(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】加熱及びチャッキング能を有する静電チャック
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20241113BHJP
H02N 13/00 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H02N13/00 D
(21)【出願番号】P 2023505372
(86)(22)【出願日】2021-09-08
(86)【国際出願番号】 US2021049349
(87)【国際公開番号】W WO2022060600
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-03-23
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】プラサド, バスカー
(72)【発明者】
【氏名】サヴァンダイヤ, キランクマール ニーラサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】イエドラ, スリニバサ ラオ
(72)【発明者】
【氏名】サティヤボル, ニティン バラドワイ
(72)【発明者】
【氏名】ラジェンドラン, ハリ プラサト
(72)【発明者】
【氏名】シラハッティ, ラクシミカンス クリシュナムルティ
(72)【発明者】
【氏名】ブレソツキー, トーマス
【審査官】渡井 高広
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/181525(WO,A1)
【文献】国際公開第2009/113317(WO,A1)
【文献】特表2013-541211(JP,A)
【文献】国際公開第2003/008359(WO,A1)
【文献】特開2003-188094(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H02N 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を支持するように構成された上面と、前記上面の反対側にある底面とを有するチャック本体であって、
1つ又は複数のチャック電極、及び
1つ又は複数の加熱要素
を含むチャック本体と、
前記チャック本体の前記底面に配置されて、前記1つ又は複数の加熱要素と結合される第1の端子と、
前記チャック本体の前記底面に配置されて、前記1つ又は複数のチャック電極と結合される第2の端子と、
前記チャック本体
の前記底面に配置されて、前記1つ又は複数のチャック電極と結合される第3の端子と
を含
む、静電チャックであって、
前記第3の端子の数が前記第2の端子の数よりも多く、前記第3の端子が、前記第2の端子よりも前記静電チャックの外側エッジの近くに配置されている、静電チャック。
【請求項2】
前記チャック本体の前記底面に配置されたセンタリング要素をさらに含む、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項3】
前記チャック本体が、前記チャック本体の前記上面と前記基板との間に裏面ガスを流すように構成された通路をさらに含む、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項4】
前記第1の端子、前記第2の端子、及び前記第3の端子の嵌合面が平坦である、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項5】
前記第1の端子、前記第2の端子、及び前記第3の端子の嵌合面が、凸状、凹状、又は溝付きのうちの1つである、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項6】
前記第1の端子、前記第2の端子、及び前記第3の端子が、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)のうちの1つから形成されている、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項7】
前記第1の端子が、処理チャンバの基板支持体の第1のピンと相互作用するように構成されており、前記第1のピンが、交流(AC)電源信号を出力するように構成された第1の電源と結合されている、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項8】
前記第2の端子が、前記基板支持体の第2のピンと相互作用するように構成されており、前記第2のピンが、直流(DC)電源信号を出力するように構成された第2の電源と結合されている、請求項
7に記載の静電チャック。
【請求項9】
前記第2の端子のうちの1つ目の第2の端子が、前記1つ又は複数のチャック電極のうちの第1のチャック電極と結合されており、前記第2の端子のうちの2つ目の第2の端子が、前記1つ又は複数のチャック電極のうちの第2のチャック電極と結合されている、請求項
8に記載の静電チャック。
【請求項10】
前記第3の端子が、移送アームのピンと相互作用するように構成されており、前記移送アームの前記ピンが、DC電源信号を出力するように構成された第3の電源と結合されている、請求項
9に記載の静電チャック。
【請求項11】
前記第3の端子のうちの1つ目の第3の端子が、前記第1のチャック電極と結合されており、前記第3の端子のうちの2つ目の第3の端子が、前記第2のチャック電極と結合されている、請求項
10に記載の静電チャック。
【請求項12】
前記チャック本体が、前記上面と前記底面との間に複数の段差領域を含む、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項13】
1つ又は複数の前記第1の端子、前記第2の端子、及び前記第3の端子の粗さが、約2Raから約
6Raの範囲にある、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項14】
処理領域であって、
ロード位置と処理位置との間を移動するように構成されたペデスタルアセンブリであって、第1の電源と結合された第1のピン及び第2の電源と結合された第2のピンを含む基板支持体を含むペデスタルアセンブリと、
静電チャックと
を含み、前記静電チャックが、
基板を支持するように構成された上面と、前記上面の反対側にあり、前記基板支持体によって支持されるように構成された底面とを有するチャック本体であって、
1つ又は複数のチャック電極、及び
1つ又は複数の加熱要素
を含むチャック本体と、
前記チャック本体の前記底面に配置されて、前記1つ又は複数の加熱要素と結合された第1の端子であって、前記基板支持体の前記第1のピンと嵌合するように構成されている第1の端子と、
前記チャック本体の前記底面に配置されて、前記1つ又は複数のチャック電極と結合された第2の端子であって、前記基板支持体の前記第2のピンと嵌合するように構成されている第2の端子と、
前記チャック本体の第1の前記底面に配置されて、前記1つ又は複数のチャック電極と結合された第3の端子と
を含
み、
前記第3の端子の数が前記第2の端子の数よりも多く、前記第3の端子が、前記第2の端子よりも前記静電チャックの外側エッジの近くに配置されている、処理領域。
【請求項15】
前記静電チャックが、前記チャック本体の前記底面に配置されたセンタリング要素をさらに含み、前記チャック本体が、前記チャック本体の前記上面と前記基板との間に裏面ガスを流すように構成された通路をさらに含む、請求項
14に記載の処理領域。
【請求項16】
前記第1の端子、前記第2の端子、及び前記第3の端子の嵌合面が、平坦、凸状、凹状、又は溝付きのうちの1つである、請求項
14に記載の処理領域。
【請求項17】
処理領域を含むクラスタツールアセンブリであって、
前記処理領域が、
ロード位置と処理位置との間を移動するように構成されたペデスタルアセンブリであって、第1の電源と結合された第1のピン及び第2の電源と結合された第2のピンを含む基板支持体を含むペデスタルアセンブリと、
静電チャックと
を含み、前記静電チャックが、
