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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241202BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20241202BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20241202BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20241202BHJP
【FI】
H04N1/00 127Z
G03G21/00 386
B41J29/42 F
G06F3/12 385
G06F3/12 310
G06F3/12 334
G06F3/12 359
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021024679
(22)【出願日】2021-02-18
(65)【公開番号】P2022126542
(43)【公開日】2022-08-30
【審査請求日】2024-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】新田 真奈美
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-124192(JP,A)
【文献】特開2000-293336(JP,A)
【文献】特開2009-183686(JP,A)
【文献】特開2010-250660(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 21/00
B41J 29/42
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
自装置の状態を示す状態情報を取得し、
ネットワークを介して外部の端末装置に対して自装置を操作するための操作画面を表示する際に、当該操作画面の一部の通知領域に、取得した前記状態情報を表示し、
取得した状態情報が複数存在する場合に、前記端末装置に対して表示している操作画面の表示内容に応じて、前記通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記端末装置に対して表示している操作画面の表示内容と、前記端末装置を操作している操作者の権限に応じて、前記通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記端末装置に対して表示している操作画面の表示内容と、前記端末装置を操作している操作者の権限に基づいて決定される実行可能な操作との組み合わせ毎に前記状態情報の内容に応じて予め設定された優先度を用いて、前記通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記端末装置に対して表示している操作画面の表示内容と、前記端末装置を介して操作者が行っている処理の進行状況に応じて、前記通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記端末装置に対して表示している操作画面の表示内容と、前記端末装置を介して操作者が行っている処理の現在の進行状況との組み合わせ毎に前記状態情報の内容に応じて予め設定された優先度を用いて、前記通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記端末装置を操作している操作者の操作により複数の操作画面を切り替えて前記端末装置に表示する
請求項1から5のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項7】
自装置の状態を示す状態情報を取得するステップと、
ネットワークを介して外部の端末装置に対して自装置を操作するための操作画面を表示する際に、当該操作画面の一部の通知領域に、取得した前記状態情報を表示するステップと、
取得した状態情報が複数存在する場合に、前記端末装置に対して表示している操作画面の表示内容に応じて、前記通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替えるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置にWebアプリケーションから操作が可能なシステムにおいて、画像形成装置でエラーが生じた場合、エラーとは直接関係のないWebアプリケーションの画面上にもエラー画面が表示されてしまうため、画像形成装置の操作性の考慮がなされていないという課題を解決しつつ、よりユーザの操作性の面での利便性を向上させる情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-107301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、画像形成装置等の情報処理装置では、ネットワークインタフェースを介して接続された外部の端末装置に対して操作画面を表示するような機能を備えているものがある。このような機能を備えた情報処理装置では、自装置の異常状態による設定失敗、および使用中の他ユーザに影響する不適切な操作等を避けるため、外部の端末装置に表示させる操作画面に自装置の状態を示す状態情報を表示するための通知領域を設けることが行われている。
