(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-14
(45)【発行日】2025-02-25
(54)【発明の名称】ダイボンディング装置および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20250217BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20250217BHJP
【FI】
H01L21/52 F
H01L21/60 311T
(21)【出願番号】P 2021089688
(22)【出願日】2021-05-28
【審査請求日】2024-04-17
(73)【特許権者】
【識別番号】515085901
【氏名又は名称】ファスフォードテクノロジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小橋 英晴
(72)【発明者】
【氏名】小野 悠太
【審査官】庄司 一隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-054203(JP,A)
【文献】特開2009-031251(JP,A)
【文献】特開平09-079990(JP,A)
【文献】国際公開第2018/088552(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/062279(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0265487(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/52
H01L 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイを撮像する撮像装置と、
前記ダイを前記撮像装置の光学軸に対して所定角度傾いた角度で光を照射する照明装置と、
前記撮像装置および前記照明装置を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記照明装置からの照明光の水平方向における照射方向を変えて前記撮像装置により前記ダイを複数撮像し、撮像画像における前記ダイに形成された傷の明るさの変化に基づいて、クラックかスクラッチなのかを識別するよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項2】
請求項1のダイボンディング装置において、
前記制御部は、前記ダイに形成された傷の明るさが所定値以下になる画像がある場合をクラックと認識するよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項3】
請求項2のダイボンディング装置において、
前記制御部は、前記ダイに形成された傷の明るさが所定値以上になる画像がある場合をスクラッチと認識するよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項4】
請求項1のダイボンディング装置において、
前記制御部は、前記照明装置を水平方向に回転させることにより照明光の水平方向における照射方向を変えるよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項5】
請求項1のダイボンディング装置において、
前記照明装置を独立に点灯および消灯が可能な複数の領域から形成されるリング照明装置により構成し、
前記制御部は、前記複数の領域のうち特定の領域を点灯させることにより照明光の水平方向における照射方向を変えるよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項6】
請求項1のダイボンディング装置において、
前記照明装置を独立に点灯および消灯が可能な複数のバー照明装置により構成し、
前記制御部は、前記複数のバー照明装置のうち特定のバー照明装置を点灯させることにより照明光の水平方向における照射方向を変えるよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項7】
請求項4のダイボンディング装置において、
前記制御部は、前記照明装置の入射角を変更し、水平方向に回転させることにより照明光の垂直方向および水平方向における照射方向を変えるよう構成されるダイボンディング装置。
【請求項8】
請求項1のダイボンディング装置において、さらに、
前記ダイが貼り付けられたダイシングテープを保持するウェハリングホルダを有するダイ供給部を備え、
前記制御部は前記撮像装置および前記照明装置を用いて前記ダイシングテープに貼り付けられた前記ダイを撮像するダイボンディング装置。
【請求項9】
請求項1のダイボンディング装置において、さらに、
前記ダイを基板または既にボンディングされているダイ上にボンディングするボンディングヘッドを備え、
前記制御部は前記撮像装置および前記照明装置を用いて前記基板またはダイ上にボンディングされたダイを撮像するダイボンディング装置。
