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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】表面検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/95 20060101AFI20250304BHJP
   G11B 7/135 20120101ALI20250304BHJP
   G11B 7/1378 20120101ALI20250304BHJP
   G11B 7/004 20060101ALI20250304BHJP
   G01B 11/30 20060101ALI20250304BHJP
【FI】
G01N21/95 A
G11B7/135
G11B7/1378
G11B7/004 A
G01B11/30 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021111511
(22)【出願日】2021-07-05
(65)【公開番号】P2023008169
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2024-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテク
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】黒川 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】峯邑 浩行
【審査官】比嘉 翔一
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-141666(JP,A)
【文献】特開平10-111254(JP,A)
【文献】特開平10-340450(JP,A)
【文献】国際公開第2003/010488(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N21/84-21/958
G01B11/00-11/30
H01L21/64-21/66
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ディスクと、
レーザ光源と、
前記レーザ光源から出射されるレーザ光を集光して前記磁気ディスクの表面に照射する
対物レンズと、
前記対物レンズの瞳面上における前記磁気ディスクからの反射光の0次光と+1次回折光の第1の干渉領域の光強度と、前記反射光の0次光と-1次回折光の第2の干渉領域の光強度とをそれぞれ検出する分割光検出器と、
制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記分割光検出器により検出された前記第1の干渉領域の光強度と前記第2の干渉領域の光強度との差信号の振幅に基づき、前記磁気ディスクの表面の欠陥を検出し、
前記差信号は前記第1の干渉領域の光強度と前記第2の干渉領域の光強度との和で規格化されていることを特徴とする表面検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表面検査装置であって、
前記分割光検出器は、2つの分割領域を有し、
前記制御部は、
前記分割光検出器の2つの前記分割領域からの出力の差信号として、前記第1の干渉領域の光強度と前記第2の干渉領域の光強度との差信号を用いることを特徴とする表面検査装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表面検査装置であって、
前記制御部は、
前記磁気ディスクの表面の前記欠陥の面内サイズ又は高さを検出することを特徴とする表面検査装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表面検査装置であって、
前記制御部は、
前記欠陥の周期と前記差信号の検出感度との関係に基づき算出した前記欠陥の周期の関数としての補正係数を予め保持し、
測定された前記差信号を周波数解析することにより、前記差信号の振幅スペクトルを算出し、
前記振幅スペクトルを前記補正係数で除算することにより、前記欠陥の周期による前記差信号の検出感度の差異を補正することを特徴とする表面検査装置。
【請求項5】
請求項1に記載の表面検査装置であって、
表示部を更に有し、
前記制御部は、
前記第1の干渉領域の光強度と前記第2の干渉領域の光強度との和で規格化された前記差信号を用いて算出される指標値の2次元分布データを算出し、
前記表示部は、
前記指標値の2次元分布データにおけるピークの位置として前記欠陥の中心位置を、
前記ピークの高さとして前記欠陥の高さを、
前記ピークの極性として前記欠陥の凹凸の種別を、それぞれ可視化して表示することを特徴とする表面検査装置。
