(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-11
(45)【発行日】2025-03-19
(54)【発明の名称】光ノード装置及び信号重畳方法
(51)【国際特許分類】
H04B 10/50 20130101AFI20250312BHJP
【FI】
H04B10/50
(21)【出願番号】P 2023568766
(86)(22)【出願日】2021-12-20
(86)【国際出願番号】 JP2021046963
(87)【国際公開番号】W WO2023119351
(87)【国際公開日】2023-06-29
【審査請求日】2024-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金井 拓也
(72)【発明者】
【氏名】原 一貴
(72)【発明者】
【氏名】金子 慎
【審査官】鴨川 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-009656(JP,A)
【文献】特開2004-129219(JP,A)
【文献】特開2017-153148(JP,A)
【文献】特開2006-319709(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者装置を制御するための制御信号を光信号に重畳する際の重畳比が、所望の重畳比となるように、前記制御信号に基づく変調信号の振幅を補正するための補正情報を生成する変調振幅補正部と、
外部から入力された前記制御信号を変調信号に変換して、前記変調振幅補正部により生成された前記補正情報を用いて前記変調信号の振幅を調整するドライバと、
光信号に対して、前記ドライバにより調整された前記変調信号を重畳する重畳部と、
を備え
、
前記変調信号の重畳前又は重畳後において、少なくとも光信号の強度をモニターするモニターをさらに備え、
前記変調振幅補正部は、前記モニターにより得られた前記光信号の強度に基づいて前記補正情報を生成し、
前記モニターが、前記変調信号の重畳前に少なくとも光信号の強度をモニターする場合、入力された前記光信号を分岐して、前記モニター及び前記重畳部に出力する分岐部をさらに備える光ノード装置。
【請求項2】
加入者装置を制御するための制御信号を光信号に重畳する際の重畳比が、所望の重畳比となるように、前記制御信号に基づく変調信号の振幅を補正するための補正情報を生成する変調振幅補正部と、
外部から入力された前記制御信号を変調信号に変換して、前記変調振幅補正部により生成された前記補正情報を用いて前記変調信号の振幅を調整するドライバと、
光信号に対して、前記ドライバにより調整された前記変調信号を重畳する重畳部と、
を備え
、
前記変調信号の重畳前又は重畳後において、少なくとも光信号の強度をモニターするモニターをさらに備え、
前記変調振幅補正部は、前記モニターにより得られた前記光信号の強度に基づいて前記補正情報を生成し、
前記モニターが、前記変調信号の重畳後に少なくとも光信号の強度をモニターする場合、前記重畳部の後段に、入力された前記光信号を分岐して、前記モニター及び外部に出力する分岐部をさらに備える光ノード装置。
【請求項3】
前記モニターは、さらに、光信号の振幅をモニターし、
前記変調振幅補正部は、前記モニターにより得られた前記光信号の強度及び前記光信号の振幅に基づいて前記補正情報を生成する、
請求項
1又は2に記載の光ノード装置。
【請求項4】
前記重畳部は、LN(LnNbO3)変調器、EA(Electroabsorption)変調器、半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)、可変光減衰器(VOA:Variable Optical Attenuator)のいずれかである、
請求項1から
3のいずれか一項に記載の光ノード装置。
【請求項5】
加入者装置を制御するための制御信号を光信号に重畳する際の重畳比が、所望の重畳比となるように、前記制御信号に基づく変調信号の振幅を補正するための補正情報を生成し、
外部から入力された前記制御信号を変調信号に変換して、前記補正情報を用いて前記変調信号の振幅を調整し、
光信号に対して、調整された前記変調信号を重畳
し、
前記変調信号の重畳前又は重畳後において、モニターにより少なくとも光信号の強度をモニターし、
前記モニターにより得られた前記光信号の強度に基づいて前記補正情報を生成し、
前記モニターが、前記変調信号の重畳前に少なくとも光信号の強度をモニターする場合、分岐部により、入力された前記光信号を分岐して、前記モニター及び前記変調信号を重畳する重畳部に出力する信号重畳方法。
【請求項6】
加入者装置を制御するための制御信号を光信号に重畳する際の重畳比が、所望の重畳比となるように、前記制御信号に基づく変調信号の振幅を補正するための補正情報を生成し、
外部から入力された前記制御信号を変調信号に変換して、前記補正情報を用いて前記変調信号の振幅を調整し、
光信号に対して、調整された前記変調信号を重畳
し、
前記変調信号の重畳前又は重畳後において、モニターにより少なくとも光信号の強度をモニターし、
前記モニターにより得られた前記光信号の強度に基づいて前記補正情報を生成し、
