(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-09
(45)【発行日】2025-01-20
(54)【発明の名称】米飯用冷凍食品の製造方法及び米飯用食品の製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 15/00 20160101AFI20250110BHJP
A23B 2/80 20250101ALI20250110BHJP
【FI】
A23L15/00 D
A23L3/36 A
(21)【出願番号】P 2024097773
(22)【出願日】2024-06-18
【審査請求日】2024-08-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001421
【氏名又は名称】キユーピー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】501149411
【氏名又は名称】キユーピータマゴ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梅田 りな
(72)【発明者】
【氏名】市川 絢香
(72)【発明者】
【氏名】川▲瀬▼ 洋
【審査官】▲高▼ 美葉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-173571(JP,A)
【文献】特開平06-098722(JP,A)
【文献】特開2009-000051(JP,A)
【文献】特開2016-101114(JP,A)
【文献】特開2011-167109(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 3/36
A23L15/00
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱凝固卵様の固形部と、
増粘剤を含有する液卵様の液部と、を混合することで
、半熟状のスクランブルエッグ様の卵部を調製する卵部調製工程と、
ソース部を調製するソース部調製工程と、
調製された前記卵部を、前記ソース部と分離した状態で
、前記液卵様の液部が凝固しない条件で加熱する卵部加熱工程と、
調製された前記ソース部を、前記卵部と分離した状態で加熱するソース部加熱工程と、
前記固形部と前記液卵様の液部とを含む加熱後の前記卵部を容器に充填する卵部充填工程と、
加熱後の前記ソース部を前記容器に充填するソース部充填工程と、
前記容器に充填された前記卵部及び前記ソース部を冷凍する冷凍工程と、
を含み、
加熱後の前記
液卵様の液部の60℃においてB型粘度計により測定される粘度が1000mPa・s以上であり、
加熱後の前記ソース部の60℃においてB型粘度計により測定される粘度が1200mPa・s以上である、
米飯用冷凍食品の製造方法。
【請求項2】
60℃においてボストウィック粘度計により30秒間で測定される
、加熱後の前記卵部の粘度が3cm以上24cm以下である、
請求項1に記載の米飯用冷凍食品の製造方法。
【請求項3】
前記容器は、袋状容器であり、
前記袋状容器は、
加熱により発生する内部の蒸気を放出する蒸気放出部を有する、
請求項1又は2に記載の米飯用冷凍食品の製造方法。
【請求項4】
前記卵部調製工程は、
前記固形部を調製する固形部調製工程と、
前記
液卵様の液部を調製する液部調製工程と、をさらに含む、
請求項1又は2に記載の米飯用冷凍食品の製造方法。
【請求項5】
前記米飯用冷凍食品は、オムライスの製造に用いられる、
請求項1又は2に記載の米飯用冷凍食品の製造方法。
【請求項6】
加熱凝固卵様の固形部と、増粘剤を含有する液卵様の液部と、を混合することで、半熟状のスクランブルエッグ様の卵部を調製する卵部調製工程と、
ソース部を調製するソース部調製工程と、
調製された前記卵部を、前記ソース部と分離した状態で、前記液卵様の液部が凝固しない条件で加熱する卵部加熱工程と、
調製された前記ソース部を、前記卵部と分離した状態で加熱するソース部加熱工程と、
前記固形部と前記液卵様の液部とを含む加熱後の前記卵部を容器に充填する卵部充填工程と、
加熱後の前記ソース部を前記容器に充填するソース部充填工程と、
前記容器に充填された前記卵部及び前記ソース部を冷凍して米飯用冷凍食品を調製する冷凍工程と、
前記米飯用冷凍食品を加熱する加熱調理工程
と、を含
み、
加熱後の前記液卵様の液部の60℃においてB型粘度計により測定される粘度が1000mPa・s以上であり、
加熱後の前記ソース部の60℃においてB型粘度計により測定される粘度が1200mPa・s以上である、
