(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】水素およびNH3プラズマ用途のための保護セラミックコーティングを有するプロセスキット
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
H01L21/302 101H
H01L21/302 101C
(21)【出願番号】P 2023501093
(86)(22)【出願日】2021-06-03
(86)【国際出願番号】 US2021035639
(87)【国際公開番号】W WO2022010599
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-03-23
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ウー, ジアン
(72)【発明者】
【氏名】ハウリルチャック, ララ
(72)【発明者】
【氏名】トアン, レン-コアン
(72)【発明者】
【氏名】ファン, バーナード エル.
(72)【発明者】
【氏名】ベバン, マルコム ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】リウ, ウェイ
【審査官】鈴木 智之
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-515985(JP,A)
【文献】特表2016-530192(JP,A)
【文献】特表2016-525287(JP,A)
【文献】特開2018-048065(JP,A)
【文献】特表2020-532129(JP,A)
【文献】特表2010-540961(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理のための装置であって、
チャンバ本体と、
前記チャンバ本体内に配設された下側ライナと、
前記チャンバ本体内において前記下側ライナの上に配設された上側ライナと、
前記上側ライナおよび前記チャンバ本体を通って配設された
開口を開閉するライナドアであって、前記下側ライナ、前記上側ライナ、および前記ライナドアのそれぞれが、その上
にコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層をさらに備える、ライナドアと、
前記チャンバ本体の上に配設されたチャンバリッドと、
前記チャンバリッドを通って配設されたガスノズルであって、バルクセラミックガスノズルをさらに含むガスノズルと
、
前記チャンバ本体内に配設された基板支持ペデスタルと、
前記下側ライナおよび前記基板支持ペデスタルを通って配設され、前記下側ライナおよび前記基板支持ペデスタルを固定する1つまたは複数の締め具であって、前記1つまたは複数の締め具のそれぞれが、その上に配設されたバルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック締め具カバーを有する、1つまたは複数の締め具と
を備える装置。
【請求項2】
基板処理のための装置であって、
下側チャンバ本体および上側チャンバ本体を備えるチャンバ本体と、
前記チャンバ本体内に配設された下側ライナと、
前記チャンバ本体内において前記下側ライナの上に配設された上側ライナと、
前記上側ライナおよび前記チャンバ本体を通って配設された開口を開閉するライナドアであって、前記下側ライナ、前記上側ライナ、および前記ライナドアのそれぞれが、その上にコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層をさらに備える、ライナドアと、
前記チャンバ本体の上に配設されたチャンバリッドと、
前記チャンバリッドを通って配設されたガスノズルであって、バルクセラミックガスノズルをさらに含むガスノズルと、
前記下側チャンバ本体と前記上側チャンバ本体との間に配設された、1つまたは複数のガスケットと
を備える装置。
【請求項3】
1つまたは複数のガスケットが、前記上側チャンバ本体と前記チャンバリッドとの間に配設されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
1つまたは複数のガスケットが、前記下側チャンバ本体と基板支持ペデスタルとの間に配設されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記1つまたは複数のガスケットのそれぞれが、ニッケルめっきされたガスケットまたはステンレス鋼ガスケットを含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記チャンバ本体内に配設された静電チャックと、
前記静電チャックの上に配設されたプラズマスクリーンリングであって、バルクセラミックプラズマスクリーンリングであるプラズマスクリーンリングと
をさらに備える、請求項1
から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記チャンバリッドがAl
2O
3リッドおよびY
2O
3コーティングを含む、請求項1
から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記チャンバリッドがAl
2O
3-Y
2O
3セラミック複合材およびY
2O
3コーティングを含む、請求項1
から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記チャンバリッドが石英リッドをさらに含む、請求項1
から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記チャンバリッドが、積層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物コーティングを有する酸化アルミニウムリッドまたはAl
2O
3-Y
2O
3リッドのうちの1つをさらに含む、請求項1
から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記イットリウムジルコニウム酸化物層がY
2O
3-ZrO
2固溶体をさらに含む、請求項1
から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
基板処理のための装置であって、
チャンバ本体と、
前記チャンバ本体内に配設された下側ライナと、
前記チャンバ本体内に配設された基板支持ペデスタルと、
前記チャンバ本体内において前記下側ライナの上に配設された上側ライナと、
前記上側ライナおよび前記チャンバ本体を通って配設された
開口を開閉するライナドアであって、前記下側ライナ、前記上側ライナ、および前記ライナドアのそれぞれが、その上
にコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層をさらに備え、前記イットリウムジルコニウム酸化物層がY
2O
3-ZrO
2固溶体をさらに含む、ライナドアと、
前記上側ライナの上に配設されたチャンバリッドと、
前記チャンバリッドを通って配設されたガスノズルであって、バルクセラミックガスノズルをさらに含むガスノズルと、
前記下側ライナと前記上側ライナとの間、前記上側ライナと前記チャンバリッドとの間、および前記下側ライナと前記基板支持ペデスタルとの間に配設された1つまたは複数のニッケルめっきされたガスケットまたはステンレス鋼ガスケットと
を備える装置。
【請求項13】
前
記コーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層のそれぞれの厚さが約25ミクロンから約300ミクロンである、請求項
12に記載の装置。
【請求項14】
前記チャンバリッドが、酸化アルミニウムリッドおよび
その上にコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層をさらに含み、前記
酸化アルミニウムリッド上にコーティングされた
前記イットリウムジルコニウム酸化物層が、約0.5ミクロンから約10ミクロンの厚さを有する、請求項
12に記載の装置。
【請求項15】
前
記コーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層が、濃度99%以上のY
2O
3およびZrO
2を有する精製イットリウムジルコニウム酸化物コーティングである、請求項
12に記載の装置。
【請求項16】
前記バルクセラミックガスノズルが、約0.2%以下の空孔率を有するイットリウムジルコニウム酸化物セラミックガスノズルである、請求項
15に記載の装置。
【請求項17】
前記チャンバ本体内に配設された静電チャックと、
前記静電チャックの上に配設されたプラズマスクリーンリングであって、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック、またはY
2O
3-ZrO
2でコーティングされたアルミナリングであるプラズマスクリーンリングと
をさらに備える、請求項
12に記載の装置。
【請求項18】
基板処理のための装置であって、
チャンバ本体と、
前記チャンバ本体内に配設された下側ライナと、
