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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】CVDリアクタ用のガス導入装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/205 20060101AFI20241113BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20241113BHJP
   B01J 4/00 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
H01L21/205
C23C16/455
B01J4/00 102
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022530655
(86)(22)【出願日】2020-12-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-06
(86)【国際出願番号】 EP2020084104
(87)【国際公開番号】W WO2021110670
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2023-11-15
(31)【優先権主張番号】102019133023.8
(32)【優先日】2019-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】502010251
【氏名又は名称】アイクストロン、エスイー
(74)【代理人】
【識別番号】100095267
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 高城郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124176
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 典子
(74)【代理人】
【識別番号】100224269
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 佑太
(72)【発明者】
【氏名】アイケルカンプ、マルティン
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-190902(JP,A)
【文献】特開2010-232376(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
C23C 16/455
B01J 4/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに上下に配置されかつ異なるプロセスガス又は少なくとも1つのキャリアガスを通過させてCVDリアクタのプロセスチャンバ(7)内に導入可能である複数のガス導入領域(E1~E5)を有するガス分配装置であって、
異なるレベルで互いに上下に配置されかつそれぞれガス流を導入するための供給管(18)が通じているガス分配空間(17)を有する少なくとも5個のガス出口ゾーン(Z1~Z12)を備え、
前記ガス分配空間は、隣接するガス分配空間(17、17’、17”)から中間ベース(14)により分離されかつガス出口孔(12)を具備するガス出口壁(11)を有し、かつ、前記ガス出口ゾーン(Z1~Z12)の前記ガス出口壁(11)は、同じ方向を向きかつ複数の隣接するガス出口壁(11)が結合してガス導入領域(E1~E5)を形成しており、前記ガス導入領域(E1~E5)を通って均一なプロセスガスがそれぞれプロセスチャンバ(7)内に出て行く、前記ガス分配装置において、
各前記供給管(18)は、ガス混合システムに割り当てられた各ガス管(L1~L12)にそれぞれ接続されており、
前記ガス混合システムは、プロセスガス又は不活性ガスのソースにそれぞれ接続されている複数のフィード管(G1~G4)を有し、
前記フィード管(G1~G4)と前記ガス管(L1~L12)が交差する交点にバルブ(20)が設けられており、
前記バルブ(20)を閉位置から開位置に切り換えることによって各前記ガス管(L1~L12)を1つ以上の前記フィード管(G1~G4)に選択的に接続可能であることを特徴とするガス分配装置。
【請求項2】
第1グループ(A、A’)のガス出口ゾーン(Z1~Z4、Z9~Z12)がバルブ(20)により第1のフィード管(G1)に接続可能であり、かつ、第2グループ(B)のガス出口ゾーン(Z3~Z10)がバルブ(20)により第2のフィード管(G2)に接続可能であり、少なくとも幾つかのガス出口ゾーン(Z3、Z4、Z9、Z10)が第1のフィード管(G1)又は第2のフィード管(G2)に選択的に接続可能であることを特徴とする請求項1に記載のガス分配装置。
【請求項3】
2つの異なるガス出口ゾーン(Z1~Z12)が、選択的に互いに流体連通して接続可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス分配装置。