米飯用食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半熟様の卵部とソース部とを含む米飯用冷凍食品の製造方法及びその米飯用冷凍食品を用いた米飯用食品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
卵を凝固させた凝固卵は、米飯上に盛り付けて、オムライスなどとして楽しまれている。このような米飯上に盛り付けて食される米飯用食品は、例えば凝固卵様の卵に好みのソースをかけることで、卵とソースの味わいや、卵とソースの色味のコントラストを楽しむことができる。一方、このような凝固卵様の卵部とソースとを含む米飯用食品を流通させる場合、流通時の振動等によって卵部がソースに混濁し、外観が悪くなり商品価値が低下するという問題がある。
【0003】
これに対して、例えば特許文献1には、スクランブルエッグと60℃における粘度が7000mPa・s以上の調味液とが、調味液が薄膜状凝固卵により混濁しない状態で密封・加熱殺菌されていることを特徴とするレトルト卵加工品が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、特許文献1に記載の技術においては、粘度が7000mPa・s以上の粘性の高い調味液に限定されており、一般的なソースについては適用することができない。さらに、近年、半熟様の凝固卵に多様なソースをかけて楽しみたいというニーズが高まっている。したがって、半熟状の卵部とソース部との混濁が抑制され、半熟様の卵にソースがかかった外観を有する米飯用食品を容易に調製できる加工食品が求められている。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、半熟様の卵部とソース部との混濁が抑制され、半熟様の卵にソースがかかった外観を有する米飯用食品を製することが可能な米飯用冷凍食品の製造方法及びその米飯用冷凍食品を用いた米飯用食品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、半熟様の卵部とソース部との混濁が抑制された米飯用食品を製することができる加工食品について鋭意研究を重ねた。本発明者らは、調製された卵部とソース部とを分離した状態で加熱してから容器に充填し、さらにこの容器に充填された卵部とソース部とを冷凍して冷凍品とすることにより、加熱調理後における卵部の液部とソース部との混濁のリスクを低下できることに想到した。さらに、液部の粘度を所定の範囲とし、ソース部の粘度を所定の範囲とすることで、加熱調理後における液部とソース部との混濁を十分に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)加熱凝固卵様の固形部と、液卵様の液部と、を混合することで卵部を調製する卵部調製工程と、
ソース部を調製するソース部調製工程と、
調製された前記卵部を、前記ソース部と分離した状態で加熱する卵部加熱工程と、
調製された前記ソース部を、前記卵部と分離した状態で加熱するソース部加熱工程と、
加熱後の前記卵部を容器に充填する卵部充填工程と、
加熱後の前記ソース部を前記容器に充填するソース部充填工程と、
前記容器に充填された前記卵部及び前記ソース部を冷凍する冷凍工程と、
を含み、
前記液部の60℃においてB型粘度計により測定される粘度が1000mPa・s以上であり、
前記ソース部の60℃においてB型粘度計により測定される粘度が1200mPa・s以上である、
米飯用冷凍食品の製造方法、
(2)60℃においてボストウィック粘度計により30秒間で測定される前記卵部の粘度が3cm以上24cm以下である、
(1)に記載の米飯用冷凍食品の製造方法、
(3)前記容器は、袋状容器であり、
前記袋状容器は、
加熱により発生する内部の蒸気を放出する蒸気放出部を有する、
(1)又は(2)に記載の米飯用冷凍食品の製造方法、
(4)前記卵部調製工程は、
前記固形部を調製する固形部調製工程と、
前記液部を調製する液部調製工程と、をさらに含む、
(1)~(3)に記載の米飯用冷凍食品の製造方法、
(5)前記米飯用冷凍食品は、オムライスの製造に用いられる、
(1)~(4)に記載の米飯用冷凍食品の製造方法、
(6)(1)~(5)に記載の米飯用冷凍食品を加熱する加熱調理工程を含む、
米飯用食品の製造方法、
である。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、半熟様の卵部とソース部との混濁が抑制され、半熟様の卵にソースがかかった外観を有する米飯用食品を製することが可能な米飯用冷凍食品の製造方法及びその米飯用冷凍食品を用いた米飯用食品の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
<米飯用冷凍食品/米飯用食品>
