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特許7608644ブランクマスクの製造装置およびブランクマスクの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-20
(45)【発行日】2025-01-06
(54)【発明の名称】ブランクマスクの製造装置およびブランクマスクの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 1/50 20120101AFI20241223BHJP
   B05C 11/08 20060101ALI20241223BHJP
   G03F 7/16 20060101ALI20241223BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20241223BHJP
【FI】
G03F1/50
B05C11/08
G03F7/16 502
H01L21/30 564C
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2024006874
(22)【出願日】2024-01-19
(65)【公開番号】P2024102847
(43)【公開日】2024-07-31
【審査請求日】2024-01-19
(31)【優先権主張番号】10-2023-0007856
(32)【優先日】2023-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】505232852
【氏名又は名称】エスケー エンパルス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK enpulse Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1043,Gyeonggi-daero,Pyeongtaek-si,Gyeonggi-do 17784, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】キム、テワン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ゴンゴン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ソンユン
【審査官】佐藤 海
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-095172(JP,A)
【文献】特開2009-004581(JP,A)
【文献】特開2004-275887(JP,A)
【文献】特開2004-273846(JP,A)
【文献】特開2000-271524(JP,A)
【文献】特開平02-248033(JP,A)
【文献】特開平01-094969(JP,A)
【文献】実開昭63-193572(JP,U)
【文献】実開昭62-187680(JP,U)
【文献】特公昭59-001386(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 1/50,7/16
B05C 11/08
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学基板を収容するチャンバと、
回転可能であるように、前記チャンバ内に配置されるチャックとを含み、
前記チャックは、
前記光学基板の下に配置されて、前記光学基板を支持する支持部と、
前記光学基板の側面に配置されて、前記支持部に連結されるガイド部とを含み、
前記ガイド部と前記光学基板の側面との間の間隔は、0超1mm未満であり、
前記光学基板の側面と前記ガイド部との間の空間に配置されて、前記光学基板の側面と前記ガイド部との間の空間に流入する工程副産物を除去する副産物除去部を含む
ブランクマスクの製造装置。
【請求項2】
前記副産物除去部に真空圧を印加する真空部をさらに含み、
前記副産物除去部は、前記工程副産物を吸入する、
請求項1に記載のブランクマスクの製造装置。
【請求項3】
前記副産物除去部は、前記工程副産物を吸入するための孔を含み、
前記孔は、前記真空部に連結される、
請求項2に記載のブランクマスクの製造装置。
【請求項4】
前記孔の直径は、約0.5mm~約2mmであり、前記孔の間の間隔は、約10mm~100mmである、
請求項3に記載のブランクマスクの製造装置。
【請求項5】
前記ガイド部の上面と前記光学基板の上面との間の高さの差は、1mm未満である、
請求項1に記載のブランクマスクの製造装置。
【請求項6】
前記副産物除去部は、前記光学基板の側面と前記光学基板の下面とが交わる隅角領域に対応して配置される、
請求項1に記載のブランクマスクの製造装置。
【請求項7】
前記副産物除去部は、前記工程副産物を下方または側下方に排出する、
請求項1に記載のブランクマスクの製造装置。
【請求項8】
光学基板上に遮光膜を形成する段階;
前記遮光膜が形成された光学基板をチャックに安着させる段階;
前記遮光膜上にフォトレジスト層を形成する段階;及び
前記光学基板の側面と前記チャックとの間の空間から、前記フォトレジスト層を形成する過程で発生する工程副産物を除去する段階を含
前記チャックは、
前記光学基板の下に配置されて、前記光学基板を支持する支持部;及び
前記支持部に連結されて、前記光学基板の側面に配置されるガイド部を含む、ブランクマスクの製造方法。
【請求項9】
前記フォトレジスト層を形成する段階は、
前記遮光膜上にフォトレジスト組成物をドロップする段階と、
前記光学基板を回転させる段階とを含み、
前記光学基板を回転させる段階は、前記工程副産物を除去する段階と同時に行われる、
請求項8に記載のブランクマスクの製造方法。
【請求項10】
前記チャックは、更に
前記光学基板の下面と前記光学基板の側面とが交わる隅角領域に対応して配置される副産物除去部を含み、
前記工程副産物は、前記副産物除去部を介して真空圧によって排出される、
請求項9に記載のブランクマスクの製造方法。
【請求項11】
前記工程副産物は、前記フォトレジスト組成物から由来する微細粒子である、
請求項10に記載のブランクマスクの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、ブランクマスクの製造装置およびブランクマスクの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスなどの高集積化により、半導体デバイスの回路パターンの微細化が求められている。これにより、ウエハ表面上にフォトマスクを用いて回路パターンを現像する技術である、リソグラフィ技術の重要性がさらに強調されている。
