(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】離反行為予測装置、離反行為予測方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06N 20/00 20190101AFI20241203BHJP
G06Q 50/00 20240101ALI20241203BHJP
【FI】
G06N20/00
G06Q50/00 300
(21)【出願番号】P 2023563485
(86)(22)【出願日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 JP2021043640
(87)【国際公開番号】W WO2023095337
(87)【国際公開日】2023-06-01
【審査請求日】2024-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】冨永 登夢
(72)【発明者】
【氏名】倉島 健
(72)【発明者】
【氏名】西岡 秀一
(72)【発明者】
【氏名】山本 修平
【審査官】今城 朋彬
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-149024(JP,A)
【文献】WANG, Zhiwei et al.,Understading and Predicting Weight Loss with Mobile Social Networking Data,CIKM '17: Proceedings of the 2017 ACM on Conference on Information and Knowledge Management,ACM [online],2017年11月06日,pp.1269-1278,https://dl.acm.org/doi/10.1145/3132847.3133019
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06N 20/00
G06Q 50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
離反行為の発生確率を予測する離反行為予測装置であって、
会話の相手を識別するための会話相手情報を含み、会話内容及び会話状況を示す会話データを評価して、会話内容評価値と会話状況評価値を得る会話データ評価部と、
対象ユーザとの人間的な関係性を示す関係性データ、及び前記会話相手情報に基づいて、前記会話の相手との関連性を評価して関係性評価値を得る関係性データ評価部と、
前記会話内容評価値、前記会話状況評価値、及び関係性評価値に基づいて、社会的相互作用効果を計算する社会的相互作用効果計算部と、
時間減衰関数に基づいて前記社会的相互作用効果の時間減衰値を算出する社会的相互作用効果時間減衰処理部と、
時間減衰処理済みの前記社会的相互作用効果に基づいて、離反行為の発生確率を算出する離反行為予測部と、
を有する、離反行為予測装置。
【請求項2】
請求項1に記載の離反行為予測装置であって、
離反行為基準定数の入力を受け付ける離反行為基準定数入力部と、
対象行動データ格納部から対象行動データを受け取り、前記離反行為基準定数入力部から離反行為基準定数を受け取り、対象行動の離反レベルを計算する離反レベル計算部と、
時間減衰関数の入力を受け付ける時間減衰関数入力部と、
を有し、
前記会話データ評価部は、会話データ格納部から前記会話データを受け取って評価して、前記会話内容評価値と前記会話状況評価値を得て、
前記関係性データ評価部は、関係性データ格納部から前記関係性データを受け取り、前記会話データ評価部から前記会話相手情報を受け取り、前記関係性データ及び前記会話相手情報に基づいて、前記会話の相手との関連性を評価して関係性評価値を得て、
前記社会的相互作用効果計算部は、前記会話内容評価値、前記会話状況評価値、及び関係性評価値に基づいて、前記社会的相互作用効果を計算し、
前記社会的相互作用効果時間減衰処理部は、前記社会的相互作用効果計算部から前記社会的相互作用効果を受け取り、前記時間減衰関数入力部から前記時間減衰関数を受け取り、前記社会的相互作用効果の時間減衰値を算出し、
更に、離反行為予測装置は、
前記離反レベル計算部から前記対象行動の離反レベルを受け取り、前記社会的相互作用効果時間減衰処理部から時間減衰処理済みの前記社会的相互作用効果を受け取り、時間減衰処理済みの前記社会的相互作用効果から前記離反レベルを予測するモデルを学習し、学習済みモデルを離反行為予測モデル格納部に出力する離反行為予測モデル学習部を有する、離反行為予測装置。
【請求項3】
離反行為の発生確率を予測する離反行為予測装置が実行する方法であって、
会話の相手を識別するための会話相手情報を含み、会話内容及び会話状況を示す会話データを評価して、会話内容評価値と会話状況評価値を得る会話データ評価ステップと、
対象ユーザとの人間的な関係性を示す関係性データ、及び前記会話相手情報に基づいて、前記会話の相手との関連性を評価して関係性評価値を得る関連性データ評価ステップと、
