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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】被連結部材の連結構造、及び連結部材
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/04 20060101AFI20241126BHJP
   F16B 7/20 20060101ALI20241126BHJP
   F16L 57/00 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
H02G3/04 037
F16B7/20 A
F16L57/00 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021010742
(22)【出願日】2021-01-27
(65)【公開番号】P2022114481
(43)【公開日】2022-08-08
【審査請求日】2023-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】391045897
【氏名又は名称】古河AS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】森田 悠希
【審査官】神田 太郎
(56)【参考文献】
【文献】実開昭53-092559(JP,U)
【文献】特開2019-030204(JP,A)
【文献】特開2007-295657(JP,A)
【文献】実開昭59-189416(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/04
F16B 7/20
F16L 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板材を折曲または湾曲して形成された所定方向に延びる被連結部材と、
該被連結部材を他の部材に連結する連結部材とで構成され、
前記連結部材は、
前記被連結部材における前記所定方向の端部が、前記所定方向に対して直交する方向で重なり合うとともに、前記他の部材に連結される本体部と、
前記所定方向における前記被連結部材の位置を位置決めする位置決め部と、
位置決めされた前記被連結部材を保持する保持部とが設けられ、
前記保持部は、前記被連結部材に設けた係止孔に係止される係止部で構成され、
前記被連結部材は、前記所定方向の一方に沿って前記連結部材の前記本体部に装着される構成であり、
前記係止部は、前記所定方向の一方から見た所定方向視において、前記本体部から突出した柱状部分と、該柱状部分の延設方向に厚みを有する板状部分とで構成された前記所定方向に延びる略T字状に形成され、
前記被連結部材の前記係止孔は、前記係止部の前記板状部分よりも小さい開口から、前記係止部の前記板状部分よりも大きい開口となるように、前記所定方向の一方に沿って大きくなる形状に開口形成された
被連結部材の連結構造。
【請求項2】
前記連結部材の前記本体部は、
少なくとも前記被連結部材の端部を囲うとともに、前記被連結部材が当接する当接面を内面に有する形状に形成され、
前記連結部材の前記保持部は、
前記被連結部材における前記当接面に当接する部分を保持する構成である
請求項1に記載の被連結部材の連結構造。
【請求項3】
前記位置決め部及び前記保持部は、複数設けられた
請求項1または請求項2に記載の被連結部材の連結構造。
【請求項4】
前記位置決め部は、
前記被連結部材における前記所定方向の先端に嵌合する先端嵌合部で構成された
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の被連結部材の連結構造。
【請求項5】
前記被連結部材は、
前記連結部材の前記先端嵌合部が嵌合する切欠き部が設けられた
請求項4に記載の被連結部材の連結構造。
【請求項6】
前記位置決め部は、
前記本体部に設けられるとともに、前記被連結部材の端面が前記所定方向で当接する段付き面で構成された
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の被連結部材の連結構造。
【請求項7】
前記位置決め部は、
前記被連結部材に設けた貫通孔に嵌合する突部で構成された
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の被連結部材の連結構造。
【請求項8】
前記突部は、
前記本体部とで前記被連結部材を挟持する平板状である
請求項7に記載の被連結部材の連結構造。
【請求項9】
前記本体部は、
前記所定方向における前記被連結部材の位置を視認可能にする覗き窓が開口形成された
請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の被連結部材の連結構造。
【請求項10】
板材を折曲または湾曲して形成された所定方向に延びる被連結部材における前記所定方向の端部が、前記所定方向に対して直交する方向で重なり合うとともに、他の部材に連結される本体部と、
前記所定方向における前記被連結部材の位置を位置決めする位置決め部と、
位置決めされた前記被連結部材を保持する保持部とが設けられ、
前記保持部は、前記所定方向の一方に沿って前記本体部に装着される構成である前記被連結部材に設けた係止孔に係止される係止部で構成され、
前記係止部は、前記所定方向の一方から見た所定方向視において、前記本体部から突出した柱状部分と、該柱状部分の延設方向に厚みを有する板状部分とで構成された前記所定方向に延びる略T字状に形成され、
前記係止部の前記板状部分よりも小さい開口から、前記係止部の前記板状部分よりも大きい開口となるように、前記所定方向の一方に沿って大きくなる形状に開口形成された前記係止孔に係止される
連結部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、ワイヤーハーネスや電線を覆って保護するプロテクタなどの被連結部材と、被連結部材をグロメットなどの他の部材に連結する連結部材とで構成された被連結部材の連結構造、及び連結部材に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両において、電線やワイヤーハーネスを覆って保護する、あるいは経路規制するプロテクタとして、例えば、特許文献1のように、板材を折り曲げて所定方向に延びる四角筒状体を形成し、その内部空間に電線やワイヤーハーネスを挿通しているものがある。
【0003】
詳述すると、特許文献1のプロテクタは、樹脂製の板材で構成され、全ての面で板材が二重に重なり合うように折り目に沿って折り曲げて、四角筒状に形成されている。さらに、特許文献1のプロテクタは、折り曲げた板材同士を重ね合わせた部分を係止部品によって連結することで、断面略環状となる四角筒状体を構成している。
【0004】
ところで、特許文献1のようなプロテクタ同士を、内部空間が連通するように所定方向で連結する場合、プロテクタの端部同士を係止部品などを用いて連結することが考えられるが、連結箇所の連結強度を確保し難いという問題があった。
【0005】
さらに、異種材料で形成されたグロメットへの連結が所望される場合、グロメットに連結可能な連結部を、所定方向の端部に設けることが難しいという問題があった。
このように、特許文献1のようなプロテクタは、別のプロテクタやグロメットなどの他の部材に直接的に連結し難いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2017-055510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の問題に鑑み、被連結部材の端部を他の部材に連結できる被連結部材の連結構造、及び連結部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、板材を折曲または湾曲して形成された所定方向に延びる被連結部材と、該被連結部材を他の部材に連結する連結部材とで構成され、前記連結部材は、前記被連結部材における前記所定方向の端部が、前記所定方向に対して直交する方向で重なり合うとともに、前記他の部材に連結される本体部と、前記所定方向における前記被連結部材の位置を位置決めする位置決め部と、位置決めされた前記被連結部材を保持する保持部とが設けられ、前記保持部は、前記被連結部材に設けた係止孔に係止される係止部で構成され、前記被連結部材は、前記所定方向の一方に沿って前記連結部材の前記本体部に装着される構成であり、前記係止部は、前記所定方向の一方から見た所定方向視において、前記本体部から突出した柱状部分と、該柱状部分の延設方向に厚みを有する板状部分とで構成された前記所定方向に延びる略T字状に形成され、前記被連結部材の前記係止孔は、前記係止部の前記板状部分よりも小さい開口から、前記係止部の前記板状部分よりも大きい開口となるように、前記所定方向の一方に沿って大きくなる形状に開口形成された被連結部材の連結構造であることを特徴とする。
【0009】
上記被連結部材は、例えば、所定方向に延びる開断面形状の被連結部材、あるいは閉断面形状の被連結部材のことをいう。
上記他の部材は、板材を折曲または湾曲して形成された別の被連結部材、あるいは被連結部材とは異なる材料で形成されたグロメットや金属板などのことをいう。
上記被連結部材を保持するとは、被連結部材の移動を規制して保持する、あるいは被連結部材との間に所定の隙間を隔てて保持することをいう。
【0010】
この発明によれば、連結部材は、位置決め部と保持部とによって、被連結部材を確実に支持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材と連結部材との連結強度を確保して、被連結部材の端部を連結部材に連結することができる。
【0011】
また、前記保持部は、前記被連結部材に係止される係止部で構成されている。これにより、連結部材は、ガタツキを抑えて被連結部材を保持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材の端部を連結部材によってより安定した状態で支持することができる。
【0012】
また、前記係止部は、前記被連結部材に設けた係止孔に係止される構成である。これにより、被連結部材の連結構造は、係止部が係止される被係止部を、被連結部材に別途設けることなく係止することができる。
【0013】
さらに、連結部材は、被連結部材の位置ズレを抑えて、被連結部材を保持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材を所望される位置で確実に支持することができる。
【0014】
