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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】制御装置、センサ装置、および方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/3504 20140101AFI20241203BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
G01N21/3504
H04Q9/00 311H
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2024051693
(22)【出願日】2024-03-27
【審査請求日】2024-05-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】303046277
【氏名又は名称】旭化成エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 広隆
(72)【発明者】
【氏名】古屋 貴明
(72)【発明者】
【氏名】桑田 圭一郎
【審査官】井上 徹
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0164137(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0041295(US,A1)
【文献】特開2008-204240(JP,A)
【文献】特開2023-089691(JP,A)
【文献】特開2019-199897(JP,A)
【文献】特開2019-015599(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00-21/01
G01N 21/17-21/61
G01M 3/00- 3/40
G08B 23/00-31/00
G01B 11/00-11/30
H03J 9/00- 9/06
H04Q 9/00- 9/16
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象ガスの濃度を測定するセンサを制御する携帯型の制御装置であって、
前記センサで測定した前記対象ガスの濃度と前記センサに関する位置情報とを含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記センサに電力を供給する電源部の残量情報を取得する残量情報取得部と、
前記対象ガスの濃度および前記残量情報に基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記位置情報に基づいて前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を開始または終了させ、前記対象ガスの濃度測定の結果が異常範囲であるか否かに応じて前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを変更する
制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記位置情報が示す位置が、以前の前記対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知し、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを変更する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記以前の前記対象ガスの濃度測定が予め定められた期間より前に行われている場合、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを変更する
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記位置情報が示す位置が屋外から屋内または屋内から屋外に移動したことを検知すると、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを変更する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記環境情報取得部は、連続する第1期間および第2期間において前記センサで測定した前記対象ガスの濃度を含む前記環境情報を取得し、
前記制御部は、前記第1期間における前記対象ガスの濃度の統計量と、前記第2期間における前記対象ガスの濃度の統計量とに基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項6】
前記環境情報取得部により取得した前記環境情報に応じて警告信号を出力する出力部をさらに備える
請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
前記出力部は、前記制御部が前記環境情報に応じて前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を開始または終了させた場合、前記出力部は、前記警告信号を出力する
請求項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記環境情報取得部は、前記センサに関するガス濃度、温度、湿度、圧力、風向、風速、照度、時間情報、加速度、角加速度、方位角、位置情報、塵埃、および生体情報の少なくとも1つを含む前記環境情報を取得する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記環境情報取得部により取得した前記環境情報に応じて前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を開始または終了させる
請求項1に記載の制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記位置情報が示す位置が屋外から屋内または屋内から屋外に移動したことを検知すると、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を開始させ、前記位置情報が示す位置が屋内から屋外または屋内から屋外に移動したことを検知すると、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を終了させる
請求項に記載の制御装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記位置情報が示す位置が移動した後に止まったことを検知すると、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を開始または終了させる
請求項1に記載の制御装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記位置情報が示す位置が、以前の前記対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知すると、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を開始または終了させる
請求項1に記載の制御装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記位置情報が示す位置が、以前の前記対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知し、前記以前の前記対象ガスの濃度測定が予め定められた期間より前に行われている場合、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を開始または終了させる
請求項1に記載の制御装置。
【請求項14】
前記環境情報取得部は、前記センサに関する移動速度を含む前記環境情報を取得し、
前記制御部は、前記移動速度および前記残量情報に基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項15】
前記センサは、ウェアラブルデバイスに配置され、
前記環境情報取得部は、前記ウェアラブルデバイスが装着または非装着のいずれであるかについての装着情報を含む前記環境情報を取得し、
前記制御部は、前記装着情報および前記残量情報に基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項16】
前記環境情報取得部は、前記センサの周囲の音情報を含む前記環境情報を取得し、
前記制御部は、前記音情報および前記残量情報に基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項17】
前記環境情報取得部は、前記センサの周囲の気圧情報を含む前記環境情報を取得し、
前記制御部は、前記気圧情報が示す気圧が気圧閾値より低いことを検知すると、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項18】
前記センサは、前記制御装置とは異なる外部装置に配置される
請求項1に記載の制御装置。
【請求項19】
前記環境情報取得部は、前記センサとは異なる外部センサの測定情報および前記外部センサの位置情報の少なくとも一方をさらに取得し、
前記制御部は、前記外部センサの測定情報および前記外部センサの位置情報の少なくとも一方、前記環境情報、および前記残量情報に基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項20】