【0003】
微細化した回路パターンを現像するためには、露光工程で使用される露光光源の短波長化が要求される。近年、使用される露光光源では、ArFエキシマレーザ(波長193nm)などがある。
【0004】
一方、フォトマスクには、バイナリマスク(Binary mask)と位相シフトマスク(Phase shift mask)などがある。
【0005】
バイナリマスクは、光透過性基板上に遮光層パターンが形成された構成を有する。バイナリマスクは、パターンが形成された面において、遮光層を含まない透過部は、露光光を透過させ、遮光層を含む遮光部は、露光光を遮断することにより、ウエハ表面のレジスト膜上にパターンを露光させる。但し、バイナリマスクは、パターンが微細化するほど、露光工程における透過部の縁で発生する光の回折によって微細パターンの現象に問題が発生し得る。
【0006】
位相シフトマスクでは、レベンソン型(Levenson type)、アウトリガー型(Outrigger type)、ハーフトーン型(Half-tone type)がある。そのうち、ハーフトーン型の位相シフトマスクは、光透過性基板20上に半透過膜で形成されたパターンが形成された構成を有する。ハーフトーン型の位相シフトマスクは、パターンが形成された面において、半透過層を含まない透過部は、露光光を透過させ、半透過層を含む半透過部は、減衰した露光光を透過させる。前記減衰した露光光は、透過部を通過した露光光に比べて、位相差を有するようになる。これにより、透過部の縁で発生する回折光は、半透過部を透過した露光光によって相殺して、位相シフトマスクは、ウエハ表面にさらに精巧な微細パターンを形成することができる。
【0007】
これに関する先行文献は、次のとおりである。
(特許文献0001)韓国公開特許第10-2012-0057488号
(特許文献0002)韓国公開特許第10-2014-0130420号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
実施例は、欠陥の発生が少なく、向上した使用回数を有し、高い精密度を有するフォトマスクを提供することができる、ブランクマスクを製造するための装置およびブランクマスクの製造方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施例によるブランクマスクの製造装置は、光学基板を収容するチャンバと、回転可能であるように、前記チャンバ内に配置されるチャックとを含み、前記チャックは、前記光学基板の下に配置されて、前記光学基板を支持する支持部と、前記光学基板の側面に配置されて、前記支持部に連結されるガイド部とを含み、前記ガイド部と前記光学基板の側面との間の間隔は、0超1mm未満である。
【0010】
一実施例によるブランクマスクの製造装置において、前記光学基板の側面と前記ガイド部との間の空間に配置されて、前記光学基板の側面と前記ガイド部との間の空間に流入する工程副産物を除去する副産物除去部を含んでいてもよい。
【0011】
一実施例によるブランクマスクの製造装置において、前記副産物除去部に真空圧を印加する真空部をさらに含み、前記副産物除去部は、前記工程副産物を吸入することができる。
【0012】
一実施例によるブランクマスクの製造装置において、前記副産物除去部は、前記工程副産物を吸入するための孔を含み、前記孔は、前記真空部に連結されてもよい。
【0013】
一実施例によるブランクマスクの製造装置において、前記孔の直径は、約0.5mm~約2mmであり、前記孔の間の間隔は、約10mm~約100mmであってもよい。
【0014】
一実施例によるブランクマスクの製造装置において、前記ガイド部の上面と前記光学基板の上面との間の高さの差は、1mm未満であってもよい。
【0015】
一実施例によるブランクマスクの製造装置において、前記副産物除去部は、前記光学基板の側面と前記光学基板の下面とが交わる隅角領域に対応して配置されてもよい。
【0016】
一実施例によるブランクマスクの製造装置において、前記副産物除去部は、前記工程副産物を下方または側下方に排出することができる。
【0017】
実施例によるブランクマスクの製造方法は、光学基板上に遮光膜を形成する段階;前記遮光膜が形成された光学基板をチャックに安着させる段階;前記遮光膜上にフォトレジスト層を形成する段階;及び前記光学基板の側面と前記チャックとの間の空間から、前記フォトレジスト層を形成する過程で発生する工程副産物を除去する段階を含んでいてもよい。
【0018】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記フォトレジスト層を形成する段階は、前記遮光膜上にフォトレジスト組成物をドロップする段階と、前記光学基板を回転させる段階とを含み、前記光学基板を回転させる段階は、前記工程副産物を除去する段階と同時に行うことができる。
【0019】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記チャックは、前記光学基板の下に配置される支持部;前記支持部に連結されて、前記光学基板の側面に配置されるガイド部;及び前記光学基板の下面と前記光学基板の側面とが交わる隅角領域に対応して配置される副産物除去部を含み、前記工程副産物は、前記副産物除去部を介して真空圧によって排出することができる。
【0020】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記工程副産物は、前記フォトレジスト樹脂組成物から由来する微細粒子であってもよい。
【0021】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記微細粒子の粒径は、約1μm~約10μmであってもよい。
【0022】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記光学基板は、約500rpm~約7000rpmの速度で回転し、前記副産物除去部の排気速度は、約1ml/s~約100ml/sであってもよい。
【0023】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記ガイド部と前記光学基板の側面との間の間隔は、0超1mm未満であってもよい。
【0024】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記副産物除去部は、前記チャックを貫通する孔を含んでいてもよい。
