
但し、
f2AR:前記第2ARサブレンズ群の焦点距離、
f2B:前記第2Bサブレンズ群の焦点距離。
【請求項9】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1より前記第2Aサブレンズ群の最も像側までのレンズを第2ARサブレンズ群としたとき、次の条件式(3)を満足し、
さらに、次の条件式(4)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(3)0.6<f2AR/f2B<20
(4)0.5<B1_RR/B3_RF<20
但し、
f2AR:前記第2ARサブレンズ群の焦点距離、
f2B:前記第2Bサブレンズ群の焦点距離、
B1_RR:前記正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率半径、
B3_RF:前記負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面の曲率半径。
【請求項10】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記正のレンズ成分B1の最も像側の面は、像側に凸面を向けており、
次の条件式(6)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(6)-10<fB1/f2B<-0.4
但し、
fB1:前記正のレンズ成分B1の焦点距離、
f2B:前記第2Bサブレンズ群の焦点距離。
【請求項11】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1の最も像側の面は、像側に凹面を向けており、
次の条件式(6)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(6)-10<fB1/f2B<-0.4
但し、
fB1:前記正のレンズ成分B1の焦点距離、
f2B:前記第2Bサブレンズ群の焦点距離。
【請求項12】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
次の条件式(4)、(6)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(4)0.5<B1_RR/B3_RF<20
(6)-10<fB1/f2B<-0.4
但し、
B1_RR:前記正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率半径、
B3_RF:前記負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面の曲率半径、
fB1:前記正のレンズ成分B1の焦点距離、
f2B:前記第2Bサブレンズ群の焦点距離。
【請求項13】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分と少なくとも1つの正のレンズ成分とを有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1と、前記第2Aサブレンズ群に含まれる正のレンズ成分のうち、前記負のレンズ成分A1の像側に隣接して配置される正のレンズ成分A2とは、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1であり、
次の条件式(7)、(8)、(9)の少なくとも1つを満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(7)-1.0<fA1/fA2<-0.01
(8)0.5<A1_RR/A2_RF<2.0
(9)0.001<D2RF/D2FR<0.6
但し、
fA1:前記負のレンズ成分A1の焦点距離、
fA2:前記正のレンズ成分A2の焦点距離、
A1_RR:前記負のレンズ成分A1の最も像側の屈折面の曲率半径、
A2_RF:前記正のレンズ成分A2の最も物体側の屈折面の曲率半径、
D2RF:前記負のレンズ成分A1の最も像側の屈折面から前記正のレンズ成分A2の最も物体側の屈折面までの光軸上の距離、
D2FR:前記負のレンズ成分A1の最も物体側の屈折面から前記正のレンズ成分A2の最も像側の屈折面までの光軸上の距離。
【請求項14】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1は、負レンズと正レンズの接合レンズで構成され、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1であり、
次の条件式(10)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(10)10<ν_A1N-ν_A1P
但し、
ν_A1N:前記負のレンズ成分A1を構成する前記負レンズのアッベ数、
ν_A1P:前記負のレンズ成分A1を構成する前記正レンズのアッベ数。
【請求項15】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Bサブレンズ群の全体は、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1であり、
次の条件式(11)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(11)45<ν_BMAX
但し、
ν_BMAX:前記第2Bサブレンズ群に含まれる負レンズのうち最もアッベ数が大きい負レンズの当該アッベ数。
【請求項16】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Bサブレンズ群の前記負のレンズ成分B2と前記負のレンズ成分B3は、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1であり、
次の条件式(12’)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(12’)55<ν_B23MAX
但し、
ν_B23MAX:前記第2Bサブレンズ群の前記負のレンズ成分B2と前記負のレンズ成分B3に含まれる負レンズのうちアッベ数が大きい方の当該アッベ数。
【請求項17】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Bサブレンズ群の前記正のレンズ成分B1は、負レンズと正レンズの接合レンズで構成され、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1であり、
次の条件式(13)、(14)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(13)10<ν_B1P-ν_B1N
(14)40<ν_B1P
但し、
ν_B1P:前記正のレンズ成分B1を構成する前記正レンズのアッベ数、
ν_B1N:前記正のレンズ成分B1を構成する前記負レンズのアッベ数。
【請求項18】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2Bサブレンズ群の前記負のレンズ成分B2は、負レンズと正レンズの接合レンズで構成され、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1であり、
次の条件式(15)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(15)10<ν_B2N-ν_B2P
但し、
ν_B2N:前記負のレンズ成分B2を構成する前記負レンズのアッベ数、
ν_B2P:前記負のレンズ成分B2を構成する前記正レンズのアッベ数。
【請求項19】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2レンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、光軸方向の位置が固定されており、
前記第2Bサブレンズ群の前記負のレンズ成分B3は、負レンズと正レンズの接合レンズで構成され、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1であり、
次の条件式(16)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(16)10<ν_B3N-ν_B3P
但し、
ν_B3N:前記負のレンズ成分B3を構成する前記負レンズのアッベ数
ν_B3P:前記負のレンズ成分B3を構成する前記正レンズのアッベ数。
【請求項20】
物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群
とで構成され、
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、
前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、
前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、
像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能で
あり、
前記第2レンズ群は、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1、V2を有し、
次の条件式(17)を満足する、
ことを特徴とするズームレンズ。
(17)0.3<|fV1/fV2|<2.5
但し、
fV1:物体側に位置する防振レンズ群V1の焦点距離、
fV2:像側に位置する防振レンズ群V2の焦点距離。
【請求項21】
前記第2レンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、光軸方向の位置が固定されている、
ことを特徴とする
請求項4から請求項18、請求項20のいずれかに記載のズームレンズ。
【請求項22】
前記正のレンズ成分B1の最も像側の面は、像側に凸面を向けている、
ことを特徴とする
請求項2、請求項3、請求項5、請求項6、請求項8、請求項9、請求項11から請求項21のいずれかに記載のズームレンズ。
【請求項23】
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1の最も像側の面は、像側に凹面を向けている、
ことを特徴とする
請求項1、請求項3、請求項4、請求項6、請求項7、請求項9、請求項10、請求項12から請求項22のいずれかに記載のズームレンズ。
【請求項24】
次の条件式(1)を満足する、
ことを特徴とする
請求項1から請求項3、請求項7から請求項23のいずれかに記載のズームレンズ。
(1)0<H1_2B/D2B<2.3
但し、
H1_2B:前記第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から前記第2Bサブレンズ群の前側主点位置までの距離、
D2B:前記第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から前記第2Bサブレンズ群の最も像側の屈折面までの光軸上の距離。
【請求項25】
次の条件式(2)を満足する、
ことを特徴とする請求項1から請求項
24のいずれかに記載のズームレンズ。
(2)2.5<fT/fW
但し、
fT:長焦点距離端における無限遠合焦時の全系の焦点距離、
fW:短焦点距離端における無限遠合焦時の全系の焦点距離。
【請求項26】
前記第2Aサブレンズ群は、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、
前記第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1より前記第2Aサブレンズ群の最も像側までのレンズを第2ARサブレンズ群としたとき、次の条件式(3)を満足する、
ことを特徴とする
請求項1から請求項6、請求項10から請求項25のいずれかに記載のズームレンズ。
(3)0.6<f2AR/f2B<20
但し、
f2AR:前記第2ARサブレンズ群の焦点距離、
f2B:前記第2Bサブレンズ群の焦点距離。
【請求項27】
次の条件式(4)を満足する、
ことを特徴とする
請求項1、請求項2、請求項4、請求項5、請求項7、請求項8、請求項10、請求項11、請求項13から請求項26のいずれかに記載のズームレンズ。
(4)0.5<B1_RR/B3_RF<20
但し、
B1_RR:前記正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率半径、
B3_RF:前記負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面の曲率半径。
【請求項28】
次の条件式(5)を満足する、
ことを特徴とする請求項1から請求項
27のいずれかに記載のズームレンズ。
(5)0.1<fB23_Air/f2B<1.5
但し、
fB23_Air:前記負のレンズ成分B2の最も像側の屈折面と前記負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面で形成される空気レンズの焦点距離、
f2B:前記第2Bサブレンズ群の焦点距離。
【請求項29】
次の条件式(6)を満足する、
ことを特徴とする
請求項1から請求項9、請求項13から請求項28のいずれかに記載のズームレンズ。
(6)-10<fB1/f2B<-0.4
但し、
fB1:前記正のレンズ成分B1の焦点距離、
f2B:前記第2Bサブレンズ群の焦点距離。
【請求項30】
請求項1から請求項
29のいずれかに記載のズームレンズを有するレンズ鏡筒。
【請求項31】
請求項1から請求項
29のいずれかに記載のズームレンズを有する撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、監視カメラ、フィルム用カメラ、放送用カメラ等に適用されるズームレンズ、レンズ鏡筒及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラ用のズームレンズとして各種タイプが知られている。特に望遠側の焦点距離を伸ばしたズームレンズとしては、一般的に、最も物体側から順に、正、負、後群と続くポジティブリードのズームタイプが使用されており、全ズーム・撮影距離範囲で高い光学性能を有した小型のズームレンズであることが要求されている。また、カメラを手持ちで撮影する場合、露光時間が長くなると、手振れによって撮影画像にぶれが発生するおそれがある。そのため、像ぶれを補正する防振レンズが望まれている。同じ角度の手振れが発生した場合に焦点距離が長いほど像ぶれが大きくなることが一般的に知られている。長焦点距離端側(テレ端側)ではより像ぶれを補正できることが望ましい。
【0003】
しかし、一般に防振レンズは、像ぶれ補正を行う際に偏芯によって発生する偏芯収差(偏心コマ収差、偏心倍率色収差、像倒れなど)が発生し、像ぶれ補正を行わないときの収差に加算され、画質が低下する。偏芯収差を考慮した光学系にすると、他の収差(球面収差、軸上色収差、コマ収差、非点収差、倍率色収差)を十分に補正することが困難となる。ズームレンズでは、全ズーム領域での収差補正が困難となる。また、像ぶれ補正群を含むことでレンズ全系が大型化し、高倍率化と小型化の両立が困難になるという問題がある。
【0004】
特許文献1には、像ぶれ補正を行う目的で、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、負の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群を有する変倍光学系が開示されている。この変倍光学系では、第2レンズ群は物体側より順に負レンズ成分、負レンズ成分、負レンズ成分が並び、中心の負レンズ成分を光軸に対し垂直に動かすことにより像ぶれ補正を行っている。
【0005】
特許文献2には、像ぶれ補正を行う目的で、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群を有するズームレンズが開示されている。このズームレンズでは、第2レンズ群は物体側より順に負のサブレンズ群、負のサブレンズ群が並び、像側の負のサブレンズ群を光軸に対し垂直に動かすことにより像ぶれ補正を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2014-145801号公報
【文献】特開2017-015930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
また、特許文献1は、偏心時の収差による像ぶれ補正時の画質低下を抑制する、という観点で改善の余地がある。さらに、特許文献2は、偏心時の収差はよく抑えられているが、変倍時の諸収差を抑制する、特に広角側では像面湾曲、望遠側では軸上色収差を、それぞれ抑制する、という観点で改善の余地がある。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、諸収差を良好に補正し、且つ防振時の偏心収差を抑制することができるズームレンズ、レンズ鏡筒及び撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本実施形態のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、後群とで構成され、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が大きくなり、前記第2レンズ群と前記後群の間隔が小さくなり、前記後群は、3つ以上のレンズ群で構成され、さらに、前記後群中の3つ以上のレンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、隣接するレンズ群同士の間隔が変化し、前記第2レンズ群は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群と、負の第2Bサブレンズ群とからなり、前記第2Bサブレンズ群は、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とからなり、像ぶれ防止時に、前記第2レンズ群の一部が光軸と垂直方向に移動可能であり、前記第2レンズ群は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、光軸方向の位置が固定されており、前記正のレンズ成分B1の最も像側の面は、像側に凸面を向けている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、諸収差を良好に補正し、且つ防振時の偏心収差を抑制することができるズームレンズ、レンズ鏡筒及び撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】数値実施例1のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図2】数値実施例2のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図3】数値実施例3のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図4】数値実施例4のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図5】数値実施例5のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図6】数値実施例6のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図7】数値実施例7のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図8】数値実施例8のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図9】数値実施例9のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図10】数値実施例10のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図11】数値実施例11のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【
図12】数値実施例1のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図13】数値実施例1のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図14】数値実施例1のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図15】数値実施例1のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図16】数値実施例1のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図19】数値実施例2のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図20】数値実施例2のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図21】数値実施例2のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図22】数値実施例2のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図23】数値実施例2のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図26】数値実施例3のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図27】数値実施例3のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図28】数値実施例3のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図29】数値実施例3のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図30】数値実施例3のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図33】数値実施例4のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図34】数値実施例4のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図35】数値実施例4のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図36】数値実施例4のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図37】数値実施例4のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図40】数値実施例5のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図41】数値実施例5のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図42】数値実施例5のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図43】数値実施例5のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図44】数値実施例5のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図47】数値実施例6のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図48】数値実施例6のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図49】数値実施例6のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図50】数値実施例6のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図51】数値実施例6のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図54】数値実施例7のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図55】数値実施例7のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図56】数値実施例7のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図57】数値実施例7のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図58】数値実施例7のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図61】数値実施例8のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図62】数値実施例8のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図63】数値実施例8のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図64】数値実施例8のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図65】数値実施例8のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図68】数値実施例9のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図69】数値実施例9のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図70】数値実施例9のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図71】数値実施例9のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図72】数値実施例9のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図75】数値実施例10のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図76】数値実施例10のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図77】数値実施例10のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図78】数値実施例10のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図79】数値実施例10のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図82】数値実施例11のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
