(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-05
(45)【発行日】2025-02-14
(54)【発明の名称】半導体の信頼性不良のZ-PAT欠陥によって導かれる統計的異常を検出するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20250206BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20250206BHJP
【FI】
H01L21/66 A
H01L21/02 Z
H01L21/66 H
H01L21/66 J
(21)【出願番号】P 2023554390
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(86)【国際出願番号】 US2022031854
(87)【国際公開番号】W WO2022260913
(87)【国際公開日】2022-12-15
【審査請求日】2024-11-05
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プライス デビット ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ラサート ロバート ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】レノックス チェット ブイ
(72)【発明者】
【氏名】ドンゼッラ オレステ
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン ジョン チャールズ
【審査官】堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/183008(WO,A1)
【文献】米国特許第10761128(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2011/0071782(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0097863(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0275189(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0328868(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0295908(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0026819(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0312778(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/66
H01L 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
少なくとも半導体製造特徴付けサブシステムに通信可能に結合されたコントローラであって、前記コントローラは、プログラム命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記1つ以上のプロセッサは、
欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータを受信し、前記電気的試験ビンデータは、ロット内の複数のウエハの半導体ダイデータを含み、前記電気的試験ビンデータは、試験データに対してZ方向部分平均試験(Z-PAT)を実行するように構成された統計的異常値検出サブシステムによって生成し、電気的試験サブシステムは、半導体製造特徴付けサブシステムによる製造後にロット内の複数のウエハを試験することによって前記試験データを生成するように構成され、
前記欠陥誘導相関サブシステムを介して特徴付けデータを受信し、ロット内の複数のウエハの特徴付けデータは、ロット内の複数のウエハの製造中に半導体製造特徴付けサブシステムによって生成し、
ロット内の複数のウエハの各々における同じx,y位置における欠陥誘導相関サブシステムを介して前記電気的試験ビンデータと前記特徴付けデータとの間の統計的相関を決定し、
前記欠陥誘導相関サブシステムを介した統計的相関に基づいて、ロット内の複数のウエハ上の欠陥データシグネチャの位置を特定する、
システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
欠陥低減サブシステムを介して特徴付けデータを処理して、フィルタリングされた特徴付けデータとして特徴付けデータのサブセットを生成させ、
前記欠陥低減サブシステムは、インライン欠陥部分平均テスト(I-PAT)を実行するように構成され、前記欠陥低減サブシステムは、欠陥誘導相関サブシステムがフィルタリングされた特徴付けデータを受信する前に特徴付けデータに対してI-PATを実行することによってフィルタリングされた特徴付けデータを生成するように構成される、
システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータと特徴付けデータとの間の統計的相関を決定するために、電気的試験ビンデータ上に特徴付けデータを重ね合わせ、電気的試験ビンデータ上の特徴付けデータの重ね合わせは、ロット内の複数のウエハの各々の上の同じx,y位置で行われる、
システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記欠陥誘導相関サブシステムを介して欠陥データシグネチャに基づいて電気的試験ビンデータ内の少なくともいくつかの半導体ダイデータを再分類する、
システム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムであって、
前記少なくともいくつかの半導体ダイデータは、良好なダイであるとして、または既知の電気的に故障するダイであるとして、または潜在的に電気的に故障するダイであるとして再分類される、
システム。
【請求項6】
請求項5に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
再分類された半導体ダイデータを、前記欠陥誘導相関サブシステムを介し、改善された電気的試験ビンデータとして送信し、前記改善された電気的試験ビンデータは、前記ロット内の複数のウエハのうちの他のウエハ上の既知の電気的故障ダイとして知られている同一のx,y位置を有するロットにおける複数のウエハの内の選択されたウエハ上ので良好なダイまたは潜在的に電気的に故障しているダイのいずれかとして再分類された半導体ダイデータをインキングアウトすることについての1以上の推奨を含む、
システム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
再分類された半導体ダイデータを、前記欠陥誘導相関サブシステムを介して統計的異常値検出サブシステムに送信する、
システム。
【請求項8】
請求項4に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記電気的試験ビンデータ内の再分類された半導体ダイデータに基づいて、後続のロット内の後続の複数のウエハの製造、特徴付け、および/または試験のうちの少なくとも1つに対する1つ以上の調整を決定する、
システム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、1つまたは複数のプロセッサは、
後続のロット内の後続の複数のウエハの製造、特徴付け、および/または試験のうちの少なくとも1つに対する1つ以上の調整に基づいて、1つ以上の制御信号を生成する、
システム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムであって、
前記コントローラは、前記電気的試験サブシステムに通信可能に結合される、
システム。
【請求項11】
方法であって、
欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータを受信するステップであって、電気的試験ビンデータは、ロット内の複数のウエハの半導体ダイデータを含み、電気的試験ビンデータは、試験データに対してZ方向部分平均試験(Z-PAT)を実行するように構成された統計的異常値検出サブシステムによって生成され、電気的試験サブシステムは、半導体製造特徴付けサブシステムによる製造後にロット内の複数のウエハを試験することによって試験データを生成するように構成されるステップと、
前記欠陥誘導相関サブシステムを介して特徴付けデータを受信するステップであって、ロット内の複数のウエハの特徴付けデータは、ロット内の複数のウエハの製造中に半導体製造特徴付けサブシステムによって生成されるステップと、
ロット内の複数のウエハの各々上の同じx,y位置における欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータと特徴付けデータとの間の統計的相関を決定するステップと、
欠陥誘導相関サブシステムを介した統計的相関に基づいて、ロット内の複数のウエハ上の欠陥データシグネチャの位置を特定するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
欠陥低減サブシステムを介して特徴付けデータを処理して、フィルタリングされた特徴付けデータとして特徴付けデータのサブセットを生成ステップをさらに含み、前記欠陥低減サブシステムは、インライン欠陥部分平均テスト(I-PAT)を実行するように構成され、前記欠陥低減サブシステムは、前記欠陥誘導相関サブシステムがフィルタリングされた特徴付けデータを受信する前に前記特徴付けデータに対して前記I-PATを実行することによってフィルタリングされた特徴付けデータを生成するように構成される、
方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法であって、
欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータと特徴付けデータとの間の統計的相関を決定するために特徴付けデータを電気的試験ビンデータに重ね合わせるステップであって、特徴付けデータを電気的試験ビンデータに重ね合わせるステップは、ロット内の複数のウエハの各々の上の同じx,y位置で行われる、ステップをさらに含む、
方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法であって、
前記欠陥誘導相関サブシステムを介して欠陥データシグネチャに基づいて電気的試験ビンデータ内の少なくともいくつかの半導体ダイデータを再分類するステップをさらに含む、
方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記少なくともいくつかの半導体ダイデータは、良好なダイであるとして、または既知の電気的に故障するダイであるとして、または潜在的に電気的に故障するダイであるとして再分類される、
方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記欠陥誘導相関サブシステムを介し、再分類された半導体ダイデータを、改善された電気的試験ビンデータとして送信するステップであって、前記改善された電気的試験ビンデータは、前記ロット内の複数のウエハのうちの他のウエハ上の既知の電気的故障ダイとして知られている同一のx,y位置を有するロットにおける複数のウエハの内の選択されたウエハ上ので良好なダイまたは潜在的に電気的に故障しているダイのいずれかとして再分類された半導体ダイデータをインキングアウトすることについての1以上の推奨を含む、ステップをさらに含む、
方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
再分類された半導体ダイデータを、欠陥誘導相関サブシステムを介して統計的異常値検出サブシステムに送信するステップをさらに含む、
方法。
【請求項18】
請求項14に記載の方法であって、
前記電気的試験ビンデータ内の再分類された半導体ダイデータに基づいて、後続のロット内の後続の複数のウエハの製造、特徴付け、および/または試験のうちの少なくとも1つに対する1つ以上の調整を決定するステップをさらに含む、
方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
後続のロット内の後続の複数のウエハの製造、特徴付け、および/または試験のうちの少なくとも1つに対する1つ以上の調整に基づいて、1つ以上の制御信号を生成するステップをさらに含む、
方法。
【請求項20】
システムであって、
半導体製造特徴付けサブシステムであって、半導体製造特徴付けサブシステムは、ロット内の複数のウエハを製作するように構成され、半導体製造特徴付けサブシステムは、ロット内の複数のウエハの製作中にロット内の複数のウエハの特徴付けデータを生成するように構成される、半導体製造特徴付けサブシステムと、
電気的試験サブシステムであって、前記