【0025】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記孔の直径は、約0.5mm~約2mmであり、前記孔の間の間隔は、約10mm~100mmであってもよい。
【0026】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記真空圧は、前記孔に連結される真空部によって印加され、前記真空部は、前記孔を介して流入する工程副産物を排出することができる。
【0027】
一実施例によるブランクマスクの製造方法において、前記光学基板の上面は、ガイド部の上面よりもさらに高く、前記ガイド部の上面と前記光学基板の上面との間の高さの差は、約0.1mm~約0.5mmであってもよい。
【発明の効果】
【0028】
実施例によるブランクマスクの製造装置は、前記ガイド部と前記光学基板との間の間隔を適宜調節することができる。特に、実施例によるブランクマスクの製造装置において、前記ガイド部と前記光学基板との間の間隔は、0超1mm未満であってもよい。
【0029】
これによって、実施例によるブランクマスクの製造装置は、前記ガイド部と前記光学基板との間に工程副産物が流入することを抑制することができる。これによって、実施例によるブランクマスクの製造装置は、前記光学基板の側面および前記光学基板の下面の汚染を防止することができる。
【0030】
また、実施例によるブランクマスクの製造装置は、ガイド部と光学基板の側面との間の空間の下に配置される副産物除去部を含んでいてもよい。前記副産物除去部は、前記ガイド部と前記光学基板の側面との間の空間に流入する工程副産物を除去することができる。
【0031】
特に、前記副産物除去部は、真空圧によって前記工程副産物を吸入することができる。これによって、前記副産物除去部は、前記ガイド部と前記光学基板の側面との間に流入する微細粒子状の副産物を容易に除去することができる。
【0032】
特に、前記副産物除去部は、前記光学基板の側面と下面とが交わる隅角部分に対応して配置されるため、前記工程副産物を効率良く除去することができる。
【0033】
これによって、実施例によるブランクマスクの製造装置は、前記工程副産物への汚染を最小化することができる。特に、実施例によるブランクマスクは、前記工程副産物が前記光学基板の側面および下面を汚染させることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】実施例によるブランクマスクの製造装置を示した概略図である。
図2】一実施例によるチャックを示した斜視図である。
図3】一実施例によるチャックの上面を示した図である。
図4】チャックの一断面を示した断面図である。
図5図4におけるA部分を拡大して示した断面図である。
図6】一実施例において、工程副産物が除去される過程を示した図である。
図7】一実施例による光学基板の一断面を示した断面図である。
図8】他の実施例による光学基板の一断面を示した断面図である。
図9】さらに他の実施例による光学基板の一断面を示した断面図である。
図10】一実施例によるブランクマスクの一断面を示した断面図である。
図11】一実施例によるフォトマスクの一断面を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下では、具現例の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように、実施例について詳説する。しかしながら、具現例は、互いに異なる様々な形態に具現され得、ここで説明する実施例に限定されない。
【0036】
本明細書で使われる程度の用語「約」、「実質的に」などは、言及された意味に固有な製造及び物質の許容誤差が提示されるとき、その数値に、またはその数値に近い意味に使われ、具現例を理解するために正確あるいは絶対的な数値が言及された開示の内容を、非良心的な侵害者にとって不当に利用されることを防止するために使われる。
【0037】
本明細書の全体において、マーカッシュ形式の表現に含まれた「これらの組み合わせ」の用語は、マーカッシュ形式の表現に記載の構成要素からなる群から選択される1つ以上の混合または組み合わせを意味するものであって、上記構成要素からなる群から選択される1つ以上を含むことを意味する。
【0038】
本明細書の全体において、「A及び/またはB」の記載は、「A、B、または、A及びB」を意味する。
【0039】
本明細書の全体において、「第1」、「第2」または「A」、「B」のような用語は、特に説明がない限り、同じ用語を互いに区別するために使われる。
【0040】
本明細書において、A上にBが位置するという意味は、A上にBが位置するか、その間に他の層が位置しつつA上にBが位置するか、位置してもよいことを意味し、Aの表面に接するようにBが位置することに限定して解釈されない。
【0041】
本明細書における単数の表現は、特に説明がなければ、文脈上に解釈される単数または複数を含む意味に解釈される。
【0042】
図1は、実施例によるブランクマスクの製造装置を示した概略図である。図2は、一実施例によるチャックを示した斜視図である。図3は、一実施例によるチャックの上面を示した図である。図4は、チャックの一断面を示した断面図である。図5は、図4におけるA部分を拡大して示した断面図である。図6は、一実施例において、工程副産物が除去される過程を示した図である。図7は、一実施例による光学基板の一断面を示した断面図である。図8は、他の実施例による光学基板の一断面を示した断面図である。図9は、さらに他の実施例による光学基板の一断面を示した断面図である。図10は、一実施例によるブランクマスクの一断面を示した断面図である。図11は、一実施例によるフォトマスクの一断面を示した断面図である。
【0043】
図1を参照すると、実施例によるブランクマスクの製造装置は、チャンバ100、チャック200、真空部300、排気部400、及びフォトレジスト樹脂組成物の供給部500を含む。
【0044】
前記チャンバ100は、前記チャック200を収容する。前記チャンバ100は、ブランクマスクを製造するための光学基板10を収容することができる。前記チャンバ100は、外部から内部を隔離させることができる。前記チャンバ100の内部は、密封することができる。前記チャンバ100の内部圧力は、大気圧よりも低く真空がかかり得る。
【0045】
また、前記チャンバ100は、開閉できるドアまたは蓋を含んでいてもよい。前記チャンバ100の内部温度を調節することができるヒーターなどを前記チャンバ100に具備することができる。
【0046】
図2図6を参照すると、前記チャック200は、支持部210、ガイド部220および副産物除去部230を含む。
【0047】
