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特許7631186プラズマベースの堆積のための表面改質深さ制御堆積
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-07
(45)【発行日】2025-02-18
(54)【発明の名称】プラズマベースの堆積のための表面改質深さ制御堆積
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/455 20060101AFI20250210BHJP
   C23C 16/40 20060101ALI20250210BHJP
   C23C 16/02 20060101ALI20250210BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20250210BHJP
   H01L 21/285 20060101ALI20250210BHJP
【FI】
C23C16/455
C23C16/40
C23C16/02
H01L21/31 C
H01L21/285 C
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021500233
(86)(22)【出願日】2019-06-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 US2019038589
(87)【国際公開番号】W WO2020009818
(87)【国際公開日】2020-01-09
【審査請求日】2022-06-06
(31)【優先権主張番号】16/029,466
(32)【優先日】2018-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アベル・ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ラボア・エイドリアン
(72)【発明者】
【氏名】クマー・プルショッタム
【審査官】▲高▼橋 真由
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-112258(JP,A)
【文献】特表2015-514160(JP,A)
【文献】特開2015-161030(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0243545(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00-16/56
H01L 21/31、21/285
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上のフィーチャのギャップ充填を実行するための方法であって、
(a)前記基板をプロセスチャンバ内へと移動させることと、
(b)前記プロセスチャンバ内において、前記基板に、ALDプロセスの複数のサイクルを、中断なく連続して実行することと、
(c)前記ALDプロセスからのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(d)作業(b)および(c)の後、前記プロセスチャンバ内にフッ素含有ガスを導入し、前記フッ素含有ガスにRF電力を印加して前記プロセスチャンバ内でフッ素プラズマを生成させることにより、前記基板上にプラズマ処理を実行することであって、前記フッ素プラズマは、前記基板上の前記フィーチャの一部分を不導態化することにより、不働態化された前記フィーチャの前記一部分上において前記ALDプロセスによる堆積を抑制する、プラズマ処理の実行と、
(e)前記プラズマ処理からのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(f)作業(b)から(e)が少なくとも既定の複数のサイクル数、実行されるまで、作業(b)から(e)を繰り返すことであって、前記作業(d)における前記堆積の抑制は、前記繰り返しにおいて、前記作業(d)の後に実行される前記作業(b)において連続して実行される前記複数のサイクルの前記ALDプロセスの間、持続する、繰り返しと、
を、実行することを含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、不動態化される前記フィーチャの前記一部分は、前記フィーチャの上部から前記フィーチャ内における既定の目標レベルまで延びている、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記既定の目標レベルは、前記プラズマ処理の1つ以上のパラメータによって制御される、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、前記プラズマ処理の前記パラメータは、前記プラズマ処理の持続時間、前記プラズマ処理の温度、前記フッ素含有ガスの圧力、および前記RF電力のレベルのうちの1つ以上を含む、方法。
【請求項5】
請求項2に記載の方法であって、前記フィーチャはリエントランシを含み、前記既定の目標レベルは、ほぼ前記リエントランシのレベルで画定され、その結果、前記プラズマ処理により、前記ALDプロセスによる堆積が、前記リエントランシの前記レベルの上方において実質的に抑制される、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記フッ素プラズマは、前記フィーチャの前記一部分の表面に沿って、フッ素終端された化学種を形成することにより前記フィーチャの前記一部分を不動態化する、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
(g)前記ALDプロセスの1つ以上のサイクルを実行することを、
作業(a)から(f)までを実行した後に実行すること、を更に含む方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、作業(b)から(e)の前記既定の複数のサイクル数は、前記フィーチャにおけるリエントランシを除去するようにギャップ充填を遂行するように構成されている、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記作業(g)の前記ALDプロセスの1つ以上のサイクルは、前記フィーチャの前記ギャップ充填を完了するように構成されている、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、前記ALDプロセスは、前記基板の前記フィーチャ内に酸化物を堆積するように構成されている、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、前記フッ素含有ガスは、CH3F、CHF3、CF4、C242、C224、C326、C428、C48、NF3、またはSF6である、方法。
【請求項12】
基板上のフィーチャのギャップ充填を実行するための方法であって、
(a)前記基板をプロセスチャンバ内へと移動させることと、
(b)前記プロセスチャンバ内において、前記基板に、ALDプロセスの複数のサイクルを、中断なく連続して実行することであって、前記ALDプロセスは、前記基板の前記フィーチャ内に酸化物を堆積するように構成されている、ことと、
(c)前記ALDプロセスからのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(d)作業(b)および(c)の後、前記プロセスチャンバ内にフッ素含有ガスを導入し、前記フッ素含有ガスにRF電力を印加して前記プロセスチャンバ内でフッ素プラズマを生成させることにより、前記基板上にプラズマ処理を実行することであって、前記フッ素プラズマは、前記基板上の前記フィーチャの一部分を不動態化することにより、不動態化された前記フィーチャの前記一部分上において前記ALDプロセスによる堆積を抑制する、プラズマ処理の実行と、
(e)前記プラズマ処理からのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(f)作業(b)から(e)が少なくとも既定の複数のサイクル数、実行されるまで、作業(b)から(e)を繰り返すことであって、前記作業(d)における前記堆積の抑制は、前記繰り返しにおいて、前記作業(d)の後に実行される前記作業(b)において連続して実行される前記複数のサイクルの前記ALDプロセスの間、持続する、繰り返しと、
(g)作業(f)の後、前記ALDプロセスの複数のサイクルを実行することと、
を、実行することを含む方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、不動態化される前記フィーチャの前記一部分は、前記フィーチャの上部から前記フィーチャ内における既定の目標レベルまで延びている、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、前記既定の目標レベルは、前記プラズマ処理の1つ以上のパラメータによって制御される、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、前記プラズマ処理の前記パラメータは、前記プラズマ処理の持続時間、前記プラズマ処理の温度、前記フッ素含有ガスの圧力、および前記RF電力のレベルのうちの1つ以上を含む、方法。
【請求項16】
基板上のフィーチャのギャップ充填を実行するための方法であって、
(a)前記基板をプロセスチャンバ内へと移動させることと、
(b)前記プロセスチャンバ内において、前記基板に、ALDプロセスの複数のサイクルを、中断なく連続して実行することと、
(c)前記ALDプロセスからのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(d)作業(b)および(c)の後、前記プロセスチャンバ内にフッ素含有ガスを導入し、前記フッ素含有ガスにRF電力を印加して前記プロセスチャンバ内でフッ素プラズマを生成させることにより、前記基板上にプラズマ処理を実行することであって、前記RF電力は、約200~600kHzの範囲の周波数で印加されており、前記フッ素プラズマは、前記基板上の前記フィーチャの一部分を不動態化することにより、不動態化された前記フィーチャの前記一部分上において前記ALDプロセスによる堆積を抑制する、プラズマ処理の実行と、