また、前記被連結部材は、前記所定方向の一方に沿って前記連結部材の前記本体部に装着される構成であり、前記係止部は、前記所定方向の一方から見た所定方向視において、前記本体部から突出した柱状部分と、該柱状部分の延設方向に厚みを有する板状部分とで構成された前記所定方向に延びる略T字状に形成され、前記被連結部材の前記係止孔は、前記係止部の前記板状部分よりも小さい開口から、前記係止部の前記板状部分よりも大きい開口となるように、前記所定方向の一方に沿って大きくなる形状に開口形成されている。
【0015】
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、所定方向の一方側へのスライド移動によって、連結部材の係止部を被連結部材の係止孔に容易に係止することができる。この際、連結部材は、係止部の板状部分と本体部とで被連結部材を挟持するように、被連結部材を保持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、連結部材で被連結部材の端部をより確実に支持することができる。
【0016】
この発明の態様として、前記連結部材の前記本体部は、少なくとも前記被連結部材の端部を囲うとともに、前記被連結部材が当接する当接面を内面に有する形状に形成され、前記連結部材の前記保持部は、前記被連結部材における前記当接面に当接する部分を保持する構成であってもよい。
【0017】
この構成によれば、連結部材は、被連結部材の端部を補強するように支持することができる。さらに、本体部に当接した被連結部材を保持するため、連結部材は、所望される被連結部材の端部形状を維持することができる。
このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材と連結部材との連結強度をより確保して、被連結部材の端部を連結部材に連結することができる。
【0018】
またこの発明の態様として、前記位置決め部及び前記保持部は、複数設けられてもよい。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、被連結部材と連結部材との相対移動を阻止するとともに、連結部材で被連結部材の端部を安定して支持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材と連結部材との連結強度を向上することができる。
【0019】
またこの発明の態様として、前記位置決め部は、前記被連結部材における前記所定方向の先端に嵌合する先端嵌合部で構成されてもよい。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、例えば、被連結部材を所定方向に沿って連結部材の本体部に挿入するだけで、所定方向における被連結部材の位置を位置決めすることができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材の位置決めを容易にするとともに、被連結部材の組付け性を向上することができる。
【0020】
またこの発明の態様として、前記被連結部材は、前記連結部材の前記先端嵌合部が嵌合する切欠き部が設けられてもよい。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、所定方向における被連結部材の位置と、所定方向に交差する方向における被連結部材の位置とを略同時に位置決めすることができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材の位置決めをさらに容易にするとともに、所望される位置に被連結部材を位置させることができる。
【0021】
またこの発明の態様として、前記位置決め部は、前記本体部に設けられるとともに、前記被連結部材の端面が前記所定方向で当接する段付き面で構成されてもよい。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、連結部材の本体部の表面に沿って被連結部材をスライド移動させるだけで、所定方向における被連結部材の位置を位置決めすることができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材の位置決めを容易にするとともに、被連結部材の組付け性を向上することができる。
【0022】
またこの発明の態様として、前記位置決め部は、前記被連結部材に設けた貫通孔に嵌合する突部で構成されてもよい。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、所定方向における被連結部材の位置と、所定方向に交差する方向における被連結部材の位置とを略同時に位置決めすることができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材の位置決めをさらに容易にするとともに、所望される位置に被連結部材を位置させることができる。
【0023】
またこの発明の態様として、前記突部は、前記本体部とで前記被連結部材を挟持する平板状であってもよい。
この構成によれば、例えば所定方向に延びる開断面形状の被連結部材の場合、連結部材は、被連結部材の板材が傾倒することを突部によって阻止することができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材の端部形状をさらに確実に維持できるとともに、被連結部材をさらに確実に支持することができる。
【0024】
またこの発明の態様として、前記連結部材は、前記本体部に設けた嵌合孔に嵌合するとともに、前記本体部とで前記被連結部材を挟持する挟持体が備えられ、該挟持体は、前記被連結部材に設けた開口を介して前記本体部の嵌合孔に嵌合する嵌合部と、前記被連結部材を押える押え板部とで構成され、前記位置決め部は、前記挟持体の前記嵌合部で構成され、前記保持部は、前記挟持体の前記押え板部で構成されてもよい。
【0025】
上記押え板部は、本体部に沿って折曲または湾曲した形状の押え板部、または平板状の押え板部などのことをいう。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、被連結部材の位置決めと、被連結部材の保持とを挟持体の嵌合によって行うことができる。このため、被連結部材の連結構造は、被連結部材と連結部材との組付け性を向上することができる。
【0026】
またこの発明の態様として、前記本体部は、前記所定方向における前記被連結部材の位置を視認可能にする覗き窓が開口形成されてもよい。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、作業者が所定方向における被連結部材の位置を視認することで、連結部材の保持部が被連結部材を適切に保持しているか否かを確認することができる。このため、被連結部材の連結構造は、連結部材に被連結部材をより確実に連結することができる。
【0027】
またこの発明は、板材を折曲または湾曲して形成された所定方向に延びる被連結部材における前記所定方向の端部が、前記所定方向に対して直交する方向で重なり合うとともに、他の部材に連結される本体部と、前記所定方向における前記被連結部材の位置を位置決めする位置決め部と、位置決めされた前記被連結部材を保持する保持部とが設けられ、前記保持部は、前記所定方向の一方に沿って前記本体部に装着される構成である前記被連結部材に設けた係止孔に係止される係止部で構成され、前記係止部は、前記所定方向の一方から見た所定方向視において、前記本体部から突出した柱状部分と、該柱状部分の延設方向に厚みを有する板状部分とで構成された前記所定方向に延びる略T字状に形成され、前記係止部の前記板状部分よりも小さい開口から、前記係止部の前記板状部分よりも大きい開口となるように、前記所定方向の一方に沿って大きくなる形状に開口形成された前記係止孔に係止される連結部材であることを特徴とする。
この発明によれば、連結部材は、被連結部材の端部を他の部材に連結することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明により、被連結部材の端部を他の部材に連結できる被連結部材の連結構造、及び連結部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】実施例1における被連結部材の連結構造を示す外観斜視図。
図2】前方下方視での被連結部材の連結構造を示す外観斜視図。
図3】前方上方視での第1プロテクタ及び連結部材の外観を示す分解斜視図。
図4】前方下方視での第1プロテクタ及び連結部材の外観を示す分解斜視図。
図5】第1プロテクタ及び連結部材の断面形状を説明する説明図。
図6図5中のB-B矢視断面図。
図7】組付け工程の概略を説明する説明図。
図8】実施例2における被連結部材の連結構造を示す外観斜視図。
図9】第1プロテクタ及び連結部材の外観を示す分解斜視図。
図10】第1プロテクタ及び連結部材の断面形状を説明する説明図。
図11】実施例3における被連結部材の連結構造を示す外観斜視図。
図12】前方上方視での第1プロテクタ及び連結部材の外観を示す分解斜視図。
図13】前方下方視での第1プロテクタ及び連結部材の外観を示す分解斜視図。
図14】第1プロテクタ及び連結部材の断面形状を説明する説明図。
図15】実施例4における被連結部材の連結構造を示す外観斜視図。
図16】第1プロテクタ及び連結部材の外観を示す分解斜視図。
図17】第1プロテクタ及び連結部材の断面形状を説明する説明図。
図18図17中のG-G矢視断面図。
図19】実施例5における被連結部材の連結構造を示す外観斜視図。
図20】第1プロテクタ及び連結部材の断面形状を説明する説明図。
図21】第1プロテクタ及び連結部材の外観を示す分解斜視図。
図22図20(a)中のI-I矢視断面図。
図23】組付け工程の概略を説明する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
【実施例1】
【0031】
実施例1は、ワイヤーハーネスWHを覆って保護する第1プロテクタ1(被連結部材)と、第1プロテクタ1の端部を第2プロテクタ2(他の部材)に連結する連結部材3とで構成された被連結部材の連結構造について、図1から図7を用いて説明する。
【0032】
なお、図1は実施例1における被連結部材の連結構造の外観斜視図を示し、図2は前方下方視での被連結部材の連結構造の外観斜視図を示し、図3は前方上方視での第1プロテクタ1及び連結部材3の分解斜視図を示している。
さらに、図4は前方下方視での第1プロテクタ1及び連結部材3の分解斜視図を示している。
【0033】
加えて、図5は第1プロテクタ1及び連結部材3の断面形状を説明する説明図であり、図5(a)は第1プロテクタ1が接続された連結部材3の平面図を示し、図5(b)は図5(a)中のA-A矢視断面図を示し、図6図5(a)中のB-B矢視断面図を示している。
【0034】