基板を支持するように構成された上面と、前記上面の反対側にあり、前記基板支持体によって支持されるように構成された底面とを有するチャック本体であって、
1つ又は複数のチャック電極、及び
1つ又は複数の加熱要素
を含むチャック本体と、
前記チャック本体の前記底面に配置されて、前記1つ又は複数の加熱要素と結合された第1の端子であって、前記基板支持体の前記第1のピンと嵌合するように構成されている第1の端子と、
前記チャック本体の前記底面に配置されて、前記1つ又は複数のチャック電極と結合された第2の端子であって、前記基板支持体の前記第2のピンと嵌合するように構成されている第2の端子と、
前記チャック本体の第1の前記底面に配置されて、前記1つ又は複数のチャック電極と結合された第3の端子と
を含
み、
前記第3の端子の数が前記第2の端子の数よりも多く、前記第3の端子が、前記第2の端子よりも前記静電チャックの外側エッジの近くに配置されている、クラスタツールアセンブリ。
【請求項18】
前記静電チャックが、前記チャック本体の前記底面に配置されたセンタリング要素をさらに含み、前記チャック本体が、前記チャック本体の前記上面と前記基板との間に裏面ガスを流すように構成された通路をさらに含む、請求項
17に記載のクラスタツールアセンブリ。
【請求項19】
前記第1の端子、前記第2の端子、及び前記第3の端子の嵌合面が、平坦、凸状、凹状、又は溝付きのうちの1つである、請求項
17に記載のクラスタツールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、基板を処理するための方法及び装置に関する。本開示の実施形態は、基板を処理するために複数の処理チャンバを使用する基板処理プラットフォームに関する。より詳細には、本開示の実施形態は、このような処理チャンバのための静電チャックに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]従来の半導体ウエハ処理機器は、典型的にはクラスタツールを指し、基板処理中に1つ又は複数のプロセスを実施するように構成されている。例えば、クラスタツールは、基板上で物理的気相堆積(PVD)プロセスを実施するためのPVDチャンバ、基板上で原子層堆積(ALD)プロセスを実施するためのALDチャンバ、基板上で化学気相堆積(CVD)プロセスを実施するためのCVDチャンバ、及び/又は基板上で1つ又は複数の他のプロセスを実施するための1つ又は複数の他の処理チャンバを含むことができる。
【0003】
[0003]半導体ウエハ処理機器では、処理中に基板(又はウエハ)を保持するために基板支持体が使用される。基板は、サセプタ、例えば静電チャックの上に置かれる。静電チャック(又はチャック)は、基板と静電チャックとの間に静電引力を発生させることにより基板を固定する。静電チャックの1つ又は複数の絶縁電極に印加される電圧により、静電チャックの基板の表面と基板支持面に、それぞれ反極性の電荷が誘起される。このような反対の電荷により「チャッキング力」が発生し、この力により基板が静電チャックの基板支持面に引き寄せられるか又は引き付けられ、それによって基板が保持される。従来の静電チャック設計は、様々な内部構成要素(例えば、冷却チャネル、電線/電気リード接続)及び外部構成要素(例えば、電源)との良好な熱的及び電気的結合を形成する必要性から分離不可能なアセンブリを含み、静電チャックアセンブリの一部分が真空環境内に配置されることを可能にする。
【0004】
[0004]従来の半導体ウエハ処理機器において実施される多くの薄膜堆積プロセス及びエッチングプロセスは、クラスタツールのメインフレームに取り付けられる単一基板処理チャンバを採用しており、単一基板は、その上で実施されるプロセス中に基板を支持する専用のハードウエアを内部に有する専用真空処理チャンバ内にロードされる。一度に1つのウエハをピックアップして移送できるロボットを使用して専用チャンバから基板をロード及びアンロードするために必要な時間は、一般に、各プロセスチャンバで基板支持体から基板をチャック及びデチャックするために必要な時間を含んでおり、クラスタツール内の基板を処理するために必要な総時間にオーバーヘッドタイムを加え、スループットを低下させ、所有コスト(CoO)を増加させる。
【0005】
[0005]このように、前述のクラスタツール及び基板支持ハードウエアは、機械的スループット、処理中の熱的安定性、及びプロセスの柔軟性などの限界を有する。したがって、当技術分野で必要とされているのは、機械的スループット、熱的安定性を改善し、プロセスの柔軟性を上昇させることのできるクラスタツールのための移送装置である。したがって、上述の問題を解決する基板支持アセンブリ及び基板移送機構、並びにそれらの使用方法に対する需要も存在する。
【発明の概要】
【0006】
[0006]一実施例では、静電チャックは、基板を支持するように構成された上面と、上面の反対側にある底面とを有するチャック本体を含む。チャック本体は、1つ又は複数のチャック電極と、1つ又は複数の加熱要素とを含む。チャック本体は、チャック本体の底面に配置されて、1つ又は複数の加熱要素と結合された第1の端子と、チャック本体の底面に配置されて、1つ又は複数のチャック電極と結合された第2の端子と、チャック本体の第1の底面に配置されて、1つ又は複数のチャック電極と結合された第3の端子とをさらに備える。
【0007】
[0007]一実施例では、処理領域は、ロード位置と処理位置との間を移動するように構成されたペデスタルアセンブリを含む。ペデスタルアセンブリは、第1の電源と結合された第1のピンと、第2の電源と結合された第2のピンとを含む基板支持体を含む。処理領域は、チャック本体、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子を含む静電チャックをさらに含む。チャック本体は、基板を支持するように構成された上面と、上面の反対側にある底面とを有する。チャック本体は、基板支持体によって支持されるように構成され、1つ又は複数のチャック電極と、1つ又は複数の加熱要素とを含む。第1の端子は、チャック本体の底面に配置されて、1つ又は複数の加熱要素と結合される。第1の端子は、基板支持体の第1のピンと嵌合するように構成される。第2の端子は、チャック本体の底面に配置されて、1つ又は複数のチャック電極と結合される。第2の端子は、基板支持体の第2のピンと嵌合するように構成される。第3の端子は、チャック本体の第1の底部に配置されて、1つ又は複数のチャック電極と結合される。
【0008】
[0008]一実施例では、クラスタツールアセンブリは、処理領域を含んでいる。処理領域は、ロード位置と処理位置との間を移動するように構成されたペデスタルアセンブリを含む。ペデスタルアセンブリは、第1の電源と結合された第1のピンと、第2の電源と結合された第2のピンとを含む基板支持体を含む。処理領域は、チャック本体、第1の端子、第2の端子、及び第3の端子を含む静電チャックをさらに含む。チャック本体は、基板を支持するように構成された上面と、上面の反対側にある底面とを有する。チャック本体は、基板支持体によって支持されるように構成され、1つ又は複数のチャック電極と、1つ又は複数の加熱要素とを含む。第1の端子は、チャック本体の底面に配置されて、1つ又は複数の加熱要素と結合される。第1の端子は、基板支持体の第1のピンと嵌合するように構成される。第2の端子は、チャック本体の底面に配置されて、1つ又は複数のチャック電極と結合される。第2の端子は、基板支持体の第2のピンと嵌合するように構成される。第3の端子は、チャック本体の第1の底部に配置されて、1つ又は複数のチャック電極と結合される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
[0009]本開示の上述の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明が、実施形態を参照することによって得ることができる。そのうちのいくつかの実施形態は添付図面に例示されている。しかしながら、添付図面は、例示的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定するものと見なすべきではなく、他の等しく有効な実施形態も許容され得ることに留意されたい。
【0010】
