(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】異種パッケージング統合のための再構成基板構造及び製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 25/04 20230101AFI20241114BHJP
H01L 25/18 20230101ALI20241114BHJP
H10B 80/00 20230101ALI20241114BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20241114BHJP
H01L 25/065 20230101ALI20241114BHJP
H01L 23/14 20060101ALI20241114BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20241114BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H01L25/04 Z
H10B80/00
H01L25/08 Y
H01L23/14 S
H01L23/12 Z
H05K3/46 Q
H05K3/46 N
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023147957
(22)【出願日】2023-09-12
(62)【分割の表示】P 2021566585の分割
【原出願日】2020-05-08
【審査請求日】2023-10-12
(31)【優先権主張番号】102019000006736
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ハンウェン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァハヴェルベク, スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】シー, グァン フアイ
(72)【発明者】
【氏名】パク, ギバク
(72)【発明者】
【氏名】チェッレレ, ジョルジオ
(72)【発明者】
【氏名】トニーニ, ディエゴ
(72)【発明者】
【氏名】ディカプリオ, ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】チョ, キュイル
【審査官】清水 稔
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0322332(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0104798(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0036249(KR,A)
【文献】特開2017-143096(JP,A)
【文献】特開2007-027451(JP,A)
【文献】国際公開第2016/181761(WO,A1)
【文献】特開2009-081423(JP,A)
【文献】特開2019-054043(JP,A)
【文献】特開2008-160144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/04
H10B 80/00
H01L 25/07
H01L 23/14
H01L 23/12
H05K 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージアセンブリであって、
第2の表面の反対側にある第1の表面を有するフレームであって、前記フレームが、
ケイ素を含む第1の材料を含むフレーム材料、
半導体ダイが内部に配置された少なくとも1つの空洞、
前記第1の表面から前記第2の表面まで前記フレームを通って延びる開口部を画定するビア表面を含むビア、及び
前記フレーム上に形成された金属クラッド層であって、前記金属クラッド層が少なくとも前記第1の表面、前記第2の表面、及び前記ビア表面と接触する、金属クラッド層
を更に含む、フレームと、
前記フレームの前記第1の表面及び前記第2の表面の上方に配置された絶縁層であって、前記絶縁層が、前記半導体ダイの各側面の少なくとも一部と接触する、絶縁層と、
前記ビア内に配置された電気的相互接続であって、前記絶縁層が、前記ビア表面と前記電気的相互接続との間に配置される、電気的相互接続と
を含む、パッケージアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の材料が、炭化ケイ素、又は窒化ケイ素を含む、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの空洞が前記第1の表面から前記第2の表面まで延びる、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項4】
前記絶縁層が、前記ビア及び前記少なくとも1つの空洞を通って前記第1の表面から前記第2の表面まで延びる、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項5】
前記絶縁層がエポキシ樹脂材料を含む、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項6】
前記エポキシ樹脂材料が、約40nmと約1.5μmとの間のサイズの範囲に及ぶセラミック粒子を更に含む、請求項5に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項7】
前記セラミック粒子が、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al
2O
3)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si
3N
4)、Sr
2Ce
2Ti
5O
16セラミック、ケイ酸ジルコニウム(ZrSiO
4)、ウォラストナイト(CaSiO
3)、酸化ベリリウム(BeO)、二酸化セリウム(CeO
2)、窒化ホウ素(BN)、酸化カルシウム銅チタン(CaCu
3Ti
4O
12)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化チタン(TiO
2)、及び酸化亜鉛(ZnO)の1つ又は複数を含む、請求項6に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項8】
前記金属クラッド層が更に、前記少なくとも1つの空洞の1つ又は複数の側壁と接触する、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項9】
前記金属クラッド層が、ニッケル、アルミニウム、金、コバルト、銀、パラジウム、又はスズの純金属層を含む、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項10】
前記金属クラッド層が、ニッケル、アルミニウム、金、コバルト、銀、パラジウム、又はスズの合金を含む、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項11】
前記金属クラッド層が、前記絶縁層を通って配置された1つ又は複数のクラッド接続に直接連結される、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項12】
前記金属クラッド層が、外部基準電圧又は接地に電気的に結合されるように構成された基準層である、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項13】
前記金属クラッド層が、前記フレーム上に形成された第1の金属層と、前記第1の金属層上に形成された第2の金属層とを含む、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項14】
パッケージアセンブリであって、
埋め込み型ダイアセンブリであって、
ケイ素を含む第1の材料を含むフレーム、
前記フレームの表面上方に配置された金属クラッド層、
前記フレーム内に配置された1つ又は複数の半導体ダイであって、集積回路が上部に形成された1つ又は複数の半導体ダイ、及び
前記金属クラッド層上に形成された絶縁層であって、セラミック粒子が内部に配置されたエポキシ樹脂材料を含む絶縁層
を含む、埋め込み型ダイアセンブリと、
前記埋め込み型ダイアセンブリの一部分内に配置された1つ又は複数の金属相互接続と
を含む、パッケージアセンブリ。
【請求項15】
前記フレームが、
前記フレームの第1の表面から前記フレームの第2の表面まで延びる1つ又は複数の空洞であって、前記1つ又は複数の半導体ダイが内部に埋め込まれた1つ又は複数の空洞と、
前記フレームの内部に形成された1つ又は複数のビアであって、前記第1の表面から前記第2の表面まで前記フレームを通って延びる開口部を画定するビア表面をそれぞれ有する1つ又は複数のビアと
を更に含み、前記1つ又は複数の金属相互接続が、前記1つ又は複数のビアを通して配置される、請求項14に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項16】
前記金属クラッド層が、少なくとも前記第1の表面、前記第2の表面、及び各ビア表面と接触する、請求項1に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項17】
前記金属クラッド層が更に、前記1つ又は複数の空洞の1つ又は複数の側壁と接触する、請求項16に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項18】
前記金属クラッド層が、ニッケル、アルミニウム、金、コバルト、銀、パラジウム、又はスズの合金又は純金属層を含む、請求項15に記載のパッケージアセンブリ。
【請求項19】
パッケージアセンブリであって、
埋め込み型ダイアセンブリであって、
ケイ素を含む第1の材料を含むフレーム、
前記フレームの上方に形成されたニッケルクラッド層、
前記フレーム内に配置された1つ又は複数の半導体ダイ、
前記フレーム上に形成された第1の絶縁層であって、セラミック粒子を含むエポキシ樹脂材料を含む第1の絶縁層、
前記フレーム又は前記第1の絶縁層を通して配置された1つ又は複数の電気的相互接続、及び
前記ニッケルクラッド層に連結され且つ前記第1の絶縁層を通って配置された1つ又は複数のクラッド接続
を含む、埋め込み型ダイアセンブリと、
前記埋め込み型ダイアセンブリ上に形成された再分配層であって、
前記第1の絶縁層上に形成された第2の絶縁層、及び
前記第2の絶縁層を通って配置された1つ又は複数の電気的再分配接続
を含む、再分配層と
を含む、パッケージアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は、概して、半導体デバイス製造の分野に関し、より詳細には、半導体デバイスをパッケージングする構造及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 小型化された半導体デバイスに対する増え続ける需要は、回路密度を連続的に増加させ、デバイスサイズを縮小させてきた。これらのデバイスの継続的なスケーリングの結果として、集積回路は、単一チップ上に数百万個のトランジスタ、コンデンサ、及び抵抗器を含むことができる複雑な3Dデバイスに進化している。3D統合により、デバイスの設置面積を大幅に削減することができ、そのデバイスのサブコンポーネント間の接続をより短く、より高速にすることが可能になり、よって、処理能力及びその速度が向上する。これらの能力は、3D統合を、半導体デバイス産業がムーアの法則に追いつくための望ましい技術とする。
【0003】
[0003] 現在、3Dデバイス技術のランドスケープは、デバイスが異なるピースに分割されるレベルにおいて変化する3D統合プロセスのいくつかの一般的なクラスを含む。このような3D統合プロセスは、積層集積回路(「SIC」)技術、システム-イン-パッケージ(「SiP」)技術、及びシステム-オン-チップ(「SOC」)技術を含む。SICデバイスは、個々の半導体ダイを互いの上に積み重ねることによって形成される。現在、このようなSICデバイスは、ダイからインターポーザまでのスタッキング又はダイからウエハまでのスタッキング手法によって達成される。一方で、SiPデバイスは、パッケージを互いの上に積み重ねることによって、又はいくつかの半導体ダイ又はデバイスを単一のパッケージ内に統合することによって形成される。SiPデバイスを製造する現在の手法には、パッケージ間リフロー及びファンアウトウエハレベルパッケージングが含まれる。最後に、SOCは、回路のいくつかの異なる機能分割を不均一にスタッキングすることにより、より高密度を実現する。従来、これらの機能回路分割は、ウエハ間の結合技術を通してスタッキングされる。
【0004】
[0004] 3Dデバイス技術の有望性にもかかわらず、3D統合に対する現在の手法は、多くの課題に直面している。現在の3D統合技術、特にSiP製造プロセスに関連する主要な欠点の1つは、最適ではない熱管理である。従来のパッケージング製造プロセス中に利用される成形コンパウンド材料の熱特性の結果として、熱膨張係数(「CTE」)の不整合が、成形コンパウンドと任意の集積半導体デバイス構成要素(例えば、半導体ダイ)との間で生じうる。CTE不整合の存在は、デバイス構成要素の望ましくない再配置、並びにウエハ及び/又は集積パッケージ全体にさえ及ぶ反りをも引き起こす可能性があり、したがって、その後に形成される任意の再分配層内のデバイス接点とビア相互接続との間の不整合を誘発する。
【0005】
[0005] したがって、パッケージングスキームのための再構成基板を形成する改善された方法が当技術分野で必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 本開示は、概して、デバイスパッケージングプロセスに関し、特に、高度な3Dパッケージング用途のための再構成基板を形成する方法に関する。
【0007】
[0007] 1つの実施形態では、3D集積半導体デバイスを形成する方法は、第1の基板に形成された少なくとも1つの空洞内に第1の半導体ダイを位置付けることと、第1の基板の第1の表面及び第2の表面上方に第1の流動性材料を配置することであって、第1の流動性材料が、半導体ダイの表面と第1の基板内の少なくとも1つの空洞の表面との間に形成されたボイドを充填し、第1の流動性材料が、第1の基板を通って形成された少なくとも1つのビアの表面上に更に配置される、第1の流動性材料を配置することと、第1の基板を通る少なくとも1つのビア内に第1の導電層を形成することであって、第1の流動性材料が、第1の導電層と第1の基板を通る少なくとも1つのビアの表面との間に配置される、第1の導電層を形成することと、第1の流動性材料の表面上方に第2の流動性材料を配置することであって、第2の流動性材料が第1の流動性材料と統合する、第2の流動性材料を配置することと、第2の流動性材料上に第2の基板を位置付けることであって、第2の基板が、少なくとも1つの空洞と、内部に形成された少なくとも1つのビアとを有する、第2の基板を位置付けることと、第2の基板に形成された少なくとも1つの空洞内に第2の半導体ダイを位置付けることと、第2の基板の露出表面上方に第3の流動性材料を配置することであって、第3の流動性材料が、第2の半導体ダイの表面と第2の基板内の少なくとも1つの空洞の表面との間に形成されたボイドを充填し、第3の流動性材料が第2の流動性材料と統合する、第3の流動性材料を配置することと、第2の基板を通って少なくとも1つのビア内に第2の導電層を形成することであって、第3の流動性材料が、第2の基板を通って、導電層と少なくとも1つのビアの表面との間に配置される、第2の導電層を形成することと
を含む。
【0008】
[0008] 本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約した本開示のより具体的な説明が、実施形態を参照することによって得られ、そのいくつかを添付の図面に示す。しかしながら、添付図面は例示的な実施形態を示しているにすぎず、従って、本開示の範囲を限定すると見なされるべきではなく、その他の等しく有効な実施形態を許容しうることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本明細書に記載の実施形態による、再構成基板を形成するためのプロセスのフロー図を示す。
【
図2】本明細書に記載の実施形態による、再構成基板の形成中の基板構造化プロセスのフロー図を示す。
【
図3-1】A-Bは、
図2に示した基板構造化プロセスの様々な段階における基板の断面図を概略的に示す。
【
図3-2】C-Eは、
図2に示した基板構造化プロセスの様々な段階における基板の断面図を概略的に示す。
【
図4A】本明細書に記載の実施形態による、
図2及び
図3A-3Eに示されるプロセスで構造化された基板の概略上面図を示す。
【
図4B】本明細書に記載の実施形態による、
図2及び
図3A-3Eに示されるプロセスで構造化された基板の概略上面図を示す。
【
