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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-13
(45)【発行日】2024-12-23
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20220101AFI20241216BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20241216BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20241216BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20241216BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241216BHJP
【FI】
G06F3/0488
G06F3/041 595
B41J29/42 F
B41J29/46 Z
H04N1/00 350
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020200483
(22)【出願日】2020-12-02
(65)【公開番号】P2022088187
(43)【公開日】2022-06-14
【審査請求日】2023-10-02
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】治田 貴文
(72)【発明者】
【氏名】小野澤 雄二
(72)【発明者】
【氏名】福島 達夫
(72)【発明者】
【氏名】槇野 洋平
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-164819(JP,A)
【文献】特開2015-215926(JP,A)
【文献】特開2020-087384(JP,A)
【文献】特開2009-230391(JP,A)
【文献】特開2018-057801(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0191208(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/04895
G06F 3/041
B41J 29/42
B41J 29/46
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ディスプレイ上に、ユーザのドラッグまたはスライドによる移動操作を受け付けて所定の処理を指示するための操作部を表示させ、
ユーザによって前記操作部に対し前記移動操作が行われると、前記操作部を前記移動操作に追従するよう移動させ、
前記移動操作によって前記操作部の移動領域の一端部から他端部より手前に前記操作部を移動してから前記移動操作を終了すると、前記操作部を前記他端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記他端部に対応する位置まで移動してから前記所定の処理を実行する旨の音を報知部に報知させるよう制御する
情報処理装置であって、
前記プロセッサは、
前記移動操作によって前記一端部から、前記一端部と前記他端部との間に予め定められた閾値地点を越えるまで前記操作部を移動してから前記他端部より手前で前記移動操作を終了した場合、
前記操作部を前記他端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記他端部に対応する位置まで移動してから前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させ、
前記移動操作によって前記一端部から前記閾値地点を越えずに前記移動操作を終了した場合、
前記操作部を前記一端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記一端部より手前に移動してから前記所定の処理を実行しない旨の音を前記報知部に報知させる情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記所定の処理の実行を開始した後に、前記所定の処理においてエラーが発生した場合、前記エラーが発生した旨の音を前記報知部に報知させ、かつ、前記操作部を前記一端部に移動させる請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記所定の処理の実行を開始した後に、前記所定の処理においてエラーが発生した場合、前記エラーが発生した旨の音を前記報知部に報知させた後に、前記操作部を前記一端部に移動させる請求項記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させている間に、前記エラーが発生した場合、前記所定の処理を実行する旨の音と、前記エラーが発生した旨の音とを分けて前記報知部に報知させる請求項記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させている間に、前記エラーが発生した場合、前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させた後に、前記エラーが発生した旨の音を前記報知部に報知させる請求項記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させている間に、前記エラーが発生した場合、前記所定の処理を実行する旨の音の報知を停止させてから、前記エラーが発生した旨の音を前記報知部に報知させる請求項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記移動操作によって前記一端部から前記他端部より手前に前記操作部を移動してから前記移動操作を終了すると、前記操作部を前記他端部に移動させ、前記操作部を前記他端部に移動させている間に、ユーザによる前記操作部に対する操作が行われると、前記操作部の移動を停止させ、前記所定の処理を実行する旨の音の報知を停止させるよう制御する請求項1~請求項の何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記移動操作によって前記操作部が前記閾値地点を越えたときに、前記操作部が前記閾値地点を越えて移動した旨を前記報知部に報知させる請求項記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記移動操作によって前記操作部が前記閾値地点を越えた後に、前記ユーザによる前記移動操作により前記操作部が前記閾値地点より手前に戻った場合に、前記操作部が前記閾値地点より手前に戻った旨を前記報知部に報知させる請求項記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記操作部に対する前記移動操作が行われている場合、前記所定の処理を実行する旨の音の報知を停止させるよう制御する請求項1~請求項の何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記移動操作によって前記他端部に前記操作部を移動してから前記移動操作を終了する場合、前記移動操作の終了後に前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させるよう制御する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項12】
ディスプレイ上に、ユーザのドラッグまたはスライドによる移動操作を受け付けて所定の処理を指示するための操作部を表示させ、
ユーザによって前記操作部に対し前記移動操作が行われると、前記操作部を前記移動操作に追従するよう移動させ、
前記移動操作によって前記操作部の移動領域の一端部から他端部より手前に前記操作部を移動してから前記移動操作を終了すると、前記操作部を前記他端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記他端部に対応する位置まで移動してから前記所定の処理を実行する旨の音を報知部に報知させるよう制御する
ことをコンピュータに実行させる、情報処理プログラムであって、
前記移動操作によって前記一端部から、前記一端部と前記他端部との間に予め定められた閾値地点を越えるまで前記操作部を移動してから前記他端部より手前で前記移動操作を終了した場合、
前記操作部を前記他端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記他端部に対応する位置まで移動してから前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させ、
前記移動操作によって前記一端部から前記閾値地点を越えずに前記移動操作を終了した場合、
前記操作部を前記一端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記一端部より手前に移動してから前記所定の処理を実行しない旨の音を前記報知部に報知させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ウィンドウをタッチパネルに表示する表示制御手段と、前記タッチパネルへのタッチ操作として、タッチダウンおよびタッチアップおよびムーブのうち少なくとも1つを検出する検出手段を備える情報処理装置が記載されている。前記表示制御手段は、前記ウィンドウの第1の領域へのタッチダウンが検出された後、ムーブが検出されることなくタッチアップが検出されると、前記ウィンドウを非表示にするよう制御し、前記ウィンドウの第1の領域へのタッチダウンが検出された後、ムーブが検出されると、前記ウィンドウのサイズを変更して表示および前記ウィンドウの表示位置を変更して表示のうち少なくとも一方を行うように制御する。
【0003】
特許文献2には、ユーザにより入力操作が行われるタッチパネルと、前記タッチパネルに対する前記入力操作によるタッチダウンからタッチアップまでの期間中のタッチ位置を時系列に記録する記録手段と、前記記録手段に記録されている各タッチ位置に基づいてタッチ位置の分散を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された分散に基づいて、前記入力操作がムーブを含まない操作であるかムーブを含む操作であるかを判別する判別手段とを有する入力装置が記載されている。前記判別手段は、前記算出された分散が閾値より小さい場合、前記入力操作が前記ムーブを含まない操作であると判別し、前記算出された分散が前記閾値より小さくない場合、前記入力操作が前記ムーブを含む操作であると判別する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-52787号公報
【文献】特開2011-134212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タッチパネルのUI(User Interface)で、ユーザがボタンをスライドさせる操作を受け付ける技術がある。この技術では、ユーザによる誤操作を抑止する。
【0006】
しかしながら、ユーザのスライド操作においてボタンを終点の手前でリリースした場合に、スライド操作が完了していないため、当該ボタンに対応する処理が実行されるか否かを、ユーザが認識することができない。
【0007】
本発明は、操作部の移動領域の一端部から他端部より手前に操作部を移動してから移動操作を終了した時点で音が鳴る場合と比較して、処理が実行される旨をユーザが認識しやすくなる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、ディスプレイ上に、ユーザのドラッグまたはスライドによる移動操作を受け付けて所定の処理を指示するための操作部を表示させ、ユーザによって前記操作部に対し前記移動操作が行われると、前記操作部を前記移動操作に追従するよう移動させ、前記移動操作によって前記操作部の移動領域の一端部から他端部より手前に前記操作部を移動してから前記移動操作を終了すると、前記操作部を前記他端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記他端部に対応する位置まで移動してから前記所定の処理を実行する旨の音を報知部に報知させるよう制御する。
