(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】車両用窓構造
(51)【国際特許分類】
B60J 1/00 20060101AFI20250304BHJP
B60J 1/02 20060101ALI20250304BHJP
B60J 1/18 20060101ALI20250304BHJP
C03C 27/12 20060101ALI20250304BHJP
【FI】
B60J1/00 J
B60J1/02 M
B60J1/18 F
C03C27/12 Z
(21)【出願番号】P 2022528797
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(86)【国際出願番号】 JP2021020422
(87)【国際公開番号】W WO2021246324
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2024-02-09
(31)【優先権主張番号】P 2020095772
(32)【優先日】2020-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000044
【氏名又は名称】AGC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】木村 壮志
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 陽
(72)【発明者】
【氏名】下 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】井上 貴文
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 崇志
(72)【発明者】
【氏名】大和 洋太
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 崇
(72)【発明者】
【氏名】井上 直哉
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-016725(JP,A)
【文献】特開昭63-240423(JP,A)
【文献】特開2003-019922(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 1/00
B60J 1/02
B60J 1/18
C03C 27/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の開口部に設置される車両用窓構造であって、
前記車両用窓構造は、第1ガラス板と、
発光装置と、を有し、
前記発光装置の少なくとも一部は、
前記第1ガラス板と、前記第1ガラス板と前記車両のボディフランジとを接着する接着剤と、前記車両の内装材との間に形成される空間に配置されて
おり、
前記ボディフランジは、前記接着剤と接する位置に対して前記第1ガラス板の端部と反対方向に伸びて前記第1ガラス板と対向する領域を有し、
前記内装材は、前記ボディフランジを挟んで前記第1ガラス板と対向する領域を有する車両用窓構造。
【請求項2】
前記発光装置は、発光素子と、
前記発光素子が発する光が入射する導光材、前記発光素子が発する光を反射する反射材及び前記発光素子が発する光を拡散する拡散材の少なくとも1つを含む光学部材と、を含む請求項1に記載の車両用窓構造。
【請求項3】
前記発光素子及び/又は前記光学部材は、前記第1ガラス板に固定されている請求項2に記載の車両用窓構造。
【請求項4】
前記第1ガラス板と前記ボディフランジとの間には、前記第1ガラス板と前記ボディフランジとの間隔を規定するスペーサーが設けられ、
前記発光素子及び/又は前記光学部材は、前記スペーサーに固定されている請求項2に記載の車両用窓構造。
【請求項5】
前記光学部材は、前記第1ガラス板と前記ボディフランジとの間に配置され、
前記光学部材は、前記第1ガラス板と前記ボディフランジとの間隔を規定するスペーサーを兼ねている請求項2に記載の車両用窓構造。
【請求項6】
前記第1ガラス板と前記ボディフランジとの間隔を規定するスペーサーが設けられ、
前記発光素子及び前記光学部材は、前記スペーサーに着脱自在である請求項2に記載の車両用窓構造。
【請求項7】
前記スペーサーは、前記第1ガラス板の厚さ方向に対する傾斜角度5°以上85°以下の傾斜面を有する前記請求項4乃至6の何れか一項に記載の車両用窓構造。
【請求項8】
前記発光素子及び/又は前記光学部材は、前記内装材に固定されている請求項2に記載の車両用窓構造。
【請求項9】
前記発光素子及び/又は前記光学部材は、前記ボディフランジに固定されている請求項2に記載の車両用窓構造。
【請求項10】
前記発光素子及び/又は前記光学部材から出射された光は、前記内装材に設けられた透明領域を透過して車内側に達する請求項2乃至9の何れか一項に記載の車両用窓構造。
【請求項11】
前記光学部材は前記導光材である請求項2乃至10の何れか一項に記載の車両用窓構造。
【請求項12】
前記発光素子及び/又は前記導光材から出射された光を反射又は拡散する部材が前記空間内に配置されている請求項11に記載の車両用窓構造。
【請求項13】
前記光学部材は、前記反射材及び/又は前記拡散材であり、
前記反射材及び/又は前記拡散材は、透明材料で形成され、前記第1ガラス板の車内側の面に配置され、前記第1ガラス板を平面視したときに、前記第1ガラス板の車内側の面の周縁部に形成された遮蔽層よりも中央側まで伸びている請求項2乃至10の何れか一項に記載の車両用窓構造。
【請求項14】
前記第1ガラス板を平面視したときに、前記発光素子及び/又は前記光学部材は、前記第1ガラス板の車内側の面の周縁部に形成された遮蔽層と重複する位置に配置されている請求項2乃至13の何れか一項に記載の車両用窓構造。
【請求項15】
前記発光素子は、前記第1ガラス板の所定の縁部に沿って一列に配置されている請求項2乃至14の何れか一項に記載の車両用窓構造。
【請求項16】
前記発光素子と前記光学部材は、前記第1ガラス板の所定の縁部に沿って交互に配置されている請求項2乃至14の何れか一項に記載の車両用窓構造。
【請求項17】
前記第1ガラス板よりも車外側の第2ガラス板をさらに備え、前記第1ガラス板と前記第2ガラス板との間に中間膜を有する請求項1乃至16の何れか一項に記載の車両用窓構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用窓構造に関する。
【背景技術】
【0002】