前記チャンバ本体内において前記下側ライナの上に配設された上側ライナと、
前記上側ライナおよび前記チャンバ本体を通って配設された
開口を開閉するライナドアであって、前記下側ライナ、前記上側ライナ、および前記ライナドアのそれぞれが、その上
にコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層をさらに備える、ライナドアと、
前記上側ライナの上に配設されたチャンバリッドと、
前記チャンバリッドを通って配設されたガスノズルであって、バルクセラミックガスノズルをさらに含むガスノズルと、
前記チャンバリッドの上方に配設された誘導コイルと、
前記誘導コイルと前記チャンバリッドとの間に配設された遮蔽電極であって、
前
記コーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層の厚さが約25ミクロンから約300ミクロンであり、前
記コーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層が、濃度99%以上のY
2O
3およびZrO
2を有する精製イットリウムジルコニウム酸化物コーティングである、遮蔽電極と
を備える装置。
【請求項19】
前記チャンバリッドが、酸化アルミニウムリッドおよび
その上にコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物コーティングをさらに含む、請求項
18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般にはセラミックコーティングされた部品、およびセラミックコーティングされた部品を含む基板処理チャンバに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体業界では、デバイスが、ますます縮小されたサイズで製造されている。いくつかの製造プロセスは、高速プラズマ流に基板を露出させて基板をエッチングまたは洗浄するプラズマエッチングおよびプラズマ洗浄プロセスを含む。水素プラズマプロセスは特に有用であるが、高腐食性であり、処理チャンバ内の部品を腐食させ得る。チャンバ部品の腐食によって粒子が生成され、粒子は処理中の基板を汚染し、デバイス欠陥の一因となる。
【0003】
デバイス幾何形状が縮小されるにつれて、欠陥に対する感受性が増大し、粒子汚染物質要件がより厳しくなる。したがって、デバイス幾何形状が縮小されるにつれて、許容できる粒子汚染レベルが低下し得る。プラズマエッチングおよび/またはプラズマ洗浄プロセスによって導入される粒子汚染を最小限に抑えるために、耐プラズマ性のチャンバ材料が開発された。そのような耐プラズマ性材料の例には、Al2O3、AlN、SiC、Y2O3、石英、およびZrO2から構成されるセラミックが含まれる。異なるセラミックは、プラズマ抵抗、剛性、曲げ強度、熱衝撃耐性などの、異なる材料特性を実現する。さらに、異なるセラミックは、異なる材料コストを有する。
【0004】
異なるセラミックコーティングまたはセラミック置換え部品の位置および特性が、基板上の粒子の堆積に大きな影響を及ぼす。したがって、基板上の粒子堆積を最小限に抑えると共に、チャンバの構造的完全性を維持し、全体のコストを削減するセラミックコーティングとセラミック部品の組合せの利用が求められている。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、全体として、チャンバ本体と、チャンバ本体内に配設された下側ライナと、チャンバ本体内において下側ライナの上に配設された上側ライナと、上側ライナおよびチャンバ本体を通って配設されたライナドアと、チャンバ本体の上に配設されたチャンバリッドと、チャンバリッドを通って配設されたガスノズルとを含む、基板処理のための装置に関する。下側ライナ、上側ライナ、およびライナドアのそれぞれは、その上に配設されたスプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層をさらに含み、ガスノズルはバルクセラミックガスノズルである。
【0006】
基板処理のための装置の別の実施形態は、チャンバ本体と、チャンバ本体内に配設された下側ライナと、チャンバ本体内において下側ライナの上に配設された上側ライナと、上側ライナおよびチャンバ本体を通って配設されたライナドアと、上側ライナの上に配設されたチャンバリッドと、チャンバリッドを通って配設されたガスノズルと、下側ライナと上側ライナとの間、上側ライナとチャンバリッドとの間、および下側ライナと基板支持ペデスタルとの間に配設された1つまたは複数のニッケルめっきされたガスケットまたはステンレス鋼ガスケットとを含む。下側ライナ、上側ライナ、およびライナドアは、その上に配設されたスプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層をさらに含み、イットリウムジルコニウム酸化物はY2O3-ZrO2固溶体をさらに含む。ガスノズルはバルクセラミックガスノズルである。
【0007】
基板処理のための装置のさらに別の実施形態は、チャンバ本体と、チャンバ本体内に配設された下側ライナと、チャンバ本体内において下側ライナの上に配設された上側ライナと、上側ライナおよびチャンバ本体を通って配設されたライナドアと、上側ライナの上に配設されたチャンバリッドと、チャンバリッドを通って配設されたガスノズルと、チャンバリッドの上方に配設された誘導コイルと、誘導コイルとチャンバリッドとの間に配設された遮蔽電極とを含む。下側ライナ、上側ライナ、およびライナドアのそれぞれは、その上に配設されたスプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層をさらに備える。ガスノズルはバルクセラミックガスノズルである。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層の厚さは約25ミクロンから約300ミクロンであり、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層は、濃度99%以上のY2O3およびZrO2を用いた精製イットリウムジルコニウム酸化物コーティングである。
【0008】
本開示の上記で列挙した特徴を詳細に理解することができるように、その一部が添付の図面に示される実施形態を参照することにより、上記で簡潔に要約した本開示のより具体的な説明を得ることができる。しかしながら、添付の図面は例示的実施形態を示すだけであり、したがって範囲の限定と見なされるべきではないことに留意されたい。本開示は他の同等に効果的な実施形態を認め得るからである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態による処理チャンバアセンブリの概略断面図である。
【
図2】セラミックコーティングされたチャンバ部品の概略断面図である。
【
図5】処理チャンバリッドによって引き起こされる基板粒子汚染を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするために、各図に共通の同一の要素を示すために、可能な場合には同一の参照番号が用いられている。有益には、一実施形態の要素および特徴が、さらなる説明なしに他の実施形態に組み込まれ得ることが企図される。
【0011】
本明細書で与えられる開示の実施形態は、基板処理のための処理チャンバを含む。処理チャンバは、基板の水素プラズマ処理中に利用され得る。処理チャンバは複数のチャンバ部品を含む。複数のチャンバ部品のうちの1つまたは複数は、Y2O3-ZrO2固溶体などのイットリウムジルコニウム酸化物組成物でコーティングされる。複数のチャンバ部品のうちのいくつかは、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミックで置き換えられる。さらに別のチャンバ部品は、異なる材料の類似の部品で置き換えられる。コーティングおよび部品置換えは、水素プラズマを使用する基板処理操作中の基板の粒子汚染を低減するために実施される。
【0012】
図1は、一実施形態による処理チャンバアセンブリ100の概略断面図である。図示されるように、処理チャンバアセンブリ100は、プラズマ処理チャンバ101、プラズマ源160、バイアス電源システム161、およびコントローラ146を含む。プラズマ処理チャンバ101は、基板128の表面上に形成された薄膜の処理のためのチャンバを提供する。通常、薄膜は、処理チャンバアセンブリ100内の共用クラスタツールに結合された別々の薄膜堆積チャンバ内で基板128の表面上に堆積する。いくつかの実施形態では、さらに、プラズマ処理チャンバ101も基板の表面上に薄膜層を堆積させるように構成され得る。プラズマ源160は、混合気134(水素を含む混合気など)をプラズマ136に変換し、プラズマ136は基板128を衝撃し、基板上で成長した膜の特性を変更する。バイアス電源システム161は、処理プロセスを促進するために、基板128にわたって電圧バイアスを供給する。コントローラ146は、膜成長および膜処理の両方についての特定のプロセス条件を実装する。処理チャンバアセンブリ100全体は、コントローラ146によって与えられるコマンドの使用によって提供される特定のプラズマプロセスを使用して、基板128上に形成された膜を成長させ、または処理するように構成される。薄膜処理プロセスは、プラズマ源160およびバイアス電源システム161によって支援される。
