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特許7617277千鳥配置のポンピング位置を使用した堆積装置及び堆積方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】千鳥配置のポンピング位置を使用した堆積装置及び堆積方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20250109BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20250109BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20250109BHJP
   C23C 16/44 20060101ALN20250109BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/205
C23C16/455
C23C16/44 J
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2023535624
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 US2021063015
(87)【国際公開番号】W WO2022126006
(87)【国際公開日】2022-06-16
【審査請求日】2023-08-09
(31)【優先権主張番号】17/120,186
(32)【優先日】2020-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】オーブション, ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】バルジャ, サンジーヴ
(72)【発明者】
【氏名】アガルワル, アシュトシュ
【審査官】河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0145078(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110942982(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2005-0080433(KR,A)
【文献】米国特許第08617347(US,B2)
【文献】特表2014-505996(JP,A)
【文献】特開2018-076566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/205
C23C 16/455
C23C 16/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子層堆積(ALD)に用いる処理チャンバであって、
複数の処理領域であって、各処理領域は独立して、ガス分配プレートの前面と基板支持体の上面とによって画定された高さを有し、各処理領域は、1又は複数の真空チャネルによって外周縁部の周りを囲まれており、前記複数の処理領域間で反応物が分離されるように構成された、複数の処理領域
を備え、
第1の処理領域は、第1の外径を有する第1の真空チャネルを有し、第2の処理領域は、第2の外径を有する第2の真空チャネルを有し、前記第1の外径は、前記第2の外径よりも小さい、処理チャンバ。
【請求項2】
前記第1の外径と前記第2の外径との差は、2mmから5mmの範囲である、請求項1に記載の処理チャンバ。
【請求項3】
前記第1の外径は、前記基板支持体によって支持されたウエハの直径よりも小さい、請求項1に記載の処理チャンバ。
【請求項4】
前記第1の外径は、前記ウエハの直径より2mm以下だけ小さい、請求項3に記載の処理チャンバ。
【請求項5】
第1の処理領域及び第2の処理領域は同心である、請求項4に記載の処理チャンバ。
【請求項6】
前記第2の処理領域の外側にパージ領域を更に備える、請求項5に記載の処理チャンバ。
【請求項7】
前記第1の処理領域及び前記第2の処理領域は、パージ領域によって空間的に分離されている、請求項1に記載の処理チャンバ。
【請求項8】
前記第1の真空チャネルの開口部及び前記第2の真空チャネルの開口部は独立して、8mm以下である、請求項1に記載の処理チャンバ。
【請求項9】
原子層堆積(ALD)に用いる、基板の処理方法であって、
処理チャンバの第1の処理領域内の第1の反応物及び第2の処理領域内の第2の反応物に基板を暴露することであって、前記第1及び第2の処理領域間で前記第1及び第2の反応物が分離された、曝露することを含み、
前記第1の処理領域は、第1のガス分配プレートの前面と基板支持体の上面とによって画定された第1の高さを有し、前記第1の処理領域は、第1の外径を有する第1の真空チャネルを有し、
前記第2の処理領域は、第2のガス分配プレートの前面と基板支持体の上面とによって画定された第2の高さを有し、前記第2の処理領域は、第2の外径を有する第2の真空チャネルを有し、