【
図1】[0010]1つ又は複数の実施形態によるクラスタツールアセンブリの平面図である。
【
図2】[0011]1つ又は複数の実施形態による静電チャックの側面図である。
【
図3A】[0012]1つ又は複数の実施形態による静電チャックの底面図である。
【
図3B】[0013]1つ又は複数の実施形態による静電チャックの上面等角図である。
【
図4】[0014]1つ又は複数の実施形態による例示的端子である。
【
図5】1つ又は複数の実施形態による例示的端子である。
【
図6】1つ又は複数の実施形態による例示的端子である。
【
図7】1つ又は複数の実施形態による例示的端子である。
【
図8】1つ又は複数の実施形態による例示的端子である。
【
図9】[0015]1つ又は複数の実施形態による例示的センタリング要素である。
【
図10】[0016]1つ又は複数の実施形態による静電チャックの側断面図である。
【
図11】[0017]1つ又は複数の実施形態による処理チャンバの側断面図である。
【
図12】1つ又は複数の実施形態による処理チャンバの側断面図である。
【
図13】[0018]1つ又は複数の実施形態による基板支持体の平面図である。
【
図14】[0019]1つ又は複数の実施形態によるセンタリング要素及び位置合わせ要素の平面図である。
【0011】
[0020]理解を容易にするために、可能な場合は、図に共通する同一の要素を指し示すために同一の参照番号が使用された。一実施形態の要素及び特徴は、さらなる記述がなくとも、他の実施形態に有益に組み込まれ得ると考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0021]装置及び方法のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示が、以下の記載で示される構造の詳細又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示のいくつかの実施形態は、他の実施形態と組み合わせることができると想定される。本明細書で提供される本開示の態様は、概して、複数の処理領域が結合された少なくとも1つの処理モジュールと、複数の基板を複数の処理領域のうちの2つ以上に移送するために処理モジュールの移送領域内に配置された基板移送装置とを含む、基板処理システムを提供する。本明細書に開示される方法及び装置は、1つ又は複数の基板を移送するプロセスの間に、複数の別々に分離可能な処理領域のうちの一処理領域の少なくとも一部分と直接連通している処理モジュールの移送領域内で1つ又は複数の基板が移送される、基板に対する真空処理を実施するために有用である。いくつかの実施形態では、基板は、処理モジュール内で基板を移送するプロセスの間、及び基板が複数の処理領域の各々において処理されている間に、同じ基板支持部材(以下、静電チャック)上に位置付けられて維持される。
【0013】
[0022]基板処理システム、又はクラスタツールアセンブリ100では、静電チャック及び基板の両方がクラスタツールアセンブリ100の処理チャンバ間で移送される。以下でさらに説明されるように、静電チャック及び基板が処理チャンバ間で移送されるとき、静電チャックの端子が基板支持体のピンと嵌合して、電気接続がそれらの間に形成され得る。基板支持体のピンは、静電チャックの端子に電力信号を提供する。以下でさらに説明されるように、いくつかの実施形態では、基板支持体のピンは、静電チャックの重量の一部分を支持するように構成されて、基板支持体のピンと静電チャックの端子との間の電気接続が電力信号を繰り返し確実に伝達することを保証する。
【0014】
[0023]本開示の1つ又は複数の実施形態は、基板処理のための装置と、移送装置及び複数の処理領域を含むクラスタツールアセンブリ100とに向けられている。移送装置は、いくつかの実施形態においてカルーセルとして構成され、処理領域は、原子層堆積(ALD)プロセス、化学気相堆積(CVD)プロセス、物理的気相堆積(PVD)プロセス、エッチングプロセス、洗浄プロセス、加熱プロセス、アニーリングプロセス、及び/又は研磨プロセスを可能にする設備を含むことができる。他の処理プラットフォームも、ユーザの判断で本開示に使用され得る。本開示は、概して、高スループットで、適応性を高めた、設置面積がより小さい基板処理ツールを提供することを意図している。
【0015】
[0024]
図1は、単一移送チャンバアセンブリ150を有するクラスタツールアセンブリ100の平面図である。クラスタツールアセンブリ100は、ファクトリインターフェース(FI)120に隣接する複数のロードロックチャンバ130と、複数のロードロックチャンバ130に隣接する複数のロボットチャンバ180と、複数のロボットチャンバ180に隣接する複数のプレップチャンバ190と、複数のロボットチャンバ180に隣接する移送チャンバアセンブリ150とを含んでいる。クラスタツールアセンブリ100のロードロックチャンバ130は、典型的には、前方開口型統一ポッド(FOUP)110に隣接するFI120によって、複数のFOUP110と結合される。
【0016】
[0025]複数のFOUP110は、基板が異なるマシン間を移動する際に、基板を安全に固定して保管するために利用され得る。複数のFOUP110は、システムのプロセス及びスループットに応じて、その数量が変化してもよい。FI120は、複数のFOUP110と複数のロードロックチャンバ130との間に配置される。FI120は、工場とクラスタツールアセンブリ100との間のインターフェースを生成する。複数のロードロックチャンバ130は、基板がFI120から第1のバルブ125を通して複数のロードロックチャンバ130に、及び複数のロードロックチャンバ130からFI120に移送され得るように、第1のバルブ125によってFI120に接続されている。図示のように、第1のバルブ125は、ロードロックチャンバ130の1つの壁に設けられている。いくつかの実施形態では、第1のバルブ125は流体分離バルブであり、FI120とロードロックチャンバ130との間に密閉を形成し得る。このような密閉は、外部の汚染物質がクラスタツールアセンブリ100に入ることを防ぐことができる。また、ロードロックチャンバ130は、第1のバルブ125の反対側にある壁に第2のバルブ135を備えている。第2のバルブ135は、ロードロックチャンバ130とロボットチャンバ180とを連結する。
【0017】
[0026]移送チャンバアセンブリ150は、中央移送装置145と、複数の処理領域160とを含んでいる。複数の処理領域160は、移送チャンバアセンブリ150において中央移送装置145の半径方向外側に配置されるように、中央移送装置145の周囲に配置されている。
【0018】
[0027]図示のように、ロボットチャンバ180は、ロードロックチャンバ130がFI120とロボットチャンバ180との間に位置するように、ロードロックチャンバ130の一方の側に設けられている。ロボットチャンバ180は、移送ロボット185を含んでいる。移送ロボット185は、1つ又は複数の基板を1つのチャンバから別のチャンバへ移送するのに適した任意のロボットであってよい。移送ロボット185は、中央移送装置145に一時的に接続されている静電チャック(例えば、静電チャック)187に基板186を移送するために利用される。静電チャック187と中央移送装置145との接続について、以下にさらに詳しく記載する。静電チャック187は、単一の基板186を保持し、基板186と共に処理領域160の各々へと移動する。静電チャック187は、処理領域160の1つにあるとき(その上の基板と共に)、処理領域160の境界を形成する。基板186は、静電チャック187の1つと嵌合し、その静電チャック187上で処理領域160内及び処理領域間を移動する。
【0019】
