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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-07-03
(45)【発行日】2025-07-11
(54)【発明の名称】視聴データ送信装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/442 20110101AFI20250704BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20250704BHJP
   H04L 67/06 20220101ALI20250704BHJP
   H04N 21/441 20110101ALI20250704BHJP
【FI】
H04N21/442
H04L67/02
H04L67/06
H04N21/441
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021031910
(22)【出願日】2021-03-01
(65)【公開番号】P2022133072
(43)【公開日】2022-09-13
【審査請求日】2024-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100171446
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 尚幸
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100171930
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 郁一郎
(72)【発明者】
【氏名】関根 大輔
(72)【発明者】
【氏名】松村 欣司
(72)【発明者】
【氏名】藤井 亜里砂
【審査官】鈴木 順三
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-328949(JP,A)
【文献】国際公開第2012/176836(WO,A1)
【文献】特開2006-133959(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
H04L 67/00 - 67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の動画再生部にイベントの監視および転送を依頼することによって前記動画再生部と関連付けられ、前記動画再生部から前記イベントに関するデータであるイベントデータを受信して動画コンテンツの再生についての制御のイベントを検出し、前記イベントデータを出力するイベント検出部と、
前記イベント検出部が出力した前記イベントデータを外部のパーソナルデータストアに送信する視聴データ連携部と、
前記パーソナルデータストアにアクセスするためのユーザーの認証情報を保持する認証情報制御部と、
を備え、
前記視聴データ連携部は、前記イベントデータを送信する際に、前記認証情報制御部が保持する前記認証情報によって前記パーソナルデータストアの認証を行う、
視聴データ送信装置。
【請求項2】
ユーザーが入力する認証情報を受け付けて前記認証情報制御部に渡す認証情報入力部、
をさらに備え、
前記認証情報制御部は、前記認証情報入力部から渡される前記認証情報を保持する、
請求項に記載の視聴データ送信装置。
【請求項3】
前記イベントは、動画コンテンツの再生と、動画コンテンツの一時停止と、動画コンテンツの終了と、を少なくとも含む、
請求項1または2に記載の視聴データ送信装置。
【請求項4】
前記イベントデータは、動画コンテンツを特定する情報と、日時情報と、を少なくとも含む、
請求項1からまでのいずれか一項に記載の視聴データ送信装置。
【請求項5】
前記認証情報制御部が保持する前記認証情報は、前記パーソナルデータストアの所在情報を含む、
請求項1からまでのいずれか一項に記載の視聴データ送信装置。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか一項に記載の視聴データ送信装置、としてコンピューターを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視聴データ送信装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルデータを活用したサービスが広がりを見せている。サービスを提供する事業者は、パーソナルデータを活用することによって、ユーザーに適した形でのサービスを提供することができる。事業者がユーザーに適したサービスを提供することにより、ユーザーの満足度は向上する。
【0003】
ユーザーのパーソナルデータを事業者のサービスに活用する方法の一つとして、パーソナルデータストア(PDS,Personal Data Store)を用いる方法がある。非特許文献1では、パーソナルデータストアの技術について記載されている。パーソナルデータストアは、パーソナルデータをその個人自身が管理するための認証機能を持つオンラインストレージである。パーソナルデータストア内に蓄積されるデータは、個人の所有者が閲覧したり管理したりすることができるものである。ユーザーは、パーソナライズされたサービスを受けたい場合には、パーソナルデータストアに蓄積されたパーソナルデータを、ユーザー自身の意思に基づいて事業者に提供することができる。ユーザーは、自身に最適化されたサービスを受けるためには、日々の生活行動によって生成されるパーソナルデータを、パーソナルデータストアに蓄積しておく必要がある。