【
図83】数値実施例11のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図84】数値実施例11のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
【
図85】数値実施例11のズームレンズの短焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図86】数値実施例11のズームレンズの長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
【
図89】本実施形態のズームレンズを搭載した撮影装置の一例を示す第1の図である。
【
図90】本実施形態のズームレンズを搭載した撮影装置の一例を示す第2の図である。
【
図91】本実施形態によるズームレンズを搭載したレンズ鏡筒の外観構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
まず、本明細書における用語の定義を行う。本明細書における「レンズ成分」とは、正規光路にて空気と接する屈折面が物体側面と像側面の2つのみのレンズを意味し、例えば、単レンズ又は接合レンズが「レンズ成分」に該当する。以下では、単に「レンズ成分」というときには単レンズを意味しており、「レンズ成分」が接合レンズであるときにはその旨を説明するものとする。本明細書における「防振」とは、撮影時にレンズが振れることに起因する像ぶれを防止することを意味しており、本明細書における「防振レンズ」とは、撮影時にレンズが振れることに起因する像ぶれを防止するために駆動されるレンズを意味している。
【0013】
図1は、数値実施例1のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0014】
数値実施例1のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。平行平面板CGは、ローパスフィルタ、赤外カットフィルタ、撮像素子のカバーガラス等の機能を兼ね揃えたものである。
【0015】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第2レンズ群G2が像面に対して固定されている。第3レンズ群G3と第5レンズ群G5が同一軌跡で移動することで、メカ構成の簡素化が図られる。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0016】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0017】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aに相当する。
【0018】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。負のレンズ成分B2は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0019】
第2Aサブレンズ群G2Aは、その全体が、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0020】
第4レンズ群G4は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群である。
【0021】
図2は、数値実施例2のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0022】
数値実施例2のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0023】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第2レンズ群G2が像面に対して固定されている。第3レンズ群G3と第5レンズ群G5が同一軌跡で移動することで、メカ構成の簡素化が図られる。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0024】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0025】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズから構成される負のレンズ成分A1から構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aに相当する。
【0026】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。負のレンズ成分B2は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0027】
第2Aサブレンズ群G2Aは、その全体が、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0028】
第4レンズ群G4は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群である。
【0029】
図3は、数値実施例3のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0030】
数値実施例3のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5と、正の屈折力の第6レンズ群G6とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第6レンズ群G6と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0031】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第2レンズ群G2が像面に対して固定されている。第4レンズ群G4と第6レンズ群G6が同一軌跡で移動することで、メカ構成の簡素化が図られる。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0032】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0033】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aに相当する。
【0034】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。負のレンズ成分B2は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0035】
第2Bサブレンズ群G2Bの負のレンズ成分B2は、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0036】
第5レンズ群G5は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群である。
【0037】
図4は、数値実施例4のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0038】
数値実施例4のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5と、負の屈折力の第6レンズ群G6とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第6レンズ群G6と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0039】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第2レンズ群G2が像面に対して固定されている。第4レンズ群G4と第6レンズ群G6が同一軌跡で移動することで、メカ構成の簡素化が図られる。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0040】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0041】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aに相当する。
【0042】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。負のレンズ成分B2は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0043】
第2Bサブレンズ群G2Bの負のレンズ成分B2と負のレンズ成分B3は、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0044】
第5レンズ群G5は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群である。
【0045】
図5は、数値実施例5のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0046】
数値実施例5のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5と、負の屈折力の第6レンズ群G6とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間には、各レンズ群と独立して移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第6レンズ群G6と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0047】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第6レンズ群G6と絞りSPが像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第4レンズ群G4が像面に対して像側に移動し、第2レンズ群G2と第5レンズ群G5が像面に対して固定されている。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0048】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0049】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aに相当する。
【0050】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。正のレンズ成分B1は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0051】
第2Bサブレンズ群G2Bの正のレンズ成分B1は、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0052】
無限遠から近距離への合焦時に、第4レンズ群G4が物体側に移動し、第6レンズ群G6が像側に移動する。このようなダブルフォーカス方式を採用することで、撮影距離変化時により効果的に収差補正を行うことができる。
【0053】
図6は、数値実施例6のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0054】
数値実施例6のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5と、負の屈折力の第6レンズ群G6とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間には、各レンズ群と独立して移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第6レンズ群G6と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0055】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第6レンズ群G6と絞りSPが像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第4レンズ群G4が像面に対して像側に移動し、第2レンズ群G2と第5レンズ群G5が像面に対して固定されている。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0056】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0057】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aに相当する。
【0058】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。負のレンズ成分B3は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0059】
第2Bサブレンズ群G2Bの負のレンズ成分B2と負のレンズ成分B3は、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0060】
無限遠から近距離への合焦時に、第4レンズ群G4が物体側に移動し、第6レンズ群G6が像側に移動する。このようなダブルフォーカス方式を採用することで、撮影距離変化時により効果的に収差補正を行うことができる。
【0061】
図7は、数値実施例7のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0062】
数値実施例7のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5と、負の屈折力の第6レンズ群G6と、正の屈折力の第7レンズ群G7と、負の屈折力の第8レンズ群G8とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6と第7レンズ群G7と第8レンズ群G8が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第8レンズ群G8と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0063】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6と第7レンズ群G7と第8レンズ群G8が像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第2レンズ群G2が像面に対して固定されている。第3レンズ群G3と第5レンズ群G5が同一軌跡で移動することで、メカ構成の簡素化が図られる。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0064】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0065】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aに相当する。
【0066】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0067】
第2Bサブレンズ群G2Bは、その全体が、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0068】
無限遠から近距離への合焦時に、第4レンズ群G4が物体側に移動し、第6レンズ群G6が像側に移動する。このようなダブルフォーカス方式を採用することで、撮影距離変化時により効果的に収差補正を行うことができる。
【0069】
図8は、数値実施例8のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0070】
数値実施例8のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間(第3レンズ群G3の直後)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0071】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第2レンズ群G2が像面に対して固定されている。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0072】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0073】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、正のレンズ成分A3と、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aの負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2に相当する。
【0074】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。負のレンズ成分B3は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0075】
第2Aサブレンズ群G2Aの負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2(第2ARサブレンズ群)は、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0076】
第5レンズ群G5は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群である。
【0077】
図9は、数値実施例9のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0078】
数値実施例9のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間(第3レンズ群G3の直後)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0079】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第2レンズ群G2が像面に対して固定されている。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0080】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0081】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、正のレンズ成分A3と、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aの負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2に相当する。
【0082】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。負のレンズ成分B3は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0083】
第2Bサブレンズ群G2Bの負のレンズ成分B3は、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0084】
第5レンズ群G5は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群である。
【0085】
図10は、数値実施例10のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0086】
数値実施例10のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間(第3レンズ群G3の直後)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0087】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第2レンズ群G2が像面に対して固定されている。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0088】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、正の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0089】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、正のレンズ成分A3と、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aの負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2に相当する。
【0090】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。負のレンズ成分B3は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0091】
第2Bサブレンズ群G2Bの負のレンズ成分B3は、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。
【0092】
第5レンズ群G5は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群である。
【0093】
図11は、数値実施例11のズームレンズの移動軌跡と防振レンズ群の構成を示す図である。
【0094】
数値実施例11のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間(第3レンズ群G3の直後)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0095】
