(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-29
(45)【発行日】2025-02-06
(54)【発明の名称】給送装置、及び、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 7/04 20060101AFI20250130BHJP
【FI】
B65H7/04
(21)【出願番号】P 2021043442
(22)【出願日】2021-03-17
【審査請求日】2024-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100117215
【氏名又は名称】北島 有二
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 亮
(72)【発明者】
【氏名】森崎 良平
(72)【発明者】
【氏名】開 健児
(72)【発明者】
【氏名】吉田 永康
(72)【発明者】
【氏名】山口 勝次
【審査官】増岡 亘
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-166643(JP,A)
【文献】特開2005-244798(JP,A)
【文献】特開2018-93395(JP,A)
【文献】特開平5-286607(JP,A)
【文献】特開2009-132481(JP,A)
【文献】特開2018-154421(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを所定の給送方向に給送する給送装置であって、
シートを載置可能な載置部と、
前記載置部に載置されたシートの給送方向下流側の先端に押動されて、支軸を中心に基準位置から押動位置に回動するフィラーと、
前記フィラーの前記基準位置又は前記押動位置から前記押動位置又は前記基準位置への回動を検知する第1検知センサと、
を備え、
前記載置部は、前記載置部にシートが載置された状態を検知する第2検知センサを具備
し、
前記第1検知センサによって、前記フィラーの前記基準位置から前記押動位置への回動が検知された後に、前記フィラーの前記押動位置から前記基準位置への回動が検知されても、その間に前記第2検知センサによる前記載置部へのシートの載置が検知され続けられている場合には、前記載置部にシートが載置されているものとして給送動作を開始することを特徴とする給送装置。
【請求項2】
前記第2検知センサは、前記フィラーに対して給送方向上流側に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の給送装置。
【請求項3】
前記第2検知センサは、前記載置部の載置面又はそれよりも低い位置に検知面が位置するように配置された反射型フォトセンサであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給送装置。
【請求項4】
前記載置部に載置されたシートに押動されて、前記載置部の載置面から突出する突出位置から突出しない非突出位置に第2支軸を中心に回動する第2フィラーを備え、
前記第2検知センサは、前記第2フィラーの前記突出位置又は前記非突出位置から前記非突出位置又は前記突出位置への回動を検知する透過型フォトセンサであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給送装置。
【請求項5】
当該給送装置は、画像形成装置に設置され、
前記画像形成装置における消費電力が印刷時に比べて減少するように制御される省電力モードが実行されている場合であって、前記第2検知センサによって前記載置部にシートが載置された状態が検知されたときに、前記省電力モードを解除して印刷時の通常電力モードに復帰させることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の給送装置。
【請求項6】
前記載置部は、給送動作が開始されるときに当該載置部に載置されたシートを待機位置から給送位置に上昇させる昇降載置部を具備し、
前記第2検知センサによって前記載置部にシートが載置された状態が検知されたときに、前記昇降載置部を前記待機位置から前記給送位置に上昇させることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれかに記載の給送装置。
【請求項7】
前記第2検知センサは、前記載置部に載置された複数枚のシートがすべてなくなった状態を検知可能であることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれかに記載の給送装置。
【請求項8】
前記フィラーの前記支軸は、前記載置部の載置面よりも下方に位置することを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載の給送装置。
【請求項9】
前記載置部にシートとしての原稿が載置される原稿搬送装置であることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載の給送装置。
【請求項10】
