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特許7604971表示装置、表示システム、表示方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】表示装置、表示システム、表示方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G02B 30/54 20200101AFI20241217BHJP
   G03B 35/18 20210101ALI20241217BHJP
   H04N 13/363 20180101ALI20241217BHJP
   H04N 13/393 20180101ALI20241217BHJP
   H04N 13/398 20180101ALI20241217BHJP
【FI】
G02B30/54
G03B35/18
H04N13/363
H04N13/393
H04N13/398
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021047933
(22)【出願日】2021-03-22
(65)【公開番号】P2022146782
(43)【公開日】2022-10-05
【審査請求日】2024-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 優
(72)【発明者】
【氏名】北川 岳寿
【審査官】近藤 幸浩
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-191276(JP,A)
【文献】特開2000-324514(JP,A)
【文献】米国特許第04922336(US,A)
【文献】中国特許出願公開第106468830(CN,A)
【文献】特表2018-506879(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0280605(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 30/54
G03B 35/18
H04N 13/363
H04N 13/393
H04N 13/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
残像効果で3次元像を表示する表示装置であって、
照射された画像光を反射することで前記3次元像を表示させる被照射部材と、
前記被照射部材を駆動させる駆動部と、
駆動される前記被照射部材の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された2次元画像データを取得する画像取得部と、
前記2次元画像データに基づく前記画像光を前記被照射部材に照射する照射部と、
前記画像光の一部である部分画像光を受光した受光信号を出力する検出部と、
前記駆動部による駆動周期を示す駆動周期情報と、前記受光信号と、に基づいて前記2次元画像データを変更する変更部と、を有し、
前記検出部は、前記3次元像が切り替わる切替周期を示す前記受光信号を出力し、
前記変更部は、前記照射部による前記画像光の照射周期と、前記切替周期と前記駆動周期との間の時間差と、に基づいて、前記画像取得部により取得される前記2次元画像データの順序を変更する表示装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記画像光のうち、前記被照射部材への照射光以外の前記部分画像光を受光可能な位置に設けられている請求項に記載の表示装置。
【請求項3】
前記2次元画像データは、前記2次元画像データ内の所定領域に所定図形を含み、
前記検出部は、前記所定図形に基づく前記部分画像光の前記受光信号を出力する請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記駆動部と前記被照射部材との位置関係に基づく前記被照射部材への前記画像光の照射タイミングずれ情報を記憶する記憶部を有し、
前記変更部は、前記照射周期と、前記時間差と、前記照射タイミングずれ情報と、に基づいて、前記順序を変更する請求項1乃至3の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記部分画像光は、前記3次元像が切り替わる切替周期に応じて明るさ又は色の少なくとも1つが変化する請求項1乃至の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記部分画像光は、前記切替周期内における所定期間のみに、明るさ又は色の少なくとも1つが変化する請求項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記部分画像光は、前記切替周期ごとに明るさ又は色の少なくとも1つが交互に変化する請求項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記被照射部材は螺旋形状を有し、
前記駆動部は、前記被照射部材を所定の軸周りに回転させる請求項1乃至の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記被照射部材は平坦面を有する板状部材であり、
前記駆動部は、前記被照射部材を往復移動させる請求項1乃至の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
請求項1乃至の何れか1項に記載の表示装置と、
前記表示装置と通信可能に接続された情報処理装置と、を有し、
前記情報処理装置は、駆動される前記被照射部材の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された複数の前記2次元画像データを含む2次元画像データ群を記憶し、
前記画像取得部は、前記情報処理装置により記憶されている前記2次元画像データ群から前記2次元画像データを取得する表示システム。
【請求項11】
残像効果で3次元像を表示する表示装置による表示方法であって、
照射された画像光を反射することで前記3次元像を表示させる被照射部材を、駆動部により駆動させる工程と、
画像取得部により、駆動される前記被照射部材の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された2次元画像データを取得する工程と、
照射部により、前記2次元画像データに基づく前記画像光を前記被照射部材に照射する工程と、
検出部により、前記画像光の一部である部分画像光を受光した受光信号を出力する工程と、
変更部により、前記駆動部による駆動周期を示す駆動周期情報と、前記受光信号と、に基づいて前記2次元画像データを変更する工程と、を含み、
前記検出部は、前記3次元像が切り替わる切替周期を示す前記受光信号を出力し、
前記変更部は、前記照射部による前記画像光の照射周期と、前記切替周期と前記駆動周期との間の時間差と、に基づいて、前記画像取得部により取得される前記2次元画像データの順序を変更する表示方法。
【請求項12】
残像効果で3次元像を表示する表示装置を動作させるプログラムであって、
照射された画像光を反射することで前記3次元像を表示させる被照射部材を駆動部により駆動させ、
画像取得部により、駆動される前記被照射部材の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された2次元画像データを取得し、
照射部により、前記2次元画像データに基づく前記画像光を前記被照射部材に照射し、