【0009】
また、第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記移動操作によって前記一端部から予め定められた閾値地点を越えるまで前記操作部を移動してから前記他端部より手前で前記移動操作を終了した場合、前記操作部を前記他端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記他端部に対応する位置まで移動してから前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させ、前記移動操作によって前記一端部から前記閾値地点を越えずに前記移動操作を終了した場合、前記操作部を前記一端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記一端部より手前に移動してから前記所定の処理を実行しない旨の音を前記報知部に報知させる。
【0010】
また、第3態様に係る情報処理装置は、第1態様又は第2態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記所定の処理の実行を開始した後に、前記所定の処理においてエラーが発生した場合、前記エラーが発生した旨の音を前記報知部に報知させ、かつ、前記操作部を前記一端部に移動させる。
【0011】
また、第4態様に係る情報処理装置は、第3態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記所定の処理の実行を開始した後に、前記所定の処理においてエラーが発生した場合、前記エラーが発生した旨の音を前記報知部に報知させた後に、前記操作部を前記一端部に移動させる。
【0012】
また、第5態様に係る情報処理装置は、第3態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させている間に、前記エラーが発生した場合、前記所定の処理を実行する旨の音と、前記エラーが発生した旨の音とを分けて前記報知部に報知させる。
【0013】
また、第6態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させている間に、前記エラーが発生した場合、前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させた後に、前記エラーが発生した旨の音を前記報知部に報知させる。
【0014】
また、第7態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させている間に、前記エラーが発生した場合、前記所定の処理を実行する旨の音の報知を停止させてから、前記エラーが発生した旨の音を前記報知部に報知させる。
【0015】
また、第8態様に係る情報処理装置は、第1態様~第7態様の何れか1つに係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記移動操作によって前記一端部から前記他端部より手前に前記操作部を移動してから前記移動操作を終了すると、前記操作部を前記他端部に移動させ、前記操作部を前記他端部に移動させている間に、ユーザによる前記操作部に対する操作が行われると、前記操作部の移動を停止させ、前記所定の処理を実行する旨の音の報知を停止させるよう制御する。
【0016】
また、第9態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記移動操作によって前記操作部が前記閾値地点を越えたときに、前記操作部が前記閾値地点を越えて移動した旨を前記報知部に報知させる。
【0017】
また、第10態様に係る情報処理装置は、第9態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記移動操作によって前記操作部が前記閾値地点を越えた後に、前記ユーザによる前記移動操作により前記操作部が前記閾値地点より手前に戻った場合に、前記操作部が前記閾値地点より手前に戻った旨を前記報知部に報知させる。
【0018】
また、第11態様に係る情報処理装置は、第1態様~第10態様の何れか1つに係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記操作部に対する前記移動操作が行われている場合、前記所定の処理を実行する旨の音の報知を停止させるよう制御する。
【0019】
また、第12態様に係る情報処理装置は、第11態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記移動操作によって前記他端部に前記操作部を移動してから前記移動操作を終了する場合、前記移動操作の終了後に前記所定の処理を実行する旨の音を前記報知部に報知させるよう制御する。
【0020】
また、第13態様に係る情報処理プログラムは、ディスプレイ上に、ユーザのドラッグまたはスライドによる移動操作を受け付けて所定の処理を指示するための操作部を表示させ、ユーザによって前記操作部に対し前記移動操作が行われると、前記操作部を前記移動操作に追従するよう移動させ、前記移動操作によって前記操作部の移動領域の一端部から他端部より手前に前記操作部を移動してから前記移動操作を終了すると、前記操作部を前記他端部に移動させ、かつ、前記操作部が前記他端部に対応する位置まで移動してから前記所定の処理を実行する旨の音を報知部に報知させるよう制御する、ことをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0021】