短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が像面に対して物体側に移動し(繰り出され)、第2レンズ群G2が像面に対して固定されている。このようにして、隣接する各レンズ群の間隔が変化して変倍が行われる。
【0096】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。
【0097】
第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、負のレンズ成分A4と、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2ARサブレンズ群は、第2Aサブレンズ群G2Aの負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2に相当する。
【0098】
第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。負のレンズ成分B3は、物体側から順に位置する負レンズと正レンズの接合レンズで構成されている。
【0099】
第2Aサブレンズ群G2Aの負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2(第2ARサブレンズ群)は、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1である。第2Bサブレンズ群G2Bの負のレンズ成分B3は、像ぶれ補正時に光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V2である。このように、防振レンズ群V1、V2によるダブル防振により、防振補正量の拡大を図ることができる。
【0100】
第5レンズ群G5は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群である。
【0101】
本実施形態のズームレンズは、特に望遠領域に焦点距離を伸ばした小型・高倍率のズームレンズにおいて、像ぶれ時に補正が可能で、且つ全ズーム領域、像ぶれ時の画質においても十分な性能を有するものである。
【0102】
一般に、物体側から順に、正の第1レンズ群、負の第2レンズ群、後群を配置したポジティブリード型のレンズ構成は、第2レンズ群が比較的強い負の屈折力を有し、その前後のレンズ群間隔を変化させることで大きな変倍比を得ることができるが、同時に収差も増大し、ズーム全系で光学性能が低下する傾向がある。
【0103】
また、望遠側の焦点距離を伸ばしたズームレンズにおいては、第2レンズ群がレンズ全系の中で比較的小型であり、駆動系を含む防振レンズユニットを小型化しやすいため、第2レンズ群の全体または一部のレンズを、防振レンズ群として用いることが考えられる。しかし、第2レンズ群の屈折力が大きくなると、防振レンズ群の偏芯に対する誤差感度が増大し、像ぶれ補正時に発生する偏芯収差が大きくなり、やはり光学性能が低下してしまう。そのため、第2レンズ群の適切なレンズ配置が重要となる。
【0104】
上述した特許文献1では、負の第2レンズ群を物体側より順に負レンズ成分、負レンズ成分、負レンズ成分の構成とし、中心の負レンズ成分にて像ぶれ補正を行っている。また、上述した特許文献2では、負の第2レンズ群を物体側より順に負レンズ成分、負レンズ成分の構成とし、像側の負レンズ成分にて像ぶれ補正を行っている。
【0105】
これに対して、本実施形態のズームレンズでは、第2レンズ群G2の中心に正の屈折力を持つレンズ成分B1を配置し、物体側より順に、正又は負の第2Aサブレンズ群G2A、負の第2Bサブレンズ群G2Bを配置し、第2Bサブレンズ群G2Bを正の屈折力のレンズ成分B1、負の屈折力のレンズ成分B2、負の屈折力のレンズ成分B3で構成している。これにより、第2Bサブレンズ群G2Bの主点位置が像側に移動するので、第2Bサブレンズ群G2Bを小型化しやすく、且つ、第2レンズ群G2より像側のレンズ系に入射する瞳径が小さくなるため、収差補正上も有利となる。従って、偏心時の収差補正をしながら、球面収差、コマ収差、非点収差などの諸収差の補正を効果的に行うことができ、全体的に光学性能を向上させることができる。
【0106】
さらに、正のレンズ成分B1より物体側に、正又は負の比較的屈折力の弱い第2Aサブレンズ群G2Aを配置することで、軸上収差と軸外収差、各種収差と偏芯時の収差をバランスよく補正することができる。一方、正のレンズ成分B1より像側では、強い負の屈折力で球面収差補正を行うため、2つの負のレンズ成分(負のレンズ成分B2と負のレンズ成分B3)を配置するのがよい。
【0107】
以上を纏めると、本実施形態のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、後群とから構成されている。また、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔が大きくなり、第2レンズ群G2と後群の間隔が小さくなる。また、第2レンズ群G2は、物体側から順に、正又は負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。また、第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。そして、像ぶれ防止時に、第2レンズ群G2の一部が光軸と垂直方向に移動可能である(第2レンズ群G2の一部が防振レンズ群を構成する)。これにより、諸収差を良好に補正し、且つ防振時の偏心収差を抑制することができる。
【0108】
また、本実施形態では、レンズ全系を小型化する手段として、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際して第1レンズ群G1が物体側へ移動する(繰り出される)レンズ構成を用いているが、この構成においては、第2レンズ群G2の変倍時の光軸方向の位置を固定とすることが好ましい。
【0109】
一般的に、防振レンズ群は、駆動させるレンズの外周に光軸と略垂直方向に移動させるための駆動機構(メカ部材、マグネット、コイル、電装部品等含む。以下、「防振駆動機構」と称する。)が配置され、ズーム中に防振レンズ群を移動する構成にすると、更に外周方向にズーム移動機構や鏡筒が必要となり、レンズ外径方向が大きくなってしまう。しかし、本実施形態のズームレンズのように、防振レンズ群を含んだ第2レンズ群G2を変倍時に固定とすることで、ズーム移動機構や鏡筒の外周方向への大型化を防止することができる。
【0110】
本実施形態のズームレンズでは、正のレンズ成分B1の最も像側の面が、像側に凸面を向けている。これにより、第2Bサブレンズ群G2Bの主点位置を像側に移動させて、第2レンズ群ひいてはレンズ全系の小型化を図ることができる。
【0111】
本実施形態のズームレンズでは、第2Aサブレンズ群G2Aが、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、第2Aサブレンズ群G2Aに含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1の最も像側の面が、像側に凹面を向けている。これにより、負のレンズ成分A1より像側のレンズ群の小型化を図ることができる。その結果、瞳径を小さく抑えるとともに、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。
【0112】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(1)を満足することが好ましく、次の条件式(1’)を満足することがより好ましい。
(1)0<H1_2B/D2B<2.3
(1’)0.1<H1_2B/D2B<2.2
但し、
H1_2B:第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から第2Bサブレンズ群の前側主点位置までの距離、
D2B:第2Bサブレンズ群の最も物体側の屈折面から第2Bサブレンズ群の最も像側の屈折面までの光軸上の距離、
である。
【0113】
条件式(1)を満足することで、第2Bサブレンズ群の前側主点位置を適切に設定して、第2レンズ群ひいてはレンズ全系の小型化を図ることができる。また偏心収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(1’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(1)の上限を超えると、第2Bサブレンズ群の前側主点位置が像側に移動しすぎて、第2レンズ群(特に第2Aサブレンズ群)ひいてはレンズ全系の大型化を招いてしまう。また、偏心収差が悪化してしまう。
条件式(1)の下限を超えると、第2Bサブレンズ群の前側主点位置が物体側に移動しすぎて、第2レンズ群(特に第2Bサブレンズ群)ひいてはレンズ全系の大型化を招いてしまう。また、偏心収差が悪化してしまう。
【0114】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(2)を満足することが好ましく、次の条件式(2’)を満足することがより好ましい。
(2)2.5<fT/fW
(2’)2.7<fT/fW
但し、
fT:長焦点距離端における無限遠合焦時の全系の焦点距離、
fW:短焦点距離端における無限遠合焦時の全系の焦点距離、
である。
【0115】
条件式(2)を満足することで、所望の変倍比(十分な変倍比)を得ることができる。この作用効果は、条件式(2’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(2)の下限を超えると、所望の変倍比が得られなくなってしまう(変倍比が不十分となってしまう)。
【0116】
本実施形態のズームレンズは、第2Aサブレンズ群が、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1より第2Aサブレンズ群の最も像側までのレンズを第2ARサブレンズ群としたとき、次の条件式(3)を満足することが好ましく、次の条件式(3’)を満足することがより好ましい。
(3)0.6<f2AR/f2B<20
(3’)0.7<f2AR/f2B<10
但し、
f2AR:第2ARサブレンズ群の焦点距離、
f2B:第2Bサブレンズ群の焦点距離、
である。
【0117】
条件式(3)を満足することで、第2Bサブレンズ群の屈折力を適切に設定して、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(3’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(3)の上限を超えると、第2Bサブレンズ群の屈折力が強くなりすぎて、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
条件式(3)の下限を超えると、第2Bサブレンズ群の屈折力が弱くなりすぎて、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
【0118】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(4)を満足することが好ましく、次の条件式(4’)を満足することがより好ましい。
(4)0.5<B1_RR/B3_RF<20
(4’)0.6<B1_RR/B3_RF<10
但し、
B1_RR:正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率半径、
B3_RF:負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面の曲率半径、
である。
【0119】
条件式(4)を満足することで、正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率半径と負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面の曲率半径のバランスを最適設定して、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(4’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(4)の上限を超えても下限を超えても、正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率半径と負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面の曲率半径のバランスが悪くなって、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
【0120】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(5)を満足することが好ましく、次の条件式(5’)を満足することがより好ましい。
(5)0.1<fB23_Air/f2B<1.5
(5’)0.2<fB23_Air/f2B<1.2
但し、
fB23_Air:負のレンズ成分B2の最も像側の屈折面と負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面で形成される空気レンズの焦点距離、
f2B:第2Bサブレンズ群の焦点距離、
である。
【0121】
条件式(5)を満足することで、負のレンズ成分B2の最も像側の屈折面と負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面で形成される空気レンズの焦点距離と、第2Bサブレンズ群の焦点距離とのバランスを最適設定して、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(5’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(5)の上限を超えても下限を超えても、負のレンズ成分B2の最も像側の屈折面と負のレンズ成分B3の最も物体側の屈折面で形成される空気レンズの焦点距離と、第2Bサブレンズ群の焦点距離とのバランスが悪くなって、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
【0122】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(6)を満足することが好ましく、次の条件式(6’)を満足することがより好ましい。
(6)-10<fB1/f2B<-0.4
(6’)-5<fB1/f2B<-0.5
但し、
fB1:正のレンズ成分B1の焦点距離、
f2B:第2Bサブレンズ群の焦点距離、
である。
【0123】
条件式(6)を満足することで、第2レンズ群ひいてはレンズ全系の小型化を図るとともに、球面収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(6’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(6)の上限を超えると、正のレンズ成分B1のパワーが強くなりすぎて、球面収差が悪化してしまう。
条件式(6)の下限を超えると、正のレンズ成分B1のパワーが弱くなりすぎて、球面収差が悪化してしまう。また、第2レンズ群ひいてはレンズ全系が大型化してしまう。
【0124】
本実施形態のズームレンズでは、第2Aサブレンズ群が、少なくとも1つの負のレンズ成分と少なくとも1つの正のレンズ成分とを有し、第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1と、第2Aサブレンズ群に含まれる正のレンズ成分のうち、負のレンズ成分A1の像側に隣接して配置される正のレンズ成分A2とが、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1を構成することができる(例えば数値実施例1、8)。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(7)、(8)、(9)の少なくとも1つを満足することが好ましく、次の条件式(7’)、(8’)、(9’)の少なくとも1つを満足することがより好ましい。
(7)-1.0<fA1/fA2<-0.01
(7’)-0.8<fA1/fA2<-0.1
(8)0.5<A1_RR/A2_RF<2.0
(8’)0.7<A1_RR/A2_RF<1.5
(9)0.001<D2RF/D2FR<0.6
(9’)0.01<D2RF/D2FR<0.5
但し、
fA1:負のレンズ成分A1の焦点距離、
fA2:正のレンズ成分A2の焦点距離、
A1_RR:負のレンズ成分A1の最も像側の屈折面の曲率半径、
A2_RF:正のレンズ成分A2の最も物体側の屈折面の曲率半径、
D2RF:負のレンズ成分A1の最も像側の屈折面から正のレンズ成分A2の最も物体側の屈折面までの光軸上の距離、
D2FR:負のレンズ成分A1の最も物体側の屈折面から正のレンズ成分A2の最も像側の屈折面までの光軸上の距離、
である。
【0125】
条件式(7)を満足することで、球面収差、コマ収差、軸上色収差、倍率色収差を良好に補正することができる。また、防振レンズ群の防振駆動量を確保して、防振効果を十分に得ることができる。この作用効果は、条件式(7’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(7)の上限を超えると、負のレンズ成分A1のパワーが強くなりすぎて、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
条件式(7)の下限を超えると、正のレンズ成分A2のパワー強くなりすぎて、軸上色収差や倍率色収差が悪化してしまう。また、防振レンズ群の防振駆動量が少なくなって、防振効果を十分に得られなくなってしまう。
【0126】
条件式(8)を満足することで、負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2の間の空気レンズのパワーを最適設定して、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(8’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(8)の上限を超えると、負のレンズ成分A1の最も像側の屈折面の曲率半径が大きくなりすぎて(負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2の間の空気レンズの正のパワーが強くなりすぎて)、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
条件式(8)の下限を超えると、正のレンズ成分A2の最も物体側の屈折面の曲率半径が大きくなりすぎて(負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2の間の空気レンズの負のパワーが強くなりすぎて)、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
【0127】
条件式(9)を満足することで、負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2の間隔を最適設定して、負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2をある程度離すことで、各レンズ成分に入射する光線の高低差を利用して、球面収差やコマ収差をバランス良く補正することができる。また、第2レンズ群ひいてはレンズ全系の小型化を図るとともに、色収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(9’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(9)の上限を超えると、負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2の間隔が大きくなりすぎて、第2レンズ群ひいてはレンズ全系が大型化してしまう。また、色収差が悪化してしまう。
条件式(9)の下限を超えると、負のレンズ成分A1と正のレンズ成分A2の間隔が小さくなりすぎて、光線の高低差がなくなり、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
【0128】
本実施形態のズームレンズでは、第2Aサブレンズ群が、少なくとも1つの負のレンズ成分を有し、第2Aサブレンズ群に含まれる負のレンズ成分のうち、最も像側に配置される負のレンズ成分A1が、負レンズと正レンズの接合レンズで構成され、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1を構成することができる(例えば数値実施例2)。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(10)を満足することが好ましく、次の条件式(10’)を満足することがより好ましい。
(10)10<ν_A1N-ν_A1P
(10’)12<ν_A1N-ν_A1P
但し、
ν_A1N:負のレンズ成分A1を構成する負レンズのアッベ数、
ν_A1P:負のレンズ成分A1を構成する正レンズのアッベ数、
である。
【0129】
条件式(10)を満足することで、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(10’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(10)の下限を超えると、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差が悪化してしまう。
【0130】
本実施形態のズームレンズでは、第2Bサブレンズ群の全体が、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1を構成することができる(例えば数値実施例7)。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(11)を満足することが好ましく、次の条件式(11’)を満足することがより好ましい。
(11)45<ν_BMAX
(11')55<ν_BMAX
但し、
ν_BMAX:第2Bサブレンズ群に含まれる負レンズのうち最もアッベ数が大きい負レンズの当該アッベ数、
である。
【0131】
条件式(11)を満足することで、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(11’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(11)の下限を超えると、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差が悪化してしまう。
【0132】
本実施形態のズームレンズでは、第2Bサブレンズ群の負のレンズ成分B2と負のレンズ成分B3が、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1を構成することができる(例えば数値実施例4、6)。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(12)を満足することが好ましく、次の条件式(12’)を満足することがより好ましい。
(12)45<ν_B23MAX
(12’)55<ν_B23MAX
但し、
ν_B23MAX:第2Bサブレンズ群の負のレンズ成分B2と負のレンズ成分B3に含まれる負レンズのうちアッベ数が大きい方の当該アッベ数、
である。
【0133】
条件式(12)を満足することで、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(12’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(12)の下限を超えると、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差が悪化してしまう。
【0134】
本実施形態のズームレンズでは、第2Bサブレンズ群の正のレンズ成分B1が、負レンズと正レンズの接合レンズで構成され、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1を構成することができる(例えば数値実施例5)。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(13)、(14)を満足することが好ましく、次の条件式(13’)、(14’)を満足することがより好ましい。
(13)10<ν_B1P-ν_B1N
(13’)12<ν_B1P-ν_B1N
(14)40<ν_B1P
(14’)55<ν_B1P
但し、