前記支持部210は、前記ガイド部220及び前記副産物除去部230を支持することができる。前記支持部210は、前記光学基板10を支持する。前記支持部210は、前記光学基板10の下に配置されてもよい。
【0048】
前記支持部210は、前記光学基板10を臨時に固定させることができる。前記支持部210は、真空圧または静電気力によって、前記光学基板10を臨時に固定させることができる。
【0049】
前記ガイド部220は、前記支持部210に連結することができる。前記ガイド部220は、前記支持部210と一体に形成されてもよい。前記ガイド部220は、前記光学基板10の側面12に配置されてもよい。前記ガイド部220は、前記光学基板10の側面12を囲むことができる。
【0050】
前記支持部210及び前記ガイド部220によって、前記光学基板10を収容する収容部240を形成することができる。すなわち、前記支持部210は、前記光学基板10の下面13に配置され、前記ガイド部220は、前記光学基板10の側面12に配置されて、前記収容部240を構成することができる。
【0051】
前記収容部240は、前記光学基板10の平面状に対応することができる。前記収容部240の平面状は、前記光学基板10の平面状とほぼ類似であってもよい。前記光学基板10の平面状は、正方形であり、前記収容部240の平面状も正方形であってもよい。
【0052】
前記ガイド部220の外郭は、円状を有してもよい。前記ガイド部220及び前記支持部210は、円状を有してもよい。
【0053】
前記副産物除去部230は、前記支持部210に形成されてもよい。前記副産物除去部230は、前記ガイド部220に形成されてもよい。前記副産物除去部230は、前記支持部210と前記ガイド部220とが交わる部分に形成されてもよい。前記副産物除去部230は、前記支持部210及び前記ガイド部220にわたって形成されてもよい。
【0054】
前記副産物除去部230は、前記光学基板10のエッジ部分に対応する領域に形成されてもよい。前記副産物除去部230は、前記支持部210のエッジ部分に沿って形成されてもよい。
【0055】
前記副産物除去部230は、気体を噴射するか、気体を吸入できる多数個の孔を含んでいてもよい。前記孔は、下方または側下方に延在していてもよい。前記孔の直径は、約0.5mm~約2mmであってもよい。前記孔の間の間隔は、約10mm~100mmであってもよい。
【0056】
前記孔は、前記チャック200を貫通することができる。前記孔は、前記支持部210を貫通することができる。
【0057】
前記副産物除去部230は、前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12との間の空間250の下に配置されてもよい。前記副産物除去部230は、前記ガイド部220の内側面と前記光学基板10の側面12との間の領域250に対応して配置されてもよい。
【0058】
前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12は、一定間隔で離隔していてもよい。前記ガイド部220の内側面と前記光学基板10の側面12との間の距離(D)は、約0.01mm~約1mmであってもよい。前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12との間の間隔(D)は、約1mm未満であってもよい。前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12との間の間隔(D)は、約0.01超約0.5mm未満であってもよい。前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12との間の間隔(D)は、約0.01超約0.2mm未満であってもよい。前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12との間の間隔(D)は、約0.01超約0.15mm未満であってもよい。
【0059】
前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12は、上記のような間隔(D)を有するため、前記ガイド部220と前記光学基板10との間の空間250に、前記工程副産物511の流入を抑制することができる。特に、前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12は、上記のような間隔(D)を有するため、実施例によるブランクマスクの製造装置は、前記ガイド部220と前記光学基板10との間へ前記フォトレジスト組成物が染み込むか、リバウンドして汚染することを防止することができる。
【0060】
また、前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12は、上記のような間隔(D)を有するため、前記光学基板10は、前記支持部220に容易に安着し得る。前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12は、上記のような間隔(D)を有するため、前記光学基板10が前記支持部220から着脱する際のスクラッチなどを防止することができる。特に、前記ガイド部220と前記光学基板10は、適宜離隔するため、前記光学基板10が前記支持部220に安着または着脱する際に発生し得る、スクラッチまたはクラックを防止することができる。
【0061】
また、前記孔は、上記のような直径及び間隔を有するため、前記副産物除去部230は、前記ガイド部220と前記光学基板10との間の空間に流入する前記工程副産物511を容易に除去することができる。
【0062】
前記光学基板10の上面11は、前記ガイド部220の上面221よりもさらに高くてもよい。すなわち、前記ガイド部220の上面221は、前記光学基板10の上面11よりもさらに低くてもよい。
【0063】
前記ガイド部220の上面221と前記光学基板10の上面11との間の高さの差は、約1mm未満であってもよい。前記ガイド部220の上面221と前記光学基板10の上面11との間の高さの差は、約0.1mm~約0.5mmであってもよい。前記ガイド部220の上面221と前記光学基板10の上面11との間の高さの差は、約0.1mm~約25mmであってもよい。前記ガイド部220の上面221と前記光学基板10の上面11との間の高さの差は、約0.1mm~約0.2mmであってもよい。
【0064】
前記ガイド部220の上面221と前記光学基板10の上面11との間の高さの差が、上記のとおりである場合、前記光学基板10にフォトレジスト樹脂組成物がスピンコートされるとき、前記工程副産物511を容易に排出することができる。
