(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-12
(45)【発行日】2024-12-20
(54)【発明の名称】SEM画像をレンダリングし、3Dデザインを用いて基板の欠陥撮像条件を予測するためのシステムと方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20241213BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20241213BHJP
G06V 10/82 20220101ALI20241213BHJP
G06V 20/64 20220101ALI20241213BHJP
【FI】
H01L21/66 J
G06T7/00 610B
G06T7/00 350C
G06V10/82
G06V20/64
(21)【出願番号】P 2022504704
(86)(22)【出願日】2020-07-23
(86)【国際出願番号】 US2020043162
(87)【国際公開番号】W WO2021021533
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】201941030221
(32)【優先日】2019-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤティ アルピット
(72)【発明者】
【氏名】グルムルティ チャンドラシェカラン
【審査官】豊島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0148226(US,A1)
【文献】国際公開第2017/210455(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0228522(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00 - 7/90
G06V10/00 -20/90
G06V30/418
G06V40/16
G06V40/20
H01L21/64 -21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
標本を特徴付けるためのシステムであって、
標本の1つ以上の画像を取得するように構成された特徴付けサブシステムと、
前記特徴付けサブシステムに通信可能に結合されたコントローラであって、メモリ内に格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令のセットが前記1つ以上のプロセッサに、
標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を前記特徴付けサブシステムから受信させ、
前記標本は半導体ウェハを含み、
前記標本の前記1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信させ、
深層学習予測モデルを、前記1つ以上の訓練画像と前記1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成させ、
標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品3Dデザイン画像を受信させ、
前記標本の前記1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた
走査型電子顕微鏡画像
または1つ以上の光学画像の少なくとも1つを、前記1つ以上の製品3Dデザイン画像に基づき前記深層学習予測モデルを用いて生成させ、
前記標本の1つ以上の
材料特性を前記1つ以上のシミュレートされた
走査型電子顕微鏡画像
または前記1つ以上の光学画像の少なくとも1つに基づいて決定させるように構成された、コントローラと、を備える、
システム。
【請求項2】
前記標本の前記1つ以上の特徴の前記1つ以上の訓練画像の少なくとも1
つは、前記標本の光学画像を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記標本の前記1つ以上の特徴の前記1つ以上の訓練画像の少なくとも1
つは、前記標本の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記深層学習予測モデルは条件付き敵対的生成ネットワーク(CGAN)を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つ以上のプロセッサは、
1つ以上のシミュレートされた訓練画像を前記1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づき、前記CGANの生成器を使用して生成し、
前記CGANの弁別器を、前記1つ以上の訓練画像、前記1つ以上の訓練3Dデザイン画像、及び前記1つ以上のシミュレートされた訓練画像に基づき訓練する、
ように更に構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記1つ以上のプロセッサは、前記CGANの前記生成器を、前記弁別器の1つ以上の弁別器出力に基づき訓練するように更に構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記標本の前記1つ以上の特徴の前記1つ以上のシミュレートされた
走査型電子顕微鏡画像
または前記1つ以上の光学画像を、前記1つ以上の製品3Dデザイン画像に基づき前記深層学習予測モデルを用いて生成することは、
前記標本の前記1つ以上の特徴の前記1つ以上のシミュレートされた
走査型電子顕微鏡画像
または前記1つ以上の光学画像を、前記1つ以上の製品3Dデザイン画像に基づき前記CGAN
の生成
器を用いて生成すること、
を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記標本の前記1つ以上の特性は、
さらに、前記標本の表面のトポグラフィ測定、及び前記標本内の欠陥の位置
または前記標本内の欠陥のタイ
プのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つ以上のプロセッサは、
前記標本の前記1つ以上の製品3Dデザイン画像の1つ以上の特性を適応的に修正して、1つ以上の修正された製品3Dデザイン画像を生成する、
ように更に構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記コントローラに通信可能に結合された1つ以上の作製ツールであって、前記コントローラの前記1つ以上のプロセッサが、
前記1つ以上の作製ツールに、前記1つ以上の修正された製品3Dデザイン画像に基づいて製品標本を作製させるように構成された、1つ以上の制御信号を生成する、
ように更に構成される、1つ以上の作製ツールを更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のプロセッサは、
1つ以上のモンテカルロシミュレーションを、前記標本の前記1つ以上の特徴に対応する前記1つ以上の製品3Dデザイン画像に対して実行し、1つ以上の比較画像を生成し、
前記深層学習予測モデルの精度メトリックを、前記深層学習予測モデルによって生成された前記1つ以上のシミュレートされた画像と前記1つ以上の比較画像を比較することにより決定する、
ように更に構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
標本を特徴付けるためのシステムであって、
メモリ内に格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含むコントローラであって、前記プログラム命令のセットが前記1つ以上のプロセッサに、
標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を受信させ、
前記標本は半導体ウェハを含み、
前記標本の前記1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信させ、
深層学習予測モデルを、少なくとも前記1つ以上の訓練画像と前記1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成させ、
標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品3Dデザイン画像を受信させ、
前記標本の前記1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた
走査型電子顕微鏡画像または1つ以上の光学画像
の少なくとも1つを、前記1つ以上の製品3Dデザイン画像に基づき前記深層学習予測モデルを用いて生成させ、
前記標本の1つ以上の
材料特性を前記1つ以上のシミュレートされた
走査型電子顕微鏡画像または1つ以上の光学画像
の少なくとも1つに基づいて決定させるように構成される、コントローラと、を備える、
システム。
【請求項13】
前記1つ以上の訓練画像は、標本の1つ以上の画像を取得するように構成された特徴付けサブシステムから受信される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つ以上のプロセッサは、
前記標本の前記1つ以上の製品3Dデザイン画像の1つ以上の特性を適応的に修正して、1つ以上の修正された製品3Dデザイン画像を生成する、
ように更に構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記コントローラに通信可能に結合された1つ以上の作製ツールであって、前記コントローラの前記1つ以上のプロセッサは、
1つ以上の制御信号であって、前記1つ以上の作製ツールに前記1つ以上の修正された製品3Dデザイン画像に基づいて製品標本を作製させるように構成された、1つ以上の制御信号を生成するように更に構成される、1つ以上の作製ツール、を更に備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記深層学習予測モデルは条件付き敵対的生成ネットワーク(CGAN)を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
標本を特徴付けるためのシステムであって、
半導体ウェハを含む標本の1つ以上の画像を取得するように構成された特徴付けサブシステムと、
前記特徴付けサブシステムに通信可能に結合されたコントローラであって、メモリ内に格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令のセットが前記1つ以上のプロセッサに、
標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を前記特徴付けサブシステムから受信させ、
前記標本の前記1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信させ、
深層学習予測モデルを、前記1つ以上の訓練画像と前記1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成させ、
標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品画像を受信させ、
前記1つ以上の製品画像は、1つ以上の走査型電子顕微鏡画像または1つ以上の光学画像の少なくとも1つを含み、
前記標本の前記1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像を、前記1つ以上の製品画像に基づき前記深層学習予測モデルを用いて生成させ、
前記標本の1つ以上の
材料特性を前記1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像に基づいて決定させる、ように構成された、コントローラと、を備える、
システム。
【請求項18】
標本を特徴付けるためのシステムであって、
メモリ内に格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含むコントローラであって、前記プログラム命令のセットが前記1つ以上のプロセッサに、