また、図中の矢印Xは被連結部材の連結構造における前後方向(以降、前後方向Xとする)を示し、矢印Yは平面視において前後方向Xに直交する方向(以降、幅方向Yとする)を示している。
さらに、前後方向Xは、図1中において、第2プロテクタ2から第1プロテクタ1へ向かう前後方向Xを前方とし、その逆方向を前後方向Xの後方とする。加えて、図1中の上側を上方、図1中の下側を下方とする。
【0035】
まず、ワイヤーハーネスWHは、図1中の二点鎖線で示したように、前後方向Xに延びる部分から前後方向Xの後方かつ幅方向Yの一方へ向けて湾曲したのち、幅方向Yの一方へ向けて延びるように配索される。
そして、ワイヤーハーネスWHは、図1に示すように、前後方向Xに延びる部分が第1プロテクタ1で保護され、幅方向Yに延びる部分が第2プロテクタ2で保護されている。
【0036】
このワイヤーハーネスWHを保護する第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2は、図1に示すように、熱可塑性樹脂発泡シートで構成され、四角筒状の上面部分を開口した略U形の溝形状に形成されている。この第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2の内部空間は、図1中の二点鎖線で示したワイヤーハーネスWHを収容する空間として形成されている。
【0037】
詳述すると、第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2は、図1及び図2に示すように、所定方向に長い平板状の熱可塑性樹脂発泡シートを、所定方向に延びる折り目で山折りして、角部を有して所定方向に延びる断面略U字状に形成している。換言すると、第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2は、所定方向を長手方向とする略U形の溝形状に形成されている。
【0038】
そして、第1プロテクタ1は、図1に示すように、長手方向が前後方向Xとなるように配置され、ワイヤーハーネスWHの前後方向Xに延びる部分を保護している。一方、第2プロテクタ2は、図1に示すように、第1プロテクタ1に対して前後方向Xの後方、かつ幅方向Yの一方側に離間するとともに、長手方向が幅方向Yとなるように配置され、ワイヤーハーネスWHの幅方向Yに延びる部分を保護している。
【0039】
ここで、第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2を構成する熱可塑性樹脂発泡シートについて詳述する。熱可塑性樹脂発泡シートの密度は、特に限定されないが、例えば、機械的特性の異方性を防止、すなわち、機械的特性を等方化して、第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2の設計の自由度を向上させ、また、第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2に収容されたワイヤーハーネスWHへの応力に対する強度をより向上させる点から、200Kg/m以上1000Kg/m以下が好ましく、軽量性と機械的強度とのバランスをより向上させる点から、300Kg/m以上600Kg/m以下がより好ましく、350Kg/m以上550Kg/m以下が特に好ましい。
【0040】
第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2を構成する熱可塑性樹脂発泡シートの厚さは、特に限定されないが、例えば、折り曲げ容易性と機械的強度、特に、第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2に収容されたワイヤーハーネスWHへの応力に対する機械的強度とのバランスをより向上させる点から、0.50mm以上4.0mm以下が好ましく、1.0mm以上2.5mm以下が特に好ましい。
【0041】
また、熱可塑性樹脂発泡シートには、両面又は片面に、非発泡層が形成されていてもよい。すなわち、熱可塑性樹脂発泡シートは、発泡層と該発泡層上に形成された非発泡層とを有する構成としてもよい。熱可塑性樹脂発泡シートの表面に非発泡層が形成されていることにより、第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2の機械的強度が向上して、収容されるワイヤーハーネスWHの保護性能がより向上する。非発泡層の厚さは、特に限定されず、例えば、10μm以上100μm以下が挙げられる。
【0042】
また、第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2を構成する熱可塑性樹脂発泡シートの発泡層の気泡数密度は、特に限定されず、その下限値は、機械的特性の異方性をより確実に防止する点から、800個/mm以上が好ましく、1000個/mm以上が特に好ましい。一方で、上述の気泡数密度の上限値は、優れた機械的強度をより確実に得る点から、例えば、1010個/mm以下を挙げることができる。
【0043】
このような熱可塑性樹脂発泡シートで形成された第1プロテクタ1は、図1から図3に示すように、平板状のプロテクタ底部11と、一対のプロテクタ側部12とで、前後方向Xに延びる正面視略U形の溝形状に形成されている。
具体的には、プロテクタ底部11は、上下方向を厚みとする略平板状に形成されている。
【0044】
一方、プロテクタ側部12は、幅方向Yを厚みとする略平板状であって、プロテクタ底部11における幅方向Yの両端からそれぞれ上方へ向けて起立して形成されている。
なお、第2プロテクタ2は、第1プロテクタ1に対して長手方向の向きが異なる以外は同じ構成のため、その詳細な説明を省略する。
【0045】
第1プロテクタ1を第2プロテクタ2に連結する連結部材3は、図1及び図2に示すように、第1プロテクタ1及び第2プロテクタ2を収容可能な空間を有する正面視略U形の溝形状に形成されている。
この連結部材3は、図1及び図2に示すように、第1プロテクタ1の後端部が幅方向Y及び上下方向で重なり合うとともに、第2プロテクタ2に連結される本体部30を備えている。
【0046】
さらに、連結部材3は、第1プロテクタ1が接続固定される手段として、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を所位置に位置決めする位置決め部と、位置決めされた第1プロテクタ1を保持する保持部とを備えている。第1プロテクタ1が接続固定される手段である位置決め部及び保持部は、後ほど詳述する。
【0047】
加えて、連結部材3は、第2プロテクタ2が接続固定される手段として、幅方向Yにおける第2プロテクタ2の位置を所位置に位置決めする位置決め部と、位置決めされた第2プロテクタ2を保持する保持部とを備えている。
【0048】
なお、第1プロテクタ1を第2プロテクタ2に連結する連結部材3として説明しているが、連結部材3は、第2プロテクタ2に代えて、適宜の他の部材に第1プロテクタ1を連結する構成であってもよい。
例えば、連結部材は、ワイヤーハーネスWHが挿通されるグロメットに第1プロテクタ1を連結する構成であってもよい。あるいは、連結部材は、ワイヤーハーネスWHが挿通される金属製のパネル部材に第1プロテクタ1を連結する構成であってもよい。
この場合、連結部材3は、一端に第1プロテクタ1が接続され、他端に他の部材が接続されるように構成する。
【0049】
連結部材3の本体部30は、図1及び図2に示すように、角部を有する略U字状の断面形状を延設して、ワイヤーハーネスWHの配索経路に沿った溝形状に形成されている。つまり、本体部30は、前後方向Xに延びる部分と、前後方向Xの後方かつ幅方向Yの一方側へ延びる部分と、幅方向Yの一方側へ延びる部分とをこの順番で連結した形状に形成されている。
【0050】
具体的には、本体部30は、図3及び図4に示すように、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11から第2プロテクタ2のプロテクタ底部(符号省略)に跨って延びる底面部31と、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12から第2プロテクタ2のプロテクタ側部(符号省略)に跨って延びる一対の側面部32とで一体形成されている。
【0051】
本体部30の底面部31は、上下方向を厚みとする略平板状であって、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11、及び第2プロテクタ2のプロテクタ底部が当接する上面を有している。
【0052】
本体部30の一対の側面部32は、第1プロテクタ1が接続される部分において、幅方向Yを厚みとする略平板状であって、底面部31における幅方向Yの両端からそれぞれ上方へ起立して形成されている。この一対の側面部32は、底面部31の上面に連続する内面に、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12及び第2プロテクタ2のプロテクタ側部が当接するように配置されている。
【0053】
引き続き、第1プロテクタ1と連結部材3との接続構造について詳述する。なお、第2プロテクタ2と連結部材3との接続構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との接続構造と略同じ構成のため、その詳細な説明を省略する。
【0054】
連結部材3の位置決め部は、図1及び図3に示すように、本体部30の側面部32に設けられるとともに、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12の後端に嵌合する一対の先端嵌合部33で構成されている。なお、先端嵌合部33は、第1プロテクタ1が所望位置に配置された状態において、プロテクタ側部12の後端に嵌合するように形成されている。
【0055】
具体的には、先端嵌合部33は、図3に示すように、本体部30の側面部32に立設した立設部分33aと、立設部分33aの先端から前方へ延設された先端部分33bとで、平面視略L字状に形成されている。
【0056】
立設部分33aは、前後方向Xを厚みとする略平板状であって、本体部30の側面部32から他方の側面部32へ向けて立設されている。この立設部分33aは、プロテクタ側部12の厚みに略同じ幅方向Yの長さで形成されている。
【0057】
一方、先端部分33bは、幅方向Yを厚みとする略平板状であって、所望位置に配置された第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を挟んで、本体部30の側面部32に対向する前後方向Xの長さで延設されている。
【0058】