ν_B1P:正のレンズ成分B1を構成する正レンズのアッベ数、
ν_B1N:正のレンズ成分B1を構成する負レンズのアッベ数、
である。
【0135】
条件式(13)を満足することで、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(13’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(13)の下限を超えると、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差が悪化してしまう。
【0136】
条件式(14)を満足することで、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(14’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(14)の下限を超えると、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差が悪化してしまう。
【0137】
本実施形態のズームレンズでは、第2Bサブレンズ群の負のレンズ成分B2が、負レンズと正レンズの接合レンズで構成され、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1を構成することができる(例えば数値実施例3)。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(15)を満足することが好ましく、次の条件式(15’)を満足することがより好ましい。
(15)10<ν_B2N-ν_B2P
(15’)12<ν_B2N-ν_B2P
但し、
ν_B2N:負のレンズ成分B2を構成する負レンズのアッベ数、
ν_B2P:負のレンズ成分B2を構成する正レンズのアッベ数、
である。
【0138】
条件式(15)を満足することで、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(15’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(15)の下限を超えると、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差が悪化してしまう。
【0139】
本実施形態のズームレンズでは、第2Bサブレンズ群の負のレンズ成分B3が、負レンズと正レンズの接合レンズで構成され、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1を構成することができる(例えば数値実施例9、10)。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(16)を満足することが好ましく、次の条件式(16’)を満足することがより好ましい。
(16)10<ν_B3N-ν_B3P
(16’)12<ν_B3N-ν_B3P
但し、
ν_B3N:負のレンズ成分B3を構成する負レンズのアッベ数、
ν_B3P:負のレンズ成分B3を構成する正レンズのアッベ数、
である。
【0140】
条件式(16)を満足することで、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(16’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(16)の下限を超えると、防振レンズ群の防振駆動時の倍率色収差が悪化してしまう。
【0141】
本実施形態のズームレンズでは、第2レンズ群が、光軸と垂直方向に移動することで像ぶれ補正を可能とする防振レンズ群V1、V2を有することができる(例えば数値実施例11)。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(17)を満足することが好ましく、次の条件式(17’)を満足することがより好ましい。
(17)0.3<|fV1/fV2|<2.5
(17’)0.4<|fV1/fV2|<2
但し、
fV1:物体側に位置する防振レンズ群V1の焦点距離、
fV2:像側に位置する防振レンズ群V2の焦点距離、
である。
【0142】
条件式(17)を満足することで、防振レンズ群V1、V2のパワーバランスを最適設定して、所望の防振効果を得るとともに、偏心収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(17’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(17)の上限を超えると、防振レンズ群V1のパワーが弱くなりすぎて、防振効果が不十分となってしまう。また、防振レンズ群V2による偏心収差が悪化してしまう。
条件式(17)の下限を超えると、防振レンズ群V2のパワーが弱くなりすぎて、防振効果が不十分となってしまう。また、防振レンズ群V1による偏心収差が悪化してしまう。
【0143】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(18)を満足することが好ましく、次の条件式(18’)を満足することがより好ましい。
(18)1.5<|(1-MV)×MVR|<4.5
(18’)1.7<|(1-MV)×MVR|<3.9
但し、
MV:第2レンズ群に含まれる防振レンズ群の横倍率、
MVR:第2レンズ群に含まれる防振レンズ群より像側の全てのレンズ群の合成横倍率、
である。
【0144】
条件式(18)を満足することで、第2レンズ群に含まれる防振レンズ群の屈折力を最適設定して、偏芯収差を良好に補正しつつ、防振効果を得ることができる。この作用効果は、条件式(18’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(18)の上限を超えると、第2レンズ群に含まれる防振レンズ群の屈折力が強くなりすぎて、偏芯収差が増大してしまう。
条件式(18)の下限を超えると、第2レンズ群に含まれる防振レンズ群の屈折力が弱くなりすぎて、防振効果が低減してしまう。
【0145】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(19)を満足することが好ましく、次の条件式(19’)を満足することがより好ましい。
(19)0.1<D2/D1<3.0
(19’)0.5<D2/D1<2.5
但し、
D1:第1レンズ群の最も物体側の屈折面から最も像側の屈折面までの光軸上の距離、
D2:第2レンズ群の最も物体側の屈折面から最も像側の屈折面までの光軸上の距離、
である。
【0146】
条件式(19)を満足することで、第1レンズ群、第2レンズ群ひいてはレンズ全系の小型化を図ることができる。この作用効果は、条件式(19’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(19)の上限を超えると、第2レンズ群の厚みが増して、レンズ全系の大型化を招いてしまう。
条件式(19)の下限を超えると、第1レンズ群の厚みが増して、レンズ全系の大型化を招いてしまう。
【0147】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(20)を満足することが好ましく、次の条件式(20’)を満足することがより好ましい。
(20)-20<fB1/fB23<-0.5
(20’)-10<fB1/fB23<-1
但し、
fB1:正のレンズ成分B1の焦点距離、
fB23:負のレンズ成分B2と負のレンズ成分B3の合成焦点距離、
である。
【0148】
条件式(20)を満足することで、第2レンズ群ひいてはレンズ全系の小型化を図りつつ、球面収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(20’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(20)の上限を超えると、正のレンズ成分B1のパワーが弱くなりすぎ、且つ/又は、負のレンズ成分B2と負のレンズ成分B3の合成パワーが強くなりすぎて、球面収差が悪化してしまう。
条件式(20)の下限を超えると、正のレンズ成分B1のパワーが強くなりすぎ、且つ/又は、負のレンズ成分B2と負のレンズ成分B3の合成パワーが弱くなりすぎて、球面収差が悪化してしまう。また、第2レンズ群ひいてはレンズ全系が大型化してしまう。
【0149】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(21)を満足することが好ましく、次の条件式(21’)を満足することがより好ましい。
(21)-20<B1_RR/fB1<-0.2
(21’)-10<B1_RR/fB1<-0.3
但し、
B1_RR:正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率半径、
fB1:正のレンズ成分B1の焦点距離、
である。
【0150】
条件式(21)を満足することで、第2レンズ群ひいてはレンズ全系の小型化を図りつつ、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(21’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(21)の上限を超えると、正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率が緩くなりすぎて、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
条件式(21)の下限を超えると、正のレンズ成分B1の最も像側の屈折面の曲率がきつくなりすぎて、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。また、第2レンズ群ひいてはレンズ全系が大型化してしまう。
【0151】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(22)を満足することが好ましく、次の条件式(22’)を満足することがより好ましい。
(22)-20<A1_RR/fA1<-0.2
(22’)-10<A1_RR/fA1<-0.3
但し、
A1_RR:負のレンズ成分A1の最も像側の屈折面の曲率半径、
fA1:負のレンズ成分A1の焦点距離、
である。
【0152】
条件式(22)を満足することで、第2レンズ群ひいてはレンズ全系の小型化を図りつつ、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(22’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(22)の上限を超えると、負のレンズ成分A1の最も像側の屈折面の曲率が緩くなりすぎて、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。また、第2レンズ群ひいてはレンズ全系が大型化してしまう。
条件式(22)の下限を超えると、負のレンズ成分A1の最も像側の屈折面の曲率がきつくなりすぎて、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
【0153】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(23)を満足することが好ましく、次の条件式(23’)を満足することがより好ましい。
(23)-1.4<D2/f2<-0.2
(23’)-1.3<D2/f2<-0.3
但し、
D2:第2レンズ群の最も物体側の屈折面から最も像側の屈折面までの光軸上の距離、
f2:第2レンズ群の焦点距離、
である。
【0154】
条件式(23)を満足することで、第2レンズ群ひいてはレンズ全系の小型化を図りつつ、ズーム中の収差変動を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(23’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(23)の上限を超えると、第2レンズ群が厚くなりすぎて、レンズ全系が大型化してしまう。
条件式(23)の下限を超えると、第2レンズ群の屈折力が強くなりすぎて、ズーム中の収差変動が大きくなってしまう。
【0155】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(24)を満足することが好ましく、次の条件式(24’)を満足することがより好ましい。
(24)-7<f1/f2<-2
(24’)-6<f1/f2<-3
但し、
f1:第1レンズ群の焦点距離、
f2:第2レンズ群の焦点距離、
である。
【0156】
条件式(24)を満足することで、レンズ全系の小型化を図りつつ、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。この作用効果は、条件式(24’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(24)の上限を超えると、第1レンズ群の焦点距離が短くなりすぎて、レンズ全系が大型化してしまう。
条件式(24)の下限を超えると、第1レンズ群の焦点距離が長くなりすぎて、且つ/又は、第2レンズ群の焦点距離が短くなりすぎて、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
【0157】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(25)を満足することが好ましく、次の条件式(25’)を満足することがより好ましい。
(25)0.1<f1/fT<0.9
(25’)0.2<f1/fT<0.7
但し、
f1:第1レンズ群の焦点距離、
fT:長焦点距離端における無限遠合焦時の全系の焦点距離、
である。
【0158】
条件式(25)を満足することで、レンズ全系の小型化を図りつつ、球面収差やコマ収差を良好に補正し、さらに長焦点距離端における焦点距離を確保することができる。この作用効果は、条件式(25’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(25)の上限を超えると、第1レンズ群の屈折力が弱くなりすぎて、レンズ全系が大型化するか、又は、長焦点距離端における焦点距離が短くなってしまう。
条件式(25)の下限を超えると、第1レンズ群の屈折力が強くなりすぎて、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
【0159】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(26)を満足することが好ましく、次の条件式(26’)を満足することがより好ましい。
(26)0.1<(D12T-D12W)/f1<1.5
(26’)0.2<(D12T-D12W)/f1<1
但し、
f1:第1レンズ群の焦点距離、
D12T:長焦点距離端における無限遠合焦時の第1レンズ群の最も像側の屈折面から第2レンズ群の最も物体側の屈折面までの光軸上の距離、
D12W:短焦点距離端における無限遠合焦時の第1レンズ群の最も像側の屈折面から第2レンズ群の最も物体側の屈折面までの光軸上の距離、
である。
【0160】
条件式(26)を満足することで、変倍時の第1レンズ群と第2レンズ群の間隔変化量を適切に設定して、レンズ全系の小型化を図りつつ、十分な変倍比を確保することができる。この作用効果は、条件式(26’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(26)の上限を超えると、変倍時の第1レンズ群と第2レンズ群の間隔変化量が大きくなりすぎて、レンズ全系が大型化してしまう。
条件式(26)の下限を超えると、変倍時の第1レンズ群と第2レンズ群の間隔変化量が小さくなりすぎて、変倍比が小さくなってしまう(確保できなくなってしまう)。
【0161】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(27)を満足することが好ましく、次の条件式(27’)を満足することがより好ましい。
(27)-1.5<(D23W-D23T)/f2<-0.1
(27’)-1<(D23W-D23T)/f2<-0.2
但し、
f2:第2レンズ群の焦点距離、
D23T:長焦点距離端における無限遠合焦時の第2レンズ群の最も像側の屈折面から第3レンズ群の最も物体側の屈折面までの光軸上の距離、
D23W:短焦点距離端における無限遠合焦時の第2レンズ群の最も像側の屈折面から第3レンズ群の最も物体側の屈折面までの光軸上の距離、
である。
【0162】
条件式(27)を満足することで、変倍時の第2レンズ群と第3レンズ群の間隔変化量を適切に設定して、レンズ全系の小型化を図りつつ、十分な変倍比を確保することができる。この作用効果は、条件式(27’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(27)の上限を超えると、変倍時の第2レンズ群と第3レンズ群の間隔変化量が大きくなりすぎて、レンズ全系が大型化してしまう。
条件式(27)の下限を超えると、変倍時の第2レンズ群と第3レンズ群の間隔変化量が小さくなりすぎて、変倍比が小さくなってしまう(確保できなくなってしまう)。
【0163】
本実施形態のズームレンズは、次の条件式(28)を満足することが好ましく、次の条件式(28’)を満足することがより好ましい。
(28)0.4<TLT/fT<0.95
(28’)0.4<TLT/fT<0.94
但し、
TLT:長焦点距離端における無限遠合焦時の第1レンズ群の最も物体側の屈折面から像面までの距離、
fT:長焦点距離端における無限遠合焦時の全系の焦点距離、
である。
【0164】
条件式(28)を満足することで、レンズ全系の小型化を図りつつ、球面収差やコマ収差を良好に補正し、さらに長焦点距離端における焦点距離を確保することができる。この作用効果は、条件式(28’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(28)の上限を超えると、レンズ全系が大型化するか、又は、長焦点距離端における焦点距離が短くなってしまう。
条件式(28)及び条件式(28’)の下限を超えると、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。
【0165】
本実施形態のズームレンズは、後群中に少なくとも1つの負レンズ群を有し、後群中の最も負の屈折力が強い負レンズ群は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群としてもよい。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(29)を満足することが好ましく、次の条件式(29’)を満足することがより好ましい。
(29)0.4<f2/fFF<2.6
(29’)0.5<f2/fFF<2.5
但し、
f2:第2レンズ群の焦点距離、
fFF:フォーカスレンズ群の焦点距離、
である。
【0166】
条件式(29)を満足することで、レンズ全系の小型化を図りつつ、撮影距離変化による収差変動とズーム中の収差変動を抑えることができる。この作用効果は、条件式(29’)を満足することでより顕著に得ることができる。
条件式(29)の上限を超えると、第2レンズ群のパワーが弱くなりすぎ、且つ/又は、フォーカスレンズ群のパワーが強くなりすぎて、レンズ全系が大型化するとともに、撮影距離変化による収差変動が大きくなってしまう。
条件式(29)の下限を超えると、第2レンズ群のパワーが強くなりすぎ、且つ/又は、フォーカスレンズ群のパワーが弱くなりすぎて、レンズ全系が大型化するとともに、ズーム中の収差変動が大きくなってしまう。
【0167】
本実施形態のズームレンズは、後群中に少なくとも1つの負レンズ群を有し、後群中の最も負の屈折力が強い負レンズ群は、無限遠から近距離への合焦時に像側に移動するフォーカスレンズ群としてもよい。この場合、本実施形態のズームレンズは、次の条件式(30)を満足することが好ましく、次の条件式(30’)を満足することがより好ましい。
(30)(1-M_FF2)×MR_FF2<-3.0
(30’)(1-M_FF2)×MR_FF2<-5.0
但し、
M_FF:長焦点距離端における無限遠合焦時のフォーカスレンズ群の横倍率、
MR_FF:長焦点距離端における無限遠合焦時のフォーカスレンズ群より像側に配置される全てのレンズ群の合成横倍率(フォーカスレンズ群が最も像側にあるときはMR_FF=1とする)、
ある。
【0168】
条件式(30)を満足することで、フォーカスレンズ群のフォーカシング移動量を抑制して高速AFを可能にするとともに、レンズ全系の小型化を図ることができる。
条件式(30)の下限を超えると、フォーカスレンズ群のフォーカシング移動量が大きくなりすぎて、高速AFが困難になってしまう。また、レンズ全系が大型化してしまう。
【0169】
具体的な数値実施例1-11を示す。縦収差図及び横収差図、並びに表中において、d線、g線、C線はそれぞれの波長に対する収差、Sはサジタル、Mはメリディオナル、FNO.はFナンバー、fは焦点距離、Wは半画角、Yは像高、BFはバックフォーカス、Lはレンズ全長、Rは曲率半径、Dはレンズ厚またはレンズ間隔、N(d)はd線に対する屈折率、ν(d)はd線に対するアッベ数を示す。バックフォーカスは、レンズ全系の最も像側の面から設計上の像面までの距離である。レンズ全長及びバックフォーカスは、レンズ全系の最も像側の面から設計上の像面までの間にカバーガラス等を含まない空気換算長の値を示している。Fナンバー、焦点距離、倍率、半画角、像高、バックフォーカス、レンズ全長、並びに、ズーミング及びフォーカシングに伴って間隔が変化するレンズ間隔Dは、短焦点距離端-中間焦点距離-長焦点距離端の順に示している。長さの単位は[mm]である。
回転対称非球面は次式で定義される。
x=cy2/[1+[1-(1+K)c2y2]1/2]+A4y4+A6y6+A8y8 +A10y10+A12y12・・・
(但し、cは曲率(1/r)、yは光軸からの高さ、Kは円錐係数、A4、A6、A8、
・・・・・は各次数の非球面係数)
【0170】
[数値実施例1]
図12~
図18と表1~表4は、数値実施例1のズームレンズを示している。
図12は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図13、
図14は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図15、
図16は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図17、
図18は、
図15、
図16の防振駆動時の横収差図である。表1は面データ、表2は各種データ、表3はズームレンズ群データ、表4は主点位置データである。表4の主点位置データにおいて、H1、H2、HHは、それぞれ、各レンズ群または各サブレンズ群の最も物体側の面から前側主点までの光軸上の距離(前側主点位置)、最も像側の面から後側主点までの光軸上の距離(後側主点位置)、前側主点位置から後側主点位置までの光軸上の距離(主点間隔)を意味している。
【0171】
数値実施例1のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0172】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0173】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ11Aと、物体側に凸の負メニスカスレンズ12Aと、物体側に凸の正メニスカスレンズ13Aとから構成されている。負メニスカスレンズ12Aと正メニスカスレンズ13Aは、接合されている。
【0174】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ21Aで構成されている。正のレンズ成分A2は、物体側に凸の正メニスカスレンズ22Aで構成されている。正のレンズ成分B1は、両凸正レンズ23Aで構成されている。負のレンズ成分B2は、物体側に凸の負メニスカスレンズ24Aと物体側に凸の正メニスカスレンズ25Aの接合レンズで構成されている。負のレンズ成分B3は、像側に凸の負メニスカスレンズ26Aで構成されている。
【0175】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Aと、両凸正レンズ32Aと、像側に凸の負メニスカスレンズ33Aと、物体側に凸の負メニスカスレンズ34Aと、両凸正レンズ35Aと、両凸正レンズ36Aとから構成されている。両凸正レンズ32Aと負メニスカスレンズ33Aは、接合されている。負メニスカスレンズ34Aと両凸正レンズ35Aは、接合されている。
【0176】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、像側に凸の正メニスカスレンズ41Aと、両凹負レンズ42Aとから構成されている。