【請求項6】
請求項5に記載の表面検査装置であって、
前記制御部は、
前記磁気ディスクの面内における第1の座標軸の方向に対応する第1の差信号と、前記第1の座標軸の方向と直交する第2の座標軸の方向に対応する第2の差信号との2次元分布データをそれぞれ測定し、
前記第1の差信号の2次元分布データを前記第1の座標軸の正の方向に光スポットの直径の略1/2だけシフトした第1の正シフトデータと、前記第1の差信号の2次元分布データを前記第1の座標軸の負の方向に前記光スポットの直径の略1/2だけシフトした第1の負シフトデータと、前記第2の差信号の2次元分布データを前記第2の座標軸の正の方向に前記光スポットの直径の略1/2だけシフトした第2の正シフトデータと、前記第2の差信号の2次元分布データを前記第2の座標軸の負の方向に前記光スポットの直径の略1/2だけシフトした第2の負シフトデータと、をそれぞれ算出し、
前記指標値の2次元分布データを、前記第1の正シフトデータと前記第1の負シフトデータの差分と、前記第2の正シフトデータと前記第2の負シフトデータの差分との和として算出することを特徴とする表面検査装置。
【請求項7】
請求項1に記載の表面検査装置であって、
前記反射光からフォーカス誤差信号を生成するフォーカス誤差信号検出器を更に有し、
前記制御部は、
前記フォーカス誤差信号に基づいて、非点収差法を用いてフォーカス誤差である前記レーザ光の集光点の前記磁気ディスクの表面からのずれ量を検出することを特徴とする表面検査装置。
【請求項8】
請求項7に記載の表面検査装置であって、
前記制御部は、
前記フォーカス誤差信号に基づいて、前記欠陥として凹凸部を有する前記磁気ディスクの表面からの前記ずれ量を検出することを特徴とする表面検査装置。
【請求項9】
請求項1に記載の表面検査装置であって、
前記制御部は、
前記差信号の振幅に基づき、直径0.1~1.0μmの範囲内の前記欠陥を検出することを特徴とする表面検査装置。
【請求項10】
請求項3に記載の表面検査装置であって、
前記対物レンズに入射する前記レーザ光の光束径を制限し、前記レーザ光の光路に対して挿抜可能に構成されたピンホールを更に有し、
前記欠陥の前記面内サイズの範囲に応じて、前記ピンホールを前記レーザ光の光路に対して挿抜することにより、前記対物レンズの実効的な開口数を切り替えることを特徴とする表面検査装置。
【請求項11】
請求項10に記載の表面検査装置であって、
前記制御部は、
前記差信号の振幅に基づき、直径0.1~5.0μmの範囲内の前記欠陥を検出することを特徴とする表面検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光を用いて磁気ディスク表面の欠陥を検出する表面検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ(HDD)はコンピュータ向けの外部記憶装置として利用されており、その記憶容量は増加傾向にある。HDDでは、アルミニウム(またはガラス)の基板に磁性体を成膜した磁気ディスクを高速で回転させ、その表面上に磁気ヘッドを浮上走行させることで磁気データを記録・再生する。
【0003】
磁気ディスクの面記録密度の増大に伴い、微小化した記録磁区へのデータの記録や、微弱化した磁気信号の再生における信頼性確保のため、磁気ヘッドの浮上量、すなわちヘッドとディスクの距離を近づけることが行われ、その距離は現在では10nmを下回るレベルとなっている。このため、磁気ヘッドを安定して浮上させるためには、磁気ディスク表面の平坦性が重要であり、更なる面記録密度の増大に向けては、微小凹凸欠陥やうねり(波状欠陥)の低減を図ることが課題となっている。そこで、表面検査装置に対しては、このような欠陥の高さをナノメートルオーダの精度で計測する要求が高まっている。
【0004】
従来の磁気ディスクの表面検査する装置としては、例えば、特許文献1には、検査対象試料である磁気ディスクにレーザを照射して磁気ディスク表面からの反射光、散乱光を複数の検出器で受光し、それぞれの受光器の受光条件によって微小欠陥の分類を行っている。また、検出した微小欠陥の平面連続性を判定して欠陥の長さの大小や、線状欠陥、塊状欠陥の分類を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2000-180376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような散乱光強度により欠陥を検出する表面検査装置の課題のひとつとして、測定のダイナミックレンジの不足が挙げられる。一例として、高さ5nmの円柱形状の凸型欠陥からの散乱光強度を、光の波長を810nm、基板及び欠陥の素材をアルミニウムとして計算した結果によれば、円柱の直径0.1~1.0μmの範囲において、散乱光強度は直径の約3.2乗に比例して増加する。すなわち、直径1.0μmの場合の散乱光強度は、直径0.1μmの場合のそれより約1500倍大きくなる。一般的な表面検査装置の検出系のダイナミックレンジ(8ビット)を超えてしまい、直径0.1~1.0μmを広範囲にわたり欠陥を全て検出できない。
