(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】複素環化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 213/64 20060101AFI20250218BHJP
A61K 31/44 20060101ALI20250218BHJP
C07D 401/12 20060101ALI20250218BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20250218BHJP
A61K 31/444 20060101ALI20250218BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20250218BHJP
C07D 413/12 20060101ALI20250218BHJP
A61K 31/501 20060101ALI20250218BHJP
C07D 405/14 20060101ALI20250218BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20250218BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20250218BHJP
C07D 237/24 20060101ALI20250218BHJP
A61K 31/50 20060101ALI20250218BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20250218BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20250218BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20250218BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20250218BHJP
【FI】
C07D213/64 CSP
A61K31/44
C07D401/12
A61K31/4439
A61K31/444
C07D471/04 108A
C07D413/12
A61K31/501
C07D405/14
C07D401/14
A61K31/506
C07D237/24
A61K31/50
A61P43/00 111
A61P25/00
A61P25/16
A61K31/5377
(21)【出願番号】P 2021535340
(86)(22)【出願日】2020-07-28
(86)【国際出願番号】 JP2020028784
(87)【国際公開番号】W WO2021020362
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】P 2019139174
(32)【優先日】2019-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002934
【氏名又は名称】武田薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【氏名又は名称】高島 一
(72)【発明者】
【氏名】田中 雄太
(72)【発明者】
【氏名】田中 雄太
(72)【発明者】
【氏名】掛川 佳子
(72)【発明者】
【氏名】笠原 敬仁
(72)【発明者】
【氏名】菊地 史朗
(72)【発明者】
【氏名】山本 武志
(72)【発明者】
【氏名】大橋 知洋
(72)【発明者】
【氏名】池田 善一
(72)【発明者】
【氏名】ピュナー フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】中村 実
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼見 和明
(72)【発明者】
【氏名】村上 正鷹
(72)【発明者】
【氏名】大仁 將揮
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸 雅樹
(72)【発明者】
【氏名】味上 達
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 実
【審査官】小森 潔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/068767(WO,A1)
【文献】特表2019-510043(JP,A)
【文献】特表2019-516744(JP,A)
【文献】特表2009-529047(JP,A)
【文献】特許第5463033(JP,C1)
【文献】特表2018-520109(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下から選択される化合物、またはその塩:
1-(2-メトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(2-メトキシフェニル)-2-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[2-(モルホリン-4-イル)フェニル]-2-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソ-N-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-(6-シクロプロピルピリジン-3-イル)-1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-[1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-(6-メトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソ-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-(6-メトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-(4-クロロフェニル)-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(モルホリン-4-イル)フェニル]-2-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-3-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-N-[4-(モルホリン-4-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-(5-シクロプロピルピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-3-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-(6-シアノピリジン-3-イル)-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(モルホリン-4-イル)フェニル]-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2-メトキシエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2-メトキシエトキシ)フェニル]-N-[1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-(5-シアノピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[1-メチル-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[1-(2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-(1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-{4-[(モルホリン-4-イル)メチル]フェニル}-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)ピリミジン-5-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[5-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[6-(トリフルオロメチル)ピリダジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-(1-tert-ブチル-1H-ピラゾール-3-イル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-(4-シアノフェニル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[4-(ピペリジン-1-カルボニル)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[1-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[5-(トリフルオロメチル)-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[4-(シクロプロピルメトキシ)フェニル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[2-(ジフルオロメトキシ)ピリミジン-5-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[1-(オキサン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-イル]-2-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[1-(オキサン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
rac-N-{1-[(2,2-ジフルオロシクロプロピル)メチル]-1H-ピラゾール-3-イル}-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[4-(シアノメチル)フェニル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[1-(オキサン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-イル]-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[1-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[6-(3,3,3-トリフルオロプロポキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-{1-[(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-{1-[(1-フルオロシクロプロピル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-1-[2-メチル-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(1-ヒドロキシシクロプロピル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-{6-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-N-{6-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
rac-N-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
rac-N-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(シアノメチル)ピリジン-3-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[1-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]-2-オキソ-1-[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[3-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[3-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(シアノメチル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(2-シアノプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(2-シアノプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2-メトキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(2-メトキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボキサミド
1-(4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェニル]-2-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボキサミド
1-[2-(2,2-ジフルオロプロポキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル]-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-N-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-N-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-[4-フルオロ-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[3,4-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
1-[5-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-2'-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2H-[1,3'-ビピリジン]-3-カルボキサミド
(R or S)-N-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
(R or S)-N-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
1-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1-[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-2'-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2H-[1,3'-ビピリジン]-3-カルボキサミド
rac-2-オキソ-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-N-[6-(1,1,1-トリフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2'-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2H-[1,3'-ビピリジン]-3-カルボキサミド
1-[5-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[5-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-6-メチル-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル]-6-メチル-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-N-[4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-N-[5-(1-ヒドロキシエチル)ピリジン-2-イル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-N-[4-(オキセタン-3-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-3-メチルフェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-メチルフェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-N-[4-(オキソラン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-N-[4-(オキソラン-3-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[2-クロロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[2,6-ジフルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-メトキシフェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[2-シアノ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
3-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[2-フルオロ-4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[2-フルオロ-4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[2-クロロ-4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-N-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-N-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
エチル 5-({2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボニル}アミノ)チオフェン-2-カルボキシラート
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-(4-フルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(2-シアノプロパン-2-イル)フェニル]-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(ジフルオロメチル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(2-シアノプロパン-2-イル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(2-シアノプロパン-2-イル)フェニル]-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(2-シアノプロパン-2-イル)フェニル]-2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2-(オキソラン-3-イル)-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
エチル 4-({2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボニル}アミノ)ベンゾアート
rac-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2-(オキソラン-3-イル)-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2-(オキソラン-3-イル)-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-アセチル-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
エチル 5-{[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]カルバモイル}-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキシラート
rac-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-6-(1-ヒドロキシエチル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
N-[4-(2-シアノプロパン-2-イル)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、および
6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-3-オキソ-N-[4-(プロパ-1-エン-2-イル)フェニル]-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド。
【請求項2】
2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、
2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩、または
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド、またはその塩。
【請求項3】
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミドまたはその塩。
【請求項4】
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミドまたはその塩。
【請求項5】
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミドまたはその塩。
【請求項6】
請求項1
ないし5記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬。
【請求項7】
グルコシルセラミド合成酵素阻害剤である、請求項6記載の医薬。
【請求項8】
ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療剤である、請求項6記載の医薬。
【請求項9】
ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、請求項8記載の医薬。
【請求項10】
神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、請求項8記載の医薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の治療に有用である複素環化合物、それを含有する医薬などに関する。
【0002】
(発明の背景)
スフィンゴ糖脂質は、セラミドにグルコース、ガラクトース、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、シアル酸などの糖が酵素により段階的に付加したものである。スフィンゴ糖脂質の分解酵素の変異によりスフィンゴ糖脂質が蓄積することで発症するライソゾーム病等の糖脂質蓄積疾患が数多く報告されている。また、スフィンゴ糖脂質は神経系組織の構築と機能遂行に必須と考えられており(非特許文献1)、スフィンゴ糖脂質の量的・質的な異常が神経変性疾患の一因となることが知られている。以上より、スフィンゴ糖脂質の蓄積を抑制することはこれらの疾患治療につながる可能性がある。
グルコシルセラミドはすべての組織・細胞に存在し、400種類以上の糖脂質の共通した前駆体糖脂質として重要なスフィンゴ糖脂質である。グルコシルセラミド合成酵素はウリジン二リン酸グルコースとセラミドからグルコシルセラミドを合成する酵素であり、その阻害剤はスフィンゴ糖脂質の産生を抑制することによりスフィンゴ糖脂質の異常な蓄積を抑制することで、様々な疾患の治療に提案されている(特許文献1および特許文献2)。例えば、神経変性疾患であるパーキンソン病患者においてスフィンゴ糖脂質が病変部位の黒質で蓄積していることが報告されており(非特許文献2)、グルコシルセラミド合成酵素阻害剤はパーキンソン病やレビー小体型認知症等の神経変性疾患の治療薬となる可能性が提案されている(非特許文献3)。
以上より、グルコシルセラミド合成酵素阻害剤は、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病、サンドホッフ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療薬となる可能性が示唆される。
【0003】
グルコシルセラミド合成酵素阻害剤として、特許文献1に、下記式:
【0004】
【0005】
〔式中、各記号は特許文献1で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が、特許文献2に、下記式:
【0006】
【0007】
〔式中、各記号は特許文献2で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が記載されている。
また、非特許文献3に、特許文献1および特許文献2に記載された化合物が記載されている。
さらに、グルコシルセラミド低下作用を有する化合物として、特許文献3に、下記式:
【0008】
【0009】
〔式中、各記号は特許文献3で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が記載されている。
また、複素環化合物として、以下の化合物が知られている。
特許文献4には、下記式:
【0010】
【0011】
〔式中、各記号は特許文献4で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が、がんの治療に有用であることが記載されている。
特許文献5には、下記式:
【0012】
【0013】
【0014】
〔式中、各記号は特許文献5で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が、がんの治療に有用であることが記載されている。
特許文献6には、下記式:
【0015】
【0016】
【0017】
〔式中、各記号は特許文献6で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が、がんの治療に有用であることが記載されている。
特許文献7には、下記式:
【0018】
【0019】
【0020】
〔式中、各記号は特許文献7で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が、がんの治療に有用であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【文献】US2016/0361301
【文献】US2015/0210681
【文献】WO2019/151269
【文献】US8445509
【文献】US2005/0288290
【文献】US7439246
【文献】US2006/0004006
【非特許文献】
【0022】
【文献】Brain Res Bull 24, 131-141
【文献】Ann Clin Transl Neurol. 2015 Apr; 2(4): 433-438
【文献】Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (2017), 114(10), 2699-2704
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の目的は、グルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療剤として有用である化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記式(I)で表わされる化合物が、グルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、従って、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
【0025】
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)式(I):
【0026】
【0027】
〔式中、
X1は、CまたはNを示し、
X2は、CまたはNを示し、
【0028】
【0029】
は、単結合または二重結合を示し、
環Aは、さらに置換されていてもよい5または6員芳香環を示し、
R1は、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、1ないし5個のフッ素原子で置換されたC1-6アルキル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基、または置換されていてもよい環状基を示し、
Y1は、CRa(Raは存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Y2は、CRbRc(Rbは水素原子または置換基、Rcは存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNRd(Rdは存在しないか、水素原子または置換基を示す)を示し、
Y3は、CReRf(Reは水素原子または置換基、Rfは存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNRg(Rgは存在しないか、水素原子または置換基を示す)を示し、
環Bは、6員環を示し、
R2は、
【0030】
【0031】
を示し、
Z1は、CRh(Rhは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z2は、CRi(Riは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z3は、CRj(Rjは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z4は、CRk(Rkは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z5は、CまたはNを示し、
Z6は、CRl(Rlは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z7は、CRm(Rmは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z8は、CRn(Rnは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z9は、CまたはNを示し、
Z10は、CまたはNを示し、
Z11は、CRo(Roは水素原子または置換基を示す)、NRp(Rpは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z12は、CまたはNを示し、
Z13は、CRq(Rqは水素原子または置換基を示す)、NRr(Rrは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z14は、CRs(Rsは水素原子または置換基を示す)、NRt(Rtは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z15は、CまたはNを示し、
Z16は、CRu(Ruは水素原子または置換基を示す)、NRv(Rvは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z17は、CまたはNを示し、
Z18は、CRw(Rwは水素原子または置換基を示す)、NRx(Rxは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z19は、CまたはNを示し、
環C1および環C2は、それぞれ独立して6員芳香環を示し、
環C3は、置換されていてもよい環を示し、
R3は、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよい環状基、置換されていてもよいアミノ基、SO2R7またはOR8を示し、
R7は、置換基を示し、
R8は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよい飽和環基、または置換されていてもよい単環式不飽和環基を示し、
環D1および環D2は、それぞれ独立して5員芳香環を示し、
環D3は、置換されていてもよい環を示し、
R4は、置換基を示す。〕で表される化合物またはその塩;
【0032】
(2)X1が、CまたはNであり;
X2が、Cであり;
環Aが、R1および式:
【0033】
【0034】
〔式中、各記号は(1)と同意義である。〕
で表される基に加えて、(1) ハロゲン原子、および(2) C1-6アルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよい5または6員芳香環であり;
R1が、
(1) シアノ基、
(2) 1ないし5個のフッ素原子で置換されたC1-6アルキル基、
(3)(i) ハロゲン原子、
(ii) ヒドロキシ基、および
(iii) C1-6アルコキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、または
(4) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基であり;
Y1が、CまたはNであり;
Y2が、CRb'(Rb'は、(1) 水素原子、または(2) C1-6アルキル基を示す)、またはNであり;
Y3が、CRe'(Re'は、(1) 水素原子、(2) 1ないし5個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(3) C1-6アルキル-カルボニル基、または(4) C1-6アルコキシ-カルボニル基を示す)、またはNRg'(Rg'は、(1) 存在しないか、(2)(i) ハロゲン原子、(ii) ヒドロキシ基、および(iii) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(3) C3-6シクロアルキル基、または(4) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基を示す)であり;かつ
R2が、式:
【0035】
【0036】
〔式中、
Z1'は、CRh'(Rh'は水素原子、ハロゲン原子またはC1-6アルキル基を示す)またはNを示し、
Z2'は、CRi'(Ri'は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ基を示す)またはNを示し、
Z3'は、CRj'(Rj'は水素原子またはハロゲン原子を示す)またはNを示し、
Z4'は、CHまたはNを示し、
Z5'は、Nを示し、
Z6'は、CHを示し、
Z7'は、CHを示し、
Z8'は、CHを示し、
Z9'は、Cを示し、
Z10'は、CまたはNを示し、
Z11'は、CH、NまたはSを示し、
Z12'は、Cを示し、
Z13'は、CHまたはNを示し、
Z14'は、CRs'(Rs'は水素原子またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、NまたはOを示し、
環C1'は、6員芳香環を示し、
環C2'は、6員芳香環を示し、
環C3'は、5員環を示し、
R3'は、
(1) ハロゲン原子、
(2) シアノ基、
(3)(i) ハロゲン原子、(ii) シアノ基、(iii) ヒドロキシ基、(iv) C3-6シクロアルキル基、(v) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、(vi) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基、および(vii) オキソ基から選ばれる1ないし8個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
(4) C2-6アルケニル基、
(5) 1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよい環状基、または
(6) OR8'(R8'は、(a)(i) ハロゲン原子、(ii) ヒドロキシ基、および(iii) C3-6シクロアルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、または
(b) C6-10アリール基を示す)を示し、
環D1'は、5員芳香環を示し、かつ
R4'は、
(1)(i) ハロゲン原子、(ii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、および(iii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
(2) C3-6シクロアルキル基、
(3) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC6-10アリール基、
(4) C1-6アルコキシ-カルボニル基、または
(5) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基を示す〕
で表される基である、(1)記載の化合物またはその塩;
【0037】
(3)X1が、Cであり;
X2が、Cであり;
環Aが、R1および式:
【0038】
【0039】
〔式中、各記号は(1)と同意義である。〕
で表される基に加えて、1ないし3個のハロゲン原子でさらに置換されていてもよいベンゼン環であり;
R1が、1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルコキシ基であり;
Y1が、CまたはNであり;
Y2が、Nであり;
Y3が、CRe'(Re'が、(1) 水素原子、または(2) C1-6アルキル基である)、またはNRg''(Rg''が、(1)(i) ハロゲン原子、および(ii) ヒドロキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、または(2) C3-6シクロアルキル基である)であり;かつ
R2が、式
【0040】
【0041】
〔式中、
Z1'が、CHまたはNであり、
Z2'が、CHまたはCFであり、
Z3'が、CHであり、
Z4'が、CHであり、かつ
R3'が、ハロゲン原子およびヒドロキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基である〕
で表される基である、(1)記載の化合物またはその塩;
【0042】
(4)N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミドまたはその塩;
(5)2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミドまたはその塩;
(6)2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミドまたはその塩;
【0043】
(7)(1)記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬;
(8)グルコシルセラミド合成酵素阻害剤である、(7)記載の医薬;
(9)ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療剤である、(7)記載の医薬;
(10)ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、(9)記載の医薬;
(11)神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、(9)記載の医薬;
【0044】
(12)ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療に使用するための、(1)記載の化合物またはその塩;
(13)ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、(12)記載の化合物またはその塩;
(14)神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、(12)記載の化合物またはその塩;
【0045】
(15)(1)記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるグルコシルセラミド合成酵素阻害方法;
(16)(1)記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療方法;
(17)ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、(16)記載の方法;
(18)神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、(16)記載の方法;
【0046】
(19)ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療剤を製造するための、(1)記載の化合物またはその塩の使用;
(20)ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、(19)記載の使用;および
(21)神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、(19)記載の使用。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、優れたグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療剤として有用である化合物を提供できる。
【0048】
(発明の詳細な説明)
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0049】
以下、本明細書中で用いられる各置換基の定義について詳述する。特記しない限り各置換基は以下の定義を有する。
本明細書中、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、2-エチルブチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキル基が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2-ブロモエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、2,2―ジフルオロプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4-トリフルオロブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6-トリフルオロヘキシルが挙げられる。
本明細書中、「C2-6アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-ヘキセニル、3-ヘキセニル、5-ヘキセニルが挙げられる。
本明細書中、「C2-6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、4-メチル-2-ペンチニルが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、アダマンチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC3-10シクロアルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC3-10シクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル、2,2-ジフルオロシクロプロピル、2,3-ジフルオロシクロプロピル、シクロブチル、ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルケニル基」としては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルが挙げられる。