【0004】
パーソナルデータの一つは、動画コンテンツの視聴データである。視聴データは、ユーザーがどの動画コンテンツを視聴したかを表すデータである。動画配信サービスは、ユーザーごとの視聴データを活用することによって、ユーザーの趣味・嗜好に適した動画をレコメンドできるようになる。
【0005】
特許文献1には、視聴データの収集方法が記載されている。特許文献1に開示されている技術では、動画配信事業者のサーバーから配信される動画を再生する際に、事業者のサーバーに対して視聴データを送信する。これにより事業者のサーバーに、視聴データが保存される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2009-123005号公報
【非特許文献】
【0007】
【文献】橋田浩一,“分散PDSと情報銀行:集めないビッグデータによる生活と産業の全体最適化”,情報管理,Vol.60,No.4, pp.251-260,2017年7月,[online],[2021年2月11日ダウンロード],インターネット<URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/60/4/60_251/_pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載された手法では、視聴データの送信先は、動画配信サービスを提供する事業者のサーバー装置に限定される。つまり、従来技術では、動画配信サービスを提供する事業者は、再生装置(動画プレーヤー)を提供するとともに、その再生装置による視聴データを当該事業者専用のサーバー装置で収集する。このような従来技術の仕組みでは、個々のユーザーの視聴データを、そのユーザーが利用しているパーソナルデータストアで収集・蓄積することができないという問題がある。言い換えれば、ユーザーは、視聴データの送信先を自己の意思で選択することができないという問題がある。
【0009】
本発明は、上記の課題認識に基づいて行なわれたものであり、個々のユーザーが管理するパーソナルデータストアに動画再生の視聴データを保存するようにできる視聴データ送信装置およびプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様による視聴データ送信装置は、動画コンテンツの再生についての制御のイベントを検出し、前記イベントに関するデータであるイベントデータを出力するイベント検出部と、前記イベント検出部が出力した前記イベントデータを外部のパーソナルデータストアに送信する視聴データ連携部と、前記パーソナルデータストアにアクセスするためのユーザーの認証情報を保持する認証情報制御部と、を備え、前記視聴データ連携部は、前記イベントデータを送信する際に、前記認証情報制御部が保持する前記認証情報によって前記パーソナルデータストアの認証を行うものである。
【0011】
[2]また、本発明の一態様は、上記の視聴データ送信装置において、外部の配信サーバー装置から配信される動画コンテンツを受信する動画取得部と、前記動画取得部が取得した前記動画コンテンツを再生する動画再生部と、前記動画再生部における動画の再生についての制御を、ユーザーからの操作に基づいて行う再生制御インターフェース部とをさらに備え、前記イベント検出部は、前記再生制御インターフェース部が行う前記動画再生部における動画の再生についての制御の前記イベントを検出するものである。
【0012】
[3]また、本発明の一態様は、上記の視聴データ送信装置において、ユーザーが入力する認証情報を受け付けて前記認証情報制御部に渡す認証情報入力部、をさらに備え、前記認証情報制御部は、前記認証情報入力部から渡される前記認証情報を保持するものである。
【0013】
[4]また、本発明の一態様は、上記の視聴データ送信装置において、前記イベントは、動画コンテンツの再生と、動画コンテンツの一時停止と、動画コンテンツの終了と、を少なくとも含むものある。
【0014】
[5]また、本発明の一態様は、上記の視聴データ送信装置において、前記イベントデータは、動画コンテンツを特定する情報と、日時情報と、を少なくとも含む、ものである。
【0015】
[6]また、本発明の一態様は、上記の視聴データ送信装置において、前記認証情報制御部が保持する前記認証情報は、前記パーソナルデータストアの所在情報を含むものである。
【0016】
