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特許7600136少なくとも2種の目標生成物の組合せ製造方法
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  • 特許-少なくとも2種の目標生成物の組合せ製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】少なくとも2種の目標生成物の組合せ製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08G 63/78 20060101AFI20241209BHJP
【FI】
C08G63/78
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021556839
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 EP2020055907
(87)【国際公開番号】W WO2020187593
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】19163893.1
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
(74)【代理人】
【識別番号】100167106
【弁理士】
【氏名又は名称】倉脇 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100194135
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 修
(74)【代理人】
【識別番号】100206069
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 謙司
(72)【発明者】
【氏名】ハイツ,トマス
(72)【発明者】
【氏名】ブランド,ヨハン ディートリヒ
(72)【発明者】
【氏名】エルベス,イェルク
【審査官】古妻 泰一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/059536(WO,A1)
【文献】特開2001-323053(JP,A)
【文献】特開2006-176783(JP,A)
【文献】特開平11-140783(JP,A)
【文献】特開昭62-146921(JP,A)
【文献】特開昭60-084325(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 63/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の容器(B1)、第2の容器(B2)、第3の容器(B3)および主要反応器(HR)を含むプラントにおいて、(T1)、(T2)および(T3)からなる群から選択される少なくとも2種の目標生成物を組み合わせて製造する方法であって、
(T1)がテレフタラートポリエステルであり、
(T2)が、テレフタル酸、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルであり、
(T3)が、テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコールおよび少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルであり、
前記プラントにおいて、
前記主要反応器(HR)が、第1の主要反応器ユニット(R1)、第3の主要反応器ユニット(R3)および任意に第2の主要反応器ユニット(R2)を含み、
パイプ(1)が、前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に前記第1の容器(B1)を連結し、
パイプ(1)がパイプ(1a)、(1c)および任意に(1b)に分割され、
パイプ(1a)が前記第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結され、パイプ(1c)が前記第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結され、任意に、パイプ(1b)が前記第2の主要反応器ユニット(R2)の入口に連結され、
パイプ(6a)が前記第1の主要反応器ユニット(R1)の出口に連結され、パイプ(6c)が前記第3の主要反応器ユニット(R3)の出口に連結され、任意に、パイプ(6b)が前記第2の主要反応器ユニット(R2)の出口に連結され、
前記第2の容器(B2)が、パイプ(1a)に連結されたパイプ(2)を介して前記第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結することができ、
前記第3の容器(B3)が、パイプ(3a)およびパイプ(3c)を介して前記第1の容器(B1)に連結することができ、
前記方法が、以下の工程:
a)前記第1の容器(B1)において、テレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られた少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)を含む少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を用意する工程と、
b)前記第2の容器(B2)において、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られた少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)を含む少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)を用意する工程と、
c)前記第3の容器(B3)において、テトラメチレンオキシドの重合によって得られた少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)を含む少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を用意する工程と、
d)(PT1)、(PT2)および(PT3)からなる群から選択される以下の運転様式:
(PT1)目標生成物(T1)の製造:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)における前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T1)が得られる、工程、
c)パイプ(6a)、(6c)および任意に(6b)を介して前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)から前記目標生成物(T1)を取り出す工程、
(PT2)目標生成物(T1)および(T2)の同時製造:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、前記主要反応器単位(R1)、(R3)および任意に(R2)に前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(2)および(1a)を介して、前記第1の主要反応器ユニット(R1)に前記少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)を供給する工程、
c)前記主要反応器ユニット(R1)における前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および前記少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T2)が得られる、工程、ならびに前記主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)における前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T1)が得られる、工程
d)パイプ(6a)を介して前記主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T2)を取り出し、パイプ(6c)および任意に(6b)を介して前記主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程、
(PT3)目標生成物(T3)の製造:
a)パイプ(3a)および(3c)を介して、前記第1の容器(B1)に前記少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給する工程、
b)前記第1の容器(B1)において、前記少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)および前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を混合する工程であり、前記少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)および前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を含む生成物(P1)が反応した形態で得られる、工程、
c)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に生成物(P1)を供給する工程、
d)前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)における前記生成物(P1)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T3)が得られる、工程、
e)パイプ(6a)、(6c)および任意に(6b)を介して、前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T3)を取り出す工程
の少なくとも2つを交互に遂行する工程と
を含む、方法。
【請求項2】
前記第3の容器(B3)が、パイプ(1c)に連結されたパイプ(3b)およびパイプ(3c)を介して前記第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結され、さらなる運転様式(PT4):
(PT4)目標生成物(T1)および(T3)の製造:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(3b)、(3c)および(1c)を介して、前記第3の主要反応器ユニット(R3)に前記少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給する工程、
c)前記主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)における前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T1)が得られる工程、ならびに前記主要反応器ユニット(R3)における前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および前記少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T3)が得られる、工程、
d)パイプ(6a)および任意に(6b)を介して前記主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出し、パイプ(6c)を介して前記主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T3)を取り出す工程
が遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プラントが、パイプ(1a)に連結されたパイプ(4)を介して前記第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結された第4の容器(B4)をさらに含み、前記方法が、少なくとも1種のポリエステロールの溶融により得られた少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)を含む少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)を用意する工程をさらに含み、さらなる運転様式(PT6):
(PT6)目標生成物(T1)および(T4)の同時製造、ここで、(T4)は、テレフタル酸、少なくとも1種の1,ω-ジオール、および任意に、ポリヒドロキシ化合物、脂肪族1,ω-ジカルボン酸、1,ω-グリコールおよび芳香族1,ω-ジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のさらなる成分をベースとするコポリエステルであり、
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(4)および(1a)を介して、前記第1の主要反応器ユニット(R1)に前記少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)を供給する工程、
c)前記主要反応器ユニット(R1)における前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および前記少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T4)が得られる、工程、ならびに前記主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)における前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T1)が得られる、工程、
d)パイプ(6a)を介して前記主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T4)を取り出し、パイプ(6c)および任意に(6b)を介して前記主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程
が遂行される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記プラントが、パイプ(5)を介して前記第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結された第5の容器(B5)をさらに含み、パイプ(5)がパイプ(3b)に連結され、パイプ(3b)がパイプ(1c)に連結され、前記方法が、前記第5の容器(B5)においてテトラメチレンオキシドとは異なる少なくとも1種のアルキレンオキシドを用いる、2~6のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の低分子量化合物のアルコキシル化によって得られた少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)を含む少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を用意する工程をさらに含み、さらなる運転様式(PT8):
(PT8)目標生成物(T1)および(T5)の同時製造、ここで、(T5)は、テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコールとは異なる少なくとも1種のポリアルキレングリコール、および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルであり、
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、前記主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(5)、(3b)および(1c)を介して、前記第3の主要反応器ユニット(R3)に前記少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を供給する工程、
c)前記主要反応器ユニット(R3)における前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および前記少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T5)が得られる、工程、ならびに主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)における前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合工程であり、前記目標生成物(T1)が得られる、工程、
d)パイプ(6c)を介して前記主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T5)を取り出し、パイプ(6a)および任意に(6b)を介して、前記主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程
が遂行される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸が、コハク酸、アジピン酸およびセバシン酸からなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールが、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオールおよびジエチレングリコールからなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
