(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】テープ貼付装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20241114BHJP
H01L 21/301 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/78 L
(21)【出願番号】P 2021015361
(22)【出願日】2021-02-02
【審査請求日】2023-11-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000151494
【氏名又は名称】株式会社東京精密
(74)【代理人】
【識別番号】100169960
【氏名又は名称】清水 貴光
(72)【発明者】
【氏名】青木 仁
【審査官】渡井 高広
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-210855(JP,A)
【文献】特開2004-018270(JP,A)
【文献】特開平6-274058(JP,A)
【文献】特開2003-307961(JP,A)
【文献】特開2008-153449(JP,A)
【文献】特開2008-4708(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/301
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧部材を用いてダイシングテープを被着体に貼り付けるテープ貼付装置であって、
前記押圧部材は、
略円筒状に形成されて可撓性を有する保持材と、
前記保持材に覆設された弾性シートと、
前記弾性シート内に流体を供給し、前記流体の圧力を調整可能な流体供給源と、
を備え、
前記押圧部材の押圧力が前記弾性シート内の流体圧力による支持力より大きい場合には、前記押圧部材が前記被着体に押圧力を作用させる接地面積が増すように前記押圧部材が撓むことを特徴とするテープ貼付装置。
【請求項2】
前記押圧部材を前記被着体に向けて付勢し、付勢力を調整可能な付勢部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載のテープ貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被着体にダイシングテープを貼り付けるテープ貼付装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体製造分野では、シリコンウェハ等の半導体基板(以下、「被着体」という)をチップに割断する工程があり、その工程では、被着体に貼着されたダイシングテープが個々のチップの位置を拘束することにより、チップの割断を効率よく行うことができる。
【0003】
特許文献1には、テーブル211に吸着固定されたウェーハWにエキスパンドテープEを貼着用ローラの加圧力により貼り付けることが記載されている。なお、符号は、特許文献1のものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
昨今、被着体が薄くなる傾向にあり、被着体が損傷しないように、ダイシングテープを被着体に貼り付ける押圧力を適切に調整する必要がある。しかしながら、特許文献1記載の装置では、ウェーハWに作用する押圧力は一定であり、薄いウェーハWにダメージが生じる虞があった。
【0006】
また、ウェーハWに作用する押圧力を調整するために、例えば、テーブル211を貼着用ローラに対して昇降させて、貼着用ローラがウェーハWに作用させる押圧力を加減するような構成も考えられる。しかしながら、このような機構は、ウェーハWを水平に保った状態でテーブル211を昇降させるとともに、ウェーハWに作用する押圧力を受ける複雑なものでなければ、貼着用ローラがウェーハWに均等に当たらずに、テープ貼り付け不良が生じる虞があった。
【0007】
そこで、被着体を損傷することなくダイシングテープを確実に貼り付けるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係るテープ貼付装置は、押圧部材を用いてダイシングテープを被着体に貼り付けるテープ貼付装置であって、前記押圧部材は、略円筒状に形成されて可撓性を有する保持材と、前記保持材に覆設された弾性シートと、前記弾性シート内に流体を供給し、前記流体の圧力を調整可能な流体供給源と、を備え、前記押圧部材の押圧力が前記弾性シート内の流体圧力による支持力より大きい場合には、前記押圧部材が前記被着体に押圧力を作用させる接地面積が増すように前記押圧部材が撓むように構成されている。
