(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-01
(45)【発行日】2025-07-09
(54)【発明の名称】積層型撮像素子およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H10F 39/18 20250101AFI20250702BHJP
H10F 39/12 20250101ALI20250702BHJP
【FI】
H10F39/18 C
H10F39/12 D
(21)【出願番号】P 2021127750
(22)【出願日】2021-08-03
【審査請求日】2024-07-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】100097984
【氏名又は名称】川野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(72)【発明者】
【氏名】相原 聡
(72)【発明者】
【氏名】堺 俊克
(72)【発明者】
【氏名】高木 友望
(72)【発明者】
【氏名】今村 弘毅
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 弘人
【審査官】田邊 顕人
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-014815(JP,A)
【文献】国際公開第2017/188219(WO,A1)
【文献】特開2002-077524(JP,A)
【文献】特開2011-205085(JP,A)
【文献】特開2015-095517(JP,A)
【文献】特開2004-146764(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10F 39/18
H10F 39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
該基板の側方からの光が入射する受光部を形成するように、画素電極、有機膜および対向電極を、該基板上の該光の入射側の領域において、該光が入射する方向と直交する方向に積層してなる有機光電変換素子と、
前記基板上の所定の領域に形成され、かつ前記画素電極と電気的に接続された、前記有機光電変換素子からの信号を読み出すための読出し回路と、
を備えた平板状の撮像素子単位
であって、
前記
光が入射する方向および前記撮像素子単位を積層する方向とそれぞれ直交する方向に
受光面の長さが異なる撮像素子部材を組合わせた、所定の長さの前記平板状の撮像素子単位を、複数個、積層してなることを特徴とする積層型撮像素子。
【請求項2】
前記平板状の撮像素子単位は、R用、G用およびB用の各撮像素子単位が順に積層されてカラー画像撮像用とされてなることを特徴とする請求項1に記載の積層型撮像素子。
【請求項3】
積層された、前記平板状の撮像素子単位の間に、接着層が設けられてなることを特徴とする請求項1または2に記載の積層型撮像素子。
【請求項4】
前記基板はプラスチック材料からなることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の積層型撮像素子。
【請求項5】
基板の側方から入射する光を受光する受光部を、該基板上の該光の入射側の領域において、有機光電変換素子を構成する画素電極、有機膜および対向電極を、該光が入射する方向と直交する方向に積層して形成する第1工程と、
前記基板上の所定の領域に、前記画素電極と電気的に接続された、前記有機光電変換素子からの信号を読み出すための読出し回路を形成する第2工程と、
前記第1工程と前記第2工程とを行って作成した撮像素子単位を、前記
光が入射する方向と直交する方向に、複数個、積層する第3工程と、
を行う
積層型撮像素子の製造方法において、
前記第3工程は、前記光が入射する方向および前記撮像素子単位を積層する方向とそれぞれ直交する方向に受光面の長さが異なる撮像素子部材を組合わせた、所定の長さの平板状の前記撮像素子単位を積層する工程を含む、ことを特徴とする積層型撮像素子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型撮像素子およびその製造方法に関し、詳しくは、基板上に光電変換素子を形成した撮像素子単位を複数、積層して設け、この光電変換素子の画素電極と当該基板上の読出し回路とを接続して動作させる画素構成とされた積層型撮像素子およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
CMOSイメージセンサ技術の進展に伴い、撮像素子の高精細化や画素の微細化が進められ、高画質な動画撮影に適した小型で高性能なカメラが実用化されている。その一方で、イメージセンサの多画素化をより一層進めていくと、1画素の選択時間が短くなり十分な読み出しが困難となることから画質の劣化が生じる。このようなイメージセンサの問題を改善できるデバイス構成として、シリコン基板上にフォトダイオードや読出し回路などを形成し、それらを複数積層して側面から光を照射する撮像素子が提案されている(下記特許文献1~3を参照)。
【0003】
