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特許7602729現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-11
(45)【発行日】2024-12-19
(54)【発明の名称】現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20241212BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
G03G15/08 390A
G03G21/18 157
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021065220
(22)【出願日】2021-04-07
(65)【公開番号】P2022160793
(43)【公開日】2022-10-20
【審査請求日】2024-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(72)【発明者】
【氏名】細川 浩
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-142870(JP,A)
【文献】特開2014-071260(JP,A)
【文献】特開2007-093752(JP,A)
【文献】特開2003-295614(JP,A)
【文献】特開平11-125969(JP,A)
【文献】中国実用新案第212873198(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/00
13/08
13/095
15/00
15/08
15/095
21/16-21/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤収容部の側壁部の外側に複数の駆動伝達部材を覆うカバー部を有する現像装置において、
前記カバー部は、カバー側壁部と、カバー底壁部とを有し、
前記カバー底壁部は、前記複数の駆動伝達部材のうち底面に対向する二以上の駆動伝達部材それぞれに対応させて形成した二以上の貫通孔を有することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の現像装置において、
前記貫通孔の下方に現像剤受け部を設けたことを特徴とする現像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の現像装置において、
前記現像剤受け部は、前記貫通孔よりも大きい受入孔を備えた天井部を有することを特徴とする現像装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の現像装置において、
前記現像剤受け部は、着脱可能であることを特徴とする現像装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一に記載の現像装置において、
前記現像剤収容部と前記カバー部とを一体に形成した現像ケースを備えることを特徴とする現像装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一に記載の現像装置と、電子写真プロセスに用いる少なくとも一つの他の装置とを一体的に備えるプロセスカートリッジ。
【請求項7】
請求項1乃至5の何れか一に記載の現像装置又は請求項6に記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像形成装置において、
前記貫通孔の下方に設ける現像剤受け部を、画像形成装置本体側に設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の画像形成装置において、
前記現像装置又は前記プロセスカートリッジを、複数備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項8に記載の画像形成装置において、
前記現像装置又は前記プロセスカートリッジを、複数備え、
前記現像剤受け部は、複数の前記現像装置又はプロセスカートリッジの少なくとも二以上で兼用したことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、現像剤収容部の側壁部の外側に複数の駆動伝達部材を覆うカバー部を有する現像装置が知られている。