【0065】
前記副産物除去部230は、前記真空部300に連結されてもよい。前記副産物除去部230は、流路260を介して前記真空部300に連結されてもよい。前記副産物除去部230は、前記真空部300によって発生する真空圧を、前記流路260を介して印加されて、前記工程副産物511を吸入することができる。すなわち、前記工程副産物511は、前記真空部300によって、前記副産物除去部230及び前記流路260を介して除去することができる。
【0066】
前記工程副産物511は、微細粒子を含んでいてもよい。前記微細粒子は、前記フォトレジスト樹脂組成物の飛散によって形成されてもよい。前記微細粒子の粒径は、約10μm未満であってもよい。前記微細粒子の粒径は、約1μm~約10μmであってもよい。
【0067】
前記副産物除去部230の排気速度は、約1ml/s~約100ml/sであってもよい。これによって、前記副産物除去部230は、前記ガイド部220と前記光学基板10との間の空間に含まれた工程副産物511を容易に除去することができる。
【0068】
前記真空部300は、前記副産物除去部230と連結されてもよい。前記真空部300は、前記孔と連結されてもよい。前記真空部300は、前記流路260を介して前記副産物除去部230と連結されてもよい。前記真空部300は、前記副産物除去部230に真空圧を印加することができる。前記真空部300は、前記工程副産物511を吸入して、フィルタリングすることができる。前記真空部300は、前記工程副産物511を排出させることができる。
【0069】
前記排気部400は、前記チャンバ100の内部気体を排気させることができる。また、前記排気部400は、前記光学基板10上にコートして残ったフォトレジスト組成物を排出させることができる。前記排気部400は、前記チャック200の側方に飛散するフォトレジスト樹脂組成物を排出させることができる。
【0070】
また、実施例によるブランクマスクの製造装置は、吸入ノズル(未図示)をさらに含んでいてもよい。前記吸入ノズルは、前記排気部400から延在して、前記チャック200の一側に配置されてもよい。前記吸入ノズルは、前記チャック200から側方に飛散するフォトレジスト組成物を吸入することができる。
【0071】
前記フォトレジスト樹脂組成物の供給部500は、前記光学基板10の上面に前記フォトレジスト樹脂組成物510を供給することができる。前記フォトレジスト樹脂組成物510は、前記チャンバ100内に配置される噴射ノズルを含んでいてもよい。前記噴射ノズルを介して前記光学基板10に、前記フォトレジスト樹脂組成物510がドロップし得る。すなわち、前記フォトレジスト樹脂組成物の供給部500は、前記光学基板10の上面に前記フォトレジスト樹脂組成物510を噴射することができる。
【0072】
前記スピンドルモータ600は、前記チャック200に連結されてもよい。前記スピンドルモータ600は、前記チャック200を高速回転させることができる。前記チャック200は、前記スピンドルモータ600によって、約500rpm~約7000rpmの速度で回転することができる。
【0073】
前記チャック200の回転によって、前記ドロップしたフォトレジスト樹脂組成物に遠心力が印加され、前記光学基板10上に均一な厚さでフォトレジスト樹脂組成物層が形成されてもよい。
【0074】
前記副産物除去部230は、真空圧によって前記工程副産物511を吸入することができる。これによって、前記副産物除去部230は、前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12との間に流入する微細粒子状の工程副産物511を容易に除去することができる。
【0075】
特に、前記副産物除去部230は、前記光学基板10の側面12と下面13とが交わる隅角部分に対応して配置されるため、前記工程副産物511を効率良く除去することができる。
【0076】
これによって、実施例によるブランクマスクの製造装置は、前記工程副産物511への汚染を最小化することができる。特に、実施例によるブランクマスクは、前記工程副産物511が前記光学基板10の側面12および下面13を汚染させることを防止することができる。
【0077】
実施例によるブランクマスクは、下記の製造工程によって製造することができる。
【0078】
先ず、光学基板10を提供することができる。前記光学基板10は、光透過性基板20と、前記光透過性基板20上に位置する遮光膜30とを含む。
【0079】
前記光透過性基板20は、露光光に対する光透過性を有してもよい。前記光透過性基板20は、波長約193nmの露光光に対して、約85%を超える透過率を有してもよい。前記光透過性基板20の透過率は、約87%超であってもよい。前記光透過性基板10の透過率は、99.99%未満であってもよい。前記光透過性基板20は、合成石英基板を含んでいてもよい。斯かる場合、前記光透過性基板20は、透過する光の減衰(attenuated)を抑制することができる。
【0080】
前記光透過性基板20は、適宜な平坦度及び適宜な照度などの表面特性を有するため、透過する光の歪を抑制することができる。
【0081】
前記遮光膜30は、光透過性基板20の上面(top side)上に配置されてもよい。
【0082】
前記遮光膜30は、光透過性基板20の下面(bottom side)側に入射する露光光を少なくとも選択的に遮断することができる。
【0083】
また、図7に示したように、前記光透過性基板20と前記遮光膜30との間に位相シフト膜40などが配置される場合、前記遮光膜30は、前記位相シフト膜40などをパターンの形状どおりにエッチングする工程におけるエッチングマスクとして用いることができる。
【0084】
前記遮光膜30は、遷移金属と、酸素及び窒素の少なくともいずれかを含んでいてもよい。
【0085】
前記遮光膜30は、クロム、酸素、窒素および炭素を含んでいてもよい。全体の遮光膜30に対する元素別含量は、厚さ方向に互いに異なり得る。全体の遮光膜30に対する元素別含量は、複数層の遮光膜30である場合、層別に互いに異なり得る。
【0086】
前記遮光膜30は、クロムを約44atom%~約60atom%の含量で含んでいてもよい。前記遮光膜30は、クロムを約47atom%~約57atom%の含量で含んでいてもよい。
【0087】
前記遮光膜30は、炭素を約5atom%~30atom%の含量で含んでいてもよい。前記遮光膜30は、炭素を約7atom%~約25%atom%の含量で含んでいてもよい。
【0088】
前記遮光膜30は、窒素を約3atom%~約20atom%の含量で含んでいてもよい。前記遮光膜30は、窒素を約5atom%~約15atom%の含量で含んでいてもよい。