合わせガラス内に発光装置等の構造体を封入する技術が知られている。例えば、フロントガラスとして使用される合わせガラスの周縁領域に、プリント回路基板に実装された発光ダイオードを封入する技術が挙げられる。発光ダイオードは、例えば、合わせガラスの中間膜に封入され、運転者への警告情報(衝突防止)等を表示する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、発光ダイオード等を含む発光装置を合わせガラスの中間膜に封入する形態では、例えば、合わせガラスの製造工程でガラス板に亀裂が入った場合や、発光装置に動作不良があった場合に、合わせガラス全体が使用できなくなる。その結果、生産効率が低下し、生産コストの上昇要因となる。又、発光装置を封入した合わせガラスが市場に出た後のメンテナンス性も低下する。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、合わせガラスの外側又は単板ガラスの外側に発光装置を配置可能な車両用窓構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る車両用窓構造は、車両の開口部に設置される車両用窓構造であって、前記車両用窓構造は、第1ガラス板と、発光装置と、を有し、前記発光装置の少なくとも一部は、前記第1ガラス板と、前記第1ガラス板と前記車両のボディフランジとを接着する接着剤と、前記車両の内装材との間に形成される空間に配置されており、前記ボディフランジは、前記接着剤と接する位置に対して前記第1ガラス板の端部と反対方向に伸びて前記第1ガラス板と対向する領域を有し、前記内装材は、前記ボディフランジを挟んで前記第1ガラス板と対向する領域を有する。
【発明の効果】
【0007】
開示の一実施態様によれば、合わせガラスの外側又は単板ガラスの外側に発光装置を配置可能であるため、合わせガラス又は単板ガラスの製造工程でガラス板に亀裂が入った場合や、発光装置に動作不良があった場合であっても生産効率の低下や、生産コストの上昇を抑制できると同時に、発光装置の少なくとも一部を含む合わせガラス又は単板ガラスが市場に出た後のメンテナンス性が向上する車両用窓構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1(a)(b)は、本発明の第1実施形態に係る車両用窓構造を例示する図である。
【
図2】
図2(a)乃至(c)は、第1実施形態の変形例1に係る車両用窓構造を例示する図である。
【
図3】
図3(a)乃至(c)は、第1実施形態の変形例2及び3に係る車両用窓構造を例示する図である。
【
図4】
図4(a)(b)は、第1実施形態の変形例4及び5に係る車両用窓構造を例示する断面図である。
【
図5】
図5(a)(b)は、第1実施形態の変形例6及び7に係る車両用窓構造を例示する断面図である。
【
図6】
図6(a)(b)は、第1実施形態の変形例8及び9に係る車両用窓構造を例示する断面図である。
【
図7】
図7(a)(b)は、本発明の第2実施形態に係る車両用窓構造を例示する図である。
【
図8】
図8(a)(b)は、第2実施形態の変形例1及び2に係る車両用窓構造を例示する断面図である。
【
図9】
図9(a)(b)は、第2実施形態の変形例3及び4に係る車両用窓構造を例示する断面図である。
【
図10】
図10(a)(b)は、第2実施形態の変形例5及び6に係る車両用窓構造を例示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。又、各図面において、本発明の実施形態の内容を理解しやすいように、大きさや形状を一部誇張している場合がある。
【0010】
なお、車両とは、代表的には自動車であるが、電車、船舶、航空機等を含む、合わせガラス又は単板ガラスを有する移動体を指す。以下、合わせガラスを有する車両用窓構造を例に説明するが、車両用窓構造は単板ガラス板を有してもよい。
【0011】
又、平面視とは合わせガラスの所定領域を合わせガラスの車内側の面の法線方向から視ることを指す。平面形状とは合わせガラスの所定領域を合わせガラスの車内側の面の法線方向から視た形状を指す。
【0012】
図1(a)(b)は、本発明の第1実施形態に係る車両用窓構造を例示する図である。
図1(a)は車両用窓構造を車両に取り付けて車室内から車室外に視認した様子を模式的に示している。
図1(b)は、
図1(a)のA-A線に沿う部分拡大断面図である。なお、
図1(a)では、
図1(b)に示すダムゴム31やウレタン接着剤32等の図示は省略されている。
【0013】
図1(a)(b)に示すように、第1実施形態に係る車両用窓構造1は、合わせガラス10と、発光装置20とを有している。合わせガラス10は、合わせガラス10の車内側の面の周縁部に設けられた、ダムゴム31及びウレタン接着剤32を介して、車両のボディの略矩形状の開口部の外周から内側に突出するボディフランジ33に固定されている。符号34は、車両の内装材である。
【0014】
なお、以下の説明において、符号101を合わせガラス10の上縁部と称し、符号102を下縁部と称し、符号103を左縁部と称し、符号104を右縁部と称する。ここで、合わせガラス10を右ハンドル車の車両に取り付けて車内側から視たときに、上縁部とは車両のルーフ側の縁部を指し、下縁部とはエンジンルーム側の縁部を指し、左縁部とは助手席側の縁部を指し、右縁部とは運転席側の縁部を指す。
【0015】
第1実施形態に係る合わせガラス10は、ガラス板11と、ガラス板12と、中間膜13と、遮蔽層14とを有する車両用の合わせガラスである。第1実施形態に係る合わせガラス10は、例えば、車両用のフロントウインドウ、リアウインドウ、リアクォーターウインドウ、ルーフ、エクストラウインドウ等の固定窓に適用できる。なお、サイドウインドウであっても上下に摺動しない固定窓であれば、第1実施形態に係る合わせガラス10を適用できる。
【0016】
なお、合わせガラス10は、平板形状でもよいし、長手方向及び短手方向の両方に湾曲した複曲形状でもよい。或いは、合わせガラス10は、長手方向のみに湾曲した単曲形状や、短手方向のみに湾曲した単曲形状でもよい。合わせガラス10が湾曲している場合、合わせガラス10は車外側に向けて凸となるように湾曲していることが好ましい。
【0017】
ガラス板11は、合わせガラス10を車両に取り付けたときに車内側となる車内側ガラス板である。又、ガラス板12は、合わせガラス10を車両に取り付けたときに車外側となる車外側ガラス板である。
【0018】
合わせガラス10が湾曲している場合、合わせガラス10の曲率半径は1,000mm以上100,000mm以下が好ましい。ガラス板11とガラス板12の曲率半径は同じでもよく、異なってもよい。ガラス板11とガラス板12の曲率半径が異なる場合は、ガラス板11の曲率半径の方がガラス板12の曲率半径よりも大きい。
【0019】
ガラス板11とガラス板12は互いに対向する一対のガラス板である。中間膜13は一対のガラス板の間に位置している。ガラス板11とガラス板12とは、中間膜13を挟持した状態で固着されている。車両用窓構造が単板ガラスを有する場合、単板ガラスはガラス板11又はガラス板12のいずれかでよく、中間膜13は配置されなくてよい。
【0020】
中間膜13は、ガラス板11とガラス板12を接合する膜である。中間膜13の外周はエッジ処理されていることが好ましい。すなわち、中間膜13の端部(エッジ)は、ガラス板11及び12の端部(エッジ)から大きく飛び出さないように処理されていることが好ましい。中間膜13の端部のガラス板11及び12の端部からの飛びだし量は150μm以下が、外観を損なわない点で好適である。ガラス板11、ガラス板12、及び中間膜13の詳細については後述する。
【0021】
遮蔽層14は、不透明な層であり、例えば、合わせガラス10の車内側の面の周縁部(上縁部101、下縁部102、左縁部103、及び右縁部104)に沿って帯状に設けることができる。遮蔽層14は、例えば、不透明な(例えば、黒色の)着色セラミック層である。遮蔽層14は、遮光性を持つ着色中間膜や着色フィルム、着色中間膜と着色セラミック層の組み合わせでもよい。着色フィルムは赤外線反射フィルム等と一体化されていてもよい。