【請求項10】
請求項1のダイボンディング装置において、さらに、
前記ダイをピックアップするピックアップヘッドと、
前記ピックアップされたダイが載置される中間ステージと、
を備え、
前記制御部は前記撮像装置および前記照明装置を用いて前記中間ステージの上に載置されたダイを撮像するダイボンディング装置。
【請求項11】
(a)ダイを撮像する撮像装置と、前記ダイを前記撮像装置の光学軸に対して所定角度傾いた角度で光を照射する照明装置と、前記撮像装置および前記照明装置を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記照明装置からの照明光の水平方向における照射方向を変えて前記撮像装置により前記ダイを複数撮像し、撮像画像における前記ダイに形成された傷の明るさに基づいてクラックを認識するよう構成されるダイボンディング装置に基板を搬入する工程と、
(b)ダイが貼付されたダイシングテープを保持するウェハリングホルダを搬入する工程と、
(c)前記ダイをピックアップする工程と、
(d)ピックアップされた前記ダイを前記基板または既に前記基板にボンディングされているダイ上にボンディングする工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
【請求項12】
請求項11の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程はピックアップされた前記ダイを中間ステージに載置し、
前記(d)工程は前記中間ステージに載置されたダイをピックアップする半導体装置の製造方法。
【請求項13】
請求項11の半導体装置の製造方法において、さらに、
(e)前記(c)工程の前に、前記撮像装置および前記照明装置を用いて前記ダイの表面検査を行う工程を含む半導体装置の製造方法。
【請求項14】
請求項11の半導体装置の製造方法において、さらに、
(f)前記(d)工程の後に、前記撮像装置および前記照明装置を用いて前記ダイの表面検査を行う工程を含む半導体装置の製造方法。
【請求項15】
請求項12の半導体装置の製造方法において、さらに、
(g)前記(c)工程の後であって前記(d)工程の前に、前記撮像装置および前記照明装置を用いて前記ダイの表面検査を行う工程を含む半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はダイボンディング装置に関し、例えばダイの表面検査を行うダイボンディング装置に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程の一部に半導体チップ(以下、単にダイという。)を配線基板やリードフレーム等(以下、単に基板という。)に搭載してパッケージを組み立てる工程があり、パッケージを組み立てる工程の一部に、半導体ウェハ(以下、単にウェハという。)からダイを分割する工程(ダイシング工程)と、分割したダイを基板の上に搭載するボンディング工程とがある。ボンディング工程に使用される半導体製造装置がダイボンダ等のダイボンディング装置である。
【0003】
ボンディング工程よりも前の工程、例えば、ダイシング工程において、ダイに傷が発生することがある。例えば、特開2020-13841号公報(特許文献1)には、斜光照明をあてて対象物を明るく映す暗視野方式により、ダイ表面上の異常をカメラによる撮像で検出したとき、その異常が傷なのか異物によるものなのかを撮像画像で判断する技術が開示されている。ダイ表面上にある傷には、ポリイミド系樹脂などにより形成される保護膜層に発生する表層のみの傷(ひっかき傷)、および保護膜層を貫通してシリコン層に達する傷がある。本明細書では、前者をスクラッチといい、後者をクラックという。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
クラックはダイの回路領域に達するため、クラックを有する素子は不良として扱うべきである。他方、スクラッチのような保護膜層表層のみの傷の場合は回路領域を破壊しておらず、半導体製品の種類によってはスクラッチのみを有する素子を良品として扱いたいことがある。しかし、簡単に目視できる形状破壊的な傷ではなく、顕微鏡などでしか観測できない小さな傷の場合、特許文献1に示される技術によってダイ表面上の傷をカメラによる撮像で検出したとき、その傷がクラックなのかスクラッチによるものなのかを、撮像画像で判断することは難しい。
【0006】
本開示の課題は、クラックとスクラッチとを区別して認識することが可能な技術を提供することである。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、ダイボンディング装置は、ダイを撮像する撮像装置と、前記ダイを前記撮像装置の光学軸に対して所定角度傾いた角度で光を照射する照明装置と、前記撮像装置および前記照明装置を制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記照明装置からの照明光の水平方向における照射方向を変えて前記撮像装置により前記ダイを複数撮像し、撮像画像における前記ダイに形成された傷の明るさの変化に基づいて、クラックかスクラッチなのかを識別するよう構成される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、クラックとスクラッチとを区別して認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は実施形態におけるダイボンダの構成例を示す概略上面図である。