前記会話内容評価値、前記会話状況評価値、及び関係性評価値に基づいて、社会的相互作用効果を計算する社会的相互作用効果計算ステップと、
時間減衰関数に基づいて前記社会的相互作用効果の時間減衰値を算出する社会的相互作用効果時間減衰処理ステップと、
時間減衰処理済みの前記社会的相互作用効果に基づいて、離反行為の発生確率を算出する離反行為予測ステップと、
を実行する、離反行為予測方法。
【請求項4】
コンピュータに、請求項3に記載の方法を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、離反行為予測装置、離反行為予測方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザの社会的相互作用(social interaction)を考慮して、ユーザのユーザ自身によって設定された目的の達成に反する行動(離反行為)を高い精度で予測することが求められている。
【0003】
例えば1日あたりの摂取カロリーを2000kcal以下に控えようとしていたにも関わらず3500kcal以上摂取してしまう、1ヶ月間の体重増加を1kg未満に抑えようとしていたにも関わらず5kg以上増量してしまう、といった行為が挙げられる。このような離反行動は、社会的な相互作用との関連が深いことが知られている。例えば、非特許文献1は、体重管理アプリにおけるユーザ間のフォローや返信といった行動の頻度やその相手の情報(例:異性か否か、痩せているか否か、など)が目標体重の達成率の予測に重要であることを示した。また、非特許文献2では、減量後の体重維持に成功する人は、家族や友人とのやり取りの中で、単に鼓舞や催促をされるのではなく、褒められたり一緒に減量に取り組んでもらえたりする経験が多いという結果が示された。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】Wang, Zhiwei, et al. "Understanding and predicting weight loss with mobile social networking data." Proceedings of the 2017 ACM on Conference on Information and Knowledge Management. 2017. DOI: https://doi.org/10.1145/3132847.3133019
【文献】Karfopoulou, Eleni, et al. "The role of social support in weight loss maintenance: results from the MedWeight study." Journal of behavioral medicine 39.3 (2016): 511-518.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらの従来技術は確かに離反行為の予測に資する技術や知見であるが、依然として以下の問題点を抱えている。
【0006】
まず、離反行為の予測性能が不十分である(非特許文献1)。ユーザのフォロー関係や返信頻度に関する情報は確かに離反行為の予測性能を向上させるが、ユーザの年齢や性別、BMI(Body Mass Index)といった基本属性情報よりも予測能力が低いという結果が、非特許文献1で報告されている。
【0007】
次に、社会的相互作用の評価が限定的である。つまり、相手との関係性や会話の質的な評価が網羅的でない。具体的には、関係性の評価においてその相手の基本的な情報は考慮されているが(非特許文献1,2)、相手に対する親近感、信頼感、つながりの強さ、相手と知り合っている期間、コミュニケーションにおける距離といった、社会的相互作用における相手との心理的もしくは物理的な距離感について評価がなされていない。また、会話の評価においては、そもそもその内容が考慮されていない(非特許文献1)もしくは減量に直接的に関連するやり取りの有無しか考慮されていない(非特許文献2)。つまり、会話の手段、会話に要した時間、会話のトピック、会話に対する印象についての評価はなされていない。
【0008】
最後に、社会的相互作用の影響力が時間とともに減衰(変化)する点が考慮されていない(非特許文献1,2)。仮に、同一の社会的相互作用が対象となる離反行為から近い過去と遠い過去に1回ずつ発生したとすると、従来技術はこれらの社会的相互作用による離反行為への影響力を同一とみなす。実際には、遠い過去に起きた方の影響力が時間とともに減衰するため近い、過去に起きた方の影響力が相対的に大きくなると想定されるが、従来技術はこの点を捉えていない。
【0009】
つまり、本発明が解決しようとする課題は、(1)社会的相互作用の相手や会話の性質の評価が網羅的でない、(2)社会的相互作用の影響力の時間的な減衰が考慮されていない、(3)離反行為の予測性能が低い、ということであある。