【0005】
例えば、通知領域の表示面積が制限されている場合等、操作画面における通知領域に表示可能な情報が制限されている場合、表示すべき状態情報が複数あったとしても、一部の状態情報のみしか通知領域に表示できない場合が発生する可能性がある。その結果、現在のユーザにとっては操作内容とあまり関係のない状態情報が表示され、現在の操作内容に対して重要な状態情報が表示されないという事態が発生する場合がある。
【0006】
本発明の目的は、自装置の状態を示す状態情報を表示する通知領域において表示可能な情報が制限される場合でも、現在のユーザにとって重要な状態情報が表示されないという事態の発生を防ぐことができる情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様の情報処理装置は、プロセッサを備え、プロセッサは、自装置の状態を示す状態情報を取得し、ネットワークを介して外部の端末装置に対して自装置を操作するための操作画面を表示する際に、操作画面の一部の通知領域に、取得した状態情報を表示し、取得した状態情報が複数存在する場合に、端末装置に対して表示している操作画面の表示内容に応じて、通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える。
【0008】
本発明の第2態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、プロセッサは、端末装置に対して表示している操作画面の表示内容と、端末装置を操作している操作者の権限に応じて、通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える。
【0009】
本発明の第3態様の情報処理装置は、第2態様の情報処理装置において、プロセッサは、端末装置に対して表示している操作画面の表示内容と、端末装置を操作している操作者の権限に基づいて決定される実行可能な操作との組み合わせ毎に状態情報の内容に応じて予め設定された優先度を用いて、通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える。
【0010】
本発明の第4態様の情報処理装置は、第1態様から第3態様のいずれか1つの態様の情報処理装置において、プロセッサは、端末装置に対して表示している操作画面の表示内容と、端末装置を介して操作者が行っている処理の進行状況に応じて、通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える。
【0011】
本発明の第5態様の情報処理装置は、第4態様の情報処理装置において、プロセッサは、端末装置に対して表示している操作画面の表示内容と、端末装置を介して操作者が行っている処理の現在の進行状況との組み合わせ毎に状態情報の内容に応じて予め設定された優先度を用いて、通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替える。
【0012】
本発明の第6態様の情報処理装置は、第1態様から第5態様のいずれか1つの態様の情報処理装置において、プロセッサは、操作者の操作により複数の操作画面を切り替えて端末装置に表示する。
【0013】
本発明の第7態様のプログラムは、自装置の状態を示す状態情報を取得するステップと、ネットワークを介して外部の端末装置に対して自装置を操作するための操作画面を表示する際に、操作画面の一部の通知領域に、取得した状態情報を表示するステップと、取得した状態情報が複数存在する場合に、端末装置に対して表示している操作画面の表示内容に応じて、通知領域に表示する状態情報の優先順位を切り替えるステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の第1態様の情報処理装置によれば、自装置の状態を示す状態情報を表示する通知領域において表示可能な情報が制限される場合でも、現在のユーザにとって重要な状態情報が表示されないという事態の発生を防ぐことができる。
【0015】
本発明の第2態様の情報処理装置によれば、自装置の状態を示す状態情報を表示する通知領域において表示可能な情報が制限される場合でも、操作者に対応して、現在のユーザにとって重要な状態情報が表示されないという事態の発生を防ぐことができる。
【0016】
本発明の第3態様の情報処理装置によれば、自装置の状態を示す状態情報を表示する通知領域において表示可能な情報が制限される場合でも、操作者に対応して、現在のユーザにとって重要な状態情報が表示されないという事態の発生を防ぐことができる。
【0017】
本発明の第4態様の情報処理装置によれば、自装置の状態を示す状態情報を表示する通知領域において表示可能な情報が制限される場合でも、端末装置を介して操作者が行っている処理の進行状況に対応して、現在のユーザにとって重要な状態情報が表示されないという事態の発生を防ぐことができる。