【0022】
合わせガラス10が不透明な遮蔽層14を有することで、合わせガラス10の周縁部を車体に保持するウレタン接着剤32等が紫外線により劣化することを抑制できる。又、発光装置20と電気的に接続されるバスバーや電極を車外側及び/又は車内側から視認しにくいように隠蔽できる。
【0023】
遮蔽層14は、例えば、黒色顔料を含有する溶融性ガラスフリットを含むセラミックカラーペーストをガラス板上にスクリーン印刷等により塗布し、焼成することで形成できるが、これには限定されない。遮蔽層14は、例えば、黒色又は濃色顔料を含有する有機インクをガラス板上にスクリーン印刷等により塗布し、乾燥させて形成してもよい。
【0024】
図1(a)(b)の例では、遮蔽層14は、ガラス板11の車内側の面の周縁部のみに設けられている。しかし、遮蔽層14は、ガラス板12の車内側の面の周縁部のみに設けられてもよいし、ガラス板11の車内側の面の周縁部とガラス板12の車内側の面の周縁部の両方に設けられてもよい。
【0025】
合わせガラス10の遮蔽層14と車両のボディフランジ33との間にはダムゴム31が配置され、合わせガラス10とボディフランジ33とはダムゴム31よりも合わせガラス10の周縁に位置するウレタン接着剤32により接着されている。これにより、合わせガラス10の周縁部が車体に保持されている。そして、車内側からの意匠性を高めるため、合わせガラス10の周縁部、ダムゴム31、ウレタン接着剤32、及びボディフランジ33を覆うように、車両の内装材34が設けられる。そのため、合わせガラス10の車内側の面と、ウレタン接着剤32と、内装材34との間には、空間Sが形成されている。
【0026】
空間Sは、狭義には、合わせガラス10と、ウレタン接着剤32と、ボディフランジ33と、内装材34とにより囲まれる空間である。ボディフランジ33と内装材34の間に隙間がある場合は、ボディフランジ33を内装材34側に向かって仮想的に延長し、また、合わせガラス10と内装材34の間に隙間がある場合は、内装材34を合わせガラス10側に向かって仮想的に延長して、狭義の空間Sを区画してよい。
【0027】
なお、ダムゴム31は、合わせガラス10とボディフランジ33との間隔を規定するスペーサーであるとともに、硬化前のウレタン接着剤32の流れだしを防止するダムとしての役割を果たす。ダムゴム31の材料は、例えば、ポリエチレンやエチレンプロピレンジエンゴム等である。ダムゴム31は空間Sに配置されているが、ダムゴム31の配置は必須ではなく、ダムゴム31は必要な場合に配置される。
【0028】
発光装置20は、車両の内部に光を出射する装置であり、複数個の発光素子21と、導光材22とを有している。発光装置20は、1個又は複数個の発光素子21を発光させ、発光された光を導光材22に導光し、例えば、通知や警告表示等を行える。例えば、自車両が前方を走行中の車両に接近した場合に、所定個の発光素子21を点灯又は点滅させて、運転者に危険を警告してもよい。発光装置20をルームランプや紫外線除菌ランプ等として用いてもよい。
【0029】
発光素子21は、合わせガラス10の上縁部101、下縁部102、左縁部103、及び右縁部104の何れか1つ以上の箇所に配置できるが、本実施形態では、一例として、発光素子21は、下縁部102、左縁部103、及び右縁部104の各々に沿って、所定間隔をあけて一列に配置されている。但し、上縁部101にカメラ等の他の部材が配置されず、発光素子21を配置可能であれば、必要に応じ、上縁部101に発光素子21を配置してもよい。
【0030】
発光装置20の少なくとも一部は、空間Sに配置されている。本実施形態では、発光素子21及び導光材22は合わせガラス10に固定されており、発光素子21の全体と導光材22の一部が空間Sに配置されている。合わせガラス10を平面視したときに、発光素子21は、遮蔽層14と重複する位置に配置されていることが外部から隠蔽できる点で好ましい。
【0031】
発光素子21は、例えば、基材に実装され、基材が遮蔽層14に接着等により固定されている。基材は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアニリン、ポリチオフェン、カーボンナノチューブ、グラフェン等製である。但し、発光素子21は、基材を用いず、遮蔽層14に直接接着剤等により固定されてもよい。発光素子21の発光色は、特に限定されないが、例えば、赤、緑、青、黄、白等である。発光装置20は、互いに発光色の異なる複数の発光素子21を有してもよい。
【0032】
発光素子21は、例えば、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)である。発光素子21は、有機EL(Organic Electro-Luminescence)、無機EL(Inorganic Electro-Luminescence)等でもよい。ここでいうLEDには、マイクロLEDも含まれる。なお、発光素子21としては、熱陰極蛍光管(HCFL:Hot Cathode Fluorescent Lamp)や冷陰極管蛍光管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)、白熱電球でもよい。
【0033】
発光素子21の形状は、特に限定されないが、例えば、直方体である。発光素子21が直方体である場合の大きさの一例を挙げれば、長さ1.0mm×幅0.5mm×高さ0.2mm、長さ1.6mm×幅0.8mm×高さ0.3mm、長さ3.2mm×幅2.0mm×高さ1.0mm等である。
【0034】
発光素子21がLEDである場合、発光素子21の形状は、例えば、長さ0.1mm以上3.2mm以下、幅0.1mm以上2.0mm以下、高さ0.1mm以上1.0mm以下である。発光素子21がマイクロLEDである場合、発光素子21の形状は、長さ、幅ともに100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下である。マイクロLEDの長さ、幅の下限値は、ともに製造上の諸条件等から、特にエッジ効果を低減するために3μm以上が好ましい。マイクロLEDの高さとしては、10μm以上50μm以下である。
【0035】
なお、複数の発光素子21が予め所定間隔で配置され、全体としてテープ状に形成された構造体(例えば、テープLEDやラインLED等)を用いてもよい。
【0036】
導光材22は、下縁部102、左縁部103、及び右縁部104の各々において、発光素子21に対して合わせガラス10の車内側の表面中央側に、例えば、発光素子21と接する様に配置されている。導光材22は、発光素子21の発する光を導光しながら出射することで、合わせガラス10の下縁部102、左縁部103、及び右縁部104の一部又は全部を照明する。導光材22は、例えば、複数の発光素子21と一体化した細長状のシートでもよい。導光材22は、例えば、合わせガラス10に直接プリントされてもよい。
【0037】