前記環境情報取得部は、前記センサのユーザの生体情報を含む前記環境情報を取得し、
前記制御部は、前記生体情報および前記残量情報に基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項21】
前記環境情報取得部は、前記センサに対応する公衆衛生情報を含む前記環境情報を取得し、
前記制御部は、前記公衆衛生情報および前記残量情報に基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項22】
携帯型のセンサ装置であって、
対象ガスの濃度を測定するセンサと、
前記センサに電力を供給する電源部と、
前記センサを制御する、請求項1から21のいずれか一項に記載の制御装置と、を備える
センサ装置。
【請求項23】
携帯型の制御装置により、対象ガスの濃度を測定するセンサを制御する方法であって、
前記センサで測定した前記対象ガスの濃度と前記センサに関する位置情報とを含む環境情報を取得する段階と、
前記センサに電力を供給する電源部の残量情報を取得する段階と、
前記対象ガスの濃度および前記残量情報に基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する段階と、を備え、
前記制御する段階は、前記位置情報に基づいて前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を開始または終了させ、前記対象ガスの濃度測定の結果が異常範囲であるか否かに応じて前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを変更する段階を有する
方法。
【請求項24】
携帯型のセンサ装置により、対象ガスの濃度を測定する方法であって、
前記センサ装置のセンサにより、前記対象ガスの濃度を測定する段階と、
前記センサ装置の電源部により、前記センサに電力を供給する段階と、
前記センサで測定した前記対象ガスの濃度と前記センサに関する位置情報とを含む環境情報を取得する段階と、
前記電源部の残量情報を取得する段階と、
前記対象ガスの濃度および前記残量情報に基づいて、前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する段階と、を備え、
前記制御する段階は、前記位置情報に基づいて前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定を開始または終了させ、前記対象ガスの濃度測定の結果が異常範囲であるか否かに応じて前記センサにおける前記対象ガスの濃度測定のタイミングを変更する段階を有する
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、センサ装置、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、断続的に二酸化炭素濃度測定を実施することで二酸化炭素濃度測定装置の低消費電力化を図る方法が提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
特許文献1 特開2012-2504号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、対象ガスの濃度を測定するセンサを制御する携帯型の制御装置であって、センサに関する環境情報を取得する環境情報取得部と、センサに電力を供給する電源部の残量情報を取得する残量情報取得部と、環境情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する制御部と、を備える制御装置を提供する。
【0004】
上記の制御装置において、制御部は、環境情報が示す値が第1範囲外になり、残量情報が示す残量が第2範囲内であることを検知すると、センサにおける対象ガスの濃度測定の頻度を変更してよい。
【0005】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、センサで測定した対象ガスの濃度を含む環境情報を取得し、制御部は、対象ガスの濃度および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。
【0006】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、連続する第1期間および第2期間においてセンサで測定した対象ガスの濃度を含む環境情報を取得し、制御部は、第1期間における対象ガスの濃度の統計量と、第2期間における対象ガスの濃度の統計量とに基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。
【0007】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部により取得した環境情報に応じて警告信号を出力する出力部をさらに備えてよい。
【0008】
上記の制御装置において、出力部は、制御部が環境情報に応じてセンサにおける対象ガスの濃度測定を開始または終了させた場合、出力部は、警告信号を出力してよい。
【0009】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、センサに関するガス濃度、温度、湿度、圧力、風向、風速、照度、時間情報、加速度、角加速度、方位角、位置情報、塵埃、および生体情報の少なくとも1つを含む環境情報を取得してよい。
【0010】
上記のいずれかの制御装置において、制御部は、環境情報取得部により取得した環境情報に応じてセンサにおける対象ガスの濃度測定を開始または終了させてよい。
【0011】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、センサに関する位置情報を含む環境情報を取得し、制御部は、位置情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定を開始または終了させてよい。
【0012】
上記の制御装置において、制御部は、位置情報が示す位置が屋外から屋内または屋内から屋外に移動したことを検知すると、センサにおける対象ガスの濃度測定を開始させ、位置情報が示す位置が屋内から屋外または屋内から屋外に移動したことを検知すると、センサにおける対象ガスの濃度測定を終了させてよい。
【0013】
上記のいずれかの制御装置において、制御部は、位置情報が示す位置が移動した後に止まったことを検知すると、センサにおける対象ガスの濃度測定を開始または終了させてよい。
【0014】
上記のいずれかの制御装置において、制御部は、位置情報が示す位置が、以前の対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知すると、センサにおける対象ガスの濃度測定を開始または終了させてよい。
【0015】
上記のいずれかの制御装置において、制御部は、位置情報が示す位置が、以前の対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知し、以前の対象ガスの濃度測定が予め定められた期間より前に行われている場合、センサにおける対象ガスの濃度測定を開始または終了させてよい。
【0016】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、センサに関する移動速度を含む環境情報を取得し、制御部は、移動速度および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。
【0017】
上記のいずれかの制御装置において、センサは、ウェアラブルデバイスに配置され、
環境情報取得部は、ウェアラブルデバイスが装着または非装着のいずれであるかについての装着情報を含む環境情報を取得し、制御部は、装着情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。
【0018】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、センサの周囲の音情報を含む環境情報を取得し、制御部は、音情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。
【0019】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、センサの周囲の気圧情報を含む環境情報を取得し、制御部は、気圧情報が示す気圧が気圧閾値より低いことを検知すると、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。
【0020】
上記のいずれかの制御装置において、センサは、制御装置とは異なる外部装置に配置されてよい。
【0021】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、センサとは異なる外部センサの測定情報および外部センサの位置情報の少なくとも一方をさらに取得し、制御部は、外部センサの測定情報および外部センサの位置情報の少なくとも一方、環境情報、および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。
【0022】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、センサのユーザの生体情報を含む環境情報を取得し、制御部は、生体情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。
【0023】