標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を受信させ、
前記標本は半導体ウェハを含み、
前記標本の前記1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3Dデザイン画像を受信させ、
深層学習予測モデルを、少なくとも前記1つ以上の訓練画像と前記1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成させ、
標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品画像を受信させ、
前記1つ以上の製品画像は、1つ以上の走査型電子顕微鏡画像または1つ以上の光学画像の少なくとも1つを含み、
前記標本の前記1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像を、前記1つ以上の製品画像に基づき前記深層学習予測モデルを用いて生成させ、
前記標本の1つ以上の
材料特性を前記1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像に基づいて決定させる、ように構成される、コントローラと、を備える、
システム。
【請求項19】
標本を特徴付けるための方法であって、
半導体ウェハを含む標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を、特徴付けサブシステムを用いて取得することと、
前記標本の前記1つ以上の特徴の1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信することと、
深層学習
予測モデルを前記1つ以上の訓練画像と前記1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成することと、
標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品3Dデザイン画像を受信することと、
前記標本の前記1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた
走査型電子顕微鏡画像
または1つ以上の光学画像の少なくとも1つを、前記1つ以上の製品3Dデザイン画像に基づいて前記深層学習予測モデルを使用して生成することと、
前記標本の1つ以上の
材料特性を前記1つ以上のシミュレートされた
走査型電子顕微鏡画像
または前記1つ以上の光学画像の少なくとも1つに基づいて決定することと、を含む、
方法。
【請求項20】
標本を特徴付けるための方法であって、
半導体ウェハを含む標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を、特徴付けサブシステムを用いて取得することと、
前記標本の前記1つ以上の特徴の1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信することと、
深層学習
予測モデルを前記1つ以上の訓練画像と前記1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成することと、
標本の前記1つ以上の特徴の1つ以上の製品画像を受信すること
であり、前記1つ以上の製品画像は、1つ以上の走査型電子顕微鏡画像または1つ以上の光学画像の少なくとも1つを含み、
前記標本の前記1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされたデザイン画像を、前記1つ以上の製品画像に基づいて前記深層学習予測モデルを使用して生成することと、
前記標本の1つ以上の特性を前記1つ以上のシミュレートされたデザイン画像に基づいて決定すること
であり、前記1つ以上の特性は前記標本の材料特性を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、標本の特徴付け及び計測学の分野に関連し、特に、標本の欠陥を、機械学習技術を利用してシミュレートするためのシステム及び方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年7月26日に出願され、「RENDERING SEM IMAGE AND PREDICTING DEFECT IMAGING CONDITION USING 3D DESIGN」と題し、Arpit Yati及びChandrashekaran Gurumurthyを発明者として記載する、インド仮特許出願第201941030221号の優先権を主張するものであり、それらの開示の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
より小型のフットプリントと機能を備えた電子論理及びメモリデバイスの需要は、所望のスケールでの作製の範囲を超えた広範囲の製造上の課題を提示する。半導体製造のコンテキストでは、半導体デバイスの欠陥を予測して取り除くことは、スループットと歩留まりを向上させる重要なステップである。欠陥を特定する際の主な課題の1つは、欠陥の位置、タイプ、及び構造を正確に予測できないことである。
【0004】
欠陥の相対的な位置、タイプ、及び構造を予測するために使用される従来の技術は、シミュレーションの使用を伴う。例えば、プロセス技術者が蓋然性の高い欠陥(probable defect)のおおよその位置、タイプ、及び大まかな構造を知っている状況では、モンテカルロシミュレーションを使用して、欠陥の走査型電子顕微鏡(SEM)画像をシミュレートし得る。同様に、マクスウェルの方程式を解く光学シミュレーションを使用して、欠陥信号を予測し、識別するために必要な撮像条件を予測し得る。次に、シミュレートされたSEM画像と識別された撮像条件を使用して、欠陥をより効果的に識別し、スループットと歩留まりを向上し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開第2017/0148226号
【文献】米国特許出願公開第2019/0228522号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
モンテカルロシミュレーションを利用するこれらの従来の技術は、いくつかの欠点に悩まされる。まず、これらの従来のシミュレーション技術は、計算上コストが高く、時間がかかる。特に、モンテカルロシミュレーションを実行して、SEM画像をデザイン画像/データに基づき生成することは、非常に時間がかかる場合がある。したがって、これらの技術は、1日にいくつかの欠陥を予測/識別することのみ可能である場合が有り、これは、半導体製造プロセスのスループットを大きく妨げる。加えて、モンテカルロベースのシミュレーション技術は、デザイン画像/データをSEM画像に基づいてレンダリングすることができず、シミュレートされたSEM画像に基づいて標本の材料特性を決定することができない。
【0007】
したがって、上記で特定された以前のアプローチの1つ以上の欠点を取り除くシステム及び方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
標本を特徴付けるためのシステムが開示される。1つの実施形態では、システムは、標本の1つ以上の画像を取得するように構成された特徴付けサブシステムを含む。別の実施形態では、システムは、特徴付けサブシステムに通信可能に結合されたコントローラを含む。コントローラは、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を特徴付けサブシステムから受信し、標本の1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信し、深層学習予測モデルを1つ以上の訓練画像と1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成し、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品3Dデザイン画像を受信し、標本の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた画像を、1つ以上の製品3Dデザイン画像に基づき深層学習予測モデルを用いて生成し、標本の1つ以上の特性を1つ以上のシミュレートされた画像に基づいて決定する、ように構成され得る。
【0009】
標本を特徴付けるためのシステムが開示される。1つの実施形態では、システムは、コントローラを含み、コントローラは、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を受信し、標本の1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信し、深層学習予測モデルを少なくとも1つ以上の訓練画像と1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成し、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品3Dデザイン画像を受信し、標本の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた画像を、1つ以上の製品3Dデザイン画像に基づき、深層学習予測モデルを用いて生成し、標本の1つ以上の特性を1つ以上のシミュレートされた画像に基づいて決定する、ように構成される。
【0010】
標本を特徴付けるためのシステムが開示される。1つの実施形態では、システムは、標本の1つ以上の画像を取得するように構成された特徴付けサブシステムと、特徴付けサブシステムに通信可能に結合されたコントローラとを含む。コントローラは、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を特徴付けサブシステムから受信し、標本の1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信し、深層学習予測モデルを1つ以上の訓練画像と1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成し、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品画像を受信し、標本の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像を、1つ以上の製品画像に基づき深層学習予測モデルを用いて生成し、標本の1つ以上の特性を1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像に基づいて決定する、ように構成され得る。
【0011】
標本を特徴付けるためのシステムが開示される。1つの実施形態では、システムは、コントローラを含み、コントローラは、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を受信し、標本の1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3Dデザイン画像を受信し、深層学習予測モデルを少なくとも1つ以上の訓練画像と1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成し、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品画像を受信し、標本の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像を、1つ以上の製品画像に基づき、深層学習予測モデルを用いて生成し、標本の1つ以上の特性を1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像に基づいて決定する、ように構成される。
【0012】
