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特許7606484判定装置、判定システム、判定方法および判定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】判定装置、判定システム、判定方法および判定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/14 20060101AFI20241218BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20241218BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
G08B21/14
G08B21/02
G08B25/04 K
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022037716
(22)【出願日】2022-03-11
(65)【公開番号】P2022151708
(43)【公開日】2022-10-07
【審査請求日】2022-10-07
(31)【優先権主張番号】P 2021053521
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】303046277
【氏名又は名称】旭化成エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古屋 貴明
(72)【発明者】
【氏名】桑田 圭一郎
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-206302(JP,A)
【文献】特開2015-018517(JP,A)
【文献】国際公開第2020/217616(WO,A1)
【文献】特開2016-031382(JP,A)
【文献】特開2010-093616(JP,A)
【文献】特開2004-196063(JP,A)
【文献】特開2017-151698(JP,A)
【文献】特開2020-154976(JP,A)
【文献】特開2012-155653(JP,A)
【文献】特開2012-008713(JP,A)
【文献】特開2012-128469(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H1/00-3/06
F24F11/00-11/89
110/00
120/00
130/00
140/00
G06Q50/22
G08B19/00-31/00
G16H10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内における部屋である判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況と、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況とを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果を通知する通知部と、
前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な改善情報を取得する情報取得部と、
前記判定対象および一つ以上の提供者の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記判定対象の位置に最も近い前記提供者の前記改善情報を前記通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御部と、
を備える判定装置。
【請求項2】
前記位置情報取得部は、前記判定対象の現在位置を取得し、
前記判定装置の移動に伴い、前記判定対象の前記現在位置に最も近い前記提供者が変化した場合、前記制御部は、前記判定対象の前記現在位置の位置情報および前記提供者の位置情報に応じて、前記通知部に通知させる前記改善情報を変更させる、
請求項1に記載の判定装置。
【請求項3】
屋内における部屋である判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況と、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況とを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果をユーザに通知する通知部と、
前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な一つ以上の提供者に、前記判定結果を送信する送信部と
記判定結果に応じた、前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な、前記提供者に関する改善情報を、一つ以上の前記提供者から取得する情報取得部と、
前記改善情報を、前記通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御部と、
を備える判定装置。
【請求項4】
前記判定対象の位置情報を取得する位置情報取得部をさらに備え、
前記送信部は、前記位置情報に基づいて、一つ以上の前記提供者に前記判定結果を送信する、
請求項3に記載の判定装置。
【請求項5】
判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況と、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況とを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果を通知する通知部と、
前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な改善情報を取得する情報取得部と、
前記判定結果および前記改善情報を前記通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御部と、
前記判定対象の画像を取得する画像取得部と、
を備え、
前記判定部は、予め定められた量以上の二酸化炭素を排出する予め定められた機器の画像が前記画像取得部により取得された場合、前記判定結果を補正する、
判定装置。
【請求項6】
判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況と、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況とを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果を通知する通知部と、
前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な改善情報を取得する情報取得部と、
前記判定結果および前記改善情報を前記通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御部と、
前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサと、
前記二酸化炭素センサと対象物との距離を取得する距離取得部と、
を備え、
前記制御部は、前記距離取得部により取得された前記距離が予め定められた距離未満である場合、前記通知部に警告情報を通知するように前記通知部を制御する、
判定装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記二酸化炭素濃度の状況を、前記二酸化炭素濃度の時間変化に基づいて判定する、請求項1から6のいずれか一項に記載の判定装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の判定装置と、
前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサを有する1または複数の携帯端末と、
を備える判定システム。
【請求項9】
前記複数の携帯端末は、それぞれ、前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサと、前記二酸化炭素センサにより測定された二酸化炭素濃度の情報を前記判定部に無線送信する無線送信部と、を有し、
前記判定部は、前記複数の携帯端末のうち第2の携帯端末の前記無線送信部と前記判定部との間における第2無線強度に対する、前記複数の携帯端末のうち第1の携帯端末の前記無線送信部と前記判定部との間における第1無線強度の比が予め定められた値よりも小さい場合、前記第1の携帯端末が有する前記二酸化炭素センサの状態を不良と判定する、
請求項8に記載の判定システム。
【請求項10】
前記複数の携帯端末は、それぞれ、前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサと、前記二酸化炭素センサにより測定された二酸化炭素濃度の情報を前記判定部に無線送信する無線送信部と、を有し、
前記判定部は、前記複数の携帯端末のうち第2の携帯端末の前記無線送信部と前記判定部との間における第2無線強度と、前記複数の携帯端末のうち第1の携帯端末の前記無線送信部と前記判定部との間における第1無線強度との差が予め定められた差よりも大きい場合、前記第1の携帯端末が有する前記二酸化炭素センサの状態を不良と判定する、
請求項8に記載の判定システム。
【請求項11】
判定部が、屋内における部屋である判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する状況判定段階と、
前記判定部が、前記判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況を判定する測定状況判定段階と、
情報取得部が、前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な改善情報を取得する情報取得段階と、
位置情報取得部が、前記判定対象および一つ以上の提供者の位置情報を取得する位置情報取得段階と、
制御部が、前記判定対象の位置に最も近い前記提供者の前記改善情報を通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御段階と、
を備える判定方法。
【請求項12】
前記判定方法は、前記判定部、前記情報取得部、前記位置情報取得部および前記制御部を備える判定装置における判定方法であり、
前記位置情報取得段階は、前記位置情報取得部が前記判定対象の現在位置を取得する段階であり、
前記判定装置の移動に伴い、前記判定対象の前記現在位置に最も近い距離にある前記提供者が変化した場合、前記制御段階は、前記制御部が、前記判定対象の前記現在位置の位置情報および前記提供者の位置情報に応じて、前記通知部に通知させる前記改善情報を変更させる段階である、
請求項11に記載の判定方法。
【請求項13】
判定部が、屋内における部屋である判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する状況判定段階と、
前記判定部が、前記判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況を判定する測定状況判定段階と、
送信部が、前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な一つ以上の提供者に、前記判定部による判定結果を送信する送信段階と、
情報取得部が、前記判定結果に応じた、前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な、前記提供者に関する改善情報を、一つ以上の前記提供者から取得する情報取得段階と、
制御部が、前記改善情報を、通知部に通知させるように前記通知部を制御することで、前記改善情報をユーザに通知する制御段階と、
を備える判定方法。
【請求項14】
位置情報取得部が、前記判定対象の位置情報を取得する位置情報取得段階をさらに備え、
前記送信段階は、前記送信部が、前記位置情報に基づいて、一つ以上の前記提供者に前記判定結果を送信する段階である、
請求項13に記載の判定方法。
【請求項15】
判定部が、判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する状況判定段階と、
前記判定部が、前記判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況を判定する測定状況判定段階と、
情報取得部が、前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な改善情報を、一つ以上の提供者から取得する情報取得段階と、
制御部が、前記判定部による判定結果および前記改善情報を通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御段階と、
画像取得部が、前記判定対象の画像を取得する画像取得段階と、