上記のいずれかの制御装置において、環境情報取得部は、センサに対応する公衆衛生情報を含む環境情報を取得し、制御部は、公衆衛生情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。
【0024】
本発明の第2の態様においては、携帯型のセンサ装置であって、対象ガスの濃度を測定するセンサと、センサに電力を供給する電源部と、センサに関する環境情報を取得する環境情報取得部と、電源部の残量情報を取得する残量情報取得部と、環境情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する制御部と、を備えるセンサ装置を提供する。
【0025】
本発明の第3の態様においては、携帯型の制御装置により、対象ガスの濃度を測定するセンサを制御する方法であって、センサに関する環境情報を取得する段階と、センサに電力を供給する電源部の残量情報を取得する段階と、環境情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する段階と、を備える方法を提供する。
【0026】
本発明の第4の態様においては、携帯型のセンサ装置により、対象ガスの濃度を測定する方法であって、センサ装置のセンサにより、対象ガスの濃度を測定する段階と、センサ装置の電源部により、センサに電力を供給する段階と、センサに関する環境情報を取得する段階と、電源部の残量情報を取得する段階と、環境情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する段階と、を備える方法を提供する。
【0027】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本実施形態のシステム10の概略図を示す。
図2】本実施形態の端末20aに含まれるセンサ装置100のブロック図を示す。
図3】本実施形態の制御装置120の動作のフローの一例を示す。
図4】本実施形態の制御装置120の動作のフローの他の一例を示す。
図5】本実施形態のセンサ装置100のガスセンサ130により測定した対象ガスの濃度を示す。
図6】本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0030】
図1は、システム10の概略図を示す。システム10は、複数の領域における対象ガスの濃度を監視する。システム10は、複数の端末20と、サーバ30とを備える。
【0031】
ここで、システム10において複数の端末20とサーバ30は、通信ネットワーク40を介して互いに接続されてよい。図1では、複数の端末20とサーバ30は、単一の通信ネットワーク40を介してそれぞれ接続されているが、別々の通信ネットワーク40を介して接続されてもよい。また、複数の端末20同士は、図示しない中継装置や近距離無線通信を介してさらに接続されてもよい。近距離無線通信規格は、例えば、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、赤外線、またはNFC(Near Field Communication)等を含んでよい。
【0032】
通信ネットワーク40は、インターネット、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク等の各種ネットワークまたはその組み合わせを含んで構成されてよい。例えば、通信ネットワーク40は、LTE(Long Term Evolution)または第4世代以上の移動通信システム等を含んでよい。通信ネットワーク40は、有線および無線の少なくとも一方による接続ポイントを含んでよい。通信ネットワーク40は、インターネットなどの公衆回線から分離された専用回線により実現されてもよい。
【0033】
複数の端末20は、それぞれ、対象ガスの濃度を測定する。端末20aは、一例として、対象ガスの濃度を測定する携帯型のセンサ装置を含むスマートウォッチ等のウェアラブルデバイスである。端末20bは、一例として、対象ガスの濃度を測定する携帯型のセンサ装置を含むスマートフォン等の携帯端末である。端末20cは、一例として、対象ガスの濃度を測定する、建物等に固定されるまたは机等に載置される据え置き型のガス濃度測定装置である。ここで携帯型とは、持ち運びができるものや可動式のものであればよく、持ち運び可能な据え置き型のガス濃度測定装置、車や飛行機などの移動体に取り付けられる可動式のガス濃度測定装置も含むものとする。複数の端末20は、それぞれ、端末20に関する、温度、湿度、圧力、照度、時間情報、加速度、角加速度、方位角、位置情報、塵埃(花粉、PM2.5等)、および生体情報の少なくとも1つをさらに測定してよい。端末20は、無人航空機(UAV)、無人自動車両(UGV)などの無人機に搭載されていてもよい。複数の端末20は、それぞれ、測定結果を、通信ネットワーク40を介してサーバ30に送信する。
【0034】
ここで、複数の端末20で測定する対象ガスは、空気中の二酸化炭素、可燃性ガス(例えば、メタン、プロパン、エタノール、水素、エチレン、MCH(メチルシクロヘキサン))、毒性ガス(例えば、一酸化炭素、硫化水素、ホルムアルデヒド、アンモニア)、および温室効果ガス(例えば、一酸化二窒素、冷媒ガス)、感染性物質を含む呼気の少なくとも1つであってよい。
【0035】
サーバ30は、複数の端末20から測定結果を含む情報を受信する。サーバ30は、測定結果に応じて、ガス濃度の異常領域等を決定して、複数の端末20に送信してよい。
【0036】
図2は、図1に示す端末20aに含まれるセンサ装置100のブロック図を示す。ただし、センサ装置100は、他の端末20b、20cに配置されてもよい。センサ装置100は、検出部110と、制御装置120とを備える。
【0037】
検出部110は、制御装置120に接続される。検出部110は、対象ガスの濃度を含む環境情報を検出し、環境情報を制御装置120に送信する。検出部110は、複数のセンサ130と、電源部140とを備える。
【0038】
複数のセンサ130-1~130-n(n>1)は、それぞれ、センサ装置100の周囲環境に関する環境情報を測定して、環境情報を制御装置120に送信してよい。
【0039】
複数のセンサ130のうちの1つは、対象ガスの濃度を測定するセンサ130(以下、ガスセンサ130とも呼ぶ)である。ガスセンサ130は、光学式(非分散型赤外線検出方式:NDIR方式、または光音響方式:PA方式)、波長可変半導体レーザー吸収分光(Tunable Diode Laser Absorption Spectroscopy、TDLAS)式、電気化学式、または半導体式等で対象ガスを検出してよい。光学式のガスセンサ130は、ガスセンサ130自体の対象ガスへの暴露による劣化がないことにより、電気化学式および半導体式のセンサと比較して寿命が長いという性質を持っており、長期間の駆動に好適である。ガスセンサ130は、一例として、対象ガスである二酸化炭素をNDIR方式で検出してよい。例えば光学式のガスセンサ130において、対象ガスの濃度を測定するための測定光が内部に照射されるガスセルのサイズは、好ましくは10cm以下、より好ましくは5cm以下であり、さらに好ましくは1cm以下である。ガスセルを小型化することで消費電力を抑えることができる。また、ガス濃度の測定精度を確保するため、ガスセルのサイズは、0.1cm以上が好ましい。
【0040】
複数のセンサ130のうちの他の少なくとも1つは、対象ガスとは異なる種類のガスの濃度、音情報、温度、湿度、風向、風速、圧力、照度、時間情報、加速度、角加速度、方位角、位置情報、塵埃(花粉、PM2.5等)、および生体情報の少なくとも1つを環境情報として測定してよい。センサ130は、周囲(すなわち、センサ装置100の周囲環境)の温度、湿度、風向、風速、圧力(気圧情報)、および照度の少なくとも1つを測定してよい。センサ130は、環境情報に対応付けて、環境情報の測定時間等を含む時間情報を取得してよい。センサ130は、センサ130の動きによって生じる加速度および角加速度の少なくとも1つを測定してよい。センサ130は、磁場を検出することにより基準方位からの方位角を測定してよい。センサ130は、GPS(Global Positioning System)またはビーコン等を用いて、地図または建物内のマップ(以下、地図または建物内のマップを、単にマップとも呼ぶ)上のセンサ130の位置を示す位置情報を測定してよい。位置情報は高度情報を含んでいてもよい。センサ130は、端末20aのユーザの体温、血圧、脈拍、呼吸、脳波、血糖、睡眠状態、運動状態、姿勢状態および心電図の少なくとも1つを含む、ユーザの生体情報を測定してよい。センサ130は、センサ130の周囲の音情報(音圧等)を測定してよい。
【0041】
電源部140は、複数のセンサ130に接続される。電源部140は、複数のセンサ130に測定動作を行うための電力を供給する。電源部140は、さらに、制御装置120に電力を供給してもよい。電源部140は、例えば、リチウムイオン電池もしくはニッケル水素電池等の二次電池、または、マンガン乾電池、アルカリ乾電池、ニッケル乾電池もしくはリチウム乾電池等の一次電池である。電源部140は、補助的に太陽パネルなどの発電部を備えていてもよい。
【0042】