【0009】
この構成によれば、押圧部材の押圧力が、弾性シート内の流体圧力に応じた支持力より大きい場合に、押圧部材が撓んで接地面積が拡大し、接地面積が増すほどに被着体に作用する単位面積当たりの押圧力が減少するため、被着体の厚み等に応じて弾性シート内に供給される流体圧力を調整するだけで、被着体を損傷することなく、ダイシングテープを確実に貼り付けることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、被着体を損傷することなく、ダイシングテープを確実に貼り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係るテープ貼付装置を示す斜視図。
【
図5】押圧ローラ内の圧力が高い場合に、押圧ローラが被着体を押圧する様子を示す模式図と、押圧ローラがダイシングテープに接触する接地面積を示す平面図。
【
図6】押圧ローラ内の圧力が低い場合に、押圧ローラが被着体を押圧する様子を示す模式図と、押圧ローラがダイシングテープに接触する接地面積を示す平面図。
【
図7】押圧ローラとダイシングテープとの接地面積が変化する様子を示す模式図。
【
図8】押圧ローラによる押圧力を押圧ローラとダイシングテープとの接地面積に応じて増減させる様子を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
【0013】
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
【0014】
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
【0015】
図1は、テープ貼付装置1の斜視図である。テープ貼付装置1は、ダイシングテープDTを被着体W及びダイシングフレームDFに一体で貼着するものである。被着体Wは、例えば、シリコンウェハ等の半導体基板であるが、これに限定されるものではない。ダイシングテープDTは、紫外線硬化テープ等である。
【0016】
テープ貼付装置1は、中央に被着体Wを上面に保持する内周側テーブル2と、ダイシングフレームDFを載置する外周側テーブル3と、を備えている。
【0017】
図2に示すように、内周側テーブル2は、ポーラスチャック21と、チャックベース22と、を備えている。
【0018】
ポーラスチャック21は、内部に無数の気孔を有する多孔質材料からなる吸着体である。ポーラスチャック21の気孔の粗さは、例えば、#400又は#800等である。チャックベース22は、ポーラスチャック21を上面に収容している。
【0019】
チャックベース22は、図示しない真空源及び圧縮空気源に切換自在に接続されている。真空源が起動すると、ポーラスチャック21に載置された被着体Wとポーラスチャック21の上面(吸着面21a)との間に負圧が供給されて、被着体Wが吸着面21aに吸着保持される。また、圧縮空気源が起動すると、被着体Wと吸着面21aとの間に圧縮空気(リリースエアー)が供給されて、被着体Wと吸着面21aとの吸着が解除される。
【0020】
内周側テーブル2及び外周側テーブル3は、図示しない移動手段を介してスライド方向(
図2の紙面右から左)に移動可能に設けられている。
【0021】
テープ貼付装置1は、押圧部材としての押圧ローラ4を備えている。押圧ローラ4は、図示しない繰り出し手段から繰り出されたダイシングテープDTを被着体W及びダイシングフレームDFに貼着する。
【0022】
押圧ローラ4は、フレーム41と、ローラ本体42と、を備えている。
【0023】
フレーム41は、ローラ本体42を回転軸A回りに回転自在に支持している。フレーム41には、付勢部材としての2台のエアーシリンダー43が取り付けられている。
【0024】
エアーシリンダー43は、フレーム41を一定の推力(付勢力)で下方に付勢する。エアーシリンダー43は、単動タイプ又は複動タイプの何れであっても構わない。なお、エアーシリンダー43の台数や設置位置は、安定した付勢力が得られるように適宜変更可能である。
【0025】
図3、4に示すように、ローラ本体42は、軸部44と、保持材としての形状保持材45と、弾性シートとしての外周側弾性シート46と、を備えている。
【0026】
軸部44は、略円柱状に形成されている。軸部44は、内部を軸方向に沿って延伸された第1の流路44aと、第1の流路44aから軸部44表面の開口部44cまで径方向に沿って放射状に形成された第2の流路44bと、を備えている。
【0027】
第1の流路44aの端部は、ホース47aを介して流体供給源としての圧縮空気源47に接続されている。なお、ローラ本体42内に供給される流体は、圧縮空気に限定されるものではない。圧縮空気源47から供給される流体圧力は、図示しないレギュレータにより被着体Wの材質や厚み等に応じて任意に調整可能である。