例えば特許文献1には、現像装置のギヤ列(複数の駆動伝達部材)を覆う面板(カバー部)を備えた現像装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、カバー部の強度確保や駆動伝達部材の劣化抑制の観点で改良の余地が残されていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するために、本発明は、現像剤収容部の側壁部の外側に複数の駆動伝達部材を覆うカバー部を有する現像装置において、前記カバー部は、カバー側壁部と、カバー底壁部とを有し、前記カバー底壁部は、前記複数の駆動伝達部材のうち底面に対向する二以上の駆動伝達部材それぞれに対応させて形成した二以上の貫通孔を有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、カバー部の強度確保や駆動伝達部材の劣化抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】複写機の概略構成図。
図2図1に示すプロセスユニットの内部構成を説明する断面図。
図3】背面から現像装置の駆動伝達系を見た図。
図4】一構成例の説明図。
図5】他の構成例の説明図。
図6】他の構成の複写機の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を画像形成装置としての電子写真プロセスを実行する複写機(以下、「複写機100」という)に適用した、実施形態について説明する。
図1は、複写機100の概略構成図である。複写機100はプリンタ部20、プリンタ部20の下方に配置された給紙部60、及びプリンタ部20の上方に配置された画像読取部40等を備える。プリンタ部20は、ドラム状の潜像担持体である感光体11と現像手段である後述する現像装置13とを一体に備えたプロセスカートリッジとしてのプロセスユニット10、及び転写手段としての転写ローラ31を備えた転写ユニット30等を備える。
【0008】
プロセスユニット10の図1中の左側には潜像形成手段である光書込装置50を備える。光書込装置50の上方には、プロセスユニット10の現像装置に供給するトナー(フレッシュトナー)を収容するためのトナーボトル93が配置されている。光書込装置50の下方には、プロセスユニット10の回収手段で回収されたトナーを溜める廃トナーボトル94が配置されている。感光体11と転写ローラ31とが対向する転写ニップの上方には、定着装置80が配置されている。給紙部60は、記録媒体としての用紙Pが積層して収容された給紙トレイ61(a、b)、給紙ローラ対70(a、b)及び搬送ローラ対71(a、b)等を備える。
【0009】
画像形成時には、プリンタ部20では、画像読取部40によって読み取られた画像情報(画像データ)や外部装置から入力された画像情報に基づいて、光書込装置50から照射される露光光によって感光体11の表面上に静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置13によりトナー像として可視像化される。
【0010】
一方、給紙部60では、選択されたいずれかの給紙トレイ61からピックアップローラによって用紙Pが一枚ずつ給紙される。そして、給紙ローラ対70(a、b)及び搬送ローラ対71(a、b)によってレジストローラ対72に向けて搬送される。レジストローラ対72に達した用紙Pは、斜めずれを修正された後、感光体11上のトナー像に対する位置が一致するタイミングで、転写ニップに送られる。
【0011】
転写ニップでは、転写ローラ31に転写バイアスを印加し、感光体11上のトナー像を用紙Pに静電力で転写する。トナー像が転写された用紙Pは定着装置80に送る。ここで熱と圧力とによりトナー像を用紙Pに定着する。トナー像が定着された用紙Pは排紙ローラ対91により画像読取部40の下方に位置する排紙トレイ92に排出してスタックする。
【0012】
図2は、図1に示すプロセスユニット10の内部構成を説明する断面図である。図2に示すように、プロセスユニット10には、感光体11の他に、帯電部材12、現像装置13、及びクリーニング部14等を備える。帯電部材12は、図1に示す光書込装置50による露光工程の前段で感光体11の表面を一様に帯電し、クリーニング部14は、図に示す転写ニップでの転写後の感光体11の表面をクリーニングする。クリーニング部14のクリーニングにより感光体11の表面から除去したトナーは、回収トナー搬送スクリュ15で搬送し、回収トナーとして図1に示す廃トナーボトル94へ搬送し、あるいはリサイクルトナーとして現像装置13に供給する。
【0013】
現像装置13は、キャリアとトナーからなる乾式二成分現像剤を収容する現像剤容器であるケーシング5を備える。ケーシング5は、現像剤を収容する下ケース5aと、下ケース5aの開口側を覆う上ケース5bとから構成されている。下ケース5aには、ケーシング5内の現像剤を撹拌しながら搬送する搬送部材としての供給スクリュ1及び撹拌スクリュ2が配置されている。
【0014】