[0028]いくつかの実施形態では、移送ロボット185は、基板186を、ロードロックチャンバ130から複数のプレップチャンバ190の中へと搬送するように構成される。移送ロボット185は、ロードロックチャンバ130から基板186を取り出し、基板186をロボットチャンバ180の中へと移動させ、次いで基板186をプレップチャンバ190の中へと移動させる。また、移送ロボット185は、基板186を移送チャンバアセンブリ150に移動させるように構成されている。移送ロボット185によってロードロックチャンバ130からプレップチャンバ190へと基板186を移動させる方法と同様に、基板186は、移送ロボット185によってプレップチャンバ190からロードロックチャンバ130へと移動され得る。移送ロボット185は、移送チャンバアセンブリ150からプレップチャンバ190又はロードロックチャンバ130に基板186を移動させることもできる。いくつかの代替実施形態では、移送ロボット185は、ロードロックチャンバ130から基板186を移動させ、基板186をロボットチャンバ180の中へと移動させ、次いで基板186を移送チャンバアセンブリ150の中へと移動させることができる。この代替実施形態では、基板186は、移送チャンバアセンブリ150における処理の前に又は移送チャンバアセンブリ150における処理の後で、プレップチャンバ190に入らない可能性がある。
【0020】
[0029]プレップチャンバ190は、洗浄チャンバ192、パッケージング構造194、及び洗浄チャンバ真空ポンプ196を含んでいる。洗浄チャンバ192は、クラスタツールアセンブリ100内の所望のプロセスに応じて、前洗浄チャンバ、アニールチャンバ、クールダウンチャンバのいずれか1つであってよい。いくつかの実施形態では、洗浄チャンバ192は、湿式洗浄チャンバである。他の実施形態では、洗浄チャンバ192は、プラズマ洗浄チャンバである。さらに他の例示的な実施形態では、洗浄チャンバ192は、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアルズ社から入手可能なPreclean IIチャンバである。
【0021】
[0030]パッケージング構造194は、洗浄チャンバ192の構造的支持体であり得る。パッケージング構造194は、副移送チャンバ(図示せず)、ガス供給口(図示せず)、及び排気口(図示せず)を含んでもよい。パッケージング構造194は、洗浄チャンバ192の周囲の構造を提供し、洗浄チャンバ192をロボットチャンバ180と連結することができる。洗浄チャンバ真空ポンプ196は、洗浄チャンバ192の壁に隣接して配置され、洗浄チャンバ192内の圧力の制御を提供する。洗浄チャンバ192の各々に1つの洗浄チャンバ真空ポンプ196を隣接させることができる。洗浄チャンバ真空ポンプ196は、洗浄チャンバ192に圧力変化を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、洗浄チャンバ真空ポンプ196は、洗浄チャンバ192の圧力を上昇させるように構成される。他の実施形態では、洗浄チャンバ真空ポンプ196は、洗浄チャンバ192内に真空を作り出すように、洗浄チャンバ192の圧力を低下させるように構成される。さらに他の実施形態では、洗浄チャンバ真空ポンプ196は、クラスタツールアセンブリ100内で利用されるプロセスに応じて、洗浄チャンバ192の圧力の上昇及び低下の両方を行うように構成される。洗浄チャンバ真空ポンプ196は、パッケージング構造194が洗浄チャンバ真空ポンプ196を少なくとも部分的に囲むように、パッケージング構造194によって定位置に保持され得る。
【0022】
[0031]ロードロックチャンバ130、ロボットチャンバ180、及びプレップチャンバ190は、クラスタツールアセンブリ100に必要な設置面積を減少させるように配置することができる。一実施形態では、1つのロードロックチャンバ130は、ロボットチャンバ180の第1の壁に取り付けられる。1つのプレップチャンバ190は、ロボットチャンバ180の第2の壁に取り付けられる。第1の壁と第2の壁は、ロボットチャンバ180上で隣接する壁であってもよい。いくつかの実施形態では、ロボットチャンバ180は、ほぼ正方形の形状である。他の実施形態では、ロボットチャンバ180は四角形である。さらに他の実施形態では、ロボットチャンバ180は、多角形又は例えば円などの丸みを有する形状といった、任意の所望の形状であってよい。ロボットチャンバ180が正方形又は四角形の形状である一実施形態において、第1の壁と第2の壁は、それら2つの壁が互いに交差するように、隣接する壁であってもよい。
図1に示されるように、クラスタツールアセンブリ100は、2つのロードロックチャンバ130、2つのロボットチャンバ180、及び2つの洗浄チャンバ190を含んでいる。2つのロードロックチャンバ130、2つのロボットチャンバ180、及び2つの洗浄チャンバ190は、上記のように配置されると、2つの搬送アセンブリを形成する。2つの搬送アセンブリは、互いに間隔をあけて配置されて、プレップチャンバ190がそれらのそれぞれのロボットチャンバ180の反対側にある壁に位置するように、互いの鏡像を形成する。
【0023】
[0032]図示のように、移送チャンバアセンブリ150は、移送チャンバアセンブリ150がバルブ(図示せず)によってロボットチャンバ180に接続されるように、ロボットチャンバ180に隣接している。移送チャンバアセンブリ150は、ロボットチャンバ180の第3の壁に取り付けることができる。ロボットチャンバ180の第3の壁は、ロボットチャンバ180の第1の壁と対向していてよい。
【0024】
[0033]チャンバポンプ165は、中央移送装置145の周囲に複数のチャンバ165が配置されるように、処理領域160の各々に隣接して配置される。また、複数のチャンバポンプ165は、移送チャンバアセンブリ150において中央移送装置145の半径方向外側に配置され得る。処理領域160の各々に1つのチャンバポンプ165が接続されるように、処理領域160の各々に1つのチャンバポンプ165が提供される。いくつかの実施形態では、処理領域160毎に複数のチャンバポンプ165が設けられる。さらに他の実施形態では、処理領域160は、チャンバポンプ165を有さなくともよい。1つ又は複数の処理領域160が、処理領域160の別個のセットとは異なる数のチャンバポンプ165を有し得るように、処理領域160毎に変化する数のチャンバポンプ165が存在してよい。いくつかの実施形態では、チャンバポンプ165は、処理領域160の圧力を上昇させるように構成される。他の実施形態では、チャンバポンプ196は、処理領域160内に真空を作り出すように、処理領域160の圧力を低下させるように構成される。さらに他の実施形態では、チャンバポンプ165は、クラスタツールアセンブリ100内で利用されるプロセスに応じて、処理領域160の圧力の上昇及び低下の両方を行うように構成される。
【0025】
[0034]
図1に示される実施形態では、移送チャンバアセンブリ150は、6つの処理領域160を含んでいる。一実施形態では、移送チャンバアセンブリ150は、単一の処理領域160を含む。別の実施形態では、2つ以上の処理領域160が設けられる。いくつかの実施形態では、2から12の処理領域160が移送チャンバアセンブリ150内にある。他の実施形態では、4から8の処理領域160が移送チャンバアセンブリ150内にある。処理領域160の数は、クラスタツールアセンブリ100の総設置面積、クラスタツールアセンブリ100によって実施され得るプロセスステップの数、クラスタツールの総製造コスト、及びクラスタツールアセンブリ100のスループットに影響を与える。
【0026】
[0035]複数の処理領域160は、PVDプラットフォーム、CVDプラットフォーム、ALDプラットフォーム、エッチングプラットフォーム、洗浄プラットフォーム、加熱プラットフォーム、アニーリングプラットフォーム、及び/又は研磨プラットフォームのうちのいずれか1つとすることができる。いくつかの実施形態では、複数の処理領域160は、すべて同様のプラットフォームとすることができる。他の実施形態では、複数の処理領域160は、2種類以上の処理プラットフォームを含むことができる。1つの例示的な実施形態では、複数の処理領域160のすべてがPVDプロセスチャンバである。別の例示的な実施形態では、複数の処理領域160は、PVDプロセスチャンバ及びCVDプロセスチャンバの両方を含む。複数の処理領域160の構成の他の実施形態が想定される。複数の処理領域160は、プロセスを完了するために必要なプロセスチャンバの種類に合わせて変更することができる。
【0027】