前記モニターが、前記変調信号の重畳後に少なくとも光信号の強度をモニターする場合、分岐部により、前記変調信号の重畳後に、前記変調信号が重畳された前記光信号を分岐して、前記モニター及び外部に出力する信号重畳方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ノード装置及び信号重畳方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、加入者装置が、フォトニックゲートウェイと呼ばれる光ノード装置を介して、対向する加入者装置との間で光信号による通信を行うシステムが提案されている。
図8は、従来の光通信システム100の構成を説明するための図である。
図8に示すように、従来の光通信システム100は、複数の加入者装置200-1~200-3と、複数の加入者装置300-1~300-3と、複数の光ノード装置350-1~350-2と、複数の制御部400-1~400-2とを備える。光ノード装置350-1と光ノード装置350-2とは、光伝送路で構成される光通信NW600を介して接続される。
【0003】
加入者装置200-1~200-3と光ノード装置350-1との間の区間、加入者装置300-1~300-3と光ノード装置350-2との間の区間は、光アクセス区間と呼ばれる。光ノード装置350-1と光ノード装置350-2との間の区間は、中継区間と呼ばれる。
図8に示す例では、各加入者装置200-1,200-2と光ノード装置350-1とは1芯の光伝送路で接続され、加入者装置200-3と光ノード装置350-1とは2芯の光伝送路で接続されている。
【0004】
光ノード装置350-1は、光SW500と、複数の送受分離部510-1~510-2と、複数の波長合分波器520-1~520-2と、複数の信号重畳部530-1~530-3とで構成される。光ノード装置350-2は、光SW550と、複数の送受分離部560-1~560-2と、複数の波長合分波器570-1~570-2と、複数の信号重畳部580-1~580-3とで構成される。制御部400-1は、加入者装置200の管理を行うとともに、光ノード装置350-1の動作を制御する。制御部400-2は、加入者装置300の管理を行うとともに、光ノード装置350-2の動作を制御する。
【0005】
ここで、加入者装置200-1と加入者装置300-1とが通信を行っている状態を考える。各加入者装置200,300は、波長可変送受信器を備える。例えば、加入者装置200-1は、予め制御部400-1の加入者装置管理制御部420-1により割り当てられた波長を用いて光信号を送信する。波長割り当てに関しては、例えば非特許文献1や2に記載された方法が用いられる。同様に、加入者装置300-1は、予め制御部400-2の加入者装置管理制御部420-2により割り当てられた波長を用いて光信号を送信する。このように、光通信システム100では、各制御部400-1,400-2から割り当てられた波長を用いて、加入者装置200と加入者装置300との間で通信が行われる。
【0006】
例えば、加入者装置200-1及び200-2では、光アクセス区間及び各光ノード装置350-1,350-2における光SW500,550内では、1芯双方向通信である。そのため、光SW500と波長合分波器520-1,520-2との間に、送受分離部510-1,510-2が備えられ、送受分離部510-1,510-2により送信と受信の波長を分離又は合波する。そして、送受分離部510-1,510-2と、波長合分波器520-1,520-2とがそれぞれ光伝送路で接続される。
【0007】
同様に、光SW550と波長合分波器570-1,570-2との間に、送受分離部560-1,560-2が備えられ、送受分離部560-1,560-2により送信と受信の波長を分離又は合波する。そして、送受分離部560-1,560-2と、波長合分波器570-1,570-2とがそれぞれ光伝送路で接続される。そのため、中継区間は2芯の光伝送路で接続される。送受分離部510,560を実現する手段としては、例えばサーキュレータなどがある。
【0008】
加入者装置200-1,200-2については、光アクセス区間を従来の光アクセス通信と同様に、1芯双方向通信する場合を考えたが、加入者装置200-3,300-3のように、光アクセス区間が送受信で個別の光ファイバで接続される場合も想定される。このとき、光SWと波長合分波器の接続については、送受分離部を介さない接続構成となる。
【0009】
図8に示すように、波長合分波器520と送受分離部510との間や波長合分波器570と送受分離部560との間に、新たな光信号を重畳するための信号重畳部530又は580を設置することで、各光ノード装置から加入者装置へ送信される光信号に対して新たな信号を重畳することができる。例えば、加入者装置300から加入者装置200宛に送信された光信号に対して、信号重畳部530により新たな信号を重畳する。ここで光信号に対して、新たに重畳される信号としては、例えばAMCC(Auxiliary Management and Control Channel)信号などがある。(例えば、非特許文献3参照)。一方、加入者装置では元の光信号だけでなく、新たに重畳された光信号も選択的に受信することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【文献】金井, “All-Photonics Networkを支えるPhotonic Gateway,” 信学会総合大会, B-8-20, 2021年3月.
