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特許7585920光導波路素子、光変調器、光変調モジュール、及び光送信装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】光導波路素子、光変調器、光変調モジュール、及び光送信装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/035 20060101AFI20241112BHJP
【FI】
G02F1/035
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021050410
(22)【出願日】2021-03-24
(65)【公開番号】P2022148653
(43)【公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡橋 宏佑
(72)【発明者】
【氏名】片岡 優
【審査官】大西 孝宣
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-250258(JP,A)
【文献】特開2018-028623(JP,A)
【文献】特開2012-247516(JP,A)
【文献】特開2020-166160(JP,A)
【文献】特開2017-058542(JP,A)
【文献】特開2019-194722(JP,A)
【文献】米国特許第04807952(US,A)
【文献】米国特許第10180588(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/00 - 1/125
G02F 1/21 - 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の主面上に形成された光導波路と、
前記光導波路を伝搬する光波を制御する電極と、
前記電極のうち隣接する2つの電極の間に配された第1絶縁層と、
を備え、
前記第1絶縁層は、
前記基板の前記主面のうち前記光導波路のない部分の面を基準面として、前記基準面からの高さが、前記2つの電極の前記基準面からの高さよりも高且つ、
前記隣接する2つの電極のそれぞれの、前記第1絶縁層に対向する面と部分的接している、
光導波路素子。
【請求項2】
前記2つの電極は、
前記光導波路を前記基板の前記主面内において挟む位置に配され、
前記2つの電極は、それぞれ、隣接する前記光導波路から離れるに従って階段状に厚くなる断面形状を保って前記光導波路に沿って延在し、
前記第1絶縁層は、隣接する前記2つの電極のそれぞれの前記第1絶縁層に対向する面のうち、前記電極の厚みが最も薄い1段目の面と接し、他の段の面と接しない、
請求項1に記載の光導波路素子。
【請求項3】
前記2つの電極の間隔は、15μm以下である、
請求項1または2に記載の光導波路素子。
【請求項4】
前記基板の前記基準面からの前記第1絶縁層の高さは、1μm以上10μm以下である、
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の光導波路素子。
【請求項5】
前記基板の面からの、前記第1絶縁層の高さと前記2つの電極の高さとの差は、5μm以下である、
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の光導波路素子。
【請求項6】
前記第1絶縁層は、樹脂である、
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の光導波路素子。
【請求項7】
前記基板上に形成された前記2つの電極と異なる複数の電極を覆う第2絶縁層を備える、
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の光導波路素子。
【請求項8】
前記光導波路は、それぞれが2本の並行導波路を含む2つのマッハツェンダ型光導波路を含み、
前記第2絶縁層が覆う前記複数の電極は、前記マッハツェンダ型光導波路のバイアス点の調整に用いられるバイアス電極を構成する、
請求項7に記載の光導波路素子。
【請求項9】
前記第2絶縁層は、マッハツェンダ型光導波路のそれぞれの前記バイアス電極を覆う、互いに分離された個別の絶縁層として形成されている。
請求項8に記載の光導波路素子。
【請求項10】
前記第2絶縁層は、樹脂である、
請求項7ないし9のいずれか一項に記載の光導波路素子。
【請求項11】
光の変調を行う光変調素子である請求項1ないし10のいずれか一項に記載の光導波路素子と、
前記光導波路素子を収容する筐体と、
前記光導波路素子に光を入力する光ファイバと、
前記光導波路素子が出力する光を前記筐体の外部へ導く光ファイバと、
を備える光変調器。
【請求項12】
光の変調を行う光変調素子である請求項1ないし10のいずれか一項に記載の光導波路素子と、
前記光導波路素子を収容する筐体と、
前記光導波路素子に光を入力する光ファイバと、
前記光導波路素子が出力する光を前記筐体の外部へ導く光ファイバと、
前記光導波路素子を駆動する駆動回路と、
を備える光変調モジュール。
【請求項13】
請求項11に記載の光変調器または請求項12に記載の光変調モジュールと、
前記光導波路素子に変調動作を行わせるための電気信号を生成する電子回路と、
を備える光送信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導波路素子、光変調器、光変調モジュール、及び光送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
商用の光ファイバ通信システムでは、基板上に形成された光導波路と、光導波路を伝搬する光波を制御する制御電極と、で構成される光導波路素子としての光変調素子を組み込んだ光変調器が多く用いられている。中でも、電気光学効果を有するLiNbO(以下、LNともいう)を基板に用いた光変調素子は、光の損失が少なく且つ広帯域な光変調特性を実現し得ることから、高速・大容量の基幹光伝送ネットワークやメトロネットワークの光ファイバ通信システムに広く用いられている。
【0003】
このような光変調素子の小型化、広帯域化、省電力化の一つの策として、例えば、薄膜化したLN基板(例えば、厚さ20μm以下)の表面に形成されたリブ型光導波路またはリッジ型光導波路を用いた光変調器が実用化されつつある(例えば、特許文献1)。リブ型光導波路またはリッジ型光導波路は、上記薄膜化したLN基板上に帯状の凸部を形成することで構成される凸状光導波路である。これにより、凸状導波路を伝搬する導波光と、制御電極により基板中に発生する信号電界と、の間の相互作用が強められる(すなわち、電界効率が高められる)。
【0004】
また、このような凸状光導波路は、一般に、基板平面に金属(例えばチタン(Ti))を拡散して形成される平面導波路に比べて導波路幅を狭くし得る。このため、凸状光導波路を用いる光導波路素子では、基板面内において凸状光導波路を挟んで構成される制御電極どうしの間隔を数μm以下まで狭くして、更に電界効率を高めることができ、光導波路素子の小型化、広帯域化、省電力化が実現される。
【0005】
このような光導波路素子における一つの課題として、上記のように制御電極どうしの間隔が狭められる結果、従来に比べて、例えば光導波路素子を収容する筐体内に混入した異物によって、2つの制御電極の間に電気的なブリッジが形成されやすく、光導波路素子に誤動作や故障が発生し得ることが考えられる。
【0006】
基板上に凸状光導波路と共に形成された電極を保護する構成として、特許文献2には、リッジ型光導波路の上に形成された信号電極を覆うように、0.1~5μmの厚さの、例えばポリイミドから成る誘電体層を形成することが記載されている。
【0007】
しかしながら、上記従来の構成では、形成される誘電体層の厚さが数μmと薄いため、信号電極上に金属異物が付着した場合には、リッジ型光導波路に印加される電界の分布や、信号電極間の静電容量が変化し、光変調素子としての電気特性や変調特性が変化することとなり得る。