【
図2】
図2は
図1において矢印A方向から見たときの概略構成を説明する図である。
【
図3】
図3は
図1に示されるダイ供給部の主要部を示す概略断面図である。
【
図4】
図4は
図1に示されるダイボンダの制御系の概略構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は
図1に示されるダイボンダにおけるダイボンディング工程を説明するフローチャートである。
【
図6】
図6は基板認識カメラの照明装置の配置を示す図である。
【
図7】
図7は
図6に示される照明装置の移動を説明する模式図である。
【
図8】
図8はスクラッチとクラックについて説明する概念図である。
【
図9】
図9(a)はスクラッチに対して右側斜め上方から照明光を照射する場合を示す図である。
図9(b)はスクラッチに対して正面側斜め上方から照明光を照射する場合を示す図である。
【
図10】
図10(a)はクラックの亀裂方向に対して垂直な方向であって右側斜め上方から照明光を照射する場合を示す図である。
図10(b)はクラックの亀裂方向に対して平行な方向であって正面側斜め上方から照明光を照射する場合を示す図である。
【
図11】
図11はダイにスクラッチがある場合の照明光の照射方向と傷の明るさを示す図である。
【
図12】
図12はダイにクラックがある場合の照明光の照射方向と傷の明るさを示す図である。
【
図13】
図13は第一変形例における照明装置を説明する図である。
【
図14】
図14は第二変形例における照明装置を説明する図である。
【
図15】
図15は第三変形例における照明装置を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態および変形例について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明を省略することがある。なお、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0011】
図1は実施形態におけるダイボンダの構成を示す概略上面図である。
図2は
図1において矢印A方向から見たときの概略構成を説明する図である。
【0012】
ダイボンダ10は、大別して、ダイ供給部1と、ピックアップ部2、中間ステージ部3と、ボンディング部4と、搬送部5、基板供給部6と、基板搬出部7と、各部の動作を監視し制御する制御部8と、を有する。Y軸方向がダイボンダ10の前後方向であり、X軸方向が左右方向である。ダイ供給部1がダイボンダ10の手前側に配置され、ボンディング部4が奥側に配置される。ここで、基板Sには最終的に一つのパッケージとなる、一つ又は複数の製品エリア(以下、パッケージエリアPという。)がプリントされている。
【0013】
ダイ供給部1は、ウェハ11を保持するウェハ保持台12と、ウェハ11からダイDを突き上げる点線で示す突上げユニット13と、を有する。ダイ供給部1は図示しない駆動手段によってXY方向に移動し、ピックアップするダイDを突上げユニット13の位置に移動させる。
【0014】
ピックアップ部2は、ダイDをピックアップするピックアップヘッド21と、ピックアップヘッド21をY方向に移動させるピックアップヘッドのY駆動部23と、コレット22を昇降、回転及びX方向移動させる図示しない各駆動部と、ウェハ認識カメラ24と、を有する。ピックアップヘッド21は、突き上げられたダイDを先端に吸着保持するコレット22を有し、ダイ供給部1からダイDをピックアップし、中間ステージ31に載置する。ピックアップヘッド21は、コレット22を昇降、回転及びX方向移動させる図示しない各駆動部を有する。
【0015】
中間ステージ部3は、ダイDを一時的に載置する中間ステージ31と、中間ステージ31上のダイDを認識する為のステージ認識カメラ32と、を有する。
【0016】
ボンディング部4は、ボンディングヘッド41と、Y駆動部43と、基板認識カメラ44と、を有する。ボンディングヘッド41はピックアップヘッド21と同様にダイDを先端に吸着保持するコレット42を備える。Y駆動部43はボンディングヘッド41をY軸方向に移動させる。基板認識カメラ44は基板SのパッケージエリアPの位置認識マーク(図示せず)を撮像し、ボンディング位置を認識する。ボンディング部4は、中間ステージ31からダイDをピックアップし、搬送されてくる基板SのパッケージエリアP上にボンディングし、又は既に基板SのパッケージエリアPの上にボンディングされたダイの上に積層する形でボンディングする。このような構成によって、ボンディングヘッド41は、ステージ認識カメラ32の撮像データに基づいてピックアップ位置・姿勢を補正し、中間ステージ31からダイDをピックアップする。そして、ボンディングヘッド41は、基板認識カメラ44の撮像データに基づいて基板のパッケージエリアP上に、または既に基板SのパッケージエリアPの上にボンディングされたダイの上に積層する形で、ダイDをボンディングする。