導光材22は、一部が空間Sに配置され、他部が空間Sの外側にはみ出している。合わせガラス10を平面視したときに、導光材22は、遮蔽層14と重複する位置に配置されていることが外部から隠蔽できる点で好ましい。導光材22の合わせガラス10の車内側の表面中央側の端部は、遮蔽層14の合わせガラス10の内側の端部と平面視で重複する位置まで伸びてもよい。導光材22において、空間Sから合わせガラス10の内側にはみ出している領域が大きくなるほど、発光素子21の発する光を車内側から視認しやすくなる。
【0038】
導光材22としては、例えば、射出成型ライドガイドを使用できる。射出成型ライドガイドは、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ウレタン等の透明樹脂材料を射出成型したものであり、プリズム方式、ブラスト方式、ドット方式等の発光方式を適宜選択できる。又、導光材22として、公知の光ファイバーライドガイド、液体ライトガイドも使用できる。
【0039】
なお、導光材22に代えて、或いは、導光材22に加えて、発光素子21及び/又は導光材22から出射された光を反射する反射材や、発光素子21及び/又は導光材22から出射された光を拡散する拡散材を、少なくとも一部を空間S内に配置してもよく、全部を空間S内に配置してもよい。すなわち、発光装置20は、発光素子21に加えて、導光材22、反射材及び拡散材の少なくとも1つを含む光学部材を有してもよい。反射材や拡散材は合わせガラス10側に配置してもよいし、ダムゴム31の発光素子21側の面やボディフランジ33の発光素子21側の面や内装材34の発光素子21側の面に配置してもよい。反射材としては、例えば、チタニアやジルコニアを含む部材が挙げられる。反射材は、白色の着色セラミック層でもよい。拡散材としては、例えば、酸化チタンや被覆雲母等の微粒子を有する部材や、表面がブラスト加工された部材、凹凸レンズ構造を有する部材が挙げられる。
【0040】
反射材及び/又は拡散材は透明材料で形成されてもよい。透明材料で形成された反射材及び/又は拡散材が合わせガラス10側に配置される場合、反射材及び/又は拡散材は、必ずしも全体が遮蔽層14と平面視で重複しなくてもよい。例えば、合わせガラス10の車内側の反射材及び/又は拡散材は、合わせガラス10を平面視したときに、遮蔽層14よりも中央側まで伸びてもよい。車両窓としての視界を確保しつつ、発光素子21の光を車内側に届かせやすくできる。
【0041】
このように、車両用窓構造1では、発光装置20の少なくとも一部は、合わせガラス10と、ウレタン接着剤32と、内装材34との間に形成される空間Sに配置されている。従来は積極的に用いられていなかった空間Sを有効に活用することで、車内側及び車外側から視認されにくい位置に発光装置20を配置できる。
【0042】
又、従来のように発光装置を合わせガラスの中間膜に封入する形態では、例えば、合わせガラスの製造工程でガラス板に亀裂が入った場合や、発光装置に動作不良があった場合に、合わせガラス全体が使用できなくなる。これに対し、本実施形態のように合わせガラス10の外側(ガラス板11及び12の中間膜13とは反対側)に発光装置20を配置することで、例えば発光装置に動作不良があった場合には、発光装置のみを交換すればよいため、生産効率を向上でき、生産コストの削減に寄与できる。又、製品が市場に出た後も同様であり、例えば、合わせガラスを車両に取り付けた後に、合わせガラスが飛び石等で破損した場合には合わせガラスのみを交換すればよいし、発光装置が故障した場合には発光装置のみを容易に交換できる等、メンテナンス性にも優れる。
【0043】
ここで、ガラス板11、ガラス板12、及び中間膜13について詳述する。
【0044】
〔ガラス板〕
ガラス板11及び12は、無機ガラスでも有機ガラスでもよい。無機ガラスとしては、例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等が特に制限なく用いられる。合わせガラス10の車外側に位置するガラス板12は、耐傷付き性の観点から無機ガラスが好ましく、成形性の観点からソーダライムガラスが好ましい。ガラス板11及びガラス板12がソーダライムガラスである場合、クリアガラス、鉄成分を所定量以上含むグリーンガラス及びUVカットグリーンガラスが好適に使用できる。
【0045】
無機ガラスは、未強化ガラス、強化ガラスの何れでもよい。未強化ガラスは、溶融ガラスを板状に成形し、徐冷したものである。強化ガラスは、未強化ガラスの表面に圧縮応力層を形成したものである。
【0046】
強化ガラスは、例えば風冷強化ガラス等の物理強化ガラス、化学強化ガラスの何れでもよい。強化ガラスが物理強化ガラスである場合は、例えば、曲げ成形において均一に加熱したガラス板を軟化点付近の温度から急冷させる等、徐冷以外の操作により、ガラス表面とガラス内部との温度差によってガラス表面に圧縮応力層を生じさせることで、ガラス表面を強化できる。
【0047】
強化ガラスが化学強化ガラスである場合は、例えば、曲げ成形の後、イオン交換法等によってガラス表面に圧縮応力を生じさせることでガラス表面を強化できる。又、無機ガラスとして紫外線又は赤外線を吸収するガラスを用いてもよい。更に、無機ガラスは透明が好ましいが、透明性を損なわない程度に着色されたガラス板でもよい。
【0048】
一方、有機ガラスの材料としては、ポリカーボネート、例えばポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の透明樹脂が挙げられる。
【0049】
ガラス板として、ガラス板11及び12をまとめて説明したが、ガラス板11及び12は、それぞれ異なるガラス板でもよい。例えば、一方が無機ガラスで他方が有機ガラスでもよく、一方が強化ガラスで他方が未強化ガラスでもよい。ガラス板11及び12は、例示した以外の、種々のガラス板の組み合わせでもよい。
【0050】
ガラス板11及び12の形状は、特に矩形状に限定されるものではなく、種々の形状及び曲率に加工された形状でもよい。ガラス板11及び12の曲げ成形には、重力成形、プレス成形、ローラー成形等が用いられる。ガラス板11及び12の成形法についても特に限定されないが、例えば、無機ガラスの場合はフロート法等により成形されたガラス板が好ましい。
【0051】
ガラス板12の板厚は、最薄部で1.1mm以上3mm以下が好ましい。ガラス板12の板厚が1.1mm以上であると、耐飛び石性能等の強度が十分であり、3mm以下であると、合わせガラス10の質量が大きくなり過ぎず、車両の燃費の点で好ましい。ガラス板12の板厚は、最薄部で1.8mm以上2.8mm以下がより好ましく、1.8mm以上2.6mm以下が更に好ましく、1.8mm以上2.2mm以下が更に好ましく、1.8mm以上2.0mm以下が更に好ましい。
【0052】
ガラス板11の板厚は、0.3mm以上2.3mm以下が好ましい。ガラス板11の板厚が0.3mm以上であることによりハンドリング性がよく、2.3mm以下であることにより質量が大きくなり過ぎない。
【0053】
又、ガラス板11及び12は、平板形状でも湾曲形状でもよい。しかし、ガラス板11及び12が湾曲形状であり、かつガラス板11の板厚が適切でない場合、ガラス板11及び12として特に曲がりが深いガラスを2枚成形すると、2枚の形状にミスマッチが生じ、圧着後の残留応力等のガラス品質に大きく影響する。
【0054】