テトラメチレンオキシドとは異なる前記少なくとも1種のアルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシドおよびその混合物から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)が、30~80mgKOH/gの範囲のOH価を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)が、30~80mgKOH/gの範囲のOH価を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)が600~2400g/molの範囲の質量平均分子量(M)を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1種のポリエステロールが、
i)少なくとも1種の芳香族および/または脂肪族1,ω-ジカルボン酸と、
ii)少なくとも1種の1,ω-グリコール、および/または少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物と
の重縮合生成物である、請求項3に記載の方法。
【請求項12】
前記主要反応器(HR)が、水平の流動方向を有する反応器、または垂直の流動方向を有する反応器から選択される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
目標生成物(T2)が、
i)成分i)~ii)に対して30~60mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)~ii)に対して40~70mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸と、
iii)成分i)~ii)に対して100~104mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物である、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
目標生成物(T3)が、
i)成分i)に対して100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して30~74mol%の少なくとも1種のテトラメチレンオキシドと、
iii)成分i)に対して30~74mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物であり、ここで、成分ii)およびiii)の合計は100~104mol%の範囲にある、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
目標生成物(T4)が、
i)成分i)~ii)に対して10~100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)~ii)に対して0~90mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸および/または、テレフタル酸とは異なる少なくとも1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸と、
iii)成分i)~ii)に対して30~102mol%の少なくとも1種の1,ω-ジオールと、
iv)成分i)~ii)に対して0~72mol%の少なくとも1種の1,ω-ジオールとは異なる少なくとも1種の1,ω-グリコール、および/または少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物と
の重縮合生成物であり、ここで、成分iii)およびiv)の合計は100~102mol%の範囲にある、請求項3に記載の方法。
【請求項16】
目標生成物(T1)が、
i)成分i)に対して100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して100~104mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物である、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
目標生成物(T5)が、
i)成分i)に対して100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して、ポリテトラメチレングリコールとは異なる、30~72mol%の少なくとも1種のポリアルキレングリコールと、
iii)成分i)に対して30~72mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物であり、ここで、成分ii)およびiii)の合計は100~102mol%の範囲にある、請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(T1)、(T2)および(T3)からなる群から選択される少なくとも2種の目標生成物を組み合わせて製造する方法であって、(T1)がテレフタラートポリエステルであり、(T2)が、テレフタル酸、少なくとも1種の脂肪族1,ωジカルボン酸および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルであり、(T3)が、テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコールおよび少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステル、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの産業界で用途を見いだしてきたテレフタル酸(コ)ポリエステルは周知のエンジニアリングプラスチックである。それらは、高い耐薬品性および寸法安定性と共に優れた機械的、電気的および熱的性質を有する。テレフタラート(コ)ポリエステルは、一般にテレフタル酸と、少なくとも2個のヒドロキシル基を含む少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物と、任意に、例えば脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸およびポリアルキレングリコールから選択される少なくとも1種のさらなる成分との重縮合によって製造される。
【0003】
脂肪族および芳香族ジカルボン酸をベースとするテレフタラートコポリエステルは、生物分解性の製品または衣類用繊維に使用することができ、熱可塑性ポリエステルエラストマーとして知られるポリアルキレングリコールをベースとするテレフタラートコポリエステルはチューブまたはシールに使用することができる。
【0004】
重縮合は、通常連続式反応器中で実行され、単一のテレフタラート(コ)ポリエステルのみを製造することができる。相異なるテレフタラート(コ)ポリエステルを製造することが所望される場合、各テレフタラート(コ)ポリエステルの製造後に連続式反応器を再構成することが必要となり、非常に高価で時間がかかる。代替としては、重縮合をバッチ式反応装置中で実行することができ、より容易な構造上の修飾が可能である。しかしながら、前記タイプの反応器において、1バッチで製造することができるテレフタラート(コ)ポリエステルは量が限られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の基礎となる目的は、単一のセットアップで、大量の少なくとも2種の異なるテレフタラート(コ)ポリエステルを組み合わせて連続的に製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、第1の容器(B1)、第2の容器(B2)、第3の容器(B3)および主要反応器(HR)を備えるプラントにおいて、(T1)、(T2)および(T3)からなる群から選択される少なくとも2種の目標生成物を組み合わせて製造する方法であって、
(T1)がテレフタラートポリエステルであり、
(T2)が、テレフタル酸、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルであり、
(T3)が、テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコールおよび少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルであり、
プラントにおいて、
主要反応器(HR)が、第1の主要反応器ユニット(R1)、第3の主要反応器ユニット(R3)および任意に第2の主要反応器ユニット(R2)を含み、
パイプ(1)が、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に第1の容器(B1)を連結し、
パイプ(1)がパイプ(1a)、(1c)および任意に(1b)に分割され、
パイプ(1a)が第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結され、パイプ(1c)が第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結され、任意にパイプ(1b)が第2の主要反応器ユニット(R2)の入口に連結され、
パイプ(6a)が、第1の主要反応器ユニット(R1)の出口に連結され、パイプ(6c)が、第3の主要反応器ユニット(R3)の出口に連結され、任意にパイプ(6b)が、第2の主要反応器ユニット(R2)の出口に連絡され、
第2の容器(B2)が、パイプ(1a)に連結されたパイプ(2)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結することができ、
第3の容器(B3がは、パイプ(3a)およびパイプ(3c)を介して第1の容器(B1)に連結することができ、
前記方法が、以下の工程:
a)第1の容器(B1)において、テレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られた少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)を含む少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を用意する工程と、
b)第2の容器(B2)において、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られた少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)を含む少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)を用意する工程と、
c)第3の容器(B3)において、テトラメチレンオキシドの重合によって得られた少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)を含む少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を用意する工程と、
e)(PT1)、(PT2)および(PT3)からなる群から選択される以下の運転様式:
(PT1)目標生成物(T1)の製造:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)における少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合工程であり、目標生成物(T1)が得られる、工程、
c)パイプ(6a)、(6c)および任意に(6b)を介して主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程、
(PT2)目標生成物(T1)および(T2)の同時製造:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器単位(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(2)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)に少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)を供給する工程、
c)主要反応器ユニット(R1)における少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)の重縮合工程であり、目標生成物(T2)が得られる、工程、ならびに主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)における重縮合工程であり、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる、工程、
d)パイプ(6a)を介して主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T2)を取り出し、パイプ(6c)および任意に(6b)を介して主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程、
(PT3)目標生成物(T3)の製造:
a)パイプ(3a)および(3c)を介して、第1の容器(B1)に少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給する工程、
b)第1の容器(B1)において、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)および少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を混合する工程であり、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)および少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を含む生成物(P1)が反応した形態で得られる、工程、
c)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に生成物(P1)を供給する工程、
d)主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)における重縮合工程であり、生成物(P1)の、目標生成物(T3)が得られる、工程、
e)パイプ(6a)、(6c)および任意に(6b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T3)を取り出す工程
の少なくとも2つを交互に遂行する工程と
を含む、方法によって達成される。
【0007】
驚いたことに、本発明の方法は、(T1)がテレフタラートポリエステルであり、(T2)が、テレフタル酸、少なくとも1種の脂肪族1,ωジカルボン酸および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルであり、(T3)が、テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコールおよび少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルである、(T1)、(T2)および(T3)からなる群から選択される少なくとも2種の目標生成物を組み合わせて連続的に製造することを可能にすることが見いだされた。さらに、本発明の方法は、目標生成物の同時製造、例えば、目標生成物(T1)および(T2)の同時製造さえも可能にする。
【0008】
さらにまた、驚いたことに、本発明の方法によって、少なくとも2種の目標生成物が類似する圧力および温度範囲で製造することができることが見いだされた。その結果、反応器の構造上の修飾は必要でない。
【0009】
さらに、少なくとも2種の目標生成物を多量に製造することができる。
【0010】
所望の場合、本発明の方法のためのプラントをさらに容器およびパイプによって拡張して、テレフタラート(コ)ポリエステルから選択される追加の目標生成物を得ることができる。このことで、本発明の方法は非常に用途が広がり、使用するのが簡単になる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明はより詳細に以下に記載される。
【0012】
プラント
本発明によると、少なくとも2種の目標生成物が、プラントにおいて組み合わせて製造される。
【0013】
プラントは、第1の容器(B1)、第2の容器(B2)および第3の容器(B3)を備える。任意に、プラントは、第4の容器(B4)および/または第5の容器(B5)をさらに備える。
【0014】
第1の容器(B1)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)が用意される。
【0015】
第2の容器(B2)において、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)が用意される。
【0016】
第3の容器(B3)において、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)が用意される。
【0017】
プラントが第4の容器(B4)をさらに備える場合、第4の容器(B4)において、少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)が用意される。
【0018】
プラントが第5の容器(B5)をさらに備える場合、第5の容器(B5)において、少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)が用意される。
【0019】
