(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-12
(45)【発行日】2025-02-20
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
A01D 41/127 20060101AFI20250213BHJP
A01F 12/60 20060101ALI20250213BHJP
【FI】
A01D41/127 120
A01F12/60
(21)【出願番号】P 2021060998
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2024-02-07
(73)【特許権者】
【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
(73)【特許権者】
【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱マヒンドラ農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081673
【氏名又は名称】河野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100141483
【氏名又は名称】河野 生吾
(72)【発明者】
【氏名】加藤 仁
(72)【発明者】
【氏名】関 正裕
(72)【発明者】
【氏名】木村 敦
(72)【発明者】
【氏名】石橋 俊之
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-169942(JP,U)
【文献】特開2021-013331(JP,A)
【文献】特開2004-275040(JP,A)
【文献】特開2020-156324(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 41/00 -41/127
A01D 41/133-41/16
A01D 47/00
A01F 12/46
A01F 12/50
A01F 12/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体の前方に設けられて圃場の穀稈の刈取作業を行う刈取部と、
前記刈取部によって刈取られた刈取穀稈の脱穀処理と選別処理とを行う脱穀装置と、
前記脱穀装置によって脱穀・選別処理された穀粒を貯留する穀粒タンクと、
制御部とを備え、
前記穀粒タンク上部に、上下方向に光を照射する光学式のセンサであり、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒の堆積高さを前記穀粒タンクの下部から上部に亘って検出可能に構成された堆積高さ検出手段を設け、
前記制御部は、前記堆積高さ検出手段により検出された穀粒の堆積高さに基づいて、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を算出可能に構成され
、
前記堆積高さ検出手段とは別に、前記穀粒タンク下部の穀粒の堆積高さを検出する堆積高さ検出補助手段を備え、
前記堆積高さ検出補助手段は、前記穀粒タンク内の前記堆積高さ検出手段より下方側に配置され、
前記堆積高さ検出手段によって検出可能な穀粒の堆積高さの検出範囲は、その下部側の一部又は全部が前記堆積高さ検出補助手段の検出範囲と重複するように構成され、
前記制御部は、前記堆積高さ検出手段又は前記堆積高さ検出補助手段によって、前記堆積高さが前記穀粒タンク内の下部にあることが検出されている場合には、前記堆積高さ検出補助手段の検出値の方を用いて前記穀粒量を算出するように構成された
コンバイン。
【請求項2】
前記堆積高さ検出手段を前記穀粒タンクの天板側に設け、前記堆積高さ検出補助手段を前記穀粒タンクの側板側に設け、前記堆積高さ検出補助手段は、光の照射方向が平面視で前記堆積高さ検出手段による穀粒の堆積高さの測定位置に近づくように斜め下方向に構成された
請求項
1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記堆積高さ検出手段とは別に、前記穀粒タンク内上部の穀粒の堆積高さを検出する
籾センサユニットを備えた
請求項1
又は2の何れかに記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒タンク内の穀粒量を検出可能に構成されたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
走行機体の前方に設けられて圃場の穀稈の刈取作業を行う刈取部と、前記刈取部によって刈取られた刈取穀稈の脱穀処理と選別処理とを行う脱穀装置と、前記脱穀装置によって脱穀・選別処理された穀粒を貯留する穀粒タンクと、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を検出する穀粒量検出手段とを備え、前記穀粒量検出手段として、前記穀粒タンク内で上下方向に延設されて直接穀粒を検出するセンサ装置を設けた特許文献1の他、前記穀粒タンク内の穀粒の堆積位置を検出する超音波センサを設けた特許文献2や、穀粒が貯留される前記穀粒タンクの重量を検出する重量センサを設けた特許文献3に記載のコンバインが従来公知である。
【0003】
上記文献1のコンバインによれば、前記穀粒タンク内の所定位置での穀粒の堆積高さを正確に検出することができるものであるが、前記穀粒タンク内で柱状に設けられた前記センサ装置が障壁となって前記穀粒タンク内の穀粒が偏った状態で堆積し易くなり、検出した堆積高さに基づいて穀粒タンク内に収穫された穀粒量を算出する場合に、算出した穀粒量と実際の穀粒量との誤差が大きくなったり、穀粒タンク満杯時における穀粒の充填率が悪くなったりする場合が有り得るという課題があった。
