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特許7667785低酸化物トレンチディッシングシャロートレンチアイソレーション化学的機械平坦化研磨
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-15
(45)【発行日】2025-04-23
(54)【発明の名称】低酸化物トレンチディッシングシャロートレンチアイソレーション化学的機械平坦化研磨
(51)【国際特許分類】
   C09K 3/14 20060101AFI20250416BHJP
   C09G 1/02 20060101ALI20250416BHJP
   B24B 37/00 20120101ALI20250416BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20250416BHJP
【FI】
C09K3/14 550D
C09K3/14 550Z
C09G1/02
B24B37/00 H
H01L21/304 622D
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2022535706
(86)(22)【出願日】2020-10-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-16
(86)【国際出願番号】 US2020056673
(87)【国際公開番号】W WO2021118694
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】16/711,818
(32)【優先日】2019-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】109135359
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】517114182
【氏名又は名称】バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100202441
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 純
(72)【発明者】
【氏名】シアオポー シー
(72)【発明者】
【氏名】ジョーセフ ディー.ローズ
(72)【発明者】
【氏名】ホンチュン チョウ
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナ ピー.ムレラ
(72)【発明者】
【氏名】マーク レナード オニール
【審査官】井上 恵理
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-071753(JP,A)
【文献】国際公開第99/043761(WO,A1)
【文献】特表2013-507786(JP,A)
【文献】特開2017-110177(JP,A)
【文献】特開2003-313542(JP,A)
【文献】特開2017-183297(JP,A)
【文献】国際公開第2016/104611(WO,A1)
【文献】特表2018-506618(JP,A)
【文献】特開2019-106533(JP,A)
【文献】特開2012-146970(JP,A)
【文献】特開2018-110146(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 3/14
H01L21/304
B24B 3/00 -39/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セリア被覆無機酸化物粒子;
有機酸ポリマー、そのエステル誘導体、その塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される酸化物トレンチディッシング低減剤;
水系溶媒;及び
任意に
殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含む化学的機械研磨組成物であって、
前記組成物は3~10のpHを有し;
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカ粒子、セリア被覆高純度コロイダルシリカ粒子、セリア被覆アルミナ粒子、セリア被覆チタニア粒子、セリア被覆ジルコニア粒子及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカを含み;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、以下に示す一般的な分子構造を有し、
【化1】
R1及びR2は、それぞれ水素及びmが1~4であるアルキル基C2m+1からなる群から独立して選択され;R3は、mが1~4であるアルキル基C2m+1であり;R4は、水素、mが1~4であるアルキル基C2m+1、金属イオン、及びアンモニウムイオンからなる群から選択され;nは、1,000~1,000,000の分子量になるように選択され、
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、
(a)R1、R2、及びR4が水素であり、R3がメチルである場合のポリ(メタクリル酸);
【化2】
(b)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4が金属イオン又はアンモニウムMである場合のポリ(メタクリル酸)の塩;
【化3】
(c)R1及びR2が水素であり、R3及びR4がメチルである場合のポリ(メチルメタクリレート)(PMMA);
【化4】
(d)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4がエチルである場合のポリ(エチルメタクリレート)(PEMA);
【化5】
(e)R1及びR4が水素であり、R2及びR3がメチルである場合の2-メチル-ポリ(メタクリル酸);
【化6】
及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一般的な分子構造を有し;及び
前記水系溶媒は、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機水系溶媒からなる群から選択される、化学的機械研磨組成物。
【請求項2】
前記化学的機械研磨組成物は、
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;及び
酸性のpH条件では硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;又はアルカリ性のpH条件では水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、有機第四級アンモニウムヒドロキシド化合物、有機アミン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記pH調整剤
のうち少なくとも1つを更に含む、請求項1に記載の化学的機械研磨組成物。
【請求項3】
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなり;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、1,200~100,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;
前記水系溶媒は、脱イオン(DI)水であり;及び
前記化学的機械研磨組成物は3.5~9のpHを有する、請求項1に記載の化学的機械研磨組成物。
【請求項4】
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,500~15,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記酸化物トレンチディッシング低減剤;
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウムを含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、請求項1に記載の化学的機械研磨組成物。
【請求項5】
セリア被覆コロイダルシリカ、1,200~100,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸)、脱イオン(DI)水を含み、前記化学的機械研磨組成物は3.5~9のpHを有する、請求項1に記載の化学的機械研磨組成物。
【請求項6】
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ;
1,200~100,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸);
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウムを含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、請求項1に記載の化学的機械研磨組成物。
【請求項7】
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板の化学的機械研磨(CMP)方法であって、