【0007】
本発明の目的は、広範囲のサイズに渡り欠陥を検出可能な表面検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の表面検査装置は、磁気ディスクと、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されるレーザ光を集光して前記磁気ディスクの表面に照射する対物レンズと、前記対物レンズの瞳面上における前記磁気ディスクからの反射光の0次光と+1次回折光の第1の干渉領域の光強度と、前記反射光の0次光と-1次回折光の第2の干渉領域の光強度とをそれぞれ検出する分割光検出器と、制御部と、を有し、前記制御部は、前記分割光検出器により検出された前記第1の干渉領域の光強度と前記第2の干渉領域の光強度との差信号の振幅に基づき、前記磁気ディスクの表面の欠陥を検出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、広範囲のサイズに渡り欠陥を検出可能な表面検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の表面検査方法を実現する欠陥検出光学系の構成例を示す図である。
図2】本発明の表面検査装置の構成例を示す概略図である。
図3】プッシュプル法を用いて磁気ディスク面に存在する欠陥を検出する原理を示す図である。
図4】凸型欠陥におけるプッシュプル信号を示す概略図である。
図5】凹型欠陥におけるプッシュプル信号を示す概略図である。
図6】うねり欠陥におけるプッシュプル信号を示す概略図である。
図7】非点収差法を用いてフォーカス誤差、すなわち照明光ビームの集光点のディスク面からのずれ量を検出する原理を示す図である。
図8】うねり周期とプッシュプル信号振幅の関係の計算例を示すグラフである。
図9】凸型欠陥におけるプッシュプル信号の計算例を示す図である。
図10】凹型欠陥におけるプッシュプル信号の計算例を示す図である。
図11】欠陥検出光学系の別の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0012】
<欠陥検出光学系の構成>
図1は、本発明の光信号検出方法を実現する欠陥検出光学系2の構成例を示す概略図である。
本実施例1の欠陥検出光学系は、半導体レーザから出射された光を磁気ディスクに導き反射させ、反射光を検出器で検出する。
【0013】
光源であるレーザダイオード101から出射したレーザ光は、コリメータレンズ111によりコリメートされて平行ビームとなった後、アパーチャ114によりビーム径を所定の大きさに制限され、照明光ビーム102となる。照明光ビーム102は、λ/2板121を透過し、偏光ビームスプリッタ131に入射し、進行方向を90度変える。
【0014】
偏光ビームスプリッタは分離面に入射するp偏光(以降、水平偏光と呼ぶ)をほぼ100%透過し、s偏光(以降、垂直偏光と呼ぶ)をほぼ100%反射させる機能を有している。照明光ビーム102に対して、λ/2板121の光軸周りの回転角度を調整することにより、λ/2板121を透過する光の偏光方向を任意に変更し、偏光ビームスプリッタ131での透過光と反射光との強度比を任意に調整することができる。本実施例では、λ/2板121の回転角度を、λ/2板121を透過する光の偏光方向が垂直偏光となるように調整し、照明光ビーム102が偏光ビームスプリッタ131でほぼ100%反射するようにしている。
【0015】
偏光ビームスプリッタ131によって反射された照明光ビーム102は、λ/4板122を透過することによって円偏光に変換された後、対物レンズ112で集光され、被測定物である磁気ディスク3に照射される。回転モータ201によって回転させられている磁気ディスク3で反射したビーム(以降、反射光ビーム103)は、対物レンズ112で再び平行光に戻され、λ/4板122で直線偏光に戻されるが、ディスク面での反射によって円偏光の回転方向が反転するため、直線偏光の方向は元の光と直交する水平偏光となる。このため、λ/4板122を透過した水平偏光の反射光ビーム103は偏光ビームスプリッタ131を透過して無偏光ビームスプリッタ132へ向かう。
【0016】
無偏光ビームスプリッタは、分離面に入射する光を偏光方向に依らず所定の割合で反射及び透過させる機能を有している。本実施例の無偏光ビームスプリッタ132は、入射光を50:50の割合で反射及び透過するものである。
【0017】