図5】本明細書に記載の実施形態による、アセンブリ貫通ビア及びコンタクト孔を有する中間ダイアセンブリを形成するためのプロセスのフロー図を示す。
【
図6-1】A-Cは、
図5に示すプロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図6-2】D-Fは、
図5に示すプロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図6-3】G-Hは、
図5に示すプロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図6-4】I-Kは、
図5に示すプロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図7】本明細書に記載の実施形態による、アセンブリ貫通ビア及びコンタクト孔を有する中間ダイアセンブリを形成するためのプロセスのフロー図を示す。
【
図8-1】A-Cは、
図7に示すプロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図8-2】D-Eは、
図7に示すプロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図8-3】F-Gは、
図7に示すプロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図9】本明細書に記載の実施形態による、中間ダイアセンブリ内に相互接続を形成するためのプロセスのフロー図を示す。
【
図10-1】A-Cは、
図9に示す相互接続形成プロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図10-2】D-Fは、
図9に示す相互接続形成プロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図10-3】G-Hは、
図9に示す相互接続形成プロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図10-4】I-Jは、
図9に示す相互接続形成プロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図10-5】10Kは、
図9に示す相互接続形成プロセスの様々な段階における中間ダイアセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図11】本明細書に記載の実施形態による、再構成基板上に再分配層を形成し、続いて個片化するためのプロセスのフロー図を示す。
【
図12-1】A-Cは、
図11に示すように、再分配層を形成し、続いて個片化する様々な段階における再構成基板の断面図を概略的に示す。
【
図12-2】D-Eは、
図11に示すように、再分配層を形成し、続いて個片化する様々な段階における再構成基板の断面図を概略的に示す。
【
図12-3】F-Gは、
図11に示すように、再分配層を形成し、続いて個片化する様々な段階における再構成基板の断面図を概略的に示す。
【
図12-4】H-Iは、
図11に示すように、再分配層を形成し、続いて個片化する様々な段階における再構成基板の断面図を概略的に示す。
【
図12-5】J-Kは、
図11に示すように、再分配層を形成し、続いて個片化する様々な段階における再構成基板の断面図を概略的に示す。
【
図12-6】Lは、
図11に示すように、再分配層を形成し、続いて個片化する様々な段階における再構成基板の断面図を概略的に示す。
【
図12-7】Mは、
図11に示すように、再分配層を形成し、続いて個片化する様々な段階における再構成基板の断面図を概略的に示す。
【
図12-8】Nは、
図11に示すように、再分配層を形成し、続いて個片化する様々な段階における再構成基板の断面図を概略的に示す。
【
図13】本明細書に記載の実施形態による、ビルドアップスタッキングによって再構成基板を統合する積層3D構造を形成するためのプロセスのフロー図を示す。
【
図14A】
図13に示される、ビルドアップスタッキングのある段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【
図14B】
図13に示される、ビルドアップスタッキングの別の段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【
図14C】
図13に示される、ビルドアップスタッキングの更に別の段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【
図14D】
図13に示される、ビルドアップスタッキングの更に別の段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【
図15A】本明細書に記載の実施形態による、
図13に示されたプロセスによって形成されたダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)スタックを組み込んだ構造の断面図を概略的に示す。
【
図15B】本明細書に記載の実施形態による、
図13に示されたプロセスによって形成されたDRAMスタックを組み込んだ構造の断面図を概略的に示す。
【
図15C】本明細書に記載の実施形態による、
図13に示されたプロセスによって形成されたDRAMスタックを組み込んだ構造の断面図を概略的に示す。
【
図16】本明細書に記載の実施形態による、再構成基板を統合する積層3D構造を概略的に示す。
【
図17A】本明細書に記載の実施形態による、再構成基板を統合する積層3D構造を概略的に示す。
【
図17B】本明細書に記載の実施形態による、再構成基板を統合する積層3D構造を概略的に示す。
【
図18】特定の実施形態による、本明細書に記載のプロセスによって形成されるダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)スタックの断面図を概略的に示す。
【
図19】本明細書に記載の実施形態による、ビルドアップスタッキングによって再構成基板を統合する積層3D構造を形成するためのプロセスのフロー図を示す。
【
図20A】
図19に示す、ビルドアップスタッキングのある段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【
図20B】
図19に示す、ビルドアップスタッキングの別の段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【
図20C】
図19に示す、ビルドアップスタッキングの更に別の段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【
図20D】
図19に示す、ビルドアップスタッキングの更に別の段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【
図20E】
図19に示す、ビルドアップスタッキングの更に別の段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【
図20F】
図19に示す、ビルドアップスタッキングの更に別の段階における積層3D構造の断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0029] 理解を容易にするために、図に共通する同一の要素を指し示すために、可能な場合には、同一の参照番号を使用した。1つの実施形態の要素及びフィーチャーは、更なる記述がなくとも、他の実施形態に有益に組み込まれうると想定される。
【0011】
[0030] 本開示は、薄型フォームファクタ再構成基板及びその形成方法に関する。本明細書に記載される再構成基板は、同種又は異種の高密度3D統合デバイスを製造するために利用されうる。1つの実施形態では、シリコン基板は、1つ又は複数の空洞及び1つ又は複数のビアを含むようにレーザアブレーションによって構造化される。同じ又は異なるタイプの1つ又は複数の半導体ダイが空洞内に載置され、その後、その上に絶縁層を形成する際に基板内に埋め込まれうる。1つ又は複数の導電性相互接続が、ビア内に形成され、再構成基板の所望の表面に再分配された接点を有しうる。再構成基板は、その後、3D DRAMスタックのような積層3Dデバイスに統合されうる。
【0012】
[0031]
図1は、同種であっても異種であってもよい、再構成基板及び/又は後続のパッケージを形成する代表的な方法100のフロー図を示す。方法100は、複数の工程110、120、130、及び140a-140cを有する。各工程は、
図2-14Dを参照してより詳細に説明される。この方法は、定義された工程のいずれかの前に、定義された工程のうちの2つの間に、又は定義された工程のすべての後に、実行される1つ又は複数の追加の工程を含みうる(文脈が可能性を除外する場合を除く)。
【0013】
[0032] 概して、方法100は、
図2、
図3A-3E、及び
図4A-4Bを参照して更に詳細に説明される、工程110においてフレームとして使用される基板を構造化することを含む。工程120において、1つ又は複数の埋め込み型ダイ及び絶縁層を有する中間ダイアセンブリが形成され、これは、
図5及び6A-6K、並びに
図7及び8A-8Gを参照してより詳細に記載される。
図9及び
図10A-10Kを参照してより詳細に説明される工程130において、機能的再構成基板を形成するために、1つ又は複数の相互接続が、中間ダイアセンブリ内及び/又は中間ダイアセンブリを通って形成される。工程140において、再構成基板は、次に、その上に形成される1つ又は複数の再分配層を有し(140a)、個々のパッケージ又はシステムインパッケージ(「SiP」)に個片化され(140b)、及び/又は積層3D構造を形成するために利用されうる(140c)。再分配層の形成は、
図11及び
図12A-12Nを参照して説明される。スタッキングは、
図13及び14A-20Fを参照して説明される。
【0014】
[0033]
図2は、再構成基板フレームとして利用される基板を構造化するための代表的な方法200のフロー図を示す。
図3A-3Eは、
図2に表される基板構造化プロセス200の様々な段階における基板302の断面図を概略的に示す。したがって、
図2及び
図3A-3Eは、明確にするために本明細書ではまとめて説明される。
【0015】
[0034] 方法200は、工程210及び対応する
図3Aで始まり、基板302は、第1の欠陥除去プロセスに曝される。基板302は、III-V族化合物半導体材料、シリコン(例えば、約1オーム-コムと約10オーム-コムとの間の抵抗又は約100W/mKの導電率を有する)、結晶シリコン(例えば、Si<100>又はSi<111>)、酸化シリコン、シリコンゲルマニウム、ドープされた又はドープされていないシリコン、ドープされていない高抵抗シリコン(例えば、より低い溶存酸素含有量及び約5000オーム-cmと約10000オーム-cmとの間の抵抗を有するフロートゾーンシリコン)、ドープされた又はドープされていないポリシリコン、窒化ケイ素、炭化ケイ素(例えば、約500W/mKの導電率を有する)、石英、ガラス(例えば、ホウケイ酸ガラス)、サファイア、アルミナ、及び/又はセラミック材料を含むが、これらに限定されない任意の適切な基板材料から形成される。1つの実施形態では、基板302は、単結晶p型又はn型シリコン基板である。1つの実施形態では、基板302は、多結晶p型又はn型シリコン基板である。別の実施態様では、基板302は、p型又はn型シリコンソーラー基板である。基板302は、多角形又は円形の形状を更に有しうる。例えば、基板302は、約120mmと約180mmとの間、例えば約150mm、又は約156mmと約166mmとの間の横寸法を有する実質的に正方形のシリコン基板を含み、面取りされたエッジを有していてもいなくてもよい。別の例では、基板302は、直径が約20mmと約700mmとの間(約100mmと約500mmとの間など(例えば約200mm又は約300mm))の円形シリコン含有ウエハを含みうる。
【0016】
[0035] 別途明記されない限り、本明細書に記載の実施形態及び実施例は、厚さが約50μmと約1500μmとの間(約90μmと約780μmとの間など)の基板上で行われる。例えば、基板302は、約100μmと約300μmとの間(約110μmと約200μmとの間など)の厚さを有する。別の例では、基板302は、約60μmと約160μmとの間(約80μmと約120μmとの間など)の厚さを有する。
【0017】
[0036] 工程210の前に、基板302は、ワイヤソーイング、スクライビング及びブレーキング、機械的研磨ソーイング、又はレーザ切断によって、バルク材料からスライスされ、分離されうる。スライシングは、典型的には、スクラッチ、マイクロクラック、チッピング、及び他の機械的欠陥といった、機械的欠陥又は変形を基板表面に引き起こす。したがって、基板302は、工程210において第1の欠陥除去プロセスに曝露され、その表面を平滑化及び平坦化し、その後の構造化及びパッケージング工程に備えて、どんな機械的欠陥をも除去する。いくつかの実施形態では、第1の欠陥除去プロセスのプロセスパラメータを調整することによって、基板302は更に薄くなりうる。例えば、基板302の厚さは、第1の欠陥除去プロセスへの曝露が増加する(追加される)につれて、減少しうる。
【0018】
[0037] いくつかの実施形態では、工程210における第1の欠陥除去プロセスは、基板302を基板研磨プロセス及び/又はエッチングプロセスに曝露することを含み、その後、すすぎ及び乾燥プロセスに続く。例えば、基板302は、工程210において、化学機械研磨(CMP)プロセスに曝露されうる。いくつかの実施形態では、エッチングプロセスは、所望の材料(例えば、汚染物質及び他の望ましくない化合物)の除去に対して選択的である緩衝エッチングプロセスを含む湿式エッチングプロセスである。他の実施形態では、エッチングプロセスは、等方性水性エッチングプロセスを利用する湿式エッチングプロセスである。湿式エッチングプロセスには、任意の適切な湿式エッチャント又は湿式エッチャントの組み合わせが使用されうる。1つの実施形態では、基板302は、エッチングのためにHFエッチング水溶液に浸漬される。別の実施形態では、基板302は、エッチングのためにKOHエッチング水溶液に浸漬される。エッチングプロセスの間、エッチングプロセスを加速するために、エッチング液が、約30℃と約100℃との間、例えば約40℃と約90℃との間の温度まで加熱されうる。エッチング液は、例えば、エッチングプロセス中に約70℃の温度まで加熱される。更に他の実施形態では、工程210におけるエッチングプロセスは、ドライエッチングプロセスである。ドライエッチングプロセスの一例は、プラズマベースのドライエッチングプロセスを含む。
【0019】
[0038] 基板302の厚さは、基板302の研磨プロセスへの露光時間及び/又はエッチングプロセス中に使用されるエッチャント(例えば、エッチング液)を制御することによって調整されうる。例えば、基板302の最終的な厚さは、研磨プロセス及び/又はエッチャントへの曝露が増加するにつれて減少しうる。あるいは、基板302は、研磨プロセス及び/又はエッチャントへの曝露を減少させて、より大きな最終の厚さを有してもよい。
【0020】
[0039] 工程220及び230において、現在平坦化され、実質的に欠陥のない基板302は、内部にパターニングされ平滑化された、ビア303及び空洞305のような、1つ又は複数のフィーチャー(特徴)を有している(2つの空洞305及び8つのビア303は、明確にするために
図3Bの基板302の下側の断面に描かれている)。ビア303は、基板302を通って直接接触電気的相互接続を形成するために利用され、空洞305は、その中に1つ又は複数の半導体ダイ又はデバイスを受容し包み込む(即ち、埋め込む)ために利用される。
【0021】
[0040] 基板302が200μm未満の厚さなどの厚さが比較的薄い実施形態では、基板302は、パターニング前にキャリアプレート(図示せず)に連結されうる。例えば、基板302が、約100μm未満の厚さ(約50μmの厚さなど)を有する場合、基板302は、工程220及び230における基板構造化プロセス中に機械的支持及び安定化のためにキャリアプレート上に載置され、よって、基板302が破損することを防止する。キャリアプレートは、ガラス、セラミック、金属などを含むがこれらに限定されない、任意の適切な化学的及び熱的に安定した剛性材料から形成され、約1mmと約10mmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、キャリアプレートは、構造化中に基板302を適所に保持するためのテクスチャ加工された表面を有する。他の実施形態では、キャリアプレートは、研磨された又は滑らかな表面を有する。
【0022】
[0041] 基板302は、ワックス、接着剤、又は機械的ローリング、プレス、ラミネーション、スピンコーティング、又はドクターブレーディングによってキャリアプレートに適用されうる任意の適切な一時的結合材料などの接着剤を介して、キャリアプレートに連結されうる。いくつかの実施形態では、基板302は、水溶性又は溶媒溶性接着剤を介してキャリアプレートに連結される。他の実施形態では、接着剤は、熱剥離又はUV剥離接着剤である。例えば、基板302は、約50℃と約300℃との間の温度(約100℃と約200℃との間の温度など(例えば約125℃と約175℃との間の温度))でベークプロセスに曝すことによって、キャリアプレートから解放されうる。