[7]また、本発明の一態様は、動画コンテンツの再生についての制御のイベントを検出し、前記イベントに関するデータであるイベントデータを出力するイベント検出部と、前記イベント検出部が出力した前記イベントデータを外部のパーソナルデータストアに送信する視聴データ連携部と、前記パーソナルデータストアにアクセスするためのユーザーの認証情報を保持する認証情報制御部と、を備え、前記視聴データ連携部は、前記イベントデータを送信する際に、前記認証情報制御部が保持する前記認証情報によって前記パーソナルデータストアの認証を行う視聴データ送信装置、としてコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、イベント検出部が検出したイベントに関するイベントデータを、特定のユーザーの認証情報を用いて認証した状態で、任意のパーソナルデータストアに対して送信することができる。つまり、視聴データの送信先は、動画コンテンツの配信事業者の装置に限定されなくて済む。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態による視聴データ送信装置および動画再生装置の概略機能構成を示すブロック図である。
図2】同実施形態による視聴データ送信装置と動画再生装置とが連携して動作する処理の手順を示すシーケンス図(1/2)である。
図3】同実施形態による視聴データ送信装置と動画再生装置とが連携して動作する処理の手順を示すシーケンス図(2/2)である。
図4】同実施形態による動画コンテンツの再生に関連するイベントの種類を示す概略図である。
図5】同実施形態による動画再生装置の動画再生部が視聴データ送信装置のイベント検出部に渡すイベントデータの構成例を示す概略図である。
図6】同実施形態による視聴データ送信装置が視聴データ記憶装置に送信する視聴データの構成例を示す概略図である。
図7】第2実施形態による視聴データ送信装置の概略機能構成を示すブロック図である。
図8】第1および第2実施形態による各装置の内部構成の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施形態]
本実施形態では、視聴データ送信装置1と動画再生装置2とが連携動作する。
【0020】
図1は、視聴データ送信装置1および動画再生装置2の概略機能構成を示すブロック図である。動画再生装置2は、配信サーバー装置8が配信する動画コンテンツを受信し、再生する機能を持つ。視聴データ送信装置1は、動画再生装置2から動画再生に関連するイベントの情報(視聴データ)を受け取る。視聴データ送信装置1は、視聴データを、視聴データ記憶装置7に送信する。視聴データ記憶装置7は、パーソナルデータストア(PDS)の機能を実現する装置であり、ユーザーごとのパーソナルデータを管理するものである。視聴データ送信装置1が視聴データ記憶装置7に対して視聴データを送信する際などには、パーソナルデータストアのユーザーとしての認証の手続が行われる。つまり、視聴データ記憶装置7は、認証機能を伴うオンラインストレージである。
【0021】
視聴データ記憶装置7は、パーソナルデータストアのサービス提供者が運用し、例えばサーバー型のコンピューターを用いて実現される。配信サーバー装置8は、コンテンツ配信のサービス提供者が運用し、例えばサーバー型のコンピューターを用いて実現される。視聴データ記憶装置7および配信サーバー装置8は、いわゆるクラウドサーバーであってもよい。視聴データ送信装置1は、例えば、コンピューターを用いた端末装置と、プログラムとを用いて実現される。動画再生装置2は、例えば、コンピューターを用いた端末装置と、動画再生用のプログラムとを用いて実現される。視聴データ送信装置1や動画再生装置2を実現するためのハードウェアは、例えば、PC(パーソナルコンピューター)、タブレット型端末、スマートフォン等の装置であってよい。視聴データ送信装置1と動画再生装置2とは、同一のハードウェアとして実現されてもよいし、互いに別々のハードウェアとして実現されてもよい。図1に示す装置間では、例えばインターネットプロトコル(IP)を用いた通信が行われる。
【0022】
図1に示すように、視聴データ送信装置1は、認証情報入力部11と、認証情報制御部12と、視聴データ連携部13と、イベント検出部14とを含んで構成される。また、動画再生装置2は、動画取得部21と、動画再生部22と、動画表示部23と、再生制御インターフェース部24とを含んで構成される。これらの各機能部は、例えば、コンピューターとプログラムとで実現することが可能である。また、各機能部は、必要に応じて、記憶手段を有する。記憶手段は、例えば、プログラム上の変数や、プログラムの実行によりアロケーションされるメモリーである。また、必要に応じて、磁気ハードディスク装置やソリッドステートドライブ(SSD)といった不揮発性の記憶手段を用いるようにしてもよい。また、各機能部の少なくとも一部の機能を、プログラムではなく専用の電子回路として実現してもよい。各部の機能は、次に説明する通りである。
【0023】
認証情報入力部11は、ユーザーが入力する認証情報を受け付けて、その認証情報を認証情報制御部12に渡す。なお、認証情報は、認証を行うために必要な情報である。
【0024】
認証情報制御部12は、視聴データ記憶装置7(パーソナルデータストア)にアクセスするためのユーザーの認証情報を保持する。なお、認証情報制御部12は、認証情報入力部11から渡される認証情報を保持するものであってよい。なお、認証情報制御部12が保持する認証情報は、視聴データ記憶装置7(パーソナルデータストア)の所在情報を含むようにしてよい。所在情報は、例えばURLである。認証情報が視聴データ記憶装置7の所在情報を持つことにより、この認証情報を使用する視聴データ連携部13は、その所在情報によって示される視聴データ記憶装置7と連携することができるようになる。つまり、認証情報はユーザーに固有の情報であるため、視聴データ送信装置1は、個々のユーザーごとに固有のパーソナルデータストアに対して視聴データを送信することができるようになる。