[0036]中央移送装置145は、移送チャンバアセンブリ150の中心軸の周りに配置されるように、移送チャンバアセンブリ150の中央に配置される。中央移送装置145は、任意の適切な移送デバイスであってよい。中央移送装置145は、静電チャック187上の基板186を、処理領域160の各々へ及び処理領域160の各々から搬送するように構成される。一実施形態では、中央移送装置145は、1つ又は複数の移送アーム(例えば、
図11の移送アーム1110)を有するカルーセルシステムとして構成される。各移送アームは、処理領域160間を移送される静電チャック187及び基板186として、対応する静電チャック187及び基板186を支持する。移送アームは、加熱要素(例えば、
図2の加熱要素272)及び/又はチャック電極(例えば、
図2のチャック電極270)に給電するために、静電チャック187に1つ又は複数の電力信号を供給する。
【0028】
[0037]
図2は、1つ又は複数の実施形態による静電チャック187及び基板186の側断面図を示している。静電チャック187は、本体(例えば、チャック本体)188、端子212、端子214、端子216、及びセンタリング要素218を含んでいる。本体188は、基板186を支持するように構成された上面231を含んでいる。本体188は、上面231の反対側にある底面230を含んでいる。端子212、214、及び216とセンタリング要素218は底面230に配置されている。静電チャック187の本体188は、加えて、通路(すなわち、開孔)210、1つ又は複数のチャック電極270、及び1つ又は複数の加熱要素272を含んでいる。
【0029】
[0038]1つ又は複数のチャック電極270は、単一のチャック電極270を含むことができる。代替的に、1つ又は複数のチャック電極270は、2つ以上のチャック電極(例えば、チャック電極270a及び270b)を含む。1つ又は複数のチャック電極270が2つ以上のチャック電極を含む実施形態では、チャック電極は互いにかみ合っている。代替的に、チャック電極270は、互いにかみ合っていない。チャック電極270は同一平面内にあってよい。代替的に、1つのチャック電極270が別のチャック電極270よりも上面231に近いように、チャック電極270は静電チャック187内の異なる層に配置されてもよい。
【0030】
[0039]端子212及び216は、1つ又は複数のチャック電極270と電気的に結合されている。端子212及び216のうちの第1の端子は第1のチャック電極270と結合することができ、端子212及び216のうちの第2の端子は第2のチャック電極270と結合することができる。例えば、端子212及び216のうちの第1の端子がチャック電極270aと結合され、端子212及び216のうちの第2の端子がチャック電極270bと結合される。図示のように、端子212のうちの1つ又は複数と端子216のうちの1つ又は複数とは、共通のチャック電極270と結合される。例えば、端子212のうちの第1の端子と端子216のうちの第1の端子とがチャック電極270aと結合され、端子214のうちの第2の端子と端子216のうちの第2の端子とがチャック電極270bと結合される。
【0031】
[0040]端子214は、加熱要素272に電気的に結合されている。加熱要素272は、抵抗加熱要素である。代替的に、加熱要素272は、他の種類の加熱要素である。端子214のうちの第1の端子は、加熱素子272のうちの第1の加熱要素と結合することができ、端子214のうちの第2の端子は、加熱素子272のうちの第2の加熱要素と結合することができる。一実施形態では、端子214の各々は、共通の加熱要素272と結合される。
【0032】
[0041]静電チャック187の本体188は、材料の単一ピースから形成され得る。代替的に、静電チャック187の本体188は、共通の材料又は異なる材料の複数の層から形成される。例えば、静電チャック187は、領域(例えば、段差領域)260、262、及び264を含む。1つ又は複数の領域260、262、及び264は、まとめて接着される別個のピースであってよい。代替的に、2つ以上の領域260、262、及び264は材料の共通ピースから形成される。
【0033】
[0042]1つ又は複数の実施形態による静電チャック187の、
図3Aは底面図であり、
図3Bは上面等角図である。図示のように、静電チャック187は、3つの端子212を含む。他の実施形態では、静電チャック187は、3つの端子212より多い又は少ない端子を含む。端子212は、端子212の各々が互いに等距離となるように位置付けることができる。代替的に、端子212のうちの第1の2つの端子間の距離は、端子212のうちの第2の2つの端子間の距離と異なってもよい。さらに、端子は、端子212の各々が静電チャック187の中心点232から等距離となるように位置付けられてもよい。代替的に、2つ以上の端子212と中心点232との間の距離は異なってもよい。
【0034】
[0043]さらに、静電チャック187は、3つの端子214を含む。他の実施形態では、静電チャック187は、3つの端子214より多い又は少ない端子を含む。端子214は、端子214の各々が互いに等距離となるように位置付けることができる。代替的に、端子214のうちの第1の2つの端子間の距離は、端子214のうちの第2の2つの端子間の距離と異なる。追加的に、又は代替的に、端子214は、端子214の各々が中心点232から等距離となるように位置付けられてもよい。代替的に、2つ以上の端子212と中心点232との間の距離は異なってもよい。
【0035】
[0044]端子214の各々の間の距離は、端子212の各々の間の距離より小さくてもよい。加えて、端子214の各々と中心点232との間の距離は、端子212の各々と中心点232との間の距離より小さくてもよい。さらに、端子212は、端子214よりも静電チャック187のエッジ239に近い。
【0036】
[0045]静電チャック187は、2つの端子216を含んでいる。一実施形態では、静電チャック187は、3つ以上の端子216を含む。端子216は、端子216の各々が中心点232から等距離となるように位置付けることができる。代替的に、端子216の各々と中心点232との間の距離は異なってもよい。端子216は、端子212よりも中心点232に近い。端子212は、端子216よりも静電チャック187のエッジ239に近い。
【0037】
[0046]端子212、214、及び216は、静電チャック187の底面230に取り外し可能に又は取り外し不能に取り付けられる。例えば、端子212、214、及び216のうちの1つ又は複数は、静電チャック187の底面230に取り付ける及び取り外すことができる。一実施形態では、端子212、214、及び216の各々は、静電チャック187の底面230に取り外し可能に取り付けられる。代替的に、端子212、214、及び216のうちの1つ又は複数は、静電チャック187の底面230に取り外し不能に取り付けられる。例えば、端子212、214、及び216のうちの1つ又は複数は、静電チャック187又は端子212、214、及び216を損傷することなく静電チャック187の底面230から端子212、214、及び216を取り外すことができないように、静電チャック187の底面230に取り付けられる。1つ又は複数の実施形態では、端子212、214、及び216のうちの第1の1つ又は複数の端子は、静電チャック187の底面230に取り外し可能に取り付けられ、端子212、214、及び216のうちの第2の1つ又は複数の端子は、静電チャック187の底面230に取り外し不可に取り付けられる。
【0038】
[0047]
図2及び
図3Bをさらに参照すると、静電チャック187は、領域(又は段)260、262、及び264を含んでいる。静電チャック187は、静電チャック187の上部領域(例えば、上段)及び上面231に関連づけられる領域260、静電チャック187の中間領域(例えば、中段)に関連づけられる領域262、静電チャック187の下部領域(例えば、下段)及び底面230に関連づけられる領域264を含んでいる。領域260は、領域262及び264よりも静電チャック187の上面231に近い。さらに、領域264は、領域260及び262よりも静電チャック187の底面230に近い。
【0039】