前記半導体基板を提供すること;
研磨パッドを提供すること;
学的機械研磨(CMP)組成物を提供することであって、前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆無機酸化物粒子;
有機酸ポリマー、そのエステル誘導体、その塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される酸化物トレンチディッシング低減剤;
水系溶媒;及び
任意に
殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含み、
前記組成物は3~9のpHを有し;
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカ粒子、セリア被覆高純度コロイダルシリカ粒子、セリア被覆アルミナ粒子、セリア被覆チタニア粒子、セリア被覆ジルコニア粒子及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカを含み;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、以下に示す一般的な分子構造を有し、
【化7】
R1及びR2は、それぞれ水素及びmが1~4であるアルキル基C2m+1からなる群から独立して選択され;R3は、mが1~4であるアルキル基C2m+1であり;R4は、水素、mが1~4であるアルキル基C2m+1、金属イオン、及びアンモニウムイオンからなる群から選択され;nは、1,000~1,000,000の分子量になるように選択され;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、
(a)R1、R2、及びR4が水素であり、R3がメチルである場合のポリ(メタクリル酸);
【化8】
(b)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4が金属イオン又はアンモニウムMである場合のポリ(メタクリル酸)の塩;
【化9】
(c)R1及びR2が水素であり、R3及びR4がメチルである場合のポリ(メチルメタクリレート)(PMMA);
【化10】
(d)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4がエチルである場合のポリ(エチルメタクリレート)(PEMA);
【化11】
(e)R1及びR4が水素であり、R2及びR3がメチルである場合の2-メチル-ポリ(メタクリル酸);
【化12】
及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一般的な分子構造を有し;及び
前記水系溶媒は、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機水系溶媒からなる群から選択される、化学的機械研磨組成物を提供すること;
前記半導体基板の前記少なくとも1つの表面に、前記研磨パッド及び前記化学的機械研磨組成物を接触させること;及び
前記酸化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面を研磨すること;
を含み、
前記酸化ケイ素膜は、化学気相成長(CVD)、プラズマCVD(PECVD)、高密度蒸着CVD(HDP)、又はスピンオン酸化膜からなる群から選択される、半導体基板の化学的機械研磨方法。
【請求項8】
前記化学的機械研磨組成物は、
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;及び
酸性のpH条件では硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;又はアルカリ性のpH条件では水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、有機第四級アンモニウムヒドロキシド化合物、有機アミン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記pH調整剤
のうち少なくとも1つを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,200~100,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記酸化物トレンチディッシング低減剤;及び
脱イオン(DI)水
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,500~15,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記酸化物トレンチディッシング低減剤;
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウムを含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記化学的機械研磨組成物が、セリア被覆コロイダルシリカ、1,200~100,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸)、及び脱イオン(DI)水を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記化学的機械研磨組成物が、
セリア被覆コロイダルシリカ;
1,500~15,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸);
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウムを含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記酸化ケイ素膜は、SiO膜であり;
少なくとも1つの表面を更に有する前記半導体基板は、窒化ケイ素膜を含み;及び
酸化ケイ素:窒化ケイ素の除去選択性は、10よりも大きい、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板の化学的機械研磨(CMP)システムであって、
a.前記半導体基板;
b.セリア被覆無機酸化物粒子;
有機酸ポリマー、そのエステル誘導体、その塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される酸化物トレンチディッシング低減剤;
水系溶媒;及び
任意に
殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含む化学的機械研磨組成物(CMP)であって、
前記組成物は3.5~9のpHを有し;
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカ粒子、セリア被覆高純度コロイダルシリカ粒子、セリア被覆アルミナ粒子、セリア被覆チタニア粒子、セリア被覆ジルコニア粒子及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカを含み;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、以下に示す一般的な分子構造を有し、
【化13】
R1及びR2は、それぞれ水素及びmが1~4であるアルキル基C2m+1からなる群から独立して選択され;R3は、mが1~4であるアルキル基C2m+1であり;R4は、水素、mが1~4であるアルキル基C2m+1、金属イオン、及びアンモニウムイオンからなる群から選択され;nは、1,000~1,000,000の分子量になるように選択され;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、
(a)R1、R2、及びR4が水素であり、R3がメチルである場合のポリ(メタクリル酸);
【化14】
(b)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4が金属イオン又はアンモニウムMである場合のポリ(メタクリル酸)の塩;
【化15】
(c)R1及びR2が水素であり、R3及びR4がメチルである場合のポリ(メチルメタクリレート)(PMMA);
【化16】
(d)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4がエチルである場合のポリ(エチルメタクリレート)(PEMA);
【化17】
(e)R1及びR4が水素であり、R2及びR3がメチルである場合の2-メチル-ポリ(メタクリル酸);
【化18】
及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一般的な分子構造を有し;及び
前記水系溶媒は、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機水系溶媒からなる群から選択される、化学的機械研磨組成物;
c.研磨パッド;
を含み、
前記酸化ケイ素膜は、化学気相成長(CVD)、プラズマCVD(PECVD)、高密度蒸着CVD(HDP)、又はスピンオン酸化膜からなる群から選択され、前記酸化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面に、前記研磨パッド及び前記化学的機械研磨組成物を接触させる、半導体基板の化学的機械研磨システム。