前記第1の真空チャネルの第1の外径及び前記第2の真空チャネルの第2の外径の一方は、前記第1の真空チャネル及び前記第2の真空チャネルの他方よりも大きい、方法。
【請求項10】
より大きい外径を有する真空チャネルは、速度制限反応物である反応物と関連している、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第1の処理領域から第2の処理領域へ前記基板を移動させることを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記基板を移動させることは、基板支持体を、中心軸を中心としたある距離の周りを回転させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の反応物と前記第2の反応物との間のALD反応から堆積遷移ゾーンが形成される、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記堆積遷移ゾーンは、第1の外径及び第2の外径が同じである同様の処理チャンバの基板に形成された堆積遷移ゾーンよりも小さい、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
原子層堆積(ALD)に用いる処理チャンバであって、
処理中にウエハを支持し且つ複数の処理領域間で前記ウエハを移動させるように構成された上面を有する基板支持体であって、前記複数の処理領域間で反応物が分離されるように構成された基板支持体
と、
前記基板支持体の上面に対向する第1の前面を有する第1の分配プレートを含む第1の処理領域であって、前記第1の分配プレートは、第1の外径を有する第1の前面上の第1の真空チャネルによって囲まれている、第1の処理領域と、
前記基板支持体の上面に対向する第2の前面を有する第2のガス分配プレートを含む第2の処理領域であって、前記第2のガス分配プレートは、前記第2の前面上の第2の真空チャネルによって囲まれ、前記第2の真空チャネルは、前記第1の外径よりも大きい第2の外径を有する、第2の処理領域と
を備え
る、処理チャンバ。
【請求項16】
前記基板支持体は、複数の基板を支持するように構成される、請求項15に記載の処理チャンバ。
【請求項17】
前記第1の外径及び前記第2の外径は、2mmから5mmの範囲の差を有する、請求項15に記載の処理チャンバ。
【請求項18】
前記第1の外径は、前記ウエハの直径よりも小さい、請求項15に記載の処理チャンバ。
【請求項19】
前記第1の外径は、前記ウエハの直径よりも2mm以下の量だけ小さい、請求項18に記載の処理チャンバ。
【請求項20】
前記第1の真空チャネル及び前記第2の真空チャネルの開口部は、8mm以下である、請求項15に記載の処理チャンバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、堆積遷移ゾーンを減少させる装置及び方法に関する。特に、本開示の幾つかの実施形態は、千鳥配置のポンピングチャネルを有するバッチ処理チャンバに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]原子層堆積(ALD)チャンバでは、処理されたウエハ以外のチャンバの部分に堆積が発生することがある。この場合、チャンバは通常、堆積が発生する部品をインシトゥで洗浄することができる、又はエクスシトゥで洗浄するために取り外すことができるように構成されている。定期的に交換される部品一式は、プロセスキットと称され得る。
【0003】
[0003]場合によっては、プロセスキット上の堆積物が剥がれ落ちるほどに蓄積し、処理されたウエハに欠陥問題を引き起こすことがある。また、不要な堆積は、膜厚、膜の均一性、又は膜特性のばらつき等のプロセスドリフトにつながることもある。堆積した膜の中には、インシトゥでの洗浄に適したオプションがないものもあり、プロセスキットは、取り外して、おそらく交換する必要があるまで堆積物を蓄積してしまう。これは、機械のダウンタイムと運用コストの増加につながる可能性がある。
【0004】
[0004]同じ静電チャック上の異なる処理ステーション(処理領域とも呼ばれる)間で基板を移動させる幾つかのバッチ処理チャンバでは、異なる処理ステーション間で反応物を分離させることにより、チャンバ部品の大部分への堆積を防止することが可能である。しかし、ウエハを支持する静電チャックが、ウエハと共に異なるステーション間を移動する。静電チャックの一部は、処理ステーションのプロセス条件に暴露され、ここにも不要な膜の堆積が蓄積することになる。
【0005】
[0005]このような場合、静電チャックのエッジにおける堆積は、チャンバの裏側パージ流により、ポンピングチャネルを超えないように制限することができる。ウエハ/静電チャックのエッジには、堆積がウエハ上の堆積と同程度から堆積なしまで減少する遷移領域がある。
【0006】