【0025】
なお、認証情報制御部12は、認証情報入力部11から受け取った認証情報を保持するとともに、視聴データ連携部13が認証成功後に視聴データ記憶装置7から受信した認証情報をも保持するようにしてよい。一旦認証が成功した後は、視聴データ送信装置1は、視聴データ記憶装置7から受信した認証情報を用いて、視聴データ記憶装置7における認証手続きを行うことができる。
【0026】
視聴データ連携部13は、視聴データ記憶装置7(パーソナルデータストア)と連携する。つまり、視聴データ連携部13は、視聴データ記憶装置7との間で、視聴データや認証情報のやり取りを行う。視聴データは、イベント検出部14から渡されるイベントデータの情報を持つデータである。
【0027】
具体的には、視聴データ連携部13は、イベント検出部14が出力したイベントデータ(視聴データ)を外部の視聴データ記憶装置7(パーソナルデータストア)に送信する。なお、視聴データ連携部13は、イベントデータを視聴データ記憶装置7に対して送信する際に、認証情報制御部12が保持する認証情報によって視聴データ記憶装置7(パーソナルデータストア)の認証を行う。言い換えれば、視聴データ連携部13は、視聴データ記憶装置7にアクセスする際に、認証情報制御部12が保持する認証情報に基づいて特定のユーザーとしての認証を行う。認証情報が前述のように視聴データ記憶装置7の所在情報を持つ場合には、視聴データ連携部13は、その所在情報にしたがって、特定の視聴データ記憶装置7に対して視聴データを送信することができるようになる。つまり、視聴データ連携部13は、動画コンテンツを配信する配信事業者からは独立に、ユーザーが望むパーソナルデータストアと連携し、視聴データを送信することができる。
【0028】
イベント検出部14は、動画コンテンツの再生についての制御のイベントを検出し、前記イベントに関するデータであるイベントデータを出力する。イベント検出部14は、イベントデータを上記の視聴データ連携部13に渡す。具体的には、イベント検出部14は、動画再生装置2の動画再生部22での動画の再生の制御についてのイベントを検出する。言い換えれば、イベント検出部14は、再生制御インターフェース部24が行う動画再生部22における動画の再生についての制御のイベントを検出する。イベント検出部14が検出するイベントは、例えば、動画コンテンツの再生(コンテンツの先頭から、あるいは途中からの再生開始)と、動画コンテンツの一時停止と、動画コンテンツの終了と、を少なくとも含むものである。イベント検出部14は、さらに他のイベントを検出するものであってもよい。検出され得るイベントの例については、後で図4を参照しながら説明する。また、イベント検出部14が出力するイベントデータは、動画コンテンツを特定する情報と、日時情報とを少なくとも含む。イベントデータについては、後で図5を参照しながら説明する。
【0029】
なお、イベント検出部14は、動画再生装置2(動画プレーヤー)との連携を開始する際に、動画再生装置2の動画再生部22に、イベントの監視および転送を依頼(登録)する。これにより、イベント検出部14は動画再生部22と関連付けられ、動画再生部22から送信されるイベントデータを受信できるようになる。
【0030】
動画取得部21は、外部の配信サーバー装置8から配信される動画コンテンツを受信する。
【0031】
動画再生部22は、動画取得部21が取得した動画コンテンツを再生する。具体的には、動画再生部22は、動画コンテンツのデータをデコードし、映像および音声を動画表示部23に渡し、出力可能とする。
【0032】
動画表示部23は、動画再生部22が再生した動画の映像を表示する。また、動画表示部23が、映像とともに音声を出力するようにしてもよい。
【0033】
再生制御インターフェース部24は、動画再生部22における動画の再生についての制御を、ユーザーからの操作に基づいて行う。再生制御インターフェース部24は、ユーザーが動画の再生についての制御を行うためのユーザーインターフェースを、ユーザーに対して提供する。このユーザーインターフェースは、画面表示と、ユーザーからの指示手段(キーボード入力や、タッチパネルによるタッチ操作や、音声入力等の手段)とを用いて構成される。
【0034】
再生制御インターフェース部24が提供するユーザーインターフェースを介して、ユーザーは、動画コンテンツを選択したり、特定の動画コンテンツの再生を開始(一時停止後の再開も含む)させたり、動画コンテンツの再生を一時停止させたり、動画コンテンツの再生を終了させたり、動画コンテンツ内の特定の位置をシークさせたりといった操作を行えるようになる。これらの操作は、動画コンテンツの再生における「イベント」に関連するものである。
【0035】
図2および図3は、視聴データ送信装置1と動画再生装置2とが連携して動作する手順を示すシーケンス図である。図2は、主として動画再生装置2側での処理を示す。図3は、主として視聴データ送信装置1側での処理を示す。以下、これらのシーケンス図にそって、各装置の処理の流れを説明する。
【0036】