【0017】
搬送部5は、基板Sを掴み搬送する基板搬送爪51と、基板Sが移動する搬送レーン52と、を有する。基板Sは、搬送レーン52に設けられた基板搬送爪51の図示しないナットを搬送レーン52に沿って設けられた図示しないボールネジで駆動することによって移動する。このような構成によって、基板Sは、基板供給部6から搬送レーン52に沿ってボンディング位置まで移動し、ボンディング後、基板搬出部7まで移動して、基板搬出部7に基板Sを渡す。
【0018】
制御部8は、ダイボンダ10の各部の動作を監視し制御するプログラム(ソフトウェア)を格納するメモリと、メモリに格納されたプログラムを実行する中央処理装置(CPU)と、を備える。
【0019】
次に、ダイ供給部1の構成について
図3を用いて説明する。
図3は
図1に示されるダイ供給部の主要部を示す概略断面図である。
【0020】
ダイ供給部1は、水平方向(XY方向)に移動するウェハ保持台12と、上下方向に移動する突上げユニット13と、を備える。ウェハ保持台12は、ウェハリング14を保持するエキスパンドリング15と、ウェハリング14に保持され複数のダイDが接着されたダイシングテープ16を水平に位置決めする支持リング17と、を有する。突上げユニット13は支持リング17の内側に配置される。
【0021】
ダイ供給部1は、ダイDの突き上げ時に、ウェハリング14を保持しているエキスパンドリング15を下降させる。その結果、ウェハリング14に保持されているダイシングテープ16が引き伸ばされダイDの間隔が広がり、突上げユニット13によりダイD下方よりダイDを突き上げ、ダイDのピックアップ性を向上させている。なお、薄型化に伴いダイを基板に接着する接着剤は、液状からフィルム状となり、ウェハ11とダイシングテープ16との間にダイアタッチフィルム(DAF)18と呼ばれるフィルム状の接着材料を貼り付けている。ダイアタッチフィルム18を有するウェハ11では、ダイシングは、ウェハ11とダイアタッチフィルム18に対して行なわれる。従って、剥離工程では、ウェハ11とダイアタッチフィルム18をダイシングテープ16から剥離する。
【0022】
ダイボンダ10は、ウェハ11上のダイDの姿勢を認識するウェハ認識カメラ24と、中間ステージ31に載置されたダイDの姿勢を認識するステージ認識カメラ32と、ボンディングステージBS上の実装位置を認識する基板認識カメラ44とを有する。認識カメラ間の姿勢ずれを補正しなければならないのは、ボンディングヘッド41によるピックアップに関与するステージ認識カメラ32と、ボンディングヘッド41による実装位置へのボンディングに関与する基板認識カメラ44である。本実施形態ではウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44と共に後述する照明装置を用いてダイDの表面検査を行う。
【0023】
次に、制御部8について
図4を用いて説明する。
図4は
図1に示されるダイボンダの制御系の概略構成を示すブロック図である。制御系80は制御部8と駆動部86と信号部87と光学系88とを備える。制御部8は、大別して、主としてCPUで構成される制御・演算装置81と、記憶装置82と、入出力装置83と、バスライン84と、電源部85とを有する。記憶装置82は、処理プログラムなどを記憶しているRAMで構成されている主記憶装置82aと、制御に必要な制御データや画像データ等を記憶しているHDDやSSD等で構成されている補助記憶装置82bとを有する。入出力装置83は、装置状態や情報等を表示するモニタ83aと、オペレータの指示を入力するタッチパネル83bと、モニタを操作するマウス83cと、光学系88からの画像データを取り込む画像取込装置83dと、を有する。また、入出力装置83は、ダイ供給部1のXYテーブル(図示せず)やボンディングヘッドテーブルのZY駆動軸等の駆動部86を制御するモータ制御装置83eと、種々のセンサ信号や照明装置などのスイッチ等の信号部87から信号を取り込み又は制御するI/O信号制御装置83fとを有する。光学系88には、ウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32、基板認識カメラ44が含まれる。制御・演算装置81はバスライン84を介して必要なデータを取込み、演算し、ピックアップヘッド21等の制御や、モニタ83a等に情報を送る。
【0024】
