(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-09-05
(45)【発行日】2025-09-16
(54)【発明の名称】二次電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 50/291 20210101AFI20250908BHJP
H01M 50/503 20210101ALI20250908BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20250908BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20250908BHJP
H01M 50/507 20210101ALI20250908BHJP
H01M 50/271 20210101ALI20250908BHJP
【FI】
H01M50/291
H01M50/503
H01M50/213
H01M50/296
H01M50/507
H01M50/271 S
(21)【出願番号】P 2023212960
(22)【出願日】2023-12-18
【審査請求日】2023-12-18
(31)【優先権主張番号】10-2023-0049497
(32)【優先日】2023-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】150-20 Gongse-ro,Giheung-gu,Yongin-si, Gyeonggi-do, 446-902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】朴 相勳
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0152936(US,A1)
【文献】国際公開第2010/067602(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2023-0031661(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0037709(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0200101(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに交差する第1方向および第2方向に離隔する複数の電池セルを収容するホルダーと、
前記電池セル同士を電気的に接続する複数のタブと、
前記タブをバッテリー管理システム(BMS)に連結するバスバーと、を含み、
前記タブのうちの少なくとも一つは、内平面部と、前記内平面部に対して折り曲げられて前記ホルダーの側面に固定される内側面部とを含み、
前記バスバーのうちの少なくとも一つは、前記タブの前記内側面部に連結される外側面部と、前記外側面部に対して折り曲げられて前記内平面部と離隔配置される外平面部とを含み、
前記ホルダーは、前記タブの前記内側面部と前記バスバーの前記外側面部
とを密着させ、かつ固定させる
外側リブ
部材を含む、二次電池モジュール。
【請求項2】
前記タブの前記内側面部に向かって開放構造を形成して前記内側面部と結合する内側リブ部材
を含み、
前記外側リブ部材は、前記バスバーの前記外側面部に向かって開放構造を形成して前記外側面部と結合す
る、請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項3】
前記内側リブ部材と前記外側リブ部材とは、前記第1方向に互いに独立的に離隔して前記ホルダーの側面に一体に形成される、請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項4】
前記内側リブ部材は、前記ホルダーの側面で内側に第1ギャップを形成し、
前記外側リブ部材は、前記ホルダーの側面で外側に前記第1ギャップを含んで前記第1ギャップよりも大きい第2ギャップを形成する、請求項3に記載の二次電池モジュール。
【請求項5】
前記タブは、
前記ホルダーの
上面又は下面に配置されて前記電池セルに連結される前記内平面部と、前記内平面部に対して折り曲げられて前記ホルダーの側面に配置される前記内側面部と、を有する第1タブ部材と、