【0010】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決するために、ユーザの社会的相互作用における相手や会話の性質を評価し、社会的相互作用の影響力の時間的な減衰性を考慮することで、離反行為の発生確率を高精度に予測することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、離反行為の発生確率を予測する離反行為予測装置であって、会話の相手を識別するための会話相手情報を含み、会話内容及び会話状況を示す会話データを評価して、会話内容評価値と会話状況評価値を得る会話データ評価部と、対象ユーザとの人間的な関係性を示す関係性データ、及び前記会話相手情報に基づいて、前記会話の相手との関連性を評価して関係性評価値を得る関係性データ評価部と、前記会話内容評価値、前記会話状況評価値、及び関係性評価値に基づいて、社会的相互作用効果を計算する社会的相互作用効果計算部と、時間減衰関数に基づいて前記社会的相互作用効果の時間減衰値を算出する社会的相互作用効果時間減衰処理部と、時間減衰処理済みの前記社会的相互作用効果に基づいて、離反行為の発生確率を算出する離反行為予測部と、
を有する、離反行為予測装置である。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明によれば、ユーザの社会的相互作用における相手や会話の性質を評価し、社会的相互作用の影響力の時間的な減衰性を考慮することで、離反行為の発生確率を高精度に予測することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施の形態における離反行為予測装置の機構構成図である。
【
図2】本発明の一実施の形態における離反行為予測装置の機構構成図である。
【
図3】離反行為予測装置のハードウェア構成図である。
【
図4】離反行為予測装置(学習機構)の処理を示したフローチャートである。
【
図5】離反行為予測装置(学習機構)の処理を示したフローチャートである。
【
図6】離反行為予測装置(予測機構)の処理を示したフローチャートである。
【
図7】会話データ格納部102の記憶形式の例を示す図である。
【
図8】会話データ評価値の出力形式の例を示す図である。
【
図9】会話相手情報の出力形式の例を示す図である。
【
図10】関係性の評価値の出力形式の例を示す図である。
【
図11】社会的相互作用効果の出力形式の例を示す図である。
【
図12】1日の摂取カロリーを対象行動とする場合の対象行動データ格納部の記憶形式の例を示す図である。
【
図13】離反レベルの出力形式の例示す図であり、(a)は離反レベルを離散値で表現する場合を示し、(b)は離反レベルを連続値で表現する場合を示している。
【
図14】時間減衰処理済み社会的相互作用効果の出力形式の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
〔機能構成〕
図1及び
図2は、本発明の一実施の形態における離反行為予測装置の機構構成図である。機能構成は、学習機構(
図1)と予測機構(
図2)から成る。
【0016】
離反行為予測装置10の学習機構(
図1)は、
図1に示される対象行動データ格納部101、会話データ格納部102、関係性データ格納部103、離反行為基準定数入力部104、離反レベル計算部105、会話データ評価部106、関係性データ評価部107、社会的相互作用効果計算部108、時間減衰関数入力部109、社会的相互作用効果時間減衰処理部110、時間減衰関数格納部111、離反行為予測モデル学習部112、及び離反行為予測モデル格納部113より構成され、時間的減衰性を考慮した社会的相互作用の効果の大きさと対象行動の離反レベルとの関係性を学習したモデルとそのパラメータを出力する。
【0017】
これらのうち、対象行動データ格納部101には、対象となる行動に対する目標値、対象となる行動の実際の計測値、及び対象となる行動が記録された時刻が、ユーザID(identification)と行動IDと紐づけられて保管される。
【0018】
会話データ格納部102には、会話の内容に関する情報、会話の相手に関する情報、及び会話が記録された時刻が、ユーザIDと会話IDに紐付けられて保管される。
【0019】
関係性データ格納部103には、対象ユーザとつながりのある(人間的な関係性がある)人々の識別情報が、ユーザIDと紐づけられて保管される。
【0020】
離反行為予測装置10の予測機構(
図2)は、会話データ評価部201、関係性データ評価部202、社会的相互作用効果計算部203、時間減衰関数格納部204、社会的相互作用効果時間減衰処理部205、離反行為予測モデル格納部206、及び離反行為予測部207から構成され、入力の会話データと関係性データに基づいて離反行為(の発生確率)を予測する。
【0021】
〔ハードウェア構成〕
続いて、
図3を用いて、離反行為予測装置10のハードウェア構成について説明する。
図3は、離反行為予測装置のハードウェア構成図である。
【0022】
図3に示されているように、離反行為予測装置10は、プロセッサ401、メモリ402、補助記憶装置403、接続装置404、通信装置405、ドライブ装置406を有する。なお、離反行為予測装置10を構成する各ハードウェアは、バス407を介して相互に接続される。
【0023】
プロセッサ401は、離反行為予測装置10全体の制御を行う制御部の役割を果たし、CPU(Central Processing Unit)等の各種演算デバイスを有する。プロセッサ401は、各種プログラムをメモリ402上に読み出して実行する。なお、プロセッサ401には、GPGPU(General-purpose computing on graphics processing units)が含まれていてもよい。
【0024】
メモリ402は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶デバイスを有する。プロセッサ401とメモリ402とは、いわゆるコンピュータを形成し、プロセッサ401が、メモリ402上に読み出した各種プログラムを実行することで、当該コンピュータは各種機能を実現する。
【0025】
補助記憶装置403は、各種プログラムや、各種プログラムがプロセッサ401によって実行される際に用いられる各種情報を格納する。
【0026】
接続装置404は、外部装置(例えば、表示装置410、操作装置411)と離反行為予測装置10とを接続する接続デバイスである。
【0027】
通信装置405は、他の装置との間で各種情報を送受信するための通信デバイスである。
【0028】
ドライブ装置406は記録媒体430をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体430には、CD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体430には、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0029】
なお、補助記憶装置403にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体430がドライブ装置406にセットされ、該記録媒体430に記録された各種プログラムがドライブ装置406により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置403にインストールされる各種プログラムは、通信装置405を介してネットワークからダウンロードされることで、インストールされてもよい。
【0030】
〔本実施形態の処理又は動作〕
続いて、
図4乃至
図14を用いて、本実施形態の処理又は動作について説明する。
【0031】
図4乃至
図6は離反行為予測装置の処理を示したフローチャートである。離反行為予測装置の処理は、学習機構(
図4、
図5)と予測機構(
図6)とで異なる。
【0032】
<学習機構における処理手順>
S100:離反行為基準定数入力部104が、離反行為予測装置10の操作主体による離反行為基準定数の入力を受け付け、入力された離反行為基準定数を離反レベル計算部105へ出力する。離反行為基準定数の定義と、S100の具体的な処理の手続きについては後述する。
【0033】
S101:会話データ評価部106が、会話データ格納部102から会話データを受け取り、会話データを評価し、会話の相手に関する情報を関係性データ評価部107へ、会話の内容と状況に関する評価値を社会的相互作用効果計算部108へ出力する。会話データとは、会話の内容と状況と相手の情報が時系列に記録されているデータである。会話の内容に関するデータ形式は問わない(テキスト、音声、画像など)。会話の相手に関するデータは、その会話の相手の識別情報であり、その会話の相手を一意に特定できる情報であれば形式は問わない(名前、日本国で運用されているマイナンバー番号、など)。会話データ評価部106は、会話データから、会話内容、会話相手、会話状況を評価する。会話内容の評価項目は、会話に要した時間、文字数、トピック、印象などが例に挙げられるが、これらに限らず離反行為予測装置10の操作主体が任意に定めて良い。会話相手の評価項目は、親近感、信頼性、知り合ってからの期間、接触頻度などが例に挙げられるが、これらに限らず離反行為予測装置10の操作主体が任意に定めて良い。会話状況の評価項目は、会話の相手との物理的な距離、会話の手段、会話の場所などが例に挙げられるが、これらに限らず離反行為予測装置10の操作主体が任意に定めて良い。
図7に、会話データ格納部102の記憶形式の例を示す。
図8に、S101による会話データ評価部106から社会的相互作用効果計算部108への会話データ評価値の出力形式の例を示す。
図9に、S101による会話データ評価部106から関係性データ評価部107への会話相手情報の出力形式の例を示す。具体的な処理の手続きについては後述する。
【0034】
S102:関係性データ評価部107が、関係性データ格納部103から関係性データを、会話データ評価部106から会話相手情報を受け取り、会話の相手となった人との関係性を評価し、社会的相互作用効果計算部108へ出力する。関係性データとは、対象ユーザが繋がりを持つ人の識別情報であり、その人を一意に特定できる情報であれば形式は問わない。関係性の評価項目は、親近感、信頼性、知り合った期間、接触頻度などが例に挙げられるが、これらに限らず離反行為予測装置10の操作主体が任意に定めて良い。
