(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】タグデータ通信装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/04 20120101AFI20250304BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20250304BHJP
【FI】
G06Q50/04
G05B19/418 Z
(21)【出願番号】P 2021104619
(22)【出願日】2021-06-24
【審査請求日】2024-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000183303
【氏名又は名称】住友金属鉱山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145872
【氏名又は名称】福岡 昌浩
(74)【代理人】
【識別番号】100091362
【氏名又は名称】阿仁屋 節雄
(72)【発明者】
【氏名】吉田 裕太
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-041323(JP,A)
【文献】特開2018-110286(JP,A)
【文献】特開2020-108065(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
海外工場サーバに格納されたタグデータを、ネットワークを介して国内サーバに送信させるタグデータ通信装置であって、
前記タグデータの種類ごとに、ユーザ端末から優先度の指定を受け付ける優先度受付部と、
前記タグデータの通信速度から、前記ネットワークの通信状況を把握する通信状況把握部と、
前記優先度および前記通信状況に応じて、前記海外工場サーバに前記タグデータの送信を要求するタグデータ取得部と、を備え
、
前記優先度受付部は、前記優先度の指定に基づき、前記タグデータを、前記国内サーバに常時送信する優先タグデータと、前記優先タグデータ以外の非優先タグデータと、に区分し、
前記通信状況把握部は、前記優先タグデータの通信速度から、前記ネットワーク全体の通信量に対して、前記優先タグデータの通信量が占める割合であるネットワーク占有率を算出し、
前記タグデータ取得部は、前記ネットワーク占有率が所定の閾値以下の場合のみ、前記海外工場サーバに前記非優先タグデータの送信を要求するタグデータ通信装置。
【請求項2】
前記優先度受付部、前記通信状況把握部、および、前記タグデータ取得部は、前記国内サーバ内に設けられている、請求項1に記載のタグデータ通信装置。
【請求項3】
前記ユーザ端末から前記非優先タグデータのリクエストを受け付ける非優先リクエスト受付部をさらに備え、
前記タグデータ取得部は、前記海外工場サーバに、前記リクエストを受け付けた非優先タグデータの送信を、前記リクエストを受け付けていない非優先タグデータよりも優先して要求する、請求項
1または請求項2に記載のタグデータ通信装置。
【請求項4】
前記優先度受付部は、管理者権限を持つユーザ端末からのみ、前記優先度の指定を受け付ける、請求項1から請求項
3のいずれか1項に記載のタグデータ通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タグデータ通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工場の監視制御を遠隔地から行うために、工場の操業データ(以下、タグデータともいう)を工場のサーバから遠隔地のサーバへ送信する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ネットワークの回線状況に応じて、プラント情報(タグデータ)の通信量を抑える技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、海外工場サーバに格納されたタグデータを国内サーバに送信する際、使用するネットワークの通信状況が不安定になると、工場の監視制御に影響を及ぼす可能性がある。
【0005】
また、タグデータは1秒単位で更新されるため、データ量が膨大となる場合が多い。さらに、工場の監視制御において、ユーザがどのタグデータを求めるかは、工場の操業状況に応じて変化する。したがって、タグデータの通信量を削減することは困難である。
【0006】
本発明は、ネットワークの通信状況に応じて、タグデータの通信量を制御する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
海外工場サーバに格納されたタグデータを、ネットワークを介して国内サーバに送信させるタグデータ通信装置であって、
前記タグデータの種類ごとに、ユーザ端末から優先度の指定を受け付ける優先度受付部と、
前記タグデータの通信速度から、前記ネットワークの通信状況を把握する通信状況把握部と、