本明細書中、「C6-14アリール基」としては、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリルが挙げられる。
本明細書中、「C7-16アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、フェニルプロピルが挙げられる。
【0050】
本明細書中、「C1-6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルコキシ基が挙げられる。具体例としては、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4-トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルキルオキシ基」としては、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキルチオ基が挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4-トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキル-カルボニル基」としては、例えば、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2-メチルプロパノイル、ペンタノイル、3-メチルブタノイル、2-メチルブタノイル、2,2-ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル-カルボニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル基が挙げられる。具体例としては、アセチル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルコキシ-カルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
本明細書中、「C6-14アリール-カルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル、1-ナフトイル、2-ナフトイルが挙げられる。
本明細書中、「C7-16アラルキル-カルボニル基」としては、例えば、フェニルアセチル、フェニルプロピオニルが挙げられる。
本明細書中、「5ないし14員芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイルが挙げられる。
本明細書中、「3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、モルホリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニルが挙げられる。
【0051】
本明細書中、「モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N-エチル-N-メチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基」としては、例えば、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキルスルホニル基が挙げられる。具体例としては、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、4,4,4-トリフルオロブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「C6-14アリールスルホニル基」としては、例えば、フェニルスルホニル、1-ナフチルスルホニル、2-ナフチルスルホニルが挙げられる。
【0052】
本明細書中、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、アシル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいスルファニル(SH)基、置換されていてもよいシリル基が挙げられる。
本明細書中、「炭化水素基」(「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」を含む)としては、例えば、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基が挙げられる。
【0053】
本明細書中、「置換されていてもよい炭化水素基」としては、例えば、下記の置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい炭化水素基が挙げられる。
[置換基群A]
(1)ハロゲン原子、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)オキソ基、
(5)ヒドロキシ基、
(6)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
(7)C6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフトキシ)、
(8)C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(9)5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(10)3ないし14員非芳香族複素環オキシ基(例、モルホリニルオキシ、ピペリジニルオキシ)、
(11)C1-6アルキル-カルボニルオキシ基(例、アセトキシ、プロパノイルオキシ)、
(12)C6-14アリール-カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ、1-ナフトイルオキシ、2-ナフトイルオキシ)、
(13)C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ基(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ)、
(14)モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ)、
(15)C6-14アリール-カルバモイルオキシ基(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ)、
(16)5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、
(17)3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、モルホリニルカルボニルオキシ、ピペリジニルカルボニルオキシ)、
(18)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、
(19)C1-6アルキル基で置換されていてもよいC6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、
(20)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、
(21)5ないし14員芳香族複素環基、
(22)3ないし14員非芳香族複素環基、
(23)ホルミル基、
(24)カルボキシ基、
(25)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル-カルボニル基、
(26)C6-14アリール-カルボニル基、
(27)5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、
(28)3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、
(29)C1-6アルコキシ-カルボニル基、
(30)C6-14アリールオキシ-カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、1-ナフチルオキシカルボニル、2-ナフチルオキシカルボニル)、
(31)C7-16アラルキルオキシ-カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、
(32)カルバモイル基、
(33)チオカルバモイル基、
(34)モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、
(35)C6-14アリール-カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、
(36)5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル、チエニルカルバモイル)、
(37)3ないし14員非芳香族複素環カルバモイル基(例、モルホリニルカルバモイル、ピペリジニルカルバモイル)、
(38)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基、
(39)C6-14アリールスルホニル基、
(40)5ないし14員芳香族複素環スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル)、
(41)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルフィニル基、
(42)C6-14アリールスルフィニル基(例、フェニルスルフィニル、1-ナフチルスルフィニル、2-ナフチルスルフィニル)、
(43)5ないし14員芳香族複素環スルフィニル基(例、ピリジルスルフィニル、チエニルスルフィニル)、
(44)アミノ基、
(45)モノ-またはジ-C1-6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、N-エチル-N-メチルアミノ)、
(46)モノ-またはジ-C6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、
(47)5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、
(48)C7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ)、
(49)ホルミルアミノ基、
(50)C1-6アルキル-カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブタノイルアミノ)、
(51)(C1-6アルキル)(C1-6アルキル-カルボニル)アミノ基(例、N-アセチル-N-メチルアミノ)、
(52)C6-14アリール-カルボニルアミノ基(例、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ)、
(53)C1-6アルコキシ-カルボニルアミノ基(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノ)、
(54)C7-16アラルキルオキシ-カルボニルアミノ基(例、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、
(55)C1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、
(56)C1-6アルキル基で置換されていてもよいC6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ)、
(57)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、
(58)C2-6アルケニル基、
(59)C2-6アルキニル基、
(60)C3-10シクロアルキル基、
(61)C3-10シクロアルケニル基、及び
(62)C6-14アリール基。
【0054】
「置換されていてもよい炭化水素基」における上記置換基の数は、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本明細書中、「複素環基」(「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、(i)芳香族複素環基、(ii)非芳香族複素環基および(iii)7ないし10員複素架橋環基が挙げられる。
【0055】
本明細書中、「芳香族複素環基」(「5ないし14員芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環基が挙げられる。
該「芳香族複素環基」の好適な例としては、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニルなどの5ないし6員単環式芳香族複素環基;
ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジニル、チエノピリジニル、フロピリジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリミジニル、チエノピリミジニル、フロピリミジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピラゾロトリアジニル、ナフト[2,3-b]チエニル、フェノキサチイニル、インドリル、イソインドリル、1H-インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、カルバゾリル、β-カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環基が挙げられる。
【0056】
本明細書中、「非芳香族複素環基」(「3ないし14員非芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環基が挙げられる。
該「非芳香族複素環基」の好適な例としては、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフラニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロイソチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリル、テトラヒドロイソオキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリダジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼパニル、ジアゼパニル、アゼピニル、オキセパニル、アゾカニル、ジアゾカニルなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環基;
ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾイソチアゾリル、ジヒドロナフト[2,3-b]チエニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、4H-キノリジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジニル、テトラヒドロベンゾアゼピニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロフェナントリジニル、ヘキサヒドロフェノチアジニル、ヘキサヒドロフェノキサジニル、テトラヒドロフタラジニル、テトラヒドロナフチリジニル、テトラヒドロキナゾリニル、テトラヒドロシンノリニル、テトラヒドロカルバゾリル、テトラヒドロ-β-カルボリニル、テトラヒドロアクリジニル、テトラヒドロフェナジニル、テトラヒドロチオキサンテニル、オクタヒドロイソキノリルなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環基が挙げられる。
【0057】
本明細書中、「7ないし10員複素架橋環基」の好適な例としては、キヌクリジニル、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環基」としては、「複素環基」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい複素環基」としては、例えば、前記した置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。
「置換されていてもよい複素環基」における置換基の数は、例えば、1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
【0058】
本明細書中、「アシル基」としては、例えば、「ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、5ないし14員芳香族複素環基および3ないし14員非芳香族複素環基から選ばれる1または2個の置換基」をそれぞれ有していてもよい、ホルミル基、カルボキシ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基、ホスホノ基が挙げられる。
また、「アシル基」としては、炭化水素-スルホニル基、複素環-スルホニル基、炭化水素-スルフィニル基、複素環-スルフィニル基も挙げられる。
ここで、炭化水素-スルホニル基とは、炭化水素基が結合したスルホニル基を、複素環-スルホニル基とは、複素環基が結合したスルホニル基を、炭化水素-スルフィニル基とは、炭化水素基が結合したスルフィニル基を、複素環-スルフィニル基とは、複素環基が結合したスルフィニル基を、それぞれ意味する。
「アシル基」の好適な例としては、ホルミル基、カルボキシ基、C1-6アルキル-カルボニル基、C2-6アルケニル-カルボニル基(例、クロトノイル)、C3-10シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル)、C3-10シクロアルケニル-カルボニル基(例、2-シクロヘキセンカルボニル)、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、C6-14アリールオキシ-カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル)、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)、チオカルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、N-エチル-N-メチルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)、スルフィノ基、C1-6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル)、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-14アリールスルホニル基、ホスホノ基、モノ-またはジ-C1-6アルキルホスホノ基(例、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ)が挙げられる。
【0059】
本明細書中、「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基、C1-6アルキルスルホニル基およびC6-14アリールスルホニル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいアミノ基が挙げられる。
置換されていてもよいアミノ基の好適な例としては、アミノ基、モノ-またはジ-(ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル)アミノ基(例、メチルアミノ、トリフルオロメチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ)、モノ-またはジ-C2-6アルケニルアミノ基(例、ジアリルアミノ)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキルアミノ基(例、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、モノ-またはジ-C6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、モノ-またはジ-C7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ、ジベンジルアミノ)、モノ-またはジ-(ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル)-カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルボニルアミノ基(例、ベンゾイルアミノ)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルボニルアミノ基(例、ベンジルカルボニルアミノ)、モノ-またはジ-5ないし14員芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイルアミノ)、モノ-またはジ-3ないし14員非芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ピペリジニルカルボニルアミノ)、モノ-またはジ-C1-6アルコキシ-カルボニルアミノ基(例、tert-ブトキシカルボニルアミノ)、5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、カルバモイルアミノ基、(モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル)アミノ基(例、メチルカルバモイルアミノ)、(モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル)アミノ基(例、ベンジルカルバモイルアミノ)、C1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、C6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ)、(C1-6アルキル)(C1-6アルキル-カルボニル)アミノ基(例、N-アセチル-N-メチルアミノ)、(C1-6アルキル)(C6-14アリール-カルボニル)アミノ基(例、N-ベンゾイル-N-メチルアミノ)が挙げられる。
【0060】
本明細書中、「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基およびモノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいカルバモイル基の好適な例としては、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルボニル-カルバモイル基(例、アセチルカルバモイル、プロピオニルカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルボニル-カルバモイル基(例、ベンゾイルカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)が挙げられる。
【0061】
本明細書中、「置換されていてもよいチオカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基およびモノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいチオカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいチオカルバモイル基の好適な例としては、チオカルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイル、N-エチル-N-メチルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルボニル-チオカルバモイル基(例、アセチルチオカルバモイル、プロピオニルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルボニル-チオカルバモイル基(例、ベンゾイルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)が挙げられる。
【0062】
本明細書中、「置換されていてもよいスルファモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基およびモノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいスルファモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファモイル基の好適な例としては、スルファモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-スルファモイル基(例、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、N-エチル-N-メチルスルファモイル)、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-スルファモイル基(例、ジアリルスルファモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-スルファモイル基(例、シクロプロピルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-スルファモイル基(例、フェニルスルファモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-スルファモイル基(例、ベンジルスルファモイル、フェネチルスルファモイル)、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルボニル-スルファモイル基(例、アセチルスルファモイル、プロピオニルスルファモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルボニル-スルファモイル基(例、ベンゾイルスルファモイル)、5ないし14員芳香族複素環スルファモイル基(例、ピリジルスルファモイル)が挙げられる。
【0063】
本明細書中、「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基、C1-6アルキルスルホニル基およびC6-14アリールスルホニル基から選ばれる置換基」を有していてもよいヒドロキシ基が挙げられる。
置換されていてもよいヒドロキシ基の好適な例としては、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニルオキシ基(例、アリルオキシ、2-ブテニルオキシ、2-ペンテニルオキシ、3-ヘキセニルオキシ)、C3-10シクロアルキルオキシ基(例、シクロヘキシルオキシ)、C6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキシ)、C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、C1-6アルキル-カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ)、C6-14アリール-カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ)、C7-16アラルキル-カルボニルオキシ基(例、ベンジルカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ピペリジニルカルボニルオキシ)、C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ基(例、tert-ブトキシカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、カルバモイルオキシ基、C1-6アルキル-カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ)、C7-16アラルキル-カルバモイルオキシ基(例、ベンジルカルバモイルオキシ)、C1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ)、C6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ)が挙げられる。
【0064】
本明細書中、「置換されていてもよいスルファニル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基および5ないし14員芳香族複素環基から選ばれる置換基」を有していてもよいスルファニル基、ハロゲン化されたスルファニル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファニル基の好適な例としては、スルファニル(-SH)基、C1-6アルキルチオ基、C2-6アルケニルチオ基(例、アリルチオ、2-ブテニルチオ、2-ペンテニルチオ、3-ヘキセニルチオ)、C3-10シクロアルキルチオ基(例、シクロヘキシルチオ)、C6-14アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオ)、C7-16アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ、フェネチルチオ)、C1-6アルキル-カルボニルチオ基(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチオ、ピバロイルチオ)、C6-14アリール-カルボニルチオ基(例、ベンゾイルチオ)、5ないし14員芳香族複素環チオ基(例、ピリジルチオ)、ハロゲン化チオ基(例、ペンタフルオロチオ)が挙げられる。
【0065】
本明細書中、「置換されていてもよいシリル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基およびC7-16アラルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基」を有していてもよいシリル基が挙げられる。
置換されていてもよいシリル基の好適な例としては、トリ-C1-6アルキルシリル基(例、トリメチルシリル、tert-ブチル(ジメチル)シリル)が挙げられる。
【0066】
本明細書中、「炭化水素環」としては、例えば、C6-14芳香族炭化水素環、C3-10シクロアルカン、C3-10シクロアルケンが挙げられる。
本明細書中、「C6-14芳香族炭化水素環」としては、例えば、ベンゼン、ナフタレンが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルカン」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルケン」としては、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンが挙げられる。
本明細書中、「複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、芳香族複素環および非芳香族複素環が挙げられる。
【0067】
本明細書中、「芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環が挙げられる。該「芳香族複素環」の好適な例としては、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジンなどの5ないし6員単環式芳香族複素環;
ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、チエノピリジン、フロピリジン、ピロロピリジン、ピラゾロピリジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン、イミダゾピラジン、イミダゾピリミジン、チエノピリミジン、フロピリミジン、ピロロピリミジン、ピラゾロピリミジン、オキサゾロピリミジン、チアゾロピリミジン、ピラゾロピリミジン、ピラゾロトリアジン、ナフト[2,3-b]チオフェン、フェノキサチイン、インド-ル、イソインドール、1H-インダゾール、プリン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β-カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジンなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環が挙げられる。
【0068】
本明細書中、「非芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環が挙げられる。該「非芳香族複素環」の好適な例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、チアゾリン、チアゾリジン、テトラヒドロイソチアゾール、テトラヒドロオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパン、ジアゼパン、アゼピン、アゾカン、ジアゾカン、オキセパンなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環;
ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイソチアゾール、ジヒドロナフト[2,3-b]チオフェン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、4H-キノリジン、インドリン、イソインドリン、テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン、テトラヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロキノキサリン、テトラヒドロフェナントリジン、ヘキサヒドロフェノチアジン、ヘキサヒドロフェノキサジン、テトラヒドロフタラジン、テトラヒドロナフチリジン、テトラヒドロキナゾリン、テトラヒドロシンノリン、テトラヒドロカルバゾール、テトラヒドロ-β-カルボリン、テトラヒドロアクリジン、テトラヒドロフェナジン、テトラヒドロチオキサンテン、オクタヒドロイソキノリンなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環が挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環」としては、「複素環」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
【0069】
本明細書中、「5または6員芳香環」としては、ベンゼン環および「5または6員単環式芳香族複素環」が挙げられる。
本明細書中、「5員芳香環」としては、「5または6員単環式芳香族複素環」のうちの5員のものが挙げられる。
本明細書中、「6員芳香環」としては、ベンゼン環、および「5または6員単環式芳香族複素環」のうちの6員のものが挙げられる。
本明細書中、「飽和環基」としては、「C3-10シクロアルキル基」、および「非芳香族複素環基」のうちの飽和のものが挙げられる。
本明細書中、「単環式不飽和環基」としては、フェニル基、「C3-10シクロアルケニル基」、「5ないし6員単環式芳香族複素環基」、および「3ないし8員単環式非芳香族複素環基」のうちの不飽和のものが挙げられる。
本明細書中、「環状基」としては、「C3-10シクロアルキル基」、「C3-10シクロアルケニル基」、「C6-14アリール基」および「複素環基」が挙げられる。
本明細書中、「環」としては、「炭化水素環」および「複素環」が挙げられる。
【0070】
以下に、式(I)中の各記号の定義について詳述する。
【0071】
X1は、CまたはNを示す。なかでも、X1としては、Cが好ましい。
【0072】
X2は、CまたはNを示す。なかでも、X2としては、Cが好ましい。
【0073】
【0074】
は、単結合または二重結合を示す。
【0075】
環Aは、さらに置換されていてもよい5または6員芳香環を示す。
環Aで示される「さらに置換されていてもよい5または6員芳香環」の「5または6員芳香環」は、R1および式:
【0076】
【0077】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
で表される基に加えて、さらに置換されていてもよく、当該置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし4個の置換基を有していてもよい。
なかでも、環Aとしては、R1および式:
【0078】
【0079】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
で表される基に加えて、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(2) C1-6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよい5または6員芳香環(例、ピラゾール環、ベンゼン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環)が好ましい。
環Aとしては、とりわけ、R1および式:
【0080】
【0081】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
で表される基に加えて、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)でさらに置換されていてもよいベンゼン環が好ましい。
【0082】
R1は、(1) 塩素原子、(2) 臭素原子、(3) ヨウ素原子、(4) シアノ基、(5) 1ないし5個のフッ素原子で置換されたC1-6アルキル基、(6) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(7) 置換されていてもよいアミノ基、または(8) 置換されていてもよい環状基を示す。
R1で示される「置換されていてもよい環状基」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
【0083】
なかでも、R1としては、
(1) シアノ基、
(2) 1ないし5個のフッ素原子で置換されたC1-6アルキル基(例、3,3,3-トリフルオロプロピル)、
(3)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(ii) ヒドロキシ基、および
(iii) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソブトキシ)、または
(4) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、モルホリニル、テトラヒドロピラニル)
が好ましい。
R1としては、とりわけ、1ないし5個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されたC1-6アルコキシ基(例、エトキシ)が好ましい。
【0084】
Y1は、CRa(Raは存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示す。
なかでも、Y1としては、CまたはNが好ましい。
【0085】
Y2は、CRbRc(Rbは水素原子または置換基、Rcは存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNRd(Rdは存在しないか、水素原子または置換基を示す)を示す。
なかでも、Y2としては、CRb'(Rb'は、(1) 水素原子、または (2) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、またはNが好ましい。
Y2としては、とりわけ、Nが好ましい。
【0086】
Y3は、CReRf(Reは水素原子または置換基、Rfは存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNRg(Rgは存在しないか、水素原子または置換基を示す)を示す。
なかでも、Y3としては、CRe'(Re'は、(1) 水素原子、(2) 1ないし5個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、(3) C1-6アルキル-カルボニル基(例、アセチル)、または(4) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、エトキシカルボニル)を示す)、またはNRg'(Rg'は、(1) 存在しないか、(2)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) ヒドロキシ基、および(iii) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル)から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソブチル)、(3) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または(4) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル)を示す)が好ましい。
Y3としては、とりわけ、CRe'(Re'が、(1) 水素原子、または(2) C1-6アルキル基(例、メチル)である)、またはNRg''(Rg''が、(1)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および(ii) ヒドロキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル)、または(2) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)である)が好ましい。
【0087】
環Bは、6員環を示す。式:
【0088】
【0089】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
で表される部分構造としては、なかでも、式:
【0090】
【0091】
〔式中、
Y1’は、CまたはNを示し、
Y2’は、CRb'(Rb'は、(1) 水素原子、または(2) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、またはNを示し、かつ
Y3’は、CRe'(Re'は、(1) 水素原子、または(2) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、またはNRg'(Rg'は、(1) 存在しないか、(2)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および(ii) ヒドロキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、イソブチル)、または(3) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)を示す)を示す。〕
で表される部分構造が好ましい。
当該部分構造としては、とりわけ、下記の部分構造が好ましい。
【0092】
【0093】
上記部分構造としては、特に、下記の部分構造が好ましい。
【0094】
【0095】
R2は、
【0096】
【0097】
を示し、
Z1は、CRh(Rhは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z2は、CRi(Riは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z3は、CRj(Rjは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z4は、CRk(Rkは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z5は、CまたはNを示し、
Z6は、CRl(Rlは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z7は、CRm(Rmは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z8は、CRn(Rnは水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z9は、CまたはNを示し、
Z10は、CまたはNを示し、