前記ホルダーの上面と下面とに配置されて前記電池セルを連結する第2タブ部材を含み、
前記第1タブ部材の前記内側面部が前記内側リブ部材に結合固定さ
れ、
前記ホルダーの上面又は下面において、前記第2タブ部材は、前記第1タブ部材が連結されていない電池セルを連結する、請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項6】
前記内側リブ部材は、前記ホルダーの側面で前記内側面部の長さよりも短い第1長さで形成され、前記内側面部の全体長さのうちの一部を結合固定する、請求項5に記載の二次電池モジュール。
【請求項7】
前記バスバーは、第1バスバー部材と第2バスバー部材とを含み、
前記第2バスバー部材は、
前記第1タブ部材の前記内平面部に向き合う外平面部と、
前記外平面部に対して折り曲げられて前記第1タブ部材の前記内側面部に向き合って連結される前記外側面部と、を含み、
前記第2バスバー部材の前記外側面部が前記外側リブ部材に結合固定される、請求項6に記載の二次電池モジュール。
【請求項8】
前記外側面部は、
前記外側リブ部材に結合して、表面で前記内側面部に接着されて加圧する、請求項7に記載の二次電池モジュール。
【請求項9】
前記外側リブ部材は、前記ホルダーの側面で前記外側面部の長さに対応し、前記第1長さよりも長い第2長さで形成される、請求項8に記載の二次電池モジュール。
【請求項10】
前記内側面部で前記外側リブ部材に対応する部分は、
前記外側面部および前記外側リブ部材により結合固定される、請求項9に記載の二次電池モジュール。
【請求項11】
前記外側リブ部材は、前記ホルダーの側面で前記外側面部の長さに対応して一つまたは複数で形成される、請求項8に記載の二次電池モジュール。
【請求項12】
前記ホルダーは、
互いに交差する前記第1方向および前記第2方向に離隔する複数の電池セルの一側を収容する第1ホルダーと、
前記電池セルの他の一側を収容する第2ホルダーと、を含み、
前記第1ホルダーと前記第2ホルダーとは、スナップフィット(snapfit)構造で結合する、請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項13】
前記ホルダーは、
互いに交差する前記第1方向および前記第2方向に離隔する複数の電池セルの一側を収容する第1ホルダーと、
前記電池セルの他の一側を収容し、前記第1ホルダーと結合する第2ホルダーと、を含み、
前記
外側リブ
部材及び前記内側リブ部材は、
前記第1ホルダーおよび前記第2ホルダーのうちのいずれか一つの側面に形成される、請求項
2に記載の二次電池モジュール。
【請求項14】
前記ホルダーの下側を収容するケースと、
前記ホルダーの上側を覆うカバーと、をさらに含み、
前記カバーは、
内面で前記電池セルに向かって対応するリブを備える、請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項15】
前記リブは、正六角形で形成されて前記第1方向および前記第2方向に反復配置される、請求項14に記載の二次電池モジュール。
【請求項16】
互いに交差する第1方向および第2方向に離隔する複数の電池セルを収容するホルダーと、
前記電池セル同士を電気的に接続する複数のタブと、
前記タブをバッテリー管理システム(BMS)に連結するバスバーと、を含み、
前記タブのうちの少なくとも一つは、内平面部と、前記内平面部に対して折り曲げられて前記ホルダーの側面に固定される内側面部とを含み、
前記バスバーのうちの少なくとも一つは、前記タブの前記内側面部に連結される外側面部と、前記外側面部に対して折り曲げられて前記内平面部と離隔配置される外平面部とを含み、
前記ホルダーは、前記タブの前記内側面部と前記バスバーの前記外側面部とのうちの少なくとも一つを固定させるリブを含み、
前記リブは、
前記バスバーの前記外側面部に向かって開放構造を形成して前記外側面部と結合する外側リブ部材を含み、
前記外側面部は、