【0008】
上記誘電体層を厚く形成して金属異物の存在による上記特性変動を低減することも考えられる。しかしながら、その場合には、上記誘電体層の厚さと共に信号電極間の静電容量が大きくなり、信号電極を伝搬する電気信号の速度とリッジ型光導波路を伝搬する光波の速度との整合(いわゆる速度整合)や誘電損失の低減等を図ることが困難となるなど、電極設計の自由度が制限される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】国際公開WO2018/031916(A1)
【文献】2020-134874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記背景より、光導波路素子において、電極設計の自由度に悪影響を与えることなく、電極への異物付着による電気的特性の変動を防止することのできる構成の実現が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一の態様は、基板と、前記基板の主面上に形成された光導波路と、前記光導波路を伝搬する光波を制御する電極と、前記電極のうち隣接する2つの電極の間に配された第1絶縁層と、を備え、前記第1絶縁層は、前記基板の前記主面のうち前記光導波路のない部分の面を基準面として、前記基準面からの高さが、前記2つの電極の前記基準面からの高さよりも高且つ、前記隣接する2つの電極のそれぞれの、前記第1絶縁層に対向する面と部分的接している、光導波路素子である。
本発明の他の態様によると、前記2つの電極は、前記光導波路を前記基板の前記主面内において挟む位置に配され、前記2つの電極は、それぞれ、隣接する前記光導波路から離れるに従って階段状に厚くなる断面形状を保って前記光導波路に沿って延在し、前記第1絶縁層は、隣接する前記2つの電極のそれぞれの前記第1絶縁層に対向する面のうち、前記電極の厚みが最も薄い1段目の面と接し、他の段の面と接しない。
本発明の他の態様によると、前記2つの電極の間隔は、15μm以下である。
本発明の他の態様によると、前記基板の前記基準面からの前記第1絶縁層の高さは、1μm以上10μm以下である。
本発明の他の態様によると、前記基板の面からの、前記第1絶縁層の高さと前記2つの電極の高さとの差は、5μm以下である。
本発明の他の態様によると、前記第1絶縁層は、樹脂である。
本発明の他の態様によると、前記基板上に形成された前記2つの電極と異なる複数の電極を覆う第2絶縁層を備える。
本発明の他の態様によると、前記光導波路は、それぞれが2本の並行導波路を含む2つのマッハツェンダ型光導波路を含み、前記第2絶縁層が覆う前記複数の電極は、前記マッハツェンダ型光導波路のバイアス点の調整に用いられるバイアス電極を構成する。
本発明の他の態様によると、前記第2絶縁層は、マッハツェンダ型光導波路のそれぞれの前記バイアス電極を覆う、互いに分離された個別の絶縁層として形成されている。
本発明の他の態様によると、前記第2絶縁層は、樹脂である。
本発明の他の態様は、光の変調を行う光変調素子である上記いずれかの光導波路素子と、前記光導波路素子を収容する筐体と、前記光導波路素子に光を入力する光ファイバと、前記光導波路素子が出力する光を前記筐体の外部へ導く光ファイバと、を備える光変調器である。
本発明の他の態様は、光の変調を行う光変調素子である上記いずれかの光導波路素子と、前記光導波路素子を収容する筐体と、前記光導波路素子に光を入力する光ファイバと、前記光導波路素子が出力する光を前記筐体の外部へ導く光ファイバと、前記光導波路素子を駆動する駆動回路と、を備える光変調モジュールである。
本発明の他の態様は、上記の光変調器または上記の光変調モジュールと、前記光導波路素子に変調動作を行わせるための電気信号を生成する電子回路と、を備える光送信装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、光導波路素子において、電極設計の自由度に悪影響を与えることなく、電極への異物付着による電気的特性の変動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施形態に係る光変調素子の構成を示す図である。
図2図1に示す光変調素子のII-II断面図である。
図3図1に示す光変調素子のIII-III断面図である。
図4図1に示す光変調素子のIV-IV断面図である。
図5】第1の実施形態の第1の変形例に係る光変調素子の断面図である。
図6】第1の実施形態の第2の変形例に係る光変調素子の断面図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係る光変調素子の作用電極の断面図である。
図8】第2の実施形態に係る光変調素子のバイアス電極の断面図である。
図9】第2の実施形態の第1の変形例に係る光変調素子の断面図である。
図10】第2の実施形態の第2の変形例に係る光変調素子の断面図である。
図11】本発明の第3の実施形態に係る光変調器の構成を示す図である。
図12】本発明の第4の実施形態に係る光変調モジュールの構成を示す図である。
図13】本発明の第5の実施形態に係る光送信装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光導波路素子である光変調素子100の構成を示す図である。
【0015】
光変調素子100は、基板102に形成された光導波路104(図示太い点線)で構成される。基板102は、例えば、20μm以下(例えば2μm)の厚さに加工され薄板化された、電気光学効果を有するXカットのLN基板である。光導波路104は、薄板化された基板102の表面に形成された帯状に延在する凸部で構成される凸状光導波路(例えば、リブ型光導波路又はリッジ型光導波路)である。
【0016】
基板102は、例えば矩形であり、図示上下方向に延在して対向する図示左右の2つの辺106a、106b、および図示左右方向に延在して対向する図示上下の辺106c、106dを有する。
【0017】
基板102の図示左側の辺106aの図示下側において光導波路104の入力導波路107に入射した入力光(図示右方を向く矢印)は、光の伝搬方向が180度折り返された後、2つの光に分岐され、2つのネスト型マッハツェンダ型光導波路108a、108bにより、それぞれQPSK変調される。QPSK変調された2つの光は、それぞれ図示左端の出力導波路126a、126bを介して基板102の辺106aの図示上側から出力される(図示左方を向く2つの矢印)。
【0018】
これら2つの出力光は、基板102から出射したのち、例えば、偏波合成器により偏波合成されて一つの光ビームにまとめられ、DP-QPSK変調された光信号として伝送用光ファイバへ送出される。
【0019】
ネスト型マッハツェンダ型光導波路108aは2つのマッハツェンダ型光導波路110aおよび110bを含む。また、ネスト型マッハツェンダ型光導波路108bは、2つのマッハツェンダ型光導波路110cおよび110dを含む。
【0020】
マッハツェンダ型光導波路110aおよび110bは、それぞれ、2本の並行導波路112a、112bおよび112c、112dを有する。また、マッハツェンダ型光導波路110cおよび110dは、それぞれ、2本の並行導波路112e、112fおよび112g、112hを有する。
【0021】
ネスト型マッハツェンダ型光導波路108aにおけるQPSK変調のため、マッハツェンダ型光導波路110aの2本の並行導波路112aと112bとの間、およびマッハツェンダ型光導波路110bの2本の並行導波路112cと112dとの間には、それぞれ、変調のための高周波電気信号が入力される信号電極114-1aおよび114-1bが配されている。ここで、高周波電気信号とは、例えば、10kHz以上の周波数を主成分とする電気信号をいう。
【0022】