本発明の米飯用冷凍食品は、加熱調理することで、容器に充填された半熟様の卵部とソース部とを含み、米飯に盛り付けて食される米飯用食品を製することが可能な冷凍食品である。本発明の米飯用冷凍食品は、加熱調理後に、ソース部と半熟様の卵部との混濁を抑制することが可能であり、これにより、半熟様の卵にソースがかかった外観を有する米飯用食品を得ることができる。本発明の米飯用食品を米飯に盛り付けることで製される食品としては、例えば、オムライス等のスクランブルエッグを含む米飯含有食品、天津飯、玉子丼、親子丼、かつ丼等の半熟状の凝固卵を含む丼等が挙げられ、特に、半熟状の卵とソースとの色味のコントラストが重要視されるオムライスであるとよい。
【0012】
<米飯用冷凍食品の製造方法>
本発明の米飯用冷凍食品の製造方法は、卵部調製工程と、ソース部調製工程と、卵部加熱工程と、ソース部加熱工程と、卵部充填工程と、ソース部充填工程と、冷凍工程と、を含む。これらの工程のうち、卵部調製工程、卵部加熱工程、及び卵部充填工程は、この順に実施される。ソース部調製工程、ソース部加熱工程、及びソース部充填工程は、この順に実施される。卵部充填工程とソース部充填工程の順序は限定されない。冷凍工程は、卵部充填工程とソース部充填工程の双方の後に実施される。上記以外のこれらの工程の順序は限定されない。以下、各工程について説明する。
【0013】
<卵部調製工程>
本工程では、加熱凝固卵様の固形部と、液卵様の液部と、を混合することで卵部を調製する。固形部と液部の混合は、これらが混ざり合えば特に限定されず、例えば、卵部調製用の容器に固形部と液部を加えるだけでもよいし、撹拌機等によって固形部が破砕しない程度に攪拌してもよい。固形部及び液部を混合することで、液部が固形部に絡み合って一体の卵部を形成しやすくなり、液部とソース部との混濁のリスクを低下させることができる。
【0014】
<卵部>
本工程で調製される卵部は、加熱凝固卵様の固形部と、液卵様の液部と、を含み、全体として半熟状のスクランブルエッグ様に形成される。本発明の卵部は、一般に食用に供される鶏等の鳥類の卵由来の原料を含有していることが好ましいが、後述するように、卵由来の原料を含有していなくてもよい。本発明の米飯用冷凍食品において、ソース部1質量部に対する卵部の含有割合は特に限定されないが、ソース部とのバランスを考慮して、好ましくは0.5質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下であり、さらに好ましくは5質量部以下である。
【0015】
<固形部>
本発明の固形部は、加熱凝固卵様に凝固している部分である。本発明において、「加熱凝固卵様」とは、液卵を完全に加熱凝固させた加熱凝固卵を模した態様をいう。本発明の固形部は、予め調製されたものを用いてもよいし、後述する固形部調製工程において調製されてもよい。卵部全体における固形部の含有量は、特に限定されないが、後述する卵部の粘度を実現できるように調整されることが好ましく、例えば下限は30質量%以上であり、好ましくは40質量%以上であり、さらに好ましくは45質量%以上であり、上限は例えば90質量%以下である。本発明の固形部は、後述する容器内において、1つの塊又は膜を構成していてもよいが、スクランブルエッグ状の外観を呈し、かつ液部との絡みを向上させる観点から、複数の小片に分離していることが好ましい。複数の小片の形状は、例えば、膜状、棒状、鱗片状、偏平状、粒状(そぼろ状)等の様々な形状とすることができ、見栄えのよいスクランブルエッグ状の固形部を調製する観点から、膜状であることが好ましい。膜状の固形部を適度に重ねて盛り付けることで、本物の半熟状のスクランブルエッグのような、表面にヒダがあって、ふんわりした美味しそうな外観となる。
【0016】
なお、本発明において、液卵は、食用に供される鶏等の鳥類の卵を割卵した生卵液に由来する液状の卵成分であり、卵黄を含有している液卵を適宜選択することができる。このような液卵としては、例えば、生全卵液、生卵黄液をはじめ、それらを殺菌処理、冷凍処理、ホスフォリパーゼA1、ホスフォリパーゼA2、ホスフォリパーゼC、ホスフォリパーゼD又はプロテアーゼ等による酵素処理、酵母又はグルコースオキシダーゼ等による脱糖処理、超臨界二酸化炭素処理等の脱コレステロール処理、食塩又は糖類等の混合処理、有機溶媒等による抽出処理等の1種又は2種以上の処理、各種処理物をスプレードライ又はフリーズドライ等の乾燥処理を施した後に水戻ししたもの等が挙げられる。
【0017】
<固形部調製工程>
