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特許7636281板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法
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  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図1
  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図2
  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図3
  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図4
  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図5
  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図6
  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図7
  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図8
  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図9
  • 特許-板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法 図10
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法
(51)【国際特許分類】
   B24B 41/06 20120101AFI20250218BHJP
   B24B 55/06 20060101ALI20250218BHJP
   B24B 7/04 20060101ALI20250218BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20250218BHJP
【FI】
B24B41/06 L
B24B55/06
B24B7/04 A
H01L21/304 631
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021111391
(22)【出願日】2021-07-05
(65)【公開番号】P2023008104
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2024-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山中 聡
【審査官】大屋 静男
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-068878(JP,A)
【文献】特開2017-220483(JP,A)
【文献】特開2009-160700(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0053822(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 3/08
B24B 7/04、41/06、55/06
H01L 21/304、21/68、21/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央部分よりも外周が反り上がっている板状ワークの下面を吸引保持する保持面を有するチャックテーブルであって、
中央に開口を有する平面視環状で板状の弾性板部材と、該保持面の中心に該弾性板部材の開口の中心を一致させ該弾性板部材の外周部分を該保持面より上に飛び出させ該弾性板部材の内周部分を該保持面より下で把持する弾性板部材把持部と、該保持面の外周より外側に配置され該保持面より上に飛び出ている該弾性板部材の外周部分の下面を吸引する環状の弾性板部材吸引口と、を備え、
該弾性板部材吸引口が該弾性板部材の下面を吸引して、該弾性板部材を該保持面以下の位置に引き下げることが可能なチャックテーブル。
【請求項2】
中央部分よりも外周が反り上がっている板状ワークの下面を吸引保持する保持面を有するチャックテーブルであって、
中央に開口を有する平面視環状で板状の弾性板部材と、該保持面の中心に該弾性板部材の開口の中心を一致させ該弾性板部材の内周部分を該保持面より上に飛び出させ該弾性板部材の外周部分を該保持面より下で把持する弾性板部材把持部と、該保持面の外周より外側に配置され該保持面より上に飛び出ている該弾性板部材の内周部分の下面を吸引する環状の弾性板部材吸引口と、を備え、
該弾性板部材吸引口が該弾性板部材の下面を吸引して、該弾性板部材を該保持面以下の位置に引き下げることが可能なチャックテーブル。
【請求項3】
請求項1、又は請求項2記載のチャックテーブルの保持面で板状ワークを吸引保持して加工する加工装置であって、
該保持面を洗浄する洗浄機構と、該保持面を第1吸引源に連通させる保持面吸引路と、前記弾性板部材吸引口を第2吸引源に連通させる弾性板部材吸引路と、を備え、
該弾性板部材吸引口が該弾性板部材の下面を吸引して、該弾性板部材を該保持面以下の位置に引き下げた状態で、該洗浄機構が該保持面を洗浄する加工装置。
【請求項4】
請求項3記載の加工装置を用いた板状ワークの加工方法であって、
前記弾性板部材吸引口を前記第2吸引源に連通させないで前記保持面を前記第1吸引源に連通させ該保持面が該板状ワークを吸引保持する保持工程と、
該保持工程の後、保持された該板状ワークを加工する加工工程と、
加工された該板状ワークを該保持面から離間させる離間工程と、
該保持面から該板状ワークを離間する前に、該弾性板部材吸引口を該第2吸引源に連通させ前記弾性板部材を吸引保持する弾性板部材吸引工程と、
該保持面から該板状ワークを離間させた後、該弾性板部材吸引口で該弾性板部材の下面を吸引保持して、該弾性板部材を該保持面以下の位置に引き下げた状態で、該保持面を洗浄する洗浄工程と、からなる板状ワークの加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状ワークを吸引保持するチャックテーブル、チャックテーブルを備える加工装置、及び加工装置を用いた板状ワークの加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
研削装置は、研削砥石でチャックテーブルの保持面が保持した板状ワークを研削している。板状ワークは、例えば、基板の上面の中央に樹脂の層を形成していて、樹脂の外側に基板がはみ出したはみ出し部を備えており、基板は、樹脂の硬化時の収縮等によって外周部分が反り上がっている。
【0003】
このような板状ワークを保持面で吸引保持する際には、搬送機構で板状ワークを保持面に押し付けて保持面に板状ワークの反った外周部分も倣わせてから、保持面を吸引源に連通させて板状ワークを吸引保持している。
【0004】