第1態様によれば、操作部の移動領域の一端部から他端部より手前に操作部を移動してから移動操作を終了した時点で音が鳴る場合と比較して、処理が実行される旨をユーザが認識しやすくなる。
【0022】
第2態様によれば、閾値地点を越えずに移動操作を終了し、操作部の閾値地点の手前から一端部に操作部を移動してから音を報知する場合と比較して、早期に、処理が実行されない旨をユーザが認識することができる。
【0023】
第3態様によれば、所定の処理でエラーが発生し、処理前の状態に戻ったことをユーザが認識することができる。
【0024】
第4態様によれば、操作部を一端部に移動させてからエラーが発生した旨の音を報知する場合と比較して、早期に、所定の処理でエラーを認識することができる。
【0025】
第5態様によれば、所定の処理を実行する旨の音と、エラーが発生した旨の音とを分けずに報知部に報知させる場合と比較して、所定の処理が実行されたのか、所定の処理でエラーが発生したのかを、ユーザが認識しやすくなる。
【0026】
第6態様によれば、所定の処理でエラーが発生したことをユーザが認識することができる。
【0027】
第7態様によれば、所定の処理を実行する旨の音の報知を停止させずに、エラーが発生した旨の音を報知部に報知させる場合と比較して、所定の処理でエラーが発生したことをユーザが認識しやすくなる。
【0028】
第8態様によれば、ユーザが誤って操作したとき、所定の処理を実行させていないことを、ユーザが認識することができる。
【0029】
第9態様によれば、移動操作により操作部が閾値地点を超えた旨をユーザが認識することができる。
【0030】
第10態様によれば、移動操作により操作部が閾値地点の手前に戻った旨をユーザが認識することができる。
【0031】
第11態様によれば、操作部を操作している間は所定の処理が実行されない旨をユーザが認識することができる。
【0032】
第12態様によれば、操作部を他端部へ移動操作した場合であっても、操作部を操作している間は所定の処理が実行されない旨をユーザが認識することができる。
【0033】
第13態様によれば、操作部の移動領域の一端部から他端部より手前に操作部を移動してから移動操作を終了した時点で音が鳴る場合と比較して、処理が実行される旨をユーザが認識しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
図3】ユーザインタフェース部品におけるボタンの移動操作時の動作例を示す図である。
図4】ユーザインタフェース部品におけるボタンの移動操作時の動作例を示す図である。
図5】ユーザインタフェース部品における使用不可状態のボタンの表示例を示す図である。
図6】ユーザインタフェース部品におけるボタンの移動操作時の動作例を示す図である。
図7】ユーザインタフェース部品におけるボタンの移動操作時の動作例を示す図である。
図8】ユーザインタフェース部品におけるボタンの移動操作時の動作例を示す図である。
図9】ユーザインタフェース部品における使用不可状態のボタン押下時の動作例を示す図である。
図10】ユーザインタフェース部品におけるボタン押下後にリリースした時の動作例を示す図である。
図11】ユーザインタフェース部品におけるテキスト表示部を操作したときの動作例を示す図である。
図12】エラーが発生したことを検出したときのユーザインタフェース部品の動作例を示す図である。
図13】エラーが発生したことを検出したときの指示画面の一例を示す図である。
図14】エラーが発生したことを検出したときのユーザインタフェース部品の動作例を示す図である。
図15】本実施形態に係る画像形成装置で行われる具体的な処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16】本実施形態に係る画像形成装置で行われる具体的な処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図17】ユーザインタフェース部品におけるボタン押下時の動作例を示す図である。
図18】ユーザインタフェース部品におけるボタンの移動操作時の動作例を示す図である。
図19】ユーザインタフェース部品におけるボタンの移動操作時の動作例を示す図である。
図20】ユーザインタフェース部品の他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。なお、各図面において同一又は等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。図1は、本実施形態に係る情報処理装置としての画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0036】
画像形成装置10は、所定の処理として、例えば、文書ファイル又は画像ファイル等の印刷を行う処理、ファイルに対する編集を行う処理、画像形成装置10が備える設備を用いて情報を生成又は加工等する処理、画像形成装置10と他の機器との間で情報を授受する処理等を含む。ファイルの出力は、印刷に限られず、ファイル形式の変換等も含まれる。
【0037】
画像形成装置10は、印刷ジョブに基づいて用紙等の記録媒体に画像を形成する装置であり、プリンタ又は複合機等のいかなる装置であっても良い。
【0038】
本実施形態に係る画像形成装置10は、プロセッサの一例としてのCPU(Central Processing Unit)10A、ROM(Read Only Memory)10B、RAM(Random Access Memory)10C、HDD(hard disk drive)10D、ディスプレイ10F、通信回線I/F(インタフェース)部10G、出力部10H、及び報知部10Iを備えている。
【0039】
CPU10Aは、画像形成装置10の全体の動作を司る。ROM10Bは、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶される。RAM10Cは、CPU10Aによる各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる。HDD10Dは、各種のデータやアプリケーション・プログラム等が記憶される。ディスプレイ10Fは、タッチパネルディスプレイが適用され、各種の情報を入力し、かつ、各種の情報を表示するために用いられる。