本発明の卵部調製工程は、固形部を調製する固形部調製工程を含んでいてもよい。本工程では、例えば、液卵様の混合液を凝固させて固形部を調製することができる。混合液に含まれる原料は、凝固が可能で加熱凝固卵様の固形部を実現できれば特に限定されず、例えば、液卵、増粘剤(加工澱粉、ガム質、ペクチン、カードラン、プルラン、マンナン、セルロース誘導体、未加工澱粉等)、ゲル化剤(ガム質、アルギン酸塩、ペクチン、カードラン、プルラン、マンナン、セルロース誘導体、寒天、加工澱粉等)、食用油脂、調味料類(醤油、食塩、甘味料、胡椒、アミノ酸等)、乳製品(牛乳、生クリーム、バター、チーズ、脱脂粉乳、発酵乳等)、乳化剤、豆類(大豆、エンドウ豆、インゲン豆、緑豆、小豆等)及びその加工品、種実類(アーモンド、ココナッツ等)及びその加工品、着色料等から選択される1種又は2種以上が挙げられる。なお、アルギン酸塩としては、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、及びアルギン酸アンモニウム等が挙げられる。ガム質としては、例えば、キサンタンガム、ネイティブジェランガム、脱アシルジェランガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、タラガム、グアガム、アラビアガム、タマリンドガム、サイリュームシードガム等が挙げられる。加工澱粉としては、ヒドロキシプロピル澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、リン酸化澱粉等が挙げられる。セルロース誘導体としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。未加工澱粉としては、米澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉等が挙げられる。固形部が液卵を含む場合、固形部全体における液卵の含有量(生換算)は特に限定されないが、液卵による加熱凝固作用を発揮させる観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。
【0018】
本工程では、例えば、上記原料を混合することで混合液を調製し、調製された混合液を凝固させる。原料の混合は、例えば、ミキサーや撹拌機を用いて行うことができる。混合液の凝固方法は、混合液の配合に応じて適宜選択可能である。例えば、混合液が液卵等の熱凝固性の成分を含む場合、混合液を加熱することで固形部を調製することができる。加熱方法は特に限定されず、例えば、加熱した溶液に混合液を注入し、凝固後に水切りすることで製してもよい。これにより、膜状の固形部が得られやすくなる。また、混合液がゲル化剤を含む場合は、ゲル化剤に応じたゲル化処理を行うことで固形部を調製することができる。例えば、ゲル化剤が金属イオンとの接触によりゲル化するアルギン酸塩等を含む場合、金属イオン(例えばカルシウムイオン)を含む溶液と混合液とを接触させることで、混合液を凝固させることができる。
【0019】
<液部>
本発明の液部は、卵部における液卵様の部分である。本発明の液部は、液卵様であって後述する液部の粘度を実現することができれば特に限定されず、予め製されたものを用いてもよいし、後述する液部調製工程において製されてもよい。なお、本発明の液部は、米飯用冷凍食品が解凍された状態(例えば5℃以上)において液体であればよく、冷凍品の状態では固体であってもよい。
【0020】
<液部調製工程>
本発明の卵部調製工程は、液部調製工程を含んでいてもよい。本工程では、例えば、原料を混合して液部を調製することができる。原料の混合は、例えば、ミキサーや撹拌機を用いて行うことができ、より均一に混合させるため、加熱を伴っていてもよい。液部の原料は、後述する粘度に調整する観点から、増粘剤(加工澱粉、ガム質、ペクチン、カードラン、プルラン、マンナン、未加工澱粉等)を含んでいることが好ましい。また、増粘剤以外の液部の原料は、液卵様の液部を実現できれば特に限定されず、例えば、液卵、食用油脂、調味料類、乳製品、乳化剤、豆類及びその加工品、種実類及びその加工品、着色料等から選択される1種又は2種以上が挙げられる。液部が液卵を含む場合、液部全体における液卵の含有量(生換算)は特に限定されないが、液卵による風味を付与する等の観点から、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下であり、さらにより好ましくは15質量%以下である。また、増粘剤の含有量も、後述する卵部の粘度を実現できれば特に限定されないが、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらにより好ましくは5質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下である。
【0021】
<卵部の粘度>