[0006]従って、プロセスチャンバ表面への堆積を減少させる装置及び方法が必要である。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本開示の1又は複数の実施形態は、複数の処理領域を含む処理チャンバを対象とする。各処理領域は独立して、ガス分配プレートの前面と基板支持体の上面とによって画定された高さを有する。各処理領域は、1又は複数の真空チャネルによって外周縁部の周りを囲まれている。第1の処理領域は、第1の外径を有する第1の真空チャネルを有し、第2の処理領域は、第2の外径を有する第2の真空チャネルを有する。第1の外径は、第2の外径よりも小さい。
【0008】
[0008]本開示の追加の実施形態は、基板の処理方法を対象とする。基板は、処理チャンバの第1の処理領域内の第1の反応物及び第2の処理領域内の第2の反応物に暴露される。第1の処理領域は、第1のガス分配プレートの前面と基板支持体の上面とによって画定された第1の高さを有する。第1の処理領域は、第1の外径を有する第1の真空チャネルを有する。第2の処理領域は、第2のガス分配プレートの前面と基板支持体の上面とによって画定された第2の高さを有する。第2の処理領域は、第2の外径を有する第2の真空チャネルを有する。第1の真空チャネルの第1の外径及び第2の真空チャネルの第2の外径の一方は、第1の真空チャネル及び第2の真空チャネルの他方よりも大きい。
【0009】
[0009]本開示の更なる実施形態は、基板支持体と、第1の処理領域と、第2の処理領域とを備える処理チャンバを対象とする。基板支持体は、処理中にウエハを支持し且つ複数の処理領域間でウエハを移動させるように構成された上面を有する。第1の処理領域は、基板支持体の上面に対向する第1の前面を有する第1のガス分配プレートを含む。第1のガス分配プレートは、第1の外径を有する第1の前面上の第1の真空チャネルによって囲まれている。第2の処理領域は、基板支持体の上面に対向する第2の前面を有する第2のガス分配プレートを含む。第2のガス分配プレートは、第2の前面上の第2の真空チャネルによって囲まれている。第2の真空チャネルは、第1の外径よりも大きい第2の外径を有する。
【0010】
[0010]上述した本開示の特徴を詳細に理解できるように、一部が添付の図面に例示されている実施形態を参照しながら、上記に要約した本開示をより具体的に説明する。しかし、添付の図面は本開示の典型的な実施形態を単に示すものであり、従って、本開示の範囲を限定するものと見なすべきではなく、本開示は他の等しく有効な実施形態も許容しうることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の1又は複数の実施形態に係る処理チャンバを示す断面等角図である。
図2】本開示の1又は複数の実施形態に係る処理チャンバを示す断面図である。
図3】本開示の1又は複数の実施形態に係るプロセス領域を示す部分断面概略図である。
図3A図3の領域3Aを示す拡大図である。
図3B】本開示の1又は複数の実施形態に係るガス分配プレートを示す断面概略図である。
図4】本開示の1又は複数の実施形態に係るプロセス領域を示す部分断面概略図である。
図4A図4の領域4Aを示す拡大図である。
図4B】本開示の1又は複数の実施形態に係るガス分配プレートを示す断面概略図である。
図5】本開示の1又は複数の実施形態に係る堆積遷移領域を示す概略図である。
図6】本開示の1又は複数の実施形態に係る堆積遷移領域を示す概略図である。
図7】本開示の1又は複数の実施形態に係るガス分配プレートの一部を示す概略断面図である。
図8】本開示の1又は複数の実施形態に係るガス分配プレートを示す部分概略断面図である。
図9】本開示の1又は複数の実施形態に係る交換可能なパージリングを有するガス分配プレートを示す断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0023]本開示の幾つかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明で示す構造又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行されることが可能である。
【0013】
[0024]本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する用語「基板」は、プロセスが作用する表面、又は表面の一部を指す。また、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、当業者には、基板への言及は基板の一部分のみを指しうることが理解されよう。更に、基板への堆積への言及は、ベア基板と、その上に1又は複数の膜又は特徴が堆積又は形成された基板の両方を意味し得る。
【0014】
[0025]本明細書で使用する「基板」は、製造プロセス中に膜処理が実行される基板に形成された任意の基板又は材料表面を指す。例えば、処理が実行され得る基板表面には、用途に応じて、シリコン、酸化ケイ素、ストレインドシリコン、シリコンオンインシュレータ(SOI)、炭素がドープされた酸化ケイ素、アモルファスシリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガラス、サファイア等の材料、及び金属、金属窒化物、金属合金、及び他の導電性材料等の他の任意の材料が含まれる。基板には、限定しないが、半導体ウエハが含まれる。基板は、基板表面を研磨、エッチング、還元、酸化、水酸化、アニール、UV硬化、電子ビーム硬化及び/又は焼成するための前処理プロセスに暴露され得る。基板自体の表面で直接膜処理を行うことに加えて、本開示では、開示される膜処理ステップのいずれもが、以下により詳細に開示するように、基板に形成された下層で行われてもよく、用語「基板表面」は、文脈が示すように、そのような下層を含むことが意図される。従って、例えば、膜/層又は部分膜/層が基板表面上に堆積された場合、新たに堆積された膜/層の露出した表面が基板表面となる。