【0089】
前記遮光膜30は、酸素を約20atom%~約45atom%の含量で含んでいてもよい。前記遮光膜30は、酸素を約25atom%~約40atom%の含量で含んでいてもよい。
【0090】
斯かる場合、前記遮光膜30は、消光特性を十分有することができる。
【0091】
図8に示したように、前記遮光膜30は、それぞれ遷移金属、酸素及び窒素の少なくともいずれかを含む第1遮光層301および第2遮光層302を含んでいてもよい。
【0092】
前記第2遮光層302は、遷移金属を約50at%~約80at%の含量で含んでいてもよい。前記第2遮光層302は、遷移金属を約55at%~約75at%の含量で含んでいてもよい。前記第2遮光層302は、遷移金属を約60at%~約70at%の含量で含んでいてもよい。前記第2遮光層302において、酸素含量と窒素含量を足した値は、約10at%~約30at%であってもよい。前記第2遮光層302において、酸素含量と窒素含量を足した値は、約15at%~約25at%であってもよい。前記第2遮光層302は、窒素を約5at%~約15at%の含量で含んでいてもよい。前記第2遮光層22は、窒素を約7at%~約13at%の含量で含んでいてもよい。
【0093】
前記第1遮光層301は、遷移金属を約30at%~約60at%の含量で含んでいてもよい。前記第1遮光層301は、遷移金属を約35at%~約55at%の含量で含んでいてもよい。前記第1遮光層301は、遷移金属を約40at%~約50at%の含量で含んでいてもよい。前記第1遮光層301において、酸素含量と窒素含量を足した値は、約40at%~約70at%であってもよい。前記第1遮光層301において、酸素含量と窒素含量を足した値は、約45at%~約65at%であってもよい。前記第1遮光層301において、酸素含量と窒素含量を足した値は、約50at%~約60at%であってもよい。前記第1遮光層301は、酸素を約20at%~約37at%の含量で含んでいてもよい。前記第1遮光層301は、酸素を約23at%~約33at%の含量で含んでいてもよい。前記第1遮光層301は、酸素を約25at%~約30at%の含量で含んでいてもよい。前記第1遮光層301は、窒素を約20at%~約35at%の含量で含んでいてもよい。前記第1遮光層301は、窒素を約26at%~約33at%の含量で含んでいてもよい。前記第1遮光層301は、窒素を約26at%~約30at%の含量で含んでいてもよい。
【0094】
前記遷移金属は、Cr、Ta、TiおよびHfの少なくともいずれかを含んでいてもよい。前記遷移金属は、Crであってもよい。
【0095】
斯かる場合、前記第1遮光層31は、前記遮光膜30が優れる消光特性を有するように助けることができる。
【0096】
前記第1遮光層31の厚さは、約250Å~約650Åであってもよい。前記第1遮光層31の厚さは、約350Å~約600Åであってもよい。前記第1遮光層31の厚さは、約400Å~約550Åであってもよい。斯かる場合、前記第1遮光層31は、前記遮光膜30が露光光を効果的に遮断することを助けることができる。
【0097】
前記第2遮光層32の厚さは、約30Å~約200Åであってもよい。前記第2遮光層32の厚さは、約30Å以上約100Åであってもよい。前記第2遮光層32の厚さは、約40Å~約80Åであってもよい。斯かる場合、前記第2遮光層32は、前記遮光膜30の消光特性を向上させて、前記遮光膜30のパターニング時に形成される遮光パターン膜35の側面の表面プロファイルをさらに精巧に制御することを助けることができる。
【0098】
前記第1遮光層31の厚さに対する前記第2遮光層32の厚さの比率は、約0.05~約0.3であってもよい。前記第1遮光層31に対する前記第2遮光層32の厚さの比率は、約0.07~約0.25であってもよい。前記第1遮光層31に対する前記第2遮光層32の厚さの比率は、約0.1~約0.2であってもよい。
【0099】
斯かる場合、前記遮光膜30は、消光特性を十分有し、かつ、遮光膜30のパターニング時に形成される遮光パターン膜35の側面の表面プロファイルをさらに精巧に制御することができる。
【0100】
前記第2遮光層32の遷移金属の含量は、前記第1遮光層31の遷移金属の含量よりもさらに大きい値を有してもよい。
【0101】
前記遮光膜30をパターニングして形成される遮光パターン膜35の側面の表面プロファイルをさらに精巧に制御して、欠陥検査における検査光に対する遮光膜30の表面反射率が検査に好適な値を有するようにするために、前記第2遮光層32は、前記第1遮光層31に対する遷移金属の含量が、さらに大きい値を有することが要求され得る。
【0102】
但し、斯かる場合、成膜した遮光膜30を熱処理する過程で、前記第2遮光層32に含まれた遷移金属は、回復、再結晶および結晶粒成長が発生し得る。遷移金属が高い含量で含まれた第2遮光層32における結晶粒成長が発生する場合、過度に成長した遷移金属粒子によって、遮光膜30の表面の照度特性が過度に変動し得る。これは、遮光膜30の表面を高い感度で欠陥検査する場合、疑似欠陥検出数を高める原因になり得る。
【0103】
前記遮光膜30は、波長193nmの光に対して、約1%~約2%の透過率を有してもよい。前記遮光膜30は、波長193nmの光に対して、約1.3%~約2%の透過率を有してもよい。前記遮光膜30は、波長193nmの光に対して、約1.4%~約2%の透過率を有してもよい。
【0104】
前記遮光膜30は、約1.8~約3の光学密度を有してもよい。前記遮光膜30は、約1.9~約3の光学密度を有してもよい。
【0105】
斯かる場合、前記遮光膜30を含む薄膜は、露光光の透過を効果的に抑制することができる。
【0106】
図9に示したように、前記光学基板10は、位相シフト膜40をさらに含んでいてもよい。
【0107】
前記位相シフト膜40は、前記光透過性基板20と前記遮光膜30との間に配置されてもよい。前記位相シフト膜40は、透過する露光光の光強度を減殺して、位相差を調節し、パターンの縁に発生する回折光を実質的に抑制する薄膜であってもよい。
【0108】
前記位相シフト膜40は、波長193nmの光に対して、約170゜~約190゜の位相差を有してもよい。前記位相シフト膜40は、波長193nmの光に対して、約175゜~約185゜の位相差を有してもよい。
【0109】
前記位相シフト膜40は、波長193nmの光に対して、約3%~約10%の透過率を有してもよい。前記位相シフト膜40は、波長193nmの光に対して、約4%~約8%の透過率を有してもよい。斯かる場合、前記位相シフト膜40の含まれたフォトマスク200の解像度が向上し得る。
【0110】