本発明において、60℃においてボストウィック粘度計により30秒間で測定される卵部の粘度は、3cm以上24cm以下であることが好ましい。本発明の卵部がこのような粘度を有することで、米飯用冷凍食品を加熱調理した後に、卵部とソース部との混濁をより効果的に抑制することができる。さらに、上記卵部の粘度の下限値は、柔らかい半熟様の卵部とする観点から、好ましくは8cm以上、より好ましくは13cm以上である。上記卵部の粘度の上限値は、卵部とソース部との混濁をより効果的に抑制する観点から、好ましくは23cm以下である。本発明における卵部の粘度の測定方法としては、ボストウィック粘度計の試料投入部に、卵部を満杯量充填し、仕切り板をはね上げてから30秒後に流出した試料の先端までの距離を測定する。なお、卵部の粘度の測定のタイミングは特に限定されず、例えば、卵部調製工程又は卵部加熱工程でもよいし、卵部加熱工程以降にソース部から卵部を分離して測定してもよい。
【0022】
<ソース部>
本発明のソース部は、卵部とともに米飯用冷凍食品に用いられるソースである。本発明のソース部の種類や味付けは特に限定されず、例えば、トマトソース、デミグラスソース、ホワイトソース、ミートソース、クリームソース、中華風ソース、スープ類、和風調味液(だしや煮汁など)、その他のソース類や調味液等であり得る。
【0023】
<ソース部調製工程>
本工程では、ソース部を調製する。本工程は、例えば、原料を混合する工程を含み、さらに必要に応じて原料の混合液を加熱調理する工程を含んでいてもよい。原料の混合は、例えば、ミキサーや撹拌機を用いて行うことができ、均一に混合させるため、加熱を伴っていてもよい。ソース部に含まれる原料は、後述するソース部の粘度を実現でき、かつ、ソース部の種類や味付け等に応じた原料を適宜選択でき、例えば、増粘剤、調味料類、ソースベース、食用油脂、乳化剤、香辛料、各種ペースト、各種エキス、着色料、香料、その他の原料から選択される1種又は2種以上が挙げられる。また、ソース部は、後述するソース部の粘度を実現できる範囲で、具材を含んでいてもよい。
【0024】
<卵部加熱工程>
本工程では、調製された卵部を、ソース部と分離した状態で加熱する。卵部をソース部と分離した状態で加熱する態様の具体例としては、卵部とソース部を異なる耐熱容器に収容して加熱する態様、同一の耐熱容器内の仕切られた空間に卵部とソース部をそれぞれ収容して加熱する態様等が挙げられる。卵部の加熱条件は、卵部が加熱殺菌され、かつ液部が凝固しない条件であればよい。例えば、卵部の加熱温度は、70℃で1分間以上か、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する条件であればよい。
【0025】
<ソース部加熱工程>
本工程では、調製されたソース部を、卵部と分離した状態で加熱する。ソース部を卵部と分離した状態で加熱する態様の具体例としては、上述の卵部加熱工程で例示したような態様が挙げられる。ソース部が卵部と分離した状態で加熱されることで、卵部とソース部とが同一の耐熱容器に収容されて加熱される場合と比較して、卵部とソース部との混濁のリスクを低下させることができる。ソース部の加熱条件は、ソース部が加熱殺菌される条件であればよい。例えば、ソース部の加熱温度は、70℃で1分間以上か、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する条件であればよい。
【0026】
<卵部充填工程>
本工程では、加熱後の卵部を容器に充填する。充填方法は特に限定されず、容器の開口部から充填機等を用いて卵部を充填させることができる。充填時の品温は特に限定されず、例えば上述の加熱温度以下であって5℃以上であればよい。
【0027】
<ソース部充填工程>
本工程では、加熱後のソース部を上記容器に充填する。本工程は、卵部充填工程の前に行われても後に行われてもよい。充填方法は特に限定されず、容器の開口部から充填機等を用いてソース部を充填させることができる。充填時の品温は特に限定されず、例えば上述の加熱温度以下であって5℃以上であればよい。本発明では、上述の各部の粘度の調整や卵部とソース部とを分離した状態で加熱すること等により、液部とソース部との混濁が抑制されるため、本工程で卵部と同一の容器にソース部を充填させても混濁のリスクを低下させることができる。
【0028】
<容器>
本発明の卵部及びソース部が充填される容器は、冷凍耐性を有する食品用の容器であればよく、さらに米飯用冷凍食品の加熱調理に対する耐熱性を有することが好ましい。このような当該容器の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂、ポリ塩化ビニリデン等の熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂によってコーティングされた紙材等が挙げられる。本発明の容器の形状は特に限定されないが、袋状容器、トレー状容器等が挙げられる。なお、本発明の容器がトレー状容器等の単独で密封できない形状の場合は、包装材を用いて容器に充填された米飯用冷凍食品を密封することが好ましい。