【文献】K. Honda et al., “Photonic Gateway for Direct and Protocol-Independent End-to-End User Connections”, OFC2021.
【文献】T. Kanai et al., “In-Line Protocol-Independent Control and Management Method in End-to-End Optical Connections via Photonic Gateway”, ECOC2021.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
加入者装置から出力された光信号に対して、経路中に設置した信号重畳部を用いて別の光信号を重畳する場合、対向する加入者装置から出力された光信号に対して変調を加える。しかしながら、対向する加入者装置から出力された光信号強度や伝送路環境(例えば、損失など)にばらつきがあるため、信号重畳部に入力される光信号強度が一定に定まらない。そのため、信号重畳部における変調信号の振幅をどの程度に設定すべきか不明であり、途中重畳する光信号の変調度を所望の値に設定することができないという問題があった。
【0012】
このように、最適な重畳比が設定できない場合、次のような悪影響が考えられる。重畳比が大きすぎる場合、元の光信号への影響(ノイズになる)が大きくなり、結果として対向側の加入者装置にて信号を復調できなくなってしまう。一方、重畳比が小さすぎる場合は、対向側の加入者装置にて、新たに重畳した信号を受信することができなくなってしまう。
【0013】
上記事情に鑑み、本発明は、光信号の伝送途中に新たに信号を重畳する場合において、対向側の加入者装置で復調や受信が可能な重畳比で新たに信号を重畳することができる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様は、加入者装置を制御するための制御信号を光信号に重畳する際の重畳比が、所望の重畳比となるように、前記制御信号に基づく変調信号の振幅を補正するための補正情報を生成する変調振幅補正部と、外部から入力された前記制御信号を変調信号に変換して、前記変調振幅補正部により生成された前記補正情報を用いて前記変調信号の振幅を調整するドライバと、光信号に対して、前記ドライバにより調整された前記変調信号を重畳する重畳部と、を備える光ノード装置である。
【0015】
本発明の一態様は、加入者装置を制御するための制御信号を光信号に重畳する際の重畳比が、所望の重畳比となるように、前記制御信号に基づく変調信号の振幅を補正するための補正情報を生成し、外部から入力された前記制御信号を変調信号に変換して、前記補正情報を用いて前記変調信号の振幅を調整し、光信号に対して、調整された前記変調信号を重畳する信号重畳方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、光信号の伝送途中に新たに信号を重畳する場合において、対向側の加入者装置で復調や受信が可能な重畳比で新たに信号を重畳することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第1の実施形態における光通信システムの構成を示す図である。
【
図2】第1の実施形態における信号重畳部の構成例を示す図である。
【
図3】第1の実施形態における光ノード装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】第2の実施形態における信号重畳部の構成例を示す図である。
【
図5】第3の実施形態における信号重畳部の構成例を示す図である。
【
図6】第4の実施形態における信号重畳部の構成例を示す図である。
【
図7】第5の実施形態における信号重畳部の構成例を示す図である。
【
図8】従来の光通信システムの構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における光通信システム1の構成を示す図である。光通信システム1は、複数の光ノード装置10,15と、複数の加入者装置20-1~20-3と、複数の加入者装置30-1~30-3と、複数の制御部40-1~40-2とを備える。なお、加入者装置20及び30の台数は、1台以上であればよい。光通信システム1の構成は、光ノード装置10及び15の構成を除き基本的には
図8に示す構成と同様である。
【0019】
光ノード装置10と各加入者装置20との間、光ノード装置15と各加入者装置30との間は、光伝送路で接続される。光伝送路は、例えば光ファイバである。光ノード装置10と光ノード装置15との間は、光伝送路で構成される光通信NW60を介して接続される。
【0020】
以下の説明では、加入者装置20-1~20-3と光ノード装置10との間の区間、加入者装置30-1~30-3と光ノード装置15との間の区間を光アクセス区間と記載し、光ノード装置10と光ノード装置15との間の区間を中継区間と記載する。
図1に示す例では、各加入者装置20-1,20-2と光ノード装置10とは1芯の光伝送路で接続され、加入者装置20-3と光ノード装置10とは2芯の光伝送路で接続されている。同様に、各加入者装置30-1,30-2と光ノード装置15とは1芯の光伝送路で接続され、加入者装置30-3と光ノード装置15とは2芯の光伝送路で接続されている。