【請求項4】
少なくとも5個のガス出口ゾーン(Z1~Z12)が設けられていることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載のガス分配装置。
【請求項5】
前記ガス出口ゾーン(Z1~Z12)の各々がそれぞれ割り当てられた供給管(18、18’)を有しかつ各供給管(18、18’)は前記ガス混合システムのガス管(L1~L12)に接続されており、少なくとも複数の前記供給管(18、18’)が複数のバルブ(20)により複数の前記フィード管(G1~G4)の1つに流体連通して接続可能であり、かつ、前記フィード管(G1~G4)の各々がマスフローコントローラ(27)を有することを特徴とする請求項1~のいずれかに記載のガス分配装置。
【請求項6】
CVDリアクタのプロセスチャンバ(7)内にプロセスガスを供給する方法であって、ガス導入領域(E1~E5)の高さが、互いに隣接する複数のガス出口ゾーン(Z1~Z12)を相互接続することにより調整される、請求項1~のいずれかに記載のガス分配装置を用いることを特徴とする方法。
【請求項7】
回転軸の周りで回転可能でありかつプロセスチャンバ(7)に向かって開いたポケット(5)を有するサセプタ(2)を備えたCVDリアクタであって、基板ホルダー(4)が前記ポケットの各々にそれぞれ配置され、かつ、前記プロセスチャンバ(7)が前記サセプタ(2)とプロセスチャンバ天井(8)との間に延在する、前記CVDリアクタにおいて、
請求項1~のいずれかに記載のガス分配装置が前記プロセスチャンバ(7)の中央に配置されていることを特徴とするCVDリアクタ。
【請求項8】
請求項に記載のCVDリアクタと、ガス混合システムとからなる構造であって、
前記ガス混合システムが、異なるプロセスガス又はキャリアガスのソースにそれぞれ接続されたフィード管(G1~G4)を有し、複数のガス管(L1~L12)がプロセスガスの1つ又はキャリアガスをガス出口ゾーン(Z1~Z12)のガス分配空間(17)内にそれぞれ供給し、かつ、複数のガス管(L1~L12)が、各バルブ(20)により複数のフィード管(G1~G4)に流体連通してそれぞれ接続されており、それによって前記バルブ(20)の位置を変えることで異なるプロセスガス又はキャリアガスを各ガス分配空間(17)内に選択的に供給可能であることを特徴とする構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに上下に配置されそれぞれガス出口孔を有し、それらを通してプロセスガスがCVDリアクタのプロセスチャンバ内に供給される複数のガス導入領域を備えたCVDリアクタ用のガス導入装置に関する。各ガス導入領域を通って1つのプロセスガスのみがプロセスチャンバ内にそれぞれ導入される。
【0002】
本発明はさらに、そのようなガス導入装置を備えたCVDリアクタ及びプロセスチャンバ内にプロセスガスを供給する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
特許文献1及び特許文献2は、互いに鉛直方向に重なって配置された複数のガス出口ゾーンを備えたガス導入装置を記載している。その場合、それらのガス出口ゾーンは、鉛直方向に互いに重なって配置されかつそれぞれ供給管を介してガスソースに接続されている。
【0004】
そのガス出口ゾーンが鉛直方向に互いに重なりかつ異なる高さを有するガス導入装置は、異なる層を、特に複数の成分、特にIII-V成分からなる層を堆積するための多様なプロセスを実行するために用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】独国特許出願公開第10 2008 055 582号明細書
【文献】独国特許出願公開第10 2014 104 218号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、CVDリアクタにプロセスガスを供給する方法を開示し、それによってCVDリアクタ、特に関連するガス混合システムを強化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、特許請求の範囲に規定された発明によって解決され、従属項は、下位の請求項に記載された発明の有利なさらなる発展を示すだけでなく、独立した解決手段も示す。
【0008】
本発明は、異なるプロセスガスを少なくとも1つのガス分配空間に選択的に供給可能な手段を提案する。ガス導入装置では、通常、3個~5個のガス導入領域が互いに上下に重なって配置されている。アルシン、ホスフィン、アンモニアなどのIII族化合物の水素化物は、水素などのキャリアガスと共に、最上部及び最下部のガス導入領域を通してプロセスチャンバ内に供給することができる。有機金属化合物、特にIII族-MO-化合物等は、キャリアガスと共に、中間の中央のガス導入領域を通してプロセスチャンバ内に供給することができる。III族化合物及びV族化合物は、加熱されたサセプタ表面上で分解可能である。分解生成物は、III-V層を形成するように、プロセスチャンバ内に配置された基板上に堆積可能である。