【0015】
[0026]本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する用語「前駆体」、「反応物」、「反応性ガス」等は、基板表面、又は基板表面に形成された膜と反応し得る任意の気体種を指すために交換可能に使用される。
【0016】
[0027]ほとんどの堆積チャンバは、分離された化学物質を持たず、様々な化学物質を同じポンプポート位置を通してポンピングする。幾つかの最近のバッチ処理チャンバでは、前駆体は、異なる処理ステーション間で分離されている。ポンピングハードウェアを使用して、ウエハに対して同じ位置からガスをポンピングすることができる。この配置では、堆積物の蓄積の問題が残る。従って、本開示の1又は複数の実施形態は、空間的に分離された処理ステーション間でのポンピング位置を千鳥配置にする。幾つかの実施形態は、各反応性ガスに対して異なる感度を使用して、支持体表面への堆積を最小限に抑える。
【0017】
[0028]本開示の1又は複数の実施形態は、ウエハ上の均一な堆積と堆積のない隣接する支持体表面との間の遷移領域の幅を減少させるための方法及び装置を対象とする。幾つかの実施形態は、ウエハに対するポンピング位置を千鳥配置にすることによって、ウエハ外堆積を最小限に抑える又は排除する装置及び方法を有利に提供する。
【0018】
[0029]以下の説明は、主に、図1に示すようなバッチ処理チャンバに関して提示するものであるが、当業者は、本開示のその範囲がバッチチャンバに限定されないことを認識するであろう。幾つかの実施形態では、ガス分配プレート及び/又はポンピング構成要素は、ウエハに対する異なる位置における千鳥配置のポンピングを提供するように構成される。
【0019】
[0030]図1及び図2は、本開示の1又は複数の実施形態に係るバッチ処理チャンバ100を示す図である。図1は、本開示の1又は複数の実施形態に係る断面等角図として図示された処理チャンバ100を示す図である。図2は、本開示の1又は複数の実施形態に係る処理チャンバ100を断面で示す図である。従って、本開示の幾つかの実施形態は、基板支持体200及び上部プレート300を組み込んだ処理チャンバ100を対象とする。
【0020】
[0031]処理チャンバ100は、壁104及び底部106を有するハウジング102を有する。ハウジング102は、上部プレート300と共に、処理領域とも呼ばれる内部領域109を画定する。
【0021】
[0032]図示した処理ステーション110は、3つの主要な構成要素:上部プレート300(リッドとも呼ばれる)、ポンプ/パージインサート330及びガス分配プレート112を含む。処理チャンバ100は更に、複数の処理ステーション110を含む。処理ステーション110は、ハウジング102の内部領域109に位置し、基板支持体200の回転軸211の周りに円形配置に位置決めされる。各処理ステーション110は、前面114を有するガス分配プレート112(ガスインジェクタとも呼ばれる)を含む。幾つかの実施形態では、各ガス分配プレート112の前面114は、実質的に同一平面上にある。処理ステーション110は、処理が行われ得る領域として定義される。例えば、幾つかの実施形態では、処理ステーション110は、後述する基板支持体200の支持面231と、ガス分配プレート112の前面114とによって囲まれている領域として定義される。図示した実施形態では、ヒータ230が基板支持面として機能し、基板支持体200の一部を形成する。各ヒータ230は、支持面231と、ヒータ230の厚さを画定する底面232とを含む。幾つかの実施形態では、支持面231は更に、支持面231を貫通して延びる少なくとも3つのリフトピンを含む。支持プレート245は、図示した実施形態では、ヒータ230の周りにある。支持プレート245は、基板支持体200に接続され、ヒータ230が貫通して延びる複数の開口部を有する。幾つかの実施形態では、支持プレート245は、裏側パージガスのための流路を提供する。
【0022】
