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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】搬送システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20241218BHJP
   B65G 54/02 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G54/02
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023022053
(22)【出願日】2023-02-16
(62)【分割の表示】P 2021518075の分割
【原出願日】2019-10-01
(65)【公開番号】P2023078129
(43)【公開日】2023-06-06
【審査請求日】2023-03-17
(31)【優先権主張番号】62/741,265
(32)【優先日】2018-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ニューマン, ジェイコブ
(72)【発明者】
【氏名】オルデンドルフ, ウルリヒ
(72)【発明者】
【氏名】アニス, マーティン
(72)【発明者】
【氏名】コンスタント, アンドリュー ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】アッサーフ, シェイ
(72)【発明者】
【氏名】ハジェンズ, ジェフリー シー.
(72)【発明者】
【氏名】バーガー, アレックス
(72)【発明者】
【氏名】ウィーバー, ウィリアム ティー.
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0329234(US,A1)
【文献】特開2001-35899(JP,A)
【文献】特開平8-46011(JP,A)
【文献】特開平7-147310(JP,A)
【文献】特開平7-172578(JP,A)
【文献】特表2015-502654(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/044503(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0214086(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B65G 54/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送システムであって、
第1の端部、反対側の第2の端部、第1の側部、および反対側の第2の側部を有する真空トンネルであって、前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離は、前記第1の側部と前記第2の側部との間の距離よりも大きく、前記真空トンネルは、該真空トンネルの前記第1の端部において第1の処理ツールと接合し、該真空トンネルの前記第2の端部において第2の処理ツールと接合するように構成されている、真空トンネルを備え、前記真空トンネルが、
拡張領域、
基板搬送キャリッジであって、
キャリッジ本体、および
前記キャリッジ本体に結合されたエンドエフェクタであって、前記真空トンネル内での搬送中に基板を支持するように構成されており、且つ、前記キャリッジ本体が前記真空トンネル内に残っている間に、前記第1の処理ツールまたは前記第2の処理ツール内に延びて、基板を取り出すまたは配置するように構成されている、エンドエフェクタ
を備える基板搬送キャリッジ、
前記基板搬送キャリッジを移送する経路、ならびに
前記拡張領域内に配置された回転ステージであって、前記基板搬送キャリッジを約0度から約180度の間で回転させるように構成されている回転ステージ
を備え
前記真空トンネルの前記経路の一部が、湾曲している、搬送システム。
【請求項2】
前記第1の処理ツールおよび前記第2の処理ツールより上に配置された追加の真空トンネルをさらに備え、前記追加の真空トンネルが、前記第1の処理ツールの近く、前記第2の処理ツールの近く、または前記第1の処理ツールと前記第2の処理ツールとの各々の近くに配置された、1つ以上のエレベータユニットによってアクセス可能である、請求項1に記載の搬送システム。
【請求項3】
電力の喪失中に前記1つ以上のエレベータユニット内の前記基板搬送キャリッジが落下するのを防止するように構成された緊急ブレーキシステムをさらに備える、請求項2に記載の搬送システム。
【請求項4】
前記基板搬送キャリッジを浮上させ、前記基板搬送キャリッジを前記第1の処理ツールと前記第2の処理ツールとの間で移動させるように構成された磁気浮上システムをさらに備える、請求項1に記載の搬送システム。
【請求項5】
前記真空トンネル内に第2の拡張領域をさらに備える、請求項1に記載の搬送システム。
【請求項6】
前記第2の拡張領域が第2の回転ステージを備える、請求項5に記載の搬送システム。
【請求項7】
前記拡張領域と前記第2の拡張領域との間に配された前記真空トンネルの一部が、実質的に直線状である、請求項5に記載の搬送システム。
【請求項8】
搬送システムであって、
第1の端部、および反対側の第2の端部を有する真空トンネルであって、前記真空トンネルは、該真空トンネルの前記第1の端部において第1の処理ツールと接合し、該真空トンネルの前記第2の端部において第2の処理ツールと接合するように構成されている、真空トンネルを備え、前記真空トンネルが、
前記第1の端部と前記第2の端部との間において前記真空トンネルに沿って配された第1の領域であって、該真空トンネルの該第1の領域の対向する内部側壁間に規定される第1の幅を有する、第1の領域、