を備え、
前記判定部は、予め定められた量以上の二酸化炭素を排出する予め定められた機器の画像が前記画像取得部により取得された場合、前記判定結果を補正する、
判定方法。
【請求項16】
判定部が、判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する状況判定段階と、
前記判定部が、前記判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況を判定する測定状況判定段階と、
情報取得部が、前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な改善情報を、一つ以上の提供者から取得する情報取得段階と、
制御部が、前記判定部による判定結果および前記改善情報を通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御段階と、
二酸化炭素センサが、前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定段階と、
距離取得部が、前記二酸化炭素センサと対象物との距離を取得する距離取得段階と、
を備え、
前記制御段階は、前記制御部が、前記距離取得部により取得された前記距離が予め定められた距離未満である場合、前記通知部に警告情報を通知するように、前記通知部を制御する段階である、
判定方法。
【請求項17】
前記状況判定段階は、前記判定部が、前記判定対象における二酸化炭素濃度の時間変化に基づいて、前記二酸化炭素濃度の状況を判定する段階である、請求項11から16のいずれか一項に記載の判定方法。
【請求項18】
判定部が、判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する状況判定段階と、
前記判定部が、前記判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況を判定する測定状況判定段階と、
情報取得部が、前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な改善情報を、一つ以上の提供者から取得する情報取得段階と、
制御部が、前記判定部による判定結果および前記改善情報を通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御段階と、
第1の携帯端末および第2の携帯端末のそれぞれが有する二酸化炭素センサが、前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定段階と、
前記第1の携帯端末および前記第2の携帯端末のそれぞれが有する無線送信部が、前記二酸化炭素濃度の情報を前記判定部に無線送信する無線送信段階と、
前記判定部が、前記第2の携帯端末の前記無線送信部と前記判定部との間における第2無線強度に対する、前記第1の携帯端末の前記無線送信部と前記判定部との間における第1無線強度の比が予め定められた値よりも小さい場合、前記第1の携帯端末が有する前記二酸化炭素センサの状態を不良と判定する状態判定段階と、
を備える判定方法。
【請求項19】
判定部が、判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する状況判定段階と、
前記判定部が、前記判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況を判定する測定状況判定段階と、
情報取得部が、前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方を改善可能な改善情報を、一つ以上の提供者から取得する情報取得段階と、
制御部が、前記判定部による判定結果および前記改善情報を通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御段階と、
第1の携帯端末および第2の携帯端末のそれぞれが有する二酸化炭素センサが、前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定段階と、
前記第1の携帯端末および前記第2の携帯端末のそれぞれが有する無線送信部が、前記二酸化炭素濃度の情報を前記判定部に無線送信する無線送信段階と、
前記判定部が、前記第2の携帯端末の前記無線送信部と前記判定部との間における第2無線強度と、前記第1の携帯端末の前記無線送信部と前記判定部との間における第1無線強度との差が予め定められた差よりも大きい場合、前記第1の携帯端末が有する前記二酸化炭素センサの状態を不良と判定する状態判定段階と、
を備える判定方法。
【請求項20】
コンピュータに、請求項11から19のいずれか一項に記載の判定方法を実行させるための判定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、判定装置、判定システム、判定方法および判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「対象施設に設置された二酸化炭素センサと、前記対象施設内の就寝場所に設けられた生体センサとから夫々、前記対象施設内の二酸化炭素濃度と、前記就寝場所における対象者の生体信号とを取得し」と記載されている(段落0006)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2020-071621号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、判定装置を提供する。判定装置は、判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、判定対象における二酸化炭素濃度の状況と、判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況とを判定する判定部と、判定部による判定結果を通知する通知部と、二酸化炭素濃度の状況および二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方に応じた改善情報を取得する情報取得部と、判定結果および改善情報を通知部に通知させるように通知部を制御する制御部とを備える。
【0004】
判定部は、二酸化炭素濃度の状況を、二酸化炭素濃度の時間変化に基づいて判定してよい。
【0005】
判定部は、二酸化炭素濃度の状況を、判定対象における二酸化酸素濃度と、判定対象とは異なる他の判定対象における二酸化炭素濃度とに基づいて判定してよい。
【0006】
判定装置は、判定対象の位置情報を取得する位置情報取得部をさらに備えてよい。制御部は、判定対象の位置情報に基づいて、判定結果および改善情報を通知部に通知させるように通知部を制御する制御部と、をさらに備えてよい。
【0007】
判定装置は、加速度、角速度および地磁気情報の少なくとも1つを検出するモーションセンサをさらに備えてよい。二酸化炭素濃度の測定状況に応じた改善情報は、モーションセンサにより検出された、加速度、角速度および地磁気情報の少なくとも1つに基づく情報であってよい。
【0008】
判定装置は、判定結果および改善情報を送信する送信部をさらに備えてよい。情報取得部は、判定結果および改善情報を送信する送信先に関する送信先情報をさらに取得してよい。制御部は、送信先に判定結果および改善情報を送信するように送信部を制御してよい。
【0009】
判定装置は、判定対象における環境音を測定する環境音測定部をさらに備えてよい。二酸化炭素濃度の測定状況に応じた改善情報は、環境音測定部により測定された環境音に基づく情報であってよい。
【0010】
判定装置は、判定対象の画像を取得する画像取得部をさらに備えてよい。判定部は、画像取得部により取得された画像に基づいて、判定結果を補正してよい。
【0011】
判定部は、予め定められた量以上の二酸化炭素を排出する予め定められた機器の画像が画像取得部により取得された場合、判定結果を補正してよい。
【0012】
判定装置は、判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサと、二酸化炭素センサと対象物との距離を取得する距離取得部とをさらに備えてよい。制御部は、距離取得部により取得された距離が予め定められた距離未満である場合、通知部に警告情報を通知するように通知部を制御してよい。
【0013】
本発明の第2の態様においては、判定システムを提供する。判定システムは、判定装置と、判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサを有する1または複数の携帯端末と、を備える。
【0014】
複数の携帯端末は、それぞれ、判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサと、二酸化炭素センサにより測定された二酸化炭素濃度の情報を判定部に無線送信する無線送信部と、を有してよい。判定部は、複数の携帯端末のうち第1の携帯端末における無線送信部と判定部との第1無線強度と、複数の携帯端末のうち第2の携帯端末における無線送信部と判定部との第2無線強度とに基づいて、二酸化炭素センサの状態を判定してよい。
【0015】
本発明の第3の態様においては、判定方法を提供する。判定方法は、判定部が、判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する状況判定段階と、判定部が、判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況を判定する測定状況判定段階と、情報取得部が、二酸化炭素濃度の状況および二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方に応じた改善情報を取得する情報取得段階と、制御部が、判定部による判定結果および改善情報を通知部に通知させるように通知部を制御する制御段階とを備える。
【0016】
状況判定段階は、判定部が、判定対象における二酸化炭素濃度の時間変化に基づいて、二酸化炭素濃度の状況を判定する段階であってよい。
【0017】
状況判定段階は、判定部が、二酸化炭素濃度の状況を、判定対象における二酸化酸素濃度と、判定対象とは異なる他の判定対象における二酸化炭素濃度とに基づいて判定する段階であってよい。
【0018】
判定方法は、位置情報取得部が、判定対象の位置情報を取得する位置情報取得段階をさらに備えてよい。制御段階は、制御部が、判定対象の位置情報に基づいて、判定部による判定結果および改善情報を通知部に通知させるように通知部を制御する段階であってよい。
【0019】
情報取得段階は、情報取得部が、判定結果および改善情報を送信する送信先に関する送信先情報をさらに取得する段階であってよい。制御段階は、制御部が、判定対象の位置情報に基づいて、送信先に判定結果および改善情報を送信するように送信部を制御する段階であってよい。
【0020】
判定方法は、二酸化炭素センサが、判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定段階と、距離取得部が、二酸化炭素センサと対象物との距離を取得する距離取得段階とをさらに備えてよい。制御段階は、制御部が、距離取得部により取得された距離が予め定められた距離未満である場合、通知部に警告情報を通知するように、通知部を制御する段階であってよい。
【0021】
判定方法は、二酸化炭素センサが、判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定段階と、第1の携帯端末および第2の携帯端末のそれぞれが有する無線送信部が、二酸化炭素濃度の情報を判定部に無線送信する無線送信段階と、判定部が、第1の携帯端末の無線送信部と判定部との間における第1無線強度と、第2の携帯端末における無線送信部と判定部との間における第2無線強度とに基づいて、二酸化炭素センサの状態を判定する状態判定段階と、をさらに備えてよい。
【0022】
本発明の第4の態様においては、コンピュータに、判定方法を実行させるための判定プログラムを提供する。
【0023】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の一例を示すブロック図である。
図2】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図3】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図4】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図5】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図6】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図7】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図8】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図9】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図10】本発明の一つの実施形態に係る判定装置100の一例を示すブロック図である。