[0033]処理ステーション110は、任意の適切なプロセスを実行し、任意の適切なプロセス条件を提供するように構成され得る。使用されるガス分配プレート112の種類は、例えば、実行されるプロセスの種類、及びシャワーヘッド又はガスインジェクタの種類に依存する。例えば、原子層堆積装置として動作するように構成された処理ステーション110は、シャワーヘッド又は渦流式ガスインジェクタを有していてよい。一方、プラズマステーションとして動作するように構成された処理ステーション110は、プラズマガスがウエハに向かって流れることを可能にしながらプラズマを生成するための1又は複数の電極及び/又は接地プレート構成を有し得る。図2に示す実施形態は、図面の左側(処理ステーション110a)に、図面の右側(処理ステーション110b)とは異なる種類の処理ステーション110を有する。好適な処理ステーション110には、熱処理ステーション、マイクロ波プラズマ、3電極CCP、ICP、平行平板CCP、UV露光、レーザ処理、ポンピングチャンバ、アニールステーション、及び計測ステーションが含まれるが、これらに限定されない。図1及び図2に示す実施形態は、処理ステーションの4重対称の配置を示しているが、本開示の範囲は、4つのステーションの処理チャンバに限定されない。
【0023】
[0034]幾つかの実施形態では、この遷移領域における堆積厚さの減少速度は、使用される堆積化学物質と、前駆体の濃度に対する堆積プロセスの感度とに依存する。幾つかの実施形態では、遷移領域をより狭くすることで、処理されたウエハのより大きな領域への均一な堆積を可能にし、一方でウエハ以外の表面への堆積を減少させる。
【0024】
[0035]図3図3A図3B図4図4A及び図4Bを参照すると、本開示の1又は複数の実施形態は、複数の処理領域を含む処理チャンバを対象としたものである。図3は、第1の処理領域311の一部を示す図である。例えば、第1の処理領域311は、図2に示す左側の処理ステーション110aの一部であり得る。図3Aは、図3の領域3Aを示す拡大図である。図3Bは、図3Aのガス分配プレート320を示す図である。図4は、第2の処理領域312の一部を示し、図4Aは、図4の領域4Aを示す拡大図である。図4Bは、図4Aのガス分配プレート320を示す図である。例えば、第2の処理領域312は、図2に示す右側の処理ステーション110bの一部であり得る。「第1」、「第2」等の序列の使用は、単に異なる構成要素を参照するための説明目的であり、動作のいかなる特定の順序又は優先順位としても解釈すべきではない。
【0025】
[0036]各処理領域311、312は、独立して、ガス分配プレート320の前面321と基板支持体333の上面331とによって画定される高さHを有する。処理領域311、312の高さHは、図示のように、ウエハ60が基板支持体333の上面331に位置決めされるときに減少する。処理領域311、312の各々は、1又は複数の真空チャネル341a、341bによって外周縁部の周りを囲まれている。
【0026】
[0037]図3図3B図4及び図4Bに示すガス分配プレート320は、反応性ガスが流入するプレナム322領域を含む。反応性ガスは、プレナム322から開孔324を通して処理領域311、312に流れる。図には、単なる例示として3つの開孔324を示しており、本開示の範囲を限定するものとして解釈するべきではない。当業者には、開孔324の配置及び構成がシャワーヘッドガス分配プレートであることが良く分かることだろう。幾つかの実施形態では、ガス分配プレート320は、プレナム322領域を有さず、ガスは、開孔を通過することなく処理領域に直接流入する。
【0027】
[0038]第1の処理領域311は、第1の内径ID、第1の外径OD及び第1の真空チャネル幅Wを有する第1の真空チャネル341aを有する。第1の真空チャネル341aは、第1の処理領域311の一部であると説明したが、当業者は、第1の真空チャネル341aが、ガス分配プレート320又は第1の処理領域311を囲む他の構成要素の一部であることを理解するであろう。異なる言い方をすれば、第1の処理領域311を囲むガス分配プレート320は、図3Bに示すように、第1の内径ID、第1の外径OD、第1の真空チャネル幅Wを有する第1の真空チャネル341aを有する。
【0028】
[0039]第2の処理領域312は、第2の内径ID、第2の外径OD及び第2の真空チャネル幅Wを有する第2の真空チャネル341bを有する。第2の真空チャネル341bは、第2の処理領域312の一部であると説明したが、当業者は、第2の真空チャネル341bが、ガス分配プレート320又は第2の処理領域312を囲む他の構成要素の一部であることを理解するだろう。異なる言い方をすれば、第2の処理領域312を囲むガス分配プレート320は、図4Bに示すように、第2の内径ID、第2の外径OD及び第2の真空チャネル幅Wを有する第2の真空チャネル341bを有する。
【0029】
[0040]図7は、本開示の1又は複数の実施形態に係る真空チャネルを示す断面図である。幾つかの実施形態の第1の真空チャネル341a及び/又は第2の真空チャネル341bは、シャワーヘッドの底面に形成されたトレンチ343である。トレンチ343は、複数の導管344を通して真空プレナム345に接続されている。各導管は、トレンチ343とプレナム345との間の流体連結を設けるためのプレナム345の開口部344aと、トレンチ343の開口部344bとを有する。
【0030】
[0041]幾つかの実施形態では、第1の外径ODは、第2の外径ODよりも小さい。別の言い方をすれば、幾つかの実施形態では、第2の外径ODは、第1の外径ODよりも大きい。幾つかの実施形態では、第1の外径ODは、第2の外径ODよりも大きい。異なる言い方をすれば、幾つかの実施形態では、第2の外径ODは、第1の外径ODよりも小さい。