前記真空トンネルに沿って、前記第1の領域に隣接して配された拡張領域であって、該真空トンネルの該拡張領域の対向する内部側壁間に規定される拡張された幅を有し、前記拡張された幅は前記第1の幅よりも大きく、該拡張領域の前記対向する内部側壁のうちの1つが、前記第1の領域の前記対向する内部側壁のうちの1つと同一平面上にある、拡張領域、
基板搬送キャリッジであって、
キャリッジ本体、および
前記キャリッジ本体に結合されたエンドエフェクタであって、前記真空トンネル内での搬送中に基板を支持するように構成されている、エンドエフェクタ
を備える基板搬送キャリッジ、ならびに
前記拡張領域内に配置された回転ステージであって、前記基板搬送キャリッジを約0度から約180度の間で回転させるように構成されている回転ステージ
を備える、搬送システム。
【請求項9】
前記拡張領域に隣接して配された前記真空トンネルの第2の領域をさらに備え、該真空トンネルの該第2の領域が、前記第1の領域に対して角度を付けられている、請求項に記載の搬送システム。
【請求項10】
前記キャリッジ本体が前記真空トンネル内に残っている間に、前記基板を取り出すまたは配置するために、前記エンドエフェクタが前記第1の処理ツールまたは前記第2の処理ツール内に延びることができる、請求項に記載の搬送システム。
【請求項11】
前記真空トンネルが第2の回転ステージをさらに備える、請求項に記載の搬送システム。
【請求項12】
前記基板搬送キャリッジを浮上させ、前記基板搬送キャリッジを前記第1の処理ツールと前記第2の処理ツールとの間で移動させるように構成された磁気浮上システムをさらに備える、請求項に記載の搬送システム。
【請求項13】
前記真空トンネルが、湾曲した経路をさらに含む、請求項に記載の搬送システム。
【請求項14】
前記真空トンネルと前記第1の処理ツールまたは前記第2の処理ツールとの間に配された、隔離弁をさらに含む、請求項に記載の搬送システム。
【請求項15】
前記真空トンネルの一部を隔離する複数の隔離弁をさらに含む、請求項に記載の搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、一般に、装置、より具体的には、搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]半導体デバイスの製造は、通常、シリコン基板、ガラス板などの基板またはウェハに関して一連の手順を実行することを含む。これらのステップは、研磨、堆積、エッチング、フォトリソグラフィ、熱処理などを含み得る。通常、いくつかの異なる処理ステップは、複数の処理チャンバを含む単一の処理システムまたはツールで実行され得る。しかしながら、他のプロセスは製造施設内の他の処理位置で実行されるのが一般的であり、したがって、基板が製造施設内で、ある処理位置から別の処理位置に搬送される必要がある。製造される半導体デバイスのタイプに応じて、比較的多数の処理ステップが、製造施設内の多くの異なる処理位置で実行され得る。
【0003】
[0003]密封されたポッド、カセット、容器などの基板キャリア内で、基板をある処理位置から別の処理位置に搬送するのが一般的である。また、基板キャリアを製造施設内のある場所から別の場所に移動したり、基板キャリアを基板キャリア搬送デバイスからまたは基板キャリア搬送デバイスに移送したりするために、無人搬送車、高架搬送システム、基板キャリアハンドリングロボットなどの自動基板キャリア搬送デバイスを含むことも一般的である。
【0004】
[0004]基板のそのような搬送は、通常、基板を室内空気に、または少なくとも非真空条件に曝すことを伴う。どちらも、基板を望ましくない環境(例えば、酸化種)および/または汚染物質に曝す可能性がある。
【0005】
[0005]したがって、必要なのは、処理ツール間で基板を移送するための改善された移送システムである。
【発明の概要】
【0006】
[0006]本明細書に開示される実施形態は、搬送システムならびに基板処理および搬送(SPT)システムを含む。搬送およびSPTシステムは、真空トンネル、キャリッジ、および望ましくない環境から基板を保護するのに役立つ他の特徴を含む。
【0007】
[0007]一実施形態では、第1の処理ツールおよび第2の処理ツールと接合するように構成された真空トンネルを含む搬送システムが提供される。真空トンネルは、拡張領域、基板搬送キャリッジ、および拡張領域に配置された回転ステージを含む。回転ステージは、基板搬送キャリッジを約0度から約180度の間で回転させるように構成される。基板搬送キャリッジは、キャリッジ本体と、キャリッジ本体に結合されたエンドエフェクタとを含む。エンドエフェクタは、真空トンネル内での搬送中に基板を支持するように構成されている。エンドエフェクタは、キャリッジ本体が真空トンネル内に残っている間に基板を取り出すまたは配置するために第1または第2の処理ツール内に延びるように、構成される。
【0008】
[0008]別の実施形態では、第1の処理ツールおよび第2の処理ツールであって、各処理ツールが、1つ以上の処理チャンバに結合するように構成された移送チャンバ、機器フロントエンドモジュールから基板を受け取るように構成された第1のアクセス開口部を有するロードロックチャンバ、第1の処理ツールの移送チャンバとの間で基板を移送するように構成された第2のアクセス開口部、および第3のアクセス開口部を含む、第1の処理ツールおよび第2の処理ツール、ならびに第1の処理ツールの第3のアクセス開口部と第2の処理ツールの第3のアクセス開口部との間に結合された真空トンネル、を含む基板処理および搬送(SPT)システムが提供される。真空トンネルは、基板搬送キャリッジを含む。基板支持キャリッジは、キャリッジ本体と、キャリッジ本体に結合されたエンドエフェクタとを含む。エンドエフェクタは、真空トンネル内での搬送中に基板を支持し、第1および第2の処理ツールのそれぞれの第3のアクセス開口部を使用して第1および第2の処理ツールのロードロックチャンバ内に延びるように構成される。
