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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-26
(45)【発行日】2024-12-04
(54)【発明の名称】春巻皮及び春巻、並びにその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/109 20160101AFI20241127BHJP
   A23L 35/00 20160101ALI20241127BHJP
【FI】
A23L7/109 D
A23L35/00
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018233149
(22)【出願日】2018-12-13
(65)【公開番号】P2019106987
(43)【公開日】2019-07-04
【審査請求日】2021-11-01
【審判番号】
【審判請求日】2023-06-19
(31)【優先権主張番号】P 2017240373
(32)【優先日】2017-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004189
【氏名又は名称】株式会社ニッスイ
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】山崎 圭樹
(72)【発明者】
【氏名】日高 健一郎
【合議体】
【審判長】加藤 友也
【審判官】柴田 昌弘
【審判官】松本 陶子
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-189990(JP,A)
【文献】特開2007-151508(JP,A)
【文献】特開2007-166906(JP,A)
【文献】特開2010-187561(JP,A)
【文献】特開2014-108059(JP,A)
【文献】特開2014-226066(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC A23L,DB Google,クックパッド
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
小麦粉100質量部に対し、重曹を0.質量部5質量部以下大豆粉を質量部~20質部含む春巻皮。
【請求項2】
さらに小麦粉100質量部に対し、澱粉を20質量部~80質量部含む、請求項1の春巻皮。
【請求項3】
巻が冷凍春巻である請求項1又は2の春巻皮。
【請求項4】
春巻が電子レンジ調理用である請求項1~3のいずれかの春巻皮。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかの春巻皮を用いた春巻。
【請求項6】
小麦粉100質量部に対して、重曹を0.質量部5質量部以下、並びに大豆粉を質量部~20質量部含ませる春巻皮の製造方法。
【請求項7】
さらに小麦粉100質量部に対し、澱粉を20質量部~80質量部含ませる、請求項6の春巻皮の製造方法。
【請求項8】
春巻皮が冷凍春巻用の皮である請求項6又は7の春巻皮の製造方法。
【請求項9】
春巻皮が電子レンジ調理する春巻用の皮である請求項6~8のいずれかの春巻皮の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、春巻皮及び春巻、並びにその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
春巻は小麦粉を主体とする春巻皮に具材を包み込むことで製造される。春巻に用いられる春巻皮には、具材を包み込むだけでなく、安定に保持するとともに、具材の風味を損なわず、望ましい食感を維持する性質が求められる。このため、これまでも種々の工夫がされてきた。
【0003】
例えば、特許文献1には、豆科植物の種子粉末を含有することを特徴とする春巻皮が開示されている。しかし、単に豆科植物の種子粉末を含有するだけでは皮が硬くなり、良好な食感は得られない。
特許文献2には、重曹と大豆蛋白及び/又はその分解物を用いた春巻皮の製造方法が開示されている。しかし大豆蛋白及び/又はその分解物では、食感が重いものとなってしまい、サクサク感に乏しい。
【0004】
一方、小麦粉を主成分とする春巻皮であっても、他の成分により性質を大きく変えることは分かっているものの、副原料には多くの成分が利用可能であり、どれを用いたときにどのような性質となるのかについては予測が困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許4527668号公報