適切な容器は、加熱した容器または反応器を含むが、これらに限定されない。容器が反応器である場合、それは好ましくは連続式反応器である。連続式反応器の例は、管形反応器、固定床反応器、流動床反応器または撹拌式タンク形反応器である。
【0020】
容器が加熱した容器である場合、少なくとも1種のオリゴマー組成物は好ましくは加熱した容器に入る前に製造されている。
【0021】
容器が反応器である場合、少なくとも1種のオリゴマー組成物は好ましくは前記反応器において製造される。
【0022】
プラントは主要反応器(HR)をさらに備える。
【0023】
主要反応器(HR)は第1の主要反応器ユニット(R1)、第3の主要反応器ユニット(R3)および任意に第2の主要部反応器単位(R2)を含む。好ましくは、主要反応器(HR)は、水平流動方向を有する反応器、または垂直流動方向を有する反応器から選択される。
【0024】
したがって、本発明はまた、主要反応器(HR)が、水平流動方向を有する反応器、または垂直流動方向を有する反応器から選択される方法を提供する。
【0025】
水平流動方向を有する反応器の例は、回転式ケージ反応器、回転式ディスク反応器およびニーダーであり、垂直流動方向を有する反応器の例は、拭き取り流下膜式蒸発器、好ましくは多重チューブ薄膜式蒸発器である。
【0026】
本発明によると、パイプ(1)は、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に、第1の容器(B1)を連結する。パイプ(1)はパイプ(1a)、(1c)および任意に(1b)に分割される。
【0027】
パイプ(1a)は、第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結され、パイプ(1c)は、第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結され、任意に、パイプ(1b)は第2の主要部反応器単位(R2)の入口に連結される。
【0028】
さらに、パイプ(6a)は、第1の主要反応器ユニット(R1)の出口に連結され、パイプ(6c)は、第3の主要反応器ユニット(R3)の出口に連結され、任意に、パイプ(6b)は第2の主要反応器ユニット(R2)の出口に連結される。
【0029】
第2の容器(B2)は、パイプ(1a)に連結されるパイプ(2)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結することができる。
【0030】
第3の容器(B3)は、パイプ(3a)およびパイプ(3c)を介して第1の容器(B1)に連結することができ、または、それは、パイプ(1c)に連結されたパイプ(3b)およびパイプ(3c)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結することができる。
【0031】
さらに、第4の容器(B4)は、任意に、パイプ(1a)に連結されたパイプ(4)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結される。
【0032】
第5の容器(B5)は、任意にパイプ(5)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結され、ここで、パイプ(5)はパイプ(3b)に連結され、パイプ(3b)はパイプ(1c)に連結される。
【0033】
好ましくは、パイプ(2)、(3a)、(3b)、(3c)および(4)は、バルブを含む。好ましくは、パイプ(2)はバルブ(V2)、パイプ(3a)はバルブ(V3a)、パイプ(3b)はバルブ(V3b)、パイプ(3c)はバルブ(V3c)、パイプ(4)はバルブ(V4)を含む。
【0034】
好ましい実施形態において、バルブ(V3b)は3方バルブである。
【0035】
バルブは開いていても閉じられていてもよい。
【0036】
バルブ(V2)が開いている場合、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)をパイプ(2)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に供給することができる。バルブ(V2)が閉じている場合、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)は、パイプ(2)および(1a)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に第2の容器(B2)から供給することができない。
【0037】
バルブ(V3a)および(V3c)が開いている場合、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)をパイプ(3a)および(3c)を介して、第1の容器(B1)に供給することができる。バルブ(V3a)および(V3c)が閉じている場合、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)は、パイプ(3a)および(3c)を介して第1の容器(B1)に第3の容器(B3)から供給することができない。
【0038】
バルブ(V3b)および(V3c)が開いている場合、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)をパイプ(3b)、(3c)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に供給することができる。バルブ(V3b)のみが開いている場合、少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)をパイプ(5)、(3b)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に供給することができる。バルブ(V3b)が閉じている場合、第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)をパイプ(3b)および(1c)を介して、第3の容器(B3)から供給することができず、少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)をパイプ(5)、(3b)および(1c)を介して、第5の容器(B5)から供給することもできない。
【0039】
バルブ(V4)が開いている場合、少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)をパイプ(4)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に供給することができる。バルブ(V4)が閉じている場合、少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)はパイプ(4)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に第4の容器(B4)から供給することができない。
【0040】
主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を供給するためのバルブ(V3b)が開いている場合、主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給するためのバルブ(V3c)は、閉まっている。
【0041】
バルブ(V3b)および(V3a)が開いていて、バルブ(V3c)が閉じている場合、また、パイプ(5)および(3a)を介して、第1の容器(B1)に少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を供給することは可能である。
【0042】
さらに、主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給するためのバルブ(V3b)および(V3c)が開いている場合、バルブ(V3b)は、主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を供給するために閉じているか、または、主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を同時に供給するために開いているかのどちらかである。この場合、バルブ(V3a)は閉まっている。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1図1に、目標生成物を組み合わせて製造するための本発明のプラントの実施形態が示される。プラントは第1の容器(B1)、第2の容器(B2)、第3の容器(B3)、第4の容器(B4)および第5の容器(B5)を備え、ここで、第4の容器(B4)および第5の容器(B5)は任意である。プラントはさらに主要反応器(HR)を備え、ここで、主要反応器(HR)は、第1の主要反応器ユニット(R1)、第2の主要反応器ユニット(R2)および第3の主要反応器ユニット(R3)を含み、ここで、第2の主要反応器ユニット(R2)は任意である。パイプ(1)は、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に第1の容器(B1)を連結し、ここで、パイプ(1)はパイプ(1a)、(1c)および任意に(1b)に分割され、パイプ(1a)は、第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結される。パイプ(1b)は第2の主要反応器ユニット(R2)の入口に連結され、パイプ(1c)は第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結される。パイプ(6a)は、第1の主要反応器ユニット(R1)の出口に連結され、任意のパイプ(6b)は、任意の第2の主要反応器ユニット(R2)の出口に連結され、パイプ(6c)は第3の主要反応器ユニット(R3)の出口に連結される。第2の容器(B2)は、パイプ(1a)に連結されたパイプ(2)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結される。第3の容器(B3)は、パイプ(3a)およびパイプ(3c)を介して第1の容器(B1)に連結される。第3の容器(B3)はまた、パイプ(1c)に連結されたパイプ(3b)およびパイプ(3c)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結される。第4の容器(B4)は、パイプ(1a)に連結されたパイプ(4)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結される。第5の容器(B5)は、パイプ(5)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結され、ここで、パイプ(5)はパイプ(3b)に連結され、パイプ(3b)はパイプ(1c)に連結される。パイプ(2)、(3a)、(3b)、(3c)および(4)は、バルブを含む。パイプ(2)はバルブ(V2)を含み、パイプ(3a)はバルブ(V3a)を含み、パイプ(3b)はバルブ(V3b)を含み、パイプ(3c)はバルブ(V3c)を含み、パイプ(4)はバルブ(V4)を含む。バルブ(V3b)は好ましくは3方バルブである。
【0044】
第1のオリゴマー組成物(OC1)
第1の容器(B1)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)が用意される。「少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)」が意味するものは、正確に1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)、ならびに、2種以上の第1のオリゴマー組成物(OC1)の混合物である。
【0045】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)を含む。「少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)」が意味するものは、正確に1種の第1のオリゴマー(O1)、ならびに、2種以上の第1のオリゴマー(O1)の混合物である。
【0046】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、第1のオリゴマー組成物(OC1)の合計質量に対して好ましくは少なくとも94質量%、より好ましくは少なくとも96.5質量%、および最も好ましくは少なくとも98.8質量%の少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)、を含む。
【0047】
同様に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、第1のオリゴマー組成物(OC1)の合計質量に対して好ましくは99.98質量%以下、より好ましくは99.92質量%以下、および最も好ましくは99.85質量%以下の少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)を含む。
【0048】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、第1のオリゴマー組成物(OC1)の合計質量に対して94~99.98質量%、好ましくは96.5~99.92質量%、および殊に98.8~99.85質量%の少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)を含む。
【0049】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、また好ましくは少なくとも1種の酸化防止剤である少なくとも1種の添加剤(A)を含むことができる。「少なくとも1種の酸化防止剤」が意味するものは、正確に1種の酸化防止剤、ならびに2種以上の酸化防止剤の混合物である。
【0050】
適切な酸化防止剤は、以下に限定されないが、立体障害フェノール、第二級芳香族アミン、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビタミンEまたは類似構造の化合物、銅(I)ハロゲン化物、ヒンダードアミン光安定剤(「HALS」)、ニッケルクエンチャなどのクエンチャ、ヒドロペルオキシド分解剤、トリアジン、ベンゾオキサジノン、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、ベンゾアート、ホルムアミジン、シンナマート/プロペノアート、芳香族プロパンジオン、ベンゾイミダゾール、脂環式ケトン、ホルムアニリド(オキサミドを含む)、シアノアクリラート、ベンゾピラノンおよびサリチラートを含む。
【0051】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、第1のオリゴマー組成物(OC1)の合計質量に対して好ましくは少なくとも0.01質量%、より好ましくは少なくとも0.05質量%、最も好ましくは少なくとも0.1質量%の少なくとも1種の酸化防止剤を含む。
【0052】
同様に、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、第1のオリゴマー組成物(OC1)の合計質量に対して好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、最も好ましくは1質量%以下の少なくとも1種の酸化防止剤を含む。
【0053】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、第1のオリゴマー組成物(OC1)の合計質量に対して0.01~5質量%、好ましくは0.05~3質量%、殊に0.1~1質量%の少なくとも1種の酸化防止剤を含む。
【0054】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)はまた少なくとも1種の触媒(C)を含むことができる。「少なくとも1種の触媒(C)」が意味するものは、正確に1種の触媒(C)、ならびに2種以上の触媒(C)の混合物である。
【0055】
好ましくは、少なくとも1種の触媒(C)はルイス酸金属化合物からなる群から選択される。
【0056】
ルイス酸金属化合物は当業者にとって公知である。ルイス酸金属化合物の例はオルトチタン酸テトラブチル(TBOT)、チタン酸トリイソプロピルおよびジオクタン酸スズである。
【0057】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の触媒(C)はオルトチタン酸テトラブチル(TBOT)である。
【0058】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、第1のオリゴマー組成物(OC1)の合計質量に対して好ましくは少なくとも0.01質量%、より好ましくは少なくとも0.03質量%、最も好ましくは少なくとも0.05質量%の少なくとも1種の触媒(C)を含む。
【0059】
同様に、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、第1のオリゴマー組成物(OC1)の合計質量に対して好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、最も好ましくは0.2質量%以下の少なくとも1種の触媒(C)を含む。
【0060】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、第1のオリゴマー組成物(OC1)の合計質量に対して0.01~1質量%、好ましくは0.03~0.5質量%、殊に0.05~0.2質量%の少なくとも1種の触媒(C)を含む。
【0061】