【0009】
[0009]さらに別の実施形態では、第1の処理ツールと第2の処理ツールとの間に延びるように構成された真空トンネルであって、基板搬送キャリッジを含む真空トンネル、第1の処理ツールと真空トンネルとの間での基板搬送キャリッジの搬送を可能にするように、第1の処理ツールの近くに配置された第1のエレベータユニット、第1の処理ツールと真空トンネルとの間での基板搬送キャリッジの搬送を可能にするように、第2の処理ツールの近くに配置された第2のエレベータユニット、および第1または第2のエレベータユニット内の基板搬送キャリッジシステムが電力の喪失中に落下するのを防止するように構成された緊急ブレーキシステム、を含む搬送システムが提供される。真空トンネルは、第1および第2の処理ツールより上に配置される。
【0010】
[0010]本開示の上記の特徴が詳細に理解されるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明が、実施形態を参照することによって得られ、そのいくつかは、添付の図面に示されている。しかしながら、添付の図面は、本開示の例示的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定すると見なされるべきではないことに留意されたい。何故なら、本開示は、他の同等に有効な実施形態に適用され得るからである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態による、搬送システムの上部概略図を示している。
図2】一実施形態による、基板処理および搬送(SPT)システムの上部概略図を示している。
図3】一実施形態による、ロードロックチャンバを示している。
図4A】一実施形態による、搬送システムの正面概略図を示している。
図4B】一実施形態による、搬送システムの側面概略図を示している。
図4C】一実施形態による、搬送システムの正面概略図を示している。
図4D】一実施形態による、搬送システムの側面概略図を示している。
図4E】一実施形態による、磁気浮上システムの側面図を示している。
図5A】一実施形態による、エレベータユニットの側面図を示している。
図5B】一実施形態による、エレベータユニットの上面図を示している。
図5C】一実施形態による、タブの拡大図を示している。
図5D】一実施形態による、タブの拡大図を示している。
図6】一実施形態による、SPTシステムの上部概略図を示している。
図7】一実施形態による、SPTシステムの上部概略図を示している。
図8】一実施形態による、SPTシステムの上部概略図を示している。
図9】一実施形態による、SPTシステムの上部概略図を示している。
図10】一実施形態による、SPTシステムの上部概略図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0027]理解を容易にするために、可能な場合は、図に共通する同一の要素を示すために、同一の参照番号が使用されている。ある実施形態の要素および特徴は、さらに詳説することなく、他の実施形態に有益に組み込まれ得ることが企図されている。
【0013】
[0028]本明細書に記載の実施形態によれば、1つ以上の処理ツールが、1つ以上の真空トンネルを介して結合される。そのようなシステムは、基板を真空下で複数の処理ツールの様々なチャンバ位置に搬送することを可能にし、利用可能な高真空またはクリーンなチャンバ位置(例えば、ファセット)の数を効果的に増加させる。通常であれば、このような処理ツールは、互いに独立して動作する別個のスタンドアロン処理ツールとして使用される。
【0014】
[0029]いくつかの実施形態では、基板は、真空トンネルを使用して、第1の処理ツールのロードロックチャンバと第2の処理ツールのロードロックチャンバとの間で移送される。例えば、基板の移送は、処理ツールと同じ高さレベルで、または異なる高さ(例えば、処理ツールより上)で実行される。いくつかの実施形態では、真空トンネルは、基板が処理ツール間で移送されるときに、基板に計測および/または検査を実行することを可能にする。1つ以上の実施形態では、磁気浮上(マグレブ)を使用して、処理ツール間で基板を真空トンネル内で搬送する。
【0015】
[0030]本明細書で使用される場合、「約」という用語は、表示値からの+/-10%の変動を指す。そのような変動は、本明細書で提供される任意の値に含まれ得ることが理解されるべきである。
【0016】
[0031]図1A図1Eは、一実施形態による、搬送システム100の上部概略図を示す。搬送システム100は、複数の処理ツール間で基板を搬送するように構成される。示されているように、搬送システム100は、真空トンネル102を含む。真空トンネル102は、第1の処理ツール104aと第2の処理ツール104bとの間に延びるように構成される。処理ツール104a、104bは、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアルズ社から入手可能なEndura2メインフレーム、同じくアプライドマテリアルズ社から入手可能なCenturaACPメインフレームなどの任意の適切な処理ツールであり得る。他の処理ツールおよび/またはメインフレームが使用されてもよい。
【0017】
[0032]処理ツール104a、104bは、移送チャンバに結合された処理チャンバ、機器フロントエンドモジュール、ロードロックチャンバ、前処理チャンバなどを含むことができる(以下でさらに説明される)。例示的な処理チャンバは、堆積チャンバ(例えば、物理気相堆積、化学気相堆積、プラズマ化学気相堆積など)、エッチングチャンバ、脱気チャンバ、および/または他の任意のタイプの処理チャンバを含む。任意の数の処理チャンバが、同じまたは異なるプロセスを実行できる。