請求項1~請求項9のいずれかに記載の給送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、原稿などのシートを給送する原稿搬送装置などの給送装置と、それを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機や印刷機等の画像形成装置と、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機やプリンタや印刷機等の画像形成装置において、シートとしての原稿を給送する給送装置としての原稿搬送装置が広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一方、特許文献1には、原稿搬送装置(ADF)において、原稿テーブル(載置部)に原稿(シート)が載置されると、その用紙に押動されてセットフィラー(フィラー)が原稿未セット位置(基準位置)から原稿セット位置(押動位置)に回動して、その回動した状態が原稿セットセンサによって光学的に検知される技術が開示されている。そして、そのように原稿セットセンサによって原稿のセットが検知されると、それをトリガーにして原稿搬送装置の給送動作が開始されることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術は、載置部(原稿テーブル)にシートが載置されると、そのシートに押動されてフィラーが基準位置から押動位置に回動して、その回動した状態が検知センサによって検知された後に、フィラーによってシートがフィラーから離れる方向に僅かに押し戻されてしまうことがあった。そして、そのような場合には、フィラーが押動位置から基準位置に回動してしまって、載置部にシートが載置されていないものと誤検知されてしまって、正常な給送動作が開始されなかった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、載置部にシートが載置されているにも関わらず、シートが載置されていないものと誤検知されてしまう不具合が生じにくい、給送装置、及び、画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明における給送装置は、シートを所定の給送方向に給送する給送装置であって、シートを載置可能な載置部と、前記載置部に載置されたシートの給送方向下流側の先端に押動されて、支軸を中心に基準位置から押動位置に回動するフィラーと、前記フィラーの前記基準位置又は前記押動位置から前記押動位置又は前記基準位置への回動を検知する第1検知センサと、を備え、前記載置部は、前記載置部にシートが載置された状態を検知する第2検知センサを具備し、前記第1検知センサによって、前記フィラーの前記基準位置から前記押動位置への回動が検知された後に、前記フィラーの前記押動位置から前記基準位置への回動が検知されても、その間に前記第2検知センサによる前記載置部へのシートの載置が検知され続けられている場合には、前記載置部にシートが載置されているものとして給送動作を開始するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、載置部にシートが載置されているにも関わらず、シートが載置されていないものと誤検知されてしまう不具合が生じにくい、給送装置、及び、画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。
【
図5】原稿搬送装置でおこなわれる制御の一例を示すフローチャートである。
【
図6】変形例1としての、原稿搬送装置でおこなわれる制御を示すフローチャートである。
【
図7】変形例2としての、原稿搬送装置の要部を示す拡大図である。
【
図8】
図7の原稿搬送装置の要部を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0010】
まず、
図1にて、画像形成装置1における全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としての複写機、3は画像読取部2、80で読み取った画像情報に基づいた露光光Lを感光体ドラム5上に照射する露光部、4は感光体ドラム5上にトナー像(画像)を形成する作像部、9は感光体ドラム5上に形成されたトナー像を用紙Pに転写する転写部(画像形成部)、を示す。
また、10は原稿載置部60にセットされた原稿D(シート)を給送して原稿排出部61に排出する給送装置としての原稿搬送装置(ADF)、12~14は用紙Pが収納された給紙部、17は転写部9に向けて用紙Pを搬送するレジストローラ(タイミングローラ)、を示す。
また、18は原稿Dのオモテ面の画像情報を光学的に読み取る第1画像読取部、20は用紙P上に担持されたトナー像(未定着画像)を定着する定着装置、31は画像形成装置本体1から排紙された用紙Pが積載される排紙トレイ、80は原稿Dのウラ面の画像情報を光学的に読み取る第2画像読取部、を示す。
【0011】
図1を参照して、画像形成装置本体1における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、シートとしての原稿Dは、原稿搬送装置10において、載置部としての原稿載置部60から搬送(給送)されて、第1画像読取部18の位置を通過する。このとき、第1画像読取部18では、上方を通過する原稿Dのオモテ面の画像情報が光学的に読み取られる。