オリゴマー組成物(OC1)中の少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)、少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)の質量パーセントは、一般に最大100%になる。
【0062】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、DIN 53240、2部による好ましくは30~80mg KOH/gの範囲、より好ましくは40~80mg KOH/gの範囲、および最も好ましくは50~80mg KOH/gの範囲のOH価を有する。
【0063】
したがって、本発明はまた、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)が30~80mg KOH/gの範囲のOH価を有する方法を提供する。
【0064】
少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)は、テレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られる。言いかえれば、少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)は、テレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合生成物である。
【0065】
少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)は、好ましくは
i)成分i)に対して100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して100~104mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合生成物である。
【0066】
しかしまた、テレフタル酸と異なる少なくとも1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸、例えば、フタル酸、2,5-フランジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸もしくは1,5-ナフタレンジカルボン酸、またはテレフタル酸と異なる少なくとも1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸の組合せを使用することも可能である。
【0067】
この場合、少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)は、好ましくは
i)成分i)に対して100mol%の少なくとも1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸と、
ii)成分i)に対して100~104mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合生成物である。
【0068】
本発明の文脈内では、「芳香族1,ω-ジカルボン酸」という用語は、芳香族1,ω-ジカルボン酸それ自体、ならびに芳香族1,ω-ジカルボンエステルなどの芳香族1,ω-ジカルボン酸の誘導体を含む。適切な芳香族1,ω-ジカルボン酸エステルは、芳香族1,ω-ジカルボン酸のジメチル-、ジエチル-、ジ-n-プロピル-、ジ-イソ-プロピル-、ジ-n-ブチル-、ジイソブチル-、ジ-t-ブチル-、ジ-n-ペンチル-、ジ-イソ-ペンチル-などのジ-C-C-アルキルエステルまたは芳香族1,ω-ジカルボン酸のジ-n-ヘキシルエステルである。
【0069】
「少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオール」は、正確に1種の脂肪族1,ω-ジオール、ならびに2種以上の脂肪族1,ω-ジオールの混合物を意味する。好ましい実施形態において、少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)は、テレフタル酸と正確に1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られる。
【0070】
脂肪族1,ω-ジオールはそれ自体公知である。
【0071】
脂肪族1,ω-ジオールの例は、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2-イソブチル-1,3-プロパンジオール、1,4-シクロヘキサン-ジメタノール、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオールまたはジエチレングリコールである。
【0072】
本発明の解釈上、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールは、好ましくは2~12の炭素原子を有する脂肪族1,ω-ジオール、より好ましくは4~6の炭素原子を有する脂肪族1,ω-ジオールから選択される。脂肪族1,ω-ジオールは直鎖であっても分岐であってもよい。
【0073】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールは、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオールおよびジエチレングリコールからなる群から選択され、より好ましくは少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールは1,2-エタンジオールまたは1,4-ブタンジオールである。
【0074】
したがって、本発明はまた、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールが、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオールおよびジエチレングリコールからなる群から選択される方法を提供する。
【0075】
また前述の芳香族1,ω-ジカルボン酸のエステルを使用することもできることは当業者にとって明らかである。前述の芳香族1,ω-ジカルボン酸のエステルは、個々に、ならびに芳香族1,ω-ジカルボン酸の2種以上のエステルの混合物の形で使用することができる。
【0076】
さらに、少なくとも1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸および芳香族1,ω-ジカルボン酸の少なくとも1種のエステルの混合物もまた使用されてもよい。
【0077】
少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)の質量平均分子量(M)は、通例200~2200g/molの範囲、好ましくは400~2000g/molの範囲、より好ましくは600~1800g/molの範囲にある。質量平均分子量(M)はASTM D4001に従って求められる。
【0078】
第2のオリゴマー組成物(OC2)
第2の容器(B2)において、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)が用意される。「少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)」が意味するものは、正確に1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)ならびに2種以上の第2のオリゴマー組成物(OC2)の混合物である。
【0079】
少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)は少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)を含む。「少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)」が意味するものは、正確に1種の第2のオリゴマー(O2)、ならびに2種以上の第2のオリゴマー(O2)の混合物である。
【0080】
少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)は、第2のオリゴマー組成物(OC2)の合計質量に対して好ましくは少なくとも94質量%、より好ましくは少なくとも96.5質量%、最も好ましくは少なくとも98.8質量%の少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)を含む。
【0081】
同様に、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)は、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)の合計質量に対して好ましくは99.98質量%以下、より好ましくは99.92質量%以下、最も好ましくは99.85質量%以下の少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)を含む。
【0082】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)は、第2のオリゴマー組成物(OC2)の合計質量に対して94~99.98質量%、好ましくは96.5~99.92質量%、殊に98.8~99.85質量%の少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)を含む。
【0083】
少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)はまた少なくとも1種の添加剤(A)を含むことができ、これは好ましくは少なくとも1種の酸化防止剤である。「少なくとも1種の酸化防止剤」が意味するものは、正確に1種の酸化防止剤、ならびに2種以上の酸化防止剤の混合物である。
【0084】
さらに、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)もまた、少なくとも1種の触媒(C)を含むことができる。「少なくとも1種の触媒(C)」が意味するものは、正確に1種の触媒(C)、ならびに2種以上の触媒(C)の混合物である。
【0085】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)中に含まれる、少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)に関する上述の実施形態および選好は、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)中に含まれる少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)に類似して当てはまる。
【0086】
オリゴマー組成物(OC2)中の少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)、少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)の質量パーセントは、一般に最大100%になる。
【0087】
好ましくは、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)は、DIN 53240、2部によると30~80mg KOH/gの範囲のOH価を有する。
【0088】
したがって、本発明はまた、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)が30~80mg KOH/gの範囲のOH価を有する方法を提供する。
【0089】
少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)は、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られる。言いかえれば、少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)は、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合生成物である。
【0090】
少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)は好ましくは、i)成分i)に対して100mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸とiii)成分i)に対して100~106mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合生成物である。
【0091】
「少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオール」は、正確に1種の脂肪族1,ω-ジオール、ならびに2種以上の脂肪族1,ω-ジオールの混合物を意味する。
【0092】
少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールに関する前述の実施形態および選好は、以下に挙げる少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールに類似して当てはまる。
【0093】
「少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸」は、正確に1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸、ならびに2種以上の脂肪族1,ω-ジカルボン酸の混合物を意味する。好ましい実施形態において、少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)は、正確に1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸と正確に1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られる。
【0094】
脂肪族1,ω-ジカルボン酸は当業者に公知である。
【0095】
好ましくは、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸は、2~40の炭素原子を有する脂肪族1,ω-ジカルボン酸、より好ましくは4~17の炭素原子を有する脂肪族1,ω-ジカルボン酸から選択される。脂肪族1,ω-ジカルボン酸は直鎖であっても分岐であってもよい。
【0096】
本発明の文脈内では、「脂肪族1,ω-ジカルボン酸」という用語は、脂肪族1,ω-ジカルボン酸それ自体、ならびに脂肪族1,ω-ジカルボン酸エステルなどの脂肪族1,ω-ジカルボン酸の誘導体を含む。適切な脂肪族1,ω-ジカルボン酸エステルは、脂肪族1,ω-ジカルボン酸のジ-メチル-、ジ-エチル-、ジ-n-プロピル-、ジ-イソ-プロピル-、ジ-n-ブチル-、ジ-イソ-ブチル-、ジ-t-ブチル-、ジ-n-ペンチル-、ジ-イソ-ペンチル-またはジ-n-ヘキシルエステルなどの、脂肪族1,ω-ジカルボン酸のジ-C-C-アルキルエステルである。
【0097】
脂肪族1,ω-ジカルボン酸の例は、マロン酸、コハク酸、2-メチルコハク酸、グルタル酸、2-メチルグルタル酸、3-メチルグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシル酸(brassic acid)、テトラデカン二酸、フマル酸、2,2-ジメチルグルタル酸、ダイマー脂肪酸(CognisからのEMPOL(登録商標)1061などの)、1,3-シクロペンタンジカルボン酸、ジグリコール酸、イタコン酸、マレイン酸または2,5-ノルボルネンジカルボン酸である。
【0098】
特に好ましい脂肪族1,ω-ジカルボン酸は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸またはブラシル酸(brassic acid)であり、殊に、コハク酸、アジピン酸またはセバシン酸が好ましい。
【0099】
したがって、本発明はまた、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸が、コハク酸、アジピン酸およびセバシン酸からなる群から選択される方法を提供する。
【0100】
本発明の好ましい実施形態において、脂肪族1,ω-ジカルボン酸はアジピン酸である。
【0101】
また、脂肪族1,ω-ジカルボン酸の前述のエステルを使用することができることは当業者にとって明らかである。前述の脂肪族1,ω-ジカルボン酸のエステルは、個々に、ならびに2種以上の脂肪族1,ω-ジカルボン酸のエステルの混合物の形で使用することができる。
【0102】
さらに、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸および脂肪族1,ω-ジカルボン酸の少なくとも1種のエステルの混合物もまた使用されてよい。
【0103】
少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)の質量平均分子量(M)は、通例200~2600g/molの範囲、好ましくは400~2400g/molの範囲、殊に好ましくは500~2000g/molの範囲にある。質量平均分子量(M)はASTM D4001に従って求められる。
【0104】
第3のオリゴマー組成物(OC3)
第3の容器(B3)において、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)が用意される。「少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)」が意味するものは、正確に1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)ならびに2種以上の第3のオリゴマー組成物(OC3)の混合物である。
【0105】