そして、チャックテーブルは、例えば特許文献1に開示されているように、板状ワークの下面の外周部分に環状のスポンジを接触させ外周部分のバキュームリークを防止している。そして、ワーク研削後、保持面から板状ワークを離間させた後、保持面をブラシ洗浄(スポンジ洗浄)、又は二流体洗浄している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-207033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
板状ワークを吸引保持していないチャックテーブルは、保持面より上にスポンジの上部が飛び出ている。そのため、保持面を洗浄する際は、保持面の周りがスポンジで囲われている状態になっており、加工屑が保持面上から流下しにくく、保持面上に留まってしまうという問題が有る。そして、保持面に加工屑が残ると、次に保持面が保持する板状ワークの下面と保持面との間に加工屑が挟まるので、板状ワークの研削した樹脂が均一な厚みにならなくなるという問題が有る。
【0007】
よって、反りがある板状ワークを保持面に保持させ例えば研削砥石で研削する加工装置においては、洗浄した保持面に加工屑が残っていないようにするという解決すべき課題がある。
また、保持面の洗浄が容易なチャックテーブルを加工装置に配設するという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、中央部分よりも外周が反り上がっている板状ワークの下面を吸引保持する保持面を有するチャックテーブルであって、中央に開口を有する平面視環状で板状の弾性板部材と、該保持面の中心に該弾性板部材の開口の中心を一致させ該弾性板部材の外周部分を該保持面より上に飛び出させ該弾性板部材の内周部分を該保持面より下で把持する弾性板部材把持部と、該保持面の外周より外側に配置され該保持面より上に飛び出ている該弾性板部材の外周部分の下面を吸引する環状の弾性板部材吸引口と、を備え、該弾性板部材吸引口が該弾性板部材の下面を吸引して、該弾性板部材を該保持面以下の位置に引き下げることが可能なチャックテーブルである。
【0009】
また、上記課題を解決するための本発明は、中央部分よりも外周が反り上がっている板状ワークの下面を吸引保持する保持面を有するチャックテーブルであって、中央に開口を有する平面視環状で板状の弾性板部材と、該保持面の中心に該弾性板部材の開口の中心を一致させ該弾性板部材の内周部分を該保持面より上に飛び出させ該弾性板部材の外周部分を該保持面より下で把持する弾性板部材把持部と、該保持面の外周より外側に配置され該保持面より上に飛び出ている該弾性板部材の内周部分の下面を吸引する環状の弾性板部材吸引口と、を備え、該弾性板部材吸引口が該弾性板部材の下面を吸引して、該弾性板部材を該保持面以下の位置に引き下げることが可能なチャックテーブルである。
【0010】
また、上記課題を解決するための本発明は、前記チャックテーブルの保持面で板状ワークを吸引保持して加工する加工装置であって、該保持面を洗浄する洗浄機構と、該保持面を第1吸引源に連通させる保持面吸引路と、前記弾性板部材吸引口を第2吸引源に連通させる弾性板部材吸引路と、を備え、該弾性板部材吸引口が該弾性板部材の下面を吸引して、該弾性板部材を該保持面以下の位置に引き下げた状態で、該洗浄機構が該保持面を洗浄する加工装置である。
【0011】
また、上記課題を解決するための本発明は、前記加工装置を用いた板状ワークの加工方法であって、前記弾性板部材吸引口を前記第2吸引源に連通させないで前記保持面を前記第1吸引源に連通させ該保持面が該板状ワークを吸引保持する保持工程と、該保持工程の後、保持された該板状ワークを加工する加工工程と、加工された該板状ワークを該保持面から離間させる離間工程と、該保持面から該板状ワークを離間する前に、該弾性板部材吸引口を該第2吸引源に連通させ前記弾性板部材を吸引保持する弾性板部材吸引工程と、該保持面から該板状ワークを離間させた後、該弾性板部材吸引口で該弾性板部材の下面を吸引保持して、該弾性板部材を該保持面以下の位置に引き下げた状態で、該保持面を洗浄する洗浄工程と、からなる板状ワークの加工方法である。
【発明の効果】
【0012】
中央部分よりも外周が反り上がっている板状ワークの下面を吸引保持する保持面を有する本発明に係るチャックテーブルは、中央に開口を有する平面視環状で板状の弾性板部材と、保持面の中心に弾性板部材の開口の中心を一致させ弾性板部材の外周部分を保持面より上に飛び出させ弾性板部材の内周部分を保持面より下で把持する弾性板部材把持部と、保持面の外周より外側に配置され保持面より上に飛び出ている弾性板部材の外周部分の下面を吸引する環状の弾性板部材吸引口と、を備えていることで、保持面洗浄を行うにあたって、弾性板部材吸引口が弾性板部材の下面を吸引して、弾性板部材を保持面以下の位置に引き下げることが可能になり、反りがある板状ワークを保持面にバキュームリーク無く吸引保持させることと、保持面を洗浄した後に保持面に加工屑が残っていない状態にすることとを達成できる。
【0013】
中央部分よりも外周が反り上がっている板状ワークの下面を吸引保持する保持面を有する本発明に係るチャックテーブルは、中央に開口を有する平面視環状で板状の弾性板部材と、保持面の中心に弾性板部材の開口の中心を一致させ弾性板部材の内周部分を保持面より上に飛び出させ弾性板部材の外周部分を保持面より下で把持する弾性板部材把持部と、保持面の外周より外側に配置され保持面より上に飛び出ている弾性板部材の内周部分の下面を吸引する環状の弾性板部材吸引口と、を備えていることで、保持面洗浄を行うにあたって、弾性板部材吸引口が弾性板部材の下面を吸引して、弾性板部材を保持面以下の位置に引き下げることが可能になり、反りがある板状ワークを保持面にバキュームリーク無く吸引保持させることと、保持面を洗浄した後に保持面に加工屑が残っていない状態にすることとを達成できる。
【0014】
また、前記チャックテーブルの保持面で板状ワークを吸引保持して加工する本発明に係る加工装置は、保持面を洗浄する洗浄機構と、保持面を第1吸引源に連通させる保持面吸引路と、弾性板部材吸引口を第2吸引源に連通させる弾性板部材吸引路と、を備えていることで、弾性板部材吸引口が弾性板部材の下面を吸引して、弾性板部材を保持面以下の位置に引き下げた状態で、洗浄機構が保持面を洗浄することが可能となるので、保持面を洗浄した後に保持面に加工屑が残っていない状態にすることができる。
【0015】
また、前記加工装置を用いた本発明に係る板状ワークの加工方法は、弾性板部材吸引口を第2吸引源に連通させないで保持面を第1吸引源に連通させ保持面が板状ワークを吸引保持する保持工程と、保持工程の後、保持された板状ワークを加工する加工工程と、加工された板状ワークを保持面から離間させる離間工程と、保持面から板状ワークを離間する前に、弾性板部材吸引口を第2吸引源に連通させ弾性板部材を吸引保持する弾性板部材吸引工程と、保持面から板状ワークを離間させた後、弾性板部材吸引口で弾性板部材の下面を吸引保持して、弾性板部材を保持面以下の位置に引き下げた状態で、保持面を洗浄する洗浄工程と、からなることで、反りがある板状ワークを保持面にバキュームリーク無く吸引保持させて加工を施すことができ、また、保持面を洗浄した後に保持面に加工屑が残っていない状態にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】研削装置の一例を示す斜視図である。