そして、第1画像読取部18で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部3(書込部)に送信される。そして、露光部3からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、作像部4の感光体ドラム5上に向けて発せられる。
【0012】
一方、作像部4において、感光体ドラム5は図中の時計方向に回転しており、所定の作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程)を経て、感光体ドラム5上に画像情報に対応した画像(トナー像)が形成される。
その後、感光体ドラム5上に形成された画像は、転写部9の位置で、レジストローラ17により搬送された用紙P上に転写される。
【0013】
一方、転写部9(画像形成部)に搬送される用紙Pは、次のように動作する。
まず、画像形成装置本体1の複数の給紙部12~14のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、装置本体1内の最上段の給紙部12が選択されたものとする。)。そして、給紙部12に収納された用紙Pの最上方の1枚が、給紙機構52(フィードローラ、ピックアップローラ、バックアップローラ、等で構成されている。)によって給送されて、搬送経路に向けて搬送される。その後、用紙Pは、複数の搬送ローラが配設された搬送経路を通過して、レジストローラ17の位置に達する。
【0014】
レジストローラ17の位置に達した用紙Pは、感光体ドラム5上に形成された画像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写部9(画像形成部)に向けて搬送される。
そして、転写工程後の用紙Pは、転写部9の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着装置20に達する。定着装置20に達した用紙Pは、定着ローラ21と加圧ローラ22との間に送入されて、定着ローラ21から受ける熱と双方の部材21、22から受ける圧力とによってトナー像が定着される(定着工程である)。トナー像が定着された定着工程後の用紙Pは、定着ローラ21と加圧ローラ22との間(定着ニップである。)から送出された後に、画像形成装置本体1から排出されて、出力画像として排紙トレイ31上に積載されることになる。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0015】
なお、原稿Dのオモテ面に加えてウラ面の画像に基づいた画像形成をおこなう場合には、原稿搬送装置10において、第1画像読取部18の位置を経由して第2画像読取部80の位置を通過するときに、第2画像読取部80によって下方を通過する原稿Dのウラ面の画像情報が光学的に読み取られる。そして、オモテ面の画像に基づいた画像形成プロセスと同様に、第2画像読取部80で読み取られた光学的な画像情報が露光部3に送信されて、それに基いた画像形成プロセスがおこなわれることになる。
【0016】
次に、
図2を用いて、給送装置としての原稿搬送装置10の構成・動作について詳述する。
図2に示すように、原稿搬送装置10は、原稿載置部60(載置部)、第1画像読取部18、第2画像読取部80、原稿排出部61(排紙トレイ)、ピックアップローラ62、給送ローラ63、リバースローラ64、複数の搬送ローラ対65~69、排出ローラ対70(排紙ローラ対)、サイズ検知センサS4~S7、原稿検知センサS8~S13、等で構成されている。
【0017】
ここで、載置部としての原稿載置部60は、上方に開放された空間が形成されていて、ユーザーによって上方からオモテ面を上方に向けた状態で原稿Dを載置できるように構成されている(複数枚の原稿Dの束を積載できるように構成されている)。なお、図示は省略するが、原稿載置部60には、載置された原稿Dの幅方向(給送方向に直交する方向であって、
図1~
図3の紙面垂直方向、
図4の上下方向である。)の位置を定めるための一対のサイドフェンスが設けられている。
原稿排出部61は、原稿載置部60の下方に設置されていて、画像読取部18、80にて画像が読み取られた後の原稿Dが排出されて載置されるように構成されている(複数枚の原稿Dがスタックされるように構成されている)。
【0018】
また、原稿載置部60から原稿排出部61に至る搬送経路には、搬送方向上流側から順に、ピックアップローラ62、給送ローラ63及びリバースローラ64、第1搬送ローラ対65(突当ローラ対)、第2搬送ローラ対66、第3搬送ローラ対67、第4搬送ローラ対68、第5搬送ローラ対69、排出ローラ対70、が設置されている。これらのローラ部材62~70は、原稿載置部60に載置された原稿Dを第1画像読取部18や第2画像読取部80の位置に向けて搬送して、画像読取後の原稿Dを原稿排出部61に向けて搬送する搬送手段として機能するものである。
【0019】
また、これらのローラ部材62~70によって形成される搬送経路には、
図2に示すように、原稿Dの搬送を案内するための複数のガイド板が、原稿Dのオモテ面に対向する側とウラ面に対向する側とにそれぞれ略平行に設置されている。
【0020】