また、ネスト型マッハツェンダ型光導波路108bにおけるQPSK変調のため、マッハツェンダ型光導波路110cの2本の並行導波路112eと112fとの間、およびマッハツェンダ型光導波路110dの2本の並行導波路112gと112hとの間には、それぞれ、変調のための高周波電気信号が入力される信号電極114-1cおよび114-1dが配されている。
【0023】
信号電極114-1aは、並行導波路112aおよび112bのそれぞれを挟んで対向するグラウンド電極114-2a、114-2bと共にコプレーナ型伝送線路を構成し、信号電極114-1bは、並行導波路112cおよび112dのそれぞれを挟んで対向するグラウンド電極114-2c、114-2dと共にコプレーナ型伝送線路を構成する。
【0024】
信号電極114-1cは、並行導波路112eおよび112fのそれぞれを挟んで対向するグラウンド電極114-2e、114-2fと共にコプレーナ型伝送線路を構成し、信号電極114-1dは、並行導波路112gおよび112hのそれぞれを挟んで対向するグラウンド電極114-2g、114-2hと共にコプレーナ型伝送線路を構成する。
【0025】
以下、ネスト型マッハツェンダ型光導波路108a、108bを総称してネスト型マッハツェンダ型光導波路108ともいうものとする。また、マッハツェンダ型光導波路110a、110b、110c、110dを総称してマッハツェンダ型光導波路110ともいうものとする。また、並行導波路112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hを総称して並行導波路112ともいうものとする。また、信号電極114-1a、114-1b、114-1c、114-1dを総称して信号電極114-1ともいうものとする。また、グラウンド電極114-2a、114-2b、114-2c、114-2d、114-2e、114-2f、114-2g、114-2hを総称してグラウンド電極114-2ともいうものとする。
【0026】
また、信号電極114-1およびグラウンド電極114-2を総称して作用電極114というものとする。作用電極114である信号電極114-1およびグラウンド電極114-2は、光導波路104を伝搬する光波を制御する。また、作用電極114である信号電極114-1とグラウンド電極114-2とは、光導波路104の並行導波路112を基板102の面内において挟む、隣接する2つの電極である。
【0027】
本実施形態では、作用電極114である信号電極114-1およびグラウンド電極114-2のそれぞれは2段電極であり、それらが挟む並行導波路112から離れるに従って階段状に厚くなるように構成されている。
【0028】
信号電極114-1a、114-1b、114-1c、114-1dの図示右端部は、信号配線電極118-1a、118-1b、118-1c、118-1dにそれぞれ接続されている。また、信号電極114-1a、114-1b、114-1c、114-1dの図示左端部は、信号配線電極118-1e、118-1f、118-1g、118-1hにそれぞれ接続されている。
【0029】
グラウンド電極114-2a、114-2b、114-2c、114-2d、114-2e、114-2f、114-2g、114-2hの図示右端は、それぞれグラウンド配線電極118-2a、118-2b、118-2c、118-2d、118-2e、118-2f、118-2g、118-2hに接続されている。また、グラウンド電極114-2a、114-2b、114-2c、114-2d、114-2e、114-2f、114-2g、114-2hの図示左端は、それぞれグラウンド配線電極118-2i、118-2j、118-2k、118-2m、118-2n、118-2p、118-2q、118-2rに接続されている。
【0030】
これにより、信号配線電極118-1a、118-1b、118-1c、118-1dは、これらの信号配線電極のそれぞれに隣接するグラウンド配線電極118-2a、118-2b、118-2c、118-2d、118-2e、118-2f、118-2g、118-2hと共に、コプレーナ型伝送線路を構成する。同様に、信号配線電極118-1e、118-1f、118-1g、118-1hは、これらの信号配線電極のそれぞれえに隣接するグラウンド配線電極118-2i、118-2j、118-2k、118-2m、118-2n、118-2p、118-2q、118-2rと共に、コプレーナ型伝送線路を構成する。
【0031】
基板102の図示下側の辺106dまで延在する信号配線電極118-1e、118-1f、118-1g、118-1hは、基板102の外部において所定のインピーダンスを持つ終端抵抗(不図示)により終端される。
【0032】
これにより、基板102の図示右側の辺106bまで延在する信号配線電極118-1a、118-1b、118-1c、118-1dから入力される高周波電気信号は、進行波となって信号電極114-1a、114-1b、114-1c、114-1dを伝搬し、それぞれ、マッハツェンダ型光導波路110a、110b、110c、110dを伝搬する光波を変調する。
【0033】
以下、信号配線電極118-1a、118-1b、118-1c、118-1d、118-1e、118-1f、118-1g、118-1hを総称して信号配線電極118-1ともいうものとする。また、グラウンド配線電極118-2a、118-2b、118-2c、118-2d、118-2e、118-2f、118-2g、118-2h、118-2i、118-2j、118-2k、118-2m、118-2n、118-2p、118-2q、118-2rを総称してグラウンド配線電極118-2ともいうものとする。また、信号配線電極118-1およびグラウンド配線電極118-2を総称して、配線電極118ともいうものとする。すなわち、信号配線電極118-1およびグラウンド配線電極118-2は、作用電極114に接続された配線電極118である。
【0034】
基板102上には、また、マッハツェンダ型光導波路110a、110b、110c、110dのバイアス点を調整するためのバイアス電極130a、130b、130c、130d、およびネスト型マッハツェンダ型光導波路108a、108bのバイアス点を調整するためのバイアス電極130e、130fが設けられている。以下、バイアス電極130a、130b、130c、130d、130e、130fを総称してバイアス電極130というものとする。
【0035】
特に、本実施形態に係る光変調素子100では、並行導波路112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hのそれぞれを基板102の面内で挟む隣接する2つの作用電極114である信号電極114-1とグラウンド電極114-2との間のそれぞれに、第1絶縁層120a、120b、120c、120d、120e、120f、120g、120hを備える。ここで、第1絶縁層120a、120b、120c、120d、120e、120f、120g、120hを総称して第1絶縁層120ともいうものとする。
【0036】
第1絶縁層120のそれぞれは、隣接する作用電極114および配線電極118に沿って図示右方へ、基板102の辺106bまで延在すると共に、図示左方および下方へ延在して基板102の辺106dまで延在している。
【0037】
ここで、第1絶縁層120は、基板102の面からの高さが、当該第1絶縁層120を挟む2つの作用電極114である信号電極114-1およびグラウンド電極114-2の高さよりも高い。同様に、第1絶縁層120は、基板102の面からの高さが、当該第1絶縁層120を挟む2つの配線電極118である信号配線電極118-1およびグラウンド配線電極118-2の高さよりも高い。
【0038】
第1絶縁層120は、例えば誘電体である樹脂により構成される。そのような樹脂は、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよい。本実施形態では、第1絶縁層120を構成する樹脂は、カップリング剤(架橋剤)を含むフォトレジストであって、熱により架橋反応が進行して硬化するいわゆる感光性永久膜である。ただし、これは一例であって、第1絶縁層120は、ポリアミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、アミノ系樹脂、エポキシ系樹脂等の任意の樹脂であるものとすることができる。