標本を特徴付けるための方法が開示される。1つの実施形態では、方法は、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を、特徴付けサブシステムを用いて取得することと、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信することと、深層学習予測モデルを1つ以上の訓練画像と1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成することと、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品3Dデザイン画像を受信することと、標本の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた画像を、1つ以上の製品3Dデザイン画像に基づいて深層学習予測モデルを使用して生成することと、標本の1つ以上の特性を1つ以上のシミュレートされた画像に基づいて決定することを含む。
【0013】
標本を特徴付けるための方法が開示される。1つの実施形態では、方法は、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像を、特徴付けサブシステムを用いて取得することと、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信することと、深層学習予測モデルを1つ以上の訓練画像と1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成することと、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品画像を受信することと、標本の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされたデザイン画像を、1つ以上の製品画像に基づいて深層学習予測モデルを使用して生成することと、標本の1つ以上の特性を1つ以上のシミュレートされたデザイン画像に基づいて決定することを含む。
【0014】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではないことは理解されるべきである。本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を例示し、一般的な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0015】
本開示の多くの利点は、以下の添付の図面を参照することにより、当業者によってよりよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】標本のシミュレートされたSEM画像を、モンテカルロシミュレーションを使用して生成するためのフローチャートを示す図である。
【
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、標本を特徴付けるために、機械学習技術を利用して標本のシミュレートされた画像を生成するシステムを示す。
【
図3A】本開示の1つ以上の実施形態による、標本を特徴付けるために、機械学習技術を利用して標本のシミュレートされた画像を生成するシステムを示す。
【
図3B】本開示の1つ以上の実施形態による、標本を特徴付けるために、機械学習技術を利用して標本のシミュレートされた画像を生成するシステムを示す。
【
図4A】本開示の1つ以上の実施形態による、深層学習予測モデルを訓練するためのフローチャートを示す。
【
図4B】本開示の1つ以上の実施形態による、標本のシミュレートされた画像を標本の製品3次元デザイン画像に基づいて生成するように構成された、訓練された深層学習予測モデルのフローチャートを示す。
【
図4C】本開示の1つ以上の実施形態による、標本のシミュレートされた3次元デザイン画像を標本の製品画像に基づいて生成するように構成された、訓練された深層学習予測モデルのフローチャートを示す。
【
図5】本開示の1つ以上の実施形態による、条件付き敵対的生成ネットワーク(CGAN)を含む深層学習予測モデルを訓練するためのフローチャートを示す。
【
図6】本開示の1つ以上の実施形態による、深層学習予測モデルを利用する作製プロセスで標本を作製するために使用される3次元デザイン画像を適応的に修正するためのフローチャートを示す。
【
図7】本開示の1つ以上の実施形態による、シミュレートされた画像を、3次元デザイン画像に基づき深層学習予測モデルを利用して生成するための方法のフローチャートを示す。
【
図8】本開示の1つ以上の実施形態による、シミュレートされた3次元デザイン画像を、走査型電子顕微鏡(SEM)画像に基づき深層学習予測モデルを利用して生成するための方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は、特定の実施形態及びその特定の特徴に関して特に示されて説明されている。本明細書に記載の実施形態は、例示的であり、限定するものではないと解釈される。形態及び詳細の様々な変更と修正が、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく行い得ることは、当業者には容易に明らかである。
【0018】
ここで、開示された主題を詳細に参照し、それは添付の図面に示される。
【0019】
本開示の実施形態は、シミュレートされた走査型電子顕微鏡(SEM)画像及び/又はシミュレートされた光学画像を、3次元(3D)デザイン画像に基づき、機械学習技術(深層学習予測モデルなど)を利用して生成するためのシステム及び方法に関する。本開示の追加の実施形態は、シミュレートされた3次元(3D)デザイン画像を、走査型電子顕微鏡(SEM)画像に基づき、機械学習技術(深層学習予測モデルなど)を利用して生成するためのシステム及び方法に関する。本開示の更なる実施形態は、標本の3Dデザイン画像を、機械学習技術を用いて生成されたシミュレートされたSEM画像及び/又はシミュレートされた3Dデザイン画像を利用して適応的に修正することに関する。
【0020】
本明細書では、本開示の実施形態は、作製プロセス全体を通して標本欠陥のより速く、より効率的な識別を可能にし、それによってスループット及び歩留まりを向上し得る、ことが企図される。加えて、本開示の実施形態は、作製プロセス全体を通して標本の作製を改善するために、3Dデザインデータの適応的な修正を可能にし得る。本開示のシステム及び方法は、SEM画像から3Dデザイン画像/ファイルの生成、ならびに生成されたシミュレートされたSEM画像を利用する材料特性の予測を可能にし得ることが更に企図され、これは従来のモデリング技術では不可能である。
【0021】
図1は、標本のシミュレートされたSEM画像を、モンテカルロシミュレーションを使用して生成するためのフローチャート100を示す。
図1に示されたフローチャート100は、モンテカルロシミュレーションを利用した従来のシミュレーション技術の一例として提供される。本明細書では、フローチャート100の簡単な説明は、ベースラインを提供し得て、そのベースラインに対して本開示の付随する利点が比較し得ることが企図される。
【0022】
標本(例えば、半導体ウェハ)内の欠陥の相対的な位置、タイプ、及び構造を予測するために、従来の技術は、3次元(3D)デザイン画像102(例えば、3Dデザインファイル102)を1つ以上のプロセッサに入力し、モンテカルロシミュレーション104を実行する。次に、モンテカルロシミュレーション104は、標本内の欠陥の相対的な位置、タイプ、及び構造を模倣することを目的とした1つ以上のシミュレートされた走査型電子顕微鏡(SEM)画像106を生成し得る。
【0023】
モンテカルロシミュレーション104を利用するこれらの従来の技術は、いくつかの欠点に悩まされる。まず、これらの従来のシミュレーション技術は、計算上コストが高く、時間がかかる。特に、モンテカルロシミュレーション104を実行して、シミュレートされたSEM画像106を3Dデザイン画像102に基づいて生成することは、非常に時間がかかる場合がある。したがって、これらの技術は、1日にいくつかの欠陥を予測/識別することのみ可能である場合が有り、これは、半導体製造プロセスのスループットを大きく妨げる。更に、モンテカルロベースのシミュレーション技術は、取得されたSEM画像に基づいて3Dデザイン画像102をレンダリングすることができず、シミュレートされたSEM画像106に基づいて標本の材料特性を予測することができない。
【0024】
したがって、本開示の実施形態は、上記で特定された以前のアプローチの1つ以上の欠点を取り除くシステム及び方法に関する。
【0025】
図2は、本開示の1つ以上の実施形態による、標本を特徴付けるために、機械学習技術を利用して標本のシミュレートされた画像を生成するシステム200を示す。システム200は、限定するものではないが、1つ以上の特徴付けサブシステム202を含み得る。システム200は、限定するものではないが、1つ以上のプロセッサ206及びメモリ208を含むコントローラ204と、ユーザインターフェース210を更に含み得る。
【0026】
特徴付けサブシステム202は、当技術分野で周知の任意の特徴付けサブシステム202を含み得て、限定するものではないが、光学ベースの特徴付けシステム、荷電粒子ベースの特徴付けシステムなどである。例えば、特徴付けサブシステム202は、走査型電子顕微鏡(SEM)特徴付けシステムを含み得る。1つの実施形態では、コントローラ204は、1つ以上の特徴付けサブシステム202に通信可能に結合される。これに関して、コントローラ204の1つ以上のプロセッサ206は、1つ以上の制御信号を生成するように構成され得て、それは特徴付けサブシステム202の1つ以上の特性を調整するように構成される。
【0027】
図3Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、標本を特徴付けるために、機械学習技術を利用して標本のシミュレートされた画像を生成するシステム200を示す。特に、
図3Aは、光学的特徴付けサブシステム202aを含むシステム200を示す。
【0028】
光学的特徴付けサブシステム202aは、当技術分野で周知の任意の光学ベースの特徴付けシステムを含み得て、限定するものではないが画像ベースの計測ツールを含む。例えば、特徴付けサブシステム202aは、光学的臨界寸法計測ツールを含み得る。光学的特徴サブシステム202aは、限定するものではないが、照明源212、照明アーム211、収集アーム213、及び検出器アセンブリ226を含み得る。
【0029】
1つの実施形態では、光学的特徴付けサブシステム202aは、ステージアセンブリ222上に配置された標本220を検査及び/又は測定するように構成される。照明源212は、照明201を生成するための当技術分野で周知の任意の照明源を含み得て、限定するものではないが広帯域放射源を含む。別の実施形態では、光学的特徴付けサブシステム202aは、照明201を標本220に向けるように構成された照明アーム211を含み得る。光学的特徴付けサブシステム202aの照明源212は、当技術分野で周知の任意の配向で構成され得て、限定するものではないが、暗視野配向、明視野配向などを含むことに留意する。
【0030】
標本220は、当技術分野で周知の任意の標本を含み得て、限定するものではないが、ウェハ、レチクル、フォトマスクなどを含む。1つの実施形態では、標本220は、ステージアセンブリ222の上に配置され、標本220の移動を容易にする。別の実施形態では、ステージアセンブリ222は、作動可能なステージである。例えば、ステージアセンブリ222は、限定するものではないが、標本220を1つ以上の直線方向(例えば、x方向、y方向、及び/又はz方向)に沿って選択的に並進するのに適した1つ以上の並進ステージを含み得る。別の例として、ステージアセンブリ222は、限定するものではないが、標本220を回転方向に沿って選択的に回転させるのに適した1つ以上の回転ステージを含み得る。別の例として、ステージアセンブリ222は、限定するものではないが、選択的に、標本220を直線方向に沿って並進させる、及び/又は標本220を回転方向に沿って回転させるのに適した、回転ステージ及び並進ステージを含み得る。本明細書では、システム200は、当技術分野で周知の任意の走査モードで動作し得ることに留意する。
【0031】