【0018】
[0033]一般に、真空トンネル102は、機器フロントエンドモジュール、ロードロックチャンバ、移送チャンバ、処理チャンバ、または処理ツールの他の場所に結合することができる。真空トンネル102の真空レベルの例は、約10-10トルから約760トルの範囲であるが、他の真空レベルを使用することもできる。
【0019】
[0034]示されているように、真空トンネル102は、キャリッジ本体108およびキャリッジ本体108に結合されたエンドエフェクタ110を有する基板搬送キャリッジ106を含む。エンドエフェクタ110は、真空トンネル102内での搬送中に基板112を支持するように構成されている。エンドエフェクタ110は、キャリッジ本体108が完全にまたは部分的に真空トンネル102内に残っている間に、基板を第1または第2の処理ツール104a、104b内に延ばして基板112を取り出すまたは配置するように、構成される。例えば、エンドエフェクタ110は、基板搬送キャリッジ106の残りの部分が真空トンネル102内に残っている間に基板を受け取るまたは配置するためにロードロックチャンバ、処理チャンバ、移送チャンバ、または処理ツール104a、104b内の他の場所に延びるのに十分な長さである。いくつかの実施形態では、基板搬送キャリッジ106は、処理ツール104aまたは104bへの基板の移送またはそこからの取り出しを容易にするために、(例えば、z軸モーター、磁気浮上システムにおける磁場の強さの増加などを介して)上昇または下降する。他の実施形態では、基板搬送キャリッジ106は、基板のピックアップおよび/または配置動作中に、処理ツール104aおよび/または104b内のリフトピン、ロボットなどによって提供されるz軸運動に依存している。
【0020】
[0035]いくつかの実施形態では、真空トンネル102は、基板搬送キャリッジ106を所望の角度範囲(例えば、いくつかの実施形態では0度と180度の間)で回転させるように構成された回転ステージ116を有する拡張領域114を含む。これにより、エンドエフェクタ110を回転させて、処理ツール104aまたは処理ツール104bのいずれかに向けることができる。図1A図1Eは、処理ツール104aから処理ツール104bへの基板112の移送中の、基板搬送キャリッジ106、エンドエフェクタ110、および基板112の動きの例を示している。
【0021】
[0036]いくつかの実施形態では、搬送システム100は、基板搬送キャリッジ106が回転ステージ116によって回転されている間に、エンドエフェクタ110上に配置された基板112の計測または検査を可能にするように、真空トンネル102に対して配置された計測または検査ツール118を含む。例えば、計測ツール118は、膜の厚さ、膜の均一性、基板の欠陥レベルを測定し、エッジ検査などを実行するように構成される。他の実施形態では、計測ツール118は、ノッチの発見、基板の再位置合わせなどを行うように構成される。他の計測および/または検査ツールを使用することもできる。さらに他の実施形態では、計測ツール118または別のツールが、真空トンネル102の拡張領域114内の他のプロセス、例えば、基板脱気、基板冷却、前洗浄などの工程のために使用される。
【0022】
[0037]いくつかの実施形態では、搬送システム100は、基板搬送キャリッジ106を浮上させ、基板搬送キャリッジ106を第1の処理ツール104aと第2の処理ツール104bとの間で移動させるように構成された磁気浮上システム120を含む。例えば、基板搬送キャリッジ106は、いくつかの実施形態では真空トンネル102の外側に配置される駆動機構によって使用される永久磁石および/または他の磁石と反発する複数の永久磁石および/または他の磁石を含む。電磁石が、基板搬送キャリッジ106の移動および/または位置決めの制御を容易にするように構成されることができる。1つ以上のマイクロコントローラ、プログラマブル論理コントローラ、専用ハードウェアおよび/またはソフトウェアなどのコントローラ122が、計測ツール118、磁気浮上システム120、真空トンネル102などの1つ以上の動作を制御するように構成されることができる。
【0023】
[0038]動作中、基板搬送キャリッジ106は、エンドエフェクタ110を真空トンネル102から処理ツール104a内に延ばすことによって、第1の処理ツール104aから基板112を取り出すように構成されることができる。例えば、エンドエフェクタ110は、処理ツール104aのロードロックチャンバ、移送チャンバ、処理チャンバなどの中に延びて、基板112を取り出す(例えば、基板搬送キャリッジ106によって提供されるz方向の運動を伴って、または伴わずに)。その後、基板搬送キャリッジ106は、処理ツール104bに向かって移動し、拡張領域114内で適切な量だけ回転し、その結果、エンドエフェクタ110は、処理ツール104b内に延びるように配向される。基板搬送キャリッジ106は、エンドエフェクタ110が処理ツール104bに面するように、約180度回転する。処理ツール104a、104bが直線に沿って配置されていない他の実施形態では、他の回転角(例えば、45度、90度など)を使用することができる。
【0024】
[0039]基板搬送キャリッジ106の回転中に、計測ツール118は、基板112上で1つ以上の計測、検査、または他の測定を実行することができる。追加的または代替的に、他のプロセスが、拡張領域114内で実行される(例えば、脱気、前洗浄、冷却など)。
【0025】
[0040]エンドエフェクタ110が処理ツール104bに面すると、基板搬送キャリッジ106は、基板112を処理ツール104b内に配置するために移動することができる。例えば、エンドエフェクタ110は、処理ツール104bのロードロックチャンバ、移送チャンバ、処理チャンバなどの中に延びて、その中に基板112を配置する(例えば、基板搬送キャリッジ106によって提供されるz方向の運動を伴って、または伴わずに)。