(e)前記プラズマ処理からのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(f)作業(b)から(e)が少なくとも既定の複数のサイクル数、実行されるまで作業(b)から(e)を繰り返すことであって、前記作業(d)における前記堆積の抑制は、前記繰り返しにおいて、前記作業(d)の後に実行される前記作業(b)において連続して実行される前記複数のサイクルの前記ALDプロセスの間、持続する、繰り返しと、
を、実行することを含む方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記プラズマ処理の圧力は、約66.6612~約1066.58パスカル(約0.5~8トル)の範囲にある、方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、前記プラズマ処理の持続時間は、約0.1~3秒の範囲にある、方法。
【請求項19】
ALDプロセスおよびプラズマ処理のために、プロセスガスをプロセスチャンバに供給するためのガス供給システムであって、
不活性ガスを受け取る第1の端部を有する中央ガス供給部を備え、前記中央ガス供給部は、シャワーヘッドに接続する第2の端部を有し、前記シャワーヘッドは、プロセスガスを前記プロセスチャンバに送達し、
前記中央ガス供給部は、ALD前駆体ガスを受け取り前記中央ガス供給部内へと送る第1のマニホールドを含み、前記ALD前駆体ガスは、前記ALDプロセスの第1のドーズステップのために使用され、
前記中央ガス供給部は、酸化剤ガスを受け取り前記中央ガス供給部内へと送る第2のマニホールドを含み、前記酸化剤ガスは、前記ALDプロセスの第2のドーズステップのために使用され、
前記中央ガス供給部は、フッ素含有ガスを受け取り前記中央ガス供給部内へと送る第3のマニホールドを含み、前記フッ素含有ガスは、前記プラズマ処理のために、前記プロセスチャンバ内でプラズマを生成させるために使用され、
前記第1のマニホールド、前記第2のマニホールド、および前記第3のマニホールドは独立しており、前記ALD前駆体ガス、前記酸化剤ガス、および前記フッ素含有ガスを前記中央ガス供給部内へと別個に送達し、
前記第1のマニホールドは、前記中央ガス供給部に沿って、前記第2のマニホールドおよび前記第3のマニホールドの下流に配置されており、
前記第2のマニホールドは、前記中央ガス供給部に沿って、前記第3のマニホールドの上流に配置されている、ガス供給システム。
【請求項20】
請求項19に記載のガス供給システムであって、
前記第1のマニホールドに接続されている供給ラインと、
前記供給ラインへの前記ALD前駆体ガスの流れを制御するバルブと、を更に備える、ガス供給システム。
【請求項21】
請求項20に記載のガス供給システムであって、
前記供給ラインへの前記不活性ガスの流れを制御する第2のバルブを更に備える、ガス供給システム。
【請求項22】
請求項19に記載のガス供給システムであって、
前記第2のマニホールドに接続されている供給ラインと、
前記供給ラインへの前記酸化剤ガスの流れを制御するバルブと、を更に備える、ガス供給システム。
【請求項23】
請求項19に記載のガス供給システムであって、
前記第3のマニホールドに接続されている供給ラインと、
前記供給ラインへの前記フッ素含有ガスの流れを制御するバルブと、を更に備える、ガス供給システム。
【請求項24】
請求項1に記載の方法であって、
前記ALDプロセスの各サイクルは、第1の反応物質のドーズ、第1のパージ、第2の反応物質のドーズ、および第2のパージからなる、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、
前記複数のサイクルの前記ALDプロセスは、中断なく連続して実行される5~25サイクルの前記ALDプロセスを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
堆積-エッチング-堆積(DED:Deposition-etch-deposition)が、高アスペクト比のビア、ホール、およびトレンチを充填することが実証されてきた。DED法を利用して、構造体の上部から下方に向かって増加するリエントランシ(reentrancy)を有するフィーチャを充填する場合、ギャップ充填の制限に遭遇する。開口部の寸法と比較して大部分がリエントラント型フィーチャを有する構造、またはバルク開口部と比較して大きな任意のリエントラント型フィーチャを有する構造では、フィーチャがピンチオフする前に、エッチング用のイオンの視野内において十分な材料が成長することができない。
【0002】
本開示の実装形態が生じるのはこの状況においてである。
【発明の概要】
【0003】
いくつかの実装形態では、基板上のフィーチャのギャップ充填を実行するための方法が提供され、方法は、(a)基板をプロセスチャンバ内へと移動させることと、(b)ALDプロセスの複数のサイクルを実行することと、(c)ALDプロセスからのプロセスガスを、プロセスチャンバからパージすることと、(d)プロセスチャンバ内にフッ素含有ガスを導入し、フッ素含有ガスにRF電力を印加してプロセスチャンバ内でフッ素プラズマを生成させることにより、基板上にプラズマ処理を実行することと、(e)プラズマ処理からのプロセスガスを、プロセスチャンバからパージすることと、(f)既定のサイクル数が実行されるまで作業(b)から(e)を繰り返すことと、を含む。
【0004】
いくつかの実装形態では、フッ素プラズマは、基板上のフィーチャの一部分を不動態化することにより、不動態化されたフィーチャの一部分上においてALDプロセスによる堆積を抑制する。
【0005】
いくつかの実装形態では、不動態化されるフィーチャの一部分は、フィーチャの上部からフィーチャ内における既定の目標レベルまで延びている。
【0006】
いくつかの実装形態では、既定の目標レベルは、プラズマ処理の1つ以上のパラメータによって制御される。
【0007】
いくつかの実装形態では、プラズマ処理のパラメータは、プラズマ処理の持続時間、プラズマ処理の温度、フッ素含有ガスの圧力、およびRF電力レベルのうちの1つ以上を含む。
【0008】
いくつかの実装形態では、フィーチャはリエントランシを含み、既定の目標レベルは、ほぼリエントランシのレベルで画定され、その結果、プラズマ処理により、ALDプロセスによる堆積が、リエントランシのレベルの上方において実質的に抑制される。
【0009】
いくつかの実装形態では、フッ素プラズマは、フィーチャの一部分の表面に沿って、フッ素終端された化学種を形成することによりフィーチャの一部分を不動態化する。
【0010】
いくつかの実装形態では、本方法は、(g)ALDプロセスの1つ以上のサイクルを実行すること、を更に含む。
【0011】
いくつかの実装形態では、作業(e)の既定のサイクル数は、フィーチャにおけるリエントランシを除去するようにギャップ充填を遂行するように構成されている。
【0012】
いくつかの実装形態では、作業(g)のALDプロセスの1つ以上のサイクルは、フィーチャのギャップ充填を完了するように構成されている。
【0013】
いくつかの実装形態では、ALDプロセスは、基板のフィーチャ内に酸化物を堆積するように構成されている。
【0014】
いくつかの実装形態では、フッ素含有ガスは、CH3F、CHF3、CF4、C242、C224、C326、C428、C48、NF3、またはSF6である。
【0015】
いくつかの実装形態では、基板上のフィーチャのギャップ充填を実行するための方法が提供され、方法は、(a)基板をプロセスチャンバ内へと移動させることと、(b)ALDプロセスの複数のサイクルを実行することであって、ALDプロセスは、基板のフィーチャ内に酸化物を堆積するように構成されている、ことと、(c)ALDプロセスからのプロセスガスを、プロセスチャンバからパージすることと、(d)プロセスチャンバ内にフッ素含有ガスを導入し、フッ素含有ガスにRF電力を印加してプロセスチャンバ内でフッ素プラズマを生成させることにより、基板上にプラズマ処理を実行することと、(e)プラズマ処理からのプロセスガスを、プロセスチャンバからパージすることと、(f)既定のサイクル数が実行されるまで作業(b)から(e)を繰り返すことと、(g)ALDプロセスの複数のサイクルを実行することと、を含む。
【0016】
いくつかの実装形態では、フッ素プラズマは、基板上のフィーチャの一部分を不動態化することにより、不動態化されたフィーチャの一部分上においてALDプロセスによる堆積を抑制する。
【0017】
いくつかの実装形態では、不動態化されるフィーチャの一部分は、フィーチャの上部からフィーチャ内における既定の目標レベルまで延びている。
【0018】
【0019】
いくつかの実装形態では、既定の目標レベルは、プラズマ処理の1つ以上のパラメータによって制御される。
【0020】
いくつかの実装形態では、プラズマ処理のパラメータは、プラズマ処理の持続時間、プラズマ処理の温度、フッ素含有ガスの圧力、およびRF電力レベルのうちの1つ以上を含む。
【0021】
いくつかの実装形態では、基板上のフィーチャのギャップ充填を実行するための方法が提供され、方法は、(a)基板をプロセスチャンバ内へと移動させることと、(b)ALDプロセスの複数のサイクルを実行することと、(c)ALDプロセスからのプロセスガスを、プロセスチャンバからパージすることと、(d)プロセスチャンバ内にフッ素含有ガスを導入し、フッ素含有ガスにRF電力を印加してプロセスチャンバ内でフッ素プラズマを生成させることにより、基板上にプラズマ処理を実行することであって、RF電力は、約200~600kHzの範囲の周波数で印加されている、ことと、(e)プラズマ処理からのプロセスガスを、プロセスチャンバからパージすることと、(f)既定のサイクル数が実行されるまで作業(b)から(e)を繰り返すことと、を含む。
【0022】
いくつかの実装形態では、プラズマ処理の圧力は、約66.6612~約1066.58パスカル(約0.5~8トル)の範囲にある。
【0023】
いくつかの実装形態では、プラズマ処理の持続時間は、約0.1~3秒の範囲にある。
【0024】