Z11は、CRo(Roは水素原子または置換基を示す)、NRp(Rpは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z12は、CまたはNを示し、
Z13は、CRq(Rqは水素原子または置換基を示す)、NRr(Rrは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z14は、CRs(Rsは水素原子または置換基を示す)、NRt(Rtは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z15は、CまたはNを示し、
Z16は、CRu(Ruは水素原子または置換基を示す)、NRv(Rvは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z17は、CまたはNを示し、
Z18は、CRw(Rwは水素原子または置換基を示す)、NRx(Rxは存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z19は、CまたはNを示し、
環C1および環C2は、それぞれ独立して6員芳香環を示し、
環C3は、置換されていてもよい環を示し、
R3は、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよい環状基、置換されていてもよいアミノ基、SO2R7またはOR8を示し、
R7は、置換基を示し、
R8は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよい飽和環基、または置換されていてもよい単環式不飽和環基を示し、
環D1および環D2は、それぞれ独立して5員芳香環を示し、
環D3は、置換されていてもよい環を示し、
R4は、置換基を示す。
【0098】
環C3で示される「置換されていてもよい環」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
R3で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」および「置換されていてもよい環状基」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし8個の置換基を有していてもよい。
R8で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」、「置換されていてもよい飽和環基」および「置換されていてもよい単環式不飽和環基」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし5個の置換基を有していてもよい。
環D3で示される「置換されていてもよい環」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
【0099】
R2としては、
【0100】
【0101】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
が好ましい。
【0102】
R2としては、とりわけ、
【0103】
【0104】
〔式中、
Z1'は、CRh'(Rh'は水素原子、ハロゲン原子(例、フッ素原子)またはC1-6アルキル基(例、メチル)を示す)またはNを示し、
Z2'は、CRi'(Ri'は水素原子、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、シアノ基、C1-6アルキル基(例、メチル)またはC1-6アルコキシ基(例、メトキシ)を示す)またはNを示し、
Z3'は、CRj'(Rj'は水素原子またはハロゲン原子(例、フッ素原子)を示す)またはNを示し、
Z4'は、CHまたはNを示し、
Z5'は、Nを示し、
Z6'は、CHを示し、
Z7'は、CHを示し、
Z8'は、CHを示し、
Z9'は、Cを示し、
Z10'は、CまたはNを示し、
Z11'は、CH、NまたはSを示し、
Z12'は、Cを示し、
Z13'は、CHまたはNを示し、
Z14'は、CRs'(Rs'は水素原子またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例、トリフルオロメチル)を示す)、NまたはOを示し、
環C1'は、6員芳香環(例、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環)を示し、
環C2'は、6員芳香環(例、ピリジン環)を示し、
環C3'は、5員環(例、イミダゾール環)を示し、
R3'は、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) シアノ基、
(3)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) シアノ基、(iii) ヒドロキシ基、(iv) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、(v) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ)、(vi) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、モルホリニル、ピペリジニル)、および(vii) オキソ基から選ばれる1ないし8個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル)、
(4) C2-6アルケニル基(例、プロペニル)、
(5) 1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよい環状基(C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル、モルホリニル))、または
(6) OR8'(R8'は、
(a)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) ヒドロキシ基、および(iii) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソブチル)、または
(b) C6-10アリール基(例、フェニル)を示す)
を示し、
環D1'は、5員芳香環(例、ピラゾール環、イソキサゾール環、チオフェン環)を示し、かつ
R4'は、
(1)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、および(iii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル)から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、tert-ブチル)、
(2) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(3) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC6-10アリール基(例、フェニル)、
(4) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、エトキシカルボニル)、または
(5) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)
を示す〕
で表される基が好ましい。
【0105】
R2としては、特に、
【0106】
【0107】
〔式中、
Z1'が、CHまたはNであり、
Z2'が、CHまたはCFであり、
Z3'が、CHであり、
Z4'が、CHであり、かつ
R3'が、ハロゲン原子(例、フッ素原子)およびヒドロキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)である〕
で表される基が好ましい。
【0108】
化合物(I)としては、以下の化合物が好ましい。
[化合物(I-1)]
X1が、CまたはNであり;
X2が、Cであり;
環Aが、R1および式:
【0109】
【0110】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
で表される基に加えて、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(2) C1-6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよい5または6員芳香環(例、ピラゾール環、ベンゼン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環)であり;
R1が、
(1) シアノ基、
(2) 1ないし5個のフッ素原子で置換されたC1-6アルキル基(例、3,3,3-トリフルオロプロピル)、
(3)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(ii) ヒドロキシ基、および
(iii) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソブトキシ)、または
(4) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、モルホリニル、テトラヒドロピラニル)であり;
Y1が、CまたはNであり;
Y2が、CRb'(Rb'は、(1) 水素原子、または(2) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、またはNであり;
Y3が、CRe'(Re'は、(1) 水素原子、(2) 1ないし5個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、(3) C1-6アルキル-カルボニル基(例、アセチル)、または(4) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、エトキシカルボニル)を示す)、またはNRg'(Rg'は、(1) 存在しないか、(2)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) ヒドロキシ基、および(iii) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル)から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソブチル)、(3) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、または(4) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル)を示す)であり;かつ
R2が、式:
【0111】
【0112】
〔式中、
Z1'は、CRh'(Rh'は水素原子、ハロゲン原子(例、フッ素原子)またはC1-6アルキル基(例、メチル)を示す)またはNを示し、
Z2'は、CRi'(Ri'は水素原子、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、シアノ基、C1-6アルキル基(例、メチル)またはC1-6アルコキシ基(例、メトキシ)を示す)またはNを示し、
Z3'は、CRj'(Rj'は水素原子またはハロゲン原子(例、フッ素原子)を示す)またはNを示し、
Z4'は、CHまたはNを示し、
Z5'は、Nを示し、
Z6'は、CHを示し、
Z7'は、CHを示し、
Z8'は、CHを示し、
Z9'は、Cを示し、
Z10'は、CまたはNを示し、
Z11'は、CH、NまたはSを示し、
Z12'は、Cを示し、
Z13'は、CHまたはNを示し、
Z14'は、CRs'(Rs'は水素原子またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例、トリフルオロメチル)を示す)、NまたはOを示し、
環C1'は、6員芳香環(例、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環)を示し、
環C2'は、6員芳香環(例、ピリジン環)を示し、
環C3'は、5員環(例、イミダゾール環)を示し、
R3'は、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) シアノ基、
(3)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) シアノ基、(iii) ヒドロキシ基、(iv) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、(v) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ)、(vi) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、モルホリニル、ピペリジニル)、および(vii) オキソ基から選ばれる1ないし8個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル)、
(4) C2-6アルケニル基(例、プロペニル)、
(5) 1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよい環状基(C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル、モルホリニル))、または
(6) OR8'(R8'は、(a)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) ヒドロキシ基、および(iii) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソブチル)、または
(b) C6-10アリール基(例、フェニル)を示す)
を示し、
環D1'は、5員芳香環(例、ピラゾール環、イソキサゾール環、チオフェン環)を示し、かつ
R4'は、
(1)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、および(iii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル)から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、tert-ブチル)、
(2) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(3) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC6-10アリール基(例、フェニル)、
(4) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、エトキシカルボニル)、または
(5) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)
を示す〕
で表される基である化合物。
【0113】
[化合物(I-2)]
環Aが、R1および式:
【0114】
【0115】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
で表される基に加えて、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(2) C1-6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよい5または6員芳香環(例、ピラゾール環、ベンゼン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環)であり;
R1が、
(1) シアノ基、
(2) 1ないし5個のフッ素原子で置換されたC1-6アルキル基(例、3,3,3-トリフルオロプロピル)、
(3)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(ii) ヒドロキシ基、および
(iii) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソブトキシ)、または
(4) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、モルホリニル、テトラヒドロピラニル)であり;
式:
【0116】
【0117】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕で表される部分構造が、
【0118】
【0119】
で表される部分構造であり;かつ
R2が、式:
【0120】
【0121】
〔式中、
Z1'は、CRh'(Rh'は水素原子、ハロゲン原子(例、フッ素原子)またはC1-6アルキル基(例、メチル)を示す)またはNを示し、
Z2'は、CRi'(Ri'は水素原子、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、シアノ基、C1-6アルキル基(例、メチル)またはC1-6アルコキシ基(例、メトキシ)を示す)またはNを示し、
Z3'は、CRj'(Rj'は水素原子またはハロゲン原子(例、フッ素原子)を示す)またはNを示し、
Z4'は、CHまたはNを示し、
Z5'は、Nを示し、
Z6'は、CHを示し、
Z7'は、CHを示し、
Z8'は、CHを示し、
Z9'は、Cを示し、
Z10'は、CまたはNを示し、
Z11'は、CHまたはNを示し、
Z12'は、Cを示し、
Z13'は、CHまたはNを示し、
Z14'は、CRs'(Rs'は水素原子またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例、トリフルオロメチル)を示す)、NまたはOを示し、
環C1'は、6員芳香環(例、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環)を示し、
環C2'は、6員芳香環(例、ピリジン環)を示し、
環C3'は、5員環(例、イミダゾール環)を示し、
R3'は、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) シアノ基、
(3)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) シアノ基、(iii) ヒドロキシ基、(iv) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、(v) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ)、(vi) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、モルホリニル、ピペリジニル)、および(vii) オキソ基から選ばれる1ないし8個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル)、
(4) 1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよい環状基(C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル、モルホリニル))、または
(5) OR8'(R8'は、
(a)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) ヒドロキシ基、および(iii) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソブチル)、または
(b) C6-10アリール基(例、フェニル)を示す)
を示し、
環D1'は、5員芳香環(例、ピラゾール環、イソキサゾール環)を示し、かつ
R4'は、
(1)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(ii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、および(iii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、オキセタニル)から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、tert-ブチル)、
(2) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(3) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC6-10アリール基(例、フェニル)、または
(4) 3ないし8員の単環式非芳香族複素環基(例、テトラヒドロピラニル)
を示す〕
で表される基である化合物。
【0122】
[化合物(I-3)]
X1が、Cであり;
X2が、Cであり;
環Aが、R1および式:
【0123】
【0124】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
で表される基に加えて、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)でさらに置換されていてもよいベンゼン環であり;
R1が、1ないし5個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されたC1-6アルコキシ基(例、エトキシ)であり;
Y1が、CまたはNであり;
Y2が、Nであり;
Y3が、CRe'(Re'が、(1) 水素原子、または(2) C1-6アルキル基(例、メチル)である)、またはNRg''(Rg''が、(1)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および(ii) ヒドロキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル)、または(2) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)である)であり;かつ
R2が、式:
【0125】
【0126】
〔式中、
Z1'が、CHまたはNであり、
Z2'が、CHまたはCFであり、
Z3'が、CHであり、
Z4'が、CHであり、かつ
R3'が、ハロゲン原子(例、フッ素原子)およびヒドロキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)である〕
で表される基である化合物。
【0127】
[化合物(I-4)]
環Aが、R1および式:
【0128】
【0129】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
で表される基以外には置換されていないベンゼン環であり;
R1が、1ないし5個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されたC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソブトキシ)であり;
式:
【0130】
【0131】
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕で表される部分構造が、
【0132】
【0133】
であり;かつ
R2が、式:
【0134】
【0135】
〔式中、
Z1'が、CHまたはNであり、
Z2'が、CHまたはCFであり、
Z3'が、CHであり、
Z4'が、CHであり、かつ
R3'が、ハロゲン原子(例、フッ素原子)およびヒドロキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)である〕
で表される基である化合物。
【0136】
化合物(I)の具体例としては、例えば、実施例1~203の化合物が挙げられる。
なかでも、
2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例95)またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例109)またはその塩、
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例127)またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例133)またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例135)またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例136)またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例146)またはその塩、
N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例148)またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例152)またはその塩、
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例158)またはその塩、
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例161)またはその塩、
3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例162)またはその塩、
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例163)またはその塩、
2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例169)またはその塩、または
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例177)またはその塩
が好ましい。
【0137】
とりわけ、
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例127)またはその塩、
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例133)またはその塩、または
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド(実施例136)またはその塩
が好ましい。
【0138】
化合物(I)が塩である場合、このような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性、または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)などの無機塩、アンモニウム塩など、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸との塩が挙げられる。
化合物(I)が、互変異性体、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体などの異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も本発明の化合物に包含される。さらに、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。
化合物(I)は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。
化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
化合物(I)は、溶媒和物(例えば、水和物など)であっても、無溶媒和物であってもよく、これらはいずれも化合物(I)に包含される。
同位元素(例、2H,3H,11C,14C,18F,35S,125Iなど)などで標識、または置換された化合物も、化合物(I)に包含される。同位元素で標識または置換された化合物は、例えば、陽電子断層法(Positron Emission Tomography,PET)において使用するトレーサー(PETトレーサー)として用いることができ、医療診断などの分野において有用であることが期待される。
【0139】
本発明化合物の製造法について以下に説明する。
【0140】
以下の製造方法における各工程で用いられた原料や試薬、ならびに得られた化合物は、それぞれ塩を形成していてもよい。このような塩としては、例えば、前述の本発明化合物の塩と同様のもの等が挙げられる。
【0141】
各工程で得られた化合物が遊離化合物である場合には、自体公知の方法により、目的とする塩に変換することができる。逆に各工程で得られた化合物が塩である場合には、自体公知の方法により、遊離体または目的とする他の種類の塩に変換することができる。
【0142】
各工程で得られた化合物は反応液のままか、または粗生成物として得た後に、次反応に用いることもできる、あるいは、各工程で得られた化合物を、常法に従って、反応混合物から濃縮、晶出、再結晶、蒸留、溶媒抽出、分溜、クロマトグラフィーなどの分離手段により単離および/または精製することができる。
【0143】
各工程の原料や試薬の化合物が市販されている場合には、市販品をそのまま用いることができる。
【0144】
各工程の反応において、反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分~48時間、好ましくは10分~8時間である。
【0145】
各工程の反応において、反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常-78℃~300℃、好ましくは-78℃~150℃である。
【0146】
各工程の反応において、圧力は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常1気圧~20気圧、好ましくは1気圧~3気圧である。
【0147】
各工程の反応において、例えば、Biotage社製InitiatorなどのMicrowave合成装置を用いることがある。反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載がない場合、通常室温~300℃、好ましくは50℃~250℃である。反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分~48時間、好ましくは1分~8時間である。
【0148】
各工程の反応において、試薬は、特に記載が無い場合、基質に対して0.5当量~20当量、好ましくは0.8当量~5当量が用いられる。試薬を触媒として使用する場合、試薬は基質に対して0.001当量~1当量、好ましくは0.01当量~0.2当量が用いられる。試薬が反応溶媒を兼ねる場合、試薬は溶媒量が用いられる。
【0149】
各工程の反応において、特に記載が無い場合、これらの反応は、無溶媒、あるいは適当な溶媒に溶解または懸濁して行われる。溶媒の具体例としては、実施例に記載されている溶媒、あるいは以下が挙げられる。
アルコール類:メタノール、エタノール、tert-ブチルアルコール、2-メトキシエタノールなど;
エーテル類:ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタンなど;
芳香族炭化水素類:クロロベンゼン、トルエン、キシレンなど;
飽和炭化水素類:シクロヘキサン、ヘキサンなど;
アミド類:N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドンなど;
ハロゲン化炭化水素類:ジクロロメタン、四塩化炭素など;
ニトリル類:アセトニトリルなど;
スルホキシド類:ジメチルスルホキシドなど;
芳香族有機塩基類:ピリジンなど;
酸無水物類:無水酢酸など;
有機酸類:ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸など;
無機酸類:塩酸、硫酸など;
エステル類:酢酸エチルなど;
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトンなど;
水。
上記溶媒は、二種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
【0150】
各工程の反応において塩基を用いる場合、例えば、以下に示す塩基、あるいは実施例に記載されている塩基が用いられる。
無機塩基類:水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムなど;
有機塩基類:トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、イミダゾール、ピペリジンなど;
金属アルコキシド類:ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシドなど;
アルカリ金属水素化物類:水素化ナトリウムなど;
金属アミド類:ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなど;
有機リチウム類:n-ブチルリチウムなど。
【0151】
各工程の反応において酸または酸性触媒を用いる場合、例えば、以下に示す酸や酸性触媒、あるいは実施例に記載されている酸や酸性触媒が用いられる。
無機酸類:塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸など;
有機酸類:酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、p-トルエンスルホン酸、10-カンファースルホン酸など;
ルイス酸:三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄など。
【0152】
各工程の反応は、特に記載の無い限り、自体公知の方法、例えば、第5版実験化学講座、13巻~19巻(日本化学会編);新実験化学講座、14巻~15巻(日本化学会編);精密有機化学 改訂第2版(L. F. Tietze,Th. Eicher、南江堂);改訂 有機人名反応 そのしくみとポイント(東郷秀雄著、講談社);ORGANIC SYNTHESES Collective Volume I~VII(John Wiley & Sons Inc.);Modern Organic Synthesis in the Laboratory A Collection of Standard Experimental Procedures(Jie Jack Li著、OXFORD UNIVERSITY出版);Comprehensive Heterocyclic Chemistry III、Vol.1~Vol.14(エルゼビア・ジャパン株式会社);人名反応に学ぶ有機合成戦略(富岡清監訳、化学同人発行);コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(VCH Publishers Inc.)1989年刊などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
【0153】
各工程において、官能基の保護または脱保護反応は、自体公知の方法、例えば、Wiley-Interscience社2007年刊「Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Ed.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著);Thieme社2004年刊「Protecting Groups 3rd Ed.」(P.J.Kocienski著)などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
アルコールなどの水酸基やフェノール性水酸基の保護基としては、例えば、メトキシメチルエーテル、ベンジルエーテル、tert-ブチルジメチルシリルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテルなどのエーテル型保護基;酢酸エステルなどのカルボン酸エステル型保護基;メタンスルホン酸エステルなどのスルホン酸エステル型保護基;tert-ブチルカルボネートなどの炭酸エステル型保護基などが挙げられる。
アルデヒドのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルアセタールなどのアセタール型保護基;1,3-ジオキサンなどの環状アセタール型保護基などが挙げられる。
ケトンのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルケタールなどのケタール型保護基;1,3-ジオキサンなどの環状ケタール型保護基;O-メチルオキシムなどのオキシム型保護基;N,N-ジメチルヒドラゾンなどのヒドラゾン型保護基などが挙げられる。
カルボキシ基の保護基としては、例えば、メチルエステルなどのエステル型保護基;N,N-ジメチルアミドなどのアミド型保護基などが挙げられる。
チオールの保護基としては、例えば、ベンジルチオエーテルなどのエーテル型保護基;チオ酢酸エステル、チオカルボネート、チオカルバメートなどのエステル型保護基などが挙げられる。
アミノ基や、イミダゾール、ピロール、インドールなどの芳香族ヘテロ環の保護基としては、例えば、ベンジルカルバメートなどのカルバメート型保護基;アセトアミドなどのアミド型保護基;N-トリフェニルメチルアミンなどのアルキルアミン型保護基、メタンスルホンアミドなどのスルホンアミド型保護基などが挙げられる。
保護基の除去は、自体公知の方法、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N-メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例えば、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロミド)を使用する方法や還元法などを用いて行うことができる。
【0154】
各工程において、還元反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL-H)、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素テトラメチルアンモニウムなどの金属水素化物類;ボランテトラヒドロフラン錯体などのボラン類;ラネーニッケル;ラネーコバルト;水素;ギ酸;トリエチルシランなどが挙げられる。炭素-炭素二重結合あるいは三重結合を還元する場合は、パラジウム-カーボンやLindlar触媒などの触媒を用いる方法がある。
【0155】
各工程において、酸化反応を行う場合、使用される酸化剤としては、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシドなどの過酸類;過塩素酸テトラブチルアンモニウムなどの過塩素酸塩類;塩素酸ナトリウムなどの塩素酸塩類;亜塩素酸ナトリウムなどの亜塩素酸塩類;過ヨウ素酸ナトリウムなどの過ヨウ素酸塩類;ヨードシルベンゼンなどの高原子価ヨウ素試薬;二酸化マンガン、過マンガン酸カリウムなどのマンガンを有する試薬;四酢酸鉛などの鉛類;クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、二クロム酸ピリジニウム(PDC)、ジョーンズ試薬などのクロムを有する試薬;N-ブロモスクシンイミド(NBS)などのハロゲン化合物類;酸素;オゾン;三酸化硫黄・ピリジン錯体;四酸化オスミウム;二酸化セレン;2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)などが挙げられる。
【0156】
各工程において、ラジカル環化反応を行う場合、使用されるラジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)などのアゾ化合物;4-4’-アゾビス-4-シアノペンタン酸(ACPA)などの水溶性ラジカル開始剤;空気あるいは酸素存在下でのトリエチルホウ素;過酸化ベンゾイルなどが挙げられる。また、使用されるラジカル反応試剤としては、トリブチルスタナン、トリストリメチルシリルシラン、1,1,2,2-テトラフェニルジシラン、ジフェニルシラン、ヨウ化サマリウムなどが挙げられる。
【0157】
各工程において、Wittig反応を行う場合、使用されるWittig試薬としては、アルキリデンホスホラン類などが挙げられる。アルキリデンホスホラン類は、自体公知の方法、例えば、ホスホニウム塩と強塩基を反応させることで調製することができる。
【0158】
各工程において、Horner-Emmons反応を行う場合、使用される試薬としては、ジメチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチルなどのホスホノ酢酸エステル類;アルカリ金属水素化物類、有機リチウム類などの塩基が挙げられる。
【0159】
各工程において、Friedel-Crafts反応を行う場合、使用される試薬としては、ルイス酸と酸クロリドとの組み合せ、あるいはルイス酸とアルキル化剤(例、ハロゲン化アルキル類、アルコール、オレフィン類など)との組み合わせが挙げられる。あるいは、ルイス酸の代わりに、有機酸や無機酸を用いることもでき、酸クロリドの代わりに、無水酢酸などの酸無水物を用いることもできる。
【0160】
各工程において、芳香族求核置換反応を行う場合、試薬としては、求核剤(例、アミン類、イミダゾールなど)と塩基(例、有機塩基類など)が用いられる。
【0161】
各工程において、カルボアニオンによる求核付加反応、カルボアニオンによる求核1,4-付加反応(Michael付加反応)、あるいはカルボアニオンによる求核置換反応を行う場合、カルボアニオンを発生するために用いる塩基としては、有機リチウム類、金属アルコキシド類、無機塩基類、有機塩基類などが挙げられる。
【0162】
各工程において、Grignard反応を行う場合、Grignard試薬としては、フェニルマグネシウムブロミドなどのアリールマグネシウムハライド類;メチルマグネシウムブロミドなどのアルキルマグネシウムハライド類が挙げられる。Grignard試薬は、自体公知の方法、例えばエーテルあるいはテトラヒドロフランを溶媒として、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アリールと、金属マグネシウムとを反応させることにより調製することができる。
【0163】
各工程において、Knoevenagel縮合反応を行う場合、試薬としては、二つの電子求引基に挟まれた活性メチレン化合物(例、マロン酸、マロン酸ジエチル、マロノニトリルなど)および塩基(例、有機塩基類、金属アルコキシド類、無機塩基類)が用いられる。
【0164】
各工程において、Vilsmeier-Haack反応を行う場合、試薬としては、塩化ホスホリルとアミド誘導体(例、N,N-ジメチルホルムアミドなど)が用いられる。
【0165】
各工程において、アルコール類、アルキルハライド類、スルホン酸エステル類のアジド化反応を行う場合、使用されるアジド化剤としては、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、トリメチルシリルアジド、アジ化ナトリウムなどが挙げられる。例えば、アルコール類をアジド化する場合、ジフェニルホスホリルアジドと1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)を用いる方法やトリメチルシリルアジドとルイス酸を用いる方法などがある。
【0166】
各工程において、還元的アミノ化反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素、ギ酸などが挙げられる。基質がアミン化合物の場合は、使用されるカルボニル化合物としては、パラホルムアルデヒドの他、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類、シクロヘキサノンなどのケトン類が挙げられる。基質がカルボニル化合物の場合は、使用されるアミン類としては、アンモニア、メチルアミンなどの1級アミン;ジメチルアミンなどの2級アミンなどが挙げられる。
【0167】
各工程において、光延反応を行う場合、試薬としては、アゾジカルボン酸エステル類(例、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)など)およびトリフェニルホスフィンが用いられる。
【0168】
各工程において、エステル化反応、アミド化反応、あるいはウレア化反応を行う場合、使用される試薬としては、酸クロリド、酸ブロミドなどのハロゲン化アシル体;酸無水物、活性エステル体、硫酸エステル体など活性化されたカルボン酸類が挙げられる。カルボン酸の活性化剤としては、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCD)などのカルボジイミド系縮合剤;4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロライド-n-ハイドレート(DMT-MM)などのトリアジン系縮合剤;1,1-カルボニルジイミダゾール(CDI)などの炭酸エステル系縮合剤;ジフェニルリン酸アジド(DPPA);ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ-トリスジメチルアミノホスホニウム塩(BOP試薬);