少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)は少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)を含む。「少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)」が意味するものは、正確に1種の第3のオリゴマー(O3)、ならびに2種以上の第3のオリゴマー(O3)の混合物である。
【0106】
少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)は、第3のオリゴマー組成物(OC3)の合計質量に対して好ましくは少なくとも94質量%、より好ましくは少なくとも96.5質量%、最も好ましくは少なくとも98.8質量%の少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)を含む。
【0107】
同様に、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)は、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)の合計質量に対して好ましくは99.98質量%以下、より好ましくは99.92質量%以下、殊に好ましくは99.85質量%以下の少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)を含む。
【0108】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)は、第3のオリゴマー組成物(OC3)の合計質量に対して94~99.98質量%、好ましくは96.5~99.92質量%、殊に98.8~99.85質量%の少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)を含む。
【0109】
少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)は、また好ましくは少なくとも1種の酸化防止剤である少なくとも1種の添加剤(A)を含むことができる。「少なくとも1種の酸化防止剤」が意味するものは、正確に1種の酸化防止剤、ならびに2種以上の酸化防止剤の混合物である。
【0110】
さらに、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)はまた、少なくとも1種の触媒(C)を含むことができる。「少なくとも1種の触媒」(C)が意味するものは、正確に1種の触媒(C)、ならびに2種以上の触媒(C)の混合物である。
【0111】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)中に含まれる少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)に関する上述の実施形態および選好は、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)中に含まれる少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)に類似して当てはまる。
【0112】
第3のオリゴマー組成物(OC3)中の少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)、少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)の質量パーセントは、一般に最大100%になる。
【0113】
少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)はテトラメチレンオキシドの重合によって得られる。言いかえれば、少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)は、テトラメチレンオキシドの重合生成物(ポリテトラメチレングリコール)である。
【0114】
しかし、また、少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)としてポリカプロラクトンジオールまたはポリカーボナートジオールを使用することも可能である。ポリテトラメチレングリコールが好ましい。
【0115】
少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)の質量平均分子量(Mw)は、一般に600~2400g/molの範囲、好ましくは600~2000g/molの範囲、より好ましくは1200~2000g/molの範囲にある。質量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用して測定される。ジメチルアセトアミド(DMAc)が溶媒として使用され、狭く分布したポリメタクリル酸メチルが、測定において標準として使用される。
【0116】
したがって、本発明はまた、少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)が600~2400g/molの範囲の質量平均分子量(M)を有する方法を提供する。
【0117】
第4のオリゴマー組成物(OC4)
プラントが第4の容器(B4)をさらに備える場合、少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)はこの第4の容器(B4)において用意される。「少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)」が意味するものは、正確に1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)ならびに2種以上の第4のオリゴマー組成物(OC4)の混合物である。
【0118】
少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)は少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)を含む。「少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)」が意味するものは、正確に1種の第4のオリゴマー(O4)、ならびに2種以上の第4のオリゴマー(O4)の混合物である。
【0119】
少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)は、第4のオリゴマー組成物(OC4)の合計質量に対して好ましくは少なくとも94質量%、より好ましくは少なくとも96.5質量%、最も好ましくは少なくとも98.8質量%の少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)を含む。
【0120】
同様に少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)は、少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)の合計質量に対して好ましくは99.98質量%以下、より好ましくは99.92質量%以下、最も好ましくは99.85質量%以下の少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)を含む。
【0121】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)は、第4のオリゴマー組成物(OC4)の合計質量に対して94~99.98質量%、好ましくは96.5~99.92質量%、殊に98.8~99.85質量%の少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)を含む。
【0122】
少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)はまた少なくとも1種の酸化防止剤を含むことができる。「少なくとも1種の酸化防止剤」が意味するものは、正確に1種の酸化防止剤、ならびに2種以上の酸化防止剤の混合物である。
【0123】
さらに、少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)はまた、少なくとも1種の触媒(C)を含むことができる。「少なくとも1種の触媒(C)」が意味するものは、正確に1種の触媒(C)、ならびに2種以上の触媒(C)の混合物である。
【0124】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)中に含まれる少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)に関する前述の実施形態および選好は、少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)中に含まれる少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)に類似して当てはまる。
【0125】
少なくとも1種のオリゴマー組成物(OC4)中の少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)、少なくとも1種の酸化防止剤および少なくとも1種の触媒(C)の質量パーセントは、一般に最大100%になる。
【0126】
少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)は少なくとも1種のポリエステロールの溶融により得られる。
【0127】
「少なくとも1種のポリエステロール」が意味するものは、正確に1種のポリエステロール、ならびに2種以上のポリエステロールの混合物である。
【0128】
ポリエステロールはそれ自体公知である。また、それらは、「ポリエステルポリオール」、「ポリエステルアルコール」または短縮形「PESOL」とも称される。
【0129】
本発明の解釈上、少なくとも1種のポリエステロールは、i)少なくとも1種の芳香族および/または脂肪族1,ω-ジカルボン酸と、ii)少なくとも1種の1,ω-グリコール、および/または少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物との重縮合生成物が好ましい。
【0130】
したがって、本発明はまた、少なくとも1種のポリエステロールが、i)少なくとも1種の芳香族および/または脂肪族1,ω-ジカルボン酸と、ii)少なくとも1種の1,ω-グリコール、および/または少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物との重縮合生成物である方法を提供する。
【0131】
「少なくとも1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸」が意味するものは、正確に1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸ならびに2種以上の芳香族1,ω-ジカルボン酸の混合物である。
【0132】
好ましくは、少なくとも1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸は、8~12の炭素原子を有する芳香族1,ω-ジカルボン酸、より好ましくは8個の炭素原子を有するものからなる群から選択される。原則的には、より大きな炭素原子数、例えば最大20の炭素原子を有する芳香族1,ω-ジカルボン酸を使用することもまた可能である。
【0133】
適切な芳香族1,ω-ジカルボン酸の例は、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフトエ酸、1,5-ナフトエ酸、フタル酸および2,5-フランジカルボン酸およびまたこれらのエステル形成誘導体である。適切なエステル形成誘導体は、これらのジ-C-C-アルキルエステル、例えば、芳香族1,ω-ジカルボン酸のジメチル-、ジ-エチル-、ジ-n-プロピル-、ジ-イソ-プロピル-、ジ-n-ブチル-、ジ-イソ-ブチル-、ジ-tert-ブチル-、ジ-n-ペンチル-、ジ-イソ-ペンチル-またはジ-n-ヘキシル-エステルである。芳香族α,β-ジカルボン酸の無水物もまた適切なエステル形成誘導体である。
【0134】
これらの芳香族1,ω-ジカルボン酸またはエステル形成誘導体は、個々にまたは2種以上のこれらの混合物として使用されてもよい。テレフタル酸またはそのテレフタル酸ジメチルなどのエステル形成誘導体を使用することは特に好ましい。
【0135】
「少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸」が意味するものは、正確に1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸、ならびに2種以上の脂肪族1,ω-ジカルボン酸の混合物である。
【0136】
少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸に関する前述の実施形態および選好は、以下に挙げる少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸に類似して当てはまる。
【0137】
少なくとも1種のポリエステロールは、i)少なくとも1種の芳香族および/または脂肪族1,ω-ジカルボン酸と、ii)少なくとも1種の1,ω-グリコールおよび/または少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物との重縮合生成物であってもよい。
【0138】
「少なくとも1種の1,ω-グリコール」が意味するものは、正確に1種の1,ω-グリコール、ならびに2種以上の1,ω-グリコールの混合物である。
【0139】
「少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物」が意味するものは、正確に1種のポリヒドロキシ化合物、ならびに2種以上のポリヒドロキシ化合物の混合物である。
【0140】
1,ω-グリコールは当業者に公知である。1,ω-グリコールは鎖構築剤として使用することができる。
【0141】
本発明の解釈上、ポリヒドロキシ化合物は1分子当たり2個を超えるヒドロキシル基を有する化合物を意味する。
【0142】
ポリヒドロキシ化合物は当業者に公知である。それらはモノマー、オリゴマーまたはポリマーであってもよい。
【0143】
ポリヒドロキシ化合物の例は、多価アルコール、ポリアルキレングリコールおよびポリエステルである。
【0144】
適切な多価アルコールは、プロパン-1,2,3-トリオール、トリメチロールプロパンまたはペンタエリトリトールなどのトリオールおよびテトロールである。
【0145】
トリオールおよびテトロールは分岐剤として使用することができる。
【0146】
適切なポリエステルは、前述の芳香族または脂肪族1,ω-ジカルボン酸と前述の脂肪族1,ω-ジオールおよび任意に前述の多価アルコールとの重合生成物である。
【0147】
ポリエステロールの質量平均分子量(M)は、好ましくは200~2400g/molの範囲、より好ましくは300~2000g/molの範囲、最も好ましくは400~1800g/molの範囲にある。数平均分子量は、好ましくはゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって標準としてポリスチレンを使用し、溶離液/溶媒としてTHFを使用して求められる。質量平均分子量(M)はASTM D4001に従って求められる。
【0148】
少なくとも1種のポリエステロールは、好ましくは150℃未満、より好ましくは100℃未満、最も好ましくは60℃未満の温度で溶融される。
【0149】
少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)の質量平均分子量(M)は、通例200~2600g/molの範囲、好ましくは300~2500g/molの範囲、殊に好ましくは400~2400g/molの範囲にある。質量平均分子量(M)はASTM D4001に従って求められる。
【0150】
第5のオリゴマー組成物(OC5)
プラントがさらに第5の容器(B5)を備える場合、少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)はこの第5の容器(B5)において用意される。「少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)」が意味するものは、正確に1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)ならびに2種以上の第5のオリゴマー組成物(OC5)の混合物である。
【0151】
少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)は少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)を含む。「少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)」が意味するものは、正確に1種の第5のオリゴマー(O5)、ならびに2種以上の第5のオリゴマー(O5)の混合物である。
【0152】
少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)は、オリゴマー組成物(OC5)の合計質量に対して好ましくは少なくとも90質量%、より好ましくは少なくとも95質量%、殊に好ましくは少なくとも98質量%の少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)を含む。
【0153】