これらのデバイスは、基板面内に受光部と読出し回路を形成できるため、デジタル駆動に加えて1ライン駆動や1画素駆動なども可能となり、従来のCMOSイメージセンサのようにマトリクス駆動に伴って処理時間が増大するのを大幅に改善することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭61-152176号公報
【文献】特開平3-50973号公報
【文献】特開2002-77524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1~3に記載されたデバイスはSiやGaAsなどの半導体を前提としており、深さ方向に波長依存性を持つため、光電変換素子の積層体側面に光が入射した際には、深さ方向の一部のみの入射光量を検出値として使用することにもなりかねず、入射光の利用効率が悪く、材料に応じた良好な波長特性を得ることが難しいという問題があった。
また、このようなデバイスは、近年においては特に、多画素化や大面積化という要求を満足することが強く求められている。
【0006】
すなわち、本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、入射光の利用効率が良好で、材料に応じた良好な波長特性を得ることが可能な光電変換素子を備えるとともに、多画素化や大面積化に対する要求にも対応し得る、積層型撮像素子およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するため、本発明の積層型撮像素子およびその製造方法は以下のような構成とされている。
すなわち、本発明に係る積層型撮像素子は、
基板と、
該基板の側方からの光が入射する受光部を形成するように、画素電極、有機膜および対向電極を、該基板上の該光の入射側の領域において、該光が入射する方向と直交する方向に積層してなる有機光電変換素子と、
前記基板上の所定の領域に形成され、かつ前記画素電極と電気的に接続された、前記有機光電変換素子からの信号を読み出すための読出し回路と、
を備えた平板状の撮像素子単位であって、
前記光が入射する方向および前記撮像素子単位を積層する方向とそれぞれ直交する方向に受光面の長さが異なる撮像素子部材を組合わせた、所定の長さの前記平板状の撮像素子単位を、複数個、積層してなることを特徴とするものである。
【0008】
前記平板状の撮像素子単位は、R用、G用およびB用の各撮像素子単位が順に積層されてカラー画像撮像用とされてなるものとすることができる。
また、積層された、前記平板状の撮像素子単位の間に、接着層が設けられてなることが好ましい。
【0009】
また、前記基板はプラスチック材料からなることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明に係る積層型撮像素子の製造方法は、
基板の側方から入射する光を受光する受光部を、該基板上の該光の入射側の領域において、有機光電変換素子を構成する画素電極、有機膜および対向電極を、該光が入射する方向と直交する方向に積層して形成する第1工程と、
前記基板上の所定の領域に、前記画素電極と電気的に接続された、前記有機光電変換素子からの信号を読み出すための読出し回路を形成する第2工程と、
前記第1工程と前記第2工程とを行って作成した撮像素子単位を、前記光が入射する方向と直交する方向に、複数個、積層する第3工程と、
を行う積層型撮像素子の製造方法において、
前記第3工程は、前記光が入射する方向および前記撮像素子単位を積層する方向とそれぞれ直交する方向に受光面の長さが異なる撮像素子部材を組合わせた、所定の長さの平板状の前記撮像素子単位を積層する工程を含む、ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る積層型撮像素子およびその製造方法においては、基板の側方から入射する光を受光する受光部である有機光電変換素子を、画素電極、有機膜および対向電極を、該基板上の該光の入射側の領域において、該光が入射する方向と直交する方向に積層して形成している。これにより、画素電極は受光面に対する深さ方向の長さを大きくとることができ、かつ光電変換膜として、深さ方向に波長依存性を有するSiやGaAs等の半導体を用いず、深さ方向に波長依存性を持たない有機膜を用いているため、入射光を無駄なく吸収することができ、かつ材料に応じた良好な波長特性を得ることができる。
また、本発明に係る積層型撮像素子、およびその製造方法においては、平板状の撮像素子単位を用いているので、多画素化および大面積化に対する要求にも対応し易いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係る積層型撮像素子の概念的な構造を示す概略斜視図である((a)積層型撮像素子の基本ユニットである撮像素子単位を示すものであり、(b)撮像素子単位を複数積層した積層型撮像素子を示すものである)。
【
図2】
図1(b)に示す積層型撮像素子の受光面を示す概略斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る積層型撮像素子の製造方法の各工程を示す概略斜視図である((a)~(f))。
【
図4】