無偏光ビームスプリッタ132で反射した第1の反射光ビーム103aは、集光レンズ113で集光され、4分割光検出器11に入射する。4分割光検出器11の出力信号からは後述するプッシュプル信号が生成される。また、ビームスプリッタ132を透過した第2の反射光ビーム103bは、集光レンズ116で集光され、シリンドリカルレンズ117により非点収差を与えられて4分割光検出器12に入射する。4分割光検出器12の出力信号からは後述するフォーカス誤差信号(FES)が生成される。
【0018】
<表面検査装置の全体構成>
図2は、本発明の表面検査装置の全体的な構成の一例を示したものである。
【0019】
表面検査装置1は、欠陥検出光学系2と回転モータ201を備えており、磁気ディスク3は回転モータ201によって回転可能な構成となっている。
【0020】
欠陥検出光学系2は、光を磁気ディスク3に照射して反射光を検出することにより、磁気ディスク表面の欠陥を検出する役割を果たす。欠陥検出光学系2で検出された反射光は電流電圧(I-V)変換された後、信号処理回路(Signal processor)203に入力される。信号処理回路203によってプッシュプル信号やフォーカス誤差信号が生成され、制御部であるコントローラ(Controller)202に送られる。コントローラ202はフォーカス誤差信号に基づき、サーボ制御回路(Servo controller)204を制御する。
【0021】
サーボ制御回路204は後述する欠陥検出光学系2の対物レンズの位置制御などを、アクセス制御回路(Access controller)205はスライダ210により回転モータ201の位置制御を、自動位置制御部(Position controller)206は回転モータ201により磁気ディスク3の回転制御を行う。これにより磁気ディスク3の任意の位置に光スポット102sを位置づける。また、コントローラ202はレーザドライバ(Laser driver)207を制御し、欠陥検出光学系2に含まれるレーザダイオードを適当なパワーで発光させる。
【0022】
<照明光ビーム及び反射光ビーム>
欠陥検出光学系2に搭載された波長660nmのレーザダイオード101から出射したレーザ光は、コリメータレンズ111によりコリメートされて平行ビームとなった後、アパーチャ114によりビーム径を対物レンズの有効径(5.1mm)よりやや大きい6.0mmに制限され、照明光ビーム102となる。照明光ビーム102は、λ/2板121を透過して垂直偏光となり、偏光ビームスプリッタ131で反射され、進行方向を90度変える。
【0023】
偏光ビームスプリッタ131によって反射された照明光ビーム102は、λ/4板122を透過することによって円偏光に変換された後、NA0.43、有効径5.1mmの対物レンズ112で集光され、磁気ディスク3に照射され、ディスク面に光スポット102sを形成する。光スポット径は0.66μm/0.43=約1.5μmであり、直径0.1~1.0μmの範囲の凹凸欠陥を検出するのに適している。
【0024】
磁気ディスク3で反射したビーム(反射光ビーム103)は、対物レンズ112、λ/4板122を透過して水平偏光となる。水平偏光となった反射光ビーム103は、偏光ビームスプリッタ131を透過し、無偏光ビームスプリッタ132で50%の光量が反射され、残りの50%は透過する。
【0025】
無偏光ビームスプリッタ132で反射した第1の反射光ビーム103aは、集光レンズ113で集光され、4分割光検出器11に入射する。無偏光ビームスプリッタ132を透過した第2の反射光ビーム103bは、集光レンズ116で集光され、シリンドリカルレンズ117により非点収差を与えられて4分割光検出器12に入射する。
【0026】
<プッシュプル信号の検出>
図3は、プッシュプル法を用いて磁気ディスク面に存在する欠陥を検出する原理を示す図である。
【0027】
プッシュプル法は、光ディスクドライブにおいて、データを記録する案内溝(トラック)に光スポットを追従制御するために光スポットのずれ量を計測する手段に応用されている。
【0028】
照明光ビーム102を磁気ディスク3の表面に対物レンズ112で集光して照射し、光スポット102sを形成するとき、光スポット102sの中に欠陥による段差301が存在すると、反射光に回折が生じる。これにより、対物レンズ112の瞳面321においては、0次光311と+1次回折光312が重なり干渉する第1の干渉領域314、及び0次光311と-1次回折光313が重なり干渉する第2の干渉領域315ができる。
【0029】
これらの干渉領域の光強度は0次光とそれに重なる1次回折光の位相差に応じて変化し、この位相差は光スポット102sと段差301の相対位置により変化する。具体的には、光スポット102sが段差301の中心に位置する場合、第1の干渉領域314と第2の干渉領域315における位相差は等しくなり、これら2箇所の干渉領域の光強度は互いに等しくなる。光スポット102sが段差301の左側のエッジ部に位置する場合、2箇所の干渉領域の位相差のバランスが変化し、第1の干渉領域314の光強度が第2の干渉領域315より大きくなる。一方、光スポット102sが段差301の右側のエッジ部に位置する場合は、2箇所の干渉領域の位相差の関係が逆転し、第1の干渉領域314の光強度が第2の干渉領域315より小さくなる。