【0013】
図示されるように、プラズマ処理チャンバ101は、チャンバ本体106、チャンバリッド108、基板支持ペデスタル104、静電チャック105、電気的接地116、ガスパネル130、入口132を有するガスノズル131、スロットルバルブ138、真空ポンプ140、およびガス源142を含む。プラズマ処理チャンバ101は、誘導結合プラズマ(ICP)処理チャンバなどの任意の適切なプラズマ処理チャンバであり得る。一実施形態では、処理チャンバ101と薄膜堆積チャンバ(図示せず)は、同一のクラスタツール(図示せず)の部分である。クラスタツール(たとえば、Applied Materials Inc.のCentura(登録商標)システム)は、薄膜堆積チャンバと処理チャンバ101との間で空気に露出させることなく基板を移送することを可能にするように構成される。
【0014】
図1に示されるように、処理チャンバ101は、チャンバ本体106と、誘電体チャンバリッド108と、チャンバ本体106内に配設された基板支持ペデスタル104とを含む。チャンバ本体106および誘電体チャンバリッド108は、外部環境から処理チャンバ101の内容積を分離する助けになる。通常、チャンバ本体106は電気的接地116に結合される。チャンバ本体106は、処理チャンバ101のチャンバ壁とも記述され得る。チャンバ本体106は、処理チャンバ101の側壁および底部壁を含む。誘電体チャンバリッド108は、石英などの任意の適切な誘電体から構成され得る。いくつかの実施形態では、誘電体チャンバリッド108は異なる形状(たとえば、ドーム形状)を帯び得る。いくつかの実施形態では、本明細書でさらに説明されるように、チャンバリッド108はセラミックコーティングでコーティングされ得る。入口132を有するガスノズル131は、ガスパネル130および処理チャンバ101に流体接続される。ガスノズル131は任意の適切なガスノズルであり、バルクセラミックを含む。バルクセラミックは以下でさらに説明される。
【0015】
開口154は、チャンバ本体106を通って形成される。開口154は、処理チャンバ101との間の基板の移送に合わせた寸法に作られる。開口154は、チャンバ本体106の側壁に配設される。開口154は、処理チャンバアセンブリ100とクラスタツール(図示せず)との間のバルブの一部である。開口154は、スリットバルブまたはプレスおよびシールバルブアセンブリの部分である。開口154に隣接して配設されたバルブのライナドア156は、スズまたは鉛材料である。ライナドア156は、イットリウムジルコニウム酸化物などのセラミックライナを含む。セラミックライナは、本明細書で説明される他のセラミックライナと同様であり得る。
【0016】
いつチャンバ101内の混合ガスが活性化されてプラズマになったかを判定することを容易にするために、検出器122がチャンバ本体106に取り付けられる。検出器122は、たとえば、励起ガスによって放射された放射を検出し、または発光分光法(OES)を使用して、生成されたプラズマに関連する光の1つまたは複数の波長の強度を測定し得る。プラズマ源160全体は、堆積した薄膜を処理するために、混合気134からプラズマ136を生み出す。
【0017】
チャンバ本体106は、上側チャンバ本体111および下側チャンバ本体113を含む。上側チャンバ本体111はチャンバ本体106の上側部分であり、したがって上側チャンバ本体111は、開口154と、検出器122と、上側チャンバ本体111内に配設されたスロットルバルブ138とを含む。上側チャンバ本体111はチャンバリッド108に隣接する。上側チャンバ本体は、処理チャンバ101の少なくとも一部を形成する。上側チャンバ本体111は、上側チャンバ本体111の内部をライニングする上側ライナ109をさらに含む。
【0018】
下側チャンバ本体113は、チャンバ本体106の下側部分であり、したがって下側チャンバ本体113は、真空ポンプ140と、下側チャンバ本体113内に配設されたペデスタル104とを含む。真空ポンプ140は、下側チャンバ本体113内の開口に配設される。ペデスタル104は、下側チャンバ本体113の一部の上に配設される。下側チャンバ本体113は上側チャンバ本体111の下に配設される。下側チャンバ本体113は、処理チャンバ101の少なくとも一部を形成する。下側チャンバ本体113は、上側チャンバ本体111の内部をライニングする下側ライナ107をさらに含む。
【0019】
上側ライナ109および下側ライナ107は、それぞれ上側チャンバ本体111および下側チャンバ本体113の内面に配設される。上側ライナ109および下側ライナ107は、スズ、鉛、またはスズと鉛のコーティングを有する銅である。いくつかの実施形態では、銅はベリリウム銅であり得る。上側ライナ109および下側ライン107はセラミックコーティングをさらに含む。セラミックコーティングはイットリウムジルコニウム酸化物コーティングである。イットリウムジルコニウム酸化物コーティングは本明細書でより詳細に説明される。
【0020】
動作の際に、半導体基板などの基板128が静電チャック105上に配置されてもよく、混合気134を形成しようとして、プロセスガスが、ガスパネル130から入口132を通じて供給されてもよい。一実施形態によれば、基板128はベアシリコンウェハである。別の実施形態では、基板128は、論理ゲート、I/Oゲート、電界効果トランジスタ、FinFET、またはメモリ用途で一般に使用されるのと同様に、パターニングされたシリコンウェハである。本明細書で説明されるプロセスのうちの1つまたは複数で使用され得る典型的なプロセスガスが以下で説明される。RF電源114から電力を印加することによって、処理チャンバ101内で混合気134が活性化されてプラズマ136になり得る。処理チャンバ101の内部の圧力が、スロットルバルブ138および真空ポンプ140を使用して制御され得る。いくつかの実施形態では、チャンバ本体106の温度が、チャンバ本体106を通る、液体を含む導管(図示せず)、またはチャンバ本体106内に埋め込まれた加熱エレメント(たとえば、加熱カートリッジまたはコイル)、もしくは処理チャンバ101の周りに巻き付けられた加熱エレメント(たとえば、ヒータラップまたはテープ)を使用して制御され得る。
【0021】
基板128の温度が、ペデスタル104の温度を制御することによって制御され得る。静電チャック105の温度が、加熱および冷却エレメントの使用によって20~500℃の範囲で制御され得る。基板128は、基板の温度を能動的に制御するために、処理中に静電チャック105の基板支持面に「チャッキング」される。ペデスタル104内に埋め込まれた冷却エレメントを介する静電チャック105および基板の温度制御は、イオン衝撃による望ましくない温度上昇を低減する助けになる。ガス源142からのヘリウム(He)ガスが、ガス導管144を通って、基板128の下のペデスタル表面に形成されたチャネル(図示せず)に供給される。ヘリウムガスは、ペデスタル104と基板128との間の熱伝達を促進し得る。処理の間に、ペデスタル104が定常状態温度まで加熱され、次いでヘリウムガスは、基板128の一様な加熱を促進し得る。ペデスタル104内に埋め込まれた抵抗加熱器などの加熱エレメントによって、またはペデスタル104に、もしくは基板128がペデスタル104の上にあるときには基板128に概して向けられたランプ(図示せず)によって、ペデスタル104はそのように加熱され得る。そのような温度制御を使用して、基板128は、約20~500℃の間の第1の温度に維持され得る。プラズマ源160の部品は、膜成長および高密度化のための環境を提供する。
【0022】
プラズマスクリーンリング129が、基板128の外縁の周りの、ペデスタル104の上に配設される。プラズマスクリーンリング129は基板128を取り囲む。プラズマスクリーンリング129は、基板128の縁部付近の処理(たとえば、堆積およびエッチング)の均一性を改善する。プラズマスクリーンリング129はさらに、基板128の下面縁部を保護する。本明細書で説明される実施形態では、プラズマスクリーンリング129はバルクセラミックプラズマスクリーンリングであり、したがってプラズマスクリーンリング129はイットリウムジルコニウム酸化物プラズマスクリーンリングまたは酸化アルミニウムプラズマスクリーンリング129である。プラズマスクリーンリング129はまた、イットリウムジルコニウム酸化物コーティングを有するアルミナリングであり得る。イットリウムジルコニウム酸化物コーティングは、本明細書で説明されるイットリウムジルコニウム酸化物コーティングのいずれかと同様であり得る。いくつかの実施形態では、プラズマスクリーンリング129は、2つの接続可能/分離可能プラズマスクリーンリング部品を備え、したがって2つの接続可能プラズマスクリーンリング部品が互いに係合して、複数部品プラズマスクリーンリング129を形成する。2つのプラズマスクリーンリング129のサブコンポーネントのそれぞれは、本明細書で説明されるセラミックコーティングのいずれかを使用して別々にコーティングされる。