制御装置120は、検出部110から環境情報を含む情報を受信し、受信した情報に応じて検出部110を制御する。制御装置120は、少なくとも1つのプロセッサを含んでよい。制御装置120は、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサ、または、特定の処理に特化した専用のプロセッサの少なくとも1つを含んでよい。制御装置120は、汎用のプロセッサとして、MCU(Micro Controller Unit)を含んでよい。制御装置120は、専用のプロセッサとして、特定用途向けIC(ASIC;Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。制御装置120は、プログラマブルロジックデバイス(PLD;Programmable Logic Device)を含んでよく、一例としてFPGA(Field-Programmable Gate Array)を含んでよい。また、制御装置120は、1または複数のプロセッサが協働するSoC(System-on-a-chip)およびSiP(System In a Package)の少なくとも1つを含んでよい。
【0043】
制御装置120は、環境情報取得部150と、残量情報取得部160と、制御部170と、出力部180とを有する。
【0044】
環境情報取得部150は、複数のセンサ130に接続される。環境情報取得部150は、センサ130から、各センサ130に関する環境情報を取得する。
【0045】
残量情報取得部160は、電源部140に接続される。残量情報取得部160は、電源部140から、センサ130に電力を供給する電源部140の残量情報を取得する。
【0046】
制御部170は、環境情報取得部150、残量情報取得部160、および検出部110に接続される。制御部170は、環境情報および残量情報の少なくとも1つに基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する。対象ガスの濃度測定のタイミングを制御するとは、測定開始時刻、測定終了時刻、測定周期および測定頻度の少なくとも1つを調整することであってよい。制御部170は、環境情報および残量情報の少なくとも1つに応じて、対象ガスの濃度測定のタイミングを決定し、決定したタイミングでガスセンサ130が測定を実行するように、ガスセンサ130に制御データを出力してよい。
【0047】
出力部180は、制御部170および出力装置190に接続される。出力部180は、環境情報取得部150により取得した環境情報に応じて警告信号を出力する。出力部180は、制御部170により出力される制御データを示す情報を受け取り、制御データに応じた警告を出力させるための警告信号を出力装置190に出力してよい。出力部180は、制御部170が環境情報に応じてガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を開始または終了させた場合、警告信号を出力してよい。出力部180は、人が感知可能な出力を実行させるための警告信号を出力装置190に出力してよい。ここで、出力装置190は、端末20aのディスプレイもしくはスピーカ、端末20aの外部のパソコン、または他の端末20b、20cのディスプレイもしくはスピーカであってよい。
【0048】
図3は、本実施形態の制御装置120の動作のフローの一例を示す。本実施形態では、制御装置120は、検出部110から受信した各種の情報に応じて、ガスセンサ130による対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する。制御装置120は、端末20aの電源がオンされると制御動作を開始してよい。
【0049】
ステップS300では、制御装置120は、ガスセンサ130の制御に用いる情報を取得する。制御装置120は、検出部110、サーバ30、および外部のサーバの少なくとも1つから情報を取得する。環境情報取得部150は、公衆衛生情報、装着情報、センサ130に関するガス濃度、音情報、移動速度、温度、湿度、風向、風速、圧力、照度、時間情報、加速度、角加速度、方位角、位置情報、塵埃(花粉、PM2.5等)、および生体情報の少なくとも1つを含む環境情報を取得する。環境情報取得部150は、センサ130により測定された、対象ガスまたは他のガスのガス濃度、音情報、移動速度、温度、湿度、風向、風速、圧力、照度、時間情報、加速度、角加速度、方位角、位置情報、塵埃(花粉、PM2.5等)、および生体情報の少なくとも1つを取得してよい。また、環境情報取得部150は、センサ130により測定された測定値から環境情報を算出し、取得してもよい。一例として、環境情報取得部150は、センサ130の位置情報が示す位置の変化率(移動距離÷時間)を算出して移動速度を取得してよい。
【0050】
環境情報取得部150は、センサ130に対応する公衆衛生情報を含む環境情報を取得してよい。環境情報取得部150は、予め設定された地域または位置情報が示すセンサ130の現在位置を含む地域における、感染症の情報および環境衛生情報の少なくとも1つを含む公衆衛生情報を取得してよい。環境情報取得部150は、位置情報をサーバ30または外部のサーバに送信することに応じて、サーバ30または外部のサーバから、位置情報に対応する公衆衛生情報を受信してよい。
【0051】
環境情報取得部150は、ウェアラブルデバイスである端末20aが装着または非装着のいずれであるかについての装着情報を含む環境情報を取得してよい。環境情報取得部150は、センサ130から装着情報を取得してよく、また、センサ130から取得した音情報、加速度、風向、風速、圧力、照度、加速度、角速度、方位角、位置情報、塵埃(花粉、PM2.5等)、および生体情報の少なくとも1つを含む環境情報に応じて装着情報を取得してよい。環境情報取得部150は、音情報、加速度、風向、風速、圧力、照度、加速度、角速度、位置情報、および生体情報の少なくとも1つ値または変化が予め定められた閾値を超えているもしくは予め定められた範囲内であることに応じて、端末20aが装着されているという装着情報を取得してよい。環境情報取得部150は、音情報、加速度、風向、風速、圧力、照度、加速度、角速度、位置情報、方位角、および生体情報の少なくとも1つの値または変化が予め定められた閾値以下もしくは予め定められた範囲外であることに応じて、端末20aが非装着であるという装着情報を取得してよい。
【0052】
環境情報取得部150は、センサ130とは異なる外部センサの測定情報および外部センサの位置情報の少なくとも一方をさらに取得してよい。環境情報取得部150は、端末20bおよび端末20cの少なくとも一方に配置された外部センサにより測定された測定情報(例えば、対象ガスのガス濃度、音情報、加速度、風向、風速、圧力、照度、加速度、角速度、方位角、および生体情報の少なくとも1つ)と、端末20bおよび端末20cの少なくとも一方の位置を示す位置情報との少なくとも1つを環境情報として取得してよい。一例として、環境情報取得部150は、外部センサにより測定された対象ガスのガス濃度の異常領域、または外部センサにより予め定められた期間、対象ガスのガス濃度が測定されていない未測定領域の情報を取得してよい。環境情報取得部150は、外部センサの測定情報および外部センサの位置情報の少なくとも一方を、サーバ30を介してまたは外部センサ(端末20bおよび端末20cの少なくとも一方)から直接受信してよい。
【0053】
環境情報取得部150は、環境情報とともに、ガスセンサ130の現在の測定モードを受信してよい。環境情報取得部150は、一例として、ガスセンサ130が測定動作を行っているか否かおよび測定動作の頻度(一例として、測定周期)を示す測定モードを受信する。
【0054】
残量情報取得部160は、電源部140の残量情報を受信する。残量情報取得部160は、一例として、現在の電源部140の残りの容量(kWh)および電源部140の最大蓄電容量に対する現在の残りの容量の比(%)のうちの少なくとも1つを示す残量を、残量情報として電源部140から受信してよい。
【0055】
ステップS310では、制御部170は、受信した環境情報および残量情報の少なくとも1つに応じて、対象ガスの濃度測定のタイミングを決定する。制御部170は、残量情報、公衆衛生情報、装着情報、センサ130に関するガス濃度、音情報、移動速度、温度、湿度、風向、風速、圧力、照度、時間情報、加速度、角加速度、方位角、位置情報、塵埃(花粉、PM2.5等)、および生体情報の少なくとも1つに基づいて、対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。
【0056】
制御部170は、複数のセンサ130により測定されるガス濃度、音情報、温度、湿度、風向、風速、圧力、照度、加速度、角加速度、方位角、位置情報、塵埃(花粉、PM2.5等)、および生体情報に関して、それぞれ、周囲環境が正常である場合の環境情報が示す値の範囲(以下、正常範囲とも呼ぶ)をユーザ等により予め設定されてよい。制御部170は、電源部140に残量が十分に残っている場合の残量の範囲(以下、電源範囲とも呼ぶ)をユーザ等により予め設定されてよい。例えば、制御部170は、環境情報が示す値と正常範囲との比較結果および残量情報が示す残量と電源範囲との比較結果の少なくとも1つに応じて、対象ガスの濃度測定のタイミング(一例として、測定モード)を決定してよい。制御部170は、環境情報および残量情報の少なくとも1つについての比較結果が前回の比較結果から変わると、対象ガスの濃度測定について、現在のタイミングから異なるタイミングに変更するように決定してよい。
【0057】
