(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】車両制御装置、車両制御方法および車両制御プログラム
(51)【国際特許分類】
B60R 16/02 20060101AFI20250121BHJP
G10L 15/00 20130101ALI20250121BHJP
【FI】
B60R16/02 655Z
G10L15/00 200J
(21)【出願番号】P 2021065974
(22)【出願日】2021-04-08
【審査請求日】2024-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】日清紡マイクロデバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西舘 凌矢
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 征幸
(72)【発明者】
【氏名】矢田 智春
【審査官】池田 晃一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-143455(JP,A)
【文献】特開平02-193740(JP,A)
【文献】特開2000-047691(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112249026(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第112365898(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02 ; 21/0134
G10L 15/00 - 17/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御装置において、
前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するセンサ部と、
該センサ部で取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定する判定部と、
該判定部が前記音を前記要求信号であると判定したとき、前記車両が実行中の動作を予め設定した動作に変更するための制御信号
を生成する制御信号生成部と、を備えていることを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御装置において、
前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するセンサ部と、
該センサ部で取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定する判定部と、
該判定部が前記音を前記要求信号であると判定したとき、前記車両の実行中の複数の動作のうち優先して制御する動作を選択し、該選択した動作を予め設定した動作に変更するため
の制御信号を生成する
制御信号生成部と、を備えていることを特徴とする車両制御装置。
【請求項3】
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御方法において、
前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップと、
取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定するステップと、
前記要求信号であると判定したとき、前記車両が実行中の動作を予め設定した動作に変更するための制御信号を生成するステップ
と、を順に行うことを特徴とする車両制御方法。
【請求項4】
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御方法において、
前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップと、
取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定するステップと、
前記要求信号であると判定したとき、前記車両の実行中の複数の動作のうち優先して制御する動作を選択し、該選択した動作を予め設定した動作に変更するため
の制御信号を生成するステップ
と、を順に行うことを特徴とする車両制御方法。
【請求項5】
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御プログラムにおいて、
前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップと、
取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定するステップと、
前記要求信号であると判定したとき、前記車両が実行中の動作を予め設定した動作に変更するための制御信号を生成するステップ
と、を順に演算処理装置に実行させるための車両制御プログラム。
【請求項6】
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御プログラムにおいて、
前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップと、
取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定するステップと、
前記要求信号であると判定したとき、前記車両の実行中の
複数の動作のうち優先して制御する動作を選択し、該選択した動作を予め設定した動作に変更するため
の制御信号を生成するステップ
と、を順に演算処理装置に実行させるための車両制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声による車両制御装置、車両制御方法および車両制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載しているカーナビゲーションシステム等の安全上の問題の少ない機器については、音声認識による操作が実用化されている(特許文献1)。一方、十分に安全を確保しなければならない車両の動作については、誤動作を防止するため運転者の音声のみを認識して制御する構成としたり(特許文献2)、運転者が操作することを前提として運転席に非常停止ボタンを配置するなどしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開昭63-074744号公報
【文献】特開昭60-045448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両の動作に危険性を感じるのは運転席の近傍にいる者に限らない。例えば車外や車内の後部座席にいる者が、自動で開くバックドアが近傍の障害物に接触しそうになっていることに気づいたり、完全自動運転でバックしながら駐車しようとしているときに各種センサの死角となる位置から子供が近づいてくることに気づく場合もある。このような場合、従来の方法では車内の運転席以外や社外から車両の動作を停止させて危険を回避することは難しかった。そこで本発明は、車内の運転席以外にいる者や車外にいる者であっても、危険を感じた場合にすぐに危険を回避する車両の制御ができる車両制御装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両制御装置は、以下の〔1〕および〔2〕を特徴としている。