電気的試験サブシステムは、前記半導体製造特徴付けサブシステムによる製造後に前記ロット内の前記複数のウエハの試験データを生成するように構成される、電気的試験サブシステムと、
少なくとも半導体製造特徴付けサブシステムに通信可能に結合されたコントローラであって、前記コントローラは、プログラム命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記1つ以上のプロセッサは、
欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータを受信し、電気的試験ビンデータは、ロット内の複数のウエハの半導体ダイデータを含み、電気的試験ビンデータは、Z方向部分平均試験(Z-PAT)を実行するように構成された統計的異常値検出サブシステムによって生成される;欠陥誘導相関サブシステムを介して特徴付けデータを受信する;ロット内の複数のウエハの各々上の同じx,y位置における欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータと特徴付けデータとの間の統計的相関を決定するステップと、そして、欠陥誘導相関サブシステムを介した統計的相関に基づいて、ロット内の複数のウエハ上の欠陥データシグネチャの位置を特定する、
システム。
【請求項21】
請求項20に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
欠陥低減サブシステムを介して特徴付けデータを処理して、フィルタリングされた特徴付けデータとして特徴付けデータのサブセットを生成させ、
前記欠陥低減サブシステムは、インライン欠陥部分平均テスト(I-PAT)を実行するように構成され、前記欠陥低減サブシステムは、欠陥誘導相関サブシステムがフィルタリングされた特徴付けデータを受信する前に特徴付けデータに対してI-PATを実行することによってフィルタリングされた特徴付けデータを生成するように構成される、
システム。
【請求項22】
請求項20に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータと特徴付けデータとの間の統計的相関を決定するために、電気的試験ビンデータ上に特徴付けデータを重ね合わせ、電気的試験ビンデータ上の特徴付けデータの重ね合わせは、ロット内の複数のウエハの各々の上の同じx,y位置で行われる、
システム。
【請求項23】
請求項20に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記欠陥誘導相関サブシステムを介して欠陥データシグネチャに基づいて電気的試験ビンデータ内の少なくともいくつかの半導体ダイデータを再分類する、
システム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムであって、
前記少なくともいくつかの半導体ダイデータは、良好なダイであるとして、または既知の電気的に故障するダイであるとして、または潜在的に電気的に故障するダイであるとして再分類される、
システム。
【請求項25】
請求項24に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
再分類された半導体ダイデータを、前記欠陥誘導相関サブシステムを介し、改善された電気的試験ビンデータとして送信し、前記改善された電気的試験ビンデータは、前記ロット内の複数のウエハのうちの他のウエハ上の既知の電気的故障ダイとして知られている同一のx,y位置を有するロットにおける複数のウエハの内の選択されたウエハ上ので良好なダイまたは潜在的に電気的に故障しているダイのいずれかとして再分類された半導体ダイデータをインキングアウトすることについての1以上の推奨を含む、
システム。
【請求項26】
請求項25に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
再分類された半導体ダイデータを、前記欠陥誘導相関サブシステムを介して統計的異常値検出サブシステムに送信する、
システム。
【請求項27】
請求項23に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記電気的試験ビンデータ内の再分類された半導体ダイデータに基づいて、後続のロット内の後続の複数のウエハの製造、特徴付け、および/または試験のうちの少なくとも1つに対する1つ以上の調整を決定する、
システム。
【請求項28】
請求項27に記載のシステムであって、
前記1つまたは複数のプロセッサは、以下を行わせるプログラム命令を実行するようにさらに構成され、1つまたは複数のプロセッサは、
後続のロット内の後続の複数のウエハの製造、特徴付け、および/または試験のうちの少なくとも1つに対する1つ以上の調整に基づいて、1つ以上の制御信号を生成する、
システム。
【請求項29】
請求項20に記載のシステムであって、
前記コントローラは、前記電気的試験サブシステムに通信可能に結合される、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して半導体デバイスに関する。
「関連出願の参照」
本出願は、米国仮出願63/208,014(2021年6月8日)に対する優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、概して半導体デバイスに関し、より詳細には、半導体信頼性不良(semiconductor reliability failures)のZ方向部分平均試験(Z-PAT:Z-direction Part Average Testing)欠陥誘導統計的異常値検出(defect-guided statistical outlier detection)のためのシステムおよび方法に関する。
【0003】
半導体デバイスの製造は、典型的には、機能するデバイスを形成するために、数万以上の処理ステップを必要とする場合がある。これらの処理ステップの過程で、欠陥を識別し、および/またはデバイス上の様々なパラメータを監視するために、様々な特性測定(例えば、検査および/または計測測定)を実行することができる。電気的試験は、デバイスの機能性を検証または評価するために、種々の特徴付け測定(various characterization measurements)の代わりに、またはそれに加えて行われてもよい。しかしながら、いくつかの検出された欠陥および計測誤差は、デバイス故障を明確に示すほど重大であり得るが、より少ない変動は、作業環境への暴露(exposure)後にデバイスの早期信頼性不良を引き起こし得る。半導体デバイス(例えば、自動車用途、軍事用途、航空用途および医療用途など)の危険にさらされるユーザは、現在、パーツ・パー・ミリオン(PPM)レベルを超えるパーツ・パー・ビリオン(PPB)範囲内の故障率(不良率)を目指している。半導体ダイの信頼性を評価することは、自動車、軍事、航空、および医療用途における半導体デバイスの必要性が増加し続けているので、これらの業界の要件を満たすのに重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許出願公開US2018/0328868A1公報
【文献】米国特許10,761,128公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、信頼性欠陥(reliability defect)検出のためのシステムおよび方法を提供することが望まれる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つ以上の実施形態によるシステムが開示される。例示的な一実施形態では、システムは、少なくとも半導体ファブ(製造)特徴付け(Fab(Fabrication)-Characterization)サブシステムに通信可能に結合されたコントローラを含む。別の例示的な実施形態では、コントローラは、1つまたは複数のプロセッサに欠陥誘導相関(defect-guided correlation)サブシステムを介して電気的試験ビンデータ(electrical test bin data)を受信させるプログラム命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含む。別の例示的な実施形態では、電気的試験ビンデータは、ロット内の複数のウエハの半導体ダイデータを含む。別の例示的な実施形態では、電気的試験ビンデータは、試験データに対してZ方向部分平均試験(Z-PAT)を実行するように構成された統計的異常値検出(statistical outlier detection)サブシステムによって生成される。別の例示的な実施形態では、電気的試験サブシステムは、半導体製造特徴付けサブシステムによる製造後にロット内の複数のウエハを試験することによって試験データを生成するように構成される。別の例示的な実施形態では、コントローラは、1つまたは複数のプロセッサに欠陥誘導相関サブシステムを介して特徴付けデータを受信させるプログラム命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含む。別の例示的な実施形態では、ロット内の複数のウエハの特徴付けデータは、ロット内の複数のウエハの製造中に半導体製造特徴付けサブシステムによって生成される。別の例示的な実施形態では、コントローラは、プログラム命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含み、1つまたは複数のプロセッサに、ロット内の複数のウエハの各々上の同じx,y位置における欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータと特徴付けデータとの間の統計的相関を決定させる。別の例示的な実施形態では、コントローラは、1つ又は複数のプロセッサに、欠陥誘導相関サブシステムを介した統計的相関に基づいてロット内の複数のウエハ上の欠陥データシグネチャを位置特定させるプログラム命令を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサを含む。
【0007】
本開示の1つ以上の実施形態による方法が開示される。例示的な一実施形態では、この方法は、欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータを受信することを含むが、これに限定されない。別の例示的な実施形態では、電気的試験ビンデータは、ロット内の複数のウエハの半導体ダイデータを含む。別の例示的な実施形態では、電気的試験ビンデータは、試験データに対してZ方向部分平均試験(Z-PAT)を実行するように構成された統計的異常値検出サブシステムによって生成される。別の例示的な実施形態では、電気的試験サブシステムは、半導体製造特徴付けサブシステムによる製造後にロット内の複数のウエハを試験することによって試験データを生成するように構成される。別の例示的な実施形態では、この方法は、欠陥誘導相関サブシステムを介して特徴付けデータを受信することを含むが、これに限定されない。別の例示的な実施形態では、ロット内の複数のウエハの特徴付けデータは、ロット内の複数のウエハの製造中に半導体製造特徴付けサブシステムによって生成される。別の例示的な実施形態では、本方法は、限定はしないが、ロット内の複数のウエハの各々上の同じx,y位置における欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータと特徴付けデータとの間の統計的相関を決定することを含むことができる。別の例示的な実施形態では、この方法は、欠陥誘導相関サブシステムを介した統計的相関に基づいてロット内の複数のウエハ上の欠陥データシグネチャ(defect data signature)を突き止めることを含むが、これに限定されない。
【0008】
本開示の1つ以上の実施形態によるシステムが開示される。例示的な一実施形態では、システムは、半導体製造特徴付けサブシステムを含む。別の例示的な実施形態では、半導体製造(ファブ:ファブリケーション)特徴付けサブシステムは、ロット内の複数のウエハを製造するように構成される。別の例示的な実施形態では、半導体製造特徴付けサブシステムは、ロット内の複数のウエハの製造中にロット内の複数のウエハの特徴付けデータを生成するように構成される。別の例示的な実施形態では、システムは電気的試験サブシステムを含む。別の例示的な実施形態では、電気的試験サブシステムは、半導体製造特徴付けサブシステムによる製造後にロット内の複数のウエハの試験データを生成するように構成される。別の例示的な実施形態では、システムは、少なくとも半導体製造特徴付けサブシステムに通信可能に結合されたコントローラを含む。別の例示的な実施形態では、コントローラは、1つまたは複数のプロセッサに欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータを受信させるプログラム命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含む。別の例示的な実施形態では、電気的試験ビンデータは、ロット内の複数のウエハの半導体ダイデータを含む。別の例示的な実施形態では、電気的試験ビンデータは、Z方向部分平均試験(Z-PAT)を実行するように構成された統計的異常値検出サブシステムによって生成される。別の例示的な実施形態では、コントローラは、1つまたは複数のプロセッサに欠陥誘導相関サブシステムを介して特徴付けデータを受信させるプログラム命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含む。別の例示的な実施形態では、コントローラは、プログラム命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含み、1つまたは複数のプロセッサに、ロット内の複数のウエハの各々上の同じx,y位置における欠陥誘導相関サブシステムを介して電気的試験ビンデータと特徴付けデータとの間の統計的相関を決定させる。別の例示的な実施形態では、コントローラは、1つ又は複数のプロセッサに、欠陥誘導相関サブシステムを介した統計的相関に基づいてロット内の複数のウエハ上の欠陥データシグネチャを位置特定させるプログラム命令を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサを含む。