ヨウ化2-クロロ-1-メチル-ピリジニウム(向山試薬);塩化チオニル;クロロギ酸エチルなどのハロギ酸低級アルキル;O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(HATU);
硫酸;あるいはこれらの組み合わせなどが挙げられる。カルボジイミド系縮合剤を用いる場合、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N-ヒドロキシコハク酸イミド(HOSu)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの添加剤をさらに反応に加えてもよい。
【0169】
各工程において、カップリング反応を行う場合、使用される金属触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、塩化1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)などのパラジウム化合物;テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)などのニッケル化合物;塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(III)などのロジウム化合物;コバルト化合物;酸化銅、ヨウ化銅(I)などの銅化合物;白金化合物などが挙げられる。さらに反応に塩基を加えてもよく、このような塩基としては、無機塩基類などが挙げられる。
【0170】
各工程において、チオカルボニル化反応を行う場合、チオカルボニル化剤としては、代表的には五硫化二リンが用いられるが、五硫化二リンの他に、2,4-ビス(4-メトキシフェニル)-1,3,2,4-ジチアジホスフェタン-2,4-ジスルフィド(Lawesson試薬)などの1,3,2,4-ジチアジホスフェタン-2,4-ジスルフィド構造を持つ試薬を用いてもよい。
【0171】
各工程において、ハロゲン化反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、N-ヨードコハク酸イミド、N-ブロモコハク酸イミド(NBS)、N-クロロコハク酸イミド(NCS)、臭素、塩化スルフリルなどが挙げられる。さらに、熱、光、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル開始剤を反応に加えることで、反応を加速させることができる。
【0172】
各工程において、ヒドロキシ基のハロゲン化反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、ハロゲン化水素酸と無機酸の酸ハロゲン化物、具体的には、塩素化では、塩酸、塩化チオニル、オキシ塩化リンなど、臭素化では、48%臭化水素酸などが挙げられる。また、トリフェニルホスフィンと四塩化炭素または四臭化炭素などとの作用により、アルコールからハロゲン化アルキル体を得る方法を用いてもよい。あるいは、アルコールをスルホン酸エステルに変換の後、臭化リチウム、塩化リチウムまたはヨウ化ナトリウムと反応させるような2段階の反応を経てハロゲン化アルキル体を合成する方法を用いてもよい。
【0173】
各工程において、Arbuzov反応を行う場合、使用される試薬としては、ブロモ酢酸エチルなどのハロゲン化アルキル類;トリエチルホスファイトやトリ(イソプロピル)ホスファイトなどのホスファイト類が挙げられる。
【0174】
各工程において、スルホン酸エステル化反応を行う場合、使用されるスルホニル化剤としては、メタンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホニルクロリド、メタンスルホン酸無水物、p-トルエンスルホン酸無水物などが挙げられる。
【0175】
各工程において、加水分解反応を行う場合、試薬としては、酸または塩基、ビス(トリブチルチン)オキシド等のスズ試薬が用いられる。また、tert-ブチルエステルの酸加水分解反応を行う場合、副生するtert-ブチルカチオンを還元的にトラップするためにギ酸やトリエチルシランなどを加えることがある。
【0176】
各工程において、脱水反応を行う場合、使用される脱水剤としては、硫酸、五酸化二リン、オキシ塩化リン、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、アルミナ、ポリリン酸などが挙げられる。
【0177】
各工程において、アルキル化反応を行う場合、試薬としては、求電子剤(例、ハロゲン化アルキルなど)と塩基(例、有機塩基類、無機塩基類、金属アルコキシド類、金属アミド類など)が用いられる。
【0178】
化合物(I)は、以下に示す製造法A~Hあるいはこれらに準ずる方法に従い製造することができる。反応式中の各一般式における略号は、特に記載の無い限り、それぞれ上記と同義である。HALはハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を示す。R9は置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル)またはC7-16アラルキル基(例、ベンジル)を示す。R10は水素原子または置換基を示す。R11は置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。Rg’’は水素原子または置換基を示す。
また、さらに所望により、脱保護反応、アミド化反応、ウレア化反応、アルキル化反応、光延反応、酸化反応、還元反応、ハロゲン化反応、カップリング反応、カルボアニオンによる求核付加反応、Grignard反応、脱水反応などを各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことにより化合物(I)を製造することができる。
【0179】
製造法A
化合物(I)のうち、後述の化合物(Ia)は以下の方法で製造することができる。
【0180】
【0181】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(3)は、化合物(1)の化合物(2)によるアシル化反応により製造することができる。
化合物(5)は、化合物(4)への化合物(3)の付加反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
化合物(6)は、化合物(5)の加水分解反応により製造することができる。
化合物(Ia)は、化合物(6)と化合物(7)とのアミド化反応により製造することができる。
【0182】
製造法B
化合物(I)のうち、後述の化合物(Ib)は以下の方法で製造することができる。
【0183】
【0184】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(9)は、化合物(8)への化合物(1)の付加反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
化合物(10)は、化合物(9)の加水分解反応により製造することができる。
化合物(Ib)は、化合物(10)と化合物(7)とのアミド化反応により製造することができる。
【0185】
製造法Bで用いられる化合物(9)は以下の方法で製造することもできる。
【0186】
【0187】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(9)は、化合物(11)への化合物(1)の付加反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
【0188】
製造法Bで用いられる化合物(9)は以下の方法で製造することもできる。
【0189】
【0190】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(9)は、化合物(12)と化合物(13)のカップリング反応により製造することができる。
【0191】
製造法C
化合物(I)のうち、後述の化合物(Ic)は以下の方法で製造することができる。
【0192】
【0193】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(15)は、化合物(14)への化合物(3)の付加反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
化合物(16)は、化合物(15)の加水分解反応により製造することができる。
化合物(Ic)は、化合物(16)と化合物(7)とのアミド化反応により製造することができる。
【0194】
製造法D
化合物(I)のうち、後述の化合物(Id)は以下の方法で製造することができる。
【0195】
【0196】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(17)は、化合物(1)のチオイソシアネート化反応により製造することができる。用いる試薬としては、1,1’-チオカルボニルジイミダゾール等が挙げられる。
化合物(18)は、化合物(17)へのアンモニアの付加反応により製造することができる。
化合物(20)は、化合物(19)への化合物(18)の付加反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
化合物(21)は、化合物(20)のメチル化反応により製造することができる。
化合物(22)は、化合物(21)の還元反応により製造することができる。用いる試薬としては、金属試薬および還元剤の組み合わせ等が挙げられる。金属試薬としては、チオフェン-2-カルボン酸銅とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの組み合わせ等が挙げられる。還元剤としては、上記の還元剤(トリエチルシラン等)が挙げられる。
化合物(23)は、化合物(22)の加水分解反応により製造することができる。
化合物(24)は、化合物(21)と化合物(7)とのエステル-アミド交換反応により製造することができる。用いる試薬としては、トリメチルアルミニウム等が挙げられる。
化合物(Id)は、化合物(23)と化合物(7)とのアミド化反応により製造することができる。
化合物(Id)は、化合物(24)の還元反応により製造することもできる。用いる試薬としては、金属試薬および還元剤の組み合わせ等が挙げられる。金属試薬としては、チオフェン-2-カルボン酸銅とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの組み合わせ等が挙げられる。還元剤としては、上記の還元剤(トリエチルシラン等)が挙げられる。
【0197】
製造法E
化合物(I)のうち、後述の化合物(Ie)は以下の方法で製造することができる。
【0198】
【0199】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(25)は、化合物(1)のジアゾ化反応、およびそれに続く還元反応より製造することができる。
化合物(27)は、化合物(25)と化合物(26)の縮合反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
化合物(28)は、化合物(27)の酸化反応により製造することができる。
化合物(29)は、化合物(28)の加水分解反応により製造することができる。
化合物(Ie)は、化合物(29)と化合物(7)とのアミド化反応により製造することができる。
【0200】
製造法F
化合物(I)のうち、後述の化合物(If)は以下の方法で製造することができる。
【0201】
【0202】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(31)は、化合物(25)と化合物(30)の縮合反応により製造することができる。
化合物(33)は、化合物(31)と化合物(32)の縮合反応により製造することができる。
化合物(34)は、化合物(33)の分子内環化反応により製造することができる。
化合物(If)は、化合物(34)と化合物(7)とのアミド化反応により製造することができる。
【0203】
製造法G
化合物(I)のうち、後述の化合物(Ig)は以下の方法で製造することができる。
【0204】
【0205】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(35)は、化合物(1)より、上記製造法Eおよび上記製造法Fに従って製造することができる。
化合物(36)は、化合物(35)の脱保護により製造することができる。
化合物(37)は、化合物(36)のアルキル化反応により製造することができる。
化合物(Ig)は、化合物(36)と化合物(7)とのアミド化反応(R10が水素原子)、または、化合物(37)と化合物(7)とのアミド化反応(R10が置換基)により製造することができる。
【0206】
製造法H
化合物(I)のうち、後述の化合物(Ih)は以下の方法で製造することができる。
【0207】
【0208】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(39)は、化合物(38)とプロパ-1-インとのカップリング反応により製造することができる。用いる試薬としては、パラジウム触媒、銅化合物および塩基の組み合わせが挙げられる。パラジウム触媒としては、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド等が挙げられる。銅化合物としては、ヨウ化銅(I)等が挙げられる。塩基としては、トリエチルアミン等が挙げられる。
化合物(40)は、化合物(39)の酸化反応により製造することができる。用いる試薬としては、金属試薬、酸化剤、塩基および脱水剤の組み合わせが挙げられる。金属試薬としては、塩化ルテニウム等が挙げられる。酸化剤としては、過ヨウ素酸ナトリウム等が挙げられる。塩基としては、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。脱水剤としては硫酸マグネシウム等が挙げられる。
化合物(42)は、化合物(40)と化合物(41)の縮合反応により製造することができる。
化合物(44)は、化合物(42)への化合物(43)の付加反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
化合物(45)は、化合物(44)のハロゲン化反応により製造することができる。
化合物(46)は、化合物(45)のアルキル化反応、または、化合物(45)とRg’’に対応するトリアルキルすず誘導体あるいはボロン酸誘導体とのカップリング反応(Rg’’が置換基)により製造することができる。
化合物(47)は、R9に対応するアルコールの存在下、化合物(45)と一酸化炭素とのカップリング反応により製造することができる。
化合物(48)は、R9に対応するアルコールの存在下、化合物(45)と一酸化炭素とのカップリング反応(Rg’’が水素原子)、または、R9に対応するアルコールの存在下、化合物(46)と一酸化炭素とのカップリング反応、または、化合物(47)のアルキル化反応、または、化合物(47)とRg’’に対応するトリアルキルすず誘導体あるいはボロン酸誘導体とのカップリング反応(Rg’’が置換基)により製造することができる。
化合物(49)は、化合物(48)の加水分解反応により製造することができる。
化合物(Ih)は、化合物(49)と化合物(7)とのアミド化反応により製造することができる。
【0209】
製造法I
化合物(I)のうち、後述の化合物(Ii)は以下の方法で製造することができる。
【0210】
【0211】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(51)は、化合物(1)のジアゾ化反応、それに続く化合物(50)への付加反応、および加水分解反応により製造することができる。
化合物(53)は、化合物(51)と化合物(52)の縮合反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
化合物(54)は、化合物(53)の加水分解反応または還元反応により製造することができる。
化合物(Ii)は、化合物(54)と化合物(7)とのアミド化反応により製造することができる。
【0212】
製造法J
化合物(I)のうち、後述の化合物(Ij)は以下の方法で製造することができる。
【0213】
【0214】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(55)は、化合物(1)より、上記製造法Iに従って製造することができる。
化合物(Ij)は、化合物(55)の還元反応により製造することができる。
【0215】
製造法K
化合物(I)のうち、後述の化合物(Ik)は以下の方法で製造することができる。
【0216】
【0217】
〔式中、記号は前記と同意義である。〕
化合物(56)は、化合物(1)より、上記製造法Iに従って製造することができる。
化合物(57)は、化合物(56)の還元反応により製造することができる。
化合物(58)は、化合物(57)のGrignard反応により製造することができる。
化合物(Ik)は、化合物(58)の酸化反応により製造することができる。
【0218】
前記した各製造法で原料として用いられる化合物(1)、(2)、(4)、(7)、(8)、(11)、(12)、(13)、(14)、(19)、(26)、(30)、(32)、(38)、(41)、(43)、(50)および(52)は、市販品として入手できるか、あるいは、自体公知の方法に従って製造することができる。
【0219】
化合物(I)の配置異性体(E,Z体)については異性化が生じた時点で、例えば、抽出、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの通常の分離手段により単離、精製することができ、純粋な化合物を製造することができる。また、新実験化学講座14(日本化学会編)、第251ないし253頁、第4版実験化学講座19(日本化学会編)、第273ないし274頁記載の方法およびそれに準じる方法に従って、加熱、酸触媒、遷移金属錯体、金属触媒、ラジカル種触媒、光照射あるいは強塩基触媒などにより二重結合の異性化を進行させ、対応する純粋な異性体を得ることもできる。
【0220】
なお、化合物(I)は置換基の種類如何によっては立体異性体が生ずるが、この異性体が単独の場合も、それらの混合物の場合も本発明に含まれる。
上記反応によって、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体または他の塩に変換することもできる。かくして得られる化合物(I)は、公知の手段、例えば、転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィーなどにより反応溶液から単離、精製することができる。
なお、化合物(I)が、コンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマーなどとして存在する場合には、所望により、前記分離、精製手段によりそれぞれを単離することができる。また、化合物(I)がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段によりd体およびl体、あるいはS体およびR体に分離することができる。
【0221】
このようにして得られる化合物(I)、その他の反応中間体およびその原料化合物は、反応混合物から自体公知の方法、例えば抽出、濃縮、中和、ろ過、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、分取用高速液体クロマトグラフィー(分取用HPLC)、中圧分取液体クロマトグラフィー(中圧分取LC)などの手段を用いることによって、単離、精製することができる。
【0222】
塩である化合物(I)は、それ自体公知の手段に従い、例えば化合物(I)が塩基性化合物である場合には無機酸又は有機酸を加えることによって、あるいは化合物(I)が酸性化合物である場合には有機塩基または無機塩基を加えることによって製造することができる。
化合物(I)に光学異性体が存在し得る場合、これら個々の光学異性体およびそれら混合物のいずれも当然本発明の範囲に包含されるものであり、所望によりこれらの異性体をそれ自体公知の手段に従い光学分割したり、個別に製造することもできる。
【0223】
本発明の化合物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒトなど)に対して、例えば、
(1)精神疾患[例、うつ病、大うつ病、双極性うつ病、気分変調障害、情動障害(季節性情動障害など)、再発性うつ病、産後うつ病、ストレス性障害、うつ症状、躁病、不安、全般性不安障害、不安症候群、パニック障害、恐怖症、社会性恐怖症、社会性不安障害、強迫性障害、心的外傷後ストレス症候群、外傷後ストレス障害、タウレット(Tourette)症候群、自閉症、脆弱X症候群、レット症候群、適応障害、双極性障害、神経症、統合失調症(例、陽性症状、陰性症状、認知機能障害)、慢性疲労症候群、不安神経症、強迫神経症、恐慌性障害、てんかん、不安障害、不安症状、不快精神状態、情緒異常、感情循環気質、神経過敏症、失神、耽溺、性欲低下、注意欠陥多動性障害(ADHD)、精神病性大うつ病、難治性大うつ病、治療抵抗性うつ病、抑鬱障害、カタレプシー、破瓜型の統合失調症、妄想型統合失調症]、
(2)神経変性疾患[例、アルツハイマー病、アルツハイマー型老人性認知症、パーキンソン病、ハンチントン病、多発脳梗塞性認知症、前頭側頭葉型認知症、パーキンソン型認知症、進行性核上麻痺、ピック症候群、大脳皮質基底核変成症、ダウン症、血管性認知症、脳炎後のパーキンソン病、レヴィー小体型認知症、多系統萎縮症、HIV性認知症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、運動神経原性疾患(MND)、クロイツフェルト・ヤコブ病又はプリオン病、脳性麻痺、進行性核上麻痺、外傷性脳損傷、緑内障、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、術後認知機能障害(POCD)、術後せん妄(POD)、せん妄]、
(3)加齢に伴う認知・記憶障害[例、加齢性記憶障害、老人性認知症]、
(4)睡眠障害[例、内在因性睡眠障害(例、精神生理性不眠など)、外在因性睡眠障害、概日リズム障害(例、時間帯域変化症候群(時差ボケ)、交代勤務睡眠障害、不規則型睡眠覚醒パターン、睡眠相後退症候群、睡眠相前進症候群、非24時間睡眠覚醒など)、睡眠時随伴症、内科又は精神科障害(例、慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、脳血管性認知症、統合失調症、うつ病、不安神経症)に伴う睡眠障害、ストレス性不眠症、不眠症、不眠性神経症、睡眠時無呼吸症候群]、
(5)麻酔薬、外傷性疾患、又は神経変性疾患などに起因する呼吸抑制、
(6)外傷性脳損傷、脳卒中、脳浮腫、脳虚血、虚血、神経性食欲不振、摂食障害、神経性無食欲症、過食症、その他の摂食障害、アルコール依存症、アルコール乱用、アルコール性健忘症、アルコール妄想症、アルコール嗜好性、アルコール離脱、アルコール性精神病、アルコール中毒、アルコール性嫉妬、アルコール性躁病、アルコール依存性精神障害、アルコール精神病、薬物嗜好、薬物恐怖症、薬物狂、薬物離脱、片頭痛、ストレス性頭痛、緊張性頭痛、糖尿病性ニューロパシー、肥満、糖尿病、筋肉痙攣、メニエール病、自律神経失調症、脱毛症、緑内障、高血圧、心臓病、頻脈、うっ血性心不全、過呼吸、気管支喘息、無呼吸、乳幼児突然死症候群、炎症性疾患、アレルギー疾患、インポテンス、更年期障害、不妊症、腫瘍(例、癌、肝癌、結腸癌、乳房癌、前立腺癌、神経芽細胞腫、骨癌、口癌、肥満細胞腫、胆管癌、ルイス肺癌)、HIV感染による免疫不全症候群、ストレスによる免疫不全症候群、脳脊髄膜炎、末端肥大症、失禁、メタボリック・シンドローム、骨粗しょう症、消化性潰瘍、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、ストレス性胃腸障害、神経性嘔吐、下痢、便秘、術後イレウス、リウマチ性関節炎、変形性関節症、機能性消化不良、痛覚過敏、インスリン抵抗性、ボクサー認知症、吐き気、嘔吐、腫瘍転移、脳損傷、発作、体重変化、体重増加、体重減少、大腸炎、アルコール依存症、低体温、脂肪肝、アテローム性動脈硬化、感染、筋痙攣、高血圧、脳卒中、幼児期の悪性の移行部分発作、糖尿病、2型糖尿病、脂質異常症、内臓型肥満、低眼圧、拒食症、線維症、心筋梗塞、悪液質、誘発性精神病性障害、運動失調、エイズ消耗性症候群、肝硬変の心筋症、尿毒症性掻痒症、神経行動学的症状、尿細管間質性腎炎およびブドウ膜炎症候群、間質性膀胱炎、網膜色素変性症、複合性局所疼痛症候群、自己免疫疾患、冠動脈疾患、アスピリン喘息、血小板貯蔵プール欠乏症、糖尿病胎芽、アルサス型じんましん、喘息、有毒油症候群、耳炎など、
(7)疼痛(痛み)[例、炎症性疼痛、癌性疼痛、神経性疼痛、急性疼痛、末梢神経障害による疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性の痛み(vassooclussive painful crises in sickle cell disease)、多発性硬化症が介在する痙性あるいは疼痛、機能性胸痛、複合性局所疼痛症候群など]、
(8)ライソゾーム病[例、ゴーシェ病、クラッベ病、ニーマン-ピック症候群]、
等の疾患の予防・治療剤として有用であることが期待される。
【0224】
本発明の化合物は、優れたグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有するので、上記疾患に対して優れた予防・治療効果が期待できる。
【0225】
本発明の化合物は、優れたグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有するので、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等などに対して優れた予防・治療効果が期待できる。
【0226】
化合物(I)は、プロドラッグとして用いてもよい。
【0227】
化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸などによる反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸などにより加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。
【0228】
化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化された化合物など);化合物(I)のヒドロキシル基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、化合物(I)のヒドロキシル基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);化合物(I)のカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など)などが挙げられる。これらの化合物は公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
【0229】
本発明の化合物は、体内動態(例、血中薬物半減期、脳内移行性、代謝安定性)に優れ、毒性が低く(例えば、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、薬物相互作用、癌原性等の点から医薬として、より優れている)、そのまま医薬として、又は薬学的に許容される担体等と混合された医薬組成物として、哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ウマ、ブタ、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ヒツジ、ヤギ等)に対して、経口的、又は非経口的に安全に投与できる。「非経口」には、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内、腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位などへの投与及び直接的な病巣への投与を含む。
【0230】
本発明の化合物の投与量は、投与ルート、症状などによって異なるが、例えば、パーキンソン病の患者(成人、体重40~80kg、例えば60kg)に経口投与する場合、例えば1日0.001~1000mg/kg体重、好ましくは1日0.01~100mg/kg体重、さらに好ましくは1日0.1~10mg/kg体重である。この量を1日1回~3回に分けて投与することができる。
【0231】
本発明の化合物を含有する医薬は、医薬製剤の製造法として自体公知の方法(例、日本薬局方記載の方法等)に従って、本発明の化合物を単独で、又は本発明の化合物と薬学的に許容される担体とを混合した医薬組成物として使用することができる。本発明の化合物を含有する医薬は、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠、バッカル錠等を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、放出制御製剤(例、速放性製剤、徐放性製剤、徐放性マイクロカプセル剤)、エアゾール剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜貼付フィルム)、注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、経皮吸収型製剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤、坐剤(例、肛門坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等として、経口的又は非経口的(例、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内、腹腔内、病巣等)に安全に投与することができる。
【0232】
前記の「薬学的に許容される担体」としては、製剤素材(starting material)として慣用されている各種の有機あるいは無機担体が用いられる。例えば、固形製剤においては、賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤等が用いられ、液状製剤においては、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、及び無痛化剤等が用いられる。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L-ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
溶剤としては、例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、D-ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニトール等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α-トコフェロール等が挙げられる。
【0233】
医薬組成物は、剤型、投与方法、担体などにより異なるが、本発明の化合物を製剤全量に対して通常0.01~100%(w/w)、好ましくは0.1~95%(w/w)の割合で添加することにより、常法に従って製造することができる。
【0234】
本発明の化合物は、他の活性成分(以下、併用薬物と略記する)と併用してもよい。
【0235】
併用薬物としては、例えば、以下が挙げられる。
ベンゾジアゼピン(クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、クロラゼブ酸カリウム、ロラゼパム、クロナゼパム、アルプラゾラム等)、L-型カルシウムチャネル阻害薬(プレガバリン等)、三環性又は四環性抗うつ薬(塩酸イミプラミン、塩酸アミトリプチリン、塩酸デシプラミン、塩酸クロミプラミン等)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(マレイン酸フルボキサミン、塩酸フロキセチン、臭酸シタロプラム、塩酸セルトラリン、塩酸パロキセチン、シュウ酸エスシタロプラム等)、セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(塩酸ベンラファキシン、塩酸ドュロキセチン、塩酸デスベンラファキシン等)、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(メシル酸レボキセチン等)、ノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬(塩酸ブプロピオン等)、ミルタザピン、塩酸トラゾドン、塩酸ネファゾドン、塩酸ブプロピオン、マレイン酸セチプチリン、5-HT1A作動薬(塩酸ブスピロン、クエン酸タンドスピロン、塩酸オセモゾタン等)、5-HT3拮抗薬(シアメマジン等)、心臓選択的ではないβ阻害薬(塩酸プロプラノロール、塩酸オキシプレノロール等)、ヒスタミンH1拮抗薬(塩酸ヒドロキシジン等)、統合失調症治療薬(クロルプロマジン、ハロペリドール、スルプリド、クロザピン、塩酸トリフルオペラジン、塩酸フルフェナジン、オランザピン、フマル酸クエチアピン、リスペリドン、アリピプラゾール等)、CRF拮抗薬、その他の抗不安薬(メプロバメート等)、タキキニン拮抗薬(MK-869、サレデュタント等)、代謝型グルタミン酸受容体に作用する薬剤、CCK拮抗薬、β3アドレナリン拮抗薬(塩酸アミベグロン等)、GAT-1阻害薬(塩酸チアガビン等)、N-型カルシウムチャネル阻害薬、2型炭酸脱水素酵素阻害薬、NMDAグリシン部位作動薬、NMDA拮抗薬(メマンチン等)、末梢性ベンゾジアゼピン受容体作動薬、バソプレッシン拮抗薬、バソプレッシンV1b拮抗薬、バソプレッシンV1a拮抗薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、オピオイド拮抗薬、オピオイド作動薬、ウリジン、ニコチン酸受容体作動薬、チロイドホルモン(T3、T4)、TSH、TRH、MAO阻害薬(硫酸フェネルジン、硫酸トラニルシプロミン、モクロベミド等)、5-HT2A拮抗薬、5-HT2A逆作動薬、COMT阻害薬(エンタカポン等)、双極性障害治療薬(炭酸リチウム、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリジン、リルゾール、フェルバメート等)、カンナビノイドCB1拮抗薬(リモナバント等)、FAAH阻害薬、ナトリウムチャネル阻害薬、抗ADHD薬(塩酸メチルフェニデート、塩酸メタンフェタミン等)、アルコール依存症治療薬、自閉症治療薬、慢性疲労症候群治療薬、痙攣治療薬、線維筋痛症治療薬、頭痛治療薬、不眠症治療薬(エチゾラム、ゾピクロン、トリアゾラム、ゾルピデム、ラメルテオン、インジプロン等)、禁煙のための治療薬、重症筋無力症治療薬、脳梗塞治療薬、躁病治療薬、過眠症治療薬、疼痛治療薬、気分変調症治療薬、自律神経失調症治療薬、男性及び女性の性機能障害治療薬、偏頭痛治療薬、病的賭博治療薬、下肢静止不能症候群治療薬、物質依存症治療薬、アルコール関連症の治療薬、過敏性腸症候群治療薬、アルツハイマー病治療薬(ドネペジル、ガランタミン、メマンチン、リバスチグミン等)、パーキンソン病治療薬(レボドパ、カルビドパ、ベンセラジド、セレギリン、ゾニサミド、エンダカボン、アマンタジン、タリペキソール、ブラミペキソール、アポモルヒネ、カペルゴリン、ブロモクリプチン、イストラデフィリン、トリヘキシフェニジル、プロメタジン、パーゴライド等)、ハンチントン病治療薬(塩酸クロルプロマジン、ハロペリドール、レセルピンなど)、ゴーシェ病治療薬(イミグルセラーゼ、タリグルセラーゼアルファ、ベラグルセラーゼアルファ、エリグルスタット、ミグルスタット等)、ALS治療薬(リルゾール等、神経栄養因子等)、多発性硬化症治療薬(フィンゴリモド、インターフェロン・ベータ1b、ナタリズマブなどの分子標的治療薬、等)、抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、ゾニザミド、バルプロ酸ナトリウム、エトサクシミド、ジアゼパム、ニトラゼパム、クロナゼパム、クロバザム、ガバペンチン、トピラマート、ラモトリギン、レベチラセタム、スチリペントール、ルフィナミド等)、コレステロール低下薬のような脂質異常症治療薬(スタチンシリーズ(プラバスタチンナトリウム、アトロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン等)、フィブレート(クロフィブレート等)、スクワレン合成阻害薬)、異常行動治療薬又は認知症による放浪癖の抑制薬(鎮静薬、抗不安薬等)、アポトーシス阻害薬、抗肥満薬、糖尿病治療薬、高血圧治療薬、低血圧治療薬、リューマチ治療薬(DMARD)、抗癌剤、副甲状腺治療薬(PTH)、カルシウム受容体拮抗薬、性ホルモン又はその誘導体(プロゲステロン、エストラジオール、安息香酸エストラジオール等)、神経分化促進薬、神経再生促進薬、非ステロイド系抗炎症薬(メロキシカム、テノキシカム、インドメタシン、イブプロフェン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、アスピリン等)、ステロイド(デキサメタゾン、酢酸コルチゾン等)、抗サイトカイン薬(TNF阻害薬、MAPカイネース阻害薬等)、抗体医薬、核酸又は核酸誘導体、アプタマー薬など。
【0236】
本発明の化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、
(1)本発明の化合物又は併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)患者の症状(軽症、重症など)に応じて、本発明の化合物と併用する薬物を選択することができる、
(3)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療期間を長く設定することができる、
(4)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療効果の持続を図ることができる、
(5)本発明の化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。
【0237】
以下、本発明の化合物と併用薬物を併用して使用することを「本発明の併用剤」と称する。
本発明の併用剤の使用に際しては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明の化合物又はその医薬組成物と併用薬物又はその医薬組成物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明の併用剤の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化合物;併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)などが挙げられる。
【0238】
本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明の化合物又は(及び)上記併用薬物を公知の方法に従って、薬学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等として、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮下又は臓器内投与あるいは直接病巣に投与することができる。
本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬学的に許容される担体としては、前記と同様のものがあげられる。
【0239】
本発明の併用剤における本発明の化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
例えば、本発明の併用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01~100重量%、好ましくは約0.1~50重量%、さらに好ましくは約0.5~20重量%程度である。
本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01~100重量%、好ましくは約0.1~50重量%、さらに好ましくは約0.5~20重量%程度である。
【実施例】
【0240】
本発明は、更に以下の実施例、試験例および製剤例によって詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の実施例中の「室温」は通常約10℃ないし約35℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
【0241】
実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、特に言及しない限り、TLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロマトグラフィー)による観察下に行った。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の60 F254を用い、展開溶媒として、カラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いた溶媒を用いた。また、検出にはUV検出器を採用した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて、NHと記載した場合はアミノプロピルシラン結合シリカゲルを、Diolと記載した場合は3-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)プロピルシラン結合シリカゲルを用いた。分取HPLC(高速液体クロマトグラフィー)において、C18と記載した場合はオクタデシル結合シリカゲルを用いた。溶出溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。
【0242】
1H NMRの解析にはACD/SpecManager(商品名)ソフトウエアなどを用いた。水酸基やアミノ基などのプロトンピークが非常に緩やかなピークについては記載していないことがある。
MSは、LC/MSにより測定した。イオン化法としては、ESI法、または、APCI法を用いた。データは実測値 (found) を示す。通常、分子イオンピークが観測されるがフラグメントイオンとして観測されることがある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピークもしくはフラグメントイオンピークが観測される。
【0243】
以下の実施例においては下記の略号を使用する。
mp:融点
MS:マススペクトル
M:モル濃度
N:規定度
CDCl3:重クロロホルム
DMSO-d6:重ジメチルスルホキシド
1H NMR:プロトン核磁気共鳴
LC/MS:液体クロマトグラフ質量分析計
ESI:electrospray ionization、エレクトロスプレーイオン化
APCI:atomospheric pressure chemical ionization、大気圧化学イオン化
HATU: O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩
DPPA: ジフェニル ホスホリルアジド
DIPEA: N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
THF: テトラヒドロフラン
MeOH: メタノール
EtOH: エタノール
DMSO: ジメチルスルホキシド
TEA: トリエチルアミン
【0244】
実施例1
1-(2-メトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0245】
A) 3-[(2-メトキシフェニル)アミノ]-3-オキソプロピオン酸エチル
2-メトキシアニリン (24.74 g)、TEA (29.4 mL)、アセトン (250 mL)の混合物に3-クロロ-3-オキソプロピオン酸エチル (27.0 mL)のアセトン (25 mL)溶液を氷冷下で滴下した。氷冷下で30分間撹拌した後、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで洗い、標題化合物 (20.50 g)を得た。
MS: [M+H]+238.0.
【0246】
B) 1-(2-メトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸
3-[(2-メトキシフェニル)アミノ]-3-オキソプロピオン酸エチル(10 g)のEtOH (100 mL)溶液に4,4-ジメトキシブタン-2-オン (6.68 g)と20%ナトリウムエトキシド - EtOH溶液 (47.3 g)を加え、50℃で終夜撹拌した。反応混合物を1M 塩酸で酸性とした後、析出物をろ取し、EtOHと酢酸エチルで洗浄し、標題化合物 (6.48 g)を得た。
MS: [M+H]+260.0.