検出部により、前記画像光の一部である部分画像光を受光した受光信号を出力し、
変更部により、前記駆動部による駆動周期を示す駆動周期情報と、前記受光信号と、に基づいて前記2次元画像データを変更する
処理をコンピュータに実行させ
前記検出部は、前記3次元像が切り替わる切替周期を示す前記受光信号を出力し、
前記変更部は、前記照射部による前記画像光の照射周期と、前記切替周期と前記駆動周期との間の時間差と、に基づいて、前記画像取得部により取得される前記2次元画像データの順序を変更するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示装置、表示システム、表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、投影スクリーン等の被照射部材を駆動させながら、被照射部材に2次元画像を照射し、残像効果を利用して3次元像を表示する構成が開示されている。
【0003】
また、掃引面のボリュメトリックな3次元ディスプレイの投影スクリーンのための駆動システムであって、投影スクリーンを駆動させるアクチュエータと投影装置の同期をとるために、アクチュエータが所定の位置に来たことを示すホームポジション信号が演算装置により受信された場合に、投影装置により投影される2次元画像データのカウンタをリセットする構成が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、投影装置等の照射部に2次元画像データが送信されてから画像光が照射されるまでの時間が一定でないこと等により、3次元像の表示位置が変動する懸念がある。
【0005】
本発明は、3次元像の表示位置の変動を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る表示装置は、残像効果で3次元像を表示する表示装置であって、照射された画像光を反射することで前記3次元像を表示させる被照射部材と、前記被照射部材を駆動させる駆動部と、駆動される前記被照射部材の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された2次元画像データを取得する画像取得部と、前記2次元画像データに基づく前記画像光を前記被照射部材に照射する照射部と、前記画像光の一部である部分画像光を受光した受光信号を出力する検出部と、前記駆動部による駆動周期を示す駆動周期情報と、前記受光信号と、に基づいて前記2次元画像データを変更する変更部と、を有し、 前記検出部は、前記3次元像が切り替わる切替周期を示す前記受光信号を出力し、前記変更部は、前記照射部による前記画像光の照射周期と、前記切替周期と前記駆動周期との間の時間差と、に基づいて、前記画像取得部により取得される前記2次元画像データの順序を変更する
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、3次元像の表示位置の変動を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る表示装置の全体構成例のブロック図である。
図2】実施形態に係る表示装置の全体構成例の斜視図である。
図3】実施形態に係る表示装置の情報処理部のハードウェア構成例の図である。
図4】実施形態に係る表示装置の情報処理部の機能構成例の図である。
図5】実施形態に係る情報処理部による処理例を示す図である。
図6】第1実施形態に係る表示装置の構成例を示す図である。
図7】第1実施形態に係る表示装置の情報処理部の機能構成例の図である。
図8】2次元画像データの一例を示す図である。
図9】第1実施形態に係る画像光の一例を示す図である。
図10】第1実施形態に係る表示装置の情報処理部による処理例を示す図である。
図11】第1実施形態に係る信号のタイミングを例示するタイミング図である。
図12】変形例に係る被照射部材を例示する図である。
図13】第2実施形態に係る画像光の一例を示す図である。
図14】第2実施形態に係る信号のタイミングを例示するタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一の構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0010】
以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための表示装置を例示するものであって、本発明を以下に示す実施形態に限定するものではない。以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。また図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張している場合がある。
【0011】
なお、以下に示す図でX軸、Y軸及びZ軸により方向を示す場合があるが、X軸に沿うX方向は、実施形態に係る表示装置が備える螺旋スクリーンの回転軸に略直交する平面内での所定方向を示す。Y軸に沿うY方向は、上記平面内で上記の所定方向に直交する方向を示す。Z軸に沿うZ方向は、上記の螺旋スクリーンの回転軸に沿う方向を示す。
【0012】
また、X方向で矢印が向いている方向を+X方向、+X方向の反対方向を-X方向と表記し、Y方向で矢印が向いている方向を+Y方向、+Y方向の反対方向を-Y方向と表記し、Z方向で矢印が向いている方向を+Z方向、+Z方向の反対方向を-Z方向と表記する。表示装置は+Z方向に画像光を照射するものとする。但し、これらは表示装置の向きを制限するものではなく、表示装置は任意の向きで配置可能である。
【0013】
[実施形態]
実施形態に係る表示装置1は、残像効果で3次元像を表示するものである。ここで、3次元像とは、3次元空間上に表示され、人間が視認可能な体積を持った立体的な像をいう。
【0014】
(表示装置1の全体構成例)
図1及び図2を参照して、表示装置1の全体構成について説明する。図1は、表示装置1の全体構成の一例を説明するブロック図である。
【0015】
図1に示すように、表示装置1は、情報処理部10と、プロジェクタ20と、螺旋スクリーン30と、モータ40と、モータ制御部41とを有する。
【0016】
表示装置1は、3次元モデルデータ901を受信して、表示装置1のユーザに3次元像を視認させる。3次元モデルデータ901は、ユーザに3次元像を視認させるための3次元モデルを示すデータであって、例えば、3次元ボクセルごとの画素値を示すデータである。具体的には、3次元モデルデータ901は、情報処理部10に入力される。
【0017】
情報処理部10は、入力された3次元モデルデータ901に基づく2次元画像データPを生成する。具体的には、情報処理部10は、モータ制御部41に回転指示信号201を送信し、回転の開始を指示する。指示を受けたモータ制御部41は、例えば規定された略一定の速度で螺旋スクリーン30を回転させるように、回転制御信号202を送信してモータ40を駆動させる。
【0018】
螺旋スクリーン30は、照射された画像光Lを反射することで3次元像を表示させる被照射部材の一例である。螺旋スクリーン30は、モータ40によって回転する複数の螺旋形状の部材を含む物体であって、画像光Lの照射を受けるスクリーンとして機能する。それぞれの部材は、互いに異なる色となっている。ここで、螺旋とは、回転しながら回転面に垂直な方向へ移動する3次元曲線の一種をいう。
【0019】
モータ40は、所定の軸周りに螺旋スクリーン30を回転させる駆動部の一例である。モータ40には、ステッピングモータ、DC(Direct Current)モータ又はAC(Alternating Current)モータ等を適用できる。