【発明の効果】
【0009】
信頼性欠陥(reliability defect)検出のためのシステムおよび方法を提供する。
前述の概要および以下の詳細な説明の両方は、例示的および説明的なものにすぎず、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではないことを理解されたい。明細書に組み込まれ、明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、全般的な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0010】
本開示の多数の利点は、添付の図面を参照することによって当業者によってよりよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体信頼性不良を検出するためのシステムのブロック図である。
【
図2】
図2は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体信頼性不良を検出するための方法またはプロセスにおいて実行されるステップを示す流れ図である。
【
図3A】
図3Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、検出された半導体信頼性不良を示すプローブマップ(probe map)である。
【
図3B】
図3Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、検出および推定された半導体信頼性不良を示すプローブマップである。
【
図4】
図4は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体信頼性不良のZ方向パート平均試験(Z-PAT)欠陥誘導統計的異常値検出のためのシステムのブロック図である。
【
図5】
図5は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体信頼性不良のZ-PAT欠陥誘導統計的異常値検出のための方法またはプロセスにおいて実行されるステップを示す流れ図である。
【
図6A】
図6Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、特徴付けデータとオーバーレイされた検出された半導体信頼性不良を示すプローブマップである。
【
図6B】
図6Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、特徴付けデータとオーバーレイされた検出された半導体信頼性不良を示すプローブマップである。
【
図7A】
図7Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体デバイスを製造、特徴付け、および/または試験するためのシステムのブロック図である。
【
図7B】
図7Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体デバイスを製造、特徴付け、および/または試験するためのシステムのブロック図である
【
図8】
図8は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体デバイスを製造、特徴付け、および/または試験するための方法またはプロセスにおいて実行されるステップを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態について以下に説明する。
【0013】
ここで、添付の図面に示される開示された主題を詳細に参照する。本開示は、特定の実施形態およびその特定の特徴に関して具体的に示され、説明されてきた。本明細書に記載される実施形態は、限定的ではなく例示的であると解釈される。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細における種々の変更および修正が行われ得ることが、当業者に容易に明白となるはずである。
【0014】
半導体デバイスの製造は、典型的には、機能するデバイスを形成するために、数万以上の処理ステップを必要とする場合がある。これらの処理ステップの過程で、欠陥を識別し、および/またはデバイス上の様々なパラメータを監視するために、様々な特性測定(例えば、検査および/または計測測定)を実行することができる。電気的試験は、デバイスの機能性を検証または評価するために、種々の特徴付け測定の代わりに、またはそれに加えて行われてもよい。
【0015】
しかしながら、いくつかの検出された欠陥および計測誤差は、デバイス故障を明確に示すほど重大であり得るが、より少ない変動は、作業環境への暴露後にデバイスの早期信頼性不良を引き起こし得る。製造プロセス中に生じる欠陥は、当該分野におけるデバイスの性能に広範な影響を及ぼし得る。例えば、設計内の既知または未知の場所で発生する「キラー:killer」欠陥は、即時のデバイス故障をもたらす可能性がある。例えば、未知の位置におけるキラー欠陥は、それらが試験ギャップにおける信頼性の逃げ(reliability escapes)に対する感受性を有し、半導体デバイスが処理後に機能的に死んでいる可能性があるが、デバイスメーカーが試験における制限のためにこの決定を行うことができない場合に特に問題となり得る。別の例として、わずかな欠陥は、デバイス寿命を通してデバイスの性能にほとんどまたは全く影響を及ぼさない可能性がある。別の例として、潜在的信頼性欠陥(LRD:latent reliability defects)として知られる欠陥のクラスは、製造/試験中の故障につながらない場合があり、または動作中の即時のデバイス故障につながらない場合があるが、作業環境で使用されるとき、動作中のデバイスの早期寿命故障につながる場合がある。本明細書において、「製造(マニファクチャリング)プロセス」および「製造(ファブリケーション)プロセス」という用語は、本開示の目的のために、用語(例えば、「製造(マニファクチャリング)ライン」や「製造ライン(ファブリケーション)」などである)のそれぞれの変形とともに等価と見なされ得ることに留意されたい。
【0016】
半導体デバイス(例えば、自動車用途、軍事用途、航空用途および医療用途など)の危険にさらされるユーザは、現在、パーツ・パー・ビリオン(PPM)レベルを超えるパーツ・パー・ビリオン(PPB)範囲内の故障率を探している。半導体ダイの信頼性を評価し、信頼性不良の原因を特定することは、自動車、軍事、航空、および医療用途における半導体デバイスの必要性が増加し続けているので、これらの業界の要件を満たすのに重要である。
【0017】
品質クリティカルな役割を果たす半導体デバイスは、ウエハソート中と、個片化(singulation:シングル化)およびパッケージング後の最終試験時に再び、電気的試験を受けることができる。加えて、半導体デバイスは、所与のロット内の複数のウエハ上の同じx,y位置で生じる系統的欠陥性を決定するように構成された方法にさらされ得る(方法を実行し得る)。従来の半導体ウエハ処理方法では、xおよびy次元はウエハ上のダイ位置を局所化し、z次元(ディメンジョン)はウエハカセット内で互いの上に積み重ねられる個々のウエハを指す。
【0018】
部品平均試験(PAT)は、主に自動車産業の厳しい要件を満たし、ますますハイエンドのモバイルデバイスを満たすのを助けるために、ほとんどの自動車半導体会社によって採用されている。信頼性の研究は、異常な電気特性を有する半導体部品が長期の品質および信頼性の問題により寄与する傾向が高いことを示している。例えば、元々は全ての製造試験に合格したが、同じ集団内の他の部分と比較して「外れ値(異常値)」と見なされ得るデバイスは、現場で故障する可能性がより高い可能性がある。PAT方法論は、生産出荷からの除外のために、これらの外れ値を積極的に識別する。
【0019】
PAT方法は、地理的パート平均試験(G-PAT)(例えば、不良領域において良好なダイをテストすることを含む)、パラメータパート平均試験(P-PAT)(例えば、これは、閾値またはノルム外であるが仕様限度内のパラメトリック信号を含む)、合成パート平均試験(C-PAT)(例えば、これはダイ上の多数の修復を含む)、インライン欠陥部分平均テスト(I-PAT)、およびZ方向パート平均試験(Z-PAT)を含み得るが、それらに限定されない。本明細書では、1-PATのためのシステムおよび方法が米国特許出願公開US2018/0328868A1(2018年11月15日)で説明されることに留意されたい。加えて、本明細書では、1-PATのためのシステムおよび方法が、米国特許10,761,128(2020年9月1日)ならびに米国出願17/101,856(2020年11月23日)で説明され、両方とも、全体として本明細書に組み込まれることに留意されたい。
【0020】
Z-PATは、z方向における部分平均試験を含み、伝統的に試験データのみに依存している。半導体供給業者は、同じロット内の複数のウエハ上で同じx,y位置テストが不良である場合に、電気的に「良」テストするダイをインクアウト(ink out)することができる。このインキングアウト(inking out)または「オーバーキル:overkill」は、ウエハ上の特定の位置における品質問題をもたらす多くの系統的要因が、ロット内のすべてのウエハ上のダイ位置に対して頻繁に繰り返されるという観察に基づく。
【0021】
1つの非限定的な例では、ウエハ処理ツールのチャックに付着する粒子は、その位置で前面に一貫して隆起した突起をもたらし得る。別の非限定的な例では、エッチングプロセス「デッドセンター」の問題は、ウエハの真ん中のダイが一貫してアンダーエッチングされることを含み得る。別の非限定的な例では、プロセスツールは、ウエハの縁部の周りの特定の位置に粒子を一貫して堆積させることができる。本明細書において、上記の例は例示的なものであり、ウエハ位置の系統的な問題に関して限定することを意図するものではないことに留意されたい。
【0022】
図1は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体信頼性不良を検出するためのシステム100を示す。
【0023】
いくつかの実施形態では、システム100は、半導体Fab(製造)特徴付け(特性評価:characterization)サブシステム102を含む。以下、半導体製造特徴付けサブシステム102と呼ぶ。半導体製造特徴付けサブシステム102は、ロット内の半導体デバイス(例えば、本開示の目的のための半導体ウエハ104、またはウエハ104)の特性評価測定を実行するように構成された複数の特性評価ツールを含むことができる。例えば、複数の特徴付けツールは、半導体デバイスを特徴付けるように構成された1つ又は複数のインライン欠陥検査ツール及び/又は計量(metrology)ツールを含むことができるが、これらに限定されない。別の例として、特徴付け測定値は、インライン欠陥検査測定値及び/又は計測測定値を含むことができるが、これらに限定されない。例えば、検査測定値は、ベースライン検査(例えば、サンプリングベースの検査)、主要な半導体デバイス層(レイヤ)でのスクリーニング検査などを含むことができる。本開示の目的のために、「特徴付け(特性評価:characterization)」は、インライン欠陥検査またはインライン計測測定のいずれかを指し得る。本明細書において、インライン欠陥検査ツール及び/又は計量ツールは、標準的な特徴付けプロセス又は非標準的な(例えば、独自の)特徴付けプロセスを実行することができることに留意されたい。
【0024】
特性評価測定(characterization measurements)は、複数の半導体製造ツールによって実行される複数の半導体製造プロセスを介して、ロット内の1つ以上の半導体デバイス(例えば、ウエハ104)の製造中に(例えば、ステップの前、ステップの間、および/またはステップの後である)実行されてもよい。例えば、1つ以上の半導体製造特徴付けサブシステム102は、1、2、...を含む半導体デバイスを製造するように構成された1つ以上のプロセスツールを含んでもよいが、これに限定されない。いくつかの半導体製造プロセスによって実行されるいくつかのステップ(例えば、数万回)に従ってN個の層(レイヤ)が製造される。