制御部170は、環境情報が示す値が第1範囲(正常範囲)外になり、残量情報が示す残量が第2範囲(電源範囲)内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度を変更するように決定してよい。この場合は、制御部170は、より高い頻度でガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を行うまたは濃度測定開始するように決定してよい。例えば、制御部170は、環境情報における対象ガスの濃度および残量情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。一例として、制御部170は、対象ガスの濃度が正常範囲外になり、残量情報が示す残量が電源範囲内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定してよい。一方、制御部170は、対象ガスの濃度が正常範囲内であるおよび残量情報が示す残量が電源範囲外である(すなわち、電源部140の残量が少ない)の少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度または濃度測定終了に決定してよい。電源部140の残量が少ないとは、電源部140の最大蓄電容量に対する現在の残りの容量の比が20%以下であってよく、10%以下であってもよい。
【0058】
制御部170は、位置情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。制御部170は、位置情報が示す位置が屋外から屋内または屋内から屋外に移動したことを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。例えば、制御部170は、位置情報が示すガスセンサ130の位置が、マップ上の建物を示す領域に入ったまたは当該領域から出たことを検知すると、対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度またはより低い頻度に変更してよい。
【0059】
制御部170は、位置情報が示す位置が移動した後に止まったことを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。例えば、制御部170は、ガス濃度の異常領域から位置情報が示すガスセンサ130の位置までの距離が予め定められた閾値を超えて離れて、その後、位置が止まってから予め定められた期間経過することを検知すると、濃度測定の頻度をより低い頻度に決定してよい。
【0060】
制御部170は、位置情報が示す位置が、以前の対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。例えば、制御部170は、マップ上のガスセンサ130の位置を含む領域に対応付けられた以前の対象ガスの濃度測定の結果が異常範囲であることに応じて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定してよい。
【0061】
制御部170は、位置情報が示す位置が、以前の対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知し、以前の対象ガスの濃度測定が予め定められた期間より前に行われている場合、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。例えば、制御部170は、マップ上のガスセンサ130の位置を含む領域において、以前の対象ガスの濃度測定が予め定められた期間より前(一例として1時間以上前等)に行われている場合、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定してよい。
【0062】
制御部170は、時間情報および残量情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。一例として、制御部170は、ガスセンサ130の時間情報である季節、曜日、および時刻の少なくとも1つに応じて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定、または対象ガスの濃度測定を開始してもよい。例えば、夜間や休日はユーザの周囲に人が少なく、感染性物質を含む呼気を吸入する可能性が低いため、より低頻度で測定することにより、電源部140の電力消費を抑えることができる。また、冬季はインフルエンザなどの感染症が流行しており、感染性物質を含む呼気を吸入する可能性が高いため、より高頻度で測定することにより、ユーザがいち早く周囲環境の状況を知ることができる。
【0063】
制御部は、公衆衛生情報および残量情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。一例として、制御部170は、ガスセンサ130の現在位置について感染症警報または環境汚染の警報が公衆衛生情報により示されていることに応じて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定、または対象ガスの濃度測定を開始してもよい。
【0064】
制御部170は、移動速度および残量情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。一例として、制御部170は、移動速度が予め定められた閾値以下もしくは予め定められた範囲内になり、残量情報が示す残量が電源範囲内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定、または対象ガスの濃度測定を開始してよい。一方、制御部170は、移動速度が予め定められた閾値を超えているおよび残量情報が示す残量が電源範囲外であるの少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度に決定、または濃度測定を終了してもよい。もしくは、制御部170は、移動速度が予め定められた範囲外であるおよび残量情報が示す残量が電源範囲外であるの少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度に決定、または濃度測定を終了してもよい。このように、ユーザが速く移動している間は、ユーザに対する周囲のガス濃度の影響が少ないため、より低頻度で測定することにより、電源部140の電力消費を抑えることができる。もしくは、ユーザが速く移動している間は、ユーザが電車や車などの閉空間におり、ガスがユーザに与える影響が大きいため、より高頻度で測定することにより、ユーザがいち早く閉空間の状況を知ることができる。
【0065】
制御部170は、装着情報および残量情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。一例として、制御部170は、装着情報が装着状態であることを示し、残量情報が示す残量が電源範囲内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定、または対象ガスの濃度測定を開始してもよい。一方、制御部170は、装着情報が非装着状態であることを示すおよび残量情報が示す残量が電源範囲外であるのうちの少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度に決定し、または濃度測定を終了してもよい。このように、ユーザがウェアラブルデバイス(端末20)を装着していない間は、ユーザがウェアラブルデバイスの近くに存在しておらず、高頻度で周囲環境について知る必要がないため、より低頻度で測定することにより、電源部140の電力消費を抑えることができる。
【0066】
制御部170は、音情報および残量情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。一例として、制御部170は、音情報が示す音圧等が正常範囲外になり(音圧がより大きくなり)、残量情報が示す残量が電源範囲内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定し、または対象ガスの濃度測定を開始してもよい。一方、制御部170は、音情報が示す音圧等が正常範囲内である(音圧がより小さくなり)および残量情報が示す残量が電源範囲外であるのうちの少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度に決定、または濃度測定を終了してもよい。このように、音情報が示す音圧等が正常範囲外の場合、周囲に多くの人が存在しており、環境が悪化している可能性があるため、より高頻度で測定することにより、ユーザがいち早く環境状況を知ることができる。
【0067】
制御部170は、外部センサの測定情報および外部センサの位置情報の少なくとも一方、環境情報、および残量情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。一例として、制御部170は、外部センサにより測定された対象ガスのガス濃度の異常領域または予め定められた期間対象ガスのガス濃度が測定されていない未測定領域に、ガスセンサ130の位置情報が示す位置が入り、残量情報が示す残量が電源範囲内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定、または対象ガスの濃度測定を開始してもよい。一方、制御部170は、異常領域または未測定領域の外へ、ガスセンサ130の位置情報が示す位置が出たことおよび残量情報が示す残量が電源範囲外であることのうちの少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度に決定、または濃度測定を終了してもよい。
【0068】