[0048]静電チャック187は、約340mmから約375mmの範囲の外径244を有している。代替的に、外径244は、約340mmより小さい又は375mmより大きい。一実施形態において、静電チャック187は、約360mmの外径244を有する。別の実施形態では、静電チャック187は、約365mmの外径244を有する。外径244は、静電チャック187の領域264と関連づけられる。
【0040】
[0049]静電チャック187は、第1の内径242を有している。第1の内径242は、約315mmから約330mmの範囲にある。代替的に、第1の内径242は、約315mmより小さい又は約330mmより大きい。一実施形態において、第1の内径242は約294mmである。第1の内径242は、静電チャック187の領域262に関連づけられる。
【0041】
[0050]静電チャック187は、第2の直径240をさらに有する。第2の内径240は、約280mmから約310mmの範囲にある。代替的に、第2の内径240は、約280mmより小さい又は約310mmより大きい。一実施形態において、第2の内径240は約294mmである。さらに、第2の内径240は、静電チャック187の領域260に関連づけられる。
【0042】
[0051]静電チャック187の高さ250は、約12mmから約18mmの範囲にある。代替的に、高さ250は、12mmより小さくても、又は18mmより大きくてもよい。一実施形態において、高さ250は、約12.5mmである。別の実施形態では、高さ250は約15.24mmである。さらに別の実施形態では、高さ250は約17.78mmである。高さ250は、静電チャック187の全高に相当する。
【0043】
[0052]静電チャック187の高さ252は、約10mmから約13mmの範囲にある。代替的に、高さ252は、10mmより小さくても、又は13mmより大きくてもよい。一実施形態では、高さ252は約11mmである。別の実施形態では、高さ252は12.7mmである。高さ252は、静電チャック187の領域262と260を合わせた高さに相当する。
【0044】
[0053]静電チャック187の高さ254は、約5mmから約7mmの範囲にある。代替的に、高さ254は、約5mmより小さい又は約7mmより大きい。一実施形態において、高さ252は約6mmである。高さ254は、静電チャック187の領域260の高さに相当する。
【0045】
[0054]
図4は、1つ又は複数の実施形態による、例示的な端子400を示している。端子212、214、及び216のうちの1つ又は複数は、端子400と同様に構成され得る。端子400の表面(例えば、嵌合面)は、溝付き形状であり(例えば、嵌合面が溝を有する)、溝410を含む。溝410は、端子400の表面414から+Y方向に412の深さを有する。
【0046】
[0055]
図5は、1つ又は複数の実施形態による、例示的な端子500を示している。端子212、214、及び216のうちの1つ又は複数は、端子500と同様に構成され得る。端子500の表面(例えば、嵌合面)は、凹部510を含む凹状である。凹部410は、端子500の表面514から+Y方向に512の深さを有する。
【0047】
[0056]
図6は、1つ又は複数の実施形態による、例示的な端子600を示している。端子212、214、及び216のうちの1つ又は複数は、端子600と同様に構成され得る。端子600は、表面(例えば、嵌合面)610を含んでいる。表面610は、平坦な形状を有し、実質的に平坦である。例えば、表面610は、凸状でも凹状でもなく、実質的にずれておらず、+Y方向又は-Y方向に実質的に均一である。
【0048】
[0057]
図7は、1つ又は複数の実施形態による、例示的な端子700を示している。端子212、214、及び216のうちの1つ又は複数は、端子700と同様に構成され得る。端子700の表面(例えば、嵌合面)は、凸部710を含む凸形状を有している。凸部710は、約5mmから約20mmの半径を有する。代替的に、凸部710は、5mmより小さい又は20mmより大きい半径を有していてもよい。
【0049】
[0058]
図8は、1つ又は複数の実施形態による、例示的な端子800を示している。端子212、214、及び216のうちの1つ又は複数は、端子800と同様に構成され得る。端子800の表面(例えば、嵌合面)は、凸部810を含む凸形状を有している。凸部810は、約5mmから約20mmの半径を有する。代替的に、凸部810は、5mmより小さい又は20mmより大きい半径を有していてもよい。さらに、凸部810は、平坦な部分812を含む。
【0050】
[0059]端子400、500、600、700、及び/又は800は、モリブデン(Mo)又はタングステン(W)、又はそれらの組み合わせで構成され得る。代替的に、端子400、500、600、700、及び/又は800は、Mo又はW以外の材料、又はMo及びWを含む又は含まない材料の組み合わせで構成されてもよい。さらに、端子400、500、600、700、及び/又は800は、約2Raから約6Raの範囲の表面粗さを有する。代替的に、端子400、500、600、700、及び/又は800は、2Raより小さい又は約6Raより大きい表面粗さを有してもよい。
【0051】
[0060]処理容積1160の温度範囲は、約25℃から約500℃の範囲にある。より高温では、Mo及びWは酸化に抵抗し、対応するピンと端子との間の電気的接点を増加させる。
【0052】
[0061]
図3Aをさらに参照すると、静電チャック187は、3つのセンタリング要素218を含んでいる。他の実施形態では、静電チャック187は、3つより多い又は少ないセンタリング要素218を含む。センタリング要素218は各々が、中心点232から等しい距離にあってよい。代替的に、センタリング要素218のうちの2つ以上と中心点232との間の距離は異なってもよい。さらに、センタリング要素218の各々の間の距離は同じである(例えば、互いの製造公差の範囲内で)。代替的に、センタリング要素218の第1の2つのセンタリング要素間の距離は、センタリング要素218の第2の2つのセンタリング要素間の距離と異なる。
【0053】
[0062]センタリング要素218は、端子212よりもエッジ239から遠い。さらに、センタリング要素218は、端子214及び/又は216よりもエッジ239から遠くてもよい。
【0054】
[0063]
図9は、1つ又は複数の実施形態によるセンタリング要素218aを示している。センタリング要素218aはスロット900を含んでいる。センタリング要素218の各々は、
図9のセンタリング要素218aと同様に構成され得る。
【0055】
[0064]
図3A及び
図3Bをさらに参照すると、静電チャック187は、ロード用ピン孔220をさらに含んでいる。静電チャック187は、少なくとも3つのロード用ピン孔を含む。代替的に、静電チャック187は、3つより少ないロード用ピン孔220又は3つより多いロード用ピン孔を含む。いくつかの実施形態では、静電チャック187は、ロード用ピン孔220を有さない。
【0056】
[0065]ロード用ピンは、基板186を受け取る又は静電チャック187から基板186を取り外すために、ロード用ピン孔220の各々を通過することができる。ロード用ピンは、基板186を静電チャック187で電気的にチャックするか又は基板186を静電チャック187からデチャックするように構成されたロボットチャンバ180の一部であってもよい。
【0057】
[0066]
図3Bに示されるように、領域260は上面231を含み、領域264は底面230を含む。さらに、ロード用ピン孔220は、凹状(例えば、カウンターボア又は皿穴)である。
【0058】
[0067]
図10は、1つ又は複数の実施形態による静電チャック1087を示している。静電チャック1087は、静電チャック187と同様に構成されている。例えば、静電チャック1087は、端子212、端子214、端子216、センタリング要素218、通路210、1つ又は複数のチャック電極270、及び加熱要素272を含む。しかしながら、静電チャック187と比較して、静電チャック1087は凹部1020を含んでいる。凹部1020は、静電チャック187の底面1030に沿って位置している。
【0059】
[0068]凹部1020は、