【0025】
いくつかの実施形態では、システム100は、電気的試験サブシステム106を含む。半導体製造特徴付けサブシステム102は、ウエハ104及び/又はダイ材料を電気的試験サブシステム106に提供する。電気的試験サブシステム106は、ウエハ104のロットをプロービング(probing)した後のデータを含む試験データ109を出力するように構成することができ、プロービングされたウエハはウエハのロットとして表現される。例えば、電気的試験サブシステム106は、1つ以上の電気的試験ツール、1つ以上の応力試験ツール、または同等物を含んでもよいが、それらに限定されない。電気的試験サブシステム106は、半導体製造特徴付けサブシステム102を介して実行される1つ以上の半導体製造プロセスによって製造される半導体デバイスを試験するように構成され得る。本開示の目的のために、「試験:tests」は、製造(ファブリケーション)製造(マニファクチャリング)プロセスの終わり(例えば、電気ウエハソート(EWS)プロセスなど)、パッケージングの終わり、および/または最終試験の終わり(例えば、バーンインプロセスおよび他の品質チェックプロセスの後)におけるデバイス機能性を電気的に評価するプロセスを指すものとして理解され得る。本明細書では、パスしない半導体ダイまたはウエハは、パスする半導体ダイまたはウエハから隔離され、および/またはさらなる試験のためにフラグが立てられてもよいことに留意されたい。ウエハのプローブされたロットを表すデータ109は、プローブマップの形態であってもよく、またはプローブマップを生成するために使用されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、システム100は統計的異常値検出サブシステム110を含む。電気的試験サブシステム106は、試験データ109を統計的異常値検出サブシステム110に出力することができる。統計的異常値検出サブシステム110は、異常値データまたは電気的試験ビンデータ112を出力することができ、電気的試験ビンデータ112は、ロット内のウエハ104の半導体ダイデータを含む。例えば、統計的異常値検出サブシステム110は、Z-PAT方法論を含む、および/またはそれを実行するように構成され得る。別の例として、統計的異常値検出サブシステム110は、他のPAT方法または他の既知の統計的異常値決定技術を含む、および/または実行するように構成され得る。
【0027】
図2は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体信頼性不良を検出するための方法またはプロセス200を示す。本明細書では、方法またはプロセス200のステップは、
図1に示すシステム100によってすべてまたは部分的に実装され得ることに留意されたい。しかしながら、方法またはプロセス200は、追加のまたは代替のシステムレベルの実施形態が方法またはプロセス200のステップのすべてまたは一部を実行し得るという点で、
図1に示されるシステム100に限定されないことがさらに認識される。
【0028】
ステップ202において、半導体デバイスが半導体製造特徴付けサブシステムから受け取られる。いくつかの実施形態では、半導体製造特徴付けサブシステム102は、多数のウエハ104を製作するように構成される。例えば、半導体製造特徴付けサブシステム102は、1、2、...を含む半導体デバイスを製造するように構成される1つ以上のプロセスツールを含んでもよいが、それらに限定されない。いくつかの半導体製造プロセスによって実行されるいくつかのステップ(例えば、数万回)に従ってN個の層(レイヤ)が製造される。
【0029】
ステップ204において、半導体デバイスは、試験データを生成するために電気的試験サブシステムで試験される。いくつかの実施形態では、電気的試験サブシステム106は、ウエハ104のロットを受け取る。例えば、電気的試験サブシステム106は、電気的試験および/またはストレス試験を行って、試験データ109を生成してもよい。
【0030】
ステップ206において、試験データは統計的異常値検出サブシステムに送信される。いくつかの実施形態では、電気的試験サブシステム106は、試験データ109を統計的異常値検出サブシステム110に送信する。
【0031】
ステップ208において、試験データは、電気的試験ビンデータを生成するために統計的異常値検出サブシステムで処理される。いくつかの実施形態では、統計的異常値検出サブシステム110は、電気的試験サブシステム106から受信された試験データ109内のロットの他のウエハ104上の既知の電気的故障ダイに基づいて、ロットの選択ウエハ104上の推定電気的故障ダイの場所(位置)および/または系統的拡散(システマチックな広がり)を決定してもよい。
【0032】
ステップ210において、特徴付けデータに基づいて再分類された電気的試験ビンデータが、統計的異常値検出サブシステムを介して受信される。いくつかの実施形態では、電気的試験ビンデータ112内の半導体ダイデータの少なくともいくつかは、本明細書でさらに詳細に説明される、方法またはプロセス500または800の1つ以上のステップを使用して再分類される。本明細書では、1つまたは複数の調整は、方法またはプロセス500または800の実行中に新たに発見された電気的試験ビンデータ112および/または欠陥の再分類に基づいて、半導体デバイスの製造、特徴付け、および/またはテストのうちの少なくとも1つについて決定され得ることに留意されたい。例えば、1つ以上の調整は、半導体製造特徴付けサブシステム102内の構成要素へのフィードバックループにおいて提供される、製造プロセスまたは方法、特徴付けプロセスまたは方法、試験プロセスまたは方法、または同等物を修正してもよい。例えば、製造プロセスまたは方法、特徴付けプロセスまたは方法、試験プロセスまたは方法などは、方法またはプロセス500または800の実行中に新たに発見された電気的試験ビンデータ112および/または欠陥の再分類に基づいて調整することができる(例えば、1つ以上の制御信号を介して)。
【0033】
図3Aおよび
図3Bは、概して、本開示の1つまたは複数の実施形態による、ウエハ108のロットのプローブマップ300を示す。
【0034】
ここで
図3Aを参照すると、ロット内の選択ウエハ108は、良品ダイ302および電気的故障ダイ304を含み、電気的故障ダイ304は、電気的試験ビンデータ112内のプローブされた問題のインジケータを含む。
図3Aに図示される非限定的実施例では、プローブマップ300内の24個のウエハ108のうちの9個(例えば、W1、W4、W6、W8、W12、W16、W20、W22、W24)は、それぞれのウエハ上の同じx,y位置にクラスタ化された電気的障害(不良:failing)ダイ304を示す。
【0035】
ここで
図3Bを参照すると、Z-PATは、統計的異常値検出サブシステム110によってウエハ108のロットに対して実行される。Z-PATの間、ダイ306は、完全なインクアウトのための閾値(例えば、これは、ファブ(製造)毎に定義され得るか、または複数のファブについて決定され得る)を含むルールセットに基づいて、既知の電気的故障ダイ304に対するx,y位置におけるそれらの類似性に起因して、潜在的に電気的に故障している(不良である)ものとしてインクアウトされ得る。例えば、閾値は、電気的試験サブシステム106によって観察される電気的故障ダイ304の数に依存するオーバーキル限界を表し得る。閾値を超える場合、統計的異常値検出サブシステム110は、潜在的に電気的に故障しているダイ306が、既知の電気的に故障しているダイ304との関連する位置決めに起因する欠陥を含むと考えられるため、他のウエハ108上の既知の電気的故障ダイ304と同じx,y位置で、潜在的に電気的に故障しているダイ306をウエハ108上にインクアウトすることができる。例えば、24個のウエハ108のうちの残りの15個(例えば、W2、W3、W5、W7、W9、W10、W11、W13、W14、W15、W17、W18、W19、W21、W23である)は、同じx,y位置に潜在的に電気的に故障するダイ306を含むことができ、これはインクアウトされ得る。例えば、電気的試験サブシステム106は、潜在的信頼性欠陥(LRD)であること及び/又は試験カバレッジのギャップに起因してエスケープ(逃げてしまうこと)を充分に捕捉していない場合がある。
【0036】
上記に列挙したZ-PAT方法は、いくつかの欠点を有する。例えば、上に列挙したZ-PAT法は、過剰な歩留まり損失、または過剰な死滅をもたらす可能性があり、これは、推定される故障が信頼性の故障または顧客の返却として実際に現れることが比較的珍しいことに起因するが、自動車セグメントへのリスクの悪い半導体供給者は、通常、これを犠牲にする。別の例として、上記に列挙したZ-PAT方法は、概して、半導体製造エンジニアが将来(または少なくとも、発生頻度を監視するためのベースラインを作成する)に起こるのを防ぐのに失敗の根底にある原因についての充分な情報を提供せず、その結果、システム100および/または方法またはプロセス200が反応性であり、未反応性ではないことに対する調整をもたらす。したがって、原因故障メカニズムおよび/またはこの故障メカニズムの他のウエハへの伝播への洞察を提供し得る任意の方法論は、より良好な意思決定を可能にし、したがって、オーバーキルを低減するであろう。
【0037】
本開示の実施形態は、半導体信頼性不良のZ-PAT欠陥誘導統計的異常値検出のためのシステムおよび方法を対象とする。本開示の実施形態はまた、同じx,y位置における潜在的な信頼性および/またはテストギャップ欠陥を表すZ-PAT欠陥シグネチャの識別に関する。上記x,y位置は、特徴づけデータ(例えば、インライン欠陥検査データおよび/または計測(メトロジ(metrology))データ)を用いる1つロット内の多数のウェハにおける位置である。本開示の実施形態は、統計外れ値アルゴリズムを用いる
Z-PAT欠陥シグネチャの識別に関する。本発明の実施の形態は、Z-PAT欠陥シグネチャの存在の製造エンジニアへ自動通知に関する。本開示の実施の形態は、シグネチャに空間署名解析方法を用いるZ-PAT欠陥の特性評価(特徴づけ)に関する。
【0038】
本開示の実施形態は、機械学習方法を用いたZ-PAT欠陥にシグネチャの特徴づけに関する。
【0039】
本開示の実施形態は、与えられたロット内のZ-PAT欠陥シグネチャの存在又は非存在に識別に関する。
【0040】
本開示の実施形態は、隣接するロットにおけるZ-PAT欠陥シグネチャの識別に関する。
【0041】
本開示の実施形態は、電気テストベースのZ-PATによって検出できなかったZ-PAT欠陥シグネチャ識別に関する。
【0042】
本開示の実施形態は、Z-PAT欠シグネチャを用いインパクトされたダイ/ウエハの量をより正確に取りまとめるためのオーバーキルの低下に関する。
【0043】
本開示の実施形態は、先に特徴づけられたZ-PAT欠陥シグネチャからの学習に基づき引き起こされる下の横たわる根(ルート)の迅速な同定に関する。
【0044】
本開示の実施形態は、記憶されたインライン欠陥データを用いて直接保証および/またはリコールされるZ-PAT欠陥シグネチャの遡及的識別に関する。
【0045】
図4は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体信頼性不良のZ-PAT欠陥誘導統計的異常値検出のためのシステム400を示す。本明細書において、システム400は、半導体製造業者が、早期寿命信頼性不良またはテストカバレッジギャップのリスクが高いダイをより正確に識別することを可能にし、および/または供給業者が、Z-PAT方法論を通して所与のロット内の複数のウエハ上の同じx,y位置で生じる系統的欠陥を含むウエハからダイをより良好に配置することを可能にし得ることに留意されたい。
【0046】
いくつかの実施形態では、システム400は、システム100の1つまたは複数の構成要素を含む。システム400は、半導体ウエハ104を製造および特徴付けるように構成された半導体製造特徴付けサブシステム102を含むことができる。システム400は、ウエハ104を受け取り、電気的試験を実行して試験データ109を生成するように構成された電気的試験サブシステム106を含むことができる。システム400は、Z-PAT方法の適用後に試験データ109を受信し、異常値データ112を出力するように構成された統計的異常値検出サブシステム110を含み得る。
【0047】
いくつかの実施形態では、システム400は、欠陥低減サブシステム402を含む。欠陥低減サブシステム402は、複数の半導体製造ツールによって実行される複数の半導体製造プロセスを介して1つまたは複数の半導体デバイス(たとえば、ウエハ104)の製造中に(例えば、ステップの前、ステップの間、および/またはステップの後である)抽出された特徴付けデータ404(例えば、限定されないが、インライン欠陥検査測定及び/又は計測測定を含む特徴付け測定)を受信するように構成することができ、特徴付けデータ404はロット内のウエハ104の半導体ダイデータを含む。
【0048】