【0023】
ペデスタル104は、1つまたは複数の締め具164を介して、チャンバ本体106の下側チャンバ本体113および下側ライナ107に接続される。1つまたは複数の締め具164が、ペデスタル104の底部、下側チャンバ本体113、および下側ライナ107を通って配設される。1つまたは複数の締め具164は、ねじ、ボルト、または任意の他の適切な締め具であり得る。1つまたは複数の締め具164は鉛およびスズを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の締め具164は、鉛またはスズコーティングを有する銅締め具であり得る。プラズマ処理チャンバ101内に配設された締め具164の部分の上に、締め具カバー162が配設される。締め具カバー162は、イットリウムジルコニウム酸化物セラミック部品などのバルクセラミック部品である。代替として、締め具カバー162は酸化アルミニウムセラミック部品であり得る。バルクセラミック締め具カバー162の組成は、本明細書でさらに説明される。1つまたは複数の締め具164および締め具164上に配設された締め具カバー162は、ペデスタル104の基部の外半径の周りに配設される。1つまたは複数の締め具164は、ペデスタル104、下側チャンバ本体113、および下側ライナ107を接続し、部品を互いに固定する。
【0024】
図示されるように、プラズマ源160は、コイル素子110、第1のインピーダンス整合回路網112、RF電源114、電気的接地117、遮蔽電極118、電気的接地119、スイッチ120、および検出器122を含む。誘電体チャンバリッド108の上に、少なくとも1つの誘導コイル素子110を含む高周波(RF)アンテナが配設される。一構成では、
図1に示されるように、処理チャンバの中心軸の周りに配設される2つの同軸コイル素子がRF周波数で駆動され、処理チャンバアセンブリ100の処理領域でプラズマ136が生成される。いくつかの実施形態では、誘導コイル素子110が、チャンバ本体106の少なくとも一部の周りに配設され得る。図示されるように、誘導コイル素子110の一端が、第1のインピーダンス整合回路網112を通じてRF電源114に結合され得、他端が電気的接地117に接続され得る。電源114は通常、13.56MHzの周波数で最大4キロワット(kW)を生成することができる。誘導コイル素子110に供給されるRF電力はパルシングされ(すなわち、オン状態とオフ状態の間でスイッチングされ)、または1から100kHzの範囲の周波数でパワーサイクルされ(すなわち、電力入力を高レベルから低レベルに変動させ)得る。プラズマ136の平均イオン密度は、1立方センチメートル当たり(cm
-3)1E10から1E12個のイオンまで変動し得る。プラズマ密度は、自励電子プラズマ共鳴分光法(SEERS)、ラングミュアプローブ、または他の適切な技法などの任意の従来型プラズマ診断技法の使用によって測定され得る。
図1に示される、誘導結合された同軸コイル素子110の構成は、容量結合されたプラズマ源構成を含む従来型プラズマ源構成に対して、高密度プラズマの制御および生成において著しい利点をもたらすと考えられる。
【0025】
RFアンテナの誘導コイル素子110と誘電体チャンバリッド108との間に遮蔽電極118が置かれる。遮蔽電極118は、
図1に示されるスイッチ120のような、電気的接続を行い遮断するための任意の適切な手段を介して、電気的に浮遊した状態または電気的接地119に結合された状態を交互にとり得る。
【0026】
図示されるように、バイアス電源システム161は、第2のインピーダンス整合回路網124およびバイアシング電源126を含む。ペデスタル104が、第2のインピーダンス整合回路網124を通じてバイアシング電源126に結合される。バイアシング電源126は一般に、RF電源114と同様に、1から160MHzの範囲内の駆動周波数および約0kWから約3kWの間の電力を有するRF信号を生成することができる。バイアシング電源126は、13.56MHzの周波数または2MHzの周波数を用いて、2から160MHzの範囲の周波数で、約1Wから1キロワット(kW)の間で生成することができる。任意選択で、バイアシング電源126は直流(DC)またはパルスDC源であり得る。いくつかの実施形態では、バイアシング電源126に結合される電極が、静電チャック105内に配設される。バイアス電源システム161は、堆積した薄膜の処理を促進するために、基板128にわたって基板電圧バイアスを供給する。一実施形態では、RFバイアスは、最大2000eVのイオンエネルギーを有するエネルギーイオンを供給する。
【0027】
図示されるように、コントローラ146は、中央演算処理装置(CPU)148、メモリ150、および支持回路152を含む。コントローラ146は、RF電源114、スイッチ120、検出器122、およびバイアシング電源126とインターフェースし得る。コントローラ146は、様々なチャンバおよびサブプロセッサを制御するための、工業環境で使用され得る任意の適切なタイプの汎用コンピュータプロセッサであり得る。CPU148のためのメモリ150または他のコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フロッピィディスク、ハードディスク、またはローカルもしくはリモートの任意の他の形態のデジタルストレージなどの、容易に入手可能な任意のメモリ形態のうちの1つまたは複数であり得る。従来の方式でプロセッサを支持しようとして、支持回路152がCPU148に結合され得る。こうした回路は、キャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力(I/O)回路およびサブシステムなどを含み得る。いくつかの実施形態では、プラズマを活性化および維持するための本明細書で開示される技法が、ソフトウェアルーチンとしてメモリ150内に記憶され得る。ソフトウェアルーチンはまた、CPU148によって制御されているハードウェアからリモートに配置される第2のCPU(図示せず)によって記憶および/または実行され得る。コントローラ146は、処理チャンバアセンブリ100および前述の様々なサブコンポーネントに、温度制御、バイアス電圧、ガス流量などについての命令を与える。
【0028】
1つまたは複数のガスケット166が、チャンバリッド108とチャンバ本体106との間に配設され、したがって1つまたは複数のガスケット166は、チャンバリッド108と上側チャンバ本体111との間に配設される。1つまたは複数のガスケット166は、チャンバリッド108とチャンバ本体106との間のシールを維持する助けになると共に、チャンバリッド108とチャンバ本体106との間の電気伝導率を改善する助けにもなる。ガスケット166は、ニッケルめっきされた銅ガスケットまたはステンレス鋼ガスケットである。ガスケット166は、基板処理中にガスケット166によって引き起こされる粒子汚染を低減するためにニッケルめっきされる。同様に、ステンレス鋼ガスケットを使用することにより、処理チャンバ内の粒子汚染が低減される。鉛、スズ、またはインジウムコーティングされたガスケットなど、低融解温度金属をガスケット166として利用することにより、基板上にボールまたはディスク欠陥が生み出されることが判明している。鉛やスズなどの低融解温度金属は、処理中に水素プラズマによって抽出される。ガスケット166をニッケルめっきすることにより、ガスケット166によって引き起こされる基板の粒子汚染が劇的に低減されることが判明している。ガスケット166上のニッケルめっきは、約25μmから約100μmなど、約50μmから約80μmなどの、約1μmから約3mmの範囲内の厚さを有する。同様に、低融解温度金属ガスケットをステンレス鋼ガスケットで置き換えることにより、従来型ガスケットによって引き起こされる粒子汚染が低減されることが示されている。
【0029】
1つまたは複数のガスケット168が、上側チャンバ本体111と下側チャンバ本体113との間に配設される。1つまたは複数のガスケット166は、上側チャンバ本体111と下側チャンバ本体113との間のシールを維持すると共に、上側チャンバ本体111と下側チャンバ本体113との間に導電性経路を設ける助けにもなる。ガスケット166は、ニッケルめっきされた銅ガスケットまたはステンレス鋼ガスケットである。
【0030】
1つまたは複数のガスケット170が、下側チャンバ本体113とペデスタル104との間に配設される。1つまたは複数のガスケット170は、下側チャンバ本体113とペデスタル104との間のシールを維持する助けになる。ガスケット170はさらに、下側チャンバ本体113とペデスタル104との間の電気的接続を改善する。ガスケット170は、ニッケルめっきされた銅ガスケットまたはステンレス鋼ガスケットである。いくつかの実施形態では、ガスケット170は、下側ライナ107とペデスタル104との間に配設され得る。
【0031】