【0040】
通信回線I/F部10Gは、通信回線(図示省略)に接続され、当該通信回線に接続された他の装置と各種データの送受信を行う。報知部10Iは、スピーカを含む。
【0041】
以上の画像形成装置10の各部はシステムバス10Jにより電気的に相互に接続されている。なお、本実施形態に係る画像形成装置10では、HDD10Dを記憶部として適用しているが、これに限らず、フラッシュメモリ等の他の不揮発性の記憶部を適用してもよい。
【0042】
以上の構成により、本実施形態に係る画像形成装置10は、CPU10Aにより、ROM10B、RAM10C、及びHDD10Dに対するアクセス、ディスプレイ10Fを介した各種データの取得、ディスプレイ10Fに対する各種情報の表示を各々実行する。また、画像形成装置10は、CPU10Aにより、通信回線I/F部10Gを介した通信データの送受信の制御を実行する。
【0043】
本実施形態に係る画像形成装置10では、ROM10BまたはHDD10Dに予め記憶されたプログラムをCPU10Aが実行することにより、ユーザから所定の処理を指示する操作を受け付けて所定の処理を実行する処理を行う。
【0044】
続いて、上述のように構成された本実施形態に係る画像形成装置10の機能的構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置10の機能ブロック図である。なお、各機能部は、ROM10BまたはHDD10Dに予め記憶されたプログラムをCPU10Aが実行することにより実現される。
【0045】
画像形成装置10は、受付部12、動作制御部14、処理実行部16、及びエラー検出部18の機能を有する。
【0046】
受付部12は、ディスプレイ10F上に、所定の処理を指示するための指示画面を表示させる。この指示画面には、図3(A)に示すように、ユーザインタフェース部品20が配置されている。ユーザインタフェース部品20は、移動領域としての台座22と、台座22の上に配置された、所定の処理を指示するためのボタン24及びテキスト表示部26とを備えている。ボタン24は、ユーザのドラッグまたはスライドによる移動操作を受け付けて所定の処理を指示するための操作部の一例である。
【0047】
ボタン24は、図3(B)~図3(E)に示すように、台座22の一端部である始点22Aから他端部である終点22Bへ移動可能であり、受付部12は、ユーザのスライドによる移動操作を受け付ける。具体的には、受付部12は、ユーザにより、ボタン24を押下しながら矢印方向へスライドする移動操作を受け付ける。ボタン24の押下中は、ボタン24が押下されていることを示す表示となり、例えば、ボタン24の色が変化する。また、ボタン24の移動操作を受け付けると、テキスト表示部26のうち、ボタン24が通過した部分が非表示になる(図3(C)~図3(E)参照)。
【0048】
図3(B)では、押下中のボタン24の色が変化する例を示している。図3(D)では、ボタン24の移動方向であるX軸方向の閾値地点(破線)を、ボタン24のx座標位置(実線)が越えた例を示している。ここで、閾値地点は、所定の処理の実行を有効にするか否かを判断するための予め定められた地点である。
【0049】
なお、指示画面には、図4(A)に示すようなユーザインタフェース部品20Aが配置されていてもよい。ユーザインタフェース部品20Aは、テキスト表示部26の他に、台座22とは別の位置に、更に、テキスト表示部26Aを備えている。ボタン24は、図4(B)~図4(E)に示すように、台座22の始点22Aから終点22Bへ移動可能であり、テキスト表示部26のうち、ボタン24が通過した部分が非表示になるが、テキスト表示部26Aは、非表示とならない。テキスト表示部26のうち、ボタン24が通過する部分には、所定の処理に応じた内容が表示される。例えば、コピーやプリント処理を行う場合にはその部数が表示され、ファックス送信やメール送信を行う場合には送信先の件数が表示される。ボタン24が通過する部分に所定の処理に応じた内容を表示させることで、スライドによる移動操作中にユーザがその内容を認識することができる。
【0050】
また、ユーザインタフェース部品の構成は、上記図3図4の構成に限定されるものではなく、移動可能なボタンを備えていれば、他の構成であってもよい。
【0051】
また、ボタン24に対応する所定の処理の実行が禁止されている場合には、図5に示すように、当該ボタン24、及びテキスト表示部26の色を、使用不可状態であることを示す色に変更し、ボタン24が押下されても、ボタン24の表示を変更しない。使用不可状態にあることを示す場合は、使用不可状態にあることを視認できればよく、色を変更することに限られない。例えば、テキスト表示部26に、「使用不可」という表示をしてもよい。
【0052】
動作制御部14は、ユーザによってボタン24に対し移動操作が行われると、ボタン24を移動操作に追従するよう移動させる。具体的には、ユーザの指がディスプレイ10Fに接触している位置のX座標に応じて、ボタン24をX軸方向に移動させる。
【0053】
動作制御部14は、移動操作によって台座22の始点22Aから終点22Bにボタン24を移動してからリリースして移動操作を終了すると、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行する旨の操作成功音を報知部10Iに報知させるよう制御すると共に、処理実行部16により、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行させる(図6(A)~図6(C)参照)。ここで、リリースとは、ユーザUの指がディスプレイ10Fから離れることである。なお、ユーザの指ではなくスタイラスペン等で操作する場合には、リリースとは、スタイラスペンがディスプレイ10Fから離れることである。
【0054】