制御部170は、生体情報および残量情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。一例として、制御部170は、生体情報が正常範囲外になり、残量情報が示す残量が電源範囲内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定、または対象ガスの濃度測定を開始してもよい。一方、制御部170は、生体情報が正常範囲内であることおよび残量情報が示す残量が電源範囲外であることのうちの少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度または濃度測定終了に決定してよい。これにより、生体情報が示すユーザの体温、血圧、脈拍、呼吸、脳波、血糖、睡眠状態、運動状態、姿勢状態および心電図等の異常の原因をガス濃度から知ることができる。または、一例として、ユーザが睡眠状態にある場合、ユーザは高頻度で周囲環境について知る必要がないため、より低頻度で測定することにより、電源部140の電力消費を抑えることができる。または、ユーザの呼吸数が高い場合、周囲環境のガスがユーザに与える影響が大きいため、より高頻度で測定することにより、ユーザがいち早く環境状況を知ることができる。
【0069】
制御部170は、第1期間における対象ガスの濃度を統計処理した統計量と、第1期間に連続する第2期間における対象ガスの濃度を統計処理した統計量とに基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。統計処理とは、対象ガスの濃度の計測データから、平均値、最大値、最小値、分散、差分、モーメント、及びヒストグラムの少なくとも1つを含む統計量を生成することであってよい。一例として、制御部170は、連続する第1期間における濃度の平均値と第2期間における濃度の平均値の差または比が正常範囲外になり、残量情報が示す残量が電源範囲内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定してよい。一方、制御部170は、第1期間における濃度の平均値と第2期間における濃度の平均値の差または比が正常範囲内であることおよび残量情報が示す残量が電源範囲外であることのうちの少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度または濃度測定終了に決定してよい。これにより、制御部170は、対象ガスの濃度の変化がより大きいほど、より高い頻度で濃度測定を実行させることができる。
【0070】
制御部170は、一例として、対象ガスの濃度の変化量を統計量として用いてよい。制御部170は、第1期間における対象ガスの濃度の変化量と、第1期間に連続する第2期間における対象ガスの濃度の変化量とに基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してよい。一例として、制御部170は、連続する第1期間における濃度の変化量と第2期間における濃度の変化量の差または比が正常範囲外になり、残量情報が示す残量が電源範囲内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定してよい。一方、制御部170は、第1期間における濃度の変化量と第2期間における濃度の変化量の差または比が正常範囲内であることおよび残量情報が示す残量が電源範囲外であることのうちの少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度または濃度測定終了に決定してよい。これにより、制御部170は、対象ガスの濃度の変化がより大きいほど、より高い頻度で濃度測定を実行させることができる。
【0071】
制御部170は、気圧情報が示す気圧が、予め定められた気圧閾値より低いことを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定のタイミングを制御してよい。例えば、制御部170は、気圧が高く、陽圧で制御・換気されている室内または室外においては、ユーザに対する周囲のガス濃度の影響が少ないため、ガスセンサ130に、より低頻度で測定させることにより、電源部140の電力消費を抑えることができる。また、制御部170は、気圧が低い場合、ユーザが航空機内のような閉空間にいる可能性があるため、ユーザに対する周囲のガス濃度の影響が大きく、ガスセンサ130に、より高頻度で測定させることにより、ユーザがいち早く環境状況を知ることができる。
【0072】
制御部170は、予め定められた複数の測定周期のうち比較結果に応じた測定周期で濃度測定を実行させる測定モードを決定してよい。一例として、複数の測定モードは、濃度測定停止状態の測定モード、より短い周期(より高い頻度)で濃度測定を行う測定モード、およびより長い周期(より低い頻度)で濃度測定を行う測定モードを含む。例えば短い周期とは、2秒に1回以上でよく、長い周期とは、1分に1回以下の測定周期であってよい。
【0073】
ステップS320では、制御部170は、ステップS310で決定したタイミングで対象ガスの濃度測定を行うように、ガスセンサ130を制御する。制御部170は、測定モードを示す制御データを、ガスセンサ130に送信してよい。ガスセンサ130は、制御部170からの制御データにより示される測定モードで対象ガスの濃度測定を実行することができる。制御装置120は、ステップS300~ステップS320を繰り返すことで、端末20aの周囲環境におけるガス濃度を監視してよい。
【0074】
出力部180は、対象ガスの濃度測定のタイミングを変更する場合に、タイミングを変更することを示す文字、色、および音の少なくとも1つを出力させるための警告信号を出力装置190に送信してよい。
【0075】
図4は、本実施形態の制御装置120の動作のフローの他の一例を示す。図4において、制御装置120は、対象ガスの濃度測定のタイミングを複数の段階で決定する。図4の例では、動作開始時に、ガスセンサ130は、濃度測定停止状態の測定モードである。図4の動作の各ステップは、図3の動作のステップの少なくとも一部を含んでよい。
【0076】
ステップS400では、環境情報取得部150は、ステップS300と同様に、センサ130、サーバ30、および外部のサーバの少なくとも1つから環境情報を取得する。
【0077】
ステップS410では、制御部170は、環境情報取得部150により取得した環境情報に応じてガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を開始してよい。制御部170は、環境情報に応じてガスセンサ130による対象ガスの濃度測定を実行させるか否かを決定し、濃度測定を実行させると決定するとガスセンサ130を制御してよい。制御部170は、対象ガスのガス濃度以外の環境情報に応じて対象ガスの濃度測定を実行させるか否か決定してよい。制御部170は、環境情報の少なくとも1つが正常範囲外である場合または環境情報の少なくとも1つの変化が予め定められた閾値以上である場合に、ガスセンサ130による濃度測定を開始させてよい。例えば、制御部170は、前回の対象ガスの濃度測定から予め定められた期間経過すると、または予め定められた期間内に環境情報が予め定められた閾値以上変化すると対象ガスの濃度測定を開始させてよい。制御部170は、装着情報が装着されていることを示すことに応じて、対象ガスの濃度測定を開始させてよい。例えば、ウェアラブルデバイス(端末20)が装着された直後は、ユーザは直ちに周囲環境の情報の不足を解消しようとするため、ガスセンサ130がより高頻度で測定することにより、ユーザがいち早く環境状況を知ることができる。
【0078】
制御部170は、ガスセンサ130に関する位置情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を開始させてよい。制御部170は、マップ上におけるガスセンサ130の現在位置に応じて濃度測定を開始させてよい。例えば、制御部170は、マップ上の井戸またはプラントを示す領域にガスセンサ130の現在位置が予め定められた閾値以下にまで近づくまたは入ると濃度測定を開始させてよい。これにより、対象ガスが例えば毒性ガスまたは可燃性ガスである場合に、対象ガスの濃度測定が必要なタイミングを位置情報から迅速に検知できる。
【0079】
制御部170は、ガスセンサ130に関する位置情報が示す位置が移動した後に止まったことを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を開始させてよい。例えば、制御部170は、位置情報が示すガスセンサ130の位置が予め定められた閾値以上変化し、その後、位置の変化が止まってから予め定められた期間経過したことを検知すると、濃度測定を開始させてよい。
【0080】
制御部170は、位置情報が示す位置が屋外から屋内または屋内から屋外に移動したことを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を開始させてよい。例えば、制御部170は、位置情報が示すガスセンサ130の位置が、マップ上の建物を示す領域に入ったまたは当該領域から出たことを検知すると、対象ガスの濃度測定を開始させてよい。ここで、制御部170は、マップ上の各領域において、建物の種類および対象ガスの種類の少なくとも1つに応じて、屋外から屋内に移動した場合に濃度測定を開始させる制御、または、屋内から屋外に移動した場合に濃度測定を開始させる制御のうちのいずれかが予め設定されてよい。一例として、制御部170は、毒性ガス等が対象ガスである場合に、ガスセンサ130の位置がプラントの建物内に移動したことを検知すると、ガスセンサ130に濃度測定を開始させる制御を実行してよい。
【0081】
制御部170は、位置情報が示すガスセンサ130の位置が、以前の対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知すると、センサ130における対象ガスの濃度測定を開始することを決定してよい。例えば、制御部170は、マップ上のガスセンサ130の位置を含む領域に対応付けられた以前の対象ガスの濃度測定の結果が異常範囲であることに応じて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を開始することを決定してよい。