また、連結部材3の保持部は、図1及び図3に示すように、先端嵌合部33よりも前方の位置において、本体部30の側面部32に設けられるとともに、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12に係止される一対の係止部34で構成されている。
なお、係止部34は、第1プロテクタ1が所望位置に配置された状態において、後述するプロテクタ側部12の係止孔14に係止される。
【0059】
具体的には、係止部34は、図3及び図6に示すように、本体部30の側面部32から幅方向Yへ立設された係止本体部分34aと、係止本体部分34aの先端に設けられた平板部分34bとで、正面視略T字状に形成されている。
【0060】
係止本体部分34aは、上下方向を厚みとする略平板状であって、前後方向Xに長い平面視略矩形に形成されている。なお、係止本体部分34aは、プロテクタ側部12の厚みに略同じ幅方向Yの長さで立設されている。
さらに、係止本体部分34aの前部には、図6に示すように、幅方向Yから見て、前方側に斜辺を有する略直角三角形の係止爪34cが上方へ向けて突設されている。
【0061】
一方、平板部分34bは、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を本体部30の側面部32とで挟持するように形成されている。
詳述すると、平板部分34bは、幅方向Yを厚みとする略平板状であって、幅方向Yから見て前後方向Xに長い略矩形に形成されている。この平板部分34bは、係止本体部分34aの厚みよりも長い上下方向の長さで形成されている。
【0062】
また、連結部材3の底面部31には、図4及び図6に示すように、先端嵌合部33よりも大きい底面視略矩形の覗き窓35が、先端嵌合部33に上下方向で対向して開口形成されている。
また、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12には、図3及び図4に示すように、連結部材3の先端嵌合部33が嵌合する切欠き部13と、係止部34が係止される係止孔14とが形成されている。
【0063】
切欠き部13は、図3に示すように、プロテクタ側部12の後端縁における上下方向の略中央近傍を、幅方向Yから見て略矩形に切り欠いて形成している。この切欠き部13は、図5及び図6に示すように、前後方向Xの長さ及び上下方向の長さが、先端嵌合部33の立設部分33aに略同じとなるように切り欠かれている。
【0064】
係止孔14は、図3及び図5に示すように、幅方向Yから見て前後方向Xに長い略矩形に開口形成されている。この係止孔14は、図6に示すように、上下方向の長さが異なる前方開口14a及び後方開口14bを前後方向Xに連結して形成されている。
なお、切欠き部13と係止孔14の前方開口14aとは、連結部材3の先端嵌合部33と係止部34との前後方向Xの間隔に略同じ前後方向Xの間隔を隔てて配置されている。
【0065】
より詳しくは、係止孔14の前方開口14aは、図6に示すように、第1プロテクタ1が所望位置に配置された状態において、連結部材3の係止部34に重なり合う位置に形成されている。この前方開口14aは、幅方向Yから見て、前後方向Xの長さ及び上下方向の長さが、係止部34の係止本体部分34aに略同じ略矩形に形成されている。
【0066】
なお、前方開口14aの上縁には、図6に示すように、幅方向Yから見て、上方から下方へ向けて突出するとともに、後方側が斜辺となる略直角三角形状の被係止爪15が設けられている。この被係止爪15は、連結部材3の係止爪34cが前方から当接するように形成されている。
【0067】
一方、係止孔14の後方開口14bは、図6に示すように、幅方向Yから見て前後方向Xに長い略矩形の開口であって、前方開口14aの後方側に形成されている。この後方開口14bは、幅方向Yから見て、上下方向の長さが前方開口14a及び係止部34の平板部分34bよりも長く、かつ前後方向Xの長さが係止部34の平板部分34bよりも長い開口に形成されている。
【0068】
次に、作業者が、上述した構成の第1プロテクタ1を連結部材3に組付ける組付け工程について、図7を用いて説明する。
なお、図7は組付け工程の概略を説明する説明図であり、図7(a)は第1プロテクタ1の組付け方向をA-A矢視断面で説明する説明図を示している。
【0069】
さらに、図7(b)は第1プロテクタ1のプロテクタ側部12の状態を正面視で説明する説明図を示し、図7(c)は連結部材3の係止部34が第1プロテクタ1の係止孔14に挿通された状態を説明する説明図を示している。
【0070】
まず、作業者は、図7(a)に示すように、連結部材3の側面部32の間に前方から挿入するように、第1プロテクタ1を前方から後方へ向けて移動させて連結部材3に組付ける。
この際、作業者は、図7(b)に示すように、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12をプロテクタ底部11に近接させるように、他方のプロテクタ側部12へ向けて傾倒させた状態で、連結部材3に組付ける。
【0071】
その後、作業者は、図7(c)に示すように、第1プロテクタ1の係止孔14における後方開口14bが、連結部材3の係止部34に略同じ前後方向Xの位置に位置するまで、第1プロテクタ1を前方から後方へ移動させる。
【0072】
第1プロテクタ1の係止孔14が連結部材3の係止部34に略同じ前後方向Xの位置まで移動すると、作業者は、第1プロテクタ1の係止孔14における後方開口14bに、連結部材3の係止部34を挿通させながら、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を起立させる。その後、作業者は、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を、連結部材3の側面部32に当接させる。
【0073】
第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を連結部材3の側面部32に当接させると、作業者は、図6に示すように、連結部材3の覗き窓35を介して、第1プロテクタ1の位置を確認しながら、第1プロテクタ1を前方から後方へ向けて移動させる。
この際、作業者は、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12の後面が先端嵌合部33の後面に略一致するまで、第1プロテクタ1を前方から後方へ向けて移動させる。
【0074】
これにより、第1プロテクタ1の切欠き部13と連結部材3の先端嵌合部33とが嵌合するとともに、連結部材3の係止爪34cが第1プロテクタ1の被係止爪15を乗り越えて第1プロテクタ1の係止孔14に係止される。
【0075】
このようにして、連結部材3は、先端嵌合部33及び係止部34の協働によって、第1プロテクタ1の前後方向Xへの移動を規制するとともに、先端嵌合部33によって第1プロテクタ1の上下方向への移動を規制している。
さらに、連結部材3は、先端嵌合部33及び係止部34と、本体部30の側面部32とで第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を挟持することで、第1プロテクタ1を保持している。
【0076】
以上のように、実施例1における被連結部材の連結構造は、熱可塑性樹脂発泡シートを折曲して形成された前後方向Xに延びる第1プロテクタ1と、第1プロテクタ1を第2プロテクタ2に連結する連結部材3とで構成されている。
【0077】
さらに、連結部材3は、第1プロテクタ1における前後方向Xの後端部が、幅方向Y及び上下方向で重なり合うとともに、第2プロテクタ2に連結される本体部30と、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を位置決めする位置決め部(先端嵌合部33)とが設けられている。
加えて、連結部材3は、位置決めされた第1プロテクタ1を保持する保持部(係止部34)が設けられたものである。
【0078】
これによれば、連結部材3は、位置決め部(先端嵌合部33)と保持部(係止部34)とによって、第1プロテクタ1を確実に支持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との連結強度を確保して、第1プロテクタ1の後端部を連結部材3に連結することができる。
【0079】
また、連結部材3の本体部30は、少なくとも第1プロテクタ1の後端部を囲うとともに、第1プロテクタ1が当接する当接面を内面に有する形状に形成されている。そして、連結部材3の保持部(係止部34)は、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を保持する構成である。
【0080】
この構成によれば、連結部材3は、第1プロテクタ1の後端部を補強するように支持することができる。さらに、本体部30に当接した第1プロテクタ1を保持するため、連結部材3は、所望される第1プロテクタ1の端部形状を維持することができる。
このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との連結強度をより確保して、第1プロテクタ1の後端部を連結部材3に連結することができる。
【0081】
また、位置決め部(先端嵌合部33)及び保持部(係止部34)は、複数設けられたものである。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との相対移動を阻止するとともに、連結部材3で第1プロテクタ1の後端部を安定して支持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との連結強度を向上することができる。
【0082】
また、保持部は、第1プロテクタ1に係止される係止部34で構成されたものである。
この構成によれば、連結部材3は、ガタツキを抑えて第1プロテクタ1を保持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1の後端部を連結部材3によってより安定した状態で支持することができる。
【0083】
また、係止部34は、第1プロテクタ1に設けた係止孔14に係止される構成である。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、係止部34が係止される被係止部を、第1プロテクタ1に別途設けることなく係止することができる。
【0084】
さらに、連結部材3は、第1プロテクタ1の位置ズレを抑えて、第1プロテクタ1を保持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1を所望される位置で確実に支持することができる。
【0085】
第1プロテクタ1は、前後方向Xの後方に沿って連結部材3の本体部30に装着される構成である。
