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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-10
(45)【発行日】2025-01-21
(54)【発明の名称】低コントラスト非参照欠陥検出
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20250114BHJP
【FI】
H01L21/66 J
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2024503722
(86)(22)【出願日】2022-07-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 US2022073857
(87)【国際公開番号】W WO2023004294
(87)【国際公開日】2023-01-26
【審査請求日】2024-03-15
(31)【優先権主張番号】63/223,121
(32)【優先日】2021-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516312501
【氏名又は名称】オントゥー イノヴェイション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【弁理士】
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】バシスティ ローマン エス
(72)【発明者】
【氏名】ダリワル ジャティンダー
(72)【発明者】
【氏名】ディン ジアン
【審査官】豊島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-38450(JP,A)
【文献】特開2007-309679(JP,A)
【文献】特開2006-266872(JP,A)
【文献】特開2001-15564(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0333197(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0039049(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00 - 7/90
G06V10/00 -20/90
G06V30/418
G06V40/16
G06V40/20
H01L21/64 -21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスにおける欠陥を検出する方法であって、
前記半導体デバイスの画像の複数のバイナリスライスを生成することと、
前記画像の統計的コントラスト特性に基づいて、前記複数のバイナリスライスのうちの各バイナリスライスをセグメントにセグメント化することと、
前記セグメントのサブセットを機械学習ネットワークに入力することであって、前記セグメントの前記サブセットは、前記サブセットに含まれない他のセグメントと比較して、より高いコントラストプロファイルを有するセグメントを含む、入力することと、
前記画像内の少なくとも1つの欠陥の存在又は不在を識別する前記機械学習ネットワークの出力を受信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記機械学習ネットワークが多層機械学習モデルを含み、各バイナリスライスが異なるグレースケールレベルに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記機械学習ネットワークが、少なくとも1つの訓練画像を用いて教師あり機械学習技術を使用して、
訓練画像スライスを作成するために、前記少なくとも1つの訓練画像の複数のバイナリスライスを生成し、
前記少なくとも1つの訓練画像の統計的コントラスト特性に基づいて、前記訓練画像スライスのうちの各スライスをセグメント化し、
既知の欠陥を有する1つ以上のセグメントに対して欠陥ラベルを受信し、前記既知の欠陥を有しない1つ以上のセグメントに対して欠陥なしラベルを受信し、
前記少なくとも1つの訓練画像の前記セグメントを前記機械学習ネットワークに入力し、かつ
前記セグメントの前記ラベルに基づいて前記機械学習ネットワークに参照出力を提供することによって、欠陥を検出するように訓練され、
前記機械学習ネットワークは、その出力が前記参照出力と実質的に一致するまで反復動作を実行する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記欠陥が、低コントラストウォーターマーク欠陥である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記画像の少なくとも1つの特徴を強調するために前記画像を変換することと、
一連の線形フィルタ及び非線形フィルタを用いて前記画像をフィルタリングすることを含む、前記画像を前処理することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記統計的コントラスト特性が、ヒストグラム、範囲、標準偏差、最小-最大、平均、及び明画素に対する暗画素の比のうちの1つ以上によって定義される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法が、グラフィック処理ユニット(GPU)及びコンピュータ処理ユニット(CPU)を使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
半導体デバイスの画像をキャプチャする検出器と、
機械の1つ以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記機械に、
前記半導体デバイスの前記画像の複数のバイナリスライスを生成することと、
前記画像の統計的コントラスト特性に基づいて、前記複数のバイナリスライスのうちの各バイナリスライスをセグメントにセグメント化することと、
前記セグメントのサブセットを機械学習ネットワークに入力することであって、前記セグメントの前記サブセットは、前記サブセットに含まれない他のセグメントと比較して、より高いコントラストプロファイルを有するセグメントを含む、入力することと、