【0026】
[0041]図2は、一実施形態による、基板処理および搬送(SPT)システム200の上部概略図を示している。示されているように、SPTシステム200は、2つの処理ツール202a、202bを含む。例えば、処理ツール202a、202bは、アプライドマテリアルズ社から入手可能なEndura2システム、または別の適切な処理ツール(例えば、シングルまたはデュアル移送チャンバ処理ツール)である。SPTシステム200は、2つの処理ツール202a、202bの間で基板を移動させるように構成される。
【0027】
[0042]示されているように、処理ツール202aは、移送チャンバ208aおよび208bに結合された処理チャンバ206a~gと、移送チャンバ208aと機器フロントエンドモジュール(EFEM)212との間に結合されたロードロックチャンバ210a、210bとを含む。示されているように、処理ツール202bは、移送チャンバ214aおよび214bに結合された処理チャンバ202h~nと、移送チャンバ214aとEFEM218との間に結合されたロードロックチャンバ216a、216bとを含む。いくつかの実施形態では、処理ツール202aおよび/または202bは、それぞれ、脱気および/または前洗浄チャンバ220a、220bを含む。他の数および/またはタイプのチャンバを使用することもできる。処理ツール202a、202bは、処理ツールの様々なチャンバを回って基板を移動させるように構成され、基板が個々の処理チャンバのそれぞれで処理されることを可能にする。
【0028】
[0043]処理チャンバ206a~nは、堆積チャンバ(例えば、物理気相堆積、化学気相堆積、プラズマ化学気相堆積など)、エッチングチャンバ、脱気チャンバ、および/または他の任意のタイプの処理チャンバなどの任意のタイプの処理チャンバであり得る。任意の数の処理チャンバ206a~nが、同じまたは異なるプロセスを実行できる。
【0029】
[0044]処理ツール202a、202bは、真空トンネル102を介して結合される。例えば、真空トンネル102は、処理ツール202aのロードロックチャンバ210bを、処理ツール202bのロードロックチャンバ216bに結合する。いくつかの実施形態では、ロードロックチャンバ210bは、EFEM212から基板を受け取るかまたはEFEM212に基板を供給するように構成された第1のアクセス開口部、第1の処理ツール202aの移送チャンバ208aとの間で基板を移送するように構成された第2のアクセス開口部、および真空トンネル102に結合された第3のアクセス開口部を有する。同様に、ロードロックチャンバ216bは、EFEM218から基板を受け取るかまたはEFEM218に基板を供給するように構成された第1のアクセス開口部、第2の処理ツール202bの移送チャンバ214aとの間で基板を移送するように構成された第2の開口部、および真空トンネル102に結合された第3のアクセス開口部を有する。
【0030】
[0045]図3は、一実施形態による、ロードロックチャンバ300を示している。ロードロックチャンバ300は、図2のロードロックチャンバ210bまたは216bのいずれかに使用することができる。ロードロックチャンバ300は、処理ツール202a、202bから基板を受け取るように構成される。示されているように、ロードロックチャンバ300は、EFEM(例えば、212)から基板を受け取り、および/またはEFEMに基板を供給するように構成された第1のアクセス開口部302、移送チャンバ(例えば、208a)におよび/または移送チャンバから基板を移送するように構成された第2のアクセス開口部304、ならびに真空トンネル102に結合するように構成された第3のアクセス開口部306を含む。
【0031】
[0046]図2に戻ると、真空トンネル102は、回転ステージ116を含む拡張領域114を含むことができる。回転ステージ116は、基板搬送キャリッジ106を約0度から約180度の間で回転させるように構成される。これにより、エンドエフェクタ110を回転させて、処理ツール202aまたは処理ツール202bのいずれかに向けることができる。
【0032】
[0047]いくつかの実施形態では、計測ツール118は、基板搬送キャリッジ106が拡張領域114に配置されている、および/または回転ステージ116によって回転されている間における、エンドエフェクタ110上に配置された基板の計測および/または検査を可能にするように、真空トンネル102に対して配置される。例示的な計測ツール118は、膜の厚さ、膜の均一性、基板の欠陥レベル、エッジ特性などを測定するツール、ならびにノッチファインダ、基板が処理ツール202a、202bの間を通るときに基板の位置合わせ/配向を決定および/または調整する基板アライナおよび/または再配向器などを含む。真空トンネル102は、処理ツール202a、202bと同じ高さで、または異なる高さで、処理ツール202a、202b間で基板を移送することができる。
【0033】
[0048]図4Aは、一実施形態による、搬送システム400の正面概略図を示している。図4Bは、一実施形態による、搬送システム400の側面概略図を示している。真空トンネル102は、処理ツール202a、202bより上に配置されている。エレベータユニット402aは、処理ツール202aと真空トンネル102との間で基板搬送キャリッジ106を移送するように構成することができる。同様に、エレベータユニット402bが、処理ツール202bと真空トンネル102との間で基板搬送キャリッジ106を移送するように含まれ得る。エレベータユニット402a、402bは、機械式、磁気浮上式、または他のリフト機構を含むことができる。示されているように、方向変更モジュール404a、404bが、基板搬送キャリッジ106の方向を、y軸に沿って(垂直)からx軸に沿って(水平)に、および/またはその逆に、(例えば、適切な移送またはハンドオフ操作を使用して)変更するように構成され得る。いくつかの実施形態では、エレベータユニット402a、402bおよび/または方向変更モジュール404a、404bは、真空トンネル102の真空レベルと同様の真空レベルに維持される。