【0004】
また、上記文献2のコンバインによれば、前記穀粒タンク内に堆積した穀粒の上面側の位置と形状を検出することによって、前記穀粒タンク内の穀粒量を検出できるものであるが、コンバインを走行させながら刈取・脱穀作業等する際に生じる振動や騒音によって前記超音波センサの検出精度が悪化し易く、検出精度を十分に保つことが難しいという課題があった。
【0005】
また、上記文献3のコンバインによれば、前記穀粒タンク内の穀粒量を連続的且つ正確に検出することができるものであるが、前記穀粒タンクの重量を検出するセンサが高価になるとともに、穀粒量を正確に検出するための構造も複雑になるため、コストも高くなるという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2018-11545号公報
【文献】実開昭62-169942号公報
【文献】特開2020-114214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記穀粒タンク内の穀粒量を検出する穀粒量検出手段を備えたコンバインにおいて、前記穀粒タンク内に貯留される穀粒量を簡易な構成で精度良く検出することができるコンバインを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本願発明は第1に、走行機体の前方に設けられて圃場の穀稈の刈取作業を行う刈取部と、前記刈取部によって刈取られた刈取穀稈の脱穀処理と選別処理とを行う脱穀装置と、前記脱穀装置によって脱穀・選別処理された穀粒を貯留する穀粒タンクと、制御部とを備え、前記穀粒タンク上部に上下方向に光を照射する光学式のセンサであり、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒の堆積高さを前記穀粒タンクの下部から上部に亘って検出可能に構成された堆積高さ検出手段を設け、前記制御部は、前記堆積高さ検出手段により検出された穀粒の堆積高さに基づいて、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を算出可能に構成されたことを特徴としている。
【0009】
前記堆積高さ検出手段とは別に、前記穀粒タンク下部の穀粒の堆積高さを検出する堆積高さ検出補助手段を備え、前記堆積高さ検出補助手段は、前記穀粒タンク内の前記堆積高さ検出手段より下方側に配置され、前記堆積高さ検出手段によって検出可能な穀粒の堆積高さの検出範囲は、その下部側の一部又は全部が前記堆積高さ検出補助手段の検出範囲と重複するように構成され、前記制御部は、前記堆積高さ検出手段又は前記堆積高さ検出補助手段によって、前記堆積高さが前記穀粒タンク内の下部にあることが検出されている場合には、前記堆積高さ検出補助手段の検出値の方を用いて前記穀粒量を算出するように構成されたことを特徴としている。
【0010】
前記堆積高さ検出手段を前記穀粒タンクの天板側に設け、前記堆積高さ検出補助手段を前記穀粒タンクの側板側に設け、前記堆積高さ検出補助手段は、光の照射方向が平面視で前記堆積高さ検出手段による穀粒の堆積高さの測定位置に近づくように斜め下方向に構成されたことを特徴としている。
【0011】
前記堆積高さ検出手段とは別に、前記穀粒タンク内上部の穀粒の堆積高さを検出する籾センサユニットを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
前記穀粒タンク上部に上下方向に光を照射する光学式のセンサを設けることによって、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒の堆積高さを前記穀粒タンクの下部から上部に亘って検出可能に構成された堆積高さ検出手段を設けたものによれば、簡易な構成によって、作業環境によらず前記穀粒タンク内に貯留される穀粒量の検出精度を高く保つことができる他、前記堆積高さ検出手段が障壁となって前記穀粒タンク内に堆積する穀粒に偏りが生じることも防止できる。
【0013】
また、前記堆積高さ検出手段とは別に、前記穀粒タンク内下部の穀粒の堆積高さを検出する堆積高さ検出補助手段を備えたものによれば、前記堆積高さ検出手段と、前記穀粒タンク内に堆積する穀粒までの距離が長くなり、前記堆積高さ検出手段と穀粒との間で舞い上がった塵埃等が多く介在することで、前記堆積高さ検出手段の検出精度が落ち易い環境となった場合でも、穀粒の堆積高さの検出精度を高く保つことができる。
【0014】
また、前記堆積高さ検出手段を前記穀粒タンクの天板側に設け、前記堆積高さ検出補助手段を前記穀粒タンクの側板側に設け、前記堆積高さ検出補助手段は、光の照射方向が平面視で前記堆積高さ検出手段による穀粒の堆積高さの測定位置に近づくように斜め下方向に構成されたものによれば、前記堆積高さ検出手段と前記堆積高さ検出補助手段とが、それぞれ前記穀粒タンク内の穀粒の近い位置の堆積高さ検出するため、穀粒の堆積高さの検出精度が安定する。
【0015】
なお、前記堆積高さ検出手段とは別に、前記穀粒タンク内上部の穀粒の堆積高さを検出する堆積高さ検出補助手段を備えたものによれば、前記穀粒タンク内の容量上限近くまで穀粒が貯留されたことにより、前記堆積高さ検出手段と前記穀粒タンク内で堆積した穀粒との間の距離が近くなり過ぎて前記堆積高さ検出手段の検出精度が落ち易い環境となった場合でも、穀粒の堆積高さの検出精度を高く保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明を適用した汎用コンバインの左側面図である。