【0021】
光ノード装置10は、光SW50と、複数の送受分離部51-1~51-2と、複数の波長合分波器52-1~52-2と、複数の信号重畳部53-1~53-3とで構成される。なお、光ノード装置10が備える光SW50と、送受分離部51と、波長合分波器52と、信号重畳部53の台数は、
図1に示す台数に限定されず、システム構成に応じて適宜変更されてもよい。
【0022】
光SW50は、複数個のポート50-1と、複数個のポート50-2とを有する光スイッチである。光SW50のあるポートに入力された光信号は、他のポートから出力される。例えば、光SW50のポート50-1に入力された光信号は、ポート50-2から出力される。光SW50は、制御部40-1の制御により、ポート50-1とポート50-2との間の接続関係が設定される。
【0023】
送受分離部51-1~51-2は、例えばサーキュレータである。送受分離部51-1~51-2は、少なくとも3つ以上のポートを有する。以下の説明では、送受分離部51-1~51-2が、3つのポートを有するものとする。送受分離部51-1が有する第1ポートは、光SW50のいずれかのポート50-2に接続される。送受分離部51-1が有する第2ポートは、波長合分波器52-2に接続される。送受分離部51-1が有する第3ポートは、信号重畳部53-1に接続される。送受分離部51-1の第1ポートに入力された光信号は、第2ポートから出力される。送受分離部51-1の第2ポートに入力された光信号は、第3ポートから出力される。送受分離部51-1の第3ポートに入力された光信号は、第1ポートから出力される。
【0024】
同様に、送受分離部51-2が有する第1ポートは、光SW50のいずれかの第2ポートに接続される。送受分離部51-2が有する第2ポートは、波長合分波器52-2に接続される。送受分離部51-2が有する第3ポートは、信号重畳部53-2に接続される。送受分離部51-2の第1ポートに入力された光信号は、第2ポート54-2から出力される。送受分離部51-2の第2ポートに入力された光信号は、第3ポートから出力される。送受分離部51-2の第3ポートに入力された光信号は、第1ポートから出力される。
【0025】
波長合分波器52-1~52-2は、入力された光信号を合波又は分波する。波長合分波器52-1~52-2は、例えばAWG(Arrayed Waveguide Grating)である。
【0026】
信号重畳部53-1~53-3は、光伝送路上で伝送された光信号に対して、制御部40-1から出力された光信号を重畳する。例えば、信号重畳部53-1~53-3は、加入者装置30から加入者装置20宛に送信された光信号が伝送される光伝送路上に備えられる。この場合、信号重畳部53-1~53-3は、加入者装置30から加入者装置20宛に送信された光信号に対して、制御部40-1から出力された光信号を重畳する。制御部40-1から出力された光信号は、例えば加入者装置20に対する設定や波長変更などの指示を含む制御信号であり、例えばAMCC信号である。
【0027】
光ノード装置15は、光SW55と、複数の送受分離部56-1~56-2と、複数の波長合分波器57-1~57-2と、複数の信号重畳部58-1~58-3とで構成される。なお、光ノード装置15が備える光SW55と、送受分離部56と、波長合分波器57と、信号重畳部58の台数は、
図1に示す台数に限定されず、システム構成に応じて適宜変更されてもよい。
【0028】
光SW55は、複数個のポート55-1と、複数個のポート55-2とを有する光スイッチである。光SW55のあるポートに入力された光信号は、他のポートから出力される。例えば、光SW55のポート55-1に入力された光信号は、ポート55-2から出力される。光SW55は、制御部40-2の制御により、ポート55-1とポート55-2との間の接続関係が設定される。
【0029】
送受分離部56-1~56-2は、例えばサーキュレータである。送受分離部56-1~56-2は、少なくとも3つ以上のポートを有する。以下の説明では、送受分離部56-1~56-2が、3つのポートを有するものとする。送受分離部56-1が有する第1ポートは、光SW55のいずれかのポート55-2に接続される。送受分離部56-1が有する第2ポートは、波長合分波器57-2に接続される。送受分離部56-1が有する第3ポートは、信号重畳部58-1に接続される。送受分離部56-1の第1ポートに入力された光信号は、第2ポートから出力される。送受分離部56-1の第2ポートに入力された光信号は、第3ポートから出力される。送受分離部56-1の第3ポートに入力された光信号は、第1ポートから出力される。
【0030】
同様に、送受分離部56-2が有する第1ポートは、光SW55のいずれかのポート55-2に接続される。送受分離部56-2が有する第2ポートは、波長合分波器57-1に接続される。送受分離部56-2が有する第3ポートは、信号重畳部58-3に接続される。送受分離部56-2の第1ポートに入力された光信号は、第2ポートから出力される。送受分離部56-2の第2ポートに入力された光信号は、第3ポートから出力される。送受分離部56-2の第3ポートに入力された光信号は、第1ポートから出力される。