同様に、少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)は、少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)の合計質量に対して好ましくは100質量%以下の少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)を含む。
【0154】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)は、第5のオリゴマー組成物(OC5)の合計質量に対して90~100質量%、好ましくは95~100質量%、殊に98~100質量%の少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)を含む。
【0155】
少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)はまた、好ましくは少なくとも1種の酸化防止剤である少なくとも1種の添加剤(A)を含むことができる。「少なくとも1種の酸化防止剤」が意味するものは、正確に1種の酸化防止剤、ならびに2種以上の酸化防止剤の混合物である。
【0156】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC5)は、オリゴマー組成物(OC5)の合計質量に対して好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、最も好ましくは2質量%以下の少なくとも1種の酸化防止剤を含む。
【0157】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC5)は、オリゴマー組成物(OC5)の合計質量に対して0~10質量%、好ましくは0~5質量%、殊に0~2質量%の少なくとも1種の酸化防止剤を含む。
【0158】
少なくとも1種のオリゴマー組成物(OC5)中の少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)および少なくとも1種の酸化防止剤の質量パーセントは、一般に最大100%になる。
【0159】
少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)は、少なくとも1種のアルキレンオキシドがテトラメチレンオキシドとは異なる2~6個のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の低分子量化合物のアルコキシ化によって得られる。言いかえれば、少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)は、2~6個のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の低分子量化合物の、テトラメチレンオキシドとは異なる少なくとも1種のアルキレンオキシドの重合生成物である。
【0160】
適切なアルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシドおよびその混合物である。
【0161】
したがって、本発明はまた、テトラメチレンオキシドとは異なる少なくとも1種のアルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシドおよびその混合物から選択される方法を提供する。
【0162】
少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)は、好ましくはエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの重合した単位を含むブロックまたは統計的オリゴマーである。
【0163】
好ましい実施形態において、少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)は、少なくとも2個のヒドロキシ基、より好ましくは3~5のヒドロキシ基を含む。
【0164】
少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)の質量平均分子量(M)は、通例200~15.000g/molの範囲、好ましくは500~10.000g/molの範囲、殊に好ましくは800~8.000g/molの範囲にある。質量平均分子量(M)はASTM D4001に従って求められる。
【0165】
運転様式
(PT1)、(PT2)および(PT3)からなる群から選択される少なくとも2種の運転様式が交互に遂行される。任意に、また(PT4)、(PT5)、(PT6)、(PT7)、(PT8)、(PT9)および(PT10)からなる群から選択されるさらなる運転様式を交互に遂行することができる。
【0166】
PT1
運転様式(PT1)は目標生成物(T1)の製造であり、以下の工程a)~c)を含む:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる重縮合工程、
c)パイプ(6a)、(6c)および任意に(6b)を介して主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程。
【0167】
運転様式(PT1)の遂行によって、バルブ(V2)、(V3a)、(V3b)、(V3c)および(V4)が閉まっていることは当業者にとって明らかである。
【0168】
主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)において、一般に、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合は一般に、225℃~290℃、好ましくは230℃~270℃、特に好ましくは235℃~265℃の温度で実行される。圧力は一般に0.05~10mbar、好ましくは0.1~1mbarである。
【0169】
これらの温度で、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)中の少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)、ならびに目標生成物(T1)が溶融形態で存在することは当業者にとって明らかである。
【0170】
主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の滞留時間は通常10~240分、好ましくは25~180分である。
【0171】
一般に、テレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応において、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)において、それ以上の触媒、例えば上記の触媒は重縮合中に添加されないが、添加することは可能である。
【0172】
PT2
運転様式(PT2)は目標生成物(T1)および(T2)の同時の製造であり、以下の工程a)~d)を含む:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(2)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)に少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)を供給する工程、
c)主要反応器ユニット(R1)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)の、目標生成物(T2)が得られる重縮合工程、ならびに主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる重縮合工程、
d)パイプ(6a)を介して主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T2)を取り出し、パイプ(6c)および任意に(6b)を介して、主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程。
【0173】
運転様式(PT2)の遂行によって、バルブ(V3a)、(V3b)、(V3c)および(V4)が閉まっていることは当業者にとって明らかである。
【0174】
反応器ユニット(R3)および任意に(R2)中の少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合に、反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)中の少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合に関する前述の実施形態および選好は類似して当てはまる。
【0175】
主要反応器ユニット(R1)において、一般に、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)の重縮合は、一般に、225℃~290℃、好ましくは230℃~270℃、特に好ましくは235℃~265℃の温度で実行される。圧力は一般に0.05~10mbar、好ましくは0.1~1mbarである。
【0176】
これらの温度で、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)中の少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)、少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)中の少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)、ならびに目標生成物(T1)および(T2)が溶融形態で存在することは当業者にとって明らかである。
【0177】
PT3
運転様式(PT3)は目標生成物(T3)の製造であり、以下の工程a)~e)を含む:
a)パイプ(3a)および(3c)を介して、第1の容器(B1)に少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給する工程、
b)第1の容器(B1)において少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)および少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を混合し、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)および少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を含む生成物(P1)が、反応した形態で得られる工程、
c)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に生成物(P1)を供給する工程、
d)主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)において、目標生成物(T3)が得られる、生成物(P1)の重縮合工程、
e)パイプ(6a)、(6c)および任意に(6b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T3)を取り出す工程。
【0178】
運転様式(PT3)の遂行によって、バルブ(V2)、(V3b)および(V4)が閉まっていることは当業者にとって明らかである。
【0179】
主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)において、一般に生成物(P1)の重縮合は、一般に、225℃~290℃、好ましくは230℃~270℃、特に好ましくは235℃~265℃の温度で実行される。圧力は一般に0.05~10mbar、好ましくは0.1~1mbarである。
【0180】
これらの温度で、生成物(P1)ならびに目標生成物(T3)が溶融形態であることは当業者にとって明らかである。
【0181】
PT4
第3の容器(B3)が、パイプ(1c)に連結されたパイプ(3b)およびパイプ(3c)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結される場合、さらなる運転様式(PT4)を遂行することができる。
【0182】
好ましくは、運転様式(PT4)は目標生成物(T1)および(T3)の製造であり、以下の工程a)~d)を含む:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(3b)、(3c)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給する工程、
c)主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる重縮合工程、ならびに主要反応器ユニット(R3)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)の、目標生成物(T3)が得られる重縮合工程、
d)パイプ(6a)および任意に(6b)を介して主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出し、パイプ(6c)を介して主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T3)を取り出す工程。
【0183】
したがって、本発明はまた、第3の容器(B3)が、パイプ(1c)に連結されたパイプ(3b)およびパイプ(3c)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結される方法であって、さらなる運転様式(PT4):
【0184】
(PT4)目標生成物(T1)および(T3)の製造:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(3b)、(3c)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給する工程、
c)主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)における少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合工程であり、目標生成物(T1)が得られる、工程、ならびに主要反応器ユニット(R3)における少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)の重縮合工程であり、目標生成物(T3)が得られる、工程、
d)パイプ(6a)および任意に(6b)を介して主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出し、パイプ(6c)を介して主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T3)を取り出す工程
が遂行される、方法を提供する。
【0185】
運転様式(PT4)の遂行によって、バルブ(V2)、(V3a)および(V4)が閉まっていることは当業者にとって明らかである。バルブ(V3b)は、パイプ(3b)、(3c)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給するためにのみ開いている。
【0186】
主要反応器ユニット(R3)において、一般に、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)の重縮合は、一般に、225℃~290℃、好ましくは230℃~270℃、特に好ましくは235℃~265℃の温度で実行される。圧力は一般に0.05~10mbar、好ましくは0.1~1mbarである。
【0187】
PT5
第3の容器(B3)が、パイプ(1c)に連結されたパイプ(3b)およびパイプ(3c)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結される場合、さらなる運転様式(PT5)を遂行することができる。
【0188】
好ましくは、運転様式(PT5)は、目標生成物(T2)、(T3)および任意に(T1)の同時製造であり、以下の工程a)~e)を含む:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(2)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)に少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)を供給する工程、
c)パイプ(3b)、(3c)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給する工程、
d)主要反応器ユニット(R1)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)の、目標生成物(T2)が得られる重縮合工程、主要反応器ユニット(R3)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)の、目標生成物(T3)が得られる重縮合工程、ならびに任意に、主要反応器ユニット(R2)において少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる重縮合工程、
e)パイプ(6a)を介して主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T2)を取り出し、パイプ(6c)を介して主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T3)を取り出し、任意に、パイプ(6b)を介して主要反応器ユニット(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程。