上ケース5bには、現像剤担持体である現像ローラ3と、現像ローラ3上の現像剤の層厚(量)を規制する現像剤規制部材としての板状のドクタブレード4とが保持されている。現像ローラ3は、現像剤を表面上に担持して図2中の矢印Aで示す方向に回転し、対向配置され図2中の矢印B方向に回転する感光体11に担持する現像剤中のトナーを供給する。ドクタブレード4は、現像ローラ3の表面との間にある一定の間隔の現像ギャップを形成するように、ケーシング5の上ケース5bに固定されている。
【0015】
下ケース5aの内部は、供給スクリュ1が配置された供給路21と、撹拌スクリュ2が配置された撹拌路22とに、仕切り板23によって仕切られている。供給スクリュ1及び撹拌スクリュ2は、それぞれ供給軸受及び撹拌軸受によって下ケース5aに回転自在に支持されている。仕切り板23の長手方向の奥側端部及び手前側端部には、それぞれ奥側開口部及び手前側開口部が形成されており、これらの二つの開口部によって供給路21と撹拌路22とが連通している。現像剤は現像装置13内の供給路21と撹拌路22との間を循環する経路が形成されている。
【0016】
供給路21内の現像剤は、供給スクリュ1の回転によって軸方向に搬送されつつ、現像ローラ3の内部のマグネットローラの磁力によって汲み上げられ、現像ローラ3の表面上に供給される。現像ローラ3の表面上に汲み上げられた現像剤は、ドクタブレード4により一定の高さ(層厚)に規制され、現像領域において感光体11の表面上の静電潜像の現像に用いられる。現像領域を通過した現像ローラ3の表面上の現像剤は、マグネットローラの磁力によって形成される分離極の作用によって現像ローラ3の表面上から分離し、供給路21内に戻る。
【0017】
図3図1を正面図とした場合、背面から現像装置の駆動伝達系を見た図である。現像ローラ軸110aに現像ローラギヤ110が固設されている。現像ローラ軸110aは現像ローラギヤ110の取付箇所よりも背面側に延び出しており、伸び出した先端が、複写機本体側に配置された駆動源で回転駆動されるカップリングに係合して駆動を伝達されるようになっている。
【0018】
現像ローラギヤ110は第一アイドラギヤ111に噛み合っている。この第一アイドラギヤ111は現像ローラ3とドクタブレード4とが共通側板112aと保持された現像ローラユニット112に回転可能に取り付けられる。第一アイドラギヤ111には供給スクリュ軸115aに固設された供給スクリュギヤ115と第二アイドラギヤ113が噛み合っている。第二アイドラギヤ113は撹拌スクリュ2の上方の蓋に相当する上ケース5bの部分の背面端壁外側から突出するスタッド113aに回転自在に保持されている。このスタッド113aの背面側の端部は下ケース5aと一体に形成されたギヤカバー120の背面壁部の上方への突出部120bの上端で支持されている。この第二アイドラギヤ113に撹拌スクリュ軸114aに固設された撹拌スクリュギヤ114が噛み合っている。
【0019】
図3(b)は上ケース5bを取り外し、下ケース5aと一体に形成したギヤカバー120を上方から見た図である。ギヤカバー120は供給スクリュギヤ115の下方や撹拌スクリュギヤ114の下方に底壁122、121を備えている。この底壁122,121の上面はギヤの刃先と近接する断面円弧形状になっている。この底壁が、駆動伝達部材より前記回転体の軸線方向の外側に位置するカバー側壁部と、現像器ケースの端壁と前記側壁部とを駆動伝達部材の下方で連結するカバー底壁部に相当する。
【0020】
なお、図3中の符号120aはギヤカバー120の上面を示す。上面の高さは図示の例では供給スクリュ軸115aや撹拌スクリュ軸114aの中心高さである。このためギヤカバー120だけでは、これらのギヤの下半分しかカバーできない。残りの上半分や、上方の他のギヤは他の部材、たとえば、上ケース5bと一体に形成したカバー部でカバーすることができる。このカバー部には駆動入力のため現像ローラ軸110aを突出させる貫通孔あるいは逃げ部を形成する。
【0021】
このようなギヤカバーは、以下の目的で設けられている。ギヤを保護する、安全性のため直接ギヤに触れられないようにする、ギヤにグリス等の潤滑剤が塗布されている場合、触って汚れないようにする、アイドラギヤを設ける場合、アイドラ軸を両持ちで支えるようにする、などの目的である。ギヤカバーはコストダウンや強度アップの為に現像ケースと一体で形成することが好ましい。
【0022】
コストダウンなどのために樹脂成形などで現像ケースと一体で形成されたギヤカバーは上方が開口し周壁及び底壁を備えた袋状になることが多い。この場合、現像装置のシール部や軸受部、または上部クリーニング部から現像剤が漏れた際に、袋状になったギヤカバーの底壁上に現像剤が溜まり、以下の順序で不具合が発生した。現像剤が漏れる、現像剤が底壁上面上に溜まりギヤに付着する、現像剤が研磨剤になってギヤが摩耗する、ギヤが破損するという順序での不具合である。
【0023】