【請求項15】
前記化学的機械研磨組成物は、
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;及び
酸性のpH条件では硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;又はアルカリ性のpH条件では水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、有機第四級アンモニウムヒドロキシド化合物、有機アミン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記pH調整剤
のうち少なくとも1つを更に含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,200~100,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記酸化物トレンチディッシング低減剤;及び
脱イオン(DI)水
を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,500~15,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記酸化物トレンチディッシング低減剤;
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウム
を含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ;1,500~15,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸);5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する殺生物剤;硝酸又は水酸化アンモニウム;脱イオン(DI)水を含み;前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記酸化ケイ素膜は、SiO膜であり;
少なくとも1つの表面を更に有する前記半導体基板は、窒化ケイ素膜を含み、窒化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面に、前記研磨パッド及び前記化学的機械研磨組成物を接触させ;及び
酸化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面及び窒化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面を、前記研磨パッド及び前記化学的機械研磨組成物で研磨する場合、酸化ケイ素:窒化ケイ素の除去選択性は、10よりも大きい、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年12月12日に出願された米国特許出願番号16/711,818に対する優先権の利益を主張し、その内容は、参照により本明細書に全体的に組み込まれる。
【0002】
本発明は、シャロートレンチアイソレーション(STI)化学的機械平坦化(CMP)研磨組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
より具体的には、STI化学的機械平坦化(CMP)研磨組成物は、シャロートレンチアイソレーション(STI)工程に対する低酸化物トレンチディッシングを達成するために、研磨剤として、セリア被覆シリカ粒子などのセリア被覆複合粒子と、化学添加剤として、分子量が1,000~1,000,000の範囲のポリ(メタクリル酸)(PMAA)、その誘導体、若しくはその塩、又はそれらの組み合わせとを使用する。
【0004】
マイクロエレクトロニクス装置の製造において、関係する重要な工程は研磨であり、特に表面に対して選択された材料の回復及び/又は構造の平坦化のために化学的機械研磨を行う。
【0005】
例えば、SiN層はSiO層の下に堆積し、研磨停止としての役目をする。このような研磨停止の役割は、シャロートレンチアイソレーション(STI)構造に特に重要である。選択性は、窒化物研磨速度に対する酸化物研磨速度の比として特徴的に表される。例えば、二酸化ケイ素(SiO)は窒化ケイ素(SiN)と比較して研磨選択速度が増加する。
【0006】
パターン化されたSTI構造のグローバルプラナリゼーションにおいて、酸化物トレンチディッシングを低減することは、考慮される主要因である。トレンチ酸化物の損失が低いほど、隣接するトランジスタ間の電流リークが防止される。ダイ間(ダイ内)での不均一なトレンチ酸化物の損失は、トランジスタの性能と装置の生産収率に影響を及ぼす。トレンチ酸化物の損失が激しい(酸化物トレンチディッシングが大きい)と、トランジスタの絶縁不良を引き起こし、装置の故障をもたらす。したがって、STI CMP研磨組成物において、酸化物トレンチディッシングを低減することにより、トレンチ酸化物の損失を低減させることは重要である。
【0007】
米国特許第5876490号は、研磨粒子を含み、正常な応力効果を示す研磨組成物を開示する。スラリーは、凹部における研磨速度の低減をもたらす非研磨粒子を更に含み、一方で研磨粒子は高所で高い研磨速度を維持する。このことは、平坦化を向上させる。より具体的には、スラリーは酸化セリウム粒子及び高分子電解質を含み、シャロートレンチアイソレーション(STI)研磨用途に使用することができる。
【0008】
米国特許第6964923号は、シャロートレンチアイソレーション(STI)研磨用途の酸化セリウム粒子及び高分子電解質を含む研磨組成物を教示する。使用される高分子電解質は、米国特許第5876490号のものと同様な、ポリアクリル酸の塩を含む。セリア、アルミナ、シリカ、及びジルコニアは、研磨剤として使用される。このような列挙された高分子電解質の分子量は、300から20,000であるが、全体としては100,000未満である。
【0009】
米国特許第6616514号は、化学的機械研磨によって窒化ケイ素に優先して物品の表面から第一物質を除去する際に使用するための化学的機械研磨スラリーを開示する。当該発明による化学的機械研磨は、研磨剤、水性媒体、及びプロトンを解離しない有機ポリオールを含み、前記有機ポリオールは、水性媒体中で解離しない少なくとも3つのヒドロキシ基を有する化合物、又は水性媒体中で解離しない少なくとも3つのヒドロキシ基を有する少なくとも1つのモノマーから形成されるポリマーを含む。
【0010】
しかし、これらの先に開示されたシャロートレンチアイソレーション(STI)研磨組成物は、酸化物トレンチディッシング低減の重要性に対処していなかった。
【0011】
二酸化ケイ素の除去速度が高く、かつ窒化ケイ素に対して二酸化ケイ素の選択性が高いことに加えて、STI化学的機械研磨(CMP)工程において、低減された酸化物トレンチディッシング及び改善された研磨ウインドウ安定性を与えることができる、化学的機械研磨の組成物、方法及びシステムに対する必要性が当該技術分野に残っていることは、上記から容易に明らかである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、酸性、中性及びアルカリ性を含む広いpH範囲において、シャロートレンチアイソレーション(STI)CMP用途に対する低減された酸化物トレンチディッシング及び改善された研磨ウインドウ安定性を提供する、化学的機械研磨(CMP)組成物を開示する。
【0013】
CMP組成物はまた、良好な酸化膜除去速度、抑制されたSiN膜除去速度及び可変かつより高いSiO:SiN選択性を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
開示されたシャロートレンチアイソレーション(STI)CMP用途の化学的機械研磨(CMP)組成物は、セリア被覆無機酸化物研磨粒子と、分子量が1,000~1,000,000の範囲のポリ(メタクリル酸)(PMAA)、その誘導体、その塩、又はそれらの組み合わせを含む酸化物トレンチディッシング低減剤とを使用する独自の組み合わせを有する。
【0015】
ある側面において、
セリア被覆無機酸化物粒子;
有機酸ポリマー、そのエステル誘導体、その塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される酸化物トレンチディッシング低減剤;
水系溶媒;及び
任意に
殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含むSTI CMP研磨組成物が提供され、
前記組成物は、2~12、3~10、3.5~9、又は4~7のpHを有し;
酸化物トレンチディッシング低減剤の分子量は、1,000~1,000,000、好ましくは1,200~100,000、より好ましくは1,500~15,000である。
【0016】
セリア被覆無機酸化物粒子としては、セリア被覆コロイダルシリカ粒子、セリア被覆高純度コロイダルシリカ粒子、セリア被覆アルミナ粒子、セリア被覆チタニア粒子、セリア被覆ジルコニア粒子、又はその他のセリア被覆無機金属酸化物粒子が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましいセリア被覆無機金属酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカである。
【0017】