【0039】
図2は、図1に示す光変調素子100におけるII-II断面の矢視図である。基板102は、その裏面(図示下側の面)が支持板142により支持され補強されている。支持板142は、例えばガラスである。基板102の図示上面には、並行導波路112a、112b、112c、112dが、それぞれ、基板102上に形成された凸部144a、144b、144c、144dにより凸状光導波路として構成されている。なお、図示4つの点線楕円は、それぞれ、凸状光導波路である並行導波路112a、112b、112c、112dを伝搬する光を模式的に示している。
【0040】
基板102上には、基板102の面内において並行導波路112aおよび112bを挟む位置にグラウンド電極114-2a、信号電極114-1a、およびグラウンド電極114-2bが形成されている。また、基板102の面内において並行導波路112cおよび112dを挟む位置にグラウンド電極114-2c、信号電極114-1b、およびグラウンド電極114-2dが形成されている。また、グラウンド電極114-2dの図示右側に、グラウンド電極114-2eが形成されている。
【0041】
本実施形態では、グラウンド電極114-2a、信号電極114-1a、グラウンド電極114-2b、114-2c、信号電極114-1b、グラウンド電極114-2d、114-2eは、それぞれ、第1段目電極150a、150b、150c、150d、150e、150f、150gと、第2段目電極152a、152b、152c、152d、152e、152f、152gと、で構成される2段電極である。
【0042】
グラウンド電極114-2a、信号電極114-1a、およびグラウンド電極114-2bのそれぞれに接続される配線電極118、すなわち、図1に示すグラウンド配線電極118-2a、信号配線電極118-1a、およびグラウンド配線電極118-2bは、それぞれ、グラウンド電極114-2a、信号電極114-1a、およびグラウンド電極114-2bの第2段目電極152a、152b、および152cが、例えば図2の紙面法線方向に延在することにより形成される。グラウンド電極114-2c、信号電極114-1b、およびグラウンド電極114-2d、114-2eのそれぞれに接続される配線電極118も同様である。
【0043】
図3は、一例として、信号電極114-1bと信号配線電極118-1bとの接続を示す図であり、図1におけるIII-III断面の矢視図である。信号電極114-1bに接続する信号配線電極118-1bは、信号電極114-1bの第2段目電極152eが図示右方へ延在することにより形成されている。
【0044】
図2を参照し、並行導波路112aを挟む隣接する2つの作用電極114である信号電極114-1aとグラウンド電極114-2aとの間には、第1絶縁層120aが配されている。また、並行導波路112bを挟む隣接する2つの作用電極114である信号電極114-1aとグラウンド電極114-2bとの間には、第1絶縁層120bが配されている。同様に、並行導波路112cおよび112dをそれぞれ挟む隣接する信号電極114-1bとグラウンド電極114-2cとの間および信号電極114-1bとグラウンド電極114-2dとの間には、それぞれ、第1絶縁層120cおよび120dが配されている。
【0045】
そして、第1絶縁層120a、120b、120c、120dのそれぞれは、基板102の面(すなわち、図示上側の面)から測った高さが、これらの第1絶縁層のそれぞれを挟む隣接する2つの電極である信号電極114-1およびグラウンド電極114-2の高さよりも高い。
【0046】
第1絶縁層120b以外の他の第1絶縁層120a、120c、120d、120e、120f、120g、120hも同様に構成されている。
【0047】
以下、第1絶縁層120a、120b、120c、120dを含め、並行導波路112を挟む隣接する2つの作用電極114の間に配された第1絶縁層を総称して第1絶縁層120というものとする。
【0048】
上記の構成を有する光変調素子100では、並行導波路112を挟む隣接する2つの作用電極114の間に、これらの作用電極114及び配線電極118よりも高さの高い第1絶縁層120が形成されている。このため、光変調素子100では、これらの作用電極114に向けて落下した異物は、背の高い第1絶縁層120に阻まれることとなり、2つの作用電極114の間に付着してブリッジを形成する確率が低減される。
【0049】
また、第1絶縁層120は、図2に示すように、隣接する2つの作用電極114(信号電極114-1及び又はグラウンド電極114-2)の全面に接している必要はない。このため、第1絶縁層120は、上述した従来の構成に比べて、これら2つの作用電極114間の静電容量には大きな影響を与えない。その結果、光変調素子100では、光波と電気信号との速度整合や誘電損失の低減等の配慮を要する作用電極114の設計自由度に悪影響を与えることなく、異物付着による電気的特性の変動が防止され得る。
【0050】
なお、上記のような第1絶縁層120による作用電極114への異物付着の防止効果は、2つの隣接する作用電極114の間隔が15μm以下の場合に効果が大きい。一般に、光変調素子100を収容する筐体(不図示)の内部に存在する異物の大きさは、数十μm程度以下であることが多いためである。
【0051】
また、本実施形態では、第1絶縁層120は樹脂で構成されるため、SiO等の無機物により第1絶縁層120構成する場合に比べて、第1絶縁層120を10μm程度の厚さ(高さ)まで容易に形成することができる。さらに、このような樹脂は、一般に、SiO等の無機物に比べてヤング率が小さいため、第1絶縁層120から作用電極114や基板102に加わる応力を低減して、高い長期信頼性を確保することができる。
【0052】
また、図2に示すように、本実施形態では、第1絶縁層120は、2つの隣接する作用電極114の第2段目電極152とは接しないように構成されている。このため、例えば第1絶縁層120が誘電体としての特性を持つ樹脂等により構成される場合には、動作時においてこれら2つの作用電極114間に形成される電気力線は、これら作用電極114の第2段目電極152の間に比べて、第1段目電極150の間において密となる。したがって、光変調素子100では、作用電極114から並行導波路112に加わる電界の強度は、第1絶縁層120がない場合に比べて高まることとなり、電界効率が向上する。その結果、光変調素子100の駆動電圧が低減される。
【0053】
なお、基板102上への第1絶縁層120の形成は、例えば、本実施形態のように第1絶縁層120がフォトレジストである感光性永久膜で構成される場合には、上記フォトレジストをスピナーにより基板102上にコート(スピンコート)したのち、紫外線を用いたパターンニングにより形成することができる。この場合、第1絶縁層120の高さ(すなわち、膜厚)は、スピナーの回転速度により制御することできる。スピナーの回転数により第1絶縁層120の高さを制御する場合には、高さ制御性の観点より、第1絶縁層の高さは1μm以上10μm以下の範囲であることが望ましい。
【0054】
また、第1絶縁層120と作用電極114との段差ΔT10(図2参照)は、第1絶縁層120の上記高さ制御性の観点から、5μm以下の範囲とするのが好ましい。段差ΔT10の下限値は、例えば、第1絶縁層120に付着した異物と作用電極114との間の絶縁破壊、当該異物による静電容量変動、その他の、当該異物が作用電極114の電気的特性に与える影響を低減する観点から定めるものとすることができる。
【0055】