欠陥低減サブシステム402は、特徴付けデータ404のサブセットであるフィルタリングされた特徴付けデータ406(または本開示の目的のためのフィルタリングされたデータ406)を生成するように構成され得る。フィルタリングされた特徴付けデータ406は、1つまたは複数の1-PAT方法またはプロセスを介して生成され得る。本明細書では、I-PAT(inline part average testing)のためのシステムおよび方法が米国特許出願公開US2018/0328868A1(2018年11月15日)で説明されることに留意されたい。加えて、本明細書では、I-PATのためのシステムおよび方法が、米国特許10,761,128(2020年9月1日)ならびに米国出願17/101,856(2020年11月23日)で説明され、両方とも、以前に全体として本明細書に組み込まれることに留意されたい。この点に関して、欠陥低減サブシステム402は、本開示の目的のために、I-PAT分析器と見なされ得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、システム400は、欠陥誘導相関サブシステム408を含む。欠陥低減サブシステム402は、フィルタリングされた特徴付けデータ406を欠陥誘導相関サブシステム408に出力するように構成することができる。欠陥誘導相関サブシステム408は、改善された電気的試験ダイビンデータ410(例えば、改善された半導体ダイデータを有する)を関係者(例えば、ファブエンジニア)に出力するように構成されてもよく、および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412(例えば、再分類された半導体ダイデータを用いる)を統計的異常値検出サブシステム110に出力するように構成されてもよい。たとえば、改善された電気的試験ダイビンデータ410および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412は、決定論的および/または統計的閾値化方法またはプロセス、空間シグネチャ分析方法またはプロセス、高度深層学習または機械学習方法またはプロセスなどを通して決定され得る。概して、機械学習技法は、教師あり学習、教師なし学習、または線形回帰、ニューラルネットワークもしくは深層ニューラルネットワーク、ヒューリスティックベースのモデルなどであるがこれらに限定されない他の学習ベースのプロセスを含むがこれらに限定されない、当技術分野で知られている任意の技法であり得る。Z-PAT欠陥シグネチャを含む改善された電気的試験ダイビンデータ410および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412の出力は、改善された電気的試験ダイビンデータ410および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412の決定に続いて、関心のある当事者(例えば、ファブエンジニア)および/または統計的異常値検出サブシステム110に自動的に実行され得る。
【0050】
改善された電気的試験ダイビンデータ410および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412は、Z-PAT欠陥シグネチャを使用して、影響を受けるダイ/ウエハの範囲をより正確に境界付けることによって、オーバーキル(やりすぎ)の低減をもたらし得ることに本明細書において留意されたい。加えて、改善された電気的試験ダイビンデータ410および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412は、所与のロット内のZ-PAT欠陥シグネチャの有無の識別に応答し得ることが本明細書で留意される。さらに、改善された電気的試験ダイビンデータ410および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412は、隣接するロット上のZ-PAT欠陥シグネチャの識別に応答し得ることが本明細書において留意される。さらに、改善された電気的試験ダイビンデータ410および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412は、電気的試験ベースのZ-PATによって検出されないZ-PAT欠陥シグネチャの識別に応答し得ることが本明細書において留意される。さらに、改善された電気的試験ダイビンデータ410および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412は、以前に特徴付けられたZ-PAT欠陥シグネチャからの学習に基づいて根底にある根本原因を迅速に識別するためのものであり得ることが、本明細書において留意される。さらに、改善された電気的試験ダイビンデータ410および/または再分類された電気的試験ダイビンデータ412は、記憶されたインライン欠陥データを使用して保証および/またはリコール努力を導くためのZ-PAT欠陥シグネチャの遡及的識別のためのものであり得ることに本明細書で留意されたい。
【0051】
本明細書において、特徴付けデータ404は、欠陥誘導相関サブシステム408が部分的に分析された特徴付けデータ404および/またはフィルタリングされたデータ406(例えば、特徴付けデータ404が最初に欠陥低減サブシステム402を通過するとき)を処理することができるように、特徴付けデータ404をフィルタリングするために、ファブワイド欠陥管理サブシステム414(例えば、ファブ歩留まり管理サブシステム)のレシピを通して実行することができることに留意されたい。
【0052】
本開示の実施形態は、半導体製造特徴付けサブシステム102から特徴付けデータ404を抽出し、フィルタリングされた特徴付けデータ406を生成し、欠陥誘導相関サブシステム408に提供する前に、欠陥低減サブシステム402でそれを処理することを示すが、本明細書では、特徴付けデータ404は、半導体製造特徴付けサブシステム102から欠陥誘導相関サブシステム408に直接生データとして提供され得ることに留意されたい。この点に関して、欠陥低減サブシステム402は、本開示の目的のために、システム400の必要とされる構成要素と見なされない場合がある。したがって、上記の説明は、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。
【0053】
本開示の実施形態は、欠陥誘導相関サブシステム408を欠陥低減サブシステム402とは別個のものとして例示するが、本明細書では、欠陥誘導相関サブシステム408を欠陥低減サブシステム402に統合することができ、その逆も同様であることに留意されたい。より一般的には、本開示の実施形態は、サブシステム102、106、110、402、408がシステム400内の別個のまたはスタンドアロンのサブシステムであることを示すが、本明細書では、サブシステム102、106、110、402、408のうちの1つまたは複数は、組み合わされたまたは統合されたサブシステムであり得ることに留意されたい。したがって、上記の説明は、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。
【0054】
図5は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体信頼性不良のZ-PAT欠陥誘導統計的異常値検出のための方法またはプロセス500を示す。本明細書では、方法またはプロセス500のステップは、
図4に示すシステム400によってすべてまたは部分的に実装され得ることに留意されたい。しかしながら、方法またはプロセス500は、追加のまたは代替のシステムレベルの実施形態が方法またはプロセス500のステップのすべてまたは一部を実行し得るという点で、
図4に示されるシステム400に限定されないことがさらに認識される。
【0055】
ステップ502において、半導体デバイスの特徴付けデータが半導体製造特徴付けサブシステムから受信される。いくつかの実施形態では、半導体製造特徴付けサブシステム102は、1つ以上のウエハ104の製造中に特徴付け測定を実行するように構成される。例えば、半導体製造特徴付けサブシステム102は、半導体デバイスを特徴付けるように構成される1つ以上のインライン欠陥検査および/または計量ツールを含んでもよいが、それらに限定されない。たとえば、1つまたは複数の出力は、限定はしないが、ベースライン検査(たとえば、サンプリングベースの検査)、キー半導体デバイス層におけるスクリーニング検査などを含み得る。本開示の目的のために、「特徴付け」は、インライン欠陥検査またはインライン計測測定のいずれかを指し得る。
【0056】
ステップ504において、特徴付けデータは、欠陥低減サブシステムを介して処理されて、フィルタリングされたデータが生成される。いくつかの実施形態では、欠陥低減サブシステム402は、特徴付けデータ404を受信し、フィルタリングされた特徴付けデータ406を生成し得る。欠陥低減サブシステム402は、1-PAT方法論を含むか、またはそれを実行するように構成され得る。この点に関して、欠陥低減サブシステム402は、本開示の目的のために、I-PAT分析器と見なされ得る。
【0057】
ステップ506において、フィルタリングされたデータおよび/または特徴付けデータは、欠陥誘導相関サブシステムに送信される。いくつかの実施形態では、フィルタリングされた特徴付けデータ406は、欠陥低減サブシステム402から欠陥誘導相関サブシステム408に伝送され、および/または特徴付けデータ404は、半導体製造特徴付けサブシステム102から欠陥誘導相関サブシステム408に伝送される。ステップ504は、フィルタリングされた特徴付けデータ406が欠陥誘導相関サブシステム408によって使用されないように、特徴付けデータ404が欠陥誘導相関サブシステム408に直接転送される場合、任意選択であり得ることに留意されたい。
【0058】
ステップ508では、電気的試験ビンデータが、欠陥誘導相関サブシステムによって受信される。いくつかの実施形態では、電気的試験ビンデータ112は、システム100の1つ以上の構成要素によって、方法またはプロセス200の1つ以上のステップを介して生成される。
【0059】
ステップ510において、電気的試験ビンデータとフィルタリングされたデータまたは特徴付けデータとの間の統計的相関が、欠陥誘導相関サブシステムを介して決定される。いくつかの実施形態では、フィルタリングされた特徴付けデータ406および/または特徴付けデータ404は、欠陥誘導相関サブシステム408によって電気的試験ビンデータ112上にオーバーレイされる。例えば、フィルタリングされた特徴付けデータ406は、欠陥低減サブシステム402によって、研究中の特定のZ-PAT系統的故障メカニズム(例えば、電気的試験ビンデータ112において、)とのその関連付けに基づいて決定され得る。別の例として、全ての特徴付けデータ404は、電気的試験ビンデータ112上にオーバーレイされてもよい。
【0060】
ステップ512において、欠陥データシグネチャは、欠陥誘導相関サブシステムを介して統計的相関に基づいて半導体デバイス上に配置される。いくつかの実施形態では、フィルタリングされた特徴付けデータ406および/または特徴付けデータ404の電気的試験ビンデータ112へのオーバーレイの後に統計的相関が見つかった場合、システム400(例えば、欠陥誘導相関サブシステム408、またはシステム400の他の構成要素)は、ウエハ104のロットが研究を受ける前および後に処理されるウエハ104のロット上の同様の欠陥/メトロロジーシグネチャを探す。
【0061】
ステップ514において、電気的試験ビンデータ内の少なくともいくつかの半導体ダイデータは、欠陥誘導相関サブシステムを介して欠陥データシグネチャに基づいて再分類される。いくつかの実施形態では、結果および適用された配置論理に応じて、システム400(例えば、欠陥誘導相関サブシステム408、またはシステム400の他の構成要素)は、検討中のダイ302/304/306に関連するビンを再分類する。例えば、ビンは、統計的異常値検出サブシステム110によって、電気的に故障しているダイ304に見られる故障を含むものとして確認され得る。別の例として、ビンは、統計的異常値検出サブシステム110によって既知の電気的に故障しているダイ304または潜在的に電気的に故障しているダイ306に見られる故障が良好なダイ302であることを示すように変更され得る。別の例として、ビンは、良好なダイ302が故障を含み得るか、または故障を含まないことを示すように変更され得、したがって、潜在的に電気的に故障しているダイ306または既知の電気的に故障しているダイ304と見なされるべきである。
【0062】
ステップ516において、再分類された電気的試験ビンデータは、欠陥誘導相関サブシステムを介して送信される。いくつかの実施形態では、改良された電気的試験ビンデータ410は、欠陥誘導相関サブシステム408によって、当事者(例えば、ファブエンジニア)に伝送または別様に提供される。例えば、改善された電気的試験ビンデータ410は、既知の電気的故障ダイ304と同じx,y位置を有するダイ(例えば、良好なダイ302および/または潜在的に電気的障害を有するダイ306であると考えられる)をインクアウトするかどうかについての推奨を含むことができる。例えば、推奨は、完全なインクアウトの閾値(例えば、これは、ファブ毎に定義されてもよく、または複数のファブについて決定されてもよい)を含むルールセットに基づいて行われてもよい。