水系溶媒としては、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機水系溶媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
酸化物トレンチディッシング低減剤として使用される有機酸ポリマー、そのエステル誘導体、又はその塩は、以下の一般的な分子構造を示す。
【化1】
【0019】
ここで、R1、R2、及びR4は、それぞれ水素、アルキル基からなる群から独立して選択することができ、R4はまた、Na+、K+又はNH4+などの金属イオン又はアンモニウムイオンとすることができ、R3はアルキル基から選択される。ここで、メチル基やエチル基などのアルキル基C2m+1は、mが1~10、1~6、1~4、又は1~2である。
【0020】
nは、酸化物トレンチディッシング低減剤の分子量が1,000~1,000,000、好ましくは1,200~100,000、より好ましくは1,500~15,000の範囲になるように選択される。
【0021】
R1、R2、及びR4が水素原子であり、R3がメチル基である場合、ポリ(メタクリル酸)は、以下の分子構造を示す。
【化2】
【0022】
R1及びR2が水素原子であり、R3がメチル基であり、及びR4がアンモニウムイオン又はナトリウムイオンやカリウムイオンなどの金属イオンである場合、ポリ(メタクリル酸)塩は、以下の分子構造を示す。
【化3】
【0023】
ポリ(メタクリル酸)塩としては、ポリ(メタクリル酸)アンモニウム塩、ポリ(メタクリル酸)ナトリウム塩、ポリ(メタクリル酸)カリウム塩、又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましいポリ(メタクリル酸)塩は、ポリ(メタクリル酸)アンモニウム塩である。
【0024】
R1及びR2が水素原子であり、R3及びR4がメチル基である場合、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)は、以下の分子構造を示す。
【化4】
【0025】
R1及びR2が水素原子であり、R3がメチル基であり、及びR4がエチル基である場合、ポリ(エチルメタクリレート)(PEMA)は、以下の分子構造を示す。
【化5】
【0026】
R1及びR4が水素原子であり、R2及びR3がメチル基である場合、2-メチル-ポリ(メタクリル酸)は、以下の分子構造を示す。
【化6】
【0027】
別の側面において、シャロートレンチアイソレーション(STI)工程において上記で説明された化学的機械研磨(CMP)組成物を用いて、二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を有する基板を化学的機械研磨(CMP)する方法が提供される。
【0028】
別の側面において、シャロートレンチアイソレーション(STI)工程において上記で説明された化学的機械研磨(CMP)組成物を用いて、二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を有する基板を化学的機械研磨(CMP)するシステムが提供される。
【0029】
研磨された酸化ケイ素膜は、化学気相成長(CVD)、プラズマCVD(PECVD)、高密度蒸着CVD(HDP)、又はスピンオン酸化膜とすることができる。
【0030】
上記で開示された基板は、窒化ケイ素表面を更に含むことができる。SiO:SiNの除去選択性は、10より大きく、好ましくは15より大きい。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、研磨剤として、セリア被覆無機酸化物研磨粒子と、高い酸化膜除去速度、低いSiN膜除去速度、高いかつ可変の酸化物:SiN選択性を達成し、更に重要なことに、酸化物トレンチディッシングを著しく低減し、研磨ウインドウ安定性を改善する恩恵をもたらす適切な化学添加剤として、ポリ(メタクリル酸)(PMAA)、その誘導体、その塩、又はそれらの組み合わせとを一般的に使用する、シャロートレンチアイソレーション(STI)CMP用途の化学的機械研磨(CMP)組成物に関する。
【0032】
パターン化されたSTI構造のグローバルプラナリゼーションにおいて、酸化物トレンチディッシングを低減することは、考慮される主要因である。トレンチ酸化物の損失が低いほど、隣接するトランジスタ間の電流リークが防止される。ダイ間(ダイ内)での不均一なトレンチ酸化物の損失は、トランジスタの性能と装置の生産収率に影響を及ぼす。トレンチ酸化物の損失が激しい(酸化物トレンチディッシングが大きい)と、トランジスタの絶縁不良を引き起こし、装置の故障をもたらす。したがって、STI CMP研磨組成物において、酸化物トレンチディッシングを低減することにより、トレンチ酸化物の損失を低減させることは重要である。
【0033】
ある側面において、
セリア被覆無機酸化物粒子;
有機酸ポリマー、そのエステル誘導体、その塩、及びそれらの組み合わせから選択される酸化物トレンチディッシング低減剤;
水系溶媒;及び
任意に
殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含むSTI CMP研磨組成物が提供され、
前記組成物は、2~12、3~10、3.5~9、又は4~8のpHを有し;
酸化物トレンチディッシング低減剤の分子量は、1,000~1,000,000、好ましくは1,200~100,000、より好ましくは1,500~15,000である。
【0034】
酸化物トレンチディッシング低減剤としては、2-アルキル基が置換した有機酸ポリマーの誘導体もまた挙げられ、ここで2-アルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はヘキシル基を含む。
【0035】
セリア被覆無機酸化物粒子としては、セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、セリア被覆アルミナ、セリア被覆チタニア、セリア被覆ジルコニア、又はその他のセリア被覆無機金属酸化物粒子が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
好ましいセリア被覆無機金属酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカ粒子である。
【0037】
本明細書で開示された発明における、動的光散乱法などの既知の方法で測定された、これらセリア被覆無機酸化物粒子の粒子径は、10nm~1000nmの範囲にあり、好ましい平均粒子径は、20nm~500nmの範囲にあり、より好ましい平均粒子径は、50nm~250nmの範囲にある。
【0038】
これらセリア被覆無機酸化物粒子の濃度は、0.01重量%~20重量%の範囲にあり、好ましい濃度は0.05重量%~10重量%の範囲にあり、より好ましい濃度は0.1重量%~5重量%の範囲にある。
【0039】
水系溶媒としては、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機水系溶媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
好ましい水系溶媒は、DI水である。
【0041】
STI CMPスラリーは、0.0001重量%~0.05重量%、好ましくは0.0005重量%~0.025重量%、より好ましくは0.001重量%~0.01重量%の範囲にある殺生物剤を含んでもよい。
【0042】
殺生物剤としては、Dupont/Dow Chemical Co.のDupont/Dow Chemical Co.BiobanのKathonTM、KathonTM CG/ICP IIが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン及び2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンを有効成分として有する。
【0043】
STI CMPスラリーは、pH調整剤を含んでもよい。
【0044】
酸性又は塩基性のpH調整剤を使用して、STI CMP組成物を最適なpH値に調整することができる。
【0045】
酸性のpH調整剤としては、硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、その他の無機酸又は有機酸、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
pH調整剤としては、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、有機第四級アンモニウムヒドロキシド化合物、有機アミン、及びpHをよりアルカリ性側に調整するために使用できるその他の化学試薬のような、塩基性のpH調整剤もまた挙げられる。
【0047】
STI CMPスラリーは、0重量%~1重量%、好ましくは0.01重量%~0.5重量%、より好ましくは0.1重量%~0.25重量%のpH調整剤を含む。
【0048】
酸化物トレンチディッシング低減剤として使用される、有機酸ポリマー、2-アルキル基が置換した誘導体(2-アルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はヘキシル基から選択される)、又はその塩は、以下の一般的な分子構造を示す。
【化7】
【0049】