図10に、S102による関係性の評価値の出力形式の例を示す。具体的な処理の手続きについては後述する。
【0035】
S103:社会的相互作用効果計算部108が、会話データ評価部106から会話内容評価値と会話状況評価値を、関係性データ評価部107からに関係性評価値を受け取り、社会的相互作用効果を算出し、社会的相互作用効果時間減衰処理部110に出力する。あるユーザのある対象行動に対応する社会的相互作用効果は、その対象行動より前に起きた会話における、会話内容評価値、会話状況評価値、及び関係性評価値、もしくはそれらの一部から算出される。
【0036】
図11に、S103による社会的相互作用効果の出力形式の例を示す(社会的相互作用効果の大きさが会話内容の印象の評価値と会話相手の親近感の評価値の積で定まる例)。具体的な処理の手続きについては後述する。
【0037】
S104:時間減衰関数入力部109が、離反行為予測装置10の操作主体による時間減衰関数の入力を受け付け、入力された時間減衰関数を社会的相互作用効果時間減衰処理部110と時間減衰関数格納部111に出力する。時間減衰関数は離反行為予測装置10の操作主体が任意に定めて良い。具体的な処理については後述する。
【0038】
S105:離反レベル計算部105が、対象行動データ格納部101から対象行動データを、離反行為基準定数入力部104から離反行為基準定数を受け取り、対象行動の離反レベルを計算し、離反行為予測モデル学習部112に出力する。離反レベルは、離散値として算出される場合と、連続値として算出される場合がある。
図12に、対象行動データ格納部101の記憶形式の例を示す。
図13に、S105による離反レベルの出力形式の例を示す。具体的な処理の手続きについては後述する。
【0039】
S106:社会的相互作用効果時間減衰処理部110が、社会的相互作用効果計算部108から社会的相互作用効果を、時間減衰関数入力部109から時間減衰関数を受け取り、社会的相互作用効果の時間減衰値を算出し、離反行為予測モデル学習部112へ出力する。
図14に、時間減衰処理済み社会的相互作用効果の出力形式の例を示す。具体的な処理の手続きについては後述する。
【0040】
S107:離反行為予測モデル学習部112が、離反レベル計算部105から対象行動の離反レベルを、社会的相互作用効果時間減衰処理部110から時間減衰処理済み社会的相互作用効果を受け取り、時間減衰処理済み社会的相互作用効果から離反レベルを予測するモデルを学習し、学習済みモデルを離反行為予測モデル格納部113に出力する。ここで利用されるモデルは、教師あり学習に基づくものであればどのようなモデルでも良い。具体的な処理の手続きについては後述する。
【0041】
<予測機構における処理手順>
S200:会話データ評価部201が、会話データを入力として受け取り、会話データを評価し、会話内容と会話状況の評価値を社会的相互作用効果計算部203、会話相手情報を関係性データ評価部202へ出力する。
【0042】
S201:関係性データ評価部202が、関係性データを入力として受け取り、また会話相手情報を会話データ評価部201から受け取り、会話の相手となった人との関係性を評価し、社会的相互作用効果計算部203へ出力する。
【0043】
S202:社会的相互作用効果計算部203が、会話データ評価部201から会話内容評価値と会話状況評価値を、関係性データ評価部202から関係性評価値を受け取り、これらに基づいて社会的相互作用効果を計算し、社会的相互作用効果時間減衰処理部205へ出力する。
【0044】
S203:社会的相互作用効果時間減衰処理部205が、社会的相互作用効果計算部203から社会的相互作用効果を、時間減衰関数格納部204から時間減衰関数を受け取り、社会的相互作用効果の時間減衰値を算出し、離反行為予測部207へ出力する。
【0045】
S204:離反行為予測部207が、社会的相互作用効果時間減衰処理部205から時間減衰処理済み社会的相互作用効果を、離反行為予測モデル格納部206から離反行為予測モデルを受け取り、離反行為の発生確率を算出し、出力する。
【0046】
<具体的な処理手順>
以降に、具体的な処理手順について述べる。以降では、ユーザIDを
【0047】
【数1】
とする。ユーザuがNの対象行動を有すると仮定して、ユーザuの対象行動記録時刻を
【0048】
【0049】
【0050】
【数4】
として表記する。ユーザ集合Uに属する全てのユーザに対する対象行動記録時刻の集合を
【0051】
【0052】
【0053】
【数7】
として表記する。また、ユーザuがM(回分)の会話データと、会話の相手となるユーザ
【0054】
【数8】
に対してL(種類)の関係性データを持つと仮定して、会話データを
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
ユーザ集合Uに属する全てのユーザに対する会話データの集合を
【0059】
【0060】
【数13】
とし、ユーザvとの関係性データの集合を
【0061】
【0062】