ここで、複数の搬送ローラ対65~69(特に、第1画像読取部18や第2画像読取部80の位置における読取精度に関わる3つの搬送ローラ対67~69である。)は、第1画像読取部18や第2画像読取部80の位置において原稿Dを所定の搬送速度(一定速度)で搬送するものである。第1画像読取部18は、第3搬送ローラ対67と第4搬送ローラ対68との間の搬送経路において原稿Dのオモテ面に対向するように配設され、第2画像読取部80は、第4搬送ローラ対68と第5搬送ローラ対69との間の搬送経路において原稿Dのウラ面に対向するように配設されている。
排出ローラ対70は、複数の搬送ローラ対65~69のうち最も搬送方向下流側に位置する第5搬送ローラ対69に対して搬送方向下流側であって、原稿排出口の位置に配設されている。そして、排出ローラ対70によって、第1画像読取部18や第2画像読取部80の位置にて画像が読み取られた後の原稿Dが搬送されて原稿排出部61に向けて排出(スタック)されることになる。
【0021】
なお、
図2に示すように、原稿載置部60には、原稿Dの搬送経路に沿って複数の原稿検知センサS8~S13が設置されている。これらの原稿検知センサS8~S13は、反射型フォトセンサであって、搬送経路における原稿Dのジャム(原稿詰り)の有無を検知したり、画像読取部18、80への搬送タイミングや画像読取部18、80の読み取りタイミングなどを制御したりするためのものである。
また、
図2に示すように、原稿載置部60には、給送方向上流側(
図2の右方であって、昇降載置部60a以外の固定された載置部の部分である。)に複数のサイズ検知センサS4~S7が給送方向に沿って並設されている。これらのサイズ検知センサS4~S7は、反射型フォトセンサであって、原稿載置部60に載置された原稿Dの後端(給送方向上流側の端部である。)を光学的に検知して、原稿Dのサイズを検知するためのものである。
【0022】
以下、このように構成された原稿搬送装置10における、基本的な動作について説明する。
まず、原稿載置部60において、原稿D(少なくともオモテ面に画像が形成された状態のものである。)が、オモテ面を上方にした状態で、その先端(給送方向先端)が基準壁78(
図3、
図4参照)に突き当たるように積載されると、原稿載置部60の昇降載置部60aが上昇(
図2において、実線で示す待機位置からは破線で示す給送位置への回転軸60a1を中心にした時計方向の回動である。)する。そして、操作パネルの操作によって原稿Dの画像を読み取る指示(コピー指示)がされると、ピックアップローラ62によって、原稿載置部60上の上方の原稿Dから順次に、給送ローラ63とリバースローラ64とのニップに向けて搬送される。このとき、給送ローラ63とリバースローラ64とのニップに向けて複数枚の原稿Dが搬送される可能性があるが、給送ローラ63及びリバースローラ64におけるFRR方式の分離によって、最上方の原稿Dのみが分離されて下流側の搬送経路へと送り込まれることになる。
なお、本実施の形態において、ピックアップローラ62は、不図示の移動機構によって上下動可能に構成されていて、給送動作が開始されるときに原稿載置部60上の最上方の原稿Dの表面に当接するように、
図2、
図3の破線で示す待機位置から移動することになる。
【0023】
その後、搬送経路に搬送された原稿Dは、回転停止した状態の第1搬送ローラ対65(突当ローラ対)のニップに突き当たって、スキュー補正(斜行補正)がおこなわれる。その後、スキュー補正された原稿Dは、回転開始した第1搬送ローラ対65によって下流側に搬送されて、原稿検知センサS10(レジストセンサ)の位置を通過した後に、第2、第3搬送ローラ対66、67によって搬送されて、搬送ガイド板に案内されながら第1画像読取部18の位置に搬送される。そして、第1画像読取部18の位置で、原稿Dのオモテ面の画像が光学的に読み取られることになる。
その後、画像が読み取られた原稿Dは、第3、第4搬送ローラ対67、68によって、第2画像読取部80の位置に搬送される。そして、第2画像読取部80の位置で、原稿Dのウラ面の画像が光学的に読み取られることになる。なお、原稿Dのウラ面の画像情報を読み取らない場合(オモテ面の画像情報のみを読み取るモードが設定されている場合である。)には、上述したような第2画像読取部80による画像の読み取りはおこなわずに、原稿Dはそのまま第2画像読取部80の位置を通過することになる。
その後、原稿Dは、第4、第5搬送ローラ対68、69によって、排出ローラ対70の位置に搬送される。そして、排出ローラ対70による搬送によって、原稿排出部61上に排紙される。
そして、原稿載置部60に複数枚の原稿Dが積載されていて、それらの原稿Dに対する画像形成をおこなう場合には、原稿載置部60上の複数枚の原稿Dが間隔をあけて連続的に搬送されて、上述したような一連の原稿搬送動作が繰り返しおこなわれることになる。
【0024】
以下、
図3~
図5等を用いて、本実施の形態における給送装置としての原稿搬送装置10の、特徴的な構成・動作について詳述する。
本実施の形態において、先に
図2等を用いて説明した原稿搬送装置10は、シートとしての原稿Dを所定の給送方向に給送する給送装置として機能するものである。
そして、給送装置としての原稿搬送装置10には、原稿D(シート)を載置可能な載置部としての原稿載置部60が設けられている。
【0025】
ここで、本実施の形態における原稿載置部60(載置部)は、先に
図2を用いて説明した給送動作が開始されるときに原稿載置部60に載置された原稿D(シート)を待機位置(
図2、
図3の実線で示す位置である。)から給送位置(
図2、
