(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】評価用器具及び評価方法
(51)【国際特許分類】
C12Q 1/18 20060101AFI20250218BHJP
C12M 1/00 20060101ALI20250218BHJP
【FI】
C12Q1/18
C12M1/00 Z
(21)【出願番号】P 2021033251
(22)【出願日】2021-03-03
【審査請求日】2023-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】504137912
【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
(73)【特許権者】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 昌治
(72)【発明者】
【氏名】杉本 悠
(72)【発明者】
【氏名】酒井 香苗
【審査官】三須 大樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/092148(WO,A2)
【文献】特表2015-501640(JP,A)
【文献】特開平08-103293(JP,A)
【文献】国際公開第2011/021706(WO,A1)
【文献】特開2019-213566(JP,A)
【文献】特公昭36-021494(JP,B1)
【文献】特開2020-202777(JP,A)
【文献】特開2020-074698(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M
C12Q
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞によって生産された化合物の評価用器具であって、
前記細胞を含有する懸濁液を保持する保持空間が備えられ、
前記保持空間の底には、貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、前記細胞を透過せず、かつ前記化合物を移動可能な物質で塞がれる、前記評価用器具を、菌が塗布された培地に載せて、前記貫通孔を塞いでいる前記物質と前記培地とを接触させて、
前記細胞によって生産された前記化合物を、前記物質を介し前記培地に移動させて、前記培地に形成された白濁領域と透明領域の状態を観察することで、前記化合物を評価する評価方法。
【請求項2】
前記保持空間は複数存在している、請求項1に記載の
評価方法。
【請求項3】
前記貫通孔は、各前記保持空間毎に独立して形成されている、請求項2に記載の
評価方法。
【請求項4】
複数の前記保持空間は、互いに連結されている、請求項2又は請求項3に記載の
評価方法。
【請求項5】
前記保持空間に前記懸濁液を導入するための導入部が形成され、前記導入部から延びる流路に前記保持空間が連結されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の
評価方法。
【請求項6】
前記流路は線状に延び、前記流路の両側に前記保持空間が連結されている、請求項5に記載の
評価方法。
【請求項7】
細胞によって生産された化合物の評価用器具であって、
前記細胞を含有する懸濁液を保持する保持空間が備えられ、
前記保持空間の底には、貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、
寒天で塞がれ
ており、
前記保持空間は複数存在し、
前記貫通孔は、各前記保持空間毎に独立して形成され、
各前記貫通孔を塞いでいる各前記寒天は、互いに接触せずに独立状態が保たれている、評価用器具。
【請求項8】
前記貫通孔は、前記保持空間の前記底から遠ざかるにつれて径が小さくなる形状である、請求項7に記載の評価用器具。
【請求項9】
前記保持空間に前記懸濁液を導入するための導入部が形成され、前記導入部から延びる流路に前記保持空間が連結されている、請求項
7又は請求項8に記載の評価用器具。
【請求項10】
前記流路は線状に延び、前記流路の両側に前記保持空間が連結されている、請求項
9に記載の評価用器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、評価用器具及び評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
細胞が備えている有用化合物の生産能力を評価するために、例えば、PDMS製のマイクロチャンバーが用いられている(特許文献1参照)。詳細には、まず、表面に複数のウェルを有する板状のマイクロチャンバーを用いて、ウェル内で細胞を培養する。そして、被検菌が塗布された培地に、マイクロチャンバーを裏返した状態で載せて、細胞が生産した抗菌成分等を培地に転写する。次に、抗菌成分等が転写された培地における被検菌の生育の抑制度合いを観察して、細胞の抗菌物質生産能力等を評価する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この方法では、被検菌が塗布された培地に、マイクロチャンバーを裏返して載せる際に、抗菌成分等を生産する細胞も一緒に転写されてしまうため、評価の精度が低いおそれがあった。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、評価の精度を向上することを目的とする。本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔1〕細胞によって生産された化合物の評価用器具であって、