【0023】
[0042] 1つの実施形態では、レーザアブレーションによって、所望のパターンが、ソーラー基板又は更には半導体ウエハのような基板302内に形成される。基板302内のレーザドリルフィーチャーに利用されるレーザアブレーションシステムは、任意の適切なタイプのレーザ源を含みうる。いくつかの例では、レーザ源は赤外線(IR)レーザである。いくつかの例では、レーザ源は、ピコ秒UVレーザである。他の例では、レーザ源は、フェムト秒UVレーザである。更に他の例では、レーザ源は、フェムト秒緑色レーザである。レーザ源は、基板のパターニングのための連続レーザビーム又はパルスレーザビームを生成する。例えば、レーザ源は、5kHzと500kHzとの間(10kHzと約200kHzとの間など)の周波数を有するパルスレーザビームを生成しうる。一例において、レーザ源は、約10ワットと約100ワットとの間の出力電力により、約200nmと約1200nmとの間の波長で、かつ約10nsと約5000nsとの間のパルス持続時間で、パルスレーザビームを送達するように構成される。レーザ源は、上述され、
図3Bに示された空洞305及びビア303を含む任意の所望のパターン及びフィーチャーを基板302内に形成するように構成される。
【0024】
[0043] 基板302をバルク材料から分離するプロセスと同様に、基板302のレーザパターニングは、基板302の表面に、チッピング及びクラックなどの望ましくない機械的欠陥を生じさせうる。したがって、直接レーザパターニングによって基板302内に所望のフィーチャーを形成した後に、基板302は、上述の第1の欠陥除去プロセスと実質的に同様の工程230で第2の欠陥除去及び洗浄プロセスに曝される。
図3B及び
図3Cは、工程230で第2の損傷除去及び洗浄プロセスを実行する前後の構造化基板302を示しており、結果的に、空洞305及びビア303が形成された平滑化基板302が得られる。
【0025】
[0044] 第2の損傷除去プロセスの間、基板302は、エッチングとすすぎと乾燥が行われる。エッチングプロセスは、基板302の表面、特にレーザパターニングに曝露される表面を平滑化するために、所定の持続時間にわたって進行する。別の態様では、エッチングプロセスは、レーザアブレーションプロセスから残っている任意の望ましくない破片を除去するために利用される。エッチングプロセスは、等方性であっても異方性であってもよい。いくつかの実施形態では、エッチングプロセスは、水溶液中の任意の適切な湿式エッチャント又は湿式エッチャントの組み合わせを利用する湿式エッチングプロセスである。例えば、基板302は、HFエッチング水溶液又はKOHエッチング水溶液に浸漬されうる。いくつかの実施形態では、エッチング溶液を加熱して、エッチングプロセスを更に加速する。例えば、エッチング液は、基板302のエッチング中に、約40℃と約80℃との間(約50℃と約70℃との間など(例えば約60℃))の温度まで加熱されうる。更に他の実施形態では、工程230におけるエッチングプロセスは、ドライエッチングプロセスである。ドライエッチングプロセスの一例は、プラズマベースのドライエッチングプロセスを含む。
【0026】
[0045]
図3Cは、工程210-230の完了後の基板302の長手方向の断面を示す。基板302は、それらを貫通して形成された2つの空洞305を有して示されており、各空洞305は、2つのビア303によって両側で囲まれている。更に、2つの空洞305は、異なる横寸法D1及びD2を有するように示されており、したがって、後続のパッケージング工程中に、各空洞内に異なるタイプの半導体デバイス及び/又はダイの載置が可能になる。したがって、空洞305は、2Dの異種パッケージング統合のための任意の所望の配置で任意の所望のデバイス及び/又はダイを収容するように、成形され、サイズ決定されうる。
図3B-3Eには2つの空洞及び8つのビアだけしか示されていないが、方法200を実行する間に、任意の数及び配置の空洞及びビアが基板内に形成されうる。追加の例示的な配置の上面図は、
図4A及び4Bを参照して後述される。
【0027】
[0046] 工程240において、基板302は、機械的欠陥を除去した後に、所望の表面上に酸化物層314又は金属クラッド層315を成長させるために、オプションの酸化又は金属化プロセスに曝露される。例えば、酸化物層314又は金属クラッド層315は、層314又は315が基板302を囲むように、基板302のすべての表面(例えば、空洞305及びビア303の側壁を含む)上に形成されうる。
【0028】
[0047]
図3Dに示されるように、酸化物層314は、基板302上の不動態化層として作用し、腐食及び他の形態の損傷に対する保護外側バリアを提供する。1つの実施形態では、基板302は、その上に酸化物層314を成長させるために熱酸化プロセスに曝される。熱酸化プロセスは、約800℃と約1200℃との間(約850℃と約1150℃との間など)の温度で行われる。例えば、熱酸化プロセスは、約900℃と約1100℃との間の温度(約950℃と約1050℃との間の温度など)で行われる。1つの実施形態では、熱酸化プロセスは、酸化剤として水蒸気を利用する湿式酸化プロセスである。1つの実施形態では、熱酸化プロセスは、酸化剤として分子状酸素を利用するドライプロセスである。基板302は、その上に酸化層314を形成するために、工程240において任意の適切な酸化プロセスに曝されうることが企図される。いくつかの実施形態では、酸化物層314は二酸化ケイ素膜である。工程240で形成される酸化物層314は、概して、約100nmと約3μmとの間(約200nmと約2.5μmとの間など)の厚さを有する。例えば、酸化層314は、約300nmと約2μmとの間(約1.5μmなど)の厚さを有する。
【0029】
[0048] 金属クラッド層315が基板302(
図3Eに描かれる)上に形成される実施態様において、金属クラッド層315は、基準層(例えば、接地層又は電圧供給層)として作用する。金属クラッド層315は、基板302上に配置され、その後に集積された半導体デバイス及び接続を電磁干渉から保護し、基板302を形成するために使用される半導体材料(Si)から半導体信号を保護する。1つの実施形態では、金属クラッド層315は、ニッケル、アルミニウム、金、コバルト、銀、パラジウム、スズなどを含む導電金属層を含む。1つの実施形態では、金属クラッド層315は、ニッケル、アルミニウム、金、コバルト、銀、パラジウム、スズなどを含む合金又は純金属を含む金属層を含む。金属クラッド層315は、概して、約50nmと約10μmとの間(約100nmと約5μmとの間など)の厚さを有する。
【0030】
[0049] 金属クラッド層315は、無電解堆積プロセス、電気メッキプロセス、化学気相堆積プロセス、蒸発堆積プロセス、及び/又は原子層堆積プロセスを含む、任意の適切な堆積プロセスによって形成されうる。ある実施態様において、金属クラッド層315の少なくとも一部は、基板302の表面(例えば、n-Si基板又はp-Si基板)に直接変位又は変位メッキによって形成された堆積ニッケル(Ni)層を含む。例えば、基板302は、0.5MのNiSO4及びNH4OHを含む組成物を有するニッケル置換メッキ浴に、約60℃と約95℃との間の温度で、かつ約11のpHで、約2分と約4分との間、曝露される。還元剤のない状態でのニッケルイオン負荷水性電解質へのシリコン基板302の曝露は、基板302の表面で局所的な酸化/還元反応を引き起こし、したがって、その上に金属ニッケルのメッキをもたらす。従って、ニッケル置換メッキにより、安定した溶液を利用して、基板302のシリコン材料上に薄く純粋なニッケル層を選択的に形成できるようになる。更に、このプロセスは自己制限であり、したがって、基板302のすべての表面がメッキされると(例えば、ニッケルが形成されうる残りのシリコンがないと)、反応は停止する。特定の実施形態では、ニッケル金属クラッド層315は、無電解及び/又は電解メッキ法によるニッケル又は銅のメッキなど、追加の金属層のメッキのためのシード層として利用されうる。更なる実施形態では、ニッケル金属クラッド層315の接着を促進するために、ニッケル置換メッキ浴の前に、基板302は、SC-1前洗浄溶液及びHF酸化物エッチング液に曝露される。
【0031】
[0050]
図4Aは、基板302に形成されうる例示的なパターンの概略上面図を示し、このように、1つの実施形態による異種の2D及び3Dパッケージング統合中に、基板302をフレームとして利用することができる。基板302は、
図2及び
図3A-3Eを参照して上述したように、工程210-240の間に構造化されうる。図示されるように、基板302は、9つの個別の2D異種パッケージ又はSiPにパッケージ化され、個片化されうる9つの同一の四辺形領域412(スクライブライン410によって分離される)を含むように構造化される。
図4Aには9つの同一の領域412が示されているが、上述のプロセスを利用して、任意の所望の数の領域及びフィーチャーの配置が基板302内に構造化されうることが企図される。一例では、領域412は、同一ではなく、その中に形成されるフィーチャーの異なるフィーチャー及び/又は配置を含む。
【0032】
[0051] 各領域412は、5つの四辺形空洞305a-305eを含み、各空洞305a-305eは、その主側面に沿ってビア303の2つの列403a、403bにより囲まれている。図示されるように、空洞305a-305cは、実質的に類似した形態を有するように構造化されており、したがって、各々が、同じタイプの半導体デバイス又はダイの載置(例えば、統合)に適応しうる。しかしながら、空洞305d及び305eは、空洞305a-305cの形態に加えて互いに実質的に異なる形態を有し、従って、2つの追加のタイプの半導体デバイス又はダイの載置に適応しうる。したがって、3つのタイプの半導体デバイス又はダイが集積された異種の2Dパッケージ又はSiPを個片化するための再構成基板を形成するために、構造化基板302が利用されうる。3つのタイプの四辺形空洞305を有するものとして示されているが、各領域412は、四辺形以外の形態を有する3つよりも多い又は少ないタイプの空洞305を有してもよい。例えば、各領域412は、その中に形成された1つのタイプの空洞305を有してもよく、したがって、同種の2Dパッケージの形成が可能になる。
【0033】
[0052] 1つの実施形態では、空洞305及びビア303は、基板302の厚さに等しい深さを有し、したがって、基板302の反対側にある表面上に(例えば、基板302の厚さを通って)孔を形成する。例えば、基板302内に形成された空洞305及びビア303は、基板302の厚さに応じて、約50μmと約1mmとの間(約100μmと約200μmとの間(例えば約110μmと約190μmとの間)など)の深さを有しうる。他の実施形態では、空洞305及び/又はビア303は、基板302の厚さ以下の深さを有しうる。したがって、基板302の1つの表面(例えば、側面)のみに孔が形成される。
【0034】
[0053] 1つの実施形態では、各空洞305は、パッケージ又は再構成基板製造中に埋め込まれる半導体デバイス又はダイのサイズ及び数に応じて、約0.5mmと約50mmとの間(約3mmと約12mmとの間など(例えば、約8mmと約11mmとの間))の範囲の横寸法を有する。半導体ダイは、概して、一片の半導体材料などの基板材料上及び/又は基板材料内に形成された複数の集積電子回路を含む。1つの実施形態では、空洞305は、その中に埋め込まれる(例えば、統合される)半導体デバイス又はダイの横寸法と実質的に類似の横寸法を有するようにサイズ決定される。例えば、各空洞305は、半導体デバイス又はダイの横寸法(即ち、
図4AのX方向又はY方向)を約150μm未満(約120μm未満など(例えば、100μm未満))ほど超える横寸法を有するように形成される。空洞305及びその中に埋め込まれる半導体デバイス又はダイのサイズのばらつきが低減されることにより、その後に必要とされる間隙充填剤料の量が低減される。
【0035】
[0054] 各空洞305は、その主要側面に沿ってビア303の2つの列403a、403bによって囲まれるように示されているが、各領域412は、ビア303の異なる配置を有してもよい。例えば、空洞305は、ビア303の2つより多い又は少ない列403によって取り囲まれうる。各列403のビア303は、隣接する列403のビア303と互い違いに配置され、位置合わせされていない。いくつかの実施形態では、ビア303は、基板302を貫通する単一の分離されたビアとして形成される。
【0036】
[0055] 概して、ビア303は、略円筒形状である。しかしながら、ビア303の他の形態も考えられる。例えば、ビア303は、テーパ状又は円錐状の形態を有しうる。その第1の端部における(例えば、基板302の1つの表面における)直径は、その第2の端部における直径よりも大きい。テーパ状又は円錐状形態の形成は、構造化中に利用されるレーザ源のレーザビームを、ビア303の各々の中心軸に対して螺旋(例えば、円形、旋回)運動で移動させることによって達成されうる。レーザビームはまた、テーパビア303を形成するために、運動システムを用いて角度付けされうる。また、均一な直径を有する円筒形ビア303を形成するために、同一の方法が利用されてもよい。
【0037】
[0056] 1つの実施形態では、各ビア303は、約20μmと約200μmとの間(例えば約50μmと約150μmとの間、例えば約60μmと約130μmとの間、例えば約80μmと110μmとの間)の範囲の直径を有する。ビア303の中心間の最小ピッチは約70μmかと約200μmとの間(例えば約85μmと約160μmとの間、例えば約100μmと140μmとの間)である。
図4Aを参照して実施形態を説明するが、任意の所望の深さ、横寸法、及び形態を有するパターニングされたフィーチャーを基板302に形成するために、工程210-240並びに
図2及び
図3A-3Eを参照して上述した基板構造化プロセスが利用されうる。
【0038】
[0057]
図4Bは、基板302に形成されうる別の例示的なパターンを有する領域412の概略上面図を示す。特定の実施形態では、パッケージング中に、同じ又は異なるタイプの2つ以上の半導体ダイを単一の空洞305内に載置することが望ましく、各半導体ダイは、同じ又は異なる寸法及び/又は形状を有する。したがって、いくつかの例では、空洞305は、異なる寸法及び/又は形状を有する半導体ダイを収容するために、不規則又は非対称の形状を有しうる。
図4Bに示されるように、領域412は、4つの四角形及び対称の空洞305a-dと、単一の非対称の空洞305fとを含む。空洞305fは、異なる寸法を有する2つの半導体ダイ326a及び326b(破線で示す)を収容するように成形される。
図4Bでは、2つの半導体ダイ326a及び326bを収容するための1つの非対称空洞305fのみが示されているが、各領域412は、任意の適切な寸法及び形状を有する任意の所望の数の並列ダイを収容するための1つより多い又は少ない非対称空洞305を含みうることが企図される。
【0039】
[0058] 構造化の後に、基板302は、後続のパッケージング工程において再構成基板を形成するためのフレームとして利用されうる。
図5及び
図7は、完成した(例えば、最終の)再構成基板形成の前に、基板302の周りに中間ダイアセンブリ602を製造するための代表的な方法500及び700のフロー図をそれぞれ示す。
図6A-6Kは、
図5に示される方法500の異なる段階における基板302の断面図を概略的に示し、明確にするために
図5と共に本明細書で説明される。同様に、
図8A-8Gは、
図7に示す方法700の異なる段階における基板302の断面図を概略的に示し、本明細書では
図7と共に説明される。
【0040】
[0059] 概して、方法500は、工程502及び
図6Aで始まり、ここで所望のフィーチャーがその中に形成された基板302の第1の側面675(例えば、第1の主要面606)が、第1の絶縁膜616a上に配置される。1つの実施形態では、第1の絶縁膜616aは、絶縁ビルドアップ材料などの流動性及びポリマーベースの誘電体材料から形成された1つ又は複数の層618aを含む。
図6Aに示す実施形態では、第1の絶縁膜616aは、エポキシ樹脂で形成された流動層618aを含む。例えば、流動層618aは、実質的に球状のシリカ(SiO
2)粒子で充填された(例えば、含有する)エポキシ樹脂などのセラミック充填剤含有エポキシ樹脂で形成されうる。本明細書で使用される際に、「球形」という用語は、任意の円形、楕円形、又は回転楕円形を指す。例えば、いくつかの実施形態では、セラミック充填剤は、長円形、楕円形、又は他の類似の円形を有しうる。しかしながら、他の形態も考えられる。流動層618a及び絶縁膜616aの他の層を形成するために利用されうるセラミック充填剤の他の例は、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al
2O
3)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si