図3の破線で示す位置である。)に上昇させる昇降載置部60aが設けられている。
この昇降載置部60aは、不図示のモータによる駆動によって、原稿載置部60において固定された部分との境界に位置する回転軸60a1を中心に回動可能(昇降可能)に構成されている。そして、昇降載置部60aは、原稿載置部60上に原稿Dがセットされていないときには、
図3の実線で示す待機位置に位置して、原稿載置部60上に原稿Dがセットされているときには、
図3の破線で示す給送位置に位置するように、回動(昇降)される。このような昇降載置部60aを設けることで、原稿載置部60への原稿Dのセット性が向上することになる。
なお、原稿載置部60上に原稿Dが設置されているか否かは、後述する第1検知センサS1(又は、第2検知センサS2)によって検知される。
また、昇降載置部60aが待機位置に位置している状態は、昇降ホームポジションセンサS3によって検知される。さらに、昇降載置部60a上の最上方の原稿Dが給送位置に位置している状態は、原稿検知センサS8によって検知される。
【0026】
ここで、
図3、
図4等を参照して、本実施の形態における原稿搬送装置10(給送装置)には、フィラー75(可動部材)と、第1検知センサS1(第1検知手段)と、が設けられている。
フィラー75は、原稿載置部60に載置された原稿D(シート)の給送方向下流側の先端に押動されて、支軸75aを中心に基準位置(
図3、
図4にて実線で示す位置である。)から押動位置(
図3、
図4にて破線で示す位置であって、第1検知センサS1の検知位置である。)に回動するものである。
第1検知センサS1は、フィラー75の基準位置(又は押動位置)から押動位置(又は基準位置)への回動を検知するものである。
【0027】
詳しくは、フィラー75は、その下部に、基準位置における姿勢を維持するための錘76が設置されている。なお、この錘76は、フィラー75が基準位置に位置しているときに、筐体に形成されたストッパ部72に当接して、その位置を超えてフィラー75が
図3の時計方向に回動しないようになっている。
また、第1検知センサS1は、透過型フォトセンサであって、基準壁78の凹部78a(
図4参照)に設置されている。基準壁78の凹部78aは、基準壁78から給送方向下流側に凹むように形成されていて、押動位置に回動したフィラー75が基準壁78から上流側に突出しないように(原稿Dの給送を妨げないように)、収納するものである。
そして、先に説明したように、原稿Dの先端(
図3、
図4の左側の先端である。)が基準壁78に突き当たるように、原稿載置部60上に原稿Dがセットされると、その原稿Dの先端にフィラー75が押動されて支軸75aを中心に
図3の反時計方向に回動することになる。そして、フィラー75が押動位置まで回動すると、第1検知センサS1の発光素子と受光素子との間にフィラー75が入り込んで、センサ出力が変化する(オフ状態からオン状態に変化する)。これにより、原稿載置部60に原稿Dがセットされたことが検知されることになる。
なお、原稿載置部60上の原稿Dがすべてなくなって、押動位置(検知位置)にあるフィラー75が基準位置に向けて回動すると、第1検知センサS1のセンサ出力が変化して(オン状態からオフ状態に変化して)、原稿載置部60に原稿Dがセットされていないことが検知されることになる。本願明細書等において、このような状態を、「フィラー75の押動位置から基準位置への回動を第1検知センサS1が検知した状態」としている。
【0028】
ここで、本実施の形態における原稿搬送装置10(給送装置)の原稿載置部60(載置部)には、原稿載置部60に原稿D(シート)が載置された状態を検知する第2検知センサS2が設置されている。
詳しくは、第2検知センサS2は、フィラー75や第1検知センサS1に対して給送方向上流側(
図3、
図4の右側である。)の近傍に配置されている。この位置関係(フィラー75の上流側に第2検知センサS2が位置する関係である。)は、昇降載置部60aが給送位置に上昇した状態であっても、昇降載置部60aが待機位置に下降した状態であっても、変わらない。また、第2検知センサS2の給送方向の位置は、フィラー75が基準位置に固定されていると仮定して、そのフィラー75に先端が突き当たった状態の原稿Dを検知し得る位置であって、その状態の原稿Dを給送位置でピックアップローラ62によって給送し得る位置に設定されている。
【0029】
また、本実施の形態では、第2検知センサS2として、反射型フォトセンサ(発光素子から射出された光を検知物で反射させて受光素子で受光するものである。)が用いられている。
具体的に、原稿載置部60の載置面上に原稿Dがセットされると、第2検知センサS2の発光素子から射出された光が原稿Dで反射して、その反射光が受光素子で受光されて、センサ出力が変化する(オフ状態からオン状態に変化する)。これにより、原稿載置部60に原稿Dがセットされたことが検知されることになる。
【0030】
そして、第2検知センサS2(反射型フォトセンサ)は、原稿載置部60の載置面(上面)、又は、それよりも低い位置に、検知面が位置するように配置されている。具体的に、
図4に示すように、昇降載置部60aに形成された開口から、第2検知センサS2の検知面(発光素子からの発光と、検知物からの反射光の受光素子での受光と、を可能とするセンサ表面である。)が突出することなく露呈するように形成されている。