【0018】
本発明の第5態様の情報処理装置によれば、自装置の状態を示す状態情報を表示する通知領域において表示可能な情報が制限される場合でも、端末装置を介して操作者が行っている処理の進行状況に対応して、現在のユーザにとって重要な状態情報が表示されないという事態の発生を防ぐことができる。
【0019】
本発明の第6態様の情報処理装置によれば、複数の操作画面を切り替えて端末装置に表示する場合においても、各操作画面において現在のユーザにとって重要な状態情報が表示されないという事態の発生を防ぐことができる。
【0020】
本発明の第7態様のプログラムによれば、自装置の状態を示す状態情報を表示する通知領域において表示可能な情報が制限される場合でも、現在のユーザにとって重要な状態情報が表示されないという事態の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施形態の画像形成システムのシステム構成を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態における画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1実施形態における画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
図4】端末装置において表示される操作画面の表示例である。
図5】優先順位の高い状態情報を通知領域に表示するための処理の内容を示す図である。
図6】本発明の第1実施形態における画像形成装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図7】端末装置において表示される操作画面の表示例であり、管理者がログインした状態における操作画面の表示例である。
図8】端末装置において表示される操作画面の表示例であり、ログインされていない状態における操作画面の表示例である。
図9】本発明の第2実施形態における優先度管理テーブルの一例を示す図である。
図10】端末装置において表示される操作画面の表示例であり、ホーム画面においてプリントの設定を行っている状態を示す図である。
図11】本発明の第3実施形態における優先度管理テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。
【0023】
図1は第1実施形態の画像形成システムのシステム構成を示す図である。本実施形態の画像形成システムは、図1に示すように、ネットワーク30により相互に接続された画像形成装置10、および端末装置20により構成される。
【0024】
画像形成システムにおいては、端末装置20の操作画面から、画像形成装置10に対して各種の操作が可能である。また、端末装置20は、印刷データを生成して、ネットワーク30経由にて生成した印刷データを画像形成装置10に対して送信する。画像形成装置10は、端末装置20から送信された印刷データを受け付けて、印刷データに応じた画像を用紙上に出力する。なお、画像形成装置10は、印刷機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有するいわゆる複合機と呼ばれる装置である。
【0025】
次に、本実施形態の画像形成システムにおける画像形成装置10のハードウェア構成を図2に示す。
【0026】
画像形成装置10は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12、ハードディスクドライブ等の記憶装置13、ネットワーク30を介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IFと略す。)14、タッチパネルまたは液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UIと略す。)装置15、スキャナ16、プリントエンジン17を有する。これらの構成要素は、制御バス18を介して互いに接続されている。
【0027】
プリントエンジン17は、帯電、露光、現像、転写、および定着などの工程を経て印刷用紙等の記録媒体上に画像を印刷する。
【0028】
CPU11は、メモリ12または記憶装置13に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御するプロセッサである。なお、本実施形態では、CPU11は、メモリ12または記憶装置13内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明するが、当該プログラムをCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記憶媒体に格納してCPU11に提供することも可能である。
【0029】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0030】
本実施形態の画像形成装置10は、図3に示すように、制御部31と、表示部32と、操作入力部33と、データ送受信部34と、画像読取部35と、画像出力部36とを備えている。
【0031】