【0028】
形状保持材45は、中空の略円柱状に形成されている。形状保持材45は、軸部44と同軸上に配置され、軸部44に外装されている。形状保持材45は、適度な可撓性を有し、例えばメッシュワイヤーを重ねて成るメタルシートである。なお、符号48は、形状保持材45が軸部44から脱落しないように抜け止めするストッパである。
【0029】
外周側弾性シート46は、形状保持材45の外周面に覆設され、ダイシングテープDT及び被着体Wが形状保持材45に押圧されて損傷することを抑制する。外周側弾性シート46は、気密性と可撓性を有しており、例えばラバー製である。また、ダイシングテープDTが不用意に付着しないよう、例えば、外周側弾性シート46の表面をフッ素樹脂でコーティングするのが好ましい。
【0030】
形状保持材45の内周面には、形状保持材45を保護する弾性シートとしての内周側弾性シート49が設けられている。内周側弾性シート49は、気密性と可撓性を有しており、例えばラバー製である。なお、押圧ローラ4を被着体Wに付勢した際に、外周側弾性シート46が、被着体Wを形状保持材45から保護可能であれば、内周側弾性シート49は省略しても構わない。
【0031】
テープ貼付装置1の動作は、図示しないコントローラを介して制御される。コントローラは、テープ貼付装置1を構成する構成要素をそれぞれ制御するものである。コントローラは、例えばコンピュータであり、CPU、メモリ等により構成される。なお、コントローラの機能は、ソフトウェアを用いて制御することにより実現されても良く、ハードウェアを用いて動作するものにより実現されても良い。
【0032】
次に、テープ貼付装置1の動作について図面に基づいて説明する。
【0033】
まず、被着体Wが、図示しない搬送ハンド等によりポーラスチャック21上に移載される。その後、圧縮空気源から被着体Wとポーラスチャック21との間に負圧が供給されると、被着体Wが内周側テーブル2に吸着される。
【0034】
また、ダイシングフレームDFが、図示しない搬送ハンド等により外周側テーブル3上に移載される。被着体Wの上面とダイシングフレームDFの上面とは、略面一に設定される。
【0035】
次に、押圧ローラ4の下方にダイシングフレームDFの一方端が配置されるように、内周側テーブル2及び外周側テーブル3を移動させる。
【0036】
また、圧縮空気源47を起動して、第1の流路44a及び第2の流路44bを介して内周側弾性シート49の内部に所定圧力のエアーが供給される。圧縮空気源47からローラ本体42内に供給されるエアーの圧力は、例えば、0.5~0.7MPaに設定される。押圧ローラ4は、内部の流体圧力により略円筒形状を保持する。
【0037】
次に、エアーシリンダー43が、フレーム41、形状保持材45を介して押圧ローラ4を一定の付勢力で下方に付勢して、押圧ローラ4が、プレカットされたダイシングテープDTをダイシングフレームDFの一方端に所定の押圧力で貼着する。なお、エアーシリンダー43の使用圧力は、被着体Wの材質や厚み等に応じて適宜調整可能であり、例えば0.5MPaに設定される。
【0038】
その後、
図2に示すように、押圧ローラ4を被着体Wに向けて付勢した状態で内周側テーブル2及び外周側テーブル3を移動させることにより、押圧ローラ4が、ダイシングテープDTとの間の摩擦力で回転軸A回りに自転しながら、ダイシングテープDTが、被着体W及びダイシングフレームDFに一体に貼り進められる。
【0039】
ここで、押圧ローラ4がダイシングテープDTを介して被着体Wに間接的に作用させる押圧力が、内周側弾性シート49内部の流体圧力に応じて押圧ローラ4が押圧力を受ける支持力より大きい場合には、押圧ローラ4がダイシングテープDTを貼着する際に、押圧ローラ4が被着体Wに押圧力を作用させる接地面積が拡大するように押圧ローラ4が撓む。
【0040】
具体的には、
図5(a)に示すように、押圧ローラ4の押圧力F1が押圧ローラ4の支持力F2以下の場合には、
図5(b)に示すように、押圧ローラ4はほとんど撓まず、押圧ローラ4が中央でダイシングテープDTと接触し、押圧ローラ4が被着体Wに押圧力F1を作用させる接地面積Sは僅かなため、被着体Wに作用する単位面積当たりの押圧力は、相対的に高圧になる。
【0041】
一方、
図6(a)に示すように、押圧ローラ4の押圧力F1が押圧ローラ4の支持力F2より大きい場合には、
図6(b)に示すように、押圧ローラ4が局所的に撓んで、接地面積Sが増し、押圧ローラ4が被着体Wに作用させる単位面積当たりの押圧力は、相対的に低圧になる。
【0042】