【0177】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、像側に凸の負メニスカスレンズ51Aと、両凸正レンズ52Aと、像側に凸の負メニスカスレンズ53Aとから構成されている。両凸正レンズ52Aと負メニスカスレンズ53Aは、接合されている。
【0178】
(表1)
[面データ]
ズーム比 4.04
面番号 R D N(d) ν(d)
1 99.253 5.400 1.48749 70.2
2 1397.368 0.200
3 100.745 1.950 1.83400 37.2
4 56.982 7.700 1.49700 81.6
5 585.095 D5
6 -141.620 0.960 1.65160 58.5
7 32.543 1.400
8 32.259 2.150 1.84666 23.8
9 50.420 3.244
10 1510.480 2.700 1.91082 35.2
11 -54.493 0.200
12 417.468 1.200 1.83400 37.2
13 22.174 4.090 1.76182 26.5
14 70.614 3.490
15 -28.047 1.200 1.83400 37.2
16 -122.178 D16
17絞 INFINITY 1.800
18 238.169 3.000 1.80400 46.5
19 -63.599 0.200
20 41.342 6.200 1.49700 81.6
21 -41.342 1.200 2.00100 29.1
22 -303.653 18.383
23 84.166 1.200 2.00100 29.1
24 35.196 5.700 1.48749 70.2
25 -75.219 0.200
26 65.603 3.200 1.91082 35.2
27 -332.779 D27
28 -875.660 2.130 1.84666 23.8
29 -54.081 1.980
30 -51.289 0.800 1.77250 49.6
31 32.834 D31
32 -27.290 1.300 1.48749 70.2
33 -45.252 0.200
34 56.317 5.900 1.57501 41.5
35 -58.451 1.200 1.90366 31.3
36 -368.732 D36
37 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
38 INFINITY -
(表2)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 4.6 5.2 5.7 4.6 5.2 5.7
f 72.08 135.00 291.32 67.32 110.85 157.13
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.094 -0.169 -0.320
W 17.2 9.1 4.2 17.3 9.1 4.4
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 42.56 55.31 66.55 42.56 55.31 66.55
L 190.18 223.07 259.23 190.18 223.07 259.23
D5 4.770 37.655 73.817 4.770 37.655 73.817
D16 26.036 13.284 2.046 26.036 13.284 2.046
D27 3.798 7.090 6.039 5.034 10.603 18.550
D31 22.540 19.248 20.299 21.304 15.735 7.788
D36 40.573 53.325 64.563 40.573 53.325 64.563
(表3)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 161.89
2 6 -29.08
3 18 35.49
4 28 -43.86
5 32 3569.92
(表4)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 161.892 -1.101 5.329 11.022
第2レンズ群 -29.080 9.324 6.970 4.339
第3レンズ群 35.488 23.336 -4.994 22.742
第4レンズ群 -43.856 4.929 1.210 -1.229
第5レンズ群 3569.921 24.542 3.357 -19.298
2Aサブレンズ群 -67.466 0.776 1.422 2.311
2Bサブレンズ群 -65.751 13.772 3.099 -3.991
【0179】
[数値実施例2]
図19~
図25と表5~表8は、数値実施例2のズームレンズを示している。
図19は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図20、
図21は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図22、
図23は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図24、
図25は、
図22、
図23の防振駆動時の横収差図である。表5は面データ、表6は各種データ、表7はズームレンズ群データ、表8は主点位置データである。
【0180】
数値実施例2のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0181】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、負のレンズ成分A1から構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0182】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ11Bと、物体側に凸の負メニスカスレンズ12Bと、物体側に凸の正メニスカスレンズ13Bとから構成されている。負メニスカスレンズ12Bと正メニスカスレンズ13Bは、接合されている。
【0183】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ21Bと物体側に凸の正メニスカスレンズ22Bの接合レンズで構成されている。正のレンズ成分B1は、像側に凸の正メニスカスレンズ23Bで構成されている。負のレンズ成分B2は、物体側に凸の負メニスカスレンズ24Bと物体側に凸の正メニスカスレンズ25Bの接合レンズで構成されている。負のレンズ成分B3は、像側に凸の負メニスカスレンズ26Bで構成されている。
【0184】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Bと、両凸正レンズ32Bと、像側に凸の負メニスカスレンズ33Bと、物体側に凸の負メニスカスレンズ34Bと、両凸正レンズ35Bと、両凸正レンズ36Bとから構成されている。両凸正レンズ32Bと負メニスカスレンズ33Bは、接合されている。負メニスカスレンズ34Bと両凸正レンズ35Bは、接合されている。
【0185】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、像側に凸の正メニスカスレンズ41Bと、両凹負レンズ42Bとから構成されている。
【0186】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、像側に凸の負メニスカスレンズ51Bと、両凸正レンズ52Bと、像側に凸の負メニスカスレンズ53Bとから構成されている。両凸正レンズ52Bと負メニスカスレンズ53Bは、接合されている。
【0187】
(表5)
[面データ]
ズーム比 4.04
面番号 R D N(d) ν(d)
1 95.196 5.400 1.48749 70.2
2 1048.248 0.200
3 98.354 1.950 1.83400 37.2
4 55.577 7.700 1.49700 81.6
5 535.330 D5
6 -132.192 0.960 1.67790 55.3
7 26.384 2.550 1.85025 30.0
8 51.942 3.200
9 -628.205 2.700 1.88300 40.8
10 -56.093 0.200
11 337.136 1.200 1.83481 42.7
12 23.007 4.090 1.74077 27.8
13 73.050 3.490
14 -28.923 1.200 1.83481 42.7
15 -98.641 D15
16絞 INFINITY 1.800
17 392.109 3.000 1.80400 46.5
18 -67.683 0.200
19 43.172 6.200 1.49700 81.6
20 -39.747 1.200 2.00100 29.1
21 -182.641 19.472
22 87.196 1.200 2.00100 29.1
23 36.585 5.700 1.49700 81.6
24 -77.089 0.200
25 62.514 3.200 1.91082 35.2
26 -362.076 D26
27 -2384.919 2.130 1.84666 23.8
28 -59.225 1.980
29 -56.838 0.800 1.77250 49.6
30 35.387 D30
31 -26.929 1.300 1.49700 81.6
32 -51.275 0.200
33 50.776 5.900 1.57501 41.5
34 -58.271 1.200 1.90366 31.3
35 -3275.839 D35
36 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
37 INFINITY -
(表6)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 4.6 5.2 5.8 4.6 5.1 5.7
f 72.08 135.00 291.36 67.02 109.91 155.38
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.094 -0.167 -0.316
W 17.4 9.2 4.2 17.5 9.2 4.5
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 40.87 52.54 64.51 40.87 52.54 64.51
L 190.17 224.75 258.32 190.17 224.75 258.32
D5 4.727 39.306 72.871 4.727 39.306 72.871
D15 25.708 14.038 2.069 25.708 14.038 2.069
D26 3.798 6.440 6.039 5.058 9.978 18.500
D30 24.550 21.908 22.308 23.290 18.370 9.848
D35 38.879 50.549 62.518 38.879 50.549 62.518
(表7)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 159.91
2 6 -28.84
3 17 35.92
4 27 -48.77
5 31 -402.82
(表8)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 159.910 -1.274 5.341 11.182
第2レンズ群 -28.841 8.835 6.581 4.174
第3レンズ群 35.920 25.365 -5.444 22.251
第4レンズ群 -48.770 5.045 1.207 -1.343
第5レンズ群 -402.818 1.906 3.246 3.448
2Aサブレンズ群 -66.838 1.878 1.567 0.065
2Bサブレンズ群 -62.102 11.715 3.455 -2.290
【0188】
[数値実施例3]
図26~
図32と表9~表12は、数値実施例3のズームレンズを示している。
図26は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図27、
図28は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図29、
図30は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図31、
図32は、
図29、
図30の防振駆動時の横収差図である。表9は面データ、表10は各種データ、表11はズームレンズ群データ、表12は主点位置データである。
【0189】
数値実施例3のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5と、正の屈折力の第6レンズ群G6とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第6レンズ群G6と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0190】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0191】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ11Cと、物体側に凸の負メニスカスレンズ12Cと、物体側に凸の正メニスカスレンズ13Cとから構成されている。負メニスカスレンズ12Cと正メニスカスレンズ13Cは、接合されている。
【0192】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ21Cで構成されている。正のレンズ成分A2は、物体側に凸の正メニスカスレンズ22Cで構成されている。正のレンズ成分B1は、像側に凸の平凸正レンズ23Cで構成されている。負のレンズ成分B2は、両凹負レンズ24Cと物体側に凸の正メニスカスレンズ25Cの接合レンズで構成されている。負のレンズ成分B3は、像側に凸の負メニスカスレンズ26Cで構成されている。
【0193】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Cと、両凸正レンズ32Cと、像側に凸の負メニスカスレンズ33Cとから構成されている。両凸正レンズ32Cと負メニスカスレンズ33Cは、接合されている。
【0194】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ41Cと、両凸正レンズ42Cと、物体側に凸の正メニスカスレンズ43Cとから構成されている。負メニスカスレンズ41Cと両凸正レンズ42Cは、接合されている。
【0195】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、像側に凸の正メニスカスレンズ51Cと、両凹負レンズ52Cとから構成されている。
【0196】
第6レンズ群G6は、物体側から順に、像側に凸の負メニスカスレンズ61Cと、両凸正レンズ62Cとから構成されている。
【0197】
(表9)
[面データ]
ズーム比 4.04
面番号 R D N(d) ν(d)
1 95.587 5.400 1.48749 70.2
2 452.199 0.200
3 93.385 1.950 1.83400 37.2
4 55.168 7.700 1.49700 81.6
5 874.413 D5
6 -358.557 0.960 1.76385 48.5
7 29.403 0.569
8 29.784 3.200 1.72047 34.7
9 62.507 2.704
10 INFINITY 2.700 1.59270 35.3
11 -54.422 1.390
12 -93.700 1.200 1.69680 55.5
13 27.580 3.000 1.74000 28.3
14 79.006 3.990
15 -30.492 1.200 1.59282 68.6
16 -124.524 D16
17絞 INFINITY 1.800
18 137.036 4.634 1.80400 46.5
19 -57.504 0.200
20 45.053 6.200 1.49700 81.6
21 -42.997 1.200 2.00100 29.1
22 -1140.563 D22
23 61.508 1.200 2.00100 29.1
24 31.921 5.700 1.53775 74.7
25 -211.767 0.200
26 55.543 3.200 1.88100 40.1
27 1762.466 D27
28 -7660.580 2.130 1.84666 23.8
29 -56.886 1.980
30 -55.474 0.800 1.77250 49.6
31 30.574 D31
32 -28.295 1.300 1.61272 58.7
33 -43.300 0.200
34 93.405 3.400 1.48749 70.2
35 -111.183 D35
36 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
37 INFINITY -
(表10)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 4.6 5.2 5.8 4.6 5.2 6.1
f 72.08 135.00 291.36 67.98 113.67 166.07
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.095 -0.171 -0.342
W 17.1 9.1 4.2 16.9 8.9 4.2
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 41.18 56.80 73.07 41.18 56.80 73.07
L 190.19 223.36 259.26 190.19 223.36 259.26
D5 3.949 37.117 73.015 3.949 37.117 73.015
D16 22.031 10.806 1.523 22.031 10.806 1.523
D22 18.383 13.996 7.001 18.383 13.996 7.001
D27 3.798 7.525 6.039 5.027 11.016 18.376
D31 30.538 26.812 28.297 29.309 23.321 15.960
D35 39.195 54.807 71.085 39.195 54.807 71.085
(表11)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 157.16
2 6 -26.41
3 18 47.22
4 23 51.26
5 28 -42.99
6 32 392.52
(表12)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 157.156 -0.799 5.302 10.747
第2レンズ群 -26.406 8.400 6.296 6.218
第3レンズ群 47.217 1.566 5.036 7.432
第4レンズ群 51.263 3.652 3.998 2.650
第5レンズ群 -42.990 4.987 1.199 -1.277
第6レンズ群 392.523 12.130 1.932 -9.161
2Aサブレンズ群 -65.214 1.376 1.805 1.548
2Bサブレンズ群 -54.180 10.159 2.939 0.382
【0198】
[数値実施例4]
図33~
図39と表13~表16は、数値実施例4のズームレンズを示している。
図33は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図34、
図35は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図36、
図37は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図38、
図39は、
図36、
図37の防振駆動時の横収差図である。表13は面データ、表14は各種データ、表15はズームレンズ群データ、表16は主点位置データである。
【0199】
数値実施例4のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5と、正の屈折力の第6レンズ群G6とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第6レンズ群G6と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0200】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0201】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ11Dと、物体側に凸の負メニスカスレンズ12Dと、両凸正レンズ13Dとから構成されている。負メニスカスレンズ12Dと両凸正レンズ13Dは、接合されている。
【0202】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ21Dで構成されている。正のレンズ成分A2は、物体側に凸の正メニスカスレンズ22Dで構成されている。正のレンズ成分B1は、像側に凸の平凸正レンズ23Dで構成されている。負のレンズ成分B2は、両凹負レンズ24Dと物体側に凸の正メニスカスレンズ25Dの接合レンズで構成されている。負のレンズ成分B3は、像側に凸の負メニスカスレンズ26Dで構成されている。
【0203】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Dと、両凸正レンズ32Dと、像側に凸の負メニスカスレンズ33Dとから構成されている。両凸正レンズ32Dと負メニスカスレンズ33Dは、接合されている。
【0204】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ41Dと、両凸正レンズ42Dと、物体側に凸の正メニスカスレンズ43Dとから構成されている。負メニスカスレンズ41Dと両凸正レンズ42Dは、接合されている。
【0205】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凸正レンズ51Dと、両凹負レンズ52Dとから構成されている。
【0206】
第6レンズ群G6は、物体側から順に、像側に凸の負メニスカスレンズ61Dと、両凸正レンズ62Dとから構成されている。
【0207】
(表13)
[面データ]
ズーム比 4.26
面番号 R D N(d) ν(d)
1 108.594 5.400 1.48749 70.2
2 1153.187 0.200
3 116.480 1.950 1.80440 39.6
4 60.171 7.700 1.49700 81.6
5 -1472.922 D5
6 -198.519 0.960 1.78800 47.4
7 34.444 0.569
8 34.438 3.200 1.70154 41.2
9 188.940 5.583
10 INFINITY 2.700 1.57501 41.5
11 -81.923 3.405
12 -112.903 1.200 1.75500 52.3
13 26.842 3.000 1.80518 25.4
14 74.697 2.990
15 -44.619 1.200 1.61800 63.4
16 -210.295 D16
17絞 INFINITY 1.800
18 147.630 3.500 1.80400 46.5
19 -88.237 0.200
20 43.827 6.200 1.49700 81.6
21 -49.668 1.200 2.00100 29.1
22 -434.943 D22
23 56.044 1.200 2.00100 29.1
24 29.260 5.700 1.53775 74.7
25 -289.914 0.200
26 52.059 3.200 1.88100 40.1
27 960.950 D27
28 467.960 2.130 1.84666 23.8
29 -68.780 1.980
30 -70.216 0.800 1.77250 49.6
31 29.200 D31
32 -24.565 1.300 1.61272 58.7
33 -51.646 0.200
34 95.920 3.400 1.48749 70.2
35 -78.071 D35
36 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
37 INFINITY -
(表14)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 4.6 5.3 5.9 4.6 5.3 5.6