前記外側リブ部材に結合して、表面で前記内側面部に接着されて加圧する、二次電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池モジュールに関し、より詳しくは、ホルダーに収容された複数の電池セル同士を電気的に接続するタブ(tab)をバスバーでバッテリー管理システムに連結する二次電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池(rechargeable battery)は、一次電池とは異なり、充電および放電を反復的に行う電池である。小容量化二次電池は、携帯電話やノートパソコンおよびキャムコーダーのように携帯が可能な小型電子機器に使用される。大容量化および高密度化二次電池は、ハイブリッド自動車および電気自動車のモータ駆動用電源やエネルギー貯蔵用として使用される。
【0003】
二次電池は、比較的に高いエネルギー密度を要求する、例えばハイブリッド車両のモータを駆動することができるように、直列および/または並列に接続された複数個の電池セルを含む二次電池モジュールとして使用され得る。例えば、二次電池モジュールは、比較的に高出力二次電池モジュール(例:電気自動車)を具現するために、希望する電力量に対応する個数で備えられた複数の電池セルの電極端子を互いに連結して形成される。
【0004】
一例を挙げると、二次電池モジュールは、複数のコアパック(core pack)を備え、コアパックは直列および/または並列に接続された複数個の電池セルを備え、コアパックをケースに収納して形成される。
【0005】
二次電池モジュールは、消費者の使用条件による電圧と電流とが高いため、電池セル同士を接続するタブと、タブをバッテリー管理システムに連結するバスバーを含む。この時、バスバーは所望の位置に固定することが重要である。タブとバスバーとの位置を設定し、密着力を維持し、バスバーを固定するために、ホルダーにガイドボス(guide boss)およびガイドリブ(guide rib)を備え、スクリューやボルトを使用するようになる。
【0006】
二次電池モジュールが大容量のために複数のコアパックを水平方向に隣接して配置して形成される場合、コアパック間の空間が狭いため、ホルダーにガイドボスとガイドリブを形成し難く、スクリューやボルトを使用することができない場合が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一実施形態の目的は、タブとバスバーとの密着力を維持し、タブとバスバーとを安定的に固定する二次電池モジュールを提供することにある。
本発明の一実施形態の目的は、隣接するコアパック間の空間が狭い場合にもタブとバスバーの密着力を維持し、タブとバスバーを安定的に固定する二次電池モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態による二次電池モジュールは、互いに交差する第1方向および第2方向に離隔する複数の電池セルを収容するホルダーと、前記電池セル同士を電気的に接続する複数のタブと、前記タブをバッテリー管理システム(BMS)に連結するバスバーと、を含み、前記タブのうちの少なくとも一つは、内平面部と、前記内平面部に対して折り曲げられて前記ホルダーの側面に固定される内側面部とを含み、前記バスバーのうちの少なくとも一つは、前記タブの前記内側面部に連結される外側面部と、前記外側面部に対して折り曲げられて前記内平面部と離隔配置される外平面部とを含み、前記ホルダーは、前記タブの前記内側面部と前記バスバーの前記外側面部とのうちの少なくとも一つを固定させるリブを含む。
【0009】
前記リブは、前記タブの前記内側面部に向かって開放構造を形成して前記内側面部と結合する内側リブ部材と、前記バスバーの前記外側面部に向かって開放構造を形成して前記外側面部と結合する外側リブ部材とを含むことができる。
【0010】
前記内側リブ部材と前記外側リブ部材とは、前記第1方向に互いに独立的に離隔して前記ホルダーの側面に一体に形成され得る。
【0011】
前記内側リブ部材は、前記ホルダーの側面で内側に第1ギャップを形成し、前記外側リブ部材は、前記ホルダーの側面で外側に前記第1ギャップを含んで前記第1ギャップよりも大きい第2ギャップを形成することができる。
【0012】
前記タブは、前記ホルダーの平面に配置されて前記電池セルに連結される前記内平面部と、前記内平面部に対して折り曲げられて前記ホルダーの側面に配置される前記内側面部と、を有する第1タブ部材と、前記ホルダーの上面と下面とに配置されて前記電池セル同士を連結する第2タブ部材を含み、前記第1タブ部材の前記内側面部が前記内側リブ部材に結合固定され得る。