さらに、係止部34は、正面視において、本体部30から突出した係止本体部分34aと、幅方向Yに厚みを有する平板部分34bとで構成された前後方向Xに延びる略T字状に形成されている。
【0086】
そして、第1プロテクタ1の係止孔14は、係止部34の平板部分34bよりも小さい開口から、係止部34の平板部分34bよりも大きい開口となるように、前後方向Xの後方に沿って大きくなる形状に開口形成されたものである。
【0087】
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、前後方向Xの後方側へのスライド移動によって、連結部材3の係止部34を第1プロテクタ1の係止孔14に容易に係止することができる。この際、連結部材3は、係止部34の平板部分34bと本体部30とで第1プロテクタ1を挟持するように、第1プロテクタ1を保持することができる。このため、被連結部材の連結構造は、連結部材3で第1プロテクタ1の後端部をより確実に支持することができる。
【0088】
また、位置決め部は、第1プロテクタ1における前後方向Xの先端に嵌合する先端嵌合部33で構成されたものである。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1を前後方向Xに沿って連結部材3の本体部30に挿入するだけで、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を位置決めすることができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1の位置決めを容易にするとともに、第1プロテクタ1の組付け性を向上することができる。
【0089】
また、第1プロテクタ1は、連結部材3の先端嵌合部33が嵌合する切欠き部13が設けられたものである。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置と、上下方向における第1プロテクタ1の位置とを略同時に位置決めすることができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1の位置決めをさらに容易にするとともに、所望される位置に第1プロテクタ1を位置させることができる。
【0090】
また、本体部30は、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を視認可能にする覗き窓35が開口形成されたものである。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、作業者が前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を視認することで、連結部材3の保持部(係止部34)が第1プロテクタ1を適切に保持しているか否かを確認することができる。このため、被連結部材の連結構造は、連結部材3に第1プロテクタ1をより確実に連結することができる。
【0091】
また、連結部材3は、熱可塑性樹脂発泡シートを折曲して形成された前後方向Xに延びる第1プロテクタ1の後端部が、幅方向Y及び上下方向で重なり合うとともに、第2プロテクタ2に連結される本体部30を備えている。
【0092】
さらに、連結部材3は、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を位置決めする位置決め部(先端嵌合部33)と、位置決めされた第1プロテクタ1を保持する保持部(係止部34)とが設けられたものである。
これによれば、連結部材3は、第1プロテクタ1の後端部を第2プロテクタ2に連結することができる。
【0093】
また、断面略U字状の開断面形状の第1プロテクタ1に対して、連結部材3が断面略U字状の開断面形状に形成されているため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1の開断面形状をより確実に維持して保持することができる。
【実施例2】
【0094】
上述した実施例1に対して、第1プロテクタ1が接続固定される手段である位置決め部及び保持部が異なる実施例2について、図8から図10を用いて説明する。
なお、図8は実施例2における被連結部材の連結構造を示す外観斜視図であり、図8(a)は前方上方視での被連結部材の連結構造の外観斜視図を示し、図8(b)は後方上方視での被連結部材の連結構造の外観斜視図を示している。
【0095】
さらに、図9は第1プロテクタ1及び連結部材3の外観を示す分解斜視図であり、図9(a)は前方上方視での第1プロテクタ1及び連結部材3の分解斜視図を示し、図9(b)は前方下方視での第1プロテクタ1及び連結部材3の分解斜視図を示している。
【0096】
加えて、図10は第1プロテクタ1及び連結部材3の断面形状を説明する説明図であり、図10(a)は第1プロテクタ1が接続された連結部材3の平面図を示し、図10(b)は図10(a)中のD-D矢視断面図を示している。
また、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0097】
実施例2の連結部材3は、図8に示すように、底面部31及び一対の側面部32で構成された本体部30と、実施例1とは異なる位置決め部及び保持部とを備えている。
詳述すると、連結部材3の位置決め部は、図8及び図9に示すように、本体部30の底面部31に設けられるとともに、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11の後端に嵌合する先端嵌合部36で構成されている。なお、先端嵌合部36は、第1プロテクタ1が所望位置に配置された状態において、プロテクタ底部11の後端に嵌合するように形成されている。
【0098】
具体的には、先端嵌合部36は、図10に示すように、本体部30の底面部31に立設された立設部分36aと、立設部分36aの先端から前方へ延設された先端部分36bとで、幅方向Yから見て略L字状に形成されている。
【0099】
立設部分36aは、前後方向Xを厚みとする略平板状であって、本体部30の底面部31から上方へ向けて立設されている。この立設部分36aは、プロテクタ底部11の厚みに略同じ上下方向の長さで形成されている。
一方、先端部分36bは、上下方向を厚みとする略平板状であって、所望位置に配置された第1プロテクタ1のプロテクタ底部11を挟んで、本体部30の底面部31に対向する前後方向Xの長さで延設されている。
【0100】
また、連結部材3の保持部は、図8及び図9に示すように、先端嵌合部36よりも前方の位置において、本体部30の底面部31及び側面部32に跨って形成されるとともに、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11に係止される係止部37で構成されている。
なお、係止部37は、第1プロテクタ1が所望位置に配置された状態において、後述するプロテクタ底部11の係止孔16に係止される。
【0101】
具体的には、係止部37は、図10に示すように、本体部30の側面部32及び底面部31に跨って立設された嵌合部分37aと、嵌合部分37aにおける幅方向Yの端部に設けた係止本体部分37bとで、平面視略T字状に形成されている。
【0102】
嵌合部分37aは、前後方向Xを厚みとする略平板状であって、上下方向に長い正面視略矩形に形成されている。なお、嵌合部分37aは、プロテクタ側部12の厚みに略同じ幅方向Yの長さで立設されている。
【0103】
一方、係止本体部分37bは、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11に係止されるとともに、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を本体部30の側面部32とで挟持するように形成されている。
詳述すると、係止本体部分37bは、幅方向Yを厚みとする略平板状であって、本体部30の底面部31から上方へ向けて立設されている。
【0104】
この係止本体部分37bは、プロテクタ底部11の厚みに略同じ上下方向の長さで底面部31から上方へ延びる下部と、下辺が長辺となる幅方向Yから見て略台形状の上部とで形成されている。この係止本体部分37bの上部は、その下端隅部が係止部34における係止爪として機能するように形成されている。
【0105】
また、実施例2の第1プロテクタ1は、図8及び図9に示すように、プロテクタ底部11及び一対のプロテクタ側部12で構成されている。なお、実施例2の第1プロテクタ1には、実施例1の切欠き部13及び係止孔14が設けられていない。
さらに、第1プロテクタ1は、図8及び図9に示すように、連結部材3の係止部37が係止される係止孔16が、プロテクタ底部11とプロテクタ側部12とに跨って開口形成されている。
【0106】
この係止孔16は、図9及び図10に示すように、プロテクタ側部12に開口されるとともに、係止部37の嵌合部分37aが嵌合する側面開口16aと、プロテクタ底部11に開口されるとともに、係止部37の係止本体部分37bが嵌合する底面開口16bとで構成されている。
【0107】
次に、作業者が、上述した構成の第1プロテクタ1を連結部材3に組付ける組付け工程について説明する。
まず、作業者は、連結部材3の側面部32の間を介して、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11を連結部材3の底面部31に載置するように、第1プロテクタ1を上方から下方へ向けて移動させて連結部材3に組付ける。
【0108】
この際、作業者は、前端に対して後端が下方に位置するように、第1プロテクタ1を傾けるとともに、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11を、前方から連結部材3の先端嵌合部36に引っ掛けるようにして嵌合させる。
その後、作業者は、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11と連結部材3の先端嵌合部36との嵌合箇所を支点にして、第1プロテクタ1の前端を下方へ向けて回動させる。
【0109】
この際、作業者は、第1プロテクタ1の係止孔16に、連結部材3の係止部37を挿通させながら、第1プロテクタ1を回動して、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11を連結部材3の底面部31に当接させる。
これにより、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11と連結部材3の先端嵌合部36とが嵌合するとともに、連結部材3の係止部37が第1プロテクタ1の係止孔16に係止される。
【0110】