f 68.47 135.00 291.36 64.15 110.32 155.16
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.090 -0.167 -0.310
W 18.2 9.0 4.2 18.3 9.1 4.5
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 41.05 54.92 64.24 41.05 54.92 64.24
L 190.74 225.31 260.13 190.74 225.31 260.13
D5 2.367 36.943 71.763 2.367 36.943 71.763
D16 29.573 14.613 1.500 29.573 14.613 1.500
D22 18.383 19.474 23.263 18.383 19.474 23.263
D27 3.798 6.767 6.039 4.969 10.324 19.039
D31 22.500 19.532 20.259 21.329 15.974 7.259
D35 39.060 52.929 62.253 39.060 52.929 62.253
(表15)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 160.85
2 6 -30.64
3 18 53.42
4 23 50.65
5 28 -45.05
6 32 -870.95
(表16)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 160.850 0.539 5.190 9.521
第2レンズ群 -30.636 11.308 6.919 6.580
第3レンズ群 53.421 1.555 4.415 6.929
第4レンズ群 50.653 3.536 3.992 2.772
第5レンズ群 -45.046 5.149 1.182 -1.421
第6レンズ群 -870.953 -30.484 0.420 34.964
2Aサブレンズ群 -100.092 0.066 1.757 2.906
2Bサブレンズ群 -52.674 10.840 2.991 0.664
【0208】
[数値実施例5]
図40~
図46と表17~表20は、数値実施例5のズームレンズを示している。
図40は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図41、
図42は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図43、
図44は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図45、
図46は、
図43、
図44の防振駆動時の横収差図である。表17は面データ、表18は各種データ、表19はズームレンズ群データ、表20は主点位置データである。
【0209】
数値実施例5のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5と、負の屈折力の第6レンズ群G6とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間には、各レンズ群と独立して移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第6レンズ群G6と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0210】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0211】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ11Eと、物体側に凸の負メニスカスレンズ12Eと、物体側に凸の正メニスカスレンズ13Eとから構成されている。
【0212】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ21Eで構成されている。正のレンズ成分A2は、物体側に凸の正メニスカスレンズ22Eで構成されている。正のレンズ成分B1は、物体側に凸の負メニスカスレンズ23Eと両凸正レンズ24Eの接合レンズで構成されている。負のレンズ成分B2は、両凹負レンズ25Eで構成されている。負のレンズ成分B3は、像側に凸の負メニスカスレンズ26Eで構成されている。
【0213】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Eと、両凸正レンズ32Eと、像側に凸の負メニスカスレンズ33Eとから構成されている。両凸正レンズ32Eと負メニスカスレンズ33Eは、接合されている。
【0214】
第4レンズ群G4は、両凹負レンズ41Eと物体側に凸の正メニスカスレンズ42Eの接合レンズから構成されている。
【0215】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、像側に凸の正メニスカスレンズ51Eと、両凸正レンズ52Eと、像側に凸の負メニスカスレンズ53Eと、物体側に凸の正メニスカスレンズ54Eとから構成されている。両凸正レンズ52Eと負メニスカスレンズ53Eは、接合されている。
【0216】
第6レンズ群G6は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ61Eと、像側に凸の正メニスカスレンズ62Eと、両凹負レンズ63Eと、両凸正レンズ64Eとから構成されている。
【0217】
(表17)
[面データ]
ズーム比 3.77
面番号 R D N(d) ν(d)
1 106.849 6.940 1.48749 70.2
2 1528.318 0.150
3 99.366 2.700 1.67300 38.3
4 55.827 0.110
5 56.015 8.230 1.43875 95.0
6 149.104 D6
7 -376.503 1.000 1.59522 67.7
8 41.156 1.800
9 41.474 3.800 1.80810 22.8
10 73.026 2.000
11 64.341 1.200 1.74950 35.3
12 32.882 6.700 1.59349 67.0
13 -206.741 2.220
14 -1120.071 1.550 1.53775 74.7
15 54.720 5.540
16 -64.450 1.550 1.49700 81.6
17 -850.523 D17
18 86.255 5.440 1.43875 95.0
19 -65.826 0.180
20 205.209 5.370 1.72825 28.5
21 -52.143 1.600 2.00069 25.5
22 -235.987 D22
23絞 INFINITY D23
24 -46.740 1.400 1.59270 35.3
25 42.457 3.870 1.80518 25.4
26 208.383 D26
27 -2257.297 2.720 1.83400 37.2
28 -59.947 0.160
29 58.598 5.640 1.49700 81.6
30 -48.611 1.400 1.84666 23.8
31 -364.741 0.150
32 70.167 2.930 1.77250 49.6
33 315.507 D33
34 221.215 1.200 1.95375 32.3
35 31.294 4.080
36 -68.833 2.530 1.80518 25.4
37 -28.560 1.330
38 -27.726 1.200 1.83481 42.7
39 289.579 3.300
40 73.351 4.110 1.69895 30.1
41 -83.066 D41
42 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
43 INFINITY -
(表18)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 4.5 5.1 5.8 4.6 4.7 4.9
f 103.00 200.00 388.00 87.49 136.91 173.50
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.130 -0.209 -0.315
W 12.0 6.1 3.2 12.7 7.0 4.0
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 62.63 66.66 75.26 60.22 59.33 54.54
L 234.60 294.85 322.81 234.60 294.85 322.81
D6 3.188 63.440 91.400 3.188 63.440 91.400
D17 31.431 19.872 1.400 31.431 19.872 1.400
D22 1.610 7.900 26.146 1.610 7.900 26.146
D23 6.101 18.116 28.661 1.271 10.781 18.302
D26 21.565 14.818 4.500 26.395 22.154 14.859
D33 13.974 9.941 1.350 16.389 17.276 22.067
D41 60.642 64.676 73.266 58.227 57.340 52.549
(表19)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 243.45
2 7 -65.28
3 18 70.70
4 24 -86.28
5 27 39.44
6 34 -49.56
(表20)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 243.445 -7.489 6.532 19.088
第2レンズ群 -65.277 14.796 7.085 5.479
第3レンズ群 70.697 2.530 4.658 5.402
第4レンズ群 -86.278 0.625 2.274 2.371
第5レンズ群 39.437 2.360 4.950 5.690
第6レンズ群 -49.564 -4.457 1.395 20.812
2Aサブレンズ群 -137.093 1.489 2.168 2.943
2Bサブレンズ群 -152.954 26.239 1.890 -9.369
【0218】
[数値実施例6]
図47~
図53と表21~表24は、数値実施例6のズームレンズを示している。
図47は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図48、
図49は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図50、
図51は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図52、
図53は、
図50、
図51の防振駆動時の横収差図である。表21は面データ、表22は各種データ、表23はズームレンズ群データ、表24は主点位置データである。
【0219】
数値実施例6のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5と、負の屈折力の第6レンズ群G6とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間には、各レンズ群と独立して移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第6レンズ群G6と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0220】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0221】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ11Fと、物体側に凸の負メニスカスレンズ12Fと、物体側に凸の正メニスカスレンズ13Fとから構成されている。
【0222】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ21Fで構成されている。正のレンズ成分A2は、物体側に凸の正メニスカスレンズ22Fで構成されている。正のレンズ成分B1は、両凸正レンズ23Fで構成されている。負のレンズ成分B2は、物体側に凸の負メニスカスレンズ24Fで構成されている。負のレンズ成分B3は、両凹負レンズ25Fと物体側に凸の正メニスカスレンズ26Fの接合レンズで構成されている。
【0223】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Fと、両凸正レンズ32Fと、像側に凸の負メニスカスレンズ33Fとから構成されている。両凸正レンズ32Fと負メニスカスレンズ33Fは、接合されている。
【0224】
第4レンズ群G4は、両凹負レンズ41Fと両凸正レンズ42Fの接合レンズから構成されている。
【0225】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、像側に凸の正メニスカスレンズ51Fと、両凸正レンズ52Fと、像側に凸の負メニスカスレンズ53Fと、物体側に凸の正メニスカスレンズ54Fとから構成されている。両凸正レンズ52Fと負メニスカスレンズ53Fは、接合されている。
【0226】
第6レンズ群G6は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ61Fと、像側に凸の正メニスカスレンズ62Fと、両凹負レンズ63Fと、両凸正レンズ64Fとから構成されている。
【0227】
(表21)
[面データ]
ズーム比 3.78
面番号 R D N(d) ν(d)
1 159.104 5.000 1.62299 58.2
2 621.728 0.150
3 139.567 2.700 1.65412 39.7
4 74.943 0.110
5 74.411 10.780 1.43875 95.0
6 4055.450 D6
7 -1043.500 1.000 1.72916 54.1
8 69.066 1.800
9 68.043 2.800 1.56873 63.1
10 269.674 2.000
11 163.927 3.000 1.74950 35.3
12 -278.677 2.220
13 374.110 1.550 1.77250 49.6
14 62.928 5.400
15 -60.060 1.550 1.61800 63.4
16 79.762 3.000 1.85478 24.8
17 440.496 D17
18 137.356 5.440 1.43387 95.2
19 -54.236 0.180
20 86.333 5.970 1.51742 52.4
21 -53.578 1.600 1.90366 31.3
22 -310.697 D22
23絞 INFINITY D23
24 -44.849 1.400 1.59270 35.3
25 49.039 3.870 1.78472 25.7
26 -156.373 D26
27 -3454.538 2.720 1.76200 40.1
28 -60.107 0.160
29 62.624 4.740 1.48749 70.2
30 -44.665 1.400 1.84666 23.8
31 -907.368 0.150
32 57.486 2.930 1.72916 54.7
33 249.753 D33
34 65.638 1.200 1.88300 40.8
35 25.330 4.080
36 -88.678 2.530 1.80518 25.4
37 -35.576 1.330
38 -35.215 1.200 1.72916 54.7
39 50.093 4.300
40 50.364 4.110 1.65412 39.7
41 -180.902 D41
42 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
43 INFINITY -
(表22)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 4.6 5.1 5.8 4.7 4.8 5.1
f 102.81 200.40 388.73 90.17 140.65 175.49
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.137 -0.225 -0.329
W 11.9 6.0 3.1 12.0 6.3 3.7
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 69.06 71.57 76.76 67.09 65.59 60.13
L 235.43 295.97 325.31 235.43 295.97 325.31
D6 1.500 62.048 91.383 1.500 62.048 91.383
D17 34.707 21.732 1.400 34.707 21.732 1.400
D22 1.610 3.147 15.000 1.610 3.147 15.000
D23 7.600 24.525 42.546 3.659 18.544 34.233
D26 19.530 14.043 4.500 23.471 20.024 12.813
D33 9.051 6.543 1.350 11.022 12.524 17.976
D41 67.068 69.577 74.771 65.098 63.596 58.145
(表23)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 213.16
2 7 -56.31
3 18 76.96
4 24 -245.28
5 27 44.02
6 34 -43.43
(表24)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 213.161 -0.499 6.313 12.926
第2レンズ群 -56.312 11.900 6.158 6.262
第3レンズ群 76.961 1.810 4.497 6.884
第4レンズ群 -245.275 -4.586 2.085 7.771
第5レンズ群 44.023 2.225 4.564 5.311
第6レンズ群 -43.431 -1.418 2.178 17.990
2Aサブレンズ群 -204.409 -1.045 1.424 5.222
2Bサブレンズ群 -85.168 12.358 3.494 0.868
【0228】
[数値実施例7]
図54~
図60と表25~表29は、数値実施例7のズームレンズを示している。
図54は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図55、
図56は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図57、
図58は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図59、
図60は、
図57、
図58の防振駆動時の横収差図である。表25は面データ、表26は各種データ、表27はズームレンズ群データ、表28は主点位置データ、表29は非球面データである。
【0229】
数値実施例7のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5と、負の屈折力の第6レンズ群G6と、正の屈折力の第7レンズ群G7と、負の屈折力の第8レンズ群G8とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5と第6レンズ群G6と第7レンズ群G7と第8レンズ群G8が「後群」を構成している。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間(第3レンズ群G3の直前)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第8レンズ群G8と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0230】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0231】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ11Gと、物体側に凸の負メニスカスレンズ12Gと、物体側に凸の正メニスカスレンズ13Gとから構成されている。負メニスカスレンズ12Gと正メニスカスレンズ13Gは、接合されている。
【0232】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ21Gで構成されている。正のレンズ成分A2は、両凸正レンズ22Gで構成されている。正のレンズ成分B1は、両凸正レンズ23Gで構成されている。負のレンズ成分B2は、両凹負レンズ24Gで構成されている。負のレンズ成分B3は、両凹負レンズ25Gで構成されている。
【0233】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズ31Gから構成されている。
【0234】
第4レンズ群G4は、像側に凸の負メニスカスレンズ41Gから構成されている。
【0235】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凸正レンズ51Gと、両凸正レンズ52Gと、像側に凸の負メニスカスレンズ53Gと、両凸正レンズ54Gとから構成されている。両凸正レンズ52Gと負メニスカスレンズ53Gは、接合されている。
【0236】
第6レンズ群G6は、像側に凸の正メニスカスレンズ61Gと両凹負レンズ62Gの接合レンズから構成されている。
【0237】
第7レンズ群G7は、両凸正レンズ71Gから構成されている。
【0238】
第8レンズ群G8は、像側に凸の負メニスカスレンズ81Gから構成されている。負メニスカスレンズ81Gの物体側の面には非球面が形成されている。
【0239】
(表25)
[面データ]
ズーム比 5.38
面番号 R D N(d) ν(d)
1 109.860 6.690 1.59349 67.0
2 433.259 0.200
3 96.332 2.800 1.72047 34.7
4 58.807 10.970 1.43875 95.0
5 480.880 D5
6 -273.283 1.600 1.95375 32.3
7 51.332 2.000
8 52.954 4.000 1.84666 23.8
9 -1114.717 2.000
10 124.218 3.100 1.85025 30.0
11 -119.660 1.000
12 -178.939 1.200 1.69680 55.5
13 48.608 4.000
14 -49.722 1.200 1.59410 60.5
15 635.015 D15
16絞 INFINITY 0.500
17 41.342 5.360 1.43875 95.0
18 -81.112 D18
19 -32.466 1.500 1.95375 32.3
20 -65.786 D20
21 505.437 4.600 1.79360 37.1
22 -41.831 3.690
23 124.055 5.130 1.49700 81.6
24 -30.809 1.700 2.00100 29.1
25 -198.556 0.150
26 142.839 3.310 1.80610 33.3
27 -192.589 D27
28 -551.352 2.710 1.74000 28.3
29 -66.169 1.200 1.76385 48.5
30 43.279 D30
31 51.069 7.800 1.57501 41.5
32 -213.449 D32
33* -35.000 1.800 1.49710 81.6
34 -328.747 D34
35 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
36 INFINITY -
*は回転対称非球面である。
(表26)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 4.1 5.1 5.8 4.0 5.4 6.2
f 72.11 200.00 388.00 63.41 121.74 145.99
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.091 -0.223 -0.359
W 17.6 6.4 3.3 17.9 6.5 3.5