前記画像内の少なくとも1つの欠陥の存在又は不在を識別する前記機械学習ネットワークの出力を受信することとを含む動作を実行させる、検査システム。
【請求項9】
前記機械学習ネットワークが多層機械学習モデルを含み、各バイナリスライスが異なるグレースケールレベルに対応する、請求項8に記載の検査システム。
【請求項10】
前記機械学習ネットワークが、少なくとも1つの訓練画像を用いて教師あり機械学習技術を使用して、
訓練画像スライスを作成するために、前記少なくとも1つの訓練画像の複数のバイナリスライスを生成し、
前記少なくとも1つの訓練画像の統計的コントラスト特性に基づいて、前記訓練画像スライスのうちの各スライスをセグメント化し、
既知の欠陥を有する1つ以上のセグメントに対して欠陥ラベルを受信し、前記既知の欠陥を有しない1つ以上のセグメントに対して欠陥なしラベルを受信し、
前記少なくとも1つの訓練画像の前記セグメントを前記機械学習ネットワークに入力し、
前記セグメントの前記ラベルに基づいて前記機械学習ネットワークに参照出力を提供することによって、欠陥を検出するように訓練され、
前記機械学習ネットワークは、その出力が前記参照出力と実質的に一致するまで反復動作を実行する、請求項8に記載の検査システム。
【請求項11】
前記欠陥が、低コントラストウォーターマーク欠陥である、請求項8に記載の検査システム。
【請求項12】
前記動作が、
前記画像の少なくとも1つの特徴を強調するために前記画像を変換することと、
一連の線形フィルタ及び非線形フィルタを用いて前記画像をフィルタリングすることを含む、前記画像を前処理することと、を更に含む、請求項8に記載の検査システム。
【請求項13】
前記統計的コントラスト特性が、ヒストグラム、範囲、標準偏差、最小-最大、平均、及び明画素に対する暗画素の比のうちの1つ以上によって定義される、請求項8に記載の検査システム。
【請求項14】
前記1つ以上のプロセッサが、グラフィック処理ユニット(GPU)を含む、請求項8に記載の検査システム。
【請求項15】
命令を具体化する機械記憶媒体であって、前記命令は、機械によって実行されると、前記機械に、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法を実行させる、機械記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年7月19日に出願された米国特許仮出願第63/223,121号に対する優先権の利益を主張し、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、半導体デバイスの欠陥、特に低コントラスト欠陥の検出に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体デバイスのサイズが小さくなり、複雑さが増すにつれて、小さな欠陥であってもそれらの性能に悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、いくつかのデバイスは、製造中に水スクラビング又は洗浄を受け、これにより、ウォーターマーク欠陥が残る場合がある。これらの欠陥は、欠陥エリアと欠陥なしエリアとの間のコントラスト差が最小であり、検出を困難にするので、低コントラスト欠陥の一例であると考えられる。半導体デバイスは、欠陥を検出するために、製造プロセス中に頻繁に検査される。
【0004】
しかし、いくつかの検査技術は、低コントラスト欠陥を正確に検出することが困難である。更に、いくつかの検査技術は、ばらつき又は欠陥を検出するために参照画像を使用するため、それらの検査技術の使用を困難にする場合がある。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、半導体デバイスにおける欠陥を検出する方法であって、半導体デバイスの画像の複数のバイナリスライスを生成することと、画像の統計的コントラスト特性に基づいて、複数のバイナリスライスのうちの各バイナリスライスをセグメントにセグメント化することと、セグメントのサブセットを機械学習ネットワークに入力することであって、セグメントのサブセットは、サブセットに含まれない他のセグメントと比較して、より高いコントラストプロファイルを有するセグメントを含む、入力することと、画像内の少なくとも1つの欠陥の存在又は不在を識別する機械学習ネットワークの出力を受信することと、を含む、方法を説明する。
【0006】
本開示はまた、半導体デバイスの画像をキャプチャする検出器と、機械の1つ以上のプロセッサと、命令を記憶するメモリと、を含み、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、機械に、半導体デバイスの画像の複数のバイナリスライスを生成することと、画像の統計的コントラスト特性に基づいて、複数のバイナリスライスのうちの各バイナリスライスをセグメントにセグメント化することと、セグメントのサブセットを機械学習ネットワークに入力することであって、セグメントのサブセットは、サブセットに含まれない他のセグメントと比較して、より高いコントラストプロファイルを有するセグメントを含む、入力することと、画像内の少なくとも1つの欠陥の存在又は不在を識別する機械学習ネットワークの出力を受信することとを含む動作を実行させる検査システムを説明する。
【0007】
本開示は更に、命令を具体化する機械記憶媒体であって、命令は、機械によって実行されると、機械に、半導体デバイスの画像の複数のバイナリスライスを生成することと、画像の統計的コントラスト特性に基づいて、複数のバイナリスライスのうちの各バイナリスライスをセグメント化してセグメントを作成すること、セグメントのサブセットを機械学習ネットワークに入力することであって、セグメントのサブセットは、サブセットに含まれない他のセグメントと比較して、より高いコントラストプロファイルを有するセグメントを含む、入力することと、画像内の少なくとも1つの欠陥の存在又は不在を識別する機械学習ネットワークの出力を受信することとを含む動作を実行させる、機械記憶媒体を説明する。
【0008】
添付の図面の様々な図面は、本開示の例示的な実装形態を単に例解するものであり、その範囲を限定するものとみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本主題の例による検査システムを例解する。
【0010】
図2図2は、本主題の例による前処理プロセスを例解する。
【0011】