【0082】
制御部170は、位置情報が示すガスセンサ130の位置が、以前の対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知し、以前の対象ガスの濃度測定が予め定められた期間より前に行われている場合、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を開始してよい。例えば、制御部170は、マップ上のガスセンサ130の位置を含む領域において、以前の対象ガスの濃度測定が予め定められた期間より前(一例として1時間以上前等)に行われている場合、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を開始することを決定してよい。
【0083】
制御部170は、センサ装置100に時系列で格納された以前の対象ガスの濃度測定の結果、サーバ30に格納された以前の対象ガスの濃度測定の結果、および外部センサ(他の端末20b、20cのセンサ)における以前の対象ガスの濃度測定の結果の少なくとも1つを受け取り、タイミング決定に用いてよい。例えば、ステップS400で、環境情報取得部150は、サーバ30および他の端末20b、20cの少なくとも1つに、ガスセンサ130の位置情報を送信することに応じて、マップ上のガスセンサ130の位置を含む領域における濃度測定の結果および測定日時を受信してよい。
【0084】
制御装置120は、測定周期(測定モード)を指定してガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を実行させてよい。制御部170は、開始時は予め設定された頻度(より高頻度の測定周期の測定モードまたはより低頻度の測定周期の測定モード)で濃度測定を実行させてよい。制御装置120は、対象ガスの濃度測定を実行させるための制御データをガスセンサ130に送信してよい。
【0085】
制御装置120は、ガスセンサ130による対象ガスの濃度測定を実行させると(図4のYes)、ステップS420に移行し、濃度測定を開始すると決定しない場合は(図4のNo)ステップS400に移行する。
【0086】
ステップS420では、環境情報取得部150は、ガスセンサ130により測定した対象ガスの濃度を取得する。環境情報取得部150は、ステップS300と同様に、対象ガスの濃度を取得してよい。環境情報取得部150は、連続する第1期間および第2期間においてガスセンサ130で測定した対象ガスの濃度を含む環境情報を取得してよい。環境情報取得部150は、ガスセンサ130から、測定した対象ガスのガス濃度を、測定日時を示す時間情報とともに取得してよい。環境情報取得部150は、時系列で、測定した対象ガスのガス濃度を取得してよい。
【0087】
ステップS430では、残量情報取得部160は、電源部140の残量情報を取得する。残量情報取得部160は、ステップS300と同様に、残量情報を取得してよい。
【0088】
ステップS440では、制御部170は、環境情報の対象ガスの濃度および残量情報に応じて、ガスセンサ130による対象ガスの濃度測定のタイミングを決定する。一例として、制御部170は、対象ガスの濃度が正常範囲外であり、残量情報が示す残量が電源範囲内(例えば、予め定められた閾値以上)であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定してよい。一方、制御部170は、対象ガスの濃度が正常範囲内であることおよび残量情報が示す残量が電源範囲外であることのうちの少なくとも一方を検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度または濃度測定終了に決定してよい。
【0089】
制御部170は、環境情報の対象ガスの濃度を複数の閾値(例えば、第1閾値、および第1閾値より大きい第2閾値)と比較することにより、対象ガスの濃度測定のタイミングを決定してもよい。制御部170は、対象ガスの濃度が第1閾値以下(例えば、正常範囲内)であることに応じて、残量情報に関わらず、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより低い頻度または濃度測定終了に決定してよい。制御部170は、対象ガスの濃度が第1閾値を超えて第2閾値以下であり、残量情報が示す残量が電源範囲内であることを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定してよい。制御部170は、対象ガスの濃度が第2閾値を超えていることを検知すると、残量情報に関わらず、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定の頻度をより高い頻度に決定してよい。なお、第1閾値および第2閾値は、現在のガスセンサ130の測定の頻度(測定モード)に応じて変更されてよい。一例として、現在のガスセンサ130の測定の頻度がより高い場合には、より小さい第1閾値および第2閾値が設定され、現在のガスセンサ130の測定の頻度がより低い場合には、より大きい第1閾値および第2閾値が設定されてよい。
【0090】
制御部170は、対象ガスの濃度、対象ガスの濃度以外の環境情報の少なくとも1つ、および残量情報に応じて、濃度測定のタイミングを決定してもよい。一例として、制御部170は、対象ガスの濃度、位置情報、および残量情報に応じて濃度測定のタイミングを決定してよい。制御部170は、マップ上の領域毎に異なる閾値を用いて、対象ガスの濃度が異常範囲であるか否か、および残量が十分な量であるか否かを効率的に決定できる。制御部170は、ステップS310と同様に、濃度測定のタイミングを決定してよい。
【0091】
ステップS450では、制御部170は、決定したタイミングで対象ガスの濃度測定を行うように、ガスセンサ130を制御する。制御部170は、測定モードを示す制御データを、ガスセンサ130に送信してよい。ガスセンサ130は、制御部170からの制御データにより示される測定モードで対象ガスの濃度測定を実行することができる。制御装置120は、ステップS400~ステップS450を繰り返すことで、端末20aの周囲環境におけるガス濃度を監視してよい。
【0092】
ステップS450の後、ガスセンサ130による対象ガスの濃度測定の間に、ステップS400で環境情報取得部150は、ガスセンサ130により測定した対象ガスの濃度を含む環境情報を新たに取得し、ステップS410で制御部170は、新たに取得した環境情報に応じて、濃度測定を終了させるか否かを決定してよい。濃度測定開始後のステップS410で、制御部170は、環境情報取得部150により取得した環境情報に応じてガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を終了させてよい。制御部170は、ガスセンサ130により測定した対象ガスの濃度が正常範囲であることに応じて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を終了させてよい。
【0093】
制御部170は、環境情報取得部150により取得されたガスセンサ130の位置情報に基づいて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を終了させてよい。制御部170は、マップ上におけるガスセンサ130の位置に応じて濃度測定を終了させてよい。例えば、制御部170は、マップ上の井戸またはプラントを示す領域から、ガスセンサ130の位置が予め定められた閾値を超えて離れたことを検知することに応じて、濃度測定を終了させてよい。制御部170は、対象ガスの種類毎に、マップ上で濃度測定を開始する領域と終了する領域とが予め設定されてよい。
【0094】
制御部170は、位置情報が示す位置が屋内から屋外または屋内から屋外に移動したことを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を終了させてよい。例えば、制御部170は、位置情報が示すガスセンサ130の位置が、マップ上の建物を示す領域に入るまたは当該領域から出たことを検知すると、濃度測定を終了させてよい。ここで、制御部170は、マップ上の各領域において、建物の種類および対象ガスの種類の少なくとも1つに応じて、屋外から屋内に移動した場合に濃度測定を終了させる制御、または、屋内から屋外に移動した場合に濃度測定を終了させる制御のうちのいずれかを実行するか予め設定されてよい。一例として、制御部170は、毒性ガス等が対象ガスである場合に、ガスセンサ130の位置がプラントの建物の外に移動したことを検知すると、ガスセンサ130に濃度測定を終了させる制御を実行してよい。
【0095】
制御部170は、位置情報が示す位置が移動した後に止まったことを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を終了させてよい。例えば、制御部170は、ガス濃度の異常領域から位置情報が示すガスセンサ130の位置までの距離が予め定められた閾値を超えて離れて、その後、位置が止まってから予め定められた期間経過することを検知すると、濃度測定を終了させてよい。
【0096】
制御部170は、位置情報が示す位置が、以前の対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知すると、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を終了させてよい。例えば、制御部170は、マップ上のガスセンサ130の位置を含む領域に対応付けられた以前の対象ガスの濃度測定の結果が正常範囲であることに応じて、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を終了することを決定してよい。