図2】搬送ユニット、板状ワーク、及び実施形態1のチャックテーブルを示す断面図である。
図3】洗浄機構を構成する洗浄ブラシの一例を示す斜視図である。
図4】保持工程において、実施形態1のチャックテーブルの保持面に板状ワークを吸引保持した状態を説明する断面図である。
図5】洗浄工程において、実施形態1のチャックテーブルの保持面を洗浄スポンジで洗浄している状態を説明する断面図である。
図6】洗浄工程において、実施形態1のチャックテーブルの保持面を洗浄ブラシで洗浄している状態を説明する断面図である。
図7】搬送ユニット、板状ワーク、及び実施形態2のチャックテーブルを示す断面図である。
図8】実施形態2のチャックテーブルにおける弾性板部材把持部、及び弾性板部材の別例を示す部分断面図である。
図9】保持工程において、実施形態2のチャックテーブルの保持面に板状ワークを吸引保持した状態を説明する断面図である。
図10】洗浄工程において、実施形態2のチャックテーブルの保持面を洗浄ブラシで洗浄している状態を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に示す加工装置は、チャックテーブル3(以下、実施形態1のチャックテーブル3とする)上に吸引保持された板状ワーク9を研削ユニット16によって研削加工する研削装置1であり、研削装置1の装置ベース10上の前方(-Y方向側)は、チャックテーブル3に対して板状ワーク9の着脱が行われる着脱領域であり、装置ベース10上の後方(+Y方向側)は、研削ユニット16によってチャックテーブル3上に保持された板状ワーク9の研削加工が行われる加工領域である。
なお、本発明に係る加工装置は、研削装置1のような研削ユニット16が1軸の加工装置に限定されるものではなく、粗研削ユニットと仕上げ研削ユニットとを備え、回転するターンテーブルで板状ワーク9を粗研削ユニット又は仕上げ研削ユニットの下方に位置づけ可能な2軸以上の研削装置等であってもよい。
なお、本発明に係る加工装置は、研磨パッドで板状ワーク9を研磨する研磨装置、切削ブレードで板状ワーク9をダイシングする切削装置、または、旋削バイトで板状ワーク9を旋削するバイト加工装置であってもよい。
【0018】
図1図2に示す板状ワーク9は、例えば、PCB等からなる矩形の基板90の上面の中央領域に等間隔にICチップが配置されており、該ICチップを含めて基板90の上面が樹脂92(例えば、エポキシ樹脂)によってモールドされている。そして、該モールドされた樹脂92の収縮力等によって、全体が平面視矩形状の板状ワーク9は外周部分905における反りを有している。図2に示すように、板状ワーク9の外周部分905における反りは、例えば板状ワーク9の吸引保持される下面902の中央部分904から外周部分905に向かって徐々に高くなっていくような反りである。そして、板状ワーク9の樹脂92の上面920が研削される被研削面となる。また、樹脂92からはみ出した外周部分905は、後に主に不要になる端材部分となる。
なお、板状ワーク9は本例に限定されるものではなく、平面視円形のシリコンウェーハ等であってもよいし、樹脂92でICチップがモールドされていないワークであってもよい。また、板状ワーク9の下面902には、図示しない保護テープが貼着されていてもよい。
【0019】
図1図2に示す実施形態1のチャックテーブル3は、板状ワーク9の下面902の面積より例えば狭い面積の保持面342を備えるポーラス部34を備えている。ポーラス部34の上面である保持面342は、例えば、矩形の板状ワーク9に合わせて平面視矩形に形成されている。なお、保持面342は、円形の板状ワークに合わせて平面視円形に形成されていてもよい。
【0020】
図1に示すように、チャックテーブル3は、例えば平面視円形のテーブル枠体31を備えており、該テーブル枠体31の上面に形成された平面視矩形で凹状の図2に示す収容部311にポーラス部34がはめ込むようにして配設されている。例えば、ポーラス部34は収容部311の底面に接着固定されており、テーブル枠体31の上面と保持面342とは面一となっている。
なお、チャックテーブル3は、ポーラス部34の代わりに、吸引溝が上面に形成された吸着部を備えていてもよい。
【0021】
図2に示すように、収容部311の底面には、チャックテーブル3の中心を中心として同心円状及び放射状に吸引溝313が形成されている。さらに、吸引溝313からテーブル枠体31の下面、さらに該下面から図示しない回転軸にかけては、保持面吸引路21を構成する内部吸引路210が形成されている。図2に示すように、該内部吸引路210は、さらに図示しないロータリージョイント等を介して、保持面吸引路21を構成する外部の吸引配管214を介して、真空発生装置等の第1吸引源29に連通している。
例えば、保持面吸引路21を構成する該吸引配管214には、保持面吸引路21を開閉して第1吸引源29と保持面342との連通と非連通とを切り換えるソレノイドバルブ等の保持面吸引弁219が配設されている。
【0022】
本発明に係るチャックテーブル3は、中央に開口350を有する平面視環状で板状の板スポンジ35と、保持面342の中心に板スポンジ35の開口350の中心を一致させ板スポンジ35の外周部分357を保持面342より上に飛び出させ板スポンジ35の内周部分354を保持面342より下で把持する弾性板部材把持部36(以下、本実施形態においてはスポンジ把持部36とする)と、保持面342の外周より外側に配置され保持面342より上に飛び出ている板スポンジ35の外周部分357の下面を吸引する環状の弾性板部材吸引口32(以下、本実施形態においてはスポンジ吸引口32とする)と、を備えている。
【0023】
図2に示す実施形態1のチャックテーブル3におけるスポンジ把持部36は、例えば、テーブル枠体31の上面の収容部311の周囲に形成されたクランプ嵌め溝360と、クランプ嵌め溝360の外側周囲に形成されたスポンジ載置溝362と、平面視矩形環状の固定クランプ364とを備えている。
【0024】
図2に示すスポンジ載置溝362は、例えば、平面視四角環状にテーブル枠体31の上面を切り欠いて形成されており、その溝底は外周側の領域が平坦となっており、内周側の領域がクランプ嵌め溝360に向かって低くなるように傾斜している。
【0025】
平面視四角環状に形成された図2に示す固定クランプ364は、例えば、クランプ嵌め溝360に挿し込まれる環筒部369と、環筒部369の上端側においてチャックテーブル3の外側に向かって略水平に延出されたフランジ部368と、を備えている。そして、フランジ部368の下面とスポンジ載置溝362の底の傾斜している領域とによって、スポンジ載置溝362に載置された板スポンジ35の内周部分354を保持面342よりも下の位置で上下両側から把持できる。そして、スポンジ載置溝362の底の傾斜している領域に載置され把持された板スポンジ35は内側から外側に向かって高くなっていくように傾斜して、保持面302よりも上に飛び出した板スポンジ35の外周部分357の下面とスポンジ載置溝362の底の平坦な領域との間には所定の隙間366が形成される。
また、図2に示す固定クランプ364は、テーブル枠体31にボルト固定され、その平坦な上面は例えば保持面342、及びテーブル枠体31の上面と面一になる。
【0026】
平面視四角環状に形成された図1図2に示す弾性板部材の一例である板スポンジ35は、例えば、ウレタンフォーム、又はシリコンスポンジ等の単独気泡スポンジである。なお、連泡スポンジであってもよい。また、弾性板部材は、ゴム板であってもよい。