ここで、R1、R2、及びR4は、それぞれ水素、アルキル基からなる群から独立して選択することができ、R4はまた、Na+、K+又はNH4+などの金属イオン又はアンモニウムイオンとすることができ、R3はアルキル基から選択される。ここで、メチル基やエチル基などのアルキル基C2m+1は、mが1~10、1~6、1~4、又は1~2である。
【0050】
nは、分子量が1,000~1,000,000、好ましくは1,200~100,000、より好ましくは1,500~15,000の範囲になるように選択される。
【0051】
R1、R2、及びR4が水素原子であり、R3がメチル基である場合、ポリ(メタクリル酸)は、以下の分子構造(a)を示す。
【化8】
【0052】
R1及びR2が水素原子であり、R3がメチル基であり、及びR4が金属イオンである場合、ポリ(メタクリル酸)塩は、以下の分子構造(b)を示す。
【化9】
【0053】
ポリ(メタクリル酸)塩としては、ポリ(メタクリル酸)アンモニウム塩、ポリ(メタクリル酸)ナトリウム塩、ポリ(メタクリル酸)カリウム塩、又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましいポリ(メタクリル酸)塩は、ポリ(メタクリル酸)アンモニウム塩である。
【0054】
R1及びR2が水素原子であり、R3及びR4がメチル基である場合、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)は、以下の分子構造を示す。
【化10】
【0055】
R1及びR2が水素原子であり、R3がメチル基であり、及びR4がエチル基である場合、ポリ(エチルメタクリレート)(PEMA)は、以下の分子構造を示す。
【化11】
【0056】
R1及びR4が水素原子であり、R2及びR3がメチル基である場合、2-メチル-ポリ(メタクリル酸)は、以下の分子構造を示す。
【化12】
【0057】
STI CMPスラリーは、0.001重量%~2.0重量%、好ましくは0.005重量%~0.75重量%、より好ましくは0.01重量%~0.5重量%の酸化物トレンチディッシング低減剤を含む。
【0058】
別の側面において、シャロートレンチアイソレーション(STI)工程において上記で説明された化学的機械研磨(CMP)組成物を用いて、二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を有する基板を化学的機械研磨(CMP)する方法が提供される。
【0059】
別の側面において、シャロートレンチアイソレーション(STI)工程において上記で説明された化学的機械研磨(CMP)組成物を用いて、二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を有する基板を化学的機械研磨(CMP)するシステムが提供される。
【0060】
研磨された酸化膜は、化学気相成長(CVD)、プラズマCVD(PECVD)、高密度蒸着CVD(HDP)、又はスピンオン酸化膜とすることができる。
【0061】
上記で開示された基板は、窒化ケイ素表面を更に含むことができる。SiO:SiNの除去選択性は、10より大きく、好ましくは20より大きく、より好ましくは30より大きい。
【0062】
別の側面において、シャロートレンチアイソレーション(STI)工程における上記で説明された化学的機械研磨(CMP)組成物を用いて、二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を有する基板を化学的機械研磨(CMP)する方法が提供される。研磨された酸化膜は、CVD酸化物、PECVD酸化物、高密度酸化物、又はスピンオン酸化膜とすることができる。
【0063】
本発明を更に説明するために、以下の非限定的な実施例を示す。
【0064】
CMPの手法
以下に示す例において、以下に示す手順及び実験条件でCMP実験を行った。
【0065】
用語集、構成要素
セリア被覆シリカ:約100ナノメートル(nm)の粒子径を有する研磨剤として使用され、このようなセリア被覆シリカ粒子は、約20ナノメートル(nm)~約500ナノメートル(nm)の範囲の粒子径を有することができる。
【0066】
セリア被覆シリカ粒子(様々な粒子径)は、日本の日揮触媒化成株式会社によって供給された。
【0067】
化学添加剤であるポリ(メタクリル酸)又はその塩は、ミズーリ州セントルイスのSigma-Aldrich社によって供給された。
【0068】
化学添加剤であるポリアクリル酸アンモニウム塩(PAAAS)は、日本の花王株式会社によって供給された。
【0069】
TEOS:オルトケイ酸テトラエチル
【0070】
研磨パッド:研磨パッド、IC1000、IC1010、及びその他のパッドは、CMPの際に使用し、DOW社によって供給された。
【0071】
パラメータ 一般
Å又はA:オングストローム(s)-長さの単位
【0072】
BP:背圧、単位はpsi
【0073】
CMP:化学的機械平坦化=化学的機械研磨
【0074】
CS:搬送速度
【0075】
DF:ダウンフォース:CMPの際にかかる圧力、単位はpsi
【0076】
min:分
【0077】
ml:ミリリットル
【0078】
mV:ミリボルト
【0079】
psi:重量ポンド毎平方インチ
【0080】
PS:研磨工具のプラテン回転速度、単位はrpm(1分間あたりの回転数)
【0081】
SF:スラリー流量、ml/min
【0082】
Wt.%:(記載された成分の)重量パーセント
【0083】
TEOS:SiN選択性:(TEOSの除去速度)/(SiNの除去速度)
【0084】
HDP:高密度プラズマ蒸着TEOS
【0085】
TEOS又はHDPの除去速度:所定のダウン圧で測定されたTEOS又はHDPの除去速度。CMPツールのダウン圧は、上記の例では2.0psi、3.0psi、又は4.0psiであった。
【0086】
SiNの除去速度:所定のダウン圧で測定されたSiNの除去速度。CMPツールのダウン圧は、上記の例では3.0psiであった。
【0087】
計測学
膜は、Creative Design Engeering社(20565 Alves Dr.,Cupertino,CA,95014)製のResMap CDE,モデル168を使用して測定した。ResMapツールは、4点プローブのシート抵抗ツールである。膜の5mmエッジエクスクルージョンで49点の直径スキャンを行った。
【0088】
CMPツール
CMPツールは、Applied Materials社(3050 Boweres Avenue,Santa Clara,California,95054)製の200mm Mirra、又は300mm Reflexionを使用した。DOW社(451 Bellevue Rd.,Newark,DE 19713)によって供給されたIC1000パッドは、ブランケット及びパターン付きウェーハの検討のために、プラテン1上で使用された。
【0089】
IC1010パッド又は他のパッドは、18分間パッドを調整することによって慣らした。コンディショナーのダウンフォースは7ポンドである。工具の設定とパッドの慣らしを確認するために、2つのタングステンモニター及び2つのTEOSモニターは、基準条件でVersum Materials社によって供給された、Versum(登録商標)STI2305スラリーで研磨された。
【0090】
ウェーハ
研磨実験は、PECVD又はLECVD又はHD TEOSウェーハを用いて行った。これらのブランケットウェーハは、Silicon Valley Microelectronics社(2985 Kifer Rd.,Santa,CA 95051)から購入した。
【0091】
研磨実験
ブランケットウェーハの検討では、酸化物ブランケットウェーハ、及びSiNブランケットウェーハを基準条件で研磨した。工具基準条件は、テーブル速度が87rpm、ヘッド速度が93rpm、膜圧力が3.0psi、スラリー流量が200ml/minであった。
【0092】
スラリーは、SWK Associates社(2920 Scott Blvd.Santa Clara,CA 95054)から供給された、パターン付きウェーハ(MIT860)上の研磨実験に使用された。これらのウェーハは、VeecoVX300型彫機/AFM装置で測定した。酸化膜ディッシングの測定には、2種類又は3種類の異なる大きさのピッチ構造を使用した。ウェーハは、中心、中間部、端のダイ位置で測定された。
【0093】
STI CMP研磨組成物から得られたTEOS:SiN選択性:(TEOSの除去速度)/(SiNの除去速度)は、調整可能であった。
【実施例
【0094】
以下の実施例において、0.2重量%のセリウム被覆シリカ、0.0001重量%~0.05重量%の範囲にある殺生物剤、及び脱イオン水を含むSTI研磨組成物は、基準組成物又は標準組成物として調製された。
【0095】
STI CMP研磨組成物は、異なる分子量を有する構造(a)のポリ(メタクリル酸)(PMAA)及び/又は約3000の分子量を有するポリアクリル酸アンモニウム塩(PAAAS)のような、追加の化学添加剤を含んだ。
【0096】
組成物のpHは、硝酸又は水酸化アンモニウムを使用して調整された。
【0097】
実施例1
実施例1において、研磨組成物は表1に示すように調製された。pHは、組成物に対して約5.35であった。
【0098】
約5000の分子量を有する化学添加剤であるポリ(メタクリル酸)(PMAA)又はポリ(メタクリル酸)脱イオン体(脱イオンPMAA)は、表1に示すようにそれぞれ、0.10重量%で使用された。