前記優先度および前記通信状況に応じて、前記海外工場サーバに前記タグデータの送信を要求するタグデータ取得部と、を備えるタグデータ通信装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ネットワークの通信状況に応じて、タグデータの通信量を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係るタグデータ通信装置10を含む工場監視制御システム100の全体構成図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1実施形態の変形例に係るタグデータ通信装置10を含む工場監視制御システム100の全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の一実施形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0011】
<本発明の第1実施形態>
(1)工場監視制御システム100の構成
まず、本実施形態のタグデータ通信装置10を含む工場監視制御システム100の構成について説明する。
【0012】
図1は、工場監視制御システム100の全体構成図である。工場監視制御システム100は、例えば、海外工場の監視制御を遠隔地(国内)から行うために用いられる。
図1に示すように、工場監視制御システム100は、例えば、タグデータ通信装置10と、国内サーバ20と、海外工場サーバ30と、工場設備40と、ユーザ端末50と、を有している。このうち、タグデータ通信装置10については、詳細を後述する。
【0013】
工場設備40は、海外工場に設けられた設備である。工場設備40を運転させる際、温度、圧力、流量等の各種タグデータは、無条件で海外工場サーバ30へ送られる。この場合、タグデータの通信には、海外工場内のLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)等を用いることができる。
【0014】
海外工場サーバ30は、海外工場側に設けられたサーバであり、例えば、工場設備40から1秒単位でタグデータを受け取り、格納するように構成されている。海外工場サーバ30は、国内サーバ20から送信を要求されたタグデータを、国内サーバ20へ送信する。タグデータの機密保持のためには、海外工場サーバ30と国内サーバ20とを、VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)等で繋ぎ、タグデータの通信を行うことが好ましい。海外拠点においては、ネットワークインフラの整備が不充分である場合が多いため、ネットワークの通信状況が不安定になり、工場の監視制御に影響を及ぼす可能性がある。したがって、ネットワークの通信状況に応じて、タグデータの通信量を制御する必要がある。なお、本発明は、例えば、海外工場サーバ30と国内サーバ20との間の平均通信速度が2Mbps程度であるような低速ネットワーク環境において、特に効果的に適用することができる。
【0015】
国内サーバ20は、海外工場の監視制御を行うために国内に設けられたサーバであり、監視制御サーバと呼ぶこともできる。国内サーバ20は、例えば、海外工場サーバ30から送信されたタグデータを保存し、必要に応じてユーザ端末50が有する表示装置等に表示させるように構成されている。タグデータを表示装置等に表示させる際には、国内の社内LAN等を用いることができるため、タグデータの通信量が問題となる可能性は低い。
【0016】
ユーザ端末50は、例えば、所定のプログラムを必要に応じて実行するコンピュータである。
図1に示すように、複数のユーザ端末50が国内サーバ20に接続されていてもよい。工場の監視制御を行うユーザは、ユーザ端末50を用いて、各種タグデータを閲覧する。これにより、ユーザは遠隔地(国内)にいながら海外工場の工場設備40の運転状況を把握することができる。工場の監視制御において、ユーザがどのタグデータを求めるかは、工場設備40の運転状況に応じて変化する。したがって、タグデータの通信量を削減することは困難である。
【0017】
(2)タグデータ通信装置10の構成
次に、本実施形態のタグデータ通信装置10の構成について説明する。
【0018】
タグデータ通信装置10は、例えば、国内サーバ20内に設けられており、海外工場サーバ30に格納されたタグデータを、VPN等のネットワークを介して国内サーバ20に送信させるように構成されている。
図1に示すように、タグデータ通信装置10は、例えば、優先度受付部11と、通信状況把握部12と、タグデータ取得部13と、を有している。つまり、優先度受付部11、通信状況把握部12、および、タグデータ取得部13は、国内サーバ20内に設けられている。
【0019】
優先度受付部11は、タグデータの種類(温度、圧力、流量等)ごとに、ユーザ端末50から優先度の指定を受け付けるように構成されている。優先度の指定は、例えば、「高」または「低」の2段階としてもよいし、3段階以上としてもよい。優先度受付部11が受け付けた優先度の指定は、例えば、タグデータ取得部13に送信され、タグデータ取得部13は、高い優先度が指定されたタグデータを、低い優先度が指定されたタグデータよりも優先的に取得しようとする。本実施形態のタグデータ通信装置10は、優先度受付部11を備えているため、タグデータの受け取り側で優先度を指定することができる。これにより、ユーザが求めるタグデータの種類が工場設備40の運転状況によって変化したとしても、迅速に対応することが可能となる。
【0020】