図2に示すスポンジ載置溝362に載置された状態で固定クランプ364によって固定された板スポンジ35の厚みは、図2に示すように、板スポンジ35に板状ワーク9からの外力が付与されていない自然体の状態においては、ポーラス部34の保持面342よりも板スポンジ35の外周部分357が高い位置になり保持面342によりも上に飛び出るように設定されている。そして、板スポンジ35は、外周部分357が-Z方向の外力が加えられて隙間366に収容されるように変形した場合に、その上面351が保持面342と面一になる。
【0027】
図2に示すスポンジ載置溝362の底の平坦な領域に開口するスポンジ吸引口32は、本実施形態においては、例えば、チャックテーブル3の保持面342の中心を中心としてX軸方向、及びY軸方向においてそれぞれ等間隔を空けて複数形成された丸穴であるが、これに限定されず、1本の四角環状に形成されたスポンジ吸引口であってもよい。
【0028】
図2に示すスポンジ吸引口32からテーブル枠体31の下面、さらに該下面から図示しない回転軸にかけては、弾性板部材吸引路24(以下、本実施形態においてはスポンジ吸引路24とする)を構成する内部吸引路240が形成されている。該内部吸引路240は、さらに図示しないロータリージョイント等を介して、スポンジ吸引路24を構成する外部の吸引配管244を介して真空発生装置等の第2吸引源26に連通している。
例えば、吸引配管244には、スポンジ吸引路24を開閉して第2吸引源26とスポンジ吸引口32との連通と非連通とを切り換えるソレノイドバルブ等のスポンジ吸引弁247が配設されている。
なお、第1吸引源29と第2吸引源26とは一つの吸引源であり、弁の開閉によって、例えばスポンジ吸引路24に吸引力が伝達されず、かつ保持面吸引路21には吸引力が伝達されるように切り換え可能となっていてもよい。
【0029】
図1に示すように、チャックテーブル3は、カバー18によって周囲から囲まれつつ軸方向がZ軸方向(鉛直方向)である回転軸を軸に回転可能であり、また、カバー18及びカバー18に連結されY軸方向に伸縮する蛇腹カバー180の下方に配設された図示しないY軸移動機構によって、装置ベース10上をY軸方向に往復移動可能である。図示しないY軸移動機構は、ボールネジ等からなる電動スライダーである。
【0030】
図1に示すように、加工領域には、コラム11が立設されており、コラム11の-Y方向側の前面には研削ユニット16をチャックテーブル3に対して離間又は接近する鉛直方向(Z軸方向)に研削送りする研削送りユニット17が配設されている。研削送りユニット17は、軸方向がZ軸方向であるボールネジ170と、ボールネジ170と平行に配設された一対のガイドレール171と、ボールネジ170の上端に連結しボールネジ170を回動させる昇降モータ172と、内部のナットがボールネジ170に螺合し側部がガイドレール171に摺接する昇降板173とを備えており、昇降モータ172がボールネジ170を回動させると、これに伴い昇降板173がガイドレール171にガイドされてZ軸方向に往復移動し、昇降板173に固定された研削ユニット16がZ軸方向に研削送りされる。
【0031】
チャックテーブル3に保持された板状ワーク9を研削する研削ユニット16は、軸方向がZ軸方向である回転軸160と、回転軸160を回転可能に支持するハウジング161と、回転軸160を回転駆動するモータ162と、回転軸160の下端に接続された円環状のマウント163と、マウント163の下面に着脱可能に装着された研削ホイール164と、ハウジング161を支持し研削送りユニット17の昇降板173に固定されたホルダ165とを備える。
【0032】
研削ホイール164は、ホイール基台1641と、ホイール基台1641の底面に環状に配置された略直方体形状の複数の研削砥石1642とを備える。研削砥石1642は、例えば、レジンボンドやメタルボンド等でダイヤモンド砥粒等が固着されて成形されている。
【0033】
回転軸160の内部には、研削水供給源に連通し研削水の通り道となる図示しない流路が、回転軸160の軸方向(Z軸方向)に貫通して設けられており、該図示しない流路は、さらにマウント163を通り、ホイール基台1641の底面において研削砥石1642に向かって研削水を噴出できるように開口している。
【0034】
図1に示すように、例えば、装置ベース10上の着脱領域におけるチャックテーブル3の移動経路脇となる位置には、チャックテーブル3の保持面342上に板状ワーク9を搬入する、又は保持面342から板状ワーク9を搬出する搬送ユニット4が配設されている。
【0035】
搬送ユニット4は、装置ベース10上に配設された電動シリンダ又はエアシリンダ等の昇降機構40と、昇降機構40の図示しない昇降ロッドの上端側に後端側が取り付けられチャックテーブル3の移動経路上方まで水平に延在するアーム部41と、アーム部41の先端下面に取り付けられた保持パッド44と、を備えている。
【0036】
昇降機構40によってZ軸方向に昇降可能であり、Z軸方向においてチャックテーブル3の保持面342の中心と中心を合致させて正対可能な保持パッド44は、その下面がポーラス部材等からなる吸引面443となっており、吸引面443には、継手及び樹脂チューブ等を介して真空発生装置等の搬送吸引源449が連通している。
【0037】
図1に示すように、研削装置1は、チャックテーブル3の保持面342を洗浄する洗浄機構5を備えている。
洗浄機構5は、例えば装置ベース10上にチャックテーブル3の移動経路をX軸方向に跨ぐように配設された門型コラム109の前面(-Y方向側面)に、昇降ユニット54を介して配設されている。
【0038】
昇降ユニット54は、門型コラム109に取り付けられた電動シリンダ(又は、空圧シリンダ)等である。
図1に示す洗浄機構5を構成する洗浄スポンジ50は、例えば、所定の厚みを備えるスポンジを円筒形状に形成したロールスポンジであり、X軸方向にチャックテーブル3の少なくとも保持面342の横幅以上の長さで延在している。
【0039】
洗浄スポンジ50は、例えば、ポリウレタンを発泡成形して作られるスポンジ、PVAスポンジ、又はゴムに発泡剤等を練り込み成形されるスポンジ等を用いる。洗浄スポンジ50の外周面が、チャックテーブル3の保持面342に接触し洗浄する洗浄面となる。
【0040】
洗浄スポンジ50は、例えば、昇降ユニット54によって昇降する支持ユニット56によって回転自在に支持されている。支持ユニット56は、例えば、洗浄スポンジ50の筒内に挿入され外側面に複数の水供給孔が配設されたシャフト560と、シャフト560を回転自在に支持するアーム561と、を備える。
【0041】
シャフト560は内部に流路が形成されており、該流路は各水供給孔と連通している。アーム561の略コの字部分に収容されたシャフト560は、例えば図示しないベアリングを介してアーム561により支持されている。そして、上記流路の一端は、アーム561の側面に取り付けられた図示しない継手、樹脂チューブ等を介して、図示しない洗浄水供給源に連通している。なお、洗浄機構5は、このように洗浄スポンジ50の内部から洗浄水を外に向かって噴出させる形態に限定されず、洗浄スポンジ50の近傍に洗浄スポンジ50とチャックテーブル3の保持面342との接触部位に向かって洗浄水を噴出可能な洗浄ノズルを備えていてもよい。また、洗浄スポンジ50を回転可能に支持するシャフト560は、図示しないモータによって回転駆動されてもよい。