なお、作用電極114とは異なり高周波電気信号が伝搬しない電極、例えば、バイアス電極130の場合には、その全体を絶縁層により覆うことで、バイアス電極130同士の間での、異物付着による電気的特性の変動を防止してもよい。高周波電気信号を伝搬しないバイアス電極130の電気的特性は、これらを覆う絶縁層に起因する誘電損の影響を受けにくいためである。
【0056】
図1に示す光変調素子100では、特に、それぞれのバイアス電極130は、マッハツェンダ型光導波路110ごと及びネスト型マッハツェンダ型光導波路108ごとに、互いに分離された個別の絶縁層により覆われている。具体的には、マッハツェンダ型光導波路110a、110b、110c、110dのそれぞれのバイアス点を調整するためのバイアス電極130a、130b、130c、130dは、それぞれ、それらの全体が、互いに分離された個別の第2絶縁層122a、122b、122c、122dにより覆われている。
【0057】
また、ネスト型マッハツェンダ型光導波路108a、108bのそれぞれのバイアス点を調整するためのバイアス電極130eおよび130fは、それぞれ、それらの全体が、互いに分離された個別の第2絶縁層122eおよび122fにより覆われている。ここで、第2絶縁層122a、122b、122c、122d、122e、122fを総称して第2絶縁層122ともいうものとする。
【0058】
また、バイアス電極130が設けられた基板102上の領域には、ネスト型マッハツェンダ型光導波路108aの領域とネスト型マッハツェンダ型光導波路108bの領域とを分けるグラウンド電極132aが設けられている。基板102上には、また、マッハツェンダ型光導波路110aのバイアス電極130aが形成された領域と、マッハツェンダ型光導波路110bのバイアス電極130bが形成された領域と、を分けるグラウンド電極132bが設けられている。また、基板102上には、マッハツェンダ型光導波路110cのバイアス電極130cが形成された領域と、マッハツェンダ型光導波路110dのバイアス電極130dが形成された領域と、を分けるグラウンド電極132cが設けられている。
【0059】
図4は、図1に示す光変調素子100のIV-IV断面の矢視図である。基板102上において並行導波路112a、112bを挟む位置に設けられている3つのバイアス電極130aは、マッハツェンダ型光導波路110aのバイアス点を調整するための電極であり、それらの全体が、第2絶縁層122aにより覆われている。また、基板102上において並行導波路112c、112dを挟む位置に設けられている3つのバイアス電極130bは、マッハツェンダ型光導波路110bのバイアス点を調整するための電極であり、それらの全体が、第2絶縁層122bにより覆われている。そして、第2絶縁層122aと第2絶縁層122bとは、グラウンド電極132の上部で互いに分離されて、それぞれ個別の絶縁層として構成されている。
【0060】
上記のように、光変調素子100は、作用電極114と異なる複数のバイアス電極130を覆う第2絶縁層122を備える。そして、特に、第2絶縁層122は、マッハツェンダ型光導波路110毎に及びネスト型マッハツェンダ型光導波路108毎に、それぞれの複数のバイアス電極130を覆う、互いに分離された個別の絶縁層として形成されている。
【0061】
これにより、光変調素子100では、マッハツェンダ型光導波路110及びネスト型マッハツェンダ型光導波路108における互いの間での、バイアス電極130相互におけるバイアス点調整動作の干渉が防止される。
【0062】
[第1実施形態の第1変形例]
次に、第1の実施形態に係る光変調素子100の第1の変形例について説明する。図5は、光変調素子100の第1の変形例である光変調素子100-1の構成を示す図である。第1の変形例に係る光変調素子100-1は、光変調素子100と同様の構成を有するが、並行導波路112を挟む作用電極114の間に配される第1絶縁層の断面構成が、図2に示す第1絶縁層120と異なる。図5は、図2に示す光変調素子100のII-II断面の図示左半分の部分に相当する図である。なお、図5において、図2に示す構成要素と同じ構成要素については、図2に示す符号と同じ符号を用いて示すものとし、上述した図2についての説明を援用する。また、光変調素子100-1の平面構成は、図1に示す光変調素子100と同様であるので、上述した図1についての説明を援用する。
【0063】
図5において、並行導波路112aを挟む隣接する2つの作用電極114であるグラウンド電極114-2aおよび信号電極114-1aの間に配された第1絶縁層120-1aは、図2に示す第1絶縁層120aと同様の構成を有するが、隣接するグラウンド電極114-2aおよび信号電極114-1aの側面全面と接している点が異なる。同様に、並行導波路112bを挟む隣接する2つの作用電極114である信号電極114-1aおよびグラウンド電極114-2bの間に配された第1絶縁層120-1bは、図2に示す第1絶縁層120bと同様の構成を有するが、隣接する信号電極114-1aおよびグラウンド電極114-2bの側面全面と接している点が異なる。
【0064】
光変調素子100-1では、並行導波路112a、112b以外の他の並行導波路112を挟む2つの作用電極114の間に配される第1絶縁層についても、上記の第1絶縁層120-1a、120-1bと同様に構成される。以下、第1絶縁層120-1a、120-1bおよび第1絶縁層120-1a、120-1bと同様の構成を有する光変調素子100-1における他の第1絶縁層を総称して、第1絶縁層120-1ともいうものとする。
【0065】
上記の構成を有する第1絶縁層120-1は、隣接する作用電極114との間に隙間を有さないため、図2に示す第1絶縁層120と作用電極114との隙間に入り込むような微小な異物が、光変調素子100-1の環境に存在している場合でも、当該異物による作用電極114の電気的特性の変化を防止することができる。
【0066】
ただし、光変調素子100-1では、第1絶縁層120-1は、隣接する作用電極114の側面全面に接するよう構成されるので、例えば第1絶縁層120-1が誘電体としての特性を持つ樹脂等により構成される場合には、動作時においてこれら2つの作用電極114間に形成される電気力線は、第1絶縁層120-1の全体に分散されることとなる。したがって、作用電極114から並行導波路112に加わる電界は、図2に示す第1絶縁層120の構成に比べて弱くなる。
【0067】
[第1実施形態の第2変形例]
次に、第1の実施形態に係る光変調素子100の第2の変形例について説明する。図6は、光変調素子100の第2の変形例である光変調素子100-2の構成を示す図である。第2の変形例に係る光変調素子100-2は、光変調素子100と同様の構成を有するが、並行導波路112を挟む作用電極114の間に配される第1絶縁層の断面構成が、図2に示す第1絶縁層120と異なる。図6は、図2に示す光変調素子100のII-II断面の図示左半分の部分に相当する図である。なお、図6において、図2に示す構成要素と同じ構成要素については、図2に示す符号と同じ符号を用いて示すものとし、上述した図2についての説明を援用する。また、光変調素子100-2の平面構成は、図1に示す光変調素子100と同様であるので、上述した図1についての説明を援用する。
【0068】
図6に示す第1絶縁層120-2aは、図5に示す第1絶縁層120-1aと同様の構成を有するが、隣接する2つの作用電極114であるグラウンド電極114-2aおよび信号電極114-1aのそれぞれの上面を部分的に覆うように構成されている点が異なる。同様に、第1絶縁層120-2bは、図5に示す第1絶縁層120-1bと同様の構成を有するが、隣接する2つの作用電極114である信号電極114-1aおよびグラウンド電極114-2bのそれぞれの上面を部分的に覆うように構成されている点が異なる。
【0069】
光変調素子100-2では、並行導波路112a、112b以外の他の並行導波路112を挟む2つの作用電極114の間に配される第1絶縁層についても、上記の第1絶縁層120-2a、120-2bと同様に構成される。以下、第1絶縁層120-2a、120-2bおよび第1絶縁層120-2a、120-2bと同様の構成を有する光変調素子100-2における他の第1絶縁層を総称して、第1絶縁層120-2ともいうものとする。