ここで、離反行為基準定数入力部104における処理(
図4:S100)について説明する。離反行為基準定数とは、ある対象行動においてその目標値に対してどの程度その計測値が乖離していればその行為は離反行為とみなせるかを定める0以上の実数値である。以降において離反行為基準定数はkと表記する。離反行為基準定数は、対象行動の測定値が目標値に対して目標値の何%分の乖離があるかを定めるための値である。例えば、離反行為予測装置10の操作主体が「計測値が目標値に対して目標値の+20%以上乖離していればその計測値を記録した対象行動は離反行為とみなす」という規則を定める場合は、離反行為予測装置10の操作主体はk=0.2と設定し、離反行為基準定数入力部104に入力する。離反行為基準定数入力部104は、入力された離反行為基準定数kを離反レベル計算部105に出力する。
【0063】
会話データ評価部106における処理(
図4:S101)について述べる。会話データ評価部106は、会話データ格納部から会話データCを受け取り、その会話の内容と状況を評価する。会話データc_(u、m)を入力として会話内容評価値を導出する関数をG_C、会話状況評価値を導出する関数をG_Sとする。会話内容評価値の評価項目は、会話時間、文字数、トピック、印象などが例に挙げられるが、これらの限りではなく、離反行為予測装置10の操作主体によって任意に定められる。評価方法としては、実際にユーザuに尋ねて評価するアンケート手法や、Bluetoothセンサ、GPSセンサ、対話トピック抽出、対話要約技術などを用いた自動収集方法や、もしくはそれらの組み合わせなどがあるが、これらの限りではなく、離反行為予測装置10の操作主体によって任意に定められる。会話状況評価値の評価項目は、会話相手との距離、手段、場所などが例に挙げられるが、これらの限りではなく、離反行為予測装置10の操作主体によって任意に定められる。評価方法は、ユーザに尋ねて評価するアンケート手法が主であるが、その限りではなく、離反行為予測装置10の操作主体によって任意に定められる。
【0064】
あるユーザuのある会話mに対して、会話内容のある評価項目をj_C∈J_C、会話状況のある評価項目をあるj_S∈J_Sとし、会話内容評価関数によって導出されたjcの評価値をeu,m,jsとすると、以下の(式1)、(式2)ように記述できる。
【0065】
【0066】
【数16】
会話データ評価部106は、全てのユーザの全ての会話に対してG
C(c
u,m),G
S(c
u,m)を算出し、社会的相互作用効果計算部108へ出力する。また会話データCに含まれる会話相手情報(IDに相当する情報)Vを関係性データ評価部107へ出力する。
【0067】
関係性データ評価部107における処理(
図4:S102)について述べる。関係性データ評価部107は関係性データ格納部103から関係性データRを、会話データ評価部106から会話相手情報Vを受け取り、会話の相手となった人との関係性を評価する。関係性の評価項目は、親近感、信頼性、期間、接触頻度などが例に挙げられるが、これらの限りではなく、離反行為予測装置10の操作主体によって任意に定められる。あるユーザuのある会話mの相手をv
u,mと表記する。この時、ユーザuの全ての会話の相手からなる集合は
【0068】
【0069】
あるユーザのある会話相手
【0070】
【数18】
を入力として、その会話相手とのある関係性評価値を導出する関数をG
Rとする。ここで、関係性評価関数G
Rにおけるある関係性評価項目を
【0071】
【数19】
とし、その評価値をe
u,vu,jRとすると、以下(式3)のように記述できる。
【0072】
【数20】
関係性データ評価部107は、全てのユーザの全ての会話相手に対してG
R(v
u)を算出し、社会的相互作用効果計算部108へ出力する。
【0073】
社会的相互作用効果計算部108における処理(
図4:S103)について述べる。社会的相互作用効果とはユーザに対する会話の影響力の強さを指す。社会的相互作用効果計算部108は、会話データ評価部から会話内容評価値G
C(c
u,m)及び会話状況評価値G
S(c
u,m)を、関係性データ評価部107から関係性評価値G
R(v
u)を受け取り、これらの値に基づいて社会的相互作用効果を計算する。ここでは例として、あるユーザuのある会話mにおける、会話内容の印象の評価値
【0074】
【0075】
【数22】
の積を社会的相互作用効果の大きさとして定める。ただし、会話内容評価値、会話状況評価値、関係性評価値を利用する限り、社会的相互作用効果の大きさの算出方法は、離反行為予測装置10の操作主体によって任意に定められる。
【0076】
あるユーザuのある会話mが持つユーザuに及ぼす社会的相互作用効果の大きさをzu,mとすると以下の(式4)のように記述される。
【0077】
【数23】
社会的相互作用効果計算部108は、全てのユーザの全ての会話に対してz
u,mを算出し、社会的相互作用効果時間減衰処理部110に出力する。
【0078】
時間減衰処理関数入力部119における処理(