【0189】
PT6
プラントが、パイプ(1a)に連結されたパイプ(4)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結された第4の容器(B4)をさらに備え、方法が、少なくとも1種のポリエステロールの溶融により得られた少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)を含む少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)を用意する工程をさらに含む場合、さらなる運転様式(PT6)を遂行することができる。
【0190】
好ましくは、運転様式(PT6)は目標生成物(T1)および(T4)の同時製造であり、ここで、(T4)は、テレフタル酸、少なくとも1種の1,ω-ジオール、ならびに任意に、ポリヒドロキシ化合物、脂肪族1,ω-ジカルボン酸、1,ω-グリコールおよび芳香族1,ω-ジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のさらなる成分をベースとするコポリエステルであり、以下の工程a)~d)を含む:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(4)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)に少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)を供給する工程、
c)主要反応器ユニット(R1)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)の、目標生成物(T4)が得られる重縮合工程、ならびに主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる重縮合工程、
d)パイプ(6a)を介して主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T4)を取り出し、パイプ(6c)および任意に(6b)を介して、主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程。
【0191】
したがって、本発明はまた、プラントが、パイプ(1a)に連結されたパイプ(4)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結された第4の容器(B4)をさらに備え、方法が、少なくとも1種のポリエステロールの溶融により得られた少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)を含む少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)を用意する工程をさらに含み、さらなる運転様式(PT6):
【0192】
(PT6)目標生成物(T1)および(T4)の同時製造、ここで、(T4)はテレフタル酸、少なくとも1種の1,ω-ジオール、および任意に、ポリヒドロキシ化合物、脂肪族1,ω-ジカルボン酸、1,ω-グリコールおよび芳香族1,ω-ジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のさらなる成分をベースとするコポリエステルであり、
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(4)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)に少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)を供給する工程、
c)主要反応器ユニット(R1)における少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)の重縮合工程であり、目標生成物(T4)が得られる、工程、ならびに主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)における少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合工程であり、目標生成物(T1)が得られる、工程、
d)パイプ(6a)を介して主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T4)を取り出し、パイプ(6c)および任意に(6b)を介して主要反応器ユニット(R3)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程
が遂行される、方法を提供する。
【0193】
運転様式(PT6)の遂行によって、バルブ(V2)、(V3a)、(V3b)および(V3c)が閉じられていることは当業者にとって明らかである。
【0194】
主要反応器ユニット(R1)において、一般に、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)の重縮合は、一般に、225℃~290℃、好ましくは230℃~270℃、特に好ましくは235℃~265℃の温度で実行される。圧力は一般に0.05~10mbar、好ましくは0.1~1mbarである。
【0195】
PT7
第3の容器(B3)が、パイプ(1c)に連結されたパイプ(3b)およびパイプ(3c)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結され、第4の容器(B4)が、パイプ(1a)に連結されたパイプ(4)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結され、方法が、少なくとも1種のポリエステロールの溶融により得られた少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)を含む少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)を用意する工程をさらに含む場合、さらなる運転様式(PT7)を遂行することができる。
【0196】
好ましくは、運転様式(PT7)は、目標生成物(T4)、(T3)および任意に(T1)の同時製造であり、以下の工程a)~e)を含む:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(4)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)に少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)を供給する工程、
c)パイプ(3b)、(3c)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)を供給する工程、
d)主要反応器ユニット(R1)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)の、目標生成物(T4)が得られる重縮合工程、主要反応器ユニット(R3)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)の、目標生成物(T3)が得られる重縮合工程、ならびに任意に、主要反応器ユニット(R2)において少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる重縮合工程、
e)パイプ(6a)を介して主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T4)を取り出し、パイプ(6c)を介して主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T3)を取り出し、任意にパイプ(6b)を介して主要反応器ユニット(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程。
【0197】
運転様式(PT7)の遂行によって、バルブ(V2)および(V3a)が閉じられていることは当業者にとって明らかである。
【0198】
PT8
プラントが、パイプ(5)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結された第5の容器(B5)をさらに備え、ここで、パイプ(5)はパイプ(3b)に連結され、パイプ(3b)はパイプ(1c)に連結され、ここで、方法は、第5の容器(B5)においてテトラメチレンオキシドとは異なる少なくとも1種のアルキレンオキシドを用いる、2~6のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の低分子量化合物のアルコキシル化によって得られた少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)を含む少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を用意する工程をさらに含む場合、さらなる運転様式(PT8)を遂行することができる。
【0199】
好ましくは、運転様式(PT8)は目標生成物(T1)および(T5)の同時製造であり、ここで、(T5)はテレフタル酸、テトラメチレンオキシドとは異なる少なくとも1種のアルキレンオキシド、および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルであり、以下の工程(a)~d)を含む:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(5)、(3b)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を供給する工程、
c)主要反応器ユニット(R3)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)の、目標生成物(T5)が得られる重縮合工程、ならびに主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる重縮合工程、
d)パイプ(6c)を介して主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T5)を取り出し、パイプ(6a)および任意に(6b)を介して主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程。
【0200】
したがって、本発明はまた、プラントが、パイプ(5)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結された第5の容器(B5)をさらに備え、パイプ(5)がパイプ(3b)に連結され、パイプ(3b)がパイプ(1c)に連結され、方法が、第5の容器(B5)においてテトラメチレンオキシドとは異なる少なくとも1種のアルキレンオキシドを用いる、2~6のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の低分子量化合物のアルコキシル化によって得られた少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)を含む少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を用意する工程をさらに含み。さらなる運転様式(PT8):
(PT8)目標生成物(T1)および(T5)の同時製造、ここで、(T5)は、テレフタル酸、テトラメチレンオキシドとは異なる少なくとも1種のアルキレンオキシド、および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルであり、
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(5)、(3b)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を供給する工程、
c)主要反応器ユニット(R3)における少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)の重縮合工程であり、目標生成物(T5)が得られる、工程、ならびに主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)における少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合工程であり、目標生成物(T1)が得られる、工程、
d)パイプ(6c)を介して主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T5)を取り出し、パイプ(6a)および任意に(6b)を介して、主要反応器ユニット(R1)および任意に(R2)から目標生成物(T1)を取り出す工程
が遂行される、方法を提供する。
【0201】
運転様式(PT8)の遂行によってバルブ(V2)、(V3a)、(V3c)および(V4)が閉まっていることは当業者にとって明らかである。
【0202】
主要反応器ユニット(R3)において、一般に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)の重縮合は、一般に、225℃~290℃、好ましくは230℃~270℃、特に好ましくは235℃~265℃の温度で実行される。圧力は一般に0.05~10mbar、好ましくは0.1~1mbarである。
【0203】
PT9
プラントが、パイプ(5)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結された第5の容器(B5)をさらに備え、ここで、パイプ(5)はパイプ(3b)に連結され、パイプ(3b)はパイプ(1c)に連結され、ここで、方法は、第5の容器(B5)においてテトラメチレンオキシドとは異なる少なくとも1種のアルキレンオキシドを用いる、2~6のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の低分子量化合物のアルコキシル化によって得られた少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)を含む少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を用意する工程をさらに含む場合、さらなる運転様式(PT9)を遂行することができる。
【0204】
好ましくは、運転様式(PT9)は、目標生成物(T5)、(T2)および任意に(T1)の同時製造であり、以下の工程a)~e)を含む:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(5)、(3b)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を供給する工程、
c)パイプ(2)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)に少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)を供給する工程、
d)主要反応器ユニット(R3)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)の、目標生成物(T5)が得られる重縮合工程、主要反応器ユニット(R1)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)の、目標生成物(T2)が得られる重縮合工程、ならびに任意に、主要反応器ユニット(R2)において少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる重縮合工程、
e)パイプ(6c)を介して主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T5)を取り出し、パイプ(6a)を介して主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T2)を取り出し、パイプ(6b)を介して主要反応器ユニット(R2)から任意に目標生成物(T1)を取り出す工程。
【0205】
PT10
プラントが、パイプ(1c)に連結されたパイプ(3b)に連結されたパイプ(5)を介して第3の主要反応器ユニット(R3)の入口に連結された第5の容器(B5)、およびパイプ(1a)に連結されたパイプ(4)を介して第1の主要反応器ユニット(R1)の入口に連結された第4の容器(B4)をさらに含む場合、さらなる運転様式(PT10)を遂行することができる。
【0206】
好ましくは、運転様式(PT10)は、目標生成物(T5)、(T4)および任意に(T1)の同時製造であり、以下の工程a)~e)を含む:
a)パイプ(1)、(1a)、(1c)および任意に(1b)を介して、主要反応器ユニット(R1)、(R3)および任意に(R2)に少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を供給する工程、
b)パイプ(5)、(3b)および(1c)を介して、第3の主要反応器ユニット(R3)に少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)を供給する工程、
c)パイプ(4)および(1a)を介して、第1の主要反応器ユニット(R1)に少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)を供給する工程、