そこで、本実施形態では、ギヤカバーの底壁部に、前記複数の駆動伝達部材のうち底面に対向する二以上の駆動伝達部材それぞれに対応させて形成した二以上の貫通孔を設けた。貫通孔は指が入らない程度の孔径、例えば5mm程度が好ましい。ギヤ下方、あるいは、底壁全体の現像ケースの最下点に形成することが好ましい。現像剤が各所から漏れた場合でも、各種現像ギヤをカバーする現像ケースの底面の貫通孔から現像剤が落下することから、ギヤとの隙間が現像剤で埋まらないようにできる。貫通孔の下方に現像剤受け部を設けることが好ましい。
【0024】
図4は一構成例の説明図である。図4(a)は背面からの説明図、図4(b)はギヤカバー120を上方から見た図、図4(c)は貫通孔の下方に現像剤受け部としての受皿130の斜視図である。底壁122、121に、貫通孔122a、121aを形成している。この受皿130は上面全体が開口になっている。受皿130は現像装置に固定であってもよいし、脱着可能であってもよい。現像剤受けを設けることで溜めて置く場所を確保である。加えて現像剤受けを着脱可能とすれば溜まった現像剤を容易に処理出来る。
【0025】
図5は他の構成例の説明図である。図5(a)の構成例は、現像剤受け部は、前記貫通孔よりも大きい受入孔131b、131cを備えた天井部131aを有する例であり、脱着可能にもなっている。斜視図も右に示している。現像剤が通過する孔に関しては、対向する上の孔より下の孔を少し大きくし、現像剤が通過する孔以外は閉じてので、現像剤受けの開口が全開しているものよりも、現像剤の飛散が少ない。図中121bや122bを付したのは底壁の貫通孔から下方に伸びるガイドパイプ部を示す。
【0026】
図5(b)の構成例は、貫通孔の下方に設ける現像剤受け部を、画像形成装置本体側に設けた例である。図示の例では、現像剤受け部は、貫通孔121a、122aよりも大きい受入孔131b、131cを備えた天井部131aを有する例であり、脱着可能にもなっている。斜視図も右に示している。これに代え、図4(c)に示すように天井部がない受皿でもよい。図中121bや122bを付したガイドパイプ部が複写機本体の現像装置設置水準20a(例えば設置面の高さの水準)まで伸びている。その下方に受皿131が配置される。
【0027】
以下説明した複写機100は単色の複写であるが、本発明は、現像装置又はプロセスカートリッジを複数備えたカラー複写機にも適用できる。図6は、複写機100の概略構成図である。複写機100は、複写装置本体(以下、プリンタ部20という)、給紙テーブル(以下、給紙部60という)及びプリンタ部20上に取り付けるスキャナ(以下、画像読取部40という)から構成される。
【0028】
プリンタ部20は、四つのプロセスユニットとしてのプロセスユニット10(Y,M,C,K)、中間転写ベルト200、露光手段としての光書込装置50、定着手段としての定着装置80等を備えている。中間転写ベルト200は、複数の張架ローラに張架されて図6中の矢印A方向に移動する中間転写体である。
四つのプロセスユニット10の、符号の後に付されたY,M,C,Kという添字は、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック用の仕様であることを示している。四つのプロセスユニット10(Y,M,C,K)は、それぞれ使用するトナーの色が異なる他は、ほぼ同様の構成になっているので、以下、Y,M,C,Kという添字を省略して説明する。
【0029】
プロセスユニット10は、潜像担持体である感光体11、帯電手段である帯電部材12、現像手段である現像装置13、及び、クリーニング手段であるクリーニング部14を一体的に支持してユニット状とした構成となっている。
【0030】
感光体11は、図中の矢印で示すように、図中の時計周り方向に回転する。帯電部材12は、感光体11の表面に圧接されており、感光体11の回転により従動回転する。帯電部材12は、作像時に、感光体11の表面を帯電する。
【0031】
光書込装置50は、画像読取部40で読み込んだ原稿画像の画像情報またはパーソナルコンピュータ等の外部装置から入力される画像情報に基づいて、感光体11の表面に対して露光し、感光体11の表面に静電潜像を形成する。クリーニング部14は、中間転写ベルト200と対向する位置を通過した感光体11の表面上に残留する転写残トナーのクリーニングを行う。
【0032】
四つのプロセスユニット10は、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色毎のトナー像を感光体11上に形成する。四つのプロセスユニット10は、中間転写ベルト200の表面移動方向に並列に配設され、それぞれの感光体11上に形成されたトナー像を中間転写ベルト200に順に重ね合わせるように転写し、中間転写ベルト200上に可視像を形成する。
【0033】