これにより、給送動作時や原稿セット時などに第2検知センサS2に原稿Dが引っ掛かってしまうような不具合の発生が防止される。
なお、第2検知センサS2(反射型フォトセンサ)は、その誤検知を防止するために、外乱光に対する影響が少ないものであることが好ましい。
【0031】
そして、本実施の形態では、第1検知センサS1によって、フィラー75の基準位置から押動位置への回動(
図3の実線で示す位置から破線で示す位置への支軸75aを中心にした回動である。)が検知された後に、フィラー75の押動位置から基準位置への回動が検知されても(押動位置からの回動が検知されても)、その間に第2検知センサS2による原稿載置部60への原稿D(シート)の載置が検知され続けられている場合には、原稿載置部60に原稿Dが載置されているものとして(原稿Dがなくなっていないものとして)、給送動作を開始するように制御している。
すなわち、本実施の形態では、第1検知センサS1と第2検知センサS2とによって原稿セット状態が検知された状態から、第1検知センサS1による原稿セット状態がキャンセルされてしまっても(原稿未セット状態が検知されてしまっても)、第2検知センサS2によって原稿セット状態が継続して検知されている場合には、原稿セット状態であるものとして、その後の給送動作を中断せずに進めていくようにしている。
【0032】
このような制御をおこなうのは、原稿Dとして薄紙や小サイズ紙などの軽量のものが原稿載置部60にセットされるときなどに、ユーザーがその原稿Dを押し込むことによってフィラー75が押動位置(検知位置)まで回動して、その状態が第1検知センサS1によって検知されるものの、ユーザーが原稿Dから手を離した瞬間に、基準位置に戻ろうとするフィラー75によって原稿Dが給送方向上流側(
図3、
図4の右側であって、基準壁78から離れる方向である。)に僅かに押し戻されてしまうことがあるためである。そして、そのような場合には、第1検知センサS1からフィラー75が離れてしまって、第1検知センサS1が原稿未セット状態と検知してしまうことになる。しかし、このように、原稿載置部60において基準壁78から原稿Dが僅かに離れてしまっていても、ピックアップローラ62による給送方向下流側への搬送は充分に可能であって、そのまま給送動作を中断してしまうと時間的な無駄が生じてしまう。すなわち、第1検知センサS1のみで原稿セット状態を検知する場合には、原稿載置部60に原稿Dが載置されているにも関わらず、原稿Dが載置されていないものと誤検知しやすくなる。また、このような第1検知センサS1による誤検知は、原稿Dの先端がカール(湾曲)してしまっているような場合にも生じやすい。
これに対して、本実施の形態では、第1検知センサS1による原稿セット状態の検知に加えて、第2検知センサS2による原稿セット状態の検知をおこない、第1検知センサS1による原稿セット状態の検知がキャンセルされてしまっても、第2検知センサS2による原稿セット状態の検知が継続する限り、給送動作を中断しないため、原稿載置部60に原稿Dが載置されているにも関わらず原稿Dが載置されていないものと誤検知されてしまう不具合が生じにくくなる。
なお、仮に、第1検知センサS1及びフィラー75を設置せずに、第2検知センサS2のみで原稿セット状態の検知をおこなう場合には、単独での検知になるため、検知精度の高い第2検知センサS2を用いる必要がある。そして、そのようなときにパンチ穴が形成された原稿Dのパンチ穴が検知面上に位置してしまった場合などに、原稿がセットされていないものと誤検知する可能性が高くなる。また、第2検知センサS2が原稿Dとは異なるチリやゴミなどの異物を原稿として検知してしまう可能性もある。したがって、本願発明のもののように、第1検知センサS1及びフィラー75による原稿セット状態の検知と、第2検知センサS2による原稿セット状態の検知と、を併用することが好ましい。
【0033】
ここで、本実施の形態において、第2検知センサS2は、原稿載置部60に載置された複数枚の原稿D(シート)がすべてなくなった状態を検知可能である。すなわち、第2検知センサS2は、原稿載置部60における原稿Dのエンド状態を検知するエンド検知センサとしても機能することになる。
具体的に、原稿載置部60上の原稿Dがすべてなくなると、第2検知センサS2の発光素子から射出された光が反射光として受光素子で受光されることはなく、センサ出力が変化する(オン状態からオフ状態に変化する)。これにより、原稿載置部60における原稿Dのエンド状態が把握されることになる。そして、そのようにエンド状態が検知されると、その旨が画像形成装置本体1の表示パネル(不図示)に表示されることになる。
先に説明したように第1検知センサS1のフィラー75は、接触する原稿Dの重さ(原稿Dから受ける力)が小さくなるほど基準位置に回動しやすくなるため、原稿載置部60における原稿Dの積載状態がエンド状態に近づくにつれて、原稿載置部60に原稿Dがまだ載置されているにも関わらず原稿Dが載置されていないものと誤検知されてしまう不具合が生じやすくなる。したがって、第1検知センサS1をエンド検知センサとして用いることは好ましくない。そして、本実施の形態では、第2検知センサS2をエンド検知センサとして用いているため、エンド状態の誤検知が生じにくくなる。
【0034】
また、
図3等に示すように、本実施の形態において、フィラー75の支軸75aは、原稿載置部60の載置面よりも下方に位置している。