【0020】
モータ40にはロータリエンコーダが取り付けられている。ロータリエンコーダは、モータ40の回転軸の回転角度を示すエンコーダ信号203をモータ制御部41に送信する。モータ制御部41は、受信したエンコーダ信号203に基づいて、螺旋スクリーン30の回転角度を示す回転角度情報904を生成し、情報処理部10に送信する。
【0021】
情報処理部10は、受信した回転角度情報904に基づいて、螺旋スクリーン30の回転角度に応じた2次元画像データPを生成し、プロジェクタ20に送信する。2次元画像データPは、回転される螺旋スクリーン30の角度又は位置の何れか一方に応じた2次元画像を示す情報である。
【0022】
プロジェクタ20は、螺旋スクリーン30に画像光Lを照射する照射部の一例である。プロジェクタ20は、情報処理部10から出力された2次元画像データPに基づく画像光Lを螺旋スクリーン30に照射する。
【0023】
表示装置1は、回転される螺旋スクリーン30に照射された画像光Lが螺旋スクリーン30の螺旋形状の部材により様々な位置で反射されることで、残像効果を利用して、カラーの3次元像をユーザに視認させることができる。なお、螺旋スクリーン30により反射された光には、螺旋スクリーン30の一方の面から入射して螺旋スクリーン30の内部を透過した後、螺旋スクリーン30の他方の面で反射される光を含む。
【0024】
次に図2は、表示装置1の全体構成の一例を説明する斜視図である。図2に示すように、表示装置1は、情報処理部10、プロジェクタ20、モータ40及びモータ制御部41を筐体60の内部に有する。また表示装置1は、筐体60の+Z方向側に、螺旋スクリーン30及びスクリーンケース50を有する。
【0025】
筐体60は、板金等を含むパネル板を組み合わせて構成された箱状部材である。筐体60には、筐体60の内部に連通する貫通孔62が上面パネル61に設けられている。
【0026】
スクリーンケース50は、螺旋スクリーン30が内側に配置される円筒状の部材である。スクリーンケース50は、透明な樹脂又はガラス等の材料を含んで構成されている。スクリーンケース50の内側に支持された螺旋スクリーン30は、スクリーンケース50の外側から視認可能になっている。
【0027】
なお、スクリーンケース50は円筒状の部材に限定されるものではなく、断面が楕円状や断面が多角形状の筒状部材であってもよい。また筒の中心軸に沿う方向における画像光Lが入射する側とは反対側の端部は、開放されていてもよいし、平板や中空の半球状部材等で閉鎖されていてもよい。
【0028】
さらに、表示装置1は、螺旋スクリーン30の上方に、モータ40を有する。モータ40の回転軸となる軸心部材は、螺旋スクリーン30の螺旋軸Eに接続されている。螺旋軸とは、螺旋において3次元曲線が回転する際の回転の中心軸をいう。モータ40の回転により、螺旋スクリーン30が螺旋軸E周りに回転可能になっている。なお、螺旋軸Eは所定の軸の一例である。
【0029】
またモータ40は、モータ制御部41と通信可能に接続されている。モータ40の回転軸は、プロジェクタ20から照射される画像光Lの進行方向と略並行である。この画像光Lの進行方向を正とするZ軸を含む三次元座標によって、螺旋スクリーン30の位置を特定する処理について説明する。
【0030】
具体的には、情報処理部10は、各xy座標(x,y)における螺旋スクリーン30の+Z方向の高さz(x,y)を算出する。算出される高さz(x,y)は、螺旋スクリーン30の回転軸に沿った高さであり、螺旋スクリーン30の表面に画像光Lが照射される位置に対応する。情報処理部10は、時刻に応じて変化する高さz(x,y)をリアルタイムに算出して、各時刻に応じた2次元画像データPを生成する。
【0031】
なお、高さの基準として、螺旋スクリーン30のうち、プロジェクタ20からの距離が最短となる点を含むXY平面を、z=0を示すXY平面とする。このXY平面は、螺旋スクリーン30の回転軸と直交する平面であり、xy座標は、XY平面上の座標である。
【0032】
なお、本実施形態では、情報処理部10、プロジェクタ20、モータ40及びモータ制御部41が筐体60の内部に設けられた構成を例示するが、これに限定されるものではなく、これらの一部又は全部が筐体60の外部に設けられていてもよい。
【0033】
<情報処理部10のハードウェア構成例>
次に図3を参照して、情報処理部10のハードウェア構成について説明する。図3は情報処理部10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0034】
情報処理部10は、コンピュータによって構築されており、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、HDD(Hard Disk Drive)104と、外部機器接続I/F(Interface)105と、ネットワークI/F106とを有する。
【0035】
CPU101は、各種の演算処理を含む制御処理を実行する。ROM102は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。HDD104は、プログラム等の各種データを記憶する。
【0036】
外部機器接続I/F105は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、プロジェクタ20、モータ制御部41等の機器である。
【0037】
ネットワークI/F106は、通信ネットワーク等を介して、他の機器との間でデータ通信をするためのインターフェースである。例えば、情報処理部10は、ネットワークI/F106を介して、3次元モデルデータ901を受信する。
【0038】
<情報処理部10の機能構成例>
次に図4を参照して、情報処理部10の機能構成について説明する。図4は情報処理部10の機能構成の一例を示す図である。
【0039】
図4に示すように、情報処理部10は、記憶部11と、回転角度取得部12と、算出部13と、画像生成部14と、出力部15とを有する。
【0040】
記憶部11は、各種の情報を記憶する。具体的には、記憶部11は、3次元モデルデータ901、3次元ボクセルデータ902及び2次元画像データPを記憶する。これらのうち、3次元モデルデータ901は、外部から入力されるポイントクラウドデータである。3次元ボクセルデータ902は、3次元モデルデータ901をボクセルごとの輝度に変換した画像データである。2次元画像データPは、画像生成部14によって生成される情報である。
【0041】
記憶部11は、CPU101がROM102等に格納されたプログラムに規定された処理を実行し、RAM103またはHDD104等を制御することによって実現される。
【0042】
回転角度取得部12は、螺旋スクリーン30の回転角度を示す情報を取得する。具体的には、回転角度取得部12は、定期的に、例えば1秒ごとに、モータ制御部41から回転角度情報904を受信する。また、回転角度取得部12は、螺旋スクリーン30の回転速度が略一定であることを利用して、螺旋スクリーン30の回転を開始してから経過した時間に基づく回転角度の算出を行うことによって、螺旋スクリーン30の回転角度を示す情報を取得してもよい。
【0043】
なお、回転角度取得部12は、モータ制御部41から受信した回転角度情報904と、経過時間に基づく回転角度の算出とを組み合わせることによって、螺旋スクリーン30の回転角度を示す情報を取得してもよい。例えば、回転角度取得部12は、螺旋スクリーン30の回転を開始してから経過した時間に基づく回転角度の算出の結果を、定期的に受信する回転角度情報904に基づいて補正する。これによって、回転角度取得部12は、モータ40の実際の回転速度と規定の速度との間に誤差が生じても、定期的に受信する回転角度情報904に基づいて、現実の回転角度に修正することができる。