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 11.51 26.77 39.59 11.51 26.77 39.59
L 193.80 243.86 271.86 193.80 243.86 271.86
D5 3.500 53.556 81.564 3.500 53.556 81.564
D15 27.755 9.593 1.610 27.755 9.593 1.610
D18 6.020 11.422 16.631 4.370 6.453 5.918
D20 11.460 6.058 0.849 13.110 11.027 11.562
D27 22.170 18.347 3.270 25.239 31.269 35.196
D30 6.930 20.915 42.178 3.861 7.994 10.252
D32 24.248 16.986 5.961 24.248 16.986 5.961
D34 9.518 24.779 37.602 9.518 24.779 37.602
(表27)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 168.05
2 6 -43.81
3 17 63.26
4 19 -68.72
5 21 44.24
6 28 -51.52
7 31 72.45
8 33 -78.96
(表28)
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 168.052 -2.342 7.260 15.741
第2レンズ群 -43.807 9.603 6.096 4.401
第3レンズ群 63.259 1.775 1.584 2.501
第4レンズ群 -68.720 -0.765 0.715 1.550
第5レンズ群 44.239 3.618 5.727 9.235
第6レンズ群 -51.519 2.064 1.679 0.167
第7レンズ群 72.447 0.967 2.794 4.040
第8レンズ群 -78.958 -0.144 0.595 1.348
2Aサブレンズ群 -218.482 -7.450 2.212 12.838
2Bサブレンズ群 -60.721 8.801 2.038 -0.339
(表29)
[非球面データ]
NO.33 K=-0.338 A4=0.6191E-05 A6=0.2880E-09 A8=-0.2054E-11 A10=0.2950E-14
【0240】
[数値実施例8]
図61~
図67と表30~表33は、数値実施例8のズームレンズを示している。
図61は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図62、
図63は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図64、
図65は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図66、
図67は、
図64、
図65の防振駆動時の横収差図である。表30は面データ、表31は各種データ、表32はズームレンズ群データ、表33は主点位置データである。
【0241】
数値実施例8のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間(第3レンズ群G3の直後)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0242】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、正のレンズ成分A3と、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0243】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ11Hと、両凸正レンズ12Hと、物体側に凸の正メニスカスレンズ13Hとから構成されている。
【0244】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。正のレンズ成分A3は、両凸正レンズ21Hで構成されている。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ22Hで構成されている。正のレンズ成分A2は、物体側に凸の正メニスカスレンズ23Hで構成されている。正のレンズ成分B1は、両凸正レンズ24Hで構成されている。負のレンズ成分B2は、両凹負レンズ25Hで構成されている。負のレンズ成分B3は、両凹負レンズ26Hと両凸正レンズ27Hの接合レンズで構成されている。
【0245】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Hと、両凸正レンズ32Hと、両凹負レンズ33Hと、物体側に凸の正メニスカスレンズ34Hと、物体側に凸の負メニスカスレンズ35Hとから構成されている。両凸正レンズ32Hと両凹負レンズ33Hは、接合されている。
【0246】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸正レンズ41Hと、像側に凸の負メニスカスレンズ42Hと、物体側に凸の正メニスカスレンズ43Hとから構成されている。両凸正レンズ41Hと負メニスカスレンズ42Hは、接合されている。
【0247】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ51Hと、両凹負レンズ52Hと、両凸正レンズ53Hとから構成されている。両凹負レンズ52Hと両凸正レンズ53Hは、接合されている。
【0248】
(表30)
[面データ]
ズーム比 3.77
面番号 R D N(d) ν(d)
1 261.410 3.000 1.83400 37.3
2 133.522 0.200
3 136.246 9.800 1.49700 81.6
4 -5785.126 0.150
5 121.308 9.300 1.43700 95.1
6 1172.151 D6
7 317.198 3.780 1.69895 30.1
8 -416.867 19.000
9 -204.809 1.000 1.83481 42.7
10 53.494 2.000
11 51.154 3.000 1.86966 20.0
12 93.169 6.092
13 87.757 3.500 1.66672 48.3
14 -139.979 1.808
15 -239.741 1.500 1.85150 40.8
16 68.832 4.200
17 -42.911 1.500 1.65160 58.5
18 89.267 3.300 1.58144 40.7
19 -143.679 D19
20 276.863 3.873 1.77250 49.6
21 -67.692 0.150
22 66.350 5.004 1.49700 81.6
23 -57.763 1.000 1.91082 35.2
24 159.525 0.150
25 33.061 4.206 1.66672 48.3
26 67.558 2.455
27 36.245 1.000 1.83481 42.7
28 26.895 5.761
29絞 INFINITY D29
30 122.726 4.150 1.48749 70.2
31 -35.076 1.000 1.83481 42.7
32 -58.791 0.150
33 65.438 2.570 1.71700 47.9
34 170.753 D34
35 110.221 1.000 1.87070 40.7
36 33.945 8.330
37 -82.568 1.000 1.49700 81.6
38 42.858 4.059 1.80610 33.3
39 -1937.311 D39
40 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
41 INFINITY -
(表31)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 5.1 5.5 6.4 5.1 5.8 7.9
f 154.50 250.00 582.00 121.48 167.48 179.17
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.182 -0.254 -0.461
W 7.8 4.9 2.1 7.7 4.8 1.6
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 64.28 89.48 112.93 56.40 77.37 64.52
L 308.22 351.29 387.42 308.22 351.29 387.42
D 6 47.831 90.903 127.028 47.831 90.903 127.028
D19 32.302 30.110 3.500 32.302 30.110 3.500
D29 30.133 14.183 22.971 30.133 14.183 22.971
D34 14.688 7.629 1.998 22.566 19.741 50.417
D39 62.290 87.491 110.944 54.412 75.379 62.526
(表32)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 256.10
2 7 -45.13
3 20 70.65
4 30 66.30
5 35 -63.84
(表33)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 256.098 5.763 7.393 9.295
第2レンズ群 -45.126 41.839 4.358 4.483
第3レンズ群 70.653 -6.390 7.977 22.012
第4レンズ群 66.296 2.496 2.869 2.504
第5レンズ群 -63.841 -0.454 2.366 12.477
2Aサブレンズ群 -143.827 35.720 0.687 -7.627
2Bサブレンズ群 -70.104 11.042 3.267 1.500
2ARサブレンズ群 -85.031 0.282 1.902 3.816
【0249】
[数値実施例9]
図68~
図74と表34~表37は、数値実施例9のズームレンズを示している。
図68は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図69、
図70は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図71、
図72は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図73、
図74は、
図71、
図72の防振駆動時の横収差図である。表34は面データ、表35は各種データ、表36はズームレンズ群データ、表37は主点位置データである。
【0250】
数値実施例9のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間(第3レンズ群G3の直後)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0251】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、正のレンズ成分A3と、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0252】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ11Iと、両凸正レンズ12Iと、物体側に凸の正メニスカスレンズ13Iとから構成されている。
【0253】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。正のレンズ成分A3は、物体側に凸の正メニスカスレンズ21Iで構成されている。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ22Iで構成されている。正のレンズ成分A2は、物体側に凸の正メニスカスレンズ23Iで構成されている。正のレンズ成分B1は、両凸正レンズ24Iで構成されている。負のレンズ成分B2は、両凹負レンズ25Iで構成されている。負のレンズ成分B3は、両凹負レンズ26Iと物体側に凸の正メニスカスレンズ27Iの接合レンズで構成されている。
【0254】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Iと、両凸正レンズ32Iと、像側に凸の負メニスカスレンズ33Iと、物体側に凸の正メニスカスレンズ34Iと、物体側に凸の負メニスカスレンズ35Iとから構成されている。両凸正レンズ32Iと負メニスカスレンズ33Iは、接合されている。
【0255】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸正レンズ41Iと、像側に凸の負メニスカスレンズ42Iと、物体側に凸の正メニスカスレンズ43Iとから構成されている。両凸正レンズ41Iと負メニスカスレンズ42Iは、接合されている。
【0256】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ51Iと、両凹負レンズ52Iと、両凸正レンズ53Iとから構成されている。両凹負レンズ52Iと両凸正レンズ53Iは、接合されている。
【0257】
(表34)
[面データ]
ズーム比 3.77
面番号 R D N(d) ν(d)
1 455.412 3.000 1.83400 37.3
2 171.265 0.460
3 182.703 9.800 1.43700 95.1
4 -475.113 0.150
5 140.924 9.800 1.49700 81.6
6 26475.675 D6
7 188.045 4.350 1.80518 25.4
8 2843.567 20.253
9 -329.879 1.500 1.91082 35.2
10 57.267 3.923
11 54.640 3.700 1.84666 23.8
12 260.362 6.092
13 168.015 3.000 1.56732 42.8
14 -146.861 1.808
15 -173.534 1.400 2.00100 29.1
16 106.849 4.100
17 -78.053 1.400 1.71700 47.9
18 40.815 3.300 1.85025 30.0
19 136.817 D19
20 161.369 3.873 1.80440 39.6
21 -93.526 0.150
22 84.937 5.004 1.49700 81.6
23 -59.753 1.000 1.90366 31.3
24 559.262 0.150
25 34.934 4.206 1.59410 60.5
26 70.439 2.455
27 52.295 1.000 1.72916 54.1
28 32.475 5.761
29絞 INFINITY D29
30 144.714 4.150 1.53775 74.7
31 -34.522 1.000 1.90043 37.4
32 -63.102 0.150
33 59.095 2.570 1.72916 54.7
34 309.511 D34
35 85.173 1.000 1.87070 40.7
36 28.320 8.330
37 -89.733 1.000 1.49700 81.6
38 31.692 4.059 1.68893 31.1
39 -879.779 D39
40 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
41 INFINITY -
(表35)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 5.0 6.0 6.4 4.9 6.3 7.6
f 154.50 250.00 582.00 119.14 158.39 179.13
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.177 -0.276 -0.450
W 7.7 4.8 2.1 7.8 4.5 1.6
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 56.50 83.82 105.14 49.55 72.75 67.43
L 305.36 329.92 384.55 305.36 329.92 384.55
D 6 47.837 72.406 127.028 47.837 72.406 127.028
D19 32.302 20.542 3.500 32.302 20.542 3.500
D29 30.133 16.429 22.992 30.133 16.429 22.992
D34 14.688 12.832 1.998 21.642 23.908 39.699
D39 54.513 81.833 103.146 47.559 70.757 65.445
(表36)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 262.85
2 7 -48.28
3 20 73.55
4 30 57.25
5 35 -53.53
(表37)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 262.854 9.737 7.602 5.871
第2レンズ群 -48.284 50.033 3.714 1.079
第3レンズ群 73.552 -6.407 7.770 22.235
第4レンズ群 57.248 2.771 2.983 2.116
第5レンズ群 -53.530 -0.109 2.229 12.269
2Aサブレンズ群 -836.029 72.551 -0.706 -38.119
2Bサブレンズ群 -49.820 8.793 3.795 2.420
2ARサブレンズ群 -180.316 -7.147 1.916 14.353
【0258】
[数値実施例10]
図75~
図81と表38~表41は、数値実施例10のズームレンズを示している。
図75は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図76、
図77は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図78、
図79は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図80、
図81は、
図78、
図79の防振駆動時の横収差図である。表38は面データ、表39は各種データ、表40はズームレンズ群データ、表41は主点位置データである。
【0259】
数値実施例10のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間(第3レンズ群G3の直後)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0260】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、正の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、正のレンズ成分A3と、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0261】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ11Jと、両凸正レンズ12Jと、物体側に凸の正メニスカスレンズ13Jとから構成されている。
【0262】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。正のレンズ成分A3は、物体側に凸の正メニスカスレンズ21Jで構成されている。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ22Jで構成されている。正のレンズ成分A2は、物体側に凸の正メニスカスレンズ23Jで構成されている。正のレンズ成分B1は、両凸正レンズ24Jで構成されている。負のレンズ成分B2は、両凹負レンズ25Jで構成されている。負のレンズ成分B3は、両凹負レンズ26Jと物体側に凸の正メニスカスレンズ27Jの接合レンズで構成されている。
【0263】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Jと、両凸正レンズ32Jと、像側に凸の負メニスカスレンズ33Jと、物体側に凸の正メニスカスレンズ34Jと、物体側に凸の負メニスカスレンズ35Jとから構成されている。両凸正レンズ32Jと負メニスカスレンズ33Jは、接合されている。
【0264】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸正レンズ41Jと、像側に凸の負メニスカスレンズ42Jと、物体側に凸の正メニスカスレンズ43Jとから構成されている。両凸正レンズ41Jと負メニスカスレンズ42Jは、接合されている。
【0265】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ51Jと、両凹負レンズ52Jと、両凸正レンズ53Jとから構成されている。両凹負レンズ52Jと両凸正レンズ53Jは、接合されている。
【0266】
(表38)
[面データ]
ズーム比 3.77
面番号 R D N(d) ν(d)
1 458.519 3.000 1.83400 37.3
2 175.318 0.460
3 187.429 9.800 1.43700 95.1
4 -622.076 0.150
5 145.310 9.800 1.49700 81.6
6 8543.665 D6
7 187.012 4.350 1.85478 24.8
8 4026.710 20.253
9 -435.583 1.500 1.83400 37.3
10 55.559 2.176
11 54.271 3.700 1.80518 25.4
12 276.628 6.092
13 139.425 3.000 1.51742 52.4
14 -151.374 1.808
15 -179.211 1.400 2.00100 29.1
16 107.957 4.100
17 -97.309 1.400 1.72000 50.2
18 39.185 3.300 1.80610 33.3
19 140.116 D19
20 192.189 3.873 1.80610 40.9
21 -106.256 0.150
22 94.751 5.004 1.49700 81.6
23 -58.747 1.000 1.90366 31.3
24 743.356 0.150
25 35.137 4.206 1.59410 60.5
26 79.672 2.455
27 49.921 1.000 1.69680 55.5
28 31.138 5.761
29絞 INFINITY D29
30 146.033 4.150 1.56873 63.1
31 -32.427 1.000 1.87070 40.7
32 -59.974 0.150
33 58.849 2.570 1.69680 55.5
34 361.804 D34
35 95.778 1.000 1.95375 32.3
36 29.269 8.330
37 -66.921 1.000 1.53775 74.7
38 40.890 4.059 1.85478 24.8
39 -1091.084 D39
40 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
41 INFINITY -
(表39)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 5.1 5.5 6.5 5.0 5.6 5.6
f 154.50 250.00 582.00 118.00 156.89 118.00
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.184 -0.257 -0.184
W 7.8 4.8 2.1 7.8 4.7 7.2
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 58.09 75.68 107.27 52.40 66.20 52.40
L 289.00 341.00 390.18 289.00 341.00 390.18
D 6 31.647 83.642 132.822 31.647 83.642 31.647
D19 32.302 28.842 3.500 32.302 28.842 32.302
D29 30.133 20.774 22.448 30.133 20.774 30.133
D34 14.688 9.915 1.998 20.380 19.395 20.380