【
図2】本発明を適用した汎用コンバインの右側面図である。
【
図3】本発明を適用した汎用コンバインの平面図である。
【
図9】堆積高さ検出制御の別実施例を示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1乃至3は、本発明を適用した汎用コンバインの左側面図、右側面図及び平面図である。図示する汎用コンバインでは、走行部である左右一対のクローラ式走行装置1,1に支持された走行機体2と、該走行機体2の前方に昇降可能に連結された刈取部3とを備えている。
【0018】
前記走行機体2は、前記刈取部3の真後ろの右寄りにオペレータが乗込んで機体の操縦行う操縦部4が設けられ、該操縦部4の後方斜め左側に前記刈取部3によって刈取られた穀稈の脱穀作業等を行う脱穀装置6が設置され、前記操縦部4の後方で且つ前記脱穀装置6の右側に該脱穀装置6により脱穀処理された処理物である穀粒を貯留する穀粒タンク(グレンタンク)7が配置され、前記脱穀装置6の後方に脱穀処理後の藁屑等を切断して排出する排出部8が設けられている。
【0019】
前記操縦部4は、オペレータが着座する座席15と、前記走行機体2の操向操作と前記刈取部3の昇降操作を行うマルチステアリングレバー16と、走行HSTを操作する主変速レバー17と、前記走行機体2の状態や前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の状態等を表示する液晶モニタ66と、各種操作を行うサイドパネルとを備え、該サイドパネルには、エンジン動力を前記刈取部3や前記脱穀装置6側への動力の伝動の入切を操作するパワークラッチスイッチ61と、前記穀粒タンク7内の穀粒を機外へ排出する後述の排出オーガ36側への動力の伝動の入切を操作する穀粒排出スイッチ62とが設けられている。
【0020】
前記刈取部3は、刈取った穀稈を前記脱穀装置6側に向けて後方搬送するフィーダ9と、該フィーダ9の前端側に連結されて前方側に延設された刈取フレーム11と、該刈取フレーム11の前端側に設けられた左右一対のデバイダ12と、該刈取フレーム11の基礎部となる後端上部側から前方に向けて延設された左右一対の支持アーム13と、一対の前記支持アーム13、13の前端側同士の間に回転自在に架設支持された掻込リール14とを備えている。
【0021】
該構成によれば、前記刈取部3は、前記デバイダ12により圃場の穀稈を左右一対の前記デバイダ12、12の間である刈取側と、該刈取側の左右両外側となる非刈取側とに分草し、該刈取側の植立穀稈を前記掻込リール14によって前記刈取部3側に掻込みながら前記デバイダ12の後方に設けたレシプロ式の刈刃10によって穀稈の根元側を刈取る。該刈取部3により刈取られた穀稈は、前記刈取フレーム11側の搬送オーガ18により前記フィーダ9の前端側に送られる。前記フィーダ9の後端側に搬送された刈取穀稈は、前記脱穀装置6の上部前端側に投入される。
【0022】
前記脱穀装置6は、該脱穀装置6の上部側で前記フィーダ9から搬送された刈取穀稈の脱穀作業を行う脱穀部21と、該脱穀装置6の下側で前記脱穀部21により脱穀された処理物を穀粒と藁屑等の排塵物とに選別する選別部22とを備え、選別作業後の排塵物等を該脱穀装置6の後端の前記排出部8から機外に排出できるように構成されている。
【0023】
前記脱穀部21は、前記フィーダ9の後端側から刈取穀稈の全部が投入される扱室23と、該扱室23の前後方向全体に亘って形成された前後方向の回転軸回りに回転駆動する円筒状の扱胴24と、該扱胴24の下方側に配置されて該扱胴24の形状に沿って背面視で中央が窪んだ円弧状に形成された受網(図示しない)とを備えている(
図1参照)。
【0024】
該構成により、前記フィーダ9によって扱室23に全稈投入された刈取穀稈は、回転駆動する前記扱胴24によって扱降し処理(脱穀処理)されて排藁となり、該排藁は扱室23後方の前記排出部8から機外へと排出される。その一方で、前記扱胴24によって扱降された処理物は、籾等の穀粒と藁屑等を含んでおり、前記受網に受け止められたもののうち、下方側に漏下したものが前記選別部22側に導入される。
【0025】
前記選別部22は、前記受網から漏下した処理物を揺動選別するチャフシーブ及びストローラック等からなる揺動選別体27と、該揺動選別体27の前方下側に配置されて後方上側に向けて選別風を送風する唐箕ファン28と、選別後の排塵物を機外へ排出する二番選別ファン29と、前記唐箕ファン28等によって風選された一番物である穀粒を回収する一番ラセン31と、二番物を回収する二番ラセン32とを備えている(
図1参照)。
【0026】
該構成により、前記受網から前記揺動選別体27に落下してきた処理物(脱穀物)は、該揺動選別体27によって揺動選別されながらさらに下方に向けて漏下される。前記揺動選別体27から漏下した前記処理物は、前記唐箕ファン28による選別風によって穀粒が風選されるとともに、前記二番選別ファン29による選別風によって二番物と排塵物とに風選される。
【0027】
前記一番ラセン31は、唐箕ファン28の後方で左右方向に延設されており、選別された一番物である穀粒を前記脱穀装置6の左右側方側(図示する例では右側)に搬送し、前記二番ラセン32は、二番選別ファン29の後方で左右方向に延設されており、選別された二番物を前記脱穀装置6の右側に向けて搬送する。
【0028】
また、前記脱穀装置6の右側方には、前記一番ラセン31により搬送された一番物を前記穀粒タンク7に向けて上方搬送する上下方向の穀粒搬送装置33と、前記二番ラセン32により搬送された二番物を前記脱穀部21又は前記選別部22へと還元搬送する上下方向の還元搬送装置(図示しない)とが設けられている。