【0042】
洗浄機構5は、図1に示す洗浄スポンジ50に代えて、図3に示す洗浄ブラシ57を備えていてもよい。洗浄ブラシ57は、例えば、弾力性を備える樹脂繊維(例えば、ナイロン)を直毛状に形成し密集させたものであり、該樹脂繊維が円形板状のブラシ用プレート573の下面に植設されている。ブラシ用プレート573の上面は、図1に示す昇降ユニット54のロッドの下端に連結されている。例えば、ブラシ用プレート573の中央には、毛と毛との隙間となる箇所に1つ又は複数の水噴出口578が形成されており、水噴出口578には、図示しない洗浄水供給源が樹脂チューブや継手等を介して連通している。
【0043】
例えば、洗浄ブラシ57は、図1に示す昇降ユニット54によってZ軸方向において上下動可能となっているとともに、軸方向がZ軸方向である回転軸を軸に回転となっていてもよい。また、洗浄ブラシ57の直径は、例えば、少なくとも図1に示すチャックテーブル3の保持面342の中心から保持面342の外周までの長さを超える大きさとなっている。
例えば、洗浄機構5は、洗浄ブラシ57の代わりに洗浄砥石を用いたストーン洗浄を行う構成となっていてもよい。また、水とエアとの二流体を噴射する二流体洗浄でもよい。
【0044】
以下に、図1に示す研削装置1において、実施形態1のチャックテーブル3に保持された板状ワーク9を研削する場合の研削装置1の動作について説明する。また、研削装置1を用いた板状ワーク9の加工方法の各工程について説明する。
【0045】
(1)保持工程
まず、図2に示すスポンジ吸引口32を第2吸引源26に連通させないでチャックテーブル3の保持面342を第1吸引源29に連通させ保持面342が板状ワーク9を吸引保持する保持工程を実施する。
具体的には、まず、図2に示すように、板状ワーク9が、搬送ユニット4の保持パッド44の吸引面443に互いの中心を略合致させ、吸引面443によって樹脂92の上面920が吸引保持される。
なお、保持パッド44の形と板状ワーク9の形とを略合致させた状態で吸引面443によって樹脂92の上面920が吸引保持してもよい。
【0046】
また、図1に示すチャックテーブル3が図示しないY軸移動機構によってY軸方向に移動して、例えば、着脱領域内における搬送ユニット4の保持パッド44の直下に位置付けされる。また、チャックテーブル3が所定角度回転されて、保持パッド44に吸引保持された板状ワーク9の形とチャックテーブル3の保持面342の形とが略合致する。また、図2に示す第1吸引源29が作動して生み出された吸引力が、保持面吸引路21を通してチャックテーブル3の保持面342に伝達される。
【0047】
さらに、図4に示すように、昇降機構40によって保持パッド44が所定の速度で下降していく。そして保持パッド44によって吸引保持された板状ワーク9の下面902が、チャックテーブル3の保持面342に接触する。また、反り上がる要素を備えた板状ワーク9の外周部分905が板スポンジ35の保持面342より上に飛び出した外周部分357に接触することによって、板状ワーク9の下面902、板スポンジ35の外周部分(飛び出し部分)357、及びチャックテーブル3の保持面342で形成される空間が密閉空間となり、該空間からのバキュームリークが無い状態になる。
【0048】
次いで、保持面吸引弁219を開き、保持面342を第1吸引源29に連通させることによって、この該空間が第1吸引源29に連通され、保持面342が板状ワーク9を吸引保持する。また、板スポンジ35の飛び出した外周部分357の上端が保持面342に面一になり、図4に示すように、保持面342全面で板状ワーク9の下面902が吸引保持される。また、板状ワーク9の外周部分905によって下方に押されて変形した板スポンジ35の外周部分357が、スポンジ載置溝362内に隙間366(図2参照)を埋めるように入り込み、外周部分357の上面が固定クランプ364の上面、テーブル枠体31の上面、及び保持面342と略面一になる。なお、板状ワーク9の外周部分905である基板90の保持面342から外側にはみ出し部分(樹脂92でモールドされていない部分)は、製品とならない不要な端材部分であるが、研削砥石1642が接触しないように、保持面342に倣うように、環状の板スポンジ35は、樹脂92の外周の直下に接触させるように構成されているとよい。製品チップとなる基板90の樹脂92で覆われた領域は、保持面342により適切に吸引保持され続ける。
【0049】
図4に示すように、板状ワーク9は、外周部分905の反りが解消された状態で、チャックテーブル3によってバキュームリーク無く吸引保持された状態になり、保持工程が完了する。
【0050】
(2)加工工程
保持パッド44がチャックテーブル3によって吸引保持された板状ワーク9から離脱した後、板状ワーク9を吸引保持したチャックテーブル3が、図示しないY軸移動機構によって、着脱領域から加工領域内の図1に示す研削ユニット16の下まで+Y方向へ移動する。そして、研削ユニット16の研削砥石1642の回転中心が板状ワーク9の回転中心に対して所定距離だけ水平方向にずれ、研削砥石1642の回転軌跡が板状ワーク9の回転中心を通るように位置づけされる。
【0051】
次いで、図1に示すモータ162が回転軸160を所定の回転速度で回転駆動し、これに伴って研削ホイール164も回転する。そして、研削ユニット16が研削送りユニット17により-Z方向へと送られ、回転する研削砥石1642が板状ワーク9の樹脂92の上面920に当接することで研削が行われる。研削中は、チャックテーブル3が所定の回転速度で回転して保持面342上に保持された板状ワーク9も回転するので、研削砥石1642が板状ワーク9の樹脂92の上面920の全面の研削加工を行う。また、図示しない流路を通る研削水が研削砥石1642と板状ワーク9との接触部位に対して供給され、接触部位が冷却・洗浄される。そして、板状ワーク9の樹脂92が所望の厚みまで研削された後に、研削送りユニット17によって研削ユニット16が上方に引き上げられて、研削砥石1642が板状ワーク9から離間して研削が終了する。また研削により、板状ワーク9の外周部分905の反りも解消される。
【0052】
例えば、複数枚の板状ワーク9に対して上記のような研削加工が1枚ずつ連続的に行われることで、チャックテーブル3の保持面342に研削屑等が付着する。そこで、保持面342を洗浄するために、ある一枚の板状ワーク9の研削が終了して、その次の新しい板状ワーク9を研削する前の適宜のタイミング等において、以下に説明するスポンジ吸引工程から洗浄工程までを実施する。
【0053】
(3)スポンジ吸引工程(弾性板部材吸引工程)
ある板状ワーク9の研削が終了して、例えば、研削加工後の板状ワーク9を吸引保持したチャックテーブル3が、図示しないY軸移動機構によって-Y方向に移動して、図1に示す搬送ユニット4の保持パッド44の直下に位置付けされて保持面342から板状ワーク9を離間する前の段階において、図5に示すスポンジ吸引口32を第2吸引源26に連通させ板スポンジ35を吸引保持するスポンジ吸引工程を実施する。
【0054】