図1(b)に示す積層型撮像素子の変更態様を示す図である((a)は、各撮像素子単位の構成部材を示す概略図であり、(b)は、(a)に示す構成部材からなる撮像素子単位を積層して形成された積層型撮像素子を示す図である)。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る積層型撮像素子およびその製造方法について図面を用いて説明する。
(積層型撮像素子の構成)
図1(a)に、本実施形態に係る積層型撮像素子の基本ユニットである撮像素子単位の概略図を示す。
1枚の薄膜基板21上の一側(光入射側)に、画素電極23、有機膜24および対向電極25からなる有機光電変換素子22が形成され、薄膜基板21上の、有機光電変換素子22の形成領域に続く領域に読出し回路26が形成されている。さらに、薄膜基板21上の他側(光入射側とは反対側)には入出力電極27が形成されている。
【0014】
なお、上記有機光電変換素子22の画素電極23、読出し回路26および入出力電極27は、この順に電気的に接続されており、外部電圧が入出力電極27および読出し回路26を介して上記有機光電変換素子22の画素電極23および対向電極25間に印加され、一方、読出し回路26において読み出された有機光電変換素子22の検出信号(撮像信号)は入出力電極27から外部に出力される。
【0015】
上述したように、画素電極23は薄膜基板21の一側の縁部分に沿って形成されており、この一側に側方から入射した光の受光が容易となるような領域配置とされている。
なお、1枚の薄膜基板21に本撮像素子単位10が1つ形成されていてもよいし、
図1(b)に示すように複数(
図1(b)の例では3つ:基本的には、
図1(b)の奥行き方向に配列される画素数に対応する)形成されていてもよい。
【0016】
図1(b)は、上記基本ユニットとしての撮像素子単位10を複数、積層してなる積層型撮像素子10Aである。この積層型撮像素子10Aの受光面31は、積層型撮像素子10Aにおける撮像素子単位10の有機光電変換素子22が積層された状態が現れる面であり、この受光面31が平面となるように形成されている。
【0017】
以下に、本実施形態に係る積層型撮像素子10Aにおける詳細についてさらに説明する。
本積層型撮像素子10Aは、上述したように、側面に設けた受光面31に入射光が照射される側面照射型である。
なお、対向電極25については、同一平面上にあるすべての有機光電変換素子22に対し共通の電極として形成することも可能である。
【0018】
側面照射型の積層型撮像素子10Aであるため、画素電極23と対向電極25は各々透明でなくてもよい。これらの電極23、25を不透明とすることにより、隣接撮像素子単位10間相互の混色が防止され、画素間の混色を大幅に低減することができるので、これらの電極は、むしろ、不透明とする方が好ましい。
したがって、種々の電極材料を適用することが可能となり、有機膜へのダメージが少ない材料を選択する自由度を上げることができる。
【0019】
有機光電変換膜の材料としては、薄膜基板21毎に所定の波長に感度を有する材料を適用し、異なる材料を用いた薄膜基板21が互いに隣接するように積層することができる。例えば、積層する撮像素子単位10を、順にR、G、B(あるいは、順にR、G、B、G等)に対応する撮像素子単位10とすることでカラー画像撮像素子を形成できる。
【0020】
また、塗布法を用いて有機膜24を作成できる場合は、同一の撮像素子単位10の異なる領域に、互いに異なるカラー画像撮像用材料を塗布すること(RGB撮像用材料等の塗分け処理等)により、同一撮像素子単位10のライン毎に、異なるカラー画像(RGBの異なるカラー画像)を取得することもできる。
また、可視域全域に感度を有する有機光電変換素子22にカラーフィルタを組み合わせてカラー画像を取得することもでき、この場合にはカラーフィルタの色分けをライン毎にすることもできるし、画素毎にすることもできる。
【0021】
読出し回路26は、有機光電変換素子22からの信号を読み出すために必要な回路であり、従来のCMOSの画素回路に用いられる駆動TFT、選択TFT、さらにはリセットTFT、負荷容量等をはじめ、増幅回路や各種演算回路、ノイズ低減のための回路等の、従来のCMOSイメージセンサで用いられている各回路技術を採用することができる。
また、酸化物半導体TFTを組み合わせて、信号の読出し回路26を構成することもできる。有機光電変換素子22からの信号の読出し方式としては、各種のデジタル駆動に対応して読み出す方式としてもよいし、1画素毎に増幅して読み出す通常の方式を適用してもよい。
【0022】
また、本積層型撮像素子10Aにおいては、画素毎に読出し回路や演算回路が組み込まれていることから、ラインセンサ読出し、1画素読出し、複数画素読出し等、各撮像素子単位10において読出し方式を自由に設定することができる。
【0023】
薄膜基板21としては、薄いプラスチックの基板や、アルミニウム箔等の薄い金属に絶縁膜を形成した基板を用いることができる。
薄膜基板21の厚みは、材料に応じて自由に選択することができ、例えば積層時の製造プロセスの簡便性や光の利用効率等、さらには素子の用途に応じて、数100nm~数100μm程度の範囲内において自由に選択することができる。
【0024】