本明細書における本開示の他の態様および利点が、本開示の原理を例として図示する添付図面と併せて、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1A図1Aは、本開示の実装形態による、リエントランシを呈するフィーチャの断面図を概念的に示す。
図1B図1Bは、本開示の実装形態による、リエントランシを呈するフィーチャの断面図を概念的に示す。
図1C図1Cは、本開示の実装形態による、リエントランシを呈するフィーチャの断面図を概念的に示す。図18は、本開示の実装形態を実装するためのコンピュータシステムの簡略化された概略図である。
【0026】
図2A図2Aは、本開示の実装形態による、多層積層体上へのギャップ充填の適用を示す。
図2B図2Bは、本開示の実装形態による、多層積層体上へのギャップ充填の適用を示す。
【0027】
図3A図3Aは、リエントラント型フィーチャのギャップ充填を達成するための抑制に基づく技術を示す。
図3B図3Bは、リエントラント型フィーチャのギャップ充填を達成するための抑制に基づく技術を示す。
図3C図3Cは、リエントラント型フィーチャのギャップ充填を達成するための抑制に基づく技術を示す。
図3D図3Dは、リエントラント型フィーチャのギャップ充填を達成するための抑制に基づく技術を示す。
【0028】
図4図4は、本開示の実装形態による、フッ素プラズマ抑制を伴うギャップ充填プロセスを実行するための方法を示す。
【0029】
図5A図5Aは、本開示の実装形態による、後続の堆積サイクルに対する抑制処理の効果を示すグラフである。
【0030】
図5B図5Bは、本開示の実装形態による、抑制深さ対抑制処理時間を示すグラフである。
【0031】
図6A図6Aは、基板上のフィーチャの断面を概念的に表し、本開示の実装形態によるギャップ充填プロセスを示している。
図6B図6Bは、基板上のフィーチャの断面を概念的に表し、本開示の実装形態によるギャップ充填プロセスを示している。
図6C図6Cは、基板上のフィーチャの断面を概念的に表し、本開示の実装形態によるギャップ充填プロセスを示している。
【0032】
図7A図7Aは、複数のリエントランシを有するフィーチャの断面を示し、本開示の実装形態によるギャップ充填のためのプロセスを例証している。
図7B図7Bは、複数のリエントランシを有するフィーチャの断面を示し、本開示の実装形態によるギャップ充填のためのプロセスを例証している。
図7C図7Cは、複数のリエントランシを有するフィーチャの断面を示し、本開示の実装形態によるギャップ充填のためのプロセスを例証している。
図7D図7Dは、複数のリエントランシを有するフィーチャの断面を示し、本開示の実装形態によるギャップ充填のためのプロセスを例証している。
図7E図7Eは、複数のリエントランシを有するフィーチャの断面を示し、本開示の実装形態によるギャップ充填のためのプロセスを例証している。
図7F図7Fは、複数のリエントランシを有するフィーチャの断面を示し、本開示の実装形態によるギャップ充填のためのプロセスを例証している。
【0033】
図8図8は、本開示の実装形態による、ALDプロセスのために、プロセスガスをプロセスチャンバに供給するためのガス供給システムを示す。
【0034】
図9A図9A及び図9Bは、本開示の実装形態による、既存のシステムと、抑制/不動態化ガスおよび洗浄/エッチングガスの送達のための別個のマニホールドを備えるシステムとの違いを示している。
図9B図9A及び図9Bは、本開示の実装形態による、既存のシステムと、抑制/不動態化ガスおよび洗浄/エッチングガスの送達のための別個のマニホールドを備えるシステムとの違いを示している。
【0035】
図10A図10Aは、本開示の実装形態による技術を利用して可能であるギャップ充填性能の改善を示す。
図10B図10Bは、本開示の実装形態による技術を利用して可能であるギャップ充填性能の改善を示す。
図10C図10Cは、本開示の実装形態による技術を利用して可能であるギャップ充填性能の改善を示す。
【0036】
図11図11は、本開示の実装形態による、基板を処理するためのクラスタツールシステム1100を示す。
【0037】
図12図12は、本開示の実装形態を実装するためのコンピュータシステムの簡略化された概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下の記載には、例示的な実装形態の十分な理解を提供するために数多くの具体的な詳細が記述されている。しかしながら、例示的な実装形態は、これらの具体的な詳細の一部がなくても実施されてよいことが当業者には明らかであろう。その他の場合、プロセス作業および実装形態の詳細は、既によく知られている場合、詳細には説明されていない。
【0039】
本明細書で使用する場合、「約」および「およそ」という用語は、指定されたパラメータが正当な許容範囲内にて、例えば、いくつかの実装形態では±10%、いくつかの実装形態では±15%、またはいくつかの実装形態では±20%にて変化し得ることを意味する。
【0040】
大まかに言って、本開示の実装形態は、ホールまたはトレンチ内部の大きなリエントラント型構造を有する高アスペクト比のフィーチャに誘電体でギャップ充填することを可能にする方法、システム、および装置を提供する。いくつかの実装形態では、開示された技術は、低周波(LF;例えば、200~600Hz)プラズマ、および高周波(HF;例えば、13~14MHz)プラズマの使用によってフッ素で改質された表面を利用する。表面改質により、成長プロセス中にフィーチャ内における堆積深さを制御することが可能である。フッ素表面処理は、シリコン/ポリシリコン、二酸化ケイ素、ゲルマニウム、窒化物、酸化物、または多層積層体材料を含む様々な材料を含むがこれらに限定されない、ビア、ホール、シャロートレンチアイソレーション(STI)構造、および多層積層体上のトレンチ(単に単一の材料で作製されたフィーチャではない)のギャップ充填に適用されてよい。改質により、表面改質の再適用が必要になる前に、複数のプラズマサイクルを実行することが可能になる。
【0041】
一般的に言えば、リエントラント型フィーチャは、側壁の一部分が、深さがより浅い直上の別の一部分よりも、横方向にエッチング/除去される程度がより大きな側壁プロファイルを呈するフィーチャである。したがって、第1の一部分は、より浅い深さにある第2の一部分によって「影になっている」と言われる。リエントラント型フィーチャは典型的には、エッチングプロセスが直線から外れてアンダーカットまたはシャドーイングが発生することに起因し、これが生じる領域がリエントランシである。これは、フィーチャ内のどこでも発生する可能性がある。リエントラント型フィーチャには様々な原因があり得る。例えば、エッチングプロセス中に側壁の不動態化が生じる場合があり、不動態化が変化するか、または一貫性がない場合、側壁に沿った一貫性のないエッチングに起因して、一部の領域で湾曲が生じる場合がある。場合によっては、異なる材料の層が存在し、これが異なる速度でエッチングされる場合があり、材料の異なるエッチング速度に起因して、結果として生じる側壁エッチングプロファイルが膨れを呈する原因となる。
【0042】
図1A図1B、および図1Cは、本開示の実装形態による、リエントランシを呈するフィーチャの断面図を概念的に示す。例えば、図1Aに示すように、一部のリエントランシは、上部で小さく底部で広がっている(大きな)フィーチャ100として示される。これは、時には負の傾斜またはテーパリングを有する側壁102として説明される。一部のプロセスでは、2段式のエッチングが存在し、これにより、例えば、フィーチャの上部にリエントランシが生成され、フィーチャの中央のどこかにリエントランシが生成される場合がある。
【0043】
図1Bに示すように、場合によっては、ラインフィーチャ104の屈曲に起因してリエントランシが生じる場合がある。例えば、そのような屈曲は、不適切なエッチングまたはフィルム内の応力によって生じる場合がある。屈曲により、フィーチャの片側が反対側に対してリエントラント型になる。図示した実装形態では、フィーチャ104の前後への屈曲により、フィーチャ104の上部領域の一方の側に沿ったリエントランシ106と、フィーチャ104の下部領域の反対側に沿った別のリエントランシ108とが生成されることが理解されよう。
【0044】
図1Cに示すように、リエントランシの別の例は、フィーチャ110の側壁トポグラフィによる。限定されない例として、これは、NANDデバイス、FINFETデバイス、酸化物/窒化物(ONON)スタック、酸化物/ポリシリコン(OPOP)スタックなどで生じる場合がある。例えば、側壁は、フィーチャにリエントランシを生じさせるフィン112または他のフィーチャを有してよい。
【0045】
ギャップ充填にとって不要なリエントランシと側壁プロファイルとを、エッチングプロセスが除去する能力は、入口部分の構造に依存し得る。構造内に「ネッキング」フィーチャまたはリエントラント部分がある構造は、堆積した材料をDEDのエッチング部分が除去することができる前にピンチオフして、ピンチングを引き起こす可能性がある。
【0046】
図2Aおよび図2Bは、本開示の実装形態による、多層積層体上へのギャップ充填の適用を示す。限定されない例として、多層積層体は、ONONまたはOPOP材料積層体であり得る。図示した実装形態では、第1の材料202層が第2の材料204層と交互になって多層積層体を形成する。このような多層積層体をエッチングする場合、リエントランシを伴うことが多く、それにより、複数の区域でアンダーカットが生じる。例えば、第1の材料202は第2の材料204よりも遅い速度でエッチングされ、それによりフィーチャ200の側壁に沿って、第2の材料204の層が第1の材料202の層と比較して後退している可能性がある。
【0047】
図2Bは、フィーチャ200内に堆積されたギャップ充填206を示す。通常のギャップ充填プロセス(例えば、原子層堆積(ALD)など)では、これらの領域で堆積が実行された場合、リエントランシがボイドになる可能性がある。
【0048】
図3A図3B図3C、および図3Dは、リエントラント型フィーチャのギャップ充填を達成するための抑制に基づく技術を示す。図3Aに示すように、フィーチャ300は、リエントランシ302を有してよい。図示した例では、リエントランシ302がフィーチャ300の上部に示されているが、様々なフィーチャでは、リエントランシはフィーチャの上部から底部までのどこでも生じる可能性がある。そのようなリエントランシが存在するところならどこでも、ギャップ充填時にリエントランシがボイドになる可能性がある。