【0030】
ここで、第1の干渉領域314、及び第2の干渉領域315の光強度を2分割検出器331でそれぞれ検出し、両者の差をとり、両者の光量の和で規格化した信号はプッシュプル信号と呼ばれる。プッシュプル信号の算出式を数1に示す。
【0031】
【数1】
【0032】
光スポット102sが段差301を横切るときのプッシュプル信号の値は、光スポット102sが段差301の中心にあるときにゼロ、光スポット102sが段差301の左側のエッジ部にあるときに最大値(正のピーク)、光スポット102sが段差301の右側のエッジ部にあるときに最小値(負のピーク)となり、段差301の両エッジ部の間では、光スポットの段差中心からのずれ量に対して正弦関数で変化する。
【0033】
また、光スポット102sが段差301を横切るときのプッシュプル信号の振幅、すなわち最大値と最小値の差分は、段差の高さが照明光の波長の1/8のときに最大となり、高さがそれ以下で波長より十分に小さい範囲では、段差の高さに概ね比例して変化する。
【0034】
以上の原理により、光スポットを磁気ディスク面上で走査し、光スポットが欠陥を横切ったときのプッシュプル信号振幅を測定することにより、欠陥の高さが検出される。
【0035】
<凹凸欠陥に対するプッシュプル信号>
次に、具体的な欠陥の形態として、凹凸欠陥に対するプッシュプル信号の計測について説明する。凹凸欠陥の形状は円柱とし、直径は光スポット径(λ/NA)より小さいとする。
【0036】
図4は、光スポットが凸型欠陥をx方向に横切るときの4分割光検出器上の光強度分布を示す図である。ここで、x方向のプッシュプル信号PPを数2のように定義する。
【0037】
【数2】
【0038】
x方向のプッシュプル信号PPは、4分割光検出器において、ディスク面のx方向に対応した2分割した領域の光強度の差分として算出されるものであり、x方向の段差を検出するものである。
【0039】
光スポット102sの中心が凸型欠陥401の中心に位置する場合、第1の干渉領域411と第2の干渉領域412の光強度は互いに等しくなり、プッシュプル信号PPはゼロになる。光スポット102sの中心が凸型欠陥401の中心から左(x軸の負の方向)にずれるに伴い、第1の干渉領域411における光強度が第2の干渉領域412より大きくなり、スポット位置のずれ量が、光スポット102sの直径の1/4、すなわち波長をλとして-λ/(4NA)のときに、2箇所の干渉領域の光強度の差が最大となり、プッシュプル信号PPは最大値(正のピーク)となる。
【0040】
一方、光スポット102sの中心が凸型欠陥401の中心から右(x軸の正の方向)にずれるに伴い、第1の干渉領域411における光強度が第2の干渉領域412より小さくなり、スポット位置のずれ量が、光スポット102sの直径の1/4、すなわち波長をλとして+λ/(4NA)のときに、2箇所の干渉領域の光強度の差が最大となり、プッシュプル信号PPは最小値(負のピーク)となる。このように、光スポット径より小さい直径の凸型欠陥においては、プッシュプル信号の正負のピークの間隔は、欠陥の直径に依らず、光スポット径の1/2と略等しくなる。
【0041】
また、プッシュプル信号の振幅、すなわちプッシュプル信号の最大値と最小値の差分は、欠陥の高さ、及び面積(直径の2乗)に概ね比例して変化する。このことを利用して、凹凸欠陥の直径が略一定であるという条件において、凹凸欠陥の高さが同定される。また、欠陥の基準サイズを定め、その基準サイズの欠陥に対するプッシュプル信号振幅を閾値とし、測定されたプッシュプル信号振幅が閾値を超えた場合、測定された欠陥の高さまたは直径のいずれかが基準を超えたと判定される。
【0042】
なお、プッシュプル信号はy方向に対しても定義することができ、y方向のプッシュプル信号PPを数3のように定義する。
【0043】
【数3】
【0044】
y方向のプッシュプル信号PPは、4分割光検出器において、ディスク面のy方向に対応して2分割した領域の光強度の差分として算出されるものであり、y方向の段差を検出するものである。
【0045】
図5は、光スポットが凹型欠陥をx方向に横切るときの4分割光検出器上の光強度分布を示す図である。図示されるように、凹型欠陥においては、光スポットの欠陥中心からのずれの方向と、第1の干渉領域411と第2の干渉領域412の光強度の大小関係が、凸型欠陥の場合とは反転し、これに伴いプッシュプル信号の極性も凸型欠陥の場合とは反転する。
【0046】
<凹/凸の弁別>
上述のように、凹凸欠陥の形状が凸型の場合と凹型の場合とで、プッシュプル信号の極性が反転することを利用して、欠陥の凹/凸の弁別が可能である。本実施例では、光スポットが欠陥をx方向に横切るとき、プッシュプル信号のピークの出現順序が正、負の場合は凸型と判定し、ピークの出現順序が負、正の場合は凹型と判定する。