【0044】
回転角度情報904は、螺旋スクリーン30の回転角度を示す情報である。
【0045】
回転角度取得部12は、CPU101がROM102等に格納されたプログラムに規定された処理を実行し、外部機器接続IF105等を制御することによって実現される。
【0046】
算出部13は、螺旋スクリーン30の回転角度に基づいて、螺旋スクリーン30の回転角度ごとで、各xy座標におけるZ方向の高さを算出する。
【0047】
画像生成部14は、回転される螺旋スクリーン30の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成される2次元画像データを出力する。具体的には、画像生成部14は、3次元モデルデータ901を3次元ボクセルデータ902に変換する。例えば、算出部13は、ポイントクラウドのポイントごとの各座標の輝度値を、対応する各座標のボクセルにコピーする。また、画像生成部14は、ディザリング処理によって、3次元ボクセルデータ902を減色する。
【0048】
また、画像生成部14は、算出部13によって算出された高さに応じた輝度を有する2次元画像データPを生成する。具体的には、画像生成部14は、3次元モデルデータ901に示される3次元像を人に視認させるために、各xy座標に応じた輝度を決定し、2次元で2次元画像データPを生成する。
【0049】
算出部13及び画像生成部14は、CPU101がROM102等に格納されたプログラムに規定された処理を実行することによって実現される。
【0050】
出力部15は、画像生成部14によって生成された2次元画像データPを出力する。具体的には、出力部15は、2次元画像データPをプロジェクタ20に送信する。
【0051】
出力部15は、CPU101がROM102等に格納されたプログラムに規定された処理を実行し、外部機器接続IF105等を制御することによって実現される。
【0052】
<情報処理部10による処理例>
次に、情報処理部10による処理について説明する。
【0053】
情報処理部10は、3次元モデルデータ901を受信し、ユーザ等の操作を受けて制御処理を開始する。
【0054】
図5は、情報処理部10による処理の一例を示すフローチャートである。
【0055】
まず、ステップS11において、画像生成部14は、3次元モデルデータ901をボクセル化する。3次元モデルデータ901は、例えば、点群情報(ポイントクラウド)及びメッシュ情報を含む。点群情報(ポイントクラウド)は、xyz座標とRGB輝度の点データの集合である。メッシュ情報は、立体を構成する三角形あるいは四角形の頂点のxyz座標と、三角形または四角形の面の色またはテクスチャ等を示す情報である。
【0056】
画像生成部14は、ポイントクラウドのポイントごとの各座標の輝度値を、対応する各座標のボクセルにコピーすることによって、3次元ボクセルデータ902を生成する。
【0057】
続いてステップS12において、画像生成部14は、3次元ボクセルデータ902をディザリングする。具体的には、画像生成部14は、RGB各8bitの色深度を持つボクセルを、RGB1bitを持つボクセルに変換する。例えば、画像生成部14は、誤差拡散によるディザリングをRGBチャンネルごとに行う。その際、画像生成部14は、一般的な2次元の誤差拡散ではなく、高精度な3次元の誤差拡散を行うことが望ましい。
【0058】
なお、誤差拡散は、像の色数や階調数を減らす際に擬似的に中間色を表現するディザリング手法の一つで、ある点を減色する際に元の色との誤差を近傍の点の色情報に上乗せする方式である。画像生成部14は、2次元画像では、誤差を平面近傍のxy座標の2次元方向のピクセルに上乗せするが、3次元で行う場合には、誤差をxyz座標の3次元方向近傍のボクセルに上乗せする。ただし、計算負荷が問題になる場合には、画像生成部14は、3次元の誤差拡散ではなく、2次元の誤差拡散をZ軸方向にXY平面ごとに独立に行ってもよい。
【0059】
続いて、ステップS13において、情報処理部10は、モータ40の回転開始をモータ制御部41に指示する。モータ制御部41は、螺旋スクリーン30を予め規定された略一定の速度で回転させるように、モータ40を制御する。
【0060】
以下、情報処理部10は、ステップS14からステップS19までの処理を、表示を終了するまで繰り返し実行する。動画像を表示する場合には、生成される2次元画像データは、時刻ごとに表示される内容が変化するため、それぞれの処理においては、時刻tにおいて表示される2次元画像データを生成および送信する。時刻tは、生成された2次元画像データに基づく画像光Lをプロジェクタ20が照射する時刻である。
【0061】
続いて、ステップS14において、回転角度取得部12は、時刻tにおける回転角度情報904を取得する。具体的には、回転角度取得部12は、モータ制御部41から螺旋スクリーン30の回転角度を示す情報を取得する。なお、回転角度取得部12は、予め規定された速度に基づいて、回転角度を算出してもよく、それによって回転角度を示す情報を取得してもよい。また、測定時刻と時刻tとにずれがある場合は、回転角度取得部12は、測定時刻と時刻tとの差分に基づいて、時刻tにおける螺旋スクリーン30の回転角度を予測して算出する。
【0062】
続いて、ステップS15において、算出部13は、各xy座標における高さz(x,y)を算出する。具体的には、算出部13は、螺旋スクリーン30の回転角度に基づく演算によって、高さz(x,y)を算出する。
【0063】
続いて、ステップS16において、画像生成部14は、2次元画像データPを生成する。具体的には、画像生成部14は、時刻tにおいて表示する2次元画像データPとして、算出された高さz(x,y,t)に応じた輝度を有する2次元画像データPを生成する。
【0064】
例えば、3次元ボクセルデータ902が静止画像の場合、画像生成部14は、Voxel(x,y,z)を、Pixel(x,y,t)に変換する。Voxel(x,y,z)は、ボクセルごとの輝度、色または透過率等を示す値である。また、Pixel(x,y,t)は、時刻tにおいて照射する画像光Lの基になる2次元画像データPに含まれる画素値である。
【0065】
他方、3次元ボクセルデータ902が動画像の場合、時刻tを含むボクセルごとの輝度、色または透過率等を示す値であるVoxel(x,y,z,t)をPixel(x,y,t)に変換する。
【0066】
3次元ボクセルデータ902が静止画像および動画像のいずれの場合であっても、画像生成部14は、時刻tにおける各xy座標の螺旋スクリーン30の高さz(x,y,t)および色Color(x,y,t)に基づいて、時刻tにおける画素値Pixel(x,y,t)を算出する。画像生成部14は、生成した2次元画像データPを記憶部11に記憶させる。
【0067】
続いて、ステップS17において、出力部15は、画像生成部14によって生成された2次元画像データPをプロジェクタ20に送信する。
【0068】
続いて、ステップS18において、情報処理部10は、表示を終了するか否かを判定する。ユーザによる表示終了を示す操作を受けるか、3次元モデルデータ901が動画像の場合においてすべての動画像に基づく2次元画像データPの送信が完了した場合に、情報処理部10は、表示を終了すると判定する。
【0069】