【0034】
[0049]図4Cは、一実施形態による、搬送システム401の正面概略図を示している。図4Dは、一実施形態による、搬送システム401の側面概略図を示している。搬送システム401は、異なる高さに積み重ねられた真空トンネル102a、102bを含む。搬送システム401は、エレベータユニット402a、402bのうちの1つの中に計測ツール118を含む。多数の追加の方向変更モジュール404a~eが、示されている。そのような高架真空トンネル102aおよび/または102bは、本明細書に記載の任意の搬送システムに含めることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ロードロックチャンバ300(図3)は、基板がロードロックチャンバ300の上部からアクセスされることを可能にするアクセス開口部を含む。追加の積み重ねられたおよび/または高架の真空トンネルを含めることができる(例えば、3つ、4つ、5つなどの真空トンネル)。
【0035】
[0050]図4Aに戻ると、第1の処理ツール202aの近くに配置されたエレベータユニット402aは、第1の処理ツール202aと真空トンネル102との間での基板搬送キャリッジ106の搬送を可能にする。第2の処理ツール202bの近くに配置されたエレベータユニット402bは、第2の処理ツール202bと真空トンネル102との間での基板搬送キャリッジ106の搬送を可能にする。図4Cおよび図4Dでは、追加の真空トンネル102bが、処理ツールより上に配置され、第1および第2のエレベータユニット402a、402bによってアクセス可能である。基板搬送キャリッジ106はまた、1つより多い基板を支持するように構成することもできる。
【0036】
[0051]図4Eは、一実施形態による、磁気浮上システム120の側面図を示している。示されているように、磁気浮上システム120は、上部エンドエフェクタ466および下部エンドエフェクタ468を含む受動的移動体424を含む。2つのエンドエフェクタにより、基板をロードロックまたは他のチャンバから取り出し、別の基板をロードロックまたは他のチャンバに迅速に配置することができるが、より少ないまたはより多くのエンドエフェクタが含まれてもよい。いくつかの実施形態では、複数の永久磁石および/または他の磁石460が、下部エンドエフェクタ468内に配置されている。磁石460は、棚472に配置された磁石462と反発している。例えば、棚472は、水平磁気浮上トラック464に取り付けられているか、または水平磁気浮上トラック464に対して固定位置に配置されている。水平磁気浮上トラック464は、磁力を介して受動的移動体424を移動させるための駆動コイルおよび位置センサ(図示せず)を含むことができる。いくつかの実施形態では、水平磁気浮上トラック464(および/または駆動コイルおよび/または位置センサ)は、受動的移動体424およびエンドエフェクタ466、468を含む真空領域の外側に配置されている。例えば、トラック464は、大気環境にある。
【0037】
[0052]棚472は、いくつかの実施形態では、90°未満の角度で水平磁気浮上トラック464と交差するか、または90°未満の角度で水平磁気浮上トラック464と交差する平面に平行である上面474を含む。下部エンドエフェクタ468は、棚472の上面474に平行にすることができる下面476を有する。
【0038】
[0053]動作中、受動的移動体424は、磁石460、462によって棚472から離れた垂直位置に維持される。磁気浮上システム120に電力が供給されているかどうかに関係なく、垂直位置を維持することができる。受動的移動体424および水平磁気浮上トラック464内の磁石(図示せず)が、水平磁気浮上トラック464と受動的移動体424との間の間隙480を維持する。電力喪失の場合、水平磁気浮上トラック464は、水平磁気浮上トラック464と受動的移動体424との間の間隙480を維持することができない。その場合、上面474および下面476の傾斜が、受動的移動体424を水平磁気浮上トラック464に向けて動かし、受動的移動体424は、水平磁気浮上トラック464に接触し、摩擦によって、(例えば、水平の)移動が防止される。受動的移動体424は、磁力によって垂直に支持されたままである。
【0039】
[0054]いくつかの実施形態では、受動的移動体424が水平磁気浮上トラック464に拘束されないように、間隙480が維持されている限り、水平磁気浮上トラック464は湾曲している。
【0040】
[0055]エンドエフェクタ466、468を備えた受動的移動体424が、永久磁場によって支持されながら、受動的移動体424は、磁気浮上分離プレート(図示せず)の後ろのコイル(図示せず)によって、水平磁気浮上トラック464に沿って水平に駆動されることができる。これらのコイルは、受動的移動体の垂直位置を規定せず、トラック464と受動的移動体424との間の間隙480を維持し、受動的移動体424をトラック464に沿って水平に推進するだけである。これにより、接触、摩擦、および重力との戦いが減少するかまたはないので、水平磁気浮上トラック464は、非常に単純になり、使用する電力を少なくできる。
【0041】
[0056]図4Aに戻ると、いくつかの実施形態では、エレベータユニット402a、402bは、電力の喪失中に第1または第2のエレベータユニット402a、402b内の基板搬送キャリッジが落下するのを防止するように構成された緊急ブレーキシステム406a、406bを含む。緊急ブレーキシステム406a、406bは、バックアップとして、または標準の無停電電源装置の代わりに使用することもできる。