【0247】
C) 1-(2-メトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソ-N-(4-フェノキシフェニル)-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(2-メトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (50 mg)とDMF (5 mL)の混合物にHATU (110 mg)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物にDIPEA (62 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に4-フェノキシアニリン (43 mg)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を分取液体クロマトグラフィー (0.05%アンモニア水含有アセトニトリル/0.1%アンモニア水)で精製し、標題化合物 (50 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.07 (3H, s), 3.84 (3H, s), 6.45 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.93-7.01 (4H, m), 7.06 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.11-7.21 (3H, m), 7.30 (2H, t, J = 8.0 Hz), 7.47-7.55 (1H, m), 7.68 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.61 (1H, d, J = 7.2 Hz), 11.78 (1H, brs).
【0248】
実施例54
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[1-(オキサン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0249】
A) 3-ニトロ-1-(オキサン-4-イル)-1H-ピラゾール
3-ニトロ-1H-ピラゾール (500 mg)、トリフェニルホスフィン (1392 mg)、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール (542 mg)、THF (10 mL)の混合物に20%アゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル - トルエン溶液 (6.10 g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (597 mg)を得た。
MS: [M+H]+198.0.
【0250】
B) 1-(オキサン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-アミン
3-ニトロ-1-(オキサン-4-イル)-1H-ピラゾール (597 mg)のMeOH (10 mL)溶液に10%パラジウム-炭素 (55% wet, 100 mg)を加え、常圧の水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (330 mg)を得た。
MS: [M+H]+168.0.
【0251】
C) 4-フルオロ-1-ニトロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン
5-フルオロ-2-ニトロフェノール (16.73 g)、炭酸セシウム (52.0 g)、DMF (200 mL) の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル (16.11 mL)を氷冷下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (24.2 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 5.02 (2H, q, J = 8.7 Hz), 7.05-7.19 (1H, m), 7.49 (1H, dd, J = 10.7, 2.4 Hz), 8.10 (1H, dd, J = 9.0, 6.0 Hz).
【0252】
D) 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸メチル
4-フルオロ-1-ニトロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (24.2 g) のMeOH (100 mL)溶液に10%パラジウム-炭素 (55% wet, 500 mg)を加え、常圧の水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮して、4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン(20.21 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物にDMF (150 mL)、3-カルボメトキシ-2-ピロン(13.47 g)を加え、室温で3日間撹拌した。反応混合物に1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (21.79 g)とN,N-ジメチル-4-アミノピリジン (2.67 g)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。得られた粗生成物を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (9.13 g)を得た。
MS: [M+H]+345.9.
【0253】
E) 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸メチル (9.13 g)、MeOH (100 mL)、THF (50 mL)の混合物に4M 水酸化リチウム水溶液 (25 mL)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物に1M 塩酸を加えpH = 2とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し標題化合物 (6.91 g)を得た。
MS: [M+H]+331.9.
【0254】
F) 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[1-(オキサン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (50 mg)、1-(オキサン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-アミン(30.3 mg)、TEA (0.032 mL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (86 mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。得られた粗生成物をジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (41.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.75-1.85 (2H, m), 1.88-2.12 (2H, m), 3.39 (2H, brs), 3.93 (2H, d, J = 11.7 Hz), 4.19 (1H, t, J = 11.3 Hz), 4.78-5.01 (2H, m), 6.42 (1H, d, J = 1.5 Hz), 6.73 (1H, t, J = 7.0 Hz), 7.12 (1H, td, J = 8.6, 2.4 Hz), 7.36-7.50 (2H, m), 7.62 (1H, dd, J = 8.7, 6.0 Hz), 8.06 (1H, dd, J = 6.6, 2.1 Hz), 8.58 (1H, dd, J = 7.2, 1.9 Hz), 12.08 (1H, s).
【0255】
実施例60
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0256】
A) 2-メチル-1-(4-ニトロフェノキシ)プロパン-2-オール
4-ニトロフェノール (0.696 g)、リン酸二水素ナトリウム (0.600 g)、炭酸カリウム(0.691 g)、アセトニトリル (5 mL)および水 (2 mL)の混合物を室温で5分間撹拌した後、2,2-ジメチルオキシラン (0.668 mL)を加え、マイクロウェーブ照射下150℃で3時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液 および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物(1.023 g)を得た。
MS: [M+H]+212.0.
【0257】
B) 1-(4-アミノフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール
2-メチル-1-(4-ニトロフェノキシ)プロパン-2-オール (1.023 g)およびMeOH (10 mL)の混合物に10%パラジウム炭素 (55% wet, 102 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。触媒をろ去した後、ろ液を減圧下濃縮して標題化合物 (0.845 g) を得た。
MS: [M+H]+182.0.
【0258】
C) 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (42.2 mg)、1-(4-アミノフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール(30 mg)、TEA (0.036 mL) およびDMF (0.5 mL) の混合物にHATU (72.6 mg)を室温で加え、同温度で17時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、残渣を酢酸エチル/ヘキサンを用いて結晶化して標題化合物 (48 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.19 (6H, s), 3.68 (2H, s), 4.60 (1H, s), 4.87 (2H, qd, J = 8.7, 1.5 Hz), 6.64-6.73 (1H, m), 6.88-6.97 (2H, m), 7.10 (1H, td, J = 8.5, 2.6 Hz), 7.41 (1H, dd, J = 10.6, 2.6 Hz), 7.53-7.65 (3H, m), 7.97 (1H, dd, J = 6.6, 2.3 Hz), 8.56 (1H, dd, J = 7.3, 2.2 Hz), 11.73 (1H, s).
【0259】
実施例62
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[1-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0260】
A) 4-ニトロ-1-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル)-1H-ピラゾール
4-ニトロ-1H-ピラゾール (1.0 g)、炭酸セシウム (4.32 g)、DMF (20 mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル (2.62 g)を氷冷下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.850 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 5.35 (2H, t, J = 15.3 Hz), 8.44 (1H, s), 9.05 (1H, s).
【0261】
B) 1-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-アミン
4-ニトロ-1-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル)-1H-ピラゾール (1.85 g)とMeOH (20 mL)の混合物に10%パラジウム-炭素 (55% wet, 200 mg)を加え、常圧の水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1.390 g)を得た。
MS: [M+H]+215.9.
【0262】
C) 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-[1-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (50 mg)、1-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-アミン(42.2 mg)、TEA (0.032 mL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (86 mg)を加え、室温で2日間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (49.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.86 (2H, qd, J = 8.6, 4.0 Hz), 5.18 (2H, t, J = 15.3 Hz), 6.68 (1H, t, J = 7.0 Hz), 7.10 (1H, td, J = 8.6, 2.4 Hz), 7.41 (1H, dd, J = 10.5, 2.6 Hz), 7.60 (1H, dd, J = 8.9, 6.2 Hz), 7.76 (1H, s), 7.97 (1H, dd, J = 6.6, 1.7 Hz), 8.29 (1H, s), 8.53 (1H, dd, J = 7.3, 1.7 Hz), 11.62 (1H, s).
【0263】
実施例69
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(1-ヒドロキシシクロプロピル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0264】
A) {[1-(4-ブロモフェニル)シクロプロピル]オキシ}(tert-ブチル)ジメチルシラン
1-(4-ブロモフェニル)シクロプロパン-1-オール (490 mg)、tert-ブチルジメチルクロロシラン (381 mg)、DMF (5.0 mL)の混合物にイミダゾール (188 mg)を加え、室温で3日間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (678 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ -0.01 (6H, s), 0.87 (9H, s), 0.91 - 0.99 (2H, m), 1.14-1.22 (2H, m), 7.18 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.41 (2H, d, J = 8.7 Hz).
【0265】
B) 1-(4-アミノフェニル)シクロプロパン-1-オール
{[1-(4-ブロモフェニル)シクロプロピル]オキシ}(tert-ブチル)ジメチルシラン (143 mg)のトルエン (6 mL)溶液にベンゾフェノンイミン (88 μL)、ナトリウム tert-ブトキシド(63.0 mg)、 2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル (82 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (40.0 mg)を加え、窒素雰囲気下100℃で終夜撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣にTHF (3 mL)、1M 塩酸 (6 mL)を加え、室温で1時間半撹拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (28.0 mg)を得た。
MS: [M+H]+150.0.
【0266】
C) 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(1-ヒドロキシシクロプロピル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (50 mg)、1-(4-アミノフェニル)シクロプロパン-1-オール (27 mg)、TEA (42 μL)、DMF (0.5 mL)の混合物にHATU (86 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (24 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.83-0.95 (2H, m), 0.97-1.10 (2H, m), 4.87 (2H, dd, J = 8.7, 1.1 Hz), 5.88 (1H, s), 6.69 (1H, t, J = 7.0 Hz), 7.06-7.15 (1H, m), 7.21 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.41 (1H, dd, J = 10.5, 2.6 Hz), 7.53-7.65 (3H, m), 7.98 (1H, dd, J = 6.8, 2.3 Hz), 8.57 (1H, dd, J = 7.5, 2.3 Hz), 11.83 (1H, s).
【0267】
実施例72
2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0268】
A) 1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-アミン
5-ニトロ-1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール (531 mg)およびEtOH (10 mL)の混合物に10%パラジウム炭素 (50 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。触媒をろ去した後、ろ液を減圧下濃縮して標題化合物 (324 mg)を得た。
MS: [M+H]+179.8.
【0269】
B) エチル3-オキソ-3-{[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]アミノ}プロパノアート
1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-アミン(490 mg)、TEA (415 mg)およびジクロロメタン(5 mL)の混合物にエチル 3-クロロ-3-オキソプロパノアート (453 mg)を0℃で加え、室温で12時間撹拌し、エチル 3-クロロ-3-オキソプロパノアート(205 mg)を0℃で加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (510 mg)を得た。
MS: [M+H]+293.8.
【0270】
C) エチル2-オキソ-1-[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
エチル 3-オキソ-3-{[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]アミノ}プロパノアート (510 mg)、3-(ジメチルアミノ)アクロレイン (345 mg)、EtOH (5 mL)および酢酸 (188 mg)の混合物を80℃で48時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (280 mg)を得た。
MS: [M+H]+329.7.
【0271】
D) 2-オキソ-1-[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸
エチル 2-オキソ-1-[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (280 mg)、水酸化リチウム一水和物 (71 mg)、THF (1 mL)、MeOH (1 mL)および水 (1 mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、1N 塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮して標題化合物 (210 mg)を得た。
MS: [M+H]+302.0.
【0272】
E) 2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-1-[1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (135 mg)およびDMF (5 mL)の混合物にHATU (256 mg) とDIPEA (145 mg)を加え、室温で30分間撹拌した後に、6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-アミン (86 mg)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を高速液体クロマトグラフィー (0.05%アンモニア水含有アセトニトリル/水)で精製し、標題化合物 (27 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.66-3.09 (2H, m), 4.10-4.26 (2H, m), 4.77 (2H, q, J = 8.4 Hz), 6.38 (1H, d, J = 1.6 Hz), 6.69 (1H, t, J = 6.8 Hz), 6.90 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 6.8, 2.4 Hz), 7.73 (1H, d, J = 1.6 Hz), 8.14 (1H, dd, J = 8.8, 2.8 Hz), 8.42 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.81 (1H, dd, J = 7.2, 2.0 Hz), 11.45 (1H, brs).
【0273】
実施例73
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-{6-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0274】
A) (5-ブロモピリジン-2-イル)メチル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート
(5-ブロモピリジン-2-イル)メタノール (2.0 g)、TEA (2.97 mL)、THF (30 mL)の混合物に4-メチルベンゼンスルホニル クロリド (2.231 g)を氷冷下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.040 g)を得た。
MS: [M+H]+341.8.
【0275】
B) 5-ブロモ-2-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ピリジン
2,2,2-トリフルオロエタノール (0.278 mL)のDMF (10 mL)溶液に水素化ナトリウム(60%油性、93 mg)を氷冷下で加え、氷冷下で15分間撹拌した。反応混合物に(5-ブロモピリジン-2-イル)メチル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート (660 mg)を氷冷下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (496 mg)を得た。
MS: [M+H]+269.8.
【0276】
C) 6-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ピリジン-3-アミン
5-ブロモ-2-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ピリジン (496 mg)、ベンゾフェノンイミン (0.339 mL)、ナトリウム tert-ブトキシド (265 mg)、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル (686 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (336 mg)、トルエン (10 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下110℃で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣にTHF (10.00 mL)、EtOH (10.00 mL)、2M 塩酸 (2 mL)を加え、室温で1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (279 mg)を得た。
MS: [M+H]+207.0.
【0277】
D) 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-N-{6-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (74.1 mg)、6-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ピリジン-3-アミン (60 mg)、TEA (0.047 mL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (128 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (56.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.19 (2H, q, J = 9.4 Hz), 4.70 (2H, s), 4.80-4.95 (2H, m), 6.72 (1H, t, J = 7.0 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.6, 2.4 Hz), 7.37-7.49 (2H, m), 7.62 (1H, dd, J = 8.7, 6.4 Hz), 8.03 (1H, dd, J = 6.4, 1.9 Hz), 8.22 (1H, dd, J = 8.5, 2.4 Hz), 8.59 (1H, dd, J = 7.5, 1.9 Hz), 8.79 (1H, d, J = 2.3 Hz), 12.00 (1H, s).
【0278】
実施例75
rac-N-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0279】
A) rac-(5-ブロモピリジン-2-イル)(シクロプロピル)メタノール
5-ブロモピリジン-2-カルバルデヒド (1.26 g)のTHF (100 mL)溶液に0.5M シクロプロピルマグネシウムブロミド - THF溶液 (14.90 mL)を氷冷下で加え、氷冷下で20分間撹拌した後、室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.130 g)を得た。
MS: [M+H]+227.9.
【0280】
B) rac-N-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
rac-(5-ブロモピリジン-2-イル)(シクロプロピル)メタノール (580 mg)、ベンゾフェノンイミン (0.469 mL)、ナトリウム tert-ブトキシド (367 mg)、rac-2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル (950 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (466 mg)、トルエン (10 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下110℃で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。得られた残渣にTHF (10.00 mL)、EtOH (10.00 mL)、2M 塩酸 (1.526 mL)を加え、室温で30分間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、MeOH/酢酸エチル)で精製し、rac-(5-アミノピリジン-2-イル)(シクロプロピル)メタノール (367 mg)を粗生成物として得た。得られた粗生成物 (80 mg)、1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (72.0 mg)、TEA (0.045 mL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (124 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、ジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (61.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.30-0.46 (4H, m), 1.03-1.20 (1H, m), 4.01-4.16 (1H, m), 4.75-4.97 (2H, m), 5.27 (1H, d, J = 4.5 Hz), 6.71 (1H, t, J = 6.8 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.35-7.51 (2H, m), 7.62 (1H, dd, J = 8.9, 6.2 Hz), 8.02 (1H, dd, J = 6.6, 2.1 Hz), 8.14 (1H, dd, J = 8.5, 2.4 Hz), 8.59 (1H, dd, J = 7.2, 1.9 Hz), 8.71 (1H, d, J = 2.3 Hz), 11.93 (1H, s).
【0281】
実施例80
N-[6-(シアノメチル)ピリジン-3-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0282】
A) (5-ニトロピリジン-2-イル)アセトニトリル
2-クロロ-5-ニトロピリジン (2.05 g)およびTHF (30 mL)の混合物にtert-ブチル シアノアセタート (2.215 mL)と炭酸カリウム (3.57 g)を加え、70℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、rac-tert-ブチル シアノ(5-ニトロピリジン-2-イル)アセタートを粗生成物として得た。得られた粗生成物およびトルエン (50 mL)の混合物に4-メチルベンゼンスルホン酸一水和物 (0.246 g)を加え、110℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.24 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.46 (2H, s), 7.71 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.64 (1H, dd, J = 8.7, 2.6 Hz), 9.37 (1H, d, J = 2.3 Hz).
【0283】
B) (5-アミノピリジン-2-イル)アセトニトリル
(5-ニトロピリジン-2-イル)アセトニトリル (930 mg)、 3.5-6.5% パラジウム炭素-エチレンジアミン錯体 (93 mg)およびEtOH (15 mL)の混合物を水素雰囲気下、室温で8時間撹拌した。触媒をろ去した後、ろ液を減圧下濃縮し、標題化合物(420 mg)を得た。
MS: [M+H]+134.0.
【0284】
C) N-[6-(シアノメチル)ピリジン-3-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (60 mg)、(5-アミノピリジン-2-イル)アセトニトリル (31.4 mg)、HATU (103 mg)、TEA (0.050 mL) およびDMF (1 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、固体を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルで洗浄して標題化合物 (26.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.16 (2H, s), 4.80-4.95 (2H, m), 6.66-6.77 (1H, m), 7.11 (1H, td, J = 8.5, 2.6 Hz), 7.36-7.46 (2H, m), 7.62 (1H, dd, J = 8.7, 6.0 Hz), 8.03 (1H, dd, J = 6.8, 2.3 Hz), 8.22 (1H, dd, J = 8.3, 2.6 Hz), 8.59 (1H, dd, J = 7.3, 2.1 Hz), 8.80 (1H, d, J = 1.9 Hz), 12.01 (1H, s).
【0285】
実施例94
1-(4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0286】
A) 4-ブロモ-1-メチル-5-ニトロ-1H-ピラゾール
濃硝酸 (9.87 g)、濃硫酸 (100 mL)の混合物に4-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール (25.0 g)を0℃で滴下し、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、25%アンモニア水溶液を加えpH = 7-8とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (10.2 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.23 (3H, s), 7.54 (1H, s).
【0287】
B) 4-メトキシ-1-メチル-5-ニトロ-1H-ピラゾール
4-ブロモ-1-メチル-5-ニトロ-1H-ピラゾール (10.2 g)とMeOH (100 mL)の混合物にナトリウムトメキシド (13.4 g)を加え、65℃で16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (432 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.97 (3H, s), 4.19 (3H, s), 7.30 (1H, s).
【0288】
C) 4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-アミン塩酸塩
4-メトキシ-1-メチル-5-ニトロ-1H-ピラゾール (712 mg)のMeOH (10 mL)溶液に10%パラジウム-炭素 (100 mg)を加え、常圧の水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。触媒をろ去し、ろ液に4M 塩化水素 - ジオキサン溶液 (10 mL)を加え、減圧下で濃縮し、標題化合物 (623 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.71 (3H, s), 3.73 (3H, s), 7.88 (1H, s).
【0289】
D) エチル3-[(4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ]-3-オキソプロパノアート
4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-アミン塩酸塩 (623 mg)とジクロロメタン (10 mL)の混合物にTEA (771 mg)とエチル 3-クロロ-3-オキソプロパノアート (631 mg)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (310 mg)を得た。
MS: [M+H]+241.8.
【0290】
E) エチル1-(4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
エチル 3-[(4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ]-3-オキソプロパノアート(310 mg)、3-(ジメチルアミノ)アクロレイン (382 mg)、EtOH (4 mL)、酢酸(100 μL)の混合物を80℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (224 mg)を得た。
MS: [M+H]+277.8.
【0291】
F) 1-(4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸
エチル 1-(4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (224 mg)、MeOH (2 mL)、THF (2 mL)、水 (2 mL)の混合物に水酸化リチウム一水和物 (39 mg)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。水層に1M 塩酸を加えpH = 6とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (86 mg)を得た。
MS: [M+H]+249.8.
【0292】
G) 1-(4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-オキソ-N-[6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-(4-メトキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (40 mg)、DMF (5 mL)の混合物にHATU (92 mg)、DIPEA (52 mg)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-アミン (34 mg)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を分取液体クロマトグラフィー (0.05%アンモニア水含有アセトニトリル/0.1%アンモニア水)で精製し、標題化合物 (21 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.72 (3H, s), 3.81 (3H, s), 4.74 (2H, q, J = 8.8 Hz), 6.64 (1H, t, J = 6.8 Hz), 6.86 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.40 (1H, s), 7.48 (1H, dd, J = 6.8, 2.0 Hz), 8.12 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 8.40 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.76 (1H, dd, J = 7.2, 2.0 Hz), 11.55 (1H, brs).
【0293】
実施例98
1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボキサミド
【0294】
A) 4-フルオロ-1-イソチオシアナト-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン
4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (8.10 g)、THF (100 mL)の混合物に1,1'-チオカルボニルジイミダゾール (7.59 g)を加え、室温で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (6.90 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.95 (2H, q, J = 8.8 Hz), 6.95 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.31 (1H, dd, J = 10.4, 2.8 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 8.8, 6.0 Hz).
【0295】
B) N-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]チオ尿素
4-フルオロ-1-イソチオシアナト-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (6.90 g)、MeOH (10 mL)の混合物に7N アンモニア - MeOH溶液 (50 mL)を加え、室温で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、標題化合物 (6.95 g)を得た。
MS: [M+H]+268.8.
【0296】
C) エチル3-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4-オキソ-2-チオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-カルボキシラート
N-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]チオ尿素 (5.90 g)、エトキシメチレンマロン酸ジエチル (14.3 g)、濃塩酸 (6 mL)、EtOH (60 mL)の混合物を100℃で15時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (5.90 g)を得た。
MS: [M+H]+393.1.
【0297】
D) エチル1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-(メチルスルファニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシラート
エチル 3-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4-オキソ-2-チオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-カルボキシラート (6.77 g)、炭酸ナトリウム (5.49 g)、ヨウ化メチル (2.94 g)、DMF (100 mL)の混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (5.15 g)を得た。
MS: [M+H]+406.7.
【0298】
E) エチル1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシラート
エチル 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-(メチルスルファニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシラート (5.15 g)、トリエチルシラン (3.09 g)、2-チオフェンカルボン酸銅(I) (5.36 g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (1.54 g)、ジオキサン (60 mL)の混合物を窒素雰囲気下80℃で15時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (3.15 g)を得た。
MS: [M+H]+360.8.
【0299】
F) 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボキサミド
エチル 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボキシラート (370 mg)、水素化トリブチルすず (1.22 g)、トルエン (10 mL)の混合物を110℃で15時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、1N 塩酸でpH = 5-6とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボン酸を粗成生物として得た。得られた粗生成物、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (300 mg)、HATU (500 mg)、DIPEA (400 mg)、DMF (5 mL)の混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を分取液体クロマトグラフィー(0.225%ぎ酸含有アセトニトリル/0.225%ぎ酸含有水)で精製し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物(38 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.40 (6H, s), 4.90 (2H, q, J = 8.8 Hz), 5.00 (1H, brs), 7.16 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.35-7.50 (3H, m), 7.58 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.71 (1H, dd, J = 8.8, 6.0 Hz), 8.76 (1H, s), 8.88 (1H, s), 11.04 (1H, brs).
【0300】
実施例108
1-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0301】
A) 4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン
2-ブロモ-4,5-ジフルオロフェノール (5.17 g)、炭酸セシウム (12.09 g)、DMF (100 mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル (3.92 mL)を氷冷下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、1-ブロモ-4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (8.43 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物にベンゾフェノンイミン (4.49 mL)、ナトリウム tert-ブトキシド (3.50 g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (1.113 g)、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル (2.270 g)、トルエン (100 mL)を加え、4時間還流した。反応混合物にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (0.556 g)、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル (1.135 g)を加え、3時間還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣にTHF (80 mL)、EtOH (80 mL)、2M 塩酸 (30 mL)を加え、室温で1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.850 g)を得た。
MS: [M+H]+227.9.
【0302】
B) エチル3-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリノ]-3-オキソプロパノアート
4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (1.85 g)、TEA (1.703 mL)、THF (30 mL)の混合物にエチル3-クロロ-3-オキソプロパノアート (1.251 mL)を氷冷下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.51 g)を得た。
MS: [M+H]+341.9.