【0097】
制御部170は、位置情報が示す位置が、以前の対象ガスの濃度測定の結果が対応付けられている領域内に移動したことを検知し、以前の対象ガスの濃度測定が予め定められた期間より前に行われている場合、センサ130における対象ガスの濃度測定を終了させてよい。例えば、制御部170は、マップ上のガスセンサ130の位置を含む領域において、以前の対象ガスの濃度測定が予め定められた期間より前(一例として30分以上前等)に行われている場合、ガスセンサ130における対象ガスの濃度測定を終了することを決定してよい。
【0098】
制御部170は、以前のステップS410で濃度測定開始を決定した際に用いた環境情報と同じ環境情報を用いて対象ガスの濃度測定を実行させるか否かを決定してよい。一例として、制御部170は、以前のステップS410で公衆衛生情報に応じて濃度測定開始を決定した場合は、今回のステップS410で公衆衛生情報に応じて対象ガスの濃度測定を終了させるか否かを決定してよい。
【0099】
本実施形態のセンサ装置100は、環境に応じた頻度で対象ガスの濃度測定を実行でき、電源部140の消費電力を抑えて対象ガスの濃度を長期間監視することができる。
【0100】
図5は、本実施形態のセンサ装置100のガスセンサ130により測定した対象ガスの濃度の推移を示す。図5において、縦軸は、対象ガスである二酸化炭素の濃度(ppm)を示し、横軸は、時間を示す。
【0101】
制御部170は、図5における、測定点A1(測定時刻T1、濃度P1)と測定点A2(測定時刻T2、濃度P2)の間の変化量の絶対値α、測定点A2と測定点A3(測定時刻T3、濃度P3)の間の変化量の絶対値βを以下の式で算出することができる。
【0102】
α=|P2-P1|/|T2-T1|
β=|P3-P2|/|T3-T2|
【0103】
制御部170は、単位時間当たりのP1に対するP2の変化量の絶対値であるαと、単位時間当たりのP2に対するP3の変化量の絶対値であるβに基づいて、ガスセンサ130による対象ガスの濃度測定の頻度を決定してよい。
【0104】
測定周期w1(より低い頻度の測定周期)において、制御部170は、βをαで除した値が、第3閾値(例えば1.2)以上であることに応じて、濃度測定の頻度をより高い頻度に変更するように決定してよい。制御部170は、βをαで除した値が、第3閾値未満であることに応じて、濃度測定の頻度を変更しないと決定してよい。このように、二酸化炭素濃度の変化量がより大きいときに、ガスセンサ130の二酸化炭素濃度の測定頻度をより増加させることで、二酸化炭素濃度が上昇していく初期段階においてタイムリーな測定結果を得ることができる。
【0105】
また、制御部170は、図5における、測定点B1、B2,B3についても同様に測定点B1と測定点B2の間の変化量の絶対値α、測定点B2と測定点B3の間の変化量の絶対値βを、上記の式で算出してよい。測定周期w2(より高い頻度の測定周期)において、制御部170は、βをαで除した値が、第3閾値より小さい第4閾値(例えば0.8)未満であることに応じて、濃度測定の頻度をより低い頻度に変更するように決定してよい。制御部170は、βをαで除した値が、第4閾値を超えることに応じて、濃度測定の頻度を変更しないと決定してよい。このように、二酸化炭素濃度の変化量がより小さいときに、ガスセンサ130の二酸化炭素濃度の測定頻度をより減少させることで、必要性の低い状況で測定回数を減らし、電源部140の消費電力を抑えることができる。なお、制御部170は、第3閾値を用いたタイミング決定と第4閾値を用いたタイミング決定を組み合わせてもよい。
【0106】
図5においては、上記した変化量に応じた二酸化炭素濃度の測定タイミングの制御によって、制御部170は、t1までは測定周期w1、t1~t2の期間は測定周期w2、t2~t3の期間は測定周期w1、t3~t4の期間は測定周期w2、t4~t5の期間は測定周期w1、t5~t6の期間は測定周期w2、t6~t7の期間は測定周期w1、t7~t8の期間は測定周期w2、t8以降は測定周期w1で二酸化炭素の濃度測定を行うようにガスセンサ130を制御する。
【0107】
なお、制御装置120は、残量情報を用いずに環境情報のみを用いてガスセンサ130の制御を行ってもよい。これにより、対象ガスが毒性ガス等である場合に、プラント内での作業を行うユーザの安全をより十分に考慮した対象ガスの監視を実行できる。また、制御部170でタイミング決定に用いる閾値および範囲は、ユーザにより予め設定されてよい。
【0108】
また、ガスセンサ130は、制御装置120とは異なる外部装置に配置されてよい。この場合、外部装置は、ガスセンサ130と電源部140とを備えてよい。また、外部装置は、ガスセンサ130以外のセンサ130の少なくとも1つを更に備えてよい。一例として、携帯型の制御装置120は、スマートフォン、ウェアアブルデバイス、ヘッドマウントディスプレイ等の携帯型の端末20に配置されてよく、携帯型の端末20は、ガスセンサ130以外のセンサ130の少なくとも1つを更に備えてよい。外部装置は、制御装置120が配置された端末20に取り付けられてよい。
【0109】
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0110】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0111】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0112】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のコンピュータ等のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0113】
図6は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0114】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インターフェイス2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
【0115】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0116】
通信インターフェイス2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0117】
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
【0118】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0119】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェイス2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェイス2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0120】
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0121】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0122】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
【0123】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0124】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0125】
10 システム
20 端末
30 サーバ
40 通信ネットワーク
100 センサ装置
110 検出部
120 制御装置
130 センサ
140 電源部
150 環境情報取得部
160 残量情報取得部
170 制御部
180 出力部
190 出力装置
2200 コンピュータ
2201 DVD-ROM
2210 ホストコントローラ
2212 CPU
2214 RAM
2216 グラフィックコントローラ
2218 ディスプレイデバイス
2220 入/出力コントローラ
2222 通信インターフェイス
2224 ハードディスクドライブ
2226 DVD-ROMドライブ
2230 ROM
2240 入/出力チップ
2242 キーボード
【要約】
【解決手段】対象ガスの濃度を測定するセンサを制御する携帯型の制御装置であって、センサに関する環境情報を取得する環境情報取得部と、センサに電力を供給する電源部の残量情報を取得する残量情報取得部と、環境情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する制御部と、を備える制御装置を提供する。携帯型のセンサ装置であって、対象ガスの濃度を測定するセンサと、センサに電力を供給する電源部と、センサに関する環境情報を取得する環境情報取得部と、電源部の残量情報を取得する残量情報取得部と、環境情報および残量情報に基づいて、センサにおける対象ガスの濃度測定のタイミングを制御する制御部と、を備えるセンサ装置を提供する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6