図11】本発明の一つの実施形態に係る判定装置100の他の一例を示すブロック図である。
図12】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図13】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図14】本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。
図15】本発明の一つの実施形態に係る判定方法の一例を示すフローチャートである。
図16】本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。
図17】本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。
図18】本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。
図19】本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。
図20】本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。
図21】本発明の実施形態に係る判定装置100が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0026】
図1は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の一例を示すブロック図である。判定システム200は、判定装置100および携帯端末300を備える。携帯端末300は、CO(二酸化炭素)センサ400を有する。携帯端末300は、例えばスマートフォン、タブレット、HMD(Head Mounted Display)またはウェアラブルデバイス等である。ウェアラブルデバイスとは、腕、脚、頭部等、身体の一部に装着されるコンピュータを指す。ウェアラブルデバイスは、例えばスマートウォッチである。
【0027】
CO(二酸化炭素)センサ400は、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度を測定する。判定対象500とは、CO(二酸化炭素)濃度に係る判定の対象である対象物である。当該対象物は、例えば屋内における部屋である。当該対象物は、屋外における所定の空間であってもよい。CO(二酸化炭素)センサ400は、当該対象物に存在する空気に含まれる、CO(二酸化炭素)510の濃度を測定する。
【0028】
判定対象500が屋内における部屋である場合、携帯端末300は、当該部屋の内部に配置されていてよい。判定対象500が屋内における部屋である場合、判定装置100は、当該部屋の内部に配置されていてよく、当該部屋の外部に配置されていてもよい。
【0029】
本例において、携帯端末300は無線送信部310を備える。本例において、無線送信部310は、CO(二酸化炭素)センサ400により測定されたCO(二酸化炭素)510の濃度を判定装置100に送信する。
【0030】
判定装置100は、判定部10を備える。判定部10は、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度に基づいて、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の状況と、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の測定状況とを判定する。本例において、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度は、無線送信部310により送信される。
【0031】
判定部10は、CPU(Central Processing Unit)であってよい。判定装置100は、当該CPU、メモリおよびインターフェース等を備えるコンピュータであってよい。判定装置100は、タブレット等の携帯可能なコンピュータであってもよい。
【0032】
判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の状況を、状況Sdとする。判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の測定状況を、測定状況Smとする。状況Sdとは、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の程度および濃度変化の程度の少なくとも一方を指す。状況Sdとは、例えば、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度が異常値であるか、異常値に近い正常値であるか、または、異常値に急速に近づいているか、等を指す。
【0033】
測定状況Smとは、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定環境に係る状況を指す。測定状況Smとは、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度が、例えば、CO(二酸化炭素)センサ400に人間の息が接触する状況で測定されている、CO(二酸化炭素)センサ400が壁に近い位置に配置された状況で測定されている、CO(二酸化炭素)センサ400を有する携帯端末300が移動中である、等の状況を指す。
【0034】
判定部10は、状況Sdと測定状況Smとの判定結果を出力してよい。当該判定結果を、判定結果Rdとする。これにより、判定装置100のユーザは、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の状況Sdと測定状況Smとを知ることができる。
【0035】
判定部10は、CO(二酸化炭素)510の濃度の状況Sdを、CO(二酸化炭素)510の濃度の時間変化に基づいて判定してよい。状況SdがCO(二酸化炭素)510の濃度の時間変化に基づいて判定されることにより、判定装置100のユーザは、CO(二酸化炭素)510の濃度の時間変化に基づいて判定された状況Sdと、CO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smとを知ることができる。判定部10は、CO(二酸化炭素)510の濃度が時間変化に伴い上昇している場合、CO(二酸化炭素)510の濃度が一定の基準値未満であっても、状況Sdが異常状態にあると判定してもよい。CO(二酸化炭素)510の濃度の時間変化には、CO(二酸化炭素)510の濃度の時間微分値、時間積分値、統計分布、統計量、時間平均値、時間当たりの分散、時間当たりの平均値からの乖離量、および、時間変化から予測される一定時間後の予測値が含まれてよい。
【0036】
図2は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。本例においては、判定装置100は、制御部20、通知部30および位置情報取得部40をさらに備える。本例の判定システム200は、係る点で図1に示される判定システム200と異なる。
【0037】
通知部30は、判定部10による判定結果Rdを通知する。通知部30は、判定結果Rdを、人間の視覚により認知可能な形態で通知してよい。通知部30は、例えばディスプレイ、モニタ等である。位置情報取得部40は、判定対象500の位置情報を取得する。位置情報取得部40は、例えばGPS(Global Positioning System)である。判定装置100がタブレット等の携帯可能なコンピュータである場合、通知部30は当該コンピュータのディスプレイであってよく、位置情報取得部40は当該コンピュータが備えるGPSであってよい。位置情報取得部40は、判定装置100の位置情報を取得してもよい。
【0038】
制御部20は、位置情報取得部40により取得された、判定対象500の位置情報に基づいて、判定部10による判定結果Rdを通知部30に通知させるかを制御する。制御部20は、判定結果Rdを通知部30に通知させるか否かを制御してよい。制御部20は、CPU(Central Processing Unit)であってよい。判定部10および制御部20は、1つのCPUであってもよい。
【0039】
位置情報取得部40により取得された判定対象500の位置情報が、例えば、化石燃料を燃焼させる工場の近傍である場合、当該工場の近傍においては、当該工場の近傍以外と比較してCO(二酸化炭素)510の濃度が恒常的に高い場合がある。このような、予め予想されるCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdであって、当該状況Sdへの対応が不要な場合においては、制御部20は、判定部10による判定結果Rdを通知部30に通知させなくてよい。
【0040】
判定部10は、位置情報取得部40により取得された、判定対象500の位置情報に基づいて、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smを判定してもよい。判定部10は、当該測定状況Smを、CO(二酸化炭素)510の濃度および判定対象500の位置情報に基づいて判定してもよい。判定部10は、当該測定状況Smを、CO(二酸化炭素)510の濃度に基づかず、判定対象500の位置情報に基づいて判定してもよい。
【0041】
図3は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。本例においては、判定装置100は、情報取得部42をさらに備える。本例の判定システム200は、係る点で図2に示される判定システム200と異なる。情報取得部42は、二酸化炭素濃度の状況Sdおよび二酸化炭素濃度の測定状況Smの少なくとも一方に応じた改善情報を取得する。当該改善情報を、改善情報Siとする。
【0042】
本例においては、状況Sdに応じた改善情報Siとは、当該状況Sdをもたらしている要因を改善または解消可能な業者の広告情報等を指す。状況Sdが例えばCO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況の場合、当該原因を改善または解消可能な業者とは、当該異常値を解消可能な換気業者である。状況Sdが、例えばCO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況の場合、改善情報Siは、当該異常値を解消するための改善情報、メンテナンス情報等を含んでよい。
【0043】
本例においては、測定状況Smに応じた改善情報Siとは、当該測定状況Smを改善可能な業者の広告情報等を指す。測定状況Smが例えばCO(二酸化炭素)センサ400が校正不十分な状態で測定されている状況の場合、当該測定状況Smを改善可能な業者とは、当該校正不十分な状態を解消可能な校正業者である。
【0044】
本例においては、制御部20は、判定対象500の位置情報に基づいて、判定部10による判定結果Rdおよび改善情報Siを通知部30に通知させるように通知部30を制御する。このため、状況Sdが例えばCO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況の場合、制御部20は、判定対象500の位置に近い1または複数の業者であって、CO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況を解消可能な業者の広告情報等を、通知部30に通知させることができる。これにより、判定装置100のユーザは、CO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況を解消可能な業者を知ることができる。判定結果Rdおよび改善情報Siを通知部30に通知させる場合、通知部30は複数の業者を通知してもよい。複数の業者を通知させる順番または通知の大きさ等には、優先順位がつけられてよい。例えば、二酸化炭素の濃度域ごとに、通知される上記業者の順番が変更されてよく、特定の業者が優先的に上位に通知されてもよい。
【0045】
制御部20は、判定対象500の位置情報に基づいて、通知部30に通知させる判定結果Rdおよび改善情報Siを変更してよい。制御部20は、当該変更した判定結果Rdおよび改善情報Siを通知部30に通知させるように通知部30を制御してよい。判定装置100が、例えば携帯可能なタブレット等である場合、判定装置100の位置情報は、判定装置100の移動に伴い変化する。このため、例えばCO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況を解消可能な業者であって、判定対象500の現在位置に近い業者は、判定装置100の移動に伴い変化し得る。判定対象500の現在位置に近い業者が判定装置100の移動に伴い変化した場合、制御部20は、判定対象500の位置情報に応じて、通知部30に通知させる判定結果Rdおよび改善情報Siを変更してよい。