【0303】
C) エチル1-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
エチル 3-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリノ]-3-オキソプロパノアート (2.184 g)、EtOH (30 mL)、酢酸 (1.500 mL)の混合物に3-(ジメチルアミノ)アクロレイン(3.20 mL)を加え、80℃で2時間撹拌した後、70℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.20 g)を得た。
MS: [M+H]+378.0.
【0304】
D) 1-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸
エチル 1-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (985 mg)、MeOH (10 mL)の混合物に4M 水酸化リチウム水溶液 (1.958 mL)を加え、5日間撹拌した。反応混合物に2M 塩酸を加えて中和し、析出物をろ取し、水で洗い、標題化合物 (699 mg)を得た。
MS: [M+H]+349.9.
【0305】
E) 1-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
1-[4,5-ジフルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (65.4 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (34 mg)、TEA (0.039 mL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (107 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (50.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 4.77-4.91 (2H, m), 4.95 (1H, s), 6.71 (1H, t, J = 7.0 Hz), 7.34-7.49 (2H, m), 7.58 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.70 (1H, dd, J = 12.0, 7.2 Hz), 7.92 (1H, dd, J = 10.5, 8.3 Hz), 8.00 (1H, dd, J = 6.6, 2.1 Hz), 8.57 (1H, dd, J = 7.2, 2.3 Hz), 11.75 (1H, s).
【0306】
実施例109
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0307】
A) 1-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-ニトロベンゼン
2-ニトロフェノール (47 g)、炭酸セシウム (143 g)とDMF (500 mL)の混合物に 2,2-ジフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート (76 g)を氷冷下で加えた。室温で終夜撹拌した後、混合物に水を加えた。生じた固体をろ取し、標題化合物 (67.2 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.43-4.61 (2H, m), 6.17-6.61 (1H, m), 7.13-7.26 (1H, m), 7.38-7.48 (1H, m), 7.62-7.74 (1H, m), 7.85-7.96 (1H, m).
【0308】
B) 2-(2,2-ジフルオロエトキシ)アニリン
1-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-ニトロベンゼン (67.2 g)のMeOH (700 mL)溶液に10%パラジウム-炭素(55% wet, 3.0 g) を加えた。混合物を常圧の水素雰囲気下、終夜撹拌した。混合物を酢酸エチルでセライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮して標題化合物(57.0 g)を得た。
MS: [M+H]+174.1.
【0309】
C) [2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジン
濃塩酸(500 mL)と2-(2,2-ジフルオロエトキシ)アニリン (57 g)の混合物を0℃で30分間撹拌し、ついで、混合物に硝酸ナトリウム (27.3 g)と水 (100 mL)の混合物を0℃で滴下し、混合物を0℃で30分間撹拌した。ついで、混合物に塩化スズ (187 g)と濃塩酸(300 mL)の混合物を0℃で滴下し、混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を洗いこまずにろ過し、ろ過ケークを2N 水酸化ナトリウム水溶液 (500 mL)に溶解させた。混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。生じた固体をヘキサンを用いてろ取し、標題化合物 (43.3 g)を得た。
MS: [M+H]+189.0.
【0310】
D) rac-エチル2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジン (35.0 g)のTHF (400 mL)と酢酸 (40.0 mL)溶液にアセトニルマロン酸ジエチル (40.2 g)を0℃で加えた。混合物を室温で5時間撹拌した。混合物をトルエンで希釈した後、減圧下で濃縮した。残渣のトルエン (400 mL)溶液にp-トルエンスルホン酸 一水和物 (7.08 g)を室温で加えた。混合物を100℃で終夜撹拌した。再度p-トルエンスルホン酸 一水和物 (7.08 g)を混合物に加えた。混合物を100℃で5時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (SIついでNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (16.8 g)を得た。
MS: [M+H]+341.1.
【0311】
E) エチル2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
rac-エチル2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (16.8 g)のトルエン (400 mL)溶液に2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン (11.21 g)を室温で加えた。混合物を100℃で 2時間撹拌した。混合物をNHシリカゲル上で酢酸エチルを用いてろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (11.2 g)を得た。
MS: [M+H]+339.1.
【0312】
F) 2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
エチル 2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (11.2 g)のEtOH(300 mL)溶液に2M水酸化ナトリウム水溶液(83 mL)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮した後、生じた固体を水に溶解させた。溶液に1N塩酸を0℃で加え酸性とした後、析出物をろ取し、標題化合物 (9.05 g)を得た。
MS: [M+H]+311.1.
【0313】
G) 1,1,3,3-テトラフルオロ-2-(5-ニトロピリジン-2-イル)プロパン-2-オール
5-ニトロピリジン-2-カルボン酸 (1.0 g)、THF (20 mL)の混合物に塩化オキサリル (0.604 mL)、DMF (1滴)を氷冷下で加えた。室温で2時間撹拌した後、混合物を減圧下で濃縮し、5-ニトロピリジン-2-カルボニル クロリドを粗生成物として得た。得られた粗生成物とアセトニトリル (15 mL)の混合物に、[ブロモ(ジフルオロ)メチル](トリメチル)シラン (1.922 mL)、トリフェニルホスフィン (2.70 g)、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン (1.987 mL)を0℃で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物に水 (10 mL)、ピリジン (2 mL)を室温で加えた。混合物を80℃で3時間撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (0.606 g)を得た。
MS: [M+H]+254.9.
【0314】
H) 2-(5-アミノピリジン-2-イル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール
1,1,3,3-テトラフルオロ-2-(5-ニトロピリジン-2-イル)プロパン-2-オール (606 mg)、EtOH (6 mL)、水 (6 mL)の混合物に塩化アンモニウム(638 mg)、鉄粉 (666 mg)を室温で加えた。混合物を3時間還流した。不溶物をろ去した。ろ液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (235 mg)を得た。
MS: [M+H]+224.9.
【0315】
I) 2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (60 mg)、2-(5-アミノピリジン-2-イル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール (52.0 mg)のDMF (1 mL)とTEA (0.040 mL)溶液にHATU (110 mg)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (62.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 2.44 (3H, s), 4.37 (2H, t, J = 14.9 Hz), 5.99-6.75 (3H, m), 7.12 (1H, s), 7.19 (1H, td, J = 7.7, 1.1 Hz), 7.35 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.43-7.58 (2H, m), 7.73 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.25-8.34 (2H, m), 8.88 (1H, d, J = 1.9 Hz), 11.85 (1H, s).
【0316】
実施例114
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-2'-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2H-[1,3'-ビピリジン]-3-カルボキサミド
【0317】
A) 3-ニトロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン
2,2,2-トリフルオロエタノール (3.38 g)とTHF (10 mL)の混合物に1.3M リチウムビス(トリメチルシリル)アミド - THF溶液 (23.82 mL)を氷冷下で加え、氷冷下で15分間撹拌した。反応混合物に2-フルオロ-3-ニトロピリジン (4 g)を氷冷下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (3.03 g)を得た。
MS: [M+H]+222.9.
【0318】
B) 2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-アミン
3-ニトロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン (3.03 g)とMeOH (40 mL)の混合物に10%パラジウム-炭素 (55% wet, 400 mg)を加え、常圧の水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (2.490 g)を得た。
MS: [M+H]+192.9.
【0319】
C) エチル3-オキソ-3-{[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]アミノ}プロパノアート
2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-アミン (2.49 g)、TEA (2.71 mL)、THF (40 mL)の混合物にエチル 3-クロロ-3-オキソプロパノアート(1.991 mL)を氷冷下で加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.480 g)を得た。
MS: [M+H]+306.9.
【0320】
D) 2-オキソ-2'-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2H-[1,3'-ビピリジン]-3-カルボン酸
エチル 3-オキソ-3-{[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル]アミノ}プロパノアート (2.48 g)、EtOH (40 mL)、酢酸 (2.000 mL)の混合物に3-(ジメチルアミノ)アクロレイン (4.05 mL)を加え、3時間還流した後、70℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、エチル 2-オキソ-2'-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2H-[1,3'-ビピリジン]-3-カルボキシラート (1.88 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物にMeOH (20 mL)、4M 水酸化リチウム水溶液 (4 mL)を加え、5日間撹拌した。反応混合物に1M 塩酸を加えて中和し、析出物をろ取し、水で洗い粗生成物を得た。粗生成物を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (807 mg)を得た。
MS: [M+H]+314.9.
【0321】
E) N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-オキソ-2'-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2H-[1,3'-ビピリジン]-3-カルボキサミド
2-オキソ-2'-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-2H-[1,3'-ビピリジン]-3-カルボン酸 (70 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (40 mg)、TEA (0.047 mL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (127 mg)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、ジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (42.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 4.95 (1H, s), 4.99-5.16 (2H, m), 6.66-6.80 (1H, m), 7.30-7.48 (3H, m), 7.53-7.65 (2H, m), 8.08 (2H, ddd, J = 7.2, 5.7, 2.1 Hz), 8.38 (1H, dd, J = 4.9, 1.5 Hz), 8.59 (1H, dd, J = 7.2, 2.3 Hz), 11.73 (1H, s).
【0322】
実施例119
N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1-[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0323】
A) 5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-アミン
4-アミノピリミジン-5-オール (2.00 g)、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル (4.21 g)、炭酸セシウム (7.04 g)、DMF (15 mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル)で精製し、標題化合物(2.40 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.79 (2H, q, J = 9.2 Hz), 6.81 (2H, brs), 7.96 (1H, s), 8.08 (1H, s).
【0324】
B) エチル3-オキソ-3-{[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]アミノ}プロパノアート
5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-アミン (1.20 g)、TEA (943 mg)、ジクロロメタン (20 mL)の混合物にエチル 3-クロロ-3-オキソプロパノアート(1.03 g)を0℃で加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物にエチル 3-クロロ-3-オキソプロパノアート(1.03 g)を0℃で加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (1.09 g)を得た。
MS: [M+H]+307.8.
【0325】
C) エチル2-オキソ-1-[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
エチル 3-オキソ-3-{[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]アミノ}プロパノアート (480 mg)、3-(ジメチルアミノ)アクロレイン (310 mg)、EtOH (5 mL)、酢酸(169 mg)の混合物を60℃で12時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (370 mg)を得た。
MS: [M+H]+344.1.
【0326】
D) 2-オキソ-1-[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸
エチル 2-オキソ-1-[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (270 mg)、THF (3 mL)、水(3 mL)の混合物に水酸化リチウム一水和物 (33 mg)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に1M 塩酸を加えpH = 6とし、析出物をろ取した。得られた粗生成物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (113 mg)を得た。
MS: [M+H]+315.9.
【0327】
E) 2-(5-ブロモピリジン-2-イル)プロパン-2-オール
メチル 5-ブロモピリジン-2-カルボキシラート (7.29 g)、THF (100 mL)の混合物に1M メチルマグネシウムブロミド - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (23.62 mL)を氷冷下で滴下し、室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (3.59 g)を得た。
MS: [M+H]+216.0.
【0328】
F) 2-(5-アミノピリジン-2-イル)プロパン-2-オール
2-(5-ブロモピリジン-2-イル)プロパン-2-オール (1.62 g)、ベンゾフェノンイミン (1.510 mL)、炭酸セシウム (7.33 g)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン (0.868 g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (0.687 g)、1,2-ジメトキシエタン (30 mL)の混合物を窒素雰囲気下で4時間還流した。反応混合物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣にTHF (15 mL)、MeOH (15 mL)、2M 塩酸 (10 mL)を加え、室温で30分間撹拌し、2M 水酸化ナトリウム水溶液で中和し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (0.713 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.35 (6H, s), 4.89 (1H, s), 5.07 (2H, s), 6.89 (1H, dd, J = 8.5, 2.8 Hz), 7.26 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.82 (1H, dd, J = 2.6, 0.8 Hz).
【0329】
G) N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-オキソ-1-[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-1-[5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (50 mg) 、2-(5-アミノピリジン-2-イル)プロパン-2-オール (30 mg)、TEA (0.033 mL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (90 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、ジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (28.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.42 (6H, s), 5.03-5.21 (3H, m), 6.76-6.90 (1H, m), 7.64 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.11 (1H, dd, J = 8.7, 2.6 Hz), 8.18 (1H, dd, J = 6.8, 2.3 Hz), 8.63 (1H, dd, J = 7.2, 2.3 Hz), 8.68 (1H, d, J = 2.3 Hz), 9.06 (1H, s), 9.09 (1H, s), 11.56 (1H, s).
【0330】
実施例121
rac-2-オキソ-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-N-[6-(1,1,1-トリフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
【0331】
A) rac-2-(5-ブロモピリジン-2-イル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール
1-(5-ブロモピリジン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン (1.0 g)のTHF (20 mL)溶液に3M メチルマグネシウムブロミド - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (1.444 mL)を氷冷下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (0.190 g)を得た。
MS: [M+H]+269.8.
【0332】
B) rac-2-(5-アミノピリジン-2-イル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール
rac-2-(5-ブロモピリジン-2-イル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール (190 mg)、ベンゾフェノンイミン (0.142 mL)、炭酸セシウム (688 mg)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン (163 mg)、1,2-ジメトキシエタン (4 mL)の混合物にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (129 mg)を加え、窒素雰囲気下4時間還流した。反応混合物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ去し、減圧下で濃縮した。残渣にTHF (4 mL)、MeOH (4 mL)、2M 塩酸 (2 mL)を加え、室温で30分間撹拌し、2M 水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (110 mg)を得た。
MS: [M+H]+207.0.
【0333】
C) tert-ブチル (3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)カルバマート
3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボン酸 (3 g)、TEA (2.383 mL)、DPPA (3.69 mL)およびtert-ブチルアルコール (30 mL)の混合物を80℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.61 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.51 (9H, s), 8.22 (1H, d, J = 0.8 Hz), 9.64 (1H, brs).
【0334】
D) 3,6-ジクロロピリダジン-4-アミン
tert-ブチル (3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)カルバマート (2.61 g)、4M 塩化水素/酢酸エチル (37.1 mL)、および酢酸エチル (20 mL)の混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して標題化合物 (1.85 g)を得た。
MS: [M+H]+163.9.
【0335】
E) 6-クロロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-アミン
3,6-ジクロロピリダジン-4-アミン (1.85 g)、2,2,2-トリフルオロエタノール (1.620 mL)、水酸化リチウム一水和物 (1.041 g)、DMSO (20 mL)および水 (2.000 mL)の混合物を80℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、室温で1時間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄して標題化合物 (2.20 g)を得た。
MS: [M+H]+227.9.
【0336】
F) 3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-アミン
6-クロロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-アミン (2.20 g)、10% パラジウム炭素 (49% wet, 220 mg)およびMeOH (40 mL)の混合物を水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。触媒をろ去した後、ろ液を減圧下濃縮して標題化合物 (1.84 g)を得た。
MS: [M+H]+193.9.
【0337】
G) エチル3-オキソ-3-{[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]アミノ}プロパノアート
3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-アミン (1.3 g)、TEA (1.407 mL)およびTHF (6 mL)の混合物にエチル 3-クロロ-3-オキソプロパノアート(1.034 mL)を0℃で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物にTEA (0.7 mL)およびエチル 3-クロロ-3-オキソプロパノアート(0.5 mL)を室温で加え、同温度で8時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.534 g)を得た。
MS: [M+H]+308.0.
【0338】
H) エチル2-オキソ-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
エチル 3-オキソ-3-{[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]アミノ}プロパノアート (271 mg)、EtOH (4 mL)および酢酸 (0.200 mL)の混合物に3-(ジメチルアミノ)アクロレイン (0.422 mL)を室温で加え、70℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (105 mg)を得た。
MS: [M+H]+343.9.
【0339】
I) 2-オキソ-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸
エチル 2-オキソ-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (105 mg)、1M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.918 mL)、およびMeOH (1.5 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に1M 塩酸を加え酸性にし、溶媒を減圧下留去した。析出した固体をろ取し、水およびジイソプロピルエーテルで洗浄して標題化合物 (44 mg)を得た。
MS: [M+H]+315.9.
【0340】
J) rac-2-オキソ-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-N-[6-(1,1,1-トリフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキサミド
2-オキソ-1-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリダジン-4-イル]-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (50 mg)、rac-2-(5-アミノピリジン-2-イル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール (50 mg)、TEA (0.033 mL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (90 mg)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (3.70 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.72 (3H, s), 5.08 (2H, q, J = 8.3 Hz), 6.12 (1H, s), 6.70 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.44-7.55 (2H, m), 7.64 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.32 (1H, dd, J = 8.7, 2.6 Hz), 8.73-8.83 (2H, m), 9.21 (1H, d, J = 5.3 Hz), 11.66 (1H, s).
【0341】
実施例127
N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (100 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (69 mg)、TEA (48.3 mg)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (182 mg)を室温で加えた。室温で終夜撹拌した後、混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (SIついでNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、ジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (67 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 4.82 (2H, brs), 4.98 (1H, s), 7.25 (1H, td, J = 7.5, 1.1 Hz), 7.39 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.43-7.50 (2H, m), 7.51-7.64 (4H, m), 8.30 (1H, d, J = 4.1 Hz), 8.34-8.40 (1H, m), 11.53 (1H, s).
【0342】
実施例133
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0343】
A) (2E)-{2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}アセトアルデヒド
[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジン (2.53 g)、酢酸 (15 mL)、水 (15.00 mL)の混合物に40% グリオキサール水溶液 (7.80 g)を加え、室温で1時間撹拌した。析出物をろ取し、水で洗い、粗生成物を得た。粗生成物に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (2.76 g)を得た。
MS: [M+H]+229.0.
【0344】
B) 5-[(2E)-2-{2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}エチリデン]-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン
(2E)-{2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}アセトアルデヒド(2.76 g)、トルエン (50 mL)の混合物に2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン (1.743 g)、ピペリジン (0.239 mL)、酢酸 (0.138 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (3.65 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.69 (6H, s), 4.43 (2H, td, J = 14.3, 3.8 Hz), 6.19-6.65 (1H, m), 7.00-7.13 (2H, m), 7.15-7.23 (1H, m), 7.48-7.61 (1H, m), 7.96 (1H, d, J = 10.5 Hz), 9.06 (1H, d, J = 10.5 Hz), 11.95 (1H, s).
【0345】
C) 2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
5-[(2E)-2-{2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}エチリデン]-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(3.65 g)のMeOH (80 mL)溶液にナトリウムメトキシド (0.668 g)を加え、70℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで洗浄した。有機層を1M 水酸化ナトリウム水溶液で抽出した。水層を合わせ、1M 塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (2.62 g)を得た。
MS: [M+H]+296.9.
【0346】
D) 2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (100 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (77 mg)、TEA (0.071 mL)、DMF (1 mL)の混合物にHATU (193 mg)を加え、室温で3 時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (83 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 4.27-4.47 (2H, m), 4.98 (1H, s), 5.99-6.43 (1H, m), 7.20 (1H, td, J = 7.7, 1.1 Hz), 7.35 (1H, dd, J = 8.3, 1.1 Hz), 7.43-7.58 (4H, m), 7.58-7.65 (2H, m), 8.29 (1H, d, J = 4.1 Hz), 8.33-8.39 (1H, m), 11.54 (1H, s).
【0347】
実施例135
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (100 mg)、2-(5-アミノピリジン-2-イル)プロパン-2-オール (63.8 mg)、TEA (65.2 mg)、HATU (147 mg)、DMF (2 mL)の混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (118 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.43 (6H, s), 2.44 (3H, s), 4.25-4.47 (2H, m), 5.19 (1H, s), 5.99-6.43 (1H, m), 7.16-7.24 (1H, m), 7.31-7.38 (1H, m), 7.44-7.56 (2H, m), 7.63-7.70 (1H, m), 8.14 (1H, dd, J = 8.5, 2.4 Hz), 8.26 (1H, s), 8.73 (1H, d, J = 2.3 Hz), 11.72 (1H, s).
【0348】
実施例136
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (4.00 g)のDMF (40 mL)溶液に2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (2.144 g)、HATU (5.39 g)とTEA (2.61 g)を0℃で加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。除塵ろ過し、減圧下濃縮した後、生じた固体を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物 (3.80 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 2.43 (3H, s), 4.25-4.49 (2H, m), 4.99 (1H, s), 6.00-6.42 (1H, m), 7.15-7.24 (1H, m), 7.31-7.37 (1H, m), 7.42-7.56 (4H, m), 7.57-7.65 (2H, m), 8.25 (1H, s), 11.67 (1H, s).
【0349】
実施例140
rac-N-[5-(1-ヒドロキシエチル)ピリジン-2-イル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0350】
A) [2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジン
2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (10.60 g)、濃塩酸(60 mL)の混合物を0℃で30分間撹拌し、混合物に亜硝酸ナトリウム (4.59 g)と水 (10.0 mL)の混合物を0℃で滴下し、混合物を0℃で30分間撹拌した。ついで、混合物に塩化すず(II) (31.5 g)と濃塩酸 (80 mL)の混合物を0℃で滴下し、混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を洗いこまずにろ過し、ろ過ケークを2N 水酸化ナトリウム水溶液 (100 mL)に溶解させた。混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、2M 水酸化ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンを用いてろ取し、標題化合物 (6.48 g)を得た。
MS: [M+H]+207.0.
【0351】
B) (2E)-{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}アセトアルデヒド
40% グリオキサール水溶液 (15.09 g)に[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジン (5.36 g)、酢酸 (25 mL)、水 (25.00 mL)の混合物を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。生じた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体を酢酸エチルで溶解し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (6.25 g)を得た。
MS: [M+H]+246.9.
【0352】
C) 2,2-ジメチル-5-[(2E)-2-{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}エチリデン]-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン
(2E)-{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}アセトアルデヒド(6.25 g)のトルエン (75 mL)溶液に2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン (2.159 g)、ピペリジン (0.296 mL)、酢酸 (0.171 mL)を室温で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。得られた粗生成物に酢酸エチルとヘキサンを加え、生じた固体をろ取し、標題化合物 (4.55 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.69 (6H, s), 4.86 (2H, q, J = 8.8 Hz), 7.01-7.15 (2H, m), 7.17-7.29 (1H, m), 7.50-7.63 (1H, m), 7.96 (1H, d, J = 10.5 Hz), 9.08 (1H, d, J = 10.5 Hz), 11.98 (1H, s).
【0353】
D) 3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
2,2-ジメチル-5-[(2E)-2-{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}エチリデン]-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン (4.55 g)、MeOH (100 mL)の混合物に5M ナトリウムメトキシド - MeOH溶液 (2.93 mL)を室温で加えた。混合物を70℃で5時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、生じた固体を水に溶解させた。溶液を1N 塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (3.53 g)を得た。
MS: [M+H]+314.9.
【0354】
E) 1-(6-アミノピリジン-3-イル)エタン-1-オン
1-(6-クロロピリジン-3-イル)エタノン (1250 mg)と28%アンモニア水溶液 (25 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下120℃で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (767 mg)を得た。
MS: [M+H]+137.0.
【0355】
F) rac-1-(6-アミノピリジン-3-イル)エタン-1-オール
1-(6-アミノピリジン-3-イル)エタン-1-オン (667 mg)とMeOH (20 mL)の混合物に水素化ホウ素ナトリウム (371 mg)を氷冷下で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、MeOH/酢酸エチル)で精製した。得られた粗生成物を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (672 mg)を得た。
MS: [M+H]+139.0.
【0356】
G) rac-N-[5-(1-ヒドロキシエチル)ピリジン-2-イル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (100 mg)、rac-1-(6-アミノピリジン-3-イル)エタン-1-オール (66.0 mg)、TEA (0.067 mL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (182 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (75 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.35 (3H, d, J = 6.4 Hz), 4.67-4.92 (3H, m), 5.28 (1H, d, J = 4.1 Hz), 7.25 (1H, td, J = 7.5, 1.1 Hz), 7.40 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.49-7.62 (2H, m), 7.84 (1H, dd, J = 8.5, 2.4 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.29-8.41 (3H, m), 11.89 (1H, s).