D39 56.099 73.692 105.277 50.408 64.212 50.408
(表40)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 287.40
2 7 -59.13
3 20 82.67
4 30 52.70
5 35 -46.18
(表41)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 287.397 9.651 7.601 5.958
第2レンズ群 -59.131 54.656 1.115 -2.692
第3レンズ群 82.667 -6.635 7.674 22.559
第4レンズ群 52.699 2.745 2.997 2.127
第5レンズ群 -46.183 0.203 2.533 11.653
2Aサブレンズ群 6206.164 -533.288 47.882 517.384
2Bサブレンズ群 -53.547 8.954 3.673 2.381
2ARサブレンズ群 -218.616 -3.930 2.209 9.097
【0267】
[数値実施例11]
図82~
図88と表42~表45は、数値実施例11のズームレンズを示している。
図82は、短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成を示す図である。
図83、
図84は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の縦収差図である。
図85、
図86は、短焦点距離端、長焦点距離端における無限遠合焦時の横収差図である。
図87、
図88は、
図85、
図86の防振駆動時の横収差図である。表42は面データ、表43は各種データ、表44はズームレンズ群データ、表45は主点位置データである。
【0268】
数値実施例11のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5とから構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が「後群」を構成している。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間(第3レンズ群G3の直後)には、第3レンズ群G3と一体移動する光量調整用の絞りSPが設けられている。第5レンズ群G5と像面の間には、平行平面板CGが設けられている。
【0269】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、負の第2Aサブレンズ群G2Aと、負の第2Bサブレンズ群G2Bとから構成されている。第2Aサブレンズ群G2Aは、物体側から順に、負のレンズ成分A4と、負のレンズ成分A1と、正のレンズ成分A2とから構成されている。第2Bサブレンズ群G2Bは、物体側から順に、正のレンズ成分B1と、負のレンズ成分B2と、負のレンズ成分B3とから構成されている。
【0270】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ11Kと、両凸正レンズ12Kと、両凸正レンズ13Kとから構成されている。正メニスカスレンズ11Kと両凸正レンズ12Kは、接合されている。
【0271】
第2レンズ群G2の構成は以下の通りである。負のレンズ成分A4は、物体側に凸の負メニスカスレンズ21Kで構成されている。負のレンズ成分A1は、両凹負レンズ22Kで構成されている。正のレンズ成分A2は、物体側に凸の正メニスカスレンズ23Kで構成されている。正のレンズ成分B1は、両凸正レンズ24Kで構成されている。負のレンズ成分B2は、両凹負レンズ25Kで構成されている。負のレンズ成分B3は、両凹負レンズ26Kと物体側に凸の正メニスカスレンズ27Kの接合レンズで構成されている。
【0272】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸正レンズ31Kと、両凸正レンズ32Kと、像側に凸の負メニスカスレンズ33Kと、物体側に凸の正メニスカスレンズ34Kと、物体側に凸の負メニスカスレンズ35Kとから構成されている。両凸正レンズ32Kと負メニスカスレンズ33Kは、接合されている。
【0273】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側に凸の負メニスカスレンズ41Kと、両凸正レンズ42Kと、物体側に凸の正メニスカスレンズ43Kとから構成されている。負メニスカスレンズ41Kと両凸正レンズ42Kは、接合されている。
【0274】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凸正レンズ51Kと、両凹負レンズ52Kと、像側に凸の負メニスカスレンズ53Kとから構成されている。両凸正レンズ51Kと両凹負レンズ52Kは、接合されている。
【0275】
(表42)
[面データ]
ズーム比 4.80
面番号 R D N(d) ν(d)
1 256.694 3.000 1.80610 40.7
2 125.679 11.800 1.43700 95.1
3 -4747.869 0.150
4 129.531 9.800 1.49700 81.6
5 -11397.768 D5
6 38.561 2.000 1.74000 28.3
7 34.469 18.253
8 -196.027 1.000 1.80400 46.5
9 57.373 2.000
10 58.556 3.000 1.85478 24.8
11 143.549 6.092
12 114.810 5.000 1.51823 59.0
13 -108.788 2.500
14 -200.219 1.500 1.69680 55.5
15 200.501 11.683
16 -118.932 1.500 1.73400 51.5
17 50.246 2.933 1.85000 27.0
18 139.434 D18
19 311.008 3.873 1.67300 38.2
20 -123.779 0.150
21 81.967 5.000 1.49700 81.6
22 -61.169 1.000 1.95375 32.3
23 -227.665 0.150
24 38.264 4.206 1.61340 44.3
25 86.675 2.455
26 59.317 1.000 1.72151 29.2
27 34.907 5.761
28絞 INFINITY D28
29 75.972 1.000 2.05090 26.9
30 38.297 4.150 1.51742 52.4
31 -107.567 0.150
32 55.288 3.570 1.69700 48.5
33 707.173 D33
34 86.247 2.000 1.85478 24.8
35 -238.208 1.000 1.72916 54.1
36 30.459 8.330
37 -76.981 1.000 1.72916 54.1
38 -2401.229 D38
39 INFINITY 1.500 1.51633 64.1
40 INFINITY -
(表43)
[各種データ]
無限遠 近距離
広角 中間 望遠 広角 中間 望遠
FNO. 4.9 5.7 6.5 5.7 8.3 13.2
f 123.50 250.00 592.46 100.22 156.47 176.22
倍率 0.000 0.000 0.000 -0.155 -0.252 -0.453
W 9.7 4.8 2.0 9.2 4.1 1.0
Y 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64 21.64
BF 56.76 80.92 106.60 52.61 72.23 77.98
L 292.46 351.79 387.30 292.46 351.79 387.30
D 5 30.404 89.736 125.249 30.404 89.736 125.249
D18 33.465 28.444 3.500 33.465 28.444 3.500
D28 30.133 16.798 22.956 30.133 16.798 22.956
D33 14.688 8.887 1.998 18.843 17.573 30.615
D38 54.774 78.931 104.606 50.619 70.245 75.988
(表44)
[ズームレンズ群データ]
群 始面 焦点距離
1 1 240.26
2 6 -47.14
3 19 78.75
4 29 61.18
5 34 -43.26
(表45)
[主点位置データ]
焦点距離 H1 HH H2
第1レンズ群 240.263 8.496 8.078 8.176
第2レンズ群 -47.139 32.644 11.154 13.662
第3レンズ群 78.746 -4.075 7.108 20.562
第4レンズ群 61.182 2.828 3.361 2.681
第5レンズ群 -43.257 5.771 1.973 4.586
2Aサブレンズ群 -90.134 18.215 2.431 5.608
2Bサブレンズ群 -148.738 33.831 1.434 -10.149
2ARサブレンズ群 -108.705 -0.554 1.837 4.717
【0276】
数値実施例1~11の像ぶれ補正量と、それに対する防振レンズ群の移動量との関係を表46に示す。この移動量の単位はミリメートル[mm]である。
(表46)
防振レンズ群 防振補正量 駆動量
広角端 中間 望遠端
実施例1 G2A ±0.40° ±0.524 ±0.677 ±0.998
実施例2 G2A ±0.40° ±0.524 ±0.693 ±1.005
実施例3 B2 ±0.40° ±0.486 ±0.647 ±1.008
実施例4 B2,B3 ±0.40° ±0.274 ±0.369 ±0.567
実施例5 B1 ±0.35° ±0.678 ±0.944 ±1.154
実施例6 B2,B3 ±0.35° ±0.340 ±0.504 ±0.658
実施例7 G2B ±0.35° ±0.412 ±0.655 ±0.978
実施例8 A1,A2(AR) ±0.28° ±0.660 ±0.872 ±1.195
実施例9 B3 ±0.28° ±0.662 ±0.783 ±1.315
実施例10 B3 ±0.28° ±0.684 ±0.925 ±1.387
実施例11 A1,A2(AR) ±0.28° ±0.684 ±1.011 ±1.423
B3 ±0.28° ±0.575 ±0.917 ±1.423
【0277】
数値実施例1~11の各条件式に対する値を表47に示す。
(表47)
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
条件式(1) 1.07 0.91 0.75 0.75
条件式(2) 4.04 4.04 4.04 4.26
条件式(3) 1.03 1.08 1.20 1.90
条件式(4) 1.94 1.94 1.78 1.84
条件式(5) 0.37 0.40 0.62 0.76
条件式(6) -0.88 -1.12 -1.69 -2.70
条件式(7) -0.40 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(8) 1.01 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(9) 0.31 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(10) 該当無し 25.29 該当無し 該当無し
条件式(11) 該当無し 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(12) 該当無し 該当無し 該当無し 63.30
条件式(13) 該当無し 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(14) 該当無し 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(15) 該当無し 該当無し 27.23 該当無し
条件式(16) 該当無し 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(17) 該当無し 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(18) 2.03 2.02 2.02 3.58
条件式(19) 1.35 1.28 1.37 1.63
条件式(20) -2.07 -2.28 -2.85 -3.88
条件式(21) -0.94 -0.81 -0.59 -0.58
条件式(22) -0.80 -0.78 -0.83 -0.93
条件式(23) -0.71 -0.68 -0.79 -0.81
条件式(24) -5.57 -5.54 -5.95 -5.25
条件式(25) 0.56 0.55 0.54 0.55
条件式(26) 0.43 0.43 0.44 0.43
条件式(27) -0.82 -0.82 -0.78 -0.92
条件式(28) 0.89 0.89 0.89 0.89
条件式(29) 0.66 0.59 0.61 0.68
条件式(30) -8.30 -8.31 -8.82 -7.93
実施例5 実施例6 実施例7 実施例8
条件式(1) 1.40 0.74 0.84 0.70
条件式(2) 3.77 3.78 5.38 3.78
条件式(3) 0.90 2.40 3.60 1.21
条件式(4) 3.21 4.64 2.41 3.26
条件式(5) 0.36 0.51 0.61 0.50
条件式(6) -0.67 -1.62 -1.19 -1.16
条件式(7) 該当無し 該当無し 該当無し -0.40
条件式(8) 該当無し 該当無し 該当無し 1.05
条件式(9) 該当無し 該当無し 該当無し 0.33
条件式(10) 該当無し 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(11) 該当無し 該当無し 60.47 該当無し
条件式(12) 該当無し 63.33 該当無し 該当無し
条件式(13) 31.67 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(14) 67.00 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(15) 該当無し 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(16) 該当無し 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(17) 該当無し 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(18) 2.03 3.56 2.40 2.37
条件式(19) 1.51 1.30 0.97 2.26
条件式(20) -1.84 -2.76 -2.32 -2.31
条件式(21) -2.01 -2.02 -1.66 -1.72
条件式(22) -0.66 -0.78 -1.14 -1.05
条件式(23) -0.42 -0.43 -0.46 -1.12
条件式(24) -3.73 -3.79 -3.84 -5.68
条件式(25) 0.63 0.55 0.43 0.44
条件式(26) 0.36 0.42 0.46 0.31
条件式(27) -0.46 -0.59 -0.60 -0.64s
条件式(28) 0.83 0.84 0.70 0.67
条件式(29) 1.32 1.30 0.85 0.71
条件式(30) -7.63 -9.13 -5.49 -7.79
実施例9 実施例10 実施例11
条件式(1) 0.59 0.60 1.35
条件式(2) 3.77 3.77 4.80
条件式(3) 3.62 4.08 0.73
条件式(4) 1.88 1.56 0.91
条件式(5) 1.06 1.10 0.68
条件式(6) -2.78 -2.63 -0.73
条件式(7) 該当無し 該当無し -0.48
条件式(8) 該当無し 該当無し 0.98
条件式(9) 該当無し 該当無し 0.33
条件式(10) 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(11) 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(12) 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(13) 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(14) 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(15) 該当無し 該当無し 該当無し
条件式(16) 17.88 16.96 21.73
条件式(17) 該当無し 該当無し 1.09
条件式(18) 2.16 2.05 2.01(2AR)
2.01(B3)
条件式(19) 2.36 2.29 2.32
条件式(20) -3.94 -3.78 -1.95
条件式(21) -1.06 -1.08 -1.00
条件式(22) -1.07 -0.94 -1.04
条件式(23) -1.14 -0.90 -1.22
条件式(24) -5.44 -4.86 -5.10
条件式(25) 0.45 0.49 0.41
条件式(26) 0.32 0.35 0.39
条件式(27) -0.60 -0.49 -0.64
条件式(28) 0.66 0.67 0.65
条件式(29) 0.90 1.28 1.09
条件式(30) -9.20 -11.78 -11.74
【0278】
表47から明らかなように、数値実施例1~11は、条件式(1)~(30)を満足しており、縦収差図及び横収差図から明らかなように、諸収差は比較的よく補正されている。また、フォーカシングレンズの構成枚数が少ないにも関わらず、短焦点距離端と長焦点距離端の両方において撮影距離変化による収差変動を抑えられており、防振駆動時の収差変動も良好に補正されている。
【0279】
本発明の特許請求の範囲に含まれるズームレンズに、実質的なパワーを有さないレンズまたはレンズ群を追加したとしても、本発明の技術的範囲に含まれる(本発明の技術的範囲を回避したことにはならない)。
【0280】
本実施形態のズームレンズは、上述した数値実施例で示した5群ズーム、6群ズーム、8群ズームに限定されない。また、いずれかの面に非球面や回折面を使用してもよく、非球面は、レンズ面上に直接形成されるガラスモールド非球面や研削非球面、レンズ面上に樹脂層を塗布しその上に非球面を施した複合非球面レンズ(ハイブリッドレンズ)、レンズそのものを樹脂材料で作るプラスチック非球面などを用いてもよい。
【0281】
図89、
図90を参照して、本実施形態のズームレンズを搭載したデジタルカメラ(撮影装置)100について説明する。
【0282】
デジタルカメラ100は、カメラボディ(筐体)101と、撮影レンズ102と、ファインダ103と、フラッシュ104と、シャッタボタン105と、電源ボタン106と、液晶モニタ107と、操作ボタン108と、メモリカードスロット109と、ズームスイッチ110とを有している。
【0283】
カメラボディ101は、デジタルカメラ100の各構成要素を収納する。撮影レンズ102は、例えば、本実施形態のズームレンズをレンズ鏡筒に組み込んでユニット化したものである。ファインダ103は、被写体や構図を決めるための覗き窓である。フラッシュ104は、夜間撮影や暗所撮影の際に閃光を発するものである。シャッタボタン105は、デジタルカメラ100による撮影を実行するための物理スイッチである。電源ボタン106は、デジタルカメラ100の電源のオンオフを切り替えるための物理スイッチである。液晶モニタ107は、デジタルカメラ100による撮影画像等を表示する。操作ボタン108は、デジタルカメラ100の撮影モード等を設定するための物理スイッチである。メモリカードスロット109は、デジタルカメラ100による撮影画像等を記憶するメモリカード(図示略)を差し込むためのスロットである。ズームスイッチ110は、短焦点距離端と長焦点距離端の間での変倍(ズーミング)を行うための物理スイッチである。ズームスイッチ110を操作することにより、本実施形態のズームレンズのレンズ群間隔が適宜変更される。
【0284】
デジタルカメラ100は、カメラボディ101の内部の機能構成要素として、中央演算装置111と、画像処理装置112と、受光素子113と、信号処理装置114と、半導体メモリ115と、通信カード116とを有している。
【0285】
中央演算装置111は、デジタルカメラ100の内部における各種の演算処理を行う。画像処理装置112は、デジタルカメラ100による撮影画像に対して各種の画像処理を行う。受光素子113は、測光処理に利用される外部の光を取り入れて受光する。信号処理装置114は、撮影指示信号や画像処理信号等の各種の信号処理を行う。半導体メモリ115は、デジタルカメラ100による撮影画像の一時記憶領域を構成する。通信カード116は、外部装置(図示略)との無線通信等を可能にするためのものである。
【0286】
ここで説明したデジタルカメラ100の構成はあくまで一例であり、種々の設計変更が可能である(デジタルカメラ100の具体的態様には自由度がある)。
【0287】
また、本実施形態のズームレンズは、上述したデジタルカメラ100以外であっても、例えば、交換レンズ、携帯情報端末装置、ビデオカメラ、銀塩カメラ、光学センサ、投影光学系(プロジェクタ)等に適用することができる。
【0288】
図91は、本実施形態によるズームレンズを搭載したレンズ鏡筒(撮像装置)LXの外観構成の一例を示す図である。レンズ鏡筒LXは、例えば、一眼レフカメラのズーム交換レンズとして構成されている。レンズ鏡筒LXは固定筒10を備えており、固定筒10の後側面にレンズマウント100LMが固定されている。固定筒10の周面には、光軸方向の前側領域にズーム環11が嵌装され、後側領域にフォーカス環12が嵌装されている。これらズーム環11とフォーカス環12の各周面にはゴム環ZG、FGが固定されており、操作時の手触り性が高められる。
【0289】
レンズ鏡筒LXは固定筒10に設けたレンズマウント100LMにより図示しないカメラボディに対して着脱可能であり、ズーム環11を回転操作することにより長焦点(テレ)側と短焦点(ワイド)側にズーミングできる。また、周面に配設された沈胴ボタンBを押しながらズーム環11をさらに短焦点側に操作することで、レンズ鏡筒LXの長さが最小となる沈胴状態に設定できる。焦点合せ(フォーカシング)は内蔵するモータにより自動的に行われるが、フォーカス環12を回転操作することによるマニュアル焦点合せも可能とされている。
【0290】
固定筒10の内部には、筒径方向に所要の間隙をおいて同軸配置された外直動筒13と内直動筒(図示略)が内装されている。これらの直動筒は各後側端部において相互に一体化されるとともに、固定筒10に設けられた光軸方向の直線溝と、ズーム環11に設けられたカム溝とのカム係合により、ズーム環11の回転に伴って固定筒10の内部で一体的に光軸方向に直線移動される。
【0291】
図示は省略しているが、内直動筒の外周には、外周面にヘリコイド溝が形成されたヘリコイド筒が嵌装されている。このヘリコイド筒は内直動筒と一体的に筒軸方向に移動されるが、ズーム環11に連係されており、ズーム環11の回転に伴って内直動筒の周面上で筒軸回りに回転移動される。また、このヘリコイド筒と外直動筒13との径方向の間には、前直動筒16が嵌装されている。この前直動筒16はヘリコイド筒のヘリコイド溝に嵌合され、ヘリコイド筒の回転により光軸方向に移動される。この前直動筒16の前側端部にレンズL1が支持される。
図91に描かれているレンズL1は、例えば、本実施形態のズームレンズの第1レンズ群G1の最も物体側に位置するレンズ(11A、11B、11C、11D、11E、11F、11G、11H、11I、11J、11K)とすることができる。また、レンズ鏡筒LXには、本実施形態のズームレンズの機能を発揮・補助するための構成要素(例えば防振駆動のON/OFF切替スイッチ)が設けられている。
【符号の説明】
【0292】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G2A 第2Aサブレンズ群
A1 負のレンズ成分
A2 正のレンズ成分
A3 正のレンズ成分
A4 負のレンズ成分
G2B 第2Bサブレンズ群
B1 正のレンズ成分
B2 負のレンズ成分
B3 負のレンズ成分
V1 V2 防振レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
G6 第6レンズ群
G7 第7レンズ群
G8 第8レンズ群
LX レンズ鏡筒(撮像装置)
100 デジタルカメラ(撮像装置)