図2は、セラミックコーティングされたチャンバ部品200の一部の概略断面図である。セラミックコーティングされたチャンバ部品200は、チャンバリッド108、上側ライナ109、下側ライナ107、ライナドア156、ペデスタル104、および静電チャック105のうちのいずれか1つであり得る。セラミックコーティングされたチャンバ部品200は、部品202およびセラミックコーティング204を含む。部品202は、チャンバリッド108、上側ライナ109、下側ライナ107、ライナドア156、ペデスタル104、または静電チャック105のうちのいずれか1つである。
【0032】
部品202は、鉛またはスズ層でコーティングされたベース銅層などの複数の層を含み得る。銅層は、チャンバ部品200のそれぞれの主要部品であり得る。ベース鉛またはスズ層は、主要部品とセラミックコーティング204との間の層であり得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、部品202は単一の材料であり、複数の層を含まない。単一の材料は、酸化アルミニウム、石英、または銅のうちのいずれか1つを含み得る。部品202は、その上に直に配設されたセラミックコーティング204を有する。
【0034】
セラミックコーティング204は、処理チャンバアセンブリ100内の、基板128などの基板上に堆積する汚染粒子を最小限に抑えるために部品202の上に堆積したコーティングである。セラミックコーティング204はY2O3-ZrO2固溶体を含み得る。Y2O3-ZrO2固溶体は、Y2O3およびZrO2化合物の固相溶体である。Y2O3およびZrO2化合物は単一の均質相にある。Y2O3-ZrO2固溶体は、約20分子百分率から約50分子百分率のZrO2である。いくつかの実施形態では、Y2O3-ZrO2固溶体は、約30分子百分率から約40分子百分率のZrO2などの、約25分子百分率から約45分子百分率のZrO2である。いくつかの実施形態では、Y2O3-ZrO2単一相と共に少量のY2O液体残留物がある。
【0035】
セラミックコーティング204は、約2%から約10%(たとえば、一実施形態では約5%未満)の空孔率のコーティングを有し得る。いくつかの実施形態では、セラミックコーティング204の空孔率は、2%未満など、1%未満などの、約3%未満である。セラミックコーティング204は、約3~8ギガパスカル(GPa)(たとえば、一実施形態では約4GPa超)の硬度、および約8~20メガパスカル(MPa)(たとえば、一実施形態では約10MPa超)の熱衝撃抵抗を有する。さらに、セラミックコーティングは、約4~20MPa(たとえば、一実施形態では約14MPa超)の接着強さを有し得る。接着強さは、セラミックコーティングがセラミック基板からはがれるまでセラミックコーティングに力(たとえば、メガパスカル単位で測定される)を加えることによって求められ得る。
【0036】
セラミックコーティング204は、セラミック基板上にセラミックコーティングをスプレーし、または成長させることによって形成される。部品202は、焼結プロセスまたは機械加工によって形成される。セラミックコーティング204がスプレーコーティングされる実施形態では、セラミックコーティング204は、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物である。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、約15μmから約400μmなど、約20μmから約300μmなど、約20μmから約250μmなどの、約10μmから約500μmの厚さを含む。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物で部品をコーティングすることにより、セラミックコーティング204の厚さを、他のセラミック堆積プロセスを使用して堆積する物理的気相堆積(PVD)イットリウムジルコニウム酸化物コーティングよりも厚くすることが可能となり、約15μmを超える厚さのセラミックコーティング204のクラッキングが防止される。厚さの増大により、処理中に金属汚染物質がセラミックコーティング204を通過することが防止され、保守の頻度が低減される。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、上側ライナ109、下側ライナ107、ライナドア156、ペデスタル104などの大型の部品202に容易に適用される。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、溶射技法および/またはプラズマ溶射技法を使用して適用される。溶射技法およびプラズマ溶射技法は、材料(たとえば、セラミック粉末)を溶融させ、溶融した材料を部品202上に噴霧し得る。セラミックコーティングは、バルクセラミック材料(たとえば、セラミック基板など)とは著しく異なる構造特性を有し得る。
【0037】
代替として、セラミックコーティング204は、PVDコーティングプロセスを通じてセラミック基板上にセラミックコーティングを堆積させることによって形成される。PVDコーティングプロセスを使用してセラミックコーティング204が堆積する実施形態では、セラミックコーティング204は、PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物である。PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、約10μm未満など、約0.5μmから約10μmなど、約0.75μmから約7.5μmなど、約1μmから約5μmなどの、約15μm未満の厚さを含む。PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、チャンバリッド108などのより小型の部品202に適用される。PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物よりも低い空孔率を有する。スプレーコーティングされた酸化ジルコニウムは、約1%から約4%など、約2%から約3%などの、約0.5%から約5%の空孔率を有する。PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、約0%から約0.5%など、約0%から約0.25%などの、約0%から約1%の空孔率を有する。
【0038】
PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、比較的薄いコーティング層である。PVDコーティングは、チャンバリッド108に隣接する水素プラズマの効果に耐えることができるので、PVDコーティングはチャンバリッド108上での使用に有利である。PVDコーティングは、チャンバリッド108の底面などの平坦な表面上により容易に堆積する。第2のイットリウムジルコニウム酸化物コーティングのPVDコーティングは、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物のスプレーオンコーティングよりも一様であり、高い密度を有する。代替として、PVDコーティングプロセスはCVDまたはALDコーティングプロセスであり得る。CVDおよびALDプロセスは、同様の空孔率および厚さなど、PVDコーティングと同様の結果を生み出し得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、積層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層が、ガスノズル131、プラズマスクリーンリング129、チャンバリッド108、および/または締め具カバー162上などの基板上に形成される。積層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層は、2つの異なる堆積技法を使用して形成され得、様々な物理的性質を有し得る。いくつかの実施形態では、積層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層は、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層の上へのPVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層の堆積によって形成される。スプレーコーティングされた層の上へのPVDコーティングされた層の堆積により、積層されたイットリウムジルコニウム酸化物層が形成される。積層されたイットリウムジルコニウム酸化物層は、スプレーコーティングおよびPVDコーティングを介するイットリウムジルコニウム酸化物の1つまたは複数の連続する堆積によって形成される層である。
【0040】
スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層は、基板上に第2のイットリウムジルコニウム酸化物層が形成される前に基板上に形成される。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層は、本明細書で説明されるスプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層と同様である。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層は低応力層であり、したがってスプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、低い応力で基板に良く接着する。PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物などのPVDコーティングが、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層の上に堆積する。PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層は、基板上にPVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層自体が堆積するとき、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層よりも高い応力層である。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層の上にPVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層を堆積させることにより、PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層内の応力が低減され、したがって、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層の上のPVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層内の応力は、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層がブリッジ層として働くので、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層のより高い応力層よりも低い。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層およびPVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層の構造、空孔率、および厚さに応じて、コーティング内の応力は、PVDコーティング自体の応力と比べて約10%から約90%低減される。
【0041】
積層されたイットリウムジルコニウム酸化物層の別の実施形態は、焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層である。いくつかの実施形態では、焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層はチャンバリッド108上に形成される。焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層はほぼゼロの空孔率を有し、したがって焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層はイットリウムジルコニウム酸化物バルクセラミック材料の特性に近い。いくつかの実施形態では、焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層の空孔率は、約0.1%未満など、約0.05%未満など、0.01%未満などの、約0.2%未満である。いくつかの実施形態では、焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層は、約1mmから約5mmなど、約1mmから約3mmなどの、約0.5mmから約10mmの厚さを有する。焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層は焼結プロセスを使用して形成され、焼結プロセスでは、イットリウムジルコニウム酸化物粉末がチャンバリッド108の表面に対して押しつけられ、焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層が形成される。焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層は、バルクセラミックチャンバリッド108などのバルクセラミック基板上にコーティングされるので積層層と見なされる。代替として、イットリウムジルコニウム酸化物の反復されたスプレーコーティングおよびPVDコーティングと同様のレイヤリングプロセスが実施される。次いで、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物およびPVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物の反復されたレイヤリングの後、層が加圧され、加熱されて、最終層構造が変化し、焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層と同様の構造まで構造が緻密化され得る。
【0042】
焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層は、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層およびPVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層のいずれよりも厚い。焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層は、チャンバリッド108などのいくつかの処理チャンバアセンブリ100部品のセラミックコーティング204として使用され得る。積層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層はチャンバリッド108に隣接する高い水素プラズマ濃度により良く耐えるので、積層されたイットリウムジルコニウム酸化物層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層のどちらかをチャンバリッド108のセラミックコーティング204として使用することにより、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層またはPVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層のいずれと比べても、リッド108によって基板上に堆積している汚染物質粒子が劇的に低減される。
【0043】
スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層、PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層、積層されたイットリウムジルコニウム酸化物層、および焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物層のすべては、Y2O3-ZrO2固溶体から形成され得る。Y2O3-ZrO2固溶体は精製Y2O3-ZrO2溶体である。Y2O3-ZrO2固溶体は、コーティングとして堆積する前に精製され、Y2O3-ZrO2固溶体内の鉛、スズ、インジウム、および他の低融点金属の量が低減される。Y2O3-ZrO2固溶体は少なくとも一度精製され、99.5%以上のY2O3およびZrO2など、99.9%以上のY2O3およびZrO2など、99.99%以上のY2O3およびZrO2などの、濃度99%以上のY2O3およびZrO2が得られる。いくつかの実施形態では、Y2O3-ZrO2固溶体内にあるスズは0.2ナノグラム/グラム未満であり、鉛は15ナノグラム/グラム未満である。いくつかの実施形態では、Y2O3-ZrO2固溶体内にあるスズは0.2ナノグラム/グラム未満であり、鉛は0.1ナノグラム/グラム未満である。さらに別の実施形態では、Y2O3-ZrO2固溶体内にあるスズは0.1ナノグラム/グラム未満であり、鉛は0.15ナノグラム/グラム未満である。Y2O3-ZrO2固溶体は、0.05ナノグラム/グラム未満のスズと、0.01ナノグラム/グラム未満の鉛とを有し得る。鉛およびスズの濃度の低減により、それに対応して基板汚染が低減される。
【0044】