図3図3は、本主題の例による、機械学習ネットワークを使用して画像内の欠陥を検出するためのフレームワークを例解する。
【0012】
図4図4は、本主題の例による訓練プロセスのフロー図を例解する。
【0013】
図5図5は、本主題の例による欠陥検出プロセスのフロー図を例解する。
【0014】
図6図6は、本主題の例による欠陥検出結果を例解する。
【0015】
図7図7は、本明細書で考察される技術(例えば、方法論)のうちのいずれか1つ以上が実行され得る機械を備える例のブロック図を例解する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書では、製造プロセス中にCMOSイメージセンサなどの半導体デバイスを検査するための欠陥検出技術の例を開示する。欠陥には、スクラッチ、汚れなどのような一般的な欠陥、並びにウォーターマークなどの低コントラスト欠陥が含まれ得る。検出技術は、参照画像を使用することなく、教師あり機械学習ネットワークを使用して、欠陥を検出することができる。
【0017】
検出技術の訓練及び通常動作モードが、説明される。第一に、機械学習ネットワークは、訓練モード中に様々な欠陥を検出するように構成及び訓練される。訓練モードでは、検査される半導体デバイスのタイプ(例えば、ダイ)の1つ以上の訓練画像が使用される。訓練画像は、画像のコントラストを強調するための前処理、及び画像の1つ以上の特定の特徴を強調するための他のタイプの変換を受けてもよい。バイナリスライスが画像から取られてもよく、各バイナリスライスは、グレースケールレベルの異なる範囲に対応する。各バイナリスライスは、次いで、統計的特性を使用してセグメント化されてもよく、各セグメントは、画像のその領域に対するコントラストプロファイルによって定義される。既知の欠陥を有するセグメントはそれに応じてラベル付けされ、既知の欠陥を有しないセグメントもそれに応じてラベル付けされる。セグメントは、多層機械学習ネットワークに供給され、出力は、ラベル(例えば、欠陥又は欠陥なし)に基づいて設定される。機械学習ネットワークは、それ自体を、セグメント及びセグメントの欠陥ラベルに基づいて欠陥を検出するように訓練する。
【0018】
第二に、通常動作モードでは、前処理、バイナリスライシング、及びセグメント化の最初のいくつかのステップが、訓練モードと同様の様態で実行されてもよく、これは、事前定義された規則及びアルゴリズムに基づいて実行される。次いで、相対的なコントラストプロファイルに基づくセグメントのサブセットが、訓練された機械学習ネットワークに供給され得る。次いで、機械学習ネットワークは、その訓練及び構成に基づいて、検査中に半導体デバイスの画像内の欠陥を検出し得る。それによって、本検出技術は、参照画像を使用することなく、高速で正確な様態で低コントラスト欠陥を検出することができる。
【0019】
図1は、本明細書の他の箇所に図示及び説明される1つ以上の技術を実行するために使用され得るような検査システム100の例示的な部分を例解する。この例では、検査システム100は、半導体ダイ(例えば、CMOSイメージセンサ用)などの基板102を検査するものとして示されている。
【0020】
検査システム100は、基板102上に投影する放射ビーム(例えば、電磁波)を放出する照明源110を含み得る。放射ビームは、基板の表面を調べるインテロゲーションビームを生み出すものとみなすことができる。照明源110は、単色又は広帯域光源を含んでもよい。例えば、照明源110は、1つ以上の波長範囲で動作する1つのLED又は複数のLEDであり得る。別の例では、照明源110は、異なる波長、強度、偏光状態などで放射ビームを提供する複数の光源を含むことができる。
【0021】
検査システム100はまた、基板102からの再放射(例えば、戻り電磁波又は二次電磁波)を検出及び収集し、基板102又はその一部分の画像を生成する検出器112を含み得る。検出器112は、CMOSベースのカメラ又はTDI(time delay and integration、時間遅延及び積分)ラインスキャンカメラなどの2Dカメラを含み得る。検出器112は、基板102からの再放射を収集し、検出器112内に含まれるイメージセンサ(CCDアレイ又はCMOS又は他の電界効果トランジスタ素子など)上に集束させるための光学及びフィルタリング構成要素を含み得る。
【0022】
実施形態では、検出器112はまた、1つ以上のカメラレンズを含み得る。検出器112は、その中に含まれるイメージセンサ(例えば、CCDアレイ又はCMOS素子)が、基板102の上面に垂直な想像線を参照して所定の角度(例えば、表面法線に対して45°の角度)になるように取り付けられてもよい。実施形態では、検出器112はまた、複数のカメラを含んでもよく、各カメラは、表面法線を参照して同じ又は異なる所定の角度で取り付けられる。
【0023】
検出器112は、試験機器120に結合することができる。試験機器120は、コンピュータ処理ユニット(computer processing unit、CPU)122、グラフィック処理ユニット(computer processing unit、GPU)124、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)131(又は他の好適なアクセラレータ、例えば、データ処理ユニット(data processing unit、DPU)、人工ニューロンネットワーク(artificial neuron network、ANN)など)、メモリ126、ディスプレイ128、入力デバイス130、及び通信インターフェース132(例えば、高性能ネットワーク(high performance network、HPC))を含み得る。試験機器120は、例えば、送信信号チェーン、受信信号チェーン、スイッチ回路構成、デジタル及びアナログ回路構成などのフロントエンド回路構成も含み得る。送信信号チェーンは、照明源110の制御信号を提供し得る。受信信号チェーンは、検出器112から画像信号を受信し得る。
【0024】
フロントエンド回路構成は、CPU122、GPU124、及びFPGA131などの1つ以上のプロセッサ回路に結合され、かつそれらによって制御され得る。CPU122は、1つ以上のマルチコアプロセッサとして提供され得る。GPU124及びFPGA131は、本明細書に説明されるように、画像データの処理及び機械学習ネットワークの性能を加速させるために使用され得る。本明細書に図示及び説明される技術は、より速い処理のためにGPU124とともに作動するCPU122によって実行され得る。