前記細胞を含有する懸濁液を保持する保持空間が備えられ、
前記保持空間の底には、貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、前記細胞を透過せず、かつ前記化合物を移動可能な物質で塞がれる、評価用器具。
【発明の効果】
【0006】
本開示の評価用器具によれば、貫通孔に配された物質によって、細胞により生産された化合物が培地に移動し、細胞自体は培地には移動しないから、評価の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、評価用器具の一例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、評価用器具の一例を示す平面図である。
【
図4】
図4は、評価用器具の一例を示す断面図である。
【
図5】
図5は、蓋付きの評価用器具の一例を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、導入口から懸濁液を注入した評価用器具を示す模式図である。
【
図7】
図7は、導入口から空気を注入した評価用器具を示す模式図である。
【
図8】
図8は、評価方法の一例を示す模式図(断面図)である。
【
図9】
図9は、評価方法の一例を示す模式図(断面図)である。
【
図10】
図10は、評価方法の一例を示す模式図(断面図)である。
【
図11】
図11は、評価方法の一例を示す模式図(断面図)である。
【
図12】他の実施形態の評価用器具の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここで、本開示の望ましい例を示す。
〔2〕前記保持空間は複数存在している、評価用器具。
n数を増やして評価精度を高めることができる。
〔3〕前記貫通孔は、各前記保持空間毎に独立して形成されている、評価用器具。
各保持空間で生産された各化合物の独立性が担保される。
〔4〕複数の前記保持空間は、互いに連結されている、評価用器具。
複数の保持空間に懸濁液を充填することが簡単に行える。
〔5〕前記保持空間に前記懸濁液を導入するための導入部が形成され、前記導入部から延びる流路に前記保持空間が連結されている、評価用器具。
複数の保持空間に懸濁液を充填することが簡単に行える。
〔6〕前記流路は線状に延び、前記流路の両側に前記保持空間が連結されている、評価用器具。
複数の保持空間に懸濁液を略均等に充填できる。
〔7〕培地に、評価用器具を載せて、前記貫通孔を塞いでいる前記物質と前記培地とを接触させて、
前記細胞によって生産された前記化合物を、前記物質を介し前記培地に移動させて、前記化合物を前記培地で評価する評価方法。
貫通孔に配された物質によって、細胞により生産された化合物が培地に移動し、細胞自体は培地には移動しないから、評価方法の精度が向上する。
〔8〕菌が塗布された培地に、評価用器具を載せて、前記貫通孔を塞いでいる前記物質と前記培地とを接触させて、
前記細胞によって生産された前記化合物を、前記物質を介し前記培地に移動させて、前記培地に形成された白濁領域と透明領域の状態を観察することで、前記化合物を評価する評価方法。
貫通孔に配された物質によって、細胞により生産された化合物が培地に移動し、細胞自体は培地には移動しないから、評価の精度が向上する。
【0009】
以下、本開示を詳しく説明する。なお、本明細書において、数値範囲について「~」を用いた記載では、特に断りがない限り、下限値及び上限値を含むものとする。例えば、「10~20」という記載では、下限値である「10」、上限値である「20」のいずれも含むものとする。すなわち、「10~20」は、「10以上20以下」と同じ意味である。
【0010】
1.評価用器具1
本開示の評価用器具1は、細胞によって生産された化合物3の評価に用いる。
評価用器具1には、
図1~
図4に示されるように、細胞を含有する懸濁液5を保持する保持空間7が備えられている。保持空間7の底9には、貫通孔11が形成されている。貫通孔11は、細胞を透過せず、かつ化合物3を移動可能な物質13で塞がれる。
図1,2,3,5では、貫通孔11が物質13で塞がれる前の状態が示され、
図4では、貫通孔11が物質13で塞がれた状態が示されている。評価用器具1は、使用に際して貫通孔11が物質13で塞がれた状態とされる。
【0011】
保持空間7の個数は、特に限定されない。保持空間7は、n数を増やして評価精度を高める観点から、複数存在していることが好ましい。