【0013】
前記内側リブ部材は、前記ホルダーの側面で前記内側面部の長さよりも短い第1長さで形成され、前記内側面部の全体長さのうちの一部を結合固定することができる。
【0014】
前記バスバーは、第1バスバー部材と第2バスバー部材とを含み、前記第2バスバー部材は、前記第1タブ部材の前記内平面部に向き合う外平面部と、前記外平面部に対して折り曲げられて前記第1タブ部材の前記内側面部に向き合って連結される前記外側面部と、を含み、前記第2バスバー部材の前記外側面部が前記外側リブ部材に結合固定され得る。
【0015】
前記外側面部は、前記外側リブ部材に結合して、表面で前記内側面部に接着されて加圧することができる。
【0016】
前記外側リブ部材は、前記ホルダーの側面で前記外側面部の長さに対応し、前記第1長さよりも長い第2長さで形成され得る。
【0017】
前記内側面部で前記外側リブ部材に対応する部分は、前記外側面部および前記外側リブ部材により結合固定され得る。
【0018】
前記外側リブ部材は、前記ホルダーの側面で前記外側面部の長さに対応して一つまたは複数で形成され得る。
【0019】
前記ホルダーは、互いに交差する前記第1方向および前記第2方向に離隔する複数の電池セルの一側を収容する第1ホルダーと、前記電池セルの他の一側を収容する第2ホルダーとを含み、前記第1ホルダーと前記第2ホルダーとは、スナップフィット(snapfit)構造で結合することができる。
【0020】
前記リブは、前記第1ホルダーおよび前記第2ホルダーのうちのいずれか一つの側面に形成され得る。
【0021】
前記ホルダーの下側を収容するケースと、前記ホルダーの上側を覆うカバーと、をさらに含み、前記カバーは、内面で前記電池セルに向かって対応するリブを備えることができる。
【0022】
前記リブは、正六角形で形成されて前記第1方向および前記第2方向に反復配置され得る。
【発明の効果】
【0023】
一実施形態の二次電池モジュールは、ホルダーにリブを備えて、タブの内側面部またはバスバーの外側面部を固定させるため、タブとバスバーとの密着力を維持し、タブとバスバーとを安定的に固定することができる。
【0024】
一実施形態の二次電池モジュールは、ホルダーのリブでタブの内側面部とバスバーの外側面部とを固定させるため、二次電池モジュールの側面空間が狭い場合や隣接するコアパック間の空間が狭い場合にも、タブとバスバーとの密着力を維持し、タブとバスバーとを安定的に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の第1実施形態による二次電池モジュールの斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態による二次電池モジュールの分解斜視図である。
【
図3】
図1のIII-III線で第1ホルダーと第2ホルダーとを締結部材で締結する関係を示すための部分断面斜視図である。
【
図4】
図1のIV-IV線による断面斜視図である。
【
図6】
図1の二次電池モジュールの第2ホルダー上面で電池セルとタブとの連結および配置関係を示した平面図である。
【
図7】
図1の二次電池モジュールの第1ホルダー底面で電池セルとタブとの連結および配置関係を示した平面図である。
【
図8】本発明の第2実施形態による二次電池モジュールの斜視図である。
【
図9】本発明の第3実施形態による二次電池モジュール(二次電池モジュールをコアパックにしてケースに結合した状態)の斜視図である。
【
図10】本発明の第3実施形態による二次電池モジュール(二次電池モジュールをコアパックにしてカバーに結合した状態)の斜視図である。
【
図11】
図10のIX-IX線に沿って切断した縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は、多様な異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。
【0027】
図1は、本発明の第1実施形態による二次電池モジュールの斜視図であり、