【0031】
信号重畳部58-1~58-3は、光伝送路上で伝送された光信号に対して、制御部40-2から出力された光信号を重畳する。例えば、信号重畳部58-1~58-3は、加入者装置20から加入者装置30宛に送信された光信号が伝送される光伝送路上に備えられる。この場合、信号重畳部58-1~58-3は、加入者装置20から加入者装置30宛に送信された光信号に対して、制御部40-2から出力された光信号を重畳する。制御部40-2から出力された光信号は、例えば加入者装置30に対する設定や波長変更などの指示を含む制御信号であり、例えばAMCC信号である。
【0032】
加入者装置20及び30は、光トランシーバとして波長可変光送受信器を備える。そのため、加入者装置20及び30は、任意の波長により通信が可能である。加入者装置20及び30が通信に利用する波長は、制御部40により割り当てられる。例えば、加入者装置20が通信に利用する波長は、制御部40-1により割り当てられ、加入者装置30が通信に利用する波長は、制御部40-2により割り当てられる。光トランシーバは、AMCC機能付き光トランシーバでもよい。この場合、加入者装置20及び30は、AMCCにより重畳された制御信号を介して、利用波長が制御される。加入者装置20及び30は、例えば加入者宅内に設置されるONU(Optical Network Unit)である。
【0033】
制御部40-1及び40-2は、少なくとも加入者装置20,30の制御と、光SW50,55の制御とを行う。ここで加入者装置20,30の制御とは、例えば加入者装置20,30に対する発光波長の割り当て、光停止指示及び波長変更の指示等である。なお、制御部40-1は、初期接続時以外の指示である光停止指示及び波長変更の指示を含む光信号を、信号重畳部53に送信して、宛先の加入者装置20宛の光信号に重畳させる。制御部40-2は、初期接続時以外の指示である光停止指示及び波長変更の指示を含む光信号を、信号重畳部58に送信して、宛先の加入者装置30宛の光信号に重畳させる。光SW50,55の制御とは、例えば光SW50,55のポート間の接続設定及び光パスの設定等である。制御部40-1と制御部40-2とは、制御対象が異なる点以外は同様の処理を行うため、制御部40-1を例に説明する。
【0034】
制御部40-1は、光SW制御部41-1と、加入者装置管理制御部42-1とを備える。光SW制御部41-1は、光SW50のポート間の接続を制御する。具体的には、光SW制御部41-1は、加入者装置20から送信された光信号が、送信先となる加入者装置(例えば、加入者装置30-1)へ転送されるように光SW50のポート間の接続を制御する。ポート間の接続を制御するとは、あるポートと、他のポートとが接続されるように経路を設定することを意味する。さらに、光SW制御部41-1は、加入者装置20宛の光信号が、加入者装置20へ転送されるように光SW50のポート間の接続を制御する。
【0035】
加入者装置管理制御部42-1は、各加入者装置20への波長の割り当てを行う。加入者装置管理制御部42-1が、各加入者装置20へ波長の割り当てを行う場合、光SW制御部41-1が、波長の割り当て対象となる加入者装置20と加入者装置管理制御部42-1とが接続されるように、光SW50のポート間の経路の設定を行う。さらに、加入者装置管理制御部42-1は、光信号に重畳させる制御信号を信号重畳部53に送信する。
【0036】
加入者装置管理制御部42-1は、管理テーブルを記憶している。管理テーブルは、加入者装置20を識別する情報と、加入者装置20に割り当てられた波長の情報と、加入者装置20が接続している光SW50に関する情報(例えば、加入者装置20が接続しているポートの情報等)とが含まれる。各制御部40は、1以上のプロセッサで構成される。なお、各制御部40が備える各機能部は、各制御部40が一台のサーバに実装されて実現される。
【0037】
図2は、第1の実施形態における信号重畳部53,58の構成例を示す図である。なお、信号重畳部53,58は同様の構成を備えるため、
図2では信号重畳部53を例に説明する。信号重畳部53は、例えば変調器ドライバ531と、変調器532と、スプリッタ533と、光パワーモニター534と、変調振幅補正部535とを含んで構成される。
【0038】
変調器ドライバ531は、変調器532を駆動させるための機能部である。具体的には、変調器ドライバ531には、制御部40が備える加入者装置管理制御部42から出力される制御信号が入力される。変調器ドライバ531は、加入者装置管理制御部42から入力された制御信号を変調信号に変換する。例えば、変調器ドライバ531は、加入者装置管理制御部42から出力される制御信号が単純なビット列である場合、入力された制御信号を元に変調器532の特性に合わせた電気振幅及び波形を有する変調信号を生成する。なお、本発明における振幅とは、変調振幅であり、電界振幅とは異なるものである。さらに、変調器ドライバ531は、変調振幅補正部535から出力される値を用いて、変調器532に入力する変調信号の電気振幅を調整する。変調信号の電気振幅を調整するとは、変調振幅補正部535から出力される値となるように、変調信号の電気振幅を変換することを意味する。
【0039】