ステップS18で表示を終了しないと判定された場合には(ステップS18、No)、情報処理部10は処理をステップS14に戻し、次の時刻t、例えば1秒後の時刻tにおいて表示される2次元画像データPに関する処理を実行する。
【0070】
一方、ステップS18で表示を終了すると判定された場合には(ステップS18、Yes)、情報処理部10は処理を終了する。
【0071】
このような情報処理部10による処理により、表示装置1は3次元像を表示できる。
【0072】
[第1実施形態]
次に、第1実施形態に係る表示装置1aについて説明する。なお、上述した実施形態と同じ構成部には、同じ符号を付し、重複する説明を適宜省略する。この点は、以降に示す実施例及び変形例においても同様とする。
【0073】
本実施形態に係る表示装置1aは、3次元モデルデータに基づき、モータ40により回転される螺旋スクリーン30の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された2次元画像データPを取得する。例えば、表示装置1aは、予め生成されており、記憶部等に記憶された2次元画像データPを読み出して取得する。
【0074】
螺旋スクリーン30の回転に伴って、螺旋スクリーン30における画像光Lの到達位置がZ方向に沿って変化するため、表示装置1aは、螺旋スクリーン30における画像光Lの到達位置に合うように、2次元画像データPを取得し、プロジェクタ20に出力する。
【0075】
プロジェクタ20は、2次元画像データPに基づく画像光Lを螺旋スクリーン30に照射し、螺旋スクリーン30が画像光Lを反射することで、残像効果により3次元像が表示される。
【0076】
この場合に、螺旋スクリーン30の回転とプロジェクタ20による画像光Lの照射との同期がとれていないと、螺旋スクリーン30における画像光Lの到達位置が所望の位置からずれ、3次元像の表示位置が変動する場合がある。
【0077】
本実施形態では、モータ40による駆動周期を示す駆動周期情報と、画像光の一部である部分画像光が受光された受光信号と、に基づいて2次元画像データPを変更する。例えば、記憶部等に記憶された2次元画像データPを読み出して取得する順序を変更する。これにより、螺旋スクリーン30における画像光Lの到達位置が所望の位置からずれることを抑制し、3次元像の表示位置の変動を抑制可能にする。
【0078】
<表示装置1aの構成例>
図6は、本実施形態に係る表示装置1aの構成の一例を示す図である。図6に示すように、表示装置1aは、センサ70を有する。
【0079】
センサ70は、画像光Lの一部である部分画像光Lpを受光した受光信号Senを出力する検出部の一例である。センサ70は、例えば光電変換素子を含む光センサであり、受光した光の光強度に応じた電圧信号を出力する。
【0080】
センサ70は、プロジェクタ20が照射する画像光Lのうち、螺旋スクリーン30へのスクリーン光Lq以外の部分画像光Lpを受光可能な位置に、受光面がプロジェクタ20側(-Z方向側)を向くようにして設置されている。センサ70の設置位置は、図6に示されている位置に限定されるものではなく、部分画像光Lpを受光可能であれば如何なる位置であってもよい。センサ70は、情報処理部10aと電気的に接続されており、受光信号Senを情報処理部10aに出力する。
【0081】
また、モータ40の設けられたロータリエンコーダ42は、ホームポジション信号HPを含むエンコーダ信号203を情報処理部10aに送信する。ホームポジション信号HPは、エンコーダ信号203のうちの回転原点を示す信号であり、モータ40による螺旋スクリーン30の駆動周期Rを示す駆動周期情報の一例である。但し、駆動周期情報は、ロータリエンコーダ42とは別にモータ40に設けられたホームポジションセンサが出力する信号等であってもよい。
【0082】
<情報処理部10aの機能構成例>
次に図7は、表示装置1aが有する情報処理部10aの機能構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように、情報処理部10aは、回転角度取得部12aと、記憶部11aと、画像取得部16と、変更部17とを有する。記憶部11aは、2次元画像データ群905と、照射タイミングずれ情報906と、を記憶する。
【0083】
回転角度取得部12aは、螺旋スクリーン30の駆動周期Rを示す駆動周期情報を取得できる。
【0084】
2次元画像データ群905は、3次元モデルデータ901に基づき、モータ40により回転される螺旋スクリーン30の角度又は位置の少なくとも1つに応じて予め生成され、記憶部11aに記憶された複数の2次元画像データPからなるデータ群である。
【0085】
回転される螺旋スクリーン30の角度又は位置が変化する順序に沿って、螺旋スクリーン30の角度又は位置少なくとも1つに対応付けられた2次元画像データPが、2次元画像データ群905として記憶されている。
【0086】
画像取得部16は、2次元画像データ群905のうちの所望の2次元画像データPを記憶部11aから読み出して取得する。
【0087】
螺旋スクリーン30はモータ40により略一定の速度で回転するため、画像取得部16は、画像カウンタをカウントアップさせながら、画像カウンタが示す順序に沿って2次元画像データPを順次読み出す。これにより、螺旋スクリーン30の角度又は位置の少なくとも1つに対応付けられた2次元画像データPを順次取得し、出力部15を介してプロジェクタ20に出力できる。その結果、表示装置1aでは、螺旋スクリーン30の角度又は位置の少なくとも1つに応じた2次元画像データPを情報処理部がリアルタイムで生成する場合と比較して、処理を簡略化及び高速化できるようになっている。
【0088】
照射タイミングずれ情報906は、モータ40と螺旋スクリーン30との位置関係に基づく螺旋スクリーン30への画像光Lの照射タイミングずれを示す情報をいう。例えば、螺旋スクリーン30がモータ40の回転軸周りに角度がずれた状態で取り付けられると、モータ40の回転に応じた螺旋スクリーン30のZ方向の位置が所望の位置からずれる場合がある。
【0089】
照射タイミングずれ情報906は、この位置ずれによって、螺旋スクリーン30におけるZ方向の所望の位置に画像光Lを照射するタイミングが所望のタイミングからずれることを示す情報である。なお、照射タイミングずれは照射が遅延する場合と、照射が早まる場合の両方がある。
【0090】
照射タイミングずれに該当するずれ時間ΔTは、表示装置1の製造時等において予め計測できる。そのため、計測されたずれ時間ΔTを、プロジェクタ20が画像光Lを照射する照射周期(フレームレート)Fで除算することにより、画像光Lのフレーム数で表現された照射タイミングずれ情報が算出可能となる。算出された照射タイミングずれ情報は、記憶部11に予め記憶される。
【0091】
一方、情報処理部10aは、2次元画像データ群905から2次元画像データPを読み出して取得するが、処理負荷等によって2次元画像データPの取得がモータ40の回転に対して徐々に遅延する場合がある。この遅延により、螺旋スクリーン30におけるZ方向の所望の位置に画像光Lを照射するタイミングがずれるため、3次元像が表示される位置が例えば+Z方向に徐々にずれるように変動する。
【0092】
これに対し、変更部17は、ホームポジション信号HPと、受光信号Senと、照射タイミングずれ情報906と、に基づいて、画像取得部16により取得される2次元画像データPを変更することで、照射タイミングずれ及び処理負荷による遅延の各影響をそれぞれ補正する。例えば、変更部17は、画像取得部16が2次元画像データ群905から読み出す2次元画像データPの順序を変更することで上記の補正を行う。