図2は、本発明の第1実施形態による二次電池モジュールの分解斜視図である。
図1および
図2を参照すれば、第1実施形態の二次電池モジュール1は、ホルダー100(10、20)、複数のタブ30(31、32)および複数のバスバー40(41、42)を含む。
【0028】
一例として、ホルダー100は、第1ホルダー10と第2ホルダー20とを含む。第1ホルダー10は、二次電池モジュール1でボトムホルダーを形成し、第2ホルダー20は、トップホルダーを形成し、タブ30は、ニッケル素材を含むニッケルタブで形成され得る。
【0029】
第1ホルダー10と第2ホルダー20とは、第1方向(x軸方向)と、第1方向と交差する第2方向(y軸方向)に離隔する複数の電池セル50を収容するように内部にハニカム構造を形成して、結合部材60を通じて第2方向と交差する第3方向(z軸方向)に互いに結合する。
【0030】
図1および
図2の状態で、第1ホルダー10は、電池セル50の下側を収容し、第2ホルダー20は、電池セル50の上側を収容する。このような状態で第1、第2ホルダー10、20は、結合部材60で締結される。
【0031】
図3は、
図1のIII-III線で第1ホルダーと第2ホルダーとを締結部材で締結する関係を示すための部分断面斜視図である。
図1乃至
図3を参照すれば、第1ホルダー10と第2ホルダー20とは、第1ホルダー10の外側に備えられる突起部11と、突起部11に対応する第2ホルダー20の外側に備えられる結合部12とのスナップフィット(snapfit)構造で結合され得る。
【0032】
一例として、結合部材60は、第2ホルダー10の高さよりも長い柱構造で形成され、柱の両端にねじ部601と頭部62とを含んで形成される。ねじ部601は、第2ホルダー20を貫通して、第1ホルダー10にねじ結合するように柱の一側端にねじで形成される。頭部62は、柱の他の一側に柱の直径(D2)よりも大きい直径(D1)で形成されて、第2ホルダー20の上面に位置する。頭部62には、ドライバー溝を備える。
【0033】
複数のタブ30は、電池セル50同士を電気的に並列および直列接続し、一例として第1タブ部材31と第2タブ部材32とを含む。バスバー40は、タブ30をバッテリー管理システム(BMS)に連結し、一例として第1バスバー部材41と第2バスバー部材42とを含む。
【0034】
タブ30のうちの一つである第1タブ部材31は、内平面部311と、内平面部311に対して折り曲げられてホルダー100の側面に固定される内側面部312とを含む。内平面部311は、ホルダー100の平面に配置されて電池セル50に連結され、内側面部312は、内平面部311に対して折り曲げられてホルダー100の側面に配置される。第2タブ部材32は、ホルダー100の上面と下面とに配置されて電池セル50同士を連結する。
【0035】
バスバー40のうちの一つである第2バスバー部材42は、第1タブ部材31の内側面部312に連結される外側面部422と、外側面部422に対して折り曲げられて内平面部311と離隔配置される外平面部421とを含む。外平面部421は、第1タブ部材31の内平面部311に向き合い、外側面部422は、第1タブ部材31の内側面部312に向き合って連結される。
【0036】
図1、
図2、
図4および
図5を参照すれば、ホルダー100は、第1タブ部材31の内側面部312と第2バスバー部材42の外側面部422とのうちの少なくとも一つを固定させるリブ80を含む。
【0037】
一例として、リブ80は、内側リブ部材81と外側リブ部材82とを含む。内側リブ部材81は、第1タブ部材31の内側面部312に向かって開放構造を形成して内側面部312と結合する。このとき、内側リブ部材81は、内側面部312をホルダー100側に密着させる。このために、内側リブ部材81は、ホルダー100の側面で内側に第1ギャップ(G1)を形成する。
【0038】
また、内側リブ部材81は、ホルダー100の側面で内側面部312の長さよりも短い第1長さ(L1)で形成され、内側面部312の全体長さのうちの一部を結合固定する。
【0039】
外側リブ部材82は、第2バスバー部材42の外側面部422に向かって開放構造を形成して外側面部422と結合する。外側リブ部材82は、外側面部422をホルダー100側に密着させる。同時に、外側リブ部材82は、外側面部422とホルダー100との間に内側面部312が位置するため、内側面部312と外側面部422とをさらに密着させる。つまり、外側面部422は、外側リブ部材82に結合して表面で内側面部312に接着されて加圧することができる。