【0070】
上記の構成を有する第1絶縁層120-2は、隣接する作用電極114の上面を部分的に覆うように形成されるので、光変調素子100-2の製造工程における、第1絶縁層120-2のパターンニングが容易となる。
【0071】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図7は、第2の実施形態に係る光変調素子100-3の構成を示す図であり、図2に示す光変調素子100のII-II断面の図示左半分の部分に相当する図である。光変調素子100-3は、光変調素子100と同様の構成を有するが、XカットのLN基板である基板102に代えて、ZカットのLN基板である基板102-1により構成されている。なお、図7において、図2に示す構成要素と同じ構成要素については、図2に示す符号と同じ符号を用いて示すものとし、上述した図2についての説明を援用する。
【0072】
光変調素子100-3は、光変調素子100と同じ光導波路104を有する。ただし、光変調素子100-3では、作用電極、バイアス電極、第1絶縁層、および第2絶縁層の構成が、光変調素子100と異なる。
【0073】
当業者において明らかなように、ZカットのLN基板に形成される光導波路の光波を制御する電極は、XカットのLN基板に形成される光導波路の光波を制御する電極とは異なり、光導波路の直上部に設けられる。XカットのLN基板では、電気光学係数が基板面に沿う方向において最大となるのに対し、Zカット基板では、基板厚さ方向において最大となるためである。
【0074】
また、当業者において明らかなように、マッハツェンダ型光導波路では、これを構成する2本の並行導波路の直上部に形成する電極には、互いに逆位相の電気信号を与えるのが通常である。上記2本の並行導波路に発生させる屈折率の増減方向を互いに逆位相とすることで、一方の電極をグラウンド電位に固定する場合に比べて当該2本の並行導波路間の屈折率差を大きく変化させることができるためである。
【0075】
このため、図7に示す光変調素子100-3では、マッハツェンダ型光導波路110aを構成する並行導波路112aおよび112bを伝搬する光波を制御するための作用電極114-3aおよび114-3bが、それぞれ、並行導波路112aおよび112bの直上部に設けられている。なお、本実施形態では、並行導波路112a及び112bと作用電極114-3aおよび114-3bとの間には、基板102-1上に形成されたバッファ層202が介在する。バッファ層202は、例えばSiOで構成され、並行導波路112a及び112bにおいて作用電極114-3aおよび114-3bの存在に起因して発生し得る光吸収損失を防止する。
【0076】
また、本実施形態では、並行導波路112aの図示左方および並行導波路112bの図示右方に、それぞれ、バッファ層202を挟んでグラウンド電極200が設けられている。
【0077】
また、隣接する2つの電極であるグラウンド電極200と作用電極114-3aとの間、作用電極114-3aと114-3bとの間、および作用電極114-3bとグラウンド電極200の間に、それぞれ、第1絶縁層120-3a、120-3b、および120-3cが設けられている。そして、第1絶縁層120-3a、120-3b、および120-3cは、それぞれ、基板102-1の面からの高さが、隣接する電極の高さより高く構成されている。
【0078】
これにより、光変調素子100-3においても、図2に示す光変調素子100と同様に、作用電極114-3a間の静電容量に大きな影響を与えることなく(したがって、作用電極114の設計自由度に悪影響を与えることなく)、異物落下による電極間のブリッジ形成を防止することができる。
【0079】
なお、光変調素子100-3では、他のマッハツェンダ型光導波路110b、110c、110dにおいても、図7に示すマッハツェンダ型光導波路110aにおける作用電極114-3a、114-3b、グラウンド電極200、および第1絶縁層120-3a、120-3bと同様に、作用電極、グラウンド電極、第1絶縁層が形成される。
【0080】
図8は、第2の実施形態に係る光変調素子100-3のバイアス電極部分の構成を示す図である。図8は、図4に示す光変調素子100のIV-IV断面図に相当する図である。図8において、図4に示す構成要素と同じ構成要素については、図4に示す符号と同じ符号を用いて示すものとし、上述した図4についての説明を援用する。
【0081】
図7に示す作用電極114-3aおよび114-3bと同様に、マッハツェンダ型光導波路110aを構成する並行導波路112a、112bの直上部に、バッファ層202を介してそれぞれバイアス電極130a-1が形成されている。また、マッハツェンダ型光導波路110bを構成する並行導波路112c、112dの直上部に、バッファ層202を介してそれぞれバイアス電極130a-2が形成されている。
【0082】
そして、これらのバイアス電極130a-1、130a-2は、マッハツェンダ型光導波路110ごとに、互いに分離された個別の第2絶縁層122a-1および122a-2により覆われている。本実施形態では、第2絶縁層122a-1と122a-2とは、基板102-1上に設けられたグラウンド電極132b-1の上部で互いに分離されている。
【0083】
また、マッハツェンダ型光導波路110bのバイアス電極130b-1を覆う第2絶縁層122b-1は、図示右側に存在するマッハツェンダ型光導波路110cのバイアス電極を覆う第2絶縁層122c-1との間が、基板102-1上に設けられたグラウンド電極132a-1の上部で互いに分離されている。
【0084】
なお、光変調素子100-3では、他のマッハツェンダ型光導波路110c、110d、およびネスト型マッハツェンダ型光導波路108a、108bにおいても、図8に示すマッハツェンダ型光導波路110a、110bにおけるバイアス電極130a-1、130a-2、グラウンド電極132b-1、132a-1、および第2絶縁層122a-1、122b-1と同様の、バイアス電極、グラウンド電極、および第2絶縁層が形成される。
【0085】
これにより、光変調素子100-3では、光変調素子100と同様に、マッハツェンダ型光導波路110及びネスト型マッハツェンダ型光導波路108における互いの間での、バイアス電極によるバイアス点調整動作の干渉が防止される。
【0086】
[第2実施形態の第1変形例]
次に、第2の実施形態に係る光変調素子100-3の第1の変形例について説明する。図9は、光変調素子100-3の第1の変形例である光変調素子100-4の構成を示す図であり、図8に示す光変調素子100-3の断面図に相当する図である。なお、図9において、図8に示す構成要素と同じ構成要素については、図8に示す符号と同じ符号を用いて示すものとし、上述した図8についての説明を援用する。また、光変調素子100-4の平面構成は、図1に示す光変調素子100と同様であるので、上述した図1についての説明を援用する。
【0087】
図9に示す光変調素子100-4は、図7に示す光変調素子100-3と同様の構成を有するが、第1絶縁層120-3a、120-3b、120-3cに代えて、第1絶縁層120-4a、120-4b、120-4cを有する点が異なる。第1絶縁層120-4a、120-4b、120-4cは、第1絶縁層120-3a、120-3b、120-3cと同様の構成を有するが、図5に示す第1絶縁層120-1a、120-1bと同様に、それぞれ隣接する電極の側面全面と接している点が異なる。すなわち、第1絶縁層120-4aは、隣接するグラウンド電極200及び作用電極114-3aの側面全面に接している。また、第1絶縁層120-4bおよび120-4cは、それぞれ、作用電極114-3a及び114-3bの側面全面、並びに作用電極114-3bとグラウンド電極200の側面全面に接している。
【0088】