【0063】
ステップ518において、新しい欠陥データシグネチャが、欠陥誘導相関サブシステムを介して送信される。いくつかの実施形態では、新しい欠陥データシグネチャは、再分類された電気的試験ダイビンデータ412の一部として、欠陥誘導相関サブシステム408によって統計的異常値検出サブシステム110に伝送または別様に提供されてもよい。例えば、統計的異常値検出サブシステム110は、ウエハ104の後続のロットを処理するときに新しい欠陥データシグネチャを使用して、結果として得られる電気的試験ビンデータ112を調整することができる。別の例として、統計的異常値検出サブシステム110は、半導体製造特徴付けサブシステム102の構成要素または方法またはプロセスの調整のために、新しい欠陥データシグネチャを半導体製造特徴付けサブシステム102に出力することができる。本明細書では、半導体製造特徴付けサブシステム102は、統計的異常値検出サブシステム110の代わりに、またはそれに加えて、新しい欠陥データシグネチャを直接受信することができることに留意されたい。
【0064】
ステップ520において、統計的相関の表現が表示される。いくつかの実施形態では、電気的試験ビンデータ112上のフィルタリングされた特徴付けデータ406および/または特徴付けデータ404のオーバーレイは、グラフィカルユーザインターフェース上に提示される。例えば、表現は、データオーバーレイおよび対応するメトリックの定量的表現(例えば、データリスト、テーブルなど)または定性的表現(例えば、グラフ、チャート、画像、ビデオなどである)であってもよい。表現は、方法またはプロセス200および/または500によって実行される様々なステップに対する改善についての推奨を伴ってもよい。
【0065】
図6Aおよび
図6Bは、概して、本開示の1つまたは複数の実施形態による、ウエハ108のロットのプローブマップ300を示す。
図6Aおよび
図6Bにおいて、フィルタリングされた特徴付けデータ406および/または特徴付けデータ404は、特定の故障メカニズムについての欠陥データ600としてプローブマップ300上にオーバーレイされる。統計的相関は、電気的故障ダイ304(例えば、W1、W4、W6、W8、W12、W16、W20、W22、W24)を有するウエハ108とロット内の残りのウエハ108の両方について、特徴付けデータ404と電気的試験ビンデータ112との間で実行される。
【0066】
ここで
図6Aを参照すると、欠陥誘導相関サブシステム408は、電気的試験ビンデータ112上の欠陥データ600のオーバーレイに基づいて、特定の欠陥メカニズムについての1つ以上の欠陥が、影響を受けたウエハ108上の欠陥の根本原因である(例えば、W1、W4、W6、W8、W12、W16、W20、W22、W24)と判定する。この非限定的な例では、欠陥誘導相関サブシステム408は、電気的試験サブシステムがオーバーレイに基づいてエスケープを充分に捕捉したと決定し、その結果、ダイ302を他のウエハ108上にインクオフする必要がない。
【0067】
ここで
図6Bを参照すると、欠陥誘導相関サブシステム408は、電気的試験ビンデータ112上の欠陥データ600のオーバーレイに基づいて、特定の欠陥メカニズムについての1つ以上の欠陥が、影響を受けたウエハ108上の欠陥の根本原因である(例えば、W1、W4、W6、W8、W12、W16、W20、W22、W24)と判定する。この非限定的な例では、欠陥誘導相関サブシステム408は、オーバーレイに基づいて、電気的試験サブシステム106がエスケープを充分に捕捉しなかったこと、およびダイ302から他のウエハ108上にインクオフする必要があることを決定する。例えば、電気的試験サブシステム106は、潜在的信頼性欠陥(LRD)であること及び/又は試験カバレッジのギャップに起因してエスケープを充分に捕捉していない場合がある。
【0068】
本明細書において、上記の例は、欠陥誘導相関サブシステム408による可能な決定の境界を表す2つの非限定的な例であることに留意されたい。例えば、欠陥誘導相関サブシステム408は、ウエハ108が対応する電気的試験ビンデータ112を含まないにもかかわらず、フィルタリングされた特徴付けデータ406および/または特徴付けデータ404ごとに、少数のウエハ108のみがエスケープまたは欠陥を含むと判定することができる。しかしながら、本明細書では、システム400および方法またはプロセス500は、控えめに適用される場合、脱出の数にかかわらず、ウエハ108のロットにわたる特定の故障機構に対して同じx,y位置でダイ302のセット全体にインクを付与する傾向があり得ることに留意されたい。したがって、上記の説明は、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。
【0069】
本開示の実施形態は、欠陥データ600を、プローブマップ300上にオーバーレイされた特定の故障メカニズムについてのフィルタリングされた特徴付けデータ406および/または特徴付けデータ404のみを含むものとして示すが、オーバーレイは特定の故障メカニズムに限定されず、任意の追加の(またはすべての追加の)フィルタリングされた特徴付けデータ406および/または特徴付けデータ404がプローブマップ300上にオーバーレイされ得ることに、本明細書において留意されたい。したがって、上記の説明は、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。
【0070】
本開示の実施形態は、電気的試験ビンデータ112上の欠陥データ600のオーバーレイを示すが、本明細書では、システム400は、電気的試験ビンデータ112の存在とは無関係に、ウエハ104にわたる欠陥性における未検出の反復空間シグネチャを事前に識別しようとするように構成され得ることに留意されたい。例えば、これは、欠陥誘導相関サブシステム408、欠陥低減サブシステム402、またはシステム400に含まれるか、またはそれと関連付けられる歩留まり管理システムによって、またはその中で行われてもよい。したがって、上記の説明は、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。
【0071】
この点に関して、システム400および方法またはプロセス500は、推定される根底にある信頼性問題の一部ではない良好なダイがインクオフされる可能性がより少ないため、潜在的な歩留まり損失またはオーバーキルを低減するように構成することができ、これは潜在的に半導体供給者にとってさらなる収益をもたらす。
【0072】
さらに、システム400および方法またはプロセス500は、故障メカニズムの根本原因(複数のウエハ上の同じ位置の故障)に関する情報を提供し、品質エンジニアおよび/または半導体製造施設に貴重なフィードバックを提供して、処理されている将来のウエハにおける根本原因の排除を推進するように構成され得る。
【0073】
さらに、システム400および方法またはプロセス500は、同じ根本原因(例えば、検討中のロットの外側の他のウエハ)によって潜在的に影響を受ける他のウエハを識別することを含む、隣接するロット上のZ-PATシグネチャを識別するように構成されてもよく、これは、従来のZ-PATインキオフによって識別されないロット上のエスケープを低減することによって品質改善をもたらし得る。例えば、隣接するロット上のZ-PATシグネチャを識別することは、電気的試験ビンデータ112を通して利用可能ではない可能性がある欠陥データを介して粒度を提供することによって、その漸進的な成長/伝播のより早い段階で問題を捉えることができる。
【0074】
さらに、システム400および方法またはプロセス500は、ウエハプローブおよび/または最終試験によって完全に検出されない他のZ-PATシグネチャの事前識別のために構成され得る。
【0075】
図7Aおよび
図7Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態によるシステム700のブロック図を示す。本明細書では、システム700は、本開示全体にわたって説明されるように、半導体デバイスおよび/または半導体デバイス上の構成要素(例えば、半導体ダイ)を製造および/または分析するための処理ステップを実行するように構成され得ることに留意されたい。さらに、本明細書では、システム700は、本開示全体にわたって説明されるように、システム100および/またはシステム400のすべてまたは一部を含み得ることに留意されたい。
【0076】
いくつかの実施形態では、システム700は、半導体製造特徴付けサブシステム102および電気的試験サブシステム106を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、半導体製造特徴付けサブシステム102は、特徴付けデータ404内で(またはそれとして)特徴付け測定値を出力するように構成される、1つ以上の特徴付けツールを含む。例えば、特徴付け測定は、ベースライン検査(例えば、サンプリングベースの検査)、キー半導体デバイス層でのスクリーニング検査などを含むことができるが、これらに限定されない。本開示の目的のために、「特徴付け測定」は、インライン欠陥検査および/またはインライン計測測定を指し得る。
【0078】
1つの非限定的な例では、半導体製造特徴付けサブシステム102は、試料704(例えば、ウエハ104)の1つまたは複数の層内の欠陥を検出するための少なくとも1つの検査ツール702(例えば、インライン試料分析ツール)を含むことができる。半導体製造特徴付けサブシステム102は、概して、任意の数またはタイプの検査ツール702を含み得る。例えば、検査ツール702は、限定はしないが、レーザ源、ランプ源、X線源、または広帯域プラズマ源などの任意の源からの光による試料704のインタロゲーションに基づいて欠陥を検出するように構成された光学検査ツールを含むことができる。別の例として、検査ツール702は、限定はしないが、電子ビーム、イオンビーム、または中性粒子ビームなどの1つまたは複数の粒子ビームによる試料704のインタロゲーション(尋問/検査: interrogation)に基づいて欠陥を検出するように構成された粒子ビーム検査ツールを含むことができる。例えば、検査ツール702は、透過型電子顕微鏡(TEM)または走査型電子顕微鏡(SEM)を含み得る。本開示の目的のために、本明細書において、少なくとも1つの検査ツール702は、単一の検査ツール702であってもよく、又は検査ツール702のグループを表してもよいことに留意されたい。
【0079】
本明細書において、試料704は、複数の半導体ウエハのうちの半導体ウエハであってもよく、複数の半導体ウエハの各半導体ウエハは、複数の半導体製造プロセスによって実行されるいくつか(例えば、数万回)のステップに従って製造される複数の(例えば、1、2、...である。N数)の層を含み、複数の層の各層は、複数の半導体ダイを含むことに留意されたい。ここで、複数の半導体ダイの各半導体ダイは、複数のブロックを含む。加えて、本明細書では、サンプル704は、進歩したダイパッケージまたは3Dダイパッケージの内側の基板上にベアダイの2.5D横方向組合せで配置された複数の半導体ダイから形成された半導体ダイパッケージであり得ることに留意されたい。
【0080】
本開示の目的のために、用語「欠陥:defect」は、インライン検査ツール、計測測定外れ値、または異常であるとみなされる半導体デバイスの任意の他の物理的特性によって見出される物理的欠陥を指し得る。欠陥は、物理的、機械的、化学的、または光学的特性を含むがこれらに限定されない設計特性からの、製造された層または層内の製造されたパターンの任意の逸脱であるとみなすことができる。加えて、欠陥は、製造された半導体ダイパッケージ内の構成要素の整合または接合における任意の偏差であると見なされ得る。さらに、欠陥は、半導体ダイまたはその上の特徴に対して任意のサイズを有し得る。このようにして、欠陥は、半導体ダイ(例えば、1つ以上のパターン化されたフィーチャのスケールである)より小さくてもよく、または半導体ダイ(例えば、ウエハスケールのスクラッチまたはパターンの一部として)より大きくてもよい。例えば、欠陥は、パターニング前またはパターニング後の試料層の厚さまたは組成の偏差を含み得る。別の例として、欠陥は、パターン化されたフィーチャのサイズ、形状、向き、または位置の偏差を含み得る。別の例として、欠陥は、隣接する構造間のブリッジ(またはその欠如)、ピット、または穴等であるが、それらに限定されない、リソグラフィおよび/またはエッチングステップと関連付けられる欠陥を含み得る。別の例として、欠陥は、限定はしないが、スクラッチまたはチップなどの試料704の損傷部分を含み得る。例えば、欠陥の重大度(例えば、スクラッチの長さ、ピットの深さ、欠陥の測定された大きさまたは極性などである)が重要であり、考慮され得る。別の例として、欠陥は、試料704に導入された異物を含み得る。別の例として、欠陥は、試料704上の位置ずれおよび/または誤接合パッケージ構成要素であり得る。したがって、本開示における欠陥の例は、単に例示を目的として提供され、限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0081】