照明アーム211は、当技術分野で周知の任意の数及びタイプの光学部品を含み得る。1つの実施形態では、照明アーム211は、1つ以上の光学素子214、ビームスプリッタ216、及び対物レンズ218を含む。これに関して、照明アーム211は、照明201を照明源212から標本220の表面に集束させるように構成され得る。1つ以上の光学素子214は、当技術分野で周知の任意の光学素子を含み得て、限定するものではないが、1つ以上のミラー、1つ以上のレンズ、1つ以上の偏光子、1つ以上のビームスプリッタなどを含む。
【0032】
別の実施形態では、光学的特徴付けサブシステム202aは、標本220から反射又は散乱された照明を収集するように構成された収集アーム213を含む。別の実施形態では、収集アーム213は、反射及び散乱光を、検出器アセンブリ226の1つ以上のセンサに1つ以上の光学素子224を介して向け、及び/又は集束させ得る。1つ以上の光学素子224は、当技術分野で周知の任意の光学素子を含み得て、限定するものではないが、1つ以上のミラー、1つ以上のレンズ、1つ以上の偏光子、1つ以上のビームスプリッタなどである。検出器アセンブリ226は、標本220から反射又は散乱された照明を検出するための当技術分野で周知の任意のセンサ及び検出器アセンブリを含み得ることに留意する。
【0033】
別の実施形態では、光学的特徴付けサブシステム202の検出器アセンブリ226は、標本220の計測データを標本220から反射又は散乱された照明に基づいて収集するように構成される。別の実施形態では、検出器アセンブリ226は、収集された/取得された、画像及び/又は計測データをコントローラ204に送信するように構成される。
【0034】
本明細書で前述したように、システム200のコントローラ204は、1つ以上のプロセッサ206及びメモリ208を含み得る。メモリ208は、1つ以上のプロセッサ206に本開示の様々なステップを実行させるように構成されたプログラム命令を含んでもよい。1つの実施形態では、プログラム命令は、1つ以上のプロセッサ206に、光学的特徴付けサブシステム202の1つ以上の特性を調整させて、標本220の1つ以上の測定を実行するように構成される。
【0035】
追加及び/又は代替の実施形態では、特徴付けサブシステム202は、荷電粒子ベースの特徴付けサブシステム202を含み得る。例えば、特徴付けサブシステム202は、
図3Bに示されるように、SEM特徴付けサブシステムを含み得る。
【0036】
図3Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、標本を特徴付けるために、機械学習技術を利用して標本のシミュレートされた画像を生成するシステムを示す。特に、
図3Bは、SEM特徴付けサブシステム202bを含むシステム200を示す。
【0037】
1つの実施形態では、SEM特徴付けサブシステム202bは、標本220に1つ以上の測定を実行するように構成される。これに関して、SEM特徴付けサブシステム202bは、標本220の1つ以上の画像を取得するように構成されてもよい。SEM特徴付けサブシステム202bは、限定するものではないが、電子ビーム源228、1つ以上の電子光学素子230、1つ以上の電子光学素子232、及び1つ以上の電子センサ236を含む電子検出器アセンブリ234を含み得る。
【0038】
1つの実施形態では、電子ビーム源228は、1つ以上の電子ビーム229を標本220に向けるように構成される。電子ビーム源228は、電子光学カラムを形成し得る。別の実施形態では、電子ビーム源228は、1つ以上の追加及び/又は代替の電子光学素子230を含み、それは1つ以上の電子ビーム229を標本220の表面に集束及び/又は向けるように構成される。別の実施形態では、SEM特徴付けサブシステム202bは、1つ以上の電子光学素子232を含み、それは1つ以上の電子ビーム229に応答して標本220の表面から放出される二次及び/又は後方散乱電子231を収集するように構成される。本明細書では、1つ以上の電子光学素子230及び1つ以上の電子光学素子232は、電子を配向、集束、及び/又は収集するように構成された任意の電子光学素子を含み得て、限定するものではないが、1つ以上の偏向器、1つ以上の電子光学レンズ、1つ以上のコンデンサレンズ(例えば、磁気コンデンサレンズ)、1つ以上の対物レンズ(例えば、磁気コンデンサレンズ)などを含むことに留意する。
【0039】
SEM特徴付けサブシステム202bの電子光学アセンブリは、
図3Bに示される電子光学素子に限定するものではなく、それは単に例示の目的で提供されることに留意する。システム200は、1つ以上の電子ビーム229を標本220に配向/集束させ、それに応答して、放出された二次及び/又は後方散乱電子231を電子検出器アセンブリ234上に収集及び画像化するために必要な任意の数及びタイプの電子光学素子を含み得ることに更に留意する。
【0040】
例えば、システム200は、1つ以上の電子ビーム走査要素(図示せず)を含み得る。例えば、1つ以上の電子ビーム走査要素は、限定するものではないが、標本220の表面に対する1つ以上の電子ビーム229の位置を制御するのに適した1つ以上の電磁走査コイル又は静電偏向器を含み得る。更に、1つ以上の走査要素を利用して、選択されたパターンで標本220を横切る1つ以上の電子ビーム229を走査し得る。
【0041】
別の実施形態では、二次及び/又は後方散乱電子231は、電子検出器アセンブリ234の1つ以上のセンサ236に向けられる。SEM特徴付けサブシステム202の電子検出器アセンブリ234は、標本220の表面から放出される後方散乱及び/又は二次電子231を検出するのに適した当技術分野で周知の任意の電子検出器アセンブリを含み得る。1つの実施形態では、電子検出器アセンブリ234は、電子検出器アレイを含む。これに関して、電子検出器アセンブリ234は、電子検出部分のアレイを含み得る。更に、電子検出器アセンブリ234の検出器アレイの各電子検出部分は、入射する1つ以上の電子ビーム229の1つに関連する標本220からの電子信号を検出するように配置され得る。これに関して、電子検出器アセンブリ234の各チャネルは、1つ以上の電子ビーム229の電子ビーム229に対応し得る。電子検出器アセンブリ234は、当技術分野で周知の任意のタイプの電子検出器を含んでもよい。例えば、電子検出器アセンブリ234は、マイクロチャネルプレート(MCP)、PIN又はp-n接合検出器アレイ、例えば、限定するものではないが、ダイオードアレイ又はアバランシェフォトダイオード(APD)を含み得る。別の例として、電子検出器アセンブリ234は、高速シンチレータ/PMT検出器を含み得る。
【0042】
図3Bは、SEM特徴付けサブシステム202bを二次電子検出器アセンブリのみを備えている電子検出器アセンブリ234を含むものとして示し、これは、本開示の限定と見なされるべきではない。これに関して、電子検出器アセンブリ234は、限定するものではないが、二次電子検出器、後方散乱電子検出器、及び/又は一次電子検出器(例えば、インコラム電子検出器)を含み得ることに留意する。別の実施形態では、SEM特徴付けサブシステム202は、複数の電子検出器アセンブリ234を含み得る。例えば、システム200は、二次電子検出器アセンブリ234a、後方散乱電子検出器アセンブリ234b、及びインコラム電子検出器アセンブリ234cを含み得る。
【0043】
1つの実施形態では、コントローラ204の1つ以上のプロセッサ206は、検出器アセンブリ226/電子検出器アセンブリ234の出力を分析するように構成される。1つの実施形態では、プログラム命令のセットは、1つ以上のプロセッサ206に、標本220の1つ以上の特性を検出器アセンブリ226/電子検出器アセンブリ234から受信した画像に基づいて分析させるように構成される。別の実施形態では、プログラム命令のセットは、1つ以上のプロセッサ206に、システム200の1つ以上の特性を修正させて、標本220及び/又は検出器アセンブリ226/電子検出器アセンブリ234への焦点を維持させるように構成される。例えば、1つ以上のプロセッサ206は、照明源212/電子ビーム源228及び/又はシステム200の他の要素の1つ以上の特性を調整して、照明201及び/又は1つ以上の電子ビーム229を標本220の表面に集束させるように構成され得る。別の例として、1つ以上のプロセッサ206は、システム200の1つ以上の要素を調整して、標本220の表面から照明及び/又は二次電子231を収集し、収集された照明を検出器アセンブリ226/電子検出器アセンブリ234に集束するように構成され得る。別の例として、1つ以上のプロセッサ206は、電子ビーム源228の1つ以上の静電偏向器に印加される1つ以上の集束電圧を調整して、1つ以上の電子ビーム229の位置又は整列を独立して調整し、標本220を横切って電子ビーム229を走査させるように構成され得る。
【0044】
1つの実施形態では、1つ以上のプロセッサ206は、メモリ208に通信可能に結合され得て、ここで、1つ以上のプロセッサ206は、メモリ208に格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成され、プログラム命令のセットは、1つ以上のプロセッサ206に本開示の様々な機能及びステップを実行させるように構成される。
【0045】
別の実施形態では、
図2と
図3A~
図3Bに示されるように、システム200は、コントローラ204に通信可能に結合されたユーザインターフェース210を含む。別の実施形態では、ユーザインターフェース210は、ユーザ入力デバイス及びディスプレイを含む。ユーザインターフェース210のユーザ入力デバイスは、ユーザから1つ以上の入力コマンドを受信するように構成され得て、1つ以上の入力コマンドは、システム200にデータを入力し、及び/又はシステム200の1つ以上の特性を調整するように構成される。別の実施形態では、ユーザインターフェース210のディスプレイは、システム200のデータをユーザに表示するように構成され得る。
【0046】
本明細書で前述したように、コントローラ204の1つ以上のプロセッサ206は、メモリ208に通信可能に結合され得て、ここで、1つ以上のプロセッサ206は、メモリ208に格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成され、プログラム命令のセットは、1つ以上のプロセッサ206に本開示の様々な機能及びステップを実行させるように構成される。これに関して、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像225を特徴付けサブシステム202から受信し、標本220の1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像を受信し、深層学習予測モデルを1つ以上の訓練画像225と1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づいて生成し、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の3D製品デザイン画像を受信し、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた画像を、1つ以上の3D製品デザイン画像に基づき深層学習予測モデルを用いて生成し、標本220の1つ以上の特性を1つ以上のシミュレートされた画像に基づいて決定する、ように構成され得る。コントローラ204のこれらのステップ/機能のそれぞれは、本明細書で更に詳細に説明される。
【0047】
図4Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、深層学習予測モデルを訓練するためのフローチャート400を示す。これに関して、フローチャート400は、コントローラ204の1つ以上のプロセッサ206によって/プロセッサ206内で実行されるステップを示す概念的なフローチャートと見なしてもよい。
【0048】
1つの実施形態では、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像225を特徴付けサブシステム202から受信するように構成される。本開示の目的のために、「訓練画像」という用語は、機械学習分類器を訓練するための入力として使用される画像と見なし得る。
【0049】
例えば、
図3Aに示されるように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の光学訓練画像225を、光学的特徴付けサブシステム202aから受信するように構成され得る。別の例として、