【0357】
実施例144
rac-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-N-[4-(オキソラン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0358】
A) 2-(4-ニトロフェニル)フラン
1-ブロモ-4-ニトロベンゼン (1 g)、2-フリルボロン酸 (0.554 g)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.362 g)、炭酸カリウム (1.710 g)、1,2-ジメトキシエタン (10 mL)、水 (0.250 mL)の混合物を85℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。得られた粗生成物を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (0.344 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 6.72 (1H, dd, J = 3.6, 1.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.89-8.01 (3H, m), 8.23-8.33 (2H, m).
【0359】
B) rac-4-(オキソラン-2-イル)アニリン
2-(4-ニトロフェニル)フラン (344 mg)とMeOH (10 mL)の混合物に10%パラジウム-炭素 (55% wet, 100 mg)を加え、常圧の水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (129 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.54-1.69 (1H, m), 1.81-1.97 (2H, m), 2.05-2.19 (1H, m), 3.70 (1H, td, J = 7.9, 6.4 Hz), 3.83-3.96 (1H, m), 4.56 (1H, dd, J = 8.1, 6.6 Hz), 4.95 (2H, s), 6.45-6.53 (2H, m), 6.88-7.00 (2H, m).
【0360】
C) rac-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-N-[4-(オキソラン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (100 mg)、rac-4-(オキソラン-2-イル)アニリン (66.1 mg)、TEA (0.071 mL)、DMF (1 mL)の混合物にHATU (154 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (98 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.55-1.73 (1H, m), 1.86-2.01 (2H, m), 2.18-2.35 (1H, m), 3.72-3.85 (1H, m), 3.92-4.03 (1H, m), 4.37 (2H, br t, J = 14.1 Hz), 4.77 (1H, t, J = 7.2 Hz), 5.99-6.44 (1H, m), 7.20 (1H, td, J = 7.5, 1.1 Hz), 7.27-7.40 (3H, m), 7.46-7.58 (2H, m), 7.60-7.73 (2H, m), 8.24-8.31 (1H, m), 8.36 (1H, d, J = 4.5 Hz), 11.57 (1H, s).
【0361】
実施例146
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0362】
A) メチル3-フルオロ-4-ニトロベンゾアート
3-フルオロ-4-ニトロ安息香酸 (10.0 g)、炭酸カリウム (14.93 g)およびDMF (100 mL)の混合物にヨードメタン (5.04 mL)を室温で加えて、室温で3時間撹拌した。反応混合物を0℃の水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (10.62 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.92 (3H, s), 7.91-8.00 (1H, m), 8.04 (1H, dd, J = 11.4, 1.5 Hz), 8.29 (1H, dd, J = 8.5, 7.5 Hz).
【0363】
B) メチル4-アミノ-3-フルオロベンゾアート
メチル 3-フルオロ-4-ニトロベンゾアート (2 g)、10% パラジウム炭素 (55% wet, 200 mg)、酢酸エチル(10 mL)およびEtOH (10 mL)の混合物を水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。触媒をろ去した後、ろ液を減圧下濃縮して標題化合物 (1.687 g)を得た。
MS: [M+H]+170.1.
【0364】
C) 2-(4-アミノ-3-フルオロフェニル)プロパン-2-オール
メチル 4-アミノ-3-フルオロベンゾアート (1.68 g)およびTHF (20 mL)の混合物に3M メチルマグネシウムブロミド - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液(16.55 mL)を0℃で滴下し、室温で終夜撹拌した。反応混合物に3M メチルマグネシウムブロミド - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (3.31 mL)を0℃で加え、40℃で2時間撹拌した。反応混合物に0℃で飽和塩化アンモニウム水溶液加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (540 mg)を得た。
MS: [M+H]+170.1.
【0365】
D) 2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (70 mg)、2-(4-アミノ-3-フルオロフェニル)プロパン-2-オール (76 mg)、TEA (0.047 mL) およびDMF (1.5 mL) の混合物にHATU (129 mg) を室温で加え、同温度で1時間撹拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製して標題化合物 (90 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 2.44 (3H, s), 4.26-4.48 (2H, m), 5.13 (1H, s), 5.96-6.42 (1H, m), 7.19 (1H, td, J = 7.6, 1.3 Hz), 7.27-7.40 (3H, m), 7.42-7.57 (2H, m), 8.24-8.38 (2H, m), 11.96 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0366】
実施例148
N-[2-フルオロ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (60 mg)、2-(4-アミノ-3-フルオロフェニル)プロパン-2-オール (64.6 mg)、TEA (0.040 mL) およびDMF (1.5 mL) の混合物にHATU (109 mg) を室温で加え、同温度で2日間撹拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製して標題化合物 (26.5 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 4.72-4.91 (2H, m), 5.13 (1H, s), 7.21-7.43 (4H, m), 7.50-7.61 (2H, m), 8.29-8.41 (3H, m), 11.82 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0367】
実施例152
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0368】
A) 1,1,3,3-テトラフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)プロパン-2-オール
4-ニトロベンゾイル クロリド (1.002 g)、アセトニトリル (10 mL)の混合物に[ブロモ(ジフルオロ)メチル](トリメチル)シラン (2.52 mL)、トリフェニルホスフィン (3.54 g)、1,3-ジメチルテトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン (2.60 mL)を0℃で加え、室温で72時間撹拌した。反応混合物に水 (10 mL)、ピリジン (2 mL)を加え、80℃で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.218 g)を得た。
MS: [M-H]-251.9.
【0369】
B) 2-(4-アミノフェニル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール
1,1,3,3-テトラフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)プロパン-2-オール (604.5 mg)、水 (6 mL)、EtOH (6.00 mL)に塩化アンモニウム (639 mg)、 還元鉄 (667 mg)を加え、2時間還流した。不溶物をろ去し、ろ液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (532 mg)を得た。
MS: [M+H]+224.0.
【0370】
C) 2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (90 mg)、2-(4-アミノフェニル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール (97 mg)、TEA (0.061 mL)、DMF (2 mL)の混合物にHATU (165 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (80 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 2.44 (3H, s), 4.37 (2H, t, J = 14.3 Hz), 6.00-6.65 (3H, m), 6.98 (1H, s), 7.13-7.24 (1H, m), 7.30-7.37 (1H, m), 7.42-7.63 (4H, m), 7.75 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.26 (1H, s), 11.78 (1H, s).
【0371】
実施例154
N-[2-シアノ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0372】
A) メチル3-シアノ-4-ニトロベンゾアート
メチル 3-ブロモ-4-ニトロベンゾアート (2.05 g)、シアン化銅 (I) (1.059 g) およびN-メチルピロリドン (30 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、150℃で7時間撹拌した。反応混合物に食塩水と酢酸エチルを加えてセライトろ過し、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (770 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.94 (3H, s), 8.40-8.46 (1H, m), 8.48-8.53 (1H, m), 8.56 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0373】
B) メチル4-アミノ-3-シアノベンゾアート
メチル 3-シアノ-4-ニトロベンゾアート (760 mg)、10% パラジウム炭素 (55% wet, 392 mg)、MeOH (20 mL)およびTHF (10 mL)の混合物を水素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。触媒をろ去した後、ろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (480 mg)を得た。
MS: [M+H]+177.1.
【0374】
C) 2-アミノ-5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ベンゾニトリル
メチル 4-アミノ-3-シアノベンゾアート (480 mg)およびTHF (5 mL)の混合物に2M メチルマグネシウムブロミド - THF/2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (6.81 mL)を0℃で加え、0℃ で30分間、室温で21時間撹拌した。反応混合物に0℃でジエチルエーテルおよび水を加え、室温で5分間撹拌した後に水および飽和食塩水を加えた。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (336 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.35 (6H, s), 4.90 (1H, s), 5.83 (2H, s), 6.71-6.76 (1H, m), 7.35-7.43 (2H, m).
【0375】
D) N-[2-シアノ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (50 mg)、2-アミノ-5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ベンゾニトリル (36.9 mg)、TEA (0.034 mL) およびDMF (0.5 mL) の混合物にHATU (92 mg) を室温で加え、同温度で2時間撹拌した。反応混合物に食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、残渣を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル/ヘキサンを用いて結晶化して標題化合物 (46 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.43 (6H, s), 2.45 (3H, s), 4.23-4.52 (2H, m), 5.24 (1H, s), 5.99-6.43 (1H, m), 7.21 (1H, td, J = 7.72, 1.13 Hz), 7.34 - 7.41 (1H, m), 7.45-7.59 (2H, m), 7.79-7.90 (2H, m), 8.27-8.37 (2H, m), 12.22 (1H, s).
【0376】
実施例158
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0377】
A) 1-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-ヨードベンゼン
2-ヨードフェノール (23 g)のDMF (150 mL)溶液に2,2-ジフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート (15.20 mL)及び炭酸セシウム (44.3 g)を氷冷下で加え、室温で22時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却後、水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、水で洗浄し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (31 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.37 (2H, td, J = 14.51, 3.77 Hz), 6.16-6.62 (1H, m), 6.81 (1H, td, J = 7.54, 1.51 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 8.29, 1.51 Hz), 7.38 (1H, ddd, J = 8.38, 7.06, 1.51 Hz), 7.80 (1H, dd, J = 7.54, 1.51 Hz).
【0378】
B) 1-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-(プロパ-1-イン-1-イル)ベンゼン
1-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-ヨードベンゼン (29.5 g)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド (4 g)、ヨウ化銅(I) (2.97 g)、TEA (18 mL)、DMF (50 mL)の混合物に1M プロパ-1-イン - THF溶液 (170 mL)を加え、アルゴン雰囲気下室温で24時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルを敷き詰めたパッドに通し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。得られた粗生成物にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (23.90 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.05 (3H, s), 4.35 (2H, td, J =1 4.49, 3.76 Hz), 6.15 - 6.61 (1H, m), 6.96 (1H, td, J = 7.43, 0.94 Hz), 7.09 (1H, d, J = 7.91 Hz), 7.26 - 7.37 (2H, m).
【0379】
C) 1-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]プロパン-1,2-ジオン
1-(2,2-ジフルオロエトキシ)-2-(プロパ-1-イン-1-イル)ベンゼン (200 mg)、重炭酸ナトリウム (13.70 mg)、硫酸マグネシウム (30.7 mg)、過ヨウ素酸ナトリウム (1090 mg)、四塩化炭素 (1.5 mL)、アセトニトリル (1.5 mL)、水 (3 mL)の混合物に塩化ルテニウム(III) (4.23 mg)を加え、2時間撹拌した。反応混合物に食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物(190 mg)を得た。
MS: [M+H]+229.1.
【0380】
D) (3E)-1-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-3-エン-1,2-ジオン
1-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]プロパン-1,2-ジオン (14.99 g)、N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール (100 mL)、トルエン (70 mL)の混合物を120℃で4時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (13.50 g)を得た。
MS: [M+H]+284.1.
【0381】
E) 3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン
(3E)-1-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-4-(ジメチルアミノ)ブタ-3-エン-1,2-ジオン (13.5 g)のEtOH (150 mL)溶液にヒドラジン一水和物(2.6 mL)を加え、70℃で1時間撹拌した。減圧下で濃縮し、生じた固体を酢酸エチル/ヘキサンに懸濁させ、ろ取し、標題化合物 (9.38 g)を得た。
MS: [M+H]+253.1.
【0382】
F) 5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン
3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン (9.38 g)のDMF (120 mL)溶液にN-ブロモコハク酸イミド (9.27 g)を0℃で加え、0℃で1時間半撹拌した。反応混合物に水を0℃で加え、懸濁液を室温で10分間撹拌した。析出物をろ取し、水で洗浄し、標題化合物 (10.71 g)を得た。
MS: [M+H]+331.0.
【0383】
G) 5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-メチルピリダジン-4(1H)-オン
5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン (600 mg)、THF (6 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、94 mg)を0℃で加え、0℃で30分間撹拌した。ヨードメタン(0.170 mL)を0℃で滴下し、室温で1時間半撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を氷冷下で加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (469 mg)を得た。
MS: [M+H]+345.0.
【0384】
H) メチル6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-メチルピリダジン-4(1H)-オン (464 mg)、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II) (98 mg)、TEA (375 μL)、MeOH (10 mL)の混合物を一酸化炭素(0.5 MPa)雰囲気下、85℃で5時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮し、酢酸エチルに懸濁させ、NHシリカ及びセライトを敷き詰めたパッドを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (377 mg)を得た。
MS: [M+H]+325.1.
【0385】
I) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (169 mg)、THF (1.5 mL)、MeOH (0.5 mL)の混合物に2M 水酸化ナトリウム水溶液(0.274 mL)を氷冷下で加え、室温で45分間撹拌した。反応混合物に1M 塩酸を氷冷下で加え酸性とした後、減圧下で濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出し、分離した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテル/酢酸エチルから結晶化し、標題化合物 (151 mg)を得た。
MS: [M+H]+311.1.
【0386】
J) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (60 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (38.0 mg)、TEA (54 μL)のDMF (0.8 mL)溶液にHATU (110 mg)を室温で加え、室温で2時間半撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル/ヘプタンから再結晶し、標題化合物 (60.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 4.08 (3H, s), 4.34 (2H, td, J = 14.60, 3.58 Hz), 4.96 (1H, s), 5.98 - 6.43 (1H, m), 7.13 (1H, td, J = 7.44, 0.94 Hz), 7.25 (1H, d, J = 7.91 Hz), 7.35 (1H, dd, J = 7.54, 1.51 Hz), 7.41 - 7.54 (3H, m), 7.55 - 7.61 (2H, m), 9.12 (1H, s), 12.06 (1H, s).
【0387】
実施例161
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0388】
A) 5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-(ジフルオロメチル)ピリダジン-4(1H)-オン
5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン (350 mg)、DMF (5 mL)の混合物にナトリウム クロロ(ジフルオロ)アセタート (322 mg)、炭酸セシウム (517 mg)を加え、100℃で45分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (380 mg)を得た。
MS: [M+H]+381.0.
【0389】
B) メチル6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-(ジフルオロメチル)ピリダジン-4(1H)-オン (423 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (85 mg)、TEA (0.32 mL)、MeOH (10 mL)の混合物を0.5 メガパスカルの一酸化炭素雰囲気下、85℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、酢酸エチルを加え、不溶物をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (308 mg)を得た。
MS: [M+H]+361.0.
【0390】
C) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (304 mg)、THF (2 mL)、MeOH (1.5 mL)の混合物に2M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.47 mL)を0℃で加え、室温で10分間撹拌した。反応混合物に水 (3 mL)を加え、室温で10分間撹拌した。反応混合物に1M 塩酸 (5 mL)を0℃で加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (285 mg)を得た。
MS: [M+H]+347.1.
【0391】
D) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (60 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (34.1 mg)、TEA (48 μL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (99 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (48 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 4.36 (2H, td, J = 14.6, 3.6 Hz), 4.97 (1H, s), 5.93-6.45 (1H, m), 7.16 (1H, td, J = 7.4, 0.9 Hz), 7.27 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 7.5, 1.9 Hz), 7.43-7.49 (2H, m), 7.50-7.62 (3H, m), 7.69-8.13 (1H, m), 9.42 (1H, s), 11.46 (1H, s).
【0392】
実施例162
3-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-(5-アミノピリジン-2-イル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール (51.4 mg)、3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (60 mg)のDMF (1 mL)とTEA (0.040 mL)溶液にHATU (87 mg) を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を室温で水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル/ヘキサンから結晶化して標題化合物 (61 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.82 (2H, brs), 6.28-6.89 (2H, m), 7.13 (1H, s), 7.21-7.83 (5H, m), 8.19-8.50 (3H, m), 8.88 (1H, d, J = 2.3 Hz), 11.70 (1H, s).
【0393】
実施例163
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (60 mg)、2-(4-アミノフェニル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール (50.3 mg)、TEA (48 μL)、DMF (0.8 mL)の混合物にHATU (99 mg)を加え、室温で2時間半撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ジイソプロピリエーテル/ヘプタンから結晶化し、標題化合物 (78 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.36 (2H, td, J = 14.6, 3.6 Hz), 5.99-6.63 (3H, m), 6.97 (1H, s), 7.12-7.21 (1H, m), 7.27 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 7.5, 1.5 Hz), 7.51-7.62 (3H, m), 7.68-8.12 (3H, m), 9.43 (1H, s), 11.59 (1H, s).
【0394】
実施例167
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0395】
A) メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン (9 g)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (1.989 g)、TEA (8 mL)、MeOH (160 mL)の混合物を0.5メガパスカルの一酸化炭素雰囲気下85℃で5時間撹拌した。反応混合物にMeOHを加え、不溶物をろ去し、減圧下で濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、固形物をろ取し、水、アセトニトリルで洗浄し、標題化合物 (7.54 g)を得た。
MS: [M+H]+311.1.
【0396】
B) メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (500 mg)、DMF (4 mL)の混合物に1-クロロ-2-メチルプロパン-2-オール (1 mL)、炭酸カリウム(500 mg)を加え、アルゴン雰囲気下80℃で13時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (360 mg)を得た。
MS: [M+H]+383.1.
【0397】
C) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (490 mg)、THF (1.5 mL)、MeOH (2 mL)の混合物に2M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.77 mL)を氷冷下で加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に1M 塩酸(0.75 mL)を10℃で加え、減圧下で濃縮した。残渣に水(1 mL)を加え、1M 塩酸 (2 mL)を加えて酸性とした。固形物をろ取し、標題化合物 (456 mg)を得た。
MS: [M+H]+369.1.
【0398】
D) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (50.2 mg)、2,4-ジフルオロアニリン (18 μL)、TEA (38 μL)およびDMF (0.7 mL)の混合物にHATU (77.4 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチル/THF=4/1の混合溶媒で抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。析出物をろ取し、酢酸エチル/ヘキサンの混合溶媒およびジイソプロピルエーテルで洗浄し、標題化合物 (65.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.16 (6H, s), 4.23 (2H, s), 4.34 (2H, td, J = 14.5, 3.8 Hz), 4.97 (1H, s), 5.94-6.39 (1H, m), 7.07-7.19 (2H, m), 7.25 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.31 (1H, dd, J = 7.5, 1.5 Hz), 7.40 (1H, ddd, J = 11.3, 8.8, 2.8 Hz), 7.46-7.56 (1H, m), 8.43 (1H, td, J = 9.1, 6.2 Hz), 9.02 (1H, s), 12.32 (1H, s).
【0399】
実施例168
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-N-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (57 mg)、4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (55 mg)、TEA (0.043 mL)、DMF (0.7 mL)の混合物にHATU (103 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルから再結晶し、標題化合物 (45 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.16 (6H, s), 4.22 (2H, s), 4.34 (2H, td, J = 14.6, 3.6 Hz), 4.73 (2H, q, J = 9.0 Hz), 4.96 (1H, s), 5.95-6.41 (1H, m), 7.03-7.16 (3H, m), 7.24 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.30 (1H, dd, J = 7.5, 1.9 Hz), 7.49 (1H, ddd, J = 8.6, 7.2, 1.9 Hz), 7.59-7.68 (2H, m), 9.00 (1H, s), 12.04 (1H, s).
【0400】
実施例169
2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0401】
A) 5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-シクロプロピルピリダジン-4(1H)-オン
5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン (300 mg)、シクロプロピルボロン酸 (207 mg)、ピリジン(0.730 mL)、TEA (0.379 mL)、DMF (1.5 mL)、アセトニトリル (4.5 mL)の混合物に酢酸銅(II) (247 mg)を加え、60℃で24時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (267 mg)を得た。
MS: [M+H]+371.0.
【0402】
B) メチル2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-シクロプロピルピリダジン-4(1H)-オン (500 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (99 mg)、TEA (0.376 mL)、MeOH(5 mL)の混合物を0.5メガパスカルの一酸化炭素雰囲気下85℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (381 mg)を得た。
MS: [M+H]+351.1.
【0403】
C) 2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
メチル 2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (33 mg)、THF (0.4 mL)、MeOH (0.4 mL)の混合物に2M 水酸化ナトリウム水溶液 (52 μL)を氷冷下で加え、室温で10分間撹拌した。反応混合物に水 (0.5 mL)を加え、室温で40分間撹拌した。反応混合物に1M 塩酸を加え酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (30.0 mg)を得た。
MS: [M+H]+337.1.
【0404】
D) 2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-シクロプロピル-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (30 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (17.54 mg)、TEA (0.025 mL)、DMF (0.4 mL)の混合物にHATU (50.9 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (27 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.00-1.10 (2H, m), 1.18-1.27 (2H, m), 1.41 (6H, s), 4.18 (1H, tt, J = 7.4, 3.7 Hz), 4.34 (2H, td, J = 14.6, 3.6 Hz), 4.95 (1H, s), 5.96-6.42 (1H, m), 7.13 (1H, td, J = 7.4, 0.9 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.36 (1H, dd, J = 7.5, 1.9 Hz), 7.41-7.53 (3H, m), 7.55-7.62 (2H, m), 9.15 (1H, s), 12.00 (1H, s).
【0405】
実施例175
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0406】
A) メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
5-ブロモ-3-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン (9 g)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (1.989 g)、TEA (8 mL)およびMeOH (160 mL)の混合物を一酸化炭素 (0.5 MPa)雰囲気下、85℃で5時間撹拌した。反応混合物を熱メタノールに溶解した後、セライトろ過により触媒をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルに懸濁し固体をろ取した後、水およびアセトニトリルで洗浄し、標題化合物 (7.54 g)を得た。
MS: [M+H]+311.1.
【0407】
B) メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (483 mg)、3-(ブロモメチル)オキセタン (260 mg)およびDMF (3 mL)の混合物に炭酸カリウム (346 mg)を加え、アルゴン雰囲気下75℃で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (396 mg)を得た。
MS: [M+H]+381.1.
【0408】
C) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (393 mg)のメタノール (2 mL)溶液に2M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.78 mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に6M 塩酸を加え酸性とし、減圧下で濃縮後、残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し標題化合物 (379 mg)を得た。
MS: [M+H]+367.1.
【0409】
D) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-N-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[(オキセタン-3-イル)メチル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (53 mg)、2-(4-アミノフェニル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール (42.0 mg)、TEA (0.040 mL)およびDMF (0.6 mL)の混合物にHATU (83 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、得られた固体をジイソプロピルエーテル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物(58 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.49-3.62 (1H, m), 4.34 (2H, td, J = 14.7, 3.4 Hz), 4.47 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.61-4.71 (4H, m), 5.98-6.62 (3H, m), 6.95 (1H, s), 7.09-7.18 (1H, m), 7.24 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.35 (1H, dd, J = 7.5, 1.5 Hz), 7.46-7.53 (1H, m), 7.57 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.72 (2H, d, J = 8.7 Hz), 9.21 (1H, s), 12.14 (1H, s).
【0410】
実施例177
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-N-[6-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(ジフルオロメチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (637 mg)、2-(5-アミノピリジン-2-イル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール (495 mg)、TEA (0.513 mL)およびDMF (6 mL)の混合物にHATU (1049 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、水および飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、目的画分を濃縮後、固体を酢酸エチル/ヘプタンで洗浄し、標題化合物 (515 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.36 (2H, td, J = 14.6, 3.6 Hz), 6.00-6.75 (3H, m), 7.12 (1H, s), 7.17 (1H, td, J = 7.4, 0.9 Hz), 7.28 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.41 (1H, dd, J = 7.5, 1.9 Hz), 7.50-7.60 (1H, m), 7.68-8.12 (2H, m), 8.28 (1H, dd, J = 8.7, 2.3 Hz), 8.88 (1H, d, J = 1.9 Hz), 9.47 (1H, s), 11.67 (1H, s).