【0040】
このために、外側リブ部材82は、ホルダー100の側面で外側に第2ギャップ(G1)を形成する。第2ギャップ(G2)は、第1ギャップ(G1)を含み、第1ギャップ(G1)よりも大きく形成されて内側面部312と外側面部422とを重畳的に収容できるようにする。したがって、タブ30とバスバー40との密着力を維持し、タブ30とバスバー40とを安定的に固定することができる。
【0041】
また、内側リブ部材81と外側リブ部材82とは、第1方向(x軸方向)に互いに独立的に離隔してホルダー100の側面に一体に形成される。内側リブ部材81は、その外表面でホルダー100側面の外表面と平面とを形成し、外側リブ部材82はホルダー100側面の外表面よりも突出する。
【0042】
したがって、二次電池モジュール1の側面空間が狭い場合や1個以上の二次電池モジュール1がxy平面に連続的に設置されて二次電池モジュール1の側面間の空間が狭い場合にも、内側リブ部材81と外側リブ部材82とは、タブ30とバスバー40との密着力を維持し、タブ30とバスバー40とを安定的に固定する。
【0043】
外側リブ部材82は、ホルダー100の側面で外側面部422の長さに対応し、第1長さ(L1)よりも長い第2長さ(L2)で形成される。外側リブ部材82は、第1タブ部材31の内側面部312と第2バスバー部材42の外側面部422とを安定的に固定しながら電気的な接続を堅固にする。したがって、内側面部312は、内側リブ部材81で部分的に結合固定され、外側リブ部材82に対応する部分は、外側面部422と外側リブ部材82とにより結合固定される。
【0044】
以下、
図6および
図7を参照して、タブ30と電池セル50との電気的な接続についてより具体的に説明する。
【0045】
図6は、
図1の二次電池モジュールの第2ホルダー上面で電池セルとタブとの連結および配置関係を示した平面図であり、
図7は、
図1の二次電池モジュールの第1ホルダー底面で電池セルとタブとの連結および配置関係を示した平面図である。
図1、
図2、
図6および
図7を参照すれば、二次電池モジュール1で複数のタブ30は、電池セル50同士を複数の直列接続および複数の並列接続を可能にする。
【0046】
第1タブ部材31は、折り曲げられて第2ホルダー20の上面と側面とに配置され、折り曲げられて第1ホルダー10の下面と側面とに配置されて、複数の電池セル50同士を並列接続する。
【0047】
折り曲げ型タブ部材である第1タブ部材31は、電池セル50に連結される内平面部311と、内平面部311に対して折り曲げられて第1、第2ホルダー10、20の側面に配置される内側面部312とを含む。
【0048】
第2タブ部材32(321、322)は、第2ホルダー20の上面と第1ホルダー10の下面とに配置されて、複数の電池セル50を複数の並列および複数の直列に接続する。
つまり、第1タブ部材31と第2タブ部材32(321、322)とは、第1方向(x軸方向)に沿って電池セル50同士を電気的に並列および直列接続して第2方向(y軸方向)に離隔配置される。
【0049】
第1タブ部材31と第2タブ部材32(321、322)とは、第2ホルダー20上面に第2方向に沿って順次に備えられ、第1ホルダー10下面に対称構造である第2方向の逆方向に沿って順次に備えられて、電池セル50同士を電気的に並列および直列接続する。
【0050】
便宜上、第2ホルダー20上面のタブ30の構造および第1ホルダー10下面のタブ30の構造について共に説明する。第1タブ部材31は、複数の電池セル50のうちの一部の電池セル50同士を第1方向に沿って電気的に並列接続する。第2タブ部材32(321、322)は、複数の電池セル50のうちの他の一部の電池セル50同士を第1方向に沿って電気的に並列接続する。このような第1、第2タブ部材31、32は、第2ホルダー20の上面と第1ホルダー10下面とで対称構造に配置されることによって並列接続を直列に接続するようになる。
【0051】