【0046】
図4は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。本例においては、判定装置100は、通知部30に代えて音声出力部32を備える。本例の判定システム200は、係る点で図3に示される判定システム200と異なる。音声出力部32は、判定部10による判定結果Rdに係る音声を出力する。音声出力部32は、判定結果Rdを、人間の聴覚により認知可能な形態で出力してよい。音声出力部32は、例えばスピーカーである。通知部30は、光で通知する光通知部であってもよく振動で通知する振動通知部であってもよい。
【0047】
本例においては、制御部20は、判定対象500の位置情報に基づいて、判定部10による判定結果Rdおよび改善情報Siに係る音声を音声出力部32に出力させるように音声出力部32を制御する。判定結果Rdおよび改善情報Siに係る音声とは、例えばCO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況を解消可能な業者の名称等である。
【0048】
図5は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。図5において、図2図4に示される判定対象500および携帯端末300は省略されている。本例においては、判定装置100は、送信部50をさらに備える。本例の判定システム200は、係る点で図3に示される判定システム200と異なる。送信部50は、判定結果Rdおよび改善情報Siを送信する。送信部50は、判定結果Rdおよび改善情報Siを無線により送信してよい。
【0049】
情報取得部42は、判定結果Rdおよび改善情報Siを送信する送信先に関する送信先情報をさらに取得してよい。当該送信先を、送信先52とする。当該送信先情報を、送信先情報Isとする。送信先52は、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdをもたらしている要因を解消可能な業者、および、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の測定状況Smを改善可能な業者の少なくとも一方であってよい。
【0050】
情報取得部42は、複数の送信先52に関する送信先情報Isを取得してよい。情報取得部42は、送信先情報Isをインターネット回線を通じて取得してよい。本例においては、情報取得部42は、5つの送信先52(送信先52-1~送信先52-5)の少なくとも一つに関する送信先情報Isを取得する。情報取得部42は、送信先情報Isを無線により取得してよい。図5において、送信先情報Isの取得経路が太い破線矢印にて示されている。
【0051】
本例において、送信先52-1は換気設備業者であり、送信先52-2は校正機器業者であり、送信先52-3は清掃業者であり、送信先52-4は消防署であり、送信先52-5は電子商取引業者である。換気設備業者は、例えば空調設備(エアコン)の製造業者である。清掃業者は、判定対象500が屋内における部屋である場合、例えば、屋内の空気を屋外に排出するダクトの清掃業者である。電子商取引業者は、例えばインターネット経由で商品を販売している業者である。これらの送信先は、一例である。送信先52は、例えば、空気管理などのアプリケーションを運用する業者であってもよく、保険会社であってもよい。
【0052】
制御部20は、判定対象500の位置情報に基づいて、送信先52に判定結果Rdおよび改善情報Siを送信するように送信部50を制御してよい。送信先52には、判定結果Rdおよび改善情報Siがインターネット回線を通じて送信されてよい。図5において、判定結果Rdおよび改善情報Siの送信経路が太い一点鎖線矢印にて示されている。
【0053】
本例においては、判定対象500の位置情報に基づいて、判定結果Rdおよび改善情報Siが送信される。このため、状況Sdが例えばCO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況の場合、制御部20は、CO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況を解消可能な業者であって、判定対象500の現在位置に最も近い業者に判定結果Rdおよび改善情報Siを送信するように送信部50を制御できる。これにより、当該最も近い業者は、当該最も近い業者よりも判定対象の現在位置から遠い業者よりも、判定対象500に迅速に到着できる。
【0054】
制御部20は、判定結果Rdおよび改善情報Siと、送信先情報Isとにさらに基づいて、送信先52に判定結果Rdおよび改善情報Siを送信するように送信部50を制御してもよい。制御部20は、判定結果Rdおよび改善情報Siと、送信先情報Isとに基づいて、複数の送信先52のうち判定結果Rdおよび改善情報Siを送信する送信先52を選択してもよい。状況Sdが、例えばCO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況の場合、制御部20は、送信先52-1(本例においては換気設備業者)および送信先52-3(本例においては清掃業者)の少なくとも一方に、判定結果Rdおよび改善情報Siを送信するように送信部50を制御してよい。測定状況Smが、例えばCO(二酸化炭素)センサ400が校正不十分な状態で測定されている状況の場合、制御部20は、送信先52-2(本例においては校正機器業者)に判定結果Rdおよび改善情報Siを送信するように送信部50を制御してよい。
【0055】
判定装置100は、記憶部43をさらに備えてよく、備えなくてもよい。本例においては、判定装置100は記憶部43を備えている。判定装置100が記憶部43を備える場合、記憶部43は、情報取得部42により取得された送信先情報Isを記憶してよい。記憶部43は、判定結果Rdおよび改善情報Siの少なくとも一方を記憶してよい。判定装置100が記憶部43を備えない場合、送信先情報Is、判定結果Rdおよび改善情報Siの少なくとも1つは、判定装置100の外部に配置されたサーバまたはクラウドサーバに記憶されてよい。
【0056】
図6は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。本例においては、判定装置100は、位置情報取得部40を備えず、画像取得部44をさらに備える。本例の判定システム200は、係る点で図3に示される判定システム200と異なる。画像取得部44は、判定対象500の画像を取得する。
【0057】
携帯端末300は、判定対象500の画像を撮像する撮像部410を備えてよい。撮像部410は、例えばカメラである。携帯端末300がスマートフォンである場合、撮像部410は、当該スマートフォンに内蔵されたカメラであってよい。無線送信部310は、撮像部410により撮像された判定対象500の画像を判定部10に送信してよい。画像取得部44は、判定部10に送信された、判定対象500の当該画像を取得してよい。
【0058】
制御部20は、判定結果Rdおよび改善情報Siを通知部30に通知させるように通知部30を制御してよい。本例においては、制御部20は、画像取得部44により取得された判定対象500の画像に基づいて、判定結果Rdおよび改善情報Siを通知部30に通知させるように通知部30を制御する。本例においては、改善情報Siは、例えば警告情報、送信先52(図5参照)の広告情報等を含む。当該警告情報とは、例えば、CO(二酸化炭素)センサ400により測定された判定対象500のCO(二酸化炭素)濃度が、予め定められた濃度を超えたことを示すアラート情報である。送信先52(図5参照)の広告情報とは、例えば、換気設備業者の広告情報、校正設備業者の広告情報等である。
【0059】
本例においては、判定対象500の画像に基づいて、判定結果Rdおよび改善情報Siが通知部30に通知される。このため、判定装置100のユーザは、通知部30を視認することにより、当該判定結果Rdおよび当該改善情報Siを知ることができる。
【0060】
判定部10は、画像取得部44により取得された画像に基づいて、判定結果Rdを補正してよい。画像取得部44により取得された画像が、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)の定常的な排出量との乖離を生じさせ得る機器の画像である場合、判定部10は、判定結果Rdを、CO(二酸化炭素)センサ400により測定されたCO(二酸化炭素)510の濃度を補正した場合における判定結果Rdに補正してよい。
【0061】
判定部10は、予め定められた量以上のCO(二酸化炭素)を排出する予め定められた機器の画像が画像取得部44により取得された場合、判定結果Rdを補正してよい。当該予め定められた量のCO(二酸化炭素)とは、単位時間当たりに排出されるCO(二酸化炭素)の体積または質量を指してよい。予め定められた量以上のCO(二酸化炭素)が排出されている場合とは、判定対象500において化石燃料が燃焼している等、CO(二酸化炭素)の排出量が非定常な場合である。
【0062】
予め定められた量以上のCO(二酸化炭素)を排出する予め定められた機器とは、予め定められた量以上のCO(二酸化炭素)を排出する蓋然性の高い機器を指してよい。当該機器とは、例えば化石燃料を燃焼させる機器である。当該機器とは、例えばストーブである。画像取得部44により取得された画像が、化石燃料を燃焼させる機器の画像である場合、当該機器は、化石燃料を燃焼させない機器よりも、CO(二酸化炭素)の単位時間当たりの排出量が多い蓋然性が高い。このため、画像取得部44により取得された画像が、例えば化石燃料を燃焼させる機器の画像である場合、判定部10は、判定結果Rdを、CO(二酸化炭素)センサ400により測定されたCO(二酸化炭素)510の濃度より高い濃度であるとの判定結果Rdに補正してよい。
【0063】
判定部10は、画像取得部44により取得された画像に基づいて、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smを判定してもよい。判定部10は、当該測定状況Smを、CO(二酸化炭素)510の濃度および画像取得部44により取得された画像に基づいて判定してもよい。判定部10は、当該測定状況Smを、CO(二酸化炭素)510の濃度に基づかず、画像取得部44により取得された画像に基づいて判定してもよい。
【0064】
図7は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。本例においては、判定装置100は、位置情報取得部40を備える。本例の判定システム200は、係る点で図6に示される判定システム200と異なる。
【0065】
本例においては、制御部20は、画像取得部44により取得された判定対象500の画像と、位置情報取得部40により取得された判定対象500の位置情報とに基づいて、判定結果Rdおよび改善情報Siを通知部30に通知させるように通知部30を制御する。このため、例えば送信先52(図5参照)が複数存在する場合に、判定対象500の位置に最も近い業者の広告情報が、通知部30に通知されやすくなる。
【0066】
判定装置100がタブレット等であり、当該判定装置100が移動中である場合、当該判定装置100の現在位置に最も近い業者は、判定装置100の移動に伴い変わり得る。判定装置100が移動中である場合、制御部20は、画像取得部44により取得された判定対象500の画像と、判定装置100の位置情報とに基づいて、通知部30に通知させる改善情報Siを変更してよい。
【0067】
図8は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。本例においては、判定装置100は、モーションセンサ60をさらに備える。本例の判定システム200は、係る点で図3に示される判定システム200と異なる。モーションセンサ60は、判定装置100の加速度、角速度および地磁気情報の少なくとも1つを検出する。
【0068】
本例において、改善情報Siは、モーションセンサ60により測定された、判定装置100の加速度、角速度および地磁気情報の少なくとも1つに基づく情報である。判定装置100がスマートフォン、タブレット等である場合、判定装置100は移動中の状態になりやすい。モーションセンサ60が、判定装置100の加速度を検出した場合、判定装置100は移動中である蓋然性が高い。判定装置100が移動中である場合、判定装置100のユーザは、通知部30を視認できない状態にあり得る。このため、モーションセンサ60が、判定装置100の加速度を検出した場合、制御部20は、判定結果Rdを通知部30に通知させないように通知部30を制御してよい。制御部20は、判定装置100が移動中である環境下においてCO(二酸化炭素)濃度が測定されているとの測定状況Smに応じた改善情報Siを通知部30に通知するように、通知部30を制御してもよい。