表示部32は、制御部31により制御され、ユーザに各種情報を表示する。操作入力部33は、ユーザにより行われた各種操作情報を入力する。データ送受信部34は、端末装置20等の外部の装置との間でデータの送受信を行う。画像読取部35は、制御部31による制御に基づいて、セットされた原稿から原稿画像を読み取る。画像出力部36は、制御部31による制御に基づいて、印刷用紙等の記録媒体上に画像を出力する。
【0032】
制御部31は、画像形成装置10の全体動作を制御していて、データ送受信部34を介して端末装置20から受信した印刷ジョブに基づいて印刷データを生成して、生成した印刷データを画像出力部36から出力する制御や、画像読取部35によって原稿画像を読み取る制御等を行う。
【0033】
また、制御部31は、ネットワーク30を介して端末装置20に対して、例えばブラウザ表示等により、画像形成装置10を操作するための操作画面40を表示する。また。制御部31は、ユーザの操作により複数の操作画面40を切り替えて端末装置20に表示する。制御部31は、操作画面情報取得部31aと、状態情報取得部31bと、優先度決定部31cと、表示制御部31dとしての機能を備える。これらの機能の詳細については、後述する。
【0034】
図4は、端末装置20において表示される操作画面40の表示例である。操作画面40においては、機能毎に異なる内容の複数の操作画面40が表示される。図4に示すように、操作画面40は、操作画面40において選択されている機能に関わらず常に表示される常時表示領域41と、選択されている機能に対応したコンテンツが表示されるコンテンツ表示領域45とを備える。
【0035】
常時表示領域41は、ユーザ名表示領域42と、タブ名表示領域43と、通知領域44とを備える。
【0036】
ユーザ名表示領域42には、現在使用中のユーザ名が表示される。
【0037】
タブ名表示領域43には、操作画面40の機能毎に分類された種類の名前が表示されたタブが表示される。タブ名表示領域43に表示されるタブの種類としては、例えば、ホームや、アプリや、ジョブや、ユーザ管理等がある。ユーザの操作によりタブが選択されると、選択されたタブの機能に対応したコンテンツがコンテンツ表示領域45に表示される。
【0038】
通知領域44は、操作画面40の一部の領域に設けられる。通知領域44には、状態情報取得部31bにより取得された画像形成装置10の状態情報が表示される。ここで、状態情報とは、画像形成装置10に関する何らかの事象についての情報であり、例えば、画像形成装置10の異常を示す情報や、画像形成装置10の内部の消耗品が切れていることを示す情報や、画像形成装置10において未完了のジョブがあることを示す情報や、画像形成装置10に複数のユーザがアクセス中であることを示す情報や、画像形成装置10の再起動が必要な状態であることを示す情報等がある。
【0039】
図4に示す例では、一例として、通知領域44は、1つ分の状態情報の表示領域を有する。しかしながら、画像形成装置10においては、状況に応じて複数の状態情報が同時に取得されることが起こりえる。その結果、現在のユーザにとっては操作内容とあまり関係のない状態情報が表示され、現在の操作内容に対して重要な状態情報が表示されないという事態が発生する場合がある。
【0040】
そこで、本実施形態の画像形成装置10では、取得された複数の状態情報の各々に対して優先順位を設定し、優先順位の高い順から、操作画面40の通知領域44に表示可能な分を、通知領域44に表示する。図5は、優先順位の高い状態情報を通知領域44に表示するための処理の内容を示す図である。
【0041】
図5に示すように、操作画面情報取得部31aは、端末装置20の操作画面40の情報を取得する。操作画面40の情報とは、操作画面40に表示されている内容を示す情報である。本例では、操作画面40において、画面A、画面B、画面Cの3種類の画面が表示可能であり、操作画面40の情報として「画面A」が表示されていることを示す情報が取得された例を示す。
【0042】
状態情報取得部31bは、画像形成装置10の状態を示す状態情報を取得する。本例では、「状態情報B」、「状態情報D」、および「状態情報A」の順に3つの状態情報が取得された例を示す。
【0043】
優先度決定部31cは、取得した状態情報が複数存在する場合に、端末装置20に対して表示している操作画面40の表示内容に応じて、通知領域44に表示する状態情報の優先順位を決定し、状態情報の優先順位を切り替える。
【0044】
本実施形態では、優先度決定部31cは、記憶装置13に記憶されている優先度管理テーブルT1を参照して、各状態情報の優先順位を決定する。優先度管理テーブルT1には、操作画面40の表示内容と、状態情報の内容に応じて予め設定された優先度が記録されている。
【0045】
図5に一例として示す優先度管理テーブルT1では、操作画面40の表示内容として、画面A、画面B、画面Cの3種類の項目を有する。また、状態情報の内容として、状態情報A、状態情報B、状態情報C、状態情報Dの4種類の項目を有する。また、操作画面40の表示内容と、状態情報の内容に対応する優先度の数値は、数値が小さい程、優先度が高いことを意味している。
【0046】