上記薄膜基板21は、例えば塗布成膜が可能な樹脂材料を適用する場合、極めて薄く塗布して硬化させることにより1μm以下の厚みの制御も可能であるが、100μm以上の膜厚に形成することも可能である。また、薄膜基板21としてプラスチック基板等を適用した場合、膜厚制御が容易という利点のみならず大量生産にも有利であり、製造コストの面でも大きな利点を有する。
【0025】
本積層型撮像素子10Aでは、有機光電変換素子22の受光面積(体積)は画素電極23の大きさと有機膜24の厚みに依存する。ここで、有機膜24の厚みは一般的には数100nm程度である。有機光電変換素子22の受光面積(体積)をできるだけ大きくしようとした場合、薄膜基板21の厚みを薄くするとともに、有機膜24の数層分を同一画素として読み出すことが有効となる。
【0026】
また、画素電極23は受光面に対する深さ方向(
図1(b)では横方向)は大きくとることができ、かつ有機膜24では深さ方向に波長依存性を持たないため、入射光を無駄なく全て吸収して利用することができ、さらに、材料に応じた良好な波長特性を得ることができる。
本積層型撮像素子10Aの、入射光30が入射する光入射面(受光面31)を上向きに配置した状態を
図2に示す。
図2の積層型撮像素子10Aにおいては、R用、G用およびB用の各撮像素子単位10が順次、繰り返し配列されている様子が示されている。
【0027】
(積層型撮像素子の製造方法)
次に、本実施形態に係る積層型撮像素子の製造方法について
図3を用いて説明する。
まず、所定大きさの薄膜基板21を用意し(a)、この薄膜基板21の表面に画素電極23、読出し回路26、入出力電極27、さらに、必要に応じて演算回路等を形成する(b)。
【0028】
次に、薄膜基板21の光入射側に形成された画素電極23上に、有機膜24を形成する(c)。有機膜24の形成には、蒸着法などの乾式法、スピンコーティング法、インクジェット法などの湿式法のいずれをも用いることができる。
【0029】
続いて、有機膜24上(同一平面状に配された全ての有機膜24に共通とすることができる)に対向電極25を形成する(d)。この形成手法としては、蒸着法、スパッタ法、塗布法等の任意の手法を用いることができる。この際に、薄膜基板21の端部まで入出力電極27を形成することができない場合には、薄膜基板21の切断処理を行って、薄膜基板21の端部に入出力電極27が配されるように補助処理を行う。
【0030】
最後に、各薄膜基板21の表面所定位置に接着剤を塗布し、接着層28を形成した後、積層する薄膜基板21同士の位置を合わせ、接着層28を用いて貼合わせ(e)、この貼合わせ作業を繰り返すことで積層体29を形成して積層型撮像素子10Aを完成させる(f)。
【0031】
また、上記貼合わせの処理は、薄膜基板21の部分同士を適宜貼合せることが可能である。例えば、
図4に示すように、受光面のサイズ(長さ)が異なるデバイス部材((1)、(2)、(3))を、適宜組合わせて、貼合わせることにより積層型撮像素子10Bを作成することも可能である。
このように、サイズ(長さ)が異なるデバイス部材((1)、(2)、(3))を、適宜組合わせて1つの撮像素子単位10´を形成することにより、撮像素子単位10´の寸法合わせを効率よく行うことができるので、好ましい。
【0032】
本発明の積層型撮像素子およびその製造方法においては、上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様の変更が可能である。例えば、紫外線や赤外線に感度を持つ光電変換層を適用した撮像素子単位を用いることも可能である。
また、撮像素子単位の積層位置合わせなどのために、治具を用いて撮像素子単位を順次重ねていく手法等を適宜用いることが可能である。
また、上記実施形態においては、読出し回路は有機光電変換素子が形成されていない領域に形成されているが、本発明の積層型撮像素子においては、読出し回路は有機光電変換素子が形成されている領域に形成されていてもよく、この読出し回路が、有機膜や対向電極により覆われるように構成してもよい。
また、本発明の積層型撮像素子の製造方法としては、上記実施形態に係る工程の順番に限られるものではなく、特に受光部(有機光電変換素子)の製造工程(第1工程)と読出し回路の製造工程(第2工程)は、いずれを先に行ってもよいし、該第1の工程の任意の各段階と該第2の工程の任意の各段階とを、いずれを先に(同時であってもよい)行うようにしてもよい。
【0033】
また、読出し回路や入出力電極等の形成は、半導体プロセスで用いられる一般的な手法を適用することができ、構成する材料や製法に特に制限はない。例えば電極としては、金属や有機導電膜など一般的な導電性材料を適用することが可能であり、それらの成膜はスパッタ法、蒸着法、CVD法、各種の印刷法等、材料に応じて適宜採用することが可能である。
【0034】
また、電極のパターニングは、フォトリソグラフィー法の他、印刷法等により成膜と同時に行うことも可能である。
また、各種の配線を交差させたりする際に、必要に応じて絶縁膜を形成することが可能であり、それらの材料や製膜方法も半導体プロセスで用いられる一般的な手法を適用可能である。
【符号の説明】
【0035】
10、10´ 撮像素子単位
10A、10B 積層型撮像素子
21 薄膜基板
22 有機光電変換素子
23 画素電極
24 有機膜
25 対向電極
26 読出し回路
27 入出力電極
28 接着層
29 積層体
30 入射光
31、31a 受光面