【0047】
一方、従来の散乱光強度の計測により欠陥を検出する方式では、サイズが等しい凹型欠陥と凸型欠陥からの散乱光強度は一致するため、凹/凸の弁別は困難であった。
【0048】
<プッシュプル法の場合のダイナミックレンジ>
プッシュプル法を用いて凹凸欠陥を検出する場合のダイナミックレンジについて述べる。従来の散乱光強度により欠陥を検出する方式では、前述の計算例のように、高さ5nmの円柱形状の凸型欠陥からの散乱光強度は、円柱の直径0.1~1.0μmの範囲において、直径の約3.2乗に比例して増加する。すなわち、直径1.0μmの場合の散乱光強度は、直径0.1μmの場合のそれより約1500倍大きくなる。
【0049】
一方、本発明のプッシュプル法を用いる方式では、円柱の直径0.1~1.0μmの範囲において、プッシュプル信号振幅は直径の約1.6乗に比例して増加した。すなわち、直径1.0μmの場合のプッシュプル信号振幅は、直径0.1μmの場合のそれより約40倍であり、欠陥の直径の変化に伴う信号の大きさの変化が大幅に抑制された。一般的な表面検査装置の検出系のダイナミックレンジ(8ビット)において、直径0.1~1.0μmの範囲にわたる欠陥を全て検出することが可能である。
【0050】
<うねり欠陥に対するプッシュプル信号>
次に、具体的な欠陥の形態の別の例として、うねり欠陥に対するプッシュプル信号の計測について説明する。うねり欠陥は単一周期、起伏の形状は正弦波であるとし、検出対象とするうねり欠陥の周期の範囲は20~100μmである。照明光の波長は凹凸欠陥の場合と同じく660nm、対物レンズのNAは0.033である。ディスク面における光スポット径(λ/NA)は、0.66μm/0.035=20μmであり、検出対象とするうねり欠陥の周期の範囲における最小の周期に合わせている。
【0051】
図6は、光スポットがうねり欠陥部をうねりの起伏の方向(x方向)に横切るときの4分割光検出器上の光強度分布を示す図である。
【0052】
光スポット102sの中心がうねり欠陥601の起伏の腹(山または谷)に位置するとき、プッシュプル信号PPはゼロになる。また、光スポット102sの中心がうねり欠陥の起伏の節に位置するとき、プッシュプル信号PPは最大値または最小値(正または負のピーク)となる。
【0053】
うねり欠陥の周期及び振幅は以下の手順で検出される。ディスクの周方向に沿って測定されたうねり欠陥のプッシュプル信号波形は、フーリエ変換され、振幅スペクトルが算出される。フーリエ変換のアルゴリズムとしては高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier transform)が用いられる。振幅スペクトルの横軸はうねりの周期、縦軸は振幅である。振幅スペクトルにおいて、ピークを探索し、そのピークの位置に対応する周期を、うねり欠陥の周期として得る。また、ピークの高さとしてプッシュプル信号振幅を得る。
【0054】
<フォーカス誤差信号の検出>
図7は、非点収差法を用いてフォーカス誤差、すなわち照明光ビームの集光点のディスク面からのずれ量を検出する原理を示す図である。
【0055】
第2の反射光ビーム103bは、集光レンズ116で収束されながら、シリンドリカルレンズ117により非点収差が発生される。シリンドリカルレンズ117は単一方向のみレンズとして働き、それと直交する方向は平行平板と同じでレンズの作用を持たない。従って、それぞれの方向で焦点距離が異なるため非点収差が発生する。本実施例の欠陥検出光学系2において、シリンドリカルレンズ117のレンズ作用を持たない断面から見たビームの焦点距離は、集光レンズ116の焦点距離(fdet)とほぼ同じになる。一方、レンズ作用のある断面から見たビームはそこでは焦点を結ばず、細長い線像(焦線)が得られる。
【0056】
また、シリンドリカルレンズ117のレンズ作用のある断面から見たビームは集光レンズ116とシリンドリカルレンズ117の合成レンズの焦点距離に収束するが、レンズ作用のない断面から見たビームはそこでは焦点を結ばず、焦線となる。合成レンズの焦点距離fcombは数4で表される。fcylはシリンドリカルレンズ117の焦点距離、Dlensは集光レンズ116とシリンドリカルレンズ117の間隔である。ビームは2つの焦線の中間で円形となる。
【0057】
【数4】
【0058】
図7は、非点収差を利用して照明光ビームの集光点のディスク面からのずれ(デフォーカス)を計測する手法を説明する概念図である。
【0059】
非点収差を検知する光学系においては、第2の反射光ビーム103bが集光レンズ116及びシリンドリカルレンズ117を通過し、シリンドリカルレンズ117の作用により非点収差が発生する。非点収差量はデフォーカスに応じて変化する。デフォーカスは、4分割光検出器12上のビーム形状がずれ量に応じて変化することを利用して、計測することができる。