しかし、ガラス板11の板厚が0.3mm以上2.3mm以下であれば、残留応力等の十分なガラス品質を維持できる。ガラス板11の板厚が0.3mm以上2.3mm以下であれば、曲がりの深いガラスにおけるガラス品質の維持に特に有効である。ガラス板11の板厚は、0.5mm以上2.1mm以下がより好ましく、0.7mm以上1.9mm以下が更に好ましい。この範囲であれば、上記の効果が更に顕著となる。
【0055】
合わせガラス10が例えばヘッドアップディスプレイに用いられる場合、ガラス板11及び/又は12は一定の板厚ではなく、必要に応じて場所毎に板厚が変わっても良い。例えば、合わせガラス10がフロントガラスである場合、ガラス板11及び12の何れか一方、又は両方は、フロントガラスを車両に取り付けた状態でフロントガラスの下辺から上辺に向かうにつれて板厚が厚くなる断面楔形状でもよい。この場合、中間膜13の膜厚が一定であれば、ガラス板11とガラス板12の合計の楔角は、例えば、0mradより大きく1.0mrad以下の範囲で変化する。
【0056】
ガラス板11及び/又は12の中間膜13と接する側とは反対側に撥水、紫外線や赤外線カットの機能を有する被膜や、低反射特性、低放射特性を有する被膜を設けてもよい。又、ガラス板11及び/又は12の中間膜13と接する側に、紫外線や赤外線カット、低放射特性、可視光吸収、着色等の被膜を設けてもよい。
【0057】
ガラス板11及び12が湾曲形状の無機ガラスである場合、ガラス板11及び12は、フロート法による成形の後、中間膜13による接着前に、曲げ成形される。曲げ成形は、ガラスを加熱により軟化させて行われる。曲げ成形時のガラスの加熱温度は、大凡550℃~700℃である。
【0058】
〔中間膜〕
中間膜13としては熱可塑性樹脂が多く用いられ、例えば、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂、可塑化ポリ塩化ビニル系樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、可塑化飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、可塑化ポリウレタン系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン-エチルアクリレート共重合体系樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、アイオノマー樹脂等の従来からこの種の用途に用いられている熱可塑性樹脂が挙げられる。又、特許第6065221号に記載されている変性ブロック共重合体水素化物を含有する樹脂組成物も好適に使用できる。
【0059】
これらの中でも、透明性、耐候性、強度、接着力、耐貫通性、衝撃エネルギー吸収性、耐湿性、遮熱性、及び遮音性等の諸性能のバランスに優れることから、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂が好適に用いられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。上記可塑化ポリビニルアセタール系樹脂における「可塑化」とは、可塑剤の添加により可塑化されていることを意味する。その他の可塑化樹脂についても同様である。
【0060】
但し、中間膜13に特定の物を封入する場合、封入する物の種類によっては特定の可塑剤により劣化することがあり、その場合には、その可塑剤を実質的に含有していない樹脂を用いることが好ましい。つまり、中間膜13は可塑剤を含まないことが好ましい場合がある。可塑剤を含有していない樹脂としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体系樹脂等が挙げられる。
【0061】
上記ポリビニルアセタール系樹脂としては、ポリビニルアルコール(以下、必要に応じて「PVA」と言うこともある)とホルムアルデヒドとを反応させて得られるポリビニルホルマール樹脂、PVAとアセトアルデヒドとを反応させて得られる狭義のポリビニルアセタール系樹脂、PVAとn-ブチルアルデヒドとを反応させて得られるポリビニルブチラール樹脂(以下、必要に応じて「PVB」と言うこともある)等が挙げられ、特に、透明性、耐候性、強度、接着力、耐貫通性、衝撃エネルギー吸収性、耐湿性、遮熱性、及び遮音性等の諸性能のバランスに優れることから、PVBが好適なものとして挙げられる。なお、これらのポリビニルアセタール系樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0062】
但し、中間膜13を形成する材料は、熱可塑性樹脂には限定されない。又、中間膜13は、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、発光剤等の機能性粒子を含んでもよい。又、中間膜13は、シェードバンド(可視光透過率を低下させる機能を持つ領域)と呼ばれる着色部を有してもよい。着色部を形成するために用いられる着色顔料としては、プラスチック用として使用できて、着色部の可視光線透過率が40%以下となるものであれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、ジオキサジン系、アンスラキノン系、イソインドリノ系等の有機着色顔料や、酸化物、水酸化物、硫化物、クロム酸、硫酸塩、炭酸塩、珪酸塩、燐酸塩、砒酸塩、フェロシアン化物、炭素、金属粉等の無機着色顔料等が挙げられる。これらの着色顔料は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。着色顔料の添加量は、着色部の可視光線透過率が40%以下となれば、目的の色調に合わせて任意で良く、特に限定されない。
【0063】
中間膜13の膜厚は、最薄部で0.5mm以上が好ましい。なお、中間膜13が複数層からなる場合、中間膜13の膜厚とは、各層の膜厚を合計した膜厚である。中間膜13の最薄部の膜厚が0.5mm以上であると合わせガラスとして必要な耐衝撃性が十分となる。又、中間膜13の膜厚は、最厚部で3mm以下が好ましい。中間膜13の膜厚の最大値が3mm以下であると、合わせガラスの質量が大きくなり過ぎない。中間膜13の膜厚の最大値は2.8mm以下がより好ましく、2.6mm以下が更に好ましい。
【0064】
合わせガラス10が例えばヘッドアップディスプレイに用いられる場合、中間膜13は一定の膜厚ではなく、必要に応じて場所毎に膜厚が変わっても良い。例えば、合わせガラス10がフロントガラスである場合、中間膜13は、フロントガラスを車両に取り付けた状態でフロントガラスの下辺から上辺に向かうにつれて膜厚が厚くなる断面楔形状でもよい。この場合、ガラス板11及び12の板厚が一定であれば、中間膜13の楔角は、例えば、0mradより大きく1.0mrad以下の範囲で変化する。
【0065】
なお、中間膜13は、3層以上の層を有していてもよい。例えば、中間膜を3層以上から形成し、両側の層を除く何れかの層のせん断弾性率を可塑剤の調整等により両側の層のせん断弾性率よりも小さくすることにより、合わせガラス10の遮音性を向上できる。この場合、両側の層のせん断弾性率は同じでもよいし、異なってもよい。
【0066】
又、中間膜13が複数層からなる場合、各層は同一の材料で形成することが望ましいが、異なる材料で形成してもよい。但し、ガラス板11及び12との接着性、或いは合わせガラス10の中に入れ込む機能材料等の観点から、中間膜13の膜厚の50%以上は上記の材料を使うことが望ましい。