変調器532は、入力された光信号を、変調器ドライバ531から出力された変調信号を用いて変調する光変調器である。これにより、変調器532は、変調信号を光信号に重畳する。光変調器としては、例えば、LN(LnNbO3)変調器、EA(Electroabsorption)変調器、半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)、可変光減衰器(VOA:Variable Optical Attenuator)などがある。第1の実施形態では、光変調器として、LN変調器又はEA変調器を用いる。変調器532は、重畳部の一態様である。
【0040】
スプリッタ533は、変調器532から出力された光信号を分岐して出力する。スプリッタ533により分岐された光信号は、第1経路を介して光パワーモニター534に入力され、第2経路を介して外部に出力される。なお、第1の実施形態では、スプリッタ533に入力される光信号は、加入者装置30から出力された光信号に、制御信号が重畳された信号である。
【0041】
光パワーモニター534は、変調器532から出力された光信号の光強度をモニターする。光パワーモニター534は、モニター結果を変調振幅補正部535に送信する。
【0042】
変調振幅補正部535は、光パワーモニター534から出力されたモニター結果に基づいて、所望の重畳比となるように、変調器ドライバ531から出力される変調信号の電気振幅を補正するための情報(以下「補正情報」という。)を生成する。変調振幅補正部535は、補正情報を変調器ドライバ531に入力する。
【0043】
第1の実施形態において重畳比は、下記の式(1)で表される。
重畳比(%)=制御信号光振幅/光信号平均パワー×100・・・式(1)
【0044】
そのため、所望の重畳比を実現するためには、光信号の平均パワーに応じて制御信号の光振幅を設定する必要がある。ここで、制御信号の光振幅とは、例えば、制御信号がNRZ(Non-Return-to-Zero)信号だった場合、”1”のときと”0”のときの光パワーの差を意味する。制御信号が正弦波などの場合は、山と谷の光パワーの差に該当する。変調振幅補正部535では、上式(1)に従って、変調器532に入力される光平均パワーに応じた補正情報を生成し、変調器ドライバ531に入力する。変調器ドライバ531は入力された情報に従い、指定の振幅に設定した制御信号を変調信号として変調器532に出力する。
【0045】
なお、変調振幅補正部535は、加入者装置管理制御部42から重畳比を指定する信号が入力された場合には、入力された信号で指定された重畳比となるような情報を含む補正情報を変調器ドライバ531に入力してもよい。この場合、信号重畳部53は、光パワーモニター534を備えなくてもよい。
【0046】
図3は、第1の実施形態における光ノード装置10の処理の流れを示すフローチャートである。
光ノード装置10の信号重畳部53に光信号が入力されたとする(ステップS101)。信号重畳部53の変調器532は、入力された光信号を変調する(ステップS102)。変調器532により変調された光信号は、スプリッタ533に入力される。スプリッタ533では、入力された光信号を分岐する。スプリッタ533により分岐された光信号は、光パワーモニター534に入力されるとともに、加入者装置20宛に出力される。
【0047】
光パワーモニター534は、スプリッタ533により分岐された光信号の強度をモニターする(ステップS103)。光パワーモニター534は、モニター結果を変調振幅補正部535に出力する。変調振幅補正部535は、光パワーモニター534から出力されたモニター結果に基づいて、補正情報を生成する(ステップS104)。変調振幅補正部535は、補正情報を変調器ドライバ531に出力する。
【0048】
ここで、信号重畳部53に対して、制御部40から制御信号が入力されたとする(ステップS105)。変調器ドライバ531は、制御信号を変調信号に変換する(ステップS106)。変調器ドライバ531は、変調振幅補正部535から出力された補正情報を用いて、変調器532に入力する変調信号の電気振幅を調整する(ステップS107)。変調器ドライバ531は、調整後の変調信号を変調器532に出力する。変調器532は、変調器ドライバ531から出力された調整後の変調信号を用いて、入力された光信号を変調することで、制御信号を光信号に重畳する(ステップS108)。
【0049】
以上のように構成された光通信システム100によれば、光信号の伝送途中に新たに信号を重畳する場合において、対向側の加入者装置で復調や受信が可能な重畳比で新たに信号を重畳することが可能になる。具体的には、光通信システム100では、変調器532から出力された光信号の光強度を光パワーモニター534により測定し、その値を変調器ドライバ531にフィードバックすることで、光強度に合わせて新たに重畳する変調振幅を制御する。これにより、所望の重畳比を実現することができる。そのため、光信号の伝送途中に新たに信号を重畳する場合において、対向側の加入者装置で復調や受信が可能な重畳比で新たに信号を重畳することが可能になる。