【0093】
具体的には、変更部17は、記憶部11を参照して照射タイミングずれ情報906に該当するフレーム数を取得する。また、センサ70は3次元像が切り替わる切替周期Dを示す受光信号Senを出力するため、変更部17は、切替周期Dと駆動周期Rの時間差ΔTを検知する。変更部17は、この時間差ΔTをプロジェクタ20による画像光Lの照射周期Fで除算することで、演算処理による遅延に該当する差分フレーム数を取得する。なお、駆動周期Rはモータ40による螺旋スクリーン30の回転周期に対応する。
【0094】
変更部17は、照射タイミングずれ情報906に該当する照射ずれフレーム数と、処理負荷による遅延に該当する差分フレーム数と、を加算した補正フレーム数分、画像カウンタをカウントアップする。これにより、画像取得部16により取得される2次元画像データPの順序をスキップして変更し、照射タイミングずれ及び処理負荷による遅延の影響をそれぞれ補正できる。
【0095】
また、変更部17は、螺旋スクリーン30が1回目の回転を行う際には、照射タイミングずれ情報906に応じたフレーム数を、画像カウンタの初期値とする変更を行うことで、螺旋スクリーン30の1回目の回転における照射タイミングずれを補正できる。
【0096】
なお、変更部17による処理については、別途図10を用いてさらに詳述する。
【0097】
次に図8は、2次元画像データPの一例を示す図である。図8に示すように、2次元画像データPは図形Ppを含む。図形Ppは、2次元画像データP内の角部付近に形成された矩形画像であり、2次元画像データP内の所定領域に形成された所定図形の一例である。但し、図形Ppは矩形画像に限定されるものではなく、如何なる形状を有する画像であってもよい。
【0098】
次に図9は、画像光Lの一例を示す図である。図9は、プロジェクタ20から螺旋スクリーン30側に照射された画像光Lを、プロジェクタ20側から視た様子を示しており、また矢印で示した時間軸tに沿って、時刻に応じて画像光Lが切り替わる様子を示している。
【0099】
図9では、画像光Lの切り替わりを画像光L(1),L(2),・・・,L(N-1),L(N)として表現している。画像光Lの添え字は画像カウンタの数値を表す。Nは自然数であり、3次元像が切り替わる切替周期Dの期間内に、プロジェクタ20に出力される2次元画像データPの全フレーム数を表す。
【0100】
螺旋スクリーン30の回転に応じて照射周期Fで2次元画像データPが切り替えられることにより、画像光Lが照射周期Fで切り替えられる。また、螺旋スクリーン30は駆動周期Rごとに1回転する。さらに、表示装置1により表示される3次元像は、切替周期Dごとに切り替えられ、更新される。
【0101】
一例として、照射周期Fは1/60[秒]であり、切替周期Dは400/60[秒]である。つまり、プロジェクタ20は、1秒間に60フレームの2次元画像データPに基づく画像光Lを照射し、切替周期Dの期間内に400フレームの2次元画像データPに対応する画像光Lを照射できる。
【0102】
図9に示すように、画像光Lは、2次元画像データPに含まれる図形Ppに基づく部分画像光Lpと、螺旋スクリーン30へのスクリーン光Lqと、を含んでいる。
【0103】
本実施形態では、部分画像光Lpは、3次元像が切り替わる切替周期Dに応じて色が白色から黒色又は黒色から白色に変化する。また切替周期D内における1回分の照射周期Fの期間外では部分画像光Lpの色は黒色であり、切替周期D内における1回分の照射周期Fの期間のみに色が白色に変化する。1回分の照射周期Fの期間は、所定期間の一例である。
【0104】
部分画像光Lpを受光可能に設けられたセンサ70は、切替周期D内における1回分の照射周期Fの期間外では黒色の部分画像光Lpを受光するため、信号レベルが低いLowレベルの受光信号Senを出力する。
【0105】
またセンサ70は、切替周期Dにおける1回分の照射周期Fの期間では白色の部分画像光Lpを受光するため、信号レベルが高いHighレベルの受光信号Senを出力する。従って、センサ70が出力する受光信号SenがHighになるタイミングから、表示装置1は受光信号Senに基づいて切替周期Dを検知できる。
【0106】
なお、本実施形態では、部分画像光Lpの色が黒色又は白色の例を示したが、これに限定されるものではなく、これら以外の色を用いてもよい。また、同じ色を用いて、切替周期D内における1回分の照射周期Fの期間内と期間外で明るさが変化するようにしてもよいし、明るさと色の両方が変化するようにしてもよい。
【0107】
図9に示す例では、駆動周期Rに対して切替周期Dは、時間差ΔT分、長くなっている。時間差ΔTは処理負荷による遅延に対応する。
【0108】
<情報処理部10aによる処理例>
次に情報処理部10aによる処理について説明する。図10は、情報処理部10aによる処理の一例を示すフローチャートである。情報処理部10aは、ユーザ等の操作を受けて制御処理を開始する。
【0109】
まず、ステップS101において、変更部17は、記憶部11aを参照して照射タイミングずれ情報906を取得する。
【0110】
続いて、ステップS102において、変更部17は、照射タイミングずれ情報906に応じて画像カウンタを初期化する。例えば、照射タイミングずれ情報906が2フレーム分のずれを示すものであれば、変更部17は、画像カウンタの初期値を3(=1+2)に設定する。
【0111】
続いて、ステップS103において、情報処理部10aは、回転角度取得部12によりホームポジション信号HPが受信されたか否かを判定する。
【0112】
ステップS103で受信されていないと判定された場合には(ステップS103、No)、情報処理部10aは、ステップS105に処理を移行する。一方、受信されたと判定された場合には(ステップS103、Yes)、ステップS104において、情報処理部10aは、ホームポジション信号HPを受信した時刻tHPを記憶し、その後、ステップS105に処理を移行する。
【0113】
続いて、ステップS105において、情報処理部10aは、変更部17により受光信号Senが受信されたか否かを判定する。
【0114】
ステップS105で受信されていないと判定された場合には(ステップS105、No)、情報処理部10aは、ステップS111に処理を移行する。一方、受信されたと判定された場合には(ステップS105、Yes)、ステップS106において、情報処理部10aは、受光信号Senを受信した時刻tSenを記憶し、その後、ステップS107に処理を移行する。
【0115】
続いて、ステップS107において、変更部17は、時刻tHPと時刻tSenの差分演算により、時間差ΔTを取得する。
【0116】
続いて、ステップS108において、変更部17は、時間差ΔTを照射周期Fで除算することで、差分フレーム数ΔT/Fを演算で取得する。
【0117】
続いて、ステップS109において、変更部17は、照射ずれに該当する照射ずれフレーム数と、演算処理による遅延に該当する差分フレーム数と、を加算して補正フレーム数を取得する。
【0118】
続いて、ステップS110において、変更部17は、補正フレーム数分、画像カウンタをカウントアップすることで、画像取得部16により取得される2次元画像データPの順序を変更する。例えば、補正フレーム数が6フレームだった場合には、情報処理部10aが1フレーム目の2次元画像データPをプロジェクタ20に出力した後、次に2フレーム目の2次元画像データPを出力せずに、6フレーム分後の7フレーム目の2次元画像データPを情報処理部10aが出力するように順序を変更する。
【0119】