【0067】
中間膜13を作製するには、例えば、中間膜となる上記の樹脂材料を適宜選択し、押出機を用い、加熱溶融状態で押し出し成形する。押出機の押出速度等の押出条件は均一となるように設定する。その後、押し出し成形された樹脂膜を、合わせガラスのデザインに合わせて、上辺及び下辺に曲率を持たせるために、例えば必要に応じ伸展することで、中間膜13が完成する。
【0068】
〔合わせガラス〕
合わせガラス10の総厚は、2.8mm以上10mm以下が好ましい。合わせガラス10の総厚が2.8mm以上であれば、十分な剛性を確保できる。又、合わせガラス10の総厚が10mm以下であれば、十分な透過率が得られると共にヘイズを低減できる。
【0069】
合わせガラス10の少なくとも1辺において、ガラス板11とガラス板12の板ずれは1.5mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましい。ここで、ガラス板11とガラス板12の板ずれとは、すなわち、平面視におけるガラス板11の端部とガラス板12の端部のずれ量である。
【0070】
合わせガラス10の少なくとも1辺において、ガラス板11とガラス板12の板ずれが1.5mm以下であると、外観を損なわない点で好適である。合わせガラス10の少なくとも1辺において、ガラス板11とガラス板12の板ずれが1.0mm以下であると、外観を損なわない点で更に好適である。
【0071】
合わせガラス10を製造するには、ガラス板11とガラス板12との間に、中間膜13を挟んで積層体とする。そして、例えば、この積層体をゴム袋やラバーチャンバー、樹脂製の袋等の中に入れ、ゲージ圧力が-65kPa~-100kPaの真空中で、温度が約70℃~110℃で接着する。加熱条件、温度条件、及び積層方法は適宜選択される。
【0072】
更に、例えば、温度が100℃~150℃で、圧力が0.6MPa~1.3MPaの条件で加熱加圧する圧着処理を行うことで、より耐久性の優れた合わせガラス10を得られる。但し、場合によっては工程の簡略化、並びに合わせガラス10中に封入する材料の特性を考慮して、この加熱加圧工程を使用しない場合もある。
【0073】
つまり、ガラス板11又はガラス板12のうち、何れか一方、又は両方のガラス板が互いに弾性変形した状態で接合されている、「コールドベンド」と呼ばれる方法を使用してもよい。コールドベンドは、テープ等の仮止め手段によって固定されたガラス板11、ガラス板12及び中間膜13からなる積層体と、従来公知であるニップローラー又はゴム袋、ラバーチャンバー等の予備圧着装置及びオートクレーブを用いることで達成できる。
【0074】
ガラス板11とガラス板12との間に、本発明の効果を損なわない範囲で、中間膜13の他に、電熱線、赤外線反射、発光、発電、調光、タッチパネル、可視光反射、散乱、加飾、吸収等の機能を持つフィルムやデバイスを有してもよい。又、合わせガラス10の表面に防曇、撥水、遮熱、低反射等の機能を有する膜を有していてもよい。又、ガラス板11の車外側の面やガラス板12の車内側の面に遮熱、発熱等の機能を有する膜を有していてもよい。
【0075】
〈第1実施形態の変形例〉
第1実施形態の変形例では、第1実施形態とは発光装置の取付形態が異なる車両用窓構造の例を示す。なお、第1実施形態の変形例において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
【0076】
図2(a)は、第1実施形態の変形例1に係る車両用窓構造を例示する断面図(発光装置装着前)であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
図2(b)は、第1実施形態の変形例1に係る車両用窓構造を例示する断面図(発光装置装着後)であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
図2(c)は発光装置の発光素子近傍を例示する斜視図である。
【0077】
図2(a)~
図2(c)に示すように、変形例1に係る車両用窓構造1Aは、合わせガラス10と、発光装置20Aとを有している。発光装置20Aは、発光素子21及び導光材22については発光装置20と同様であるが、発光素子21の導光材22とは反対側に凸型の取付端子211が設けられた点が発光装置20と相違する。取付端子211は、例えば、発光素子21と同じ個数設けてよいが、これには限定されない。
【0078】
又、ダムゴム31に代えて、ブラケット31Aが設けられている。ブラケット31Aは合わせガラス10とボディフランジ33に接している。ブラケット31Aは、合わせガラス10とボディフランジ33との間隔を規定するスペーサーであるとともに、硬化前のウレタン接着剤32の流れだしを防止するダムとしての役割を果たす。ブラケット31Aには凹型の取付端子311が設けられており、発光素子21の取付端子211が取付端子311に挿入されると、両者が嵌め合わされて発光装置20Aがブラケット31Aに固定される。このような構造により、発光装置20Aをブラケット31Aに着脱自在にできる。例えば、発光装置20Aが故障した場合に容易に交換可能となる。
【0079】
なお、取付端子211及び311を雄型コネクタ及び雌型コネクタとし、両者を接合したときに発光装置20Aとブラケット31A内に設けられた配線とが電気的に接続される形態としてもよい。
【0080】
図3(a)は、第1実施形態の変形例2に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
【0081】
図3(a)に示すように、変形例2に係る車両用窓構造1Bは、合わせガラス10と、発光装置20Bとを有している。発光装置20Bは、基材23に実装された発光素子21と、反射材24とを有している。基材23は、ダムゴム31の車内側を向く側面に接着等により固定されている。なお、基材23を設けずに、発光素子21を直接ダムゴム31の車内側を向く側面に固定してもよい。或いは、発光素子21に代えて、発光素子と導光材とが一体化した発光部をダムゴム31の車内側を向く側面に固定してもよい。発光素子21が発した光は、反射材24で反射されて車内側から視認可能となる。なお、反射材24に代えて拡散材を設けても同様の効果が得られる。
【0082】
図3(b)は、第1実施形態の変形例3に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
図3(c)は、変形例3に係る発光装置の発光素子の部分を例示する斜視図である。
【0083】
図3(b)及び
図3(c)に示すように、変形例3に係る車両用窓構造1Cは、合わせガラス10と、発光装置20Cとを有している。発光装置20Cは、発光素子21と、反射材24とを有している。車両用窓構造1Cでは、ダムゴム31に代えてブラケット31Cが設けられており、発光素子21はブラケット31Cに設けられた発光素子取付溝313に固定されている。発光素子21はブラケット31Cの車内側を向く面から突出することが光を拡散させる点から好ましい。なお、発光素子21に代えて、発光素子と導光材とが一体化した発光部の発光素子の部分を、ブラケット31Cに設けられた発光素子取付溝313に固定してもよい。発光素子21が発した光は、反射材24で反射されて車内側から視認可能となる。なお、反射材24に代えて拡散材を設けても同様の効果が得られる。