3N
4)、Sr
2Ce
2Ti
5O
16セラミック、ケイ酸ジルコニウム(ZrSiO
4)、ウォラストナイト(CaSiO
3)、酸化ベリリウム(BeO)、二酸化セリウム(CeO
2)、窒化ホウ素(BN)、酸化カルシウム銅チタン(CaCu
3Ti4O
12)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化チタン(TiO
2)、酸化亜鉛(ZnO)を含む。
【0041】
[0060] いくつかの例では、流動層618aを形成するために利用されるセラミック充填剤は、約40nmと約1.5μmとの間(約80nmと約1μmとの間)のサイズの範囲に及ぶ粒子を有する。例えば、流動層618aを形成するために利用されるセラミック充填剤は、約200nmと約800nmとの間(約300nmと約600nmとの間など)のサイズの範囲に及ぶ粒子を有する。いくつかの実施形態では、セラミック充填剤は、基板内に形成されたフィーチャー(例えば、ビア、空洞、又はアセンブリ貫通ビア)の幅又は直径の約25%未満(所望のフィーチャーの幅又は直径の約15%未満など)のサイズを有する粒子を含む。
【0042】
[0061] 流動層618aは、通常、約60μm未満、例えば約5μmと約50μmとの間の厚さを有する。例えば、流動層618aは、約10μmと約25μmとの間の厚さを有する。1つの実施形態では、絶縁膜616aは、1つ又は複数の保護層を更に含みうる。例えば、絶縁膜616aは、ポリエチレンテレフタレート(PET)保護層622aを含む。しかし、絶縁膜616aには、層と絶縁材料との任意の適切な組み合わせが考えられる。いくつかの実施形態では、絶縁膜616a全体は、約120μm未満の厚さ(約90μm未満の厚さなど)を有する。
【0043】
[0062] 基板302は、その第1の側面675上の絶縁膜616aに、特に絶縁膜616aの流動層618aに連結されており、後の処理動作中に機械的に支持するために、オプションでキャリア624上に更に載置されうる。キャリア624は、任意の適切な機械的及び熱的に安定した材料から形成される。キャリア624は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)により形成される。別の例では、キャリア624は、PETで形成される。
【0044】
[0063] 工程504において、かつ
図6Bに描かれるように、1つ又は複数の半導体ダイ626は、基板302内に形成された空洞305内に載置され、その結果、半導体ダイ626は、ここで片側の絶縁膜616aによって結合される(2つの半導体ダイ626が
図6Bに描かれる)。1つの実施形態では、半導体ダイ626は、集積回路がその活性面628上に形成された多目的ダイである。1つの実施形態では、半導体ダイ626は、同じタイプの半導体デバイス又はダイである。別の実施形態では、半導体ダイ626は、異なるタイプの半導体デバイス又はダイである。半導体ダイ626は、空洞305(例えば、
図4の空洞350a-305e)内に載置され、空洞305を通して露出した絶縁膜616aの表面上に配置される。1つの実施形態では、半導体ダイ626は、絶縁膜616a上に配置又は形成されたオプションの接着層(図示せず)上に載置される。
【0045】
[0064] 空洞305内にダイ626を配置した後に、工程506及び
図6Cにおいて、基板302の第2の側面677(例えば、表面608)上方に、第1の保護膜660が載置される。保護膜660は、空洞305内に配置されたダイ626の活性面628に接触して覆うように、基板302の第2の側面677と、第1の絶縁膜616aの反対側に連結される。1つの実施形態では、保護膜660は、保護層622aと類似の材料で形成される。保護膜660は、例えば、二軸PET等のPETにより形成される。しかしながら、保護膜660は、任意の適切な保護材料から形成されうる。いくつかの実施形態では、保護膜660は、約50μmと約150μmとの間の厚さを有する。
【0046】
[0065] ここで、基板302は、第1の側面675上の絶縁膜616aと、第2の側面677上の保護膜660とに固着され、更に、その中に配置されたダイ626を有しており、工程508において、第1の積層プロセスに曝露される。積層プロセスの間、基板302は、高温にさらされ、絶縁膜616aの流動層618aを軟化させ、絶縁膜616aと保護膜660との間の開放されたボイド又は空間(volume)(例えば、空洞305の内壁とダイ626との間のビア303及び間隙651内のボイド650に)に流入させる。従って、半導体ダイ626は、
図6Dに描かれるように、絶縁膜616a及び基板302の材料内に少なくとも部分的に埋め込まれるようになる。
【0047】
[0066] 1つの実施形態では、積層プロセスは、オートクレーブ又は他の適切なデバイス内で実行されうる真空積層プロセスである。1つの実施形態では、積層プロセスは、ホットプレスプロセスを使用して実行される。1つの実施形態では、積層プロセスは、約80℃と約140℃との間の温度で、かつ約5秒と約1.5分との間(約30秒と約1分との間)の期間で、行われる。いくつかの実施形態では、積層プロセスは、約1psigと約50psigとの間の圧力を加えることを含み、一方で、約80℃と約140℃との間の温度が、約5秒と約1.5分との間の期間、基板302及び絶縁膜616aに加えられる。例えば、積層プロセスは、約5psigと約40psigとの間の圧力で、かつ約100℃と約120℃との間の温度で、約10秒と約1分との間、行われる。積層プロセスは、例えば、約110℃の温度で、約20秒間、行われる。
【0048】
[0067] 工程510では、保護膜660が除去され、ここで基板302及び1つ又は複数のダイ626を少なくとも部分的に取り囲む流動層618aの積層絶縁材料を有する基板302が、第2の保護膜662に連結される。
図6Eに描かれるように、第2の保護膜662が、絶縁膜616aの保護層622aに対して(例えば、隣接して)配置されるように、第2の保護膜662は、基板302の第1の側面675に連結される。いくつかの実施形態では、ここで保護膜662に連結された基板302は、第1の側面675上の追加の機械的支持のために、オプションでキャリア624上に載置されうる。いくつかの実施形態では、保護膜662は、保護膜662を基板302に連結する前に、キャリア624上に載置され、ここで絶縁膜616aと積層される。概して、保護膜662は、保護膜660と組成が実質的に類似する。例えば、保護膜662は、二軸PETなどのPETから形成されうる。しかしながら、保護膜662は、任意の適切な保護材料から形成されうる。いくつかの実施形態では、保護膜662は、約50μmと約150μmとの間の厚さを有する。
【0049】
[0068] 基板302を第2の保護膜662に連結すると、第1の絶縁膜616aに実質的に類似の第2の絶縁膜616bが、工程512及び
図6Fにおいて基板302の第2の側面677上に載置され、したがって、保護膜660に取って代わる。1つの実施形態では、第2の絶縁膜616bの流動層618bが空洞305内のダイ626の活性面628に接触し、これを覆うように、第2の絶縁膜616bが基板302の第2の側面677上に配置される。1つの実施形態では、基板302上の第2の絶縁膜616bの載置は、絶縁膜616bと、1つ又は複数のダイ626を部分的に取り囲む流動層618aの既に積層された絶縁材料との間に、1つ又は複数のボイド650及び間隙651を形成しうる。第2の絶縁膜616bは、ポリマー系誘電体材料から形成された1つ又は複数の層を含みうる。
図6Fに示すように、第2の絶縁膜616bは、上述の流動層618aに類似の流動層618bを含む。第2の絶縁膜616bは、PETなどの保護層622aに類似の材料で形成された保護層622bを更に含みうる。
【0050】
[0069] 工程514では、
図6Gに示されるように、第3の保護膜664が、第2の絶縁膜616bの上方に載置される。概して、保護膜664は、保護膜660、662と組成が実質的に類似する。保護膜664は、例えば、二軸PET等のPETにより形成される。しかしながら、保護膜664は、任意の適切な保護材料から形成されうる。いくつかの実施形態では、保護膜664は、約50μmと約150μmとの間の厚さを有する。
【0051】
[0070] ここで第2の側面677上の絶縁膜616b及び保護層664、並びに第1の側面675上の保護膜662及びオプションのキャリア624に固着された基板302は、工程516及び
図6Hにおいて、第2の積層プロセスに曝露される。工程508における積層プロセスと同様に、基板302は、高温に曝され、絶縁膜616bの流動層618bを軟化させ、絶縁膜616bと流動層618aの既に積層された絶縁材料との間のボイド650及び間隙651に流入させ、よって、それ自体を流動層618aの絶縁材料と統合させる。したがって、空洞305及びビア303は、絶縁材料で充填(例えば、パック、シール)され、空洞305内に先に載置された半導体ダイ626は、流動層618a、618bの絶縁材料内に完全に埋め込まれるようになる。
【0052】
[0071] 1つの実施形態では、積層プロセスは、オートクレーブ又は他の適切なデバイス内で実行されうる真空積層プロセスである。1つの実施形態では、積層プロセスは、ホットプレスプロセスを使用して実行される。1つの実施形態では、積層プロセスは、約80℃と約140℃との間の温度で、かつ約1分と約30分との間の期間で、行われる。いくつかの実施形態では、積層プロセスは、約10psigと約150psigとの間の圧力を加えることを含み、一方で、約80℃と約140℃との間の温度が、基板302及び絶縁膜616bに、約1分と約30分との期間、加えられる。例えば、積層プロセスは、約20psigと約100psigとの間の圧力で、かつ約100℃と約120℃との間の温度で、約2分と10分との間の期間、行われる。例えば、積層プロセスは、約110℃の温度で約5分間行われる。
【0053】
[0072] 積層後に、基板302は、キャリア624から係合解除され、保護膜662、664は、工程518で除去され、積層中間ダイアセンブリ602が得られる。
図6Iに示すように、中間ダイアセンブリ602は、空洞305内に埋め込まれたダイ626に加えて、1つ又は複数の空洞305及び/又はビア303が形成され、流動層618a、618bの絶縁誘電体材料で充填された基板302を含む。流動層618a、618bの絶縁誘電体材料は、絶縁材料が、主要面606、608などの基板302の少なくとも2つの表面又は側面を覆い、埋め込み型半導体ダイ626のすべての側面を覆うように、基板302を収容する。いくつかの例では、保護層622a、622bはまた、工程518で中間ダイアセンブリ602から除去される。概して、保護層622a及び622b、キャリア624、並びに保護膜662及び664は、任意の適当な機械的プロセス(例えば、そこから剥離するなど)によって、中間ダイアッセンブリ602から除去される。
【0054】
[0073] 保護層622a、622b及び保護膜662、664を除去すると、中間ダイアセンブリ602は、流動層618a、618bの絶縁誘電体材料を完全に硬化させる(即ち、化学反応及び架橋を通して強固にする)ために硬化プロセスに曝され、よって、硬化絶縁層619が形成される。絶縁層619は、実質的に、基板302と、その中に埋め込まれた半導体ダイ626とを取り囲む。例えば、絶縁層619は、基板302の少なくとも側面675、677(表面606、608を含む)、及び各半導体ダイ626の少なくとも6つの側面又は表面に接触するか、又はそれらを封入する。これらは、
図6Iに図示されるような矩形プリズム形状を有する。
【0055】
[0074] 1つの実施形態では、硬化プロセスは、絶縁層619を完全に硬化させるために高温で実行される。例えば、硬化プロセスは、約140℃と約220℃との間の温度で、約15分と約45分との間の期間に(例えば、約160℃と約200℃との間の温度で、約25分と約35分との間の期間に)行われる。硬化プロセスは、例えば、約180℃の温度で約30分間行われる。更なる実施形態では、工程518における硬化プロセスは、周囲(例えば、大気)圧力条件で又はその付近で行われる。
【0056】
[0075] 硬化後に、1つ又は複数のアセンブリ貫通ビア603が、工程520において、中間ダイアセンブリ602を通って穿孔され、その後の相互接続形成のために、中間ダイアセンブリ602の全厚さを通してチャネルを形成する。いくつかの実施形態では、中間ダイアセンブリ602は、アセンブリ貫通ビア603及び後続のコンタクト孔632の形成中の機械的支持のために、キャリア624などのキャリア上に載置されうる。アセンブリ貫通ビア603は、基板302内に形成され、続いて絶縁層619で充填されたビア303を通って穿孔される。したがって、アセンブリ貫通ビア603は、ビア303内に充填された絶縁層619によって周方向に囲まれうる。絶縁層619のポリマー系誘電体材料(例えば、セラミック充填剤含有エポキシ樹脂材料)をビア303の壁に裏打ちすることにより、導電性シリコン系基板302と相互接続1044(
図9及び
図10E-10Kを参照して説明される)との間の容量性結合、よって、隣接して位置付けられたビア303及び/又は再分配接続1244(
図11及び
図12H-12Nを参照して説明される)間の容量性結合は、完成した2D再構成基板1000において、従来のビア絶縁ライナ又は膜を利用する他の従来の相互接続構造と比較して、大幅に低減される。更に、エポキシ樹脂材料の流動性によって、より一貫した信頼性のある封入及び絶縁が可能になり、したがって、完成した再構成基板1000の漏れ電流を最小限に抑えることによって電気的性能を向上させる。
【0057】
[0076] 1つの実施形態では、アセンブリ貫通ビア603は、約100μm未満(約75μm未満など)の直径を有する。例えば、アセンブリ貫通ビア603は、約60μm未満(約50μm未満など)の直径を有する。1つの実施形態では、アセンブリ貫通ビア603は、約25μmと約50μmとの間の直径(約35μmと約40μmとの間の直径など)を有する。1つの実施形態では、アセンブリ貫通ビア603は、任意の適切な機械的プロセスを使用して形成される。例えば、アセンブリ貫通ビア603は、機械的穿孔プロセスを使用して形成される。1つの実施形態では、アセンブリ貫通ビア603は、レーザアブレーションによって、中間ダイアセンブリ602を通して形成される。例えば、アセンブリ貫通ビア603は、紫外線レーザを使用して形成される。1つの実施形態では、レーザアブレーションに利用されるレーザ源は、約5kHzと約500kHzとの間の周波数を有する。1つの実施形態では、レーザ源は、約50マイクロジュール(μJ)と約500μJとの間のパルスエネルギーにより、約10nsと約100nsとの間のパルス持続時間で、パルスレーザビームを送達するように構成される。絶縁層619に小さなセラミック充填剤粒子を有するエポキシ樹脂材料を利用することは、その中の小さなセラミック充填剤粒子が、レーザアブレーションプロセス中にビアが形成される領域から離れるレーザ光の減少したレーザ光反射、散乱、回折及び透過を示すように、ビア603のような小径ビアのより精密で正確なレーザパターニングを促進する。
【0058】
[0077] 工程522及び
図6Kでは、1つ又は複数のコンタクト孔632が絶縁層619を通って穿孔され、各埋め込み型半導体ダイ626の活性面628上に形成される1つ又は複数の接点630を露出させる。コンタクト孔632は、レーザアブレーションによって絶縁層619を通して穿孔され、半導体ダイ626の全ての外部表面は、絶縁層619及び接点630により覆われ取り囲まれたまま露出される。このように、コンタクト孔632を形成することにより、接点630が露出する。1つの実施形態では、レーザ源は、約100kHzと約1000kHzとの間の周波数を有するパルスレーザビームを生成しうる。1つの実施形態では、レーザ源は、約100nmと約2000nmとの間の波長、かつ約10E-4nsと約10E-2nsとの間のパルス持続時間で、約10μJと約300μJとの間のパルスエネルギーにより、パルスレーザビームを送達するように構成される。1つの実施形態では、コンタクト孔632は、CO
2、緑色、又はUVレーザを使用して穿孔される。1つの実施形態では、コンタクト孔632は、約5μmと約60μmとの間の直径(約20μmと約50μmとの間の直径など)を有する。
【0059】
[0078] コンタクト孔632の形成後に、中間ダイアセンブリ602は、工程522においてデスミアプロセスに曝露され、アセンブリ貫通ビア603及びコンタクト孔632の形成中にレーザアブレーションによって引き起こされた任意の望ましくない残留物及び/又は破片を除去する。よって、デスミアプロセスは、アセンブリ貫通ビア603及びコンタクト孔632を洗浄し、その後のメタライゼーションのために、埋め込み型半導体ダイ626の活性面628上の接点630を完全に露出させる。1つの実施形態では、デスミアプロセスは、湿式デスミアプロセスである。任意の適切な水性エッチャント、溶媒、及び/又はこれらの組み合わせは、湿式デスミアプロセスのために利用されうる。一例では、過マンガン酸カリウム(KMnO4)溶液がエッチャントとして利用されうる。残留物の厚さに応じて、工程522における湿式デスミアプロセスへの中間ダイアセンブリ602の曝露は、変更されうる。別の実施形態では、デスミアプロセスは、ドライデスミアプロセスである。例えば、デスミアプロセスは、O2:CF4混合ガスを用いたプラズマデスミアプロセスでありうる。プラズマデスミアプロセスは、約700Wの電力を印加し、約60秒と約120秒との間の期間、約10:1(例えば、100:10sccm)の比率でO2:CF4を流すことによって、プラズマを発生させることを含みうる。更なる実施形態では、デスミアプロセスは、湿式プロセスとドライプロセスとの組み合わせである。