一例として、第2ホルダー20上面または第1ホルダー10下面で、第1タブ部材31が一つで備えられて正極または負極を帯びる場合、第2タブ部材32(321、322)は、二つで備えられて第1タブ部材31と、隣接する第2タブ部材321とは異なる極性を帯び、第2タブ部材32のうちの第2タブ部材321、322はまた互いに異なる極性を帯びるようになる。
【0052】
つまり、第1タブ部材31が正極である場合、第1タブ部材31と隣接する第2タブ部材321は負極であり、他の第2タブ部材322は正極を帯びるようになる。反対に、第1タブ部材31が負極である場合、第1タブ部材31と隣接する第2タブ部材321は正極であり、他の第2タブ部材322は負極を帯びるようになる。
【0053】
再び
図1乃至
図3を参照すれば、第1ホルダー10および第2ホルダー20のうちの少なくとも一つは、第3方向に突出するリブ(rib)61を備える。第1実施形態は、二次電池モジュール1状態で上部に位置する第2ホルダー20にリブ61を備える。
【0054】
リブ61は、互いに異なる極性を有する第1タブ部材31と第2タブ部材32との間、および二つの第2タブ部材321、322の間のそれぞれに備えられる。リブ61のうちの一つのリブ61は、極性が互いに異なる第1タブ部材31と第2タブ部材32との間に配置される。他の一つのリブ61は、極性が互いに異なる第2タブ部材321と第2タブ部材322との間に配置される。
【0055】
リブ61は、曲線部611と直線部612とを含む。曲線部611は、円筒形電池セル50を収容する第2ホルダー20の収容ホールの形状に沿って曲線で形成される。直線部612は、隣接する曲線部611を最近距離で直線に互いに連結する。
【0056】
リブ61は、第3方向に突出する高さ(H、
図3参照)を有し、高さ(H)は、頭部62の直径(D1、
図2参照)から柱の直径(D2)を引いた大きさ(D1-D2)の1/2よりも大きく形成される(H>(D1-D2)/2)。
【0057】
したがって、
図4のリブ61に結合部材60が落ちる場合にも、ねじ部601が一側の第1タブ部材31に接触する場合にも、頭部62が隣接する第2タブ部材32に接触しない。これによって、結合部材60により第1、第2タブ部材31、32の短絡が防止される。
【0058】
またリブ61に結合部材60が落ちる場合にも、ねじ部601が一側の第2タブ部材321に接触する場合にも、頭部62が隣接する他の第2タブ部材322に接触しない。これによって、結合部材60により第2タブ部材32(321、322)の短絡が防止される。
【0059】
結合部材60は、第2方向(y軸方向)に隣接する第1タブ部材31と第2タブ部材32との最短離隔距離(L)、および第2タブ部材32(321、322)の最短離隔距離(L)よりも長く形成される。
【0060】
結合部材60がこれら最短離隔距離(L)よりも長く形成されてもリブ61により一側がタブ30から持ち上げられて離隔するため、結合部材60によるタブ30の短絡が防止され得る。
【0061】
以下、本発明の多様な実施形態について説明する。第1実施形態および既に説明された実施形態の構成と同一の構成については説明を省略し、互いに異なる構成についての説明を記載する。
【0062】
図8は、本発明の第2実施形態による二次電池モジュールの斜視図である。
図8を参照すれば、第2実施形態の二次電池モジュール2で外側リブ部材282はホルダー200の側面で第2バスバー部材42の外側面部422の長さに対応して複数(
図8参照)形成される。
【0063】
図1および
図2を参照すれば、第1実施形態の二次電池モジュール1で外側リブ部材82は、ホルダー100の側面で第2バスバー部材42の外側面部422の長さに対応して一つで形成される。
【0064】
第1実施形態の二次電池モジュール1で内側、外側リブ部材81、82は、トップホルダーである第2ホルダー20に形成される。一例として、内側、外側リブ部材81、82は、第2ホルダー20の射出成形で形成され得る。
【0065】
第2実施形態の二次電池モジュール2で内側、外側リブ部材281、282は、ボトムホルダーである第1ホルダー210に形成される。一例として、内側、外側リブ部材281、282は、第1ホルダー210の射出成形で形成され得る。
【0066】