【0099】
種々の膜の除去速度(Å/minでのRR)を試験した。その結果を表1に示した。
【0100】
膜除去速度及び選択性に対する5,000の分子量を有するPMAA又はその脱イオン体の効果を観察した。
【表1】
【0101】
表1に示すように、ポリ(メタクリル酸)(PMAA)又はポリ(メタクリル酸)脱イオン体の化学添加剤の添加により、全ての試験膜で除去速度が低下した。同様のTEOS:SiN膜研磨選択性が得られた。
【0102】
実施例2
実施例2において、研磨組成物は表2に示すように調製された。STI CMP研磨組成物のpH値は、5.35である。
【0103】
約5,000の分子量を有する化学添加剤であるポリ(メタクリル酸)は、0.10重量%で使用された。
【0104】
酸化物トレンチ100μm及び200μmディッシング対オーバーポリッシング量を試験し、その結果を表2に示した。
【表2】
【0105】
表2に示す結果のように、0.2重量%のセリア被覆シリカ研磨剤を有する標準のSTI CMP研磨組成物の中に5,000の分子量を有する0.1重量%のPMAAの添加により、酸化物トレンチディッシングが著しく低下し、酸化物トレンチディッシングの低下は、両方の異なる大きさの酸化物トレンチ特徴に対して100%超であった。
【0106】
ディッシングは、酸化膜の酸化物トレンチディッシング低減剤対オーバーポリッシング厚さとして分子量5,000のPMAAの使用により、著しく低下した。
【0107】
実施例3
実施例3において、研磨組成物は表3に示すように調製された。記載の研磨組成物において、0.2重量%のセリア被覆シリカは、標準試料及び3つの試験試料全てにおいて研磨剤として使用された。pHは、それぞれの組成物に対して約5.35であった。
【0108】
5,000の分子量を有する脱イオンPMAAは、それぞれ0.05重量%、0.1重量%、及び0.15重量%で使用された。
【0109】
これら研磨組成物からの除去速度が試験され、その結果を表3に示した。
【表3】
【0110】
表3に示す結果のように、3種類全ての膜除去速度は、異なる濃度のPMAAが研磨組成物の化学添加剤として使用された場合に、低下したが、試験範囲内での5,000の分子量を有するPMAAの濃度変化は、TEOS、HDP、SiN膜除去速度に重要な影響を与えず、研磨組成物の化学添加剤としてPMAAの使用により、TEOS:SiN選択性がわずかに増加した。
【0111】
様々な大きさの酸化物トレンチ損失速度に対するPMAA濃度の効果を表4に記載した。
【表4】
【0112】
表4に示すように、酸化物トレンチ損失速度は、0.2重量%のセリア被覆シリカ標準試料のみを使用する研磨組成物と比較して、PMAAが100μm及び200μm酸化物トレンチ特徴に対する異なる重量%濃度で使用された場合に、著しく低下した。
【0113】
表4に示す結果はまた、PMAA濃度が0.1重量%又は0.15重量%で使用された場合に、化学添加剤として0.05重量%のPMAAを使用した研磨組成物と比較して、著しい酸化物トレンチ損失速度が得られたことを示している。
【0114】
様々な大きさの酸化物トレンチディッシング速度に対するPMAA濃度の効果を表5に記載した。
【表5】
【0115】
表5に示す結果のように、酸化物トレンチディッシング速度は、0.2重量%のセリア被覆シリカ研磨剤系の研磨組成物のみを使用する研磨組成物で得られた100μm及び200μm酸化物トレンチ特徴に対するディッシング速度を比較して、PMAAが100μm及び200μm酸化物トレンチ特徴に対して0.05重量%、0.1重量%又は0.15重量%で使用された場合に、著しく低下した。
【0116】
実施例4
実施例4において、膜除去速度、酸化物トレンチ損失速度、及び酸化物トレンチディッシング速度に対するpH条件の効果は、5,000の分子量を有する0.1重量%のPMAA及び研磨剤として0.2重量%のセリア被覆シリカを使用する組成物で試験された。
【0117】
膜に対するpHの効果の結果を表6に記載した。
【表6】
【0118】
表6に示す結果のように、TEOS膜の除去速度は、pHが5.35から6へ又は5.35から8へと上がるにつれて向上した。HDP膜の除去速度は、pHが5.35から6へと上がるにつれて向上し、その後、pHが5.35から8へと上がるにつれてわずかに低下した。TEOS:SiN選択性は、それぞれpHが5.35から6へ、及び5.35から8へと上がるにつれて向上した。
【0119】
様々な大きさの酸化物トレンチ損失速度に対する研磨組成物のpH条件の効果を表7に記載した。
【表7】
【0120】
様々な大きさの酸化物トレンチディッシング速度に対するpH条件の効果を表8に記載した。
【表8】
【0121】
表7に示すように、全体として、pHが5.35の組成物は、試験した全ての酸化物トレンチ特徴において最も低い酸化物トレンチ損失速度を示した。
【0122】
表8に示すように、全体として、pHが5.35の組成物は、試験した全ての酸化物トレンチ特徴において最も低い酸化物トレンチディッシング速度を示した。
【0123】
実施例5
実施例5において、試験は、5,000、15,000及び100,000の異なる分子量を有するPMAAで行われた。組成物は、0.1重量%のPMAA及び研磨剤として0.2重量%のセリア被覆シリカを含んだ。組成物のpHは、5.35であった。
【0124】
膜除去速度及びTEOS:SiN選択性に対する、異なる分子量のPMAA又はポリ(メタクリル酸)アンモニウム塩(PMAAAM)からの結果を、表9に記載した。
【表9】
【0125】
表9に示す結果のように、酸化物トレンチディッシング低減剤としてPMAA又はPMAAAMの使用により、TEOS、HDP及びSiN除去速度が抑制された。TEOS:SiN選択性は、高く維持され、分子量が100,000未満のPMAAでは、5,000の分子量から15,000の分子量へと増加した。
【0126】
酸化物トレンチディッシングを低下させるための化学添加剤として、異なる分子量のPMAA又はポリ(メタクリル酸)アンモニウム塩(PMAAAM)を試験した。その結果を表10に記載した。
【表10】
【0127】
表10に示す結果のように、酸化物トレンチディッシング低減剤としてPMAA又はPMAAAMの使用により、100μm及び200μm酸化物トレンチ特徴に対する酸化物トレンチディッシング性能が低下した。
【0128】
実施例6
実施例6において、2つの化学添加剤である、ポリアクリル酸アンモニウム塩(PAAAS)対PMAAについて、酸化物研磨組成物性能に及ぼす影響を比較した。
【0129】
当該組成物は、研磨剤として0.2重量%のセリア被覆シリカを含んだ。pHが5.35の組成物は、標準試料として使用された。
【0130】
HDP膜及びSiN膜除去速度に対する研磨組成物の化学添加剤としてPAAAS又はPMAAの効果を調査し、その結果を表11に記載した。
【0131】
表11に示す結果のように、同じpH条件及び同じ研磨剤濃度条件で、0.1重量%のPAAASは、研磨組成物の化学添加剤として0.1重量%のPMAAを使用して得られたHDP膜除去速度と比較して、HDP酸化膜除去速度が著しく抑制された。当該組成物で使用されるセリア被覆シリカ及び0.1重量%のPAAASの組成物は、HDPの許容除去速度を提供しない。
【表11】
【0132】
P200μmトレンチ速度及びP200μmトレンチRR/ブランケットHDP膜RR比に対する、研磨剤としてセリア被覆シリカ粒子を使用した研磨組成物の化学添加剤としてPAAAS又はPMAAの効果を調査し、その結果を表12に記載した。
【表12】
【0133】
表12に示す結果のように、同じpH条件及び同じ研磨剤濃度条件で、化学添加剤塩として0.05重量%又は0.1重量%のPMAAを使用する研磨組成物は、化学添加剤を使用しない標準試料又は化学添加剤として0.01重量%又は0.1重量%のPAAASを使用する研磨組成物から得られた比よりも、P200mmトレンチRR/ブランケットHDP RR比を著しく低下させた。
【0134】
異なる大きさの酸化物トレンチRR/ブランケット酸化膜RR比は、酸化物研磨組成物が酸化物研磨CMP用途として使用される間、より低い酸化物ディッシングを与えることができるかどうかを判断する重要なパラメータである。一般的に、このような比が小さいほど、酸化物トレンチディッシングは小さくなる。
【0135】
P200μmトレンチディッシング対オーバーポリッシング除去量に対する、研磨剤としてセリア被覆シリカ粒子を使用した研磨組成物の化学添加剤としてPAAAS又はPMAAの効果を調査し、その結果を表13に記載した。
【表13】
【0136】
表13に示す結果のように、同じpH条件及び同じ研磨剤濃度条件で、HDP膜除去速度は、トレンチディッシングデータ対オーバーポリッシング量除去量がより相対的に比較できるようにするために、同様の除去速度に調整した。
【0137】
P200μmディッシング対2つの異なるオーバーポリッシング除去量は、研磨組成物の化学添加剤としてPAAASを使用する場合のトレンチディッシング対オーバーポリッシング量よりも、化学添加剤としてPMAAを使用する場合の酸化物トレンチディッシング対オーバーポリッシング量が著しく低いことを証明した。
【0138】
実施例6は、化学添加剤としてPMAAを使用した研磨組成物により、同じpH条件及び同じ研磨剤濃度条件で、化学添加剤としてPAAASを使用した研磨組成物よりも酸化物トレンチディッシングが著しく低下したことを示した。