別の非限定的な例では、半導体製造特徴付けサブシステム102は、試料704またはその1つ以上の層の1つ以上の特性を測定するための少なくとも1つの計量ツール706(例えば、インライン試料分析ツール)を含むことができる。例えば、計量ツール706は、層厚、層組成、限界寸法(CD)、オーバーレイ、またはリソグラフィ処理パラメータ(例えば、リソグラフィステップ中の照明の強度または線量)などであるがこれらに限定されない特性を特徴付けることができる。この点に関して、計量ツール706は、試料704、試料704の1つまたは複数の層、または試料704の1つまたは複数の半導体ダイの製造に関する情報を提供することができ、この情報は、結果として得られる製造デバイスの信頼性の問題につながり得る製造欠陥の確率に関連し得る。本開示の目的のために、本明細書において、少なくとも1つの計量ツール706は、単一の計量ツール706であってもよく、又は計量ツール706のグループを表してもよいことに留意されたい。
【0082】
いくつかの実施形態では、半導体製造特徴付けサブシステム102は、少なくとも1つの半導体製造ツールまたはプロセスツール708を含む。本明細書では、試料704は、試料704の製作中に、1つまたは複数の検査ツール702と、1つまたは複数の計量ツール706と、1つまたは複数のプロセスツール708との間で移動させることができることに留意されたい。例えば、プロセスツール708は、限定はしないが、エッチャー、スキャナ、ステッパ、クリーナーなどを含む、当技術分野で知られている任意のツールを含むことができる。例えば、製造プロセスは、試料の表面(例えば、半導体ウエハ等である)にわたって分布する複数のダイを製造することを含むことができ、各ダイは、デバイス構成要素を形成する材料の複数のパターン形成された層を含む。各パターン化層は、材料堆積、リソグラフィ、対象のパターンを生成するためのエッチング、および/または1つ以上の露光ステップ(例えば、スキャナ、ステッパ等によって実行される)を含む一連のステップを介して、プロセスツール708によって形成されてもよい。別の例として、プロセスツール708は、半導体ダイを2.5Dおよび/または3D半導体ダイパッケージにパッケージングおよび/または結合するように構成された当技術分野で知られている任意のツールを含むことができる。例えば、製造プロセスは、半導体ダイおよび/または半導体ダイ上の電気構成要素を整合させることを含んでもよいが、それらに限定されない。加えて、製造プロセスは、ハイブリッド接合(例えば、ダイツーダイ、ダイツーウエハ、ウエハツーウエハなどである)はんだ、接着剤、締結具、または同等物を介して、半導体ダイおよび/または半導体ダイ上の電気構成要素を接合することを含んでもよいが、それらに限定されない。本開示の目的のために、少なくとも1つのプロセスツール708は、単一のプロセスツール708であってもよく、またはプロセスツール708のグループを表してもよいことに留意されたい。本明細書において、「製造(ファブリケーション)プロセス」および「製造(マニファクチャリング)プロセス」という用語は、本開示の目的のために、用語(例えば、「製造(ファブリケーション)ライン」及び「製造(マニファクチャリング)ライン」、「製造(ファブリケーション)業者「及び「製造(マニファクチャリング)業者」等である)のそれぞれの変形とともに等価と見なされ得ることに留意されたい。
【0083】
いくつかの実施形態では、システム700は、製造されたデバイスの1つ以上の部分の機能性を試験するための電気的試験サブシステム106を含む。例えば、電気的試験サブシステム106は、試験データ109を生成するように構成されてもよい。本明細書において、試料704は、試料704の製造の完了後に、半導体製造特徴付けサブシステム102から電気的試験サブシステム106に移動され得ることに留意されたい。
【0084】
1つの非限定的な例では、電気的試験サブシステム106は、ウエハレベルで予備プロービングを完了するために、任意の数またはタイプの電気的試験ツール710を含むことができる。例えば、予備プロービングは、ウエハレベルで故障を強制することを試みるように設計されない。
【0085】
別の非限定的な例では、電気的試験サブシステム106は、製造サイクルの任意の時点で製造されたデバイスの1つまたは複数の部分の特性を試験、検査、または他の方法で特徴付けるための任意の数またはタイプの応力試験ツール712を含むことができる。例えば、応力試験ツール712は、プレバーンイン(pre-bum-in)電気的ウエハソートおよび最終テスト(例えば、e-テスト)または試料704(例えば、オーブンまたは他の熱源)を加熱するように構成されたポストバーンイン電気テスト、試料704(例えば、冷凍庫または他の冷熱源である)を冷却し、試料704を誤った電圧(例えば、電源)などで動作させる、ような、試験を含むことができるが、これらに限定されない。
【0086】
いくつかの実施形態では、欠陥は、半導体ダイおよび/または半導体ダイパッケージ内の対象の層に対して1つ以上のプロセスツール708によって実行される1つ以上の処理ステップ(例えば、リソグラフィ、エッチング、位置合わせ、接合など)の前または後に利用される、半導体製造特徴付けサブシステム102(例えば、検査ツール702、計量ツール706など)、電気的試験サブシステム106(例えば、電気的試験ツール710及び/又は応力試験ツール712等を含む)の任意の組み合わせを使用して識別される。これに関して、製造プロセスの様々な段階における欠陥検出は、インライン欠陥検出と呼ばれ得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、システム700はコントローラ714を含む。コントローラ714は、限定はしないが、半導体製造特徴付けサブシステム102(例えば、検査ツール702又は計量ツール706を含む)、電気的試験サブシステム106(例えば、電気的試験ツール710または応力試験ツール712を含む)などを含む、システム700の構成要素のいずれかと通信可能に結合され得る。本明細書では、
図7Aに示される実施形態および
図7Bに示される実施形態は、本開示の目的のために、同じシステム700の部分または異なるシステム700の部分と見なされ得ることに留意されたい。さらに、本明細書では、
図7Aに示すシステム700内の構成要素および
図7Bに示すシステム700内の構成要素は、直接通信することができるか、またはコントローラ714を介して通信することができることに留意されたい。
【0088】
コントローラ714は、メモリ718(例えば、記憶媒体、記憶装置等である)上に維持されるプログラム命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサ716を含むことができる。コントローラ714は、方法またはプロセス200、方法またはプロセス500、および/または方法またはプロセス800(例えば、本開示を通して記載される通りである)のステップのうちの1つまたはすべてを実行するように構成され得る。これに関して、サブシステム110、402、および/または408は、コントローラ714に記憶されてもよく、および/またはそれによって実行されるように構成されてもよい。しかしながら、本明細書では、サブシステム110、402、および/または408は、コントローラ714から分離され、コントローラ714(例えば、直接的に、またはコントローラ714に通信可能に結合されたサーバまたはコントローラを通してのいずれかで、サーバまたはコントローラは、プロセッサおよびメモリと、本開示全体を通して説明されるような他の通信可能に結合された構成要素とを含んでもよい)と通信するように構成されてもよいことに留意されたい。
【0089】
1つまたは複数のプロセッサ716は、当技術分野で知られている任意のプロセッサまたは処理要素を含み得る。本開示の目的のために、「プロセッサ」または「処理要素」という用語は、1つまたは複数の処理または論理要素(たとえば、1つまたは複数のグラフィックス処理ユニット(GPU)、マイクロ処理ユニット(MPU)、システムオンチップ(SoC)、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)デバイス、1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ(DSP))を有する任意のデバイスを包含するように広く定義され得る。この意味で、1つまたは複数のプロセッサ716は、アルゴリズムおよび/または命令(たとえば、メモリに記憶されたプログラム命令)を実行するように構成された任意のデバイスを含み得る。一実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ716は、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、ネットワークコンピュータ、または本開示全体にわたって説明されるように、システム100、400、および/または700の構成要素とともに動作または動作するように構成されるプログラムを実行するように構成された任意の他のコンピュータシステムとして具現化され得る。
【0090】
メモリ718は、関連する1つまたは複数のプロセッサ716それぞれによって実行可能なプログラム命令を記憶するのに適した、当技術分野で知られている任意の記憶媒体を含み得る。例えば、メモリ718は、非一時的なメモリ媒体を含み得る。別の例として、メモリ718は、限定はしないが、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気または光メモリデバイス(たとえば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得る。さらに、メモリ718は、1つまたは複数のプロセッサ716とともに共通のコントローラハウジング内に収容され得ることに留意されたい。一実施形態では、メモリ718は、それぞれの1つまたは複数のプロセッサ716の物理的位置に対して遠隔に位置し得る。たとえば、それぞれの1つまたは複数のプロセッサ716は、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネットなど)を介してアクセス可能なリモートメモリ(たとえば、サーバ)にアクセスすることができる。
【0091】
別の実施形態では、システム700は、コントローラ714に結合された(例えば、物理的に結合される、電気的に結合される、通信可能に結合されるなどである)ユーザインターフェース720を含む。たとえば、ユーザインターフェース720は、コントローラ714に結合された別個のデバイスであり得る。別の例として、ユーザインターフェース720およびコントローラ714は、共通または共有ハウジング内に配置され得る。しかしながら、本明細書では、コントローラ714は、ユーザインターフェース720を含む、必要とする、またはそれに結合されなくてもよいことに留意されたい。
【0092】
ユーザインターフェース720は、限定はしないが、1つまたは複数のデスクトップ、ラップトップ、タブレットなどを含むことができる。ユーザインターフェース720は、システム100、400、および/または700のデータをユーザに表示するために使用されるディスプレイを含んでもよい。ユーザインターフェース720のディスプレイは、当技術分野で知られている任意のディスプレイを含み得る。例えば、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ベースのディスプレイ、またはCRTディスプレイを含んでもよいが、それらに限定されない。当業者は、ユーザインターフェース720と統合可能な任意のディスプレイデバイスが、本開示における実装に好適であることを認識するはずである。別の実施形態では、ユーザは、ユーザインターフェース720のユーザ入力デバイスを介してユーザに表示されるデータに応答して、選択および/または命令を入力してもよい。
【0093】
本明細書では、システム100、400、700のうちの1つまたは複数は、電子チップ識別(ID)タグ、マーカ、指示子などとともに動作するように構成され得ることに留意されたい。例えば、電子チップIDは、ウエハベースのビンデータ、特性データ(例えば、インライン欠陥検査データ及び/又は計測データ)、パッケージ化された試験データなどの相関を容易にするために割り当てられ得る。
【0094】
図8は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、半導体デバイスを製造、特徴付け、および/または試験するためのステップを示す方法またはプロセス800を示す。本明細書では、方法またはプロセス800のステップは、
図7Aおよび
図7Bに示すシステム700によってすべてまたは部分的に実装され得ることに留意されたい。しかしながら、方法またはプロセス800は、追加のまたは代替のシステムレベルの実施形態が方法またはプロセス800のステップのすべてまたは一部を実行し得るという点で、
図7Aおよび
図7Bに示されるシステム700に限定されないことがさらに認識される。
【0095】