本例では、優先度決定部31cは、優先度管理テーブルT1のうち、「画面A」に対応する項目を参照し、「状態情報B」の優先順位を「2位」、「状態情報D」の優先順位を「4位」、「状態情報A」の優先順位を「1位」に決定する。
【0047】
表示制御部31dは、操作画面40の通知領域44に、取得した状態情報を表示する。このとき、表示制御部31dは、複数の状態情報のうち優先順位の高い順から、操作画面40の通知領域44に表示可能な分を、通知領域44に表示する。本例では、通知領域44に1つの状態情報が表示可能な例を示す。そのため、表示制御部31dは、複数の状態情報のうち優先順位の最も高い「状態情報A」を通知領域44に表示する。
【0048】
次に、本実施形態における画像形成装置10の動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0049】
まず、操作画面情報取得部31aは、ステップS101において、端末装置20の操作画面40の情報を取得する。
【0050】
次に、状態情報取得部31bは、ステップS102において、画像形成装置10の状態を示す状態情報を取得する。
【0051】
次に、優先度決定部31cは、ステップS103において、取得した状態情報が複数存在する場合に、端末装置20に対して表示している操作画面40の表示内容に応じて、各状態情報の優先順位を決定する。
【0052】
そして、表示制御部31dは、ステップS104において、複数の状態情報のうち優先順位の高い順から、操作画面40の通知領域44に表示可能な分を、通知領域44に表示する。
【0053】
[第2実施形態]
第1実施形態では、優先度決定部31cが、端末装置20に対して表示している操作画面40の表示内容に応じて、通知領域44に表示する状態情報の優先順位を切り替える形態について説明した。
【0054】
本実施形態では、優先度決定部31cが、端末装置20に対して表示している操作画面40の表示内容と、端末装置20を操作しているユーザの権限に応じて、通知領域44に表示する状態情報の優先順位を切り替える形態について説明する。
【0055】
なお、本実施形態に係る画像形成装置10のハードウェア構成(図1から図3参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る制御部31の処理内容についても、優先度決定部31c以外の処理については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0056】
図7は、端末装置20において表示される操作画面40の表示例であり、管理者がログインした状態のホーム画面を示す図である。図8は、端末装置20において表示される操作画面40の表示例であり、ログインされていない状態のホーム画面を示す図である。
【0057】
図7に示すように、管理者がログインした状態、すなわち管理者が操作している状態では、ホーム画面のコンテンツ表示領域45に、管理者が使用可能な項目が表示される。本例では、コンテンツ表示領域45に、「消耗品確認」、「プリント」、および「再起動」の項目が表示されている。
【0058】
図8に示すように、ログインされていない状態、すなわち未認証のユーザが操作している状態では、ホーム画面のコンテンツ表示領域45に、未認証のユーザが使用可能な項目が表示される。本例では、コンテンツ表示領域45に、「消耗品確認」の項目が表示されている。
【0059】
例えば、「プリント」および「再起動」の項目は、管理者等の「プリント」および「再起動」を操作する権限を持つ認証済みユーザしか操作できない。そのため、「プリント」および「再起動」を操作する権限を持たない未認証のユーザが操作している状態では、これらの項目は表示されない。
【0060】
未認証のユーザが操作している状態で、「プリント」および「再起動」に関する状態情報が通知領域44に表示されても、「プリント」および「再起動」を操作する権限を持たない未認証のユーザにとっては重要な情報ではない。一方で、「プリント」および「再起動」を操作する権限を持つ認証済みユーザにとっては、「プリント」または「再起動」に関する状態情報は、重要な情報と成り得る。
【0061】
このように、操作画面40の種類が同じホーム画面であっても、通知領域44に表示される状態情報が、重要な情報であるか重要な情報でないかは、操作しているユーザの権限によって異なる。
【0062】
そのため、本実施形態において、優先度決定部31cは、端末装置20に対して表示している操作画面40の表示内容と、端末装置20を操作しているユーザの権限に応じて、通知領域44に表示する状態情報の優先順位を決定し、状態情報の優先順位を切り替える。
【0063】
図9は、本実施形態における優先度管理テーブルT2の一例を示す図である。本実施形態では、優先度決定部31cは、記憶装置13に記憶されている優先度管理テーブルT2を参照して、各状態情報の優先順位を決定する。優先度管理テーブルT2は、ユーザ毎に設けられた複数の優先度管理テーブルT2a、T2b、T2c・・・、T2nから構成される。各優先度管理テーブルT2a、T2b、T2c・・・、T2nには、操作画面40の表示内容と、ユーザ毎に状態情報の内容に応じて予め設定された優先度が記録されている。