前記位相シフト膜40は、遷移金属及びケイ素を含んでいてもよい。前記位相シフト膜40は、遷移金属、ケイ素、酸素および窒素を含んでいてもよい。前記遷移金属は、モリブデンであってもよい。
【0111】
前記遮光膜30上にハードマスク(未図示)が位置してもよい。前記ハードマスクは、遮光膜30のパターンをエッチングするとき、エッチングマスク膜の働きをすることができる。ハードマスクは、ケイ素、窒素および酸素を含んでいてもよい。
【0112】
前記光学基板10の製造方法は、前記光透過成膜上に前記遮光膜30が形成される段階を含む。前記遮光膜30は、スパッタリング工程によって形成されてもよい。
【0113】
前記スパッタリング工程が行われた後、熱処理工程を行うことができる。
【0114】
前記熱処理段階は、約200℃~約400℃の温度で行うことができる。
【0115】
前記熱処理段階は、約5分~約30分間行うことができる。
【0116】
また、前記光学基板10の製造方法は、前記熱処理工程を経た遮光膜30を冷却させる段階をさらに含んでいてもよい。
【0117】
前記スパッタリングターゲットは、形成しようとする遮光膜30の組成を考慮して選択することができる。前記スパッタリングターゲットは、遷移金属を含有する1つのターゲットを適用することができる。スパッタリングターゲットは、遷移金属を含有する1つのターゲットを含み、2以上のターゲットを適用することができる。遷移金属を含有するターゲットは、遷移金属を90atom%以上含んでいてもよい。遷移金属を含有するターゲットは、遷移金属を95atom%以上含んでいてもよい。遷移金属を含有するターゲットは、遷移金属を99atom%含んでいてもよい。
【0118】
前記遷移金属は、Cr、Ta、TiおよびHfの少なくともいずれかを含んでいてもよい。遷移金属は、Crを含んでいてもよい。
【0119】
前記雰囲気ガスは、不活性ガス、反応性ガスおよびスパッタリングガスを含んでいてもよい。前記不活性ガスは、成膜した薄膜を構成する元素を含まないガスである。反応性ガスは、成膜した薄膜を構成する元素を含むガスである。
【0120】
前記スパッタリングガスは、プラズマ雰囲気でイオン化して、ターゲットと衝突するガスである。前記不活性ガスは、ヘリウムを含んでいてもよい。
【0121】
前記反応性ガスは、窒素元素を含むガスを含んでいてもよい。前記窒素元素を含むガスは、例示としてN、NO、NO、NO、N、NまたはNなどであってもよい。反応性ガスは、酸素元素を含むガスを含んでいてもよい。
【0122】
前記酸素元素を含むガスは、例示としてOであってもよい。反応性ガスは、窒素元素を含むガスおよび酸素元素を含むガスを含んでいてもよい。前記反応性ガスは、窒素元素と酸素元素をいずれも含むガスを含んでいてもよい。前記窒素元素と酸素元素をいずれも含むガスは、例示としてNO、NO、NO、N、NまたはNなどであってもよい。
【0123】
また、前記炭素及び酸素を含む反応性ガスは、COであってもよい。
【0124】
前記スパッタリングガスは、Arガスであってもよい。
【0125】
前記スパッタリングターゲットに電力を加える電源は、DC電源を使用することができ、RF電源を使用することもできる。
【0126】
その後、前記冷却した遮光膜30は、洗浄することができる。前記洗浄工程は、紫外線照射工程及び/またはリンス工程を含んでいてもよい。
【0127】
前記紫外線照射工程は、前記遮光膜30に紫外線を照射する段階を含んでいてもよい。
【0128】
前記リンス工程は、前記遮光膜30に洗浄液を処理する段階を含む。前記洗浄液は、脱イオン水、水素水、オゾン水または炭酸水の少なくとも1つを含んでいてもよい。前記洗浄液は、前記炭酸水を含んでいてもよい。
【0129】
前記光学基板10は、前記チャンバ100内に配置されてもよい。前記光学基板10は、前記チャック200に臨時に固定し得る。前記光学基板10は、前記収容部内に配置されてもよい。前記光学基板10は、前記チャック200に安着し得る。
【0130】
実施例によるブランクマスクの製造方法は、前記光学基板10上にフォトレジスト層50を形成する段階を含む。
【0131】
前記フォトレジスト層50が形成されるために、前記チャンバ100の蓋によって、前記チャンバ100の内部は、外部と隔離される。その後、前記チャック200が高速回転される状態で、前記フォトレジスト樹脂組成物の供給部500によって、前記光学基板10の上面に前記フォトレジスト樹脂組成物がドロップして、コートされる。これによって、前記光学基板10上にフォトレジスト樹脂組成物層が形成されてもよい。
【0132】
実施例によるブランクマスクの製造方法は、前記光学基板10の側面12と前記チャック200との間の空間から、前記フォトレジスト層50を形成する過程で発生する工程副産物511を真空圧によって排出する段階を含む。
【0133】
前記光学基板10上に前記フォトレジスト樹脂組成物がコートされるとき、前記真空部300は、前記副産物除去部230に真空圧を印加することができる。これによって、前記光学基板10の側面12と前記チャック200との間の空間250から、前記工程副産物511を除去することができる。すなわち、前記光学基板10の側面12と前記ガイド部220との間の空間250から、前記工程副産物511が前記副産物除去部230に吸入し得る。
【0134】
前記工程副産物511を除去する段階と、前記チャック200によって前記光学基板10を高速回転させる段階は、同時に行うことができる。すなわち、前記フォトレジスト層50を形成するための工程と、前記工程副産物511を排出するための工程は、同時に行うことができる。
【0135】
前記フォトレジスト樹脂組成物は、バインダー樹脂、感光剤および有機溶剤を含んでいてもよい。
【0136】
前記バインダー樹脂の例では、ノボラック樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ樹脂またはポリイミド系樹脂などが挙げられる。前記バインダー樹脂の例では、ポリビニルピロリドン(polyvinyl pyrolidone)またはポリ(アクリルアミド-コ-ジアセトンアクリルアミド)[poly(acrylamide-co-diacetoneacrylamide)]などが挙げられる。
【0137】
前記感光剤の例では、4,4'-ジアジド-2,2'-スチルベンジスルホン酸ナトリウム塩、4,4'-ジアゾ-2,2'-ジベンザルアセトンジスルホン酸二ナトリウム塩、2,5-ビス(4-アジド-2-スルホベンジリデン)シクロペンタノン二ナトリウム塩、または4,4'-ジアジド-2,2'-スチルベンジスルホン酸ナトリウム塩(4,4'-diazido-2,2'-dicinnamylideneacetone sulfonate salt,DACA)からなるグループから少なくとも1つ以上を選択することができる。