【0060】
[0079] 工程522におけるデスミアプロセスに続いて、中間ダイアセンブリ602は、
図9及び
図10A-10Kを参照して以下に説明するように、内部に相互接続経路を形成する準備が整う。
【0061】
[0080] 前述のように、
図5及び
図6A-6Kは、中間ダイアセンブリ602を形成するための代表的な方法500を示す。
図7及び
図8A-8Gは、方法500と実質的に類似するが、工程がより少ない代替方法700を示す。方法700は、概して、7つの工程710-770を含む。しかしながら、方法700の工程710、720、760、及び770は、方法500の工程502、504、520、及び522とそれぞれ実質的に類似である。したがって、
図8C、
図8D、及び
図8Eにそれぞれ示される工程730、740、及び750のみが、明確にするために本明細書で説明される。
【0062】
[0081] したがって、空洞305を通して露出した絶縁膜616aの表面上に1つ又は複数の半導体ダイ626を載置した後に、第2の絶縁膜616bは、積層前に、工程730及び
図8Cにおいて、基板302の第2の側面677(例えば、主要面608)の上方に位置付けられる。いくつかの実施態様において、第2の絶縁膜616bは、第2の絶縁膜616bの流動層618bが空洞305内で半導体ダイ626の活性面628と接触し、これを覆うように、基板302の第2の側面677上に配置される。いくつかの実施形態では、第2のキャリア825は、後の処理動作中に追加の機械的支持のために、第2の絶縁膜616bの保護層622bに固着される。
図8Cに描かれるように、1つ又は複数のボイド650は、ビア303を通って絶縁膜616a及び616bと、半導体ダイ626と空洞305の内部壁との間の間隙651との間に形成される。
【0063】
[0082] 工程740及び
図8Dでは、基板302は、ここで絶縁膜616a及び616bに固着され、ダイ626がその中に配置されており、単一の積層プロセスに曝露される。単一積層プロセスの間、基板302は、上昇した温度に曝され、両方の絶縁膜616a、616bの流動層618a及び618bを軟化させ、絶縁膜616a、616bの間の開いたボイド650又は間隙651に流入させる。したがって、半導体ダイ626は、絶縁膜616a、616b及びそれが充填されたビア303の材料内に埋め込まれるようになる。
【0064】
[0083]
図5及び
図6A-6Kを参照して記載された積層プロセスと同様に、工程740における積層プロセスは、オートクレーブ又は他の適切なデバイスにおいて実行されうる真空積層プロセスでありうる。別の実施形態では、積層プロセスは、ホットプレスプロセスを使用して実行される。1つの実施形態では、積層プロセスは、約80℃と約140℃との間の温度で、かつ約1分と約30分との間の期間で、行われる。いくつかの実施形態では、積層プロセスは、約1psigと約150psigとの間の圧力を加えることを含み、一方で、約80℃と約140℃との間の温度が、約1分と約30分との間の期間に、基板302及び絶縁膜616a、616b層に加えられる。例えば、積層プロセスは、約10psigと約100psigとの間の圧力で、かつ約100℃と約120℃との間の温度で、約2分と10分との間の期間、行われる。例えば、積層プロセスは、約110℃の温度で約5分間行われる。
【0065】
[0084] 工程750において、絶縁膜616a及び616bの1つ又は複数の保護層は、基板302から除去され、結果として、積層中間ダイアセンブリ602がもたらされる。
図8Eに示すように、中間ダイアセンブリ602は、1つ又は複数の空洞305及び/又はビア303が内部に形成され、流動層618a、618bの絶縁誘電体材料で充填された基板302、並びに空洞305内の埋め込み型ダイ626を含む。絶縁材料は、絶縁材料が、基板302の少なくとも2つの表面又は側面、例えば、主要面606、608を覆うように、基板302を収容する。一例では、保護層622a、622bは、中間ダイアセンブリ602から除去され、よって、中間ダイアセンブリ602は、キャリア624、825から係合解除される。概して、保護層622a、622b及びキャリア624、825は、任意の適切な機械的プロセス(例えば、そこらから剥離するなど)によって除去される。
【0066】
[0085] 保護層622a、622bを除去すると、中間ダイアセンブリ602は、流動層618a、618bの絶縁誘電体材料を完全に硬化させるための硬化プロセスに曝露される。絶縁材料の硬化は、硬化絶縁層619の形成をもたらす。
図8Eに描かれ、
図7Iに対応する工程518に類似するように、絶縁層619は、実質的に、基板302及びその中に埋め込まれた半導体ダイ626を取り囲む。
【0067】
[0086] 1つの実施形態では、硬化プロセスは、中間ダイアセンブリ602を完全に硬化させるために高温で実行される。例えば、硬化プロセスは、約140℃と約220℃との間の温度で、約15分と約45分との間の期間に(例えば、約160℃と約200℃との間の温度で、約25分と約35分との間の期間に)
行われる。硬化プロセスは、例えば、約180℃の温度で約30分間行われる。更なる実施形態では、工程750における硬化プロセスは、周囲(例えば、大気)圧力条件又はその付近で行われる。
【0068】
[0087] 工程750での硬化後に、方法700は、方法500の工程520及び522と実質的に類似する。例えば、中間ダイアセンブリ602は、1つ又は複数のアセンブリ貫通ビア603と、絶縁層619を通って穿孔される1つ又は複数のコンタクト孔632とを有する。その後、中間ダイアセンブリ602は、デスミアプロセスに曝露され、その後、中間ダイアセンブリ602は、以下に説明するように、内部に相互接続経路を形成する準備が整う。
【0069】
[0088]
図9は、中間ダイアセンブリ602を通して電気的相互接続を形成する代表的な方法900のフロー図を示す。
図10A-10Kは、
図9に示される方法900のプロセスの異なる段階における中間ダイアセンブリ602の断面図を概略的に示す。したがって、
図9及び
図10A-10Kは、明確にするために本明細書でまとめて説明される。
【0070】
[0089] 1つの実施形態では、中間ダイアセンブリ602を通して形成される電気的相互接続は、銅で形成される。したがって、方法900は、オプションで、工程910及び
図10Aから開始しうる。ここで、アセンブリ貫通ビア603及びコンタクト孔632が内部に形成された中間ダイアセンブリ602には、接着層1040及び/又はシード層1042がその上部に形成されている。中間ダイアセンブリ602上に形成された接着層1040及びシード層1042の拡大部分図が、参照用に
図10Hに示されている。接着層1040は、中間ダイアセンブリ602の主要面1005、1007のような絶縁層619の所望の表面、並びに各半導体ダイ626上のコンタクト孔632内の活性面628及びアセンブリ貫通ビア603の内壁上に形成され、続いて形成されるシード層1042及び銅相互接続1044の接着を促進し、拡散を阻止するのを支援しうる。したがって、1つの実施形態では、接着層1040は接着層として作用し、別の実施形態では、接着層1040はバリア層として作用する。しかしながら、両方の実施形態において、接着層1040は、以下では「接着層」として記載されることになる。
【0071】
[0090] 1つの実施形態では、オプションの接着層1040は、チタン、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、マンガン、酸化マンガン、モリブデン、酸化コバルト、窒化コバルト、又は任意の他の適切な材料又はそれらの組合せから形成される。1つの実施形態では、接着層1040は、約10nmと約300nmとの間(約50nmと約150nmとの間など)の厚さを有する。例えば、接着層1040は、約75nmと約125nmとの間(約100nmなど)の厚さを有する。接着層1040は、化学気相堆積(CVD)、物理的気相堆積(PVD)、プラズマCVD (PECVD)、原子層堆積(ALD)などを含むがこれらに限定されない、任意の適切な堆積プロセスによって形成される。
【0072】
[0091] オプションのシード層1042は、接着層1040上に、又は絶縁層619上に直接(例えば、接着層1040を形成せずに)形成されうる。シード層1042は、銅、タングステン、アルミニウム、銀、金、又は任意の他の適切な材料又はこれらの組み合わせなどの導電性材料から形成される。シード層1042及びその後にメッキされた相互接続1044が同じ導電性材料から形成される場合、シード層1042及び相互接続1044は、異なる粒径を有しうる。例えば、シード層1042は、無電解で堆積される場合、及び銅で構成される場合、典型的には、20nmと100nmとの間の粒径を有する。電着銅相互接続1044は、典型的には、約100nm-5umより大きな粒径を有する。シード層1042がスパッタリング(PVD)によって堆積されるとき、粒径はまた、その上に形成される電気メッキ銅相互接続1044より小さい。PVD (スパッタリング)の場合、シード層1042内の粒径もまた、約20nmから100nmである。
【0073】
[0092]1つの実施形態では、シード層1042は、約50nmと約500nmとの間(約100nmと約300nmとの間など)の厚さを有する。例えば、シード層1042は、約150nmと約250nmとの間(約200nmなど)の厚さを有する。1つの実施形態では、シード層1042は、約0.1μmと約1.5μmとの間の厚さを有する。接着層1040と同様に、シード層1042は、CVD、PVD、PECVD、ALDドライプロセス、湿式無電解メッキプロセスなどの任意の適切な堆積プロセスによって形成される。1つの実施形態では、モリブデン接着層1040は、銅で形成されたシード層1042と組み合わせて中間ダイアセンブリ上に形成される。Mo-Cu接着及びシード層の組み合わせは、絶縁層619の表面との改善された接着を可能にし、工程970における後続のシード層エッチングプロセス中の導電性相互接続線のアンダーカットを低減する。
【0074】
[0093] 工程920及び930では、
図10B及び10Cにそれぞれ対応して、フォトレジストなどのスピンオン/スプレーオン又はドライレジスト膜1050が、中間ダイアセンブリ602の両方の主要面1005、1007に適用され、その後、パターニングされる。1つの実施形態では、レジスト膜1050は、UV放射への選択的露光を介してパターニングされる。1つの実施形態では、接着促進剤(図示せず)が、レジスト膜1050の形成前に、中間ダイアセンブリ602に塗布される。接着促進剤は、レジスト膜1050のための界面結合層を生成することによって、及び中間ダイアセンブリ602の表面からいずれの水分をも除去することによって、中間ダイアセンブリ602へのレジスト膜1050の接着を改善する。いくつかの実施形態では、接着促進剤は、ビス(トリメチルシリル)アミン又はヘキサメチルジシラザン(HMDS)及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)から形成される。
【0075】
[0094] 工程940及び
図10Dにおいて、中間ダイアセンブリ602は、レジスト膜現像プロセス、アッシングプロセス、及びデスカムプロセスに曝される。特定の実施形態では、デスケムプロセスは、任意の残留有機レジスト残留物を除去するための酸素プラズマ処理である。
図10Dに示すように、レジスト膜1050を現像すると、アセンブリ貫通ビア603及びコンタクト孔632が露光され、ここで接着層1040及びシード層1042がその上部に形成される。1つの実施形態では、膜現像プロセスは、レジストを溶媒に露光することを含む湿式プロセスなどの湿式プロセスである。1つの実施形態では、膜現像プロセスは、水性エッチングプロセスを利用する湿式エッチングプロセスである。他の実施形態では、膜現像プロセスは、所望の材料に対して選択的な緩衝エッチングプロセスを利用する湿式エッチングプロセスである。任意の適切な湿式溶剤又は湿式エッチャントの組み合わせが、レジスト膜現像プロセスに使用されうる。
【0076】
[0095] 工程950及び960では、
図10E及び10Fにそれぞれ対応して、相互接続1044が、露出されたアセンブリ貫通ビア603及びコンタクト孔632を通るなどして、中間ダイアセンブリ602の露出表面上に形成され、その後、レジスト膜1050が除去される。相互接続1044は、電気メッキ及び無電解メッキを含む任意の適切な方法によって形成される。1つの実施形態では、レジスト膜1050は、湿式プロセスによって除去される。
図10E及び10Fに描かれているように、形成された相互接続1044は、アセンブリ貫通ビア603及びコンタクト孔632を完全に充填し、又はその内周壁を覆い、レジスト膜1050を除去すると、中間ダイアセンブリ602の表面1005、1007から突出する。例えば、相互接続1044は、アセンブリ貫通ビア603の内周壁を裏打ちし、中空コアを有しうる。1つの実施形態では、相互接続1044は銅で形成される。他の実施形態では、相互接続1044は、アルミニウム、金、ニッケル、銀、パラジウム、スズなどを含むがこれらに限定されない任意の適切な導電性材料で形成されうる。
【0077】
[0096] いくつかの実施態様において、相互接続1044は、相互接続1044を後述する再分配接続1244などの他の電気接点又はデバイスと電気接続するための横方向トレース(例えば、ライン又はパッド)領域を含む。横方向トレース領域は、工程950において形成される導電層の一部を含むことができ、典型的には、主要面1007又は1005の一部を横切って延びることになる。
【0078】
[0097] 工程970及び
図10Gにおいて、相互接続1044が内部に形成された中間ダイアセンブリ602は、接着層1040及びシード層1042を除去するために、接着及び/又はシード層エッチングプロセスに曝され、よって、完成した再構成基板1000の形成がもたらされる。1つの実施形態では、シード層エッチングは、中間ダイアセンブリ602のすすぎ及び乾燥を含む湿式エッチングプロセスである。1つの実施形態では、シード層エッチングプロセスは、銅、タングステン、アルミニウム、銀、又は金などの所望の材料に対して選択的な緩衝エッチングプロセスである。他の実施形態では、エッチングプロセスは、水性エッチングプロセスである。シード層エッチングプロセスには、任意の適切な湿式エッチャント又は湿式エッチャントの組み合わせが使用されうる。
【0079】
[0098]
図10I及び10Jは、特定の実施形態による再構成基板1000の更なる例示的な配置を示す。
図10I及び10Jに示されるパッケージングスキームは、所望の数のメモリダイを積層するために必要とされる工程の量を低減するので、メモリダイスタッキングに特に有益である(例えば、「バイト」を形成するために8つのメモリダイを積層することは、ここでは4つのパッケージ又は再構成基板を積層することのみを必要とする)。
【0080】
[0099] 図示されたように、再構成基板1000は、各空洞305内のダイスタック1026内に裏側から裏側に積層された2つの半導体ダイ626を含み、半導体ダイ626の裏側は、接着層1048によって互いに連結される。従って、積層半導体ダイ626の活性側面628は、再構成基板1000の反対側を向き、そこから反対方向に延びる相互接続1044を有する。特定の実施形態では、積層半導体ダイ626は、
図10Iに示されるように、同じタイプのものであり、及び/又は実質的に同じ横寸法を有する。特定の他の実施形態では、積層半導体ダイ626は、
図10Jに示される異なるタイプのものであり、及び/又は異なる横寸法を有する。そのような実施形態では、ダミーダイ627は、より小さい横寸法を有する半導体ダイ626に沿って載置され、ダイスタック1026の各層の実質的に類似した全体寸法を確実にしうる。半導体ダイ626の裏側を連結するために利用される接着層1048は、積層接着剤材料、ダイ取り付け膜、接着剤などの任意の適切なタイプの接着剤でありうる。
【0081】
[00100]
図10I及び
図10Jに示される配置を形成するために、半導体ダイ626は、基板302の空洞305内にダイスタック1026を載置する前に、互いに取り付けることができる。ダイスタック1026を形成するための例示的なプロセスフローを