【0029】
<袋状容器>
本発明の容器は、取り扱いが容易で、かつ単独で密封が可能なことから、袋状容器であることが好ましい。袋状容器は、例えば、平袋、スタンディングパウチ型等の任意の形状を採り得るが、省スペースで取り扱いの容易な平袋であることが好ましい。
【0030】
<蒸気放出部を有する袋状容器>
本発明の袋状容器は、加熱により発生する内部の蒸気を放出する蒸気放出部を有することが好ましい。これにより、米飯用冷凍食品を袋状容器のまま電子レンジによって十分に加熱することができ、利便性を高めることができる。蒸気放出部は、袋状容器に形成された開口や小孔、スリット、切り欠き等であってもよいが、袋状容器の密封性と加熱時の蒸気孔の機能とを兼ね備えた弱シール部であることが好ましい。弱シール部は、加熱に伴う内圧の上昇によって開放されることが可能なシール部であり、例えば、電子レンジ等の加熱時に全部又は一部が開放され、内部で発生した蒸気を外部に放出する蒸気孔として機能し得る。弱シール部は、具体的には、熱融着強度を周辺シール部より弱く調整したもの、あるいは熱融着域の幅を周辺シール部より狭く調整したもの、また易剥離性を有するテープを有したもの等が挙げられる。さらに上記弱シール部に、蒸気の放出を補助するための開口や小孔、スリット、切り欠き等があってもよい。蒸気放出部の位置は、加熱時に内部からの吹きこぼれ等を抑制できる位置であればよく、例えば、袋状容器の周縁部や側面部であるとよい。
【0031】
<冷凍工程>
本工程では、容器に充填された卵部及びソース部を冷凍する。冷凍処理は、例えば、-15℃~-40℃以下の冷凍装置で、容器に充填された卵部及びソース部を凍結させることにより行われる。これにより、米飯用冷凍食品が製造される。
【0032】
<米飯用冷凍食品を用いた米飯用食品の製造方法>
本発明では、米飯用冷凍食品を用いた米飯用食品の製造方法を提供することができる。米飯用食品の製造方法は、米飯用冷凍食品を加熱する加熱調理工程を含む。米飯用冷凍食品の加熱方法は特に限定されず、電子レンジによる加熱、湯煎による加熱、スチームコンベクションオーブンによる加熱等が挙げられる。電子レンジによる加熱を行う場合、袋状容器が蒸気放出部を有することで、加熱に伴って内部に発生した蒸気を蒸気放出部から放出することができ、加熱中の内圧の上昇による袋状容器の破損を抑制することができる。また、本発明の冷凍米飯用食品は、容器内で蒸気による内圧が高まるほど十分に加熱された場合でも、卵部とソース部との混濁を抑制することができる。
【0033】
<液部の粘度>
本発明において、60℃においてB型粘度計により測定される液部の粘度は、1000mPa・s以上である。本発明における液部の粘度がこのような範囲であることで、米飯用冷凍食品の加熱調理後に、液部とソース部とが混濁するリスクを低下させることができる。さらに、上記液部の粘度の下限値は、ソース部との混濁をより効果的に抑制する観点から、好ましくは1200mPa・s以上、より好ましくは1500mPa・s以上であり、さらにより好ましくは2500mPa・s以上であり、最も好ましくは4000mPa・s以上である。また、上記液部の粘度の上限値は、液卵様の液部とする観点から、好ましくは12000mPa・s以下、より好ましくは10000mPa・s以下、さらに好ましくは9000mPa・s以下である。本発明の液部の粘度は、B型粘度計(例えば東機産業株式会社製のBH型)を用いて測定することができる。具体的には、上記BH型粘度計を使用し、品温60℃、回転数10rpmの条件でローターNo.2を使用し測定を行い、示度が100を超える場合は、次いで回転数10rpmの条件でローターNo.4を使用し測定を行い、さらに示度が100を超える場合は、次いで回転数10rpmの条件でローターNo.5を使用し測定を行い、測定開始後ローターが4回転した時の示度により算出した値を用いる。液部の粘度の測定のタイミングは特に限定されず、例えば、卵部調製工程でもよく、卵部調製工程以降でもよく、さらに製造後であってもよい。なお、卵部調製工程以降に液部の粘度を測定する場合は、卵部にふるい(例えば目開き2~3mm)等を用いて固形部から液部を分離して測定する。
【0034】
<ソース部の粘度>