【0025】
CPU122及びGPU124は、例えば、試験機器120に、ビーム透過、放射/画像取得、処理、又は検査に関連するデータの記憶のうちの1つ以上を実行させるか、又は別様に本明細書に図示及び説明される技術を実行させる命令を実行するために、メモリ126に結合され得る。試験機器120は、例えば、有線又は無線通信インターフェース132を使用して、システム100の他の部分に通信可能に結合され得る。
【0026】
例えば、本明細書に図示及び説明される1つ以上の技術の実行は、試験機器120上で、又は他の処理若しくは記憶施設を使用して、例えば、計算施設140(例えば、サーバ、クラウド処理システム、データウェアハウス、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、デスクトップコンピュータなどの汎用コンピューティングデバイス)を使用して達成され得る。例えば、試験機器120上で実行される場合望ましくなく遅いか、又は試験機器120の能力を超えるであろう処理タスクは、例えば、試験機器120からの要求に応答して、リモートで(例えば、別個のシステム上で)実行され得る。同様に、撮像データ又は中間データの記憶は、試験機器120に通信可能に結合されたリモート施設を使用して達成され得る。試験機器120はまた、例えば、構成情報又は結果の提示のためのディスプレイ128と、オペレータコマンド、構成情報、又はクエリに対する応答を受信するための、例えば、キーボード、トラックボール、ファンクションキー又はソフトキー、マウスインターフェース、タッチスクリーン、スタイラスなどのうちの1つ以上を含む入力デバイス130と、を含み得る。
【0027】
上述したように、試験機器120は、検査中の基板102の1つ以上の画像を受信し得る。試験機器120は、1つ以上の画像内の低コントラスト欠陥を含む欠陥を検出するために、本明細書に図示及び説明される1つ以上の技術を実行し得る。
【0028】
図2は、本主題の例による、画像の前処理プロセス200を例解する。生画像202が取得され得る。例えば、生画像202は、図1を参照して上述したように、検査システムの検出器(例えば、検出器112)によって生成し得る。一例では、生画像202は、変換技術によって操作されて、抽象ヒルベルト空間において変換画像を形成することができる。例えば、変換は、フーリエ変換、ラプラス変換、理論的に生成された若しくは経験的に得られた既知の形状との2D相関、又は他の適切な変換技術を含み得る。カラー画像の場合、これらのプロセスは、カメラによって提供される元の色の1つ又は組み合わせに適用することができる。
【0029】
次いで、生画像202(又は変換画像)は、線形フィルタ及び非線形フィルタを含む、実空間及び/又はヒルベルト空間における1つ以上のフィルタによってフィルタリングされ得る。例えば、原画像202(又は変換画像)は、第1のフィルタ252(フィルタ1)によってフィルタリングされて、中間画像の第1のセット、すなわち、それぞれ暗視野画像204及び明視野画像206を生成し得る。第1のフィルタ252は、異なる帯域幅の1つ以上の線形フィルタ、例えば、高帯域フィルタ、低帯域フィルタ、帯域通過フィルタとして提供され得る。中間画像202、204の第1のセットは、次いで、組み合わせられ、第2のフィルタ254(フィルタ2)によってフィルタリングされて、第2の中間画像208を生成し得る。第2のフィルタ254は、1つ以上の線形フィルタとして提供され得る。第2の中間画像208は、前処理済み画像210を生成するために、第3のフィルタ256(フィルタ3)によってフィルタリングされ得る。第3のフィルタ256は、1つ以上の非線形フィルタとして提供され得る。前処理は、画像内のコントラストをより顕著にすることができ、したがって、本明細書で説明するように、画像内の低コントラスト欠陥を検出するのを助ける。
【0030】
次に、画像内のウォーターマークなどの低コントラスト欠陥を含む欠陥を検出する技術について説明する。これらの欠陥は、教師あり機械学習を使用して検出することができる。
【0031】
図3は、機械学習ネットワークを使用して画像内の欠陥を検出するためのフレームワーク300を例解する。フレームワーク300は、機械学習ネットワークを訓練するために訓練モードで使用されてもよく、次いで、検査中のデバイスの画像内の欠陥を検出するために通常動作モードで使用されてもよい。訓練モード及び通常動作モードの例については、図4及び図5を参照して後述する。
【0032】
フレームワーク300は、プリプロセッサ302、バイナリ化ユニット304、セグメント化ユニット306、及び機械学習ネットワーク308を含み得る。初期画像352(例えば、生画像)がプリプロセッサ302に提供され得る。プリプロセッサ302は、例えば、図2を参照しながら上記で説明したように、初期画像352をフィルタリングして、画像コントラストを強調し、前処理済み画像354を生成し得る。次に、前処理済み画像354は、最大n個のバイナリスライス356.1~356.nを生成するために異なるグレースケールレベルに対応する異なる閾値を用いて前処理済み画像354をバイナリ化するために、バイナリ化ユニット304に提供され得る。スライスの数(n)は、プログラム可能であってもよく、検査の感度レベル及び検査されるデバイスのタイプに基づいて設定されてもよい。
【0033】
セグメント化ユニット306は、セグメント358.1~358.mを生成するために、前処理済み画像の統計的特性に基づいて各スライスをセグメント化し得る。このセグメント化は、前処理済み画像内の対応する領域のコントラストに関係する統計的特性(例えば、ヒストグラム、標準偏差、平均、最小-最大)及び各スライスの統計的特性(例えば、画素密度、エントロピー)に基づいて実行され得る。それによって、各セグメントは、画像のそのそれぞれの領域に対するコントラストプロファイルによって定義することができる。例えば、前処理済み画像のヒストグラム特性及びスライス内の明るい画素の数が、セグメントを定義するために使用され得る。ヒストグラム特性は、コントラスト数値データの近似分布を表すことができる。画像スライスのある領域が別の隣接する領域と異なるとき、それらの領域は異なるセグメントとして定義され得る。したがって、各セグメントは、類似のコントラスト特性を含み得る。
【0034】