【0069】
生体が判定装置100を使用する場合において、モーションセンサ60が、当該生体の睡眠中の体の動きに伴う加速度を検出した場合、判定装置100は、当該生体が睡眠状態であると判定してよい。判定装置100は、当該生体が睡眠中において、CO(二酸化炭素)510の濃度に応じた改善情報Siを通知部30に通知するように、通知部30を制御してもよい。モーションセンサ60が運動中の生体の動きに伴う加速度、角速度および地磁気変動の少なくとも一つを検出した場合、判定装置100は、生体が運動状態であると判定してよい。判定装置100は、当該生体が運動中における、CO(二酸化炭素)510の濃度に応じた改善情報Siを通知部30に通知するように、通知部30を制御してもよい。
【0070】
図9は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。本例においては、判定装置100は、図3における位置情報取得部40に代えて環境音測定部62をさらに備える。本例の判定システム200は、係る点で図3に示される判定システム200と異なる。環境音測定部62は、判定対象500における環境音を測定する。環境音測定部62は、当該環境音の振幅を測定してよい。
【0071】
本例において、二酸化炭素濃度の測定状況Smに応じた改善情報Siは、環境音測定部62により測定された環境音に基づく情報である。判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度が、例えば、CO(二酸化炭素)センサ400が壁から予め定められた距離未満の位置に配置された状況で測定されている場合、当該予め定められた距離未満の範囲においては、CO(二酸化炭素)510が滞留しやすい。
【0072】
環境音測定部62により測定された環境音を、環境音Sとする。壁に向かう環境音Sを環境音S1とし、当該壁により反射された環境音Sを環境音S2とする。環境音S1が環境音測定部62により測定された時刻を時刻T1とし、環境音S2が環境音測定部62により測定された時刻を時刻T2とする。時刻T2と時刻T1との差分の時間を、時間ΔTとする。環境音S1および環境音S2の音速を、音速Vsとする。なお、環境音S2は、所謂残響音である。
【0073】
制御部20は、時間ΔTを音速Vsで除することにより、CO(二酸化炭素)センサ400から壁までの距離の2倍の距離を算出できる。これにより、制御部20は、当該壁とCO(二酸化炭素)センサ400との距離を算出できる。なお、環境音S1は、音声出力部32(図4参照)により出力された音であってよい。環境音S1が音声出力部32により出力された音である場合、時刻T1は、音声出力部32により環境音S1が出力された時刻であってよい。
【0074】
情報取得部42は、環境音測定部62により測定された環境音に基づく改善情報Siを取得してよい。制御部20は、判定結果Rdおよび当該改善情報Siを通知部30に通知させるように通知部30を制御してよい。
【0075】
判定部10は、環境音測定部62により測定された環境音に基づいて、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smを判定してもよい。判定部10は、当該測定状況Smを、CO(二酸化炭素)510の濃度および環境音測定部62により測定された環境音に基づいて判定してもよい。判定部10は、当該測定状況Smを、CO(二酸化炭素)510の濃度に基づかず、環境音測定部62により測定された環境音に基づいて判定してもよい。
【0076】
生体が判定装置100を使用する場合において、環境音測定部62が、当該生体の睡眠中の呼吸の音に伴う音を検出した場合、判定装置100は、当該生体が睡眠状態であると判定してよい、判定装置100は、当該生体が睡眠中において、CO(二酸化炭素)510の濃度に応じた改善情報Siを通知部30に通知するように、通知部30を制御してもよい。
【0077】
図10は、本発明の一つの実施形態に係る判定装置100の一例を示すブロック図である。本例においては、判定装置100がCO(二酸化炭素センサ)400を備える。本例において、判定装置100は、距離取得部46をさらに備える。距離取得部46は、CO(二酸化炭素センサ)400と対象物520との距離を取得する。本例においては、距離取得部46は、画像取得部44により取得された画像に基づいて、CO(二酸化炭素センサ)400と対象物520との距離を取得する。当該距離を、距離dとする。なお、距離取得部46が、画像取得部44により取得された画像に基づかずに距離dを取得する場合、距離取得部46は、光波測距儀またはLiDAR(Light Detection and Ranging)により距離dを取得してよい。
【0078】
判定装置100は、判定対象500の画像を撮像する撮像部410を備えてよい。撮像部410は、例えばカメラである。判定装置100がタブレット等のコンピュータである場合、撮像部410は、当該コンピュータに内蔵されたカメラであってよい。画像取得部44は、撮像部410により撮像された判定対象500の画像を取得してよい。
【0079】
対象物520とは、判定対象500における構造物であって、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdおよび測定状況Smの少なくとも一方に影響を与え得る構造物である。当該構造物とは、例えば建物である。対象物520は、当該構造物の壁、床、天井、窓、ドアまたは生体であってよい。当該生体とは、人体であってよく、動物の体であってもよい。
【0080】
制御部20は、距離取得部46により取得された距離dが予め定められた距離未満である場合、通知部30に警告情報を通知するように、通知部30を制御してよい。当該警告情報は、CO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smが不適当である旨の警告情報であってよい。
【0081】
対象物520が例えば壁である場合、対象物520から予め定められた距離未満の範囲においては、CO(二酸化炭素)510が滞留しやすい。このため、CO(二酸化炭素センサ)400と対象物520(壁)との距離dが当該予め定められた距離未満である場合、判定対象500における判定結果Rdが不正確である場合がある。このため、CO(二酸化炭素センサ)400と対象物520(壁)との距離dが当該予め定められた距離未満である場合、通知部30には警告情報が通知されてよい。当該予め定められた距離は、例えば50cmである。
【0082】
対象物520が例えば窓またはドアである場合、CO(二酸化炭素)510の濃度の異なる2つの空間が、当該窓または当該ドアにより連通している蓋然性が高い。このため、対象物520(窓またはドア)から予め定められた距離未満の範囲においては、CO(二酸化炭素)510の濃度が変動しやすい。このため、CO(二酸化炭素センサ)400と対象物520(窓またはドア)との距離dが当該予め定められた距離未満である場合、判定対象500における判定結果Rdが不正確である場合がある。このため、CO(二酸化炭素センサ)400と対象物520(窓またはドア)との距離dが当該予め定められた距離未満である場合、通知部30には警告情報が通知されてよい。当該予め定められた距離は、例えば1.5mである。
【0083】
対象物520が例えば生体である場合、生体は呼吸によりCO(二酸化炭素)を排出するので、対象物520(生体)から予め定められた距離未満の範囲においては、予め定められた距離以上の範囲よりも、CO(二酸化炭素)510の濃度が高くなりやすい。このため、CO(二酸化炭素センサ)400と対象物520(生体)との距離dが当該予め定められた距離未満である場合、判定対象500における判定結果Rdが不正確である場合がある。このため、CO(二酸化炭素センサ)400と対象物520(生体)との距離dが当該予め定められた距離未満である場合、通知部30には警告情報が通知されてよい。当該予め定められた距離は、例えば、対象物520(生体)から1mである。当該予め定められた距離は、対象物520(生体)の正面から2mであってよく、対象物520(生体)の側面から1mであってもよい。生体の正面とは、生体が人間である場合、背骨を中心線として左右対称となる向きを指す。生体の側面とは、背骨を中心線として当該正面に対して左右いずれかの方向に90度回転した向きを指す。
【0084】
本例においては、判定装置100はCO(二酸化炭素センサ)400に代えて近接センサを備えてもよい。本例において、判定装置100はCO(二酸化炭素センサ)400および近接センサの一方を備えてよく、両方を備えてもよい。近接センサは、対象物520との距離dが予め定められた距離未満であることを検出できる。対象物520が例えば人体であり、且つ、判定装置100が例えばスマートフォンである場合、近接センサは、人間が通話中であるかを検出し得る。人間が通話中である場合、人間は、通話中でない場合よりも多くのCO(二酸化炭素)を排出し得るので、判定対象500における判定結果Rdが不正確である場合がある。このため、近接センサと対象物520との距離dが予め定められた距離未満である場合、通知部30には警告情報が通知されてよい。当該予め定められた距離は、例えば10cmである。なお、当該近接センサは、誘導型の近接センサであってよく、静電容量型の近接センサであってもよく、磁気近接センサであってもよい。
【0085】
図11は、本発明の一つの実施形態に係る判定装置100の他の一例を示すブロック図である。本例の判定装置100は、音声通信部48をさらに備える点で図10に示される判定装置100と異なる。音声通信部48は、音声を通信する。音声通信部48は、判定装置100から音声を送信し、且つ、他の装置からの音声を受信する。音声通信部48は、例えばマイクロフォンである。他の装置とは、例えば他のスマートフォンである。音声とは、例えば会話である。
【0086】
判定部10は、音声通信部48により音声が通信されている場合、判定結果Rdを補正してよい。音声が通信されている場合とは、例えば、判定装置100がスマートフォンである場合において、通話中である場合である。上述したとおり、人間が通話中である場合、人間は、通話中でない場合よりも多くのCO(二酸化炭素)を排出し得る。このため、CO(二酸化炭素)センサ400には、人間の息であってCO(二酸化炭素)を含む息が恒常的に接する状態になりやすい。人間の息とは、例えば人間の呼気である。このため、音声通信部48により音声が通信されている場合、判定部10は、判定結果Rdを、CO(二酸化炭素)センサ400により測定されたCO(二酸化炭素)510の濃度より低い濃度であるとの判定結果Rdに補正してよい。
【0087】
図12は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。判定システム200は、複数の携帯端末300を備えてよい。本例においては、判定システム200は2つの携帯端末300(携帯端末300-1および携帯端末300-2)を備える。本例の判定システム200は、2つの携帯端末300を備える点で図3に示される判定システム200と異なる。本例において、携帯端末300-1を第1の携帯端末300-1とし、携帯端末300-2を第2の携帯端末300-2とする。
【0088】
複数の携帯端末300は、それぞれ無線送信部310およびCO(二酸化炭素)センサ400を備えてよい。本例においては、第1の携帯端末300-1はCO(二酸化炭素)センサ400-1および無線送信部310-1を備え、第2の携帯端末300-2はCO(二酸化炭素)センサ400-2および無線送信部310-2を備える。CO(二酸化炭素)センサ400-1は、判定対象500-1におけるCO(二酸化炭素)濃度を測定する。CO(二酸化炭素)センサ400-2は、判定対象500-2におけるCO(二酸化炭素)濃度を測定する。無線送信部310-1は、CO(二酸化炭素)センサ400-1により測定されたCO(二酸化炭素)510-1の濃度を判定装置100に送信する。無線送信部310-2は、CO(二酸化炭素)センサ400-2により測定されたCO(二酸化炭素)510-2の濃度を判定装置100に送信する。
【0089】
判定部10は、CO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度と、判定対象500とは異なる他の判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度とに基づいて判定してよい。本例においては、判定部10は、CO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを、判定対象500-1におけるCO(二酸化炭素)510-1の濃度と、判定対象500-2におけるCO(二酸化炭素)510-2の濃度とに基づいて判定する。判定対象500-1と判定対象500-2とは、連通していない。
【0090】