まず図2のステップS1において、視聴データ送信装置1のイベント検出部14は、動画再生装置2の動画再生部22におけるイベント監視の処理を登録する。イベント監視の処理とは、指定したイベントが発生したときに、イベントデータの転送を受ける処理である。イベントの種類については、後で図4を参照しながら説明する。イベント検出部14は、監視が必要なイベントの種類のみを選択して登録することができる。イベント検出部14は、例えば、視聴データ送信装置1が起動されたときなどに、このイベント監視の登録を行うようにする。なお、連携する視聴データ送信装置1と動画再生装置2とは、予め相互に関連付けられている。あるいは、視聴データ送信装置1と動画再生装置2とが動的に相手を発見してペアリングするようにしてもよい。
【0037】
次にステップS2において、動画再生装置2の再生制御インターフェース部24は、動画再生部22の動作を制御するための操作イベント情報を、動画再生部22に対して送信する。操作イベント情報は、ユーザーによる操作に基づくものである。ここでの操作は、例えば、動画再生開始の指示、再生の一時停止の指示、動画のシークの指示、動画再生の速度変更の指示等である。なお、動画のシーキング(seeking)とは、動画コンテンツ内の特定の再生位置への移動を行う操作である。なお、再生制御インターフェース部24は、動画再生を制御するためのユーザーインターフェースを通じて、ユーザーからの操作を受け付けることができる。
【0038】
次にステップS3において、動画再生部22は、ステップS2で受け取った操作イベント情報に基づいて、動画再生の制御を行う。本例では、動画再生部22は、再生する動画コンテンツの取得を、動画取得部21に依頼する。このとき、動画再生部22は、取得すべき動画コンテンツの識別情報を動画取得部21に渡す。
【0039】
次にステップS4において、動画取得部21は、配信サーバー装置8に対して、動画コンテンツのデータの転送をリクエストする。
【0040】
次にステップS5において、配信サーバー装置8は、ステップS4におけるリクエストに応じた動画コンテンツのデータを、動画取得部21に対して送信する。
【0041】
次にステップS6において、動画取得部21は、ステップS5で受信した動画コンテンツのデータを、動画再生部22に転送する。
【0042】
なお、ステップS3からS6までにおいては動画再生装置2が動画のデータをリクエストして受信する処理を説明したが、例えば動画の再生を停止する場合には、動画再生装置2は、配信サーバー装置8に対するデータのリクエストを停止する。
【0043】
次にステップS7において、動画再生部22は、ステップS6で受信したデータをデコードして表示用データに変換し、その表示用データを動画表示部23に渡す。動画表示部23は、受信した表示用データを画面に表示する。ユーザーは、動画表示部23が表示する動画を視聴することができる。
【0044】
次にステップS8において、動画再生部22は、上記の一連の動作に対応して、動画の再生に関するイベントのデータを、視聴データ送信装置1側のイベント検出部14に送信する。ここでは、イベント検出部14に送信されるイベントの種類は、「play」(動画の再生の開始)や、「timeupdate」(動画の再生位置の更新)などである。なお、本ステップにおいて、動画再生部22は、動画コンテンツを特定するための情報(例えば、動画コンテンツのURL)や、動画再生位置の情報(動画コンテンツ内の相対時刻)を、あわせてイベント検出部14に送信する。動画再生部22がイベント検出部14に送信するイベントデータの構成の例については、後で図5を参照しながら説明する。
【0045】
図3の処理に移る。図3に示すステップS8は、上の図2において説明したステップS8と同一のものである。
【0046】
次に図3のステップS9において、イベント検出部14は、ステップS8で動画再生部22から受け取ったデータを、視聴データ連携部13に転送する。
【0047】
次にステップS10において、視聴データ連携部13は、パーソナルデータサービスにアクセスするための認証情報を、認証情報制御部12に対してリクエストする。認証情報制御部12は、このリクエストを受けると、パーソナルデータサービスの認証情報をその時点で保持しているか否かを確認する。保持していない場合には、認証情報制御部12は、次のステップS11およびS12の手順で認証情報を獲得する。
【0048】
次にステップS11において、認証情報制御部12は、認証情報入力部11に対して認証情報の取得を指示する。これに応じて、認証情報入力部11は、ユーザーが認証情報を入力するためのユーザーインターフェースを表示する。認証情報入力部11は、ユーザーが入力する認証情報を受け付ける。パーソナルデータストアの認証情報は、例えば、(1)URLと、ユーザーIDと、パスワードである。あるいは、認証情報は、例えば、(2)URLと、認証トークンの情報である。ここで例示したものに限らず、認証情報は他の形態のものであってもよい。なお、上記URLは、パーソナルデータサービスにアクセスするためのロケーション情報である。
【0049】
次にステップS12において、認証情報入力部11は、ステップS11においてユーザーインターフェースを通して獲得した認証情報を、認証情報制御部12に転送する。認証情報制御部12は、この認証情報を受け取る。
【0050】
次にステップS13において、認証情報制御部12は、取得した認証情報を、視聴データ連携部13に転送する。
【0051】