セグメント化ユニット306はまた、セグメントの特性及び前処理済みグレースケール画像内の対応するエリアに基づいて、セグメント化スライス358.1~358.mを2つのセグメントグループ(又はサブセット)に分割することができる。より高いコントラストプロファイルを有するセグメントは、第1のサブセットに属するものとして分類されてもよく、より低いコントラストプロファイルを有するセグメントは、第2のサブセットに属するものとして分類されてもよい。より高い又はより低いコントラストプロファイルは、それぞれコントラスト閾値を上回る又は下回るコントラスト特性に基づいて判定されてもよい。
【0035】
次いで、各セグメント化スライス358.1~358.mからのバイナリセグメントの第1のサブセット(例えば、より高いコントラストプロファイルを有する)は、機械学習ネットワーク308に入力され得る。機械学習ネットワーク308は、多層機械学習モデルとして提供され得る。例えば、機械学習ネットワーク308は、2つの隠れ層、すなわち、入力層、特徴抽出層、特徴関係層、及び決定層を有する4つの層を含み得る。各スライス中のセグメントの第1のサブセットからの画素情報は、入力層に送られ得る。入力層内の各ノードは、入力されたセグメントの画素に対応し得る。機械学習ネットワーク308は、反復的に、その層内のそのバイアス及び係数を訓練し得る。決定層は、それぞれのセグメント内の欠陥の有無に関する決定を出力することができる。各バイナリスライスに対する第1のサブセットに関連付けられたセグメントが、生成されているそれぞれのセグメントにおける欠陥の有無に関する決定を用いて処理された後、欠陥結果360が生成され得る。欠陥結果360は、初期画像352から検出された欠陥を抽出し得る。欠陥結果360は、検出された欠陥を高コントラストで示すバイナリ画像であってもよい。一実施形態では、欠陥結果360をアルゴリズムに入力して欠陥を分類してもよい。
【0036】
上述したように、フレームワーク300は、まず、機械学習ネットワーク308を訓練して欠陥を検出するために訓練モードで使用されてもよく、次いで、検査プロセスの一部として画像内の欠陥を検出するために通常動作モードで使用されてもよい。機械学習ネットワークの訓練は、教師ありプロセスであってもよく、検査プロセスが実行される場所のオフサイトで実行されてもよい。訓練は、機械学習ネットワークを訓練するために、既知の欠陥を有する訓練画像(例えば、1つ以上の訓練画像)のセットを使用してもよい。
【0037】
図4は、訓練プロセス400のフロー図を例解する。訓練プロセス400は、訓練画像のセットを用いて複数回実行され得る。402において、訓練画像が受信され、上述したように前処理され得る。訓練画像は、通常動作モード中に検査されるべき同じ又は類似のタイプのデバイスの画像に対応し得る。訓練画像は、ウォーターマーク、スクラッチ、汚れなどの特定のタイプの欠陥の存在に基づいて選択されてもよい。前処理は、上述したように、画像コントラストを強調するための一連の線形及び/又は非線形フィルタリングを含んでもよい。
【0038】
404において、訓練画像は、訓練画像の複数のバイナリスライスを生成するためにバイナリ化され得る。訓練画像は、異なるグレースケールレベルに対応する異なる閾値を用いてバイナリ化され得る。各バイナリスライスは、異なる閾値又はグレースケールレベルに対応し得る。閾値の数は、プログラム可能であってもよく、検査の感度レベル及び検査されるデバイスのタイプに基づいて設定されてもよい。
【0039】
406において、各バイナリスライスは、前処理済み画像内の各スライス及び対応する領域の特性に関する統計的特性(例えば、ヒストグラム、標準偏差、平均、最小-最大)に基づいてセグメント化され得る。それによって、各セグメントは、画像のそのそれぞれの領域に対するコントラストプロファイルによって定義することができる。例えば、画像のヒストグラム特性を使用してセグメントを定義することができる。ヒストグラム特性は、コントラスト数値データの近似分布を表すことができる。したがって、各セグメントは、類似のコントラスト特性を含み得る。画像のある領域が別の隣接する領域と異なるとき、それらの領域は異なるセグメントとして定義され得る。
【0040】
408において、セグメントは、セグメントのコントラストプロファイルに基づいて2つのグループ又はサブセットに分割され得る。より高いコントラストプロファイルを有するセグメントは、第1のサブセットに属するものとして分類されてもよく、より低いコントラストプロファイルを有するセグメントは、第2のサブセットに属するものとして分類されてもよい。より高い又はより低いコントラストプロファイルは、コントラスト閾値を使用して判定され得る。
【0041】
410において、各セグメントについて、そのセグメントにおける欠陥の有無に関連するラベルが受信され得る。ラベルは、手動プロセスによって生成されてもよい。既知の欠陥を有するセグメントは、欠陥ラベル(例えば、「1」)でラベル付けされてもよく、既知の欠陥を有しないセグメントは、欠陥なしラベル(例えば、「0」)でラベル付けされてもよい。
【0042】
412において、セグメントは、本明細書で説明されるように、機械学習ネットワークに入力され得る。414において、第1のサブセットの各セグメントのラベル(例えば、欠陥又は欠陥なし)に基づく参照出力が生成され、機械学習ネットワークに提供され得る。
【0043】
416において、機械学習ネットワークは、機械学習ネットワークの出力がラベルに基づいて参照出力に実質的に一致するまで、反復動作を実行し得る。機械学習ネットワークは、そのそれぞれの参照出力に実質的に一致する各セグメントについての出力を生成するために、その層におけるそのバイアス及び係数を調整し得る。
【0044】
プロセス400は、機械学習ネットワークを訓練するために訓練画像のセットに対して繰り返され得る。訓練画像は、異なる特性及び強度を有する異なるタイプの欠陥を検出するように機械学習ネットワークを訓練するために、異なる欠陥を含んでもよい。機械学習ネットワークが訓練プロセスを完了した後、製造中の半導体デバイスの画像内の欠陥を検出するために、機械学習ネットワークを通常動作モードで使用できる。
【0045】
図5は、通常動作モードにおける欠陥検出プロセス500のフロー図を例解する。502において、検査中のデバイスの画像が受信され、上述したように前処理され得る。画像は、図1を参照して上述したように、検査システムの検出器によってキャプチャすることができる。この前処理は、上述したように、画像コントラストを強調するための一連の線形及び/又は非線形フィルタリングを含んでもよい。