制御部8は画像取込装置83dを介してウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44で撮像した画像データを記憶装置82に保存する。保存した画像データに基づいてプログラムしたソフトウェアにより、制御・演算装置81を用いてダイDおよび基板SのパッケージエリアPの位置決め、並びにダイDおよび基板Sの表面検査を行う。制御・演算装置81が算出したダイDおよび基板SのパッケージエリアPの位置に基づいてソフトウェアによりモータ制御装置83eを介して駆動部86を動かす。このプロセスによりウェハ上のダイの位置決めを行い、ピックアップ部2およびボンディング部4の駆動部で動作させダイDを基板SのパッケージエリアP上にボンディングする。使用するウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44はグレースケールやカラー等のカメラであり、光強度を数値化する。ウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44は撮像装置ともいう。
【0025】
次に、半導体装置の製造方法の一工程であるダイボンディング工程について
図5を用いて説明する。
図5は
図1に示されるダイボンダにおけるダイボンディング工程を説明するフローチャートである。
【0026】
(ウェハローディング:工程P1)
実施形態のダイボンディング工程では、まず、制御部8は、ウェハ11を保持しているウェハリング14をウェハカセットから取り出してウェハ保持台12に載置し、ウェハ保持台12をダイDのピックアップが行われる基準位置まで搬送する。次いで、制御部8は、ウェハ認識カメラ24によって取得した画像から、ウェハ11の配置位置がその基準位置と正確に一致するように微調整を行う。
【0027】
(ダイ搬送:工程P2)
次に、制御部8は、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、水平に保持することによって、最初にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置する。ウェハ11は、予めプローバ等の検査装置により、ダイ毎に検査され、ダイ毎に良、不良を示すマップデータが生成され、制御部8の記憶装置82に記憶される。ピックアップ対象となるダイDが良品であるか、不良品であるかの判定はマップデータにより行われる。制御部8は、ダイDが不良品である場合は、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、次にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置し、不良品のダイDをスキップする。
【0028】
(ダイ位置決め:工程P3)
制御部8は、ウェハ認識カメラ24によってピックアップ対象のダイDの主面(上面)を撮影し、取得した画像からピックアップ対象のダイDの上記ピックアップ位置からの位置ずれ量を算出する。制御部8は、この位置ずれ量を基にウェハ11が載置されたウェハ保持台12を移動させ、ピックアップ対象のダイDをピックアップ位置に正確に配置する。
【0029】
(ダイ表面検査:工程P4)
次いで、制御部8は、ウェハ認識カメラ24によって取得した画像から、ダイDの表面検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には次工程(後述する工程P9)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理は、ダイDの工程P9以降をスキップし、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、次にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置する。
【0030】
(基板ローディング:工程P5、基板搬送:工程P6)
制御部8は、基板供給部6で基板S搬送レーン52に載置する。制御部8は、基板Sを掴み搬送する基板搬送爪51をボンディング位置まで移動させる。
【0031】
(基板位置決め:工程P7)
制御部8は、基板認識カメラ44にて基板Sを撮像して撮像画像に基づいて基板Sの位置決めを行う。
【0032】
(基板表面検査:工程P8)
次いで、制御部8は、基板認識カメラ44によって取得した画像から、基板SのパッケージエリアPの表面検査を行う。ここで、制御部8は、表面検査で問題があるかどうかを判定し、基板SのパッケージエリアPの表面に問題なしと判定した場合には次工程(後述する工程P9)へ進む。制御部8は、表面検査で問題ありと判定した場合には、表面画像を目視で確認するか、さらに高感度の検査や照明条件などを変えた検査を行い、問題がある場合はスキップ処理し、問題がない場合は次工程の処理を行う。スキップ処理は、基板SのパッケージエリアPの該当タブへの工程P10以降をスキップし、基板着工情報に不良登録を行う。
【0033】
(ピックアップ:工程P9、中間ステージ載置:工程P10)
制御部8は、ダイ供給部1によってピックアップ対象のダイDを正確にピックアップ位置に配置した後、コレット22を含むピックアップヘッド21によってダイDをダイシングテープ16からピックアップし、中間ステージ31に載置する。
【0034】
(ダイの位置検査:工程P11)