【0009】
本発明によれば、複数のガス分配空間、特に複数の直接的に隣接するガス分配空間を、1つのガス導入領域に相互接続可能であり、そのガス導入領域を通して、異なるプロセスにおいて同じプロセスガスをプロセスチャンバ内に流入させることができる。これにより、同じプロセスガスをプロセスチャンバ内に流入させるガス導入領域の高さを変えることが可能となる。不活性ガスもまた、サセプタの表面及び/又はプロセスチャンバ天井の表面を寄生堆積から保護するために堆積プロセス中に、最上部のガス出口ゾーンを通して及び/又は最下部のガス出口ゾーンを通して、すなわちプロセスチャンバ天井又はサセプタに直接的に隣接して位置するガス出口ゾーンを通して放出することができる。
【0010】
特に、同じプロセスガスが流れる各ガス導入領域が、少なくとも1個のガス出口ゾーンにより形成され、好ましくは2個のガス出口ゾーンにより形成されることが提案される。本発明のガス導入装置は、好ましくは、それぞれベースにより互いに分離された少なくとも5個、7個、9個、10個、又は12個のガス分配空間を有することができる。各ガス分配空間はガス出口ゾーンを形成し、かつ、複数のガス出口ゾーンが同じプロセスガスを導入するために1つのガス導入領域に相互接続される。この概念において、特に、複数のガス分配空間が、異なる組合せで相互接続されることが提案される。
【0011】
本発明の1つの変形形態によれば、それぞれ割り当てられた供給管が各ガス分配空間に通じていることが提案される。この場合、その供給管は、ガス分配空間内に開く単一の開口を有することができる。1つのガス管が、複数の供給管の各々に通じることができる。それらのガス管は、開放又は閉鎖可能な複数のバルブにより複数のフィード管の1つに選択的に接続可能である。不活性ガス又はプロセスガスの1つのような異なるガスを、各フィード管に供給可能である。結果的に、バルブをしかるべく切り換えることによって、プロセスガスは、ガス分配空間の異なる組合せに対して供給可能であり、したがってガス出口ゾーンの異なる組合せから出ることが可能である。
【0012】
個々の複数のガス出口ゾーン又はガス分配空間は、複数のグループに分けることができる。例えば、1つのグループが、プロセスチャンバ底面に隣接する複数のガス出口ゾーン及び/又はプロセスチャンバ天井に隣接する複数のガス出口ゾーンを含むことができる。第2のグループは、例えば、プロセスチャンバの中央部に配置された複数のガス出口ゾーンを含むことができる。ガス出口ゾーンのグループは、それぞれガス導入領域を形成することができ、グループに属する複数のガス出口ゾーンは、互いに直接的に隣接しかつ同じプロセスガス又は不活性ガスが同じグループのガス出口ゾーンを通ってそれぞれプロセスチャンバ内に出て行く。ガス出口ゾーンを通って異なるガスがそれぞれプロセスチャンバ内に出て行く2つの隣接するグループは、バルブをしかるべく切り換えることによってその境界に配置されたガス出口ゾーンが互いに境界で隣接する2つのグループのいずれかに選択的に割り当て可能であるように、互いに境界で隣接している。この場合、複数のガス出口ゾーンを境界領域に割り当てることができ、そして境界領域に割り当てられた各ガス出口ゾーンに割り当てられたガス管は、異なるフィード管に選択的に接続することができる。しかしながら、境界領域以外に配置された、すなわちいずれの境界領域にも割り当てられていないガス出口ゾーンのガス管は、1つのフィード管のみに接続することができる。
これにより、境界領域に配置されたガス出口ゾーンを、境界領域において互いに隣接する2つのグループのいずれかに選択的に割り当てることが可能となる。その結果、これらのガス出口ゾーンは、同じプロセスガスをそれぞれ導入するために、ガス導入領域のサイズを大きくしたり小さくしたりするように用いることができる。したがって、ガス導入領域の高さは、フィード管をガス管に接続するバルブを切り換えることによって高くしたり低くしたりすることができる。
バルブの形態の切換要素は、ガス導入装置の外部に配置することができ、そして特にリアクタの外部に配置することができる。切換要素は、この場合、ガス混合システムの一部を形成する。しかしながら、切換要素は、それに替えて、リアクタ内に配置することもでき、そして特に、ガス導入装置内に配置することができる。
【0013】
本発明の変形形態によれば、供給管がパイプにより形成されることが提案される。それらのパイプは、ガス分配空間に通じる開口を有する。この変形形態では、それらの開口が異なるガス分配空間に選択的に通じるように、それらのパイプが変位可能である。これは、パイプの軸方向変位により又はパイプの回転により実現することができる。開口全体がガス分配空間に通じたときにパイプに個別に当接するストッパを設けることができるであろう。さらに、2つのガス分配空間の間に閉鎖要素により選択的に開放又は閉鎖可能な孔を設けることによって、2つのガス分配空間の一方に供給されるプロセスガスが孔を通してもう一方のガス分配空間に流れ得ることが可能となるであろう。
【0014】