次にステップS14において、視聴データ連携部13は、ステップS13で受信した認証情報を、視聴データ記憶装置7(パーソナルデータストア)に対して送信する。本例では、視聴データ記憶装置7の所在は、受信した認証情報に含まれるURLで示される。ただし、視聴データ連携部13が他の方法で視聴データ記憶装置7の所在を把握するようにしてもよい。本ステップの処理により、視聴データ送信装置1は、特定のユーザーの認証情報によって、視聴データ記憶装置7での認証を試みる。認証情報を受信した視聴データ記憶装置7側では、その認証情報を検証する。
【0052】
次にステップS15において、視聴データ記憶装置7は、視聴データ送信装置1の視聴データ連携部13に対して、認証情報の検証結果を送信する。ステップS14での検証結果が正常であれば、視聴データ送信装置1は、当該ユーザーのパーソナルデータの書き込みあるいは読み出しが可能となる。ステップS14での検証結果が正しくなかった場合には、視聴データ送信装置1はエラーを示す情報を受信することとなる。以下では、認証結果が正常であった場合の処理を引き続き説明する。
【0053】
次にステップS16において、視聴データ連携部13は、ステップS15で受け取った認証情報を、認証情報制御部12に転送する。認証情報制御部12は、その認証情報を保存する。
【0054】
次にステップS17において、視聴データ連携部13は、ステップS8において動画再生装置2の動画再生部22から受信したデータを、視聴データとして、視聴データ記憶装置7に送信する。視聴データ連携部13は、このデータの送信時には、視聴データ記憶装置7(パーソナルデータストア)の認証のために必要な認証情報を添付する。視聴データ記憶装置7は、送信された視聴データを受信し、記憶装置に保存する。視聴データ記憶装置7は、認証されたユーザーのパーソナルデータとしてこの視聴データを管理する。
【0055】
なお、視聴データ連携部13は、イベントのデータを1件ずつその都度、視聴データ記憶装置7に送信してもよいし、複数件のイベントのデータをある程度まとめて視聴データ記憶装置7に送信するようにしてもよい。視聴データ連携部13が視聴データ記憶装置7に送信する視聴データの例については、後で図6を参照しながら説明する。
【0056】
次にステップS18において、視聴データ記憶装置7は、視聴データの保存完了を示す情報(視聴データ受取確認)を、視聴データ送信装置1の視聴データ連携部13に対して送信する。
【0057】
図4は、動画コンテンツの再生に関連するイベントの種類の一例を示す概略図である。図示するように、イベントの種類は複数あってよい。図示する例では、イベント名として、play(再生)、pause(一時停止)、seeking(シーク中)、seeked(シーク完了)、ended(終了)、timeupdate(時刻更新)といったものが存在する。これら各イベントの発生条件は、次の通りである。playは、動画の再生が開始されたことを表すイベントである。pauseは、動画の再生が一時停止されたことを表すイベントである。seekingは、動画のシーク操作が始まった(実行中である)ことを表すイベントである。seekedは、動画のシーク操作が完了したことを表すイベントである。endedは、再生していた動画の末尾に達し、再生が停止したことを表すイベントである。timeupdateは、動画の再生位置が更新されたことを表すイベントである。例えば動画コンテンツの再生位置が所定量進む都度、このtimeupdateのイベントが発生する。例えば、動画の再生中の1秒毎、10秒毎、あるいは1分毎などの所定時間経過ごとに、このtimeupdateのイベントが発生する。なお、ここに例示したもの以外のイベントを、動画再生装置2および視聴データ送信装置1が処理するようにしてもよい。これらのイベントのいずれかが動画再生装置2の動画再生部22で発生すると、視聴データ送信装置1のイベント検出部14は、そのイベントを検出する。
【0058】
図5は、動画再生装置2の動画再生部22が視聴データ送信装置1のイベント検出部14に渡すイベントデータの構成例を示す概略図である。図示するように、イベントデータは1件のイベントを表すデータである。イベントデータは、現在時刻(日時情報)と、イベント名と、動画再生位置と、動画URL(動画コンテンツを特定する情報)の各項目を持つデータである。各項目の意味は、次の通りである。
【0059】
現在時刻は、イベントが発生した日時を表すデータである。この日時は、例えば「YYYY-MM-DDThh:mm:ss.ttt±ZZ:ZZ」という形式で表わされるデータである。ここで、YYYYは年を表し、MMは月を表し、DDは日を表し、「T」は固定された文字である。また、hhは時を表し、mmは分を表し、ssは秒を表し、tttは千分の一秒を表す。また±ZZ:ZZは、協定世界時(UTC)との間の時差の量を表す。図示する例では、現在時刻は2020年12月10日の10時00分00秒(24時間制)であり、時間帯は協定世界時から9時間進んだ時間帯(例えば、日本標準時)である。
【0060】
イベント名は、イベントの種類を表す文字データである。イベント名については、図4を参照しながら説明した通りである。図示する例では、イベント名は「play」である。
【0061】
動画再生位置は、秒単位の数値として表わされる、動画コンテンツにおける時間位置である。動画再生位置は、動画コンテンツの先頭を0.0とする相対時刻で表わされる。図示する例では、動画再生位置は0.0秒である。