図10Kに示す。図示したように、2つのダイ基板1002(例えば、DRAM基板)の裏側は、接着層1048を使用して互いに位置合わせされ、結合される。ある実施形態では、ダイ基板1002は、ダイスタック1026の所望の厚さに応じて、結合前又は後に薄くなりうる。次に、ダイ基板1002は、方法500及び700を参照して説明したように、基板302の空洞305内に載置され、絶縁層619内に封入されうる個々のダイスタック1026に個片化される。その後、単一の半導体ダイ626又は並んだ半導体ダイ626が基板302の空洞305内に埋め込まれる例と実質的に同様に、本明細書で説明される工程(例えば、方法900及び1200)のいずれかに従って、相互接続及び/又は再分配層が形成されうる。
【0082】
[00101] 工程970における接着及び/又はシード層エッチングプロセスに続いて、再構成基板1000は、1つ又は複数の電気的に機能するパッケージ又はSiPに個片化されうる(例えば、各個片化されたパッケージ又はSiPは、基板302の単一領域412を含み、ここでは、絶縁層619及びその上に形成された相互接続1044、並びにその中に埋め込まれた半導体ダイ626が含まれる)。その後、各パッケージ又はSiPは、様々な2.5D及び3D配置及びアーキテクチャの他の半導体デバイス及びパッケージと統合されうる。例えば、同種又は異種3Dスタックシステムを形成するために、パッケージ又はSiPは、追加のパッケージ又はSiP及び/又は他の半導体デバイス及びシステムと垂直に積層されうる。あるいは、再構成基板1000は、個片化される前に、追加の半導体デバイス及びシステムと統合されうる。2D再構成基板1000のこのような3D統合は、
図13及び
図14A-14Dを参照して、以下で更に説明される。
【0083】
[00102] 更に別の実施形態では、接着層及び/又はシード層のエッチング時に、再構成基板1000は、必要に応じてその上に形成された1つ又は複数の再分配層1258、1260(
図12K~12Nに示す)を有し、再構成基板1000の表面上の所望の位置への相互接続1044の接点のルート変更及び/又は延長を可能にする。
図11は、再構成基板1000上に再分配層1258を形成する代表的な方法1100のフロー図を示す。
図12A-12Nは、
図11に示される方法1100の異なる段階における再構成基板1000の断面図を概略的に示す。したがって、
図11及び
図12A-12Nは、明確にするために本明細書でまとめて説明される。
【0084】
[00103] 方法1100は、上述の方法500、700、及び900と実質的に類似する。概して、方法1100は、工程1102及び
図12Aで始まり、ここで、絶縁膜1216は、既に絶縁層619が形成された再構成基板1000上に載置され、その後、積層される。絶縁膜1216は、絶縁膜616と実質的に類似し、ポリマーベースの誘電体材料から形成された1つ又は複数の流動層1218と、PETから形成された1つ又は複数の保護層1222とを含みうる。
【0085】
[00104] 1つの実施形態では、流動層1218は、エポキシ樹脂材料を含む。1つの実施形態では、流動層1218は、セラミック充填剤含有エポキシ樹脂材料を含む。別の実施形態では、流動層1218は、感光性ポリイミド材料を含む。感光性ポリイミドの材料特性は、絶縁膜1216から形成された結果としての相互接続再分配層を通して、より小さい(例えば、より狭い)ビアの形成を可能にする。しかしながら、絶縁膜1216には、流動層1218及び絶縁材料の任意の適切な組み合わせが考えられる。例えば、絶縁膜1216は、非感光性ポリイミド材料、ポリベンゾオキサゾール(PBO)材料、二酸化ケイ素材料、及び/又は窒化ケイ素材料を含む1つ又は複数の流動層1218を含みうる。
【0086】
[00105] いくつかの例では、流動層1218の材料は、絶縁膜616の流動層618とは異なる。例えば、流動層618は、セラミック充填剤含有エポキシ樹脂材料を含み、流動層1218は、感光性ポリイミド材料を含みうる。別の例では、流動層1218は、流動層618とは異なる無機誘電体材料を含む。例えば、流動層618は、セラミック充填剤含有エポキシ樹脂材料を含み、流動層1218は、二酸化ケイ素材料を含みうる。
【0087】
[00106] 絶縁膜1216は、約120μm未満(約40μmと約100μmとの間など)の合計の厚さを有する。例えば、流動層1218及び保護層1222を含む絶縁膜1216は、約50μmと約90μmとの間の合計の厚さを有する。1つの実施形態では、流動層1218は、約60μm未満の厚さ(約5μmと約50μmとの間の厚さなど(例えば約20μmの厚さ))を有する。絶縁膜1216は、半導体ダイ626の活性面628上の接点630に連結される、及び/又は金属化されたアセンブリ貫通ビア603に連結される、露出した相互接続1044を有する再構成基板1000の表面(主要面1007など)上に載置される。
【0088】
[00107] 絶縁膜1216の載置の後に、再構成基板1000は、工程508、516、及び740を参照して説明される積層プロセスと実質的に類似の積層プロセスに曝露される。再構成基板1000は、流動層1218を軟化させるために高温に曝され、その後、再構成基板1000上に既に形成された絶縁層619に結合する。したがって、1つの実施形態では、流動層1218は、絶縁層619と統合され、その延長部を形成する。流動層1218と絶縁層619との統合は、結果として、以前に露出していた相互接続1044を覆う、拡張かつ統合された絶縁層619をもたらす。したがって、ここでは、結合された流動層1218と絶縁層619とを合わせて、絶縁層619として説明することになる。しかしながら、他の実施形態では、流動層1218の積層及びその後の硬化は、絶縁層619上に第2の絶縁層(図示せず)を形成する。いくつかの例では、第2の絶縁層は、絶縁層619とは異なる材料層で形成される。
【0089】
[00108] 1つの実施形態では、積層プロセスは、オートクレーブ又は他の適切なデバイス内で実行されうる真空積層プロセスである。1つの実施形態では、積層プロセスは、ホットプレスプロセスを使用して実行される。1つの実施形態では、積層プロセスは、約80℃と約140℃との間の温度で、かつ約1分と約30分との間の期間で、行われる。いくつかの実施形態では、積層プロセスは、10psigと約100psigとの間の圧力を加えることを含み、一方で、約80℃と約140℃との間の温度が、約1分と約30分との間の期間、基板302及び絶縁膜1216に加えられる。例えば、積層プロセスは、約30psigと約80psigとの間の圧力で、かつ約100℃と約120℃との間の温度で、約2分と約10分との間の期間、行われる。例えば、積層プロセスは、約110℃の温度で約5分間行われる。更なる例では、積層プロセスは、約30psigと約70psigとの間(約50psigなど)の圧力で行われる。
【0090】
[00109] 工程1104及び
図12Bにおいて、保護層1222は、機械的プロセスによって再構成基板1000から除去される。保護層1322及びキャリア1324を除去した後に、再構成基板1000は、硬化プロセスに曝されて、新たに拡張された絶縁層619を完全に硬化させる。1つの実施形態では、硬化プロセスは、工程518及び750を参照して説明した硬化プロセスと実質的に類似する。例えば、硬化プロセスは、約140℃と約220℃との間の温度で、約15分と約45分との間の期間に(例えば、約160℃と約200℃との間の温度で、約25分と約35分との間の期間に)
行われる。硬化プロセスは、例えば、約180℃の温度で約30分間行われる。更なる実施形態では、工程1104における硬化プロセスは、周囲圧力条件で又は周囲圧力条件付近で実施される。
【0091】
[00110] 次いで、再構成基板1000は、工程1106及び
図12Cにおいて、レーザアブレーションによって選択的にパターニングされる。工程1106におけるレーザ切除は、新たに拡大された絶縁層619を通って再分配ビア1203を形成し、その接点の再分配のために所望の相互接続1044を露出する。1つの実施形態では、再配分ビア1203は、約5μmと約60μmとの間の直径(約10μmと約50μmとの間(例えば、約20μmと約45μmとの間)の直径など)を有する。1つの実施形態では、工程1106におけるレーザアブレーションプロセスは、CO
2レーザを利用して行われる。1つの実施形態では、工程1106におけるレーザアブレーションプロセスは、UVレーザを利用して行われる。1つの実施形態では、工程1106におけるレーザアブレーションプロセスは、緑色レーザを利用して行われる。例えば、レーザ源は、約100kHzと約1000kHzとの間の周波数を有するパルスレーザビームを生成しうる。一例において、レーザ源は、約100nmと約2000nmとの間の波長、かつ約10E-4nsと約10E-2nsとの間のパルス持続時間で、約10μJと約300μJとの間のパルスエネルギーにより、パルスレーザビームを送達するように構成される。
【0092】
[00111] 再構成基板1000をパターニングすると、再構成基板1000は、工程522及び770におけるデスミアプロセスと実質的に類似のデスミアプロセスに曝される。工程1106でのデスミアプロセス中に、再分配ビア1203の形成中にレーザアブレーションによって形成された不要な残留物及び破片が再分配ビア1203から除去され、その後のメタライゼーションのためにその表面をクリアに(例えば洗浄)する。1つの実施形態では、デスミアプロセスは湿式プロセスである。任意の適切な水性エッチャント、溶媒、及び/又はこれらの組み合わせは、湿式デスミアプロセスのために利用されうる。一例では、KMnO4溶液がエッチャントとして利用されうる。別の実施形態では、デスミアプロセスは、ドライデスミアプロセスである。例えば、デスミアプロセスは、O2/CF4混合ガスを用いたプラズマデスミアプロセスでありうる。更なる実施形態では、デスミアプロセスは、湿式プロセスとドライプロセスとの組み合わせである。
【0093】
[00112] 工程1108及び
図12Dでは、オプションの接着層1240及び/又はシード層1242が、絶縁層619上に形成される。1つの実施形態では、接着層1240は、チタン、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、マンガン、酸化マンガン、モリブデン、酸化コバルト、窒化コバルト、又は任意の他の適切な材料又はこれらの組み合わせから形成される。1つの実施形態では、接着層1240は、約10nmと約300nmとの間(約50nmと約150nmとの間など)の厚さを有する。例えば、接着層1240は、約75nmと約125nmとの間(約100nmなど)の厚さを有する。接着層1240は、CVD、PVD、PECVD、ALDなどを含むがこれらに限定されない、任意の適切な堆積プロセスによって形成されうる。
【0094】
[00113] オプションのシード層1242は、銅、タングステン、アルミニウム、銀、金、又は任意の他の適切な材料もしくはこれらの組合せなどの導電性材料から形成される。1つの実施形態では、シード層1242は、約50nmと約500nmとの間(約100nmと約300nmとの間など)の厚さを有する。例えば、シード層1242は、約150nmと約250nmとの間(約200nmなど)の厚さを有する。1つの実施形態では、シード層1242は、約0.1μmと約1.5μmとの間の厚さを有する。接着層1240と同様に、シード層1242は、CVD、PVD、PECVD、ALDドライプロセス、湿式無電解メッキプロセスなどの任意の適切な堆積プロセスによって形成されうる。1つの実施形態では、再構成基板1000上に、モリブデン接着層1240及び銅シード層1242が形成され、工程1120での後続のシード層エッチングプロセス中に導電性相互接続ラインのアンダーカットを低減する。
【0095】
[00114]
図12E、12F、及び12Gにそれぞれ対応する工程1110、1112、及び1114では、フォトレジストなどのスピンオン/スプレーオン又はドライレジスト膜1250が、再構成基板1000の接着面及び/又はシード面上方に適用され、その後、パターニングされ、現像される。1つの実施形態では、レジスト膜1250を載置する前に、接着促進剤(図示せず)が再構成基板1000に塗布される。レジスト膜1250の露光及び現像は、再分配ビア1203の開口及びその上に再分配接続1244を形成するための絶縁層619、接着層1240、又は銅シード層1242の露出をもたらす。したがって、レジスト膜1250のパターニングは、レジスト膜1250の一部をUV放射に選択的に露光し、その後、湿式エッチングプロセスなどの湿式プロセスによってレジスト膜1250を現像することによって、実行されうる。1つの実施形態では、レジスト膜現像プロセスは、所望の材料に対して選択的な緩衝エッチングプロセスを利用する湿式エッチングプロセスである。他の実施形態では、レジスト膜現像プロセスは、水性エッチングプロセスを利用する湿式エッチングプロセスである。レジスト膜現像プロセスには、任意の適切な湿式エッチャント又は湿式エッチャントの組合せが使用されうる。
【0096】
[00115]
図12H及び
図12Iにそれぞれ対応する工程1116及び1118において、再分配接続1244が、露出された再分配ビア1203を通るなどして、再構成基板1000の露出された表面上に形成され、その後、レジスト膜1250が除去される。再分配接続1244は、電気メッキ及び無電解堆積を含む任意の適切な方法によって形成される。1つの実施形態では、レジスト膜1250は、湿式プロセスによって除去される。
図12H及び
図12Iに示されるように、再分配接続1244は、再分配ビア1203を充填し、レジスト膜1250を除去すると再構成基板1000の表面から突出する。1つの実施形態では、再分配接続1244は銅で形成される。他の実施形態では、再分配接続1244は、アルミニウム、金、ニッケル、銀、パラジウム、スズなどを含むがこれらに限定されない任意の適切な導電性材料で形成されうる。
【0097】
[00116] 相互接続1044を参照して説明したように、再分配接続1244は、再分配接続1244を他の電気接点又はデバイスと電気的に接続するための横方向のトレース領域も含みうる。横方向トレース領域は、工程1116で形成された導電層の一部を含むことができ、典型的には、再構成基板1000の主要面の一部を横切って延びることになる。
【0098】
[00117] 工程1120及び
図12Jにおいて、再分配接続1244が形成された再構成基板1000は、工程970と実質的に類似の接着及び/又はシード層エッチングプロセスに曝される。1つの実施形態では、接着及び/又はシード層エッチングは、再構成基板1000のすすぎ及び乾燥を含む湿式エッチングプロセスである。1つの実施形態では、接着及び/又はシード層エッチングプロセスは、シード層1242の所望の材料に対して選択的な緩衝エッチングプロセスを利用する湿式エッチングプロセスである。他の実施形態では、エッチングプロセスは、水性エッチングプロセスを利用する湿式エッチングプロセスである。シード層エッチングプロセスには、任意の適切な湿式エッチャント又は湿式エッチャントの組み合わせが使用されうる。
【0099】
[00118] 工程1122において、
図12Kに示されるように、1つ又は複数の機能性2Dパッケージ1200は、2D再構成基板1000から個片化されうる。(パッケージとして説明されているが、パッケージ1200はまた、SiP及び他の機能パッケージデバイスを指すこともある。)しかし、いくつかの実施形態では、上述のシーケンス及びプロセスを利用することによって、パッケージ1200の個片化前に、再構成基板1000上に追加の再分配層が形成されてもよい。例えば、
図12Lに示すように、主要面1007などの第1の再分配層1258とは反対側の再構成基板1000の側面又は表面上に、1つ又は複数の追加の再分配層1260が形成されてもよい。あるいは、1つ又は複数の追加の再分配層1260が、主要面1007などの第1の再分配層1258の同じ側面又は表面上に形成されてもよい。次いで、パッケージ1200は、全ての所望の再分配層が形成された後に、再構成基板1000から個片化されうる。その後、各パッケージ1200は、所望の2.5D及び3D配置及びアーキテクチャの他の半導体デバイス及びパッケージと統合され、これらは異種であっても同種であってもよい。例えば、パッケージ1200は、異種3Dスタックシステムを形成するために、他の半導体デバイス及びシステムと垂直に積層されうる。しかし、更に別の実施形態では、1つ又は複数の再分配層1258、1260がその上に形成された再構成基板1000は、個別の3Dパッケージ又はSiPに個片化する前に、追加の半導体デバイス及びシステムと3D統合され、それは異種であっても同種であってもよい。
【0100】
[00119]
図12L-12Nは、パッケージ1200を更に示し、再構成基板1000は、酸化物層314又は金属クラッド層315を含む。
図12Lに示されるように、酸化物層314は、空洞305の側壁及びビア303を含む、基板302のすべての表面上に形成され、ここでは、内部に配置され、絶縁層619によって囲まれた半導体ダイ626又は相互接続1044が含まれる。絶縁層619の流動性誘電体材料は、酸化物層314を囲み、よって、少なくとも絶縁層619及び酸化物層314は、基板302の表面を任意の半導体ダイ626及び/又は相互接続1044から分離し、それらの間の接触を防止する。
【0101】
[00120] 同様に、