優先度受付部11は、ユーザ端末50からの優先度の指定に基づき、タグデータを、優先タグデータと、非優先タグデータと、に区分するように構成されていることが好ましい。具体的には、例えば、高い優先度が指定されたタグデータを優先タグデータとし、低い優先度が指定されたタグデータを非優先タグデータとすればよい。優先タグデータとは、例えば、工場の監視制御において、ユーザが常時閲覧する必要のあるタグデータであり、海外工場サーバ30から国内サーバ20に常時送信することが好ましい。また、非優先タグデータとは、優先タグデータ以外のタグデータであり、例えば、工場の監視制御において、ユーザが状況に応じて閲覧するようなタグデータである。優先度受付部11において、タグデータを2種類に区分することで、優先度を指定するユーザの負担を低減することができる。
【0021】
通信状況把握部12は、タグデータの通信速度(海外工場サーバ30から国内サーバ20にタグデータを送信する際の通信速度)から、ネットワークの通信状況を把握するように構成されている。通信状況把握部12が把握したネットワークの通信状況は、例えば、所定の時間ごとにタグデータ取得部13に送信される。これにより、タグデータ通信装置10は、ネットワークの通信状況に応じて、タグデータの通信量を制御することが可能となる。
【0022】
上述のように、タグデータを、優先タグデータと非優先タグデータとに区分する場合、通信状況把握部12は、優先タグデータの通信速度から、ネットワーク全体の通信量に対して、優先タグデータの通信量が占める割合であるネットワーク占有率を算出するように構成されていることが好ましい。通常時、優先タグデータの通信量は固定であるため、通信状況把握部12は、優先タグデータの通信速度から簡便にネットワーク占有率を算出することができる。通信状況把握部12が算出したネットワーク占有率は、例えば、所定の時間ごとにタグデータ取得部13に送信される。これにより、タグデータ通信装置10は、タグデータの通信量の制御をより効率的に行うことが可能となる。
【0023】
タグデータ取得部13は、例えば、優先度受付部11が受け付けたタグデータの優先度、および、通信状況把握部12が把握したネットワークの通信状況に応じて、海外工場サーバ30にタグデータの送信を要求するように構成されている。具体的には、タグデータ取得部13は、例えば、通信状況が不良の場合には、優先度の高いタグデータのみ送信を要求し、通信状況が良好の場合には、優先度の高いタグデータおよび優先度の低いタグデータの送信を要求するように構成されている。これにより、タグデータ通信装置10は、タグデータの優先度およびネットワークの通信状況に応じて、タグデータの通信量を制御できるため、工場の監視制御を円滑に行うことが可能となる。
【0024】
上述のように、タグデータを、優先タグデータと非優先タグデータとに区分する場合、タグデータ取得部13は、通信状況把握部12が算出したネットワーク占有率が所定の閾値以下の場合のみ、海外工場サーバ30に非優先タグデータの送信を要求するように構成されていることが好ましい。ネットワーク占有率が所定の閾値以下とは、ネットワークの通信状況が良好であり、ネットワークの通信容量に余裕があることを意味する。つまり、タグデータ取得部13は、優先タグデータに関しては、常に送信を要求し、非優先タグデータに関しては、通信状況が良好の場合のみ送信を要求するように構成されていることが好ましい。これにより、タグデータの通信量を制御しつつ、優先タグデータについては常時閲覧することができるため、工場の監視制御を安定的に行うことが可能となる。
【0025】
例えば、ネットワークが不通状態から復旧した際、タグデータ取得部13が、不通状態の間に通信できなかったタグデータをまとめて送信するように要求すると、タグデータ(特に優先タグデータ)の通信量が増えてしまうという問題がある。この場合、過去の優先タグデータの送信を要求する時間的範囲(遡及範囲)を、N時間以内(例えば、24時間以内)に設定することが好ましい。これにより、「優先タグデータの種類」×「遡及範囲」により、発生する最大通信量を見積もることができる。優先タグデータとは、工場設備40の「現状」をユーザが把握するために必要なタグデータと位置付けることができるため、ネットワーク復旧時に送信を要求する遡及範囲は、「現状」の範囲を満たしていれば充分であると言える。また、遡及範囲外の優先タグデータについては、非優先タグデータとして取り扱うようにしてもよい。これにより、遡及範囲外の優先タグデータも、状況に応じて閲覧することが可能となる。
【0026】
(3)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
【0027】
(a)本実施形態のタグデータ通信装置10は、優先度受付部11と、通信状況把握部12と、タグデータ取得部13と、を備えている。この構成により、タグデータ通信装置10は、タグデータの優先度およびネットワークの通信状況に応じて、タグデータの通信量を制御できるため、工場の監視制御を円滑に行うことが可能となる。
【0028】