【0031】
[0042]幾つかの実施形態の二元反応(前駆体用量と反応物用量を用いた反応)では、2つの異なるプロセス処理領域である第1の処理領域311及び第2の処理領域312が存在する。第1の処理領域311及び第2の処理領域312の各々は、真空チャネル341a、341bを有する。真空チャネル341a、341bの外径OD、ODは、例えば、特定の処理領域において供給される反応種の反応性に応じて異なる。例えば、二元反応の幾つかの実施形態では、第1の反応性ガス及び第2の反応性ガスのうちの一方は、より遅い反応速度を有する。反応速度が遅い反応物は、速度制限反応物が基板表面と反応できるよりも速い速度で堆積プロセスを進行させることができないため、速度制限反応物と呼ばれる。幾つかの実施形態では、より大きい外径を有する真空チャネルは、速度制限反応物である反応物と関連している。
【0032】
[0043]幾つかの実施形態では、真空チャネルの外径は、ウエハ上の完全な堆積とウエハのエッジ除外ゾーン上の堆積なしとの間の遷移ゾーンの大きさを変えるために異なっている。堆積遷移ゾーンは、第1の反応物と第2の反応物との間の原子層堆積(ALD)反応から形成される。幾つかの実施形態では、第1の処理領域311及び第2の処理領域312は同心である。
【0033】
[0044]ウエハの外側部分は、処理中の接触点であり、最終的なデバイスでは一般に省略される領域である。ウエハのこの領域は、エッジ除外ゾーンと呼ばれる。通常、エッジ除外ゾーンは約2mmの幅を有する。例えば、直径300mmのウエハに2mmのエッジ除外ゾーンを設けると、直径296mm(300mmの両側から2mmを引いた値)の使用可能面積が得られる。
【0034】
[0045]図5は、基板支持体333の一部を有する、ウエハ60の外周縁部62を示す概略図である。図示したウエハ60は、エッジ除外ゾーン355の開始を示す太線64と、ウエハ60の外周縁部62を示す太線とを有する。幾つかの実施形態では、基板支持体333は、ウエハの直径の外側で完全な堆積が継続する領域を有する。遷移ゾーン360は、完全な堆積の領域350の外側にある。遷移ゾーン360は、領域350における完全な堆積から遷移ゾーン355の外側の領域365における堆積なしまで減少する堆積厚さの勾配を有する。
【0035】
[0046]通常のALDプロセスでは、完全な堆積と堆積なしとの間の遷移ゾーンは、約6mmの幅を有する。図示した実施形態では、遷移ゾーン360は、エッジ除外ゾーン355内で始まり、ウエハ60の外周縁部62を越えて延び、基板支持体333の部分への堆積をもたらす。遷移ゾーンがエッジ除外ゾーンが始まるところから始まる場合、基板支持体上には少なくとも4mmの堆積が生じることになる。
【0036】
[0047]従って、本開示の幾つかの実施形態は、基板支持体上の堆積の幅を減少させるために遷移ゾーンの幅を減少させる装置及び方法を有利に提供する。幾つかの実施形態では、遷移ゾーンの幅は、遷移ゾーン全体がウエハのエッジ除外ゾーン内に入るように減少し、位置決めされる。
【0037】
[0048]図6は、本開示の1又は複数の実施形態に係る装置を使用した、図5と同様の図を有する別の実施形態を示す図である。図6に示す実施形態では、線361における完全な堆積の領域350から点線362における堆積なしまで延びる遷移ゾーン360は、エッジ除外ゾーン355の幅より小さい幅を有する。図示した実施形態では、遷移ゾーン360全体がエッジ除外ゾーン355内にあるため、完全な堆積の領域350がエッジ除外ゾーン355の中にウエハ60をカバーし、基板支持体333に堆積が発生しない。
【0038】
[0049]幾つかの実施形態では、堆積遷移ゾーン360は、第1の外径と第2の外径とが同じである同様の処理チャンバにおいて基板上に形成される堆積遷移ゾーンよりも小さい。幾つかの実施形態では、堆積遷移ゾーン360は、1つの真空チャネルを有する処理チャンバに形成される堆積遷移ゾーンよりも小さい。例えば、時間領域ALDプロセスが実行される単一ウエハ処理チャンバである。
【0039】
[0050]本発明者らは、第1の外径ODと第2の外径ODとの差が、遷移ゾーン355の幅Wに影響を与え得ることを見出した。幾つかの実施形態では、第1の外径ODと第2の外径ODとの差は、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm又は10mm以下である。幾つかの実施形態では、第1の外径ODと第2の外径ODとの差は、1mmから8mmの範囲、又は2mmから5mmの範囲である。
【0040】
[0051]幾つかの実施形態では、第1の外径ODと第2の内径IDとの差は、遷移ゾーン355の幅Wに影響を与える。幾つかの実施形態では、第1の外径ODと第2の内径IDとの差は、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm又は10mm以下である。幾つかの実施形態では、第1の外径ODと第2の外径ODとの差は、1mmから8mmの範囲、又は2mmから5mmの範囲である。幾つかの実施形態では、第1の外径ODと第2の内径IDとの差は、5mm、4mm、3mm、2mm又は1mm以下の負の数である。ここで使用する負の幅は、第2の内径IDが第1の外径ODよりも小さいことを意味する。幾つかの実施形態では、第2の内径IDは、第1の外径ODの±0.5mm又は±0.25mm以内である。