本例において、判定部10は、判定対象500-1および判定対象500-2の一方のCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを判定する。本例において、判定部10が判定対象500-1のCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを判定する場合、判定部10は、判定対象500-1のCO(二酸化炭素)濃度と判定対象500-2のCO(二酸化炭素)濃度とを比較することにより、判定対象500-1のCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを判定する。このため、判定部10は、1つの判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを判定する場合よりも、より正確な状況Sdを判定しやすくなる。
【0091】
本例の判定システム200において、判定装置100は、図3に示される判定装置100の態様であるが、判定装置100は、図1図2および図4図9のいずれかに示される判定装置100の態様であってもよい。
【0092】
図13は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。本例においては、第1の携帯端末300-1のCO(二酸化炭素)センサ400-1と、第2の携帯端末300-2のCO(二酸化炭素)センサ400-2とが、同一の判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度を測定する。本例の判定システム200は、係る点で図12に示される判定システム00と異なる。
【0093】
本例において、判定部10と、第1の携帯端末300-1における無線送信部310-1との無線強度を、第1無線強度Sw1とする。本例において、判定部10と、第2の携帯端末300-2における無線送信部310-2との無線強度を、第2無線強度Sw2とする。判定部10は、第1無線強度Sw1と第2無線強度Sw2とに基づいて、CO(二酸化炭素センサ)400の状態を判定してよい。
【0094】
本例においては、CO(二酸化炭素)センサ400-1とCO(二酸化炭素)センサ400-2とは、同一の判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度を測定するので、CO(二酸化炭素)センサ400-1によるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定値とCO(二酸化炭素)センサ400-2によるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定値との比は、1.0を中心とする予め定められた誤差の範囲内で一致する蓋然性が高い。このため、CO(二酸化炭素)センサ400-1によるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定値とCO(二酸化炭素)センサ400-2によるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定値とが、予め定められた誤差の範囲外である場合、一方のCO(二酸化炭素)センサ400に不具合が発生していることがあり得る。
【0095】
判定部10は、第2無線強度Sw2に対する第1無線強度Sw1の比(Sw1/Sw2)が予め定められた値よりも小さい場合、第1の携帯端末300-1におけるCO(二酸化炭素)センサ400-1が不良であると判定してよい。当該予め定められた値とは、例えば0.1である。判定部10は、第2無線強度Sw2と第1無線強度Sw1との差(Sw2-Sw1)が予め定められた差よりも大きい場合、第1の携帯端末300-1におけるCO(二酸化炭素)センサ400-1が不良であると判定してもよい。
【0096】
判定部10は、第1無線強度Sw1に基づいて判定対象500における第1の携帯端末300-1の位置を判定し、その判定結果に基づいて、第1の携帯端末300-1が備えるCO(二酸化炭素)センサ400-1の良または不良を判定してもよい。判定部10は、第2無線強度Sw2に基づいて判定対象500における第2の携帯端末300-2の位置を判定し、その判定結果に基づいて、第2の携帯端末300-2が備えるCO(二酸化炭素)センサ400-2の良または不良を判定してもよい。
【0097】
判定部10は、第1無線強度Sw1と第2無線強度Sw2とに基づいて、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smを判定してもよい。判定部10は、当該測定状況Smを、CO(二酸化炭素)510の濃度、および、第1無線強度Sw1と第2無線強度Sw2とに基づいて判定してもよい。判定部10は、当該測定状況Smを、CO(二酸化炭素)510の濃度に基づかず、第1無線強度Sw1と第2無線強度Sw2とに基づいて判定してもよい。
【0098】
図14は、本発明の一つの実施形態に係る判定システム200の他の一例を示すブロック図である。本例の判定システム200において、判定装置100は距離取得部46をさらに備える。本例の判定システム200は、係る点で図7に示される判定システム200と異なる。
【0099】
距離取得部46は、CO(二酸化炭素)センサ400と対象物520との距離dを取得する。本例においては、距離取得部46は、画像取得部44により取得された画像に基づいて、CO(二酸化炭素)センサ400と対象物520との距離dを取得する。対象物520とは、上述したとおり、判定対象500における構造物であって、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdおよび測定状況Smの少なくとも一方に影響を与え得る構造物である。なお、距離取得部46が、画像取得部44により取得された画像に基づかずに距離dを取得する場合、距離取得部46は、光波測距儀またはLiDAR(Light Detection and Ranging)により距離dを取得してよい。
【0100】
制御部20は、距離取得部46により取得された距離が予め定められた距離未満である場合、通知部30に警告情報を通知するように、通知部30を制御してよい。当該警告情報は、CO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smが不適当である旨の警告情報であってよい。
【0101】
図15は、本発明の一つの実施形態に係る判定方法の一例を示すフローチャートである。本発明の一つの実施形態に係る判定方法を、図1に示される判定システム200を例に説明する。状況判定段階S100は、判定部10が、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度に基づいて、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の状況Sdを判定する段階である。測定状況判定段階S102は、判定部10が、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度に基づいて、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smを判定する段階である。
【0102】
図15に示される判定方法においては、状況判定段階S100において、判定部10が判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の状況Sdを判定し、測定状況判定段階S102において、判定部10が判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smを判定する。このため、判定方法のユーザは、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の状況Sdと測定状況Smとを知ることができる。
【0103】
測定状況判定段階S102は、状況判定段階S100の後に実施されてよく、状況判定段階S100と並行して実施されてもよい。状況判定段階S100が、測定状況判定段階S102の後に実施されてもよい。
【0104】
状況判定段階S100は、判定部10が、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の時間変化に基づいて、CO(二酸化炭素)510の濃度の状況Sdを判定する段階であってよい。これにより、判定方法のユーザは、CO(二酸化炭素)510の濃度の時間変化に基づいて判定された状況Sdと、CO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smとを知ることができる。
【0105】
状況判定段階S100は、判定部10が、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度の状況Sdを、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度と、判定対象500とは異なる他の判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度とに基づいて判定する段階であってよい。図12に示される判定システム200を例に説明すると、状況判定段階S100において、判定部10はCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを、判定対象500-1におけるCO(二酸化炭素)510-1の濃度と、判定対象500-2におけるCO(二酸化炭素)510-2の濃度とに基づいて判定する。判定対象500-1と判定対象500-2とは、連通していない。
【0106】
状況判定段階S100において、判定部10は、判定対象500-1および判定対象500-2の一方のCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを判定する。本例において、判定部10が判定対象500-1のCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを判定する場合、判定部10は、判定対象500-1のCO(二酸化炭素)濃度と判定対象500-2のCO(二酸化炭素)濃度とを比較することにより、判定対象500-1のCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを判定する。このため、判定部10は、1つの判定対象500におけるCO(二酸化炭素)濃度の状況Sdを判定する場合よりも、より正確な状況Sdを判定しやすくなる。
【0107】
図16は、本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。本例の判定方法は、位置情報取得段階S104および制御段階S108をさらに備える点で、図15に示される判定方法と異なる。図16に示される判定方法を、図2に示される判定システム200を例に説明する。
【0108】
位置情報取得段階S104は、位置情報取得部40が、判定対象500の位置情報を取得する段階である。制御段階S108は、制御部20が、判定対象500の当該位置情報に基づいて、判定部10による判定結果Rdを通知部30に通知させるかを制御する段階である。図2の説明において上述したとおり、当該位置情報が工場の近傍等、CO(二酸化炭素)510の濃度が当該工場の近傍以外と比較して恒常的に高い場合においては、制御部20は、判定部10による判定結果Rdを通知部30に通知させなくてよい。
【0109】
図17は、本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。本例の判定方法は、位置情報取得段階S104、情報取得段階106および制御段階S1081をさらに備える点で、図15に示される判定方法と異なる。図17に示される判定方法を、図3に示される判定システム200を例に説明する。
【0110】
位置情報取得段階S104は、位置情報取得部40が、判定対象500の位置情報を取得する段階である。情報取得段階S106は、情報取得部42が、CO(二酸化炭素)510の濃度の状況SdおよびCO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smの少なくとも一方に応じた改善情報Siを取得する段階である。制御段階S1081は、制御部20が、判定対象500の位置情報に基づいて、判定部10による判定結果Rdおよび改善情報Siを通知部30に通知させるように通知部30を制御する段階である。
【0111】
本例の判定方法は、制御段階S1081を備えるので、状況Sdが例えばCO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況の場合、制御段階S1081において、判定対象500の位置に近い1または複数の業者であって、CO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況を解消可能な業者の広告情報等が、通知部30に通知される。これにより、判定方法のユーザは、CO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況を解消可能な業者を知ることができる。