(b)例えば、特許文献1に開示されているプラント監視制御システムでは、タグデータの重要度を格納するプラント値情報データベースや、タグデータの通信速度および重要度に基づいて送信周期を調整するプラント値選択送信部が、工場のサーバ側に設けられている。これに対し、本実施形態のタグデータ通信装置10では、優先度受付部11、通信状況把握部12、および、タグデータ取得部13は、国内サーバ20内に設けられている。したがって、本実施形態の工場監視制御システム100において、タグデータの優先度の指定、通信状況の把握、および、タグデータの通信量の制御は、すべて国内サーバ20内で行っている。つまり、タグデータの受け取り側で優先度を指定できるようにすることで、ユーザが求めるタグデータの種類が工場設備40の運転状況によって変化したとしても、迅速に対応することが可能となる。また、海外工場サーバ30には新たな機能を付加する必要がないため、システムの導入にかかるコストを低減することができる。さらに、海外工場側に、サーバのメンテナンスを行える人材がいない場合においても、工場の監視制御を円滑に行うことが可能である。
【0029】
(c)本実施形態のタグデータ通信装置10において、優先度受付部11は、ユーザ端末50からの優先度の指定に基づき、タグデータを、優先タグデータと、非優先タグデータと、に区分し、通信状況把握部12は、優先タグデータの通信速度から、ネットワーク全体の通信量に対して、優先タグデータの通信量が占める割合であるネットワーク占有率を算出し、タグデータ取得部13は、通信状況把握部12が算出したネットワーク占有率が所定の閾値以下の場合のみ、海外工場サーバ30に非優先タグデータの送信を要求するように構成されていることが好ましい。この構成により、タグデータを2種類に区分することで、優先度を指定するユーザの負担を低減することができる。また、通常時、優先タグデータの通信量は固定であるため、通信状況把握部12は、優先タグデータの通信速度から簡便にネットワーク占有率を算出することができる。さらに、優先タグデータについては常時閲覧することができるため、工場の監視制御を安定的に行うことが可能となる。
【0030】
(4)第1実施形態の変形例
上述の実施形態は、必要に応じて、以下に示す変形例のように変更することができる。以下、上述の実施形態と異なる要素についてのみ説明し、上述の実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0031】
図2は、本変形のタグデータ通信装置10を含む工場監視制御システム100の全体構成図である。
図2に示すように、本変形例のタグデータ通信装置10は、非優先リクエスト受付部14をさらに備えている。また、本変形例のユーザ端末50は、管理者権限を持つユーザ端末である管理者端末51と、それ以外の一般端末52とに分かれている。
【0032】
非優先リクエスト受付部14は、優先度受付部11等と同様に、国内サーバ20内に設けられており、ユーザ端末50から非優先タグデータのリクエストを受け付けるように構成されている。そして、本変形のタグデータ取得部13は、海外工場サーバ30に、リクエストを受け付けた非優先タグデータの送信を、リクエストを受け付けていない非優先タグデータよりも優先して要求するように構成されている。具体的には、本変形のタグデータ取得部13は、例えば、リクエストを受け付けていない非優先タグデータについては送信の要求を自動的には行わず、リクエストを受け付けた順番に、非優先タグデータの送信の要求を行うように構成されていてもよい。この構成により、ユーザが特定の非優先タグデータを閲覧したい場合、リクエストを出すことができるため、非優先タグデータであっても、迅速なデータの閲覧が可能となる。
【0033】
本変形例の優先度受付部11は、管理者端末51からのみ、優先度の指定を受け付けるように構成されている。タグデータを、優先タグデータと非優先タグデータとに区分する場合、優先タグデータの種類が増えすぎると、ネットワーク占有率が常に過剰(閾値超)になってしまう可能性がある。この場合、非優先タグデータの送信が滞るばかりか、優先タグデータの送信にも遅延等が発生する恐れがある。これに対し、本変形例では上記構成により、管理者端末51のみが、優先タグデータを指定できるようになっているため、ネットワーク占有率が常に過剰となるリスクを避けることができる。
【0034】
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0035】
例えば、上述の実施形態では、ユーザ端末50からの優先度の指定に基づき、タグデータを、優先タグデータと、非優先タグデータと、に区分する場合について説明したが、優先タグデータの指定に上限を設けてもよい。これにより、優先タグデータの種類が増えすぎ、ネットワーク占有率が常に過剰となるリスクを避けることができる。
【0036】
また、例えば、本発明は、複数の海外工場の監視制御を行う場合にも適用可能である。この場合、ひとつのタグデータ通信装置10を用いて、複数の海外工場のタグデータを個別に取り扱うことができるため、システムの導入にかかるコストを低減することができる。なお、この場合、通信状況把握部12は、例えば、IPアドレスを用いて、それぞれの海外工場のネットワークの通信状況を個別に把握するように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0037】
10 タグデータ通信装置
11 優先度受付部
12 通信状況把握部
13 タグデータ取得部
14 非優先リクエスト受付部
20 国内サーバ
30 海外工場サーバ
40 工場設備
50 ユーザ端末
51 管理者端末
52 一般端末
100 工場監視制御システム