パイプの形態の供給管はさらに、パイプを外パイプ内で変位させることによって、例えばパイプを回転させたり直線的に移動させたりすることによって閉鎖可能な複数の開口を有することができる。切換要素がガス導入装置に配置されるこの種の構造においては、供給管が異なるガス分配空間に選択的に通じることができる。供給管はまた、複数のガス分配空間に同時に通じることもできる。しかしながら、ガス管に接続された供給管のいずれもガス分配空間に通じていないが、通路孔を閉じたり開いたりすることによってガス分配空間を隣接するガス分配空間に流体連通するように選択的に接続することができる。このために、リアクタ又はガス導入装置の外部から操作可能な機械的に作動する要素を設けて供給管のパイプ又は閉鎖要素を空間的に変位可能とすることが好ましい。
【0015】
以下、添付の図面を参照して例示的実施形態を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、互いに上下に配置された5個のガス出口ゾーンZ1~Z5を備えたガス導入装置10を有するCVDリアクタを概略的に示しており、ガス出口ゾーンZ1~Z5の各々はそれぞれ供給管及びガス管L1~L5に接続され、かつガス管L1~L5は以下の図面に示すようにフィード管G1~G4に流体的に連通するように選択的に接続可能である。
図2図2は、互いに上下に配置された12個のガス出口ゾーンZ1~Z12を備えたガス導入装置10の第1の例示的実施形態を概略的に示しており、ガス管L1~L12がバルブ20によりフィード管G1~G4に選択的に接続可能であるガス混合システムの領域がガス導入装置10の上方に概略的に示され、かつ、3つのガス導入領域E1~E2が本例示的実施形態に形成されるように白い円は閉じたバルブを、黒い円は開いたバルブを表している。
図3図3は、図2に示した形態による第2の例示的実施形態を概略的に示しており、ガス出口領域E1~E3が、ガス管への接続可能性に関して異なっている。
図4図4は、図2に示した形態による5個のガス出口ゾーンE1~E5を備えた第3の例示的実施形態を概略的に示しており、
図5図5は、ガス混合システムの変形形態による本発明の第5の実施形態を示しており、プロセスガス又は不活性ガスのバルブ20への質量流量を調整するためにマスフローコントローラ27がバルブ20に設けられている。
図6図6は、第1の操作位置における第5の例示的実施形態によるガス導入装置10の詳細を示しており、供給管18の開口19が上側のガス分配空間17に開いている。
図7図7は、第2の操作位置における図6による形態を示しており、開口19が下側のガス分配空間17’に開いている。
図8図8は、第1の位置における第6の例示的実施形態を示しており、閉鎖要素25が上側のガス分配空間17’と下側のガス分配空間17との間のベース14の孔22を閉鎖している。
図9図9は、第2の位置における第6の例示的実施形態を示しており、孔22が開いている。
図10図10は、第7の例示的実施形態を示しており、隣接するガス分配空間17、17’のベース14の2つの孔22、22’が、閉鎖要素25を鉛直方向に上昇させることにより選択的に閉鎖可能である。
図11図11は、第8の例示的実施形態を示しており、ガス出口開口19が回転により開いたり閉じたりすることができる。
図12図12は、第1の位置における図11のラインXII-XIIに沿った断面を示している。
図13図13は、第2の位置における図12による断面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
例示的実施形態は、互いに鉛直方向に上下して配置されかつその中に異なるガス、特にプロセスガス又は不活性ガスを選択的に供給可能な少なくとも5個、7個、9個、11個、又は12個のガス出口ゾーンZ1~Z12を備えたガス導入装置に関する。ガス導入装置10は、例えば図1に概略的に示したタイプのCVDリアクタ内で使用することができる。CVDリアクタは、気密性のリアクタハウジング1を有する。特にグラファイトからなるサセプタ2がリアクタハウジング1内に配置され、CVDリアクタのプロセスチャンバ7内で1つ以上の層、特にIII-V層でコーティングされるべき1つ以上の基板9を担持している。このために、サセプタ2は、加熱装置3、特にRFヒーターを用いて下方から加熱される。サセプタ2は、回転可能なシャフト6により軸の周りで回転駆動される。サセプタ2がプロセスチャンバ7の下端の境界となる一方、プロセスチャンバ天井8がプロセスチャンバの上端の境界となる。例示的実施形態では、サセプタ2は、プロセスチャンバ7の方に開口する複数のポケットを有し、1つ以上の基板9を担持可能である基板ホルダー4が、それらのポケット内にそれぞれ配置されている。浮遊する態様で基板ホルダーを回転させるフラッシングガスを、図示しないフラッシングガス管によりポケット5内に供給可能である。図示のタイプのガス導入装置は、プロセスチャンバ7の中央に位置している。
【0018】