d)主要反応器ユニット(R3)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)の、目標生成物(T5)が得られる重縮合工程、主要反応器ユニット(R1)において、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)の、目標生成物(T4)が得られる重縮合工程、ならびに任意に、主要反応器ユニット(R2)において少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の、目標生成物(T1)が得られる重縮合工程、
e)パイプ(6c)を介して主要反応器ユニット(R3)から目標生成物(T5)を取り出し、パイプ(6a)を介して主要反応器ユニット(R1)から目標生成物(T4)を取り出し、パイプ(6b)を介して主要反応器ユニット(R2)から任意に目標生成物(T1)を取り出す工程。
【0207】
目標生成物(T1)
目標生成物(T1)はテレフタラートポリエステルである。
【0208】
「目標生成物(T1)」および「テレフタラートポリエステル」という用語は、本発明の解釈上、同意語であり、本発明の全体にわたって交換可能に使用される。
【0209】
テレフタラートポリエステルは、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の重縮合によって得られる。少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、テレフタル酸と少なくとも1種の1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られた少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)を含む。
【0210】
好ましい実施形態において、目標生成物(T1)は、
i)成分i)に対して、100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して、100~104mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物である。
【0211】
したがって、本発明はまた、目標生成物(T1)が、
i)成分i)に対して100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して100~104mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物である方法を提供する。
【0212】
好ましい実施形態において、テレフタラートポリエステルは、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリトリメチレンテレフタラート(PTT)またはポリブチレンテレフタラート(PBT)である。
【0213】
さらに特に好ましい実施形態において、テレフタラートポリエステルはポリブチレンテレフタラート(PBT)である。
【0214】
テレフタラートポリエステルは一般に<50meq/kg、好ましくは<35meq/kg、より好ましくは<30meq/kgの酸価を有する。酸価は、水酸化ナトリウムを用いる滴定またはFTIR測定によって求められる。
【0215】
さらに、テレフタラートポリエステルの質量平均分子量(M)は、通例2000~80000g/molの範囲、好ましくは5000~80000g/molの範囲、より好ましくは20000~80000g/molの範囲にある。質量平均分子量(M)はASTM D5001に従って求められる。
【0216】
テレフタラートポリエステルは、一般に60~180ml/gの範囲、好ましくは90~170ml/gの範囲、より好ましくは100~165ml/gの範囲の粘度数を有する。粘度数は、ISO 307に従ってフェノール/トリクロロベンゼンの混合物中のテレフタラートポリエステルの0.5質量%溶液で求められる、
【0217】
目標生成物(T2)
目標生成物(T2)は、テレフタル酸、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルである。
【0218】
「目標生成物(T2)」および「テレフタル酸、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステル」という用語は、本発明の解釈上、同意語であり、本発明の全体にわたって交換可能に使用される。
【0219】
目標生成物(T2)は、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)の重縮合によって得られる。少なくとも1種の第2のオリゴマー組成物(OC2)は、少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸と少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られた少なくとも1種の第2のオリゴマー(O2)を含む。
【0220】
好ましい実施形態において、目標生成物(T2)は、
i)成分i)~ii)に対して、30~60mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)~ii)に対して40~70mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ωジカルボン酸と、
iii)成分i)~ii)に対して100~104mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物である。
【0221】
したがって、本発明はまた、目標生成物(T2)が、
i)成分i)~ii)に対して、30~60mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)~ii)に対して40~70mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ωジカルボン酸と、
iii)成分i)~ii)に対して100~104mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物である方法を提供する。
【0222】
目標生成物(T2)は、一般に<50meq/kg、好ましくは<35meq/kg、より好ましくは<25meq/kgの酸価を有する。酸価は、水酸化ナトリウムを用いる滴定またはFTIR測定によって求められる。
【0223】
目標生成物(T3)
目標生成物(T3)は、テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコールおよび少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルである。
【0224】
「目標生成物(T3)」および「テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコールおよび少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステル」という用語は、本発明の解釈上、同意語であり、本発明の全体にわたって交換可能に使用される。
【0225】
目標生成物(T3)は生成物(P1)の重縮合によって得られる。生成物(P1)は、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)および少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)の混合により得られ、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)および少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)を反応した形態で含む。
【0226】
本発明の解釈上、「反応した形態で」とは、生成物(P1)が、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)の縮合生成物であることを意味する。
【0227】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、テレフタル酸と少なくとも1種の1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られた少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)を含み、少なくとも1種の第3のオリゴマー組成物(OC3)は、テトラメチレンオキシドの重合によって得られた少なくとも1種の第3のオリゴマー(O3)を含む。
【0228】
好ましい実施形態において、目標生成物(T3)は、
i)成分i)に対して、100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して30~74mol%のテトラメチレンオキシドと、
iii)成分i)に対して30~74mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物であり、ここで、成分ii)およびiii)の合計は100~104mol%の範囲にある。
【0229】
したがって、本発明はまた、目標生成物(T3)が、
i)成分i)に対して100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して30~74mol%の少なくとも1種のテトラメチレンオキシドと、
iii)成分i)に対して30~74mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物であり、ここで、成分ii)およびiii)の合計は100~104mol%の範囲にある方法を提供する。
【0230】
目標生成物(T3)の溶融温度(T)は、通例60~220℃の範囲、好ましくは100~200℃の範囲、より好ましくは120~170℃の範囲にあり、示差走査熱量測定法(DSC)または動的機械熱分析(DMTA)によって求められる。
【0231】
目標生成物(T3)の質量平均分子量(M)は、通例2000~150000g/molの範囲、好ましくは10000~120000g/molの範囲、より好ましくは20000~80000g/molの範囲にある。質量平均分子量(MW)はASTM D5001に従って求められる。
【0232】
目標生成物(T4)
目標生成物(T4)は、テレフタル酸、少なくとも1種の1,ω-ジオール、および任意にポリヒドロキシ化合物、脂肪族1,ω-ジカルボン酸、1,ω-グリコールおよび芳香族1,ω-ジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のさらなる成分をベースとするコポリエステルである。
【0233】
「目標生成物(T4)」および「テレフタル酸、少なくとも1種の1,ω-ジオール、および任意にポリヒドロキシ化合物、脂肪族1,ω-ジカルボン酸、1,ω-グリコール、および芳香族1,ω-ジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のさらなる成分をベースとするコポリエステル」という用語は、本発明の解釈上、同意語であり、本発明の全体にわたって交換可能に使用される。
【0234】
任意に、目標生成物(T4)は、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)の重縮合によって得られる。
【0235】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、テレフタル酸と少なくとも1種の1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られた少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)を含み、少なくとも1種の第4のオリゴマー組成物(OC4)は、任意に少なくとも1種のポリエステロールの溶融により得られた少なくとも1種の第4のオリゴマー(O4)を含む。
【0236】
好ましい実施形態において、目標生成物(T4)は、
i)成分i)~ii)に対して10~100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)~ii)に対して0~90mol%の少なくとも1種の脂肪族、および/またはテレフタル酸とは異なる少なくとも1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸と、
iii)成分i)~ii)に対して30~102mol%の少なくとも1種の1,ω-ジオールと、
iv)成分i)~ii)に対して少なくとも1種の1,ω-ジオールとは異なる、0~72mol%の少なくとも1種の1,ω-グリコール、および/または、少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物と
の重縮合生成物であり、ここで、成分iii)およびiv)の合計は100~102mol%の範囲にある。
【0237】
したがって、本発明の別の目的は、目標生成物(T4)が、
i)成分i)~ii)に対して10~100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)~ii)に対して0~90mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジカルボン酸および/または、テレフタル酸とは異なる少なくとも1種の芳香族1,ω-ジカルボン酸と、
iii)成分i)~ii)に対して30~102mol%の少なくとも1種の1,ω-ジオールと、
iv)成分i)~ii)に対して少なくとも1種の1,ω-ジオールとは異なる、0~72mol%の少なくとも1種の1,ω-グリコールおよび/または少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物と
の重縮合生成物であり、ここで、成分iii)およびiv)の合計は100~102mol%の範囲にある方法を提供することである。
【0238】
目標生成物(T4)の質量平均分子量(M)は、通例2000~100000g/molの範囲、好ましくは5000~90000g/molの範囲、より好ましくは20000~80000g/molの範囲にある。質量平均分子量(MW)はASTM D5001に従って求められる。
【0239】
目標生成物(T4)は、一般に40~120ml/gの範囲、好ましくは50~110ml/gの範囲、より好ましくは60~100ml/gの範囲の粘度数を有する。粘度数は、ISO 307に従って25℃でフェノール/トリクロロベンゼンの混合物中の目標生成物(T4)の0.5質量%の溶液で求められる。
【0240】
目標生成物(T5)
目標生成物(T5)は、テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコールと異なる少なくとも1種のポリアルキレングリコール、および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステルである。
【0241】
「目標生成物(T5)」および「テレフタル酸、ポリテトラメチレングリコールとは異なる少なくとも1種のポリアルキレンオキシド、および少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールをベースとするコポリエステル」という用語は、本発明の解釈上、同意語であり、本発明の全体にわたって交換可能に使用される。
【0242】
任意に、目標生成物(T5)は、少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)および少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)の重縮合によって得られる。
【0243】
少なくとも1種の第1のオリゴマー組成物(OC1)は、テレフタル酸と少なくとも1種の1,ω-ジオールとの縮合反応によって得られた少なくとも1種の第1のオリゴマー(O1)を含み、少なくとも1種の第5のオリゴマー組成物(OC5)は、テトラメチレンオキシドとは異なる少なくとも1種のアルキレンオキシドの重合によって得られた少なくとも1種の第5のオリゴマー(O5)を任意に含む。
【0244】
好ましい実施形態において、目標生成物(T5)は、
i)成分i)に対して、100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して、ポリテトラメチレングリコールと異なる30~72mol%の少なくとも1種のポリアルキレングリコールと、
iii)成分i)に対して30~72mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物であり、ここで、成分ii)およびiii)の合計は100~102mol%の範囲にある。
【0245】
したがって、本発明はまた、目標生成物(T5)が、
i)成分i)に対して100mol%のテレフタル酸と、
ii)成分i)に対して、ポリテトラメチレングリコールと異なる30~72mol%の少なくとも1種のポリアルキレングリコールと、
iii)成分i)に対して、30~72mol%の少なくとも1種の脂肪族1,ω-ジオールと
の重縮合生成物であり、ここで、成分ii)およびiii)の合計は100~102mol%の範囲にある方法を提供する。
【0246】
目標生成物(T5)の質量平均分子量(M)は、通例2000~150000g/molの範囲、好ましくは10000~120000g/molの範囲、より好ましくは20000~60000g/molの範囲にある。質量平均分子量(M)はASTM D5001に従って求められる。
【0247】
目標生成物(T5)は、一般に10~100ml/gの範囲、好ましくは20~90ml/gの範囲、より好ましくは30~80ml/gの範囲の粘度数を有する。粘度数は、ISO 307に従って25℃でHFIP中の目標生成物(T5)の0.5質量%の溶液で求められる。
図1