【0112】
図5に示される判定システム200を例に説明すると、情報取得段階S106において、情報取得部42は、判定結果Rdおよび改善情報Siを送信する送信先に関する送信先情報Isをさらに取得してよい。制御段階S1081において、制御部20は、判定対象500の位置情報に基づいて、当該送信先に判定結果Rdおよび改善情報Siを送信するように送信部50を制御してよい。これにより、状況Sdが例えばCO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況の場合、制御段階S1081において、CO(二酸化炭素)510の濃度が異常値である状況を解消可能な業者であって、判定対象500の現在位置に最も近い業者に、判定結果Rdおよび改善情報Siが送信される。
【0113】
図18は、本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。本例の判定方法は、情報取得段階S106および制御段階S1082をさらに備える点で、図15に示される判定方法と異なる。図18に示される判定方法を、図6に示される判定システム200を例に説明する。
【0114】
情報取得段階S106は、情報取得部42が、CO(二酸化炭素)510の濃度の状況SdおよびCO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smの少なくとも一方に応じた改善情報Siを取得する段階である。制御段階S1082は、制御部20が、判定部10による判定結果Rdおよび改善情報Siを通知部30に通知させるように通知部30を制御する段階である。制御段階S1082は、制御部20が、画像取得部44により取得された画像に基づいて、判定部10による判定結果Rdおよび改善情報Siを通知部30に通知させるように通知部30を制御する段階であってもよい。
【0115】
本例の判定方法においては、制御段階S1082において、判定結果Rdおよび改善情報Siが通知部30に通知される。このため、判定装置100のユーザは、通知部30を視認することにより、当該判定結果Rdおよび当該改善情報Siを知ることができる。
【0116】
図19は、本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。本例の判定方法は、二酸化炭素濃度測定段階S90、距離取得段階S107および制御段階S1083をさらに備える点で、図15に示される判定方法と異なる。図19に示される判定方法を、図10に示される判定システム200を例に説明する。
【0117】
二酸化炭素濃度測定段階S90は、CO(二酸化炭素)センサ400が、判定対象500におけるCO(二酸化炭素)510の濃度を測定する段階である。距離取得段階S107は、距離取得部46が、CO(二酸化炭素)センサ400と対象物520との距離を取得する段階である。距離取得段階S107は、距離取得部46が、画像取得部44により取得された画像に基づいて、CO(二酸化炭素)センサ400と対象物520との距離を取得する段階であってもよい。なお、距離取得段階S107において、距離取得部46が、画像取得部44により取得された画像に基づかずに距離dを取得する場合、距離取得段階S107は、距離取得部46が、光波測距儀またはLiDAR(Light Detection and Ranging)により距離dを取得する段階であってもよい。
【0118】
対象物520は、図10の説明において上述したとおり、構造物の壁、床、天井、窓、ドアまたは生体であってよい。制御段階S1083は、制御部20が、距離取得部46により取得された距離が予め定められた距離未満である場合、通知部30に警告情報を通知するように、通知部30を制御する段階である。当該警告情報は、CO(二酸化炭素)510の濃度の測定状況Smが不適当である旨の警告情報であってよい。
【0119】
図20は、本発明の一つの実施形態に係る判定方法の他の一例を示すフローチャートである。本例の判定方法は、無線送信段階S95および状態判定段階S103をさらに備える点で、図15に示される判定方法と異なる。図19に示される判定方法を、図13に示される判定システム200を例に説明する。
【0120】
無線送信段階S95は、第1の携帯端末300-1および第2の携帯端末300-2のそれぞれが有する無線送信部310が、二酸化炭素濃度測定段階S90においてCO(二酸化炭素)センサ400により測定されたCO(二酸化炭素)510の濃度の情報を判定部10に無線送信する段階である。状態判定段階S103は、判定部10が、第1の携帯端末300-1の無線送信部310と判定部10との間における第1無線強度Sw1と、第2の携帯端末300-2における無線送信部310と判定部10との間における第2無線強度Sw2とに基づいて、CO(二酸化炭素)センサ400の状態を判定する段階である。
【0121】
状態判定段階S103は、第2無線強度Sw2に対する第1無線強度Sw1の比が予め定められた値よりも小さいか、または、第2無線強度Sw2と第1無線強度Sw1との差が予め定められた差よりも大きい場合、判定部10が第1の携帯端末300-1のCO(二酸化炭素)センサ400が不良であると判定する段階であってよい。
【0122】
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよい。本発明の様々な実施形態において、ブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。
【0123】
特定の段階が、専用回路、プログラマブル回路またはプロセッサによって実行されてよい。特定のセクションが、専用回路、プログラマブル回路またはプロセッサによって実装されてよい。当該プログラマブル回路および当該プロセッサは、コンピュータ可読命令と共に供給されてよい。当該コンピュータ可読命令は、コンピュータ可読媒体上に格納されてよい。
【0124】
専用回路は、デジタルハードウェア回路およびアナログハードウェア回路の少なくとも一方を含んでよい。専用回路は、集積回路(IC)およびディスクリート回路の少なくとも一方を含んでもよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NORまたは他の論理操作のハードウェア回路を含んでよい。プログラマブル回路は、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでもよい。
【0125】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。コンピュータ可読媒体が当該有形なデバイスを含むことにより、当該デバイスに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。
【0126】
コンピュータ可読媒体は、例えば電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等であってよい。コンピュータ可読媒体は、より具体的には、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等であってよい。
【0127】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、ソースコードおよびオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。当該ソースコードおよび当該オブジェクトコードは、オブジェクト指向プログラミング言語および従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてよい。オブジェクト指向プログラミング言語は、例えばSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等であってよい。手続型プログラミング言語は、例えば「C」プログラミング言語であってよい。
【0128】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路は、図15図20に示されるフローチャート、または、図1図14に示されるブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサは、例えばコンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等であってよい。
【0129】
図21は、本発明の一つの実施形態に係る判定装置100が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の一例を示す図である。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る判定装置100に関連付けられる操作または判定装置100の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、またはコンピュータ2200に、本発明の判定方法に係る各段階(図15図20参照)を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載されたフローチャート(図15図20)およびブロック図(図1図14)におけるブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0130】
本発明の一つの実施形態に係るコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218を含む。CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218は、ホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200は、通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等の入出力ユニットをさらに含む。通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等は、入出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータは、ROM2230およびキーボード2242等のレガシの入出力ユニットをさらに含む。ROM2230およびキーボード2242等は、入出力チップ2240を介して入出力コントローラ2220に接続されている。
【0131】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作することにより、各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはRAM2214の中に、CPU2212によって生成されたイメージデータを取得することにより、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0132】
通信インターフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、読み取ったプログラムまたはデータを、RAM2214を介してハードディスクドライブ2224に提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取るか、または、プログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0133】
ROM2230は、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、または、コンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ2240は、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ2220に接続してよい。
【0134】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い、情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0135】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0136】
CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにしてよい。CPU2212は、RAM2214上のデータに対し、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0137】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理されてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示に記載された、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索または置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、結果をRAM2214に対しライトバックしてよい。