図6(B)では、ボタン24の移動操作により、閾値地点(破線)を、ボタン24のx座標位置(実線)が越えた例を示している。図6(C)では、ボタン24を終点22Bに移動してからリリースしたときに、操作成功音を報知部10Iに報知させる例を示している。
【0055】
ボタン24に対応する所定の処理を実行中は、図20のように、ユーザインタフェース部品20を、所定の処理を停止することを示す構成に切り替えてもよい。例えば、ボタン24は非表示となり、テキスト表示部26にはストップという文字が表示される。ここでユーザが台座22を押下すると、所定の処理が行われている途中であってもその処理が停止される。例えば、コピー処理を行っている場合には、予めユーザが入力した部数のコピーが完了していなくてもコピー処理が停止される。なお、台座22やテキスト表示部26の色を、所定の処理を停止することを示す色に変更してもよい。所定の処理を停止した後は、ユーザインタフェース部品20の表示を図3(A)に示すような表示に戻してもよい。或いは、停止した所定の処理を再開できるよう、テキスト表示部26に再スタートという文字を表示しておき、ユーザが台座22を押下すると、処理を再開してもよい。
【0056】
また、動作制御部14は、移動操作によって台座22の始点22Aから予め定められた閾値地点の手前までボタン24を移動してからリリースして移動操作を終了すると、操作成功音を報知せず、かつ、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行させずに、ボタン24を始点22Aへ移動させる(図7(A)~図7(C)参照)。このとき、ボタン24を始点22Aより手前に移動させてから、所定の処理を実行しない旨の操作失敗音を報知部10Iに報知させてもよい。
【0057】
図7(B)では、ボタン24の移動操作によりボタン24が閾値地点(破線)を越える前にリリースした例を示している。図7(C)では、ボタン24を始点22Aへ移動させた例を示している。
【0058】
また、動作制御部14は、移動操作によって台座22の始点22Aから閾値地点を越えるまでボタン24を移動してから終点22Bより手前でリリースして移動操作を終了した場合、ボタン24を終点22Bに移動させ、ボタン24が終点22Bまで移動してから操作成功音を報知部10Iに報知させるよう制御すると共に、処理実行部16により、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行させる(図8(A)~図8(C)参照)。
【0059】
図8(B)では、ボタン24の移動操作によりボタン24が閾値地点(破線)を越えてからリリースした例を示している。図8(C)では、ボタン24を終点22Bへ移動させてから操作成功音を報知部10Iに報知させる例を示している。
【0060】
また、動作制御部14は、ボタン24に対応する所定の処理の実行が禁止されている場合に、当該ボタン24が押下されリリースされると、所定の処理を実行しない旨の操作失敗音を報知部10Iに報知させる(図9(A)、(B)参照)。図9(A)では、使用不可状態のボタン24が押下された例を示している。図9(B)では、ボタン24がリリースされたときに操作失敗音を報知部10Iに報知させる例を示している。
【0061】
また、動作制御部14は、図10に示すように当該ボタンが押下され、移動操作されることなくリリースされると、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行させない(図10参照)。このときは所定の処理を実行しないことがユーザからも明らかであり、所定の処理を実行しない旨の操作失敗音が報知されるとユーザにとって煩わしいため、操作失敗音を報知部10Iに報知させないことが好ましい。
【0062】
また、動作制御部14は、図11に示すようにテキスト表示部26が押下されたり、テキスト表示部26に対する移動操作を受け付けても、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行させない(図11参照)。
【0063】
また、動作制御部14は、所定の処理の実行を開始した後に、エラー検出部18により、当該所定の処理においてエラーが発生したことを検出した場合、エラーが発生した旨のエラー音を報知部10Iに報知させ(図12(A)~図12(D)参照)、かつ、図13に示すように、ボタン24を、始点22Aに移動させる。このとき、エラーが発生したことを示すメッセージを表示してもよい。
【0064】
図12(B)では、ボタン24の移動操作によりボタン24が閾値地点(破線)を越えた例を示している。図12(C)では、ボタン24をリリース後、ボタン24を終点22Bへ移動させてから操作成功音を報知部10Iに報知させる例を示している。図12(D)では、エラー音を報知部10Iに報知させる例を示している。図13では、ボタン24を始点22Aへ移動させ、かつ、「スライド操作は成功しましたが、操作処理中にエラーが発生しました。」というメッセージを表示する例を示している。
【0065】
このとき、動作制御部14は、所定の処理の実行を開始した後に、エラー検出部18により、当該所定の処理においてエラーが発生したことを検出した場合、エラー音を報知部10Iに報知させた後に、ボタン24を、始点22Aに移動させてもよい。
【0066】
また、操作成功音、操作失敗音、エラー音は、音の違いがユーザに分かるものであればよく、例えば、各々、波長を変えたり、音量を変えたり、鳴動時間を変えたりすればよい。
【0067】
また、動作制御部14は、操作成功音を報知部10Iに報知させている間に、エラー検出部18により、当該所定の処理においてエラーが発生したことを検出した場合、操作成功音と、エラー音とを分けて報知部10Iに報知させる(図14(A)~図14(C)参照)。例えば、動作制御部14は、操作成功音を報知部10Iに報知させている間に、エラー検出部18により、当該所定の処理においてエラーが発生したことを検出した場合、操作成功音の報知が完了した後に、エラー音を報知部10Iに報知させる。あるいは、動作制御部14は、操作成功音を報知部10Iに報知させている間に、エラー検出部18により、当該所定の処理においてエラーが発生したことを検出した場合、操作成功音の報知を停止させてから、エラー音を報知部10Iに報知させる。操作成功音とエラー音が重なって報知されてもよいが、上記のような制御とすることにより、所定の処理を行った結果エラーが発生した旨をユーザが認識することが容易となる。