特に、本実施の形態では、フィラー75の支軸75aが、待機位置に位置する昇降載置部60aの載置面よりも下方に位置するようにしている。
このように設定することで、フィラー75を給送位置まで上下方向に延ばすことができる。具体的に、フィラー75は、待機位置に位置する昇降載置部60aの載置面よりも下方の位置から、ピックアップローラ62の近傍の給送位置まで、上下方向延びるように形成されている。
したがって、昇降載置部60aの昇降に関わらず、原稿載置部60上の原稿Dとフィラー75との接触状態を維持することができる。そのため、第1検知センサS1による原稿セット検知を良好におこなうことが可能になる。
【0035】
以下、
図5を用いて、第1、第2検知センサS1、S2を用いた原稿搬送装置10における制御の一例について説明する。
まず、第1検知センサS1がオンになると(ステップSt1)、原稿載置部60に原稿Dが載置されたものとして、待機位置にあった昇降載置部60a(原稿トレイ)を給送位置に上昇(回動)させる(ステップSt2)。
その後、第1検知センサS1がオフになっていないかが判別され続ける(ステップSt3)。その結果、第1検知センサS1がオフになっていない場合には、フィラー75による原稿Dの押し戻しが生じていないものとして、そのまま給送動作を開始して(ステップSt5)、本フローを終了する。すなわち、先に
図2等を用いて説明したように、ピックアップローラ62によって、原稿Dを給送ローラ63とリバースローラ64とのニップに搬送して、その後に原稿Dを画像読取部18、80に向けて搬送する。
これに対して、ステップSt3で第1検知センサS1がオフになっている場合には、フィラー75による原稿Dの押し戻しが生じたものとして、第2検知センサS2によるオンが続いているかが判別される(ステップSt4)。その結果、第2検知センサS2がオンである場合には、原稿載置部60に原稿Dが載置されているものとして、ステップSt5以降の制御フローをおこなう。
これに対して、ステップSt4で、第2検知センサS2がオンでない場合には、原稿載置部60に原稿Dが載置されていないものとして(エンド状態であるものとして)、昇降ホームポジションセンサS3がオンになるまで給送位置にあった昇降載置部60a(原稿トレイ)を待機位置に下降(回動)させて(ステップSt6、St7)、本フローを終了する。
【0036】
<変形例1>
図6を参照して、変形例1としての原稿搬送装置10(画像形成装置1)は、第2検知センサS2による原稿セット状態の検知をトリガーにして、省電力モードからの復帰をおこなうとともに、昇降載置部60aの給送位置への上昇をおこなっている。
詳しくは、「省電力モード」は、省エネルギーを目的として、画像形成装置1における消費電力が印刷時(通常電力モード)に比べて減少するように制御される制御モードである。具体的に、装置に内蔵されたタイマーによって、ユーザーによる画像形成装置1の使用が所定時間ないものと判別された場合に、定着装置20のヒータや表示パネル(不図示)などに供給される電力が遮断(又は、減少)されることになる。
そして、変形例1では、省電力モードが実行されている場合であって、第2検知センサS2によって原稿載置部60に原稿D(シート)が載置された状態が検知されたときに、省電力モードを解除して印刷時の通常電力モードに復帰させるように制御している。このように制御することで、ユーザーの原稿Dのセット動作に則して、省電力モードからの速やかな復帰が可能になる。
また、変形例1では、第2検知センサS2によって原稿載置部60に原稿Dが載置された状態が検知されたときに、昇降載置部60aを待機位置から給送位置に上昇させるように制御している。このように制御することで、ユーザーの原稿Dのセット動作に則して、速やかに給送動作を開始することが可能になる。
以下、
図6を用いて、上述した第2検知センサS2の検知をトリガーにした原稿搬送装置10における制御の一例について説明する。
まず、第1検知センサS1がオンであるかが判別されるとともに(ステップSt1)、第2検知センサS2がオンであるかが判別される(ステップSt10)。
その結果、第2検知センサS2がオンになったものと判別された場合には、省電力モードから通常電力モードに復帰するとともに(ステップSt11)、待機位置にあった昇降載置部60a(原稿トレイ)を給送位置に上昇(回動)させる(ステップSt2)。
その後、先に
図5を用いて説明したものと同様に、ステップSt3以降の制御フローがおこなわれる。
【0037】
<変形例2>
図7、
図8に示すように、変形例2における原稿搬送装置10(給送装置)は、第2検知センサとして反射型フォトセンサを用いるのではなく、第2検知センサS12として透過型フォトセンサを用いている。
詳しくは、原稿載置部60(昇降載置部60a)には、原稿載置部60に載置された原稿D(シート)に押動されて、原稿載置部60の載置面から突出する突出位置から突出しない非突出位置に第2支軸79aを中心に回動する第2フィラー79が設けられている。
そして、透過型フォトセンサである第2検知センサS22は、原稿載置部60(昇降載置部60a)において載置面から突出しない位置に設置されていて、第2フィラー79の突出位置(又は非突出位置)から非突出位置(又は突出位置)への回動を検知することになる。
具体的に、原稿載置部60上に原稿Dがセットされると、その原稿Dに第2フィラー79が押動されて支軸79aを中心に