図2に示したガス導入装置10は、互いに上下に配置された12個のガス出口ゾーンZ1~Z12を有し、各ガス出口ゾーンは同じ高さを有する。しかしながら、ガス出口ゾーンZ1~Z12は異なる高さを有することができる。最も下のガス出口ゾーンZ1は、底部13を下端の境界としている。それは、隣のガス出口ゾーンZ2のベース14を上端の境界としている。互いにベース14によりそれぞれ分離されたさらなるガス出口ゾーンZ3~Z12は、ガス出口ゾーンZ2の上方に配置されている。最も上のガス出口ゾーンZ12は天井15を有する。
【0019】
各ガス出口ゾーンは、平行なベース14により分離されガス分配空間17を形成する周方向に包囲されたチャンバを有する。ガス分配空間17は、円筒シェル面上に延在するガス出口壁11を境界としている。ガス出口壁11は複数のガス出口孔12を有し、ガス分配空間17内に供給されたガスはそれらを通してガス導入装置10の軸に関して半径方向に出て行くことができる。
【0020】
複数の供給管18が設けられている。これらの供給管は、パイプにより形成することができる。各供給管18は、ガス分配空間17内に開口する開口19を有する。供給管18は、中央領域においてガス分配空間17内に誘導される。ガス分配空間17の中央領域は、方位角方向におけるプロセスガスの均一な放出を実現するために圧力バリア16により取り囲まれている。圧力バリア16は、ガス出口壁11に平行な円弧ライン上に延在する壁で形成することができる。
【0021】
各供給管18は、ガス管L1~L12に接続されている。ガス管L1~L12はガス混合システムに割り当てられている。このガス混合システムは、図2に概略的に示されている。この場合、平行なガス管L1~L12が、4本のフィード管G1~G4と交差している。交点において閉鎖したバルブは白い円で示され、開いたバルブは黒い円で示され、交点においてガス管L1~L12をフィード管G1~G4に接続している。例示的実施形態では、各プロセスガス又は不活性ガスをガス分配空間17内に供給可能であるように、各ガス管L1~L12がバルブにより各フィード管G1~G4に接続されている。図2の例示的実施形態では、フィード管G3は、H、N、又はAr等キャリアガスを供給されることができる。フィード管G2は、アンモニア又は別の水素化物を供給されることができる。フィード管G1は、トリメチルアルミニウム又は別の有機金属III族化合物を供給されることができる。
【0022】
バルブ20は、3つのガス導入領域E1、E2、E3が形成されるように切り換えられる。第1のガス導入領域E1は、ガス出口ゾーンZ1~Z5により形成される。V族化合物は、このガス導入領域E1のガス出口孔を通ってプロセスチャンバ内に流れる。第2のガス導入領域E2は、ガス出口ゾーンZ6~Z8により形成される。III族化合物は、このガス導入領域E2に割り当てられたガス出口孔12を通ってプロセスチャンバ内に流れる。ガス出口ゾーンZ9~Z12は第3のガス導入領域E3を形成し、それらを通ってV族化合物が同様にプロセスチャンバ内に流れる。この場合、さらに水素が、第3のガス導入領域E3に供給される。
【0023】
例えばフィード管G2をガス管L5に接続するバルブの、バルブ位置を変更することによって、ガス導入領域E1のサイズを小さくしかつガス導入領域E2のサイズを大きくすることができる。フィード管G2とガス管L1との交点及びフィード管G3とガス管L1との交点におけるバルブ20のバルブ位置を変更することによって、ガス出口ゾーンZ1に不活性ガスを供給することができる。ガス管L12とフィード管G2との交点におけるバルブ20のバルブ位置を変更することによって、ガス出口ゾーンZ12内に不活性ガスのみを供給することが可能である。フィード管G3とガス管L9、L10、L11、及びL12との交点における開いたバルブは、ガス導入領域E3に供給されるプロセスガスを希釈させる。希釈効果は、これらのバルブを閉じることにより打ち消すことができる。
【0024】
図3に示した例示的実施形態は、ガス管L1~L4又はL9~L12の第1グループA、A’がそれぞれフィード管G1にのみ選択的に接続可能でありかつガス管L3~L10の第2グループBがフィード管G2に選択的に接続可能である点において、図2に示した例示的実施形態とは本質的に異なる。ガス管L3、L4及びL9、L10が第1グループAにも第2グループBにも属することによってIII族化合物又はV族化合物をこれらのガス管L3、L4、L9、L10に選択的に導入可能であることが重要である。したがって、III族化合物をプロセスチャンバ内に導入するガス導入領域E2のサイズ、又はV族化合物をプロセスチャンバ内に導入する2つのガス導入領域E1、E3のサイズは、対応するバルブを切り換えることによって大きくしたり小さくしたりすることができる。これは、バルブを単に切り換えることにより実現される。
【0025】
しかしながら、図3に示した例示的実施形態は、異なる交点(バルブ)において不活性ガスをガス管L1~L12に供給可能なさらなるフィード管を設けることもできる。ガス導入領域E1及びE2の高さは、交点L3/G1、L4/G1、L3/G2、L4/G2に配置されたバルブにより変更可能である。ガス導入領域E2及びE3の高さは、交点L9/G1、L9/G2、L10/G1、L10/G2に配置されたバルブ20により変更可能である。