いくつかの実施形態では、部品202はセラミックコーティング204を有さない。その代わりに部品202自体がセラミック部品であり得る。セラミック部品であり得る部品202には、ガスノズル131、プラズマスクリーンリング129、チャンバリッド108、および締め具カバー162が含まれる。バルクセラミック部品である部品202は、酸化アルミニウム(Al2O3)、Al2O3-Y2O3部品、またはイットリウムジルコニウム酸化物部品であり得る。イットリウムジルコニウム酸化物部品はバルクセラミック部品である。イットリウムジルコニウム酸化物部品は、積層されたイットリウムジルコニウム酸化物コーティングと同様の特性を有し得る。セラミック部品は、約0.1%未満など、約0.05%未満など、0.01%未満などの、約0.2%未満の空孔率を有する。セラミック部品は、99.5%以上のY2O3およびZrO2など、99.9%以上のY2O3およびZrO2など、99.99%以上のY2O3およびZrO2などの、濃度99%以上のY2O3およびZrO2を有する。他の実施形態と組み合わされ得るいくつかの実施形態では、イットリウムジルコニウム酸化物セラミック部品内にあるスズは0.2ナノグラム/グラム未満であり、鉛は15ナノグラム/グラム未満である。いくつかの実施形態では、イットリウムジルコニウム酸化物セラミック部品内にあるスズは0.2ナノグラム/グラム未満であり、鉛は0.1ナノグラム/グラム未満である。さらに別の実施形態では、イットリウムジルコニウム酸化物セラミック部品内にあるスズは0.1ナノグラム/グラム未満であり、鉛は0.15ナノグラム/グラム未満である。イットリウムジルコニウム酸化物セラミック部品は、0.05ナノグラム/グラム未満のスズおよび0.01ナノグラム/グラム未満の鉛を有し得る。
【0045】
セラミック部品は、基板上の汚染物質粒子堆積を削減するために使用される。セラミック部品は、スズまたは鉛粒子の堆積を防止し、普通なら部品によって放出されるイットリウム、ジルコニウム、および酸化ケイ素(SiO2)粒子の量も削減する。いくつかの実施形態では、チャンバリッド108は酸化アルミニウム(Al2O3)バルクセラミックである。他の実施形態では、チャンバリッド108は、Al2O3-Y2O3セラミック複合材のバルクセラミックである。チャンバリッド108は、基板上に堆積するSiO2粒子の量を削減するために、バルクセラミックAl2O3またはAl2O3-Y2O3で置き換えられる。Al2O3またはAl2O3-Y2O3チャンバリッドは、その上に堆積した、セラミックコーティング204などのセラミックコーティングを依然として有し得る。セラミックコーティング204は、本明細書で説明されるコーティングタイプのいずれか1つであり得るが、積層されたイットリウムジルコニウム酸化物層は、堆積した汚染粒子の量を最大に削減する。
【0046】
図3は、基板を処理する方法300である。方法は、基板を処理チャンバ内に提供する第1の操作302と、水素プラズマ処理を実施する第2の操作304と、処理チャンバから基板を除去する第3の操作306とを含む。方法300は、経時的に多くの基板を処理するために継続的にループし得る。
【0047】
処理チャンバ内に基板を提供する第1の操作302は、ロボットアームによって実施される。クラスタツールから、ロボットアームは、本明細書で説明される処理チャンバアセンブリ100などの処理チャンバ内に伸びる。基板128などの基板が、静電チャック105の上面に配置される。基板はシリコン基板であり得、またはドープされたシリコン基板であり得る。いくつかの実施形態では、基板は既にいくつかの他の処理ステップを経ており、したがって基板は、その上に形成された、本明細書で説明されない他のフィーチャを有する。基板は処理チャンバ内に移動し、水素プラズマ処理プロセスなどのプラズマ処理プロセスを受ける。
【0048】
水素プラズマ処理を実施する第2の操作304は、水素プラズマ処理が利用される任意のタイプの基板プロセスを実施することを含み得る。水素プラズマ処理は水素エッチングプロセスであり得、したがって基板の表面および基板上に形成された任意のフィーチャをエッチングするために水素遊離基および/または水素イオンが利用される。別の実施形態では、水素プラズマ処理は洗浄プロセスであり得、したがって基板が水素プラズマによって洗浄される。水素プラズマ処理は、カーボン除去プロセス、金属からの塩素/フッ化物除去の処理、酸素除去処理、高k金属ゲートスタック処理、およびmid-end-of-line接点処理を含み得る。現在のチャンバハードウェアは一般に、第2の操作304で完了するような水素プラズマ処理とは両立しない。現在のチャンバハードウェアは、大量の金属汚染物質および他の汚染物質粒子を生成する。本明細書で説明されるチャンバ部品を使用すると、水素プラズマ処理プロセス中に基板上に堆積する金属および非金属汚染物質粒子の量が劇的に削減される。
【0049】
処理チャンバから基板を除去する第3の操作306は、水素プラズマ処理の完了後に実施される。処理チャンバから基板を除去することは、第1の操作302で使用されるロボットアームと同様のロボットアームによって完了され得る。基板は処理チャンバから除去され、クラスタツールの移送チャンバ内に移送され得る。次いで、基板は、クラスタツールに接続された他の処理チャンバに関する他の処理ステップを受け得る。
【0050】
第3の操作306の完了後、別の基板が処理チャンバ内に提供され得、方法300が反復される。保守が処理チャンバに対して実施されるまで、方法300は反復され得る。処理チャンバ全体にわたるイットリウムジルコニウム酸化物コーティングおよびバルクセラミック部品の使用のために、従来型処理チャンバと比べて、保守が完了する前に、より長い時間量にわたって方法300を実施することができる。
【0051】
図4は、基板粒子汚染レベルを示す図表400である。図表400は、処理チャンバアセンブリ100などの処理チャンバ内の、方法300の操作304で完了したのと同様の水素プラズマ処理プロセスの後の、基板上のアルミニウム粒子濃度を示す棒グラフである。図表400のデータを得るために利用された水素プラズマ処理プロセスでは、プロセスが摂氏450度で実施された。誘導コイル素子110を介して750ワットが印加され、圧力が50mTorrに維持され、プラズマ処理チャンバ101が5%のH
2および95%のアルゴンで満たされ、プロセスが90秒間実施された。粒子は1×10
10原子/cm
2の濃度で示される。アルミニウム粒子が、基板128などの基板の正面に配置される。
【0052】
第1の汚染物質源レベル401、第2の汚染物質源レベル402、第3の汚染物質源レベル403、第4の汚染物質源レベル404、第5の汚染物質源レベル405、および第6の汚染物質源レベル406はそれぞれ、所望の汚染物質濃度しきい値410よりも上である。
【0053】
所望の汚染物質濃度しきい値410は1×1010原子/cm2未満である。図表400に示されるように、第1、第2、第3、第4、第5、および第6の汚染物質源401、402、403、404、405、406は、1×1010原子/cm2しきい値よりも多い。第1、第2、第3、第4、第5、および第6の汚染物質源401、402、403、404、405、406は、チャンバアセンブリ100内の非セラミック汚染源またはセラミックコーティングされていない汚染源である。本明細書で説明されるコーティングおよび部品組成を利用することにより、所望の汚染物質濃度しきい値410が満たされ、汚染物質源のそれぞれによって生成される汚染物質が削減され、または完全に解消される。
【0054】
図5は、処理チャンバリッドによって引き起こされる基板粒子汚染を示すグラフ500である。第1の傾向線501は、PVDイットリウムジルコニウム酸化物コーティングを有する石英リッドが利用されるときの、プラズマ処理チャンバ101などの処理チャンバ内の、基板128などの基板上に配置された汚染物質粒子アダーの数を示す。第2の傾向線502は、酸化イットリウム(Y
2O
3)コーティングを有する酸化アルミニウムチャンバリッドが処理チャンバ上で利用されるときの、プラズマ処理チャンバ101などの処理チャンバ内の、基板128などの基板上に配置された汚染物質粒子アダーの数を示す。
【0055】
酸化イットリウムコーティングを有する酸化アルミニウムチャンバリッドは、より多量のウェハ処理サイクルにわたって、より一貫して粒子汚染の低減を実現する。積層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物コーティングの利用により、石英リッドが、酸化イットリウムコーティングを有する酸化アルミニウムチャンバリッドと同様の結果、またはより良好な結果を得ることが可能となり、したがって基板の粒子汚染が低減されることになる。
【0056】
本明細書で説明される実施形態は、基板上の粒子汚染を低減し、総コストを削減し、またはチャンバ部品上のコーティングの適用の容易さを改善するように改変され得る。例示的一実施形態では、処理チャンバアセンブリ100は、石英製のチャンバリッド108と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のガスノズル131と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされたライナドア156と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のプラズマスクリーンリング129と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた上側ライナ109と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた下側ライナ107と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製の締め具カバー162とを含む。
【0057】