図3Bに示されるように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上のSEM訓練画像225を、SEM特徴付けサブシステム202bから受信するように構成され得る。これに関して、
図4Aに示される訓練画像225は、光学訓練画像225、SEM訓練画像225などを含み得る。追加及び/又は代替の実施形態では、コントローラ204は、1つ以上の訓練画像225を1つ以上の特徴付けサブシステム202以外のソースから受信するように構成され得る。例えば、コントローラ204は、標本220の特徴の1つ以上の訓練画像225を、外部記憶装置及び/又はメモリ208から受信するように構成され得る。別の実施形態では、コントローラ204は、受信された訓練画像225をメモリ208に格納するように更に構成され得る。
【0050】
標本の1つ以上の特徴は、標本220の作製/特徴付けプロセス全体を通して関心があり得る任意の特徴を含み得て、限定するものではないが、パターン化された構造、欠陥、高アスペクト比(HAR)構造、臨界寸法(CD)構造などを含む。コントローラ204は、1つ以上の訓練画像225をメモリ208に格納するように構成され得る。
【0051】
別の実施形態では、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴に対応する1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像404を受信するように構成される。「訓練3Dデザイン画像404」という用語、及び同様の用語は、標本220のデザインに関連する任意のデータ、ファイル、又は画像と見なし得る。これに関して、「3Dデザイン画像」という用語は、「3Dデザインデータ」と「3Dデザインファイル」という用語と交換可能に使用され得る。本明細書では、訓練3Dデザイン画像404は、材料情報及び/又は標本トポグラフィ情報を含み得て、これは、より洗練された深層学習予測モデル402の生成を可能にし得るように企図され、深層学習予測モデル402は標本220の材料及び/又はトポグラフィ特性を後続のステップで決定するように構成される。いくつかの実施形態では、1つ以上の訓練3Dデザイン画像404は、メモリ208に格納され、その結果、コントローラ204はメモリ208から1つ以上の訓練3Dデザイン画像404を受信及び/又は検索するように構成される。
【0052】
別の実施形態では、コントローラ204は、深層学習予測モデル402を、1つ以上の訓練画像225及び1つ以上の訓練3Dデザイン画像404に基づいて生成するように構成される。これに関して、1つ以上の訓練画像225及び1つ以上の訓練3Dデザイン画像404は、入力として使用されて、深層学習予測モデル402を訓練し得る。深層学習予測モデル402は、当技術分野で周知の任意のタイプの機械学習アルゴリズム/分類器及び/又は深層学習技術若しくは分類器を含み得て、限定するものではないが、条件付き敵対的生成ネットワーク(CGAN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)(例えば、GoogleNet、AlexNetなど)、アンサンブル学習分類器、ランダムフォレスト分類器、人工ニューラルネットワーク(ANN)などを含む。実施形態では、コントローラ204は、生成された深層学習予測モデル402をメモリ208に格納するように構成され得る。
【0053】
本明細書では、コントローラ204は、深層学習予測モデル402を、教師あり学習及び/又は教師なし学習を介して生成するように構成され得ることが企図される。深層学習予測モデル402の訓練/生成は、
図4Bに示されるように、深層学習予測モデル402を学習して、シミュレートされた画像408を製品3Dデザイン画像406に基づいて生成することを含み得る。逆に、深層学習予測モデル402を訓練/生成することは、
図4Cに示されるように、深層学習予測モデル402を学習して、シミュレートされた3Dデザイン画像410を製品画像235に基づき生成することを含み得る。これに関して、深層学習予測モデル402は、シミュレートされた画像408及び/又はシミュレートされた3Dデザイン画像410を生成するように構成された任意のアルゴリズム、分類器、又は予測モデルを含み得る。これは本明細書でさらに詳細に論じられる。
【0054】
図4Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、標本220のシミュレートされた画像408を標本220の製品3Dデザイン画像406に基づいて生成するように構成された、訓練された深層学習予測モデル402のフローチャート401を示す。
【0055】
1つの実施形態では、深層学習予測モデル402が訓練された後、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の製品3Dデザイン画像406を受信するように構成され得る。本明細書で使用される場合、「製品」という用語(例えば、「製品」3Dデザイン画像406、「製品」画像435)を用いて、深層学習予測モデル402を訓練するのに使用されないデザイン画像/データ及び/又は画像を指してもよい。特に、製品3Dデザイン画像406は、シミュレートされた画像408が望まれる作製/特徴付けプロセスの製品標本220のデザインデータ/画像を指すことができる。例えば、製品3Dデザイン画像406は、作製プロセスで作製される予定の標本220のデザイン画像を含み得る。前述のように、1つ以上の製品3Dデザイン画像406は、メモリ208に格納され得て、その結果、コントローラ204は、1つ以上の製品3Dデザイン画像410をメモリ208から受信及び/又は検索するように構成される。
【0056】
実施形態では、標本220の1つ以上の特徴は、標本220の作製/特徴付けプロセス全体にわたって関心のある任意の特徴を含み得て、限定するものではないが、パターン化された構造、欠陥、高アスペクト比(HAR)構造、臨界寸法(CD)構造などを含む。例えば、作製される標本220をデザインする場合、プロセス技術者は、標本220の作製中に作成される可能性が高い欠陥の相対的な位置、タイプ、及び大まかな構造を知ることができる。蓋然性の高い欠陥の光学及び/又はSEM画像がどのように見えるかを予測して、作成後の欠陥をより効率的に識別するために、プロセス技術者は、蓋然性の高い欠陥の製造3Dデザイン画像406を様々な深さで生成してもよい。次に、これらの製品3Dデザイン画像406は、深層学習予測モデル402に入力され得る。
【0057】
別の実施形態では、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた画像408を、1つ以上の3D製品デザイン画像に基づき、深層学習予測モデル402を用いて生成するように構成される。例えば、上記の同じ例を続けると、将来の標本220内の蓋然性の高い欠陥(例えば、特徴)の1つ以上の製品3Dデザイン画像406は、深層学習予測モデル402に入力され得る。コントローラ204は、蓋然性の高い欠陥のこれらの製品3Dデザイン画像406を受信し、蓋然性の高い欠陥(例えば、特徴)の1つ以上のシミュレートされた画像408を、深層学習予測モデル402を用いて生成するように構成され得る。これに関して、ユーザは、シミュレートされた画像408内の様々な蓋然性の高い欠陥の強度を視覚化することが可能であり得る。実施形態では、深層学習予測モデル402は、蓋然性の高い欠陥のシミュレートされたSEM画像(例えば、シミュレートされたSEM画像408)、及び/又は蓋然性の高い欠陥のシミュレートされた光学画像(例えば、シミュレートされた光学画像408)を生成するように構成され得る。コントローラ204は、1つ以上のシミュレートされた画像408をメモリ208に格納するように構成され得る。
【0058】
実施形態では、深層学習予測モデル402によって生成されたシミュレートされた画像408(例えば、シミュレートされたSEM画像408、シミュレートされた光学画像408)は、その後の特徴付け、検査、及び検出のための参照画像として使用され得る。例えば、欠陥のシミュレートされた画像408を生成することによって、ユーザ及び/又はシステム200は、欠陥の蓋然性の高い特性(例えば、欠陥強度、欠陥サイズなど)を認識/識別するように構成され得る。標本220がその後に検査される場合、システム200は、シミュレートされた画像408内で識別された欠陥の既知の蓋然性の高い特性に基づいて、欠陥をより迅速かつ効率的に識別するように構成され得る。更に、シミュレートされた画像408を参照画像として使用することにより、コントローラ204は、特徴付けサブシステム202の欠陥撮像条件を識別するように構成され得て、それは後続の検査で欠陥を特徴付けるために最適化される。コントローラ204は、特徴付けサブシステム202の1つ以上の特性を選択的に調整するように構成された1つ以上の制御信号を生成し、識別された欠陥撮像条件を達成し得る。
【0059】
別の実施形態では、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特性を1つ以上のシミュレートされた画像408に基づいて決定するように構成される。上記の同じ例を続けると、コントローラ204は、将来の標本220内の蓋然性の高い欠陥(例えば、特徴)の1つ以上の特性を、生成されたシミュレートされたSEM画像408及び/又は生成されたシミュレートされた光学画像408に基づいて決定するように構成され得る。シミュレートされた画像408に基づいて決定され得る、標本220の特性及び/又は標本220の特徴は、当技術分野で周知の標本220の任意の特性を含み得て、限定するものではないが、標本220内の欠陥の位置、標本220内の欠陥のタイプ、標本220の材料、及び標本220の表面及び/又はパターンのトポグラフィ測定などを含む。
【0060】
前述のように、モンテカルロシミュレーションに基づく従来のモデリング技術は、標本の材料特性を、モンテカルロシミュレーションによって生成されたシミュレートされた画像に基づいて決定することができない場合がある。比較すると、本開示の機械学習技術は、深層学習予測モデル402によって生成されたシミュレートされた画像408及び/又はシミュレートされた3Dデザイン画像410に基づく材料特性決定を可能にし得る。
【0061】
別の実施形態では、コントローラ204は、標本220の1つ以上の製品3Dデザイン画像406の1つ以上の特性を適応的に修正して、1つ以上の修正された製品3Dデザイン画像を生成するように構成され得る。例えば、1つ以上の製品3Dデザイン画像406が、作製される標本220内の蓋然性の高い欠陥のデザインデータを含む場合、コントローラ204は、シミュレートされた画像408から収集された情報を利用して、製品3Dデザイン画像406を適応的に修正し、1つ以上の修正された製品3Dデザイン画像を生成し得る。作製前に標本220の3Dデザイン画像/データを修正することにより、標本220の様々な特徴及び特性は作製中に修正され得る。例えば、作製前に標本220の3Dデザイン画像/データを修正することにより、システム200は、標本220内の欠陥の数を減らし、標本220内の欠陥のサイズを小さくし、標本220内の欠陥の特性を修正して、それらを識別しやすいようにすること、などができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、コントローラ204は、制御信号を生成するように更に構成され得て、制御信号は作製ツールに、修正された製品3Dデザイン画像に基づいて標本220を作製させるように構成される。例えば、
図3A~
図3Bを参照すると、システム200は、コントローラ204に通信可能に結合された1つ以上の作製ツールを更に含み得る。1つ以上の作製ツールは、標本220を作製するように構成された当技術分野で周知の任意の作製ツールを含み得て、限定するものではないが、リソグラフィツール、エッチングツール、堆積ツール、研磨ツールなどを含む。同じ例を続けると、コントローラ204は、1つ以上の制御信号を生成するように構成され得て、制御信号は作製ツールに、メモリ208に格納された修正された製品3Dデザイン画像に基づいて標本220を作製させるように構成される。