【0139】
実施例を含む、上記に記載の本発明の実施形態は、本発明を行うことができる多数の実施形態の例示である。当該工程の多数の他の構成が使用されてもよく、当該工程で使用される材料は具体的に開示されたもの以外多数の材料から選出されてもよいことが考えられる。
以下の項目[態様1]~[態様22]に本発明の実施形態の例を列記する。
[態様1]
セリア被覆無機酸化物粒子;
有機酸ポリマー、そのエステル誘導体、その塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される酸化物トレンチディッシング低減剤;
水系溶媒;及び
任意に
殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含む化学的機械研磨組成物であって、
前記組成物は3~10のpHを有し;及び
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、以下に示す一般的な分子構造を有し、
【化13】
R1及びR2は、それぞれ水素及びmが1~4であるアルキル基C 2m+1 からなる群から独立して選択され;R3は、mが1~4であるアルキル基C 2m+1 であり;R4は、水素、mが1~4であるアルキル基C 2m+1 、金属イオン、及びアンモニウムイオンからなる群から選択され;nは、1,000~1,000,000の分子量になるように選択される、化学的機械研磨組成物。
[態様2]
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカ粒子、セリア被覆高純度コロイダルシリカ粒子、セリア被覆アルミナ粒子、セリア被覆チタニア粒子、セリア被覆ジルコニア粒子及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、
(a)R1、R2、及びR4が水素であり、R3がメチルである場合のポリ(メタクリル酸);
【化14】
(b)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4が金属イオン又はアンモニウムM である場合のポリ(メタクリル酸)の塩;
【化15】
(c)R1及びR2が水素であり、R3及びR4がメチルである場合のポリ(メチルメタクリレート)(PMMA);
【化16】
(d)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4がエチルである場合のポリ(エチルメタクリレート)(PEMA);
【化17】
(e)R1及びR4が水素であり、R2及びR3がメチルである場合の2-メチル-ポリ(メタクリル酸);
【化18】
及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一般的な分子構造を有し;
前記水系溶媒は、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機水系溶媒からなる群から選択される、態様1に記載の化学的機械研磨組成物。
[態様3]
前記化学的機械研磨組成物は、
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;及び
酸性のpH条件では硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;又はアルカリ性のpH条件では水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、有機第四級アンモニウムヒドロキシド化合物、有機アミン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記pH調整剤
のうち少なくとも1つを更に含む、態様1に記載の化学的機械研磨組成物。
[態様4]
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなり;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、1,200~100,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;
前記水系溶媒は、脱イオン(DI)水であり;及び
前記化学的機械研磨組成物は3.5~9のpHを有する、態様1に記載の化学的機械研磨組成物。
[態様5]
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,500~15,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記酸化物トレンチディッシング低減剤;
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウムを含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、態様1に記載の化学的機械研磨組成物。
[態様6]
セリア被覆コロイダルシリカ、1,200~100,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸)、脱イオン(DI)水を含み、前記化学的機械研磨組成物は3.5~9のpHを有する、態様1に記載の化学的機械研磨組成物。
[態様7]
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ;
1,200~100,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸);
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウムを含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、態様1に記載の化学的機械研磨組成物。
[態様8]
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板の化学的機械研磨(CMP)方法であって、
前記半導体基板を提供すること;
研磨パッドを提供すること;
前記化学的機械研磨(CMP)組成物を提供することであって、前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆無機酸化物粒子;
有機酸ポリマー、そのエステル誘導体、その塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される酸化物トレンチディッシング低減剤;
水系溶媒;及び
任意に
殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含み、
前記組成物は3~9のpHを有し;及び
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、以下に示す一般的な分子構造を有し、
【化19】
R1及びR2は、それぞれ水素及びmが1~4であるアルキル基C 2m+1 からなる群から独立して選択され;R3は、mが1~4であるアルキル基C 2m+1 であり;R4は、水素、mが1~4であるアルキル基C 2m+1 、金属イオン、及びアンモニウムイオンからなる群から選択され;nは、1,000~1,000,000の分子量になるように選択される、化学的機械研磨組成物を提供すること;
前記半導体基板の前記少なくとも1つの表面に、前記研磨パッド及び前記化学的機械研磨組成物を接触させること;及び
前記酸化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面を研磨すること;
を含み、
前記酸化ケイ素膜は、化学気相成長(CVD)、プラズマCVD(PECVD)、高密度蒸着CVD(HDP)、又はスピンオン酸化膜からなる群から選択される、半導体基板の化学的機械研磨方法。
[態様9]
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカ粒子、セリア被覆高純度コロイダルシリカ粒子、セリア被覆アルミナ粒子、セリア被覆チタニア粒子、セリア被覆ジルコニア粒子及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、
(a)R1、R2、及びR4が水素であり、R3がメチルである場合のポリ(メタクリル酸);
【化20】
(b)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4が金属イオン又はアンモニウムM である場合のポリ(メタクリル酸)の塩;
【化21】
(c)R1及びR2が水素であり、R3及びR4がメチルである場合のポリ(メチルメタクリレート)(PMMA);
【化22】
(d)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4がエチルである場合のポリ(エチルメタクリレート)(PEMA);
【化23】
(e)R1及びR4が水素であり、R2及びR3がメチルである場合の2-メチル-ポリ(メタクリル酸);
【化24】
及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一般的な分子構造を有し;