図4:S104)について述べる。時間減衰関数とは、社会的相互作用効果の大きさが時間の経過とともに減衰する様子を表現する関数である。時間減衰関数は、線形関数、ステップ関数、双曲関数、シグモイド関数などの関数によって定められるが、これらの限りではなく、上記の定義に従う限り離反行為予測装置10の操作主体によって任意に定められる。以降では、時間減衰関数をdと表記する。ここでは一例として、(式5)に示すシグモイド関数を採用した場合について示す。離反行為予測装置10の操作主体は、以下の時間減衰関数dを時間減衰関数入力部109に入力し、時間減衰関数入力部109は、入力された時間減衰関数dを社会的相互作用効果時間減衰処理部110へ出力する。
【0079】
【数24】
離反レベル計算部105における処理(
図4:S105)について述べる。離反レベル計算部105は、対象行動データ格納部101から対象行動データAを、離反行為基準定数入力部104から離反行為基準定数kを受け取り、対象行動の離反レベルを算出する。この計算方法は、離反レベルを連続値とする方法と離散値とする方法がある。それぞれ以下に述べる。
(1)連続値とする場合:あるユーザuのi番目の対象行動の計測値をa
u,i,目標値をg
u,iとする。この時,離反レベルy
u,iは以下の(式6)ように定められる。この場合、離反行為基準定数kは利用されない。
【0080】
【数25】
(2)離散値とする場合:あるユーザuのi番目の対象行動の計測値をa
i,目標値をg
iとする。連続する2つの要素において先の要素の方が後の要素より小さいという条件を満たす任意の数列
【0081】
【数26】
に対し、離反レベルyは以下の(式7)で定められる。
【0082】
【数27】
例えば、「対象行動の計測値が目標値の+20%増以上であればその行動は離反行為であり、そうでなければ離反行為でない。」という規則で離反レベルを二段階に定める時、離反行為予測装置10の操作主体は、k=0.2,n={1,∞},と設定し、対象行動の離反レベルを定める。
【0083】
また、「対象行動の計測値が目標値の+20%以上であれば離反レベル1、+50%以上であれば離反レベル2であり、そうでなければ離反レベル0とする。」という規則で離反レベルを三段階に定める場合、k=0.2,n={1,2.5,∞}と設定される。
【0084】
離反レベル計算部105は、上記の処理によって全てのユーザの全ての行動に対する離反レベルyu,iを算出し、離反行為予測モデル学習部112へ出力する。
【0085】
社会的相互作用効果時間減衰処理部110における処理(
図4:S106)について述べる。社会的相互作用効果時間減衰処理部110は、社会的相互作用効果計算部108から時間的相互作用効果z
u,mを、時間減衰関数入力部109から時間減衰関数dを受け取り、社会的相互作用効果の時間減衰値x
u,mを算出する。ここでは,会話の記録時刻から対象行動の記録時刻までの間の時間経過によって時間減衰関数が定めるように社会的相互作用効果が減衰すると想定し、以下の(式8)を用いてx
u,mを算出する。
【0086】
【数28】
社会的相互作用効果時間減衰処理部110は、全てのユーザの全ての社会的相互作用効果に対して時間減衰処理済み社会的相互作用効果x
u,mを算出し、離反行為予測モデル学習部112へ出力する。
【0087】
離反行為予測モデル学習部112における処理(
図4:S107)について述べる。離反行為予測モデル学習部112は、離反レベル計算部105から離反レベルy
u,iを、社会的相互作用効果時間減衰処理部110から時間減衰処理済み社会的相互作用効果x
u,mを受け取り、x
u,mからy
u,iを予測するパラメータを学習する。ここでは一例として、離反レベル計算部105から離散値で算出された二値の離反レベルを受け取った場合について記述する。
【0088】
予測モデルの構造は、ジスティック回帰、サポートベクターマシン、LSTM(Long Short Term Memory)など例に挙げられるが、教師あり学習が適応できるものであれば離反行為予測装置10の操作主体によって任意に定められる。ただし、予測モデルの学習時において、yu,iを予測するためのxu,mはyu,iより前(過去)に記録されたものを採用しなければならない。つまり、離反行為予測モデル学習部112は、
【0089】
【0090】
ここでは一例として、
【0091】
【数30】
の要素のmに対する平均値x
u,iからy
u,iを予測する場合を考える。これ以外の方法として、一定値以上の値を持つx
u,mのみを採用する方法や、Xに含まれる要素を時系列ベクトルとして取り出し、時系列データからy
u,iを予測する場合などが考えられる。
【0092】
ここでxu,iを要素に持つ社会的相互作用効果ベクトル
【0093】
【数31】
,y
u,iを要素に持つ離反行為ラベルベクトルを
【0094】
【数32】
,学習パラメータをθ∈Θ,誤差ベクトルを
【0095】
【数33】
とした時、以下の(式10)~(式12)ように記述できる。
【0096】
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】
【数38】
と(式13)により記述できるため、誤差ベクトル
【0101】