本発明において、60℃においてB型粘度計により測定されるソース部の粘度は、1200mPa・s以上である。本発明におけるソース部の粘度が1200mPa・s以上であることで、米飯用冷凍食品の加熱調理後に、液部とソース部とが混濁しにくくなる。さらに、上記ソース部の粘度の下限値は、液部との混濁をより効果的に抑制する観点から、好ましくは1500mPa・s以上、より好ましくは2000mPa・s以上であり、さらにより好ましくは4000mPa・s以上である。また、上記ソース部の粘度の上限値は、ソースの種類などにより適宜設定できるが、好ましくは10000mPa・s以下、より好ましくは9000mPa・s以下であり、さらにより好ましくは8000mPa・s以下、より一層好ましくは7000mPa・s未満である。本発明のソース部の粘度は、液部と同様のB型粘度計(例えば東機産業株式会社製のBH型)を用いて測定することができる。具体的には、上記BH型粘度計を使用し、品温60℃、回転数10rpmの条件でローターNo.2を使用し測定を行い、示度が100を超える場合は、次いで回転数10rpmの条件でローターNo.4を使用し測定を行い、さらに示度が100を超える場合は、次いで回転数10rpmの条件でローターNo.5を使用し測定を行い、測定開始後ローターが4回転した時の示度により算出した値を用いる。なお、ソース部の粘度の測定のタイミングは特に限定されず、例えば、ソース部調製工程又はソース部加熱工程でもよいし、さらに製造後であってもよい。なお、製造後にソース部の粘度を測定する場合は、卵部からソース部を分離して測定する。
【0035】
<本発明の作用効果>
以上より、本発明の米飯用冷凍食品の製造方法によれば、それぞれ調製された卵部とソース部とを分離した状態で加熱してからこれらを容器に充填することで、卵部とソース部とを容器に充填した後に加熱する場合と比較して、加熱工程における卵部とソース部との混濁のリスクを低下させることができる。また、卵部においては、固形部と液部とを予め混合させてから加熱することで、液部が固形部になじんで一体の卵部を形成しやすくなり、卵部とソース部の混濁のリスクを低下させることができる。さらに、卵部とソース部とをそれぞれ充填してから冷凍処理して冷凍食品とすることで、常温やチルド等の温度帯で保存する場合と比較して、卵部及びソース部の流動性が低い状態で保存される。これにより、保存中における卵部とソース部の混濁が防止される。これらに加えて、本発明においては、60℃においてB型粘度計により測定される液部の粘度が1000mPa・s以上であり、60℃においてB型粘度計により測定されるソース部の粘度が1200mPa・s以上である。これにより、卵部とソース部との充填時や、米飯用冷凍食品の加熱調理時における卵部とソース部との混濁のリスクを効果的に低下させることができる。このように、本発明においては、上述の工程や液部及びソース部の粘度の調整によって卵部とソース部との混濁のリスクを多面的に低下させることで、十分に加熱調理した後でも半熟様の卵部とソース部との混濁を抑制できる米飯用冷凍食品を得ることができる。これにより、流通や保存の利便性が高く調理が容易な加工食品でありつつも、半熟状の凝固卵の上になめらかなソースをかけたかのような、卵部とソース部との双方の彩りと味わいを楽しむことが可能な米飯用冷凍食品を提供することができる。
【0036】
以下、本発明について、実施例及び比較例に基づき具体的に説明する。以下の説明において、「%」は「質量%」を意味する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることが可能である。
【実施例】
【0037】
<米飯用冷凍食品の製造>
(固形部の調製)
表1に示す割合で原料を混合して、混合卵液を調製した。得られた混合卵液を90℃の熱湯に徐々に注加することにより、固形部を調製した。
【0038】
【0039】
(液部の調製)
表2に示す割合で原料を混合し、鍋に加えて徐々に70℃まで加熱し、液部1~3の各サンプルを調製した。
【0040】
【0041】
(液部の粘度測定)
60℃において、B型粘度計(東機産業株式会社製のBH型)を用いて液部1~3の粘度をそれぞれ測定した。液部1はローターNo.4を用い、液部2及び3はローターNo.2を用い、回転数10rpmの条件でそれぞれ測定した。粘度の測定値は、いずれも4回転した際の示度により求めた。その結果、表2に示すように、液部1及び2の粘度はそれぞれ4900mPa・s、1940mPa・sであったが、液部3の粘度は280mPa・sであった。
【0042】
(卵部の調製)
調製された固形部と、液部1~3のそれぞれと、を質量比において1:1で混合し、卵部1~3のサンプルを得た。卵部1は、液部1を含むサンプルとした。卵部2は、液部2を含むサンプルとした。卵部3は、液部3を含むサンプルとした。
【0043】
(ソース部の調製)
表3に示す割合で原料を混合し、鍋に加えて徐々に70℃まで加熱し、ソース部1~3の各サンプルを調製した。
【0044】
【0045】
(卵部の加熱)
小袋に充填した卵部1~3をそれぞれ湯煎により70℃まで加熱した。
【0046】