【0084】
図4(a)は、第1実施形態の変形例4に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
【0085】
図4(a)に示すように、変形例4に係る車両用窓構造1Dは、合わせガラス10と、発光装置20Dとを有している。発光装置20Dは、基材23に実装された発光素子21と、反射材24とを有している。車両用窓構造1Dのように、ダムゴム31に代えて、合わせガラス10の車内側面を向く傾斜面を有するブラケット31Dを設け、ブラケット31Dの傾斜面に基材23に実装された発光素子21を接着等により固定してもよい。
図4(a)に示す例では、ブラケット31Dは、合わせガラス10の厚さ方向を基準として、合わせガラス10の車内側面に対して約20°傾斜した傾斜面を有する。なお、基材23を設けずに、発光素子21を直接ブラケット31Dの車内側を向く傾斜面に固定してもよい。或いは、発光素子21に代えて、発光素子と導光材とが一体化した発光部をブラケット31Dの車内側を向く傾斜面に固定してもよい。発光素子21が発した光は、反射材24で反射されて車内側から視認可能となる。傾斜面の角度を調整することで、発光素子21が発した光を効率よく車内側に反射できる。なお、反射材24に代えて拡散材を設けても同様の効果が得られる。
【0086】
図4(b)は、第1実施形態の変形例5に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
【0087】
図4(b)に示すように、変形例5に係る車両用窓構造1Eは、合わせガラス10と、発光装置20Eとを有している。発光装置20Eは、基材23に実装された発光素子21を有している。車両用窓構造1Eのように、ダムゴム31に代えて、内装材34側を向く傾斜面を有するブラケット31Eを設け、ブラケット31Eの傾斜面に基材23に実装された発光素子21を接着等により固定してもよい。
図4(b)に示す例では、ブラケット31Eは、合わせガラス10の厚さ方向を基準として、車内側に約50°傾斜した傾斜面を有する。なお、基材23を設けずに、発光素子21を直接ブラケット31Eの内装材34側を向く傾斜面に固定してもよい。或いは、発光素子21に代えて、発光素子と導光材とが一体化した発光部をブラケット31Eの内装材34側を向く傾斜面に固定してもよい。発光素子21から出射された光は、内装材34に設けられた透過領域341を透過して車内側から視認可能となる。透過領域341に、導光や拡散の機能を追加して指向性を持たせるようにしてもよい。
【0088】
以上説明したように、傾斜面は、合わせガラス10の厚さ方向を0°として、合わせガラス10の車内側面又は内装材34側に向かって所定の角度傾斜している。傾斜角度は、5°以上85°以下で適宜調整できる。傾斜角度は、10°以上でもよく、20°以上でもよく、30°以上でもよく、45°以上でもよい。傾斜角度は、80°以下でもよく、70°以下でもよく、60°以下でもよく、50°以下でもよく、45°以下でもよい。
【0089】
図5(a)は、第1実施形態の変形例6に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
【0090】
図5(a)に示すように、変形例6に係る車両用窓構造1Fは、合わせガラス10と、発光装置20Fとを有している。発光装置20Fは、基材23に実装された発光素子21と、反射材24とを有している。車両用窓構造1Fのように、内装材34のダムゴム31側を向く面に基材23に実装された発光素子21を接着等により固定してもよい。なお、基材23を設けずに、発光素子21を直接内装材34のダムゴム31側を向く面に固定してもよい。或いは、発光素子21に代えて、発光素子と導光材とが一体化した発光部を内装材34のダムゴム31側を向く面に固定してもよい。発光素子21が発した光は、ダムゴム31の車内側を向く面に設けられた反射材24で反射されて車内側から視認可能となる。なお、反射材24に代えて拡散材を設けても同様の効果が得られる。
【0091】
図5(b)は、第1実施形態の変形例7に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
【0092】
図5(b)に示すように、変形例7に係る車両用窓構造1Gは、合わせガラス10と、発光装置20Gとを有している。発光装置20Gは、基材23に実装された発光素子21と、反射材24Gとを有している。車両用窓構造1Gでは、ダムゴム31Gの底面側が遮蔽層14に沿って内装材34側に延伸し、ダムゴム31Gの底面側すなわち合わせガラス10側の延伸部分とダムゴム31Gの車内側の側面に、L字状の反射材24Gが設けられている。発光素子21から出射された光がL字状に設けられた反射材24Gで反射され、内装材34に設けられた透過領域341を透過して車内側から視認可能となる。透過領域341に、導光や拡散の機能を追加して指向性を持たせるようにしてもよい。
【0093】
図6(a)は、第1実施形態の変形例8に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
【0094】
図6(a)に示すように、変形例8に係る車両用窓構造1Hは、合わせガラス10と、発光装置20Hとを有している。発光装置20Hは、基材23に実装された発光素子21と、反射材24とを有している。車両用窓構造1Hのように、ボディフランジ33の合わせガラス10側を向く面に基材23に実装された発光素子21を接着等により固定してもよい。なお、基材23を設けずに、発光素子21を直接ボディフランジ33の合わせガラス10側を向く面に固定してもよい。或いは、発光素子21に代えて、発光素子と導光材とが一体化した発光部をボディフランジ33の合わせガラス10側を向く面に固定してもよい。発光素子21が発した光は、ダムゴム31よりも車内側に露出する遮蔽層14上に設けられた反射材24で反射されて車内側から視認可能となる。なお、反射材24に代えて拡散材を設けても同様の効果が得られる。
【0095】
図6(b)は、第1実施形態の変形例9に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図1(b)に対応する断面を示している。
【0096】
図6(b)に示すように、変形例9に係る車両用窓構造1Iは、合わせガラス10と、発光装置20Iとを有している。発光装置20Iは、基材23に実装された発光素子21を有している。車両用窓構造1Iのように、ボディフランジ33の合わせガラス10とは反対側を向く面に基材23に実装された発光素子21を接着等により固定してもよい。なお、基材23を設けずに、発光素子21を直接ボディフランジ33の合わせガラス10とは反対側を向く面に固定してもよい。或いは、発光素子21に代えて、発光素子と導光材とが一体化した発光部をボディフランジ33の合わせガラス10とは反対側を向く面に固定してもよい。発光素子21から出射された光は、内装材34に設けられた透過領域341を透過して車内側から視認可能となる。透過領域341に、導光や拡散の機能を追加して指向性を持たせるようにしてもよい。
【0097】
〈第2実施形態〉
本発明の第2実施形態では、第1実施形態とは発光素子の取付位置が異なる車両用窓構造の例を示す。なお、第2実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