【0042】
[0057]図5Aは、一実施形態による、エレベータユニット402bの側面図を示している。図5Bは、一実施形態による、エレベータユニット402bの上面図を示している。第2のエレベータユニット402bは、ロック解除状態で示されている。示されているように、第2のエレベータユニット402bは、基板搬送キャリッジ106に結合された受動的移動体424を上下させるように構成されたリニアモーター520を含む。いくつかの実施形態では、受動的移動体424は、中に電子デバイスが配置されていない受動デバイスである。緊急ブレーキシステム406bは、リニアモーター520が機能不全になった場合に、受動的移動体424が自由落下するのを防ぐことができる。第1のエレベータユニット402aは、同様のロックおよびロック解除状態を有することができる。
【0043】
[0058]緊急ブレーキシステム406bは、リニアモーター520上に配置された摩擦面522を含むことができ、または摩擦面522は、リニアモーター520に近接して配置され得る。ストリップ526が、第2のエレベータユニット402bの長さに延在することができ、電磁石528によって磁化されるように構成され得る。例えば、ストリップ526の外面は、電磁石528が通電されることに応答して極性を与えられる。例えば、電磁石528が通電されると、ストリップ526の外面は、S極性を与えられる。反対の極性が使用されてもよい。
【0044】
[0059]図5Cおよび図5Dは、一実施形態による、タブ530の拡大図を示す。タブ530は、ブレーキシステム406bに含まれている。タブ530は、ピボット点532の周りで受動的移動体424に対して旋回可能であり得る。タブ530は、ピボット点532の周りで反時計回り方向534に偏らせることができる(図示されていないが、例えば、ばねまたは他のテンション装置を介して)。したがって、タブ530の下部は、摩擦面522の方に偏っている。タブ530は、ストリップが電磁石528によって磁化されたときのストリップ526の極性と同じ極性である、ストリップ526に面する極を有する永久磁石538を含むことができる。
【0045】
[0060]受動的移動体424の両側に1つずつ配置された2つの緊急ブレーキシステム406bが、図5Bに示されているが、より少ないまたはより多くの緊急ブレーキシステムが使用され得ることが理解されるであろう。
【0046】
[0061]動作中、電磁石528は、リニアモーター520を動作させる電源から通電されることができる。通電された電磁石528は、ストリップ526を磁化し、ストリップ526は、磁石538と反発し、図5Dに示されるように、タブ530を方向534と反対に旋回させる。そのような構成では、第2のエレベータユニット402bは、ロック解除状態にあり、基板搬送キャリッジ106は、自由に上昇または下降することができる。リニアモーター520への電力が失われると、電磁石528は、ストリップ526を磁化することができないので、タブ530は、図5Cに示されるように、摩擦面522内へ反時計回りに回転する。タブ530と摩擦面522との接触は、第2のエレベータユニット402bをロックし、受動的移動体424が落下するのを防ぐ。ブレース540が、タブ530が摩擦面522に接触したときに、受動的移動体424が落下またはリニアモーター520から離れるのを、防ぐことができる。
【0047】
[0062]図6は、一実施形態による、SPTシステム600の上部概略図を示している。SPTシステム600は、SPTシステム200と同様であるが、SPTシステム600は、処理ツール202aとともにダブルロードロックチャンバ602aを含む。さらに、真空トンネル102は、拡張領域も回転ステージも含まない。ダブルロードロックチャンバ602aは、移送チャンバ208a内のロボットが基板搬送キャリッジ106から基板を取り出す(または基板搬送キャリッジ106に基板を置く)ことができるように、基板搬送キャリッジ106がダブルロードロックチャンバ602a内に延びることを可能にするサイズである。例えば、ダブルロードロックチャンバ602aの内部領域は、基板搬送キャリッジ106が、基板が基板搬送キャリッジ106から取り出されるのに十分な距離をその中で移動することを可能にするのに十分な空間を有する。いくつかの実施形態では、ロードロックチャンバ602aは、基板搬送キャリッジ106がその中で移動することを可能にするための機構(例えば、磁気浮上トラックまたは別の移動機構)を含む。このように、処理ツール202aと202bとの間で基板を搬送するとき、回転は使用されない。いくつかの実施形態では、ダブルロードロックチャンバ602bは、ダブルロードロックチャンバ602aと同様に構成されるが、シングルロードロックチャンバが、処理ツール202bと共に使用されてもよい。
【0048】
[0063]図7は、一実施形態による、SPTシステム700の上部概略図を示している。SPTシステム700は、SPTシステム200と同様であるが、SPTシステム700において、EFEM212は、ロードロックチャンバ210bへのアクセスを提供するために移動され、EFEM218は、ロードロックチャンバ216bへのアクセスを提供するために移動されている。このようにして、真空トンネル102は、ロードロックチャンバ210bのフロントアクセス開口部とロードロックチャンバ216bのフロントアクセス開口部との間に延びている。いくつかの実施形態では、2つの回転ステージ702aおよび702bが、基板搬送キャリッジ106が、(想像線に示されるように)ロードロックチャンバ210bまたはロードロックチャンバ216bのいずれかからの基板の取り出しまたは配置のために配向されることを可能にするために提供される。そのような構成は、それぞれ、処理ツール202aおよび202bの追加のファセットF1およびF2が使用されるための十分な余地を提供する。追加のファセットF1、F2は、処理ツール202a、202bが追加の処理チャンバを収容することを可能にする。