図11のシールアセンブリ1135と分離可能な密閉を形成するための追加の表面積(例えば、264)を提供する。さらに、領域264に対する加熱要素272の影響は、加熱要素272にもっと近接して位置する領域と異なるため、領域264は、対応する基板186に対する熱的影響を低減する。加えて、又は代替的に、凹部1020は、回転中に、及び/又は他の任意の動きが静電チャック187に加えられたときに、移送アーム(例えば、
図11の移送アーム1110)及び/又は基板支持体(例えば、
図11の基板1126)に対する静電チャック187の移動(例えば、スライド)の防止を助けるように機能する。また、凹部1020は、基板186の処理中に、端子212、214、及び216並びに他の電気部品及びハードウエア部品を損傷から保護する。
【0060】
[0069]
図11及び
図12に示されるように、処理領域160は、中央移送装置(例えば、中央移送装置145)を介して、静電チャック(例えば、静電チャック187)及び基板(例えば、基板186)を処理領域160に出し入れするように運用される。基板移送開口部1104は、処理領域160の周壁の外面の内側に、処理領域160の移送領域1101内へと延びている。移送開口部1104は、移送ロボット185が、基板186を移送領域1101に出し入れすることを可能にする。様々な実施形態において、移送開口部1104は省略されてもよい。例えば、処理領域160が移送ロボット185と連結していない実施形態では、移送開口部1104は省略され得る。
【0061】
[0070]処理領域160のソースアセンブリ1170は、堆積プロセス(例えば、PVD堆積プロセス等)を実施するように構成される。このような構成では、ソースアセンブリ1170は、ターゲット1172、マグネトロンアセンブリ1171、ソースアセンブリ壁1173、蓋1174、及びスパッタリング電源1175を含む。マグネトロンアセンブリ1171は、処理中にマグネトロン回転モータ1176の使用によってマグネトロン1171Aが回転されるマグネトロン領域1179を含む。ターゲット1172及びマグネトロンアセンブリ1171は、典型的には、流体再循環デバイス(図示せず)からマグネトロン領域1179への冷却流体(例えば、脱イオン水)の送達によって冷却される。マグネトロン1171Aは、PVD堆積プロセス中に、処理容積1160内で実施されるスパッタリングプロセスを促進するために、ターゲット1172の下面よりも下方に広がる磁場を発生するように構成された複数の磁石1171Bを含む。
【0062】
[0071]CVD、PECVD、ALD、PEALD、エッチング、又は熱的プロセスを実施するように適合された処理領域160の代替構成では、ソースアセンブリ1170は一般に、異なるハードウエア部品を含むであろう。一実施例では、PECVD堆積プロセス又はエッチングプロセスを実施するように適合された処理ステーションのソースアセンブリ1170は典型的に、処理中に、前駆体ガス又はエッチングガスを処理容積1160中に、かつ処理領域160内に配置された基板の表面全体に送達するように構成されたガス分配プレート、又はシャワーヘッドを含むであろう。この場合、マグネトロンアセンブリ1171及びターゲットは使用されず、スパッタリング電源1175は、ガス分配プレートにバイアスをかけるように構成されたRF電源で置き換えることができる。
【0063】
[0072]基板支持体作動アセンブリ1190は、ペデスタルリフトアセンブリ1191とペデスタルアセンブリ1124とを含んでいる。ペデスタルリフトアセンブリ1191は、リフトアクチュエータアセンブリ1168と、処理領域160の基部1119に結合されたリフト取り付けアセンブリ1166とを含んでいる。動作中、リフトアクチュエータアセンブリ1168及びリフト取り付けアセンブリ1166は、ペデスタルアセンブリ1124を、少なくとも、移送アーム1110の下方で垂直(すなわち、移送平面)に(Z方向に)位置付けられるロード位置(又は移送位置)(
図11)と、移送アーム)(すなわち、基板支持アーム)1110の上方で垂直である処理位置(
図12)とに位置付けるように構成される。さらに、リフトアクチュエータアセンブリ1168及びリフト取り付けアセンブリ1166は、静電チャック187を移送アーム1110から外すために、ペデスタルアセンブリ1124に、+Z方向の垂直運動を適用する。加えて、リフトアクチュエータアセンブリ1168及びリフト取り付けアセンブリ1166は、静電チャック187を移送アーム1110上に位置付けるために、ペデスタルアセンブリ1124に-Z方向の垂直運動を適用する。移送アーム1110のピン1153は、静電チャック187の端子212と嵌合する。ピン1153は、ピン1153にDC電源信号を提供した電源1156と結合されている。ピン1153は、チャック電極270を駆動するために、DC電源信号を端子212に結合する。第1のDC電源信号がピン1153のうちの第1のピンに提供され、第2のDC電源信号がピン1153のうちの第2のピンに提供され得る。それらDC電源信号は、大きさが同じで極性が異なる。例えば、DC電源信号の一方は正極性であり、DC電源信号の他方は負極性である。ピン1153が端子212と嵌合すると、チャック電極270に提供されるDC電源信号が、静電チャック187の表面に対して基板186を保持する静電チャッキング力を生成する。したがって、静電チャック187と基板186は移送アームによって処理領域160間を一緒に移送され、基板186は静電チャック187に対して移動しない。さらに、ピン1153のうちの1つ又は複数は、1つ又は複数の端子214と嵌合するように構成され得る。そのような事例では、ピン1153のうちの1つ又は複数は、ピン1153のうちの1つ又は複数にAC電力信号を提供する電源1158と結合される。静電チャック187及び基板186が移送アーム1110によって支持されて処理領域160間を移送される間に、AC電力信号はピン1153及び端子214を介して加熱素子272と結合されて、加熱素子272を駆動する。したがって、静電チャック187は、静電チャック187及び基板186が処理領域160間を移送される際に、基板186の温度を制御することができる。
【0064】
[0073]リフトアクチュエータアセンブリ1168はペデスタルシャフト1192と結合されており、このシャフトは、ペデスタルシャフト1192がリフトアクチュエータアセンブリ1168によって平行移動される際にペデスタルシャフトを案内する基部1119と結合された軸受(図示せず)によって支持されている。ベローズアセンブリ(図示せず)が、ポンプ1154の使用によって移送領域1101内に生じる真空環境が通常動作中に維持されるように、ペデスタルシャフト1192の外径と基部1119の一部との間に密閉を形成するために使用されている。
【0065】
[0074]ペデスタルアセンブリ1124は、ペデスタルシャフト1192と結合された基板支持体1126を含んでいる。ペデスタルアセンブリ1124は、ヒータ電源1195、静電チャック電源1196、及び裏面ガス源1197を含む。基板支持体1126は、処理領域160内で静電チャック187及び基板186を支持する。
【0066】
[0075]基板支持体1126は、ピン1140及び1142を含んでいる。ピン1140は、ヒータ電源1195と結合されている。ペデスタルアセンブリ1124は、2つ以上のピン1140を含む。さらに、ピン1140は、静電チャック187の端子214と嵌合する(例えば、物理的にかつ電気的に結合する)ように構成されている。ヒータ電源1195は、1つ又は複数のAC電力信号を提供する。ヒータ電源1195は、ピン1140が端子214と嵌合すると、端子214を介して加熱要素(例えば、
図2の加熱要素272)に提供される約20Aから約30Aの範囲の電流を有するAC電力信号をピン1140に提供する。他の実施形態では、ヒータ電源1195は、20Aより小さい又は30Aより大きい電流を有するAC電力信号を提供する。
【0067】
[0076]基板支持体1126のピン1142は、静電チャック187の端子216と嵌合する。基板支持体1126は、2つ以上のピン1142を含む。そのような実施形態では、ピン1142の各々は、端子216のうちの異なる1つと結合するように構成される。例えば、ピン1142のうちの第1のピンは、端子216のうちの第1の端子と結合するように構成され、ピン1142のうちの第2のピンは、端子216のうちの第2の端子と結合するように構成される。ピン1142は、静電チャック電源1196と結合されている。