図5に示すスポンジ吸引弁247が開かれた状態になり、第2吸引源26が作動して生み出された吸引力が、スポンジ吸引路24を通して、スポンジ吸引口32に伝達される。そして、保持面342に吸引保持されている板状ワーク9によってスポンジ載置溝362内に隙間366を埋めるように入り込んだ状態の板スポンジ35の外周部分357の下面が、スポンジ吸引口32によって吸引保持される。
【0055】
(4)離間工程
研削加工後の板状ワーク9を吸引保持したチャックテーブル3が、図示しないY軸移動機構によって-Y方向に移動して、図1に示す搬送ユニット4の保持パッド44の直下に位置付けされる。そして、例えば図5に示す第1吸引源29の生み出す吸引力が、保持面吸引弁219が閉じられることで、保持面342への伝達が遮断されて、そして保持パッド44によって吸引保持された板状ワーク9が保持面342から搬出される。板状ワーク9が離間した板スポンジ35の外周部分357は、スポンジ吸引口32に伝達された吸引力によって、スポンジ載置溝362内に隙間366を埋めるように入り込んだ状態が維持され、板スポンジ35の上面が保持面342以下(本実施形態においては、保持面342と面一)の位置に引き下げられた状態が維持される。
【0056】
(5)洗浄工程
チャックテーブル3の保持面342から板状ワーク9を離間させた後、スポンジ吸引口32で板スポンジ35の外周部分357の下面を吸引保持して、板スポンジ35を保持面342以下の位置に引き下げた状態で、保持面342を洗浄する洗浄工程を実施する。
【0057】
洗浄工程において、例えば、図1、及び図5に示す洗浄スポンジ50を用いる場合について説明する。
例えば、図1に示すチャックテーブル3が+Y方向へ送られるとともに、昇降ユニット54が、図5に示すように、洗浄スポンジ50の外周面下部が保持面342に接する所定の高さまで、アーム561を-Z方向へと降下させる。また、洗浄スポンジ50の内部から洗浄水を洗浄スポンジ50の外周面に供給する、又は、図示しない洗浄ノズルから洗浄水を洗浄スポンジ50と保持面342との接触部位に向かって噴射/供給する。そして、洗浄スポンジ50に保持面342が接触しつつ洗浄スポンジ50の下方をチャックテーブル3が+Y方向に移動していくことで、洗浄スポンジ50が保持面342との間の摩擦力によって回転して、洗浄水と共に保持面342全面を洗浄していく。または、図示しないモータによって、図1に示すシャフト560が回転するとともに洗浄スポンジ50も回転して、洗浄スポンジ50が保持面342全面を洗浄していく。
【0058】
先に説明した保持工程においては、板状ワーク9の吸引保持を完了させるために保持面342より上に外周部分357が飛び出ていた板スポンジ35は、洗浄工程においては、保持面342以下の位置に外周部分357が引き下げられているため、保持面342の周りが板スポンジ35で囲われておらず、保持面342から除去された研削屑を含んだ洗浄水が保持面342上から適切に流下するので、保持面342上に研削屑が残ってしまうことが防がれる。そして、チャックテーブル3から流下した研削屑を含んだ洗浄水は、図1に示す蛇腹カバー180の側方に配設された図示しない排水口から装置ベース10内部のウォータケースに流れていく。
また、板スポンジ35が洗浄スポンジ50によって傷んでしまうことがない。
【0059】
洗浄スポンジ50と洗浄水とによって保持面342の洗浄を行っていき、例えばチャックテーブル3が洗浄スポンジ50の下方を通過しきるまで+Y方向へ移動することで、洗浄スポンジ50による保持面342の洗浄が完了する。なお、チャックテーブル3をY軸方向に往復移動させることで、更に洗浄スポンジ50による保持面342の洗浄を行ってもよい。
【0060】
洗浄工程において、例えば、図3図6に示す洗浄ブラシ57を用いる場合について説明する。
例えば、スポンジ吸引工程が実施されたチャックテーブル3がY軸方向へ送られて、図6に示すように、チャックテーブル3の中心からテーブル枠体31の1側辺までの間を洗浄ブラシ57が覆うように、チャックテーブル3と洗浄ブラシ57との位置合わせが行われた後、チャックテーブル3が洗浄ブラシ57の直下でY軸方向の移動を停止する。
【0061】
次いで、図1に示す昇降ユニット54が、洗浄ブラシ57を保持面342に接する所定の高さまで降下させる。また、洗浄ブラシ57の内部から洗浄水を保持面342との接触部位に供給する、又は、図示しない洗浄ノズルから洗浄水を洗浄ブラシ57と保持面342との接触部位に向かって噴射/供給する。そして、洗浄ブラシ57に保持面342が接触しつつ、チャックテーブル3が所定の回転速度で回転し、また、洗浄ブラシ57が所定の回転速度で回転することで、洗浄ブラシ57が洗浄水と共に保持面342全面を洗浄していく。
【0062】
洗浄工程においては、保持面342以下の位置に板スポンジ35の外周部分357が引き下げられているため、保持面342の周りが板スポンジ35で囲われておらず、保持面342から除去された研削屑を含んだ洗浄水が保持面342上から適切に流下するので、保持面342上に研削屑が残ってしまうことが防がれる。そして、洗浄ブラシ57と洗浄水とによって保持面342の洗浄を所定時間行い、洗浄ブラシ57による保持面342の洗浄が完了する。
【0063】
上記のように、中央部分904よりも外周が反り上がっている板状ワーク9の下面902を吸引保持する保持面342を有する本発明に係る実施形態1のチャックテーブル3は、中央に開口350を有する平面視環状で板状の板スポンジ35(弾性板部材35)と、保持面342の中心に板スポンジ35の開口350の中心を一致させ板スポンジ35の外周部分357を保持面342より上に飛び出させ板スポンジ35の内周部分354を保持面342より下で把持するスポンジ把持部36(弾性板部材把持部36)と、保持面342の外周より外側に配置され保持面342より上に飛び出ている板スポンジ35の外周部分357の下面を吸引する環状のスポンジ吸引口32(弾性板部材吸引口32)と、を備えていることで、スポンジ吸引口32が板スポンジ35の下面を吸引して、板スポンジ35を保持面342以下の位置に引き下げることが可能になり、反りがある板状ワーク9を保持面342にバキュームリーク無く吸引保持させて研削を行うことと、保持面342を洗浄した後に保持面342に加工屑が残っていない状態にすることとを達成できる。
【0064】
また、前記チャックテーブル3の保持面342で板状ワーク9を吸引保持して加工する本発明に係る研削装置1は、保持面342を洗浄する洗浄機構5と、保持面342を第1吸引源29に連通させる保持面吸引路21と、スポンジ吸引口32を第2吸引源26に連通させるスポンジ吸引路24と、を備えていることで、スポンジ吸引口32が板スポンジ35の外周部分357の下面を吸引して、板スポンジ35を保持面342以下の位置に引き下げた状態で、洗浄機構5が保持面342を洗浄することが可能となるので、保持面342を洗浄した後に保持面342に加工屑が残っていない状態にすることができる。また、洗浄機構5によって板スポンジ35が傷つけられてしまうことが無い。
【0065】