【0029】
上記穀粒搬送装置33は、前記一番ラセン31の搬送終端側から穀粒を上方搬送する上下方向の上方搬送部33A(バケット搬送方式)と、該上方搬送部33Aの上端側まで搬送された穀粒を穀粒タンク内に搬送する左右方向の水平搬送部33B(ラセン搬送方式)と、該水平搬送部33Bの搬送終端側に形成した下向きの開口部33Cとを備え、前記一番ラセン31により搬送された穀粒を前記穀粒タンク7内に投入できるように構成されている(
図5等参照)。
【0030】
以上により、前記脱穀装置6によって脱穀・選別処理して得られた穀粒を、前記穀粒タンク7の上部側から該穀粒タンク7内へと投入し、前記穀粒タンク7内に貯留することができる。
【0031】
このとき、前記穀粒タンク7には、該穀粒タンク7内に貯留された穀粒を機外に排出するための排出オーガ36と、該穀粒タンク7内に貯留された穀粒を均す均平装置41と、該穀粒タンク7内に貯留された穀粒の堆積高さを検出する穀粒の堆積高さ検出装置(堆積高さ検出手段)42とが設けられている。前記穀粒タンク7内の構成については後述する。
【0032】
上記排出オーガ36は、前記穀粒タンク7の下端側に設けられた前後方向の回収ラセン46と、前記穀粒タンク7の後端側に設けられて前記回収ラセン46によって後方搬送された穀粒を上方搬送する縦ラセンを内装した縦筒体47と、該縦筒体47の上端側に連結されて昇降・水平回動可能に支持された横ラセンを内装する横筒体48と、該横筒体48の端部側まで搬送された穀粒を機外に排出するための排出部49とから構成されている(
図1乃至5等参照)。
【0033】
ちなみに、該回収ラセン46は、その直上に断面L字状(山型)に屈曲形成された板状部である穀粒案内板45で覆われており、該穀粒案内板45によって前記穀粒タンク7内に投入される穀粒を前記回収ラセン46の左右両側に案内できるように構成されている。このとき、該穀粒案内板45は、前記回収ラセン46を回転駆動させる動力によって振動するように構成されており、前記穀粒案内板45と前記穀粒タンク7底面との間の隙間から穀粒が排出されないブリッジ現象が起こることを防止することができる。
【0034】
なお、前記排出部8は、上記構成により前記脱穀部21の受網の後端側から落下してカッタ装置により切断される比較的大きな排藁等と、前記選別部22の後端側から排出される細かい藁屑等である排塵物とを前記脱穀装置6の後端側から排出できるように構成されている。
【0035】
上述に記載されたような前記刈取部3や前記脱穀装置6等を備えた汎用コンバインによれば、稲だけでなく、麦・大豆等のその他作物も収穫し、脱穀した処理物を前記穀粒タンク7内に貯留することができる。
【0036】
次に、
図4乃至6に基づいて、前記穀粒タンク内に貯留された穀粒量を検出する穀粒量検出手段について説明する。
図4乃至6は、穀粒タンクを示した要部右側断面図、要部背断面図、要部平断面図である。
【0037】
前記穀粒タンク7は、上面を覆う天板7aと、前面を覆う前壁7bと、後面を覆う後壁7cと、右側面を覆うとともに下端側を前記回収ラセン46に向けて傾斜した右壁7dと、左側面上部を覆う左上部壁7eと、該左上部壁7eの下端から前記回収ラセン46に向けて傾斜させた傾斜壁7fとを有し、平面視で前後方向に長く形成されるとともに、正面視で下部側を漏斗型にした上下方向に長い箱状に形成されている(
図5等参照)。これにより、該穀粒タンク7内の下端側に設けられる前記回収ラセン46は、正面視で前記穀粒タンク7の左右中央よりも左右外(右)側に寄せた位置に設けられている(
図5及び
図6等参照)。
【0038】
また、前記穀粒タンク7内の上部側は、前記前記穀粒搬送装置33の水平搬送部33
Bが挿通されるようにして設けられており、前記脱穀装置6によって脱穀・選別された穀粒が、該穀粒タンク7内の上部から該穀粒タンク7内に投入されるように構成されている(
図4乃至6等参照)。
【0039】
さらに、前記穀粒タンク7内には、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒を均すための前記均平装置41と、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒量を検出するための前記堆積高さ検出装置(堆積高さ検出手段)42とが設けられている。以下、説明する。
【0040】
前記均平装置41は、前記穀粒タンク7内で軸回転可能に支持された上下方向の駆動軸51と、前記駆動軸51を駆動させる均平モータ52を有する駆動部55と、前記駆動軸51に対して水平方向に突出するように上下方向に並べて複数(図示する例では6つ)設けられた棒状の均平体53とを備えている。
【0041】
上記駆動部55は、前記穀粒タンク7の上面側に設けられており、カバー体に収容された前記均平モータ52と、前記均平モータ52によって駆動する出力ギヤ52aと、前記駆動軸51と一体回転するように設けられた従動ギヤ54とを有し、前記均平モータ52によって前記駆動軸51を軸回転させることができるように構成されている(
図5等参照)。また、前記均平モータ52の駆動は、詳しくは後述する制御部50によって制御可能に構成されている。
【0042】
上記駆動軸51は、前記穀粒タンク7内の前後左右方向の略中央側で、該穀粒タンク7の上端側から下端側に至るまで上下方向に延設された軸状部材であり、その上端側が前記天板7a側に軸支される一方で、その下端側が前記傾斜壁7fの下部側に軸支さている。これにより、該駆動軸51の下端側は、正面視(背面視)で前記回収ラセン46の上側で軸支されている(
図4乃至6等参照)。
【0043】