【0063】
本明細書では、シミュレートされたSEM画像408の生成は、改善されたSEM対デザインの位置合わせを可能にし得ることに留意する。特に、シミュレートされたSEM画像408を製品3Dデザイン画像406に基づいて生成することによって、コントローラ204は、シミュレートされたSEM画像408を、そうでなければシミュレートされていないSEM画像で可能であるよりも、より効率的に配向し、製品3Dデザイン画像406と位置合わせするように構成され得る。これに関して、本開示の実施形態は、シミュレートされたSEM画像408で識別される標本220の特徴の特徴付けを、製品3Dデザイン画像内のそれぞれの位置にマッピングすることを可能にし得る。更に、本開示の実施形態は、より正確な臨界寸法(CD)オーバーレイを可能にし得る。
【0064】
追加及び/又は代替の実施形態では、コントローラ204は、モンテカルロシミュレーションを実行して、深層学習予測モデル402の精度を評価し、及び/又は結果として得られるシミュレートされたSEM画像408を、シミュレートされていないSEM画像が利用できないことに対して確認するように構成され得る。例えば、
図4Bに示されるように、コントローラ204は、深層学習予測モデル402を介して1つ以上の製品3Dデザイン画像406から1つ以上のシミュレートされたSEM画像408を生成するように構成され得る。続いて、コントローラ204は、1つ以上のモンテカルロシミュレーションを、標本220の1つ以上の特徴に対応する1つ以上の製品3Dデザイン画像に実行し、1つ以上の比較画像(例えば、比較SEM画像)を生成するように構成され得る。次に、コントローラ204は、深層学習予測モデル402の精度メトリックを、深層学習予測モデル402によって生成された1つ以上のシミュレートされたSEM画像408と、モンテカルロシミュレーションによって生成された1つ以上の比較SEM画像とを比較することによって決定するように構成され得る。
【0065】
シミュレートされた画像408を製品3Dデザイン画像406に基づいて生成することに加えて、
図4Bに示すように、深層学習予測モデル402はまた、シミュレートされた3Dデザイン画像410を製品画像235に基づいて生成するように訓練され得る。これは、
図4Cを参照して更に理解され得る。
【0066】
図4Cは、本開示の1つ以上の実施形態による、シミュレートされた3Dデザイン画像410を標本220の製品画像235に基づいて生成するように構成された、訓練された深層学習予測モデル402のフローチャート403を示す。
【0067】
1つの実施形態では、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の製品画像235を、特徴付けサブシステム202から受信するように構成される。例えば、
図3Aに示されるように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の光学製品画像235を、光学的特徴付けサブシステム202aから受信するように構成され得る。別の例として、
図3Bに示されるように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上のSEM製品画像235を、SEM特徴付けサブシステム202bから受信するように構成され得る。これに関して、
図4Cに示される製品画像235は、光学製品画像225、SEM製品画像225などを含み得る。追加及び/又は代替の実施形態では、コントローラ204は、1つ以上の製品画像235を1つ以上の特徴付けサブシステム202以外のソースから受信するように構成され得る。例えば、コントローラ204は、標本220の特徴の1つ以上の製品画像235を外部記憶装置から受信するように構成され得る。別の実施形態では、コントローラ204は、受信された訓練画像225をメモリ208に格納するように更に構成され得る。
【0068】
別の実施形態では、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像410を、1つ以上の製品画像235に基づき、深層学習予測モデル402を用いて生成するように構成される。例えば、1つ以上の製品画像235は、標本220内の欠陥の画像を含み得る。コントローラ204は、欠陥のこれらの製品画像235を受信し、欠陥(例えば、特徴)の1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像410を、深層学習予測モデル402を用いて生成するように構成され得る。これに関して、デザインデータ/画像は、関連するデザインデータがない製品画像235に対して作成され得る。本明細書で前述したように、モンテカルロシミュレーションに基づく従来のモデリング技術は、デザインデータ/画像を光学画像及び/又はSEM画像に基づいて再作成することができない。これに関して、本開示のシステム200は、画像からの3Dデザインデータの再作成を可能にすることができ、これは、現在利用可能な技術では実現可能ではない。
【0069】
図4Bのシミュレートされた画像408に関して本明細書で前述したように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特性を、シミュレートされた3Dデザイン画像410に基づいて決定するように更に構成され得る。加えて、シミュレートされた3Dデザイン画像410はまた、システム200の1つ以上の特性を適応的に修正するために使用され得る。更に、コントローラ204は、1つ以上の制御信号を生成するように構成され得て、制御信号は1つ以上の作製ツールに、生成されたシミュレートされた3Dデザイン画像410に基づいて標本220を作製させるように構成される。
【0070】
本明細書で前述したように、深層学習予測モデル402は、当技術分野で周知の任意のタイプの機械学習アルゴリズム/分類器及び/又は深層学習技術若しくは分類器を含み得て、限定するものではないが、条件付き敵対的生成ネットワーク(CGAN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)(例えば、GoogleNet、AlexNetなど)、アンサンブル学習分類器、ランダムフォレスト分類器、人工ニューラルネットワーク(ANN)などを含む。CGANを含む深層学習予測モデル402は、
図5を参照して更に理解され得る。
【0071】
図5は、本開示の1つ以上の実施形態による、条件付き敵対的生成ネットワーク(CGAN)を含む深層学習予測モデル402を訓練するためのフローチャートを示す。
【0072】
実施形態では、CGAN(例えば、深層学習予測モデル402)は、限定するものではないが、生成器412及び弁別器414を含み得る。実施形態では、生成器412は、シミュレートされた訓練画像416(例えば、「偽」像)を生成するように構成され得る。逆に、弁別器414は、訓練3Dデザイン画像404と、訓練画像235(例えば、標本220の「実」像)又はシミュレートされた訓練画像416(例えば、「偽」像)のいずれかとを受信し、訓練3Dデザイン画像404に関連付けられた画像が、実物か偽物かを判別するように構成され得る。「実物」又は「偽物」の決定は、「弁別器出力」と呼ばれ得る。これに関して、CGAN(例えば、深層学習予測モデル402)を訓練することは、弁別器414を訓練して、偽像の識別をより正確にすることと、生成器412を訓練して、より現実的な「偽」像を生成し、弁別器414を「騙す」ことを含み得る。弁別器414が実像(例えば、訓練画像235)と偽像(例えば、シミュレートされた訓練画像416)との間をより良好に解読するようになるにつれて、生成器412は、より現実的なシミュレートされた訓練画像416をより良好に生成するようになる必要がある。生成器412が十分に訓練された後、シミュレートされた訓練画像416は、深層学習予測モデル402から、
図4Bに示されるシミュレートされた画像408として出力され得る。
【0073】
したがって、いくつかの実施形態では、CGANの生成器412は、1つ以上のシミュレートされた画像408を、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練3Dデザイン画像404に基づいて生成するように構成され得る。続いて、コントローラ204は、CGANの弁別器414を、1つ以上の訓練3Dデザイン画像404、1つ以上の訓練画像235、及び1つ以上のシミュレートされた訓練画像408に基づいて訓練するように構成され得る。弁別器414を訓練することは、弁別器414を訓練して、より正確な弁別器出力(例えば、「実物」、「偽物」)を生成することを含み得る。弁別器414が「偽物」のシミュレートされた訓練画像416をより効率的に識別するようになるにつれて、生成器412もまた、より現実的なシミュレートされた訓練画像416をより効率的に生成するようになり得る。これに関して、生成器412は、弁別器出力に基づいて「訓練」されると言うことができる。したがって、いくつかの実施形態では、弁別器414を訓練してより正確な弁別器出力を生成することによって、コントローラ204は、CGANの生成器412を、弁別器414の1つ以上の弁別器出力に基づいて訓練するように更に構成され得る。生成器412を訓練すると、生成器412は、
図4Bに示されるように、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた画像408を、1つ以上の製品3Dデザイン画像406に基づいて生成するように構成され得る。
【0074】
図6は、本開示の1つ以上の実施形態による、標本作製プロセス内の深層学習予測モデルを利用する作製プロセスで標本を作製するために使用される3次元デザイン画像/ファイルを適応的に修正するためのフローチャート600を示す。
【0075】
ステップ602において、3Dデザイン画像/ファイルが形成される。例えば、3Dデザイン画像は、ユーザからの入力の有無にかかわらず、コントローラ204によって形成され得る。これらの3Dデザイン画像は、メモリ208に格納され得る。
【0076】
ステップ604において、1つ以上の標本が作製される。1つ以上の標本は、ステップ602で生成された3Dデザイン画像/ファイルに基づいて作製され得る。本明細書では、1つ以上の標本の作製は、当技術分野で周知の任意の作製プロセス又は作製ツールによって実行され得て、限定するものではないが、リソグラフィツール、エッチングツール、堆積ツール、研磨ツールを含むことに留意する。
【0077】
ステップ606において、1つ以上の作製された標本は、検査/レビューされる。1つ以上の標本は、当技術分野で周知の任意の特徴付けツールを介して検査/レビューされ得て、限定するものではないが、光学的特徴付けツール(例えば、光学的特徴付けサブシステム202a)、SEM特徴付けツール(例えば、SEM特徴付けサブシステム202b)を含む。
【0078】
ステップ602において、深層学習予測モデルは訓練される。例えば、コントローラ204は、3Dデザイン画像(例えば、訓練3Dデザイン画像404)及び1つ以上の訓練画像235を、検査/レビュープロセスから受信し、深層学習予測モデル402を訓練するように構成され得る。
【0079】
深層学習予測モデル402を訓練した後、コントローラ204は、3Dデザイン画像及び/又は作製プロセスを適応的に修正するように構成され得る。例えば、深層学習予測モデル402を訓練すると、深層学習予測モデル402は、標本220の1つ以上の特性を、シミュレートされた3Dデザイン画像410に基づいて決定するように構成され得る。コントローラ204は、標本220の1つ以上の製品3Dデザイン画像406の1つ以上の特性を適応的に修正して、1つ以上の修正された製品3Dデザイン画像を生成するように構成され得る。例えば、1つ以上の製品3Dデザイン画像406が、作製される標本220内に蓋然性の高い欠陥のデザインデータを含む場合、コントローラ204は、シミュレートされた画像208から収集された情報を利用して、製品3Dデザイン画像406を適応的に修正し、1つ以上の修正された製品3Dデザイン画像を生成し得る。作製前に標本220の3Dデザイン画像/データを修正することにより、標本220の様々な特徴及び特性を作製中に修正し得る。例えば、作製前に標本220の3Dデザイン画像/データを修正することにより、システム200は、標本220内の欠陥の数を減らし、標本220内の欠陥のサイズを小さくし、標本220内の欠陥の特性を修正して、それらを識別しやすいようにすること、などができる。