【0060】
非点収差を利用してデフォーカスを計測する場合、図7中の(b)に示すように、対物レンズ112の焦平面からの反射光ビームが円形となる位置に4分割光検出器12の中心を合わせる。4分割光検出器12は4つのフォトダイオードから構成されており、それぞれのセルで検出された光信号が電気信号に変換される。信号処理回路203は、4分割光検出器12の4つの出力A、B、C、Dから数5を用いてフォーカス誤差信号FESを算出する。
【0061】
【数5】
【0062】
ディスク面の高さが対物レンズ112の焦平面(焦点距離)と一致している場合、FES=0となる。図7中の(a)に示すように、ディスク面が焦平面よりも低い場合は、ビームが左斜めに横長となってFES>0となる。一方、図7中の(c)のように、ディスク面が焦平面よりも高い場合は、ビームが右斜めに横長となってFES<0となる。
【0063】
FESの符号は、シリンドリカルレンズ117の光学軸方向を回転中心とした設置角度に依存する。本実施例においては、光学軸方向を回転中心として鉛直方向に対して45度傾けて設置してある。ここでいう光学軸方向は、光が伝搬する方向と定義する。
【0064】
このように、フォーカス誤差信号に基づいて、欠陥として凹凸部を有する磁気ディスク3の表面からのずれ量を検出する。
【実施例2】
【0065】
<うねり欠陥に対するプッシュプル信号振幅の補正方法>
本実施例2は、うねり欠陥に対するプッシュプル信号の測定値を補正する構成例である。
【0066】
うねり周期依存性の測定結果においては、プッシュプル信号振幅は想定された通りうねり周期20μmで最大となり、うねり周期の増加に伴い単調に減少する。しかし、これは検査対象であるうねり周期の範囲20~100μmにおいてプッシュプル信号振幅の検出感度が一定でないため、プッシュプル信号振幅からうねり振幅への換算を一律の関係式を用いて行うことができないことを示している。この補償方法を以下に示す。
【0067】
図8は、うねり振幅が1nmの条件で、うねり周期とプッシュプル信号振幅の関係を光学シミュレーションにより計算し、うねり周期が20μmのときのプッシュプル信号振幅で規格化した値(プッシュプル信号振幅比)をプロットしたグラフである。このプッシュプル信号振幅比rをうねり周期の関数として保持しておき、数6に従って測定されたプッシュプル信号振幅PPmeasを、検出したうねり周期に対応した振幅比rで除算することで、うねり周期による検出感度の差異が補正されたプッシュプル信号振幅PPcompが算出される。これによりプッシュプル信号振幅からうねり振幅への換算を、うねり周期20μmで校正した一律の関係式を用いて行うことが可能となる。
【0068】
【数6】
【実施例3】
【0069】
<凹凸欠陥に対するプッシュプル信号測定値の表示方法>
本実施例3は、凹凸欠陥に対するプッシュプル信号の測定値を可視化し、ユーザに対して表示する構成例である。
【0070】
図9は、凸型欠陥におけるプッシュプル信号の計算例を示す図である。凸型欠陥の形状は円柱とし、直径は0.2μm、高さは2nmとした。
【0071】
図9(a)は、凸型欠陥を中心とする3×3μmの領域におけるプッシュプル信号PPxの2次元分布を等高線で示した図である。ここで、実線の等高線は正の値、破線の等高線は負の値を示す。図9(b)は、同領域におけるプッシュプル信号PPyの2次元分布の等高線である。また、図9(d)は、図9(a)の破線矢印に沿ったプッシュプル信号PPxの波形であり、図9(e)は、図9(b)の破線矢印に沿ったプッシュプル信号PPyの波形である。
【0072】
ここで、プッシュプル信号PPx及びPPyを用いて算出される指標Sを、数7のように定義する。
【0073】
【数7】
【0074】
ここで、x及びyは、それぞれディスク面におけるx座標及びy座標である。また、Δは光スポット径(λ/NA)の1/2である。
【0075】
数7の第1項は、プッシュプル信号PPの2次元データをx軸の正の方向にΔ/2だけシフトしたものであり、第2項は、同じくPPの2次元データをx軸の負の方向にシフトしたものである。前述のように、光スポット径より小さい直径の凹凸欠陥におけるプッシュプル信号の正負のピークの間隔は、光スポット径の1/2にほぼ等しいことから、第1項及び第2項のデータを重ねると、プッシュプル信号の正のピークと負のピークがx軸上の同じ位置で重なることになる。
【0076】
ここで、第1項と第2項の差をとると、一山の正のピークを持つ分布となり、そのピークの高さはプッシュプル信号の振幅に略等しくなる。y方向のプッシュプル信号PPに対しても同様の操作により第3項と第4項を得、第3項と第4項の差をとると、PPの場合とほぼ同様の一山の正のピークを持つ分布となる。最後にこれら2つの分布の和をとることにより指標Sを得る。
【0077】