【0068】
図14(B)では、ボタン24の移動操作によりボタン24が閾値地点(破線)を越えた例を示している。図14(C)では、ボタン24をリリース後、ボタン24を終点22Bへ移動させてから操作成功音とエラー音と分けて報知部10Iに報知させる例を示している。
【0069】
処理実行部16は、ボタン24の移動操作に応じて、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行する。
【0070】
エラー検出部18は、処理実行部16により実行される所定の処理においてエラーが発生したことを検出する。例えば、エラー検出部18は、文書ファイル又は画像ファイル等の印刷を行う処理における、用紙切れエラーや、画像形成装置10と他の機器との間で情報を授受する処理における、当該他の機器の宛先の未設定エラーを検出する。
【0071】
続いて、上述のように構成された本実施形態に係る画像形成装置10で行われる処理について説明する。図15は、本実施形態に係る画像形成装置10で行われる具体的な処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図15の処理は、画像形成装置10の電源がオンされたときに開始する。
【0072】
ステップS100では、受付部12は、ディスプレイ10F上に、所定の処理を指示するための指示画面を表示させる。
【0073】
ステップS102では、受付部12は、指示画面のユーザインタフェース部品20におけるボタン24の操作後のリリースを受け付けたか否かを判定する。ユーザインタフェース部品20におけるボタン24の操作後のリリースを受け付けると、ステップS104へ移行する。
【0074】
ステップS104では、動作制御部14は、ユーザインタフェース部品20の動作の制御を行う。具体的には、図16の処理により実現される。図16は、ボタン24の操作後のリリースを受け付ける際に画像形成装置10で行われる具体的な処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0075】
ステップS120では、動作制御部14は、当該ボタン24が使用可能状態であるか否かを判定する。当該ボタン24に対応する所定の処理が禁止されている場合には、当該ボタン24が使用可能状態ではないと判定し、ステップS122へ移行する。一方、当該ボタン24に対応する所定の処理が禁止されていない場合には、当該ボタン24が使用可能状態であると判定し、ステップS124へ移行する。
【0076】
ステップS122では、動作制御部14は、操作失敗音を鳴動させるように報知部10Iを制御する。そして、ステップS126において、動作制御部14は、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行しないと判断する。
【0077】
ステップS124では、動作制御部14は、リリースしたときのボタン24の位置であるリリース地点が、閾値地点を越えているか否かを判定する。リリース地点が、閾値地点より手前である場合には、ステップS128へ移行する。一方、リリース地点が、閾値地点を越えている場合には、ステップS132へ移行する。
【0078】
ステップS128では、リリース地点が、始点22Aであるか否かを判定する。リリース地点が、始点22Aである場合には、ステップS126へ移行する。一方、リリース地点が、始点22Aでない場合には、ステップS130へ移行する。
【0079】
ステップS130では、動作制御部14は、ボタン24を、始点22Aまで移動させ、ステップS126へ移行する。
【0080】
ステップS132では、動作制御部14は、リリース地点が、終点22Bであるか否かを判定する。リリース地点が、終点22Bである場合には、ステップS136へ移行する。一方、リリース地点が、終点22Bでない場合には、ステップS134へ移行する。
【0081】
ステップS134では、動作制御部14は、ボタン24を、終点22Bまで移動させ、ステップS136へ移行する。
【0082】
ステップS136では、動作制御部14は、操作成功音を鳴動させるように報知部10Iを制御する。そして、ステップS138において、動作制御部14は、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行すると判断する。
【0083】
そして、上記図15のステップS106では、動作制御部14は、上記ステップS104で当該ボタン24に対応する所定の処理を実行すると判断したか否かを判定する。当該ボタン24に対応する所定の処理を実行しないと判断された場合には、当該処理を終了する。一方、当該ボタン24に対応する所定の処理を実行すると判断された場合には、ステップS108へ移行する。
【0084】
ステップS108では、処理実行部16は、ボタン24の移動操作に応じて所定の処理を実行する。
【0085】
ステップS110では、動作制御部14は、エラー検出部18によって処理実行部16により実行される所定の処理においてエラーが発生したことを検出したか否かを判定する。エラー検出部18によって上記エラーが発生したことを検出しなかった場合には、当該処理を終了する。一方、エラー検出部18によって上記エラーが発生したことを検出した場合には、ステップS112へ移行する。
【0086】
ステップS112では、動作制御部14は、所定の処理の実行を開始した後に、エラー検出部18により、当該所定の処理においてエラーが発生したことを検出した場合、エラーが発生した旨のエラー音を報知部10Iに報知させ、かつ、ボタン24を、始点22Aに移動させ、当該処理を終了する。
【0087】