【0411】
実施例179
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0412】
A) メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (500 mg)のDMF (6 mL)溶液に2,2-ジフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート (0.330 mL)および炭酸カリウム (334 mg)を順次加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (587 mg)を得た。
MS: [M+H]+375.1.
【0413】
B) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (573 mg)、THF (2 mL)およびMeOH (2 mL)の混合物を10℃に冷却した後、2M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.919 mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に6M 塩酸を加え中和した後、減圧下で濃縮した。残渣に水を加え、1M 塩酸で酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルに懸濁後、固体をろ取し、標題化合物 (534 mg)を得た。
MS: [M+H]+361.1.
【0414】
C) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(2,2-ジフルオロエチル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (60 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (36 mg)、TEA (46 μL)およびDMF (0.6 mL)の混合物にHATU (95 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、固体を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (63 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 4.35 (2H, td, J = 14.5, 3.8 Hz), 4.80-4.99 (3H, m), 5.97-6.74 (2H, m), 7.10-7.18 (1H, m), 7.25 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.37 (1H, dd, J = 7.5, 1.5 Hz), 7.42-7.47 (2H, m), 7.48-7.55 (1H, m), 7.55-7.61 (2H, m), 9.22 (1H, s), 11.86 (1H, s).
【0415】
実施例182
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0416】
A) メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (400 mg)のDMF (2.5 mL)溶液に3-ヨードオキセタン (284 μL)および炭酸カリウム (356 mg)を順次加え、アルゴン雰囲気下、90℃で5時間半撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (398 mg)を得た。
MS: [M+H]+367.1.
【0417】
B) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (399 mg)のMeOH (3 mL)溶液に2M 水酸化ナトリウム水溶液 (2 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物にMeOH (2 mL)およびTHF (2 mL)を加え、室温で12時間撹拌後、減圧下で濃縮した。残渣に水を加え、1M 塩酸で酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテル/ジエチルエーテルで洗浄し、標題化合物 (260 mg)を得た。
MS: [M+H]+353.1.
【0418】
C) 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-(オキセタン-3-イル)-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (50 mg)、2,4-ジフルオロアニリン (0.019 mL)、TEA (0.040 mL)およびDMF (0.6 mL)の混合物にHATU (81 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。固体を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物 (52 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.37 (2H, td, J = 14.6, 3.6 Hz), 4.81-4.98 (4H, m), 5.81-5.94 (1H, m), 5.98-6.41 (1H, m), 7.07-7.22 (2H, m), 7.29 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.40 (1H, ddd, J = 11.5, 8.8, 3.0 Hz), 7.45-7.58 (2H, m), 8.43 (1H, td, J = 9.1, 6.2 Hz), 9.10 (1H, s), 12.23 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0419】
実施例190
N-[4-(2-シアノプロパン-2-イル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0420】
A) 1-ヨード-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン
2-ヨードフェノール (15 g)のDMF (110 mL)溶液に炭酸セシウム (28.9 g)および2,2,2-トリフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート (11.79 mL)を順次加え、室温で48時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をジエチルエーテルで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し標題化合物 (22.5 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.82 (2H, q, J = 8.7 Hz), 6.84 (1H, td, J = 7.6, 1.3 Hz), 7.14 (1H, dd, J = 8.3, 1.1 Hz), 7.40 (1H, ddd, J = 8.4, 7.1, 1.5 Hz), 7.82 (1H, dd, J = 7.5, 1.5 Hz).
【0421】
B) 1-(プロパ-1-イン-1-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン
1-ヨード-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (20.59 g)のDMF (50 mL)溶液にジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) (2.5 g)およびヨウ化銅 (2.1 g)を加えアルゴン雰囲気下とし、プロパ-1-イン (100 mL)およびTEA (11 mL)を加え、室温で6時間撹拌した。プロパ-1-イン (15 mL)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、水、炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルを敷き詰めたパッドを通してろ過、ろ液を減圧下で濃縮し標題化合物 (12.65 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.05 (3H, s), 4.79 (2H, q, J = 9.0 Hz), 7.00 (1H, td, J = 7.4, 0.9 Hz), 7.14 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.28-7.40 (2H, m)..
【0422】
C) 1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]プロパン-1,2-ジオン
炭酸水素ナトリウム (0.824 g)、無水硫酸マグネシウム (1.475 g)、過ヨウ素酸ナトリウム (31.5 g)、酢酸エチル (100 mL)、アセトニトリル (100 mL)および水 (150 mL)の混合物に塩化ルテニウム (III) (0.203 g)を加え、0℃に冷却した。1-(プロパ-1-イン-1-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (10.5 g)の酢酸エチル (15 mL)溶液を0℃で加え、0℃で5分間撹拌した。反応混合物に水を加え、上澄み液を分離し、不溶物をセライトろ過によりろ去した。ろ液の有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄後、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (8.21 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.37 (3H, s), 4.89 (2H, q, J = 8.7 Hz), 7.21-7.28 (1H, m), 7.32 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.70-7.80 (2H, m)..
【0423】
D) (3E)-4-(ジメチルアミノ)-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ブタ-3-エン-1,2-ジオン
1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]プロパン-1,2-ジオン (8.21 g)、1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン (25 mL)およびトルエン (80 mL)の混合物を130℃で5時間撹拌した。N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール (15 mL)を加え、130℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し標題化合物 (6.7 g)を得た。
MS: [M+H]+302.1.
【0424】
E) 3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン
(3E)-4-(ジメチルアミノ)-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ブタ-3-エン-1,2-ジオン (6.7 g)のエタノール (60 mL)溶液にヒドラジン一水和物 (1.1 mL)を加え、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル/ヘキサンの熱混合溶液に懸濁後冷却した。固体をろ取し標題化合物 (4.8 g)を得た。
MS: [M+H]+271.0.
【0425】
F) 5-ブロモ-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン
3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン (4.8 g)のDMF (75 mL)溶液にN-ブロモスクシンイミド (4.1 g)を0℃で30分間かけて加え、0℃で1時間半撹拌した。N-ブロモスクシンイミド (0.85 g)を0℃で加え、0℃で1時間半撹拌した。反応混合物に水を加え、0℃で5分間撹拌した。固体をろ取後、水で洗浄し、標題化合物 (5.55 g)を得た。
MS: [M+H]+349.0.
【0426】
G) メチル 5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
5-ブロモ-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリダジン-4(1H)-オン (750 mg)、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II) (157 mg)、TEA (0.599 mL)およびMeOH (10 mL)の混合物を一酸化炭素(0.5 MPa)雰囲気下、85℃で5時間撹拌した。反応混合物に熱MeOHを加えた後、不溶物をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルに懸濁後、固体をろ取、水およびアセトニトリルで洗浄し、標題化合物 (626 mg)を得た。
MS: [M+H]+329.1.
【0427】
H) メチル 2-メチル-5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
メチル 5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (160 mg)のDMF (1.4 mL)溶液にヨードメタン (0.076 mL)および炭酸カリウム (101 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、75℃で1時間半撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し標題化合物 (181 mg)を得た。
MS: [M+H]+343.1.
【0428】
I) 2-メチル-5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
メチル 2-メチル-5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (197 mg)、THF (1.5 mL)およびMeOH (1.5 mL)の混合物に2M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.345 mL)を0℃で加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に1M 塩酸を加え中和した後、溶媒を減圧下で留去した。残渣に水および1M 塩酸を加え懸濁した後、生じた固体をろ取し標題化合物 (180 mg)を得た。
MS: [M+H]+329.0.
【0429】
J) N-[4-(2-シアノプロパン-2-イル)フェニル]-2-メチル-5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
2-メチル-5-オキソ-6-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (35 mg)、2-(4-アミノフェニル)-2-メチルプロパンニトリル (25.6 mg)、DIPEA (0.037 mL)およびDMF (1 mL)の混合物にHATU (60.8 mg)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し標題化合物 (41.5 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.68 (6H, s), 4.08 (3H, s), 4.76 (2H, q, J = 8.8 Hz), 7.18 (1H, td, J = 7.4, 0.9 Hz), 7.29 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.39 (1H, dd, J = 7.5, 1.9 Hz), 7.48-7.56 (3H, m), 7.68-7.74 (2H, m), 9.14 (1H, s), 12.19 (1H, s).
【0430】
実施例193
rac-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2-(オキソラン-3-イル)-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0431】
A) rac-メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2-(オキソラン-3-イル)-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
メチル 6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (200 mg)、rac-テトラヒドロフラン-3-オール(95 mg)、トリフェニルホスフィン (270 mg)およびTHF (2.5 mL)の混合物にアゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル) (226 mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール/酢酸エチル)で精製し標題化合物 (342 mg)を粗生成物として得た。
MS: [M+H]+381.1.
【0432】
B) rac-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2-(オキソラン-3-イル)-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
rac-メチル6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2-(オキソラン-3-イル)-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (342 mg)、MeOH (3 mL)およびTHF (3 mL)の混合物に2M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.4 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣に酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル/ヘキサンを加え、生じた固体をろ取し標題化合物 (155 mg)を得た。
MS: [M+H]+367.1.
【0433】
C) rac-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-N-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-オキソ-2-(オキソラン-3-イル)-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-6-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-5-オキソ-2-(オキソラン-3-イル)-2,5-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (45 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (24.15 mg)、TEA (0.034 mL)およびDMF (0.5 mL)の混合物にHATU (70.1 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水および飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し標題化合物 (2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 2.22-2.46 (2H, m), 3.78 (1H, td, J = 8.1, 6.0 Hz), 3.91-4.00 (2H, m), 4.02-4.10 (1H, m), 4.35 (2H, td, J = 14.6, 3.6 Hz), 4.96 (1H, s), 5.24-5.40 (1H, m), 5.96-6.43 (1H, m), 7.09-7.19 (1H, m), 7.25 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.36-7.53 (4H, m), 7.54-7.61 (2H, m), 9.13 (1H, s), 12.02 (1H, s).
【0434】
実施例197
6-アセチル-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0435】
A) 3-オキソ-2-{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}ブタナール
2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (1.00 g)、6M 塩酸 (5.3 mL)の混合物に、亜硝酸ナトリウム (435.9 mg) 水溶液(2 mL)を0℃で滴下、0℃で15分間撹拌しジアゾニウム塩水溶液を調製した。(3E)-4-(ジメチルアミノ)ブタ-3-エン-2-オン (600.5 mg)、酢酸ナトリウム (3.01 g)およびMeOH (12 mL)の混合物に上記のジアゾニウム塩水溶液を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。MeOHを減圧下で留去した後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。生じた固体をろ過、ジイソプロピルエーテル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (884.7 mg)を得た。ろ液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (271.8 mg)を得た。
MS: [M+H]+289.0.
【0436】
B) エチル 6-アセチル-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート
3-オキソ-2-{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}ブタナール (1.16 g)、マロン酸ジエチル (740 μL)、ピペリジン (0.2 mL)およびピリジン (12 mL)の混合物を120℃で3時間半撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、トルエンで共沸しピリジンを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (622.5 mg)を得た。
MS: [M+H]+385.1.
【0437】
C) 6-アセチル-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
エチル 6-アセチル-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキシラート (620 mg)のEtOH (10 mL)溶液に4M 水酸化リチウム水溶液 (0.6 mL)を室温で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に6M 塩酸を加え酸性とした後、析出物をろ過し、標題化合物 (281.6 mg)を得た。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (284.6 mg)を得た。
MS: [M+H]+357.0.
【0438】
D) 6-アセチル-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-アセチル-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (120.7 mg)、4-(ジフルオロメトキシ)アニリン(71.1 mg)、TEA (193 μL)およびDMF (1.5 mL)の混合物にHATU (195.1 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られた固体をろ取し、標題化合物 (56.9 mg)を得た。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物(34.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.46-2.54 (3H, m), 4.73-5.03 (2H, m), 6.93-7.48 (1H, m), 7.18-7.25 (2H, m), 7.29 (1H, td, J = 7.5, 1.1 Hz), 7.41-7.48 (1H, m), 7.58-7.66 (2H, m), 7.72-7.80 (2H, m), 8.58 (1H, s), 11.26 (1H, s).
【0439】
実施例198
エチル 5-{[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]カルバモイル}-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキシラート
【0440】
A) エチル 3-オキソ-2-{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}プロパノアート
2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (1.01 g)および6M 塩酸 (5.3 mL)の混合物に亜硝酸ナトリウム (443.3 mg)水溶液(2 mL)を0℃でゆっくり加え、0℃で15分間撹拌し、ジアゾニウム塩水溶液を調製した。エチル 3-(ジメチルアミノ)プロパ-2-エノアート (765.6 mg)、酢酸ナトリウム (3.03 g)およびEtOH (12 mL)の混合物に上記ジアゾニウム塩水溶液を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.30 g)を得た。
MS: [M+H]+319.0.
【0441】
B) 5-ベンジル 3-エチル 6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリダジン-3,5-ジカルボキシラート
エチル 3-オキソ-2-{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジニリデン}プロパノアート (1.30 g)、マロン酸ジベンジル (1.25 mL)およびピリジン (13 mL)の混合物にピペリジン (0.2 mL)を加え、120℃で2時間撹拌した。ピペリジン (0.04 mL)を加え、120℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、トルエンで共沸し残留ピリジンを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (838.7 mg)を得た。
MS: [M+H]+477.1.
【0442】
C) 6-(エトキシカルボニル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸
5-ベンジル 3-エチル 6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリダジン-3,5-ジカルボキシラート (438.4 mg)、10%パラジウム-炭素 (55% wet, 50.5 mg)およびEtOH (7 mL)の混合物を、常圧の水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (267.8 mg)を得た。ろ液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (82.8 mg)を得た。
MS: [M+H]+387.0.
【0443】
D) エチル 5-{[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]カルバモイル}-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキシラート
6-(エトキシカルボニル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボン酸 (66 mg)、4-(ジフルオロメトキシ)アニリン(32.2 mg)、TEA (48 μL)およびDMF (1 mL)の混合物にHATU (97.9 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (74.4 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.32 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.38 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.68-5.02 (2H, m), 6.93-7.47 (1H, m), 7.17-7.24 (2H, m), 7.28 (1H, td, J = 7.5, 1.1 Hz), 7.39-7.47 (1H, m), 7.53-7.66 (2H, m), 7.72-7.80 (2H, m), 8.61 (1H, s), 11.28 (1H, s).
【0444】
実施例199
rac-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-6-(1-ヒドロキシエチル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
6-アセチル-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド (39.8 mg)のTHF (0.8 mL)溶液に水素化イソブチルアルミニウムの1.5Mトルエン溶液 (133.4 μL)を-78℃で滴下し、-78℃で2時間半撹拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を高速液体クロマトグラフィー (アセトニトリル/10mM炭酸水素アンモニウム水溶液)で精製し、標題化合物 (9.4 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.37 (3H, d, J = 6.8 Hz), 4.63-4.93 (3H, m), 5.82 (1H, d, J = 5.3 Hz), 6.94-7.45 (1H, m), 7.10-7.28 (3H, m), 7.38 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.50-7.65 (2H, m), 7.71-7.82 (2H, m), 8.45 (1H, s), 11.53-11.76 (1H, m).
【0445】
実施例200
N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
【0446】
A) rac-エチル 5-{[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]カルバモイル}-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-3-カルボキシラート
エチル 5-{[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]カルバモイル}-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキシラート (49.8 mg)のTHF (1 mL)溶液に水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(55.8 mg)を0℃で加え、0℃で30分間撹拌した。EtOH (0.007 mL)を加え、室温で30分間撹拌した。EtOH (0.007 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。EtOH (0.007 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮し標題化合物 (52.4 mg)を得た。MS: [M+H]+ 530.2.
【0447】
B) rac-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,4,5-テトラヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-エチル5-{[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]カルバモイル}-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-3-カルボキシラート (51.5 mg)のTHF (1 mL)溶液に臭化メチルマグネシウムの3M 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (0.161 mL)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。臭化メチルマグネシウムの3M 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (0.161 mL)を0℃で加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (30.3 mg)を得た。
MS: [M-H]-514.1.
【0448】
C) N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-4-カルボキサミド
rac-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-3-オキソ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,4,5-テトラヒドロピリダジン-4-カルボキサミド (25.9 mg)のトルエン (0.6 mL)溶液に4,5-ジクロロ-3,6-ジオキソシクロヘキサ-1,4-ジエン-1,2-ジカルボニトリル (16.5 mg)を加え、100℃で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (19.7 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.42 (6H, br s), 4.68-4.94 (2H, m), 5.71 (1H, s), 6.92-7.46 (1H, m), 7.16-7.28 (3H, m), 7.39 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.48-7.61 (2H, m), 7.70-7.80 (2H, m), 8.60 (1H, s), 11.68 (1H, s).
【0449】
実施例化合物を以下の表に示す。表中のMSは実測値を示す。上記の実施例に示した方法またはそれらに準じた方法に従って、以下の表中の実施例2~53、55~59、61、63~68、70、71、74、76~79、81~93、95~97、99~107、110~113、115~118、120、122~126、128~132、134、137~139、141~143、145、147、149~151、153、155~157、159、160、164、165~166、170~174、176、178、180、181、183~189、191、192、194~196および201~203の化合物を製造した。
【0450】
【0451】
【0452】
【0453】
【0454】
【0455】
【0456】
【0457】
【0458】
【0459】
【0460】
【0461】
【0462】
【0463】
【0464】
【0465】
【0466】
【0467】
【0468】
【0469】
【0470】
【0471】
【0472】
【0473】
【0474】
【0475】
【0476】
試験例1
グルコシルセラミド合成酵素(GCS)アッセイ
酵素アッセイでは、グルコシルセラミド合成酵素供給源として、Expi293FTM細胞(カタログ番号:A14527,Thermo Fisher Scientific社)による一過性発現で得られたミクロソーム画分を使用した。基質はリポソーム化したC8セラミドと、UDP-グルコースを用いた。各基質濃度は、Km値に等しい1.7μM UDP-グルコース、3μM C8セラミドを用いた。酵素反応後、Rapidfire MS/MS (API-4000TM,SCIEX社)で分析し、C8グルコシルセラミド を定量することで、グルコシルセラミド合成酵素活性に対する被検化合物の阻害活性を評価した。
ヒトGCS遺伝子を挿入したpcDNA3.3TOPOベクター(カタログ番号:K830001,Thermo Fisher Scientific社)を、ExpiFectamineTM 293 Transfection Kit(カタログ番号:A14525,Thermo Fisher Scientific社)を用いて、Expi293FTM Cells(カタログ番号:A14527,Thermo Fisher Scientific社)に導入した。培養した細胞を、1mM PMSFを含むD-PBS(カタログ番号:048-29805,富士フィルム和光純薬株式会社)に溶解し、30分氷上で静置後、細胞破砕(ホモジナイズ)した。破砕液を10,000xgで20分、4℃で遠心し、得られた上清を142,400xg、60分、4℃で遠心した。得られた沈殿物を1mM PMSFを含むD-PBS溶液に再懸濁後、再度ホモジナイズし、ミクロソーム画分として調製した。タンパク定量はCBB法で行った。
被検化合物の最終濃度が10μMとなるように、DMSOに溶解させた1mMの化合物溶液を384穴プレートに100nL添加した。次に、3.4μM UDP-グルコース、6μM C8セラミドからなる基質溶液を5μL添加し、続いて25μg/mLミクロソーム画分からなる酵素溶液を5μL添加した。C8セラミドは、15mol% C8セラミド、85mol% ジオレオイルホスファチジルコリン(1,2-Dioleoyl-sn-glycero-3-phosphocholine:DOPC)で構成されるリポソームから調製した。酵素反応は、20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)、0.01%Tween 20、0.01%ウシ血清アルブミン、1mMジチオスレイトールから成る溶液中で、室温にて60分間反応させた。その後、内部標準物質として0.25μM N-Octadecanoyl-D35-psychosine (カタログ番号:1914, Matreya社)を含むイソプロパノール75%、ギ酸1%から成る溶液を60μL添加し、酵素反応を停止させた。得られた反応生成物の遠心上清5μLを、API-4000TM(SCIEX社)を用いて、Rapidfire MS/MS (アジレントテクノロジー社)で分析し、C8グルコシルセラミド を定量することで、グルコシルセラミド合成酵素活性に対する被検化合物の阻害活性を評価した。 酵素を含まない溶液のC8グルコシルセラミドの値を100%阻害、化合物非存在下のDMSO群の酵素活性を0%阻害とし、被検化合物の阻害活性を評価した。
結果を以下の表2に示す。
【0477】
【0478】
【0479】
【0480】
【0481】
【0482】
【0483】
【0484】
表2に示されるように、本発明の化合物がグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有することが確認された。
【0485】
試験例2
本発明の化合物のマウスにおけるグルコシルセラミド合成酵素阻害効果は、以下のように経口投与後のグルコシルセラミド低下作用により評価することができる。
実験には、C57BL/6Jマウスを使用し、試験化合物を0.5% メチルセルロース懸濁液にて調製し経口投与する。投与後、血液および脳皮質を採集し、血液から血漿を、脳皮質にメタノールを添加しホモジネートを調製する。得られた血漿および脳皮質のメタノールホモジネートに対し、イソプロパノールとエタノールの混液を添加し脂質を抽出する。抽出したサンプルはLC/MS/MSによりグルコシルセラミド濃度を測定し、(試験化合物投与群のグルコシルセラミド濃度)/(0.5% メチルセルロース懸濁液投与群のグルコシルセラミド濃度)×100でグルコシルセラミド低下作用(% control)を算出する。
【0486】
試験例3
本発明の化合物のマウスにおけるグルコシルセラミド合成酵素阻害効果によるグルコシルスフィンゴシン低下作用は、以下のように経口投与後のグルコシルセラミドおよびグルコシルスフィンゴシン濃度の測定により評価することができる。
実験には、組織中にグルコシルスフィンゴシンが蓄積しているゴーシェ病モデルマウスであるGba D409V KIマウスを使用し、試験化合物を0.5% メチルセルロース懸濁液にて調製し経口投与する。投与後、血液および脳皮質を採集し、血液から血漿を、脳皮質にメタノールを添加しホモジネートを調製する。得られた血漿および脳皮質のメタノールホモジネートに対し、イソプロパノールとエタノールの混液を添加し脂質を抽出する。抽出したサンプルはLC/MS/MSによりグルコシルセラミドおよびグルコシルスフィンゴシン濃度を測定する。グルコシルセラミド低下作用(% control)は(試験化合物投与群のグルコシルセラミド濃度)/(0.5% メチルセルロース懸濁液投与群のグルコシルセラミド濃度)×100で算出する。グルコシルスフィンゴシン低下作用(% control)は、(試験化合物投与群のグルコシルスフィンゴシン濃度)/(0.5% メチルセルロース懸濁液投与群のグルコシルスフィンゴシン濃度)×100で算出する。
【0487】
製剤例
本発明化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
1.カプセル剤
(1)実施例1で得られた化合物 10mg
(2)ラクトース 90mg
(3)微結晶セルロース 70mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 10mg
1カプセル 180mg
上記(1)、(2)および(3)の全量と5mgの(4)を混和した後、顆粒化し、これに残りの(4)を5mg加えて、全体をゼラチンカプセルに封入する。
【0488】
2.錠剤
(1)実施例1で得られた化合物 10mg
(2)ラクトース 35mg
(3)コーンスターチ 150mg
(4)微結晶セルロース 30mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 5mg
1錠 230mg
上記(1)、(2)および(3)の全量と20mgの(4)および2.5mgの(5)を混和した後、顆粒化し、この顆粒に残りの(4)を10mgおよび(5)を2.5mg加えて加圧成型し、錠剤とする。
【産業上の利用可能性】
【0489】
本発明によれば、優れたグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療剤として有用であると期待される化合物を提供できる。
【0490】
本出願は、日本で2019年7月29日に出願された特願2019-139174号を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含される。