続いて、ステップS111において、画像取得部16は、画像カウンタに応じた2次元画像データPを2次元画像データ群905から読み出して取得する。
【0120】
続いて、ステップS112において、画像取得部16は、出力部15を介してプロジェクタ20に2次元画像データPを送信する。
【0121】
続いて、ステップS113において、変更部17は、画像カウンタを1つカウントアップする。
【0122】
続いて、ステップS114において、情報処理部10aは、表示を終了するか否かを判定する。この判定は、ユーザ等による表示装置1aの操作に基づいて行える。
【0123】
ステップS114で終了すると判定された場合には(ステップS114、Yes)、情報処理部10aは、処理を終了する。一方、終了しないと判定された場合には(ステップS114、No)、情報処理部10aは、ステップS103以降の処理を再度行う。
【0124】
このような情報処理部10aによる処理により、表示装置1aは3次元像を表示できる。
【0125】
<各信号のタイミング例>
次に図11を参照して、表示装置1aにおけるホームポジション信号HP及び受光信号Sen等のタイミングについて説明する。図11は、本実施形態に係る信号のタイミングを例示するタイミングチャートである。
【0126】
図11は、最上段にホームポジション信号HPを示し、その1つ下段に画像取得部16により取得される2次元画像データPを示し、その1つ下段にプロジェクタ20により照射される画像光Lを示し、その1つ下段にセンサ70による受光信号Senを示している。
【0127】
また図11では、2次元画像データPの切り替わりを2次元画像データP(1),P(2),・・・,P(N-1),P(N)として表現し、画像光Lの切り替わりを画像光L(1),L(2),・・・,L(N-1),L(N)として表現している。2次元画像データP及び画像光Lの添え字は画像カウンタの数値を表す。Nは自然数であり、3次元像が切り替わる切替周期Dの期間内に、プロジェクタ20に出力される2次元画像データPの全フレーム数を表す。
【0128】
図11に示すように、ホームポジション信号HPの出力に応じて画像取得部16は、2次元画像データP(1)を取得し、その後、螺旋スクリーン30の回転速度に応じた略一定の周期で2次元画像データP(1),P(2),・・・の順序で2次元画像データPが順次取得される。
【0129】
図11の例では、モータ40と螺旋スクリーン30との位置関係に応じて、プロジェクタ20による照射タイミングのずれ時間ΔTが生じている。このずれ時間ΔTは照射周期Fと等倍である2フレーム分のずれである。
【0130】
変更部17は、照射タイミングずれ情報906に応じて画像カウンタを初期化する。照射ずれフレーム数は1フレームであるため、変更部17は、画像カウンタの初期値を3に設定することで、螺旋スクリーン30の1回転目における照射タイミングずれを補正する。
【0131】
その後、螺旋スクリーン30が1回転すると、ホームポジション信号HPが出力され、画像取得部16は、2次元画像データP(1)を取得する。
【0132】
図11の例では、処理負荷等によって2次元画像データPの取得がモータ40の回転に対して徐々に遅延しており、螺旋スクリーン30が1回転した時点で時間差ΔTが生じている。時間差ΔT分遅延して照射された画像光L(1)の部分画像光Lpをセンサ70が受光することで、ホームポジション信号HPから時間差ΔT分遅延して受光信号Senが出力される。
【0133】
従って、変更部17は、ホームポジション信号HPと受光信号Senとの時間差ΔTを取得して照射周期Fで除算することで、6フレーム分の差分フレーム数を取得できる。そして変更部17は、照射ずれフレーム数の2と、差分フレーム数の6を加算して補正フレーム数の8を取得し、画像カウンタを8カウントアップすることで、画像光L(1)の次に画像光L(9)が照射されるように順序を変更する。
【0134】
このようにして、変更部17は、照射タイミングずれ及び処理負荷による遅延の影響をそれぞれ補正できる。
【0135】
<表示装置1aの作用効果>
以上説明したように、表示装置1aは、照射された画像光Lを反射することで3次元像を表示させる螺旋スクリーン30(被照射部材)と、螺旋スクリーン30を駆動させるモータ40(駆動部)と、駆動される螺旋スクリーンの角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された2次元画像データPを取得する画像取得部16と、を有する。
【0136】
また表示装置1aは、2次元画像データPに基づく画像光Lを螺旋スクリーン30に照射するプロジェクタ20(照射部)と、螺旋スクリーン30の駆動周期Rを示す駆動周期情報を取得する回転角度取得部12a(駆動周期取得部)と、画像光Lの一部である部分画像光Lpを受光した受光信号Senを出力するセンサ70(検出部)と、を有する。
【0137】
本実施形態では、螺旋スクリーン30の駆動周期を示す駆動周期情報と、画像光の一部である部分画像光Lpを受光した受光信号Senと、に基づいて2次元画像データPを変更する。例えば、記憶部11aに記憶された2次元画像データPを読み出す順序を変更する。これにより、螺旋スクリーン30における画像光Lの到達位置が所望の位置からずれることを抑制し、3次元像の表示位置の変動を抑制できる。
【0138】
例えば、情報処理部10aの処理負荷の大きさによって、切替周期Dと駆動周期Rの時間差ΔTは変動するため、ホームポジション信号HPのみに基づき、画像カウンタをリセットする方法では、情報処理部10aの処理負荷の大きさに応じた遅延を正確に補正できない。これに対し、本実施形態では、部分画像光Lpを受光した受光信号Senに基づいて補正するため、情報処理部10aの処理負荷の大きさに応じた遅延を正確に補正することができる。
【0139】
また、本実施形態では、センサ70は、画像光Lのうち、螺旋スクリーン30へのスクリーン光Lq以外の部分画像光Lpを受光可能な位置に設けられている。これにより、スクリーン光Lqを遮ることなく部分画像光Lpを受光でき、時間差ΔT示す情報を取得できる。
【0140】
また、本実施形態では、2次元画像データPは、2次元画像データP内の所定領域に図形Pp(所定図形)を含み、センサ70は、図形Ppに基づく部分画像光Lpを受光した受光信号Senを出力する。これにより、簡単な構成によって、スクリーン光Lqを遮ることなく部分画像光Lpを受光でき、時間差ΔT示す情報を取得できる。
【0141】
また、本実施形態では、センサ70は、3次元像が切り替わる切替周期Dを示す受光信号Senを出力し、変更部17は、プロジェクタ20による画像光Lの照射周期Fと、切替周期Dと駆動周期Rの時間差ΔTと、に基づいて、2次元画像データPの順序を変更する。これにより、螺旋スクリーン30における画像光Lの到達位置が所望の位置からずれることを抑制し、3次元像の表示位置の変動を抑制できる。
【0142】
また、本実施形態では、モータ40と螺旋スクリーン30との位置関係に基づく螺旋スクリーン30への画像光Lの照射タイミングずれ情報906を記憶する記憶部11aを有し、変更部17は、照射周期Fと、時間差ΔTと、照射タイミングずれ情報906と、に基づいて、2次元画像データPの順序を変更する。
【0143】
これにより、情報処理部10aの処理負荷による遅延だけでなく、モータ40への螺旋スクリーン30の取付誤差による照射タイミングずれも正確に補正できる。
【0144】