保持空間7の形状は、特に限定されない。保持空間7の形状は、懸濁液5をスムーズに充填する観点から、略円柱状が好ましい。保持空間7が略円柱状の場合には、径φ1及び高さh1は特に限定されない。評価するために十分な量の化合物3を細胞に生産させる観点から、径φ1は0.8mm~1.2mm、高さh1は0.3mm~0.7mmが好ましい。
貫通孔11は、
図3に示されるように、保持空間7毎に独立して形成されていることが好ましい。各保持空間で生産された各化合物3の独立性を担保するためである。貫通孔11の形状は、特に限定されない。貫通孔11の形状は、
図4に示されるように、下方に向かうにつれて径が小さくなる形状、例えば円錐台形状であることが好ましい。この形状であると、貫通孔11から物質13が抜けて脱落することが抑制される。貫通孔11の形状は、特に限定されない。貫通孔11が円錐台形状の場合には、物質13の脱落を抑制しつつ、物質13における化合物3の移動量を十分に確保する観点から、上端部の径φ2は、0.25mm~0.35mmが好ましく、下端部の径φ3は、径φ2よりも小さいことが好ましく、高さh2は0.3mm~0.7mmが好ましい。
【0012】
保持空間7が複数存在する場合には、
図2,3に例示されるように、複数の保持空間7は、互いに連結されていることが好ましい。
図2,3の例では、複数の保持空間7は、流路17及び連結流路21にて、液体が流通可能に連結されている。
【0013】
評価用器具1では、保持空間7に懸濁液5を導入するための導入部19が形成されている。導入部19から延びる流路17に連結流路21を介して保持空間7が連結されている。この構成では、導入部19に懸濁液5を注入することで、複数の保持空間7に懸濁液5を容易に充填できる(
図6参照)。
流路17は線状(例えば、直線状)に延び、流路17の両側に保持空間7が連結されていることが好ましい。流路17と保持空間7とは、連結流路21によって連結されている。
図3では、流路17及び連結流路21が、保持空間7の底9と同一の高さとされているが、
図12に示すように、流路17及び連結流路21は、保持空間7の底9と異なる高さであってもよい。
図12では、流路17及び連結流路21よりも、保持空間7の底9の方が低くなっている。
流路17の両側への複数の保持空間7の配置は特に限定されない。
図2に示すように、流路17の一方側に位置する保持空間7Aと、流路17の他方側に位置する保持空間7Bとは、導入部19から排出部25の方向に沿って、互い違いに配置されている。この構造によって、導入部19から懸濁液5を導入すると、流路17の一方側に位置する保持空間7Aと、流路17の他方側に位置する保持空間7Bとに、交互に懸濁液5が充填されるから、各保持空間7に、略均等に懸濁液5を流し込むことができる。
流路17の幅Wは、特に限定されない。流路17の幅Wは、流路17へスムーズに懸濁液5を流す観点から、例えば、0.1mm以上0.3mm以下とされる。
【0014】
評価用器具1は、蓋27を備えていることが好ましい。蓋27には、各保持空間7の上方位置に通気孔29が形成されている。蓋27には、導入部19の上方位置に導入口31が形成され、排出部25の上方位置に排出口33が形成されている。
【0015】
評価用器具1の材質は、特に限定されない。材質としては、例えば、シリコーン樹脂を主成分として好適に用いられる。ここで、主成分とは、含有率(質量%)が50質量%以上の物質をいう。シリコーン樹脂は、特に制限されないが、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリメチルメトキシシロキサン、ポリメチルビニルシロキサン等が好ましい。これらのシリコーン樹脂は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ポリジメチルシロキサン(PDMS)が好ましい。なお、蓋27も、評価用器具1と同様の材質を好適に採用できる。
【0016】
細胞によって生産される化合物3は、特に限定されない。化合物3は、例えば、抗菌物質(抗生物質)等の有用物質である。化合物3を生産する細胞は、生産細胞とも呼ばれている。
【0017】
物質13は、細胞を透過せず、かつ化合物3を移動可能である。物質13には、寒天(寒天ゲル)を好適に採用できる。
【0018】
本開示の評価用器具1によれば、貫通孔11に配された物質13によって、細胞により生産された化合物3が培地35に移動し、細胞自体は培地35には移動しないから、評価の精度が向上する。すなわち、本開示の評価用器具1によれば、次の効果が期待できる。評価用器具1によれば、生産細胞は培地35に移動しないから、培地35において、生産細胞と検出菌(被検菌)とが混じり合うおそれが少ない。よって、評価用器具1によれば、培地35における検出菌(被検菌)の生育障害等の評価を適正に行える。
【0019】
2.評価方法
本開示の評価方法は、培地35に、評価用器具1を載せて、貫通孔11を塞いでいる物質13と培地35とを接触させて、細胞によって生産された化合物3を、物質13を介し培地35に移動させて、化合物3を培地35で評価する(
図8~
図11参照)。