【文献】特許6026872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように春巻皮は、具材を包み込むことができる物理的な強度、具材の水分を抑え込み、保持できる安定性、加熱する場合には油ちょう、焼成、レンジ加熱といった加熱方法に耐え得る性質、さらに冷凍する場合には冷凍保存時の耐性、そして実際に喫食する際には食感の良さなど様々な性質が必要とされる。
本発明は、高い保存安定性を示し、かつ、サクサク感のある食感が良好な春巻皮及び春巻、並びにその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下のとおりである。
[1]
小麦粉100質量部に対し、重曹を0.1質量部~5質量部と大豆粉を0.5質量部~20含質量部を含む春巻皮。
[2]
さらに小麦粉100質量部に対し、澱粉20質量部~80質量部を含む、[1]の春巻皮。
[3]
春巻きが冷凍春巻である[1]又は[2]の春巻皮。
[4]
春巻が電子レンジ調理用である[1]~[3]の春巻皮。
[5]
[1]~[4]の春巻皮を用いた春巻。
[6]
小麦粉100質量部に対して、重曹を0.1質量部~5質量部、並びに大豆粉を0.5質量部~20質量部を含ませる春巻皮の製造方法。
[7]
さらに小麦粉100質量部に対し、澱粉を20質量部~80質量部を含ませる、[6
]の春巻皮の製造方法。
[8]
春巻皮が冷凍春巻用の皮である[6]又は[7]の春巻皮の製造方法。
[9]
春巻皮が電子レンジ調理する春巻用の皮である[6]~[8]の春巻皮の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高い保存安定性を示し、かつ、サクサク感のある食感が良好な春巻皮及び春巻、並びにその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の春巻皮は、小麦粉を主成分とする。本発明の春巻皮は、春巻皮に用いる原料あたり50質量%以上を小麦粉とすることができる。小麦粉が多いほど成形しやすく、扱いやすい。このため、小麦粉を含む春巻皮の原料の全質量100部の内訳として、小麦粉を60質量部以上、好ましくは70質量部以上、さらに好ましくは80質量部以上、より好ましくは90質量部以上、特に好ましくは95質量部以上となるよう配合することができる。
用いる小麦粉としては、薄力粉、中力粉、強力粉等いずれを用いてもよい。また熱処理をした小麦粉を用いてもよい。尚、本明細書において、単に「小麦粉」という場合は、特に断らない限り、熱処理されていない通常の小麦粉を意味する。小麦粉に熱処理小麦粉を含有させる場合、その含有量は、小麦粉100質量部に対し、好ましくは0.5質量部~100質量部、更に好ましくは2質量部~70質量部である。
【0010】
本発明で用いられる熱処理小麦粉の一例として、小麦粉を乾熱加熱して得られるものが挙げられる。乾熱加熱は、容器中に小麦粉を入れ、水分を加えずに、該容器の外から加熱する熱処理であり、いわゆる焙焼処理(焙煎処理)は、乾熱加熱の一種である。また例えば、特開2007-151508号公報に記載されている「小麦粉を密封容器中で攪拌しながら間接加熱処理して得られる熱処理小麦粉」、特開2007-166906号公報に記載されている「原料小麦の品温45~95℃で1~6分間湿熱処理した原料小麦を製粉して得られた湿熱処理小麦粉」、特開2001-120162号公報の〔0009〕に記載されている「小麦粉中に含まれる澱粉が実質的にα化されずに、かつそのグルテンバイタリティーが、未処理小麦粉のグルテンバイタリティーを100としたときに、70~95となるように熱処理調整した熱処理小麦粉」等も、本発明で好ましく用いられる。尚、前記のグルテンバイタリティーは、特開平9-191847号公報に記載の測定法により求められる。その他、小麦粉を湿熱加熱して得られる熱処理小麦粉も、本発明で用いることができ、例えば、特開2003-61600号公報に記載されている「α化度80%以上および粘度500B.U.以下の性質を有することを特徴とする湿熱処理小麦粉」等も、本発明で用いることができる。
【0011】
本発明では、春巻皮に小麦粉以外の穀粉を小麦粉100質量部に対し、50質量%未満で混ぜることもできる。本発明で用いられる穀粉原料としては、この種の麺皮類(春巻皮)の主原料として通常用いられるものを特に制限無く用いることができ、例えば、薄力粉、中力粉、強力粉等の小麦粉の他、そば粉、コーンフラワー、大麦粉、ライ麦粉、はとむぎ粉、ひえ粉、あわ粉等の穀粉類;タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉等の澱粉及びこれらのα化、エーテル化、エステル化、アセチル化、架橋処理、酸化処理等の処理を施した加工澱粉等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0012】