【0138】
CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、第2の属性値を読み取ることにより、予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0139】
上述したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能である。プログラムは、当該記録媒体によりコンピュータ2200に提供されてよい。
【0140】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0141】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
[項目1-1]
判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、上記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する判定部と、
上記判定対象の位置情報を取得する位置情報取得部と、
を備え、
上記判定部は、上記位置情報取得部により取得された上記位置情報に基づいて、上記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況をさらに判定する、
判定装置。
[項目1-2]
判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、上記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する判定部と、
上記判定対象の画像を取得する画像取得部と、
を備え、
上記判定部は、上記画像取得部により取得された上記画像に基づいて、上記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況をさらに判定する、
判定装置。
[項目1-3]
判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、上記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する判定部と、
上記判定対象における環境音を測定する環境音測定部と、
を備え、
上記判定部は、上記環境音測定部により測定された上記環境音に基づいて、上記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況をさらに判定する、
判定装置。
[項目1-4]
判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、上記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する判定部を有する判定装置と、
上記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサを有する1または複数の携帯端末と、
を備え、
上記複数の携帯端末は、それぞれ、上記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサと、上記二酸化炭素センサにより測定された二酸化炭素濃度の情報を上記判定部に無線送信する無線送信部と、を有し、
上記判定部は、上記複数の携帯端末のうち第1の携帯端末における無線送信部と上記判定部との第1無線強度と、上記複数の携帯端末のうち第2の携帯端末における無線送信部と上記判定部との第2無線強度とに基づいて、上記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況をさらに判定する、
判定システム。
[項目2-1]
判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況と、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況とを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果を通知する通知部と、
前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方に応じた改善情報を取得する情報取得部と、
前記判定結果および前記改善情報を前記通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御部と、
を備える判定装置。
[項目2-2]
前記判定部は、前記二酸化炭素濃度の状況を、前記二酸化炭素濃度の時間変化に基づいて判定する、項目2-1に記載の判定装置。
[項目2-3]
前記判定部は、前記二酸化炭素濃度の状況を、前記判定対象における二酸化酸素濃度と、前記判定対象とは異なる他の判定対象における二酸化炭素濃度とに基づいて判定する、項目2-1または2-2に記載の判定装置。
[項目2-4]
前記判定対象の位置情報を取得する位置情報取得部をさらに備え、
前記制御部は、前記判定対象の位置情報に基づいて、前記判定結果および前記改善情報を前記通知部に通知させるように前記通知部を制御する、
項目2-1から2-3のいずれか一項に記載の判定装置。
[項目2-5]
加速度、角速度および地磁気情報の少なくとも1つを検出するモーションセンサをさらに備え、
前記二酸化炭素濃度の測定状況に応じた前記改善情報は、前記モーションセンサにより検出された、加速度、角速度および地磁気情報の少なくとも1つに基づく情報である、
項目2-1から2-4のいずれか一項に記載の判定装置。
[項目2-6]
前記判定結果および前記改善情報を送信する送信部をさらに備え、
前記情報取得部は、前記判定結果および前記改善情報を送信する送信先に関する送信先情報をさらに取得し、
前記制御部は、前記送信先に前記判定結果および前記改善情報を送信するように前記送信部を制御する、
項目2-1から2-5のいずれか一項に記載の判定装置。
[項目2-7]
前記判定対象における環境音を測定する環境音測定部をさらに備え、
前記二酸化炭素濃度の測定状況に応じた前記改善情報は、前記環境音測定部により測定された環境音に基づく情報である、
項目2-1から2-6のいずれか一項に記載の判定装置。
[項目2-8]
前記判定対象の画像を取得する画像取得部をさらに備え、
前記判定部は、前記画像取得部により取得された前記画像に基づいて、前記判定結果を補正する、
項目2-1から2-7のいずれか一項に記載の判定装置。
[項目2-9]
前記判定部は、予め定められた量以上の二酸化炭素を排出する予め定められた機器の画像が前記画像取得部により取得された場合、前記判定結果を補正する、項目2-8に記載の判定装置。
[項目2-10]
前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサと、
前記二酸化炭素センサと対象物との距離を取得する距離取得部と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記距離取得部により取得された前記距離が予め定められた距離未満である場合、前記通知部に警告情報を通知するように前記通知部を制御する、
項目2-1から2-9のいずれか一項に記載の判定装置。
[項目2-11]
項目2-1から2-10のいずれか一項に記載の判定装置と、
前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサを有する1または複数の携帯端末と、
を備える判定システム。
[項目2-12]
前記複数の携帯端末は、それぞれ、前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素センサと、前記二酸化炭素センサにより測定された二酸化炭素濃度の情報を前記判定部に無線送信する無線送信部と、を有し、
前記判定部は、前記複数の携帯端末のうち第1の携帯端末における前記無線送信部と前記判定部との第1無線強度と、前記複数の携帯端末のうち第2の携帯端末における前記無線送信部と前記判定部との第2無線強度とに基づいて、前記二酸化炭素センサの状態を判定する、
項目2-11に記載の判定システム。
[項目2-13]
判定部が、判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の状況を判定する状況判定段階と、
前記判定部が、前記判定対象における二酸化炭素濃度に基づいて、前記判定対象における二酸化炭素濃度の測定状況を判定する測定状況判定段階と、
情報取得部が、前記二酸化炭素濃度の状況および前記二酸化炭素濃度の測定状況の少なくとも一方に応じた改善情報を取得する情報取得段階と、
制御部が、前記判定部による判定結果および前記改善情報を通知部に通知させるように前記通知部を制御する制御段階と、
を備える判定方法。
[項目2-14]
前記状況判定段階は、前記判定部が、前記判定対象における二酸化炭素濃度の時間変化に基づいて、前記二酸化炭素濃度の状況を判定する段階である、項目2-13に記載の判定方法。
[項目2-15]
前記状況判定段階は、前記判定部が、前記二酸化炭素濃度の状況を、前記判定対象における二酸化酸素濃度と、前記判定対象とは異なる他の判定対象における二酸化炭素濃度とに基づいて判定する段階である、項目2-13または2-14に記載の判定方法。
[項目2-16]
位置情報取得部が、前記判定対象の位置情報を取得する位置情報取得段階をさらに備え、
前記制御段階は、前記制御部が、前記判定対象の位置情報に基づいて、前記判定部による判定結果および前記改善情報を前記通知部に通知させるように前記通知部を制御する段階である、
項目2-13から2-15のいずれか一項に記載の判定方法。
[項目2-17]
前記情報取得段階は、前記情報取得部が、前記判定結果および前記改善情報を送信する送信先に関する送信先情報をさらに取得する段階であり、
前記制御段階は、前記制御部が、前記判定対象の位置情報に基づいて、前記送信先に前記判定結果および前記改善情報を送信するように送信部を制御する段階である、
項目2-13から2-16のいずれか一項に記載の判定方法。
[項目2-18]
二酸化炭素センサが、前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定段階と、
距離取得部が、前記二酸化炭素センサと対象物との距離を取得する距離取得段階と、
をさらに備え、
前記制御段階は、前記制御部が、前記距離取得部により取得された前記距離が予め定められた距離未満である場合、前記通知部に警告情報を通知するように、前記通知部を制御する段階である、
項目2-13から2-17のいずれか一項に記載の判定方法。
[項目2-19]
二酸化炭素センサが、前記判定対象における二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定段階と、
第1の携帯端末および第2の携帯端末のそれぞれが有する無線送信部が、前記二酸化炭素濃度の情報を前記判定部に無線送信する無線送信段階と、
前記判定部が、前記第1の携帯端末の前記無線送信部と前記判定部との間における第1無線強度と、前記第2の携帯端末における前記無線送信部と前記判定部との間における第2無線強度とに基づいて、前記二酸化炭素センサの状態を判定する状態判定段階と、
をさらに備える、項目2-13から2-17のいずれか一項に記載の判定方法。
[項目2-20]
コンピュータに、項目2-13から2-19のいずれか一項に記載の判定方法を実行させるための判定プログラム。
【符号の説明】
【0142】
10・・・判定部、20・・・制御部、30・・・通知部、32・・・音声出力部、40・・・位置情報取得部、42・・・情報取得部、43・・・記憶部、44・・・画像取得部、46・・・距離取得部、48・・・音声通信部、50・・・送信部、52・・・送信先、60・・・モーションセンサ、62・・・環境音測定部、100・・・判定装置、200・・・判定システム、300・・・携帯端末、310・・・無線送信部、400・・・CO(二酸化炭素)センサ、410・・・撮像部、500・・・判定対象、510・・・CO(二酸化炭素)、520・・・対象物、2200・・・コンピュータ、2201・・・DVD-ROM、2210・・・ホストコントローラ、2212・・・CPU、2214・・・RAM、2216・・・グラフィックコントローラ、2218・・・ディスプレイデバイス、2220・・・入出力コントローラ、2222・・・通信インターフェース、2224・・・ハードディスクドライブ、2226・・・DVD-ROMドライブ、2230・・・ROM、2240・・・入出力チップ、2242・・・キーボード
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