【0026】
図4に示した例示的実施形態は、最上又は最下のガス出口ゾーンZ1又はZ12内にフィード管G3を用いてさらにHを供給可能である点において、図2又は図3に示した各例示的実施形態とは本質的に異なる。この場合、最下のガス出口ゾーンZ1又は最上のガス出口ゾーンZ12内にはIII主族又はV主族のいずれのプロセスガスも供給されない。
【0027】
この場合、5個のガス導入領域E1、E2、E3、E4、E5が設けられ、ガス導入領域D1は単一のガス出口ゾーンZ1のみを有し、その中に水素が供給される。ガス導入領域E5も、単一のガス出口ゾーンZ12のみを有し、それを通って水素がプロセスチャンバ29内に供給される。ガス導入領域E2は3つのガス出口ゾーンZ2~Z4を有するが、そのサイズは、バルブ位置を変更することによって1つのガス出口ゾーンZ2へと小さくしたり、4個のガス出口ゾーンZ1~Z4へと大きくしたりすることができる。ガス導入領域E3は、8個以下のガス出口ゾーンZ3~Z9を有することができる。しかしながら、図4によるバルブ位置においては、ガス導入領域E3は5個のガス出口ゾーンZ5~Z9のみを有する。ガス導入領域E4は5個以下のガス出口ゾーンZ8~Z12を有することができる。しかしながら、例示的実施形態では、ガス導入領域E4が2つのガス出口ゾーンZ10、Z11のみを有するようにバルブが切り換えられている。バルブを切り換えることによって異なる高さをもつガス導入領域を調整可能であるように、対応するガス導入装置は、均一な高さをもつガス出口ゾーンZ1~Z12を有する。このことは、堆積プロセス中に、例えば、質的に異なる層を堆積するためにプロセスガスを変更する場合等に起こり得る。
【0028】
図5は、上述した例示的実施形態を実現するためのガス混合装置の例を概略的に示している。ガスソースから生じたガス流は、フィード管G1、G2、G3の1つに供給される。ガスの質量流量は、マスフローコントローラ27を用いて制御される。質量流量は、バルブ20により異なるガス出口ゾーンZ1~Z12に分けることができる。このために、バルブが、フィード管G1~G3をそれぞれ供給管18に通じさせ、ひいては開口19によりガス分配空間17へと通じさせるガス管L1~L12に接続する。
【0029】
この場合、複数のガス導入領域E1~E5の数及び高さも、バルブ20のバルブ位置を変更することによって変更することができる。各ガス導入領域E1~E5は、同じプロセスガスが各ガス導入領域に割り当てられた全てのガス出口ゾーンZ1~Z12を通ってプロセスチャンバ内に流れること、及び、ガス導入領域E1~E5の全てのガス出口ゾーンが互いに隣り合い、すなわち一体の相互接続されたガス出口面を形成することを特徴とする。本発明の概念において、ガス導入領域E1~E5の高さとは、サセプタ2の上面に垂直に延在するプロセスチャンバ高さの一部分を意味する。この部分は、バルブの形態で実現できる切換要素を切り換えることによって変更することができる。
【0030】
図6及び図7に示した例示的実施形態は、ガス導入装置10の一部を示している。パイプの形態の供給管18は、軸方向に変位可能である。供給管18は、ストッパ24、24’を有し、それぞれ図6及び図7に示した2つの端部位置においてベース14、14’に接触している。図6に示した位置において、供給管18の開口19は上側のガス分配空間17に開いている。図7に示した位置において、供給管18の開口19は隣接するガス分配空間17’に開いている。切り換え工程は、供給管18をベース14の貫通孔23を通って変位させる図示しない機械的切換装置を用いて行われる。この場合、供給管18によりプロセスガス又は不活性ガスを、隣接するガス分配空間17、17’内に選択的に供給可能である。
【0031】
図8及び図9に示した例示的実施形態では、供給管18が下側のガス分配空間17に通じている。その上に位置するガス分配空間17’へは供給管18は通じていない。2つのガス分配空間17、17’の間のベース14は、図8に示した位置では、閉鎖要素25の端面25’により気密性をもって閉じられている孔22を有する。図示しない機械的切換装置が、閉鎖要素25を図9に示した位置へと変位させることができ、孔22が開くことによって、プロセスガスがガス分配空間17からガス分配空間17’内に流れることができる。
【0032】
それに替えて、孔22を通して混合が生じるように、上側のガス分配空間17’内に通じる供給管18をさらに設けることができる。しかしながら、孔22が開いているときにプロセスガスが供給管18の一方のみを通って流れることも可能である。図示しない例示的実施形態では、供給管18が通じるさらなるガス分配空間17”をガス分配空間17’の上に設けることができる。空間17’、17”の間のベースにおける別の孔が、閉鎖要素25に類似するさらなる閉鎖要素により開閉可能である。このような構造により、3つの空間17’、17”のうち2つをそれぞれ相互接続する切換回路を実現することが可能となる。
【0033】