【0046】
504において、画像は、訓練画像の複数のバイナリスライスを生成するためにバイナリ化され得る。画像は、異なるグレースケールレベルに対応する異なる閾値を用いてバイナリ化され得る。各バイナリスライスは、異なる閾値又はグレースケールレベルに対応し得る。閾値の数は、プログラム可能であってもよく、検査の感度レベル及び検査されるデバイスのタイプに基づいて設定されてもよい。
【0047】
506において、各バイナリスライスは、前処理済み画像のコントラストに関する統計的特性及び各スライス自体の特性(例えば、ヒストグラム、標準偏差、平均、最小-最大、)に基づいてセグメント化され得る。それによって、各セグメントは、画像のそのそれぞれの領域に対するコントラストプロファイルによって定義することができる。例えば、スライスの統計的特性を使用してセグメントを定義することができる。ヒストグラム特性は、コントラスト数値データの近似分布を表すことができる。したがって、各セグメントは、類似の特性を含み得る。画像スライスのある領域が別の隣接する領域と異なるとき、それらの領域は異なるセグメントとして定義され得る。
【0048】
508において、セグメントは、セグメントのコントラストプロファイルに基づいて2つのグループ又はサブセットに分割され得る。より高いコントラストプロファイルを有するセグメントは、第1のサブセットに属するものとして分類されてもよく、より低いコントラストプロファイルを有するセグメントは、第2のサブセットに属するものとして分類されてもよい。より高い又はより低いコントラストプロファイルは、コントラスト閾値を使用して判定され得る。
【0049】
510において、セグメントの第1のサブセット(例えば、より高いコントラストプロファイル)は、本明細書で説明されるように、機械学習ネットワークに入力され得る。512において、機械学習ネットワークは、その訓練に基づいて、それぞれのセグメント内部の欠陥の有無に関する決定を出力するために、その層を使用して動作を実行し得る。それぞれのセグメントにおける欠陥の有無に関する決定に基づいて、欠陥結果を生成することができる。欠陥結果は、初期画像から検出された欠陥を抽出し得る。欠陥結果は、検出された欠陥を示すバイナリ画像であってもよい。欠陥結果は更に、タイプによって分類され得る。
【0050】
図6は、本明細書で説明する欠陥検出技術の結果の例を例解する。生画像602、604は、上述のように検出器によって取得された検査中のデバイスの画像を示す。示されるように、生画像602、604内の欠陥は、識別することが困難な場合がある。結果画像652、654は、本明細書で説明されるような訓練済み機械学習ネットワークを使用する欠陥検出技術の結果を示す。例えば、結果画像652、654は、欠陥が白であるバイナリ画像におけるウォーターマーク欠陥を示す。
【0051】
本明細書で説明されるように、機械学習ネットワークの入力のバイナリ化及びセグメント化は、検出技術の速度を高める。(画像全体ではなく)セグメントのサブセットを使用することによって、機械学習ネットワークの動作及び訓練は、より高速に、より少ないコンピューティングリソースを使用して実行されることができる。機械学習ネットワークは、低コントラスト欠陥を含む欠陥がより容易に識別可能であるバイナリ画像を生成することができる。例えば、5000個の別個のダイを含むウェハは、本明細書に記載の検出技術を使用して数ミリ秒で検査することができる。
【0052】
本文書に図示及び説明される技術は、図1に示されるような検査システム100の一部分又は全体を使用して、又は別様に図7に関連して以下で考察されるような機械700を使用して、実行され得る。図7は、本明細書で考察される技術(例えば、方法論)のうちのいずれか1つ以上が実行され得る機械700を備える一例のブロック図を例解する。様々な例では、機械700は、スタンドアロンデバイスとして動作し得るか、又は他の機械に接続(例えば、ネットワーク化)され得る。ネットワーク化された展開では、機械700は、サーバマシン、クライアントマシン、又はサーバクライアントネットワーク環境では両方の容量で動作し得る。一例では、機械700は、ピアツーピア(peer-to-peer、P2P)(又は他の分散型)ネットワーク環境におけるピアマシンとして機能し得る。機械700は、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、タブレットデバイス、セットトップボックス(set-top box、STB)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、携帯電話、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチ若しくはブリッジ、又はその機械によって取られるアクションを指定する命令(順次的な、若しくは別様の)を実行することができる任意の機械であり得る。更に、単一の機械のみが例解されているが、「機械」という用語は、クラウドコンピューティング、サービスとしてのソフトウェア(software as a service、SaaS)、他のコンピュータクラスタ構成など、本明細書で考察される方法論のうちのいずれか1つ以上を実行するために、命令のセット(又は複数のセット)を個別に又は共同で実行する機械の任意の集合を含むものとする。
【0053】
本明細書に説明される例は、論理若しくは多数の構成要素若しくは機構を含み得るか、又はそれらによって動作し得る。回路構成は、ハードウェア(例えば、単純な回路、ゲート、論理など)を含む有形のエンティティに実装された回路の集合体である。回路構成メンバーシップは、時間及び基礎となるハードウェアの変動性に対してフレキシブルであり得る。回路構成は、単独で又は組み合わせで、動作時に、指定された動作を実行し得る部材を含む。一例では、回路構成のハードウェアは、特定の動作を実施するように不変に設計され(例えば、配線され)得る。一例では、回路構成を備えるハードウェアは、特定の動作の命令を符号化するために、(例えば、物理的状態の変化又は別の物理的特性の変換などを介して磁気的に、電気的になど)物理的に変更されるコンピュータ可読媒体を含む、可変的に接続された物理的構成要素(例えば、実行ユニット、トランジスタ、単純回路など)を含み得る。物理的構成要素を接続する際に、ハードウェア構成要素の基礎となる電気的特性が、例えば、絶縁特性から導電性特性に、又はその逆に変更され得る。命令は、埋め込まれたハードウェア(例えば、実行ユニット又はロード機構)が、動作時に特定の動作の一部分を実施するために、可変接続を介してハードウェア内に回路構成のメンバーを作成することを可能にする。したがって、コンピュータ可読媒体は、デバイスが動作しているときに、回路構成の他の構成要素に通信可能に結合される。一例では、物理的構成要素のうちのいずれかが、2つ以上の回路構成の2つ以上のメンバーで使用され得る。例えば、動作中、実行ユニットは、ある時点で第1の回路構成の第1の回路で使用され、第1の回路構成内の第2の回路によって、又は異なる時間に第2の回路構成内の第3の回路によって、再使用され得る。