これにより、光変調素子100-4では、図5に示す光変調素子100-1と同様に、光変調素子100-4の環境内に微小な異物が存在している場合でも、当該異物による作用電極114-3a、114-3bの電気的特性の変化を防止することができる。
【0089】
[第2実施形態の第2変形例]
次に、第2の実施形態に係る光変調素子100-3の第2の変形例について説明する。図10は、光変調素子100-3の第2の変形例である光変調素子100-5の構成を示す図であり、図8に示す光変調素子100-3の断面図に相当する図である。なお、図10において、図8に示す構成要素と同じ構成要素については、図8に示す符号と同じ符号を用いて示すものとし、上述した図8についての説明を援用する。また、光変調素子100-5の平面構成は、図1に示す光変調素子100と同様であるので、上述した図1についての説明を援用する。
【0090】
図10に示す光変調素子100-5は、図7に示す光変調素子100-3と同様の構成を有するが、第1絶縁層120-3a、120-3b、120-3cに代えて、第1絶縁層120-5a、120-5b、120-5cを有する点が異なる。第1絶縁層120-5a、120-5b、120-5cは、第1絶縁層120-3a、120-3b、120-3cと同様の構成を有するが、図6に示す第1絶縁層120-2a、120-2bと同様に、それぞれ隣接する電極の上面を部分的に覆うように構成されている点が異なる。
【0091】
上記の構成を有する光変調素子100-5では、図6に示す光変調素子100-2と同様に、光変調素子100-5の製造工程における第1絶縁層120-5a、120-5b、および120-5cのパターンニングが容易となる。
【0092】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、上述したいずれかの光変調素子を用いた光変調器である。図11は、第3の実施形態に係る光変調器400の構成を示す図である。光変調器400は、筐体402と、当該筐体402内に収容された光変調素子404と、中継基板406と、を有する。光変調素子404は、上述した光変調素子100、100-1、100-2、100-3、100-4、100-5のいずれかである。筐体402は、最終的にはその開口部に板体であるカバー(不図示)が固定されて、その内部が気密封止される。
【0093】
光変調器400は、また、光変調素子404の変調に用いる高周波電気信号を入力するための信号ピン408と、光変調素子404の動作点の調整に用いる電気信号を入力するための信号ピン410と、を有する。
【0094】
さらに、光変調器400は、筐体402内に光を入力するための入力光ファイバ414と、光変調素子404により変調された光を筐体402の外部へ導く出力光ファイバ420と、を筐体402の同一面(本実施形態では、図示左側の面)に有する。
【0095】
ここで、入力光ファイバ414及び出力光ファイバ420は、固定部材であるサポート422及び424を介して筐体402にそれぞれ固定されている。入力光ファイバ414から入力された光は、サポート422内に配されたレンズ430によりコリメートされた後、レンズ434を介して光変調素子404へ入力される。ただし、これは一例であって、光変調素子404への光の入力は、従来技術に従い、例えば、入力光ファイバ414を、サポート422を介して筐体402内に導入し、当該導入した入力光ファイバ414の端面を光変調素子404の基板102の端面に接続することで行うものとすることもできる。
【0096】
光変調素子404から出力される光は、光学ユニット416と、サポート424に配されたレンズ418と、を介して出力光ファイバ420に結合される。光学ユニット416は、光変調素子404から出力される2つの変調光を一つのビームに結合する偏波合成器を含み得る。
【0097】
中継基板406は、当該中継基板406に形成された導体パターン(不図示)により、信号ピン408から入力される高周波電気信号および信号ピン410から入力される動作点(バイアス点)調整用等の電気信号を、光変調素子404へ中継する。中継基板406上の上記導体パターンは、例えばワイヤボンディング等により、光変調素子404の電極の一端を構成するパッド(後述)にそれぞれ接続される。また、光変調器400は、所定のインピーダンスを有する終端器412を筐体402内に備える。
【0098】
上記の構成を有する光変調器400は、上述した光変調素子100、100-1、100-2、100-3、100-4、100-5のいずれかである光変調素子404を用いているので、作用電極114等の設計自由度を確保しつつ、筐体402内の異物の付着による電気的特性の変動を防止して、特性の良好な且つ信頼性の高い光変調器400を実現することができる。
【0099】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態は、上述したいずれかの実施形態または変形例に係る光変調素子を用いた光変調モジュール500である。図12は、本実施形態に係る光変調モジュール500の構成を示す図である。図12において、図11に示す第3の実施形態に係る光変調器400と同一の構成要素については、図11に示す符号と同じ符号を用いて示すものとし、上述した図11についての説明を援用する。
【0100】
光変調モジュール500は、図11に示す光変調器400と同様の構成を有するが、中継基板406に代えて、回路基板506を備える点が、光変調器400と異なる。回路基板506は、駆動回路508を備える。駆動回路508は、信号ピン408を介して外部から供給される例えば変調信号に基づいて、光変調素子404を駆動する高周波電気信号を生成し、当該生成した高周波電気信号を光変調素子404へ出力する。
【0101】
上記の構成を有する光変調モジュール500は、上述した光変調素子100、100-1、100-2、100-3、100-4、100-5のいずれかである光変調素子404を用いているので、光変調器400と同様に、作用電極114等の設計自由度を確保しつつ、筐体402内の異物の付着による電気的特性の変動を防止して、特性の良好な且つ信頼性の高い光変調モジュール500を実現することができる。
【0102】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態は、第3の実施形態に係る光変調器400を搭載した光送信装置600である。図13は、本実施形態に係る光送信装置600の構成を示す図である。この光送信装置600は、光変調器400と、光変調器400に光を入射する光源604と、変調器駆動部606と、変調信号生成部608と、を有する。なお、光変調器400及び変調器駆動部606に代えて、上述した光変調モジュール500を用いることもできる。
【0103】
変調信号生成部608は、光変調器400に変調動作を行わせるための電気信号を生成する電子回路であり、外部から与えられる送信データに基づき、光変調器400に当該変調データに従った光変調動作を行わせるための高周波信号である変調信号を生成して、変調器駆動部606へ出力する。
【0104】
変調器駆動部606は、変調信号生成部608から入力される変調信号を増幅して、光変調器400が備える光変調素子404の信号電極を駆動するための高周波電気信号を出力する。尚、上述したように、光変調器400および変調器駆動部606に代えて、例えば変調器駆動部606に相当する回路を含む駆動回路508を筐体402の内部に備えた、光変調モジュール500を用いることもできる。
【0105】
上記高周波電気信号は、光変調器400の信号ピン408に入力されて、光変調素子100等を駆動する。これにより、光源604から出力された光は、光変調器400により変調され、変調光となって光送信装置600から出力される。
【0106】
上記の構成を有する光送信装置600は、上述した光変調素子100、100-1、100-2、100-3、100-4、100-5のいずれかである光変調素子404を用いて構成されているので、光変調器400および光変調モジュール500と同様に、作用電極114等の設計自由度を確保しつつ、筐体402内の異物の付着による電気的特性の変動を防止して、特性の良好な且つ信頼性の高い光伝送を実現することができる。