【0041】
[0052]幾つかの実施形態では、第1の内径IDは、処理されるウエハの外径の±5mm、±10mm、±15mm、又は±20mm以内である。例えば、300mmのウエハが処理される幾つかの実施形態では、第1の内径IDは、280mmから320mmの範囲、又は285mmから315mmの範囲、又は290mmから310mmの範囲、又は295mmから305mmの範囲である。
【0042】
[0053]幾つかの実施形態では、第1の外径ODは、基板支持体上に支持されたウエハの直径未満である。幾つかの実施形態では、第1の外径ODは、処理されるウエハの直径よりも5、4、3、2又は1mm以下だけ小さい。別の言い方をすれば、幾つかの実施形態では、第1の外径ODは、処理される基板の直径よりも5、4、3、2又は1mm以下の量だけ小さい。
【0043】
[0054]幾つかの実施形態では、第1の外径ODは、処理されるウエハの外径の±5mm、±10mm、±15mm、又は±19mm以内である。第1の外径ODは、第1の内径IDよりも大きい。例えば、300mmのウエハが処理される幾つかの実施形態では、第1の外径ODは、281mmから319mmの範囲、又は285mmから315mmの範囲、又は290mmから310mmの範囲、又は295mmから305mmの範囲である。
【0044】
[0055]幾つかの実施形態では、第2の内径IDは、処理されるウエハの外径の-5mm、0mm、5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm又は40mm以内である。ここで使用する負の数は、記載された直径が処理されるウエハよりも小さいことを意味する。例えば、300mmのウエハが処理される幾つかの実施形態では、第2の内径IDは、295mmから340mmの範囲、又は300mmから335mmの範囲、又は305mmから330mmの範囲、又は310mmから325mmの範囲、又は315mmから320mmの範囲である。
【0045】
[0056]幾つかの実施形態では、第2の外径ODは、処理されるウエハの外径の-4mm、0mm、5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm又は41mm以内である。第2の外径ODは、第2の内径IDよりも大きい。例えば、300mmのウエハが処理される幾つかの実施形態では、第2の外径IDは、296mmから341mmの範囲、又は300mmから340mmの範囲、又は305mmから335mmの範囲、又は310mmから330mmの範囲、又は315mmから325mmの範囲である。
【0046】
[0057]幾つかの実施形態の第1の真空チャネル幅Wは、10mm、9mm、8mm、7mm、6mm、5mm、4mm、3mm、又は2mm以下である。幾つかの実施形態では、第2の真空チャネル幅Wは、10mm、9mm、8mm、7mm、6mm、5mm、4mm、3mm、又は2mm以下である。幾つかの実施形態では、第1の真空チャネルの開口部(第1の真空チャネル幅W)及び第2の真空チャネルの開口部(第2の真空チャネル幅W)は、独立して10mm、9mm、8mm、7mm、6mm、5mm、4mm、3mm、又は2mm以下である。
【0047】
[0058]再び図3及び図4を参照すると、幾つかの実施形態は更に、第1の処理領域311及び/又は第2の処理領域312の外側に、それぞれ第1のパージ領域380a及び/又は第2のパージ領域380bを含む。幾つかの実施形態では、第1のパージ領域380及び/又は第2のパージ領域380bは、処理領域311、312からのプロセスガスの拡散を防止するためにパージガスの流れを提供するパージガスポート382a、382bを含む。幾つかの実施形態では、パージ領域は、(図1に示すように)処理ステーション110間の処理領域311、312の外側にある。幾つかの実施形態では、第1の処理領域311及び第2の処理領域312は、パージ領域によって空間的に分離されている。
【0048】
[0059]本開示の幾つかの実施形態は、基板の処理方法を対象としたものである。基板は、第1の処理領域311において第1の反応物に、第2の処理領域312において第2の反応物に暴露される。第1の処理領域311は、第1の幅Wを画定する第1の内径ID及び第1の外径ODを有する第1の真空チャネル341aによって外周部の周りを囲まれている。第2の処理領域312は、第2の幅Wを画定する第2の内径ID及び第2の外径ODを有する第2の真空チャネル341bによって外周部の周りを囲まれている。第1の真空チャネル341aの第1の外径OD及び第2の真空チャネル341bの第2の外径ODの一方は、第1の真空チャネル341a及び第2の真空チャネル341bの他方よりも大きい。
【0049】