図12Mにおいて、金属クラッド層315は、基板302の全ての表面上に形成される。しかしながら、酸化物層314とは異なり、金属クラッド層315は、パッケージ1200の少なくとも1つの側面上に少なくとも1つの接続点を形成する少なくとも1つのクラッド接続1290に連結されるか、又は
図12N-12Mに示されるように、両側面677及び675上に少なくとも1つの接続点を形成するクラッド接続1290に連結される。クラッド接続1290は、パッケージ1200と共に配置された1つ又は複数の半導体ダイによって使用される共通接地に接続される。あるいは、クラッド接続1290は、電源電圧などの基準電圧に接続される。図示したように、クラッド接続1290は、絶縁層619内に形成され、金属クラッド層315を、主要面1007及び1005などのパッケージ1200の表面上又は表面に配置されたクラッド接続1290の接続端部に接続し、その結果、金属クラッド層315は、外部共通接地又は基準電圧(接地への例示的な接続として
図12Nに示す)に接続することができる。クラッド接続1290は、ニッケル、銅、アルミニウム、金、コバルト、銀、パラジウム、スズなどを含むがこれらに限定されない任意の適切な導電性材料で形成される。クラッド接続1290は、工程522で形成され、コンタクト孔632と実質的に類似のクラッドビア633を通して堆積又はメッキされる。したがって、クラッドビア633は、金属クラッド層315がその上に形成された基板302の真上又は真下の絶縁層619を通してレーザドリル加工されうる。更に、相互接続1044と同様に、クラッド接続1290は、クラッドビア633を完全に充填するか、又はその内周壁を裏打ちし、したがって、中空コアを有する。いくつかの実施形態では、クラッドビア633は、約5μmの直径を有する。
【0102】
[00121] 金属クラッド層315及びクラッド接続1290の接地機能を更に明確にするために、
図12Nは、2つの電子システム1295、1296と同時に積層され、例示的な接地1299に連結された、
図12Mのパッケージ1200を概略的に示す(しかしながら、再構成基板1000及び/又はパッケージ1200の3D統合は、以下の
図13A-20Fを参照してより詳細に説明される)。接地1299に接続されるものとして示されるが、金属クラッド層315は、代替的には、例えば、上述のような基準電圧に接続されてもよい。各電子システム1295、1296は、トレース、相互接続配線、及び典型的には1つ又は複数の電気デバイスを含む2D又は3D回路を含む。いくつかの実施形態では、電子システム1295、1296は、1つ又は複数の半導体デバイス1297、1298をそれぞれ含むことができる、SIP、SIC、又はSOCなどの電気システムの一部を形成する1つ又は複数の電気デバイスを含む。図示されるように、半導体デバイス1297は、パッケージ1200の主要面1007に隣接する相互接続1044に電気的に接続され、半導体デバイス1298は、主要面1005に隣接する相互接続1044に電気的に結合される。半導体デバイス1297、1298それぞれのデバイス接続1297A、1298A(相互接続及び再分配接続を含みうる)は、はんだバンプ又はボール1246を含む任意の適切な構造及び方法を介して、相互接続1044又は再分配接続1244と連結されうる。
【0103】
[00122] 同時に、金属クラッド層315は、クラッド接続1290及び任意の他の適切な連結手段を介して、外部接地1299に電気的に連結されうる。例えば、クラッド接続1290は、パッケージ1200の反対側のはんだバンプ1246を介して、外部接地1299に間接的に連結されうる。いくつかの実施態様では、クラッド接続1290は、外部接地1299に連結する前に、まず、電子システム1295などの別個の電子システムを通して、経路が決定されうる。金属クラッド層315と外部接地1299との間の接地経路の利用は、相互接続1044間及び/又は再分配接続1244間の干渉を低減又は排除し、半導体ダイ626、パッケージ1200、及びそれと統合された任意のシステム又はデバイスを損傷しうる、連結された集積回路の短絡を防止する。
【0104】
[00123]
図13は、2つの垂直に積層された再構成基板を有する例示的な積層3D構造1400を形成する代表的な方法1300のフロー図を示す。
図14A-14Dは、
図13に示される方法1300の異なる段階における積層3D構造1400の断面図を概略的に示す。したがって、
図13及び
図14A-14Dは、明確にするために本明細書でまとめて説明される。更に、
図13及び14A-14Dに示され、以下に記載される方法は、積層3D構造1400を形成するためのビルドアップ技術を含む。したがって、そのような方法は、「ビルドアップスタッキング」と称されうる。
【0105】
[00124] 方法1300は、工程1302及び
図14Aで始まり、第1の絶縁膜1416が、別の再構成基板などの別のデバイスと統合されるように、再構成基板1000aの所望の表面上に載置され、その後、積層される。再構成基板1000aは、空洞305a及びその中にパターニングされたビア303aを有する基板302aから形成された構造フレームを含む、再構成基板1000を参照して上述したフィーチャーのすべてを含みうる。
【0106】
[00125]
図14Aに示されるように、絶縁膜1416は、その上に形成された単一の再分配層1258aを有する主要面1007上に載置される。概して、絶縁膜1416は、半導体ダイ626aの活性面628a上の接点630a及び/又は相互接続1044aに導電的に連結された、再分配接続1244aのような露出した相互接続を有する再構成基板1000aの表面上に載置される。単一の再分配層1258aを有するものとして示されているが、再構成基板1000aは、その任意の所望の表面上に形成された1つより多い又は少ない再分配層を有しうる。更に、方法1300は、中間ダイアセンブリ602のような、再構成基板1000a以外の構造を3D統合するために利用されうる。更に、絶縁膜1416の載置及び積層の前に、再構成基板1000aは、方法1300の工程のいずれかの間の機械的支持のために、キャリア624のようなキャリア上に固定されうる。
【0107】
[00126] 絶縁膜1416は、絶縁膜616及び1216に実質的に類似しており、ポリマーベースの誘電体材料で形成された1つ又は複数の流動層1418と、例えばPETなどで形成された1つ又は複数の保護層1422とを含みうる。1つの実施形態では、流動層1418は、セラミック充填剤含有エポキシ樹脂材料などのエポキシ樹脂材料を含む。別の実施形態では、流動層1418は、感光性又は非感光性ポリイミド材料などのポリイミド材料を含む。更に他の実施形態では、流動層1418は、PBO材料、二酸化ケイ素材料、及び/又は窒化ケイ素材料を含む。
【0108】
[00127] いくつかの例では、流動層1418の材料は、流動層618及び/又は流動層1218の材料とは異なる。他の例では、流動層1418は、流動層618及び/又は流動層1218と同じ材料を含む。
【0109】
[00128] 絶縁膜1416は、約80μm未満(約10μmと約60μmとの間など)の合計の厚さを有する。例えば、流動層1418及び保護層1422を含む絶縁膜1416は、約120μm未満(約20μmと約40μmとの間など)の合計の厚さを有する。流動層1418自体は、約5と約50との間の厚さ(約10と約25との間の厚さなど)を有しうる。
【0110】
[00129] 絶縁膜1416を載置すると、再構成基板1000aは、工程508、516、740、及び1102を参照して上述した積層プロセスと実質的に類似の積層プロセスに曝される。再構成基板1000aは、絶縁膜1416の流動層1418を軟化させるために高温に曝され、その後、再構成基板1000aの主要面1007に(例えば、再分配層1258aとともに)結合する。したがって、流動層1418は、再構成基板1000aの絶縁層619と統合され、その上に直接積層される任意のデバイス及び/又は構造のためのベース層1410を形成する。ベース層1410は、主要面1007上の再分配接続1244aのような、それが結合される表面上の任意の露出した相互接続を覆い、実質的に平面の構造を提供し、その上に、更なるデバイスが形成されうる。
【0111】
[00130] 1つの実施形態では、工程1302における積層プロセスは、オートクレーブ又は他の適切なデバイス内で実行されうる真空積層プロセスである。1つの実施形態では、積層プロセスは、ホットプレスプロセスを使用して実行される。1つの実施形態では、積層プロセスは、約80℃と約140℃との間の温度で、かつ約1分と約30分との間の期間で、行われる。いくつかの実施形態では、積層プロセスは、10psigと約100psigとの間の圧力を加えることを含み、一方で、約80℃と約140℃との間の温度が、約1分と約30分との間の期間、基板302及び絶縁膜1216に加えられる。例えば、積層プロセスは、約30psigと約80psigとの間の圧力で、かつ約100℃と約120℃との間の温度で、約2分と約10分との間の期間、行われる。例えば、積層プロセスは、約110℃の温度で約5分間行われる。更なる例では、積層プロセスは、約30psigと約70psigとの間(約50psigなど)の圧力で行われる。
【0112】
[00131] 積層後、保護層1422は、ベース層1410から機械的に除去され、再構成基板1000aは、その上に別のデバイスが積層される(例えば、垂直に統合される)準備が整う。
【0113】
[00132]
図13及び
図14A-14Dに示す例示的な実施形態では、再構成基板1000aは、ビルドアップスタッキングによって第2の再構成基板1000bと積層され、第2の再構成基板1000bは、方法500及び900を参照して説明した工程と実質的に類似の方法で、再構成基板1000aの上方に直接構築される。したがって、明確にするために、方法1300の残りの工程が方法500及び900を参照して上述されているので、工程1304及び1306のみが更に詳細に説明されることになる。
【0114】
[00133] 工程1304では、第2の構造化基板302bが、再構成基板1000a上に形成されたベース層1410上に載置される。第2の構造化基板302bは、内部にパターニングされた任意の所望のフィーチャーを含んでもよく、相互接続を形成するためのビア303bと、半導体ダイを配置するための空洞305bとが含まれる。いくつかの実施形態では、基板302bは、絶縁のためにその所望の表面上に形成された酸化シリコン膜などの酸化物層314を更に含む。載置中に、基板302bに形成されたビア303bが再分配接続1244a又は相互接続1044aの接点と位置合わせされるように、基板302bは、再構成基板1000aと位置合わせされる。いくつかの実施形態では、ビア303bが相互接続1044a及び/又は再分配接続1244aの真上に配置されるように、基板302bは、ベース層1410の上方に載置されうる。
【0115】
[00134] 工程1306では、1つ又は複数の半導体ダイ626bが、基板302b内に形成された空洞305b内に載置される。上述したように、空洞305bは、任意の所望の横寸法及び形状寸法を有し、したがって、異種3D統合のための任意の所望の配置における異なるタイプの半導体デバイス及び/又はダイの載置を可能にする。したがって、空洞305b内に載置された1つ又は複数の半導体ダイ626は、同じタイプであっても、互いに異なるタイプであってもよく、及び/又は再構成基板1000a内に埋め込まれた半導体ダイ626であってもよい。更に、各再構成基板1000a及び1000b内の半導体ダイ626は、同じタイプであっても異なる種類であってもよく、異なる形状、寸法、及び/又は配置を有してもよい。概して、各再構成基板1000a又は1000b内の半導体ダイ626が、異なるタイプであり、及び/又は異なる形状、寸法、及び/又は配置を有する場合であっても、再構成基板1000a、1000b(例えば、基板302a、302b)の横寸法は、なおも、ビルドアップスタッキングを可能にするために実質的に同一である。しかしながら、異なる横寸法の再構成基板は、本明細書に記載されたビルドアップスタッキング方法によってまとめて積層されうると考えられる。
【0116】
[00135] 空洞305b内にダイ626bを載置した後(即ち、
図14C)に、方法500の工程512-522及び方法900の工程910-970は、工程1308で基板302bに対して実行され、再構成基板1000a上方に完全な再構成基板1000bを形成し、よって、3D積層構造1400を形成する。例えば、絶縁層は、基板302b上方に実質的に膜616及び1416に類似の絶縁膜を載置、積層、及び硬化させることによって、基板302bの周囲に形成される。絶縁膜の流動層は、ビア303b及び空洞305bに流入し、積層するとベース層1410及び絶縁層619と統合し、よって、絶縁層619の延長部を形成しうる。従って、絶縁層619は、個片化され統合された3Dデバイス構造を形成するために、基板302aと基板302bの両方を実質的に囲むように延長されるものとして説明されうる。
【0117】
[00136] 基板302bの周りに絶縁層を形成すると、基板302bは、内部に形成された1つ又は複数の相互接続1044bを有する。上述のプロセスと同様に、1つ又は複数のアセンブリ貫通ビアが、ビア303bを通してレーザ穿孔され、ここで、延長された絶縁層619が充填される。基板302b内にアセンブリ貫通ビアを穿孔することによって、再分配接続1244aの接点(例えば、上面)及び下方の再構成基板1000aの相互接続1044aが露出され、相互接続1044bが再分配接続1244a及び相互接続1044aと直接接触して形成できるようになる。したがって、レーザ穿孔によって下層の導電性フィーチャーを露出させた後に、相互接続1044bは、再分配接続1244a及び相互接続1044aの真上に、かつこれらと接触するように形成され(例えば、導電性材料を成長又はメッキすることによって)、はんだバンプ又はコンタクトパッドなどの再構成基板1000aと1000bとの間の中間電気連結構造を利用する必要性を排除しうる。
【0118】
[00137] 再構成基板1000bを通して形成された相互接続1044bは、電気メッキ及び無電解メッキ堆積を含む任意の適切な方法によって形成される。いくつかの実施態様において、相互接続1044bは、それらが形成されるか又はその内周壁のみを覆うアセンブリ貫通ビア及びコンタクト孔を完全に充填する。例えば、相互接続1044bは、それらの対応するアセンブリ貫通ビアの内周壁を裏打ちし、中空コアを有しうる。いくつかの実施形態では、相互接続1044bは銅で形成される。他の実施形態では、相互接続1044bは、アルミニウム、金、ニッケル、銀、パラジウム、スズなどを含むがこれらに限定されない任意の適切な導電性材料で形成されうる。更に、相互接続1044bは、再構成基板1000bの相互接続1044a及び/又は再分配接続1244aと同じ又は異なる導電性材料で形成されうる。いくつかの実施形態では、相互接続1044bの材料は、相互接続1044a及び/又は再分配接続1244aの材料とは異なる粒径を有する。
【0119】
[00138] いくつかの実施形態では、相互接続形成後に、再分配接続1244bを有する1つ又は複数の再分配層1258bが、再構成基板1000b上に形成されうる。したがって、再構成基板1000bの形成は、
図14Dに示される、再構成基板1000a、1000bを垂直に統合する、完全に機能的に積層された3D構造1400をもたらす。したがって、積層3D構造1400の形成後に、ビルドアップスタッキング又は他のスタッキング方法によって、1つ又は複数の追加のデバイスが3D構造1400上に積層されてもよく、又は3D構造1400が、個々の3Dパッケージ又はSiPに個片化されてもよい。
【0120】
[00139] 上述のデバイス及び方法は、従来のスタッキング構成に勝る多くの利点を提供し、任意の適切な、高度な2.5D又は3D統合アプリケーションにおいて利用されうる。
図15Aに示される1つの例示的な実施形態では、方法1300は、3DスタックDRAM構造1500a-cを異種バッチで効率的に形成するために利用され、各スタックDRAM構造1500a-cは、その中に埋め込まれた異なるグレードのメモリダイ1526a-cをそれぞれ有する。したがって、再構成基板1000の形成中に、各グレードのメモリダイ1526a-cは、分類され、各再構成基板1000の基板フレーム(例えば、基板302)に形成された同一の指定された空洞に載置される。再構成基板1000のスタックを形成すると、次に、個々の積層DRAM構造1500a-cが、積層された再構成基板1000から個片化され、個々のスタックを形成しうる。したがって、方法1300は、バッチメモリスタッキングを達成するために利用され、各メモリスタックは、パフォーマンスマッチングのために1つのタイプのメモリダイのみを備えうる。
図15Aには示されていないが、いくつかの実施形態では、個片化されたスタックは、その空洞305内に2つ以上のシリコンダイを含みうる。
【0121】
[00140] 別の例示的実施形態では、積層DRAM構造1500a-cは、メモリダイと中央処理装置(CPU)コア又はロジックダイとの間に大きな並列相互接続密度を有する高帯域メモリ(HBM)モジュールに統合される。従来、HBMモジュールは、シリコンインターポーザ及びはんだバンプによってロジックダイに相互接続されたフリップチップDRAMダイスタックを含む。したがって、DRAMダイスタックとロジックダイとの間の帯域幅は、はんだバンプのサイズ及びそれらの間のピッチによって制限され、これは概して約20μmよりも大きい。しかしながら、