【0049】
既存の技術では、窒素(N2)プラズマなどの抑制剤を使用して抑制剤充填プロセスを適用できる。そのようなプロセスは、成長を抑制し異なる速度で充填することを目的としているので、フィーチャの底部の堆積は上部よりも速い速度で成長し、それにより、ピンチオフする前にリエントランシ内での成長を速くすることが可能になる。すなわち、フィーチャの上部に向かって堆積速度が低減するように、抑制剤が各ALDサイクルに適用される。
【0050】
場合によっては、抑制剤充填プロセスは特定の厚さに達するまで複数サイクルにわたって実行され、図3Aに示すように、部分的抑制剤充填層304が生成される。任意選択で、次いで図3Cに示すように、材料を除去するためにエッチングステップを実行することができる。次いで、通常のALD(抑制剤なし)による充填プロセスが続き、図3Dに示すようにフィーチャのギャップ充填が完了する。
【0051】
しかしながら、上述した抑制剤充填プロセスの問題は、フローのALDサイクル毎に抑制剤を適用しなければならないことである。材料がサイクルにおいて堆積されるたびに、抑制剤の適用が必要になり、これは長い追加ステップなので非常に遅いプロセスになる。限定されない例として、窒素(N2)プラズマなどの抑制剤を使用する抑制剤充填プロセスの場合、ALDサイクル自体は1.5秒のオーダーであってよいが、N2プラズマ抑制を実行するために、サイクル毎に追加の20秒が必要な場合がある。したがって、堆積サイクル時間は、1.5秒のサイクル時間から21.5秒のサイクル時間に増加する場合がある。成長速度は、通常は毎秒約0.8オングストロームであってよく、典型的な所望の厚さは、約200オングストロームであってよく、したがって、サイクル数は、典型的には約200~300サイクルのオーダーである。したがって、サイクル時間の増加は拡大され、抑制プロセスによるスループットの低下は極めて大きくなり得る。エッチングステップの目的は、ピンチオフのリスクなしに、充填手順を通常のALDに戻すことを可能にすることにより、プロセスを高速化することである。したがって、既存の手順では、シャドーイングがもはや存在しないポイントまでリエントランシが充填されるまで、抑制剤充填プロセス(例えば、20~25秒のサイクルであり、これは非常に遅い充填である)を行い、次いで長いエッチング(例えば、約30秒)を実行し、次いで通常のALD堆積に切り替えて充填を完了することを必然的に伴い得る。しかしながら、エッチバックと通常のALD充填への切り替えとがスループットを手助けし得るものの、抑制剤充填プロセスの抑制部分ゆえに、プロセス全体が依然として非常に大幅に妨げられる。
【0052】
しかしながら、本開示の実装形態によれば、抑制剤は、抑制効果がALDプラズマサイクルの複数の反復に耐えることができるように使用される。これにより、抑制剤を再び適用することなく、複数のALDサイクルを連続して実行することが可能になる。以前に適用された抑制剤は、複数のALDサイクルに耐えることはできなかった。しかしながら、本開示の実装形態は、複数のALDサイクルにわたって続く抑制効果を提供することが可能な抑制剤を提供する。
【0053】
いくつかの実装形態では、フッ素化ガスを利用して基板表面を処理し、抑制効果を提供する。大まかに言えば、プロセスフローは、複数のALDサイクルの実行、次いでALDガスのパージ、次いで表面を処理するためのフッ素化ガスの適用を必然的に伴ってよい。このプロセスは、複数の反復が繰り返される。フッ素化ガスは、複数のALDサイクルにわたって持続する抑制効果をもたらすので、ALDサイクル毎に再適用する必要はない。
【0054】
フッ素化ガスは通常、堆積プロセスでは使用されないが、むしろエッチングプロセスで使用される傾向があることに留意されたい。チャンバクリーニングプロセス中のフッ素化剤の使用が知られている。しかしながら、そのような場合、フッ素の目的は洗浄および除去を遂行することである。これに対して、本開示の実装形態によれば、フッ素は、基板の特定の領域に選択的に残留し、それにより、ギャップ充填堆積中に抑制効果を提供するために使用される。
【0055】
図4は、本開示の実装形態による、フッ素プラズマ抑制を伴うギャップ充填プロセスを実行するための方法を示す。方法作業400において、ウェハー(基板)がプロセスチャンバ内に導入される。方法作業402において、任意選択で、熱浸漬ステップを伴うウェハーの加熱または冷却を実行して、ウェハーを所望の温度にすることができる。方法作業404において、ALD用のガスプリフローが導入される。例えば、これは、不活性ガスをプロセスチャンバ内へと流し、プロセスチャンバに入るまたはプロセスチャンバから出るガスの流れを平衡化することを含み得る。
【0056】
方法作業406において、1つ以上のALDサイクルが実行される。各ALDサイクルは、典型的には、第1の反応物質のドーズ、第1のパージ、第2の反応物質のドーズ、および第2のパージからなる。いくつかの実装形態では、第1または第2の反応物質のドーズは、プラズマプロセスであり得る。ALDサイクルの完了に続いて、次いで、方法作業408において、ALDからの全てのプロセスガスが、プロセスチャンバからパージされる(例えば、不活性ガスを使用して)。方法作業406において実行される特定のALDサイクルの数は、用途、充填されるフィーチャの寸法、およびその中の任意のリエントランシに応じて変化し得ることが理解されよう。いくつかの実装形態では、ALDサイクルの数は約5~25サイクルの範囲にあり、いくつかの実装形態では、約10~20サイクルの範囲にあり、いくつかの実装形態では、約10~15サイクルの範囲にある。
【0057】
方法作業410において、フッ素含有ガスがプロセスチャンバ内へと導入される。方法作業412において、RF電力がプロセスチャンバに印加されて、フッ素含有ガスからプラズマが生成され、したがって、フッ素プラズマ処理が遂行される。プラズマ処理に続いて、次いで方法作業414において、プロセスチャンバがパージされる。方法作業416において、既定のサイクル数に達していなければ、方法は方法作業406に戻る。したがって、ALD堆積およびフッ素プラズマ処理のサイクルは、既定のサイクル数に達するまで繰り返される。
【0058】
既定のサイクル数が完了すると、方法作業420において、ウェハーはプロセスツールから出る。
【0059】
任意選択で、いくつかの実装形態では、方法作業416において既定のサイクル数が完了した後、追加の既定の数のALDサイクルが実行される(方法作業410、412、および414の抑制処理の実行なしで)。これは、方法作業406~416のALD+抑制処理サイクルが、最大でリエントランシのレベルまで堆積を達成してリエントランシが除去される(または十分に低減される)のに十分である場合に有用な場合があり、その結果、次いで通常のALDギャップ充填を使用してフィーチャの残部を充填することができる。
【0060】
フッ素プラズマ処理についてのプロセスパラメータは、本開示の様々な実装形態に従って変化し得る。いくつかの実装形態では、RF電力の比較的低い周波数(LF;例えばLF発生器によって生成される)と比較的高い周波数(HF;例えばHF発生器によって生成される)を組み合わせた2周波数RF電力が適用される。いくつかの実装形態では、低周波数は約400~430kHzの範囲にある。いくつかの実装形態では、周波数は約200~600kHzの範囲にある。いくつかの実装形態では、高周波数は約13~14MHzの範囲にある。いくつかの実装形態では、高周波数範囲は約10~120MHzに拡張できる。いくつかの実装形態では、高周波数は13.56MHzである。
【0061】
いくつかの実装形態では、フッ素プラズマ処理用の電力は、約500~2500ワットの範囲にある。いくつかの実装形態では、電力は約50ワット~5kWの範囲にある。一般的に言えば、パワーを増加させることは、フィーチャ内でより深くまで及ぶ抑制効果の増加に関連している。
【0062】
いくつかの実装形態では、フッ素プラズマ処理の温度は、摂氏約75度~550度の範囲にある。いくつかの実装形態では、温度は摂氏約20~800度の範囲にある。最適な温度は、特定の用途、例えば、所与の基板/ウェハー上に既に配置されている回路に依存してよいことが理解されよう。例えば、既存の構造を保護するために、より高い温度をより低いレベルで利用してよい一方で、より低い温度をより高いレベルで利用してよい。
【0063】
いくつかの実装形態では、フッ素プラズマ処理の圧力は、約66.6612~約1066.58パスカル(約0.5~8トル)の範囲にある。大まかに言えば、圧力を増加させることは、フィーチャ内でより深くまで及ぶ、より大きな抑制効果に関連している。
【0064】
いくつかの実装形態では、フッ素プラズマ処理の時間は、約0.1~3秒の範囲にある。一般的に言えば、時間を増加させることは、フィーチャ内でより深くまで及ぶ抑制効果の増加に関連している。
【0065】
加えて、フッ素含有ガスの流量を増加させることにより、抑制効果が増加する可能性がある。
【0066】
上記を考慮して、方法作業406~416によって定義されるALD+プラズマ抑制処理サイクルのパラメータは、任意のリエントランシの深さおよび過酷さと、充填プロセスが進行する際のフィーチャのプロファイルまたは構造の変化とを含むフィーチャの構造を考慮して、抑制効果の量とレベルを最適化するように、あるサイクルから次のサイクルへと、またはあるサイクルのセットから次のサイクルのセットへと変化してよいことが理解されよう。
【0067】
例えば、いくつかの実装形態では、方法作業406~416は、最大で第1のリエントランシのレベルまでフィーチャを充填することを目標として、パラメータの第1のセットを使用して第1のサイクル数にわたって実行され、その後、方法作業406~416は、最大で第2のリエントランシのレベルまでフィーチャを充填することを目標として、パラメータの第2のセットを使用して第2のサイクル数にわたって実行される。この概念は、最大で追加のリエントランシのレベルまで充填することを目標とするように拡張することができ、任意選択で、その後に、上述したような抑制処理なしでALD充填が続いてよいことが理解されよう。
【0068】