図9(c)は指標Sの2次元分布を等高線で示した図であり、図9(f)は、図9(c)の破線矢印に沿った指標Sの波形である。このように、指標Sは一山の正のピークを持つ分布となり、そのピークの高さは、PPの振幅とPPの振幅の和に略等しくなる。
【0078】
図10は、凹型欠陥に対して、図9の凸型欠陥と同様の計算を行った結果である。
【0079】
プッシュプル信号PPまたはPPのピークの極性は凸型欠陥の場合と反転しており、算出された指標Sは一山の負のピークを持つ分布となっている。
【0080】
以上のようにして算出された指標Sは、プッシュプル信号振幅の大きさを示す指標として、ユーザに対して表示される。プッシュプル信号PPまたはPPを直接ユーザに対して表示する方法と比較した場合の利点は、プッシュプル信号PPまたはPPの分布データでは、欠陥の周りに正・負2つのピークが出現するため、欠陥の中心位置の特定が困難であるのに対して、指標Sでは一山のピークのみが出現するため、そのピーク出現位置が欠陥の中心位置であると特定できる。
【0081】
加えて、プッシュプル信号PPまたはPPの分布データから欠陥の凹/凸を弁別するには、プッシュプル信号の正・負のピークの出現順序の規則を把握しておく必要があるのに対して、指標Sでは、凸型欠陥ではピークの極性が正、凹型欠陥では負となるため、視覚的に凹/凸の弁別が容易となる。
【0082】
このように、実施例3では、図2の表面検査装置1に表示部(図示せず)を更に配置する。制御部(Controller)2は、指標Sの2次元分布データを算出する。そして、表示部は、指標Sの2次元分布データにおけるピークの位置として欠陥の中心位置を、ピークの高さとして欠陥の高さを、ピークの極性として欠陥の凹凸の種別をそれぞれ可視化して表示する。
【実施例4】
【0083】
<NAの切り替え>
本実施例4は、凹凸欠陥の広範囲の直径に対応する欠陥検出光学系の構成例である。
【0084】
図11は、欠陥検出光学系の別の構成例を示す図である。欠陥検出光学系21は、欠陥検出光学系2の構成において、λ/4板122と対物レンズ112の間にピンホール115を追加したものである。ピンホール115の開口径は1.0mmである。また、ピンホール115は光路に対して挿抜可能な構成になっている。
【0085】
レーザ光の波長は660nm、対物レンズの有効径及びNA(numerical aperture)開口数)は、それぞれ5.1mm及び0.43であるので、ピンホール115が光路から抜かれた状態での光スポット径(λ/NA)は0.66μm/0.43=1.5μmであり、これは直径0.1~1.0μmの凹凸欠陥の検出に好適な条件である。しかし、検出対象の凹凸欠陥の直径を1.0μm以上、更にはスポット径の1.5μmより大きい範囲まで拡張すると、検出されるプッシュプル信号振幅が著しく低下し、欠陥検出精度に影響を与える。
【0086】
そこで、ピンホール115を光路に挿入すると、光学系の実効的なNAは、ピンホール115の開口径と対物レンズの有効径の比に従い、1.0mm/5.1mm×0.43=0.084まで縮小され、光スポット径は0.66μm/0.084=7.8μmまで拡大される。この状態は、直径0.5~5.0μmの範囲の凹凸欠陥の検出に好適な条件である。従って、検出対象の凹凸欠陥の直径の範囲に応じて、ピンホール115の挿抜によりNAを切り替えることで、1つの光学系の構成で直径0.1~5.0μmの広範囲の凹凸欠陥の検出に対応することが可能となる。
【0087】
上記実施例によれば、欠陥の直径の変化に伴う信号の大きさの変化が大幅に抑制されるため、一般的な表面検査装置の検出系のダイナミックレンジにおいても、広い直径の範囲に渡り欠陥を検出することが可能となる。
【0088】
また、検出された信号の振幅からうねり振幅への換算を、一律の関係式を用いて行うことが可能となる。また、欠陥の中心位置の特定、凹/凸の弁別が視覚的に容易となる。
【0089】
更には、検出対象の欠陥の直径の範囲に応じて、NAを切り替えることで、1つの光学系の構成で広範囲の直径の欠陥の検出に対応することが可能となる。
【符号の説明】
【0090】
1 表面検査装置
2 欠陥検出光学系
3 磁気ディスク
11、12 光検出器
101 レーザダイオード
102 照明光ビーム
102s 光スポット
103 反射光ビーム
103a 第1の反射光ビーム
103b 第2の反射光ビーム
111 コリメータレンズ
112 対物レンズ
113、116 集光レンズ
114 アパーチャ
115 ピンホール
117 シリンドリカルレンズ
121 λ/2板
122 λ/4板
131 偏光ビームスプリッタ
132 無偏光ビームスプリッタ
201 回転モータ
202 コントローラ
203 信号処理回路
204 サーボ制御回路
205 アクセス制御回路
206 自動位置制御部
207 レーザドライバ
208 不揮発メモリ
210 スライダ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11