各感光体11に対して中間転写ベルト200を挟んで対向する位置には一次転写手段としての転写ローラ31が配置されている。転写ローラ31には一次転写バイアスが印加され、感光体11との間で一次転写電界を形成する。この一次転写電界が、感光体11の表面上に形成されたトナー像を中間転写ベルト200の表面に転写する。複写機100は、表面移動する中間転写ベルト200の表面上に各色のトナー像を順次重ねて転写することによって、中間転写ベルト200の表面上にフルカラー画像を形成する。
【0034】
四つのプロセスユニット10が中間転写ベルト200と対向する位置に対して、中間転写ベルト200の表面移動方向下流側には、二次転写ローラ201が配置されている。二次転写ローラ201は、張架ローラの一つである二次転写対向ローラ201aに対して中間転写ベルト200を挟んで対向する位置に配置され、中間転写ベルト200との間で二次転写ニップを形成する。複写機100は、二次転写ローラ201と二次転写対向ローラ201aとの間に所定の電圧を印加して二次転写電界を形成する。
【0035】
給紙部60の給紙トレイ61a、61bから給紙され、図6中の矢印S方向に搬送される転写材である用紙Pは、二次転写ニップを通過する。この用紙Pが二次転写ニップを通過する際に、中間転写ベルト200の表面上に形成されたフルカラー画像が、二次転写ローラ201と二次転写対向ローラ201aとの間に形成された二次転写電界によって用紙Pに転写される。
【0036】
二次転写ニップに対して用紙Pの搬送方向下流側に、定着装置80が配置されている。二次転写ニップを通過した用紙Pは定着装置80に到達する。そして、定着装置80における加熱及び加圧によって用紙P上に転写されたフルカラー画像が定着され、画像が定着された用紙Pは複写機100の装置外に出力される。
一方、二次転写ニップで用紙Pに転写されず中間転写ベルト200の表面上に残留したトナーは、転写ベルトクリーニング装置202によって回収される。
【0037】
図6に示すように、中間転写ベルト200の上方には、各色トナーを収容するトナーボトル93(Y,M,C,K)が複写機100本体に対して着脱可能に配置されている。各色のトナーボトル93に収容されたトナーは、各色の現像装置13に供給される。
【0038】
現像装置又は現像装置を含むプロセスカートリッジを、複数備える画像形成装置では、現像剤受け部は、複数の前記現像装置又はプロセスカートリッジの少なくとも二以上で兼用してもよい。
【0039】
以上、本実施形態では、回転部材を有する現像剤収容部を内部に構成した現像器ケースの端壁の外側に配置された駆動伝達部材と、前記駆動伝達部材を覆うカバー部とを備えた現像装置において、前記カバー部は、前記駆動伝達部材より前記回転体の軸線方向の外側に位置するカバー側壁部と、前記現像器ケースの端壁と前記側壁部とを前記駆動伝達部材の下方で連結するカバー底壁部とを有する。このカバー底壁部によってカバー部の強度確保ができる。そして、前記カバー底壁部の互いに異なる箇所に上方から対向するように前記駆動伝達部材を複数備え、前記カバー底壁部には、前記複数の前記駆動伝達部材それぞれに対応させて形成した貫通孔を有する。この貫通孔から現像剤が落下できるので、カバー側壁部上に現像剤が溜まることによる駆動伝達部材の劣化を抑制できる。
【符号の説明】
【0040】
1 :供給スクリュ
2 :撹拌スクリュ
3 :現像ローラ
4 :ドクタブレード
5 :ケーシング
5a :下ケース
5b :上ケース
10 :プロセスユニット
11 :感光体
12 :帯電部材
13 :現像装置
14 :クリーニング部
15 :回収トナー搬送スクリュ
20 :プリンタ部
20a :現像装置設置水準
21 :供給路
22 :撹拌路
23 :仕切り板
30 :転写ユニット
31 :転写ローラ
40 :画像読取部
50 :光書込装置
60 :給紙部
61 :給紙トレイ
61a :給紙トレイ
61b :給紙トレイ
70 :給紙ローラ対
71 :搬送ローラ対
72 :レジストローラ対
80 :定着装置
91 :排紙ローラ対
92 :排紙トレイ
93 :トナーボトル
94 :廃トナーボトル
100 :複写機
110 :現像ローラギヤ
110a :現像ローラ軸
111 :第一アイドラギヤ
112 :現像ローラユニット
112a :共通側板
113 :第二アイドラギヤ
113a :スタッド
114 :撹拌スクリュギヤ
114a :撹拌スクリュ軸
115 :供給スクリュギヤ
115a :供給スクリュ軸
120 :ギヤカバー
120b :突出部
121 :底壁
121a :貫通孔
122 :底壁
122a :貫通孔
130 :受皿
131 :受皿
131a :天井部
131b :受入孔
131c :受入孔
200 :中間転写ベルト
201 :二次転写ローラ
201a :二次転写対向ローラ
202 :転写ベルトクリーニング装置
A :矢印
B :矢印
P :用紙
S :矢印
【先行技術文献】
【特許文献】
【0041】
【文献】特開2014-09265号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6