【0054】
機械(例えば、コンピュータシステム)700は、ハードウェアプロセッサ702(例えば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、ハードウェアプロセッサコア、又はそれらの任意の組み合わせ)、メインメモリ704、及び静的メモリ706を含み得、それらのうちのいくつか又は全てが、インターリンク(例えば、バス)708を介して互いに通信し得る。機械700は、表示ユニット710、英数字入力ユニット712(例えば、キーボード)、及びユーザインターフェース(user interface、UI)ナビゲーションデバイス714(例えば、マウス)を更に含み得る。一例では、表示ユニット710、入力デバイス712、及びUIナビゲーションデバイス714は、タッチスクリーンディスプレイでもよい。機械700は、記憶デバイス(例えば、駆動ユニット)726、信号生成デバイス718(例えば、スピーカ)、ネットワークインターフェースデバイス720、及び全地球測位システム(global positioning system、GPS)センサ、コンパス、加速度計、又は他のセンサなどの1つ以上のセンサ716を付加的に含み得る。機械700は、シリアル接続(例えば、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB))、並列接続、又は他の有線若しくは無線(例えば、赤外線(infrared、IR)接続、近距離無線通信(near field communication、NFC)接続など、1つ以上の周辺デバイス(例えば、プリンタ、カードリーダなど)を通信又は制御するための出力コントローラ728を含み得る。
【0055】
記憶デバイス722は、本明細書に説明される技術又は機能のうちのいずれか1つ以上を具現化するか、又はそれらによって利用されるデータ構造若しくは命令724(例えば、ソフトウェア)のうちの1つ以上のセットが記憶される機械可読媒体を含み得る。命令724はまた、機械700によるその実行中に、メインメモリ704内、静的メモリ706内、又はハードウェアプロセッサ702内に、完全に又は少なくとも部分的に存在し得る。一例では、ハードウェアプロセッサ702、メインメモリ704、静的メモリ706、又は記憶デバイス722のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせが、機械可読媒体を構成し得る。
【0056】
機械可読媒体は、単一の媒体と例解されるが、「機械可読媒体」という用語は、1つ以上の命令724を記憶するように構成された単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型若しくは分散型データベース、及び/又は関連付けられたキャッシュ及びサーバ)を含み得る。
【0057】
「機械可読媒体」という用語は、機械700による実行のための命令を記憶、符号化、若しくは担持することができ、かつ機械700に、本開示の技術のうちのいずれか1つ以上を実行させるか、又はそのような命令によって使用されるか、若しくはそのような命令に関連付けられたデータ構造を記憶、符号化、若しくは担持することができる任意の媒体を含み得る。非限定的な機械可読媒体の例としては、ソリッドステートメモリ、並びに光学及び磁気媒体が挙げられ得る。したがって、機械可読媒体は、一時的な伝搬信号ではない。大規模な機械可読媒体の具体例としては、半導体メモリデバイス(例えば、電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ(Electrically Programmable Read-Only Memory、EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM))、及びフラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリ、磁気又は他の相変化若しくは状態変化メモリ回路、内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、磁気光学ディスク、並びにCD-ROMディスク及びDVD-ROMディスクが、挙げられ得る。
【0058】
命令724は、いくつかの転送プロトコル(例えば、フレームリレー、インターネットプロトコル(internet protocol、IP)、伝送制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(hypertext transfer protocol、HTTP)など)のうちのいずれか1つを利用するネットワークインターフェースデバイス720を介して、伝送媒体を使用して、通信ネットワーク726を介して更に送信又は受信され得る。例示的な通信ネットワークとしては、特に、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)、ワイドエリアネットワーク(wide area network、WAN)、パケットデータネットワーク(例えば、インターネット)、携帯電話ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)、一般電話サービス(Plain Old Telephone、POTS)ネットワーク、及び無線データネットワーク(例えば、Wi-Fi(登録商標)として既知の米国電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics Engineers、IEEE)802.22ファミリの標準、WiMax(登録商標)として既知のIEEE802.26ファミリの標準)、IEEE 802.25.4ファミリの標準、ピアツーピア(P2P)ネットワークが挙げられ得る。