【0064】
例えば、管理者がログインした状態、すなわち管理者が操作している状態において、操作画面40として画面Aが表示されている場合、優先度決定部31cは、管理者用優先度管理テーブルT2aの画面Aの項目を参照し、状態情報の優先順位を決定する。
【0065】
[第3実施形態]
本実施形態では、優先度決定部31cが、端末装置20に対して表示している操作画面40の表示内容と、端末装置20を介してユーザが行っているジョブの進行状況に応じて、通知領域44に表示する状態情報の優先順位を切り替える形態について説明する。
【0066】
なお、本実施形態に係る画像形成装置10のハードウェア構成(図1から図3参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る制御部31の処理内容についても、優先度決定部31c以外の処理については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0067】
先に示した図7は、端末装置20において表示される操作画面40の表示例であり、ホーム画面の通常の状態を示す図である。図10は、端末装置20において表示される操作画面40の表示例であり、ホーム画面においてプリントの設定を行っている状態を示す図である。
【0068】
図7に示すように、操作画面40がホーム画面の状態では、ホーム画面において使用可能な項目が表示される。本例では、コンテンツ表示領域45に、「消耗品確認」、「プリント」、および「再起動」の項目が表示されている。
【0069】
ホーム画面のコンテンツ表示領域45において項目が選択されると、コンテンツ表示領域45に、各項目の詳細設定を行うための詳細設定ウィンドウ45aが表示される。
【0070】
例えば、図10に示すように、操作画面40がホーム画面の状態で、コンテンツ表示領域45において「プリント」が選択されると、コンテンツ表示領域45に、「プリント」の詳細設定を行うための詳細設定ウィンドウ45aが表示される。
【0071】
「プリント」の設定中においては、ユーザにとって印刷用紙等の消耗品が切れていることを示す情報が最も重要であるのに対し、「プリント」の実行中においては、ユーザにとってジョブの進行状況を示す情報が最も重要と成り得る。
【0072】
このように、操作画面40の種類が同じホーム画面であっても、通知領域44に表示される状態情報が、重要な情報であるか重要な情報でないかは、ユーザが行っているジョブの進行状況によって異なる。
【0073】
そのため、本実施形態において、優先度決定部31cは、端末装置20に対して表示している操作画面40の表示内容と、端末装置20を介してユーザが行っているジョブの進行状況に応じて、通知領域44に表示する状態情報の優先順位を決定し、状態情報の優先順位を切り替える。
【0074】
図11は、本実施形態における優先度管理テーブルT3の一例を示す図である。本実施形態では、優先度決定部31cは、記憶装置13に記憶されている優先度管理テーブルT3を参照して、各状態情報の優先順位を決定する。優先度管理テーブルT3は、ジョブの進行状況毎に設けられた複数の優先度管理テーブルT3a、T3b、T3c、T3d・・・、T3nから構成される。各優先度管理テーブルT3a、T3b、T3c、T3d・・・、T3nには、操作画面40の表示内容と、ジョブの進行状況毎に状態情報の内容に応じて予め設定された優先度が記録されている。
【0075】
例えば、操作画面40として画面Aが表示されている状態で、ジョブAが設定中である場合、優先度決定部31cは、ジョブA設定中用優先度管理テーブルT3aの画面Aの項目を参照し、状態情報の優先順位を決定する。
【0076】
[変形例]
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0077】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対して本発明を適用した場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予め設定された処理を実行する処理実行情報を記憶しておき、記憶している処理実行情報を用いて処理を実行するようなパーソナルコンピュータや携帯端末装置等の情報処理装置であれば、本発明を同様に適用することができるものである。
【符号の説明】
【0079】
10 画像形成装置
11 CPU
12 メモリ
13 記憶装置
14 通信インタフェース
15 ユーザインタフェース装置
16 スキャナ
17 プリントエンジン
18 制御バス
20 端末装置
30 ネットワーク
31 制御部
31a 操作画面情報取得部
31b 状態情報取得部
31c 優先度決定部
31d 表示制御部
32 表示部
33 操作入力部
34 データ送受信部
35 画像読取部
36 画像出力部
40 操作画面
41 常時表示領域
42 ユーザ名表示領域
43 タブ名表示領域
44 通知領域
45 コンテンツ表示領域
45a 詳細設定ウィンドウ
T1~T3 優先度管理テーブル
図1
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