(卵部の粘度測定)
60℃に達したサンプルの一部を、ボストウィック粘度計(CSC 24925-000(型番)、CSC Scientific Company, Inc.製)の試料投入部に100g充填し、仕切り板をはね上げてから、30秒後に流出した試料の先端までの距離を測定した。その結果、表4に示すように、卵部1及び2の粘度は、それぞれ19cm、23cmであったが、卵部3は当該粘度計の測定部の先端(24cm)まで到達してしまい、粘度の測定ができなかった。
【0047】
【0048】
(ソース部の加熱)
小袋に充填したソース部1~3をそれぞれスチームコンベクションオーブンにより70℃まで加熱した。
【0049】
(ソース部の粘度測定)
液部と同様に、60℃において、B型粘度計(東機産業株式会社製のBH型)を用いてソース部1~3の粘度をそれぞれ測定した。ソース部1はローターNo.4を用い、ソース部2及び3はローターNo.2を用い、回転数10rpmの条件でそれぞれ測定した。粘度の測定値は、いずれも4回転した際の示度により求めた。その結果、表3に示すように、ソース部1及び2の粘度はそれぞれ4800mPa・s、2880mPa・s以下であったが、ソース部3の粘度は340mPa・sであった。
【0050】
(卵部の充填)
電子レンジ加熱用の平袋である袋状容器を準備した。この袋状容器は、蒸気放出用の弱シール部(蒸気放出部)が形成されているものとした。加熱後の90gの卵部1~3を、それぞれ袋状容器に充填した。充填時の温度は60~70℃程度とした。
【0051】
(ソース部の充填)
50mLシリンジ(テルモ株式会社製)に加熱後の30gのソース部を充填し、袋状容器の上端部よりも10cm高い位置から2~3秒間かけて、卵部が充填された袋状容器にソース部を充填した。卵部1~3とソース部1~3の組み合わせは、表5の通りとした。
【0052】
【0053】
(冷凍処理)
ソース部の充填後、袋状容器をシールして密封し、ただちに冷凍装置内へ袋状容器を横にして静置した。これにより、表5に示す実施例1~3及び比較例1~2の米飯用冷凍食品のサンプルが得られた。
【0054】
[評価]
各サンプルを電子レンジにおいて600W、2分30秒の条件で加熱した。加熱後、袋状容器を開封して炊飯した米飯の上にオムライス様の各サンプルを盛りつけた。
【0055】
タマゴ加工品の開発経験5年目以上の訓練されたパネル3名で、以下の基準に基づき外観を確認し、以下に示す採点基準に基づいて評価した。その結果を、表5に示す。
(採点基準)
2点:卵部の液部とソース部とが完全には混合されておらず非均一であり、半熟様の卵にソースがかかった外観を有する
1点:卵部の液部とソース部とが全体的に均一となってしまっており、半熟様の卵にソースがかかった外観を有さない
(総合評価基準)
A:四捨五入して2点(1.5点以上2点以下)
B:四捨五入して1点(1点以上1.5点未満)
【0056】
表5に示すように、実施例1~3のサンプルは、いずれも卵部の液部とソース部とが完全には混合されておらず非均一な状態であり、半熟様の卵にソースがかかった外観を有していた。これに対して、液部の粘度が280mPa・sと低く、ボストウィック粘度計による粘度が測定できなかった卵部3を含む比較例1のサンプルと、粘度が340mPa・sであるソース部3を含む比較例2のサンプルは、いずれも卵部の液部とソース部とが全体的に均一となってしまっており、半熟様の卵にソースがかかった外観を有していなかった。これらの結果から、卵部調製工程と、ソース部調製工程と、卵部加熱工程と、ソース部加熱工程と、卵部充填工程と、ソース部充填工程と、冷凍工程と、を含み、60℃においてB型粘度計により測定される液部の粘度が1000mPa・s以上であり、60℃においてB型粘度計により測定されるソース部の粘度が1200mPa・s以上である実施例1~3のサンプルは、卵部の液部とソース部との混濁を抑制でき、半熟様の卵にソースがかかった外観の米飯用食品を製することができるとわかった。
【要約】
【課題】半熟様の卵部とソース部との混濁が抑制され、半熟様の卵にソースがかかった外観を有する米飯用食品を製することが可能な米飯用冷凍食品の製造方法等を提供する。
【解決手段】本発明の米飯用冷凍食品は、加熱凝固卵様の固形部と、液卵様の液部と、を混合することで卵部を調製する卵部調製工程と、ソース部を調製するソース部調製工程と、調製された卵部を、ソース部と分離した状態で加熱する卵部加熱工程と、調製されたソース部を、卵部と分離した状態で加熱するソース部加熱工程と、加熱後の卵部を容器に充填する卵部充填工程と、加熱後のソース部を容器に充填するソース部充填工程と、容器に充填された卵部及びソース部を冷凍する冷凍工程と、を含み、液部の粘度とソース部の粘度が所定の範囲に調整されている。
【選択図】なし