前記水系溶媒は、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機水系溶媒からなる群から選択される、態様8に記載の方法。
[態様10]
前記化学的機械研磨組成物は、
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;及び
酸性のpH条件では硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;又はアルカリ性のpH条件では水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、有機第四級アンモニウムヒドロキシド化合物、有機アミン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記pH調整剤
のうち少なくとも1つを更に含む、態様8に記載の方法。
[態様11]
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,200~100,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記酸化物トレンチディッシング低減剤;及び
脱イオン(DI)水
を含む、態様8に記載の方法。
[態様12]
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,500~15,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記酸化物トレンチディッシング低減剤;
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウムを含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、態様8に記載の方法。
[態様13]
前記化学的機械研磨組成物が、セリア被覆コロイダルシリカ、1,200~100,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸)、及び脱イオン(DI)水を含む、態様8に記載の方法。
[態様14]
前記化学的機械研磨組成物が、
セリア被覆コロイダルシリカ;
1,500~15,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸);
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウムを含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、態様8に記載の方法。
[態様15]
前記酸化ケイ素膜は、SiO 膜であり;
少なくとも1つの表面を更に有する前記半導体基板は、窒化ケイ素膜を含み;及び
酸化ケイ素:窒化ケイ素の除去選択性は、10よりも大きい、態様8に記載の方法。
[態様16]
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板の化学的機械研磨(CMP)システムであって、
a.前記半導体基板;
b.セリア被覆無機酸化物粒子;
有機酸ポリマー、そのエステル誘導体、その塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される酸化物トレンチディッシング低減剤;
水系溶媒;及び
任意に
殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含む前記化学的機械研磨組成物(CMP)であって、
前記組成物は3.5~9のpHを有し;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、以下に示す一般的な分子構造を有し、
【化25】
R1及びR2は、それぞれ水素及びmが1~4であるアルキル基C 2m+1 からなる群から独立して選択され;R3は、mが1~4であるアルキル基C 2m+1 であり;R4は、水素、mが1~4であるアルキル基C 2m+1 、金属イオン、及びアンモニウムイオンからなる群から選択され;nは、1,000~1,000,000の分子量になるように選択される、化学的機械研磨組成物;
c.研磨パッド;
を含み、
前記酸化ケイ素膜は、化学気相成長(CVD)、プラズマCVD(PECVD)、高密度蒸着CVD(HDP)、又はスピンオン酸化膜からなる群から選択され、前記酸化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面に、前記研磨パッド及び前記化学的機械研磨組成物を接触させる、半導体基板の化学的機械研磨システム。
[態様17]
前記セリア被覆無機酸化物粒子は、セリア被覆コロイダルシリカ粒子、セリア被覆高純度コロイダルシリカ粒子、セリア被覆アルミナ粒子、セリア被覆チタニア粒子、セリア被覆ジルコニア粒子及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;
前記酸化物トレンチディッシング低減剤は、
(a)R1、R2、及びR4が水素であり、R3がメチルである場合のポリ(メタクリル酸);
【化26】
(b)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4が金属イオン又はアンモニウムM である場合のポリ(メタクリル酸)の塩;
【化27】
(c)R1及びR2が水素であり、R3及びR4がメチルである場合のポリ(メチルメタクリレート)(PMMA);
【化28】
(d)R1及びR2が水素であり、R3がメチルであり、R4がエチルである場合のポリ(エチルメタクリレート)(PEMA);
【化29】
(e)R1及びR4が水素であり、R2及びR3がメチルである場合の2-メチル-ポリ(メタクリル酸);
【化30】
及びそれらの組み合わせからなる群から選択される一般的な分子構造を有し;
前記水系溶媒は、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機水系溶媒からなる群から選択される、態様16に記載のシステム。
[態様18]
前記化学的機械研磨組成物は、
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;及び
酸性のpH条件では硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され;又はアルカリ性のpH条件では水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、有機第四級アンモニウムヒドロキシド化合物、有機アミン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記pH調整剤
のうち少なくとも1つを更に含む、態様16に記載のシステム。
[態様19]
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,200~100,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記酸化物トレンチディッシング低減剤;及び
脱イオン(DI)水
を含む、態様16に記載のシステム。
[態様20]
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ、セリア被覆高純度コロイダルシリカ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記セリア被覆無機酸化物粒子;
1,500~15,000の分子量を有し、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)の塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記酸化物トレンチディッシング低減剤;
脱イオン(DI)水;
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する前記殺生物剤;
硝酸又は水酸化アンモニウム
を含み;
前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、態様16に記載のシステム。
[態様21]
前記化学的機械研磨組成物は、
セリア被覆コロイダルシリカ;1,500~15,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸);5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される有効成分を有する殺生物剤;硝酸又は水酸化アンモニウム;脱イオン(DI)水を含み;前記化学的機械研磨組成物は4~7のpHを有する、態様16に記載のシステム。
[態様22]
前記酸化ケイ素膜は、SiO 膜であり;
少なくとも1つの表面を更に有する前記半導体基板は、窒化ケイ素膜を含み、窒化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面に、前記研磨パッド及び前記化学的機械研磨組成物を接触させ;及び
酸化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面及び窒化ケイ素膜を含む前記少なくとも1つの表面を、前記研磨パッド及び前記化学的機械研磨組成物で研磨する場合、酸化ケイ素:窒化ケイ素の除去選択性は、10よりも大きい、態様16に記載のシステム。