上記均平体53は、前記駆動軸51に形成された左右方向の固定孔に挿通支持された固定筒53aと、該固定筒53aに挿通された状態でボルト固定される均平棒53bとを有し、前記均平棒53bは、前記駆動軸51に対して直交する方向に着脱・交換可能な構成で取付固定されている。
【0044】
また、上記均平体53は、前記駆動軸51に沿って上下方向に複数(図示する例では6本)並べて所定間隔で並べて配置されており、前記均平棒53bは、上方(下方)に隣接する前記均平棒53bと平面視で90°回転させた状態で取付固定されている(
図4乃至6等参照)。
【0045】
また、上記均平棒53bは、正面視で前記穀粒タンク7の側壁7d、7eに干渉しない長さに形成されている。このとき、前記穀粒タンク7下部側は、正面視で下方に向かって幅狭となる漏斗型に形成されているため、下端側の均平棒(下端均平棒53b1)は、前記傾斜壁7fと干渉しないようにその他の均平棒53bよりも短く形成されている(
図5等参照)。
【0046】
該構成によれば、前記均平装置41(均平体53)は、前記開口部33Cから前記穀粒タンク7内に穀粒が投入されることによって該開口部33Cの真下側に(前記駆動軸51の近傍に)山積み状態で堆積する穀粒に作用することにより、穀粒の表層を平らに均すことができる。
【0047】
具体的に説明すると、前記穀粒タンク7は、前記穀粒搬送装置33によって穀粒が投入されると、背面視で前記駆動軸51の左側となる傾斜壁7f側と、前記駆動軸51の右側となる回収ラセン46側とのうち、前記水平搬送部33Bの開口部が形成される傾斜壁7f側が山型となるように穀粒が堆積するところ、前記均平装置41は、前記駆動軸51回りに回転する前記均平棒53によって、傾斜壁7f側で山型となるように堆積した穀粒の表層を崩して、穀粒を回収ラセン46側に送ることにより、前記穀粒タンク7内に堆積する穀粒を平らに均すことができる(
図5等参照)。
【0048】
このとき、前記均平棒53bは上下方向に並べて配置されているため、前記穀粒タンク7内に穀粒が堆積するにつれて、上方側に配置された前記均平棒53によって、穀粒を均す作業が実行できるように構成されている。これにより、前記穀粒タンク7内において、前記水平搬送部33Bが設置される位置までは、前記穀粒タンク7内の穀粒を平らに均すことができるように構成されている。
【0049】
ちなみに、前記均平棒53bは、前記穀粒タンク7内に堆積する穀粒の表層から下に埋まった場合は、穀粒を多少動かして山を崩すが、深く埋まると均す機能を発揮しなくなるとともに、そのまま前記駆動軸51回りに駆動させると、前記均平モータ52に大きな負荷が掛かる。そのため、前記均平棒53bは、埋設された穀粒側から所定以上のトルクを受けた場合には、前記駆動軸51回りの駆動を停止するように、夫々の均平棒53bを摩擦式等のトルクリミッタを介して、前記駆動軸51側に取付けられるように構成しても良い。
【0050】
前記堆積高さ検出装置42は、前記穀粒タンク7内に堆積した穀粒の堆積高さを該穀粒タンク7の上部側から下部側まで検出するTOF方式の光センサである第1光学式レベルセンサ(堆積高さ検出手段、レーザー式レベルセンサ)56と、前記穀粒タンク7内に堆積した穀粒のうち、前記穀粒タンク7の下部側に堆積した穀粒の堆積高さを検出するTOF方式の光センサである第2光学式レベルセンサ(堆積高さ検出補助手段、レーザー式レベルセンサ)57と、前記穀粒タンク7内に堆積した穀粒のうち、前記穀粒タンク7の上部側まで堆積した際の穀粒の堆積高さを検出する籾センサユニット(堆積高さ検出補助手段)58と、詳しくは後述する制御部50とを備え、前記制御部50は、これらのセンサ類により検出される値に基づいて検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さ(穀粒量)に基づいて、前記穀粒タンク7内の穀粒量を算出できるように構成されている。
【0051】
上記第1光学式レベルセンサ56は、前記穀粒タンク7内で上下方向に光を照射するように穀粒タンク7の上部である前記天板7a側に設置された光学式のセンサであって、前記穀粒タンク7内に堆積した穀粒の堆積高さを、該穀粒タンク7の上端(上部)から下端(下部)に亘って検出可能に構成されている。
【0052】
具体的には、上記第1光学式レベルセンサ56は、平面視で前記回収ラセン46(前記穀粒案内板45)とラップする位置であって且つ、前記穀粒タンク7の前後方向前寄りに設けられている(
図6等参照)。また、該第1光学式レベルセンサ56は、平面視で前記均平棒53bの回転軌跡上とはラップしない位置であって且つ、前記籾センサユニット58の近傍に配置されている(
図6参照)。
【0053】
ちなみに、前記第1光学式レベルセンサ56は、前記天板7a側に前後又は左右方向に複数並べて配置することにより、前記穀粒タンク7内に堆積する穀粒表層の形状(凹凸具合)を検出できるように構成しても良い。これによれば、前記制御部50は、複数の前記第1光学式レベルセンサ56によって前記穀粒タンク7内の穀粒が所定以上の高低差を有する山型に堆積していることが検出された場合にのみ、前記均平装置41を駆動させる均平制御を実行可能に構成することができる。
【0054】
上記第2光学式レベルセンサ57は、前記穀粒タンク7内の前記前壁7bの上下方向中心側か、上下方向中心よりも下側に設置された光学式のセンサであって、光を前記前壁7bの設置位置から下方斜め後方に向けて照射するように構成されており、該第2光学式レベルセンサ57の上下位置は、前記第1光学式レベルセンサ56より下方側に配置されている。なお、該第2光学式レベルセンサ57は、前記穀粒タンク7を構成する側壁側であれば前記前壁7bに限られず、前記後壁7cや、前記右壁7d、前記左上部壁7eに設置しても良い。