【0107】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
【0108】
例えば、図1に示す光変調素子100では、基板102のうち電極および光導波路104が何も形成されていない部分が存在するが、そのような部分の全部または一部は、従来技術に従い、グランドパターンで覆ってもよい。
【0109】
以上説明したように、上述した実施形態に係る光導波路素子である光変調素子100は、基板102と、基板102上に形成された光導波路104と、光導波路104を伝搬する光波を制御する作用電極114と、を備える。また、光変調素子100は、隣接する2つの作用電極114の間に配された第1絶縁層120を備える。そして、第1絶縁層120は、基板102の面からの高さが、上記2つの作用電極114の高さよりも高い。
【0110】
この構成によれば、光変調素子100の環境内に存在する異物が2つの作用電極114間に付着してブリッジを形成する確率が低減されるので、光変調素子100としての信頼性を向上することができる。一方で、第1絶縁層120は、隣接する作用電極114の全面に接している必要はないので、これら2つの作用電極114間の静電容量には大きな影響を与えることがなく、作用電極114の設計自由度が制限されない。
【0111】
また、上記2つの作用電極114は、例えば光導波路104の一部である並行導波路112を基板102の面内において挟む位置に配されている。この構成によれば、作用電極114の間の第1絶縁層120を誘電体で構成した場合に、並行導波路112の電界効率を向上することができる。
【0112】
また、上記2つの作用電極114の間隔は、例えば15μm以下である。上記の構成によれば、光変調素子100を収容する筐体(不図示)の内部に数十μm程度の微小な異物が存在する場合でも、そのような微小な異物が作用電極114にブリッジを形成するのを効果的に防止することができる。
【0113】
また、基板102の面からの第1絶縁層120の厚さは、1μm以上10μm以下である。この構成によれば、第1絶縁層120を樹脂で構成する場合に、基板102上における第1絶縁層120の高さについての高い制御性を確保することができる。
【0114】
また、基板102の面からの、第1絶縁層120の高さと上記2つの作用電極114の高さとの差は、5μm以下である。この構成によれば、基板102上における第1絶縁層120の高さの制御性を確保しつつ、上記高さの差を精度良く設定することができる。
【0115】
また、光変調素子100は、上記2つの作用電極114と異なる複数の電極を覆う第2絶縁層122を備える。この構成によれば、誘電損失の影響が少ない直流又は低周波電気信号が伝搬する電極については、これらの電極を第2絶縁層122で覆って異物付着をほぼ完全に防止することができる。
【0116】
また、光導波路104は、それぞれが2本の並行導波路112を含む2つのマッハツェンダ型光導波路110を含む。そして、上記第2絶縁層122が覆う複数の電極は、マッハツェンダ型光導波路110のバイアス点の調整に用いられるバイアス電極130である。この構成によれば、バイアス電極130への異物付着をほぼ完全に防止することができる。
【0117】
また、第2絶縁層122は、マッハツェンダ型光導波路110のそれぞれのバイアス電極130を覆う、互いに分離された個別の絶縁層として形成されている。この構成によれば、マッハツェンダ型光導波路どうしの間での、バイアス電極130間の干渉(クロストーク)を低減することができる。
【0118】
また、第1絶縁層120および第2絶縁層122は、樹脂である。この構成によれば、第1絶縁層120及び第2絶縁層122を、10μm程度まで容易に厚く形成することができる。
【0119】
また、上述した第3の実施形態に係る光変調器400は、光の変調を行う光変調素子100と、光変調素子100を収容する筐体402と、光変調素子100に光を入力する入力光ファイバ414と、光変調素子100が出力する光を筐体402の外部へ導く出力光ファイバ420と、を備える。
【0120】
また、上述した第4の実施形態に係る光変調モジュール500は、光変調素子100と、光変調素子100を収容する筐体402と、光変調素子100に光を入力する入力光ファイバ414と、光変調素子100が出力する光を筐体402の外部へ導く出力光ファイバ420と、光変調素子を駆動する駆動回路508と、を備える。
【0121】
また、上述した第5の実施形態に係る光送信装置600は、第3の実施形態に係る光変調器400または第4の実施形態に係る光変調モジュール500と、光変調素子100に変調動作を行わせるための電気信号を生成する電子回路である変調信号生成部608と、を備える。
【0122】
これらの構成によれば、作用電極114等の設計自由度を確保しつつ、筐体402内の異物の付着による電気的特性の変動を防止して、特性の良好な且つ信頼性の高い光変調器400、光変調モジュール500、および光送信装置600を実現することができる。
【符号の説明】
【0123】
100、100-1、100-2、100-3、100-4、100-5、404…光変調素子、102、102-1…基板、104…光導波路、106a、106b、106c、106d…辺、107…入力導波路、108a、108b…ネスト型マッハツェンダ型光導波路、110、110a、110b、110c、110d…マッハツェンダ型光導波路、112、112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112h…並行導波路、114、114-3a、114-3b…作用電極、114-1、114-1a、114-1b、114-1c、114-1d…信号電極、114-2、114-2a、114-2b、114-2c、114-2d、114-2e、114-2f、114-2g、114-2h、132a、132b、132c、132b-1、132a-1、200…グラウンド電極、118…配線電極、118-1、118-1a、118-1b、118-1c、118-1d、118-1e、118-1f、118-1g、118-1h…信号配線電極、118-2、118-2a、118-2b、118-2c、118-2d、118-2e、118-2f、118-2g、118-2h、118-2i、118-2j、118-2k、118-2m、118-2n、118-2p、118-2q、118-2r…グラウンド配線電極、120a、120b、120c、120d、120e、120f、120g、120h、120-1a、120-1b、120-2a、120-2b、120-3a、120-3b、120-3c、120-4a、120-4b、120-4c、120-5a、120-5b、120-5c…第1絶縁層、122a、122b、122c、122d、122e、122f、122a-1、122b-1、122c-1…第2絶縁層、126a、126b…出力導波路、130、130a、130b、130c、130d、130e、130f、130a-1、130b-1…バイアス電極、142…支持板、144a、114b、114c、114d…凸部、150、150a、150b、150c、150d、150e、150f、150g…第1段目電極、152、152a、152b、152c、152d、152e、152f、152g…第2段目電極、202…バッファ層、400…光変調器、402…筐体、406…中継基板、408、410…信号ピン、412…終端器、414…入力光ファイバ、416…光学ユニット、418、430、434…レンズ、420…出力光ファイバ、422、424…サポート、500…光変調モジュール、506…回路基板、508…駆動回路、600…光送信装置、604…光源、606…変調器駆動部、608…変調信号生成部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13