図7の反時計方向に回動することになる。そして、第2フィラー79が突出位置から非突出位置まで回動すると、第2検知センサS22の発光素子と受光素子との間に第2フィラー79が入り込んで、センサ出力が変化する(オフ状態からオン状態に変化する)。これにより、原稿載置部60に原稿Dがセットされたことが検知されることになる。
なお、原稿載置部60上の原稿Dがすべてなくなって、非突出位置(検知位置)にある第2フィラー79が突出位置に向けて回動すると、第2検知センサS22のセンサ出力が変化して(オン状態からオフ状態に変化して)、原稿載置部60に原稿Dがセットされていないことが検知されることになる(エンド状態が検知されることになる)。
そして、変形例2でも、第1検知センサS1による原稿セット状態の検知に加えて、第2検知センサS22による原稿セット状態の検知をおこない、第1検知センサS1による原稿セット状態の検知がキャンセルされてしまっても、第2検知センサS22による原稿セット状態の検知が継続する限り、給送動作を継続しているため、原稿載置部60に原稿Dが載置されているにも関わらず原稿Dが載置されていないものと誤検知されてしまう不具合が生じにくくなる。
また、第2検知センサS22として第2フィラー79を利用した透過型フォトセンサを用いることで、原稿Dとは異なるチリやゴミなどの異物を原稿として検知してしまう不具合が生じにくくなる。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態における原稿搬送装置10は、原稿D(シート)を所定の給送方向に給送する給送装置であって、原稿Dを載置可能な原稿載置部60(載置部)が設けられている。また、原稿載置部60に載置された原稿Dの給送方向下流側の先端に押動されて支軸75aを中心に基準位置から押動位置に回動するフィラー75と、フィラー75の基準位置(又は押動位置)から押動位置(又は基準位置)への回動を検知する第1検知センサS1と、が設けられている。そして、原稿載置部60には、原稿載置部60に原稿Dが載置された状態を検知する第2検知センサS2が設けられている。
これにより、原稿載置部60に原稿Dが載置されているにも関わらず、原稿Dが載置されていないものと誤検知されてしまう不具合を生じにくくすることができる。
【0039】
なお、本実施の形態では、モノクロの画像形成装置1に設置される原稿搬送装置10に対して本発明を適用したが、カラーの画像形成装置に設置される原稿搬送装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、電子写真方式の画像形成装置1に設置される原稿搬送装置10に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、その他の方式の画像形成装置(例えば、インクジェット方式の画像形成装置や、孔版印刷機などである。)に設置される原稿搬送装置に対しても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、原稿載置部60に昇降載置部60aが設けられた原稿搬送装置10に対して本発明を適用したが、原稿載置部に昇降載置部が設けられていない原稿搬送装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、第2画像読取部80が設けられた原稿搬送装置10に対して本発明を適用したが、第2画像読取部が設けられていない原稿搬送装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、給送装置としての原稿搬送装置10に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、例えば、シートとしての用紙Pを給送する給送装置としての給紙部12~14に対して本発明を適用することもできる。
そして、それらの場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
【0040】
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0041】
なお、本願明細書等において、「シート」とは、原稿搬送装置10にセットされる原稿Dであって、通常の紙のものの他に、コート紙、ラベル紙、OHPシート、フィルム、パンチ穴が形成されたシート、等のシート状部材のすべてを含み、さらには給送装置としての給紙部12~15において給送される用紙Pをも含むものと定義する。
【符号の説明】
【0042】
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
10 原稿搬送装置(給送装置)、
60 原稿載置部(載置部)、
60a 昇降載置部、
60a1 支軸、
61 原稿排出部、
62 ピックアップローラ、
63 給送ローラ、
64 リバースローラ、
75 第1フィラー(フィラー)、
75a 支軸、
79 第2フィラー、
79a 第2支軸、
S1 第1検知センサ、
S2 第2検知センサ(反射型フォトセンサ)、
S3 昇降ホームポジションセンサ、
S22 第2検知センサ(透過型フォトセンサ)、
D 原稿(シート)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0043】