【0055】
これにより、該第2光学式レベルセンサ57は、前記第1光学式レベルセンサ56と略同じ箇所を照射するように構成されているため、前記穀粒タンク7内に貯留される穀粒が穀物層に偏りが出易い作物であったり、水分の状況によって穀物層が均一でなかったりした場合でも検出精度が安定するため、作物適応性が向上する(
図4乃至6参照)。
【0056】
また、該構成によれば、前記穀粒タンク7に貯留された穀粒量が少ない(堆積高さが低い)場合には、前記第1光学式レベルセンサ56では、穀粒表層までの距離が遠くなって間に塵埃等が介在することで検出精度が低下し易くなるが、前記第2光学式レベルセンサ57を用いることによって、貯留量が少ない場合の穀粒の堆積高さを精度良く検出することができる。ちなみに、前記汎用コンバインによって稲や麦が収穫される場合には、前記穀粒タンク7内に塵埃が舞いやすく、前記第1光学式センサ56による穀粒の堆積高さの検出精度に影響がより出易くなる。
【0057】
さらに、該構成によれば、前記第2光学式レベルセンサ57は、前記前壁7b下部側に設けることができるため、該センサを設置するための専用の取付部材を前記穀粒タンク7内に設ける必要がないため、設置コストを低く抑えることができる他、別途の部材によって穀粒が汚れるリスクもなくなる。
【0058】
上記籾センサユニット58は、前記天板7aから下方に向けて延設された板状の支持板58Aと、該支持板に上下方向に複数(図示する例では4つ)並べて配置されて前記穀粒タンク7内に貯留される穀粒と接触したことを検出する検出センサ58Bとを備え、前記穀粒タンク7内に貯留される穀粒が、正面視で前記水平搬送部33Bと同じ高さ位置より上方側まで貯留されたことを検出することができるように構成されている。
【0059】
このとき、上下方向に隣接する前記検出センサ58Bは、側面視で一部がラップするようにジグザグ状に配置されている。また、特に上端側の前記検出センサ58Bは、前記穀粒タンク7が満杯となったことを示すオーバーフローセンサ63としても良い。
【0060】
該構成によれば、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒量が多くなり、穀粒の堆積高さが正面視で前記水平搬送部33Bよりも高くなった場合には、前記第1光学式レベルセンサ56では、穀粒表層までの距離が近くなり過ぎることで検出精度が低下し易くなるが、前記籾センサユニット58の検出結果を利用することによって、貯留量が多い場合の穀粒の堆積高さを精度良く検出することができる。
【0061】
このとき、上述の堆積高さ検出装置47は、前記第1光学式レベルセンサ56によって検出可能な穀粒の堆積高さの検出範囲は、その下部側の一部又は全部が前記第2光学式レベルセンサ57の検出範囲と重複するとともに、その上部側の一部又は全部が前記籾センサユニット58の検出範囲と重複するように構成されている。
【0062】
上述の構成によれば、前記制御部50は、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の堆積高さが所定より低い(以下、第1堆積高さH1の範囲の)場合には、第1堆積高さH1の範囲内での堆積高さの検出に最も適した前記第2光学式レベルセンサ57による検出結果を利用し、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の堆積高さが所定より高い(第3堆積高さH3の範囲の)場合には、第3堆積高さH3の範囲内での堆積高さの検出に最も適した前記籾センサユニット58による検出結果を利用し、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが堆積高さH1の上端と堆積高さH3の下端との間(第2堆積高さH2の範囲)の場合には、第2堆積高さH2の範囲内での堆積高さの検出に最も適した前記第1光学式レベルセンサ56による検出結果を利用して、前記穀粒タンク7内の堆積高さ(穀粒量)を算出する堆積高さ検出制御が実行可能に構成されている(
図6参照)。詳しくは後述する。
【0063】
以上より、前記堆積高さ検出装置42は、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さに応じて適したセンサを有し、各センサによって堆積高さの検出範囲を分担することによって、簡易な構成で前記穀粒タンク7内全体の検出精度を高く保つことができる。
【0064】
次に、
図7及び
図8に基づき、前記堆積高さ検出制御について説明する。
図7は、制御部のブロック図である。前記制御部50の入力側には、前記パワークラッチスイッチ61と、前記籾センサユニット58と、前記穀粒排出スイッチ62と、前記オーバーフローセンサ63と、前記穀粒タンク7内に投入される穀粒の含水率をサンプリングして計測する水分計64と、前記第1光学式レベルセンサ56と、前記第2光学式レベルセンサ57とが接続されている。
【0065】
その一方で、前記制御部50の出力側には、前記液晶モニタ66と、作業者への警報音を発生する警報ブザー67と、前記均平モータ52と、前記刈取部3への動力の断続を操作する刈取クラッチと前記脱穀装置6への動力の断続を操作する脱穀クラッチとを操作するパワークラッチモータ68と、前記回収ラセン46への動力の断続を操作する穀粒排出クラッチを操作する穀粒排出クラッチモータ69とが接続されている。
【0066】