このようにして、連結部材3は、先端嵌合部36及び係止部37が、第1プロテクタ1の前後方向X及び上下方向への移動を規制している。さらに、連結部材3は、係止部37と本体部30とで、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11及びプロテクタ側部12を挟持することで、第1プロテクタ1を保持している。
【0111】
以上のように、実施例2における被連結部材の連結構造は、連結部材3が、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を位置決めする位置決め部(先端嵌合部36)と、位置決めされた第1プロテクタ1を保持する保持部(係止部37)とを備えたものである。
【0112】
これにより、被連結部材の連結構造は、上述の実施例1と同様の効果を奏することができる。さらに、連結部材3の保持部(係止部37)が、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12及びプロテクタ底部11を保持するため、連結部材3は、第1プロテクタ1の後端部を補強するように支持することができる。
【0113】
加えて、本体部30に当接した第1プロテクタ1を保持するため、連結部材3は、所望される第1プロテクタ1の端部形状を維持することができる。
このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との連結強度をより確保して、第1プロテクタ1の後端部を連結部材3に連結することができる。
【実施例3】
【0114】
上述した実施例1に対して、第1プロテクタ1が接続固定される手段である位置決め部及び保持部が異なる実施例3について、図11から図14を用いて説明する。
なお、図11は実施例3における被連結部材の連結構造を示す外観斜視図であり、図11(a)は前方上方視での被連結部材の連結構造の外観斜視図を示し、図11(b)は前方下方視での被連結部材の連結構造の外観斜視図を示している。
【0115】
さらに、図12は前方上方視での第1プロテクタ1及び連結部材3の分解斜視図を示し、図13前方下方視での第1プロテクタ1及び連結部材3の分解斜視図を示している。
【0116】
加えて、図14は第1プロテクタ1及び連結部材3の断面形状を説明する説明図であり、図14(a)は第1プロテクタ1が接続された連結部材3の平面図を示し、図14(b)は図14(a)中のE-E矢視断面図を示している。
なお、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0117】
実施例3の連結部材3は、図11から図13に示すように、底面部31及び一対の側面部32からなる本体部30と、位置決め部及び保持部としての挟持体50とで構成されている。
詳述すると、本体部30の底面部31には、図12から図14に示すように、所望位置に配置された第1プロテクタ1と重なり合う部分の略中央に、挟持体50が嵌合する平面視略矩形の嵌合孔38が開口形成されている。
【0118】
また、挟持体50は、図14に示すように、本体部30とで挟持するように第1プロテクタ1を押さえる押え板部51と、本体部30の嵌合孔38に嵌合する嵌合部52と、所定の被装着部(図示省略)に装着されるクリップ部53とで構成されている。
【0119】
挟持体50の押え板部51は、図14に示すように、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12に当接する一対の側面当接部分51aと、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11に当接する底面当接部分51bとで、正面視略U字状に形成されている。
【0120】
具体的には、一対の側面当接部分51aは、図14に示すように、それぞれ幅方向Yを厚みとする略平板状であって、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を本体部30の側面部32とで挟持する幅方向Yの間隔を隔てて配置されている。
【0121】
一方、底面当接部分51bは、図14に示すように、上下方向を厚みとする略平板状であって、側面当接部分51aの下端を幅方向Yに連結するとともに、その下面が第1プロテクタ1のプロテクタ底部11に当接するように配置されている。
【0122】
挟持体50の嵌合部52は、図13及び図14に示すように、押え板部51の底面当接部分51bから下方へ延びる平面視略矩形の略柱状に形成されている。この嵌合部52は、押え板部51の底面当接部分51bが第1プロテクタ1に当接した状態において、本体部30の底面部31よりも下方に突出する上下方向の長さで形成されている。
【0123】
さらに、嵌合部52には、図13及び図14に示すように、押え板部51の底面当接部分51bが第1プロテクタ1に当接した状態において、本体部30の底面部31に下方から係止される一対の係止爪52aが、幅方向Yへ向けて突設されている。
【0124】
また、実施例3の第1プロテクタ1は、図11から図13に示すように、プロテクタ底部11及び一対のプロテクタ側部12で構成されている。なお、実施例3の第1プロテクタ1には、実施例1の切欠き部13及び係止孔14が設けられていない。
さらに、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11には、図12から図14に示すように、連結部材3の嵌合孔38に連通する平面視略矩形の貫通孔17が、上下方向に開口形成されている。
【0125】
次に、作業者が、上述した構成の第1プロテクタ1を連結部材3に組付ける組付け工程について説明する。
まず、作業者は、連結部材3の側面部32の間を介して、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11を連結部材3の底面部31に載置するように、第1プロテクタ1を上方から下方へ向けて移動させて連結部材3に組付ける。
【0126】
この際、第1プロテクタ1の貫通孔17が、連結部材3の嵌合孔38に連通するように、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11を連結部材3の底面部31に載置する。
第1プロテクタ1のプロテクタ底部11を連結部材3の底面部31に載置すると、作業者は、第1プロテクタ1の貫通孔17を介して、連結部材3の嵌合孔38に挟持体50のクリップ部53を挿通するとともに、挟持体50の嵌合部52を嵌合させる。
【0127】
この際、作業者は、嵌合部52の係止爪52aが連結部材3の底面部31から露出する位置まで、挟持体50を嵌合孔38に嵌合する。
これにより、挟持体50の係止爪52aが連結部材3の底面部31に係止される。
【0128】
このようにして、連結部材3は、挟持体50の嵌合部52によって第1プロテクタ1の前後方向Xへの移動を規制するとともに、挟持体50の押え板部51によって第1プロテクタ1の上下方向への移動を規制している。さらに、連結部材3は、挟持体50の押え板部51と本体部30とで第1プロテクタ1を挟持することで、第1プロテクタ1を保持している。
【0129】
以上のように、実施例3における被連結部材の連結構造は、連結部材3が、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を位置決めする位置決め部(嵌合部52)と、位置決めされた第1プロテクタ1を保持する保持部(押え板部51)とを備えたものである。
【0130】
これにより、被連結部材の連結構造は、上述の実施例1と同様の効果を奏することができる。さらに、連結部材3の保持部(押え板部51)が、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12及びプロテクタ底部11を保持するため、連結部材3は、第1プロテクタ1の後端部を補強するように支持することができる。
【0131】
加えて、本体部30に当接した第1プロテクタ1を保持するため、連結部材3は、所望される第1プロテクタ1の端部形状を維持することができる。
このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との連結強度をより確保して、第1プロテクタ1の後端部を連結部材3に連結することができる。
【0132】
また、連結部材3は、本体部30に設けた嵌合孔38に嵌合するとともに、本体部30とで第1プロテクタ1を挟持する挟持体50が備えられたものである。
【0133】
この挟持体50は、第1プロテクタ1に設けた貫通孔17を介して本体部30の嵌合孔38に嵌合する嵌合部52と、第1プロテクタ1を押える押え板部51とで構成されている。
【0134】
そして、位置決め部は、挟持体50の嵌合部52で構成され、保持部は、挟持体50の押え板部51で構成されたものである。
【0135】
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1の位置決めと、第1プロテクタ1の保持とを挟持体50の嵌合によって行うことができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との組付け性を向上することができる。
【実施例4】
【0136】
上述した実施例1に対して、第1プロテクタ1が接続固定される手段である位置決め部及び保持部が異なる実施例4について、図15から図18を用いて説明する。
なお、図15は実施例4における被連結部材の連結構造を示す外観斜視図であり、図15(a)は前方上方視での外観斜視図を示し、図15(b)は前方下方視での外観斜視図を示している。
さらに、図16は第1プロテクタ1及び連結部材3の分解斜視図を示している。
【0137】
加えて、図17は第1プロテクタ1及び連結部材3の断面形状を説明する説明図であり、図17(a)は第1プロテクタ1が接続された連結部材3の平面図を示し、図17(b)は図17(a)中のF-F矢視断面図を示し、図18図17(a)中のG-G矢視断面図を示している。
また、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0138】
実施例4の連結部材3は、図15に示すように、底面部31及び一対の側面部32で構成された本体部30と、実施例1とは異なる位置決め部及び保持部とを備えている。
詳述すると、本体部30の側面部32は、図15に示すように、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12よりも長い上下方向の長さで形成されている。
【0139】
また、本体部30の底面部31は、図15及び図16に示すように、第1プロテクタ1が配置される前方部分31aと、前方部分31aよりも後方の後方部分31bとで構成されている。なお、底面部31の前方部分31aと後方部分31bとは、略同じ厚みで形成されている。
【0140】