いくつかの実装形態では、フッ素プラズマ抑制処理のパラメータは、複数のALD+抑制処理サイクルにわたって徐々に変化させることができる。いくつかの実装形態では、フッ素プラズマ抑制処理は、抑制の効果および深さを徐々に低減させるように、そのようなサイクル数にわたって漸進的に縮小させることができる。
【0069】
図5Aは、本開示の実装形態による、後続の堆積サイクルに対する抑制処理の効果を示すグラフである。図示したグラフは、堆積厚さ対ALDサイクル数を示す。曲線500は、抑制処理を実施しない場合を示し、ALD堆積サイクル数の増加と共に堆積厚さがほぼ直線的に増加することを示している。曲線502は、本開示の実装形態によるフッ素プラズマ抑制処理後の堆積厚さを示す。曲線502で示すように、堆積厚さは、抑制処理後に一定のサイクル数にわたって増加せず、したがって、これらのサイクルの間、ALD堆積は抑制されている。これに続いて、ALDサイクル数が更に増加すると、最終的に堆積厚さが増加し、抑制処理の抑制効果が弱くなることを示す。
【0070】
限定されない例として、曲線502は、抑制剤の1秒間の適用に対応してよく、抑制剤の適用後、約15サイクルまでは成長がほぼ生じなくてよい。したがって、これは延長されたサイクル数にわたる(例えばフィーチャの上部における)抑制を示している。
【0071】
図5Bは、本開示の実装形態による、抑制深さ対抑制処理時間を示すグラフである。曲線510で示すように、フッ素プラズマ抑制処理の持続時間が増加するにつれて、フィーチャ内において抑制効果が及ぶ深さも増加する。図示したグラフは、壁が直線状であるフィーチャを例示しており、示すように、そのようなフィーチャについては効果はほぼ線形であり、フッ素プラズマ処理時間と共に抑制深さはほぼ線形に増加する。他のタイプのフィーチャの輪郭については、効果は線形でなくてよいことが理解されよう。
【0072】
示されるように、フッ素プラズマ抑制処理の持続時間などの特定のパラメータを調整することにより、抑制の量および深さを調整し、それにより、フィーチャ内において堆積成長が許容される場所を目標にすることが可能である。したがって、タイミング(または別の調整可能なパラメータ)を利用して、最も低くてリエントランシのレベルまでであるが、それでも通常のALD成長が生じるリエントランシのレベルより下方で成長が抑制されるように、リエントランシを目標にすることができる。より浅い深さに位置するリエントランシについては、より短い抑制処理時間を使用できる。これに対して、より深い深さに位置するリエントランシについては、リエントランシを目標にして、最も低くてリエントランシのレベルまでALDの成長を停止させるために、より長い時間を使用することができる。したがって、リエントランシの深さに応じて、上位のリエントランシには短い時間を使用し、下位のリエントランシには長い時間を使用して、リエントランシを目標にすることができる。
【0073】
本開示の実装形態に従って提供されるフッ素プラズマ処理によって提供される抑制効果は、従来技術の抑制技術とは異なり、複数のALDサイクルにわたって持続することに留意されたい。理論によって拘束されるわけではないが、プラズマには初期的にフッ素含有ガスが存在し、結合がホモリシス開裂されて(homolyzed)フッ素局在型ラジカルが生成される場合があると仮説が立てられている。また、フリーラジカルは反応性が高いので、基板に対するフッ素ラジカルの反応性は向上している。したがって、物理吸着だけでなく、終端されたフッ素種による化学吸着も存在する場合があると理論付けされている。これにより、複数のALDサイクルに耐える非常に不活性な表面構造が得られる。
【0074】
加えて、一部のエッチングは、フッ素プラズマ抑制処理から生じる場合があることに留意されたい。したがって、プラズマ処理はまた、フィーチャ内の特定の深さまで選択的にエッチングすることによって選択的堆積を達成する場合があると理論付けられている。
【0075】
本明細書に開示される技術は、トレンチ(STI)、ホール、ビアなどにおけるギャップ充填用途に適用可能であることが理解されよう。限定されない例として、堆積される材料は、窒化物、酸化物、ポリシリコン、シリコンなどを含むことができる。限定されない例として、本明細書に開示される技術は、NANDデバイス、DRAM、ロジック、STI、水平ギャップ充填、垂直ギャップ充填などを構築するためのプロセスにおいて有用な場合がある。
【0076】
本開示の実装形態による技術は、ピンチオフまたはボイド形成なしに、リエントラント型構造の完全なギャップ充填を可能にしながら、スループットの大幅な改善をもたらす。フィーチャの上部でのリエントランシに対処するために、以前の堆積技術では、非常に長い抑制剤充填を行い(例えば、20~25秒のサイクルの抑制剤処理を各ALDサイクルに対して実行)、次いで、ギャップ充填が、フィーチャにおいてシャドーイングがもはや存在しないポイントに達したら、その時、長いエッチング(例えば、30秒)を実行し、続いて通常のALD堆積を実行して充填を完了することが必要であった。しかしながら、従来方法とは対照的に、本開示の実装形態による限定されない実施例として、ギャップ充填のための本方法は、約10サイクルのALD充填を実行し、続いて0.1~0.3秒の抑制を実行し、次いでプロセスを約60~100回繰り返して、完全に充填された構造を達成することにより進めることができる。
【0077】
現在説明しているように、プラズマ抑制を利用して、ホールおよびトレンチ内での堆積深さを制御することができる。プラズマ抑制は、表面を再処理する必要なしに、複数のALDサイクルにわたって続く。フッ素プラズマについて記載したが、限定されない例として、CH3F、CHF3、CF4、C242、C224、C326、C428、C48、NF3、SF6などを含む、フッ素プラズマを生成させるのに好適な任意のフッ素含有前駆体を使用することができることが理解されよう。加えて、フッ素プラズマについて具体的に記載したが、以下を含む他の抑制剤を使用できることが理解されよう:NH3、エチレンジアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、t-ブチルアミン、エチルアミン、ビス-ジエチルアミン、トリメチルアミン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エタンジオール、アルコールアミン、エタノールアミンなど。
【0078】
図6A図6B、および図6Cは、基板上のフィーチャの断面を概念的に示し、本開示の実装形態によるギャップ充填プロセスを例証している。図6Aに示すように、フィーチャ600は、基板内に画定されている。フィーチャ600は、リエントランシ602を含む。フィーチャ600を充填するために、最大でリエントランシ602までの、およびリエントランシ602を含む成長を可能にしながら、リエントランシ602の上方での成長を最小化または低減することが望ましい。したがって、大まかに言えば、フィーチャ600を下降するにつれて、図示するように、リエントランシ602が始まるレベルが目標抑制レベルを画定し、それにより、目標抑制レベルの上方での成長は抑制され、目標抑制レベルの下方での成長は許容される。
【0079】
それに応じて、本開示の実装形態によるギャップ充填手順を用いて、リエントランシ602に起因するピンチオフまたはボイド形成を回避しながら、リエントランシ602のギャップ充填を含めてフィーチャ600を充填することができる。すなわち、図6Bに示すように、リエントランシ602の上方でALD成長が抑制され、一方でリエントランシ602の下方で、かつ最大でリエントランシ602まで、より速い成長が許容されるように、ALD+抑制処理サイクルを調節することができる。各サイクルは、複数のALDサイクルを単一の抑制処理と組み合わせて含むことが理解されよう。いくつかの実装形態では、ギャップ充填プロセスは、リエントランシの上方をよりゆっくりと充填するので、リエントランシの上方の領域が充填される前にリエントランシが充填される。このプロセスにより、図6Cに示すような、ボイドのない、フィーチャ600の完全なギャップ充填が可能になる。
【0080】
図7A図7Fは、複数のリエントランシを有するフィーチャの断面を示し、本開示の実装形態によるギャップ充填のためのプロセスを例証している。図7Aに示すように、フィーチャ700は、フィーチャ700内で深い位置に配置された第1のリエントランシ702と、フィーチャ700の中央に向かって配置された第2のリエントランシ704とを含む。第1のリエントランシ702は、第1の抑制目標レベルを画定し、このレベルの上方での成長を抑制しながら、最大で第1のリエントランシ702までの、および第1のリエントランシ702を含む成長を可能にするように、このレベルにおける抑制が目標とされている。
【0081】
したがって、図7Bに示すように、第1の抑制目標レベルを目標にして、ALD+抑制処理の第1のサイクルが実行される。それに応じて、図7Cに示すように、フィーチャ700は、ボイドを形成することなく、最大で第1のリエントランシ702まで、かつ第1のリエントランシ702を含んで充填されている。
【0082】
第1のリエントランシ702に関して説明したものと同様に、第2のリエントランシ704もまた、第2の抑制目標レベルを画定し、このレベルの上方での成長を抑制しながら、最大で第2のリエントランシ704までの、および第2のリエントランシ704を含む成長を可能にするように、このレベルにおける抑制が目標とされている。
【0083】
したがって、図7Dに示すように、第2の抑制目標レベルを目標にして、ALD+抑制処理の第2のサイクルが実行される。それに応じて、図7Eに示すように、フィーチャ700は、ボイドを形成することなく、最大で第2のリエントランシ704まで、かつ第2のリエントランシ704を含んで充填されている。
【0084】
第1および第2のリエントランシの充填が達成された後、いくつかの実装形態では、次いで、通常のALDが(抑制処理なしで)実行されて、図7Fに示すようにフィーチャ700のギャップ充填が完了する。
【0085】
堆積-エッチング-堆積(DED)(例えば、ALD酸化物→エッチング→繰り返し)、および抑制(例えば、上述したようなフッ素抑制)ベースの堆積プロセスが、上述したように、高アスペクト比のビア、ホール、およびトレンチを充填することが実証されてきた。しかしながら、DED/抑制方法は、標準的なALDベースの成長技術と比較した時、既存のハードウェア構成に起因するスループットの制限に遭遇する。