培地35として、例えば、寒天培地が好適に採用される。寒天培地は、取り扱い性の観点から固形培地であることが好ましく、平板培地がより好ましい。寒天培地には、菌が塗布されていることが好ましい。この菌は、検出菌(被検菌)とも呼ばれ、病原菌等が好適に採用される。
評価手法は、特に限定されない。評価手法としては、例えば、
図11に示すように、培地35上に形成された白濁領域35Aと透明領域35Bの状態を観察することで、化合物3が評価される。
本開示の評価方法では、貫通孔11に配された物質13によって、細胞により生産された化合物3が培地35に移動し、細胞自体は培地35には移動しないから、評価の精度が向上する。すなわち、本開示の評価方法によれば、次の効果が期待できる。この評価方法によれば、生産細胞は培地35に移動しないから、培地35において、生産細胞と検出菌(被検菌)とが混じり合うおそれが少ない。よって、この評価方法によれば、培地35における検出菌(被検菌)の生育障害等の評価を適正に行える。
【0020】
ここで、好適な評価方法をより詳細に説明する。
蓋27で上面を塞いだ評価用器具1を用いる。
図6,7では、蓋27は説明を分かりやすくするために省略されている。導入口31から懸濁液5を注入すると、
図6に示されるように、導入部19から、点描で模式的に示された懸濁液5が導入されていく。懸濁液5は、直線状の流路17をスムーズに流れる。導入部19に近い保持空間7から順に懸濁液5で満たされる。
次に、導入口31から空気を注入すると、
図7に示されるように、導入部19から空気が注入されていく。すると、空気が略直進して、直線状の流路17に止まっていた懸濁液5が排出部25にスムーズに押し出され、各保持空間7に充填された懸濁液5は非連結状態となる。すなわち、各保持空間7に充填された懸濁液5は、相互に独立した状態となる。この状態の断面図が
図8である。そして、この状態で、懸濁液5中の細胞を培養すると、
図9で示すように、懸濁液5中に化合物3が生成する。
図9の懸濁液5の点描における点の密度は、
図8の懸濁液5の点描における点の密度よりも多くして、
図9の懸濁液5に化合物3が生成したことを模式的に示している。
別途、菌(図示せず)を塗布した培地35を用意する。
図10に示されるように、培地35に評価用器具1を載せて、物質13の下面と培地35の上面とを接触させる。細胞によって生産された化合物3は、
図10中の破線矢印で示すように、物質13を介し培地35に移動する(拡散する)。
【0021】
その後、培地35を、培地35に塗布された検出菌の培養(増殖)に適した温度、例えば、20℃~45℃であり、より好ましくは35~40℃に保温する。
そして、培地35を観察する。例えば、培地35に形成された白濁領域35Aと透明領域35B(ハロ)の状態を観察する。
化合物3が検出菌に対して有効な抗生物質であれば、培地35のうち、物質13と接触した領域周辺が透明領域35Bとなり、その他の領域は白濁領域35A(不透明領域)となる。この場合、透明領域35Bの存在は、抗生物質により菌(検出菌)の生育が阻害されていることを意味している。つまり、このような透明領域35Bと白濁領域35Aが観察されることは、抗生物質の存在により菌が死滅し、抗生物質の不存在により菌が増殖することを確認できることになり、結局のところ、細胞によって生産された抗生物質の抗菌活性が評価可能となる。
【0022】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本開示を限定するものと解釈されるものではない。本開示を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本開示の記述及び図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的及び例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本開示の範囲又は本質から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本開示の詳述に特定の構造、材料及び実施例を参照したが、本開示をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本開示は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【0023】
本開示は上記で詳述した実施形態に限定されず、本開示の請求項に示した範囲で様々な変形又は変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本開示の評価用器具は、細胞により生産される化合物の評価に使用できる。
【符号の説明】
【0025】
1 …評価用器具
3 …化合物
5 …懸濁液
7 …保持空間
7A …保持空間
7B …保持空間
9 …底
11 …貫通孔
13 …物質
17 …流路
19 …導入部
21 …連結流路
25 …排出部
27 …蓋
29 …通気孔
31 …導入口
33 …排出口
35 …培地
35A…白濁領域
35B…透明領域
h1 …高さ
h2 …高さ
φ1 …径
φ2 …径
φ3 …径