図10に示した例示的実施形態では、異なるプロセスガスを供給可能な2つのガス分配空間17が、ガス分配空間17’に隣接している。供給管18、18’は、ガス分配空間17に通じている。ガス分配空間17’は、切換バルブとして機能する閉鎖要素25により上側のガス分配空間17”又は下側のガス分配空間17に選択的に流体連通して接続可能である。このために、2つの隣り合うベース14に配置された孔22が互いに整列しており、閉鎖要素25がそれらの孔同士の間を移動可能であることによって、それぞれ、一方の孔22を閉じる一方、もう一方の孔22’が開かれる。
【0034】
図8及び図9に示した例示的実施形態と類似した、図10に示した例示的実施形態は、閉鎖要素25又は閉鎖要素25のシャフトをそれぞれ機械的に変位させるための機械的作動要素を設けることができる。
【0035】
図11図13に示した例示的実施形態は、好ましくはガス導入装置10の軸方向の全長に亘って延在する複数の供給管18を有する。供給管18は、それぞれガス出口ゾーンZ1~Z12に通じる1つ以上の半径方向の開口19を有する。供給管18は、パイプの形態で実現することができ、それらの軸の周りで回転可能でありかつ異なる方位角位置に開口19を有する。開口19は、供給管18を形成するパイプを回転させることによって外パイプ26の出口孔21と重なる位置へと移動可能である。このために、供給管18は外パイプ内に配置されている(図12)。開口19は、供給管18の別の回転位置では閉鎖されている(図13)。供給管18を形成するパイプを回転することによって、それに替えて軸方向に変位させることによって、異なるプロセスガスをガス分配空間17内に供給可能である。機械的切換要素は、供給管18を調整するために設けることができる。しかしながら、それに替えて、開口19、21が互いに整列するか又はそれぞれ他のパイプ18、26の壁により閉鎖されるかのいずれかとなるように、外パイプ26を同様に回転させることも可能である。
【0036】
図6図13に示した例示的実施形態は、図示しない機械的駆動手段を設けられ、それを用いて、ガス導入領域のガス出口ゾーンの数を変更しかつそれによりガス導入領域の高さを変えるために切換要素を変位させることができる。
【0037】
本発明の特別に有利な点は、ガス導入領域E1~E5のガス出口面の有効サイズを、リアクタハウジングの内部又は外部に配置された切換要素により変更可能であることに見ることができる。このことは、好ましくは、1つ以上の供給管18をオン、オフ、又は切り換えることによって実現することができる。その場合、供給管は、好ましくは、ガス混合システムに配置可能なバルブ20を用いてオン又はオフされる。ガス導入領域E1~E5は、全体として、円筒シェル壁上に延在しかつ複数の好ましくは同じガス出口ゾーンZ1~Z12により形成されるガス出口領域を形成する。ガス出口ゾーンZ1~Z12は、相互接続されたガス導入領域E1~E5へと結合することができる。このために、異なるフィード管G1~G4に選択的に流体連通して接続可能である個々の供給ライン18が、それぞれ少なくとも数個のガス分配空間17に通じる、すなわち異なるガス導入領域E1~E5に選択的に割り当て可能なガス分配空間に通じる場合に有利である。
【0038】
上述した説明は、本願に含まれる全ての発明を解明するためのものであり、それぞれ少なくとも以下の特徴の組み合わせで独立して従来技術を強化するものであり、これらの特徴の組み合わせのうち2つ、複数、又は全てを互いに組み合わせることができる。
【0039】
互いに上下に配置されかつ異なるプロセスガス又は少なくとも1つのキャリアガスを通過させてCVDリアクタのプロセスチャンバ7内に導入可能である複数のガス導入領域E1~E5を有するガス分配装置であって、異なるレベルで互いに上下に配置されかつそれぞれガス流を供給可能なガス分配空間17を有する少なくとも5個のガス出口ゾーンZ1~Z12を備え、前記ガス分配空間は、隣接するガス分配空間17’から中間ベース14により分離されかつガス出口孔12を具備するガス出口壁11を有し、ガス出口ゾーンZ1~Z12のガス出口壁11は、同じ方向を向きかつ複数の隣接するガス出口壁11が結合してガス導入領域E1~E5を形成しており、ガス導入領域E1~E5を通って均一なプロセスガスがそれぞれプロセスチャンバ7内に出て行き、かつ、ガス導入領域E1~E5の高さは、プロセスガスをガス分配空間17に供給可能な1つ以上の供給管18のオン、オフ、又は切り換えにより調整可能である、ガス分配装置。
【0040】
各ガス出口ゾーンZ1~Z12がガス分配空間17、17’に通じる供給管18を有し、供給管18はキャリアガス又はプロセスガスを導入するためにフィード管G1~G4に接続可能であり、かつ、隣接するガス出口ゾーンZ1~Z12は互いにベース14、14’により分離されていること、又は、少なくとも幾つかのガス出口ゾーンZ1~Z12が異なるフィード管G1~G4に選択的に流体連通して接続可能であることを特徴とするガス分配装置。
【0041】