【0080】
加えて、シミュレートされた3Dデザイン画像410はまた、システム200の1つ以上の特性を適応的に修正するために使用され得る。例えば、深層学習予測モデル402を訓練した後、コントローラ204は、制御信号を生成するように更に構成され得て、制御信号は、作製ツールに、修正された製品3Dデザイン画像及び/又はシミュレートされた3Dデザイン画像410に基づいて標本220を作製させるように構成される。
【0081】
本明細書では、システム200の1つ以上の構成要素は、当技術分野で周知の任意の方法で、システム200の様々な他の構成要素に通信可能に結合され得ることに留意する。例えば、1つ以上のプロセッサ206は、互いに、又は別の構成要素に、有線(例えば、銅線、光ファイバケーブルなど)又は無線接続(例えば、RF結合、IR結合、WiMax、Bluetooth、3G、4G、4GLTE、5Gなど)を介して通信可能に結合され得る。別の例として、コントローラ204は、特徴付けサブシステム202の1つ以上の構成要素に、当技術分野で周知の任意の有線又は無線接続を介して通信可能に結合され得る。
【0082】
1つの実施形態では、1つ以上のプロセッサ206は、当技術分野で周知の任意の1つ以上の処理要素を含むことができる。この意味で、1つ以上のプロセッサ206は、ソフトウェアアルゴリズム及び/又は命令を実行するように構成された任意のマイクロプロセッサタイプのデバイスを含み得る。1つの実施形態では、1つ以上のプロセッサ206は、本開示を通して説明されるように、プログラムを実行するように構成されたデスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、又は別のコンピュータシステム(例えば、ネットワーク化されたコンピュータ)からなり得て、プログラムはシステム200を動作させるように構成される。本開示を通して説明されるステップは、単一のコンピュータシステム、又は、代替的に複数のコンピュータシステムによって実行され得ることを認識する必要がある。更に、本開示全体を通して説明されるステップは、1つ以上のプロセッサ206のうちの任意の1つ以上で実行され得ることを認識する必要がある。一般に、「プロセッサ」という用語は、1つ以上の処理要素を有する任意のデバイスを包含するように広く定義され得て、それはメモリ208からのプログラム命令を実行する。更に、システム200の異なるサブシステム(例えば、照明源212、電子ビーム源228、検出器アセンブリ226、電子検出器アセンブリ234、コントローラ204、ユーザインターフェース210など)は、本開示を通して説明されるステップの少なくとも一部分を実行するのに適したプロセッサ又は論理要素を含み得る。したがって、上記の説明は、本開示の限定としてではなく、単なる例示として解釈されるべきである。
【0083】
メモリ208は、関連する1つ以上のプロセッサ206によって実行可能なプログラム命令、及び特徴付けサブシステム202から受信されたデータを格納するのに適した、当技術分野で周知の任意の記憶媒体を含み得る。例えば、メモリ208は、非一時的なメモリ媒体を含み得る。例えば、メモリ208は、限定するものではないが、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気又は光メモリデバイス(例えば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得る。更に、メモリ208は、1つ以上のプロセッサ206を備えた共通のコントローラハウジングに収容され得ることに留意する。代替の実施形態では、メモリ208は、プロセッサ206、コントローラ204などの物理的位置に関して遠隔的に配置され得る。別の実施形態では、メモリ208は、1つ以上のプロセッサ206に、本開示を通じて説明される様々なステップを実行させるためのプログラム命令を維持する。
【0084】
1つの実施形態では、ユーザインターフェース210は、コントローラ204に通信可能に結合される。1つの実施形態では、ユーザインターフェース210は、限定するものではないが、1つ以上のデスクトップ、タブレット、スマートフォン、スマートウォッチなどを含み得る。別の実施形態では、ユーザインターフェース210は、ディスプレイを含み、それを使用してシステム200のデータをユーザに表示する。ユーザインターフェース210のディスプレイは、当技術分野で周知の任意のディスプレイを含み得る。例えば、ディスプレイは、限定するものではないが、液晶ディスプレイ(LDC)、有機発光ダイオード(OLED)ベースのディスプレイ、又はCRTディスプレイを含み得る。当業者は、ユーザインターフェース210と統合することができる任意のディスプレイデバイスが、本開示における実装に適することを認識する必要がある。別の実施形態では、ユーザは、ユーザに表示されるデータに応答する選択及び/又は命令を、ユーザインターフェース210のユーザ入力デバイスを介して入力し得る。
【0085】
図7は、本開示の1つ以上の実施形態による、シミュレートされた画像408を、3次元デザイン画像406に基づき深層学習予測モデル402を利用して生成するための方法700のフローチャートを示す。本明細書では、方法700のステップは、システム200によって全部又は部分的に実装され得ることに留意する。しかしながら、方法700は、追加又は代替のシステムレベルの実施形態が方法700のステップの全部又は一部を実行し得る、という点で、システム200に限定されないことが更に認識される。
【0086】
ステップ702において、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像は、特徴付けサブシステムを用いて取得される。例えば、
図3Aに示されるように、コントローラ204は、光学的特徴付けサブシステム202aから、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の光学訓練画像225を受信するように構成され得る。別の例として、
図3Bに示されるように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上のSEM訓練画像225を、SEM特徴付けサブシステム202bから受信するように構成され得る。
【0087】
ステップ704において、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像が受信される。例えば、1つ以上の訓練3Dデザイン画像404は、メモリ208に格納され得て、その結果、コントローラ204が、メモリ208から1つ以上の訓練3Dデザイン画像404を受信及び/又は検索するように構成される。
【0088】
ステップ706において、深層学習予測モデルは、1つ以上の訓練画像及び1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づき生成される。例えば、1つ以上の訓練画像225及び1つ以上の訓練3Dデザイン画像404は、深層学習予測モデル402を訓練するための入力として使用され得る。深層学習予測モデル402は、当技術分野で周知の任意のタイプの機械学習アルゴリズム/分類器及び/又は深層学習技術若しくは分類器を含み得て、限定するものではないが、条件付き敵対的生成ネットワーク(CGAN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)(例えば、GoogleNet、AlexNetなど)、アンサンブル学習分類器、ランダムフォレスト分類器、人工ニューラルネットワーク(ANN)などを含む。
【0089】
ステップ708では、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品3Dデザイン画像が受信される。例えば、
図3Aに示されるように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の製品3Dデザイン画像406を受信するように構成され得る。
【0090】
ステップ710では、標本の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像は、1つ以上の製品3Dデザイン画像に基づき、深層学習予測モデルを用いて生成される。例えば、コントローラ204は、蓋然性の高い欠陥の1つ以上の製品3Dデザイン画像406を受信し、蓋然性の高い欠陥(例えば、特徴)の1つ以上のシミュレートされた画像408を、深層学習予測モデル402を用いて生成するように構成され得る。
【0091】
ステップ712では、標本の1つ以上の特性は1つ以上のシミュレートされた画像に基づき決定される。例えば、同じ例を続けると、コントローラ204は、将来の標本220の蓋然性の高い欠陥(例えば、特徴)の1つ以上の特性を、生成されたシミュレートされたSEM画像408及び/又は生成されたシミュレートされた光学画像408に基づき決定するように構成され得る。シミュレートされた画像408に基づいて決定され得る標本220の特性及び/又は標本220の特徴は、当技術分野で周知の標本の任意の特性を含み得て、限定するものではないが、標本220内の欠陥の位置、標本220内の欠陥のタイプ、標本220の材料、及び標本220の表面及び/又はパターンのトポグラフィ測定などを含む。
【0092】
図8は、本開示の1つ以上の実施形態による、シミュレートされた画像408を、3次元デザイン画像406に基づき深層学習予測モデル402を利用して生成するための方法700のフローチャートを示す。本明細書では、方法700のステップは、システム200によって全部又は部分的に実装され得ることに留意する。しかしながら、方法700は、追加又は代替のシステムレベルの実施形態が方法700のステップの全部又は一部を実行し得る、という点で、システム200に限定されないことが更に認識される。
【0093】
ステップ802において、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練画像は、特徴付けサブシステムを用いて取得される。例えば、
図3Aに示されるように、コントローラ204は、光学的特徴付けサブシステム202aから、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の光学訓練画像225を受信するように構成され得る。別の例として、
図3Bに示されるように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上のSEM訓練画像225を、SEM特徴付けサブシステム202bから受信するように構成され得る。
【0094】
ステップ804において、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の訓練3次元(3D)デザイン画像が受信される。例えば、1つ以上の訓練3Dデザイン画像404は、メモリ208に格納され得て、その結果、コントローラ204が、メモリ208から1つ以上の訓練3Dデザイン画像404を受信及び/又は検索するように構成される。
【0095】
ステップ806において、深層学習予測モデルは、1つ以上の訓練画像及び1つ以上の訓練3Dデザイン画像に基づき生成される。例えば、1つ以上の訓練画像225及び1つ以上の訓練3Dデザイン画像404は、深層学習予測モデル402を訓練するための入力として使用され得る。深層学習予測モデル402は、当技術分野で周知の任意のタイプの機械学習アルゴリズム/分類器及び/又は深層学習技術若しくは分類器を含み得て、限定するものではないが、条件付き敵対的生成ネットワーク(CGAN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)(例えば、GoogleNet、AlexNetなど)、アンサンブル学習分類器、ランダムフォレスト分類器、人工ニューラルネットワーク(ANN)などを含む。
【0096】
ステップ808では、標本の1つ以上の特徴の1つ以上の製品画像が受信される。例えば、