さらに、研削装置1を用いた本発明に係る板状ワーク9の加工方法は、スポンジ吸引口32を第2吸引源26に連通させないで保持面342を第1吸引源29に連通させ保持面342が板状ワーク9を吸引保持する保持工程と、保持工程の後、チャックテーブル3で吸引保持された板状ワーク9を加工する加工工程と、加工された板状ワーク9を保持面342から離間させる離間工程と、保持面342から板状ワーク9を離間する前に、スポンジ吸引口32を第2吸引源26に連通させ板スポンジ35を吸引保持するスポンジ吸引工程と、保持面342から板状ワーク9を離間させた後、スポンジ吸引口32で板スポンジ35の外周部分357の下面を吸引保持して、板スポンジ35を保持面342以下の位置に引き下げた状態で、保持面342を洗浄する洗浄工程と、からなることで、反りがある板状ワーク9を保持面342にバキュームリーク無く吸引保持させて加工を施すことができ、また、保持面342を洗浄した後に保持面342に加工屑が残っていない状態にすることが可能となる。さらに、保持面342の洗浄中に板スポンジ35が例えば洗浄ブラシ57、又は洗浄スポンジ50によって傷んでしまうことも無い。
【0066】
本発明に係るチャックテーブル、及び研削装置は上記実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。また、本発明に係る板状ワークの加工方法における各工程についても、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
【0067】
例えば、図1に示す研削装置1は、実施形態1のチャックテーブル3に代えて、図7に示すチャックテーブル39を備えていてもよい。チャックテーブル39を、以下実施形態2のチャックテーブルとする。
チャックテーブル39は、中央に開口350を有する平面視環状で板状の板スポンジ35と、保持面342の中心に板スポンジ35の開口350の中心を一致させ板スポンジ35の内周部分354を保持面342より上に飛び出させ板スポンジ35の外周部分357を保持面342より下で把持する弾性板部材把持部33(以下、本実施形態においてはスポンジ把持部33とする)と、保持面342の外周より外側に配置され保持面342より上に飛び出ている板スポンジ35の内周部分354の下面を吸引する環状の弾性板部材吸引口32(以下、本実施形態においてはスポンジ吸引口32とする)と、を備えている。
【0068】
以下に、実施形態2のチャックテーブル39と図2に示す実施形態1のチャックテーブル3との相違部分であるスポンジ把持部33について説明していき、同様の部分については同様の番号を付して説明を省略する。
【0069】
スポンジ把持部33は、例えば、テーブル枠体31の上面の収容部311の周囲近傍に形成されたスポンジ載置溝332と、スポンジ載置溝332の外側周囲に形成されたクランプ嵌め溝335と、平面視矩形環状の固定クランプ338とを備えている。
【0070】
スポンジ載置溝332は、例えば、平面視四角環状にテーブル枠体31の上面を切り欠いて形成されており、その溝底は内周側の領域が平坦となっており、外周側の領域がその外側に位置するクランプ嵌め溝335に向かって低くなるように傾斜している。そして、スポンジ載置溝332の溝底部の内周側の平坦な領域に先に説明したスポンジ吸引口32が開口している。
【0071】
平面視四角環状に形成された固定クランプ338は、例えば、クランプ嵌め溝335に挿し込まれる環筒部339と、環筒部339の上端側からチャックテーブル39の中心側に向かって略水平に延出されたフランジ部337と、を備えている。そして、フランジ部337の下面とスポンジ載置溝332の底の傾斜している領域とによって、スポンジ載置溝332に載置された板スポンジ35の外周部分357を保持面342よりも下の位置で上下両側から把持できる。また、スポンジ載置溝332の底の傾斜している領域に載置された板スポンジ35は内側から外側に向かって低くなっていくように傾斜して、保持面302よりも上に飛び出した内周部分354の下面とスポンジ載置溝332の底の平坦な領域との間には所定の隙間334が形成される。
また、固定クランプ338は、テーブル枠体31にボルト固定され、その平坦な上面は例えば保持面342と面一になる。
【0072】
実施形態2のチャックテーブル39において、スポンジ把持部33は、図7に示す例に限定されるものではない。
例えば、図8に示す別例のスポンジ把持部37を構成するスポンジ載置溝375は、その底部の内周側の領域が最も深くなっており、この最深領域にスポンジ吸引口32が開口している。そして、スポンジ吸引口32に、スポンジ吸引路24が連通している。該底部の最も深い領域の隣に位置する領域は、溝底で一番高い領域になるように一段四角環凸状に上方に向かって突出した溝底突出部3755となっており、溝底の溝底突出部3755よりもさらに外周側の領域は、溝底突出部3755よりも一段低い平坦面となっている。
【0073】
図8に示すように、スポンジ載置溝375に載置され固定クランプ338によって把持された板スポンジ35は、板スポンジ35に板状ワーク9からの外力が付与されていない自然体の状態においては、ポーラス部34の保持面342(図7参照)よりも板スポンジ35の内周部分354が高い位置にあり保持面342によりも上に飛び出る。また、保持面302よりも上に飛び出した内周部分354の下面とスポンジ載置溝375の底の最も深くなっている領域との間には所定の隙間が形成される。さらに、スポンジ載置溝375の溝底突出部3755と、溝底突出部3755よりも外周側の領域との稜線部分(角部分)と、板スポンジ35の下面と、の間には追い出し隙間3758が形成される。該追い出し隙間3758は、加工屑等のコンタミをスポンジ吸引口32側に追い出しやすくするための隙間である。
【0074】
以下に、図1に示す研削装置1において、図7に示す実施形態2のチャックテーブル39に保持された板状ワーク9を研削する場合の研削装置1の動作について説明する。また、研削装置1を用いた板状ワーク9の加工方法の各工程について説明する。
【0075】
(1)保持工程
まず、図1に示す板状ワーク9が、保持パッド44の形と板状ワーク9の形とを例えば略合致させ、かつ、互いの中心を合わせた状態で吸引面443によって樹脂92の上面920が吸引保持される。
また、図7に示すように、チャックテーブル39が、保持パッド44の直下に位置付けされる。チャックテーブル39が所定角度回転されて、保持パッド44に吸引保持された板状ワーク9の形とチャックテーブル39の保持面342の形とが略合致せしめられ、さらに、第1吸引源29によって生み出された吸引力が、保持面吸引路21を通してチャックテーブル39の保持面342に伝達される。
【0076】
図9に示すように、降下する保持パッド44に吸引保持された板状ワーク9の下面902の中央部分904が、チャックテーブル39の保持面342に接触する。また、降下する板状ワーク9の下面902の反り上がる要素を備えた外周部分905が、板スポンジ35の保持面342よりも上に飛び出した内周部分354に接触することで、板状ワーク9の下面902、板スポンジ35の内周部分354、及びチャックテーブル39の保持面342で形成される空間が密閉空間となり、該空間からのバキュームリークが無い状態になる。次いで、保持面吸引弁219を開き、保持面342を第1吸引源29に連通させることによって、この該空間が第1吸引源29に連通され、保持面342が板状ワーク9を吸引保持する。また、板スポンジ35の飛び出した内周部分354の上端が保持面342に面一になり、図9に示すように、保持面342全面により板状ワーク9の下面902が吸引保持される。また、板状ワーク9の外周部分905によって下方に押されて変形した板スポンジ35の内周部分354がスポンジ載置溝332内に隙間334(図7参照)を埋めるように入り込み、内周部分354の上面が保持面342と略面一になる。