本発明の春巻皮の製造方法においては、主原料である穀粉原料に加えて更に、重曹と、大豆粉とを必須成分として用いる。重曹と大豆粉とを併用することにより、重曹と大豆蛋白を併用した場合に比べても、具材を包み込むだけでなく、安定に保持するとともに、具材の風味を損なわず、望ましい食感を維持する性質の春巻皮が得られるようになると共に、冷凍保存又は冷蔵保存に耐え、春巻皮の調理後の経時的な食感低下が効果的に抑制され、油ちょう後長時間放置しても油ちょう直後と同等のサクサク感が保持され得る春巻皮が得られる。
【0013】
重曹の配合量は、良好なサクサク感を得るためには、小麦粉100質量部に対し、0.1質量部以上、好ましくは0.2質量部以上、更に好ましくは0.3質量部以上となるように配合することができる。また、重曹の配合量は、油ちょう時に生じる焦げ色を抑制するためには、小麦粉100質量部に対し、3質量部以下、好ましくは2質量部以下、更に好ましくは1質量部以下となるよう配合することができる。
【0014】
大豆粉の配合量は、良好なサクサク感を得るためには、小麦粉100質量部に対し、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上となるように配合することができる。また、大豆粉の配合量は、粘度を保ち、食感が重すぎないようするためには、小麦粉100質量部に対し、20質量部以下、好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下となるように配合することができる。
【0015】
春巻皮を製造するにあたり水を原料全体100質量部に対し、40質量部~60質量部となるよう加えることができ、このとき春巻皮は原料全体100質量部に対し、小麦粉20質量部~30質量部、重曹は0.01質量部~0.9質量部、大豆粉は0.025質量部~3質量部を含むように作ることができる。水は春巻皮を作ることができれば、どのようなものでもよく、真水の他、異味を生じない範囲で、無機塩の入った塩水、糖類の入った砂糖水等の水溶液を用いることができる。
【0016】
本発明の春巻皮には、小麦粉100質量部に対し、澱粉を配合することができる。澱粉の配合量は、皮の折り曲げの耐性を保ち、機械での折り曲げに適するためには、小麦粉100質量部に対し、80質量部以下、好ましくは70質量部以下、更に好ましくは60質量部以下となるように配合することができる。また、澱粉の配合量は、春巻の歯切れの良さを感じやすくするためには、小麦粉100質量部に対し、20質量部以上、好ましくは30質量部以上、更に好ましくは40質量部以上となるように配合することができる。
【0017】
本発明に用いられる大豆粉を得る方法は、特に制限はなく、例えば原料大豆を生豆のまま或いは脱脂した後、公知の方法で乾燥し、得られた乾燥大豆を粗粉砕機で粉砕し、所望すれば篩別することにより粉末を得る方法が挙げられる。更に好ましくは、前記粉末を微粉砕機または超微粉砕機を用いて微粉末としてもよい。粗粉砕機としては、例えばディスインテグレータRP(ホソカワミクロン社製)などが挙げられる。また微粉砕機としては、例えばファインインパクトミル(ホソカワミクロン社製)、スーパースクリーンミル(奈良機械製作所社製)およびアトマイザー(不二パウダル社製)など、超微粉砕機としては、例えばカウンタージェットミル(ホソカワミクロン社製)などが挙げられる。
【0018】
本発明で用いられる大豆粉は、その平均粒子径が約500μm以下の粉末であることが好ましく、約10~100μmの微粉末乃至粉末であることが特に好ましい。大豆粉の平均粒子径が約500μmを超えると、小麦粉など他の粉体との混合性に問題が生じ、好ましくない。
【0019】
本明細書において「~」を用いて示された数値範囲は、その前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示すものとする。
本明細書において、混合物中の各成分の量は、混合物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、混合物中に存在する当該複数の物質の合計の量を意味する。
【0020】
本明細書において、パーセントに関して「以下」又は「未満」との用語は、下限値を特に記載しない限り0%、即ち「含有しない」場合を含み、又は、現状の手段では検出不可の値を含む範囲を意味する。
【0021】