具体的には、底面部31は、図16に示すように、前方部分31aの上面よりも上方に後方部分31bの上面が位置するように配置されている。このため、本体部30の底面部31は、前方部分31aに対して後方部分31bが上方に位置する段付き形状に形成されている。
【0141】
さらに、底面部31の前方部分31aには、前後方向Xの略中央において、幅方向Yの両端にそれぞれ平面視略矩形の貫通孔39が開口形成されている。この貫通孔39は、後述する保持部に上下方向で対向するとともに、保持部に略同じ大きさの平面視略矩形に形成されている。
【0142】
また、連結部材3の位置決め部は、図16から図18に示すように、本体部30の底面部31に設けた段付き面40と、本体部30の底面部31に突設した突部41とで構成されている。
具体的には、段付き面40は、図17(a)及び図18に示すように、前方部分31aの上面と後方部分31bの上面とを連結する略鉛直な境界面で構成されている。この段付き面40は、第1プロテクタ1が所望位置に配置された状態において、第1プロテクタ1の後端面が前後方向Xで当接する当接面として形成されている。
【0143】
一方、突部41は、図16及び図17(a)に示すように、本体部30の底面部31における幅方向Yの略中央において、前方部分31aの後部に形成されている。この突部41は、前方部分31aの上面から上方へ向けて突設された平面視略矩形に形成されている。
なお、突部41は、第1プロテクタ1が所望位置に配置された状態において、後述するプロテクタ底部11の貫通孔18に嵌合される。
【0144】
より詳しくは、突部41は、図18に示すように、前後方向Xに沿った縦断面において、プロテクタ底部11の上面から後方上方へ傾斜した傾斜面と、傾斜面の上端から後方へ向かう略水平な上面と、上面の後端から下方へ向かう略鉛直な後面とを有する断面形状に形成されている。
【0145】
また、連結部材3の保持部は、図15から図17に示すように、本体部30の側面部32における上端に設けた一対の規制部42で構成されている。この規制部42は、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12が下端を支点にして傾倒することを規制するように形成されている。
【0146】
具体的には、規制部42は、図17に示すように、本体部30の側面部32から他方の側面部32へ向けて立設された略平板状の立設部分42aと、立設部分33aの先端から下方へ向けて垂設された略平板状の規制本体部分42bとで一体形成されている。
【0147】
立設部分42aは、図16及び図17に示すように、上下方向を厚みとする略平板状であって、前後方向Xに長い平面視略矩形に形成されている。この立設部分42aは、プロテクタ側部12の厚みよりも僅かに長い幅方向Yの長さで立設されている。
【0148】
一方、規制本体部分42bは、図17に示すように、幅方向Yを厚みとする略平板状であって、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を挟んで、本体部30の側面部32に対向する上下方向の長さに形成されている。
【0149】
また、実施例4の第1プロテクタ1は、図15から図18に示すように、プロテクタ底部11及び一対のプロテクタ側部12で構成されている。なお、実施例4の第1プロテクタ1には、実施例1の切欠き部13及び係止孔14が設けられていない。
さらに、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11には、図16及び図18に示すように、幅方向Yの略中央において、連結部材3の突部41が嵌合する貫通孔18が上下方向に開口形成されている。この貫通孔18は、前後方向Xの長さ及び幅方向Yの長さが突部41に略同じ平面視略矩形に開口されている。
【0150】
次に、作業者が、上述した構成の第1プロテクタ1を連結部材3に組付ける組付け工程について説明する。
まず、作業者は、連結部材3の側面部32の間に前方から挿入するように、第1プロテクタ1を前方から後方へ向けて移動させて連結部材3に組付ける。この際、作業者は、本体部30の側面部32と規制部42の規制本体部分42bとの間に、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を挿入するようにして組付ける。
【0151】
さらに、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11の後端が連結部材3の突部41の傾斜面に当接すると、作業者は、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11が、連結部材3の突部41を乗り越えるように、第1プロテクタ1をさらに後方へ押し込むように移動させる。
【0152】
その後、作業者は、第1プロテクタ1の後端面が、連結部材3の段付き面40に当接するまで、第1プロテクタ1を後方へ移動させる。
これにより、第1プロテクタ1の貫通孔18と連結部材3の突部41とが嵌合される。
【0153】
このようにして、連結部材3は、段付き面40及び突部41の協働によって、第1プロテクタ1の前後方向Xへの移動を規制するとともに、規制部42の立設部分42aによって、第1プロテクタ1の上下方向への移動を規制している。
さらに、連結部材3は、突部41によって第1プロテクタ1の幅方向Yへの移動を規制している。加えて、連結部材3は、規制部42の規制本体部分42bによって、プロテクタ側部12の傾倒を規制することで、第1プロテクタ1を保持している。
【0154】
以上のように、実施例4における被連結部材の連結構造は、連結部材3が、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を位置決めする位置決め部(段付き面40及び突部41)と、位置決めされた第1プロテクタ1を保持する保持部(規制部42)とを備えたものである。
【0155】
これにより、被連結部材の連結構造は、上述の実施例1と同様の効果を奏することができる。さらに、連結部材3の保持部(規制部42)が、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を保持するため、連結部材3は、第1プロテクタ1の後端部を補強するように支持することができる。
【0156】
加えて、本体部30に当接した第1プロテクタ1を保持するため、連結部材3は、所望される第1プロテクタ1の端部形状を維持することができる。
このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との連結強度をより確保して、第1プロテクタ1の後端部を連結部材3に連結することができる。
【0157】
また、位置決め部は、本体部30に設けられるとともに、第1プロテクタ1の後端面が前後方向Xで当接する段付き面40で構成されたものである。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、連結部材の本体部30の表面に沿って第1プロテクタ1をスライド移動させるだけで、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を位置決めすることができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1の位置決めを容易にするとともに、第1プロテクタ1の組付け性を向上することができる。
【0158】
また、位置決め部は、第1プロテクタ1に設けた貫通孔18に嵌合する突部41で構成されたものである。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置と、幅方向Yにおける第1プロテクタ1の位置とを略同時に位置決めすることができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1の位置決めをさらに容易にするとともに、所望される位置に第1プロテクタ1を位置させることができる。
【実施例5】
【0159】
上述した実施例1に対して、第1プロテクタ1が接続固定される手段である位置決め部及び保持部が異なる実施例5について、図19から図23を用いて説明する。
なお、図19は実施例5における被連結部材の連結構造を示す外観斜視図であり、図19(a)は前方上方視での外観斜視図を示し、図19(b)は前方下方視での外観斜視図を示している。
【0160】
さらに、図20は第1プロテクタ1及び連結部材3の断面形状を説明する説明図であり、図20(a)は第1プロテクタ1が接続された連結部材3の平面図を示し、図20(b)は図20(a)中のH-H矢視断面図を示している。
加えて、図21は第1プロテクタ1及び連結部材3の分解斜視図を示し、図22図20(a)中のI-I矢視断面図を示している。
また、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0161】
実施例5の連結部材3は、図19に示すように、底面部31及び一対の側面部32で構成された本体部30と、実施例1とは異なる位置決め部及び保持部とを備えている。
詳述すると、本体部30の側面部32は、図19に示すように、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12よりも長い上下方向の長さで形成されている。
【0162】
本体部30の底面部31には、図19(b)及び図20に示すように、所望位置に配置された第1プロテクタ1に重なり合う部分に、4つの覗き窓43が開口形成されている。
【0163】
この4つの覗き窓43は、底面部31の前部における幅方向Yの両端に設けた2つの覗き窓43と、プロテクタ底部11の後端近傍に重なり合うように、底面部31の後部における幅方向Yの両端に設けた2つの覗き窓43で構成されている。
【0164】
なお、覗き窓43は、後述する保持部に上下方向で対向するとともに、保持部よりも大きい平面視略矩形に形成されている。
さらに、4つの覗き窓43のうち、後方の2つの覗き窓43は、図20に示すように、所望位置に配置された第1プロテクタ1の後端より、後方に開口縁が位置するように形成されている。
【0165】
また、連結部材3の位置決め部は、図19から図22に示すように、前方側の覗き窓43と後方側の覗き窓43との間における前後方向Xの略中央において、幅方向Yに所定間隔を隔てて、本体部30の底面部31から上方へ向けて立設された一対の壁部44で構成されている。
なお、一対の壁部44は、後述するプロテクタ底部11の貫通孔19に嵌合される。
【0166】
具体的には、壁部44は、図20及び図22に示すように、幅方向Yを厚みとする略平板状であって、幅方向Yから見て前後方向Xに長い略矩形に形成されている。この壁部44は、プロテクタ側部12の厚みに略同じ間隔を隔てて、本体部30の側面部32に対面するように配置されている。