前記制御部50による前記堆積高さ検出制御は、前記堆積高さ検出装置42を用いて、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さを検出することができるように構成されるとともに、前記制御部50は、検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さに基づいて穀粒の貯留量を算出することができるように構成されている。具体的に説明すると、前記制御部50は、穀粒の貯留量を堆積高さに相当する穀粒タンク7の容積によって求め、前記穀粒タンク7の容積は堆積高さ毎にテーブルに予め保持しておき、このテーブルを参照することによって即座に正確な穀粒の貯留量を取得することができるように構成されている。
【0067】
また、前記制御部50は、前記水分計64によって検出された穀粒の含水率と予め用意する穀粒の比重と上述の穀粒の貯留量とを使用して、前記穀粒タンク7内に貯留される穀粒の重量を算出できるように構成されている。なお、穀粒の比重は、作物や品種等によって異なるため、ここで穀粒の比重を実測することでより正確な穀粒の重量を算出することもできる。
【0068】
また、前記制御部50は、上記により算出された前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の重量と含水率とを用いて、前記穀粒を全て乾燥させた場合の乾燥重量を算出することができる。
【0069】
さらに、前記制御部50は、収穫作業の開始後の穀粒排出時間や休憩時間を除外した実刈取作業時間や、前記穀粒タンク7内の穀粒を機外に排出した後からの実刈取作業時間をカウントするとともに、その間に貯留された穀粒の総貯留量から単位時間当たりの穀粒の収穫量を求めることができる。すなわち、前記穀粒タンク7内に貯留可能な最大容積から現在の貯留量を差し引くことで求められる空き容積から、前記穀粒タンク7が満杯になるまでの予測時間も算出することができる。
【0070】
このとき、前記制御部50は、上記によって算出された各種情報を前記液晶モニタ66にリアルタイムで表示することができるように構成されている(
図7参照)。さらに、前記制御部50は、圃場当たりの総収穫量や作業時間等を不揮発性メモリに記憶し、この情報を取出して今後の作業管理に役立てることができる他、リアルタイムキネマティックによる全地球航法衛星システム(RTK-GNSS)等を利用して作業軌跡を取得可能なものであれば、圃場をさらに分割した各領域での収穫量をマッピングし、今後の農作業に役立たせることもできる。
【0071】
ちなみに、前記制御部50は、近距離通信可能にした携帯通信端末を介して、前記穀粒の乾燥作業を行う乾燥施設や管理センターと遠距離通信して情報のやり取りを行うことで、施設内の乾燥機の空き状態や、施設へ穀粒を運送するトラックの配車手配をシステム化することができるように構成しても良い。
【0072】
なお、前記液晶モニタ66には、前記穀粒タンク7内に貯留された穀粒の堆積高さ(穀粒量)が直感的に把握できるように、縦方向に複数(図示する例では、0~9の全10段階)の前記テーブル(層)で分割された前記穀粒タンク7のモデル図が表示されるように構成されている(
図7参照)。これにより、前記制御部50は、後述する堆積高さ検出制御によって検出された穀粒の堆積高さを、前記液晶モニタ66にわかりやすく可視化することができる。
【0073】
図8は、堆積高さ検出制御を示したフロー図である。前記制御部50は、堆積高さ検出制御のフローが開始されると、ステップS1に進む。ステップS1では、前記制御部50が各センサ(籾センサユニット58、第1光学式レベルセンサ56、第2光学式レベルセンサ57等)の検出値を取得し、ステップS2に進む。
【0074】
ステップS2では、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが第1堆積高さH1の範囲内であるか否かが確認され、前記穀粒タンク7内の穀粒が第1堆積高さH1の範囲内にあることが検出された場合には、ステップS3に進む。
【0075】
ステップS3では、前記制御部50は、前記第2光学式レベルセンサ57によって検出された検出値を、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHとして採用して穀粒量を算出し、その後、リターンする。
【0076】
また、ステップS2において、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒が第1堆積高さH1の範囲内になかった場合には、ステップS4に進む。
【0077】
ステップS4では、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが第2堆積高さH2の範囲内であるか否かが確認され、前記穀粒タンク7内の穀粒が第2堆積高さH2の範囲内にあることが検出された場合には、ステップS5に進む。
【0078】
ステップS5では、前記制御部50は、前記第1光学式レベルセンサ56によって検出された検出値を、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHとして採用して穀粒量を算出し、その後、リターンする。
【0079】
また、ステップS4において、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒が第2堆積高さH2の範囲内になかった場合には、ステップS6に進む。
【0080】
ステップS6では、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが第3堆積高さH3の範囲内であるか否かが確認され、前記穀粒タンク7内の穀粒が第3堆積高さH3の範囲内にあることが検出された場合には、ステップS7に進む。