制御部8は、中間ステージ31に載置したダイの姿勢ずれ(回転ずれ)の検出をステージ認識カメラ32にて撮像して行う。制御部8は、姿勢ずれがある場合は中間ステージ31に設けられた旋回駆動装置(不図示)によって実装位置を有する実装面に平行な面で中間ステージ31を旋回させて姿勢ずれを補正する。
【0035】
(ダイの表面検査:工程P12)
制御部8は、ステージ認識カメラ32によって取得した画像から、ダイDの表面検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には次工程(後述する工程P13)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理は、そのダイを図示しない不良品トレーなどに載置して、ダイDの工程P13以降をスキップし、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、次にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置する。
【0036】
(ダイボンディング:工程P13)
制御部8は、コレット42を含むボンディングヘッド41によって中間ステージ31からダイDをピックアップし、基板SのパッケージエリアPまたは既に基板SのパッケージエリアPにボンディングされているダイにダイボンディングする。
【0037】
(ダイと基板の相対位置検査:工程P14)
制御部8は、ダイDをボンディングした後、そのボンディング位置が正確になされているかを基板認識カメラ44によりダイDおよび基板Sを撮像して検査する。このとき、ダイの中心と、タブの中心を求め、相対位置が正しいかを検査する。
【0038】
(ダイと基板の表面検査:工程P15)
次いで、制御部8は、基板認識カメラ44によって取得した画像から、ダイDおよび基板Sの表面検査を行う。ここで、制御部8は、ダイDの表面に問題なしと判定した場合には次工程(後述する工程P9)へ進むが、問題ありと判定した場合には、スキップ処理またはエラー停止する。スキップ処理では、基板着工情報に不良登録を行う。
【0039】
(基板搬送:工程P16、基板アンローディング:工程P17)
以後、同様の手順に従ってダイDが1個ずつ基板SのパッケージエリアPにボンディングする。1つの基板のボンディングが完了すると、基板搬送爪51で基板Sを基板搬出部7まで移動して、基板搬出部7に基板Sを渡す。
【0040】
(ウェハアンローディング:工程P18)
以後、同様の手順に従ってダイDが1個ずつダイシングテープ16から剥がされる(工程P9)。不良品を除くすべてのダイDのピックアップが完了すると、それらダイDをウェハ11の外形で保持していたダイシングテープ16およびウェハリング14等をウェハカセットへアンローディングする。
【0041】
クラックの表面検査は、ダイ位置認識を行う場所であるダイ供給部1、中間ステージ部3、およびボンディング部4の少なくとも1か所で行ってもよいが、すべての箇所で行うのがより好ましい。ダイ供給部1で行えば、早くクラックを検出することができる。中間ステージ部3で行えば、ダイ供給部1で検出できなかったクラックまたはピックアップ工程以降で発生したクラック(ボンディング工程よりも前に顕在化しなかったクラック)をボンディング前に検出することができる。また、ボンディング部4で行えば、ダイ供給部1および中間ステージ部3で検出できなかったクラック(ボンディング工程よりも前に顕在化しなかったクラック)またはボンディング工程以降で発生したクラックを、次のダイを積層するボンディング前に、または基板排出前に検出することができる。
【0042】
次に、表面検査の照明について
図6および
図7を用いて説明する。
図6は基板認識カメラの照明装置の配置を示す図である。
図7は
図6の照明装置の移動を説明する模式図である。
【0043】
図6に示すように、基板認識カメラ44をダイDの表面に対して垂直に配置する。すなわち、光学軸をダイDの表面に対して垂直にする。照明装置45は斜光照明であり、光学軸に対して所定の角度(θ)でダイDに照射する。この照明光ILの入射角(θ)は、好ましくは45度未満であり、より好ましくは5~15度である。また、
図7に示すように、照明装置45は光学軸を中心軸として水平面内を回転移動することが可能である。ここで、
図7においてはダイDの表面上に傷Kが示されている。
【0044】
ここで、スクラッチとクラックについて
図8を用いて説明する。
図8はスクラッチとクラックについて説明する概念図である。
【0045】
スクラッチKsは何らかの衝突物CLLが表面を削るように生成される。この際の衝突圧力によるが、衝突物CLLがダイDの表面に近い領域でダイDの表面上を移動すると共にわずかに跳ねながら衝突していると考えられる。クラックKcは例えばダイDの下部から圧力PRSがかかり、ダイDの積層構造またはシリコンの結晶方向に合わせて成長するように生成され、ダイDの辺に沿う方向に近い方向に形成されやすい。
【0046】