なお、板状ワーク9の外周部分905である基板90の保持面342から外側にはみ出し部分(樹脂92でモールドされていない部分)は、製品とならない不要な端材部分となるが、研削砥石1642が接触しないように、保持面342に倣うように、環状の板スポンジ35は、樹脂92の外周の直下に接触させるように構成されているとよい。製品チップとなる基板90の樹脂92で覆われた領域は、保持面342により適切に吸引保持され続ける。
【0077】
(2)加工工程
図9に示すように、板状ワーク9が外周部分905の反りが解消された状態で、チャックテーブル39によってバキュームリーク無く吸引保持された後、板状ワーク9を吸引保持したチャックテーブル39が、図示しないY軸移動機構によって、着脱領域から加工領域内の図1に示す研削ユニット16の下まで+Y方向へ移動する。加工工程における板状ワーク9の加工は実施形態1のチャックテーブル3を用いた場合と同様であるため、以下の説明を省略する。
【0078】
(3)スポンジ吸引工程(弾性板部材吸引工程)
板状ワーク9の研削が終了して、例えば、研削加工後の板状ワーク9を吸引保持したチャックテーブル39が-Y方向に移動して、図1に示す搬送ユニット4の保持パッド44の直下に位置付けされて保持面342から板状ワーク9を離間する前の段階において、図10に示すスポンジ吸引口32を第2吸引源26に連通させ板スポンジ35を吸引保持するスポンジ吸引工程を実施する。即ち、図10に示すスポンジ吸引弁247が開かれて、第2吸引源26により生み出された吸引力が、スポンジ吸引路24を通りスポンジ吸引口32に伝達される。そして、保持面342に吸引保持されている板状ワーク9によって板スポンジ35のスポンジ載置溝332内に隙間334(図7参照)を埋めるように入り込んだ状態の内周部分354の下面が、スポンジ吸引口32で吸引保持される。
【0079】
(4)離間工程
加工された板状ワーク9をチャックテーブル39の保持面342から離間させる離間工程も、実施形態1のチャックテーブル3を用いた場合と同様であるため、以下の説明を省略する。
第1吸引源29から保持面342に対する吸引力の伝達が遮断されてから、保持パッド44によって吸引保持された板状ワーク9が保持面342から搬出された後、板状ワーク9が離間した板スポンジ35の内周部分354は、スポンジ吸引口32に伝達された吸引力によって、スポンジ載置溝332内に隙間334を埋めるように入り込んだ状態が維持され、板スポンジ35の上面が保持面342以下(本実施形態においては、保持面342と面一)の位置に引き下げられた状態が維持される。
【0080】
(5)洗浄工程
次に実施される洗浄工程において、例えば、図3図10に示す洗浄ブラシ57を用いる場合について説明する。なお、図1に示す洗浄スポンジ50を用いて、チャックテーブル39の保持面342を洗浄してもよい。
例えば、チャックテーブル39が+Y方向へ送られ洗浄ブラシ57の下方に位置付けされるとともに、図10に示すように、昇降ユニット54(図1参照)が、洗浄ブラシ57を保持面342に接する所定の高さまで降下させる。また、洗浄ブラシ57の内部から洗浄水を保持面342との接触部位に供給する、又は、図示しない洗浄ノズルから洗浄水を洗浄ブラシ57と保持面342との接触部位に向かって噴射/供給する。そして、回転する洗浄ブラシ57に保持面342が接触しつつ、チャックテーブル39が所定の回転速度で回転することで、洗浄ブラシ57が洗浄水と共に保持面342全面を洗浄していく。
【0081】
洗浄工程においては、保持面342以下の位置に板スポンジ35が引き下げられているため、保持面342の周りが板スポンジ35で囲われておらず、保持面342から除去された研削屑を含んだ洗浄水が保持面342上から適切に流下するので、保持面342上に研削屑が残ってしまうことが防がれる。そして、洗浄ブラシ57と洗浄水とによって保持面342の洗浄を所定時間行い、洗浄ブラシ57による保持面342の洗浄が完了する。
【0082】
上記のように、中央部分904よりも外周が反り上がっている板状ワーク9の下面を吸引保持する保持面342を有する本発明に係る実施形態2のチャックテーブル39は、中央に開口350を有する平面視環状で板状の板スポンジ35(弾性板部材35)と、保持面342の中心に板スポンジ35の開口350の中心を一致させ板スポンジ35の内周部分354を保持面342より上に飛び出させ板スポンジ35の外周部分357を保持面342より下で把持するスポンジ把持部33(弾性板部材把持部33)と、保持面342の外周より外側に配置され保持面342より上に飛び出ている板スポンジ35の内周部分354の下面を吸引する環状のスポンジ吸引口32(弾性板部材吸引口32)と、を備えていることで、スポンジ吸引口32が板スポンジ35の内周部分354の下面を吸引して、板スポンジ35を保持面342以下の位置に引き下げることが可能になり、反りがある板状ワーク9を保持面342にバキュームリーク無く吸引保持させることと、保持面342を洗浄した後に保持面342に加工屑が残っていない状態にすることとを達成できる。
また、板スポンジ35をスポンジ吸引口32で吸引させ、保持面342を洗浄した後、スポンジ吸引口32を大気開放させ、板スポンジ35の例えば内周部分354を保持面342から飛び出させた後、スポンジ吸引口32を第2吸引源26に連通させ、スポンジ載置溝362内に進入した加工屑を含む水をスポンジ載置溝362内から排出させてもよい。
【符号の説明】
【0083】
9:板状ワーク9:基板 92:樹脂 920:樹脂の上面(板状ワークの上面)
902:板状ワークの下面 905:外周部分
1:研削装置(加工装置) 10:装置ベース 11:コラム
16:研削ユニット 164:研削ホイール
17:研削送りユニット 170:ボールネジ 172:昇降モータ
3:実施形態1のチャックテーブル
34:ポーラス部 342:保持面
31:テーブル枠体 311:収容部 313:吸引溝
35:板スポンジ(弾性板部材) 350:板スポンジの開口 351:板スポンジの上面 354:板スポンジの下面
36:スポンジ把持部(弾性板部材把持部) 360:クランプ嵌め溝
362:スポンジ載置溝 364:固定クランプ
32:スポンジ吸引口(弾性板部材吸引口)
18:カバー 180:蛇腹カバー
21:保持面吸引路 210:内部吸引路 214:吸引配管 219:保持面吸引弁
29:第1吸引源
24:スポンジ吸引路(弾性板部材吸引路) 240:内部吸引路 244:吸引配管 247:スポンジ吸引弁 26:第2吸引源
4:搬送ユニット 40:昇降機構 41:アーム部
44:保持パッド 443:吸引面 449:搬送吸引源
109:門型コラム
5:洗浄機構 54:昇降ユニット 50:洗浄スポンジ
56:支持ユニット 560:シャフト 561:アーム
57:洗浄ブラシ 573:ブラシ用プレート 578:水噴出口
39:実施形態2のチャックテーブル
33:スポンジ把持部(弾性板部材把持部)
37:スポンジ把持部 375:スポンジ載置溝 3755:溝底突出部
図1
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図10