図3Aに示されるように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上の光学製品画像235を、光学的特徴付けサブシステム202aから受信するように構成され得る。別の例によると、
図3Bに示されるように、コントローラ204は、標本220の1つ以上の特徴の1つ以上のSEM製品画像235を、SEM特徴付けサブシステム202bから受信するように構成され得る。
【0097】
ステップ810では、標本の1つ以上の特徴の1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像は、1つ以上の製品画像に基づき、深層学習予測モデルを用いて生成される。例えば、コントローラ204は、蓋然性の高い欠陥の1つ以上の製品画像235を受信し、蓋然性の高い欠陥(例えば、特徴)の1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像410を、深層学習予測モデル402を用いて生成するように構成され得る。
【0098】
ステップ812では、標本の1つ以上の特性は1つ以上のシミュレートされた3Dデザイン画像に基づき決定される。例えば、同じ例を続けると、コントローラ204は、将来の標本220の蓋然性の高い欠陥(例えば、特徴)の1つ以上の特性を、生成されたシミュレートされたSEM画像408及び/又は生成されたシミュレートされた光学画像408に基づき決定するように構成され得る。シミュレートされた画像408に基づいて決定され得る標本220の特性及び/又は標本220の特徴は、当技術分野で周知の標本の任意の特性を含み得て、限定するものではないが、標本220内の欠陥の位置、標本220内の欠陥のタイプ、標本220の材料、及び標本220の表面及び/又はパターンのトポグラフィ測定などを含む。
【0099】
当業者は、本明細書に記載の構成要素(例えば、操作)、デバイス、物体、及びそれらに付随する説明が、概念を明確にするための例として使用され、様々な構成の修正が企図されることを認識するであろう。したがって、本明細書で使用されるように、記載された特定の実施例及び付随する議論は、それらのより一般的な分類を代表することを意図する。一般に、特定の実施例の使用は、その分類を表すことを意図しており、特定の構成要素(操作など)、デバイス、及び物体を含まないことを制限するものと見なすべきではない。
【0100】
当業者は、本明細書に説明されるプロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術を実施することができる多様な媒体(vehicle)(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア)があることと、好ましい媒体が、プロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が展開される文脈に応じて変わることを理解するであろう。例えば、実施者が、速度及び精度が最重要であると判断する場合、実施者は主にハードウェア及び/又はファームウェア媒体を選択でき、代替的に、柔軟性が最重要である場合、実施者は主にソフトウェア実装を選択でき、又は、再度代替的に、実施者は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアのいくつかの組み合わせを選択し得る。。したがって、本明細書に説明されるプロセス及び/又はデバイス及び/又は他の技術を実施し得るいくつかの可能な媒体があり、利用される任意の媒体は、媒体が展開される文脈、及び実施者の特定の関心(例えば、速度、柔軟性、又は予測性)に応じた選択肢であり、そのどれもが変更されることがあるという点で、本質的に他の媒体より優れているものはない。
【0101】
前述の説明は、当業者が特定の用途及びその要件の文脈で提供されるように本発明を作成及び使用することを可能にするために提示される。本明細書で使用される場合、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「上に(over)」、「下に(under)」、「上方(upper)」、「上向き(upward)」、「下方(lower)」、「下へ(down)」、及び「下向き(downward)」などの方向用語は、説明の目的で相対位置を提供することを意図しており、絶対的な基準フレームを指定することを意図するものではない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、別の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、示され説明された特定の実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示された原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0102】
本明細書における実質的に任意の複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者は、複数形から単数形へ、及び/又は単数形から複数形へ、文脈及び/又は用途に適切なように解釈し得る。様々な単数形/複数形の順列は、明確にするために、本明細書では明示的に記載されていない。
【0103】
本明細書に記載のすべての方法は、方法の実施形態の1つ以上のステップの結果をメモリに格納することを含んでもよい。結果は、本明細書に記載の任意の結果を含み得て、当技術分野で周知の任意の方法で格納し得る。メモリは、本明細書に記載の任意のメモリ、又は当技術分野で周知の任意の他の好適な格納媒体を含めてもよい。結果を格納した後に、結果は、メモリ内でアクセスされ、本明細書に記載の方法又はシステムの実施形態のいずれかによって使用され、ユーザに表示するためにフォーマット化され、別のソフトウェアモジュール、方法、又はシステムなどによって使用され得る。更に、結果は、「永久的に」「半永久的に」「一時的に」、又は一定期間、格納され得る。例えば、メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は必ずしもメモリ内に無期限に存続しなくてもよい。
【0104】
上述された方法の実施形態のそれぞれは、本明細書に説明される任意の別の方法(複数可)の任意の別のステップ(複数可)を含んでよいことが更に意図される。加えて、上述された方法の実施形態のそれぞれは、本明細書に説明されるシステムのいずれかによって実行されてもよい。
【0105】
本明細書に記載の主題は、別の構成要素内に含有される、又は別の構成要素と接続される異なる構成要素を示す場合がある。そのような描写されたアーキテクチャは単なる例示であり、実際に、同じ機能を実現する他の多くのアーキテクチャが実装され得ることが理解されるべきである。概念的な意味では、同じ機能を実現するための構成要素の任意の配置は、効果的に「関連付け」られて、所望の機能が実現される。したがって、特定の機能を実現するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、互いに「関連付けられている」と見なすことができ、その結果、所望の機能はアーキテクチャ又は中間構成要素に関係なく実現される。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、互いに「接続」又は「結合」されて所望の機能を実現すると見なし得て、かつそのように関連付けられている可能性がある任意の2つの構成要素は、互いに「結合可能」であると見なして、所望の機能を実現し得る。結合可能な特定の例には、限定するものではないが、物理的に相互作用可能及び/又は物理的に相互作用する構成要素、及び/又は無線的に相互作用可能及び/又は無線的に相互作用する構成要素、及び/又は論理的に相互作用する及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素を含む。
【0106】
更に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定められることが理解されるべきである。一般に、本明細書で、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、一般的に「開放(open)」用語として意図されていることが当業者によって理解されるであろう(例えば、「含んでいる(including)」という用語は「含んでいるがこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有している(having)」という用語は「少なくとも有している」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含むが、それに限定されない」と解釈されるべきであるなど)。特定数の導入された請求項の記載(claim recitation)が意図されている場合、そのような意図は請求の範囲に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが当業者によって更に理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の請求項には、請求項の記載を導入するために、導入句「少なくとも1つ」及び「1つ以上」の使用を含んでもよい。しかしながら、そのような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求の範囲を、そのような記載を1つのみ含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではなく、たとえ同じ請求項が導入句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」と不定冠詞「a」又は「an」(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合であっても同様であり、同じことが請求項の記載を導入するために用いられる定冠詞の使用に対しても当てはまる。加えて、導入された請求項の記載の特定数が明示的に記載されている場合でも、当業者は、そのような記載は通常、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語がない「2つの記載」のみの記載は、通常、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を意味する)。更に、「A、B及びCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B及びCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はA、BとCを一緒に有するシステムを含む、など)。「A、B又はCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B又はCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はA、BとCを一緒に有するシステムを含む、など)。2つ以上の代替用語を表す実質的に任意の離接語及び/又は句は、説明、特許請求の範囲又は図面においても、用語の1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を考慮するように理解すべきであることは、当業者によって更に理解されるであろう。例えば句「A又はB」は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0107】
本開示及びその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されると考えられ、開示された主題から逸脱することなく、又はその重要な利点のすべてを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、及び配置に様々な変更を加え得ることは明らかであろう。説明される形式は単なる説明であり、以下の特許請求の範囲の意図はそのような変更を包含及び含むことである。更に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義されることが理解されるべきである。