【0167】
また、連結部材3の保持部は、図19から図22に示すように、覗き窓43に上下方向で対向するように、本体部30の側面部32における上端に設けられた係止部45で構成されている。なお、係止部45は、一対の側面部32にそれぞれ2つ設けられている。
【0168】
具体的には、係止部45は、図22に示すように、本体部30の側面部32から他方の側面部32へ向けて幅方向Yへ延びる略柱状の柱状部分45aと、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12に係止される爪部分45bとで構成されている。
【0169】
柱状部分45aは、図22に示すように、プロテクタ側部12の厚みに略同じ幅方向Yの長さで立設されている。
一方、爪部分45bは、図22に示すように、柱状部分45aの先端から下方へ向けて延設されている。この爪部分45bは、プロテクタ側部12における一方の主面が本体部30の側面部32に当接した状態において、プロテクタ側部12の他方の主面に対して、幅方向Yから当接する形状に形成されている。
【0170】
また、実施例5の第1プロテクタ1は、図19及び図22に示すように、プロテクタ底部11及び一対のプロテクタ側部12で構成されている。なお、実施例5の第1プロテクタ1には、実施例1の切欠き部13及び係止孔14が設けられていない。
【0171】
さらに、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11には、図19から図22に示すように、幅方向Yの両端近傍に、連結部材3の壁部44が挿通される一対の貫通孔19が上下方向に開口形成されている。
この貫通孔19は、図20(a)に示すように、平面視において、前後方向Xの長さ及び幅方向Yの長さが、壁部44よりも僅かに大きい平面視略矩形に開口形成されている。
【0172】
次に、作業者が、上述した構成の第1プロテクタ1を連結部材3に組付ける組付け工程について図23を用いて説明する。
なお、図23は組付け工程の概略を説明する説明図であり、図23(a)は第1プロテクタ1の組付け方向をI-I矢視断面で説明する説明図を示し、図23(b)は第1プロテクタ1のプロテクタ側部12が展開される過程を説明する説明図を示している。
【0173】
まず、作業者は、図23(a)に示すように、連結部材3の側面部32の間を介して、第1プロテクタ1のプロテクタ底部11を連結部材3の底面部31に載置するように、第1プロテクタ1を上方から下方へ向けて移動させて連結部材3に組付ける。
【0174】
この際、作業者は、図23(a)に示すように、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12をプロテクタ底部11に近接させるように、他方のプロテクタ側部12へ向けて傾倒させた状態で、連結部材3に組付ける。
その後、作業者は、第1プロテクタ1の貫通孔19に連結部材3の壁部44を挿通させながら、第1プロテクタ1をさらに下方へ向けて移動させる。
【0175】
この際、連結部材3の壁部44は、図23(b)に示すように、第1プロテクタ1の下方への移動に伴って、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を連結部材3の側面部32へ向けて回動させるように押圧する。このため、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12は、第1プロテクタ1の下方へ向けた移動に伴って、傾倒した状態から起立した状態に変形する。
【0176】
その後、作業者は、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を、連結部材3の側面部32へ当接させる。これにより、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12に連結部材3の係止部45が係止される。
【0177】
このようにして、連結部材3は、一対の壁部44が第1プロテクタ1の前後方向X及び幅方向Yへの移動を規制し、係止部45が第1プロテクタ1の上下方向への移動を規制している。
さらに、連結部材3は、係止部45と本体部30の側面部32とで第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を挟持することで、第1プロテクタ1を保持している。
【0178】
以上のように、実施例5における被連結部材の連結構造は、連結部材3が、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置を位置決めする位置決め部(壁部44)と、位置決めされた第1プロテクタ1を保持する保持部(係止部45)とを備えたものである。
【0179】
これにより、被連結部材の連結構造は、上述の実施例1と同様の効果を奏することができる。さらに、連結部材3の保持部(係止部45)が、第1プロテクタ1のプロテクタ側部12を保持するため、連結部材3は、第1プロテクタ1の後端部を補強するように支持することができる。
【0180】
加えて、本体部30に当接した第1プロテクタ1を保持するため、連結部材3は、所望される第1プロテクタ1の端部形状を維持することができる。
このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1と連結部材3との連結強度をより確保して、第1プロテクタ1の後端部を連結部材3に連結することができる。
【0181】
また、位置決め部は、第1プロテクタ1に設けた貫通孔19に嵌合する壁部44で構成されたものである。
この構成によれば、被連結部材の連結構造は、前後方向Xにおける第1プロテクタ1の位置と、幅方向Yにおける第1プロテクタ1の位置とを略同時に位置決めすることができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1の位置決めをさらに容易にするとともに、所望される位置に第1プロテクタ1を位置させることができる。
【0182】
また、壁部44は、本体部30とで第1プロテクタ1を挟持する平板状である。
この構成によれば、連結部材3は、第1プロテクタ1の板材が傾倒することを壁部44によって阻止することができる。このため、被連結部材の連結構造は、第1プロテクタ1の端部形状をさらに確実に維持できるとともに、第1プロテクタ1をさらに確実に支持することができる。
【0183】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の板材は、実施形態の熱可塑性樹脂発泡シートに対応し、
以下同様に、
所定方向は、前後方向Xに対応し、
被連結部材は、第1プロテクタ1に対応し、
他の部材は、第2プロテクタ2に対応し、
所定方向に対して直交する方向は、幅方向Y及び上下方向に対応し、
位置決め部は、先端嵌合部33、先端嵌合部36、嵌合部52、段付き面40、突部41、及び壁部44に対応し、
保持部は、係止部34、係止部37、押え板部51、規制部42、及び係止部45に対応し、
被連結部材における当接面に当接する部分は、プロテクタ底部11及びプロテクタ側部12に対応し、
柱状部分は、係止本体部分34aに対応し、
板状部分は、平板部分34bに対応し、
係止部の板状部分よりも大きい開口は、後方開口14bに対応し、
係止部の板状部分よりも小さい開口は、前方開口14aに対応し、
突部は、突部41及び壁部44に対応し、
被連結部材に設けた開口は、貫通孔17に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0184】
例えば、上述した実施形態において、第1プロテクタ1は、前後方向Xに延びる略U形の溝形状、すなわち前後方向Xに延びる開断面形状としたが、これに限定せず、前後方向Xに延びる閉断面形状であってもよい。
【0185】
また、第1プロテクタ1は、正面視において角部を有する略U形となるように形成したが、これに限定せず、湾曲部分を有する正面視略U形、あるいは正面視L形などであってもよい。
また、第1プロテクタ1は、ワイヤーハーネスWHを保護するプロテクタとしたが、これに限定せず、電線や機械的に動きを伝えるケーブルなどを保護するプロテクタであってもよい。
【0186】
また、連結部材3に接続される被連結部材として第1プロテクタ1を用いて説明したが、プロテクタに限定せず、熱可塑性樹脂発泡シートなどの板材を折曲または湾曲して形成した被連結部材であれば、適宜の用途に用いられる被連結部材であってもよい。
【0187】
また、1枚の板材を折り曲げて形成したプロテクタ底部11及びプロテクタ側部12としたが、これに限定せず、板材を複数回折り曲げて形成され、板材が二重に重なり合ったプロテクタ底部及びプロテクタ側部であってもよい。
【0188】
また、連結部材3の本体部30に第1プロテクタ1が収容される構成としたが、これに限定せず、第1プロテクタに連結部材の本体部が収容される構成であってもよい。この場合、例えば、実施例1において、位置決め部(先端嵌合部33)、及び保持部(係止部34)を、他方の側面部32とは逆側の幅方向Yへ向けて形成する。
【0189】
また、実施例1で述べたように、連結部材3は、第2プロテクタ2に代えて、適宜の他の部材に第1プロテクタ1を連結する構成であってもよい。この場合、連結部材3は、一端に第1プロテクタ1が接続され、他端に他の部材が接続されるように構成する。
【0190】
また、実施例1において、上下方向の長さが異なる略矩形の前方開口14aと後方開口14bとで係止孔14を構成したが、これに限定せず、係止孔は、前方から後方へ向けて漸次大きくなる開口であってもよい。
また、実施例3において、プロテクタ底部11及びプロテクタ側部12に当接する押え板部51としたが、これに限定せず、プロテクタ底部11に当接する押え板部としてもよい。
また、位置決め部及び保持部は、上述の実施例1から実施例5に記載の組み合わせに限定されず、実施例1から実施例5に記載の位置決め部及び保持部を適宜に組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0191】
1…第1プロテクタ
2…第2プロテクタ
3…連結部材
11…プロテクタ底部
12…プロテクタ側部
13…切欠き部
14,16…係止孔
17,18,19…貫通孔
14a…前方開口
14b…後方開口
30…本体部
33,36…先端嵌合部
34,37,45…係止部
34a…係止本体部分
34b…平板部分
35…覗き窓
38…嵌合孔
40…段付き面
41…突部
44…壁部
42…規制部
50…挟持体
51…押え板部
52…嵌合部
X…前後方向
Y…幅方向
図1
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