【0049】
[0064]図8は、一実施形態による、SPTシステム800の上部概略図を示している。SPTシステム800は、SPTシステム700に類似しているが、SPTシステム700では、ロードロックチャンバ210bおよび201bが取り外されている(例えば、よりコンパクトなレイアウトを提供するために)。代わりに、SPTシステム800は、各処理ツール202a、202bについて単一のロードロックチャンバ210a、210bのみを含む。真空トンネル102は、移送チャンバ208a、208bと直接接合する。
【0050】
[0065]図9は、一実施形態による、SPTシステム900の上部概略図を示している。SPTシステム900は、SPTシステム800と同様であるが、SPTシステム900は、真空トンネル102内に湾曲した経路を含む。真空トンネル102は湾曲しているので、単一の回転ステージ902が、処理ツール202aと202bとの間で基板移送を実行するときに、基板搬送キャリッジ106を再配向するために使用される。
【0051】
[0066]図10は、一実施形態による、SPTシステム1000の上部概略図を示している。真空トンネル102は、2つ以上の処理ツール(例えば、少なくとも処理ツール202aおよび202b)の間で直線的に延びるように構成される。図6のSPTシステム600と同様に、SPTシステム1000は、回転ステージを含まない。
【0052】
[0067]真空トンネル102は、ロードロックチャンバ210a、210bと処理ツール202aのEFEM212との間に、およびロードロックチャンバ216a、216bと処理ツール202bのEFEM218との間に配置される。基板は、EFEM212内のロボットまたは移送チャンバ208a内のロボットのいずれかを使用して、処理ツール202aの近くの真空トンネル102内に移送される。例えば、移送チャンバ208a内のロボットが、ロードロックチャンバ210aまたは210bのいずれかを通って延びることによって、真空トンネル102内の基板をピックアップするか、または配置する。隔離弁1002a~1002gが、基板移送中に、特に基板がEFEM212と真空トンネル102との間で移送されているときに(EFEM212は通常、真空レベルで動作しないので)、真空トンネル102の一部を隔離することを可能にする。隔離弁1002a~1002gは、真空トンネル102の残りの部分および/またはロードロックチャンバ210a、210bがEFEM212内の大気圧環境に曝されるのを防ぐ。真空トンネル102は、同様に、処理ツール202bの近くに隔離弁(図示せず)を備えて構成され、真空トンネル102、ロードロックチャンバ216a、216b、およびEFEM218の間の基板移送を可能にする。
【0053】
[0068]SPTシステム1000の利点は、処理ツール202a、202b間を移動するときに回転が使用されないことである。さらに、基板搬送キャリッジは、ピックアンドプレース動作中に処理ツール202a、202b内に延びないので、基板搬送キャリッジ106は、いくつかの実施形態では単純化される。代わりに、EFEM212、218または移送チャンバ208a、214a内のロボットが、真空トンネル102に入る。さらに、真空トンネル102を使用して、任意の数の処理ツールを相互接続することができる。基板搬送キャリッジ106は、エンドエフェクタを含まない(ただし、エンドエフェクタが使用されてもよい)。
【0054】
[0069]いくつかの実施形態では、ロードロックチャンバ210a、210b、216a、216bは、予熱、冷却、計測、検査などに使用されるか、または、真空トンネル102が効果的にロードロックチャンバとして機能するので、そのようなチャンバと置き換えられる。
【0055】
[0070]いくつかの実施形態では、1つ以上の補助的な基板バッファ位置1004が含まれ、補助的な基板バッファ位置は、基板を格納するように構成される。例えば、隔離弁1006が、真空トンネル102から基板を隔離するために使用される。基板バッファ位置1004は、真空トンネル102と同じ平面内にあるか、真空トンネル102と直角であるか、垂直に配向されているかなどであり得る。
【0056】
[0071]上記のように、搬送システムおよびSPTシステムが提供される。SPTシステムは、2つの処理ツールを接続する搬送システムを含む。搬送システムは、処理ツール間で基板を搬送するように構成された真空トンネルを含む。真空トンネルは、真空トンネルを通って基板を移動させるための基板搬送キャリッジを含む。
【0057】
[0072]SPTシステムには、ユーザーが、目的の基板処理手順に必要な処理チャンバに応じて、処理チャンバを追加または除去できるようにする様々な構成がある。1つ以上の真空トンネルを含むことができ、これにより複数の基板を移送することができる。ブレーキシステムを備えたエレベータユニットが、停電時に基板やSPTシステムの構成要素が損傷するのを防ぐ。
【0058】
[0073]前述の例は例示的なものであり、限定するものではないことが、当業者には理解されよう。明細書を読み、図面を検討することで当業者に明らかとなる、それらに対する全ての並べ替え、拡張、同等物、および改善が、本開示の真の精神および範囲内に含まれることが意図される。したがって、以下の添付の特許請求の範囲は、これらの教示の真の精神および範囲内にあるような全ての修正、並べ替え、および同等物を含むことが意図されている。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8
図9
図10