さらに、押圧力F1と支持力F2との差が拡大するにつれて、押圧ローラ4が撓んで接地面積Sは拡大するため、被着体Wに作用する単位面積当たりの押圧力が減少する。
【0043】
したがって、押圧ローラ4内の流体圧力を調整して、接地面積Sを増減させるだけで被着体Wに作用する単位面積当たりの押圧力を調整可能なため、押圧ローラ4が軸方向に亘って均等にダイシングテープDTに接触して、被着体Wに過度に押圧力が作用して被着体Wが損傷することを抑制できる。
【0044】
そして、押圧ローラ4が、ダイシングフレームDFの他方端まで達すると、被着体WとダイシングフレームDFとが、ダイシングテープDTを介して一体に貼着される。次に、圧縮空気源47を停止して、エアーシリンダー43の付勢力を解除し、押圧ローラ4をダイシングフレームDFから上方に退避させる。
【0045】
その後、ポーラスチャック21と被着体Wとの間にリリースエアーを供給して、被着体Wと内周側テーブル2との真空吸着を解除する。その後、ダイシングフレームDFが図示しない搬送ハンドに把持されて、ダイシングフレームDFは、ダイシング工程等の後工程に搬送される。
【0046】
なお、上述した実施形態では、エアーシリンダー43の付勢力が一定の場合を例に説明したが、押圧ローラ4と被着体Wとの接地面積Sに応じてエアーシリンダー43の付勢力を変動させても構わない。
【0047】
例えば、
図7(a)に示すように、被着体Wの外周側では接地面積Sが狭いのに対して、
図7(b)に示すように、被着体Wの中央では接地面積Sは広い。すなわち、接地面積Sは、ローラ本体42と被着体Wとの相対的な位置関係に応じて増減するため、エアーシリンダー43の付勢力F3が一定の場合には、押圧ローラ4が被着体Wに作用させる押圧力F1は、被着体W内の外周側で大きく、中央側で小さくなりがちである。
【0048】
そこで、
図8に示すように、押圧ローラ4が被着体Wの外周側から中央に向かって移動して接地面積Sが増加するにしたがって、エアーシリンダー43の付勢力F4を徐々に増大させ、押圧ローラ4が被着体Wの中央から外周側に向かって移動して接地面積Sが減少するにしたがって、エアーシリンダー43の付勢力F4を徐々に減少させることにより、ローラ本体42とダイシングテープDTとの接地面積Sの変動に起因する被着体Wに付与される押圧力F1のばらつきを軽減することができる。
【0049】
このようにして、本実施形態に係るテープ貼付装置1は、押圧ローラ4を用いてダイシングテープDTを被着体Wに貼り付けるテープ貼付装置1であって、押圧ローラ4は、略円筒状に形成されて可撓性を有する形状保持材45と、形状保持材45に覆設された外周側弾性シート46、内周側弾性シート49と、内周側弾性シート49内にエアーを供給し、エアーの圧力を調整可能な圧縮空気源47と、を備え、押圧ローラ4の押圧力F1が、内周側弾性シート49内の流体圧力による支持力F2より大きい場合には、押圧ローラ4が被着体Wに押圧力F1を作用させる接地面積Sが増すように押圧ローラ4が撓む構成とした。
【0050】
この構成によれば、押圧ローラ4の押圧力F1が、内周側弾性シート49内部の流体圧力に応じた支持力F2より大きい場合に、押圧ローラ4が撓んで接地面積Sが増し、接地面積Sが増すほどに被着体Wに作用する単位面積当たりの押圧力が減少するため、被着体Wの厚み等に応じて内周側弾性シート49内に供給されるエアーの圧力を調整するだけで、被着体Wを損傷することなく、ダイシングテープDTを確実に貼り付けることができる。
【0051】
また、テープ貼付装置1は、押圧ローラ4を被着体Wに向けて付勢し、付勢力を調整可能なエアーシリンダー43をさらに備えている構成とした。
【0052】
この構成によれば、被着体Wの厚み等に応じてエアーシリンダー43の付勢力を調整することにより、被着体Wを損傷することなく、ダイシングテープDTを確実に貼り付けることができる。
【0053】
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り、上記以外にも種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【符号の説明】
【0054】
1 :テープ貼付装置
2 :内周側テーブル
21 :ポーラスチャック
21a:吸着面
22 :チャックベース
3 :外周側テーブル
4 :押圧ローラ(押圧部材)
41 :フレーム
42 :ローラ本体
43 :エアーシリンダー(付勢部材)
44 :軸部
44a:第1の流路
44b:第2の流路
44c:開口部
45 :形状保持材(保持材)
46 :外周側弾性シート(弾性シート)
47 :圧縮空気源(流体供給源)
47a:ホース
48 :ストッパ
49 :内周側弾性シート(弾性シート)
DF :ダイシングフレーム
DT :ダイシングテープ
W :被着体