また、本実施形態では、部分画像光Lpは、切替周期Dに応じて明るさ又は色の少なくとも1つが変化する。例えば、部分画像光Lpは、切替周期D内における1回分の照射周期Fの期間(所定期間)のみに、明るさ又は色の少なくとも1つが変化する。これにより、簡単な構成によって、スクリーン光Lqを遮ることなく部分画像光Lpを受光でき、時間差ΔT示す情報を取得できる。
【0145】
なお、本実施形態では、被照射部材の一例として螺旋スクリーン30を例示したが、被照射部材はこれに限定されるものではない。ここで、図12は、変形例に係る被照射部材を例示する図である。
【0146】
図12に示す平板スクリーン30aは、平坦面を有する板状部材であり、被照射部材の一例である。平板スクリーン30aは、駆動部の一例としてのステージ40aにより、矢印45の方向に沿って往復移動可能である。このように往復移動される平板スクリーン30aに画像光Lを照射し、残像効果により3次元像を表示する表示装置においても、本実施形態を適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
【0147】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る表示装置1bについて説明する。第1実施形態では、プロジェクタ20が照射する画像光Lのうちの部分画像光Lpは、切替周期D内における1回分の照射周期Fの期間のみに、明るさ又は色の少なくとも1つが変化する構成を示した。これに対し、本実施形態では、プロジェクタ20が照射する画像光Lbのうちの部分画像光Lpbは、切替周期Dごとに明るさ又は色の少なくとも1つが交互に変化する。
【0148】
図13は、本実施形態に係る画像光Lbの一例を示す図である。図13の見方は図9と同様である。
【0149】
図13に示すように、本実施形態では、部分画像光Lpbは、3次元像が切り替わる切替周期Dに応じて色が白色から黒色又は黒色から白色に変化する。また切替周期Dごとに、部分画像光Lpbの色が白色から黒色又は黒色から白色に交互に変化する。
【0150】
図13の例では、切替周期Dの1周期目には、部分画像光Lpbの色は全て白色であり、切替周期Dの2周期目には、部分画像光Lpbの色は全て黒色となる。
【0151】
図14は、本実施形態に係る信号のタイミングを例示するタイミングチャートである。図14の見方は図11と同様である。
【0152】
図14に示すように、センサ70の受光信号Senは、切替周期Dの1周期目には常時Highを示し、切替周期Dの2周期目には常時Lowを示す。従って、受光信号SenがHighからLow又はLowからHighに切り替わるタイミングで切替周期Dを検知できる。
【0153】
以上説明したように、切替周期Dごとに、色が白色から黒色又は黒色から白色に交互に変化する部分画像光Lpbを用いることによっても切替周期Dを検知できる。
【0154】
なお、本実施形態では、部分画像光Lpの色が黒色又は白色の場合を例示したが、これに限定されるものではなく、これら以外の色を用いてもよい。また、同じ色を用いて、切替周期Dごとに明るさが交互に変化するようにしてもよいし、明るさと色の両方が変化するようにしてもよい。
【0155】
以上、実施形態を説明してきたが、本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【0156】
例えば、表示装置1aと、表示装置1aと通信可能に接続された情報処理装置と、を有する表示システムを構成することもできる。表示装置1aと、情報処理装置とは、インターネット等のネットワークを介して通信可能に接続される。情報処理装置は、例えばクラウドサーバ等の外部サーバである。
【0157】
該情報処理装置は、駆動される螺旋スクリーン30の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された複数の2次元画像データPを含む2次元画像データ群905を記憶する。画像取得部16は、情報処理装置により記憶されている2次元画像データ群905から、ネットワークを介して2次元画像データPを取得できる。
【0158】
また、実施形態は表示方法を含む。例えば、表示方法は、残像効果で3次元像を表示する表示装置による表示方法であって、照射された画像光を反射することで前記3次元像を表示させる被照射部材を駆動部により駆動させる工程と、駆動される前記被照射部材の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された2次元画像データを取得する工程と、前記2次元画像データに基づく前記画像光を前記被照射部材に照射する工程と、前記画像光の一部である部分画像光を受光した受光信号を出力する工程と、前記駆動部による駆動周期を示す駆動周期情報と、前記受光信号と、に基づいて前記2次元画像データを変更する工程と、を含む。このような表示方法により上述した表示装置と同様の効果を得ることができる。
【0159】
また、実施形態はプログラムを含む。例えば、プログラムは、残像効果で3次元像を表示する表示装置を動作させるプログラムであって、照射された画像光を反射することで前記3次元像を表示させる被照射部材を駆動部により駆動させ、駆動される前記被照射部材の角度又は位置の少なくとも1つに応じて生成された2次元画像データを取得し、前記2次元画像データに基づく前記画像光を前記被照射部材に照射し、前記画像光の一部である部分画像光を受光した受光信号を出力し、前記駆動部による駆動周期を示す駆動周期情報と、前記受光信号と、に基づいて前記2次元画像データを変更する処理をコンピュータに実行させる。このようなプログラムにより上述した表示装置と同様の効果を得ることができる。
【0160】
実施形態の説明で用いた序数、数量等の数字は、全て本発明の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。また、構成要素間の接続関係は、本発明の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係をこれに限定するものではない。
【0161】
また、機能ブロック図におけるブロックの分割は一例であり、複数のブロックを一つのブロックとして実現する、一つのブロックを複数に分割する、及び/又は、一部の機能を他のブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数のブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【符号の説明】
【0162】
1、1a 表示装置
10、10a 情報処理部
11、11a 記憶部
12、12a 回転角度取得部
13 算出部
14 画像生成部
15 出力部
16 画像取得部
17 変更部
20 プロジェクタ(照射部の一例)
30 螺旋スクリーン(被照射部材の一例)
30a 平板スクリーン(被照射部材の一例)
31a 平坦面
40 モータ(駆動部の一例)
40a ステージ(駆動部の一例)
41 モータ制御部
50 スクリーンケース
60 筐体
61 上面パネル
62 貫通孔
201 回転指示信号
202 回転制御信号
203 エンコーダ信号
901 3次元モデルデータ
905 2次元画像データ群
906 照射タイミングずれ情報
E 螺旋軸(所定の軸の一例)
L、Lb 画像光
Lp、Lpb 部分画像光
Lq スクリーン光
P 2次元画像データ
Pp 図形(所定図形の一例)
照射周期
駆動周期
切替周期
ΔT ずれ時間
ΔT 時間差
【先行技術文献】
【特許文献】
【0163】
【文献】特許6716565号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14