〔1〕
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御装置において、前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するセンサ部と、該センサ部で取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定する判定部と、該判定部が前記音を前記要求信号であると判定したとき、前記車両が実行中の動作を予め設定した動作に変更するための制御信号を生成する制御信号生成部と、を備えていること。
〔2〕
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御装置において、前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するセンサ部と、該センサ部で取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定する判定部と、該判定部が前記音を前記要求信号であると判定したとき、前記車両の実行中の複数の動作のうち優先して制御する動作を選択し、該選択した動作を予め設定した動作に変更するための制御信号を生成する制御信号生成部と、を備えていること。
【0006】
また上記目的を達成するため、本発明に係る車両制御方法は、以下の〔3〕および〔4〕を特徴としている。
〔3〕
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御方法において、前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップと、取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定するステップと、前記要求信号であると判定したとき、前記車両が実行中の動作を予め設定した動作に変更するための制御信号を生成するステップと、を順に行うこと。
〔4〕
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御方法において、前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップと、取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定するステップと、前記要求信号であると判定したとき、前記車両の実行中の複数の動作のうち優先して制御する動作を選択し、該選択した動作を予め設定した動作に変更するための制御信号を生成するステップと、を順に行うこと。
【0007】
また上記目的を達成するため、本発明に係る車両制御プログラムは、以下の〔5〕および〔6〕を特徴としている。
〔5〕
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御プログラムにおいて、前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップと、取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定するステップと、前記要求信号であると判定したとき、前記車両が実行中の動作を予め設定した動作に変更するための制御信号を生成するステップと、を順に演算処理装置に実行させること。
〔6〕
音声入力に基づき車両の制御を行う車両制御プログラムにおいて、前記車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップと、取得した前記音が、予め設定した前記車両の制御を要求する要求信号か否かを判定するステップと、前記要求信号であると判定したとき、前記車両の実行中の複数の動作のうち優先して制御する動作を選択し、該選択した動作を予め設定した動作に変更するための制御信号を生成するステップと、を順に演算処理装置に実行させること。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得して、車両を制御するための制御信号を生成する構成とするため、運転者の声を識別する従来の方法と比較して誤認識率が低く、確実に制御信号を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】本発明の車両制御方法および車両制御プログラムの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、音声入力に基づき車両の制御を行う際、車両の内壁あるいは外壁を叩く音を車両の制御を要求する要求信号と認識することで車両の制御を行うための制御信号を生成する構成としている。車両の内壁等を叩く音は人間の声の識別等と比べて誤認識率が低く、確実に車両制御のための制御信号を生成できる。以下、本発明の実施形態について説明する。
【0011】
まず、本発明の車両制御装置の実施形態について説明する。本実施形態の車両制御装置は、
図1に示すように、センサ部1、判定部2および制御信号生成部3を基本構成としている。
【0012】
センサ部1は、車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するマイクロフォンや振動センサ等からなり、1個あるいは複数のマイクロフォン等で構成される。マイクロフォン等は、車両の内部あるいは外部を叩く音を取得できる位置に配置すれば、車両の内部あるいは外部、さらには車体を構成するフレーム内のいずれに配置してもよい。
【0013】
判定部2は、センサ部1で取得した音を入力し、その音が内壁あるいは外壁を叩く音であって予め設定した車両の制御を要求する要求信号であるか否かを判定し、判定結果を出力する。
【0014】
制御信号生成部3は、判定部2から出力された判定結果から、センサ部1に入力した音が車両の制御を要求する要求信号のとき車両を制御するための制御信号を生成し、出力部4に出力する。通常、車両は制御装置を備え、走る、止まる等の制御が行われている。したがって、本実施形態の制御信号生成部3が車両の制御装置とは別に構成される場合は、車両の制御装置に対して車両の制御を要求するための制御信号を出力することになる。また本実施形態の制御信号生成部3が車両の制御装置の一部で構成される場合は、車両の動作を直接制御する制御信号を出力することになる。
【0015】
次に、上記車両制御装置により行われる車両制御方法の実施形態について、
図2および
図3を用いて詳細に説明する。上述の通り車両制御装置が動作を開始すると、本発明では車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得する(
図3、F1)。車両の制御が必要となる環境下では環境ノイズが大きい。そこで、センサ部1でセンシングする音は、環境ノイズからの識別を容易とするため、車両の内壁あるいは外壁を構成する硬い材料を手で叩く場合に発生する音とする。例えば、センサ部1をマイクロフォンで構成し、車内の内壁(ボディ)をコツコツと叩いた場合、
図2に示すような規則的な信号(S1~S4)が取得される。
【0016】
判定部2では、取得した音が車両の制御を要求する要求信号か否かを判定する(
図3、F2)。マイクロフォンから出力される信号(電圧)は、
図2に示すように短時間で所定のレベル(電圧Vth)を超え、所定の時間(Twt)内で所定のレベル(電圧Vth)以下に低下する。このように所定の時間内の電圧レベルの増減を検知することで、環境ノイズと識別することができる。