【0086】
したがって、本開示の実装形態によれば、ハードウェアの強化が、リエントラント型フィーチャを有する高アスペクト比の構造を充填するためのDED/抑制技術と組み合わされて、標準的なALD充填プロセスと同等またはそれ以上のスループットを提供する。標準的なALDプロセス条件下で成長させたALDフィルムの全体的なスループットも改善する。より高いスループットを達成するために、新しい成長技術と新しいハードウェアとの組み合わせが利用される。より具体的には、ハードウェアの観点では、マニホールドの新しいセットが用いられて、エッチング/抑制/不動態化ガスの速いサイクル時間が可能になる。エッチング/抑制/不動態化ガスを利用して、表面を再成形/処理し、ギャップのない成長を可能にする。
【0087】
図8は、本開示の実装形態による、ALDプロセスのために、プロセスガスをプロセスチャンバに供給するためのガス供給システムを示す。中央ガス供給部800は、システムのプロセスガスをシャワーヘッド856に送達するように構成されている。中央ガス供給部800は、いくつかのセグメントおよびマニホールドによって画定されて、様々なガスが、シャワーヘッド856に、そしてそれによりプロセスチャンバ内へと供給されることが可能になる。
【0088】
図示するように、中央ガス供給部800は供給ライン806を含み、供給ライン806を通して不活性ガス802が中央ガス供給部800に供給される。中央ガス供給部800内への不活性ガス802の流れは、バルブ804によって制御されてよい。
【0089】
中央ガス供給部800は、中央ガス供給部800内への酸化剤812の送達を可能にするように構成されたマニホールド808を更に含む。酸化剤812は、マニホールド808に接続する供給ライン810を通して送達される。更には、マニホールド808内への酸化剤の流れは、バルブ814によって制御されてよい。加えて、いくつかの実装形態では、図示するように、酸化剤をバルブ816を通して迂回させてよい。
【0090】
セグメント818は、マニホールド808とマニホールド820との間を接続する。マニホールド820は、抑制または不動態化ガス824の中央ガス供給部800内への送達を可能にするように構成されている。抑制/不動態化ガス824は、マニホールド820に接続する供給ライン822を通して送達される。抑制/不動態化ガス824の送達は、バルブ826によって制御される。図示した実装形態では、アクチュエータ828が、バルブ826の開放/閉鎖を制御するように構成されている。
【0091】
セグメント830は、マニホールド820とマニホールド832との間を接続する。マニホールド832は、クリーニングガスまたはエッチングガス836を中央ガス供給部800内へと送達することを可能にするように構成されている。クリーニング/エッチングガス836は、マニホールド832に接続する供給ライン834を通して送達される。クリーニング/エッチングガス836の送達は、バルブ838によって制御される。図示した実装形態では、アクチュエータ840が、バルブ838の開放/閉鎖を制御するように構成されている。
【0092】
セグメント842は、マニホールド832とマニホールド844との間を接続する。マニホールド844は、ALD前駆体ガス848を中央ガス供給部800内へと送達することを可能にするように構成されている。ALD前駆体ガス848は、マニホールド844に接続する供給ライン846を通して送達される。ALD前駆体ガス848の送達は、バルブ850によって制御される。図示した実装形態では、不活性ガス802はまた、バルブ852によって制御されて、供給ライン846を通して送達され得る。そのような不活性ガスを使用して、ALD前駆体のドーズ後に残留している、いかなる前駆体をも供給ライン846からパージすることができる。
【0093】
セグメント854がマニホールド844に接続し、ガスをシャワーヘッド856に導き、シャワーヘッド856はプロセスガスをプロセスチャンバ内へと送達するように構成されている。
【0094】
図示するように、抑制/不動態化ガスおよび洗浄/エッチングガスは、別個のマニホールドを通して供給され、これらは両方とも、ALD前駆体ガス848および酸化剤812の送達とは全く独立している。
【0095】
図9Aおよび図9Bは、既存のシステムと、抑制/不動態化ガスおよびクリーニング/エッチングガスを送達するための別個のマニホールドを備えるシステムとの違いを示す。
【0096】
図9Aは、既存のシステムの構成を示す。図示するように、ガスは2つのマニホールドでプロセスチャンバへと送達される。酸化剤(例えば、ALDプロセスの第2のドーズステップ用)が、1つのマニホールドを介して送達される。しかしながら、堆積(ALD前駆体)ガスおよびエッチング/クリーニング(例えばフッ素含有)ガスが、別のマニホールドを介して送達される。堆積ガスとクリーニング/エッチングガスとはマニホールドを共有するので、堆積プロセスとエッチング-クリーニングプロセスとの間を切り替える時に前駆体/クリーニング-エッチング用のマニホールドを洗い流す必要があるので、処理に遅延が生じる。例えば、ALD前駆体とフッ素含有ガスとの間を切り替えるには、100~300秒程度の合計時間を要する長いパージが必要になる場合がある。
【0097】
図9Bは、本開示の実装形態による、様々なプロセスガス用の独立したマニホールドを有するシステムの構成を示す。パージに関する要件を克服するために、独立した抑制、クリーニング-エッチング、酸化剤、および前駆体マニホールドを利用することによりスループットが増加する。長いパージ時間(例えば、数分)を数秒に短縮でき、ALDのような堆積-エッチング-抑制/不動態化のサイクル時間が可能になる。
【0098】
例えば、前述したようなフッ素含有抑制ガスの場合は、フッ素含有ガスを、ALD前駆体マニホールドから独立しているクリーニング-エッチングマニホールドを介して供給することができ、したがって、以前に必要であった長いパージはもはや必要ない。加えて、このシステムは、他の抑制ガスの使用にも対応でき、これら抑制ガスには、送達用の別個の抑制/不動態化用マニホールドも備えられている。
【0099】
クリーニング-エッチング用マニホールドと抑制/不動態化用マニホールドとの両方が、ALD前駆体用マニホールドからは独立しており、したがって、ALDプロセス全体は、ガス送達に関して、抑制またはフッ素処理ガスから独立している。これにより、様々なプロセスに対してスイッチング時間が高速化され、ALD、エッチング、および抑制/不動態化プロセスの組み合わせを最小限の切り替え時間で迅速に連続して実行することが可能になり、それによりシステムのスループットが改善する。
【0100】
図10A図10B、および図10Cは、本開示の実装形態による技術を利用して可能なギャップ充填性能の改善を示す。図10Aは、最もよく知られている方法に従う標準的なALDプロセスを用いるギャップ充填プロセスの後のフィーチャ1000の断面を概念的に示す。結果として得られるギャップ充填1002は、ボイド1004を含む場合がある。大まかに言って、そのようなボイドを最小限に抑えて、ボイドが可能な限り深くなるようにするだけでなく、ギャップ充填用の堆積が可能な限り速く実行されるようにすることが望ましい。図10Bは、例えば、標準的なALDプロセスの0.3倍に短縮されたプロセス時間を有する高スループットALDプロセスを使用したフィーチャ1000のギャップ充填を示す。しかしながら、図示するように、ギャップ充填1006は、より悪い結果を示し、ボイド1008は、標準的なALDプロセスのものよりも、より高くより広く延びている。スループットは改善しているが、ギャップ充填性能は損なわれている。
【0101】
しかしながら、図10Cは、本開示の実装形態による技術およびハードウェアを利用するDEDプロセスと、それに続く高スループットALDプロセス(例えば、リエントランシを克服するためのDEDに続いて、充填を完了するためのハイスループットALD)とを用いる、フィーチャのギャップ充填を示す。結果として生じるギャップ充填1010において、極小のボイド1012が観察されるか、またはボイドが全く観察されず、スループットは標準的なALDの0.5倍のプロセス時間に改善される。
【0102】
図11は、本開示の実装形態による、基板を処理するためのクラスタツールシステム1100を示す。クラスタツールシステムは典型的には製造施設に設置される。基板(例えば、ウェハー)をクラスタツールシステムへ、またはクラスタツールシステムから移動させるために、搬送コンテナ1102(例えば、正面開口式一体型ポッド(FOUP))が利用される。装置フロントエンドモジュール(EFEM)1104は、搬送モジュール1102とロードロック1108との間でウェハーを移送するように構成されているロボット1106を含む。移送モジュール1110は、ロードロック1108といくつかのプロセスツール1114のうちの1つとの間でウェハーを移送するように構成されているロボット1112を含む。図示した実装形態では、プロセスツール1114の各々は、複数のプロセスステーション1116を有するマルチステーションプロセスツールであり、複数のウェハーを同時に処理することが可能である。例えば、図示した実装形態では、各マルチステーションプロセスツール1114は4つのプロセスステーション1116を有し、4枚のウェハーを同時に処理する(例えば、本開示の実装形態に従って説明されるようなALDプロセスを実行する)ことが可能である。
【0103】
いくつかの実装形態では、コントローラは、上述した実施例の一部であってよいシステムの一部である。このようなシステムは、処理ツール(単数または複数)、チャンバ(単数または複数)、処理用プラットフォーム(単数または複数)、および/または特定の処理構成要素(ウェハー台座、ガスフローシステムなど)を含む、半導体処理装置を備えることができる。これらシステムは、半導体ウェハーまたは基板の処理前、処理中、および処理後の作業を制御するための電子機器に組み込まれてよい。電子機器は「コントローラ」と呼ばれてよく、システム(単数または複数)の様々な構成要素または副部品を制御してよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムの種類に応じて、処理ガスの送達、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流速設定、流体送達設定、位置および作業設定、特定のシステムと接続しているかまたはインターフェースしているツールおよび他の搬送ツールならびに/またはロードロックに対するウェハーの搬出入、を含む、本明細書に開示されるプロセスのいずれをも制御するようにプログラムされてよい。