【0050】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、光通信システム100のシステム構成は第1の実施形態と同様であり、信号重畳部の構成が第1の実施形態と異なる。具体的には、第1の実施形態では、変調器により変調された光信号の光強度をモニターしたのに対し、第2の実施形態では、変調器により変調される前の光信号の光強度をモニターする点が第1の実施形態と相違する。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。
【0051】
図4は、第2の実施形態における信号重畳部53aの構成例を示す図である。信号重畳部53aは、例えば変調器ドライバ531と、変調器532と、スプリッタ533と、光パワーモニター534と、変調振幅補正部535とを含んで構成される。
【0052】
信号重畳部53aでは、光信号が入力されると、まずスプリッタ533により光信号が分岐される。スプリッタ533により分岐された光信号は、第1経路を介して光パワーモニター534に入力され、第2経路を介して変調器532に入力される。なお、第2の実施形態では、スプリッタ533に入力される光信号は、変調器532による変調前の信号である。以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
【0053】
以上のように構成された第2の実施形態における光通信システム100によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、光通信システム100のシステム構成は第1の実施形態と同様であり、信号重畳部の構成が第1の実施形態と異なる。具体的には、第1の実施形態では、光信号の光強度のみをモニターしたのに対し、第3の実施形態では、光信号の光強度に加えて信号振幅もモニターする点が第1の実施形態と相違する。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。
【0055】
図5は、第3の実施形態における信号重畳部53bの構成例を示す図である。信号重畳部53bは、例えば変調器ドライバ531と、変調器532と、スプリッタ533と、変調振幅補正部535bと、光パワー&振幅モニター536とを含んで構成される。信号重畳部53bは、光パワーモニター534及び変調振幅補正部535に代えて光パワー&振幅モニター536及び変調振幅補正部535bを備える点で信号重畳部53と構成が異なる。
【0056】
光パワー&振幅モニター536は、変調器532から出力された光信号の光強度と光信号の振幅とをモニターする。光パワー&振幅モニター536は、モニター結果を変調振幅補正部535bに送信する。
【0057】
変調振幅補正部535bは、光パワー&振幅モニター536から出力されたモニター結果に基づいて、所望の重畳比となるように補正情報を生成する。変調振幅補正部535bは、補正情報を変調器ドライバ531に入力する。
【0058】
第3の実施形態において重畳比は、下記の式(2)で表される。
重畳比(%)=制御信号振幅/主信号振幅×100・・・式(2)
【0059】
そのため、所望の重畳比を実現するためには、光信号の平均パワーに応じて制御信号の光振幅を設定する必要がある。ここで、制御信号の光振幅とは、例えば、制御信号がNRZ信号だった場合、”1”のときと”0”のときの差が振幅である。制御信号が正弦波などの場合は、山と谷の差に該当する。このとき、光信号ではなく、電気信号として振幅を測定すること想定している。変調振幅補正部535bでは、上式(2)に従って、変調器532に入力される光平均パワーと信号振幅に応じた補正情報を生成し、変調器ドライバ531に入力する。変調器ドライバ531は入力された情報に従い、指定の振幅に設定した制御信号を変調信号として変調器532に出力する。
【0060】
以上のように構成された第3の実施形態における光通信システム100によれば、光信号の強度に加えて、光信号の振幅もモニターすることで、同一の光パワーでも消光比が異なる信号などに対応することが可能になる。
【0061】
信号重畳部53bは、第2の実施形態のように、変調器532への入力前に、光パワーと信号振幅との両方をモニターするように構成されてもよい。このように構成される場合、信号重畳部53bは、
図4に示す構成において光パワーモニター534を光パワー&振幅モニター536に置き換え、変調振幅補正部535を変調振幅補正部535bに置き換えた構成となる。これにより、信号重畳部53bでは、光信号が入力されると、まずスプリッタ533により光信号が分岐される。スプリッタ533により分岐された光信号は、第1経路を介して光パワー&振幅モニター536に入力され、第2経路を介して変調器532に入力される。なお、この場合、スプリッタ533に入力される光信号は、変調器532による変調前の信号である。光パワー&振幅モニター536は、スプリッタ533により分岐された光信号の光強度と光信号の振幅とをモニターする。光パワー&振幅モニター536は、モニター結果を変調振幅補正部535bに送信する。以降の処理は、第3の実施形態に示す処理と同様である。
【0062】
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、光通信システム100のシステム構成は第1の実施形態と同様であり、信号重畳部の構成が第1の実施形態と異なる。具体的には、第4の実施形態では、光変調器として、可変光減衰器を用いる点が第1の実施形態と相違する。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。