【0098】
図7(a)(b)は第2実施形態に係る車両用窓構造を例示する図であり、
図7(a)は車両用窓構造を車両に取り付けて車室内から車室外に視認した様子を模式的に示している。
図7(b)は、
図7(a)のB-B線に沿う部分拡大断面図である。なお、
図7(a)では、
図7(b)に示すダムゴム31やウレタン接着剤32等の図示は省略されている。
【0099】
図7(a)(b)に示す第2実施形態に係る車両用窓構造2は、発光素子21及び導光材22を有する発光装置20Jを有し、発光素子21は、下縁部10
2、左縁部10
3、及び右縁部10
4の各々の両端部近傍及び中央部近傍に配置されている。但し、上縁部10
1にカメラ等の他の部材が配置されず、発光素子21を配置可能であれば、必要に応じ、上縁部10
1に発光素子21を配置してもよい。又、発光素子21と導光材22が合わせガラス10の所定の縁部に沿って交互に配置されていれば、発光素子21は必ずしも所定の縁部の両端部近傍及び中央部近傍に配置されなくてもよい。
【0100】
導光材22は、空間Sに配置され、発光素子21が発する光を端部から入射し、導光しながら出射することで、合わせガラス10の下縁部102、左縁部103、及び右縁部104の一部又は全部を照明する。発光素子21が空間Sに配置されてもよい。導光材22としては、例えば、公知の導光棒(所定の屈折率差を有するコア層とクラッド層を備えた棒体)や、ガラスファイバ、光透過性の液体コアを使用して導光させる液体ライトガイド等のライトガイド等を使用できる。
【0101】
このように、発光素子21と導光材22を合わせガラス10の所定の縁部に沿って交互に配置し、発光素子21が発する光を導光材22が導光しながら出射する構成とすることで、少ない発光素子21で合わせガラス10の所定の縁部の一部又は全部を照明できる。すなわち、低コストの車両用窓構造を実現できる。
【0102】
なお、車両用窓構造2では、車両用窓構造1等と同様に、発光装置20Jの少なくとも一部は、ガラス板11と、ダムゴム31と、内装材34との間に形成される空間Sに配置されている。従来は積極的に用いられていなかった空間Sを有効に活用することで、車内側から視認されにくい位置に発光装置20Jを配置できる。又、従来のように発光装置を合わせガラスの中間膜に封入する形態とは異なるため、車両用窓構造1等と同様に、生産コストの削減に寄与でき、製品が市場に出た後のメンテナンス性にも優れている。
【0103】
〈第2実施形態の変形例〉
第2実施形態の変形例では、第2実施形態とは発光装置の取付形態が異なる車両用窓構造の例を示す。なお、第2実施形態の変形例において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
【0104】
図8(a)は、第2実施形態の変形例1に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図7(b)に対応する断面を示している。
【0105】
図8(a)に示す第2実施形態の変形例1に係る車両用窓構造2Aでは、ダムゴム31に代えて、合わせガラス10とボディフランジ33との間に導光材22Aが配置されている。導光材22Aは、導光材22と同様の機能を有する。導光材22Aは、更に、合わせガラス10とボディフランジ33との間隔を規定するスペーサーであるとともに、硬化前のウレタン接着剤32の流れだしを防止するダムとしての役割を果たす。すなわち、導光材22Aは、合わせガラス10とボディフランジ33との間隔を規定するスペーサーを兼ねている。このように、ダムゴム31に代えて、ダムゴム31と同程度の高さを有する導光材22Aを配置してもよい。
【0106】
図8(b)は、第2実施形態の変形例2に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図7(b)に対応する断面を示している。
【0107】
図8(b)に示すように、第2実施形態の変形例2に係る車両用窓構造2Bでは、ダムゴム31に代えてブラケット31Kが設けられており、導光材22はブラケット31Kに設けられた導光材取付溝315に固定されている。導光材22はブラケット31Kの車内側を向く面から突出することが光を拡散させる点から好ましい。
【0108】
図9(a)は、第2実施形態の変形例3に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図7(b)に対応する断面を示している。
【0109】
図9(a)に示す第2実施形態の変形例3に係る車両用窓構造2Cのように、内装材34のダムゴム31側を向く面に導光材22を接着等により固定してもよい。導光材22が導光しながら出射した光は、ダムゴム31の車内側を向く面に設けられた反射材24で反射されて車内側から視認可能となる。なお、反射材24に代えて拡散材を設けても同様の効果が得られる。
【0110】
図9(b)は、第2実施形態の変形例4に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図7(b)に対応する断面を示している。
図9(b)に示す第2実施形態の変形例4に係る車両用窓構造2Dのように、内装材34の合わせガラス10側の端部に導光材22を配置した場合も、
図9(a)の場合と同様の効果を奏する。
【0111】
図10(a)は、第2実施形態の変形例5に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図7(b)に対応する断面を示している。
図10(a)に示す第2実施形態の変形例5に係る車両用窓構造2Eのように、遮蔽層14上にファイバーガイド28を設け、ファイバーガイド28に導光材となる光ファイバー29を保持する構成としてもよい。
【0112】
図10(b)は、第2実施形態の変形例6に係る車両用窓構造を例示する断面図であり、
図7(b)に対応する断面を示している。
図10(b)に示す第2実施形態の変形例6に係る車両用窓構造2Fのように、ダムゴムを設けず、ウレタン接着剤32にスペーサーとしての機能を持たせてもよい。なお、
図10(b)の構成は、ダムゴムやダムゴムに代わるブラケットに発光素子や導光材を固定していない形態であれば、第1実施形態及び第2実施形態で示した他の形態にも適用可能である。
【0113】
以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
なお、2020年6月1日に出願された日本国特願2020-095772号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
【符号の説明】
【0114】
1、1A~1I、2、2A~2D 車両用窓構造
10 合わせガラス
101 上縁部
102 下縁部
103 左縁部
104 右縁部
11、12 ガラス板
13 中間膜
14 遮蔽層
20、20A、20B、20J 発光装置
21 発光素子
22、22A 導光材
23 基材
24 反射材
28 ファイバーガイド
29 光ファイバー
31 ダムゴム
31A、31C、31D、31E、31K ブラケット
32 ウレタン接着剤
33 ボディフランジ
34 内装材
211、311 取付端子
313 発光素子取付溝
315 導光材取付溝
341 透過領域