【0068】
[0077]静電チャック電源1196は、DC電力信号をピン1142に提供する。ピン1142は、ピン1142が端子216と嵌合して基板186を静電チャック187に電気的にチャックすると、DC電力信号を端子216及びチャック電極270に結合する。一実施形態において、静電チャック電源1196は、基板186を静電チャック187に電気的にチャックするために、ピン1142のうちの第1のピンに正のDC電力信号を提供し、ピン1142のうちの第2のピンに負のDC電力信号を提供する。DC電力信号は、第1のDC電力信号が正となり、第2のDC電力信号が負となるように、ピン1142、端子216、及びチャック電極270を両極構成で駆動する。DC電力信号の大きさは同じとすることができる。例えば、第1のDC電力信号は約1500Vであり、第2のDC電力信号は約-1500Vである。代替的に、DC電力信号は、約1500Vより大きい又は小さい大きさを有する。他の実施形態では、DC電力信号のうちの第1の電力信号の大きさは、DC電力信号のうちの第2の電力信号の大きさと異なる。
【0069】
[0078]ピン1140及び1142は、ペデスタルアセンブリ1124に取り外し可能に結合されるか、又は取り外し不能に(すなわち恒久的に)結合される。例えば、一実施形態では、ピン1140及び/又は1142は、取り外し可能に結合され、ペデスタルアセンブリ1124を損傷することなくピン1140及び/又は1142を交換することができるように、ペデスタルアセンブリ1124に取り付け及び取り外すことができる。ピン1140及び1142と端子214及び216との間の接点は、ピン1140及び1142に摩耗を生じさせる。時間の経過により、ピン1140及び1142の交換が必要となり得る。ピン1140及び1142をペデスタルアセンブリ1124に取り外し可能に結合することにより、摩耗がピン1140及び/又は1142の動作に影響を与え、ピン1140、1142と端子214、216との間の結合を劣化させたとき、ピン1140及び1142を取り外して交換することができる。
【0070】
[0079]ペデスタルアセンブリ1124は、可撓性要素1180を含んでいる。可撓性要素1180は、通路1182とベローズ1184とを含んでいる。可撓性要素1180は、静電チャック187の底面に対して密閉を生成するように構成される。裏面ガスは裏面ガス源1197を介して可撓性要素1180の通路1182に提供される。裏面ガスは、通路1182を通って基板186と静電チャック187との間の空間に流入し、基板186と静電チャック187との間の熱伝導率の均一性を改善し、基板186上への材料の堆積の均一性を改善する。裏面ガスは、なかでも、窒素、ヘリウム、又はアルゴンである。
【0071】
[0080]プロセスキットアセンブリ1130は、一般に、プロセス領域シールド1132とシールアセンブリ1135とを含む。ステーション壁1134は、真空ポンプ1165に結合される第1のポートを含み、処理中に、プロセス領域シールド1132の上部、ターゲット1172の下面、及び分離リング1133の一部分とステーション壁1134との間に形成される周方向の間隙を通して処理容積1160を排気するように構成される。ステーション壁1134は、ガス源アセンブリ1189と結合され、処理中に、円周プレナムを通して1つ又は複数のプロセスガス(例えば、Ar、N2)を処理容積1160に送達するように構成される。
【0072】
[0081]基板の処理中、例えば
図12では、基板186及び静電チャック187は、ソースアセンブリ1170の下方の処理位置に位置付けられている。処理位置にあるとき、静電チャック187の領域264は、処理容積1160を移送領域1101から実質的に流体的に分離するために、シールアセンブリ1135の一部分と「密閉」を形成する。したがって、処理容積1160において、静電チャック187、シールアセンブリ1135、プロセス領域シールド1132、ステーション壁1134、分離リング1133及びターゲット1172は、処理容積1160を実質的に囲み、画定する。シールアセンブリ1135は、上部プレート1135a、ベローズ1335b、及び下部プレート1135cを含む。いくつかの実施形態では、静電チャック187の一部分とシールアセンブリ1135の上部プレート1135aとの間に形成される「密閉」は、静電チャック187の領域264の表面と上部プレート1135aの表面との間の物理的接触によって形成されるシール領域に生成される。いくつかの実施形態では、シールアセンブリ1135の可撓性ベローズアセンブリ1135bは、基板支持体作動アセンブリ1190のリフトアクチュエータアセンブリ1168の使用によって静電チャック187の一部分がシールアセンブリ1135の一部分の表面と接触するように配置されると、垂直方向に延びるように構成される。可撓性ベローズアセンブリの柔軟な性質により、領域264に信頼性及び再現性のある密閉を形成することができるように、静電チャック187の一部分の一表面とシールアセンブリ1135の一部分の表面との間のいかなるずれ又は平面性の差異も吸収され得る。可撓性ベローズアセンブリ1135bは、中でも、ステンレス鋼製のベローズアセンブリ又はインコネル製のベローズアセンブリとすることができる。さらに、約10Nから400Nの範囲のシール力が、ピン1140及び/又は1142のうちの1つ又は複数を、それぞれ端子214及び/又は216に嵌合させるために利用される。シール力を使用することで、ピン1140及び/又は1142と端子214及び/又は216との間に流れる電流の量が増加する。ベローズ1135bは、ピン1140及び/又は1142のうちの1つ又は複数と、端子214及び/又は216のうちの1つ又は複数との間の接触力を制御するように構成され得る。例えば、ベローズ1135bのバネ作用の拡張を増減させることにより、ピン1140、1142と、端子214及び216のそれぞれの対間の接点力を増減させることができる。さらに、ペデスタルリフトアセンブリ1191によってベローズ1135b上に適用される力を増減させることで、ピン1140、1142と、端子214及び216との対間の接触力を増減させることができる。ペデスタルリフトアセンブリ1191によって適用される力は、シールアセンブリ1135の上部プレート1135aを約0.1インチから約0.4インチ持ち上げ、ベローズ1135bを拡張することができる。他の実施形態では、ペデスタルリフトアセンブリ1191は、上部プレート1335aを0.1インチより小さく又は0.4インチより大きく持ち上げて、ベローズ1135bを拡張することができる。ベローズ1135bが拡張する量は、ピン1140、1142と端子214、216との間の対応する接触力をもたらす。
【0073】
[0082]
図13は、1つ又は複数の実施形態による、ペデスタルアセンブリ1124の基板支持体1126の上面図である。図示のように、基板支持体1126は、位置合わせ要素1310を含む。位置合わせ要素1310は、静電チャック187のセンタリング要素218と相互作用するように構成される。位置合わせ要素1310は、静電チャック187を基板支持体1126上でセンタリングすることを助ける。例えば、
図14に示されるように、位置合わせ要素1310の拡張領域(例えば、ノブ)1311は、センタリング要素218のスロット900内に適合する。各位置合わせ要素1310の拡張領域1311を各センタリング要素218のスロット900内に適合させることにより、基板支持体1126の上で静電チャック187がセンタリングされる。
【0074】
[0083]一実施形態において、基板支持体1126は、3つ以上の位置合わせ要素1310を含む。他の実施形態では、基板支持体1126は、2つ以上の位置合わせ要素1310を含む。
【0075】
[0084]以上の記述は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態及び追加の実施形態が考案されてもよく、本開示の範囲は特許請求の範囲によって決定される。