第2実施形態の二次電池モジュール2の場合、内側、外側リブ部材281、282は、第1ホルダー210の突起部11と、第2ホルダー20の結合部12とを回避して形成され得る。第1実施形態は、二次電池モジュール1の使用される状況に応じて、内側、外側リブ部材81、82を第2ホルダー20に形成する。第2実施形態は、二次電池モジュール2の使用される状況に応じて内側、外側リブ部材281、282を第1ホルダー210に形成する。
【0067】
図9は、本発明の第3実施形態による二次電池モジュール(二次電池モジュールをコアパックにしてケースに結合した状態)の斜視図であり、
図10は、本発明の第3実施形態による二次電池モジュール(二次電池モジュールをコアパックにしてカバーに結合した状態)の斜視図である。
【0068】
図9および
図10を参照すれば、第3実施形態の二次電池モジュール3は、二つのコアパック101、102をケース71に内蔵し、カバー72で覆って形成される。ケース71は、コアパック101、102を保護する。コアパック101、102のそれぞれは、複数の電池セル50に対して複数の直列接続および複数の並列接続を形成することができ、第1実施形態の二次電池モジュール1または第2実施形態の二次電池モジュール2で形成されることもできる。
【0069】
コアパック101、102が電池セル50に対して複数の直列接続および複数の並列接続を形成する場合、二次電池モジュール3は使用時に電圧と電流が高いため、外部衝撃に対して強い耐久性を要求する。
【0070】
図11は、
図10のIX-IX線に沿って切断した縦断面図である。二次電池モジュール3において、ケース71は第1ホルダー10側を収容し、カバー72は第2ホルダー20側を覆う。カバー72は、内面で電池セル50に向かって対応するリブ721を備える。リブ721は、第3方向に高さをもってxy平面において正六角形で形成されて第1方向および第2方向に反復配置される。
【0071】
リブ721は、カバー72の強度を高めるため、外部衝撃に対して強い耐久性を実現することができる。また、リブ721は、電池セル50の暴走のような発火の発生時、カバー72の内面と第2ホルダー20との間に形成される空間を通じてガス排出を容易にするため、隣接する他の電池セル50への火災の拡散を防止する。
【0072】
再び
図9および
図10を参照すれば、バスバー40(41、42)は、タブ30を
図11のバッテリー管理システム(BMS)に連結する。一例として、バスバー40は、第1バスバー部材41と第2バスバー部材42とを含む。コアパック101、102は、全て第1、第2バスバー部材41、42を備える。
【0073】
隣接したコアパック101、102の場合、一側コアパック101、102に使用される第2バスバー部材42は、一側では第2ホルダー20の上面で折り曲げ型タブ部材である第1タブ部材31に連結され、他の一側ではバッテリー管理システム(BMS)に連結される。第1バスバー部材41は、一側では第2ホルダー20の上面で板状タブ部材である第2タブ部材322に連結され、他の一側ではバッテリー管理システム(BMS)に連結される。
【0074】
以上で本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲、発明の説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属するのは当然である。
【符号の説明】
【0075】
1、2、3:二次電池モジュール
10:第1ホルダー
11:突起部
12:結合部
20:第2ホルダー
30:タブ
31:第1タブ部材
32、321、322:第2タブ部材
40:バスバー
41:第1バスバー部材
42:第2バスバー部材
50:電池セル
60:結合部材
61:リブ(rib)
62:頭部
71:ケース
72:カバー
80:リブ
81:内側リブ部材
82:外側リブ部材
100、200:ホルダー
101、102:コアパック
210:第1ホルダー
220:第2ホルダー
281:内側リブ部材
282:外側リブ部材
311:内平面部
312:内側面部
421:外平面部
422:外側面部
601:ねじ部
611:曲線部
612:直線部
721:リブ
BMS:バッテリー管理システム
D1、D2:直径
G1:第1ギャップ
G2:第2ギャップ
H:高さ
L:最短離隔距離
L1:第1長さ
L2:第2長さ