【0138】
前記溶媒は、エチルアセテート、ブチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、メチルメトキシプロピオネート、エチルエトキシプロピオネート(EEP)、エチルラクテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールメチルアセテート、ジエチレングリコールエチルアセテート、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、γ-ブチロラクトン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジグリム(Diglyme)、テトラヒドロフラン(THF)、メタノール、エタノ-ル、プロパノール、イソプロパノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、及びオクタンからなるグループから少なくとも1つ以上を選択することができる。
【0139】
前記フォトレジスト樹脂組成物は、前記バインダー樹脂を約3wt%~約50 wt%の含量で含み、前記感光剤を約2wt%~約40wt%の含量で含み、前記溶媒を約10wt%~約94wt%の含量で含んでいてもよい。
【0140】
前記フォトレジスト樹脂組成物は、レベリング剤または接着補助剤などのような添加剤をさらに含んでいてもよい。
【0141】
これによって、前記光学基板10上に形成されたフォトレジスト樹脂組成物層が乾燥して、前記溶媒が除去される。これによって、図10に示したように、前記光学基板10上に前記フォトレジスト層50が形成されてもよい。これによって、前記光学基板10及び前記フォトレジスト層50を含むブランクマスクを製造することができる。
【0142】
前記フォトレジスト層50に光が選択的に照射して、前記遮光膜は、選択的にエッチングされ、遮光パターン膜35が形成されてもよい。これによって、図11に示したように、前記光透過性基板20と、前記光透過性基板20上に配置される前記遮光パターン膜35とを含むフォトマスク2が形成されてもよい。
【0143】
前記遮光パターン膜35は、遷移金属と、酸素及び窒素の少なくともいずれかを含む。
【0144】
前記遮光パターン膜35は、前述したブランクマスク100の遮光膜30をパターニングして形成されてもよい。
【0145】
前記遮光パターン膜35の物性、組成および構造などに関する説明は、ブランクマスク1の遮光膜30に関する説明と重複するため、省略する。
【0146】
実施例による半導体素子の製造方法は、光源、フォトマスク2およびレジスト膜が塗布された半導体ウエハを配置する準備段階;前記フォトマスク2を介して前記光源から入射した光を、前記半導体ウエハ上に選択的に透過させて出射する露光段階;及び前記半導体ウエハ上にパターンを現像する現象段階;を含む。
【0147】
前記フォトマスク2は、光透過性基板20と、前記光透過性基板20上に配置される遮光パターン膜35とを含む。
【0148】
前記遮光パターン膜35は、遷移金属と、酸素、窒素および炭素の少なくともいずれかを含む。
【0149】
前記準備段階において、光源は、短波長の露光光を発生させる装置である。露光光は、波長200nm以下の光であってもよい。露光光は、波長193nmであるArF光であってもよい。
【0150】
前記フォトマスク2と半導体ウエハとの間にレンズをさらに配置することができる。レンズは、フォトマスク2上の回路パターンの形状を縮小して、半導体ウエハ上に転写する働きをする。レンズは、ArF半導体ウエハ露光工程に一般的に適用できるものであれば、限定されない。例示では、前記レンズは、フッ化カルシウム(CaF)からなるレンズを適用することができる。
【0151】
前記露光段階において、フォトマスク2を介して半導体ウエハ上に露光光を選択的に透過させることができる。斯かる場合、レジスト膜のうち露光光が入射した部分における化学的変性が発生し得る。
【0152】
前記現象段階において、露光段階を終えた半導体ウエハを現象溶液処理して、半導体ウエハ上にパターンを現像することができる。塗布されたレジスト膜がポジ型レジスト(positive resist)である場合、レジスト膜のうち露光光が入射した部分は、現象溶液によって溶解されてもよい。塗布されたレジスト膜がネガ型レジスト(negative resist)である場合、レジスト膜のうち露光光が入射していない部分は、現象溶液によって溶解されてもよい。現象溶液処理によってレジスト膜は、レジストパターンに形成される。前記レジストパターンをマスクとして、半導体ウエハ上にパターンを形成することができる。
【0153】
前記フォトマスク2に関する説明は、上記内容と重複するため、省略する。
【0154】
実施例によるブランクマスクの製造装置は、ガイド部220と光学基板10の側面12との間の空間の下に配置される副産物除去部230を含む。前記副産物除去部230は、前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12との間の空間に流入する工程副産物511を除去することができる。
【0155】
特に、前記副産物除去部230は、真空圧によって前記工程副産物511を吸入することができる。これによって、前記副産物除去部230は、前記ガイド部220と前記光学基板10の側面12との間に流入する微細粒子状の副産物を容易に除去することができる。
【0156】
特に、前記副産物除去部230は、前記光学基板10の側面12と下面13とが交わる隅角部分に対応して配置されるため、前記工程副産物511を効率良く除去することができる。
【0157】
これによって、実施例によるブランクマスクの製造装置は、前記工程副産物511への汚染を最小化することができる。特に、実施例によるブランクマスクは、前記工程副産物511が前記光学基板10の側面12および下面13を汚染させることを防止することができる。
【0158】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明の権利範囲は、これに限定されるものではなく、次の請求範囲に定義する、本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0159】
100 チャンバ
200 チャック
300 真空部
400 排気部
500 フォトレジスト樹脂組成物の供給部
図1
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