【0104】
大まかに言って、コントローラは、様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/またはソフトウェアを有し、命令を受信し、命令を発行し、作業を制御し、クリーニング作業を有効にし、エンドポイント測定を有効にするような電子機器として定義されてよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形態のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つ以上のマイクロプロセッサ、またはプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラ、を含んでよい。プログラム命令は、様々な個別設定(またはプログラムファイル)の形態でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウェハー上でもしくは半導体ウェハー用に、またはシステムに対して実行するための作業パラメータを定義してよい。いくつかの実装形態では、作業パラメータは、1つ以上の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウェハーダイの作製時に、1つ以上の処理ステップを実現するために、プロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってよい。
【0105】
コントローラは、いくつかの実装形態では、システムに統合もしくは接続されるか、またはその他の方法でシステムにネットワーク接続されたコンピュータの一部であるか、またはそのようなコンピュータに接続されたものであるか、またはそれらの組み合わせであり得る。例えば、コントローラは「クラウド」内にあるか、またはファブホストコンピュータシステムの全てもしくは一部であってよく、それによりウェハー処理のリモートアクセスが可能になり得る。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製造作業の現在の進行状況を監視し、過去の製造作業の履歴を調査し、複数の製造作業から傾向または性能の指標を調査して、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ローカルネットワークまたはインターネットを含み得るネットワークを経由して、プロセスレシピをシステムに提供することができる。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力もしくはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでよく、パラメータおよび/または設定は次に、リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは、1つ以上の作業中に実行される各処理ステップのためのパラメータを指定するデータ形式の命令を受信する。パラメータは、実行されるプロセスの種類、およびコントローラがインターフェースするか、または制御するように構成されているツールの種類に固有のものであってよいことを理解されたい。したがって、上述したように、コントローラは、一緒にネットワーク化され、本明細書に記載のプロセスおよび制御などの共通の目的に向けて動作する1つ以上の個別のコントローラを含むことなどによって分散されてよい。そのような目的のための分散コントローラの例は、遠隔に置かれた(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)1つ以上の集積回路と通信状態にあるチャンバ上の1つ以上の集積回路であってよく、これらが組み合わされてチャンバでのプロセスを制御する。
【0106】
限定するわけではないが、例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、クリーニングチャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相成長(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相成長(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、および半導体ウェハーの作製および/または製造に関連するかもしくは使用されてよい任意の他の半導体処理システム、を含んでよい。
【0107】
上述したように、ツールによって実行されるプロセスステップに応じて、コントローラは、他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に置かれたツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/またはロードポートとの間でウェハー容器を搬出入する材料搬送に使用されるツール、のうちの1つ以上と通信し得る。
【0108】
図12は、本開示の実装形態を実施するためのコンピュータシステムの簡略化された概略図である。本明細書に記載の方法は、従来の汎用コンピュータシステムなどのデジタル処理システムで実行されてよいことを理解されたい。代替形態では、1つの機能のみを実行するように設計またはプログラムされた専用コンピュータを使用することもできる。コンピュータシステム1800は、バス1810を介して、ランダムアクセスメモリ(RAM)1828、読み取り専用メモリ(ROM)1812、および大容量記憶装置1814に結合された中央処理装置(CPU)1804を含む。システムコントローラプログラム1808は、ランダムアクセスメモリ(RAM)1828に常駐するが、大容量記憶装置1814に常駐することもできる。
【0109】
大容量記憶装置1814は、ローカルまたはリモートであってよい、フロッピーディスクドライブまたは固定ディスクドライブなどの永続的なデータ記憶装置を表す。ネットワークインターフェース1830は、ネットワーク1832を介した接続を提供して、他のデバイスとの通信を可能にしている。CPU1804は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、または特別にプログラムされた論理デバイスで具体化されてよいことが理解されるべきである。入出力(I/O)インターフェース1820は、様々な周辺機器との通信を提供し、バス1810を介して、CPU1804、RAM1828、ROM1812、および大容量記憶装置1814に接続されている。例示的な周辺機器は、ディスプレイ1818、キーボード1822、カーソル制御器1824、取り外し可能メディアデバイス1834などを含む。
【0110】
ディスプレイ1818は、本明細書に記載されるユーザインターフェースを表示するように構成されている。キーボード1822、カーソル制御器(マウス)1824、取り外し可能メディアデバイス1834、および他の周辺機器がI/Oインターフェース1820に結合されて、命令選択における情報をCPU1804に通信する。外部デバイスへのデータおよび外部デバイスからのデータは、I/Oインターフェース1820を介して通信されてよいことが理解されるべきである。実装形態はまた、有線または無線ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される分散コンピューティング環境で実施され得る。
【0111】
実装形態は、ハンドヘルドデバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのまたはプログラム可能な家庭用電化製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む様々なコンピュータシステム構成で実施されてよい。実装形態はまた、ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される分散コンピューティング環境で実施され得る。
【0112】
上述の実装形態を念頭に置いて、実装形態は、コンピュータシステムに記憶されたデータが関与する、コンピュータに実装された様々な作業を用いられることを理解すべきである。これらの作業は、物理量の物理的操作を必要とする作業である。実装形態の一部を形成する本明細書に記載の作業はいずれも、有用な機械作業である。実装形態はまた、これらの作業を実行するためのデバイスまたは装置に関係する。装置は、専用コンピュータなど、必要な目的のために特別に構築されてよい。専用コンピュータとして定義される場合、コンピュータはまた、専用目的のために動作することが可能でありながら、専用目的の一部ではない他の処理、プログラム実行、またはルーチンを実行することができる。代替として、作業は、コンピュータメモリ、キャッシュに記憶された、またはネットワークを介して取得された、1つ以上のコンピュータプログラムによって選択的にアクティブ化されたまたは構成された汎用コンピュータによって処理されてよい。データがネットワークを介して取得される場合、データは、ネットワーク上の他のコンピュータ、例えば、コンピューティングリソースのクラウドによって処理されてよい。
【0113】
1つ以上の実装形態を、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして作製することもできる。このコンピュータ可読媒体は、後でコンピュータシステムによって読み込むことができるデータを記憶することができる任意のデータ記憶装置である。コンピュータ可読媒体の例としては、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、ならびに他の光学および非光学データ記憶デバイスが挙げられる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読コードが分散方式で記憶および実行されるように、ネットワークに結合されたコンピュータシステムにわたって分散されたコンピュータ可読有形媒体を含み得る。