ステップ802において、半導体デバイスが製造される。いくつかの実施形態では、半導体デバイス(例えば、ウエハ104)は、複数の半導体製造プロセスを介して製造される。例えば、半導体製造特徴付けサブシステム102は、1、2、...を含む半導体デバイスを製造するように構成された1つ以上のプロセスツール708を含むことができるが、これに限定されない。いくつかの半導体製造プロセスによって実行されるいくつかのステップ(例えば、数万回)に従ってN個の層が製造される。
【0096】
ステップ804において、半導体デバイスの製造中に特徴付け測定値が取得される。いくつかの実施形態では、特徴付け測定値は、半導体製造特徴付けサブシステム102によって取得される。例えば、特性評価測定は、複数のプロセスツール708によって実行される複数の半導体製造プロセスを介して、1つまたは複数の半導体デバイス(例えば、ウエハ104)の製造中(例えば、ステップの前、ステップの間、および/またはステップの後である)に複数の特性評価ツール(例えば、検査ツール702及び/又は計量ツール706)によって実行することができる。
【0097】
ステップ806において、半導体デバイスは、電気的試験サブシステムに提供される。いくつかの実施形態では、電気的試験サブシステム106は、ウエハ104のロットを受け取る。例えば、電気的試験サブシステム106は、電気的試験及び/又はストレス試験を行って試験データ109を生成することができる。
【0098】
ステップ808において、特徴付け測定値は、欠陥低減サブシステムまたは欠陥誘導相関サブシステムに送信される。いくつかの実施形態では、システム700は、方法またはプロセス500の1つ以上のステップを介して、電気的試験ビンデータ112上に特徴付けデータ404および/またはフィルタリングされた特徴付けデータ406をオーバーレイするように構成される。例えば、欠陥低減サブシステム402は、特徴付けデータ404を受信し、方法またはプロセス500の1つ以上のステップを介して、フィルタリングされた特徴付けデータ406を生成するように構成されてもよい(例えば、システム400の1つ以上のコンポーネントによって実行される)。別の例として、欠陥誘導相関サブシステム408は、特徴付けデータ404および/またはフィルタリングされた特徴付けデータ406を受信するように構成され得る。欠陥誘導相関サブシステム408は、電気的試験ビンデータ112上に特徴付けデータ404および/またはフィルタリングされた特徴付けデータ406をオーバーレイするように構成され得る。
【0099】
ステップ810において、再分類された電気的試験ビンデータに基づいて調整のための制御信号が生成される。いくつかの実施形態では、電気的試験ビンデータ112上のオーバーレイ特徴付けデータ404および/またはフィルタリングされた特徴付けデータ406に続いて、電気的試験ビンデータ112の少なくともいくつかは、欠陥誘導相関サブシステム408によって再分類される。加えて、欠陥は、オーバーレイに基づいて欠陥誘導相関サブシステム408によって新たに発見され得る。本明細書では、1つまたは複数の調整は、方法またはプロセス500または800の実行中に新たに発見された電気的試験ビンデータ112および/または欠陥の再分類に基づいて、半導体デバイスの製造、特徴付け、および/または試験のうちの少なくとも1つについて決定され得ることに留意されたい。例えば、1つ以上の調整は、半導体製造特徴付けサブシステム102内の構成要素へのフィードバックループにおいて提供される、製造プロセスまたは方法、特徴付けプロセスまたは方法、試験プロセスまたは方法、または同等物を修正してもよい。例えば、製造プロセスまたは方法、特徴付けプロセスまたは方法、試験プロセスまたは方法などは、方法またはプロセス500または800の実行中に新たに発見された電気的試験ビンデータ112および/または欠陥の再分類に基づいて調整することができる(例えば、1つ以上の制御信号を介する)。
【0100】
調整は、フィードバックループを介して送信される(例えば、将来の半導体デバイスを調整するため)。制御信号は、再分類された電気的試験ビンデータ112に基づいて、システム100または400の構成要素および対応する方法またはプロセスを調整し得る。たとえば、改善は、システム100の1つまたは複数の構成要素および/または方法もしくはプロセス200のステップを調整することに向けられ得る。たとえば、改善は、半導体製造特徴付けサブシステム102の1つまたは複数の構成要素を調整することに向けられ得る。別の例として、改善は、システム400の1つまたは複数の構成要素および/または方法もしくはプロセス500のステップを調整することに向けられ得る。これに関して、製造および/または特徴付けプロセスを改善することができ、所望の品質レベル(例えば、PPB故障率)を維持しながら、製造業者のコスト(例えば、時間、金銭などにおける)の低減につながる。
【0101】
本明細書では、方法またはプロセス200,500,および800は、提供されるステップおよび/またはサブステップに限定されないことに留意されたい。方法またはプロセス200,500,および800は、より多いまたはより少ないステップおよび/またはサブステップを含んでもよい。方法またはプロセス200,500,および800は、ステップおよび/またはサブステップを同時に実行することができる。方法またはプロセス200,500,および800は、提供された順序または提供された以外の順序を含む、ステップおよび/またはサブステップを連続的に実行することができる。したがって、上記の説明は、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。
【0102】
本開示全体にわたって説明されるシステムおよび方法の1つの非限定的な例では、信頼性に敏感なデバイスについて、半導体製造特徴付けサブシステム102は、特徴付けデータ404を得るために、4~8のクリティカル検査ステップでスクリーニング検査を開始することができ、スクリーニング検査は、所与の半導体デバイスについて、あらゆるロットのあらゆるウエハ104のあらゆるダイ上で実行される。特徴付けデータ404は、ファブワイド欠陥管理サブシステム414および/または欠陥低減サブシステム402(例えば、I-PAT Analyzer等である)に自動的に転送されてもよく、これは、ダイベースの欠陥性スコアに到達するように欠陥性を計量および集約してもよく、ダイベースの欠陥性スコアは、フィルタリングされた特徴付けデータ406として適切なファブデータベースに転送される。
【0103】
製造処理の完了後、ウエハ104は、電気的試験サブシステム106を介してウエハソートの電気的試験及び個片化を受けることができる。個片化(シングル化)後、ダイはパッケージ化され、多数の電気的およびストレス試験を受けて、試験データ109を生成する。全ての試験に続いて、統計的異常値アルゴリズムが、統計的異常値検出サブシステム110によって試験データ109(例えば、Z-PATが挙げられるが、これに限定されない)に適用される。Z-PAT異常値のインスタンスが統計的異常値検出サブシステム110によって識別されると、対応するダイの電気的試験ビンデータ112が、分析のために欠陥誘導相関サブシステム408に送られる。
【0104】
欠陥誘導相関サブシステム408は、電気的試験ビンデータ112を特徴付けデータ404および/またはフィルタリングされた特徴付けデータ406とオーバーレイすることができる。オーバーレイに基づいて、欠陥誘導相関サブシステム408は、電気的試験サブシステム106によってウエハ104上の電気的に故障しているダイ304において欠陥が正しく発見されたかどうか、電気的試験サブシステム106が、対応するダイを良好なダイ302であると宣言することによって選択されたウエハ104上の欠陥を見逃したかどうか、または電気的試験サブシステム106が、推定された電気的に故障しているダイ306を有するものとしてウエハ104を誤って特徴付けたかどうかを判定することができる。欠陥誘導相関サブシステム408は、インクアウトダイが有効であるか否かを判定し、その情報を関連当事者(例えば、改善された電気的試験ダイビンデータ410として)または少なくとも統計的異常値検出サブシステム110(例えば、再分類された電気的試験ダイビンデータ412として)に提供してもよい。
【0105】
この点に関して、本開示のシステムおよび方法は、潜在的な信頼性および/または試験ギャップ欠陥の識別を通して電気的試験および/または欠陥試験を改善しながら、増加したサンプリング(例えば、3つのウエハ/ロット、またはウエハおよびロットの他のサブセットでのロットの10%検査とは対照的に、すべてのロット中のすべてのウエハの100%検査)を提供し得る。本開示のシステムおよび方法は、自動車半導体デバイス製造業者がPPMからPPB範囲までの信頼性不良を低減することを可能にするのに役立つ改善された洞察を提供し得る。半導体故障は、自動車製造のための1つの故障アイテムの数であり、この問題は、自動車のための半導体内容物が成長するにつれてより強くなる(例えば、自律走行及び電気自動車の実装を伴う)。同様に、信頼性の懸念も、産業、生物医学、防御、航空宇宙、ハイパースケールデータセンタなどにおいてますます重要になってきている。テストカバレッジギャップを識別することは、電気的試験方法の制限の認識をもたらし、したがって、これらの問題を軽減するためのインライン欠陥スクリーニング検査の採用を推進する。
【0106】
本開示の利点は、半導体信頼性不良のZ-PAT欠陥誘導統計的異常値検出のためのシステムおよび方法を対象とする。
本開示の利点はまた、同じx,y位置における潜在的な信頼性および/またはテストギャップ欠陥を表すZ-PAT欠陥シグネチャの識別に関する。上記x,y位置は、特徴づけデータ(例えば、インライン欠陥検査データおよび/または計測(メトロジ(metrology))データ)を用いる1つロット内の多数のウエハにおける位置である。本開示の実施形態は、統計外れ値アルゴリズムを用いる。本開示の利点は、半導体信頼性不良のZ-PAT欠陥誘導統計的異常値検出のためのシステムおよび方法を対象とする。本開示の利点はまた、Z-PAT欠陥シグネチャの存在の製造エンジニアへ自動通知に関する。本開示の実施の形態は、シグネチャに空間署名解析方法を用いるZ-PAT欠陥の特性評価(特徴づけ)に関する。本開示の利点は、機械学習方法を用いたZ-PAT欠陥にシグネチャの特徴づけに関する。本開示の利点は、与えられたロット内のZ-PAT欠陥シグネチャの存在又は非存在に識別に関する。本開示の利点は、隣接するロットにおけるZ-PAT欠陥シグネチャの識別に関する。本開示の利点は、電気テストベースのZ-PATによって検出できなかったZ-PAT欠陥シグネチャ識別に関する。本開示の利点は、Z-PAT欠シグネチャを用いインパクトされたダイ/ウエハの量をより正確に取りまとめるためのオーバーキルの低下に関する。本開示の利点は、先に特徴づけられたZ-PAT欠陥シグネチャからの学習に基づき引き起こされる下の横たわる根(ルート)の迅速な同定に関する。本開示の利点は、記憶されたインライン欠陥データを用いて直接保証および/またはリコールされるZ-PAT欠陥シグネチャの遡及的識別に関する。
【0107】
本明細書で説明される主題は、場合によっては、他の構成要素内に含まれる、または他の構成要素と接続される、異なる構成要素を図示する。そのような描写されたアーキテクチャは、単なる例示であり、実際には、同じ機能性を達成する多くの他のアーキテクチャが実装され得ることを理解されたい。概念的な意味では、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成されるように効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは中間構成要素にかかわらず、所望の機能が達成されるように互いに「関連付けられる」と見なすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「接続」または「結合」されていると見なされることができ、そのように関連付けられることが可能な任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「結合可能」であると見なされることができる。結合可能な特定の例は、物理的に相互作用可能な及び/又は物理的に相互作用するコンポーネント及び/又は無線で相互作用可能な及び/又は無線で相互作用するコンポーネント及び/又は論理的に相互作用可能な及び/又は論理的に相互作用するコンポーネントを含むが、これらに限定されない。
【0108】
本開示およびその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されるであろうと考えられ、開示される主題から逸脱することなく、またはその物質的利点の全てを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、および配置において種々の変更が行われ得ることが明白となるであろう。説明される形態は単なる説明であり、そのような変更を包含し、含むことが以下の特許請求の範囲の意図である。さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。