一例では、ネットワークインターフェースデバイス720は、通信ネットワーク726に接続するための1つ以上の物理的ジャック(例えば、イーサネット、同軸、又は電話ジャック)又は1つ以上のアンテナを含み得る。一例では、ネットワークインターフェースデバイス720は、単一入力多重出力(single-input multiple-output、SIMO)、複数入力多重出力(multiple-input multiple-output、MIMO)、又は複数入力単一出力(multiple-input single-output、MISO)技術のうちの少なくとも1つを使用して無線通信するための複数のアンテナを含み得る。「伝送媒体」という用語は、機械700による実行のための命令を記憶、符号化、又は担持することができる任意の無形媒体を含むものとし、そのようなソフトウェアの通信を容易にするためにデジタル又はアナログ通信信号若しくは他の無形媒体を含む。
様々な注記
【0059】
上記の非限定的な態様の各々は、それ自体で成立することができるか、又は本文書に説明される他の態様若しくは他の主題のうちの1つ以上との様々な並べ替え若しくは組み合わせにおいて、組み合わせることができる。
【0060】
上記の詳細な説明は、詳細な説明の一部を形成する添付図面への参照を含む。図面は、例解として、本発明が実施され得る特定の実装形態を示す。これらの実装形態は、一般に「例」とも称される。そのような例は、図示又は説明されたものに加えて、要素を含み得る。しかしながら、本発明者らはまた、図示又は説明された要素のみが提供される例を企図する。更に、本発明者らはまた、本明細書に図示若しくは説明される特定の例(又はその1つ以上の態様)に関してか、又は他の例(又はその1つ以上の態様)に関してのいずれかで図示又は説明される要素(又はその1つ以上の態様)の任意の組み合わせ又は並べ替えを使用する例を企図する。
【0061】
この文書と、参照により組み込まれる任意の文書との間に矛盾した使用がある場合、この文書での使用が、優先する。
【0062】
本文書において、「a」又は「an」という用語は、「少なくとも1つの」又は「1つ以上」の任意の他の例又は使用とは独立して、1つ又は2つ以上を含むように、特許文書において一般的であるように使用される。本文書では、「又は」という用語は、非排他的であることを指すのに用いられており、そのため、別段の記載がない限り、「A又はB」は、「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、及び「A及びB」を含む。本文書において、「including(含む)」及び「in which」という用語は、「comprising(備える/含む)」及び「wherein」というそれぞれの用語の平易な英語の等価物として使用されている。また、以下の請求項では、「including(含む)」及び「comprising(備える/含む)」という用語は、オープンエンドであり、すなわち、ある請求項におけるそのような用語の後に列挙された要素に加えて、要素を含むシステム、デバイス、物品、組成物、製剤、又はプロセスが、依然としてその特許請求の範囲に含まれるとみなされる。更に、以下の請求項では、「第1」、「第2」、及び「第3」などの用語は、単に標識として使用され、それらの物体に数値要件を課すことを意図するものではない。
【0063】
本明細書に説明される方法の例は、少なくとも部分的に機械実装、又はコンピュータ実装され得る。いくつかの例は、上記の例に説明されるような方法を実行するように電子デバイスを構成するように動作可能な命令で符号化されたコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体を含み得る。そのような方法の実装形態は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、より高いレベルの言語コードなどのコードを含み得る。そのようなコードは、様々な方法を実行するためのコンピュータ可読命令を含み得る。コードは、コンピュータプログラム製品の部分を形成し得る。更に、一例では、コードは、例えば、実行中又は他の時間に、1つ以上の揮発性、非一時的、又は不揮発性の有形のコンピュータ可読媒体上に有形的に記憶され得る。これらの有形のコンピュータ可読媒体の例としては、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク(例えば、コンパクトディスク及びデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカード又はスティック、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read only memory、ROM)などが挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0064】
上記の説明は、例解的であり、限定的ではないことを意図している。例えば、上記の例(又はその1つ以上の態様)は、互いに組み合わせて使用され得る。他の実装形態が、上記の説明を検討する際に、例えば、当業者によって、使用され得る。要約は、読者が、本技術的開示の性質を迅速に確認することを可能にするために提供される。要約は、それが、請求項の範囲又は意味を解釈又は限定するために使用されないことを理解して提出される。また、上記の発明を実施するための形態では、本開示を効率化するために、様々な特徴が一緒にグループ化され得る。これは、特許請求されていない開示された特徴が、任意の請求項に必須であることを意図するものと解釈されるべきではない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示された実装形態の全ての特徴よりも少ない特徴に存在し得る。したがって、以下の請求項は、例又は実装形態として発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は、別個の実装形態としてそれ自体で成立し、そのような実装形態は、様々な組み合わせ又は並べ替えで互いに組み合わされ得ることが企図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7