換言すると、スクラッチKsは深さが比較的浅い破線状の傷(引っ掻き傷)である。スクラッチKsはダイDの表面上にある傷Kの内、ポリイミド系樹脂などにより形成される保護膜層等の表層付近に発生する。他方、クラックKcは連続する線状の傷であり、スクラッチKsよりも深さがある。クラックKcは保護膜層を貫通し、シリコン層に達する。なお、スクラッチKsはバックグラインディング工程など特定の工程で、ウェハ表面に生成される。
【0047】
次に、照明の照射方向によって、スクラッチKsとクラックKcの可視化が異なるメカニズムについて
図9(a)、
図9(b)、
図10(a)および
図10(b)を用いて説明する。
図9(a)はスクラッチに対して右側斜め上方から照明光を照射する場合を示す図である。
図9(b)はスクラッチに対して正面側斜め上方から照明光を照射する場合を示す図である。
図10(a)はクラックの亀裂方向に対して垂直な方向であって右側斜め上方から照明光を照射する場合を示す図である。
図10(b)はクラックの亀裂方向に対して平行な方向であって正面側斜め上方から照明光を照射する場合を示す図である。
【0048】
照明光ILをあて傷を明るく写す暗視野方式で観察する場合、傷の可視化は微細な傷(の内部の)側面での光の反射により行われる。スクラッチKsは側面が連続していないため、各々の1点の傷は側面が独立して、全ての方向(多方向)を向いている。このため照明光の照射方向にはほとんど依存せずに各々の傷が可視化され、どの方向から照明光を照射しても見えるようになる。
【0049】
他方、クラックKcはその傷が連続して直線状に生じているため、側面も連続しており、照明光の照射方向にはスクラッチKsよりも依存して傷が可視化される。このため、水平方向において、クラックKcの亀裂が延伸する方向とは異なる方向から照明光を照射することにより側面に光が当たる。クラックKcの亀裂が延伸する方向と垂直に近い方向から照明光を照射すると効率よく光を反射することができる。一方、水平方向において、クラックKcの亀裂方向と平行に光を当てると側面に効率的に光があたらず、結果としてクラックKcはあまり見えない。
【0050】
次に、スクラッチKsとクラックKcの判別方法について
図11および
図12を用いて説明する。
図11はスクラッチに対して照明光の照射方向を変えたときの傷の明るさを示す図である。
図12はクラックに対して照明光の照射方向を変えたときの傷の明るさを示す図である。
【0051】
制御部8は、
図7に示すように、照明装置45を回転させることにより、照明光ILの水平方向の照射方向を回転させる。そして、制御部8は、基板認識カメラ44により照明装置45の水平方向の所定角度ごとまたは任意の角度間隔においてダイDを撮像して複数の撮像画像を取得する。この時、
図11および
図12に示すように、撮像画像におけるスクラッチKsおよびクラックKcにおける明るさは共に変化するが、スクラッチKsにおける明るさの変化量よりクラックKcにおける明るさの変化量は大きい。最高の明るさに対する割合などで閾値(Bth)を定め、制御部8は閾値(Bth)以下または未満になったものをクラックKc、閾値(Bth)超または以上になったものをスクラッチKsと判定する。上述したように、クラックKcはダイDの辺に沿う方向に近い方向に形成されやすいので、照射方向は、
図7の直線の矢印で示すように、少なくともダイDの一辺に対して略垂直の方向と、その方向に略垂直な方向と、の二方向あればよい。たとえ、クラックKcがダイDの辺に沿う方向とは異なる方向に形成されても、上述の二方向からの照射によるクラックの明るさの差が、スクラッチKsの明るさの差よりも大きくなるので、判定は可能である。
【0052】
本実施形態によれば、スクラッチKsとクラックKcとの形状依存する反射特性の違いを利用するため、スクラッチKsとクラックKcとを判別できる。これにより、ダイボンダにおける検査機能の判別能力を向上させることができる。また、判定した結果をもとにクラックKcを不良、スクラッチKsを良品として扱うことができる。これにより、ダイボンダが組み立てる製品の歩留まりを向上させることができる。また、スクラッチKsの際はエラーコールなどで装置の生産動作を止めることなく、生産を継続できるこれにより、スループットを向上させることができる。
【0053】
表面検査におけるウェハ認識カメラ24およびステージ認識カメラ32の照明装置も照明装置45と同様の構成である。なお、位置決めおよび位置検査におけるウェハ認識カメラ24、ステージ認識カメラ32および基板認識カメラ44の照明装置には、例えば、同軸照明を用いる。
【0054】
<変形例>
以下、実施形態の代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成および機能を有する部分に対しては、上述の実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が適宜援用され得るものとする。また、上述の実施形態の一部、および、複数の変形例の全部または一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
【0055】
(第一変形例)
第一変形例における照明装置について
図13を用いて説明する。
図13は第一変形例における照明装置を説明する図である。