【0114】
方法作業が特定の順序で記載されているが、オーバーレイ作業の処理が所望の形で実行される限り、他のハウスキーピング作業が、作業間に実行されてよく、または、作業が僅かに異なる時間に発生するように作業が調整されてよく、または、システム内に分散させて、処理作業が、処理に関連付けられた様々な時間間隔で発生することを可能にしてもよいことを理解すべきである。
【0115】
それに応じて、例示的な実装形態の開示は、以下の特許請求の範囲およびそれらの等価物に記述されている本開示の範囲を例示することを意図しているが、限定することは意図していない。本開示の例示的な実装形態は、理解を明確にするためにいくらか詳細に記載しているが、以下の特許請求の範囲内で特定の変更および修正を実施できることは明らかであろう。以下の特許請求の範囲では、要素および/またはステップは、特許請求の範囲に明示的に記載されているか、または開示によって暗黙的に要求されていない限り、いかなる作業の特定の順序をも示すものではない。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
適用例1:
基板上のフィーチャのギャップ充填を実行するための方法であって、
(a)前記基板をプロセスチャンバ内へと移動させることと、
(b)ALDプロセスの複数のサイクルを実行することと、
(c)前記ALDプロセスからのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(d)前記プロセスチャンバ内にフッ素含有ガスを導入し、前記フッ素含有ガスにRF電力を印加して前記プロセスチャンバ内でフッ素プラズマを生成させることにより、前記基板上にプラズマ処理を実行することと、
(e)前記プラズマ処理からのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(f)既定のサイクル数が実行されるまで作業(b)から(e)を繰り返すことと、を含む方法。
適用例2:
適用例1の方法であって、前記フッ素プラズマは、前記基板上の前記フィーチャの一部分を不動態化することにより、不動態化された前記フィーチャの前記一部分上において前記ALDプロセスによる堆積を抑制する、方法。
適用例3:
適用例2の方法であって、不動態化される前記フィーチャの前記一部分は、前記フィーチャの上部から前記フィーチャ内における既定の目標レベルまで延びている、方法。
適用例4:
適用例3の方法であって、前記既定の目標レベルは、前記プラズマ処理の1つ以上のパラメータによって制御される、方法。
適用例5:
適用例4の方法であって、前記プラズマ処理の前記パラメータは、前記プラズマ処理の持続時間、前記プラズマ処理の温度、前記フッ素含有ガスの圧力、および前記RF電力のレベルのうちの1つ以上を含む、方法。
適用例6:
適用例3の方法であって、前記フィーチャはリエントランシを含み、前記既定の目標レベルは、ほぼ前記リエントランシのレベルで画定され、その結果、前記プラズマ処理により、前記ALDプロセスによる堆積が、前記リエントランシの前記レベルの上方において実質的に抑制される、方法。
適用例7:
適用例2の方法であって、前記フッ素プラズマは、前記フィーチャの前記一部分の表面に沿って、フッ素終端された化学種を形成することにより前記フィーチャの前記一部分を不動態化する、方法。
適用例8:
適用例1の方法であって、
(g)前記ALDプロセスの1つ以上のサイクルを実行すること、を更に含む方法。
適用例9:
適用例8の方法であって、作業(e)の前記既定のサイクル数は、前記フィーチャにおけるリエントランシを除去するようにギャップ充填を遂行するように構成されている、方法。
適用例10:
適用例9の方法であって、前記作業(g)の前記ALDプロセスの1つ以上のサイクルは、前記フィーチャの前記ギャップ充填を完了するように構成されている、方法。
適用例11:
適用例1の方法であって、前記ALDプロセスは、前記基板の前記フィーチャ内に酸化物を堆積するように構成されている、方法。
適用例12:
適用例1の方法であって、前記フッ素含有ガスは、CH 3 F、CHF 3 、CF 4 、C 2 4 2 、C 2 2 4 、C 3 2 6 、C 4 2 8 、C 4 8 、NF 3 、またはSF 6 である、方法。
適用例13:
基板上のフィーチャのギャップ充填を実行するための方法であって、
(a)前記基板をプロセスチャンバ内へと移動させることと、
(b)ALDプロセスの複数のサイクルを実行することであって、前記ALDプロセスは、前記基板の前記フィーチャ内に酸化物を堆積するように構成されている、ことと、
(c)前記ALDプロセスからのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(d)前記プロセスチャンバ内にフッ素含有ガスを導入し、前記フッ素含有ガスにRF電力を印加して前記プロセスチャンバ内でフッ素プラズマを生成させることにより、前記基板上にプラズマ処理を実行することと、
(e)前記プラズマ処理からのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(f)既定のサイクル数が実行されるまで作業(b)から(e)を繰り返すことと、
(g)前記ALDプロセスの複数のサイクルを実行することと、を含む方法。
適用例14:
適用例13の方法であって、前記フッ素プラズマは、前記基板上の前記フィーチャの一部分を不動態化することにより、不動態化された前記フィーチャの前記一部分上において前記ALDプロセスによる堆積を抑制する、方法。
適用例15:
適用例14の方法であって、不動態化される前記フィーチャの前記一部分は、前記フィーチャの上部から前記フィーチャ内における既定の目標レベルまで延びている、方法。
適用例16:
適用例15の方法であって、前記既定の目標レベルは、前記プラズマ処理の1つ以上のパラメータによって制御される、方法。
適用例17:
適用例16の方法であって、前記プラズマ処理の前記パラメータは、前記プラズマ処理の持続時間、前記プラズマ処理の温度、前記フッ素含有ガスの圧力、および前記RF電力のレベルのうちの1つ以上を含む、方法。
適用例18:
基板上のフィーチャのギャップ充填を実行するための方法であって、
(a)前記基板をプロセスチャンバ内へと移動させることと、
(b)ALDプロセスの複数のサイクルを実行することと、
(c)前記ALDプロセスからのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(d)前記プロセスチャンバ内にフッ素含有ガスを導入し、前記フッ素含有ガスにRF電力を印加して前記プロセスチャンバ内でフッ素プラズマを生成させることにより、前記基板上にプラズマ処理を実行することであって、前記RF電力は、約200~600kHzの範囲の周波数で印加されている、ことと、
(e)前記プラズマ処理からのプロセスガスを、前記プロセスチャンバからパージすることと、
(f)既定のサイクル数が実行されるまで作業(b)から(e)を繰り返すことと、を含む方法。
適用例19:
適用例18の方法であって、前記プラズマ処理の圧力は、約66.6612~約1066.58パスカル(約0.5~8トル)の範囲にある、方法。
適用例20:
適用例18の方法であって、前記プラズマ処理の持続時間は、約0.1~3秒の範囲にある、方法。
適用例21:
ALDプロセスおよびプラズマ処理のために、プロセスガスをプロセスチャンバに供給するためのガス供給システムであって、
不活性ガスを受け取る第1の端部を有する中央ガス供給部を備え、前記中央ガス供給部は、シャワーヘッドに接続する第2の端部を有し、前記シャワーヘッドは、プロセスガスを前記プロセスチャンバに送達し、
前記中央ガス供給部は、ALD前駆体ガスを受け取り前記中央ガス供給部内へと送る第1のマニホールドを含み、前記ALD前駆体ガスは、前記ALDプロセスの第1のドーズステップのために使用され、
前記中央ガス供給部は、酸化剤ガスを受け取り前記中央ガス供給部内へと送る第2のマニホールドを含み、前記酸化剤ガスは、前記ALDプロセスの第2のドーズステップのために使用され、
前記中央ガス供給部は、フッ素含有ガスを受け取り前記中央ガス供給部内へと送る第3のマニホールドを含み、前記フッ素含有ガスは、前記プラズマ処理のために、前記プロセスチャンバ内でプラズマを生成させるために使用される、ガス供給システム。
適用例22:
適用例21のガス供給システムであって、前記第1のマニホールド、前記第2のマニホールド、および前記第3のマニホールドは独立しており、前記ALD前駆体ガス、前記酸化剤ガス、および前記フッ素含有ガスを前記中央ガス供給部内へと別個に送達する、ガス供給システム。
適用例23:
適用例21のガス供給システムであって、前記第1のマニホールドは、前記中央ガス供給部に沿って、前記第2のマニホールドおよび前記第3のマニホールドの下流に配置されている、ガス供給システム。
適用例24:
適用例23のガス供給システムであって、前記第2のマニホールドは、前記中央ガス供給部に沿って、前記第3のマニホールドの上流に配置されている、ガス供給システム。
適用例25:
適用例21のガス供給システムであって、
前記第1のマニホールドに接続されている供給ラインと、
前記供給ラインへの前記ALD前駆体ガスの流れを制御するバルブと、を更に備える、ガス供給システム。
適用例26:
適用例25のガス供給システムであって、
前記供給ラインへの前記不活性ガスの流れを制御する第2のバルブを更に備える、ガス供給システム。
適用例27:
適用例21のガス供給システムであって、
前記第2のマニホールドに接続されている供給ラインと、
前記供給ラインへの前記酸化剤ガスの流れを制御するバルブと、を更に備える、ガス供給システム。
適用例28:
適用例21のガス供給システムであって、
前記第3のマニホールドに接続されている供給ラインと、
前記供給ラインへの前記フッ素含有ガスの流れを制御するバルブと、を更に備える、ガス供給システム。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11
図12