【0081】
ステップS7では、前記制御部50は、前記籾センサユニット58によって検出された検出値を、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHとして採用して穀粒量を算出し、その後、リターンする。
【0082】
また、ステップS6において、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒が第3堆積高さH3の範囲内になかった場合には、ステップS8に進む。ステップS8では、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さの検出値をリセットして、その後、リターンする。
【0083】
上述の構成によれば、前記制御部50は、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHに応じて、適したセンサの検出結果を採用して穀粒の堆積高さH(穀粒量)を算出することができるため、簡易な構成で前記穀粒タンク7内全体の検出精度を高く保つことができる。
【0084】
次に、
図9に基づいて、前記堆積高さ検出制御の別実施例について説明する。
図9は、堆積高さ検出制御の別実施例を示したフロー図である。前記制御部50は、堆積高さ検出制御のフローが開始されると、ステップS11に進む。ステップS11では、前記制御部50が各センサの検出値を取得し、ステップS12に進む。
【0085】
ステップS12では、前記第1光学式レベルセンサ56の検出結果が正常か否かを確認し、前記第1光学式レベルセンサ56の検出結果が正常であった場合には、ステップS13に進む。
【0086】
このとき、前記第1光学式レベルセンサ56の検出結果は、該第1光学式レベルセンサ56の検出結果の連続的な推移を確認した場合に、不連続性等の異常があるか否かや、その他センサ(前記第2光学式レベルセンサ57と、籾センサユニット58)の検出結果との比較することによって正常か否かの判断をすることができる。
【0087】
ステップS13では、前記制御部50は、前記第1光学式レベルセンサ56によって検出された検出値を、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHとして採用して穀粒量を算出し、その後、リターンする。
【0088】
また、ステップS12において、前記第1光学式レベルセンサ56で検出された穀粒の堆積高さの検出結果が正常でなかった場合には、ステップS14に進む。
【0089】
ステップS14では、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが第1堆積高さH1の範囲内であるか否かが確認され、前記穀粒タンク7内の穀粒が第1堆積高さH1の範囲内にあることが検出された場合には、ステップS15に進む。
【0090】
ステップS15では、前記制御部50は、前記第2光学式レベルセンサ57によって検出された検出値を、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHとして採用して穀粒量を算出し、その後、リターンする。
【0091】
また、ステップS14において、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒が第1堆積高さH1の範囲内になかった場合には、ステップS16に進む。
【0092】
ステップS16では、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが第3堆積高さH3の範囲内であるか否かが確認され、前記穀粒タンク7内の穀粒が第3堆積高さH3の範囲内にあることが検出された場合には、ステップS17に進む。
【0093】
ステップS17では、前記制御部50は、前記籾センサユニット58によって検出された検出値を、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さHとして採用して穀粒量を算出し、その後、リターンする。
【0094】
また、ステップS16において、各センサによって検出された前記穀粒タンク7内の穀粒が第3堆積高さH3の範囲内になかった場合には、ステップS18に進む。ステップS8では、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さの検出値をリセットして、その後、リターンする。
【0095】
上述の構成によれば、前記第1光学式レベルセンサ56をメインのセンサとして利用し、前記穀粒タンク7内の穀粒の堆積高さが前記第1光学式レベルセンサ56では十分な検出精度を保つことが出来ない状態の場合には、前記第2光学式レベルセンサ57と前記籾センサユニット58を補助的に用いることで、穀粒の堆積高さHの検出精度を高く保つことができる。
【0096】
また、上述の堆積高さ検出制御によれば、複数のセンサの検出結果に基づいて穀粒タンク7内の堆積高さを精度良く検出しているが、前記汎用コンバインによって収穫された作物が、前記穀粒タンク7内に貯留された際に塵埃が発生し難い作物であって、前記第1光学式レベルセンサ56のみでも穀粒の堆積高さを精度良く検出するものであった場合には、前記第1光学式レベルセンサ56のみの検出結果に基づいて、穀粒の堆積高さを検出できるように構成しても良い。
【符号の説明】
【0097】
2 走行機体
3 刈取部
6 脱穀装置
7 穀粒タンク
7a 天板
7b 前壁(側板)
50 制御部
56 第1光学式レベルセンサ(堆積高さ検出手段)
57 第2光学式レベルセンサ(堆積高さ検出補助手段)
58 籾センサユニット(堆積高さ検出補助手段)