【0102】
【数40】
離反行為予測モデル学習部112は、(式14)を利用して誤差を最小化するパラメータを学習する。ここでは、最小二乗法によって最適なパラメータを決定する手法を例に挙げて説明する。最小二乗法による解法では、以下の最適化問題を解くことによって所望のパラメータを得る。
【0103】
【0104】
【数42】
とし、損失関数のθに関する勾配が0となる点を探せば良い。従って,最適なパラメータをθ
*とすると、
【0105】
【数43】
となり、誤差を最小化するパラメータθ
*が導出される。
【0106】
離反行為予測モデル学習部112は、上記の処理によってパラメータθ*を算出し、離反行為予測モデルFと最適パラメータθ*を離反行為予測モデル格納部113に出力する。
【0107】
続いて、会話データ評価部201における処理(
図6:S200)について述べる。会話データ評価部201は、会話データを入力として受け取り、会話の内容、状況、相手を評価する。ここで、入力された会話データをcとする。会話データcを会話内容評価関数G
Cと会話状況評価関数G
Sによって評価し、評価結果を社会的相互作用効果計算部203へ出力する。また、会話の相手の会話相手情報vを関係性データ評価部202へ出力する。
【0108】
関係性データ評価部202における処理(
図6:S201)について述べる。関係性データ評価部202は、関係性データを入力として受け取り、また会話データ評価部201から会話相手情報vを受け取り、会話相手vの関係性データを関係性評価関数G
Rによって評価し、評価結果を社会的相互作用効果計算部203へ出力する。
【0109】
社会的相互作用効果計算部203における処理(
図6:S202)について述べる。社会的相互作用効果計算部203は、会話データ評価部201から会話内容評価値G
C(c)と会話状況評価値G
S(c)を、関係性データ評価部202から関係性データ評価値G
R(v)を受け取り、社会的相互作用効果を算出する。
【0110】
ここでは一例として、社会的相互作用効果zを、会話の内容の印象に関する評価値
【0111】
【0112】
【数45】
の積とすると、以下のように記述される。
【0113】
【数46】
社会的相互作用効果計算部203は、上記の処理によって社会的相互作用効果zを算出し、社会的相互作用効果時間減衰処理部205へ出力する。
【0114】
社会的相互作用効果時間減衰処理部205における処理(
図6:S203)について述べる。社会的相互作用効果時間減衰処理部205は、社会的相互作用効果計算部203から社会的相互作用効果zを、時間減衰関数格納部204から時間減衰関数dを受け取り、社会的相互作用効果の時間減衰値を算出する。予測対象となる離反行為の発生時刻をt、社会的相互作用効果の算出に用いた会話が行われた時刻をs、時間減衰関数dをシグモイド関数とした時、時間減衰処理済み社会的相互作用効果xは以下のように算出される。
【0115】
【数47】
社会的相互作用効果時間減衰処理部205は、上記の処理によって時間減衰処理済み社会的相互作用効果を算出し、離反行為予測部2077へ出力する。
【0116】
離反行為予測部207における処理(
図6:S204)について述べる。離反行為予測部207は、社会的相互作用効果時間減衰処理部205から時間減衰処理済み社会的相互作用効果xを、離反行為予測モデル格納部206から予測モデルFと学習済みパラメータθ
*を受け取り、以下のように離反行為の値(確率)yを予測する。
【0117】
【数48】
離反行為予測部207は、上記の処理によって離反行為の値(確率)を算出し、出力する。
【0118】
以上により、具体的な処理手順の説明を終了する。
【0119】
〔実施形態の主な効果〕
以上説明したように、本実施形態によれば、離反行為予測装置10は、社会的相互作用の相手との関係性や会話の内容を網羅的に評価し、社会的相互作用の影響力の時間減衰を捉える。これにより、離反行為の予測性能を向上させることができるという効果を奏する。
【0120】
〔補足〕
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような構成又は処理(動作)であってもよい。
【0121】
離反行為予測装置10はコンピュータとプログラムによっても実現できるが、このプログラムを(非一時的)記録媒体に記録することも、インターネット等のネットワークを通して提供することも可能である。
【符号の説明】
【0122】
10 離反行為予測装置
101 対象行動データ格納部
102 会話データ格納部
103 関係性データ格納部
104 離反行為基準定数入力部
105 離反レベル計算部
106 会話データ評価部
107 関係性データ評価部
108 社会的相互作用効果計算部
109 時間減衰関数入力部
111 時間減衰関数格納部
112 離反行為予測モデル学習部
113 離反行為予測モデル格納部
201 会話データ評価部
202 関係性データ評価部
203 社会的相互作用効果計算部
204 時間減衰関数格納部
205 社会的相互作用効果時間減衰処理部
206 離反行為予測モデル格納部
207 離反行為予測部