【0062】
動画URLは、再生対象の動画コンテンツの所在を表す文字列情報である。動画コンテンツが異なるものであれば、動画URLも異なる。つまり、動画URLのデータは、動画コンテンツを特定(識別)するための情報として使用可能である。図示する例では、動画URLは、「https://sample.com/test.mpd」である。
【0063】
図6は、視聴データ送信装置1が視聴データ記憶装置7に対して送信する視聴データの構成例を示す概略図である。図示する例では、視聴データは表形式のデータであり、12件のイベントに対応するものである。1回の送信で視聴データ送信装置1側から視聴データ記憶装置7側に送信されるイベントの件数は、12には限定されない。件数は、0以上の整数であればよい。なお、この図では、便宜的にデータの行番号を付与している。図示するように、視聴データは、現在時刻と、イベント名と、動画再生位置と、動画URLの各項目を持つデータである。これらのデータ項目の各々は、図5を参照しながら既に説明した通りのものである。
【0064】
図6に示すデータ例に関して、動画URLはすべて「https://sample.com/test.mpd」である。これは、ここに示す12件のイベントのすべてが1種類の動画コンテンツの再生に関するものであることを示している。図示するデータ例は、次のような時系列のイベントを表している。2020年12月10日の10時00分00秒においてイベント「play」が発生している。この時点で動画コンテンツの再生が開始されている。なお、このときの再生位置は「0.0秒」である。その後、10時00分05秒までの1秒毎にイベント「timeupdate」が発生している。これは、動画の再生が継続していることによって、再生位置の更新が繰り返し行われていることを表している。そして、10時00分05秒にイベント「pause」が発生している。これは、ユーザーの操作により動画コンテンツの再生が一時停止されたことを表している。そして、その5秒後の10時00分10秒にイベント「play」が発生している。このイベントは、前回の一時停止のときの再生位置である「5.0秒」の位置から、再生が開始されたことを表している。その後、10時00分14秒までの1秒毎にイベント「timeupdate」が発生している。これは、動画の再生が継続していることによって、再生位置の更新が繰り返し行われていることを表している。
【0065】
ここに例示したように、イベントの系列である視聴データは、ユーザーの動画コンテンツ視聴行動を表すものである。
【0066】
以上説明したように、本実施形態によると、イベント検出部14が検出したイベントに関するイベントデータ(動画再生の制御のイベントに関するデータ)を、特定のユーザーの認証情報を用いて認証した状態で、任意のパーソナルデータストアに対して送信することができる。つまり、視聴データの送信先は、動画コンテンツの配信事業者の装置に限定されなくて済む。
【0067】
つまり、ユーザーが、インターネット動画プレーヤー(動画再生装置2)を使ってネット動画の視聴を行うと、動画配信事業者のサーバーを介さずに、視聴データを、そのユーザー自身が管理するパーソナルデータストアに保存することができる。そのパーソナルデータストアにおいては、視聴データは、ユーザー個人に固有のデータとして管理される。
【0068】
配信事業者にとっては、ユーザーの視聴データを収集してそのユーザーのパーソナルデータストアに渡す手間をとらずに、視聴データを提供することができる。
パーソナルデータストアとしては、任意のものを使用できる。
パーソナルデータストアの所在情報を、認証情報の一部として含めることによって、個人ごとに異なるパーソナルデータストアに視聴データを蓄積することも可能である。
【0069】
パーソナルデータストアに蓄積された個人の視聴データは、視聴傾向等の分析かのため活用することができる。視聴データを分析することにより、当該個人ユーザーの嗜好を把握したり、当該個人ユーザーに特に向いているコンテンツをレコメンドしたりすることが可能になる。
【0070】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、前実施形態において既に説明した事項については以下において説明を省略する場合がある。ここでは、本実施形態に特有の事項を中心に説明する。第1実施形態では視聴データ送信装置1と動画再生装置2とが相互に連携して動作していたのに対して、本実施形態では、視聴データ送信装置自体が、動画を配信サーバーから取得したり、動画を再生して表示したりする機能を備える。
【0071】
図7は、本実施形態による視聴データ送信装置の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、視聴データ送信装置3は、認証情報入力部11と、認証情報制御部12と、視聴データ連携部13と、イベント検出部14と、動画取得部21と、動画再生部22と、動画表示部23と、再生制御インターフェース部24とを含んで構成される。本実施形態の視聴データ送信装置3を構成する各部(認証情報入力部11、認証情報制御部12、視聴データ連携部13、イベント検出部14、動画取得部21、動画再生部22、動画表示部23、および再生制御インターフェース部24)は、第1実施形態において同一の名称を持つそれぞれの機能部と、同様の機能を持つものである。つまり、本実施形態の視聴データ送信装置3は、第1実施形態における視聴データ送信装置1と動画再生装置2との両方の機能を併せ持つものである。