【0017】
また1回のみの信号の検知では、意図しない音が発生した可能性もあるので、複数回の信号検知を必須とするのが好ましい。例えば、1回目の信号検知と2回目の信号検知の間の時間を所定の時間に設定し、さらに別に設定する所定の時間の間に検知される信号の数を所定の数に設定して、これらの条件を満足するか否かで判定を行う。
【0018】
例えば、1回目の信号検知と2回目の信号検知の時間を0.5s(秒)以内とし、さらに1s以内に3回の信号を検知した場合に要求信号と判定すると設定した場合、次のようになる。
【0019】
図2に示すように、マイクロフォンから出力される信号(電圧)が、所定の電圧(Vth)を超え、かつ所定の電圧(Vth)以下となるまでの時間が所定の時間(Twt)以下となる信号(S1~S4)が4回検知されたとする。信号S1を検知すると信号の数のカウントを開始する。次の信号S2が入力するまでの時間(Tcnt)を0.5sに設定すると、信号S1がカウントされてから0.5s経過するまでに次の信号が検知されないため、カウントはリセットされる。その後、信号S2を検知して再びカウントを開始する。信号S2を検知してから0.5s経過前に信号S3が検知され、カウント数は2となる。同様に信号S3を検知してから0.5s経過前に信号S4が検知され、カウント数は3となる。その結果、マイクロフォンから出力される信号が、所望の要求信号であると判定される。
【0020】
なおマイクロフォンで取得される音は、車内でボディを叩く音や窓ガラスを叩く音、あるいは車外でボディを叩く音や窓ガラスを叩く音、またこれらの音の発生場所とマイクロフォンとの位置関係等により異なる場合がある。その場合は、予め予想される音に応じて適宜所望の処理を行うことで、要求信号であるか否かを判断すればよい。
【0021】
要求信号が入力されたと判定されると、車両の動作の制御を行うため、車両が動作中か否かを確認する(
図3、F3)。ここで制御が必要な動作は、危険を回避しなければならない動作である。例えば車両がバックしている動作中に要求信号が入力された場合、車両を止めることにする。あるいはバックドアを開く動作中に要求信号が入力された場合、バックドアを開く動作を止めることにする。このように危険を回避する動作は、予め設定しておけばよい。車両の所定の動作を制御するため制御信号を出力する(
図3、F4)。
【0022】
複数の動作が実行中の場合は、その動作において想定される危険のうち、何を優先して制御するのがよいか予め設定しておけば、優先される動作を行うように制御される。あるいは複数の動作を同時に行うように制御することもできる。
【0023】
以上のような制御方法は、車両制御プログラムを演算処理装置に実行させることで実現可能である。本実施形態の車両制御プログラムを実行する演算処理装置は、本発明の車両制御装置を制御するための独立した演算処理装置としても、車両の動作を制御する制御装置を構成する演算処理装置としてもいずれでもよい。
【0024】
上述の車両制御方法同様、車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップ(
図3、F1)は、車両に配置したマイクロフォン等を集音可能な状態とし、車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得する。
【0025】
要求信号か否かを判定するステップ(
図3、F2)は、マイクロフォン等から出力された信号について予め設定した所定の条件を満足するか否かを判定し、要求信号であると判定した場合は次のステップに進み、要求信号でないと判定した場合は車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップを繰り返す。
【0026】
制御信号を生成するステップ(
図3、F4)は、マイクロフォン等から出力された信号が要求信号であると判定された場合に、車両を制御するための制御信号を生成する。この場合、車両が動作しているか、動作している場合どのような動作が行われているかを判定し、どの動作について制御するか判定するのが好ましい。制御信号が生成され、制御信号を出力した後は、車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップを繰り返す。車両が動作していない場合、車両の制御信号を出力する必要はないので、車両の内壁あるいは外壁を叩く音を取得するステップを繰り返す。
【0027】
このようなプログラムに基づき、上述の車両制御装置が動作することで、本発明の車両制御装置が実現でき、上述の車両制御方法が実行される。
【0028】
本発明の実施形態の車両制御プログラムは、車両に内蔵された記憶媒体に予め記憶しておくことができる。あるいは車両に着脱可能な記憶媒体に格納することができる。この着脱可能な記憶媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することも可能である。さらにまたインターネット等のネットワークを介して提供することも可能である。
【0029】
以上本発明の車両制御装置、車両制御方法および車両制御プログラムの実施形態について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。例えば、マイクロフォン等から出力された音が所望の要求信号であるか否かを判定する方法は、上記説明の方法に限定されない。
【実施例】
【0030】
次に本発明の実施例について、車両の動作の一つであるサンルーフの開閉を制御する場合を例にとり説明する。具体的には、サンルーフが開いた状態から閉じる動作が開始されたとき、サンルーフの動作を停止する制御を行う場合について説明する。
【0031】
サンルーフが閉じる動作を開始したとき、このままサンルーフが閉じると何らかの危険が発生する。その危険に気づいた車両の後部座席に座っている者は、運転席の停止ボタンを押す代わりに窓を3回以上叩く。本発明の車両制御装置が搭載された車両では、1秒間に3回、所定の音圧以上の叩打音を検知すると、車両の制御を要求する要求信号であると判定する。
【0032】
このとき車両は、停止状態で車両の制御装置が制御する動作のうち、危険を回避するため制御しなければならない動作は、サンルーフを閉じる動作のみとすると、サンルーフを閉じる動作を停止するための制御信号を生成し、車両の制御装置に送信する。車両の制御装置は、サンルーフを閉じる動作を停止するための制御信号を受信し、速やかにサンルーフの動作を停止する。
【0033】
このような緊急停止を行う場合には、車両の制御装置の制御によって、ブザーを鳴らしたり、LEDランプを点滅させる動作が行われると、サンルーフの動作の停止を求めた者が緊急動作の開示を知ることができ好ましい。
【0034】
またこの場合、車両の制御信号としてサンルーフを閉じる動作の代わりに、サンルーフを閉じる動作を停止した後、サンルーフをもとの状態(開いた状態)に戻すように構成することもできる。
【0035】
また、車両がバックしながらサンルーフを閉じる動作が開始された状態で、車両の制御を要求する要求信号であると判定された場合には、車両の移動(バックする動作)とサンルーフを閉じる動作とを同時に止めるような制御信号を出力してもよい。あるいは危険性の低い制御(例えばエアコンの動作)とサンルーフを閉じる動作が同時に行われている場合に、サンルーフを閉じる動作のみを制御する制御信号を出力するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1:センサ部、2:判定部、3:制御信号生成部、4:出力部