図15b及び
図15cに示すように、上述の積層DRAM構造1500a-cなどの積層メモリダイを利用し、それらをロジックダイと共により大きな再構成基板1000の空洞305に埋め込むことによって、HBMモジュールのメモリダイ相互接続間のピッチがより小さくなりうる。
【0122】
[00141]
図15bに示すように、HBM構造1550は、再構成基板1000の空洞305内に埋め込まれた積層DRAM構造1500a-cのいずれかを含みうる。あるいは、
図15cは、DRAM構造1500a-cの代わりに、例示的なHBMフリップチップスタック1570を有するHBM構造1560を図示する。HBMフリップチップスタック1570は、概して、コントローラダイ1574に通信可能に連結されたDRAMメモリダイ1572のスタックを含み、すべてはんだバンプ1576によって相互接続されている。メモリダイスタックの厚さを考慮するために、再構成基板1000の基板302は、約900μm未満(約800μm未満など(例えば約775μm未満))の厚さを有する。再構成基板1000を通る相互接続1044の中心間のピッチPIは、150μmと約250μmとの間(約200μmなど)である。
【0123】
[00142] DRAM構造1500a-c又はHBMフリップチップスタック1570は、アクティブロジックダイ1528と並んで空洞305内に埋め込まれ、相互接続1044及び再分配接続1244によって相互接続される。方法900及び1100などの上述の方法を利用して、メモリスタックの接点1530に連結された相互接続1044間、並びに、アクティブロジックダイ1528に連結された相互接続1044間には、約20μm未満のピッチPMが可能である。したがって、DRAM構造1500a-c又はHBMフリップチップスタック1570とアクティブロジックダイ1528とを連結する相互接続1044の密度が増加し、HBM構造1550及び1560の性能が向上する。
【0124】
[00143] 上述のデバイス及び方法を利用する積層構造の別の例示的実施形態は、
図16に描かれ、ここで、4つのパッケージ1200は、積層構造1600を形成するために、ウエハ-ウエハポリマー-銅ハイブリッド結合によって同種に統合される。図示したように、各パッケージ1200は、基板302内に埋め込まれ、絶縁層619によって封入された(例えば、各側面の一部が絶縁層619と接触する)メモリダイ1526を含む。1つ又は複数の相互接続1044は、各パッケージ1200の全厚さを通して形成され、1つ又は複数の隣接するパッケージ1200と直接結合される。メモリダイ1526が図示されるが、半導体ダイ626などの任意のタイプの半導体デバイス又はダイが利用されうる。
【0125】
[00144] パッケージ1200のウエハとウエハとの結合は、隣接する再構成基板1000(個片化する前)又はパッケージ1200(個片化した後に)の主要面1005、1007を平坦化し、パッケージに物理的圧力、高温、又は電場を加えつつ、主要面1005、1007を互いに対して載置することによって、達成されうる。結合すると、各再構成基板1000又はパッケージ1200の1つ又は複数の相互接続1044及び/又は再分配接続1244は、隣接する再構成基板1000又はパッケージ1200の1つ又は複数の相互接続又は再分配接続に直接接触し、したがって、DRAM構造1600全体の厚さ又は高さに及びうる導電経路を形成する。次いで、1つ又は複数のはんだバンプ1246は、他のシステム及び/又はデバイスとの更なる統合のために、相互接続1044及び/又は再分配接続1244の上方にメッキ又は堆積されうる。
【0126】
[00145] パッケージ1200のウエハ間の結合は、半導体ダイ626と基板302の両方がシリコンで作られるので、はんだバンプを利用することなく、サイズが異なる半導体ダイ626のスタッキングを可能にし、CTE整合されたスタックを提供する。個々のパッケージ1200の近接スタッキングは、更に、その反り及び/又はたるみを低減又は排除する剛性構造を提供する。はんだバンプがない場合、個々のパッケージ1200の銅相互接続1044はまた、互いに直接連結され、したがって、はんだバンプによって引き起こされる金属間の反応に関連する信頼性の問題を低減又は排除しうる。
【0127】
[00146]
図17A-17Bは、積層構造1600と類似の追加の例示的な積層構造1700a及び1700bを示す。しかしながら、積層構造1600とは異なり、1つ又は複数の相互接続1044は、隣接する(即ち、上又は下に積層された)パッケージ1200の主要面1005と1007との間に配置される1つ又は複数のはんだバンプ1246と直接接触する。例えば、積層構造1700aに描かれるように、4つ以上のはんだバンプ1246が、隣接するパッケージ1200の間に配置され、各パッケージ1200の相互接続1044を、隣接するパッケージ1200の相互接続1044とブリッジ(例えば、結合、連結)する。はんだバンプ1246を利用することにより、同じ又は異なる横寸法を有する半導体ダイ、パッケージ、及び/又は再構成基板の積層が可能になる。
図17Aは、実質的に同じ横寸法を有する4つの積層メモリダイ1526及びパッケージ1200を示し、一方で、
図17Bは、異なる寸法を有するメモリダイ1526を有する2つの積層パッケージ1200を示す。
【0128】
[00147] 隣接するパッケージ1200のブリッジ相互接続1044へのはんだバンプ1246の利用は、その絶縁層619間に空間(例えば、距離)を更に生成する。1つの実施形態では、これらの空間は、はんだバンプ1246の信頼性を高めるために、封入材料1748で充填される。封入材料1748は、任意の適切なタイプの封入剤又はアンダーフィル(underfill)でありうる。一例では、封入材料1748は、ノーフローアンダーフィル(NUF)材料、非導電性ペースト(NCP)材料、及び非導電性膜(NCF)材料などのプリアセンブリアンダーフィル材料を含む。一例では、封入材料1748は、キャピラリアンダーフィル(CUF)材料及び成形アンダーフィル(MUF)材料などの組立後アンダーフィル材料を含む。1つの実施形態では、封入材料1748は、SiO2、AlN、Al2O3、SiC、Si3N4、Sr2Ce2Ti5O16、ZrSiO4、CaSiO3、BeO、CeO2、BN、CaCu3Ti4O12、MgO、TiO2、ZnOなどで充填された(例えば、これらを含有する)エポキシ樹脂などの低膨張充填剤含有樹脂を含む。いくつかの実施形態では、封入材料1748は、はんだバンプ1246の直径に対応する厚さを有する。
【0129】
[00148] 1つの実施形態では、はんだバンプ1246は、スズ(Sn)及び鉛(Pb)、銀(Ag)、Cu、又はこれらの任意の他の適切な金属の組み合わせなどの、1つ又は複数の金属間の化合物で形成される。例えば、はんだバンプ1246は、Sn-Pb、Sn-Ag、Sn-Cu、又は任意の他の適切な材料又はこれらの組合せといった、はんだ合金で形成される。1つの実施形態では、はんだバンプ1246は、C4(制御された崩壊チップ接続)バンプを含む。1つの実施形態では、はんだバンプ1246は、C2(はんだキャップを有するCuピラーなどのチップ接続)バンプを含む。C2はんだバンプの利用により、接触パッド間ピッチがより小さくなり、積層構造1700のための改良された熱的及び/又は電気的特性が可能になる。いくつかの実施形態では、はんだバンプ1246は、約10μmと約150μmとの間の直径(約50μmと約100μmとの間の直径など)を有する。はんだバンプ1246は、更に、電気化学的堆積(ECD)及び電気メッキを含むがこれに限定されない、任意の適切なウエハバンピングプロセスによって形成されうる。
【0130】
[00149]
図18は、積層構造1700aと同様に、ビルドアップスタッキング方法の代わりに、はんだバンプ1246を利用して、個々の積層メモリ(例えば、DRAM)構造1800a-cを形成する効率的な方法を概略的に示す。図示されるように、所望のメモリダイ1526は、再構成基板1000内に埋め込まれ、はんだバンプ1246を利用して積層され、各再構成基板1000の相互接続及び/又は再分配接続の間の連結を提供する。
図18に示す例示的な実施形態では、各再構成基板1000内のメモリダイ1526は、
図10I-10K及び方法900を参照して前述したように、ダイスタック1026内に配置される。また、メモリダイ1526は、個別に配置されてもよく、又は再構成基板1000の各空洞内に追加のメモリダイ1526と並んだ構成で配置されてもよいことが企図される。所望の数の再構成基板1000がはんだバンプ1246と積層された後に、個々の積層されたDRAM構造1800a-cは、そこから個片化され、したがって、はんだバンプ1246とのバッチメモリスタッキングを可能にする。
【0131】
[00150] 上記の積層構造及び方法は、概して、実質的に同じ垂直配向を有する埋め込み型半導体ダイ及びデバイスを含み、その活性面は、積層構造の同じ方向又は側面を向く。しかしながら、半導体ダイ及び他のデバイスは、異なる(例えば、反対の)配向を有する上述の構造内に埋め込まれてもよいことが更に企図される。
図19は、埋め込み半導体ダイ又は他のデバイスが、異なる層(例えば、レベル)間で異なる垂直配向を有する、例示的積層3D構造2000を形成する代表的方法1900のフロー図を示す。
図20A-20Fは、方法1900の異なる段階における積層3D構造2000の断面図を概略的に示す。したがって、
図19及び
図20A-20Fは、明確にするために本明細書でまとめて説明される。方法1300と同様に、
図19及び20A-20Fを参照して図示される方法はまた、「ビルドアップスタッキング」として説明されうる。
【0132】
[00151] 概して、方法1900は、工程1902及び
図20Aで始まり、ベース層2010が、デバイスの別の層と統合されるように、再構成基板1000aの所望の表面上に形成される。再構成基板1000aは、シリコン基板302aから形成され、その中にパターニングされた空洞305a及びビア303aを有する構造フレームを含む、上述のフィーチャーのすべてを含みうる。ベース層2010は、ベース層1410と実質的に類似し、
図13及び
図14A-
図14Dを参照して上述したのと同じ材料でかつ同じ方法によって形成されうる。
【0133】
[00152]
図20Aに示すように、ベース層2010は、その上に単一の再分配層1258aを有する主要面1007上に形成される。単一の再分配層1258aを有するものとして示されているが、再構成基板1000aは、その任意の所望の表面上に形成された1つより多い又は少ない再分配層を有しうる。概して、ベース層2010は、半導体ダイ626aの活性面628aが向いている(例えば、それに向かって配向されている)側に対応する再構成基板1000aの表面上に形成される。本実施例では、活性面628aは、基板302aの側面677に向かって配向される。
【0134】
[00153] 工程1904及び
図20Bでは、構造化基板302bが位置合わせされ、再構成基板1000a上に形成されたベース層2010上に載置される。概して、構造化基板302bは、再構成基板1000aの基板302aと実質的に同じ寸法を有する。方法1300を参照して説明したように、第2の構造化基板302bは、ビア303b及び空洞305bを含む、その中にパターニングされた任意の所望のフィーチャーを含みうる。いくつかの実施形態では、基板302bは、酸化物層314又は金属クラッド層315を更に含む。載置中に、基板302bに形成されたビア303bが再分配接続1244a又は相互接続1044aの接点と位置合わせされるように、基板302bは、再構成基板1000aと位置合わせされる。
【0135】
[00154] 工程1906では、各々が1つ又は複数の半導体ダイ626bを有する1つ又は複数の個片化されたパッケージ1200が、空洞305b内に載置され、その後積層される。
図20Cに示されるように、個片化パッケージ1200は、半導体ダイ626bの活性面628bがベース層2010に向いた状態で、空洞305b内に載置され、したがって、活性面628aの配向とは反対の配向となる。前述のように、空洞305bは、異なるタイプの半導体デバイス及び/又はダイを内部に有するパッケージ1200の載置を可能にするために、任意の所望の横寸法及び形状寸法を有しうる。したがって、半導体ダイ626bは、互いに同じタイプ又は異なるタイプであり、及び/又は再構成基板1000a内に埋め込まれた半導体ダイ626aでありうる。特定の実施形態では、中間ダイアセンブリ602は、個片化されたパッケージ1200の代わりに、又はそれに加えて、空洞305b内に載置されうることが更に企図される。
【0136】
[00155] 基板302b内にパッケージ1200が積層されると、工程1908及び
図20Dにおいて、絶縁層2019が、パッケージ1200及び基板302bの上方に形成される。絶縁層2019は、絶縁層619と実質的に類似であり、上述したものと同じ方法によって同じ材料で形成されうる。したがって、基板302の上方に絶縁層2019を形成すると、基板302bの任意の非占有空洞305b及びビア303bが絶縁誘電体材料で充填されるとともに、パッケージ1200が基板302b内に埋め込まれる結果となる。
【0137】
[00156] 工程1910-1912及び
図20E-20Fでは、1つ又は複数の相互接続1044cが、誘電体充填ビア303bを通して形成され、再構成基板1000aの相互接続1044a又は再分配接続1244aと接続される。加えて、パッケージ1200の相互接続1044bをルート変更するために、新しい再分配接続1244cが絶縁層2019に形成されうる。メタライゼーションの前に、1つ又は複数のアセンブリ貫通ビア603及び/又は再分配ビア1203が、上述のプロセスと同様に、絶縁層2019、パッケージ1200、及び/又はベース層2010の誘電体材料を通してレーザ穿孔される。アセンブリ貫通ビア603及び/又は再分配ビア1203の穿孔は、相互接続1044a、再分配接続1244a、及び/又は相互接続1044bの接点(例えば、上面)を露出させ、相互接続1044b及び/又は再分配接続1244cが直接接触して形成できるようにする。したがって、レーザ穿孔によって下層の導電性フィーチャーを露出させた後に、相互接続1044cは、再分配接続1244a及び相互接続1044aの真上かつそれらと接触して(例えば、上述の実施形態で説明したように、導電性材料を成長又はメッキすることによって)形成され、これにより、はんだバンプ又は接触パッドなどの、再構成基板1000aと上で統合されたパッケージ1200との間の中間電気連結構造を利用する必要性を排除しうる。工程1912が完了すると、1つ又は複数の追加の再分配層が形成され、及び/又は積層構造2000の所望の表面上方に積層されたデバイスが形成されうる。
【0138】
[00157] 積層構造1400、1500a-d、1600、1700a-b、1800a-c、及び1900は、従来の積層構造を超えるいくつかの利点を提供する。このような利点には、薄型フォームファクタ及び高いダイ対パッケージ体積比が含まれ、これにより、人工知能(AI)及び高性能コンピューティング(HPC)の増え続ける帯域幅及び電力効率の要求を満たすために、より大きなI/Oスケーリングが可能になる。構造化シリコンフレームの利用は、3次元集積回路(3D IC)アーキテクチャの改善された電気性能、熱管理、及び信頼性のために最適な材料剛性及び熱伝導率を提供する。更に、本明細書に記載されるアセンブリ貫通ビア及びビア-イン-ビア構造(via-in-via structure)のための製造方法は、従来のTSV技術と比較して、比較的低い製造コストで3D集積のための高い性能及び柔軟性を提供する。
【0139】
[00158] 要約すると、本明細書に記載の実施形態は、有利には、高度な集積半導体デバイスを製造するための、再構成基板形成及びウエハ間スタッキングの改善された方法を提供する。上述の方法を利用することによって、高アスペクト比フィーチャーがガラス及び/又はシリコン基板上に形成され、したがって、2D及び3D統合のためのより薄くより狭い再構成基板の経済的な形成が可能になる。本明細書に記載の薄くて小さいフォームファクタの再構成基板及び再構成基板スタックは、高いI/O密度及び改善された帯域幅及び電力といった利点だけではなく、集積半導体デバイスの大量生産においてフィーチャーの損傷を生じやすい、単一ダイのフリップチップ取り付け、ワイヤ結合、及びオーバーモールディングのステップを排除することによって、両面メタライゼーション及び高い生産歩留まりを有するより経済的な製造の利点も提供する。
【0140】
[00159] 上記は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他の実施形態及び更なる実施形態が、その基本的な範囲から逸脱せずに考案されてもよく、その範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。