[0060]幾つかの実施形態では、本方法は更に、第1の処理領域311から第2の処理領域312に基板を移動させることを含む。幾つかの実施形態では、基板支持体200(例えば、図1の基板支持体)を回転させることで、基板支持体が回転軸211を中心としてある距離を移動し、これにより第1の処理領域311を有する第1の処理ステーションから第2の処理領域312を有する第2の処理ステーションにウエハを移動させることができる。
【0050】
[0061]本開示の幾つかの実施形態は、デュアル排気チャネルを有するシャワーヘッド又はガス分配プレート320を対象としたものである。図8は、第1の処理領域311及び第2の処理領域312が重なるガス分配プレート320の実施形態を示す図である。処理領域は、第1の真空チャネル341a及び第2の真空チャネル341bによって囲まれている。第1の真空チャネル341a及び第2の真空チャネル341bの一方は、第1の処理領域311及び第2の処理領域312のいずれか一方と併用される。例えば、第1の反応において、第1のプロセスガスは、第1の処理領域311に流入し、ウエハ60を横切って流れ、第1の真空チャネル341aから流出する。第2の反応では、第2のプロセスガスが第2の処理領域312に流入し、ウエハ60を横切って、第2の真空チャネル341bから流出する。第1のプロセスガスが流れているとき、第2の真空チャネル341bは、真空下にあるか、第1の処理領域311と同じ圧力であるか、あるいは反応ガスが第2の真空チャネル341bに流入するのを防ぐためのパージガス流を有するかのいずれかであってよい。第2のプロセスガスが流れているとき、第1の真空チャネル341aは、真空下にあるか、第2の処理領域312と同じ圧力であるか、あるいは第1の真空チャネル341aに反応性ガスが流入するのを防ぐためのパージガス流を有するかのいずれかであってよい。
【0051】
[0062]幾つかの実施形態では、ガス分配プレート320は、デュアルプレナム排気部を含む。図8に示すように、幾つかの実施形態では、第1の真空チャネル341aは、第1のプレナム345aに接続され、第2の真空チャネル341bは、第2のプレナム345bに接続される。処理中常に、第1のプレナム345a及び第2のプレナム345bは、真空条件下にあり得る、又は処理領域に向かって流れるガスを有し得る。幾つかの実施形態では、パージガスチャネル382は、処理領域から真空チャネルの反対側にあり、反応性ガスが処理チャンバの残りの部分に侵入するのを防止するためのパージガス流を提供する。
【0052】
[0063]幾つかの実施形態では、ガス分配プレート320は、分離可能なシャワーヘッド327とポンプリング401、402とを含む。幾つかの実施形態におけるパージリング381は、ガス分配プレート320が組み立てられたときにポンプリング401、402を取り囲む。分離可能なガス分配プレート320は、真空チャネルの外径を容易に変更することを可能にする。例えば、第1の外径ODを有する第1の真空チャネル341aを有する第1のポンプリング401は、第2の外径ODを有する第2の真空チャネル341bを有する第2のポンプリング402と交換できる。
【0053】
[0064]幾つかの実施形態では、図1に示すような複数の処理ステーションが存在する。幾つかの実施形態では、基板支持体は、複数のヒータ、静電チャック、又はより一般的には支持面上に複数の基板を支持するように構成される。ガス分配プレート320のポンプリングは、異なる外径を有するポンプリングを変更することによって、堆積遷移ゾーンを調整するために、容易に変更することができる。
【0054】
[0065]本明細書全体で言及する、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1又は複数の実施形態」、又は「実施形態」は、その実施形態に関連して記載する特定の特徴、構造、材料、又は特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書中の様々な箇所における「1又は複数の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「一実施形態では」、又は「実施形態では」等の句の出現は、必ずしも本開示の同じ実施形態を指すとは限らない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1又は複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることが可能である。
【0055】
[0066]本明細書の開示を、特定の実施形態を参照しながら説明してきたが、当業者は、記載の実施形態が、本開示の原理及び適用の単なる例示であることを理解するだろう。本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく、本開示の方法及び装置に様々な修正及び変更を加えることができることが、当業者には明らかであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内にある修正及び変更を含むことができる。
図1
図2
図3
図3A
図3B
図4
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9