【0072】
本実施形態の視聴データ送信装置3は、例えば、コンピューター(PC、タブレット端末装置、スマートフォン)とプログラムとで実現される。
【0073】
本実施形態の視聴データ送信装置3の動作手順は、第1実施形態において図2および図3を参照しながら説明した手順と同様である。
【0074】
本実施形態によれば、第1実施形態で得られる効果の他に、再生機能と視聴データ送信機能とを一体化して使用することができるというメリットがある。
【0075】
図8は、第1実施形態や第2実施形態における各装置の内部構成の例を示すブロック図である。各装置(視聴データ送信装置1、動画再生装置2、視聴データ送信装置3、視聴データ記憶装置7、配信サーバー装置8)は、コンピューターを用いて実現され得る。図示するように、そのコンピューターは、中央処理装置901と、RAM902と、入出力ポート903と、入出力デバイス904や905等と、バス906と、を含んで構成される。コンピューター自体は、既存技術を用いて実現可能である。中央処理装置901は、RAM902等から読み込んだプログラムに含まれる命令を実行する。中央処理装置901は、各命令にしたがって、RAM902にデータを書き込んだり、RAM902からデータを読み出したり、算術演算や論理演算を行ったりする。RAM902は、データやプログラムを記憶する。RAM902に含まれる各要素は、アドレスを持ち、アドレスを用いてアクセスされ得るものである。なお、RAMは、「ランダムアクセスメモリー」の略である。入出力ポート903は、中央処理装置901が外部の入出力デバイス等とデータのやり取りを行うためのポートである。入出力デバイス904や905は、入出力デバイスである。入出力デバイス904や905は、入出力ポート903を介して中央処理装置901との間でデータをやりとりする。バス906は、コンピューター内部で使用される共通の通信路である。例えば、中央処理装置901は、バス906を介してRAM902のデータを読んだり書いたりする。また、例えば、中央処理装置901は、バス906を介して入出力ポートにアクセスする。
【0076】
なお、上述した実施形態における視聴データ送信装置1、動画再生装置2、視聴データ送信装置3、視聴データ記憶装置7、配信サーバー装置8のそれぞれの少なくとも一部の機能をコンピューターおよびプログラムで実現することができる。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピューターシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリー等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。つまり、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、非一過性の(non-transitory)コンピューター読み取り可能な記録媒体であってよい。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、一時的に、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0077】
以上、複数の実施形態を説明したが、本発明はさらに次のような変形例でも実施することが可能である。
【0078】
変形例として、第1実施形態または第2実施形態における動画再生部22が、視聴データ(再生操作のイベントの種類、日時、動画コンテンツを特定する情報等)を、配信サーバー装置8を運営する配信事業者のサーバーにも送信するようにしてもよい。この場合にも、イベント検出部14は、動画再生部22におけるイベントを検出し、検出されたイベントに関するデータを、視聴データ連携部13に渡す。視聴データ連携部13は、このイベントのデータを、視聴データとして、視聴データ記憶装置7に送信する。つまり、この変形例においては、視聴データは、視聴データ記憶装置7だけではなく、配信事業者側にも送られる。
【0079】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、例えば、コンテンツの視聴データ(視聴履歴)を、個人が管理するPDS等で蓄積して活用するために利用することができる。つまり、コンテンツ配信事業およびその周辺の産業において少なくとも利用することができる。但し、本発明の利用範囲はここに例示したものには限られない。
【符号の説明】
【0081】
1 視聴データ送信装置
2 動画再生装置
3 視聴データ送信装置
7 視聴データ記憶装置(パーソナルデータストアの装置)
8 配信サーバー装置
11 認証情報入力部
12 認証情報制御部
13 視聴データ連携部
14 イベント検出部
21 動画取得部
22 動画再生部
23 動画表示部
24 再生制御インターフェース部
901 中央処理装置
902 RAM
903 入出力ポート
904,905 入出力デバイス
906 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8