【0056】
照明装置45は、実施形態のように回転させなくてもよい。第一変形例における照明装置45は、リング状の斜光照明により構成し、複数の領域45a~45hに分割してそれぞれ独立に点灯/消灯の制御が可能に構成する。照明装置45の点灯位置を変更することにより、照明光の照射方向を変えて傷の明るさを観察するようにしてもよい。
図13においてはリング状の斜光照明を八つの領域に分割する例が示されているが、これに限定されるものではない。照明光の水平方向における照射方向が、少なくとも、ダイDの一辺に対して略垂直の方向と、その方向に略垂直な方向と、の二方向あればよく、分割する数は四つであってもよい。
【0057】
(第二変形例)
第二変形例における照明装置について
図14を用いて説明する。
図14は第二変形例における照明装置を説明する図である。
【0058】
照明装置45は回転軌跡状もしくは円形でなくてもよい。図のように第二変形例における照明装置45は、2方向のバー照明45j,45kで構成し、バー照明45j,45kをそれぞれ点灯し、その時の傷の明るさの変化を観察するようにしてもよい。照明光の水平方向における照射方向は、ダイDの一辺に対して略垂直の方向と、その方向に略垂直な方向と、の二方向である。第二変形例では、2方向のバー照明を例に説明したが、4方向のバー照明であってもよい。
【0059】
(第三変形例)
第三変形例における照明装置について
図15を用いて説明する。
図15は第三変形例における照明装置を説明する図である。
【0060】
第三変形例における照明装置45はダイDに対する光の入射方向は入射角θを一定とし、水平方向を変化させる。尚、入射角(θ)はスクラッチKsやクラックKcによって適宜変化させてもよい。上述したように、入射角(θ)は、好ましくは45度未満であり、より好ましくは5~15度であるので、その範囲内で入射角(θ)を変化させる。変化させた入射角(θ)を固定すると共に水平方向の入射方向を変化させる。例えば、まず、入射角(θ)を第一角度(θ1)に固定して(θ=θ1)、照明装置45を水平面内において回転させて水平方向の入射方向を変化させて傷の明るさの変化を観察する。次に、入射角(θ)を第二角度(θ2)に固定して(θ=θ2)、照明装置45を水平面内において回転させて水平方向の入射方向を変化させ傷の明るさの変化を観察する。ここで、θ1<θ2である。これにより、クラックKcの明るさの差を実施形態よりも大きくすることができる。
【0061】
(第四変形例)
第四変形例における照明装置45はダイDに対する光の波長を変化させてもよい。光の波長は表面保護膜(例えばポリイミド膜)に吸収領域をもつ緑色より短い波長が好ましく、紫外光領域であってもよい。これにより、到達する光量を表面保護膜(例えばポリイミド膜)の吸収により保護膜下にあるクラックKcと上表面にあるスクラッチKsでより大きな差を与え、クラックKc及びスクラッチKsからの反射光の明るさの差をさらに大きくすることができる。
【0062】
また、この場合の光の入射角(θ)は、45度より大きい角度であってもよい。これは、保護膜下に到達する光の行路をより長くして、保護膜下のクラックKcと表面のスクラッチKsへ到達する光の量にさらに大きな差を生じさせ、それぞれの反射光の明るさの差をより大きくできるためである。
【0063】
また、さらに2つ以上の光の入射角(θ)で、それぞれ45度未満では通常の白色可視光で、45度より大きい角度では表面保護膜(例えばポリイミド膜)に吸収領域をもつ緑色より短い波長で照明装置45の水平方向の所定角度ごとまたは任意の角度間隔においてダイDを撮像して複数の撮像画像を取得するようにしてもよい。これにより、さらにクラックKcの検出率を低下させずに、スクラッチKsとクラックKcとを判別できる。
【0064】
以上、本開示者らによってなされた発明を実施形態および変形例に基づき具体的に説明したが、本開示は、上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
【0065】
例えば、実施形態ではダイ位置認識の後にダイ外観検査認識を行っているが、ダイ外観検査認識の後にダイ位置認識を行ってもよい。
【0066】
また、実施形態ではウェハの裏面にDAFが貼付されているが、DAFはなくてもよい。
【0067】
また、実施形態ではピックアップヘッドおよびボンディングヘッドをそれぞれ1つ備えているが、それぞれ2つ以上であってもよい。また、実施形態では中間ステージを備えているが、中間ステージがなくてもよい。この場合、ピックアップヘッドとボンディングヘッドは兼用してもよい。
【0068】
また、実施形態ではダイの表面を上にしてボンディングされるが、ダイをピックアップ後ダイの表裏を反転させて、ダイの裏面を上にしてボンディングしてもよい。この場合、中間ステージは設けなくてもよい。この装置はフリップチップボンダという。
【符号の説明】
【0069】
10・・・ダイボンダ(ダイボンディング装置)
44・・・基板認識カメラ(撮像装置)
45・・・照明装置
8・・・制御部
D・・・ダイ
K・・・傷
Kc・・・クラック
Ks・・・スクラッチ