別の実施形態では、処理チャンバアセンブリ100は、PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層を有する酸化アルミニウムまたはAl2O3-Y2O3バルクセラミック製のチャンバリッド108と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のガスノズル131と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされたライナドア156と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のプラズマスクリーンリング129と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた上側ライナ109と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた下側ライナ107と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製の締め具カバー162とを含む。
【0058】
別の実施形態では、処理チャンバアセンブリ100は、積層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物コーティングを有する酸化アルミニウムまたはAl2O3-Y2O3セラミック複合材製のチャンバリッド108と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のガスノズル131と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされたライナドア156と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のプラズマスクリーンリング129と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた上側ライナ109と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた下側ライナ107と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製の締め具カバー162とを含む。
【0059】
別の実施形態では、処理チャンバアセンブリ100は、酸化イットリウムコーティングを有する酸化アルミニウムまたはAl2O3-Y2O3セラミック複合材製のチャンバリッド108と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のガスノズル131と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされたライナドア156と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のプラズマスクリーンリング129と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた上側ライナ109と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた下側ライナ107と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製の締め具カバー162とを含む。
【0060】
別の実施形態では、処理チャンバアセンブリ100は、積層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物コーティングを有する石英製のチャンバリッド108と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のガスノズル131と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされたライナドア156と、バルク酸化アルミニウムセラミック製のプラズマスクリーンリング129と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた上側ライナ109と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた下側ライナ107と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製の締め具カバー162とを含む。
【0061】
別の実施形態では、処理チャンバアセンブリ100は、PVDコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層を有する酸化アルミニウムまたはAl2O3-Y2O3セラミック複合材製のチャンバリッド108と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のガスノズル131と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされたライナドア156と、バルク酸化アルミニウムセラミック製のプラズマスクリーンリング129と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた上側ライナ109と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた下側ライナ107と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製の締め具カバー162とを含む。
【0062】
別の実施形態では、処理チャンバアセンブリ100は、積層または焼結されたイットリウムジルコニウム酸化物コーティングを有する酸化アルミニウムまたはAl2O3-Y2O3セラミック複合材製のチャンバリッド108と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のガスノズル131と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされたライナドア156と、バルク酸化アルミニウムセラミック製のプラズマスクリーンリング129と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた上側ライナ109と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた下側ライナ107と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製の締め具カバー162とを含む。
【0063】
別の実施形態では、処理チャンバアセンブリ100は、酸化イットリウムコーティングを有する酸化アルミニウムまたはAl2O3-Y2O3セラミック複合材製のチャンバリッド108と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製のガスノズル131と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされたライナドア156と、バルク酸化アルミニウムセラミック製のプラズマスクリーンリング129と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた上側ライナ109と、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層でコーティングされた下側ライナ107と、バルクイットリウムジルコニウム酸化物セラミック製の締め具カバー162とを含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、プラズマスクリーンリング129は、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層を有するプラズマスクリーンリングを含み得る。スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物層は、本明細書で説明される実施形態のいずれかで、プラズマスクリーンリング129上で利用され得る。さらに、スプレーコーティングされたイットリウムジルコニウム酸化物は、石英プラズマスクリーンリングなどの、本明細書で説明されないプラズマスクリーンリング129上で利用され得る。
【0065】
さらに別の実施形態では、ガスノズル131、プラズマスクリーンリング129、チャンバリッド108、または締め具カバー162のいずれかは、バルク酸化アルミニウムセラミックから作成され得る。さらに、本明細書の実施形態で説明されるガスノズル131、プラズマスクリーンリング129、チャンバリッド108、または締め具カバー162のいずれかは、第1のイットリウムジルコニウム酸化物コーティングを含み得る。
【0066】
上記は本開示の実施形態を対象とするが、本開示の基本的範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態およびさらなる実施形態が考案され得、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。