第1グループA、A’のガス出口ゾーンZ1からZ4、Z9~Z12がバルブ20により第1のフィード管G1に接続可能であり、かつ、第2グループBのガス出口ゾーンZ3~Z10がバルブ20により第2のフィード管G2に接続可能であり、少なくとも幾つかのガス出口ゾーンZ3、Z4、Z9、Z10が第1のフィード管G1又は第2のフィード管G2に選択的に接続可能であることを特徴とするガス分配装置。
【0042】
2つ以上の異なるガス出口ゾーンZ1~Z12が選択的に互いに流体連通して接続可能であることを特徴とするガス分配装置。
【0043】
機械的切換要素を有し、それを用いて供給管18の開口19又は2つ以上のガス出口ゾーンZ1~Z12の間の孔22、22’を開位置又は閉位置の間で選択的に切り換えることを特徴とするガス分配装置。
【0044】
少なくとも5個又は少なくとも8個又は少なくとも10個又は少なくとも12個のガス出口ゾーンZ1~Z12が設けられていることを特徴とするガス分配装置。
【0045】
ガス出口ゾーンZ1~Z12の各々がそれぞれ割り当てられた供給管18、18’を有しかつ各供給管18、18’がガス混合システムのガス管L1~L12に接続されており、少なくとも複数の供給管18、18’が複数のバルブ20を用いて複数のフィード管G1~G4の1つに流体連通して接続可能であり、かつ、フィード管G1~G4の各々がマスフローコントローラ27を有することを特徴とするガス分配装置。
【0046】
供給管18を形成するパイプが、ベース14、14’の面に対して垂直に延在する方向に変位可能であり、それによって供給管18の開口19が2つのガス分配空間17、17’の一方に選択的に開くことを特徴とするガス分配装置。
【0047】
供給管18を形成するパイプが、ガス分配空間17に通じる1つ以上の開口19を有し、かつ、パイプ又は、パイプが挿入された外パイプ26を回転させることにより閉じることができることを特徴とするガス分配装置。
【0048】
2つのガス分配空間17、17’の間のベース14の孔22を閉鎖要素25により選択的に開放又は閉鎖可能であることを特徴とするガス分配装置。
【0049】
供給管18及び/又は閉鎖要素25が、機械的切換要素によりガス導入装置内で局所的に変位可能であることを特徴とするガス分配装置。
【0050】
前出請求項の1つに記載のガス分配装置の使用を特徴とする方法であって、ガス導入領域E1~E5の高さが互いに隣接する複数のガス出口ゾーンZ1~Z12を相互接続することにより調整される方法。
【0051】
CVDリアクタであって、前出請求項の1つに記載のガス分配装置がプロセスチャンバ7の中央に配置され、プロセスチャンバ底面とプロセスチャンバ天井との間に互いに上下に配置されたガス出口ゾーンZ1~Z12のガス出口壁11が、共通の円筒シェル面上に位置するガス出口壁11を有することを特徴とするCVDリアクタ。
【0052】
ガス混合システムが、異なるプロセスガス又はキャリアガスのソースにそれぞれ接続されたフィード管G1~G4を有し、複数のガス管L1~L12がプロセスガス又はキャリアガスの1つをガス出口ゾーンZ1~Z12のガス分配空間17内にそれぞれ供給し、かつ、複数のガス管L1~L12はバルブ20により複数のフィード管G1~G4に流体連通してそれぞれ接続されており、それによってバルブ20の位置を変更することで異なるプロセスガス又はキャリアガスが個々のガス分配空間17に選択的に供給可能であることを特徴とする構造。
【0053】
開示された全ての特徴は、(それ自体のために、また互いに組み合わされて)本発明に不可欠である。ここでの出願の開示は、関連する/追加された優先権書類(先の出願の写し)の開示内容をその内容全体に含み、それはこれらの書類の特徴を本願の請求項に組み込む目的でもある。従属請求項は、特にこれらの請求項に基づいて分割出願を行うために、引用される請求項の特徴がなくても、先行技術の独立した発明性のあるさらなる発展を特徴とする。各請求項で特定された発明は、前述の説明で特定された、特に参照符号が付与された、及び/又は符号の説明で特定された、1つ以上の機能を追加で有することができる。本発明はまた、特に、それらがそれぞれの使用目的に明らかに不要であるか、又は技術的に同じ効果を有する他の手段で置き換えることができる限り、前述の説明で述べた特徴の個々のものが実装されない設計形態に関する。
【符号の説明】
【0054】
1 リアクタハウジング
2 サセプタ
3 加熱装置
4 基板ホルダー
5 ポケット
6 シャフト
7 プロセスチャンバ
8 プロセスチャンバ天井
9 基板
10 ガス導入装置
11 ガス出口壁
12 ガス出口孔
13 底部
14 ベース
14’ ベース
15 天井
16 バリア
17 ガス分配空間
17’ ガス分配空間
18 供給管
18’ 供給管
19 開口
20 バルブ
21 出口孔
22 孔
22’ 孔
23 貫通孔
24 ストッパ
24’ ステッパ
25 閉鎖部材
25’ 閉鎖部材
26 外パイプ
27 マスフローコントローラ
A 第1グループ
A’ 第1グループ
B 第2グループ
E1~E5 ガス導入領域
L1~L12 ガス管
G1~G4 フィード管
Z1~Z12 ガス出口ゾーン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13