本発明の春巻の皮を製造する方法に特に制限はなく、公知の方法に準じて行うことができる。例えば、ミキサーに小麦粉、大豆粉を入れて混合し、塩水を加えて混練りして生地を得る。得られた生地は焼成して春巻皮として用いてもよい。生地の焼成は、常法に従って行えばよく、例えば、流動状生地を、回転する加熱ドラム上に膜状に落下させて焼成すればよい。春巻皮の厚さは、春巻を作ることができれば特に制限はないが、サクサク感を感じやすくするには厚さ0.2mm~0.7mmとすることが好ましい。
【0022】
本発明の春巻皮は、また、本発明従来の春巻皮と同様にして春巻の製造に用いられる。本発明の春巻皮で具材を包み込んだ後、油ちょうせずに冷凍保存または冷蔵保存しても
よく、油ちょうしてから冷凍保存または冷蔵保存してもよい。油ちょうせずに冷凍保存又は冷蔵保存した春巻は、冷凍保存または冷蔵保存後、油ちょうして食に供される。油ちょうしてから冷凍保存または冷蔵保存した春巻は、冷凍保存または冷蔵保存後、再び油ちょうしてもよく、電子レンジ等のマイクロ波で加熱処理してもよい。
【0023】
本発明の春巻皮で包まれる具材は、通常春巻きの皮に包まれる具材であればいずれも利用可能であり、もやし、白菜、キャベツ、人参、玉葱、韮、茄子、ピーマン、パプリカ、インゲン豆、大豆、そら豆、タケノコ、生姜、に例示される野菜類、椎茸、エノキダケ、エリンギ、しめじ、マツタケ、木耳に例示されるキノコ類、鶏、豚、牛、羊に例示される畜肉類、魚、エビ、カニ、イカに例示される水産物類、油揚げ、豆腐、厚揚げ、春雨、ビーフン、に例示される加工食品類、納豆、チーズ、キムチ、ヨーグルト、に例示される発酵食品類等を単独で又は組み合わせて用いることができる。また具材は必要に応じ、食塩、醤油、酢、酒、味噌に例示される調味料と組み合わせて用いることができる。例えば豚ひき肉、もやし、人参、たけのこ、韮、生姜を合わせて調味料と炒めたものを具材として用いてもよいし、茹でた枝豆又はチーズを単独で具材として用いて枝豆巻き又はチーズ巻きとしてもよい。また、具材は固形で用いてもよいし、液状で用いてもよい。例えば、チーズは調味料と組み合わせてチーズソースとして具材に用いてもよい。
【0024】
本発明の製造方法で得られた春巻皮は、サクサク感に優れ、味も良好である。また本発明の製造方法で得られた春巻皮は高い冷凍保存耐性及び/又は高い電子レンジ耐性のある高い商品価値のある食品として食に供することができる。
【実施例
【0025】
以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。しかしながら、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は質量基準である。
【0026】
[実施例]
(1) 春巻皮原料の調整
各実施例の配合は表1及び表2に示す。配合はそれぞれの成分を常法に従って混合した。
【0027】
(2) 春巻皮の製造
(1)で得られた混合物に水を加えて混練し、春巻生地を製造した。得られた春巻生地をドラム型焼成機を用いて、該ドラム面上で焼成し、厚さ0.5~0.55mmの帯状の春巻皮をそれぞれ製造した。
【0028】
(3) 春巻の製造
(2)で得られた帯状の春巻皮を200mm×200mmにカットし、この春巻皮の上に予め調理しておいた具材を載せ、巻き上げて、揚げ用春巻をそれぞれ20個製造した。この揚げ用春巻を-40℃で完全に冷凍し、-20℃で14日間冷凍保存後、175~180℃のサラダ油で油ちょうして、4時間常温(25℃)で放置した後、食感官能検査に供した。
【0029】
[比較例]
実施例と同様に比較例を調製した。各比較例の配合は表1及び表2に示す。なお、大豆粉及び大豆蛋白を含まない比較例を、その他の成分は実施例と同じ量となるよう作成したが、得られた皮が折り畳みに弱く、春巻の製造に適さないと判断した。
【0030】
[評価]
(1)官能検査
官能検査は各人の評価が一致するよう訓練されたパネラーを用いて行い、実施例及び比較例で調整された春巻の皮のサクサク感を評価した。サクサクした食感が良好なものを〇とし、製品化には耐えられるがサクサク感に劣るものを△、製品化に適さないほどサクサク感が劣るものを×と評価した。
【0031】
(2)焦げ色の評価
焦げ色の評価は油ちょう直後の色で判断した。キツネ色のものを焦げ色なしとし、部分的に茶色が付いたものをやや焦げ色とし、キツネ色が残らず全面が茶色となったものを焦げ色とした。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
このように本発明によれば、高い保存安定性を示し、かつ、サクサク感のある食感が良好な春巻皮及び春巻、並びにその製造方法を提供することができる。