上述したように、移動操作によりボタン24が閾値地点を越えてリリースされた際に、ボタン24を終点22Bまで移動させてから操作成功音を報知することにより、ボタン24に対応する所定の処理が実行される旨をユーザが認識しやすくなる。
【0088】
なお、上記の実施形態では、ユーザインタフェース部品のボタンをスライドさせる移動操作を受け付ける場合を例に説明したが、これに限定されない。ユーザインタフェース部品のボタンに対するドラッグ操作を、移動操作として受け付けるようにしてもよい。
【0089】
また、ボタンの移動操作のポイント毎に当該ポイントであることを報知してもよい。ボタンをスライドさせる移動操作が苦手であったり、目の不自由なユーザであっても、移動操作のポイント毎に報知することで、ボタンの移動操作を補助することができる。例えば、図17(A)、図17(B)に示すように、ボタン24を押下した時点で、押下音を報知させてもよい。
【0090】
また、図18(A)、図18(B)に示すように、ボタン24の移動操作により、ボタン24が、閾値地点の手前から向こう側へ跨ぐ場合に、閾値地点を越えた時点で、閾値到達音を報知させてもよい。また、閾値到達音を報知させるのではなく、ボタン24の色を変えたり、メッセージを表示させたりしてもよい。
【0091】
また、図19(A)、図19(B)に示すように、ボタン24の移動操作により、ボタン24が、閾値地点の向こう側から手前側へ跨ぐ場合に、閾値地点を越えた時点で、閾値未到達音を報知させてもよい。また、閾値未到達音を報知させるのではなく、ボタン24の色を変えたり、メッセージを表示させたりしてもよい。
【0092】
また、上述した操作成功音、操作失敗音、エラー音、閾値到達音、及び閾値未到達音の各々を報知するか否かを、ユーザによる設定で切り替えられるようにしてもよいし、自動で切り替わるようにしてもよい。自動で切り替わる場合には、例えば、当該ボタン24の誤操作が一定回数を超えた場合に、当該ボタン24に関する操作成功音、操作失敗音、エラー音、閾値到達音、及び閾値未到達音の各々を報知するようにしてもよい。また、所定の動作に関する設定と連動して、当該ボタン24に関する操作成功音、操作失敗音、エラー音、閾値到達音、及び閾値未到達音の各々を報知するようにしてもよい。例えば、ファクシミリの誤送信を防止する設定がされた場合に、ファクシミリ送信を指示するボタン24に関する操作成功音、操作失敗音、エラー音、閾値到達音、及び閾値未到達音の各々を報知するようにしてもよい。また、予め定められたセキュリティ性が高い所定の処理を指示するボタン24に対して、操作成功音、操作失敗音、エラー音、閾値到達音、及び閾値未到達音の各々を報知するようにしてもよい。また、ユーザによる設定で、音の鳴り方を切り替えるようにしてもよい。
【0093】
また、ボタン24を終点22Bに移動させてから操作成功音を報知する場合を例に説明したが、これに限定されない。ボタン24を終点22Bの手前に移動させたタイミングで操作成功音を報知するようにしてもよい。また、終点22Bでの操作成功音と、終点22Bの手前での操作成功音とが違う音であってもよい。また、ユーザ設定により、終点22Bの手前での操作成功音を報知するタイミングを、リリースしたタイミングとしてもよい。
【0094】
また、動作制御部14は、移動操作によりボタン24を、閾値地点を越えるまで移動させてから終点22Bの手前でリリースした場合に、ボタン24を終点22Bまで移動させている間に、ユーザによりボタン24のタッチ操作又は移動操作が行われると、ボタン24の移動を停止させ、操作成功音の報知を停止させるよう制御してもよい。なお、ボタン24を終点22Bまで移動させている間にボタン24の移動を停止させるために行うタッチ操作の対象としては、ボタン24に限らなくてもよい。例えば、台座22を含んでもよいし、テキスト表示部26を含んでもよい。或いは、ディスプレイ10Fに表示される画面全体であってもよい。ボタン24のみを対象とするよりも広い領域を対象とすることで、ユーザがより確実にボタン24の移動を停止させることができる。
【0095】
また、動作制御部14は、ボタン24に対する移動操作が行われている間は、ボタン24が終点22Bに移動している場合であっても、操作成功音の報知を停止させるよう制御するようにしてもよい。
【0096】
また、ボタン24に対するX軸方向の移動操作が行われる場合を例に説明したが、これに限定されない。ボタン24に対して、X軸方向から傾斜した斜め方向の移動操作が行われてもよい。この場合であっても、ユーザの指がディスプレイ10Fに接触している位置のX座標に応じて、ボタン24をX軸方向に移動させるようにすればよい。
【0097】
また、画像形成装置に本発明を適用する場合を例に説明したが、これに限定されない。スマホやコンピュータなどの情報処理装置に本発明を適用してもよい。例えば、スマホやコンピュータのアプリケーションにおける操作に本発明を適用してもよい。
【0098】
また、上記の実施形態において、CPU10Aをプロセッサの一例として説明したが、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0099】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0100】
また、上記の実施形態に係る画像形成装置10で行われる処理は、ソフトウエアで行われる処理としてもよいし、ハードウェアで行われる処理としてもよいし、双方を組み合わせた処理としてもよい。また、画像形成装置10で行われる処理は、プログラムとして記憶媒体に記憶して流通させるようにしてもよい。
【0101】
また、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0102】
10 画像形成装置
10A CPU
10F ディスプレイ
10H 出力部
10I 報知部
12 受付部
14 動作制御部
16 処理実行部
18 エラー検出部
20、20A ユーザインタフェース部品
22 台座
22A 始点
22B 終点
24 ボタン
26 テキスト表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20