【0063】
図6は、第4の実施形態における信号重畳部53cの構成例を示す図である。信号重畳部53cは、例えば変調器ドライバ531と、スプリッタ533と、光パワーモニター534と、変調振幅補正部535と、可変光減衰器537とを含んで構成される。信号重畳部53cは、変調器532に代えて可変光減衰器537を備える点で信号重畳部53と構成が異なる。変調振幅補正部535と変調器ドライバ531では、可変光減衰器537の特性に合わせた制御信号に基づく変調信号を生成する。
【0064】
可変光減衰器537は、入力された光信号の強度を調整する。具体的には、可変光減衰器537は、入力された光信号の強度を、変調器ドライバ531から出力される変調信号を用いて変調することによって減衰させる。可変光減衰器537は、例えばVOAである。これにより、可変光減衰器537は、変調信号を光信号に重畳する。可変光減衰器537は、重畳部の一態様である。
【0065】
信号重畳部53cは、第2の実施形態のように、変調器532への入力前に、光パワーをモニターするように構成されてもよい。このように構成される場合、信号重畳部53cは、
図4に示す構成の変調器532の具体例として可変光減衰器537を用いた構成となる。この場合、信号重畳部53cは、可変光減衰器537が行う動作以外は第2の実施形態と同様の処理を行う。
【0066】
信号重畳部53cは、第3の実施形態のように光信号の光強度に加えて信号振幅もモニターするように構成されてもよい。このように構成される場合、信号重畳部53cは、光パワーモニター534に代えて光パワー&振幅モニター536を備える。
【0067】
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、光通信システム100のシステム構成は第1の実施形態と同様であり、信号重畳部の構成が第1の実施形態と異なる。具体的には、第5の実施形態では、光変調器として、半導体光増幅器を用いる点が第1の実施形態と相違する。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。
【0068】
図7は、第5の実施形態における信号重畳部53dの構成例を示す図である。信号重畳部53dは、例えば変調器ドライバ531と、スプリッタ533と、光パワーモニター534と、変調振幅補正部535と、光利得媒体538とを含んで構成される。信号重畳部53dは、変調器532に代えて光利得媒体538を備える点で信号重畳部53と構成が異なる。変調振幅補正部535と変調器ドライバ531では、光利得媒体538の特性に合わせた制御信号に基づく変調信号を生成する。
【0069】
光利得媒体538は、入力された光信号の強度を調整する。具体的には、光利得媒体538は、入力された光信号の強度を、変調器ドライバ531から出力される変調信号を用いて変調することによって増幅させる。光利得媒体538は、例えばSOAである。これにより、光利得媒体538は、変調信号を光信号に重畳する。光利得媒体538は、重畳部の一態様である。
【0070】
信号重畳部53dは、第2の実施形態のように、変調器532への入力前に、光パワーをモニターするように構成されてもよい。このように構成される場合、信号重畳部53dは、
図4に示す構成の変調器532の具体例として光利得媒体538を用いた構成となる。この場合、信号重畳部53dは、光利得媒体538が行う動作以外は第2の実施形態と同様の処理を行う。
【0071】
信号重畳部53dは、第3の実施形態のように光信号の光強度に加えて信号振幅もモニターするように構成されてもよい。このように構成される場合、信号重畳部53dは、光パワーモニター534に代えて光パワー&振幅モニター536を備える。
【0072】
上述した実施形態における光ノード装置10,15,制御部40の一部の機能部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0073】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0074】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、光信号に対して制御信号を重畳する光通信システムにおいて適用できる。
【符号の説明】
【0076】
10、15…光ノード装置, 20、20-1~20-3、30、30-1~30-3…加入者装置, 40、40-1~40-2…制御部, 41、41-1~41-2…光SW制御部, 42、42-1~42-2…加入者装置管理制御部, 51、51-1~51-2、56、56-1~56-2…送受分離部, 52、52-1~52-2、57、57-1~57-2…波長合分波器, 53、53a、53b、53c、53d、53-1~53-3、58、58-1~58-3…信号重畳部, 531…変調器ドライバ, 532…変調器, 533…スプリッタ, 534…光パワーモニター, 535…変調振幅補正部, 536…光パワー&振幅モニター, 537…可変光減衰器, 538…光利得媒体